JP2018501998A - 自動車の機器を制御するためのシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

本システムは、自動車がヘッドアップ型ディスプレイ（３４）を備え、当該システムが、自動車の運転者によって行われたジェスチャを表すデータを供給できるジェスチャ認識装置（２６）と、データを処理するための制御モジュール（２８）とを備え、制御モジュール（２８）が、運転者によって行われたジェスチャを表す当該データを受信すると、少なくとも１つの視覚的なフィードバック（３０、３２）のディスプレイへの表示を制御することができるように構成されることを特徴とする。

Description

本発明は、自動車の少なくとも１つの機器を制御するためのシステムに関する。

従来の自動車は、例えば、暖房および冷房システム、カーラジオ、ハンズフリー電話装置、地理位置情報および道路ナビゲーションシステム等を含む、運転者の快適性または安全を高めるための多くの機器および機能を備える。これらの機器の増加は、これら複数の機能および機器を調整または構成する車内の制御装置数の増加をもたらし、制御装置は通常、押しボタン、ノブ等の形状である。

ハンドル付近、ダッシュボード付近、または乗員室の中央部にある多数の制御装置は、運転者が調節したい機能または機器に関連する制御装置を探し、次いで望む調節に従って制御装置の調節を実行するために道路から目を離さなければならないので、安全性の問題を引き起こす可能性がある。

現在の技術水準では、ジェスチャ認識装置は、１つには使用される認識技術が理由で、および１つには運転者によって行われたジェスチャの不正確さが理由で、行われたジェスチャを確実に認識することはできない。結果として、これらの装置の動作は、運転者の安全および快適性の要件を満たすことができない。

本発明は、既知の自動車制御システムの欠点のうちの少なくともいくつかを解消することを目的とする。

特に、本発明は、運転者によって行われたジェスチャの正しいまたは誤った認識を運転者に通知するためのジェスチャ認識装置を備える制御システムを提供することも目的とする。

本発明は、運転者が自動車の機器および機能を道路から目を離すことなく調節することを可能にする制御システムを提供することも目的とする。

この目的のため、本発明は、自動車の少なくとも１つの機器を制御するためのシステムに関し、本自動車はヘッドアップ型のディスプレイ装置を備え、当該システムは、自動車の運転者によって行われたジェスチャを表すデータを供給することができるジェスチャ認識装置と、当該データを処理することができる制御モジュールとを備え、制御モジュールは、運転者によって行われたジェスチャを表す当該データを受信すると、少なくとも１つの視覚的なフィードバックのディスプレイ装置への表示を制御することを特徴とする。

用語「ジェスチャ」は、特定の静的位置という意味でのサイン、および空間内の動きという意味でのジェスチャの両方を意味する。

用語「視覚的なフィードバック」は、行われたジェスチャの正しい認識が運転者に通知されることを可能にする、ディスプレイ装置上に運転者に対して表示するための情報を意味する。

本発明は、運転者が、実際には自分のジェスチャが認識されているときにシステムによって認識されていないと誤って考えたり、自分のジェスチャが認識されていないときにシステムによって認識されていると誤って考えたりしないように、運転者が、行われたジェスチャの認識または非認識に関して視覚的なフィードバックから利益を得ることも可能にする。本発明は、ジェスチャの検出、または運転者によるジェスチャの実際の実行のいずれかに起因する先行技術システムの不正確性を補うためにも使用され得る。

さらに、この視覚的なフィードバックはヘッドアップディスプレイ上に提供されるため、運転者は道路から目を離すことなく自分の機器を制御し得る。

好適には、本発明によれば、ジェスチャ認識装置は、自動車の運転者の手によって行われたジェスチャを表すデータを供給できる。

本発明のこの態様によれば、ジェスチャ認識は、ジェスチャ認識のために認識することが最も容易な運転者の身体の部分の１つである運転者の手に関連して行われる。さらには、手は、多くのサイン（手を握る、手を開く、指を曲げる／開くの異なる組合せなど）、および様々なジェスチャ（３次元の空間で）を行うのに容易に使用され得る。最後に、自分の手を使用することにより、運転者は、道路から目を離すことなくジェスチャを行うことができる。

好適には、および本発明のこの最後の態様によれば、制御モジュールは、ジェスチャ認識装置によって運転者の手の存在が検出されたことを表すデータを受信すると、第１の視覚的なフィードバックと呼ばれる１つの視覚的なフィードバックのディスプレイ装置への表示を制御する。

本発明のこの態様によれば、この第１の視覚的なフィードバックは、運転者が、ジェスチャを行う前でさえ、自分の手の存在が検出されているかどうかを知ることを可能にし、その結果、運転者は、続いて行われる可能性があるジェスチャが認識され得ると確信することができる。運転者が自分の手が検出されないときにジェスチャを行った場合、検出されなかったのが自分の手なのか、それともジェスチャなのかを運転者が知ることができない。この第１の視覚的なフィードバックは、この問題が解消されることを可能にする。

好適には、本発明によれば、制御モジュールは、ジェスチャ認識装置によって認識され得る様々なタイプのジェスチャを運転者に通知するために、ディスプレイ装置への支援画像の表示を制御する。

本発明のこの態様によれば、運転者は、自分が行うことができ、かつジェスチャ認識装置によって認識されることになるジェスチャの全てまたは一部を運転者に思い出させる支援画像から利益を得ることができる。この支援画像は、本装置を過度に混雑させる可能性のある、ディスプレイ装置上に利用可能なジェスチャを表示することによって平常時に運転者を煩わせることを避けるため、運転者の手が検出されたときのみ現れる。

好適には、本発明によれば、制御モジュールは、ジェスチャ認識装置によって認識され得る複数のタイプのジェスチャのうち運転者によって行われたジェスチャのタイプが認識されたことを表すデータを受信すると、第２の視覚的なフィードバックと呼ばれる１つの視覚的なフィードバックのディスプレイ装置への表示を制御する。

本発明のこの態様によれば、制御モジュールは、第２の視覚的なフィードバックを使用することによって、運転者によって行われたジェスチャの検出に関する情報を提供する。このジェスチャは、ジェスチャ認識装置によって認識されるジェスチャの部分を形成する場合のみ、したがってそれがこの装置が認識できるジェスチャのタイプに含まれる場合に、意味を有する。したがって、表示モジュールは、運転者に対して、運転者によって行われたジェスチャが正しく認識されたことを確認する。

好適には、および本発明によれば、制御モジュールは、第１の視覚的なフィードバックおよび第２の視覚的なフィードバックの表示を制御する。

本発明のこの態様によれば、運転者は、以下のことを確認しながらジェスチャを行い得る。

− 自分の手が検出されなかった場合に、検出されることのないジェスチャを行うことを避けることができるように、自分の手が実際に検出されたかどうか。

− ジェスチャが検出されたかどうかを知らずに、自分のジェスチャを何回か繰り返すことを避けることができるように、ジェスチャが実際に検出されたかどうか。

この組合せは、運転者のジェスチャの効率を大きく増加させて、検出に失敗した場合、または、検出が視覚的なフィードバックの確認なしに行われた場合（それにより運転者はすでに認識されたジェスチャを不必要に繰り返すことになる）に、不必要なジェスチャを行うことによって運転者が道路および自らの旅程に対する集中力を失うことを防ぐことができる。

好適には、本発明によれば、制御モジュールは、自動車の少なくとも１つの機器を制御し、当該機器は、ジェスチャ認識装置によって認識できる複数のタイプのジェスチャのうち運転者によって行われたジェスチャのタイプと関連付けられる。

本発明のこの態様によれば、制御モジュールは、認識装置からデータを受信し、かつ視覚的なフィードバックのディスプレイ装置への表示および自動車の機器への制御信号の送信の両方を可能にして、検出されたジェスチャと関連付けられた動作を実施する。

好適には、本発明によれば、制御モジュールは、ジェスチャ認識装置によって認識され得るジェスチャのタイプを含むデータベースを備える。

好適には、および本発明によれば、ジェスチャ認識装置は、運転者によって行われたジェスチャを検出する非接触検出器を備える。

好適には、本発明のこの最後に述べた態様によれば、非接触検出器は、以下の検出器のうちの１つ、またはそれらの組合せである。

− ビデオカメラ、
− タイム・オブ・フライトカメラ、
− 超音波検出器、
− 赤外線検出器、
− 容量検出器。

好適には、および本発明によれば、制御モジュールは、以下の機器のうち少なくとも１つの機器を制御するように構成される。

− 自動車の冷房／暖房システム、
− 自動車のカーラジオ、
− ハンズフリー電話装置、
− ＧＰＳシステムなどの地理位置情報および道路ナビゲーションシステム。

本発明は、自動車の少なくとも１つの機器を制御するための方法にも関し、自動車がヘッドアップ型のディスプレイ装置を備え、当該方法が、自動車の運転者によって行われたジェスチャを認識するステップと、当該ジェスチャを表すデータを送信するステップと、当該データを処理するステップと、処理ステップで処理されたデータを表す少なくとも１つの視覚的なフィードバックのディスプレイ装置への表示を制御するステップとを、連続して含むことを特徴とする。

好適には、本発明に係る方法は、本発明に係るシステムによって実行される。

好適には、本発明に係るシステムは、本発明に係る方法を実行する。

本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の添付図面を参照し、全くの非限定的な方法で提供される以下の説明を熟読すれば明白である。

本発明の実施形態に係る制御システムを備えた車内部の概略図である。 本発明の実施形態に係る制御システムの概略図である。 本発明の実施形態に係る制御方法の概略図である。

図面は、本発明を適用する目的のために詳細に本発明を示すものであり、当該図は、必要な場合には本発明をより綿密に定義するのに明らかに利用可能であることに留意されたい。

図１は、本発明に係るシステムを備えた車内部１０の概略図である。自動車の運転者は、自動車のフロントガラス１４に面する運転者の頭部１２によって表され、フロントガラス１４上に、画像１６がヘッドアップディスプレイによって表示される。この場合、画像１６は、フロントガラス１４上に直接表示されるが、例えば、自動車の運転者１２とフロントガラス１４との間に配置される半透明のスクリーン上に表示され得る。

本発明に関連して、冷房／暖房、カーラジオ、またはハンズフリー電話装置などの自動車の異なる機器を制御する目的のため、運転者１２は、自分の手１８を使用して異なるジェスチャおよび／またはサイン（両方とも用語「ジェスチャ」に含まれる）を行い得る。各ジェスチャは、機器および／またはこの機器に送信されるべき制御信号と関連付けられて、例えば、冷房／暖房をオンまたはオフに切替えること、温度を上げるまたは下げること、電話に応答することなどを行う。運転者１２の身体の別の部分（頭部、視線追従など）ではなく運転者１２の手１８を使用することは、運転者１２が、とりわけ、道路から目を離すことなくジェスチャを行うことを可能にする。

ジェスチャは、自動車１０に設置されたジェスチャ認識装置によって認識される。このジェスチャ認識装置は、非接触検出器２０、例えば図１に示されるように、フロントガラスの上部および中央に置かれた、例えば、カメラ（ビデオカメラまたはタイム・オブ・フライトカメラ）、超音波もしくは赤外線検出器、容量検出器等（またはこれら最後に述べた例の組合せ）を備える。図１は、システムが本発明のこの実施形態に従って使用されるとき、運転者１２の手１８が配置される、カメラ２０の視野２２も示す。

本発明によれば、ジェスチャ認識装置による運転者１２のジェスチャの認識によりデータが制御モジュールに送信され、次に制御モジュールが、１つの視覚的なフィードバック２３のディスプレイ装置への表示を制御し得る。

図２は、２６で識別されるジェスチャ認識装置、および２８で識別される制御モジュールを備える、本発明の実施形態に係る制御システム２４の概略図である。図１の検出器２０を備えるジェスチャ認識装置２６は、自動車の運転者１２によって行われたジェスチャを表すデータを制御モジュール２８へ送信する。次いで、制御モジュール２８は、視覚的なフィードバック３０または３２をディスプレイ装置３４へ表示することを制御でき、かつ自動車の１つまたは複数の機器３６も制御できる。

実際には、ジェスチャ認識装置２６および制御モジュール２８は、２つの別個のコンポーネントであってもよく、または、制御モジュール２８が、例えば、コンピュータ内にソフトウェア形式でインストールされたモジュールであるコンピュータなど、同じコンポーネントの部分を形成してもよい。

ジェスチャ認識装置２６は、検出器２０によって検出された運転者１２の手１８を認識でき、かつ、この手で行われる任意のジェスチャを認識できる。認識装置２６によって送信される表示データは、制御モジュール２８が、視覚的なフィードバック３０、３２のディスプレイ装置３４への表示を制御でき、かつ機器３６を制御できる情報を含む。本発明の様々な実施形態では、認識装置２６によって送信されるデータは、タイム・オブ・フライトカメラから取得される距離データ（depth data）など、制御モジュール２８によってその制御信号を実行するために解釈される生データ（raw data）に類似するものであり、あるいは、認識装置２６は、例えば、認識されたジェスチャのタイプ、ジェスチャが行われていた時間等、認識装置２６が自ら部分的に解釈した、より豊富なデータを送信する。

制御モジュール２８は、１つまたは複数の視覚的なフィードバック３０、３２のディスプレイ装置３４への表示を制御すること、および機器３６を制御することの両方のために、これら認識されたジェスチャを制御信号に変換する。各ジェスチャの制御信号との関連付けのため、制御モジュール２８は、好適には、ジェスチャ認識装置２６によって認識できる異なるタイプのジェスチャを含むデータベース３８を備える。各ジェスチャは、自動車製造業者によって事前にプログラムされた、またはシステム構成中に自動車の使用者によって記録された、一機能もしくは機器３６と関連付けられる。

次いで、制御モジュール２８が制御信号を送信する。ディスプレイ装置へ送信される視覚的なフィードバック用の制御信号は、リンク４０（有線または無線のいずれかであり得る）によって送信される。この制御信号を受信すると、ディスプレイ装置３４は、１つまたは複数の視覚的なフィードバック３０、３２を表示する。例えば、この視覚的なフィードバック３０、３２は、以下であり得る。

− 運転者１２の手１８の存在のジェスチャ認識装置２６による正しい認識を運転者１２に通知するための第１の視覚的なフィードバック３０。これは、運転者１２が、自分の手１８が認識装置２６によって検出されるまでジェスチャを行わないようにすることを可能にする。好適には、この第１の視覚的なフィードバック３０は、ディスプレイ装置３４によって表示される画像１６を過度に混雑させることを回避するために目立たず、例えば、それは、ディスプレイ装置３４上に表示される画像１６全体を囲む拡散した光（halo）または照光された輪郭であり得、ディスプレイ装置３４上の画像１６内の他の情報に重畳されない視覚的なフィードバックを提供することを可能にする。図２では、第１の視覚的なフィードバック３０は、拡散した光または照光された輪郭の場合にそうであるように、ディスプレイ装置の輪郭に沿って延在する点線の隅丸長方形で表される。

− 第２の視覚的なフィードバック３２は、ジェスチャ認識装置２６が認識できるジェスチャのうちの１つである行われたジェスチャの正しい認識を運転者１２に通知することができる。好適には、このジェスチャと関連付けられた機器３６を表すアイコンが、第２の視覚的なフィードバック３２として表示される。例えば、図２では、第２の視覚的なフィードバック３２は、太陽のアイコンで表され、それは、暖房に関与する自動車の機器に相当し得、かつ運転者１２が、検出された制御信号が、ジェスチャを行ったときに自分が意図したものであることをチェックすることを可能にする。

運転者１２が、機器３６を制御するために自分が行うことができるジェスチャのタイプを忘れないようにするため、第１の視覚的なフィードバック３０は、ジェスチャを行う手を表すアイコン、および必要であればこのジェスチャと関連付けられた機器を表すアイコンを備えた支援画像を使用した、利用可能なジェスチャの表示を伴い得る。この支援画像は、手が検出されるとすぐに、または、好ましくは３から４秒の時間遅れて表示され得る。

制御モジュール２８によって送信される他の制御信号は、運転者によって行われたジェスチャのタイプと関連付けられた１つまたは複数の機器３６に送信されるための制御信号である。システム２４の制御モジュール２８によって制御され得る機器３６の例は、例えば、冷房／暖房システム４２、カーラジオ４３、ハンズフリー電話装置４４、地理位置情報および道路ナビゲーションシステム４５等である。ジェスチャは、２つ以上の機器３６を同時に制御し得、例えば、冷房／暖房４２を作動させる制御信号は、自動車の窓を閉めることも制御し得る。

この機器３６への制御信号は、２段階で実行され得、運転者は、特定の静的位置という意味でのサイン、および／または空間内の動きという意味でのジェスチャを行い得る。サインは、制御されるべき機器３６と関連付けられ得、このサインの認識後に行われるジェスチャは、この機器と関連付けられた特定の機能を実行し得る。例えば、開いた手（すなわち、５本全ての指が開いている）は、暖房／冷房４２と関連付けられたサインであり得、次いで上向きの動きのジェスチャが、運転者１２が温度を上げることを望むことを示す一方、下向きのジェスチャは、運転者１２が温度を下げることを望むことを示す。

関連した機器、および利用可能な機能のサインの他の例は、以下の通りである。

− 冷房／暖房４２：サイン：開いた手；機能：スイッチを入れる、スイッチを切る、温度を上げる／下げる、空気を再循環するなど。

− カーラジオ４３：サイン：握った拳；機能：消音、音量を上げる／下げる、ラジオ局を変更するなど。

− ハンズフリー電話装置４４：サイン：親指および人差し指を開く；機能：消音、電話に出る、電話を切るなど。

原則として、機能と関連付けられたジェスチャは、運転者１２のいかなる注意散漫も回避するために、簡便でなければならない。例えば、右から左への動きが電話に出るために使用され得る一方で、左から右への動きは電話を切るために使用され得る。

それぞれの機器と関連付けられたジェスチャが運転者１２に通知されることを可能にする支援画像と同様の方法では、ディスプレイ装置３４上の支援画像は、選択された機器の機能と関連付けられたジェスチャを運転者１２に通知するための機能も果たし得る。

図３は、運転者１２の動作に関連付けられたステップを含むフロー図の形式で、本発明の実施形態に係る方法を示す概略図である。第１のステップは、システムと関連付けられた方法が開始しておらず、かつシステムによって実行される動作がない初期静止状態４６である。この第１のステップは、「運転者１２の手１８が検出されたか？」という判定を含む決定ボックスの形式の、手を検出するステップ４８に関連付けられる。答えがいいえ（文字Ｎで表される）の場合、この方法は、初期状態４６へループし、答えがはい（文字Ｏで表される）の場合、この方法は、第１の視覚的なフィードバックを制御するステップ５０に入る。この判定は、手１８の実際の存在ではなく、ジェスチャ認識装置２６による手１８の検出に関連付けられるのであり、運転者１２が自分の手１８を認識装置２６の前に置いたがそれが検出されない場合、この方法は、検出が行われるまで初期状態４６へループする。

次いで、第１の視覚的なフィードバックを制御するステップ５０は、運転者が、自分の手が実際に検出されたことを通知されることを可能にする。この制御ステップは、ジェスチャ認識装置２６によって供給される表示データを制御モジュール２８へ送信するステップ５１と、制御モジュール２８によって当該データを処理するステップ５２と、運転者１２の手１８の存在が検出されたことに対応して、第１の視覚的なフィードバック３０のディスプレイ装置３４への表示を制御するステップ５３とを含む。

第１の視覚的なフィードバックを制御するこのステップ５０の後に、運転者１２によって行われるジェスチャを待機するステップ５４が続く。ステップ５４は、ジェスチャ認識装置２６が認識できる複数のタイプのジェスチャのうち運転者１２によって行われた当該ジェスチャを認識するステップ５６へと関連付けられ、このステップは、「既知の手１８によるジェスチャが検出されたか？」という判定を含む決定ボックスの形式である。答えがいいえの場合、この方法は、手１８の存在をチェックするステップ５８に入る。答えがはいの場合、この方法は、２つの同時制御ステップ、すなわち第２の視覚的なフィードバック３２を制御するステップ６０および機器３６を制御するステップ６２を実行する。

より一般的な意味においては、手を検出するステップ４８、およびジェスチャ認識装置２６が認識できる複数のタイプのジェスチャのうち運転者１２によって行われたジェスチャを認識するステップ５６は、本発明に係る方法で運転者によって行われたジェスチャを認識するステップの２つの形態である。

手１８の存在をチェックするステップ５８は、運転者１２の手１８が依然として認識装置２６によって検出されているかどうかをチェックするために使用され得る。この場合には、この方法は待機ステップ５４へとループするか、そうでない場合には初期状態４６へと戻る。

この実施形態では２つの制御ステップが同時に実施される。第２の視覚的なフィードバック３２を制御するステップ６０は、第１の視覚的なフィードバックを制御するステップ５０に類似している。それは、ジェスチャ認識装置２６によって供給される表示データを制御モジュール２８に送信するステップ５１’と、制御モジュール２８によって当該データを処理するステップ５２’と、運転者１２によって行われたジェスチャの検出に対応して、第２の視覚的なフィードバック３２のディスプレイ装置への表示を制御するステップ５３’とを含む。

機器３６を制御するステップ５８は、制御モジュール２８によって制御信号を、検出されたジェスチャと関連付けられた１つまたは複数の機器３６へ送信することに相当する。

Claims (11)

1. 自動車（１０）の少なくとも１つの機器（３６）を制御するためのシステムにおいて、前記自動車（１０）がヘッドアップ型のディスプレイ装置（３４）を備え、前記システムが、前記自動車の運転者（１２）によって行われたジェスチャを表すデータを供給することができるジェスチャ認識装置（２６）と、前記データを処理することができる制御モジュール（２８）とを備え、
   前記制御モジュール（２８）は、前記運転者（１２）によって行われた前記ジェスチャを表す前記データを受信すると、少なくとも１つの視覚的なフィードバック（２３、３０、３２）の前記ディスプレイ装置（３４）への表示を制御することを特徴とする、システム。
2. 前記ジェスチャ認識装置（２６）が、前記自動車の運転者（１２）の手（１８）によって行われたジェスチャを表すデータを供給できることを特徴とする、請求項１に記載の制御システム。
3. 前記制御モジュール（２８）は、前記ジェスチャ認識装置（２６）によって前記運転者（１２）の前記手（１８）の存在が検出されたことを表すデータを受信すると、第１の視覚的なフィードバック（３０）と呼ばれる１つの前記視覚的なフィードバックの前記ディスプレイ装置（３４）への表示を制御することを特徴とする、請求項２に記載の制御システム。
4. 前記制御モジュール（２８）が、前記ジェスチャ認識装置（２６）によって認識できる様々なタイプのジェスチャを前記運転者（１２）に通知するために、前記ディスプレイ装置（３４）への支援画像の表示を制御することを特徴とする、請求項１から３のいずれかに記載の制御システム。
5. 前記制御モジュール（２８）が、前記ジェスチャ認識装置（２６）によって認識できる複数のタイプのジェスチャのうち前記運転者（１２）によって行われたジェスチャのタイプが認識されたことを表すデータを受信すると、第２の視覚的なフィードバック（３２）と呼ばれる１つの視覚的なフィードバックの前記ディスプレイ装置（３４）への表示を制御することを特徴とする、請求項１から４のいずれかに記載の制御システム。
6. 前記制御モジュール（２８）が、前記自動車の少なくとも１つの機器（３６）を制御し、前記機器（３６）が、前記ジェスチャ認識装置（２６）によって認識できる複数のタイプのジェスチャのうち前記運転者（１２）によって行われたジェスチャのタイプと関連付けられていることを特徴とする、請求項１から５のいずれかに記載の制御システム。
7. 前記制御モジュール（２８）が、前記ジェスチャ認識装置（２６）によって認識できる前記ジェスチャのタイプを含むデータベース（３８）を備えることを特徴とする、請求項１から６のいずれかに記載の制御システム。
8. 前記ジェスチャ認識装置（２６）が、前記運転者によって行われたジェスチャを検出する非接触検出器（２０）を備えることを特徴とする、請求項１から７のいずれかに記載の制御システム。
9. 前記非接触検出器（２０）が、以下の検出器、
   ビデオカメラ、
   タイム・オブ・フライトカメラ、
   超音波検出器、
   赤外線検出器、
   容量検出器、
   のうちの１つ、またはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項１から８のいずれかに記載の制御システム。
10. 前記制御モジュール（２８）が、以下の機器、
    自動車の冷房／暖房システム、
    前記自動車のカーラジオ、
    ハンズフリー電話装置、
    ＧＰＳシステムのような地理位置情報および道路ナビゲーションシステム、
    のうち少なくとも１つの機器（３６）を制御することを特徴とする、請求項１から９のいずれかに記載の制御システム。
11. 自動車（１０）の少なくとも１つの機器（３６）を制御するための方法において、
    前記自動車（１０）がヘッドアップ型のディスプレイ装置（３４）を備え、前記方法が、前記自動車の運転者（１２）によって行われたジェスチャを認識するステップ（４８、５６）と、前記ジェスチャを表すデータを送信するステップ（５１、５１’）と、前記データを処理するステップ（５２、５２’）と、前記処理ステップ（５２、５２’）で処理された前記データを表す少なくとも１つの視覚的なフィードバックの前記ディスプレイ装置（３４）への表示を制御するステップ（５３、５３’）とを、連続して含むことを特徴とする、方法。

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