WO2018092179A1

WO2018092179A1 - パッケージ及びパッケージの製造方法

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Publication number: WO2018092179A1
Application number: PCT/JP2016/083742
Authority: WO
Inventors: 靖国分
Original assignee: 日本たばこ産業株式会社
Priority date: 2016-11-15
Filing date: 2016-11-15
Publication date: 2018-05-24

Abstract

簡易な構成で、開封後であっても蓋が閉止した状態を保持することができるパッケージ及びパッケージを製造する方法を提供する。　内部に物体を収容するためのパッケージが提供される。このパッケージは、物体を収容する本体部と、本体部に取り付けられた第１蓋部と、第１蓋部を閉じたときに第１蓋部の第１端部を受け入れるように構成される受容部と、を有する。本体部は、上半側と、下半側と、を有する。受容部は、本体部から延在して、上半側に折り返された折り返し部によって画定される。

Description

パッケージ及びパッケージの製造方法

　本発明は、パッケージ及びパッケージの製造方法に関する。

　従来、物体を包装するパッケージとして様々な種類のパッケージが開発されている。物体が例えばシガレットである場合、シガレットへの臭いの付着や、シガレットの吸湿等を防止するために、パッケージはシガレットを密閉して包装できるように構成される。シガレットに限られず、大気雰囲気等と接することにより性質が変化し得る物体に対しても、同様に密閉して包装可能なパッケージが求められる。

　例えば、シガレットのパッケージとして、ガスバリア性を有する紙でシガレットを密封包装したパッケージが知られている（特許文献１参照）。また、ガスバリア性を有する紙等でシガレットを包装し、包装されたシガレットを外箱に収容することも知られている（例えば、特許文献２参照）。

　パッケージを開封した後であっても、シガレット等を保持し且つ大気雰囲気等との接触を抑制することが好ましい。パッケージに収容された物体に大気に接触することを抑制するため、特許文献１及び特許文献２のパッケージは、開封した後に閉じることができる蓋を備えている。

特表２０１５－５２４３７０号公報特開平１１－４９１３４号公報

　特許文献１のパッケージは、一度開封された後に蓋（カバー層）が閉じた状態を維持するために、蓋の縁部に粘着面を設けている。また、特許文献２のパッケージでは、内包材に包まれたシガレットを収容する外箱に、蓋（タングリッド）を差し込むための切り込みを設けている。このように、蓋が閉じた状態を維持するために、特許文献１のパッケージではパッケージに粘着剤を設ける必要がある。また、特許文献２のパッケージでは、切り込みを有する外箱を必要としている。

　しかしながら、パッケージは、可能な限り簡易な構成であることが好ましい。即ち、特許文献１及び特許文献２のいずれの場合もパッケージに蓋を閉止して保持するための別材料を設ける必要があるので、製造コストが増加するという問題がある。また、パッケージに粘着剤を設けると、蓋を繰り返し開閉することでデラミネーション（層間剥離）や、粘着力の低下が生じる可能性がある。また粘着剤にゴミが付着する虞もある。

　本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易な構成で、開封後であっても蓋が閉止した状態を保持することができるパッケージ及びパッケージを製造する方法を提供することである。

　本発明の第１形態によれば、内部に物体を収容するためのパッケージが提供される。このパッケージは、前記物体を収容する本体部と、前記本体部に取り付けられた第１蓋部と、前記第１蓋部を閉じたときに前記第１蓋部の第１端部を受け入れるように構成される受容部と、を有し、前記本体部は、上半側と、下半側と、を有し、前記受容部は、前記本体部から延在し、前記下半側から前記上半側に向かって前記本体部に重なる重なり部によって画定される。

　本発明の第２形態によれば、第１形態のパッケージにおいて、前記本体部は、前面部と、上面部と、を有し、前記第１蓋部は、少なくとも前記前面部と前記上面部とを覆うように構成され、前記第１蓋部を閉じたときに前記前面部と前記上面部により画定される角部に対応する第１角部と、前記第１端部と前記第１角部との間に位置し、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる第１折れ線部とを有する。

　本発明の第３形態によれば、第１形態又は第２形態のパッケージにおいて、前記本体部は前面部と、上面部と、背面部と、を有し、前記第１蓋部は、前記背面部に貼りつけられる第２端部と、前記第１蓋部を閉じたときに前記前面部と前記上面部により画定される角部に対応する第１角部と、前記第１蓋部を閉じたときに前記上面部と前記背面部により画定される角部に対応する第２角部と、前記第１角部と前記第２角部との間に位置し、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる第２折れ線部を有する。

　本発明の第４形態によれば、第１形態から第３形態のいずれかのパッケージにおいて、前記本体部は前面部と、上面部と、背面部と、を有し、前記第１蓋部は、前記第１蓋部を閉じたときに前記上面部と前記背面部により画定される角部に対応する第２角部と、前記第２角部上に設けられるスリットと、を有する。

　本発明の第５形態によれば、第１形態から第４形態のいずれかのパッケージにおいて、前記第１蓋部は、前記本体部よりも剛性の高い材料で形成される。

　本発明の第６形態によれば、第１形態から第５形態のいずれかのパッケージにおいて、前記重なり部は、第１側部と、前記第１側部とは逆側に位置する第２側部とを有し、前記第１側部及び前記第２側部が前記本体部に貼りつけられて、前記受容部が画定される。

　本発明の第７形態によれば、第６形態のパッケージにおいて、前記本体部は、第１側面部と、第２側面部と、を有し、前記第１側部は、前記第１側面部に貼りつけられ、前記第２側部は、前記第２側面部に貼りつけられる。

　本発明の第８形態によれば、第１形態から第７形態のいずれかのパッケージにおいて、前記本体部は、一枚のブランクから構成され、前記重なり部は、前記ブランクの一端部から形成されるか、又は前記ブランクの端部同士を貼り合わせて形成される。

　本発明の第９形態によれば、第１形態から第８形態のいずれかのパッケージにおいて、前記受容部は、前記第１蓋部の前記第１端部を前記上半側から受け入れるように構成され、前記重なり部は、前記受容部の開口を形成する端部を有し、前記重なり部の前記端部は、前記本体部の前記上半側に位置する。

　本発明の第１０形態によれば、第１形態から第９形態のいずれかのパッケージにおいて、前記本体部は、内部に収容した前記物体が取り出される開口を形成するための弱化部によって少なくとも部分的に囲まれた第２蓋部を有し、前記第２蓋部は、前記第１蓋部に少なくとも部分的に接着される。

　本発明の第１１形態によれば、第１０形態のパッケージにおいて、前記弱化部は、ハーフカット部である。

　本発明の第１２形態によれば、物体を収容するパッケージの製造方法が提供される。この方法は、少なくとも一枚のブランクで前記物体を包んで前記パッケージの本体部を形成する工程と、前記本体部から延在する重なり部を、下半側から上半側に向かって前記本体部に重ねて、受容部を形成する工程と、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程と、を有し、前記受容部は、前記第１蓋部の第１端部を受け入れるように構成される。

　本発明の第１３形態によれば、第１２形態のパッケージの製造方法において、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第１蓋部の第１角部が前記本体部の前面部と上面部により画定される角部に一致するように、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程を含み、前記第１蓋部は、前記第１端部と前記第１角部との間に、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる第１折れ線部を有する。

　本発明の第１４形態によれば、第１３形態のパッケージの製造方法において、前記第１蓋部の前記第１端部と前記第１角部との間に、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる前記第１折れ線部を形成する工程を有する。

　本発明の第１５形態によれば、第１２形態から第１４形態のいずれかのパッケージの製造方法において、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第１蓋部の第２端部を前記本体部の背面部に貼りつける工程と、前記第１蓋部の第１角部が前記本体部の前面部と上面部により画定される角部に一致し且つ前記第１蓋部の第２角部が前記本体部の上面部と前記背面部により画定される角部に一致するように、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程を含み、前記第１蓋部は、前記第１角部と前記第２角部との間に、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる第２折れ線部を有する。

　本発明の第１６形態によれば、第１５形態のパッケージの製造方法において、前記第１蓋部の前記第１角部と前記第２角部との間に、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる前記第２折れ線部を形成する工程を有する。

　本発明の第１７形態によれば、第１２形態から第１６形態のいずれかのパッケージの製造方法において、前記本体部の上面部と背面部により画定される角部に一致する前記第１蓋部の第２角部上にスリットを形成する工程を有する。

　本発明の第１８形態によれば、第１２形態から第１７形態のいずれかのパッケージの製造方法において、前記受容部を形成する工程は、前記重なり部の第１側部及び第２側部を前記本体部に貼りつける工程を含む。

　本発明の第１９形態によれば、第１８形態のパッケージの製造方法において、前記受容部を形成する工程は、前記重なり部の前記第１側部を前記本体部の第１側面部に貼りつける工程と、前記重なり部の第２側部を前記本体部の第２側面部に貼りつける工程とを含む。

　本発明の第２０形態によれば、第１２形態から第１９形態のいずれかのパッケージの製造方法において、前記本体部を形成する工程は、一枚のブランクで前記物体を包んで前記パッケージの本体部を形成する工程を含み、前記パッケージの製造方法は、さらに、前記ブランクの端部同士を貼り合わせて重なり部を形成する工程を有する。

　本発明の第２１形態によれば、第１２形態から第２０形態のいずれかのパッケージの製造方法において、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記受容部が前記第１蓋部の前記第１端部を前記上半側から受け入れるように、前記本体部に前記第１蓋部を取り付ける工程を含み、前記受容部を形成する工程は、前記受容部の開口を形成する端部を前記本体部の前記上半側に位置させる工程を含む。

　本発明の第２２形態によれば、第１２形態から第２１形態のいずれかのパッケージの製造方法において、弱化部を前記本体部に形成することにより、前記弱化部によって少なくとも部分的に囲まれた第２蓋部を形成する工程を有し、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第２蓋部を前記第１蓋部に少なくとも部分的に接着する工程を含む。

　本発明によれば、簡易な構成で、開封後であっても蓋が閉止した状態を保持することができるパッケージ及びパッケージを製造する方法を提供することができる。

蓋部が開いた状態のパッケージの前面側からの斜視図である。蓋部が閉じた状態のパッケージの前面側からの斜視図である。蓋部が開いた状態のパッケージの背面側からの斜視図である。本実施形態に係る本体部の概略側断面図である。他の実施形態に係る本体部の概略側断面図である。他の実施形態に係る本体部の概略側断面図である。本体部の展開図である。第１蓋部の平面図である。

　以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。なお、図１から図３には、Ｘ，Ｙ，Ｚ軸が付記されている。これらの図においては、Ｘ軸正方向が前方向、Ｘ軸負方向が後方向、Ｙ軸正方向が左方向、Ｙ軸負方向が右方向、Ｚ軸正方向が上方向、Ｚ軸負方向が下方向に、それぞれ相当するものとして説明する。また、本実施形態において、「幅方向」とはＹ軸方向を意味し、「厚さ方向」とはＸ軸方向を意味し、「長さ方向」とはＺ軸方向を意味するものとして説明する。

　まず、本実施形態に係るパッケージの構造について詳細に説明する。図１から図３は、本実施形態に係るパッケージの斜視図である。図１は蓋部が開いた状態のパッケージの前面側からの斜視図であり、図２は蓋部が閉じた状態のパッケージの前面側からの斜視図であり、図３は蓋部が開いた状態のパッケージの背面側からの斜視図である。本実施形態に係るパッケージは内部に物体を収容するように構成される。本実施形態では、一例として、パッケージはシガレットを内部に収容している。

　図１から図３に示すように、パッケージ１０は、全体として略直方体形状を有する。パッケージ１０は、シガレットを収容するための空間を有する本体部４０と、この空間を閉止するための第１蓋部２０とを有する。本体部４０は、例えばガスバリア性のブランクから形成される。具体的には、例えば、本体部４０を形成するブランクは、ポリプロピレン（ＰＰ）又はポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）等のプラスチックフィルム、紙、布等のガスバリア性のシート材から形成され得る。一実施例では本体部４０を形成するブランクは、ＰＥＴ、ポリエチレン（ＰＥ）、及び紙の積層シートから構成され得る。第１蓋部２０は、本体部４０よりも剛性の高い材料から形成されることが好ましい。言い換えれば、本体部４０を第１蓋部２０よりも剛性の低い材料で形成することが好ましい。これにより、本体部４０を第１蓋部２０と同一の材料で形成する場合に比べて、パッケージ１０全体の重量を低減することができる。これに加えて、第１蓋部２０の剛性を比較的高くした場合、第１蓋部２０を閉じたときにパッケージ１０の形状を維持することを十分に補助することができる。なお、第１蓋部２０を形成するブランクの坪量（単位面積当たりの重量）は、例えば６０ｇ／ｍ^２以上３６０ｇ／ｍ^２以下が好ましい。坪量がこの数値範囲に含まれる場合は、第１蓋部２０の適切な強度を担保しつつ、第１蓋部２０を後述する受容部４８に差し込みやすい柔軟性を確保することができる。

　第１蓋部２０は、第１端部２１と第２端部２２とを有し、本体部４０に取り付けられる。本体部４０は、前面部４１と、第１側面部４３と、第２側面部４２と、背面部４４と、底面部４５と、上面部４６とを有して、略直方体形状を有する。なお、本体部４０の形状はこれに限らず、例えば略円柱形状、楕円柱形状、及び多角柱形状等であってもよい。

　本明細書においては、本体部４０の長さ方向（Ｚ軸方向）の中央よりも上側を上半側５０といい、中央よりも下側を下半側５１という。本実施形態における本体部４０は、一枚のブランクを折りたたむことで形成することができる。ただし、複数枚のブランクから本体部４０を形成してもよい。本体部４０は、本体部４０から延在して、下半側５１から上半側５０に向かって本体部４０に重なる折り返し部４７（重なり部の一例に相当する）。を有する。折り返し部４７は、例えば、本実施形態に示すようにブランクの端部同士を接着剤等で貼り合わせて形成され得る。

　パッケージ１０は、第１蓋部２０を閉じたときに第１蓋部２０の第１端部２１を受け入れるように構成されるポケット状の受容部４８を有する。受容部４８は、本体部４０から延在したブランクにより形成される。具体的には、受容部４８は、折り返し線５４（図中破線で示される）で上半側５０に折り返された折り返し部４７によって画定される。折り返し部４７は、第１側部４７ａと、第１側部４７ａとは逆側に位置する第２側部４７ｂとを有する。第１側部４７ａ及び第２側部４７ｂが本体部４０に貼りつけられており、これにより受容部４８が画定される。本実施形態では、第１側部４７ａは、本体部４０の第１側面部４３に貼りつけられ、第２側部４７ｂは本体部４０の第２側面部４２に貼りつけられている。ただし、これに限らず、第１側部４７ａ及び第２側部４７ｂは、本体部４０の他の部分、即ち、前面部４１、背面部４４、底面部４５、上面部４６のいずれかに貼りつけられてもよい。

　図３に示すように、第１蓋部２０の第２端部２２が、本体部４０の背面部４４に例えば接着剤等により取り付けられる。また、図１に示すように、折り返し部４７は、受容部４８の開口を形成する端部４７ｃを有する。この端部４７ｃは、本体部４０の上半側５０に位置することが好ましい。端部４７ｃが本体部４０の下半側５１に位置する場合は、第１蓋部２０の第１端部２１を受容部４８に差し込むために、第１蓋部２０の長さを長くする必要があるからである。言い換えれば、端部４７ｃが上半側５０に位置することで、第１蓋部２０の長さを比較的短くすることができ、受容部４８へ容易に差し込むことができ、また、省資源且つ低コストになる。

　本体部４０は、第２蓋部４９を有する。本実施形態では、第２蓋部４９は、上面部４６及び前面部４１に渡って形成されるが、これに限らず、上面部４６及び前面部４１のいずれか一方のみに形成されてもよい。第２蓋部４９は、パッケージ１０を開封する前は、上面部４６及び前面部４１と気密に接続されており、これにより、パッケージ１０の内部が密閉され、シガレット等の物体への臭いの付着や、吸湿及び乾燥等を防止することができる。

　図１に示すように、第２蓋部４９は、第１蓋部２０に少なくとも部分的に接着される。これにより、パッケージ１０が密閉された状態において、第１蓋部２０を持ち上げることで、本体部４０の第２蓋部４９を構成する部分が、上面部４６及び前面部４１から剥がれ、シガレット等の物体を取り出すための開口が形成される。図５Ａに関連して後述するように、パッケージ１０が密閉された状態において、第２蓋部４９は、弱化部によって少なくとも部分的に囲まれている。これにより、本体部４０の第２蓋部４９を構成する部分が、上面部４６及び前面部４１から剥がれ易くなる。

　図２に示すように、本実施形態では、物体を取り出すための開口が前面部４１と上面部４６に渡って形成されているので、第１蓋部２０は、少なくとも前面部４１と上面部４６とを覆うように構成される。ただし、例えば、物体を取り出すための開口が前面部４１又は上面部４６だけに形成されている場合は、第１蓋部２０を前面部４１又は上面部４６のみを覆うように構成してもよい。

　第１蓋部２０は、第１角部２３と、第２角部２４と、を有する。第１角部２３は、第１蓋部２０を閉じたときに、本体部４０の前面部４１と上面部４６とにより画定される角部５２に略一致するように構成される。第２角部２４は、第１蓋部２０を閉じたときに、本体部４０の上面部４６と背面部４４により画定される角部５３に略一致するように構成される。

　また、図３に示すように、第１蓋部２０は、第２角部２４上に、第２角部２４と略平行な所定長さのスリット２７を有する。スリット２７が第２角部２４に設けられることにより、図２に示すように第１蓋部２０を閉じたときにスリット２７の幅が広がり、第１蓋部２０の第１端部２１と第２端部２２との間の長さが微調整される。このため、第１蓋部２０を閉じたときに第１蓋部２０に加わる張力が緩和され、第１蓋部２０を折り曲げ易くなる。なお、スリット２７は、第２角部２４の略中央部に位置し、左右対称（幅方向に対称）にすることが好ましい。これにより、第１蓋部２０を閉じたときに第１蓋部２０に均一に張力が加わり、第１蓋部２０を伸ばすことができる。

　第１蓋部２０は、さらに、第１折れ線部２５と、第２折れ線部２６と、を有する。第１折れ線部２５は、第１端部２１と第１角部２３との間に位置し、本体部４０の角部５２又は角部５３と略平行に延びる。第２折れ線部２６は、第１角部２３と第２角部２４との間に位置し、本体部４０の角部５２又は角部５３と略平行に延びる。第１折れ線部２５及び第２折れ線部２６は、第１蓋部２０を撓みやすくするための、例えば凹溝、ミシン目等で構成される。第１蓋部２０は、第１折れ線部２５及び第２折れ線部２６のいずれか一方のみを有していてもよい。第１折れ線部２５及び第２折れ線部２６の少なくとも一つが第１蓋部２０に形成されることにより、第１蓋部２０を開くとき又は第１蓋部２０の第１端部２１を受容部４８に差し込むときに第１蓋部２０が適度に撓むことができる。その結果、第１蓋部２０の受容部４８に対する操作性を向上させることができる。

　図４Ａは、本実施形態に係る本体部４０の概略側断面図である。図４Ａに示すように、本実施形態に係る本体部４０の折り返し部４７は、本体部４０を形成するブランクの端部同士を接着剤等で貼り合わせて形成される。図４Ｂ及び図４Ｃは、他の実施形態に係る本体部４０の概略側断面図である。図４Ｂに示す本体部４０においては、折り返し部４７は、本体部４０を形成するブランクの一端部を上半側５０に折り返すことで形成される。より具体的には、上半側５０の前面部４１から延在するブランクの端部が上半側５０に向かって折り返され、下半側５１の前面部４１から延在するブランクの端部は、上半側５０の前面部４１に接着剤等で貼りつけられる。図４Ｃに示す本体部４０においては、折り返し部４７に代えて重なり部４７´が設けられる。即ち、重なり部４７´は、下半側５１の前面部４１から延在するブランクが、下半側５１から上半側５０に向かって、上半側５０の前面部４１に重なることによって形成される。このとき、上半側５０の前面部４１から延在するブランクの端部は、下半側５１の前面部４１に接着剤等で貼りつけられる。以上のように、折り返し部４７は、一枚のブランクから形成することもできる。また、折り返し部４７に代えて、重なり部４７´を本体部４０に設けることもできる。

　次に、本実施形態に係るパッケージ１０の製造方法について、パッケージ１０の展開図を参照して説明する。図５Ａは、本体部４０の展開図であり、図５Ｂは第１蓋部２０の平面図である。図５Ａに示すように、本体部４０は、略長方形の一枚のシート材（ブランク）から形成され得る。このシート材には、第２蓋部４９（図１から図３参照）を少なくとも部分的に囲む弱化部２８が形成される。弱化部２８は、例えば、ミシン目加工、ハーフカット加工等によって形成される。パッケージ１０の気密性を保つためには、弱化部２８はハーフカット加工によって形成されるハーフカット部であることが好ましい。また、本体部４０を構成するシート材が、プラスチックフィルムと紙の積層シートで構成される場合には、少なくとも気密性を担保するための層（例えば、プラスチックフィルムの層）は貫通しないように、ハーフカット部が形成される。

　弱化部２８は第２蓋部４９を全て囲んでもよい。その場合は、図１に示すように第１蓋部２０を開いたときに、第２蓋部４９が本体部４０から完全に分離し得る。第１蓋部２０には、予め、スリット２７、第１折れ線部２５、及び第２折れ線部２６を形成しておく。

　シガレット等の物体を包装するパッケージ１０を製造するときは、まず、物体の前面と、底面と、背面と、上面とを、それぞれ、略矩形のシート材の前面部４１と、底面部４５と、背面部４４と、上面部４６とで覆う。このとき、折り返し部４７を形成するためのシート材の両端部は本体部４０の前面側に位置させる。続いて、シート材の側部を物体の両側面に対して折り返して物体の両側面を覆い、接着剤等でシート材の側部同士を密着させる。これにより、本体部４０の第１側面部４３及び第２側面部４２が形成される。

　続いて、シート材の端部（図５Ａ中符号４７，４７ａ，４７ｂが付された部分）同士を貼り合わせて、折り返し部４７を形成する。折り返し部４７が、本体部４０の上半側５０（図１、図４Ａ参照）に折り返され、折り返し部４７の第１側部４７ａ及び第２側部４７ｂが、それぞれ本体部４０の第１側面部４３及び第２側面部４２に貼りつけられる。これにより、受容部４８（図１から図３参照）が形成される。このとき、受容部４８の開口を形成する折り返し部４７の端部４７ｃは、本体部４０の上半側５０に位置する（図１参照）。

　続いて、図５Ｂに示す第１蓋部２０を本体部４０の上半側５０に取り付ける。具体的には、第１蓋部２０の第２端部２２を本体部４０の背面部４４に取り付ける。このとき、第１蓋部２０の第１角部２３が本体部４０の前面部４１と上面部４６により画定される角部５２に一致し、且つ第１蓋部２０の第２角部２４が上面部４６と背面部４４により画定される角部５３に一致するように、本体部４０に第１蓋部２０が取り付けられる。なお、これに限らず、第２端部２２は本体部４０の他の部分、例えば上面部４６等に取り付けられてもよい。最後に、本体部４０の第２蓋部４９を第１蓋部２０に少なくとも部分的に接着する。これにより、密閉されたパッケージ１０が製造される。

　図５Ｂに示す第１折れ線部２５、第２折れ線部２６、又はこれらの両方は、予め第１蓋部２０に加工しておいてもよいし、パッケージ１０を製造するときに第１蓋部２０に形成してもよい。また、図５Ａに示す弱化部２８についても、予めシート材に加工しておいてもよいし、パッケージ１０を製造するときにシート材に形成してもよい。

　以上で説明したように、本実施形態に係るパッケージ１０によれば、簡易な構成で、開封後であっても蓋が閉止した状態を維持することができる。より具体的には、パッケージ１０では、第１蓋部２０を受け入れる受容部４８が、本体部４０から延在して、下半側５１から上半側５０にむかって本体部４０に重なる折り返し部４７によって形成されている。これにより、折り返し部４７を、内包紙等の一枚のブランクから形成することができるので、第１蓋部２０が閉じた状態を維持するための、切り込みを有する外箱や、粘着剤を設ける必要が無い。また、シート材を切り貼り等する必要なく、本体部４０を製造することができる。したがって、パッケージ１０は、省資源且つ低コストで製造することができる。また、単一のブランクで本体部分を包装した場合において、蓋を差し込むために本体部分に切り込みを入れてしまうと、本体部分の気密性を担保できなくなる。しかしながら、本実施形態に係るパッケージ１０では、蓋を差し込むための切り込みを本体部４０に設けずに、折り返し部４７から成る受容部４８を構成しているので、パッケージ１０の気密性を維持することができる。

　また、本実施形態では、受容部４８を画定する折り返し部４７が本体部４０に貼りつけられることで、受容部４８の形状が維持される。特に、折り返し部４７の第１側部４７ａと第２側部４７ｂが、それぞれ本体部４０の第１側面部４３と第２側面部４２に貼りつけられる場合には、受容部４８の幅を最大限確保することができる。

　また、本実施形態では、第２蓋部４９が、部分的に弱化部２８によって囲まれており、第１蓋部２０に少なくとも部分的に接着されている。これにより、第１蓋部２０を開いたときに、第２蓋部４９が第１蓋部２０によって引っ張られ、弱化部２８に沿って破れるので、本体部４０を容易に開封することができる。また、第２蓋部４９は第１蓋部２０に接着されているので、本体部４０が開封された後も第２蓋部４９がパッケージ１０から分離せず、ごみの発生を防止することができる。

　以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、パッケージ１０の本体部４０を補強するために、本体部４０の内部に厚紙を配置してもよい。また、第１蓋部２０の第２端部２２を、本体部４０の背面部４４の下端まで延長させてもよい。

　　１０…パッケージ
　　２０…第１蓋部
　　２１…第１端部
　　２２…第２端部
　　２３…第１角部
　　２４…第２角部
　　２５…第１折れ線部
　　２６…第２折れ線部
　　２７…スリット
　　２８…弱化部
　　４０…本体部
　　４１…前面部
　　４２…第２側面部
　　４３…第１側面部
　　４４…背面部
　　４５…底面部
　　４６…上面部
　　４７…折り返し部
　　４８…受容部
　　４９…第２蓋部
　　５０…上半側
　　５１…下半側
　　５２…角部
　　５３…角部
　　５４…折り返し線
　　４７ａ…第１側部
　　４７ｂ…第２側部
　　４７ｃ…端部

Claims

　内部に物体を収容するためのパッケージであって、
　前記物体を収容する本体部と、
　前記本体部に取り付けられた第１蓋部と、
　前記第１蓋部を閉じたときに前記第１蓋部の第１端部を受け入れるように構成される受容部と、を有し、
　前記本体部は、上半側と、下半側と、を有し、
　前記受容部は、前記本体部から延在し、前記下半側から前記上半側に向かって前記本体部に重なる重なり部によって画定される、パッケージ。
　請求項１に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は、前面部と、上面部と、を有し、
　前記第１蓋部は、
　　少なくとも前記前面部と前記上面部とを覆うように構成され、
　　前記第１蓋部を閉じたときに前記前面部と前記上面部により画定される角部に対応する第１角部と、前記第１端部と前記第１角部との間に位置し、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる第１折れ線部とを有する、パッケージ。
　請求項１又は２に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は前面部と、上面部と、背面部と、を有し、
　前記第１蓋部は、前記背面部に貼りつけられる第２端部と、前記第１蓋部を閉じたときに前記前面部と前記上面部により画定される角部に対応する第１角部と、前記第１蓋部を閉じたときに前記上面部と前記背面部により画定される角部に対応する第２角部と、前記第１角部と前記第２角部との間に位置し、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる第２折れ線部を有する、パッケージ。
　請求項１から３のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は前面部と、上面部と、背面部と、を有し、
　前記第１蓋部は、前記第１蓋部を閉じたときに前記上面部と前記背面部により画定される角部に対応する第２角部と、前記第２角部上に設けられるスリットと、を有する、パッケージ。
　請求項１から４のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記第１蓋部は、前記本体部よりも剛性の高い材料で形成される、パッケージ。
　請求項１から５のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記重なり部は、第１側部と、前記第１側部とは逆側に位置する第２側部とを有し、
　前記第１側部及び前記第２側部が前記本体部に貼りつけられて、前記受容部が画定される、パッケージ。
　請求項６に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は、第１側面部と、第２側面部と、を有し、
　前記第１側部は、前記第１側面部に貼りつけられ、前記第２側部は、前記第２側面部に貼りつけられる、パッケージ。
　請求項１から７のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は、一枚のブランクから構成され、
　前記重なり部は、前記ブランクの一端部から形成されるか、又は前記ブランクの端部同士を貼り合わせて形成される、パッケージ。
　請求項１から８のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記受容部は、前記第１蓋部の前記第１端部を前記上半側から受け入れるように構成され、
　前記重なり部は、前記受容部の開口を形成する端部を有し、
　前記重なり部の前記端部は、前記本体部の前記上半側に位置する、パッケージ。
　請求項１から９のいずれか一項に記載されたパッケージにおいて、
　前記本体部は、内部に収容した前記物体が取り出される開口を形成するための弱化部によって少なくとも部分的に囲まれた第２蓋部を有し、
　前記第２蓋部は、前記第１蓋部に少なくとも部分的に接着される、パッケージ。
　請求項１０に記載されたパッケージにおいて、
　前記弱化部は、ハーフカット部である、パッケージ。
　物体を収容するパッケージの製造方法であって、
　少なくとも一枚のブランクで前記物体を包んで前記パッケージの本体部を形成する工程と、
　前記本体部から延在する重なり部を、下半側から上半側に向かって前記本体部に重ねて、受容部を形成する工程と、
　前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程と、を有し、
　前記受容部は、前記第１蓋部の第１端部を受け入れるように構成される、パッケージの製造方法。
　請求項１２に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第１蓋部の第１角部が前記本体部の前面部と上面部により画定される角部に一致するように、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程を含み、
　前記第１蓋部は、前記第１端部と前記第１角部との間に、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる第１折れ線部を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１３に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記第１蓋部の前記第１端部と前記第１角部との間に、前記前面部と前記上面部により画定される前記角部と略平行に延びる前記第１折れ線部を形成する工程を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１２から１４のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第１蓋部の第２端部を前記本体部の背面部に貼りつける工程と、前記第１蓋部の第１角部が前記本体部の前面部と上面部により画定される角部に一致し且つ前記第１蓋部の第２角部が前記本体部の上面部と前記背面部により画定される角部に一致するように、前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程を含み、
　前記第１蓋部は、前記第１角部と前記第２角部との間に、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる第２折れ線部を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１５に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記第１蓋部の前記第１角部と前記第２角部との間に、前記上面部と前記背面部により画定される前記角部と略平行に延びる前記第２折れ線部を形成する工程を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１２から１６のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記本体部の上面部と背面部により画定される角部に一致する前記第１蓋部の第２角部上にスリットを形成する工程を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１２から１７のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記受容部を形成する工程は、前記重なり部の第１側部及び第２側部を前記本体部に貼りつける工程を含む、パッケージの製造方法。
　請求項１８に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記受容部を形成する工程は、前記重なり部の前記第１側部を前記本体部の第１側面部に貼りつける工程と、前記重なり部の第２側部を前記本体部の第２側面部に貼りつける工程とを含む、パッケージの製造方法。
　請求項１２から１９のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記本体部を形成する工程は、一枚のブランクで前記物体を包んで前記パッケージの本体部を形成する工程を含み、
　前記パッケージの製造方法は、さらに、
　前記ブランクの端部同士を貼り合わせて重なり部を形成する工程を有する、パッケージの製造方法。
　請求項１２から２０のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記受容部が前記第１蓋部の前記第１端部を前記上半側から受け入れるように、前記本体部に前記第１蓋部を取り付ける工程を含み、
　前記受容部を形成する工程は、前記受容部の開口を形成する端部を前記本体部の前記上半側に位置させる工程を含む、パッケージの製造方法。
　請求項１２から２１のいずれか一項に記載されたパッケージの製造方法において、
　弱化部を前記本体部に形成することにより、前記弱化部によって少なくとも部分的に囲まれた第２蓋部を形成する工程を有し、
　前記本体部に第１蓋部を取り付ける工程は、前記第２蓋部を前記第１蓋部に少なくとも部分的に接着する工程を含む、パッケージの製造方法。