WO2018047449A1

WO2018047449A1 - 車両用操作システム及びコンピュータプログラム

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Publication number: WO2018047449A1
Application number: PCT/JP2017/023969
Authority: WO
Inventors: 鈴木　大介; 和友土川; 渡辺　慶範; 太一郎一丸; 大介滑川
Original assignee: 株式会社デンソー
Priority date: 2016-09-12
Filing date: 2017-06-29
Publication date: 2018-03-15
Also published as: US20190202291A1; JP2018043535A; CN109689419A; DE112017004585T5

Abstract

車両のハンドル（８）に対してドライバが所定操作を行うことで、制御対象機器（５，６）の制御を行う車両用操作システム（１）において、ドライバがハンドルを把持している把持位置を算出する把持位置算出部（２ｂ）と、把持位置算出部の算出結果と、ハンドルの座標位置とを用い、ドライバの視線位置から見てハンドル８奥側に設けられている表示部（７）においてドライバの手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない表示位置を算出する表示位置算出部（２ｃ）と、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報を表示位置に表示させる表示制御部（２ｄ）と、を備える。

Description

車両用操作システム及びコンピュータプログラム

関連出願の相互参照

　本出願は、２０１６年９月１２日に出願された日本出願番号２０１６－１７７６０８号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。

　本開示は車両用操作システム及びコンピュータプログラムに関する。

　車両のハンドルに対してドライバが所定操作を行うことで、制御対象機器の制御を行う車両用操作システムが供されている。この種の車両用操作システムは、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報（即ちアイコン等）を、ドライバが視認可能となるように例えばヘッドアップディスプレイ等に表示する。ドライバは、表示情報を視認してハンドルに対して所定操作を行うことで、例えばオーディオ装置やエアコン装置の各種設定等を車両前方からの視線移動を少なくしてハンドルの周辺で行うことができる。

特許第５９０９０４８号公報

　ドライバがハンドルに対して行う所定操作として、ドライバがハンドルを把持している把持位置を変えないまま指でハンドルを押圧する操作が想定される。この場合、ドライバがハンドルを把持している把持位置の近くに表示情報を表示することが望ましい。しかしながら、表示情報の表示位置が固定されている構成では、以下の問題が想定される。即ち、例えばドライバがハンドルから手を離して握り直したりハンドルに沿って手を滑らせたりする等して把持位置が運転中に変化すると、表示情報がドライバの視線位置（即ち目の位置）から見て手の陰に隠れてしまう虞がある。そのため、このような状況になると、ドライバが表示情報を視認するには最初の把持位置に戻す手間、即ち、ハンドルから再度手を離して握り直したりハンドルに沿って再度手を滑らせたりする手間が発生し、その手間が煩雑である。特に車速が比較的速い状況ではハンドルから手を離して握り直したりハンドルに沿って手を滑らせたりする手間が躊躇されると想定される。

　本開示は、ドライバがハンドルを把持する把持位置が変化した場合でも、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報をドライバに適切に視認させることができ、利便性を高めることができる車両用操作システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。

　本開示の一態様によれば、車両のハンドルに対してドライバが所定操作を行うことで、制御対象機器の制御を行う車両用操作システムにおいて、把持位置算出部は、ドライバがハンドルを把持している把持位置を算出する。表示位置算出部は、把持位置算出部の算出結果と、ハンドルの座標位置とを用い、ドライバの視線位置から見てハンドルの奥側に設けられている表示部においてドライバの手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない表示位置を算出する。表示制御部は、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報を表示位置に表示させる。

　ドライバがハンドルを把持している把持位置を算出した算出結果と、ハンドルの座標位置とを用い、表示部においてドライバの手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない表示位置を算出し、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報を表示位置に表示するようにした。ドライバがハンドルを把持する把持位置が変化した場合でも、ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報をドライバに適切に視認させることができ、利便性を高めることができる。

　本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図１は、一実施形態を示す機能ブロック図であり、図２は、ハンドル及びメータディスプレイの周辺の構成を示す図であり、図３は、表示情報の表示態様を示す図（その１）であり、図４は、フローチャートであり、図５は、表示情報の表示態様を示す図（その２）であり、図６は、表示情報の表示態様を示す図（その３）であり、図７は、表示情報の表示態様を示す図（その４）であり、図８は、表示情報の表示態様を示す図（その５）であり、図９は、表示情報の表示態様を示す図（その６）であり、図１０は、表示情報の表示態様を示す図（その７）である。

　以下、一実施形態について図面を参照して説明する。車両用操作システム１は、制御部２と、記憶部３と、操作検知部４と、電話装置５（制御対象機器に相当する）と、ナビゲーション装置６（制御対象機器に相当する）と、メータディスプレイ７（表示部に相当する）とを有する。

　操作検知部４は、車室内のハンドル８に設けられている静電センサを含み、ドライバがハンドル８を把持している把持位置やハンドル８に対するドライバの操作を検知し、その検知した把持位置やドライバの操作を示す操作検知信号を制御部２に出力する。操作検知部４は、把持位置やドライバの操作を検知可能であれば、どのようなセンサを含む構成でも良く、光センサ、温度センサ、圧力センサ等を含む構成でも良い。

　電話装置５は、電話機能を有する機器であり、通信ネットワークからの着信を検知すると、着信検知信号を制御部２に出力する。又、電話装置５は、制御部２から応答信号を入力すると、その着信に対して応答する制御を行い、制御部２から保留信号を入力すると、その着信に対して保留する制御を行う。尚、電話装置５は、車両に固定的に設置されている車載電話機でも良いし、ドライバが車室内に持ち込み可能な簡易型の携帯電話機や例えばスマートフォンと称される多機能型の携帯電話機でも良い。ドライバが車室内に持ち込み可能な携帯電話機であれば、制御部２との間で例えばＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）接続することで、制御部２から各種信号を入力して各種制御を行う。

　ナビゲーション装置６は、周知の自車位置を特定する機能、自車位置を地図上にマップマッチングする機能、目的地を設定する機能、自車位置から目的地までの経路を探索する機能を有することに加え、提案機能を有する機器であり、提案条件が成立すると、提案信号を制御部２に出力する。提案機能とは例えばドライバに対して休憩を促す内容を提案する機能であり、ナビゲーション装置６は、例えばドライバの連続運転時間が所定時間に達すると、休憩を促す提案信号を制御部２に出力する。

　又、ナビゲーション装置６は、制御部２から肯定応答信号を入力すると、その提案に対する肯定応答の制御を行い、制御部２から否定応答信号を入力すると、その提案に対する否定応答の制御を行う。ナビゲーション装置６は、例えばドライバに対して休憩を促す内容を提案した場合に、制御部２から肯定応答信号を入力すると、その休憩を促す提案に対して休憩場所までの経路を探索して提示したり予想到着時刻を計算して提示したりする。一方、ナビゲーション装置６は、制御部２から否定応答信号を入力すると、その休憩を促す提案を破棄する。

　メータディスプレイ７は、図２に示すように、車室内においてハンドル８とダッシュボード９との間に設けられており、ドライバの視線位置から見てハンドル８の奥側に設けられている。メータディスプレイ７は、ハンドル８側の平面部、即ち、ドライバが視認可能な平面部の殆どの領域が表示領域７ａとされており、制御部２から表示指令信号を入力すると、その表示指令信号により指定された情報を表示領域７ａに表示する。メータディスプレイ７の表示領域７ａに表示される情報は、車速、エンジン回転数、積算走行距離、燃料の量、電子ミラーシステムの映像等である。

　制御部２は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）及びＩ／Ｏ（Input／Output）を有するマイクロコンピュータにより構成されている。制御部２は、非遷移的実体的記録媒体に格納されているコンピュータプログラムを実行することで、コンピュータプログラムに対応する処理を実行し、車両用操作システム１の動作全般を制御する。記憶部３は、ハンドル８の３次元の座標位置を示す座標位置データを保持している。即ち、記憶部３は、ドライバがハンドル８の位置を調整すると、その調整前の３次元の座標位置を示す座標位置データを調整後の３次元の座標位置を示す座標位置データに更新し、最新の座標位置データを保持する。

　制御部２は、操作判定部２ａと、把持位置算出部２ｂと、表示位置算出部２ｃと、表示制御部２ｄとを有する。これらの各部２ａ～２ｄは制御部２が実行するコンピュータプログラムにより構成されており、ソフトウェアにより実現されている。

　操作判定部２ａは、操作検知部４から操作検知信号を入力すると、その入力した操作検知信号によりハンドル８に対するドライバの操作を判定し、その判定結果により制御信号を電話装置５やナビゲーション装置６に出力する。即ち、通信ネットワークから電話装置５への着信に対する応答及び保留のうち何れか（即ち複数の選択操作のうち何れか）をドライバが選択可能な状況では、操作判定部２ａは、操作検知信号によりドライバの操作が着信に対する応答であると判定すると、応答信号を電話装置５に出力し、操作検知信号によりドライバの操作が着信に対する保留であると判定すると、保留信号を電話装置５に出力する。又、ナビゲーション装置６からの提案に対する肯定応答及び否定応答のうち何れか（即ち複数の選択操作のうち何れか）をドライバが選択可能な状況では、操作判定部２ａは、操作検知信号によりドライバの操作が提案に対する肯定応答であると判定すると、肯定応答信号をナビゲーション装置６に出力し、操作検知信号によりドライバの操作が提案に対する否定応答であると判定すると、否定応答信号をナビゲーション装置６に出力する。

　把持位置算出部２ｂは、操作検知部４から操作検知信号を入力すると、その入力した操作検知信号によりドライバがハンドル８を把持している把持位置を算出する。
　表示位置算出部２ｃは、把持位置算出部２ｂの算出結果と、記憶部３に記憶されている座標位置データとを用い、ドライバの視線位置から見てメータディスプレイ７においてドライバの手及びハンドル８との双方の陰に隠れない表示位置を算出する。表示制御部２ｄは、表示開始指令信号をメータディスプレイ７に出力し、ハンドル８に対する操作の内容を示す表示情報のメータディスプレイ７への表示を開始し、表示終了指令信号をメータディスプレイ７に出力し、表示情報のメータディスプレイ７への表示を終了する。

　上記した構成では、制御部２は、電話装置５から着信検知信号を入力すると、図３に示すように、メータディスプレイ７の表示領域７ａにおいて、着信を示す表示情報１０（「Ｃａｌｌｉｎｇ」の文字列１０ａ、アイコン１０ｂ）をハンドル８の上側に対応する箇所に表示し、応答を示す表示情報１１（「Ａｎｓｗｅｒ」の文字列１１ａ、アイコン１１ｂ）をハンドル８の右側、即ち、ドライバの右手の上方に対応する箇所に表示し、保留を示す表示情報１２（「Ｈｏｌｄ」の文字列１２ａ、アイコン１２ｂ）をハンドル８の左側、即ち、ドライバの左手の上方に対応する箇所に表示する。

　図３に示す状態において、制御部２は、操作検知部４から操作検知信号を入力し、ドライバが右手の指でハンドル８を押圧したと判定すると、ドライバが応答を選択したと判定し、応答信号を電話装置５に出力する。一方、制御部２は、操作検知部４から操作検知信号を入力し、ドライバが左手の指でハンドル８を押圧したと判定すると、ドライバが保留を選択したと判定し、保留信号を電話装置５に出力する。

　このように表示情報１１，１２をメータディスプレイ７に表示する構成では、ドライバがハンドル８を把持する把持位置が運転中に変化すると、表示情報がドライバの視線位置から見て手の陰に隠れてしまう虞があり、ドライバが表示情報を視認するにはハンドル８から再度手を離して握り直したりハンドル８に沿って再度手を滑らせたりする手間が発生するという問題がある。この点に関し、制御部２は以下に示す制御を行う。

　次に、上記した構成の作用について図４から図１０を参照して説明する。制御部２は、前述した表示情報１１，１２の表示位置を、ドライバがハンドル８を把持している把持位置に応じて制御する把持位置監視処理を行う。制御部２は、例えばアクセサリスイッチがオフからオンに切り換わる等の把持位置監視処理の開始条件が成立すると、把持位置監視処理を開始する。制御部２は、把持位置監視処理を開始すると、表示情報の表示開始条件が成立したか否かを判定する（Ｓ１）。制御部２は、表示情報の表示開始条件が成立していないと判定すると（Ｓ１：ＮＯ）、把持位置監視処理の終了条件が成立したか否かを判定する（Ｓ１０）。

　一方、制御部２は、電話装置５から着信検知信号を入力したと判定し、表示情報の表示開始条件が成立したと判定すると（Ｓ１：ＹＥＳ）、操作検知部４から入力した操作検知信号によりドライバがハンドル８を把持している把持位置を算出する（Ｓ２、把持位置算出手順に相当する）。制御部２は、その把持位置の算出結果と、ハンドル８の座標位置とを用い、ドライバの視線位置から見てメータディスプレイ７においてドライバの手及びハンドル８との双方の陰に隠れない表示位置を算出する（Ｓ３、表示位置算出手順に相当する）。制御部２は、表示開始指令信号をメータディスプレイ７に出力し、前述した図３に示したように、表示情報のメータディスプレイ７への表示を開始する（Ｓ４、表示制御手順に相当する）。即ち、ドライバは、表示情報１１，１２を視認可能となり、着信に対して応答するには右手を操作すれば良く、着信に対して保留するには左手を操作すれば良いと把握することができる。

　制御部２は、表示情報の表示終了条件が成立したか否かを判定すると共に（Ｓ５）、ドライバの操作を検知したか否かを判定する（Ｓ６）。制御部２は、ドライバの操作を検知する前に、例えば着信が解消して表示情報の表示終了条件が成立したと判定すると（Ｓ５：ＹＥＳ）、表示終了指令信号をメータディスプレイ７に出力し、表示情報のメータディスプレイ７への表示を終了し（Ｓ７）、把持位置監視処理の終了条件が成立したか否かを判定する（Ｓ１０）。

　一方、制御部２は、表示情報の表示終了条件が成立する前に、ドライバの操作を検知したと判定すると（Ｓ６：ＹＥＳ）、そのドライバの操作に応じた制御を行う（Ｓ８）、即ち、制御部２は、操作検知部４から入力した操作検知信号により応答の操作をドライバが行ったと判定すると、応答信号を電話装置５に出力し、応答する制御を電話装置５に行わせる。一方、制御部２は、操作検知部４から入力した操作検知信号により保留の操作をドライバが行ったと判定すると、保留信号を電話装置５に出力し、保留する制御を電話装置５に行わせる。制御部２は、表示終了指令信号をメータディスプレイ７に出力し、表示情報のメータディスプレイ７への表示を終了し（Ｓ９）、把持位置監視処理の終了条件が成立したか否かを判定する（Ｓ１０）。

　制御部２は、把持位置監視処理の終了条件が成立していないと判定すると（Ｓ１０：ＮＯ）、ステップＳ１に戻り、ステップＳ１以降を繰り返して行う。一方、制御部２は、例えばアクセサリスイッチがオンからオフに切り換わる等の把持位置監視処理の終了条件が成立したと判定すると（Ｓ１０：ＹＥＳ）、把持位置監視処理を終了する。

　制御部２は、以上に説明した処理を行うことで、表示情報１１，１２の表示位置を以下に示すように制御する。表示情報１１，１２の表示位置が図３に示した位置で固定されていると、例えばドライバの右手が図３中「Ｒ１」で示す位置であれば、表示情報１１がドライバの右手の陰に隠れることがないが、図３に示した状態からドライバの右手が上方に移動し、図５に示すように、ドライバの右手が図５中「Ｒ２」で示す位置であれば、表示情報１１の一部がドライバの右手の陰に隠れてしまう。

　これに対し、本実施形態では、ドライバの把持位置に応じて表示位置を算出し、図６に示すように、その算出した表示位置に表示情報１１，１２を表示させ、表示情報１１，１２の表示位置を変更することで、表示情報１１，１２の一部がドライバの手やハンドル８の陰に隠れる事態を回避する。尚、図６は、図３に示した状態からドライバの右手が上方に移動したことで、表示情報１１の表示位置を上方に変更した場合を説明したが、図３に示した状態からドライバの右手が下方に移動した場合も同様である。制御部２は、図３に示した状態からドライバの右手が下方に移動し、図７に示すように、ドライバの右手が図７中「Ｒ３」で示す位置であれば、表示情報１１の表示位置を下方に変更する。即ち、表示情報１１の表示位置がドライバの右手から離れていると、ドライバが違和感を抱く可能性があり、表示情報１１の表示位置をドライバの右手の近くに移動することで、ドライバが違和感を抱く事態を回避する。

　尚、以上は、ドライバが右手の把持位置を変更した場合を説明したが、ドライバが左手の把持位置を変更した場合も同様である。又、以上は、表示情報の表示開始条件が成立する場合として電話装置５から着信検知信号を入力した場合を説明したが、ナビゲーション装置６から提案信号を入力した場合も同様である。その場合、制御部２は、図８～図１０に示すように、提案に対する肯定応答を示す表示情報１４（「Ｙｅｓ」の文字列１３ａ、アイコン１３ｂ）をハンドル８の右側、即ち、ドライバの右手の上方に対応する箇所に表示し、提案に対する否定応答を示す表示情報１４（「Ｎｏ」の文字列１４ａ、アイコン１４ｂ）をハンドル８の左側、即ち、ドライバの左手の上方に対応する箇所に表示する。

　以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
　車両用操作システム１において、ドライバがハンドル８を把持している把持位置を算出した算出結果と、ハンドル８の座標位置とを用い、メータディスプレイ７においてドライバの手とハンドル８との双方の陰に隠れない表示位置を算出し、ハンドル８に対する操作の内容を示す表示情報を表示位置に表示するようにした。ドライバがハンドル８を把持する把持位置が変化した場合でも、ハンドル８に対する操作の内容を示す表示情報をドライバ８に適切に視認させることができ、利便性を高めることができる。

　又、車両用操作システム１において、通信ネットワークから電話装置５への着信に対する応答と保留との二択操作を示す表示情報を表示するようにした。通信ネットワークから電話装置５への着信に対してドライバが応答するか保留するかを容易に選択することができる。又、ナビゲーション装置６からの提案に対する肯定応答と否定応答との二択操作を示す表示情報を表示するようにした。ナビゲーション装置６からの提案に対してドライバが肯定応答するか否定応答するかを容易に選択することができる。

　本開示は、実施例に準拠して記述されたが、当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、更には、それらに一要素のみ、それ以上、或いはそれ以下を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

　図３等において、応答を示す表示情報１１をハンドル８の右側に表示し、保留を示す表示情報１２をハンドル８の左側に表示する構成を例示したが、表示情報１１，１２の左右を逆にしても良く、応答を示す表示情報１１をハンドル８の左側に表示し、保留を示す表示情報１２をハンドル８の右側に表示する構成でも良い。又、同様に、図８等において、肯定応答を示す表示情報１３をハンドル８の左側に表示し、否定応答を示す表示情報１４をハンドル８の右側に表示する構成でも良い。又、ドライバが表示情報の左右を選択可能に構成しても良い。

　表示情報の表示開始条件が成立してから把持位置を算出する構成を例示したが、把持位置を常時算出し、表示情報の表示開始条件が成立すると、最新の把持位置を用いて表示位置を算出する構成でも良い。

　表示情報を表示中においても把持位置を算出し、その算出した把持位置を用いて表示位置を算出することで、表示情報を表示中にドライバの手が移動したことに追従して表示情報の表示位置を変更する構成でも良い。

　把持位置を算出する機能を制御部２が有する構成を例示したが、把持位置を算出する機能を操作検知部４が有する構成でも良い。即ち、操作検知部４は、把持位置を算出し、その算出した把持位置を示す把持位置算出信号を制御部２に出力しても良い。

　通信ネットワークから電話装置５への着信を検知した場合に、その着信に対する応答と保留との二択操作を示す表示情報を表示し、ドライバが応答や保留を選択可能な構成を例示したが、応答や保留以外の操作を示す表示情報を表示しても良い。例えば拒否や転送の操作を示す表示情報を表示し、ドライバが拒否や転送を選択可能な構成でも良い。

　制御対象機器として電話装置５やナビゲーション装置６を例示したが、ＣＡＮ（Controller Area Network）（登録商標）やＭＯＳＴ（Media Oriented Systems Transport）（登録商標）等の車載ネットワークを介して接続される機器やユニット等を採用する構成でも良い。即ち、制御対象機器として例えばエアコン装置、オーディオ装置、レーンキープ機能等を有する高度運転支援システムユニット、アクセル自動制御機能やブレーキ自動制御機能等を有する自動運転システムユニット等を採用する構成でも良い。エアコン装置であれば、例えば設定温度や設定風量を調整する提案に対し、「Ｕｐ」の文字列や「Ｄｏｗｎ」の文字列を表示する構成でも良い。オーディオ装置であれば、例えば設定音量を調整する提案に対し、「Ｕｐ」の文字列や「Ｄｏｗｎ」の文字列を表示する構成でも良い。高度運転支援システムユニットであれば、例えば高度運転支援を開始したり終了したりする提案に対し、「Ｙｅｓ」の「Ｎｏ」の文字列を表示する構成でも良い。自動運転システムユニットであれば、例えば自動運転を開始したり終了したりする提案に対し、「Ｙｅｓ」の「Ｎｏ」の文字列を表示する構成でも良い。

Claims

　車両のハンドル（８）に対してドライバが所定操作を行うことで、制御対象機器（５，６）の制御を行う車両用操作システム（１）において、
　ドライバが前記ハンドルを把持している把持位置を算出する把持位置算出部（２ｂ）と、
　前記把持位置算出部の算出結果と、前記ハンドルの座標位置とを用い、ドライバの視線位置から見て前記ハンドルの奥側に設けられている表示部（７）においてドライバの手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない表示位置を算出する表示位置算出部（２ｃ）と、
　前記ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報を前記表示位置に表示させる表示制御部（２ｄ）と、を備えた車両用操作システム。
　前記表示位置算出部は、前記把持位置の上方に対応する箇所を前記表示位置として算出する請求項１に記載した車両用操作システム。
　前記表示位置算出部は、ドライバが右手で前記ハンドルを把持している右手把持位置と、ドライバが左手で前記ハンドルを把持している左手把持位置とを算出し、
　前記表示位置算出部は、ドライバの右手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない右側表示位置と、ドライバの左手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない左側表示位置とを算出し、
　前記表示制御部は、複数の選択操作のうち一の選択操作を示す前記表示情報を前記右側表示位置に表示させ、他の選択操作を示す前記表示情報を前記左側表示位置に表示させる請求項１又は２に記載した車両用操作システム。
　前記制御対象機器（５）は、電話機能を有し、
　前記表示制御部は、前記制御対象機器への着信に対する複数の選択操作のうち一の選択操作を示す前記表示情報を前記右側表示位置に表示させ、他の選択操作を示す前記表示情報を前記左側表示位置に表示させる請求項３に記載した車両用操作システム。
　前記制御対象機器（６）は、提案機能を有し、
　前記表示制御部は、前記制御対象機器からの提案に対する複数の選択操作のうち一の選択操作を示す前記表示情報を前記右側表示位置に表示させ、他の選択操作を示す前記表示情報を前記左側表示位置に表示させる請求項３に記載した車両用操作システム。
　車両のハンドル（８）に対してドライバが所定操作を行うことで、制御対象機器（５，６）の制御を行う車両用操作システム（１）の制御部（２）に、
　ドライバが前記ハンドルを把持している把持位置を算出する把持位置算出手順と、
　前記把持位置算出手順の算出結果と、前記ハンドルの座標位置とを用い、ドライバの視線位置から見て前記ハンドルの奥側に設けられている表示部（７）においてドライバの手と当該ハンドルとの双方の陰に隠れない表示位置を算出する表示位置算出手順と、
　前記ハンドルに対する操作の内容を示す表示情報を前記表示位置に表示させる表示制御手順と、を実行させるコンピュータプログラム。
　請求項６に記載したコンピュータプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体。