明 細 書
リン酸化糖を含有した皮膚外用剤
技術分野
[0001] 本発明は、リン酸ィ匕糖を配合した機能性皮膚外用剤に関する。本発明はまた、皮 膚の保湿効果、肌のはり、つやの改善、細胞の賦活効果もしくは美白効果に優れた 皮膚外用剤に関する。本発明はまた、製剤としての安定性、安全性などの面力も総 合的に優れた皮膚外用剤に関する。
背景技術
[0002] 肌は加齢による影響や紫外線、活性酸素等の影響により皮膚本来の保湿性が衰え 、さらには収縮性、柔軟性が衰える。肌の保湿性が低下すると皮膚ではシヮが生じ、 見た目の美しさが低下するだけではなぐ乾燥肌、肌荒れとなる。さらにアレルギー、 アトピー性皮膚炎等でも皮膚の保湿性を高めることは治癒の方法においても非常に 重要である。
[0003] シヮは真皮の細胞外マトリクスを産生する細胞数の低下、細胞活動の低下といった 細胞の老化やコラーゲンの減少および変性等が原因となってあらわれる。
[0004] 従来より、皮膚のシヮ形成の対処法としてはコラーゲンやヒアルロン酸、ァスコルビ ン酸の塗布が行われてきた。また保湿効果を求める際にはグリセロールが用いられた 。し力しながらこれらの方法では塗布した際のベたつき感があるうえ、満足のいく効果 を生み出すものではな力つた。さらにはレチノイン酸ゃグリコール酸に代表される a ーヒドロキシ酸も対処法の一つとして利用される力 これらは高い配合量が必要とさ れ炎症等を起こすなど、長期使用に耐えられるものではな力つた。
[0005] ミネラルを配合した乳液、化粧水、クリーム、シャンプー、洗顔料などの化粧品およ び医薬部外品などの皮膚外用剤にはミネラル源や保湿剤として各種無機ミネラル塩 類、海水、海洋深層水などが用いられた製品が多く存在する。
[0006] そのためミネラルは重要な因子であり例えば、マグネシウムの不足により、肌のかゆ みが生じたり、敏感肌になりやすくなる。亜鉛は肌や髪などでコラーゲンなどのタンパ ク質の合成に必須であり、細胞の新陳代謝を促して傷の回復を早める作用があるた
め、二キビや肌荒れなど炎症を改善する作用がある。亜鉛の不足により肌荒れや- キビ、脱毛などの原因になる。カルシウムが不足すると肌の新陳代謝が悪くなり、肌 のハリがなくなる。つまりミネラルは肌にとって非常に重要な成分である。
[0007] 高濃度の無機ミネラル塩類を添加すると製品中の他の成分と反応し、着色したり沈 殿を生じたりするといつた問題があるため、化粧品中の無機ミネラル塩類は低濃度で あり、無機ミネラル塩自身の効果はわずかであるために期待される効果としては充分 満足されるものではない。また高濃度の無機ミネラル塩類により皮膚が刺激され、塗 布した際に不快感があったり、肌荒れ等が生じたりすることもあった。
[0008] 海水をそのまま使用する化粧品も公知であるがミネラル含量は低くミネラルの効果 を充分には引き出せていない。また海水中のミネラルの濃度を高め使用する試みも なされている力 特開 2001— 48738 (特許文献 1)では海水を全乾燥させたがうえに 、塩ィ匕ナトリウムを除去する必要があった。
[0009] 皮膚の美白化や黒化予防、および紫外線に過度に暴露されるために生じるシミ、ソ ノ カス、ならびに肝斑などの予防や改善のために、各種のメラニン生成抑制剤が用 いられてきた。例えば、ハイドロキノン、アルブチン、ァスコルビン酸ならびにその誘導 体およびコウジ酸などがその代表例として挙げられる。
[0010] ァスコルビン酸、ハイドロキノンおよびコウジ酸は特に水中で熱や酸化に対して極め て弱ぐ不安定で皮膚外用剤中において経時的に分解して着色するなどの問題点 がある。また、それらの誘導体であるリン酸ーァスコルビルマグネシウムおよびノヽイド ロキノンのフエノール基にグルコースが 13結合したアルブチンは、熱や酸化に対する 安定性は改善されては 、るが、効果の面などで必ずしも満足できるものではな 、。 特許文献 1:特開 2001—48738号公報 (第 1頁〜第 6頁)
特許文献 2:特開平 8— 104696号公報 (第 1頁〜第 27頁)
特許文献 3:特開昭 60— 78912号公報 (第 1頁〜第 5頁)
特許文献 4:特開平 3— 94692号公報 (第 1頁〜第 12頁)
特許文献 5 :特開平 3— 130299号公報 (第 1頁〜第 15頁)
特許文献 6 :特開平 3— 47163号公報 (第 1頁〜第 28頁)
特許文献 7 :特開平 4 134048号公報 (第 1頁〜第 9頁)
特許文献 8 :特公平 7— 121853号公報 (第 1頁〜第 3頁)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0011] 皮膚の老化を改善し、現実的に有効なシヮ形成の対処法となり、しかも皮膚に安全 で使用できるうえ、皮膚外用剤で求められるミネラルを安定に溶解した状態で肌に安 全に供給できる有効な皮膚外用剤の開発が望まれていた。
[0012] 上述したように、皮膚の保湿効果や美白効果を高めるために近年様々な研究がな されているが、十分なものではない。従来品にはない肌状態の改善、老化防止効果
、保湿効果や美白効果を得ることができる皮膚外用剤を提供することをその課題とす る。
[0013] 本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、優れた皮膚外用剤を提供す ることを目的とする。
課題を解決するための手段
[0014] そこで本発明者は、力かる事情に鑑み鋭意検討した結果、リン酸ィ匕糖、とりわけリン 酸ィ匕糖ミネラル塩に保湿効果のほか、皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生能を増強さ せることにより皮膚のハリ、シヮの改善、乾燥肌、肌荒れの改善に顕著な作用を示す こと、高濃度にリン酸ィ匕糖 (ミネラル塩を含む)を配合してもべたつき感がないことを見 出し本発明を完成するに至った。リン酸ィ匕糖ミネラル塩はそれ自身吸水性を持った め、皮膚に塗布した場合に皮膚に水分を供給するだけではなぐ皮膚の水分の蒸発 を抑制するため皮膚の乾燥を防ぎ、保湿効果があらわれる。さらにはリン酸ィ匕糖が細 胞に働きかけコラーゲンの産生を促すため、シヮ形成の抑制と皮膚組織を整え、潤 V、のある肌にする効果がある。
[0015] 本発明者らはまた、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、リン酸化糖と特定 の成分 (以下、「補助成分」と記載することがある)とを併用することにより、その成分の 効果をさらに強めることができることを見出した。特に、保湿効果または皮膚の老化防 止効果を有する成分の効果をさらに強めることができることを見出した。さらに、リン酸 化糖の保湿効果により表皮状態が改善し皮膚のターンオーバーが促進され表皮状 態が改善されることから、補助成分が本来持っている作用を発揮しやすくなる。さらに
、リン酸ィ匕糖により補助成分を安定させる作用により、補助成分の活性を長期間持続 させて効果を高めることができる。リン酸ィ匕糖を例えば美白剤と併用することにより、 著しい美白効果が発揮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
[0016] 乳液、化粧水、クリーム、美容液、ファンデーション、マスク、シャンプー、洗顔料な どの化粧品、医薬部外品や医薬品などの皮膚外用剤にリン酸ィ匕糖を配合することに より、保湿効果やコラーゲン産生促進効果を高める皮膚外用剤が実現されるが、異 なるミネラルを含むリン酸ィ匕糖 (リン酸ィ匕糖ミネラル塩)を組み合わせても、 1種類のミ ネラルのみを含むリン酸ィ匕糖 (リン酸ィ匕糖ミネラル塩)を用いてもよい。また、他の保湿 成分やコラーゲン産生促進効果と併用するとさらに効果的である。他の保湿成分ある いはコラーゲン産生促進効果としては例えばァスコルビン酸リン酸エステルマグネシ ゥム、ァスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、ァスコルビン酸硫酸エステル、ァスコ ルビン酸ダルコシド、ァスコルビン酸ナトリウム、モノステアリン酸ァスコルビン酸、ァス コルビン酸パルメテート、ァスコルビン酸硫酸エステルニナトリウム、ァスコルビン酸力 ルシゥム、グリセリン、プロピレングリコール、 1, 3—ブチレングリコール、 dl—ピロリド ンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアル ロン酸、尿素、コラーゲン、海洋コラーゲン、ブドウ糖、ホォバオイル、アミノ酸、イソフ ラボン、セラミド、カモミールエキス、セリシン、ポリエチレングリコール、ジメチルエー テル、絹セリシン、シコンエキス、トウキエキス、ォリーブオイル、トレハロース、アロエ エキス、海藻抽出物、ローズマリー油、力ミツレエキス、乳酸、紅藻エキス、アボカドェ キス、へチマ水、ォゥゴンエキス、シコンエキス、ソゥハクヒエキス、オランダカラシェキ ス、サボンソゥエキス、セージエキス、グリシン、システィン、ノ、ーブエキス、スクヮラン 、ローヤルゼリーエキス、乳酸菌発酵エキス、米エキス、和漢植物エキスなどがあげら れる。他の保湿成分やコラーゲン産生促進効果を一種類以上とリン酸化糖ミネラル 塩を併用した場合はお互 ヽの効果を増強した相乗効果がある。なかでもリン酸ィ匕糖ミ ネラル塩とァスコルビン酸の併用により優れた相乗効果を発揮することができる。
[0017] すなわち本発明は、ァスコルビン酸及びその誘導体、ァスコルビン酸以外のビタミ ン類、糖及び糖誘導体、アミノ酸類及びその誘導体、多価アルコール、フエノール及 びその誘導体、コラーゲン類、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、ハイドロキシサリチ
ル酸配糖体、ノ、イドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体、ヒドロキシケィ皮酸 及びその誘導体、カフェイン酸及びその誘導体、生薬エキス類、天然エキス類、胎盤 抽出物、油溶性甘草抽出物、セラミド類、セラミド類似構造物、粗糖抽出物、糖蜜抽 出物、菌糸体培養物及びその抽出物、尿素、ヒノキチオール、ィォゥ、ァゼライン、深 層水、アルカリ単純温泉水、紫外線吸収剤、細胞賦活化剤、酸化防止剤及びこれら 以外の保湿剤、チロシナーゼ阻害剤、エンドセリン拮抗剤、 a—MSH阻害剤、 a アルブチン、アルブチン及びその塩さらにはその誘導体、ァスコルビン酸及びその誘 導体、エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩、コウジ酸及びその誘導体、レゾル シノール誘導体、ノルジヒドログアイァレチン酸、テプレノン、アラントイン、アミノエチ ル化合物、アルキレンジァミンカルボン酸誘導体、ベタイン誘導体、ァシルメチルタウ リン、へデラコサイド、ギムネマサポニン、ビートサポニン、 γ—ピロン配糖体、ビフエ -ル化合物、亜硫酸水素ナトリウム、フイブロネクチン、植物抽出液類及びそれ以外 の美白剤等に用いられる成分から選ばれる少なくとも一種と、リン酸化糖を含有する ことを特徴とする皮膚外用剤を要旨とする。
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する: (項目 1)
リン酸化糖を含む、皮膚外用剤。
(項目 2)
前記リン酸化糖が、リン酸ィ匕糖無機塩である、項目 1に記載の皮膚外用剤。
(項目 3)
前記リン酸化糖が、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩また はナトリウム塩である、項目 1に記載の皮膚外用剤。
(項目 4)
さらに保湿成分を含む、項目 1に記載の皮膚外用剤。
(項目 5)
さらに保湿成分を含む、項目 2に記載の皮膚外用剤。
(項目 6)
前記リン酸化糖が、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩また
はナトリウム塩である、項目 4に記載の皮膚外用剤。
(項目 7)
前記保湿成分がァスコルビン酸またはァスコルビン酸誘導体である、項目 5または 6 に記載の皮膚外用剤。
(項目 8)
リン酸化糖と第 2の成分とを含む皮膚外用剤であって、該第 2の成分が、保湿成分 、美白成分、紫外線吸収剤、抗炎症剤、細胞賦活化剤および酸化防止剤からなる群 より選択される、皮膚外用剤。
(項目 9)
前記第 2の成分が保湿成分であり、該保湿成分が、ァスコルビン酸及びその誘導 体、ァスコルビン酸以外のビタミン類、ピリドキシンの誘導体、 α トコフエロールの誘 導体、パントテン酸誘導体、糖及び糖誘導体、アミノ酸類及びその誘導体、多価アル コール、フエノール及びその誘導体、コラーゲン類、ヒドロキシカルボン酸及びその塩 、ノ、イドロキシサリチル酸配糖体、ハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体、 ヒドロキシケィ皮酸及びその誘導体、カフェイン酸及びその誘導体、生薬エキス類、 天然エキス類、胎盤抽出物、油溶性甘草抽出物、セラミド類、セラミド類似構造物、 粗糖抽出物、粗糖抽出物、糖蜜抽出物、菌糸体培養物及びその抽出物、尿素、ヒノ キチオール、ィォゥ、ァゼライン及びその誘導体、ビタミン Ε -コチネートとジィソプ 口ピルアミンジクロ口アセテート、海洋深層水、アルカリ単純温泉水力 なる群より選 択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。
(項目 10)
前記第 2の成分が美白成分であり、該美白成分が、チロシナーゼ阻害剤、エンドセ リン拮抗剤、 a—MSH阻害剤、 a アルブチン、アルブチン及びその塩さらにはそ の誘導体、ァスコルビン酸及びその誘導体、エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金 属塩、コウジ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、ノルジヒドログアイァレチン 酸、テプレノン、アラントイン、アミノエチル化合物、アルキレンジァミンカルボン酸誘 導体、ベタイン誘導体、ァシルメチルタウリン、へデラコサイド、ギムネマサポニン、ビ ートサポニン、 Ύ—ピロン配糖体、ビフエ-ル化合物、亜硫酸水素ナトリウム、フイブ口
ネクチン、植物抽出液類からなる群より選択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。 (項目 11)
前記第 2の成分が紫外線吸収剤であり、該紫外線吸収剤が、安息香酸系紫外線吸 収剤パラアミノ安息香酸 (以下 PABAと略する)、 PABAモノグリセリンエステル、 N, N ジプロポキシ P ABAェチルエステル、 N, N ジエトキシ PABAェチルエステル 、 N, N ジメチル PABAェチルエステル、 N, N ジメチル PABAブチルエステル、 N, N ジメチル PABAァミルエステル、 N, N ジメチル PABAォクチルエステル、 アントラ-ル酸系紫外線吸収剤ホモメンチルー N ァセチルアントラ-レート、サリチ ル酸系紫外線吸収剤アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレ ート、ォクチルサリシレート、フエ-ルサリシレート、ベンジルサリシレート、 p—イソプロ パノールフエ-ルサリシレート、桂皮酸系紫外線吸収剤ォクチルシンナメート、ェチル 4 イソプロピルシンナメート、メチルー 2, 5 ジイソプロピルシンナメート、ェチル - 2, 4ージイソプロピルシンナメート、メチルー 2, 4 ジイソプロピルシンナメート、プ 口ピル p—メトキシシンナメート、イソプロピル p—メトキシシンナメート、イソアミノレ —P—メトキシシンナメート、イソプロピル p—メトキシシンナメート、イソアミルー p—メ トキシシンナメート、ォクチルー p—メトキシシンナメート(2—ェチルへキシルー p—メト キシシンナメート)、 2—ェトキシェチルー p—メトキシシンナメート、シクロへキシルー p ーメトキシシンナメート、ェチルー aーシァノー 13 フエ-ルシンナメート、 2—ェチル へキシルー aーシァノー 13 フエ-ルシンナメート、グリセリルモノー 2—ェチルへキ サノィルージパラメトキシシンナメート、ベンゾフエノン系紫外線吸収剤 2, 4 ジヒドロ キシベンゾフエノン、 2, 2 '—ジヒドロキシー 4ーメトキシベンゾフエノン、 2, 2 ' ジヒド ロキシ 4, 4 'ージメトキシベンゾフエノン、 2, 2 ' , 4, 4 'ーテトラヒドロキシベンゾフエ ノン、 2 ヒドロキシー4ーメトキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシー4ーメトキシ 4 'ーメ チノレべンゾフエノン、 2 ヒドロキシ 4ーメトキシベンゾフエノン 5—スノレホン酸塩、 4—フエ-ルペンゾフエノン、 2 ェチルへキシル 4 '—フエ-ル一ベンゾフエノン一 2—カルボキシレート、 2 ヒドロキシ一 4— n—オタトキシベンゾフエノン、 4ーヒドロキ シー3—カルボキシベンゾフエノン、その他の紫外線吸収剤 3—(4,一メチルベンジリ デン) d, 1—カンファー、 3 ベンジリデン一 d, 1—カンファー、ゥロカ-ン酸、ゥロカ
ニン酸ェチルエステル、 2 フエ二ルー 5 メチルベンゾキサゾール、 2, 2,ーヒドロキ シ一 5—メチルフエニルベンゾトリァゾール、 2— (2'—ヒドロキシ一 5'— t—ォクチル フエ-ル)ベンゾトリァゾール、 2—(2,ーヒドロキシー5,一メチルフエ-ル)ベンゾトリ ァゾール、ジベンザラジン、ジァニソィルメタン、 4ーメトキシ 4'—tーブチルジベン ゾィルメタン、 5— (3, 3 ジメチルー 2 ノルボル-リデン)一3 ペンタン一 2—オン からなる群より選択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。
(項目 12)
前記第 2の成分が細胞賦活化剤であり、該細胞賦活化剤が、 CoQIOデォキシリボ 核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体 及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、サイクリック AMP、サイクリック GMP、フラビ ンアデニンヌクレオチド、グァニン、アデニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれら の誘導体、カフェイン、テオフェリンおよびその塩、レチノール及びパルミチン酸レチ ノール、酢酸レチノール等のレチノール誘導体、レチナール及びデヒドロレチナール 等のレチナール誘導体、カロテンなどのカロテノイド及びビタミン A類、チアミンおよび チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩等のチアミン塩類、リボフラビンおよび酢酸リボフラビ ンなどのリボフラビン塩類、ピリドキシンおよび塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジォクタ ノエート等のピリドキシン塩類、フラビンアデニンヌクレオチド、シァノコバラミン、葉酸 類、ニコチン酸およびニコチン酸アミド、ニコチン酸べンジル等のニコチン酸誘導体、 コリン類などのビタミン B類、 γ リノレン酸およびその誘導体、エイコサペンタエン酸 及びその誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸 、コハク酸、乳酸、サリチル酸などの有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩か らなる群より選択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。
(項目 13)
前記第 2の成分が酸ィヒ防止剤であり、該酸化防止剤が、レチノール、デヒドロレチノ ール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミン Α油などのビタミン Α類およびそれらの誘導体及びそれらの塩、 α—力口テン、 β カロテン、 Ί一力口テン、クリプトキサンチン、ァスタキサンチン、フコキサンチンなどの カロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール 5—リ
ン酸エステル、ピリドキサミンなどのビタミン B類、それらの誘導体及びそれらの塩、ァ スコルビン酸、ァスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸ァスコルビル、パルミチン酸ァス コルビル、ジパルミチン酸ァスコルビル、ァスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミ ン C類、それらの誘導体及びそれらの塩、ェルゴカルシフエロール、コレカルシフエ口 ール、 1 , 2, 5—ジヒドロキシ一コレカルシフエロールなどのビタミン D類、それらの誘 導体及びそれらの塩、 α—トコフエロール、 j8—トコフエロール、 γ—トコフエロール、 δ—トコフエロール、 a—トコトリエノール、 β—トコトリエノール、 γ—トコトリエノール 、 δ—トコトリエノール、酢酸トコフエロール、ニコチン酸トコフエロールなどのビタミン Ε 類、それらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれらの塩、ジヒ ドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシァ二ノール、ジブチルヒ ドロキシトルエン、 αーリポ酸、デヒドロリポ酸、ダルタチオン、その誘導体及びそれら の塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸、その誘導 体及びそれらの塩、没食子酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸、その誘導体及び それらの塩、ルチン、 α—グリコシルールチンなどのルチン、その誘導体及びそれら の塩、トリブトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそれ らの塩、 Ν—ァセチルシスティン、 Ν—ァセチルホモシスティン、 Ν—オタタノィルシス ティン、 Ν—ァセチルシスティンメチルエステル等のシスティン誘導体及びそれらの 塩、 Ν, N'—ジァセチルシスチンジメチルエステル、 Ν, N 'ージォクタノィルシスチン ジメチルエステル、 Ν, Ν,ージォクタノィルホモシスチンジメチルエステルなどのシス チン誘導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカル ノシン及びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、 カルシニン及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び Ζ又はトリプトファン及 び Ζ又はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバ ノン、フラボン、アントシァニン、アントシァ-ジン、フラボノール、タエルセチン、ケル シトリン、ミリセチン、フイセチン、ハマメリタンニン、カテキン、ェピカテキン、ガロカテ キン、ェピガロカテキン、ェピカテキンガレート、ェピガロカテキンガレートなどのフラ ボノイド類、タンニン酸、カフェ酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノー ル、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒ
ドロクルクミン、クロバミド、デォキシクロノくミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリ ルアミド、エラグ酸、ブロムフエノール、フラボグラシン、メラノィジン、リボフラビン、リボ フラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデ-ンヌクレオチド、ュビ キノン、ュビキノール、マンニトール、ビリノレビン、コレステロール、エブセレン、セレノ メチォニン、セル口プラスミン、トランスフェリン、ラタトフエリン、アルブミン、ビリルビン、 スーパーォキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルォキシダーゼ、メタ口 チォネイン、 O ホスホノ—ピリドキシリデンローダミン、及び米国特許第 5, 594, 01 2記載の N—(2—ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及び N 一(4一ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩からなる群 より選択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。
(項目 14)
前記第 2の成分が抗炎症剤であり、該抗炎症剤が、酸化亜鉛、ィォゥ及びその誘 導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモ-ゥ ムなどのグリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、 β グリチルレチン酸 、グリチルレチン酸ステアリル、 3—サクシ-ルォキシグリチルレチン酸ニナトリウムな どのグリチルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイ チン硫酸、メフエナム酸、フエ-ルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフ ェン、アラントイン、グアイァズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、各種微生 物及び動植物の抽出物力 なる群より選択される、項目 4に記載の皮膚外用剤。 (項目 15)
前記リン酸化糖が、リン酸ィ匕糖無機塩である、項目 8に記載の皮膚外用剤。
(項目 16)
前記リン酸化糖が、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩また はナトリウム塩である、項目 8に記載の皮膚外用剤。
発明の効果
本発明の皮膚外用剤は保湿効果により潤いのある肌にするうえ、コラーゲンの産生 を促進しシヮの形成を抑制するという利点がある。また、リン酸ィ匕糖の無機塩を用いる 場合にはさらに皮膚に最適な濃度で最適な種類のミネラルを溶解した状態で安定し
て供給することが可能である。
[0020] 本発明の皮膚外用剤は、単独でも保湿効果や細胞賦活化剤の製剤として安定性、 安全性に優れるリン酸化糖、リン酸ィ匕糖ミネラルもしくはリン酸ィ匕糖がカルシウム、マ グネシゥム、カリウム、亜鉛、鉄およびナトリウムの中力も選ばれる少なくとも一つのミ ネラルと結合している物質が各種の補助成分を含有するため、本来単独で有する効 果を相乗的に高めることができる。したがって、本発明の皮膚外用剤は、皮膚の保湿 効果や老化予防、細胞賦活効果もしくは美白効果を著しく向上し、製剤としての安定 性や安全性にも優れ、美容や医療において極めて有用なものである。
発明を実施するための最良の形態
[0021] 以下、本発明を詳細に説明する。
[0022] (1.リン酸化糖)
本発明の皮膚外用剤は、リン酸化糖を含む。本明細書で用いる場合、用語「リン酸 化糖」とは、分子内に少なくとも 1個のリン酸基を有する糖をいう。リン酸ィ匕糖のリン酸 基の数は特に限定されないが、リン酸ィ匕糖 1分子あたり 10個以下が好ましぐ 5個以 下がより好ましい。さらに好ましくは、リン酸ィ匕糖のリン酸基の数は、リン酸化糖 1分子 あたり 1個、 2個または 3個であり、特に好ましくは 1個または 2個である。
[0023] リン酸ィ匕糖中の糖の重合度は、好ましくは、 2以上であり、より好ましくは 3以上であ る。リン酸ィ匕糖中の糖の重合度は、好ましくは 100以下であり、より好ましくは 90以下 であり、より好ましくは 80以下であり、より好ましくは 70以下であり、より好ましくは 60 以下であり、より好ましくは 50以下であり、より好ましくは 40以下であり、より好ましくは 30以下であり、より好ましくは 20以下であり、より好ましくは 10以下であり、より好まし くは 9以下であり、より好ましくは 8以下であり、さらに好ましくは 7以下であり、より好ま しくは 6以下であり、特に好ましくは 5以下である。
[0024] リン酸ィ匕糖の分子量は、好ましくは 400以上であり、より好ましくは 500以上であり、 さらに好ましくは 600以上であり、特に好ましくは 700以上である。リン酸化糖の分子 量は、好ましくは 100万以下であり、より好ましくは 10万以下であり、さらに好ましくは 1万以下であり、特に好ましくは 2000以下であり、 1つの実施形態では 1000以下で ある。
[0025] 本明細書で用いる場合、用語「中性糖」とは、リン酸基が結合していない糖をいう。リ ン酸ィ匕糖は、遊離形態であってもよぐ解離形態であってもよぐ塩の形態であっても よい。好ましくは、リン酸ィ匕糖は、無機塩の形態である。リン酸ィ匕糖は、好ましくはリン 酸ィ匕糖無機塩であり、より好ましくはカルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、亜鉛 塩、鉄塩またはナトリウム塩である。好ましくは、本発明で用いられるリン酸ィ匕糖は、特 開平 8— 104696号公報に記載されるリン酸ィ匕糖である。とりわけ皮膚外用剤にリン 酸ィ匕糖ミネラル塩を配合することにより強力なコラーゲン産生能と保湿効果を持った 皮膚外用剤の開発が可能となる。
[0026] リン酸ィ匕糖の糖部分は、任意の糖であり得る。糖部分は、好ましくは、グルカン、還 元グルカン、マンナン、デキストラン、寒天、シクロデキストリン、フコィダン、ジェランガ ム、ローカストビーンガム、グァガム、タマリンドガム、およびキサンタンガム力 なる群 より選択される。グルカンまたは還元ダルカンが好ましい。ここで、還元ダルカンとは、 グルカンの還元末端のアルデヒドがアルコールに還元されたものを 、う。還元グルカ ンは、例えば、グルカンに水素添カ卩してアルデヒドをアルコールに還元することによつ て得られる。
[0027] グルカンまたは還元グルカン中の重合度、すなわち、グルコース残基の数は、好ま しくは、 2以上であり、より好ましくは 3以上である。グルコース残基の数は、好ましくは 100以下であり、より好ましくは 90以下であり、より好ましくは 80以下であり、より好ま しくは 70以下であり、より好ましくは 60以下であり、より好ましくは 50以下であり、より 好ましくは 40以下であり、より好ましくは 30以下であり、より好ましくは 20以下であり、 より好ましくは 10以下であり、より好ましくは 9以下であり、より好ましくは 8以下であり、 さらに好ましくは 7以下であり、より好ましくは 6以下であり、特に好ましくは 5以下であ る。
[0028] 本明細書では、用語「還元リン酸化糖」とは、還元末端のアルデヒドがアルコールに 還元された構造を持つリン酸化糖をいう。
[0029] リン酸ィ匕糖のリン酸基はマイナスの電荷を持っているため、プラスの電荷を持った原 子、分子などを結合させることができる。つまり、リン酸化糖にプラスの電荷を有する 任意の無機イオンを結合させることができる。なお、本明細書中では、無機イオンのこ
とをミネ、ラノレとち ヽう。
[0030] 本明細書では、用語「リン酸ィ匕糖無機塩」とは、無機塩の形態のリン酸ィ匕糖をいう。
リン酸ィ匕糖無機塩はアルカリ金属であってもよぐアルカリ土類金属であってもよぐ 遷移金属であってもよ ヽ。人体への悪影響が少な ヽことが知られて ヽる無機イオンが 好ましい。例えば、カルシウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩、ナトリウム塩等であり得 る。
[0031] 無機イオンの数は特に限定されず、リン酸化糖中に存在するリン酸基のすべてに 無機イオンが結合しても良いし、一部のみに無機イオンが結合しても良い。リン酸ィ匕 糖 1分子に 1個のみの無機イオンが存在しても良いし、 2個存在してもよぐまたは 3個 以上存在しても良い。好ましくは、リン酸ィ匕糖 1分子中に 20個以下であり、より好まし くは、 10個以下である。
[0032] リン酸ィ匕糖カルシウムには歯の再石灰化効果、カルシウム吸収促進効果、さらに味 質改善効果があることが知られている。しかしながらリン酸ィ匕糖無機塩をィ匕粧品等の 皮膚外用剤に応用し、保湿効果やコラーゲン産生促進効果があることは全く知られ ていなかった。
[0033] 好ま ヽ実施態様では、リン酸ィ匕糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであ り、ここで、グルカン 1分子あたり少なくとも 1個のリン酸が結合している。さらに別の好 ましい実施態様では、リン酸ィ匕糖は、糖部分がグルカンまたは還元ダルカンであり、 ここで、このダルカンまたは還元ダルカンに 1個〜 2個のリン酸基が結合している。
[0034] さらに別の好ま 、実施態様では、リン酸ィ匕糖は、糖部分がグルカンまたは還元グ ルカンであり、ここで、このグルカンが、 α— 1, 4結合した 3〜5個のグルコースからな り、そしてこのダルカンまたは還元ダルカンに 1個のリン酸基が結合している。
[0035] さらに別の好ま 、実施態様では、リン酸ィ匕糖は、糖部分がグルカンまたは還元グ ルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンは、 α— 1, 4結合した 2〜8 個のグルコースからなり、そしてこのグルカンまたは還元グルカンに 1個〜 2個のリン 酸基が結合している。
[0036] さらに別の好ま 、実施態様では、リン酸ィ匕糖は、糖部分がグルカンまたは還元グ ルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンは、 α— 1, 4結合したダルコ
一スを主鎖とし、 α— 1, 6結合または α— 1, 4結合したグルコースを側鎖とする。
[0037] 本発明で用いられるリン酸ィ匕糖は、純粋な 1種類の化合物として用いられてもよぐ 複数種の混合物として用いられてもよい。特開平 8— 104696号公報に記載される方 法に従って製造すると混合物が得られる。その混合物をそのまま用いてもよぐ純粋 な化合物に分離した後に、 1種類の化合物のみを選択して用いてもよい。リン酸化糖 は、 1種類で用いた場合も、混合物として用いた場合も、優れた性能を発揮する。
[0038] このようなリン酸ィ匕糖は、皮膚への安全性や薬剤としての経時安定性にも優れたィ匕 合物である。
[0039] リン酸ィ匕糖の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上、よ り好ましくは約 0. 05重量%以上、さらに好ましくは、約 0. 1重量%以上である。リン 酸ィ匕糖の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 30重量%以下、より好ましく は約 20重量%以下、さらに好ましくは、約 10重量%以下である。
[0040] リン酸ィ匕糖は、例えば、公知の糖類をリン酸ィ匕することにより製造され得る。リン酸化 糖の製造方法は、特開平 8— 104696号公報に記載される。
[0041] リン酸ィ匕糖の製造原料である糖としては、グルカン、マンナン、デキストラン、寒天、 シクロデキストリン、フコィダン、ジエランガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タマ リンドガム、およびキサンタンガムが挙げられる。以下、グルカンの場合について説明 する。一般の粗製植物澱粉、好ましくは馬鈴薯の粗製澱粉などのリン酸基が多く結 合した澱粉が適しているが、精製品でもよい。化工澱粉もまた、好適に用いられ得る 。さらに、リン酸基をィ匕学的に結合させた各種糖質を用いることもまた可能である。馬 鈴薯澱粉中では、これを構成するグルコースの 3位および 6位にリン酸基が比較的多 くエステル結合して 、る。リン酸基は主にアミロぺクチンに存在する。
[0042] 好ま 、実施態様では、糖がダルカンの場合には、リン酸基を有する澱粉または化 工澱粉を分解して得られ得る。
[0043] 好適な実施態様では、リン酸基を有する澱粉または化工澱粉に、澱粉分解酵素、 糖転移酵素、または α ダルコシダーゼ、あるいはそれらの 1種以上の組み合わせ( 但し、 a—ダルコシダーゼ 1種のみを除く)を作用させる。
[0044] 好ましい実施態様では、上記澱粉分解酵素は、 oc アミラーゼ、 β アミラーゼ、
ダルコアミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、またはネオプルラナーゼの 1種以上 の組み合わせ力もなるものである。好ましい実施態様では、上記糖転移酵素は、シク ロデキストリングルカノトランスフェラーゼである。
[0045] 好ましい実施態様では、上記製造方法は、リン酸ィ匕糖に糖転移酵素を作用させる。
上記糖転移酵素がシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼである。
[0046] リン酸化糖の誘導体は、例えば、リン酸化糖またはリン酸化糖誘導体にアルカリ土 類金属の塩または鉄の塩を作用させて製造される。
[0047] (2.第 2成分)
本発明の皮膚外用剤は、リン酸ィ匕糖に加えて、第 2成分 (本明細書では、補助成分 という場合もある)を含み得る。リン酸ィ匕糖と少なくとも 1種類の補助成分とを併用する ことにより、皮膚外用剤における肌の保湿効果を高めたり、乾燥肌および肌荒れを改 善したり、肌の弾力およびハリを改善したり、美白効果を改善することができる。以下 に本発明に用いる補助成分にっ 、て説明する。
[0048] これらの補助成分は下記の効果の他に、薬剤としての安定性や安全性を高める効 果を兼ねているものもある。いずれの補助成分も、下記の配合量の範囲であれば、リ ン酸ィ匕糖と併用した場合、皮膚外用剤中のリン酸ィ匕糖に影響を及ぼすことがなぐ経 時安定性も良好で、高い保湿効果や美白効果を発揮することができる。期待される 効果の程度によっては、増減することもできる。なお、下記の補助成分は、少なくとも 一種、すなわち一種又は 2種以上の物質を組み合わせて用いることができる。
[0049] 第 2成分は、好ましくは、保湿成分、美白成分、紫外線吸収剤、抗炎症剤、細胞賦 活化剤および酸化防止剤からなる群より選択される。
[0050] (2. 1 保湿成分)
本明細書では、用語「保湿成分」とは、皮膚、毛髪などに水分を与え乾燥を防止す る目的で用いる吸収性の高い物質、もしくは、コラーゲン誘導効果を有する化合物を いう。
[0051] 保湿成分の例としては、以下が挙げられる:ァスコルビン酸及びその誘導体、ァスコ ルビン酸以外のビタミン類、ピリドキシンの誘導体、 α—トコフエロールの誘導体、パ ントテン酸誘導体、糖及び糖誘導体、アミノ酸類及びその誘導体、多価アルコール、
フエノール及びその誘導体、コラーゲン類、ヒドロキシカルボン酸及びその塩、ハイド ロキシサリチル酸配糖体、ハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体、ヒドロキ シケィ皮酸及びその誘導体、カフェイン酸及びその誘導体、生薬エキス類、天然ェキ ス類、胎盤抽出物、油溶性甘草抽出物、セラミド類、セラミド類似構造物、粗糖抽出 物、糖蜜抽出物、菌糸体培養物及びその抽出物、尿素、ヒノキチオール、ィォゥ、ァ ゼライン及びその誘導体、ビタミン E -コチネートとジイソプロピルアミンジクロロア セテート、海洋深層水、ならびにアルカリ単純温泉水。
[0052] ァスコルビン酸及びその誘導体の例としては、ァスコルビン酸モノステアレート、ァス コルビン酸モノパルミテート、ァスコルビン酸モノォレートなどのァスコルビン酸モノア ルキルエステル類、ァスコルビン酸モノリン酸エステル、ァスコルビン酸 2—硫酸の ようなァスコルビン酸モノエステル誘導体、ァスコルビン酸ジステアレート、ァスコルビ ン酸ジパルミテート、ァスコルビン酸ジォレエートなどのァスコルビン酸ジリン酸エステ ルのようなァスコルビン酸ジエステル誘導体、ァスコルビン酸トリステアレート、ァスコ ルビン酸トリパルミテート、ァスコルビン酸トリオレートなどのァスコルビン酸トリアルキ ルエステル類、ァスコルビン酸トリリン酸エステルなどのァスコルビン酸トリエステル誘 導体、ァスコルビン酸 2—ダルコシドのようなァスコルビン酸配糖体などが挙げられ る。特に L ァスコルビン酸は、一般にビタミン Cといわれ、その強い還元作用により 細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作用を有し、かつメラニン還元作用を有す る。ァスコルビン酸及びその誘導体の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中に、 約 0. 01重量%以上であり、特に上限はないが、例えば、約 10重量%以下である。
[0053] ァスコルビン酸以外のビタミン類としては、天然抽出物、レチノール、レチナール(ビ タミン A1)、デヒドロレチナール(ビタミン A2)、カロテン、リコピン(プロビタミン A)、チ ァミン塩酸塩、チアミン硫酸塩 (ビタミン B1)、リボフラビン (ビタミン B2)、パントテン酸 (ビタミン B 5)、ピリドキシン (ビタミン B6)、シァノコバラミン (ビタミン B12)、葉酸類、 ニコチン酸類、パントテン酸類、ピオチン類、コリン、イノシトール類、ェルゴカルシフ エロール(ビタミン D2)、コレカルシフエロール(ビタミン D3)、ジヒドロタキステロール、 ビタミン E群:トコフエロール及びその誘導体、ュビキノン類、ビタミン K群:フイトナジォ ン(ビタミン K1)、メナキノン(ビタミン K2)、メナジオン(ビタミン K3)、メナジオール(ビ
タミン K4)、その他、必須脂肪酸 (ビタミン F)、カル-チン、 γ—オリザノール、ォロッ ト酸、ビタミン Ρ類 (ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン)、ビタミン Uがある。望ましくは 、レチノール、レチナール(ビタミン A1)、デヒドロレチナール(ビタミン Α2)、カロテン、 リコピン(プロビタミン Α)、ピリドキシン、ュビキノン類、ビタミン Κ群:フイトナジオン(ビ タミン K1)、メナキノン (ビタミン Κ2)、ヘスペリジン (ビタミン Ρ)およびその誘導体 (例; a—ダルコシルーヘスペリジン)である。これらのビタミンの 1種又は 2種以上を適宜 選択して配合することができる。ァスコルビン酸以外のビタミン類の配合量は一律に 決められないが、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、好 ましくは約 10. 0重量%以下であり得る。
[0054] ピリドキシン誘導体としては、ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン一 5,一リン 酸ピリドキサール 5,一リン酸、ピリドキサミン 5,一リン酸、ピリドキサールリン酸、ピ リドキシン酸などが挙げられる。ピリドキシン誘導体の配合量は、好ましくは、皮膚外 用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 01重量%以上であ る。ピリドキシン誘導体の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 5重量%以 下であり、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0055] a トコフエロール誘導体として、例えば、ビタミン E酸のエステルである a トコフ エリルレチノエートがある。この場合の α—トコフエロールは、 DL— a—トコフェロー ル、 D— a—トコフエロール、又は D— a—トコフエロールを含む天然混合トコフエ口 ールで、ビタミン A酸は、レチノイン酸(all— trans レチノイン酸)、 13— cis レチノ イン酸、 11— cis レチノイン酸、 9 cis レチノイン酸、又はこれらの混合異性体で あり、特に DL— a—トコフエロールと all— trans レチノイン酸とのエステルが好まし い。
[0056] パントテン酸誘導体としては、パンテティン S—スルホン酸、 4,一ホスホパンテティ ン一 S—スルホン酸、パンテティン、ダルコビラノシルパントテン酸などが挙げられる。 また、これらは遊離酸のみではなぐ塩の形で用いることもできる。塩としては、有機 酸塩及び無機酸塩が広く挙げられる力 アルカリ金属塩,アルカリ土類金属塩が好ま しい。パントテン酸誘導体の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 001 重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。パントテン酸誘導体の
配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0057] 糖および糖誘導体としては、マルチトール、マルトトリオース、マン-トール、ショ糖、 エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトール、 デンプン分解糖還元アルコール、 D グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、 D エリトロース、 D—エリトルロース、 D—トレオース、エリスリトール等)、 Lーァラビノー ス、 D キシロース、 Lーリキソース、 D ァラビノース、 D リボース、 D—リブロース、 D キシノレロース、 L キシノレロース、 D グノレコース、 D タロース、 D ブシコース 、 D ガラクトース、 D—フルクトース、 L ガラクトース、 L—マンノース、 D タガトー ス、アルドヘプトース、ヘプロース等、ォクッロース等、 2 デォキシ D リボース、 6 ーデォキシー L ガラクトース、 6—デォキシ L—マンノース等、 D ガラクトサミン、 シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等、 D グルクロン酸、 D マンヌロン酸、 L グ ルロン酸、 D ガラタツロン酸、 L—ィズロン酸等、ショ糖、グンチアノース、ゥンベリフ ェロース、ラタトース、プランテオース、イソリクノース類、 ex、 a—トレハロース、ラフイノ ース、リクノース類、ゥンビリシン、スタキオースベルバスコース類、キトサンおよびキト サン分解物、ヒアルロン酸、コンドロイチンー4 硫酸、コンドロイチンー6—硫酸、デ ルマタン硫酸、ムコィチン硫酸、カロニン硫酸、ケラト硫酸、へパリン、キチンまたはそ れらの塩などのムコ多糖類、ダルコサミン、ダルコサミン— 6—リン酸やダルコサミン— 6—硫酸などのダルコサミンおよびその誘導体が挙げられる。一般的に、アミノ酸を含 む多糖類は、生体の運動を円滑にさせ、細胞や組織の表面を覆って外界から保護 する作用をもつことが知られている。これらの糖および糖誘導体成分の 1種又は 2種 以上を適宜選択して配合される。配合量は、糖および糖誘導体の種類により異なり、 一律に決められない。代表的には、糖および糖誘導体の配合量は、皮膚外用剤全 量中の約 0. 01重量%以上であり、約 5重量%以下である。
[0058] アミノ酸類及びその誘導体は、老化または硬化した表皮に水和性を回復するため に用い、グリシン、セリン、シスチン、ァラニン、トレオ-ン、システィン、ノ リン、フエ- ルァラニン、メチォニン、ロイシン、チロシン、ブロリン、イソロイシン、トリプトファン、ヒド 口キシブ口リン等の中性アミノ酸、ァスパラギン酸、ァスパラギン、グルタミン、ダルタミ
ン酸等の酸性アミノ酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン等の塩基性アミノ酸が挙げられ る。アミノ酸誘導体としては、ァシルサルコシンとその塩、ァシルグルタミン酸とその塩 、ァシルー βーァラニンとその塩、ダルタチオン、ピロリドンカルボン酸とその塩の他 に、グルタチン、カルノシン、グラムシギン S、チロシジン A、チロシジン B等のオリゴぺ プチド、 Ύーァミノ酪酸、 Ί アミノー βーヒドロキシ酪酸とその塩が挙げられる。アミ ノ酸類及びその誘導体の配合量が少なすぎると皮膚に対する保温効果が弱ぐ多す ぎても効果の向上がみられないばかりか、アミノ酸の変質を防止し難くなる場合があ る。アミノ酸類及びその誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 01 重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量%以上である。アミノ酸類及びその誘 導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より好ま しくは約 10重量%以下である。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレン グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、 1, 3 ブチレングリコー ル、 1, 2 ブチレングリコール、 2, 3 ブチレングリコール、 1, 2 ペンタンジオール 、ペンタメチレングリコール、 2 ブテン 1, 4ージオール、へキシレングリコール、ォ クチレングリコール等の 2価の多価アルコール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、 1, 2, 6 へキサントリオール等の 3価の多価アルコール類;ペンタエリスリトール等の 4価の多価アルコール類;キシリトール、フルクトース等の 5価の多価アルコール類;ソ ルビトール、マン-トール等の 6価の多価アルコール類。デンプン分解糖還元アルコ ール等の多価アルコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロ ピレンダリコール、テトラエチレンダリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ト リグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体; ΡΟΕ—テト ラハイド口フルフリルアルコール、 POP ブチルエーテル、 POP'POE ブチルエー テル、トリポリォキシプロピレングリセリンエーテル、 POP グリセリンエーテル、 ΡΟΡ· POE ジグリセリンエーテル、 POP グリセリンエーテルリン酸、 POP'POE ペン タエリスリトールエーテル等のポリアルキレンォキシドエーテル等が挙げられる。多価 アルコールの配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中に、約 0. 01重量%以上であ る。多価アルコールの配合量に特に上限はないが、好ましくは約 10重量%以下であ
る。
[0060] フエノール及びその誘導体としては、ハイド口キノン配糖体、ハイドロキノンモノェチ ノレエーテノレ、ハイドロキノンモノ n—プロピルエーテル、ハイドロキノンモノ n ブチル エーテル、ハイドロキノンモノ n—へキサデシルエーテル、ハイドロキノンモノ n—オタ タデシルエーテル、 ρ ェチルフエノール、 ρ—η—プロピルフエノール、 ρ— η—ブチ ルフエノール、 p— t—ブチルフエノール、 ρ—イソプロピルフエノール、 ρ へキサデシ ルフエノール、 p—ォクタデシルフエノール、 4 イソプロピルカテコールモノブチルェ ステル、 4 イソプロピルカテコールモノへプタデカエステルなどが挙げられる。フエノ ール及びその誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量% 以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。フエノール及びその誘導体の 配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 10重量%以下である。
[0061] コラーゲン類としては、哺乳動物の皮膚、腱、骨、血管、結合組織、膠原繊維種な どの抽出コラーゲン、魚類コラーゲン (皮、うろこ抽出)、可溶性コラーゲン、加水分解 コラーゲン液、加水分解コラーゲンェチル、加水分解コラーゲンへキサデシルなどが 挙げられる。コラーゲン類の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中に、約 0. 01重 量%以上である。コラーゲン類の配合量に特に上限はないが、好ましくは 1. 0重量 %以下である。
[0062] ヒドロキシカルボン酸及びその塩としては、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、 クェン酸、サリチル酸、メバロン酸、メバロン酸ラタトンなどが挙げられ、その塩としては 、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの金属塩やトリエタノールァミン、 2—ァミノ一 メチルー 1, 3 プロパンジオールなどの有機塩などが挙げられる。ヒドロキシカルボ ン酸及びその塩の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以 上であり、より好ましくは約 0. 001重量%以上である。ヒドロキシカルボン酸及びその 塩の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましく は約 3重量%以下である。
[0063] ノ、イドロキシサリチル酸配糖体とハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体 は、一般式 1、 2、 3で表される。これらの配糖体は、ハイドロキシサリチル酸又はハイ
ドロキシサリチル酸脂肪族エステルとペンタァセチルグルコースのような糖のァセチ ル化物(又はァセトブロモグルコースのような糖のァセトブロモ化物)とを酸触媒の存 在下で反応させることによって得ることができる。ハイドロキシサリチル酸配糖体とハイ ドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の配合量は、皮膚外用剤全量中の好ま しくは約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。ノ、イド口 キシサリチル酸配糖体とハイドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の配合量 は、皮膚外用剤全量中の好ましくは約 20重量%以下であり、より好ましくは約 7重量 %以下である。
[0064] [化 1]
[0065] [化 2]
[0066] [化 3]
式 O
一般式 1〜3中、 Rlは水素原子、炭素数 1〜20の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐 の炭化水素基で、 R2は糖残基である。
上記配糖体の具体例は、 3— β—D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸、 3— β— D ダルコビラノシルォキシサリチル酸メチル、 3 β D—ダルコビラノシルォキシ サリチル酸ェチル、 3 j8— D ダルコビラノシルォキシサリチル酸プロピル、 3 - β —D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸イソプロピル、 4— β—D—ダルコビラノシル ォキシサリチル酸、 4 β D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸メチル、 4 β— D ダルコビラノシルォキシサリチル酸ェチル、 4— β D ダルコビラノシルォキシ サリチル酸プロピル、 4 β D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸イソプロピル、 5 - β—D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸、 5— β—D—ダルコビラノシルォキシ サリチル酸メチル、 5 - β D ダルコビラノシルォキシサリチル酸ェチル、 5— β— D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸プロピル、 5 - β—D—ダルコビラノシルォキ シサリチル酸イソプロピル、 6 β D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸、 6— β— D ダルコビラノシルォキシサリチル酸メチル、 6 β D ダルコビラノシルォキシ サリチル酸ェチル、 6— β D ダルコビラノシルォキシサリチル酸プロピル、 6 - β —D—ダルコビラノシルォキシサリチル酸イソプロピル、 2— β—D—ダルコビラノシル ォキシ 3—ヒドロキシ安息香酸、 2— β—D—ダルコビラノシルォキシ 3—ヒドロキ シ安息香酸メチル、 2- β D—ダルコビラノシルォキシ 3 ヒドロキシ安息香酸ェ チル、 2— β—D—ダルコビラノシルォキシ—3 ヒドロキシ安息香酸プロピル、 2- β—D—ダルコビラノシルォキシ 3 ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、 2- β -D —ダルコビラノシルォキシ 4 ヒドロキシ安息香酸、 2— β—D—ダルコビラノシル ォキシ 4—ヒドロキシ安息香酸メチル、 2— β—D—ダルコビラノシルォキシ 4—ヒ
ドロキシ安息香酸ェチル、 2— β D ダルコビラノシルォキシ 4ーヒドロキシ安息 香酸プロピル、 2 - β D ダルコビラノシルォキシ 4ーヒドロキシ安息香酸イソプ 口ピル、 2 - β—D—ダルコビラノシルォキシ 5 ヒドロキシ安息香酸、 2— β - D - ダルコビラノシルォキシ 5 ヒドロキシ安息香酸メチル、 2— β—D—ダルコビラノシ ルォキシ 5—ヒドロキシ安息香酸ェチル、 2— β D—ダルコビラノシルォキシ 5 —ヒドロキシ安息香酸プロピル、 2— β—D—ダルコビラノシルォキシ 5—ヒドロキシ 安息香酸イソプロピル等である。
[0067] このエーテル化合物は、公知の方法、例えば、対応するアルコールとアルキルハラ イドとの直接エーテルィ匕法、ルイス酸触媒存在下における対応するアルコールとォレ フィンとの付加反応、アルカリ触媒下における対応するアルコールとアルキルノヽライド との付加反応で得られるァリルエーテルを還元する方法、対応するアルコールとアル デヒド又はケトン力 生成するァセタール又はケタールを還元する方法等、で製造す ることができる。エーテルィ匕合物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0 1重量以上であり、より好ましくは約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重 量%以上である。エーテルィ匕合物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 5 0重量%以下であり、より好ましくは約 20重量%以下であり、より好ましくは約 10重量 %以下である。
[0068] ヒドロキシケィ皮酸及びその誘導体としては、 ρ—クマリン酸、 ρ タマル酸を含むヒ ドロキシケィ皮酸、コーヒー酸などが挙げられる。ヒドロキシケィ皮酸及びその誘導体 の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ま しくは約 0. 1重量%以上である。ヒドロキシケィ皮酸及びその誘導体の配合量は、好 ましくは皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下 である。
[0069] カフェイン酸及びその誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。カフェイン酸及びそ の誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好 ましくは約 3重量%以下である。
[0070] 生薬エキス類としては、クヮ(ソゥハクヒ)、シャタヤク、ォゥゴン、力ミツレ、トウキ、ロー
ズマリー、ゲンノショウコ、シコン、茶、葛根、丁字、甘草、枇杷、橙皮、高麗人参、芍 薬、山査子、麦門冬、生姜、松笠、厚朴、阿仙薬、黄ゴン、アロエ、アルテア、シモッ ケ、オランダガラシ、キナ、コンフリー、ロート、ホホバ、センブリ、西洋のこぎり草 (Ach illea millefolium Linn' e (Compositae) )などが挙げられ、それらのエキスも同 様に用いることができる。本発明において、生薬及びそのエキスとは、上記生薬の全 草、根、葉、花、種子を、必要により乾燥するなどして微粉末としたもの、あるいは水 及び Z又は有機溶剤で浸漬抽出し、残查を濾別することにより得られる抽出液、この 抽出液力 溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、または、上記抽出液や溶 媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどをいう。生薬 エキス類の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以上であり 、より好ましくは約 0. 01重量%以上である。生薬エキス類の配合量は、好ましくは皮 膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 10重量%以下である。
[0071] 天然エキス類としては、サッカロマイセスなどの酵母、バクテリア、人臍帯、酵母、牛 乳由来蛋白、シルク、小麦、大豆、牛血液、ブタ血液、鶏冠、アーモンド、カカオ、マ カデミアナッツ、ォリーブ、ショウガ、トウモロコシ、ボダイジュ、マツ、ハツ力、ゴボウ、ゴ マ、プノレーン、ドクダミ、クマザザ、ツバキ、グレープフノレーッ、ゼ-ァオイ、イネ、ァボ ガド、サボテン、ラベンダー、ヒマヮリ、ヒノキ、ゴマ、ユリ、ュズ、バラ、ァセロラ、キユウ リ、コメ、シァバター、シラカバ、トマト、ニンニク、ハマメリス、へチマ、ホップ、モモ、ァ ンズ、レモン、キウイ、ドクダミ、トウガラシ、クララ、ギシギシ、コゥホネ、セージ、ノコギリ 草、ゼ-ァオイ、センキユウ、センブリ、タイム、パーチ、スギナ、へチマ、マロニエ、ュ キノシタ、ァノレ-力、ユリ、ョモギ、ォゥバタ、ベ-バナ、サンシシ、タイソゥ、チンピ、ョ クイニン、クチナシ、サワラ、カモミラ、メリッサ、ビヮ、ジャトバ等の動植物、微生物およ びその一部から有機溶媒、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコール等で 抽出または加水分解して得た天然エキスが挙げられる。天然エキスの配合量は、好 ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、好ましくは約 10重量% 以下である。
[0072] 胎盤抽出物の例としては、ヒト、サル、ゥシ、ブタ、ヒッジ、マウスなどの動物の胎盤 から、水及び Z又は有機溶剤で浸漬抽出し、残查を濾別することにより得られる抽出
液、この抽出液力 溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微粉末、または、上記抽 出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散、希釈したものなどを いう。具体的には、水溶性や油溶性のブラセンタエキスとして市販されている。胎盤 抽出物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、よ り好ましくは約 0. 1重量%以上である。胎盤抽出物の配合量は、好ましくは皮膚外用 剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0073] 油溶性甘草抽出物としては、マメ科に属する多年草である甘草 (学名 Glycyrrhiza glabra linne)力ら、メチルアルコール、エチルアルコールなどの低級 1価アルコー ルゃ、グリセリン、プロピレングリコール、 1, 3—ブチレングリコールなどの液状多価ァ ルコールなどの抽出溶媒を用いて抽出したものである。その調製法は特に限定され ないが、例えば、様々の適当な溶媒を用いて低温もしくは室温から加温下にて抽出 される。好ましい抽出方法の例としては、エチルアルコールを用い、加温しながら 2〜 10時間抽出を行った後、濾過し、得られた濾液をさらに 2〜3日間ほど放置して熟成 させ、再び濾過を行う方法が挙げられ、必要に応じて加熱抽出を行った後に濃縮乾 燥してもよい。このようにして得られる油溶性甘草抽出物は、特有の臭気を有する茶 褐色の物質であり、多くの場合そのままで利用することができる力 必要ならばその 効力に影響がない範囲で、脱臭や脱色などの精製処理をして力も用いてもよい。精 製処理の手段としては、活性炭カラムなどを用いればよぐ抽出物質について一般に 適用される通常の精製手段を任意に選択して使用することができる。配合量は、用い る抽出物の品質などに依存する。特定の場合には、油溶性甘草抽出物の配合量は 、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以上であり、より好ましくは約 0 . 001重量%以上である。特定の場合には、油溶性甘草抽出物の配合量は、好まし くは、皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下で ある。
[0074] セラミド類とセラミド類似構造物質は、皮膚に対する保湿、柔軟、美白、抗炎症、抗 酸化、血行促進等の効果を有し、セラミド類は一般式 4で表され、セラミド類似構造物 質は一般式 5、 6、 7、 8、 9で表される。セラミド類とセラミド類似構造物質は、いずれ か一方又は双方の 1種又は 2種以上を組み合わせて用いることができる。セラミド類
およびセラミド類似構造物質の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 01 重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1 重量%以上である。セラミド類およびセラミド類似構造物質の配合量は、好ましくは、 皮膚外用剤全量中の約 50重量%以下であり、より好ましくは約 20重量%以下であり 、より好ましくは約 10重量%である。この配合量の範囲内であると、使用感、保湿効 果、肌荒れ予防および改善効果、安定性の面で特に良好となる。
[0075] [化 4]
—般式 4
一 OH
[0076] [化 5]
一般式 5
[0077] [化 6]
[6^ ] [0800]
[8^ ] [6 00]
JEiO ^■ H 厶 SI—
[8Z00]
OMd一
C0Z8TC/900Zdf/X3d Z3 00滅 00Z OAV
R7 一 O— CH 2
式 9 '
CH— O— CH 2一 CH
一般式 4中、 R3と R4は同一または異なる、水酸基置換又は未置換の炭素数 8〜2 6の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素基である。一般式 5中、 R5は炭素数 1 0〜26の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和の炭化水素基で、 R6は炭素数 9〜25の 直鎖又は分岐の飽和又は不飽和の炭化水素基で、 Yと Zは水素原子又は水酸基で 、 aは 0又は 1で、 cは 0〜4の整数で、 bと dは 0〜3の整数である。一般式 6中、 R7と R 8は同一又は異なる、炭素数 1〜40の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和のヒドロキシ ル化されて 、てもよ 、炭化水素基で、 R9は炭素数 1〜6の直鎖又は分岐のアルキレ ン基又は単結合で、 R10は水素原子又は炭素数 1〜12の直鎖又は分岐のアルコキ シ基又は 2, 3 ジヒドロキシプロピルォキシ基であり、 R9が単結合のとき R10は水素 原子である。一般式 7中、 R7aは炭素数 4〜40のヒドロキシル化されていてもよい炭 化水素基で、 R9aは炭素数 3〜6の直鎖又は分岐のアルキレン基で、 RlObは炭素 数 1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基である。一般式 8中、 R7、 R8、 R8a、 R9a は上記と同じである。一般式 9中、 R7、 R8、 R9は上記と同じで、 RlObは水素原子又 は炭素数 1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基又は 2, 3 ジヒドロキシプロピルォ キシ基であり、 R9が単結合のとき RlObは水素原子である。
一般式 Rl l— O— (X— 0) n— R12で表されるエーテルィ匕合物は、本発明の皮膚 外用剤の経皮吸収性を高める作用を有し、し力も皮膚刺激性を与えることはない。こ の一般式中、 R11と R12は、同じでも、異なっていてもよぐ炭素数 1〜12、好ましく は 2〜22、より好ましくは 3〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、 R11と R 12の少なくとも一方が 2力所以上、特に 2力所分岐したものが好ましぐ具体的には、 メチル基、ブチル n ブチル n デシル n ドデシル基 n—テトラデシル基 n ォクタ デシル基、 n—エイコシル基、 n—テトラコシル基、 1 メチルプロピル基、 3 メチル
へキシル基、 2—メチルヘプタデシル基、 1, 3—ジメチルブチル基、 1, 3—ジメチル ペンチル基、シクロペンチル基等が挙げられる。 Xは、炭素数 1〜12、好ましくは 1〜 8のアルキレン基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、ブチレン基等が挙げ られる。なお、尺11と!^12と の合計炭素数は、 10〜32が必須であり、好ましくは 12 〜28である。 nは、 0又は 1、好ましくは 0である。
[0082] 粗糖抽出物は、褐色を呈する色素成分であり、乾燥粉末は吸湿性であってわずか に焦臭があり、やや苦みを有する。その製法は、特開昭 60— 78912号公報に記載さ れているが、具体的には、粗糖 (黒砂糖)、または糖蜜 (黒砂糖から砂糖を製造する 過程で生じる副産物)を適当量の水に溶解し、非極性のポリスチレン系榭脂吸着剤 などの吸着剤に接触させて色素成分を吸着させ、この吸着剤を水で洗浄して糖分を 十分に除去した後、吸着剤に吸着した色素成分を濃度 20%以上の含水アルコール などで溶離し、濃縮あるいは凍結乾燥、蒸発乾固などを施して必要により再結晶して 精製することにより得られる。粗糖抽出物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中 の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。粗糖抽出物 の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 10重量%以下であり、より好ましくは 約 5重量%以下である。
[0083] 糖蜜抽出物はオリゴ糖が主成分であり、糖蜜をメタノール、エタノールなどの低級ァ ルコールにより冷浸もしくは温浸し、その後濾過、濃縮して脱色することにより得られ る。糖蜜抽出物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以下で あり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。糖蜜抽出物の配合量は、好ましくは皮 膚外用剤全量中の約 10重量%以上であり、より好ましくは約 5重量%以上である。
[0084] 菌糸体培養物及びその抽出物とは、西洋キノコ、マンネンタケなどの菌糸体を適当 な培地で培養したものであり、液体培養による場合はその培養液をそのまま、固体培 養による場合は、得られた菌糸体を必要により乾燥するなどして微粉末としたものな どをいう。また菌糸体培養物の抽出物とは、上記の菌糸体培養液、菌糸体、またはこ れを微粉末としたものから、水及び Z又は有機溶剤で浸漬抽出し、残查を濾別する ことにより得られる抽出物、この抽出液力 溶媒を除去したもの、あるいはこれらの微 粉末、または、上記抽出液や溶媒除去物を適当な溶剤を用いるなどして溶解、分散
、希釈したものなどをいう。菌糸体培養物及びその抽出物の配合量は、好ましくは皮 膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上で ある。菌糸体培養物及びその抽出物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約
5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0085] 尿素の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 1重量%以上であり、より好 ましくは約 1. 0重量%以上である。尿素の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中 の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 10%重量以下である。
[0086] ヒノキチオールの配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上 であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。ヒノキチオールの配合量は、好ましく は皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましくは約 3重量%以下である
[0087] ィォゥの配合量は、皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましく は約 0. 1重量%以上である。ィォゥの配合量は、皮膚外用剤全量中の約 5重量%以 下であり、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0088] ァゼライン及びその誘導体としては、ァゼライン、ァゼライン酸などが挙げられる。ァ ゼライン及びその誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重 量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。ァゼライン及びその誘導 体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり、より好ましく は約 3重量%以下である。
[0089] ビタミン E— -コチネートおよびジイソプロピルアミンジクロ口アセテートは、血行促進 作用および細胞賦活作用を有し、皮膚の代謝を促進し、紫外線障害による皮膚の老 化を防ぐ。ビタミン E— -コチネートの配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中、約 0. 01重量%以上であり、好ましくは約 5重量%以下である。ジイソプロピルアミンジク ロロアセテートの配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中、約 0. 01重量%以上で あり、好ましくは約 5重量%以下である。
[0090] 海洋深層水とは、海洋の海面 200mよりも下の部分で得られる海水である。海洋深 層水は低温安定性、富栄養性、清浄性の特徴を持つ。海洋深層水の配合量は、好 ましくは、皮膚外用剤全量中、約 0. 05重量%以上であり、より好ましくは約 0. 5重量
%以上である。海洋深層水の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中、約 30重量 %以下であり、より好ましくは約 10重量%以下である。
[0091] アルカリ単純温泉水とは、泉温 25°C以上で、固形成分および遊離炭酸の含有量が 水 lkg中 1, OOOmg未満の温泉水であって、 pH8. 5以上で pHIO未満のものをいう 。アルカリ単純温泉水の配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中、約 0. 05重量% 以上であり、より好ましくは約 0. 5重量%以上である。アルカリ単純温泉水の配合量 は、好ましくは、皮膚外用剤全量中、約 30重量%以下であり、より好ましくは約 10重 量%以下である。
[0092] (2. 2 美白成分)
本明細書では、用語「美白成分」とは、メラニン色素の増カロした皮膚部位に使用す ることにより、安全にメラニン色素の減少を誘導できる成分をいう。
[0093] 美白成分の例としては、以下が挙げられる:チロシナーゼ阻害剤、エンドセリン拮抗 剤、 a MSH阻害剤、 a アルブチン、アルブチン及びその塩およびその誘導体 、ァスコルビン酸及びその誘導体、エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩、コゥ ジ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、ノルジヒドログアイァレチン酸、テプレ ノン、アラントイン、アミノエチル化合物、アルキレンジァミンカルボン酸誘導体、ベタ イン誘導体、ァシルメチルタウリン、へデラコサイド、ギムネマサポニン、ビートサボ- ン、 γ—ピロン配糖体、ビフエ-ル化合物、亜硫酸水素ナトリウム、フイブロネクチン、 植物抽出液類ならびにフエノール及びその誘導体。
[0094] チロシナーゼ阻害剤としては、ニチニチソゥ (CatharanthusroseusL. )の培養細 胞 (二チ-チソゥの芽生え《幼植物》の根、胚軸、子葉、成熟体の根、茎、葉柄、花、 花粉等の細胞群又は組織片)を、オーキシンやサイトカイニン等の植物ホルモンを含 む植物成長調整物質を添加した培地でカルスを誘導するか、ァクロバタテリゥムトウメ acterium rhizogenes)等を用いて腫瘍組織を作出し、カルス又は腫瘍組織をノヽィ ドロキノン一 a—D グルコース含有培地(ムラシゲ一スクーム培地、リンスマイヤー ースクーム培地、ホワイト培地、ガンボルダ培地、ニッチ培地、ヘラー培地、シェンク ヒルデブラント培地、ニッチ -ツチ培地、コーレンバッハーシュミット培地等で培
養して得られる培養物のホモジェネートに由来する透明液又はその乾燥物を用いる 。配合量は、所望の抗チロシナーゼ活性を示す量とすればよい。
[0095] エンドセリン拮抗剤とは、 BE— 18257類(特開平 3— 94692号公報)、 WS7338 類 (特開平 3 - 130299号公報)、アントラキノン誘導体 (特開平 3—47163号公報)、 TAN— 1415類 (特開平 4— 134048号公報)である。エンドセリン拮抗剤の配合量 は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%であり、より好ましくは約 0. 05 重量%以上である。エンドセリン拮抗剤の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の 約 10重量%以下であり、より好ましくは約 5重量%以下である。
[0096] a MSH阻害剤とは、メラニン生成に深く関与する α メラノトロピンの生成を阻 害する物質群を意味するものである。 a— MSH阻害剤の配合量は、好ましくは皮膚 外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量%以上で ある。 a—MSH阻害剤の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 30重量%以 下であり、より好ましくは約 10重量%以下である。
[0097] a アルブチン、アルブチン及びその塩およびその誘導体の例としては、 x—了 ルブチン、アルブチン、 α -アルブチン- α -ダルコシド、 α -アルブチン- α -マルトシ ドが挙げられる。 α アルブチン、アルブチン及びその塩およびその誘導体の配合 量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量%以上である。 a アルブチン、アルブチン及びその塩およびその誘導 体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 10重量%以下であり、より好ましく は約 3重量%以下である。
[0098] 美白成分として用いられるァスコルビン酸及びその誘導体の例としては、ァスコルビ ン酸モノステアレート、ァスコルビン酸モノパルミテート、ァスコルビン酸モノォレートな どのァスコルビン酸モノアルキルエステル類、ァスコルビン酸モノリン酸エステル、ァ スコルビン酸 2—硫酸のようなァスコルビン酸モノエステル誘導体、ァスコルビン酸 ジステアレート、ァスコルビン酸ジパルミテート、ァスコルビン酸ジォレエートなどのァ スコルビン酸ジリン酸エステルのようなァスコルビン酸ジエステル誘導体、ァスコルビ ン酸トリステアレート、ァスコルビン酸トリパルミテート、ァスコルビン酸トリオレートなど のァスコルビン酸トリアルキルエステル類、ァスコルビン酸トリリン酸エステルなどのァ
スコルビン酸トリエステル誘導体、ァスコルビン酸— 2—ダルコシドのようなァスコルビ ン酸配糖体などが挙げられる。特に L—ァスコルビン酸は、一般にビタミン Cといわれ 、その強い還元作用により細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作用を有し、か つメラニン還元作用を有する。ァスコルビン酸及びその誘導体の配合量は、好ましく は皮膚外用剤全量中に、約 0. 01重量%以上である。ァスコルビン酸及びその誘導 体の配合量に特に上限はないが、好ましくは約 10重量%以下である。
[0099] エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩は、本発明の皮膚外用剤の長期保存 安定性を向上させるためのもので、一般式 10で表される。エラグ酸系化合物のアル カリ金属塩としては、 Na塩、 K塩が挙げられる。エラグ酸系化合物及びそのアルカリ 金属塩の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、よ り好ましくは約 0. 05重量%以上である。エラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩 の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 30重量%以下であり、より好ましくは 約 10重量%以下である。
[0100] [化 10]
一般式 1 0
一般式 10中、 R13、 R14、 R15、 R16は、水素原子、炭素数 1〜20のアルキル基( 例えばメチル基、ェチル基、プロピル基等)、炭素数 1〜20のァシル基 (例えばァセ
チル基、プロピオ-ル基等)、—(C H — O) H (mは 2又は 3、 nは 1以上の整数、 m 2m n
特に 5〜40が好まし 、)で示されるポリオキシアルキレン基 (例えばポリオキシェチレ ン基、ポリオキシプロピレン基)、一般式 11で示される糖残基であり、これらは同一で も互いに異なっていてもよい。 R17は水素原子、水酸基、炭素数 1〜8のアルコキシ 基である。
[化 11] 一般式 1 1
エラグ酸系化合物と、そのアルカリ金属塩は、エラグ酸、 3, 4ージー o—メチルエラ グ酸、 3, 3 ,—ジ一 o—メチノレエラグ酸、 3, 3 ' , 4—トリ一 o—メチノレエラグ酸、 3, 3 ' , 4, 4,ーテトラー o—メチルー 5—メトキシェラグ酸、 3— o—ェチルー 4— o—メチルー 5—ヒドロキシェラグ酸、アムリトシド (Amritoside)や、これらのアルカリ金属塩が挙 げられる。これらのエラグ酸系化合物は、イチゴ、タラ(CaesalupiniaSpinosa)、ュ 一力リ材 (Eucalyptus)、リンゴ、毒ゥツギ(コリアリア ャポ-力)、ラジアタ松、クマコ ケモモ、ザクロ、アンマロク、ゥキユウヨウ、ェンフヨウ、ガイジチヤ、カコウジュヨウ、カシ 、キジュ、ケンジン、コゥナカ、サンゥキユウコン、サンゥキユウヨウ、シユウフゥボウ、セ ンクッサイ、ソゥゲンロウカンソゥ、ダイヒヨウソゥ、ドウモウアンヨウ、ハオゥベン、バンセ
キリユウカン、バンセキリュウヒ、ボウ力、モッショクシ、ャトウセイカ、ャトウセィヒ、ユウ力 ンコン、ユウカンボタヒ、ユウカンヨウ、リュウガソゥコン、バンセキリュウヨウ、ゥキユウボ クコンビ、シドコン、チンシユウソゥ、ゲンノショウコなどの天然物力も得ることができる。
[0102] コウジ酸及びその誘導体としては、コウジ酸、コウジ酸配糖体、コウジ酸モノブチレ ート、コウジ酸モノ力プレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸モノステアレート、コ ウジ酸モノシンナモエート、コウジ酸モノべンゾエートなどのモノエステルや、コウジ酸 ジブチレート、コウジ酸ジパルミテート、コウジ酸ジステアレート、コウジ酸ジォレエート などのジエステルなどが挙げられる。コウジ酸及びその誘導体の配合量は、好ましく は皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量% 以上であり、さらに好ましくは約 0. 01重量%以上である。コウジ酸及びその誘導体の 配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 30重量%以下であり、より好ましくは約 10重量%以下であり、さらに好ましくは約 5重量%以下である。
[0103] レゾルシノール誘導体は、血行促進作用や細胞賦活作用を有し、表皮の乾燥を防 ぎ、皮膚の代謝を促進し、紫外線障害による皮膚の老化を防ぐ。具体例としては、 4 n—ェチルレゾルシノール、 4 n—ブチルレゾルシノール、 4 n キシルレゾ ルシノール、 4 イソアミルレゾルシノール等が挙げられる。レゾルシノール誘導体の 配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以上であり、より好まし くは約 0. 01重量%以上である。レゾルシノール誘導体の配合量は、好ましくは皮膚 外用剤全量中の約 20重量%以下であり、好ましくは約 10重量%以下である。
[0104] ノルジヒドログアイァレチン酸は、一般には、抗酸化剤ゃリポキシゲナーゼ阻害剤と して知られている物質であり、酸ィ匕防止や薬剤安定ィ匕を目的として化粧品、医療品 などに応用されているものである。ノルジヒドログアイァレチン酸の配合量は、好ましく は皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以 上である。ノルジヒドログアイァレチン酸の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の 約 10重量%以下であり、より好ましくは約 5重量%以下である。
[0105] テプレノンの化学名は、ゲラニルゲラ-ルアセトンであり、粘膜保護修復作用、細胞 増殖賦活作用、リン脂質合成促進作用などを有する。テプレノンの配合量は、好まし くは皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 5重量%以
上であり、さらに好ましくは約 1. 0重量%以上である。テプレノンの配合量は、好まし くは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 10重量%以下で あり、さらに好ましくは約 10重量%以下である。
[0106] アラントインは、皮膚科の諸疾患の治療薬に用いられており、皮膚の創傷治療や肌 荒れ防止などに効果的に作用する。アラントインの誘導体としては、ジヒドロキシアル ミニゥムアラントィネート、クロロヒドロキシアルミニウムアラントィネートなどが挙げられ る。アラントインおよびアラントイン誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中 の約 0. 01以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。アラントインおよびァ ラントイン誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 5重量%以下であり 、より好ましくは約 3重量%以下である。
[0107] アミノエチルイ匕合物は、肌荒れ防止および改善、くすみ改善のために用い、 NH C
2
H CH X(Xは、 SO H又は SO SHである)で表される。アミノエチル化合物の
2 2 2 2
配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以上であり、より好まし くは約 0. 001重量%以上である。アミノエチルイ匕合物の配合量は、好ましくは皮膚外 用剤全量中の約 1. 0重量%以下であり、より好ましくは約 0. 3重量%以下が適して いる。
[0108] アルキレンジァミンカルボン酸誘導体は、皮膚外用剤の保存安定性を高めるため に用い、特にエチレンジァミン四酢酸と、その Na、 K、 Li塩等のアルカリ金属塩、 Ca 、 Mg等のアルカリ土類金属塩、アンモ-ゥム塩、アル力ノール塩等が好ましぐより好 ましくは Na塩である。アルキレンジァミンカルボン酸誘導体の配合量は、好ましくは 皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 05重量%以上 である。アルキレンジァミンカルボン酸誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全 量中の約 0. 5重量%以下であり、好ましくは約 0. 5重量%以下である。
[0109] ベタイン誘導体は、経皮促進剤として用い、一般式 12で表されるアルキルジメチル アミノ酸、一般式 13で表される 2 アルキル— 1 カルボキシメチル— 1 ヒドロキシ ェチルー 2 イミダゾリン、一般式 14で表される N— (3 ァシルァミノプロピル) -N , N ジメチルァミノ酢酸、一般式 15で表される N—アルキル—N, N ジメチルー 3 -ァミノ 2—ヒドロキシプロパンスルホン酸が好まし!/、。
[0110] ァシルメチルタウリンは経皮促進剤として用い、一般式 16で表される。
[0111] [化 12]
一般式 12 "
し ·ϋ.3
R18 — Ν+ — cocr
[0112] [化 13]
般式 13
9
[0113] [化 14]
一般式 14
Ha
R20 Cひ而一 <CH2 )3— N+— OH2 OO'
[0114] [化 15]
CH3
R21 N+"^CH¾— CH— CH2 SO3 ii$ OH
[0115] [化 16]
一般式 16
R22
G 0N一 CH¾— GH ¾ B O 3
I
CHs
ベタイン誘導体とァシルメチルタウリンの配合量は、両者の合計で、好ましくは皮膚 外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である
。ベタイン誘導体とァシルメチルタウリンの配合量は、両者の合計で、好ましくは皮膚 外用剤全量中の約 30重量%以下であり、好ましくは約 20重量%以下である。
[0116] へデラコサイド(Hederacoside)としては、ムクロジン(ェンメイヒ: Sapindusmukur ossi Gaertn. )やァケビ(モクッゥ: Akebia quinata Decne. )の抽出物から得ら れるトリテルぺノイドサポニンであり、その塩としては、 Na塩、 K塩等のアルカリ金属塩 、アンモ-ゥム塩、塩基性アミノ酸塩、アルカノールァミン塩、エステル等があり、これ らは抽出物のままで使用してもよい。へデラコサイドおよびその塩の配合量は、好まし くは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量% 以上である。へデラコサイドおよびその塩の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中 の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 5重量%以下である。
[0117] ギムネマサポニン(Gymnemasaponin)は、ギムネマイノドラムや、インド原産ガガ ィモ科ギムネマ シルべスタ(Gymnema sylvestre R. Br. )の抽出物から得られ るトリテルぺノイドサポニンであり、その塩としては、 Na塩、 K塩等のアルカリ金属塩、 アンモ-ゥム塩、塩基性アミノ酸塩、アルカノールァミン塩、エステル等があり、これら は抽出物のままで使用してもよい。ギムネマサポニンの配合量は、好ましくは皮膚外 用剤全量中の約 0. 001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である 。ギムネマサポニンの配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下で あり、より好ましくは約 5重量%以下である。
[0118] ビートサポニンは、ァカザ科甜菜の抽出物力 得られるォレアノール酸配糖体であ り、その塩としては、 Na塩、 K塩等のアルカリ金属塩、アンモニゥム塩、塩基性ァミノ 酸塩、アルカノールァミン塩、エステル等があり、これらは抽出物のままで使用しても
よい。ビートサポニンの配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 001重量% 以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%以上である。ビートサポニンの配合量は、好 ましくは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より好ましくは約 5重量%以下 である。
[0119] γ—ピロン配糖体は、 日焼けによるシミ、ソバカスを防止する作用を有し、一般式 1 7で表されるマルトール— 3— Ο— (6,—Ο—アビオシル)—ダルコシドあるいはマルト 一ルー 3— Ο—ダルコシドであり、例えば葛根抽出液よりカラムクロマトグラフィ、分取 HPLC、薄層クロマトグラフィ等で採取したものが使用できる。 γ—ピロン配糖体の配 合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 00001重量%以上であり、より好まし くは約 0. 0001重量%以上である。 γ—ピロン配糖体の配合量は、好ましくは皮膚外 用剤全量中の約 2. 5重量%以下であり、より好ましくは約 1重量%以下である。
[0120] [化 17]
一般式 1 7
ビフエ二ルイ匕合物は、チロシナーゼ活性阻害効果やメラニン生成抑制効果を有し、 一般式 18、 19で表される。具体的には、デヒドロジクレオノール、デヒドロジオイゲノ ール、テトラノ、イド口マグノロール等が挙げられる。ビフエニル化合物の配合量は、好 ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 0001重量%以上であり、より好ましくは約 0. 001 重量%以上である。ビフ 二ルイ匕合物の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の
約 20重量%以下であり、より好ましくは約 5重量%以下である。
[化 18] 一般式 1 8
一般式 18· 19中、 R24は、 CH、 C H、 C H、 CH OH、 C H OH、 CH CH =
3 2 5 3 7 2 3 6 2
CHで、 R25は、水素原子、炭素数 1〜8の直鎖又は分岐の飽和炭化水素基である
2 亜硫酸水素ナトリウムは、皮膚外用剤中におけるアルブチンの安定ィ匕に効果を発 揮する物質として知られているが(特許第 2107858号)、ハイドロキノン一 (X— D グ ルコースについても同様の効果を発揮する。配合量は、重量比で、ハイドロキノン α—D グルコース:亜硫酸水素ナトリウム力 1 : 0. 0001〜1、好ましくは 1 : 0. 001
〜0. 1となるようにする。
[0124] フイブロネクチン (寒冷不溶性グロブリン)は、本発明におけるハイドロキノン一 (X - D—グルコースの美白効果を向上させる効果を有する。フイブロネクチンの配合量は
、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 000001重量%以上であり、好ましくは約 0. 1重量%以下である。
[0125] 美白剤としての植物抽出液類は、アスパラガス抽出物、アルテア抽出物、イブキトラ ノォ抽出物、インチンコゥ抽出物、エンドゥ豆抽出物、エイジッ抽出物、ォゥゴン抽出 物、オノニス抽出物、海藻抽出物、火棘抽出物、カンゾゥ抽出物、キイチゴ抽出物、 クジン抽出物、黒砂糖抽出物、ケィケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、小麦胚芽抽出物、 サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シャクャク抽出物、シラユリ抽 出物、センプクカ抽出物、ソゥハクヒ抽出物、大豆抽出物、胎盤抽出物、タラノキ抽出 物、茶抽出物、トウキ抽出物、糖蜜抽出物、ノイバラ抽出物、ビヤクレン抽出物、ブド ゥ種子抽出物、ブナノキ抽出物、フローデマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイ 力抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ョクイニン抽出物、羅漠果抽出物などを あげることができ、その 1種または 2種以上を適宜選択して配合される。美白剤成分の 配合量は、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、好ましくは 約 10重量%以下である。
[0126] 美白剤としてのフエノール及びその誘導体としては、ハイド口キノン配糖体、ノ、イド口 キノンモノェチルエーテル、ハイドロキノンモノ n—プロピルエーテル、ハイドロキノン モノ n ブチルエーテル、ハイドロキノンモノ n—へキサデシルエーテル、ハイドロキ ノンモノ n—ォクタデシルエーテル、 p ェチルフエノール、 p— n—プロピルフエノー ル、 ρ—η—ブチルフエノール、 p—t—ブチルフエノール、 ρ—イソプロピルフエノール 、 p へキサデシルフエノール、 p—ォクタデシルフエノール、 4 イソプロピルカテコ ールモノブチルエステル、 4 イソプロピルカテコールモノへプタデカエステルなどが 挙げられる。フ ノール及びその誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中 の約 0. 01重量%以上であり、より好ましくは約 0. 1重量%である。フエノール及びそ の誘導体の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 20重量%以下であり、より 好ましくは約 10重量%以下である。
[0127] (2. 3 紫外線吸収剤)
本明細書では、用語「紫外線吸収剤」とは、有機紫外線吸収剤とも言い、紫外線を 吸収し、人体に影響の少ない赤外線、可視光線等に変換して放出する化合物をいう
[0128] 紫外線吸収剤は従来の皮膚外用剤に汎用されている任意の紫外線吸収剤を用い ることができる。紫外線吸収剤の配合量は、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 0. 01 重量%以上であり、より好ましくは 0. 5重量%以上である。紫外線吸収剤の配合量は 、好ましくは皮膚外用剤全量中の約 10重量%以下であり、好ましくは約 8重量%以 下である。
[0129] 紫外線吸収剤の例としては、以下が挙げられる:安息香酸系紫外線吸収剤、アント ラエル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、 ベンゾフエノン系紫外線吸収剤、およびその他の紫外線吸収剤からなる群より選択さ れる。
[0130] 安息香酸系紫外線吸収剤の例としては、パラアミノ安息香酸 (以下 PABAと略する ;)、 PABAモノグリセリンエステル、 N, N ジプロポキシ P ABAェチルエステル、 N, N ジエトキシ P ABAェチルエステル、 N, N ジメチル PABAェチルエステル、 N, N ジメチル PABAブチルエステル、 N, N ジメチル PABAァミルエステル、 N, N ジメチル PABAォクチルエステルが挙げられる。
[0131] アントラ-ル酸系紫外線吸収剤の例としては、ホモメンチルー N ァセチルアントラ 二レートが挙げられる。
[0132] サリチル酸系紫外線吸収剤の例としては、アミルサリシレート、メンチルサリシレート 、ホモメンチルサリシレート、ォクチルサリシレート、フエ-ルサリシレート、ベンジルサ リシレート、 p—イソプロパノールフエ-ルサリシレートが挙げられる。
[0133] 桂皮酸系紫外線吸収剤の例としては、ォクチルシンナメート、ェチルー 4 イソプロ ピルシンナメート、メチルー 2, 5 ジイソプロピルシンナメート、ェチルー 2, 4 ジイソ プロピルシンナメート、メチルー 2, 4 ジイソプロピルシンナメート、プロピル p—メト キシシンナメート、イソプロピル p—メトキシシンナメート、イソアミルー p—メトキシシ ンナメート、イソプロピル p—メトキシシンナメート、イソアミルー p—メトキシシンナメ
ート、ォクチルー p—メトキシシンナメート(2—ェチルへキシルー p—メトキシシンナメ 一ト)、 2—ェトキシェチルー p—メトキシシンナメート、シクロへキシルー p—メトキシシ ンナメート、ェチルー a—シァノー 13—フエ-ルシンナメート、 2—ェチルへキシルー aーシァノー 13 フエ-ルシンナメート、グリセリルモノー 2—ェチルへキサノィルー ジパラメトキシシンナメートが挙げられる。
[0134] ベンゾフエノン系紫外線吸収剤の例としては、 2, 4 ジヒドロキシベンゾフエノン、 2 , 2'—ジヒドロキシー 4ーメトキシベンゾフエノン、 2, 2'—ジヒドロキシー 4, 4,一ジメト キシベンゾフエノン、 2, 2' , 4, 4'ーテトラヒドロキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシー4 ーメトキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシー4ーメトキシ 4' メチルベンゾフエノン、 2— ヒドロキシ 4—メトキシベンゾフエノン 5—スルホン酸塩、 4 -フエ-ルペンゾフエノ ン、 2 ェチルへキシル 4'—フエ-ルーベンゾフエノン一 2—カルボキシレート、 2 ーヒドロキシー4 n—オタトキシベンゾフエノン、 4ーヒドロキシ 3—力ノレボキシベン ゾフエノンが挙げられる。
[0135] その他の紫外線吸収剤の例としては、 3—(4' メチルベンジリデン) d, 1 カン ファー、 3 べンジリデン d, 1 カンファー、ゥロカニン酸、ゥロカニン酸ェチノレエス テル、 2 フエ二ルー 5 メチルベンゾキサゾール、 2, 2,ーヒドロキシー5—メチルフ ェ-ルベンゾトリァゾール、 2—(2,ーヒドロキシー5,一 tーォクチルフエ-ル)ベンゾト リアゾール、 2— (2 'ーヒドロキシ 5 ' メチルフエ-ル)ベンゾトリァゾール、ジベン ザラジン、ジァ-ソィルメタン、 4ーメトキシー 4'—tーブチルジベンゾィルメタン、なら びに 5— (3, 3 ジメチルー 2 ノルボル-リデン) 3 ペンタン一 2—オンが挙げら れる。
[0136] (2. 4 抗炎症剤)
本明細書では、用語「抗炎症剤」とは、ある特定局部の炎症過程を抑えるという特 性がある化合物をいう。
[0137] 抗炎症剤の配合量は、抗炎症剤の種類により異なり、一律に決められないが、好ま しくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、好ましくは約 1重量%以下 である。
[0138] 抗炎症剤の例としては、以下が挙げられる:酸化亜鉛、ィォゥ及びその誘導体、ダリ
チルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニゥムなどの グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、 β グリチルレチン酸、グリチ ルレチン酸ステアリル、 3—サクシ-ルォキシグリチルレチン酸ニナトリウムなどのグリ チルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイチン硫 酸、メフエナム酸、フエ-ルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、 アラントイン、グアイァズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ならびに各種微 生物及び動植物の抽出物。
[0139] (2. 5 細胞賦活化剤)
本明細書では、用語「細胞賦活化剤」とは、細胞の増殖を促進する作用を有する物 質をいう。
細胞賦活化剤の配合量は細胞賦活化剤の種類により異なるが、通常、皮膚外用剤 に対して 0. 01〜5重量%である。
[0140] 細胞賦活化剤の例としては、以下が挙げられる: CoQ 10デォキシリボ核酸及びそ の塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれら の塩、リボ核酸及びその塩、サイクリック AMP、サイクリック GMP、フラビンアデ-ンヌ クレオチド、グァニン、了ザニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれらの誘導体、 カフェイン、テオフェリンおよびその塩、レチノール及びパルミチン酸レチノール、酢 酸レチノール等のレチノール誘導体、レチナール及びデヒドロレチナール等のレチナ ール誘導体、カロテンなどのカロテノイド及びビタミン A類、チアミンおよびチアミン塩 酸塩、チアミン硫酸塩等のチアミン塩類、リボフラビンおよび酢酸リボフラビンなどのリ ボフラビン塩類、ピリドキシンおよび塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジォクタノエート等 のピリドキシン塩類、フラビンアデニンヌクレオチド、シァノコバラミン、葉酸類、ニコチ ン酸およびニコチン酸アミド、ニコチン酸べンジル等のニコチン酸誘導体、コリン類な どのビタミン B類、 γ リノレン酸およびその誘導体、エイコサペンタエン酸及びその 誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、コハク 酸、乳酸、サリチル酸などの有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩。
[0141] (2. 6 酸化防止剤)
本明細書では、用語「酸ィ匕防止剤」とは、製品中の成分の酸ィ匕を抑制するために添
カロされる成分をいう。
[0142] 酸化防止剤の含有量は、酸化防止剤の成分の種類により異なり、一律に決められ ないが、好ましくは、皮膚外用剤全量中の約 0. 01重量%以上であり、好ましくは約 1 0重量%以下である。植物抽出物等を抽出液のまま用いる場合は乾燥固形分換算 の量である。
[0143] 酸化防止剤の例としては、以下が挙げられる:レチノール、デヒドロレチノール、酢 酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミン A油など のビタミン A類およびそれらの誘導体及びそれらの塩、 ひ一力口テン、 β一力口テン、 y一力口テン、クリプトキサンチン、ァスタキサンチン、フコキサンチンなどのカロテノィ ド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール 5—リン酸エス テル、ピリドキサミンなどのビタミン B類、それらの誘導体及びそれらの塩、ァスコルビ ン酸、ァスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸ァスコルビル、パルミチン酸ァスコルビ ル、ジパルミチン酸ァスコルビル、ァスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミン C類 、それらの誘導体及びそれらの塩、ェルゴカルシフエロール、コレカルシフエロール、 1, 2, 5 ジヒドロキシーコレカルシフエロールなどのビタミン D類、それらの誘導体及 びそれらの塩、 —トコフエロール、 β—トコフエロール、 γ—トコフエロール、 δ ト コフェローノレ、 α トコトリエノーノレ、 β トコトリエノーノレ、 γ トコトリエノーノレ、 δ トコトリェノール、酢酸トコフエロール、ニコチン酸トコフエロールなどのビタミン Ε類、そ れらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれらの塩、ジヒドロキ シトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシァ二ノール、ジブチルヒドロキ シトルエン、 α—リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘導体及びそれらの塩、 尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸、その誘導体及び それらの塩、没食子酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸、その誘導体及びそれら の塩、ルチン、 aーグリコシルールチンなどのルチン、その誘導体及びそれらの塩、 トリブトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそれらの塩 、 N ァセチルシスティン、 N ァセチルホモシスティン、 N オタタノィルシスティン 、 N ァセチルシスティンメチルエステル等のシスティン誘導体及びそれらの塩、 N, N'ージァセチルシスチンジメチルエステル、 N, N'ージォクタノィルシスチンジメチ
ルエステル、 N, N,一ジォクタノィルホモシスチンジメチルエステルなどのシスチン誘 導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカルノシン及 びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、カルシ ニン及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び Z又はトリブトファン及び Z又 はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバノン、フ ラボン、アントシァニン、アントシァニジン、フラボノール、タエルセチン、ケルシトリン、 ミリセチン、フイセチン、ハマメリタンニン、カテキン、ェピカテキン、ガロカテキン、ェピ ガロカテキン、ェピカテキンガレート、ェピガロカテキンガレートなどのフラボノイド類、 タンニン酸、カフェ酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カルノソ ール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミ ン、クロバミド、デォキシクロノくミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリルアミド、ェ ラグ酸、ブロムフエノール、フラボグラシン、メラノィジン、リボフラビン、リボフラビン酪 酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデ-ンヌクレオチド、ュビキノン、ュ ビキノール、マンニトール、ビリノレビン、コレステロール、エブセレン、セレノメチ才ニン 、セル口プラスミン、トランスフェリン、ラタトフエリン、アルブミン、ビリルビン、スーパー ォキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルォキシダーゼ、メタ口チォネイン 、 O ホスホノ—ピリドキシリデンローダミン、及び米国特許第 5, 594, 012記載の N 一(2 ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及び N— (4 ピリ ドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩。
酸ィ匕防止剤として用いられるァスコルビン酸ならびにその誘導体および塩の例とし ては、ァスコルビン酸モノステアレート、ァスコルビン酸モノパルミテート、ァスコルビン 酸モノォレートなどのァスコルビン酸モノアルキルエステル類、ァスコルビン酸モノリン 酸エステル、ァスコルビン酸 2—硫酸のようなァスコルビン酸モノエステル誘導体、 ァスコルビン酸ジステアレート、ァスコルビン酸ジパルミテート、ァスコルビン酸ジォレ エートなどのァスコルビン酸ジリン酸エステルのようなァスコルビン酸ジエステル誘導 体、ァスコルビン酸トリステアレート、ァスコルビン酸トリパルミテート、ァスコルビン酸ト リオレートなどのァスコルビン酸トリアルキルエステル類、ァスコルビン酸トリリン酸エス テルなどのァスコルビン酸トリエステル誘導体、ァスコルビン酸— 2—ダルコシドのよう
なァスコルビン酸配糖体などが挙げられる。特に L—ァスコルビン酸は、一般にビタミ ン Cといわれ、その強い還元作用により細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作 用を有し、かつメラニン還元作用を有する。配合量は、皮膚外用剤全量中に、 0. 01 重量%以上配合すると効果が現れ、上限値は 10重量%程度である。
[0145] (3.他の成分)
本発明の皮膚外用剤には上記した成分の他に、通常化粧品や医薬品などの皮膚 外用剤に用いられる他の成分、例えば必要に応じて通常皮膚外用剤に配合される 添加成分、例えば低級アルコール類、シリコーン類、油脂類、エステル油剤、ステロ ール類及びその誘導体、炭化水素類等の油性成分、油分、酸化防止剤、界面活性 剤、保湿剤、湿潤材、香料、水、色剤、粉末、薬剤、キレート剤、 pH調整剤、乳化剤 、可溶化剤、増粘剤、ゲル化剤、防腐剤、殺菌剤、酸およびアルカリ、紫外線吸収剤 、抗炎症剤、美白剤、溶剤、角質剥離および溶解剤、消炎剤、清涼剤、収瞼剤、高 分子粉体、ヒドロキシ酸、ビタミン類及びその誘導体、糖類及びその誘導体、有機酸 類、酵素類、無機粉体類、などを必要に応じて適宜配合することができるが、これら は本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で使用されなければならない。
[0146] (4.皮膚外用剤)
本明細書において、用語「皮膚外用剤」とは皮膚に接触させることにより、所望の効 果を達成する、皮膚に対して使用する製剤をいう。特に長時間継続的に皮膚に接触 させる用途 (例えば、 1時間以上継続的に皮膚に接触させる用途、または 5時間以上 継続的に皮膚に接触させる用途)に本発明は有効である。
[0147] 皮膚外用剤の好ましい例は、化粧料である。
[0148] 化粧料の好ま 、例としては、スキンケア化粧料が挙げられる。化粧料の具体的な 例としては、化粧水、乳液、クリーム等のスキンケア化粧料、ファンデーション、ァイシ ャドウ、口紅、頰紅などの化粧品、頭髪化粧料、ェモリエントクリーム、ェモリエントロ ーシヨン、クリーム、クリームリンス、コールドクリーム、バ-ッシングクリーム、ローション 、パック剤、ジエル、フェイスパック、石鹼、ボディーソープ、シャンプー、コンディショ ナー、リンス、入浴剤、浴用剤、洗顔料、シェービングクリーム、ヘアクリーム、ヘア口 ーシヨン、ヘアートリートメント、髪パック、ダロス、リップクリーム、ケーキ、などが挙げら
れる。特に、保湿効果が望まれる用途に本発明は有効である。例えば、スキンケアィ匕 粧料に本発明は有効である。本発明は、長時間皮膚に接触させる用途に特に有効 であるが、洗顔料やシャンプーなどのように、短時間で使用した後に洗い流してしまう ような用途においても本発明は有効である。
[0149] 上述したとおり、化粧品も化粧料に含まれる。化粧品としては、清浄用化粧品、頭 髪用化粧品、基礎化粧品、メークアップ化粧品、芳香化粧品、日焼け用化粧品、日 焼け止め用化粧品、爪化粧品、アイライナー化粧品、アイシャドウ化粧品、チーク、口 唇化粧品、口腔化粧品などに分類され、そのいずれの用途にも本発明は有効である
[0150] また、皮膚外溶剤は、医薬品または医薬部外品であってもよい。例えば、薬学的に 有効な成分を含む軟膏にリン酸化糖を配合することもできる。
[0151] 皮膚外用剤の好ましい例としては、乳液、化粧水、クリーム、シャンプー、リンス、コ ンディショナ一、洗顔料、シェービングクリーム、ローション、クレンジングオイル、ボデ ィーソープ、石鹼、入浴剤、浴用剤、ジエル、フェイスパック、口紅、ダロス、リップタリ ーム、ファンデーション、アイシャドウ、チーク、髪パック、日焼け止め化粧品、毛髪ィ匕 粧料および口腔ィ匕粧品が挙げられる。
[0152] 乳液、化粧水、クリーム、シャンプー、洗顔料などの化粧品および医薬部外品など の皮膚外用剤にリン酸ィ匕糖 (特にリン酸ィ匕糖無機塩)を配合することにより、肌の保湿 を高め、乾燥肌、肌荒れ、アレルギー、アトピー性皮膚炎等の症状改善に有効な皮 膚外用剤が得られる。本発明の皮膚外用剤は、肌の保湿を高めることにより、皮膚の 新陳代謝を活発化する。さらに、本発明の皮膚外用剤は、紫外線等により発生したメ ラニン色素および活性酸素をすばやく除去することにより、美白効果を発揮し、そし て皮膚の障害予防に有効である。本発明の皮膚外用剤は、さらに皮膚のバリア機能 を高める効果も得られ得る。したがって、リン酸ィ匕糖を含む皮膚外用剤は、乾燥およ び紫外線による肌への悪影響を軽減し、しみ、ソバカス等の色素異常症を改善し、く すみ、しわ、たるみ、脱毛等の老化現象を遅延させ、にきび、しもやけ、かぶれ、汗疹 にも有効である。
[0153] 本発明の皮膚外用剤の剤形の例としては、軟膏、増粘ゲル系、ローション、油中水
型ェマルジヨン、水中油型ェマルジヨン、固形状、シート状、パウダー状、ジエル状、 ムース状およびスプレー状が挙げられる。メーク落としパックなどのように、皮膚外用 剤を布等に含浸させた形態の製品としてもよい。
[0154] 皮膚外用剤の剤形をローション、乳液、増粘ゲル系などとする場合、上記の成分の 中でも特に、増粘剤のうち、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グァガム、力 ラギナン、ぺクチン、クィンスシード (マルメ口)抽出物、褐藻粉末などの植物系高分子 、キサンタンガム、デキストラン、ブルランなどの微生物系高分子、コラーゲン、カゼィ ン、アルブミン、ゼラチンなどの動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒド
メテノレセノレロース、ニトロセノレロース、ェテノレセノレ ロース、メチノレヒドロキシプロピノレセノレロース、ヒドロキシェチノレセノレロース、セノレロー ス硫酸塩、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セル口 ース、セルロース末などのセルロース類、ポリビュルアルコール、ポリビュルメチルェ 一テル、ポリビュルピロリドン、カルボキシビュルポリマーなどのビュル系高分子、ポリ アクリル酸及びその塩、ポリアクリルイミドなどのアクリル系高分子、グリチルリチン酸 やアルギン酸などの有機系増粘剤、ベントナイト、ヘクトライト、ラボナイト、珪酸アルミ -ゥムマグネシウム、無水珪酸などの無機系増粘剤などカゝらなる水溶性増粘剤と、ァ ルコールのうち、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールとを配合するこ とが効果を増大させる点で好ましい。配合量は、皮膚外用剤全量中、水溶性増粘剤 が 0. 01〜5重量。 /
0、好ましくは 0. 1〜3重量%であり、低級アルコールが 0. 3〜35 重量%であるが、皮膚外用剤中のリン酸ィ匕糖と低級アルコールとの配合比(重量比) は、 3 : 1〜1: 3とすることが好ましい。
[0155] (5.皮膚外用剤の製造方法)
本発明の皮膚外用剤は公知の方法により製造することができる。
[0156] (6.皮膚外用剤の使用方法)
本発明の皮膚外用剤は、通常使用される方法と同様の方法によって使用され得る 。本発明の皮膚外用剤は、例えば、 1日 1回、 1日 2回、 1日 3回など任意の頻度で皮 膚に適用され得る。本発明の皮膚外用剤の適用部位は、任意であり、その皮膚外用 剤の種類により適切に選択され得る。本発明の皮膚外用剤は、全身のいずれの部位
の皮膚に適用されてもよい。適用部位の例としては、顔面、頭部、腕、手、脚および 足が挙げられる。
実施例
[0157] 以下の実施例および試験例に用いたリン酸ィ匕糖は、特開平 8— 104696号の実施 例 1記載の馬鈴薯澱粉より調製したリン酸化糖を指す。つまり、 α - 1 , 4結合した 2か ら 8個のグルコース力 なるオリゴ糖に分子内に 1個から 2個のリン酸基が結合したリ ン酸ィ匕糖の混合物である。このリン酸ィ匕糖は、 3、 4または 5個のグルコース力もなるォ リゴ糖に分子内で 1個のリン酸基が結合しているものと 5、 6、 7または 8個のダルコ一 スカもなるオリゴ糖に分子内で 2個のリン酸基が結合しているものとの混合物である。 ここで、 1個のリン酸基が結合して 、るものと 2個のリン酸基が結合して 、るものとのモ ル比は約 8 : 2である。
[0158] 以下の実施例に用いた還元リン酸ィ匕糖は、そのリン酸ィ匕糖をニッケルの触媒下、高 温、高圧で水素添加する方法によって製造したものである。実験室レベルでは、室温 で 1時間程度、水素化ホウ素ナトリウムと共存させることで、簡単に作成しうる。還元末 端が還元されていることは、リン酸化糖を酸加水分解して、ソルビトールがリン酸ィ匕糖 と等モル生成していることで一般的には容易に確認することができる(Kamasaka, H . , To— o, K. , Kusaka, Κ. , KuriKi, Τ. , Kometani, Τ. , Hayashi, Η. , and Okada, S. , Biosci. Biotech. Biochem. 61, 238— 244, 1997)。
[0159] さらに、このリン酸ィ匕糖および還元リン酸ィ匕糖のリン酸基がカルシウム塩、マグネシ ゥム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩になるように調製できる。ナトリウム塩の調製 方法については、特開平 8— 104696号の実施例 1記載の方法で調製できる。また、 本実施例で塩ィ匕ナトリウムの代わりに塩ィ匕カルシウムを用いればカルシウム塩力 塩 化マグネシウムを用いればマグネシウム塩力 塩化カリウムを用いればカリウム塩が、 塩ィ匕亜鉛を用いれば亜鉛塩がそれぞれ調製できる。以下の実施例および試験例で は、このようにして調製した塩を用いた。
[0160] イオン交換榭脂を用いる本方法以外にも、一般的な電気透析によって、脱塩後、各 金属塩を添加することで容易に各種金属塩のリン酸ィ匕糖が調製できる。なお、リン酸 化糖のカルシウム塩については、江崎グリコ (株)(大阪市)からリン酸ィ匕オリゴ糖カル
シゥムとして販売されて 、るものも好適に用いることができる。
[0161] (実施例 1:リン酸ィ匕糖カリウム配合ィ匕粧水が与える潤い効果)
リン酸化糖カリウム 0. 5%、グリセリン 2. 5%、ポリオキシエチレンソルビタンモノ ラウレート 1. 0%、防腐剤、香料、精製水を配合したィ匕粧水を作成した。またコント ロールとしてリン酸ィ匕糖カリウムのみを配合して 、な 、上記化粧を作成した。これらの 化粧水を 22歳から 34歳の女性 16人を被験者にして 2ヶ月間ずつ使用させた後、有 効性を調査した。全員が使用したさいに赤みなどの肌荒れを生じることは無力つた。 また被験者の 87. 5%力 Sリン酸ィ匕糖カリウムが配合されたィ匕粧水の方が潤いを感じた と答えた。
[0162] (実施例 2 :リン酸ィ匕糖カリウム配合クリームが与える潤い効果)
リン酸ィ匕糖カリウム 0. 1%、リン酸ィ匕糖カルシウム 0. 2%、ミツロウ 2%、ステアリ ルアルコール 5. 0%、スクヮラン 10. 0%、グリセリンモノステアレー卜 2. 5%、ポ リオキシエチレンセチルエーテル 1. 0%、 グリセリン 5. 0%、 水酸化カリウム 0 . 2%、酸化防止剤、精製水力もなる化粧用クリームを作成した。 22歳から 34歳の女 性 10人に 2週間使用させた後感想を聞き取り調査した。その結果肌荒れ等悪化した 被験者は 0人であった。さらに 80%被験者が潤 、感を感じて 、た。
[0163] (実施例 3 :リン酸ィ匕糖カリウム配合クリームが与える潤い効果)
リン酸ィ匕糖カリウム 0. 2%、リン酸ィ匕糖カルシウム 0. 2%、リン酸ィ匕糖マグネシゥ ム 0. 2%、ミツ Pク 2%、ステアリノレアノレ n—ノレ 5. 0%、スクフラン 10. 0%、グジセ リンモノステアレート 2. 5%、ポリオキシエチレンセチルエーテル 1. 0%、 グリセリ ン 5. 0%、 水酸化カリウム 0. 2%、酸化防止剤、精製水力 なる化粧用クリーム を作成した。 22歳力も 34歳の女性 10人に 2週間使用させた後感想を聞き取り調査し た。その結果肌荒れ等悪ィ匕した被験者は 0人であった。さらに 90%被験者が潤い感 を感じていた。
[0164] (実施例 4 :リン酸ィ匕糖カルシウムがヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生に与える 影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— M EM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベーシ
ヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1 %の濃度に調整したリン酸 化糖カルシウム塩を試験サンプルとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO下で 7
2
2時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量 は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測定した。リン 酸ィ匕糖カルシウム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められな力つたが 1 %のリン 酸ィ匕糖カルシウム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 11. 9 /z gZmlであり、有意な コラーゲン誘導性が認められた。尚、塩ィ匕カルシウムではコラーゲン産生の誘導は認 められなかった。
[0165] (実施例 5:リン酸ィ匕糖カルシウムとァスコルビン酸がヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲ ン産生に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1 %の濃度に調整したリン 酸化糖カルシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸を試験サンプルとして、 0. 0 044% ァスコルビン酸をコントロールとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO下
2 で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量と細胞表面上のコラーゲン 量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit (Biocolor Ltd. 製)を用いて測定した。細胞表面のコラーゲンはペプシン処理した後に測定した。 1 %のリン酸化糖カルシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸添カ卩区の培地中お よび細胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 95. 3 /z gZmlおよび 31. 4 /z gZmlであつ た。ァスコルビン酸のみを添カ卩したコントロールの培地中および細胞表面のコラーゲ ン量はそれぞれ 55. Ι /z gZmlおよび 23. Ι /z gZmlであった。リン酸化糖カルシゥ ムとァスコルビン酸を組み合わせることにより、ァスコルビン酸単体による誘導効果に 比べ培地中では約 173%、細胞表面では 136%の高いコラーゲン誘導効果が認め られた。
[0166] (実施例 6 :リン酸ィ匕糖カリウムがヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生に与える影 響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D—
MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整したリン 酸ィ匕糖カリウム塩を試験サンプルとして各ゥエルに添加した後 37°C、 5%CO下で 7
2
2時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量 は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測定した。リン 酸ィ匕糖カリウム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められな力つたが 1%のリン酸 化糖カリウム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 40. 1 /z gZmlであり、有意なコラ 一ゲン誘導性が認められた。尚、塩ィ匕カリウムのコラーゲン産生誘導は 2. 2 gZml と僅かであった。
[0167] (実施例 7 :リン酸ィ匕糖カリウムとァスコルビン酸がヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン 産生に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整したリン 酸化糖カリウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸を試験サンプルとして、 0. 004 4% ァスコルビン酸をコントロールとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO下で
2
72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量と細胞表面上のコラーゲン量 の測定を?丁った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit (Biocoior Ltd. )を用いて測定した。細胞表面のコラーゲンはペプシン処理した後に測定した。 1% のリン酸化糖カリウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸添カ卩区の培地中および細 胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 119. 8 gZmlおよび 23. 3 gZmlであった。 ァスコルビン酸のみを添加したコントロールの培地中および細胞表面のコラーゲン量 はそれぞれ 55. Ι /z gZmlおよび 23. Ι /z gZmlであった。リン酸ィ匕糖カリウムとァス コルビン酸を組み合わせることにより、ァスコルビン酸単体による誘導効果に比べ培 地中では約 217%、細胞表面では 100%のコラーゲン誘導効果が認められた。
[0168] (実施例 8:リン酸ィ匕糖ミネラル塩がヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生に与える 影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D—
MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整したリン 酸ィ匕糖カルシウム塩、 1%濃度に調製したリン酸ィ匕糖マグネシウム塩、 1%の濃度に 調整したリン酸ィ匕糖カルシウム塩とリン酸ィ匕糖マグネシウム塩の混合物ならびに、 0. 0044%に調整したァスコルビン酸、計 4種類のサンプルを試験サンプルとして各ゥェ ルに添カ卩した後、 37°C、 5%CO下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラ
2
一ゲン量と細胞表面上のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol coll agen assay Kit (Biocolor Ltd. ,製)を用いて測定した。 1%のリン酸化糖カル シゥム塩の添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 56. 25 μ g/mUリン酸化糖マグネシ ゥム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量 61. 86 μ g/mU 1%のリン酸化糖カルシウム 塩とリン酸ィ匕糖マグネシウム塩の混合物添カ卩区のコラーゲン量は 107. 0 gZml、 ァスコルビン酸添カ卩区では 44. 1 /z gZml、無添カ卩区ではコラーゲンの産生ほとん ど認められな力つた。このことから、リン酸ィ匕オリゴ糖カルシウム塩とリン酸ィ匕オリゴ糖 マグネシウム塩を混合してもコラーゲン誘導効果を損ねることなく相加的誘導されるこ とが認められた。また本混合品の効果は、ァスコルビン酸による誘導効果よりも有意 に優れて 、ることが認められた。
(実施例 9:還元リン酸ィ匕糖カルシウム塩とァスコルビン酸がヒト皮膚繊維芽細胞の コラーゲン産生に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整した還 元リン酸化糖カルシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸を試験サンプルとして、 0. 0044% ァスコルビン酸をコントロールとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%C O下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量と細胞表面上のコラー
2
ゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit (Biocolor L td.製)を用いて測定した。細胞表面のコラーゲンはペプシン処理した後に測定した 。 1%の還元リン酸化糖カルシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸添カ卩区の培 地中および細胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 89. 2 gZmlおよび 23. 4 g
Zmlであった。ァスコルビン酸のみを添カ卩したコントロールの培地中および細胞表面 のコラーゲン量はそれぞれ 50. 1 μ gZmlおよび 23. 0 μ gZmlであった。還元リン 酸ィ匕糖カルシウムとァスコルビン酸を組み合わせることにより、ァスコルビン酸単体に よる誘導効果に比べ培地中では約 178%、の高 、コラーゲン誘導効果が認められた
[0170] (実施例 10:還元リン酸ィ匕糖マグネシウム塩とァスコルビン酸がヒト皮膚繊維芽細胞 のコラーゲン産生に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整した還 元リン酸化糖マグネシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸を試験サンプルとし て、 0. 0044% ァスコルビン酸をコントロールとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5 %CO下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量と細胞表面上のコ
2
ラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit ( Bioco lor Ltd. ,製) を用いて測定した。細胞表面のコラーゲンはペプシン処理した後に 測定した。 1%の還元リン酸ィ匕糖マグネシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸 添カ卩区の培地中および細胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 95. 3 μ gZmlおよび 2 0. 5 gZmlであった。ァスコルビン酸のみを添カ卩したコントロールの培地中およ び細胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 52. 1 gZmlおよび 21. 3 gZmlであ つた。還元リン酸ィ匕糖マグネシウムとァスコルビン酸を組み合わせることにより、ァスコ ルビン酸単体による誘導効果に比べ培地中では約 183%、の高いコラーゲン誘導効 果が認められた。
[0171] (実施例 11)
リン酸ィ匕糖カリウム 0. 5%、リン酸ィ匕糖マグネシウム 0. 5%、ミツロウ 2%、ステアリノレ アルコール 5. 0%、スクヮラン 10. 0%、グリセリンモノステアレート 2. 5%、ポリ ォキシエチレンセチルエーテル 1. 0%、 グリセリン 5. 0%、 水酸化カリウム 0. 2%、酸化防止剤、精製水力もなる化粧用クリームを作成した。 25歳から 35歳の女性 10人に 2週間使用させた後感想を聞き取り調査した。その結果、肌荒れ等悪化した
被験者は 0人であった。さらに 88%被験者が潤 、感を感じて 、た。
[0172] (実施例 12)
リン酸ィ匕糖マグネシウム 0. 5%、リン酸化糖ナトリウム 0. 5%、ミツロウ 2%、ステ ァリルアルコール 5. 0%、スクヮラン 10. 0%、グリセリンモノステアレート 2. 5% 、ポリオキシエチレンセチルエーテル 1. 0%、 グリセリン 5. 0%、 水酸化力リウ ム 0. 2%、酸化防止剤、精製水力もなる化粧用クリームを作成した。 25歳から 35歳 の女性 10人に 2週間使用させた後感想を聞き取り調査した。その結果肌荒れ等悪化 した被験者は 0人であった。さらに 84%被験者が潤 、感を感じて 、た。
[0173] (実施例 13:リン酸ィ匕糖マグネシウムがヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生に与 える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整したリン 酸ィ匕糖マグネシウム塩を試験サンプルとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO
2 下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラー ゲン量は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測定した 。リン酸ィ匕糖マグネシウム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められな力つたが 1 %のリン酸化糖マグネシウム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 19. 7 μ gZmlで あり、有意なコラーゲン誘導性が認められた。尚、塩ィ匕マグネシウムの有意なコラー ゲン産生誘導は認められな力つた。
[0174] (実施例 14:リン酸ィ匕糖マグネシウムとァスコルビン酸がヒト皮膚繊維芽細胞のコラ 一ゲン誘導性に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整したリン 酸化糖マグネシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸を試験サンプルとして、 0. 0044% ァスコルビン酸をコントロールとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO
2 下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量と細胞表面上のコラーゲ
ン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor L td. ,製) を用いて測定した。細胞表面のコラーゲンはペプシン処理した後に測定し た。 1%のリン酸化糖マグネシウム塩および 0. 0044% ァスコルビン酸添カ卩区の培 地中および細胞表面のコラーゲン量はそれぞれ 83. 9 gZmlおよび 20. 3 gZm 1であった。ァスコルビン酸のみを添カ卩したコントロールの培地中および細胞表面のコ ラーゲン量はそれぞれ 55.: g/mlおよび 23. Ι /z gZmlであった。リン酸化糖力 ルシゥムとァスコルビン酸を組み合わせることにより、ァスコルビン酸単体による誘導 効果に比べ培地中では約 152%のコラーゲン誘導効果が認められた。
[0175] (実施例 15 :還元リン酸ィ匕糖カルシウム塩がヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生 に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整した還 元リン酸ィ匕糖カルシウム塩を試験サンプルとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%C O下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラ
2
一ゲン量は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測定 した。還元リン酸ィ匕糖カルシウム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められなかつ たが 1%の還元リン酸化糖カルシウム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 29. Ί μも Zmlであり、有意なコラーゲン誘導性が認められた。
[0176] (実施例 16 :還元リン酸ィ匕糖カリウム塩がヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生に 与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整した還元リン酸ィ匕糖カリウム 塩を試験サンプルとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO下で 72時間培養した
2
。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol colla gen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測定した。還元リン酸ィ匕糖力リウ ム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められな力つたが 1%の還元リン酸ィ匕糖カリ
ゥム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 24. Ι /z gZmlであり、有意なコラーゲン誘 導性が認められた。
[0177] (実施例 17:還元リン酸ィ匕糖塩マグネシウムがヒト皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産 生に与える影響)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (Invitrogen製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%D— MEMで 1%の濃度に調整した還 元リン酸ィ匕糖マグネシウム塩を試験サンプルとして各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5% CO下で 72時間培養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コ
2
ラーゲン量は Sircol collagen assay Kit ( Biocolor Ltd. ,製) を用いて測 定した。還元リン酸ィ匕糖マグネシウム塩無添カ卩区ではコラーゲンの産生は認められな 力つたが 1%の還元リン酸化糖マグネシウム塩添カ卩区の培地中のコラーゲン量は 29 . 9 gZmlであり、有意なコラーゲン誘導性が認められた。
[0178] (実施例 18:リン酸ィ匕糖カルシウムがヒト繊維芽細胞のコラーゲン誘導性に与える影 響)
ヒト繊維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞密度になるように 10%D— MEM (D ulbecco製)で調整後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベーションを行 つた。次に 4%D— MEMで 0. 1%の濃度に調整したリン酸ィ匕糖カルシウム塩を試験 サンプルとして各ゥエルに添加した後 37°Cで 72時間培養した。培養終了後、培地中 のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit、 Bi ocolor Ltd.製)を用いて測定した。リン酸ィ匕糖カルシウム塩無添カ卩区ではコラーゲ ンの産生は 4. 6 gZmlであったが 0. 1%のリン酸化糖カルシウム塩添カ卩区の培地 中のコラーゲン量は 17. 8 /z gZmlであり、有意なコラーゲン誘導性が認められた。
[0179] (実施例 19:リン酸ィ匕糖ミネラル塩の保水効果)
0. 1%〜1%のリン酸ィ匕糖ミネラル塩水溶液を作製しペーパーデスク(8mm) [A dvantec製〕 1枚当たりリン酸化糖ミネラル塩水溶液 10 1を含浸させて一定の条 件下で 10分間の残水量を経時的測定することで保水効果を評価した。比較対照とし て、既知の保水成分であるヒアルロン酸 0. 1%溶液とグリセリン 1%溶液を用い、コン
トロールとして蒸留水を用いた。得られた結果は下記の表に示す。コントロールに比 ベ全てのリン酸ィ匕糖ミネラル塩では保水効果が確認できた。さらにリン酸ィ匕マグネシ ゥム塩およびリン酸化カルシウム塩ではヒアルロン酸 0. 1%溶液およびグリセリン 1% 溶液に比べても高い保水効果が確認された。結果を表 1 Aに示す。
(表 1A)
保水率 (w)
[0181] (実施例 20 :化粧水)
次の処方に従い、常法により化粧水を製造した。
[0182] [表 1]
化粧水の配合
水溶性プラセンタエキスとして、隊由来のフアルコニックス BPS (—丸フアルコス株式会社製) を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 4名、女性 6名、計 10名、年令 27〜47才)の半数の 顔に上記本発明の化粧水を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照化 粧水を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの化粧水を 1日 2回適量、 14日 間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバー し、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理 はダブルブラインドで実施した。
[0183] この結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 8人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0184] (実施例 21 :化粧水)
次の処方に従い、常法により化粧水を製造した。
[0185] [表 2]
化粧水の配合
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 29〜38才)の半数の 顔に上記本発明の化粧水を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照化 粧水を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの化粧水を 1日 2回適量、 30日 間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバー し、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理 はダブルブラインドで実施した。
[0186] この結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 8人が実施例 の 方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0187] (実施例 22 :化粧水)
次の処方に従い、常法により化粧水を製造した。
[0188] [表 3]
化粧水の配合
*'ァセロラエキスとして、ニチレイ ァセロラエキス WB (ニチレイ社製)を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 30〜39才)の半数の 顔に上記本発明の化粧水を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照化 粧水を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの化粧水を 1日 2回適量、 14日 間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバー し、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理 はダブルブラインドで実施した。
[0189] この結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 6人が実施例 の 方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。また、被験者の 10人中 6人が実施例の方が肌の透明感の改善感に優れていると答えた。
[0190] (実施例 23 :乳液)
次の処方に従い、常法により乳液を製造した。
[0191] [表 4]
乳液の配合
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 30〜46才)の半数の 顔に上記本発明の乳液を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照乳液 を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの乳液を 1日 2回適量、 21日間にわ たって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバーし、前回 とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理はダブル ブラインドで実施した。
[0192] この結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 7人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。また、被験者の 10人中 8 人が実施例の方が肌の透明感の改善感に優れていると答えた。
[0193] (実施例 24 :乳液)
次の処方に従い、常法により乳液を製造した。
[0194] [表 5]
乳液の配合
"ホホバオイルとして、ホホバオイル (アメリカ産)を用いた。
"オリ一ブオイルとして、オリ一ブマノンバージンオイル(日本オリ一ブ社製)を用いた。 ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 4名、計 10名、年令 24〜39才)の半数の 顔に上記本発明の乳液を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照乳液 を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの乳液を 1日 2回適量、 14日間にわ たって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバーし、前回 とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理はダブル ブラインドで実施した。
[0195] この結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 8人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。また、被験者の 10人中 6 人が実施例の方が肌の透明感の改善感に優れていると答えた。
[0196] (実施例 25 :パウダー)
次の処方に従い、常法によりパウダーを製造した。
[0197] [表 6]
パウダーの配台
"油溶性甘草抽出物として、油溶性甘草エキス(丸善製薬製)を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 25〜35才)の半数の顔 に上記本発明のパウダーを塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照パ ウダ一を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらのパウダーを 1日 2回適量、 21 日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバ 一し、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管 理はダブルブラインドで実施した。
[0198] この結果、本処方からリン酸ィ匕糖のみを除いたものと比較して、被験者の 10人中 6 人が実施例の処方の方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0199] (実施例 26 :パック)
次の処方に従い、常法によりパックを製造した。
[0200] [表 7]
ゼリー状パックの配合
1口一ズマリ一エキスとして、フアルコレックス ローズマリ一 E
(—丸フアルコス社製)を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 4名、計 10名、年令 26〜38才)の半数の 顔に上記本発明のパックを塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照パ ックを同部位に塗布し、約 20分間乾力した後、洗い流した。 10人の被験者は、これら のパックを 1日 1回適量、 14日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日 後、被験者をクロスオーバーし、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同 等性を維持した。試験の管理はダブルブラインドで実施した。
[0201] その結果、本処方からリン酸ィ匕糖のみを除いたものと比較して、被験者の 10人中 8 人が実施例の処方の方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0202] (実施例 27 :パック)
次の処方に従い、常法によりパックを製造した。
[0203] [表 8]
ゼリー状パックの配合
ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 4名、計 10名、年令 26〜38才)の半数の 顔に上記本発明のパックを塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照パ ックを同部位に塗布し、約 20分間乾力した後、洗い流した。 10人の被験者は、これら のパックを 1日 1回適量、 21日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日 後、被験者をクロスオーバーし、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同 等性を維持した。試験の管理はダブルブラインドで実施した。
[0204] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 6人が実施例 の 方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0205] (実施例 28 :クリーム)
次の処方に従い、常法によりクリームを製造した。
[0206] [表 9]
クリームの配合
' 1トウキエキスとして、トウキ抽出液 BG— J (丸善製薬社製)を用いた。
"粗糖抽出物を、特開平 60— 7891 2号公報に記載の方法で調製した。
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 24〜39才)の半数の右 上腕内側部に上記本発明のクリームを塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除 いた対照クリームを同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらのクリームを 1日 2回 適量、 30日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロ スオーバーし、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。 試験の管理はダブルブラインドで実施した。
[0207] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 7人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。また、被験者の 10人中 8 人が実施例の方が肌の透明感の改善感に優れていると答えた。
[0208] (実施例 29 :ハンドクリーム)
次の処方に従い、常法によりハンドクリームを製造した。
[0209] [表 10]
ハンドクリームの配合
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 27〜42才)の半数の 手の甲に上記本発明のハンドクリームを塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除 いた対照ハンドクリームを同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらのハンドクリー ムを 1日 2回適量、 21日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、 被験者をクロスオーバーし、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性 を維持した。試験の管理はダブルブラインドで実施した。
[0210] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 7人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0211] (実施例 30 :頭皮用化粧料)
次の処方に従い、常法により頭皮用化粧料を製造した。
[0212] [表 11]
頭皮用化粧料(スカルプトリートメント)
成分名 役割 g 合星
(重量%)
1 ,3-ブチレングリコール 保湿成分 6.0
ボリエチレングリコール 4.0
ェタノ——ル 1 1.0
POE(60)硬化ヒマシ油 2.0
苛性カリ 0.1
カルボキシビ二ルポリマー 0.2
へキシルデシルパルミテート 1 1.0
スクヮラン 5.0
ミツロウ 0.5
アラントイン 抗炎症成分(美白成分) 4.0
防腐剤 0.2
リン酸化糖マグネシウム 1 .0
香料 0.1
イオン交換水 残量
ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 4名、計 10名、年令 26〜38才)の半数の 頭皮に上記本発明の頭皮用化粧料を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除 いた対照頭皮用化粧料を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの化粧料を 1 日 1回 lml、 30日間にわたって繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者 をクロスオーバーし、前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持 した。試験の管理はダブルブラインドで実施した。
[0213] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 6人が実施例の方 力 Sしっとり感の改善感に優れていると答えた。
[0214] (実施例 31 :軟膏)
次の処方に従い、常法により軟膏を製造した。
[0215] [表 12]
軟膏
"ゲンチアナ抽出物として、ゲンチアナ抽出液 BG (丸善製薬社製)を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 4名、計 10名、年令 26〜38才)の半数の 手の甲に上記本発明の軟膏を塗布し、残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除 、た対照 軟膏を同部位に塗布した。 10人の被験者は、これらの軟膏を 1日 2回適量、 14日間 にわたつて繰り返し塗付した。上述の試験終了 30日後、被験者をクロスオーバーし、 前回とは別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理はダ ブルブラインドで実施した。
[0216] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、どちらも繰り返し利用したところ、被 験者の 10人中 8人が実施例の方がしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると 答えた。また、被験者の 10人中 6人が実施例の方が肌の透明感の改善感に優れて いると答えた。
[0217] (実施例 32 :入浴剤)
次の処方に従い、常法により入浴剤を製造した。
[0218] [表 13]
入浴剤
"トウキエキスとして、トウキ抽出液 BG— J (丸善製薬社製)を用いた。
ボランティアの各被験者 (男性 5名、女性 5名、計 10名、年令 22〜35才)の半数は 、本発明の入浴剤を適量 (約 25g)加えた湯に、 1日 1回、 7日間にわたって入浴した 。残り半数の被験者はリン酸ィ匕糖を除いた対照入浴剤の湯に、 1日 1回、 7日間にわ たって入浴した。上述の試験終了 20日後、被験者をクロスオーバーし、前回とは別 の入浴剤で同様の試験を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理はダブルブラ インドで実施した。
[0219] その結果、リン酸ィ匕糖を除いたものと比較して、被験者の 10人中 6人が実施例の方 力 Sしっとり感ゃシヮ、タルミの改善感に優れていると答えた。
[0220] 実施例 20〜32で得られた皮膚外用剤は、全て保湿効果に優れ、皮膚刺激性、感 作性が少なぐ経時安定性にも優れて 、た。
[0221] (試験例 1)
還元リン酸ィ匕糖マグネシウム 1. 0重量%を 0. 5重量%に代えた以外は実施例 9と 同処方の本発明クリーム、および還元リン酸ィ匕糖マグネシウムをオリゴトースに代えた 以外は実施例 9と同処方の対照クリームを用いて臨床試験を行った。
[0222] ボランティアの各被験者 (男性 6名、女性 6名、計 12名、年令 25〜55才)の半数( 男性 3名、女性 3名 計 6名)の右上腕内側部に上記本発明のクリームを塗布し、残り 半数の被験者は対照クリームを同部位に塗布した。塗布は 1日 3回(8時間毎) 7日間 連続して行い、水分蒸散量、水分含有値を測定した。さらに上述の臨床試験終了 30 日後、被験者をクロスオーバーし、右上腕内側部の前回とは別の部位で同様の試験 を行い、両群の同等性を維持した。試験の管理はダブルブラインドで実施した。その 結果を表 14に示す。
[0223] [表 14] 男性 6名 女性 6名 計 1 2名 年齢 25〜55
本発明のクリームはオリゴトースを含有するクリームより皮膚の保湿効果を上回って おり、しかも副作用は観察されず、本発明が優れたものであることが分力る。
[0224] (実施例 33:リン酸ィ匕糖カルシウムとァスコルビン酸の併用によるヒト皮膚線維芽細 胞のコラーゲン誘導性に与える影響)
正常ヒト皮膚線維芽細胞をゥエルあたり 2. 5 X 104細胞になるように 10%FBS— D MEM (Invitrogen製)で調製後、 96ゥエルプレート上で 24時間のプレインキュベー シヨンを行った。培地を除去した後、次に 4%FBS— DMEM (コントロール区)、 1%リ ン酸化糖カルシウム塩を含む 4%FBS— DMEM、 0. 0044%ァスコルビン酸を含む 4%FBS— DMEM、 1%リン酸化糖カルシウム塩または 0. 0044%ァスコルビン酸を 含む 4%FBS— D— MEMを各ゥエルに添カ卩した後 37°C、 5%CO下で 72時間培
2
養した。培養終了後、培地中のコラーゲン量の測定を行った。コラーゲン量は Sircol collagen assay Kit (Biocolor Ltd.,製)を用いて測定した。 1%リン酸化糖力 ルシゥム塩添加区の培地中のコラーゲン量はコントロール区と比較して 1. 2 g増力口 していた。 0. 0044% ァスコルビン酸添加区の培地中のコラーゲン量はコントロー ル区と比較して 1. 増加していた。これに対し 1%リン酸ィ匕糖カルシウム塩、ァス コルビン酸併用区の培地中のコラーゲン量はコントロール区と比較して 4. 7 g増カロ していた。リン酸ィ匕糖カルシウムとァスコルビン酸を組み合わせることにより、リン酸ィ匕 糖カルシウムあるいはァスコルビン酸をそれぞれ単独で使用した際のコラーゲン増加
量の合計に比べて約 1. 8倍のコラーゲン増加量が確認された。すなわち、リン酸ィ匕 糖カルシウムとァスコルビン酸を組み合わせることによるコラーゲン誘導の相乗効果 が認められた。
産業上の利用可能性
乳液、化粧水、クリーム、シャンプー、洗顔料などの化粧品や医薬部外品などの皮 膚外用剤にリン酸ィ匕糖ミネラル塩を配合することにより、保湿効果を高める皮膚外用 剤が実現される。さらに皮膚に必要なミネラルも効率よく安定して供給することができ る。皮膚の老化を改善し、現実的に有効なシヮ形成の対処法となり、し力も皮膚に安 全で使用でき、皮膚外用剤で求められるミネラルを安定に溶解した状態で肌に安全 に供給できる有効な皮膚外用剤の開発が可能となる。