WO2021124678A1 - ステアリングホイール - Google Patents

Abstract

操舵部の非円形部分にカバーを取り付けても、操舵性の悪化を抑制することができるステアリングホイールを提供する。　ステアリングホイールは、ステアリング軸に連結されるボス（４）と、該ボスの周囲に配置される操舵部（１、７）とを備え、前記操舵部は角部分又は端部を含む非円形部分を有し、前記非円形部分を一つ又は複数のカバー片（８１、８２）によって覆う。好ましくは、前記一つ又は複数のカバー片は、前記非円形部分における乗員に対向する正面（３ａ、７ａ）、乗員の反対側に位置する背面（３ｂ、７ｂ）、並びに前記正面及び背面の間に位置する上面（３ｄ、７ｃ）を覆う。

Description

ステアリングホイール

　本技術は、ステアリングホイールに関する。

　従来、円形のリムとスポークとをカバーによって覆ったステアリングホイールが提案されている。カバーは複数のカバー片を備え、複数のカバー片は縫製によって結合されている。カバーをリムに取り付ける場合、リムの内周に対応するカバーの部分を開いた状態で、リムの外周からカバーを取り付け、開いた部分を縫製する。カバーの取り付けによって、操舵性の向上を図ることができる（例えば特許文献１参照）。

　近年、非円形のリムを備えるステアリングホイールが提案されている。非円形のリムは、例えば鋭角に曲がった部分を有する（例えば特許文献２参照）。

特開２０１５－３９９００号公報 仏国特許出願公開第３０５７５３２号明細書

　従来の方法によって、非円形のリムにカバーを取り付けた場合、リムの曲がった部分において、カバーに皺が発生し易くなり、カバーが緩むおそれがある。皺の発生及び緩みによって、操舵時にカバーがリムに対して相対的に移動した場合、操作者の操舵がステアリングホイールに伝わり難くなる。

　本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵部の非円形部分にカバーを取り付けても、操舵性の悪化を抑制することができるステアリングホイールを提供することを目的とする。

　本開示に係るステアリングホイールは、ステアリング軸に連結されるボスと、該ボスの周囲に配置される操舵部とを備えるステアリングホイールにおいて、前記操舵部は角部分又は端部を含む非円形部分を有し、前記非円形部分を一つ又は複数のカバー片によって覆う。

　本開示においては、非円形部分を構成する複数の面を、一つ又は複数のカバー片によって覆い、非円形部分にて、カバーに皺が発生することを抑制する。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記一つ又は複数のカバー片は、前記非円形部分における乗員に対向する正面、乗員の反対側に位置する背面、並びに前記正面及び背面の間に位置する上面を覆う。

　本開示においては、非円形部分の正面、背面及び上面を、一又は複数のカバー片によって覆い、皺の発生を抑制する。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記一つのカバー片は、前記正面及び背面を覆う第１カバー片と、該第１カバー片の縁部に連結し、前記上面を覆う第２カバー片とを備える。

　本開示においては、第１カバー片によって正面及び背面を覆い、第２カバー片によって上面を覆う。第１カバー片及び第２カバー片は連結されており、カバーの取り付けを効率良く行うことができる。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記複数のカバー片は、前記正面及び背面を覆う第１カバー片と、前記上面を覆う第２カバー片とを備える。

　本開示においては、第１カバー片によって正面及び背面を覆い、第２カバー片によって上面を覆う。第１カバー片及び第２カバー片は分離しており、皺の発生を抑制し易い。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記第１カバー片及び第２カバー片の少なくとも一方が複数のカバー部に分割されている。

　本開示においては、第１カバー片及び第２カバー片の少なくとも一方を更に分割し、より一層、皺の発生が抑制される。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記操舵部は、前記ボスの周囲に配置されるリムと、該リムから前記ボスに向けて突出するスポークとを備え、前記第１カバー片は、前記リム及びスポークにおける乗員に対向する正面及び乗員の反対側に位置する背面を覆い、前記第２カバー片は、前記正面及び背面の間に配置され、前記正面及び背面に連なる前記リムの端面、並びに前記リムの端面及びボスの間に亘って前記正面及び背面の間に配置された前記スポークの表面を覆う。

　本開示においては、第１カバー片によって、リム及びスポークにおける正面及び背面が覆われ、第２カバー片によって、リムの端面と、リムの端面及びボスの間に亘るスポークの表面とが覆われる。正面及び背面と、前記端面及び表面とは、異なるカバー片によって覆われるので、リムとスポークとの連結部分にて、カバーに皺が発生し難くなる。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記リム及びスポークはＬ字状又はＴ字状に連結されていることを特徴とする。

　本開示においては、リム及びスポークはＬ字状又はＴ字状に連結され、操作者はステアリングホイールを操作し易い。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記第２カバー片における前記リムの端面に対応する部分の外縁は湾曲した形状に形成されていることを特徴とする。

　本開示においては、第２カバー片の形状はリムの端面形状に対応し、第２カバー片は遊び無く第１カバー片に結合し、皺が発生し難い。また意匠性も損なわれない。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記第２カバー片は長方形の帯状をなす。

　本開示においては、第２カバー片は四角形状をなす操舵部の面を覆う。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記操舵部は、前記ボスの周囲に配置されるリムを備え、前記リムの外径の周方向における不連続点の端部を前記カバー片が覆う。

　本開示においては、カバー片は、不連続なリム、例えば、環状の一部を切り取ったような円弧状をなすリムの端部を覆う。そのため、リムの端部にてカバーに皺が発生することを抑制し易い。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記カバー片の縁部は縫製によって結合されている。

　本開示においては、複数のカバー片は縫製によって結合され、リム及びスポークから剥がれ難い。

　本開示に係るステアリングホイールは、前記カバー片は皮革製又は布製であることを特徴とする。

　本開示においては、皮革製のカバーは滑り難く、また意匠性を向上させることができる。布製のカバーは着色し易く、カバーのバリエーションの意匠を容易に製作することができる。

　本開示に係るステアリングホイールにあっては、非円形部分を構成する複数の面は、異なるカバー片によって覆われるので、非円形部分にて、カバーに皺が発生し難くなり、カバーは緩み難くなる。

実施の形態１に係るボス、リム及びスポークを略示する正面図である。 ボス、リム及びスポークを略示する上面図である。 リム及びスポークへのカバーの取り付けを説明する説明図である。 カバーを取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。 構成を一部変更した第１カバー片及び第２カバー片の変更例を示す展開図である。 構成を一部変更した第１カバー片及び第２カバー片の変更例を示す展開図である。 構成を一部変更したステアリングホイールの変更例を示す部分拡大断面図である。 実施の形態２に係るボス、リム及びスポークを略示する正面図である。 カバーを取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。 実施の形態３に係るボス、リム及びスポークを略示する正面図である。 カバーを取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。 実施の形態４に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態５に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態６に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態７に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態８に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態９に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。 実施の形態１０に係るボス、リム及びスポークを略示する正面図である。 実施の形態１０に係る第１カバー片及び第２カバー片を示す正面図である。

　（実施の形態１）
　以下本発明を、実施の形態に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。図１は、ボス４、リム１及びスポーク７を略示する正面図、図２は、ボス４、リム１及びスポーク７を略示する上面図である。以下の説明において、正面は乗員に対向する面を示し、背面は乗員の反対側に位置する面を示す。

　ステアリングホイールは、ボス４、リム１、スポーク７及びカバー８（図４参照）を備える。リム１及びスポーク７は操舵部に対応する。ボス４は、ステアリング軸（図示略）に連結する。図１に示すように、ボス４は、ステアリング軸に取り付けられるブロック状の中央部５と、該中央部５の両側面それぞれから突出した突出部６とを備える。突出部６は、ステアリング軸の径方向において、外向きに突出している。

　リム１は正面視Ｕ形をなし、ボス４の周りを囲む。スポーク７はリム１の両端部それぞれに連結されている。リム１の両端部それぞれからボス４に向けてスポーク７は突出し、突出部６を介して、ボス４の中央部５に連結されている。リム１及びスポーク７の連結部分は正面視Ｌ字状をなし、リム１及びスポーク７の内角は鋭角をなす。ボス４の突出部６は、スポーク７の正面７ａの一部分に取り付けられている。なお、突出部６を削除し、スポーク７とボス４とが直接連結されてもよい。

　図１及び図２に示すように、リム１及びスポーク７は第１領域１０、第２領域２０及び第３領域３０を備える。Ｕ形状をなすリム１は、底部２と、該底部２の両側からそれぞれ突出した二つの突出部３とを備える。底部２の表面は第３領域３０を形成する。リム１の突出部３の正面３ａ、背面３ｂ及び側面３ｃと、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂとは、第１領域１０を形成する。リブの端面３ｄと、該端面３ｄとボス４との間に位置するスポーク７の表面（以下、上面７ｃと称する）とは、第２領域２０を形成する。スポーク７の上面７ｃは正面７ａ及び背面７ｂの間に位置し、リブの端面３ｄに連なる。リブの端面３ｄは上面視円形状をなす。

　図３は、リム１及びスポーク７へのカバー８の取り付けを説明する説明図、図４は、カバー８を取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。カバー８は皮革製であり、二つの第１カバー片８１と、二つの第２カバー片８２と、一つの第３カバー片８３を備える。なおカバー８は布製であってもよい。

　第１カバー片８１はシート状をなし、リム１の突出部３の正面３ａ、背面３ｂ及び側面３ｃの形状と、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂの形状とに対応する。第１カバー片８１は、正面部８１ａ、側面部８１ｃ及び背面部８１ｂを備える。側面部８１ｃの両側にそれぞれ、正面部８１ａ及び背面部８１ｂが連なる。図３において、第１カバー片８１の破線は、正面部８１ａ及び側面部８１ｃの境界と、背面部８１ｂ及び側面部８１ｃの境界を示す。正面部８１ａは、第１領域１０の正面３ａ、７ａに取り付けられ、側面部８１ｃは、第１領域１０の側面３ｃに取り付けられ、背面部８１ｂは、第１領域１０の背面３ｂ、７ｂに取り付けられる。

　なお、側面部８１ｃの正面側部分を正面部８１ａの一部とし、側面部８１ｃの背面側部分を背面部８１ｂの一部としてもよい。この場合、例えば、側面部８１ｃの中央に、正面部８１ａ及び背面部８１ｂの境界が位置する。

　図４に示すように、第１カバー片８１は、リム１の外周側から第１領域１０を覆い、リム１の内周側にて第１カバー片８１の二つの縁は縫製にて結合され、縫い目４１が形成される。

　第２カバー片８２はシート状をなし、リブの端面３ｄの形状と、スポーク７の上面７ｃの形状とに対応する。第２カバー片８２の前記端面３ｄに取り付けられる部分は円形状をなし、端面３ｄの形状に対応する。図４に示すように、第２カバー片８２は第２領域２０に取り付けられ、第２カバー片８２の縁部と、第１カバー片８１の縁部とは縫製によって結合され、縫い目４２が形成される。

　第３カバー片８３はシート状をなし、底部２の形状に対応する。図４に示すように、第３カバー片８３は、リム１の外周側から第３領域３０を覆い、リム１の内周側にて第３カバー片８３の二つの縁は縫製にて結合され、縫い目４３が形成される。上述したように、リム１及びスポーク７にカバー８を取り付けることによって、ステアリングホイールは製造される。

　実施の形態１に係るステアリングホイールにあっては、第１カバー片８１によって、リム１の端部及びスポーク７における正面３ａ、７ａ及び背面３ｂ、７ｂが覆われ、第２カバー片８２によって、リム１の端面３ｄと、スポーク７の上面７ｃとが覆われる。正面３ａ、７ａ及び背面３ｂ、７ｂと、前記端面３ｄ及び上面７ｃとは、異なるカバー片によって覆われるので、リム１とスポーク７との連結部分（角部分）にて、カバー８に皺が発生し難くなり、カバー８は緩み難くなる。

　また第１カバー片８１及び第２カバー片８２は縫製によって結合され、リム１及びスポーク７から剥がれ難い。

　またリム１及びスポーク７はＬ字状に連結され、操作者はステアリングホイールを操作し易い。リム１及びスポーク７は鋭角に連結されているので、操作者はステアリングホイールの角付近を握りやすく、力をステアリングホイールに伝えやすい。

　また第２カバー片８２の形状はリム１の端面３ｄ形状に対応し、第２カバー片８２は遊び無く第１カバー片８１に結合し、皺が発生し難い。また意匠性も損なわれない。

　また皮革製のカバー８は滑り難く、また意匠性を向上させることができる。なお布製のカバー８を使用することもできる。布製のカバー８は着色し易く、カバー８のバリエーションの意匠を容易に製作することができる。

　実施の形態１においては、リム１の二つの端部から二つのスポーク７が突出しているが、リム１の二つの端部は、ボス４に向けて突出するように湾曲した一つのスポーク７によって連結されていてもよい。この場合、リム１及びスポーク７は三日月形状をなし、例えばスポーク７の中央部分はボス４に連結する。

　第１カバー片８１及び第２カバー片８２は、以下のように構成してもよい。第１カバー片８１は、突出部３の正面３ａ及び側面３ｃの形状と、スポーク７の正面７ａの形状とに対応し、第２カバー片８２は、突出部３の背面３ｂの形状と、スポーク７の背面７ｂの形状と、リブの端面３ｄの形状と、スポーク７の上面７ｃの形状とに対応してもよい。

　また。第１カバー片８１は側面３ｃの形状に対応し、第２カバー片８２は、突出部３の正面３ａ、背面３ｂ及び端面３ｄの形状と、スポーク７の正面７ａ、背面７ｂ及び上面７ｃの形状とに対応してもよい。

　即ち、突出部３及びスポーク７全体の正面、背面、上面及び側面を含む四つの面の内、一つ乃至三つの面を、第１カバー片８１及び第２カバー片８２の一方が覆い、残余の面を第１カバー片８１及び第２カバー片８２の他方が覆うように、ステアリングホイールを構成すればよい。

　図５及び図６は、構成を一部変更した第１カバー片８１及び第２カバー片８２の変更例を示す展開図である。図５に示すように、第１カバー片８１の側面部８１ｃと、第２カバー片８２とは、連結部８４を介して連結されていてもよい。また図６に示すように、第１カバー片８１の背面部８１ｂと、第２カバー片８２とは、連結部８４を介して連結されていてもよい。

　第１カバー片８１と第２カバー片８２とが連結している場合、例えば、作業者は、連結部８４を内側に折り畳んで、第１カバー片８１及び第２カバー片８２それぞれの縁部分を縫製することによって、リム１及びスポーク７を覆うことができる。

　図７は、構成を一部変更したステアリングホイールの変更例を示す部分拡大断面図である。以下に説明するように、縫製に代えて、接着剤を使用して、第１カバー片８１及び第２カバー片８２を結合させてもよい。図７に示すように、スポーク７及びリム１には溝７０が形成されている。溝７０の位置は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２それぞれの縁部分の位置に対応する。例えば、作業者は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２それぞれの縁部分を溝７０に挿入させ、接着剤を使用して、各縁部分を溝７０に固定してもよい。

　（実施の形態２）
　以下本発明を、実施の形態２に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態２に係る構成の内、実施の形態１と同様な構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図８は、ボス４、リム１及びスポーク７を略示する正面図である。

　図８に示すように、端部１３が上面７ｃよりも上側に各突出部３から突出している。端部１３の上端面は端面３ｄを形成する。側面３ｃの反対側において、端部１３は第一側面３ｅを備える。第一側面３ｅは端面３ｄ及び上面７ｃに連なる。第一側面３ｅの反対側において、端部１３は第二側面３ｆを備える。第二側面３ｆは、端面３ｄ及び側面３ｃに連なる。第一側面３ｅ及び第二側面３ｆは、正面３ａ及び背面３ｂの間に位置する。

突出部３の正面３ａ、背面３ｂ及び側面３ｃと、端部１３の正面、背面及び第二側面３ｆと、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂとは、第１領域１０ａを形成する。端面３ｄと、上面７ｃと、第一側面３ｅとは第２領域２０ａを形成する。なお正面視において、リム１の周方向における端面３ｄの位置は、不連続点に対応する。

　図９は、カバー８を取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。第１カバー片１８１はシート状をなし、突出部３の正面３ａ、背面３ｂ及び側面３ｃの形状と、端部１３の正面、背面及び第二側面３ｆ、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂの形状とに対応する。第２カバー片１８２はシート状をなし、端面３ｄの形状と、第一側面３ｅの形状と、スポーク７の上面７ｃの形状とに対応する。図９に示すように、第１カバー片１８１は第１領域１０ａを覆い、第２カバー片１８２は第２領域２０ａを覆う。第２カバー片１８２の縁部と、第１カバー片１８１の縁部とは縫製によって結合され、縫い目４２が形成される。

　第１領域１０ａ及び第２領域２０ａは異なるカバー片によって覆われるので、リム１とスポーク７との連結部分（角部分）及び端部１３にて、カバー８に皺が発生し難くなり、カバー８は緩み難くなる。

　（実施の形態３）
　以下本発明を、実施の形態３に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態３に係る構成の内、実施の形態１又は２と同様な構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図１０は、ボス４、リム１及びスポーク７を略示する正面図である。実施の形態３において、リム１は、実施の形態１及び２とは異なり、底部２を備えない。リム１は、ボス４の周囲に沿って配置された円弧状のリム部３ｋを備える。リム部３ｋは、正面３ａ、背面３ｂ、外周面１３ｃ、内周面１３ｄ及び端面３ｄを備える。内周面１３ｄの中途部からスポーク７は突出している。リム部３ｋの上面７ｃよりも上側に突出した部分は、端部１３ａを形成する。端部１３ａの上端面は端面３ｄを形成する。

　正面３ａ、背面３ｂ、外周面１３ｃ、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂは第１領域１０ｂを形成する。端面３ｄ、上面７ｃ、及び上面７ｃよりも上側における内周面１３ｄは、第２領域２０ｂを形成する。

　図１１は、カバー８を取り付けたステアリングホイールを略示する正面図である。第１カバー片１８１ａはシート状をなし、正面３ａ、背面３ｂ、外周面１３ｃ、スポーク７の正面７ａ及び背面７ｂの形状に対応する。第２カバー片１８２ａはシート状をなし、端面３ｄ、上面７ｃ、及び上面７ｃよりも上側における内周面１３ｄの形状に対応する。図１１に示すように、第１カバー片１８１ａは第１領域１０ｂを覆い、第２カバー片１８２ａは第２領域２０ｂを覆う。第２カバー片１８２ａの縁部と、第１カバー片１８１ａｂの縁部とは縫製によって結合され、縫い目４２が形成される。

　第１領域１０ｂ及び第２領域２０ｂは異なるカバー片によって覆われるので、リム部３ｋとスポーク７との連結部分（角部分）及び端部１３ａにて、カバー８に皺が発生し難くなり、カバー８は緩み難くなる。

　（実施の形態４）
　以下本発明を、実施の形態４に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態４に係る構成の内、実施の形態１～３と同様な構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態４において、カバー８は実施の形態１と同様に、分離した第１カバー片８１及び第２カバー片８２を備える。図１２は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２を示す正面図である。図１２は、図３の左側に配置された第１カバー片８１及び第２カバー片８２に対応する。

　図１２に示すように、第１カバー片８１は、第１分割線２１、第２分割線２２、第３分割線２３及び第４分割線２４の内、少なくとも一つの分割線によって、分割され得る。また第２カバー片８２は、第５分割線２５によって、分割され得る。

　第１分割線２１は、正面部８１ａの領域内に形成される。前述したように、正面部８１ａは、突出部３の正面３ａ及びスポーク７の正面７ａに対応する。第１分割線２１は、正面部８１ａにおける正面３ａに対応する部分８１ａ１及び正面７ａに対応する部分８１ａ２の境界に位置する。

　第２分割線２２は、正面部８１ａ及び側面部８１ｃの境界に位置する。第３分割線２３は、側面部８１ｃ及び背面部８１ｂの境界に位置する。

　第４分割線２４は、背面部８１ｂの領域内に形成される。前述したように、背面部８１ｂは、突出部３の背面３ｂ及びスポーク７の背面７ｂに対応する。第４分割線２４は、背面部８１ｂにおける背面３ｂに対応する部分８１ｂ１及び背面７ｂに対応する部分８１ｂ２の境界に位置する。

　前述したように、第２カバー片８２はリブの端面３ｄ及びスポーク７の上面７ｃに対応する。第５分割線２５は、第２カバー片８２における端面３ｄに対応する部分８２ａ及び上面７ｃに対応する部分８２ｂの境界に位置する。

　実施の形態４にあっては、第１分割線２１～第５分割線２５の少なくとも一つにて第１カバー片８１及び第２カバー片８２を分割し、３～７個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。第１カバー片８１又は第２カバー片８２を、更に分割することによって、より一層、皺の発生が抑制される。

　（実施の形態５）
　以下本発明を、実施の形態５係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態５に係る構成の内、実施の形態１～４と同様な構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態５において、カバー８は実施の形態４と同様に、分離した第１カバー片８１及び第２カバー片８２を備え、第１分割線２１～第５分割線２５にて、分割され得る。図１３は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２を示す正面図である。

　第１カバー片８１は、第６分割線２６又は第７分割線２７によって、分割され得る。図１３に示すように、第６分割線２６は、正面３ａに対応する部分８１ａ１及び正面７ａに対応する部分８１ａ２の領域内に形成される。以降の説明において、中央部５側を内側といい、中央部５の反対側を外側という（図１参照）。第６分割線２６は、部分８１ａ１における正面３ａの内側部分に対応する部分８１ａ１１及び正面３ａの外側部分に対応する部分８１ａ１２の境界に位置し、更に、部分８１ａ２における正面７ａの内側部分に対応する部分８１ａ２１及び正面７ａの外側部分に対応する部分８１ａ２２の境界に位置する。

　第７分割線２７は、部分８１ｂ１における背面３ｂの内側部分に対応する部分８１ｂ１１及び背面３ｂの外側部分に対応する部分８１ｂ１２の境界に位置し、更に、部分８１ｂ２における背面７ｂの内側部分に対応する部分８１ｂ２１及び背面７ｂの外側部分に対応する部分８１ｂ２２の境界に位置する。

　実施の形態５にあっては、第１分割線２１～第７分割線２７の少なくとも一つにて第１カバー片８１及び第２カバー片８２を分割し、３～１１個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　（実施の形態６）
　以下本発明を、実施の形態６に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態６に係る構成の内、実施の形態１～５と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態６において、カバー８は実施の形態４と同様に、分離した第１カバー片８１及び第２カバー片８２を備え、第１分割線２１、第４分割線２４又は第５分割線２５にて、分割され得る。図１４は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２を示す正面図である。

　第１カバー片８１は第８分割線２８によって分割され得る。図１４に示すように、第８分割線２８は、突出部３の側面３ｃの中央に位置する。第１カバー片８１における第１分割線２１及び第８分割線２８の間の部分８１ｆは、突出部の正面３ａ及び側面３ｃの正面側部分に対応する。第１カバー片８１における第４分割線２４及び第８分割線２８の間の部分８１ｇは、突出部の背面３ｂ及び側面３ｃの背面側部分に対応する。

　側面３ｃの正面側部分は正面３ａの一部とみなすことができ、側面３ｃの背面側部分は背面３ｂの一部とみなすことができるので、部分８１ｆは突出部３の正面に対応し、部分８１ｇは突出部３の背面に対応する。

　実施の形態６にあっては、第１分割線２１、第４分割線２４、第５分割線２５及び第８分割線２８の少なくとも一つにて第１カバー片８１及び第２カバー片８２を分割し、３～６個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　（実施の形態７）
　以下本発明を、実施の形態７係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態７に係る構成の内、実施の形態１～６と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態７において、カバー８は実施の形態６と同様に、分離した第１カバー片８１及び第２カバー片８２を備え、第１分割線２１、第４分割線２４、第５分割線２５又は第８分割線２８にて、分割され得る。図１５は、第１カバー片８１及び第２カバー片８２を示す正面図である。

　第１カバー片８１は、実施の形態５と同様に、第６分割線２６又は第７分割線２７によって分割され得る。図１５に示すように、第６分割線２６は、部分８１ａ２１及び部分８１ａ２２の境界に位置し、更に、部分８１ｆの内側部分８１ｆ１及び部分８１ｆの外側部分８１ｆ２の境界に位置する。第７分割線２７は、部分８１ｂ２１及び部分８１ｂ２２の境界に位置し、更に、部分８１ｇの内側部分８１ｇ１及び部分８１ｇの外側部分８１ｇ２の境界に位置する。

　なお、第６分割線２６は、部分８１ａ２及び部分８１ｆを分割する線の一例に過ぎず、部分８１ａ２及び部分８１ｆを分割する線は、第６分割線２６に限られない。また第７分割線２７は、部分８１ｂ２及び部分８１ｇを分割する線の一例に過ぎず、部分８１ｂ２及び部分８１ｇを分割する線は、第７分割線２７に限られない。

　実施の形態７にあっては、第１分割線２１、及び第４分割線２４～第８分割線２８の少なくとも一つにて第１カバー片８１及び第２カバー片８２を分割し、３～１０個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　（実施の形態８）
　以下、本発明を実施の形態８に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態８に係る構成の内、実施の形態１～７と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態８において、カバー８は、実施の形態４と同様に、分離した第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を備え、第１分割線２１～第５分割線２５にて、分割され得る。図１６は、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を示す正面図である。

　カバー８は、実施の形態２のボス４、リム１及びスポーク７（図８参照）を覆う。そのため、カバー８は、突出部３から上側に突出した端部１３を覆うカバー片８１０を備える。

　図１６に示すように、カバー片８１０は正面部８１ａ、背面部８１ｂ及び側面部８１ｃの上側に配置されている。カバー８は、第１分割線２１～第５分割線２５によって分割され得る。第２分割線２２～第４分割線２４は、カバー片８１０まで延びる。

　第１カバー片１８１は、第１０分割線２１０によって分割され得る。第１０分割線２１０は、カバー片８１０と、正面部８１ａ、背面部８１ｂ及び側面部８１ｃとの境界に位置する。カバー片８１０は、第１０分割線２１０及び第２分割線２２によって区切られた部分８１０ａと、第１０分割線２１０、第２分割線２２及び第３分割線２３によって区切られた部分８１０ｂと、第１０分割線２１０及び第３分割線２３によって区切られた部分８１０ｃとを備える。部分８１０ａは端部１３の正面を覆い、部分８１０ｂは端部１３の背面を覆い、部分８１０ｃは端部１３の側面を覆う。

　第２カバー片８２は、第５分割線２５及び第９分割線２９によって分割され得る。第５分割線２５は、端面３ｄに対応する部分８２ａ及び第一側面３ｅに対応する部分８２ｂ１の境界に位置する。第９分割線２９は、部分８２ｂ１及び上面７ｃに対応する部分８２ｂ２の境界に位置する。

　実施の形態８にあっては、第１分割線２１～第５分割線２５、第９分割線２９及び第１０分割線２１０の少なくとも一つにて、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を分割し、３～１１個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　（実施の形態９）
　以下、本発明を施の形態９に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態９に係る構成の内、実施の形態１～８と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施の形態９において、カバー８は、実施の形態８と同様に、分離した第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を備え、第１分割線２１～第５分割線２５、第９分割線２９又は第１０分割線２１０にて、分割され得る。図１７は、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を示す正面図である。

　図１７に示すように、第１カバー片１８１は、更に、第１１分割線２１１又は第１２分割線２１２によって分割され得る。第１１分割線２１１は、正面部８１ａ及び部分８１０ａの領域内に位置し、正面部８１ａを分割し、部分８１０ａを分割し得る。

　第１２分割線２１２は、背面部８１ｂ及び部分８１０ｂの領域内に位置し、背面部８１ｂを分割し、部分８１０ｂを分割し得る。

　実施の形態９にあっては、第１分割線２１～第５分割線２５、第９分割線２９～第１２分割線２１２の少なくとも一つにて、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を分割し、３～１５個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　（実施の形態１０）
　以下、本発明を実施の形態１０に係るステアリングホイールを示す図面に基づいて、説明する。実施の形態１０に係る構成の内、実施の形態１～９と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図１８は、ボス４、リム１及びスポーク７を略示する正面図である。実施の形態１０に係るボス４、リム１及びスポーク７は、上面７ｃ１、第一側面３ｅ１及び端面３ｄ１を除き、実施の形態２と同様な構成を備える。ここでは、上面７ｃ１、第一側面３ｅ１及び端面３ｄ１について説明する。

　上面７ｃ１、第一側面３ｅ１及び端面３ｄ１は、それぞれ平坦な四角形状をなす。第一側面３ｅ１は、上面７ｃ１及び端面３ｄ１に対して傾斜している。図１８に示すように、上面７ｃ１及び端面３ｄ１は略平行であり、第一側面３ｅ１と、上面７ｃ１及び端面３ｄ１とは、直線的に交差するように連なる。

　カバー８は、実施の形態４と同様に、分離した第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を備え、第１分割線２１～第５分割線２５にて、分割され得る。図１９は、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を示す正面図である。カバー８は、突出部３から上側に突出した端部１３を覆うカバー片８１０を備える。第２分割線２２～第４分割線２４は、カバー片８１０まで延びる。

　カバー片８１０は、第１０分割線２１０及び第２分割線２２によって区切られた部分８１１ａと、第１０分割線２１０、第２分割線２２及び第３分割線２３によって区切られた部分８１１ｂと、第１０分割線２１０及び第３分割線２３によって区切られた部分８１１ｃとを備える。部分８１１ａは端部１３の正面を覆い、部分８１１ｂは端部１３の背面を覆い、部分８１１ｃは端部１３の側面を覆う。

　第２カバー片８２は、長方形の帯状をなし、第５分割線２５及び第９分割線２９によって分割され得る。第５分割線２５は、端面３ｄ１に対応する部分８２ａ１及び第一側面３ｅ１に対応する部分８２ｂ３の境界に位置する。第９分割線２９は、部分８２ｂ３及び上面７ｃ１に対応する部分８２ｂ４の境界に位置する。

　実施の形態１０にあっては、第１分割線２１～第５分割線２５、第９分割線２９及び第１０分割線２１０の少なくとも一つにて、第１カバー片１８１及び第２カバー片１８２を分割し、３～１１個のカバー部に分割することができる。隣接するカバー部同士は縫製又は接着などによって、連結される。

　上述した各実施の形態において、第１カバー片８１及び第２カバー片８２の曲線状をなす外縁形状は、近似的に直線的に表される形状を含み得る。また第１カバー片８１及び第２カバー片８２の曲面は、近似的に平面に表される形状を含み得る。

　なお請求項に符号が記載されている場合、前記符号は、請求項の理解を容易にする為に、実施の形態に記載される符号に対応させて、参考として付されるものに過ぎず、請求の範囲を実施の形態に限定するものではない。

　今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、請求の範囲内での全ての変更及び請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。

　１　リム
　３　突出部
　３ａ　正面
　３ｂ　背面
　３ｄ　端面
　４　ボス
　７　スポーク
　７ａ　正面
　７ｂ　背面
　７ｃ　上面
　８　カバー
　８１　第１カバー片
　８２　第２カバー片
　８３　第３カバー片

Claims (12)

1. 　ステアリング軸に連結されるボスと、該ボスの周囲に配置される操舵部とを備えるステアリングホイールにおいて、
   　前記操舵部は角部分又は端部を含む非円形部分を有し、
   　前記非円形部分を一つ又は複数のカバー片によって覆う
   　ステアリングホイール。
2. 　前記一つ又は複数のカバー片は、前記非円形部分における乗員に対向する正面、乗員の反対側に位置する背面、並びに前記正面及び背面の間に位置する上面を覆う
   　請求項１に記載のステアリングホイール。
3. 　前記一つのカバー片は、
   　前記正面及び背面を覆う第１カバー片と、
   　該第１カバー片の縁部に連結し、前記上面を覆う第２カバー片と
   　を備える
   　請求項２に記載のステアリングホイール。
4. 　前記複数のカバー片は、
   　前記正面及び背面を覆う第１カバー片と、
   　前記上面を覆う第２カバー片と
   　を備える
   　請求項２に記載のステアリングホイール。
5. 　前記第１カバー片及び第２カバー片の少なくとも一方が複数のカバー部に分割されている
   　請求項４に記載のステアリングホイール。
6. 　前記操舵部は、前記ボスの周囲に配置されるリムと、該リムから前記ボスに向けて突出するスポークとを備え、
   　前記第１カバー片は、前記リム及びスポークにおける乗員に対向する正面及び乗員の反対側に位置する背面を覆い、
   　前記第２カバー片は、前記正面及び背面の間に配置され、前記正面及び背面に連なる前記リムの端面、並びに前記リムの端面及びボスの間に亘って前記正面及び背面の間に配置された前記スポークの表面を覆う
   　請求項３から５のいずれか一つに記載のステアリングホイール。
7. 　前記リム及びスポークはＬ字状又はＴ字状に連結されている
   　請求項６に記載のステアリングホイール。
8. 　前記第２カバー片における前記リムの端面に対応する部分の外縁は湾曲した形状に形成されている
   　請求項６又は７に記載のステアリングホイール。
9. 　前記第２カバー片は長方形の帯状をなす
   　請求項６又は７に記載のステアリングホイール。
10. 　前記操舵部は、前記ボスの周囲に配置されるリムを備え、
    　前記リムの外径の周方向における不連続点の端部を前記カバー片が覆う
    　請求項３から５のいずれか一つに記載のステアリングホイール。
11. 　前記カバー片の縁部は縫製によって連結されている
    　請求項１から１０のいずれか一つに記載のステアリングホイール。
12. 　前記カバー片は皮革製又は布製である
    　請求項１から１１のいずれか一つに記載のステアリングホイール。

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