WO2006115144A1

WO2006115144A1 - ヒンジ機構及び携帯端末

Info

Publication number: WO2006115144A1
Application number: PCT/JP2006/308211
Authority: WO
Inventors: Tomoyuki Washizu
Original assignee: Omron Corporation
Priority date: 2005-04-21
Filing date: 2006-04-19
Publication date: 2006-11-02
Also published as: CN101163895A; JP2006304017A; JP4638764B2

Abstract

　２軸の回転を安定して連動させることができるヒンジ機構及び携帯端末を提供する。このため、回転中心軸を互いに平行にして軸支された２つの回転体を、該回転体同士を連動させるリンクアームで連結し、該リンクアームを、前記回転中心軸同士の間を通過する態様にして、ヒンジ機構を構成した。

Description

明細書

ヒンジ機構及び携帯端末

技術分野

[0001] この発明は、例えば 2つの筐体が見開き式に開閉可能に連結された携帯電話機や PDA等の携帯端末に用いられるようなヒンジ機構及び携帯端末に関する。

背景技術

[0002] 従来、携帯端末としては、携帯電話機や PDA、ノート型パソコン等、様々な端末が提供されており、これらの携帯端末として、表示部を有する蓋部とキー操作部を有する本体部とが見開き式に折りたたみ可能に連結された所謂クラムシェルタイプのものが提供されている。

[0003] このように携帯端末に用いられるクラムシェルタイプの連結部として、連結された 2 つの筐体がギアによって同時に反対方向へ回動するヒンジ機構が提案されている（特許文献 1参照)。

しかし、このようにギアを使用する構造は、ギアの歯飛び等によって故障する可能性があるという問題があった。特に、携帯端末の小型化によりギアが小型化すると、この問題が顕著に現れる可能性があった。

[0004] また、他の種類の連結部として、一方のヒンジ体に紐等の連動帯を接続し、 2軸間を通過させた後にもう一方のヒンジ体に接続して、 2軸ヒンジを逆回転で連動させる機構が提案されて!ヽる (特許文献 2参照)。

しかし、連動帯には伸び縮みするという問題が考えられ、また、すべりが発生する問題も考えられた。

[0005] このように、 2軸のヒンジで連動して逆回転する構成にっ、て、充分な機構は提案されていなかった。

[0006] 特許文献 1 :特開 2005— 23955号公報

特許文献 2 :特開 2004— 316382号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題 [0007] この発明は、上述の問題に鑑み、 2軸で逆回転して見開き式に開閉するヒンジ機構及び携帯端末を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] この発明は、回転中心軸を互いに平行にして軸支された 2つの回転体を、該回転体同士を連動させるリンクアームで連結し、該リンクアームを、前記回転中心軸同士の間を通過する態様に構成したヒンジ機構であることを特徴とする。

[0009] 前記回転体は、回転軸が挿通されて該回転軸を軸に回転する筒状の回転体、または、回転可能に軸支されて回転する軸状の回転体など、適宜の回転体で構成することがでさる。

前記構成により、 2つの回転体を連動させて互いに逆回転させることができる。

[0010] この発明の態様として、前記リンクアームを、一方の前記回転体の回転により押動された際に他方の前記回転体を押動して回転させる程度の剛性材料で形成することができる。

[0011] 前記剛性材料は、金属部材、榭脂部材、あるいはセラミック部材など、適宜の材料で構成することができる。

前記構成により、 2つの回転体を安定して連動させることができる。

[0012] またこの発明は、前記ヒンジ機構を備えた携帯端末とすることができる。

前記携帯端末は、携帯電話機、 PDA,ノート PC、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ナビゲーシヨン機器、携帯型 DVDプレーヤー、または携帯音楽プレーヤ一などの携帯電子機器で構成することができる。

前記構成により、ヒンジ機構の回転体が連動して互いに逆回転する携帯端末を提供することができる。

発明の効果

[0013] この発明により、 2軸で逆回転して見開き式に開閉するヒンジ機構及び携帯端末を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0014] [図 1]開状態の携帯電話機の斜視図。

[図 2]閉状態の携帯電話機の斜視図。 [図 3]携帯電話機を一部横断して示す拡大正面図。

[図 4]携帯電話機の A— A断面の拡大側面図。

[図 5]ヒンジユニットの分解斜視図。

[図 6]ヒンジユニットの斜視図。

[図 7]ヒンジユニットの斜視図。

[図 8]図 8A,図 8B,図 8Cは、左側面によるヒンジユニットの動作説明図。

[図 9]図 9A,図 9B,図 9Cは、右側面によるヒンジユニットの動作説明図。

[図 10]図 10A,図 10B,図 10Cは、右側面による携帯電話機の動作説明図。

[図 11]開状態の携帯電話機を背面側力見た斜視図。

[図 12]図 12A,図 12Bは、他の実施形態の携帯電話機を説明する説明図。

符号の説明

[0015] 1…携帯電話機

30…ヒンジユニット

39a, 39b…回転軸

81, 81a, 81b…回転体

87· ··リンクアーム

発明を実施するための最良の形態

[0016] この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。

まず、図 1に示す開状態の斜視図と、図 2に示す閉状態の斜視図と共に、携帯電話機 1の構成について説明する。

[0017] 携帯電話機 1は、蓋部 3と本体部 8と、これらを連結する連結部 6とで構成されている。連結部 6は、縦断側面が小判型となる外形を有し、その一端側の軸で蓋部 3と連結し、これとは別の他端側の軸で本体部 8と連結しているため、図 1に示す全開状態から、図 2に示す全閉状態まで、蓋部 3と本体部 8との見開き開閉を許容する。なお、携帯電話機 1が全開状態の場合は、図 1に示すように開閉内面 3a, 8a側に連結部 6 の内面 6aが視認でき、携帯電話機 1が全閉状態の場合は、図 2に示すように連結端面 3b, 8b側に連結部 6の背面 6bが視認できる。

[0018] 蓋部 3の開閉内面 3aには、例えば表示部となる液晶ディスプレイ 4等が設けられている。

また、本体部 8の開閉内面 8aには、例えば操作入力部となる複数の入力ボタン 9等が配設されている。

[0019] この携帯電話機 1には、電子機器として、図示省略する各種制御処理を実行する C PUなどの制御部、データやプログラムを記憶する不揮発性メモリなどの記憶部、画像表示を行う液晶ディスプレイ 4などの表示部、入力操作を受け付ける入力ボタン 9 などの操作入力部、音声通信を行う音声通信部、データ通信を行うデータ通信部、撮影を行う CCDカメラなどの撮影部、音声を出力するスピーカなどの音声出力部、及び、音声^^音するマイクなどの音声集音部などの機器が電気的に接続されて備えられている。

[0020] 以上の構成により、蓋部 3と本体部 8とを連結部 6により見開き式に開閉することができる。すなわち、蓋部 3の液晶ディスプレイ 4と本体部 8の入力ボタン 9とが対向して重なる全閉状態から、蓋部 3と本体部 8が真っ直ぐに伸びた全開状態まで、自由に開閉することができる。従って、利用者は必要に応じて蓋部 3と本体部 8とを開閉し、携帯電話機 1を開状態ゃ閉状態で便利に使用し、また意図しない操作を防止するように閉状態で携帯することができる。

[0021] 次に、図 3に示す一部横断正面図、及び図 4に示す A— A縦断側面図と共に、携帯電話機 1の連結部分の構成について説明する。

[0022] 蓋部 3の連結部分には、開閉内面 3a (図 1)から連結端面 3b (図 2)に連通する凹部 12が設けられ、その一側面である左側面から円筒形の回動用突起 13が幅方向に突出している。回動用突起 13の他方側である右側には、ヒンジユニット 30の回動ァーム 70aが装着される回動体装着凹部 17が設けられている。

[0023] 本体部 8の連結部分には、開閉内面 8a (図 1)力連結端面 8b (図 2)に連通する凹部 16が設けられ、その一側面である左側面から円筒形の回動用突起 14が幅方向に突出している。回動用突起 14の他方側である右側には、回動アーム 70bが装着される回動体装着凹部 18が設けられている。

[0024] なお、前記回動用突起 13及び回動用突起 14の各内側には、図示省略する接続ケ一ブル (所謂ハーネス）を通過させるケーブル通路孔 15がそれぞれ設けられてヽる。 [0025] 連結部 6の内部には、図 3に横断して示しているように、一側面である左側面に、前記回動用突起 13を回動可能に支持する支持孔 21と、前記回動用突起 14を回動可能に支持する支持孔 22とが並設されており、さらに、前記支持孔 21と前記支持孔 22 とを連通する連通孔 23が設けられている。これにより、前記蓋部 3から該蓋部 3のケ一ブル通路孔 15 (蓋部 3側は図示省略)を通過してきた接続ケーブルが連通孔 23を通過し、本体部 8のケーブル通路孔 15を通過して本体部 8へ至ることができる。従つて、蓋部 3内の電子機器と本体部 8内の電子機器との電気的な接続を容易に実現することがでさる。

連結部 6の他方側である右側面には、ヒンジユニット 30の軸装着板 95を装着する装着孔 24が設けられている。

[0026] 以上の構成により、蓋部 3は、回動用突起 13の中心軸を軸芯として回動することができ、本体部 8は、回動用突起 14の中心軸を軸芯として回動することができる。回動体装着凹部 17には回動アーム 70aが装着され、回動体装着凹部 18には回動アーム 70bが装着されているため、蓋部 3と本体部 8の開閉動作をヒンジユニット 30で規制することができる。

なお、回動アーム 70aの回動軸と回動用突起 13の回動軸とは実際には繋がっていないが同軸である。また、回動アーム 70bの回動軸と回動用突起 14の回動軸とは実際には繋がって、な、が同軸である。

[0027] なお、この実施形態では、ヒンジユニット 30を右側にのみ備えているが、回動用突起 13, 14の代わりに左側にもヒンジユニット 30を左右対称に備え、左右両側にヒンジユニット 30を備えてもよ!ヽ。

また、連結部 6と本体部 8との突起と孔とを逆にして、連結部 6に回動用突起 13, 14 を設け、本体部 8に支持孔 21, 22を設けてもよい。

また、ヒンジユニット 30あるいはその周辺に通路を設け、この通路を接続ケーブルが通過する構成にしてもょヽ。

[0028] 次に、図 5に示す分解斜視図と共に、ヒンジユニット 30の構成について説明する。

ヒンジユニット 30は、回動範囲規制軸 31、付勢部 40、位置係止部 50、回動アーム 70 (70a, 70b)、リンク機構部 80、及び軸装着板 95により構成されている。 [0029] 前記回動範囲規制軸 31は、円筒形の軸本体 37の一端側に該軸本体 37より半径わずかに大で断面小判型の柱状の中間部 34が設けられ、その先端に、半径さらに大の柱状の頭部 32が設けられている。この頭部 32は、図 7に示すように平面力字となるように周面の一部が軸芯方向に切り落とされた形状に形成されており、この切り落とし面 (互いに直角な平面）により回動範囲規制面 33が形成されている。そして、前記中間部 34には、位置係止部 50の位置係止ヮッシャ 51が回転しないように係止するための係止平面部 35が軸対称に 2箇所設けられている（図 5では手前側の 1箇所のみ表示)。また、軸本体 37の他端側は、先端から一定距離だけ断面小判型に形成されている。これにより、軸装着板 95に対して回動範囲規制軸 31を回転しないように係止する係止平面部 38が軸対称に 2箇所設けられている（図 5では手前側の 1箇所のみ表示）。

[0030] 前記付勢部 40は、リング状の 3つの皿パネ 41, 43, 45が重なって構成されている。各皿パネ 41, 43, 45は、リングの内孔が外周面より軸芯方向へ突出した形状である。そして、皿パネ 41と皿パネ 43とで凸部が同一方向を向き、皿パネ 43と皿パネ 45 とで凸部同士が対向するように構成されて、る。

[0031] 前記位置係止部 50は、位置係止ヮッシャ 51と回動角度係止板 55 (55a, 55b)とで構成されている。

この位置係止ヮッシャ 51は、内周が小判型のリング状に形成されており、この小判型の内周の直線部分により回転係止面 53, 53が構成されている。該回転係止面 53 , 53は、回動範囲規制軸 31の係止平面部 35に当接して、該回動範囲規制軸 31に対して位置係止ヮッシャ 51が非回転となるように回転係止される。さらに、位置係止ヮッシャ 51には、回動角度係止板 55側の面に係止突起 52, 52が設けられている。また、前記回動角度係止板 55は、全体が板状に形成され、回動範囲規制軸 31の軸本体 37を揷通する円形の軸揷通孔 56と、その側部に位置して位置係止ヮッシャ 5 1の係止突起 52と嵌合する係止孔 57と、さらにその外側に位置する装着孔 58, 58とが設けられている。

なお、係止用の突起と孔の関係を逆にして、位置係止ヮッシャ 51の係止突起 52, 5 2部分に係止孔 57, 57を備え、回動角度係止板 55の係止孔 57部分に位置係止ヮッシャ 51側に突出する係止突起 52を備えてもよい。また、位置係止ヮッシャ 51に 1つの係止孔 57を備え、回動角度係止板 55に 2つの係止突起 52, 52を備えてもよい。

[0032] 前記回動アーム 70 (70a, 70b)は、コ字型に曲げた板状部材で形成されており、一方の足に、回動範囲規制軸 31の回動範囲規制面 33に当接する回動範囲規制突起 71が設けられ、他方の足に、回動範囲規制軸 31の軸本体 37の断面積より大きい小判型の軸揷通孔 73が設けられている。軸揷通孔 73が設けられた足の内側面には、装着突起 72, 72が並設されており、この装着突起 72を前記回動角度係止板 55の装着孔 58にそれぞれ挿着することで、回動アーム 70と回動角度係止板 55とが互いに非回転となるように固定される。

[0033] 前記リンク機構部 80は、 2つの回転体 81 (81a, 81b)とリンクアーム 87とで構成されている。

回転体 81は略円筒形の外形を有しており、この回転体 81には、前記回動アーム 7 0側に、外周が小判型の突起である嵌合突起 82が設けられている。この嵌合突起 82 は、前記軸揷通孔 73に嵌合し、回転体 81と回動アーム 70とが連れ回りするように構成されている。嵌合突起 82の逆側には、 L字型に切り欠かれた凹部 85が設けられている。この凹部 85の底面部分（図 8に示す扇形の部分）には、円周方向の一方の端部近傍に円筒形の枢支孔 84が設けられている。また、回転体 81の中心には、回動範囲規制軸 31の軸本体 37を揷通する揷通孔 83が軸芯に沿って設けられている。

[0034] そして、リンクアーム 87は、長手形状のアームの両端に足部 88, 88をそれぞれ直角に設けたコ字型形状に形成され、各足部 88は円筒形で互いに平行に形成されている。この足部 88は、各回転体 81の枢支孔 84にそれぞれ挿入されて回動可能に枢支される。

[0035] 前記軸装着板 95は、板状部材に小判型の装着孔 96, 96が並設されて構成されている。そして、この装着孔 96の直線部である係止平面部 97が、回動範囲規制軸 31 の係止平面部 38に当接して、回動範囲規制軸 31が回転しないように固定される。

[0036] なお、これらの各構成要素は、金属部材により形成するが、これに限らず榭脂部材による成形品で構成するなど、適宜の素材により構成することができる。そして、リンクアーム 87は、剛性が強く変形しない素材で形成することが好ましいが、少し湾曲する程度に弾性変形する金属部材で形成することも可能である。

[0037] 以上に説明した各構成要素を組み合わせると、図 3での左側から見た斜視図である図 6、及び図 3での右側力も見た斜視図である図 7に示すように、ヒンジユニット 30 が完成する。完成したヒンジユニット 30は、 2つの回動範囲規制軸 31が軸装着板 95 に固定されており、該回動範囲規制軸 31を軸に、回動アーム 70aと回転体 81aとが一体に回転し、またこの逆方向へ回動アーム 70bと回転体 81bとが一体に回転する。この回転に際しては、付勢部 40の付勢力と位置係止部 50の凹凸嵌合 (係止突起 5 2と係止孔 57との嵌合）により、全閉位置と全開位置とでクリック感が得られる。なお、クリック感を得るための構成は、これに限らず、適宜の構成を採用することができる。

[0038] 次に、ヒンジユニット 30の動作について、図 8の左側面による説明図、図 9の右側面による説明図と共に説明する。ここで、図 8については、理解の容易のために軸装着板 95を透過して図示して、る。

[0039] 全開位置では、図 8 (A)の左側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bが外側へ真っ直ぐ伸びた状態で係止されて、る。

このとき、回転体 81aは、該回転体 81aの回転軸 39aから見て開閉内面 3a側（図示上方）に枢支孔 84が位置する状態で係止されている。また、回転体 8 lbは、該回転体 81bの回転軸 39bから見て回転体 81aの回転軸 39a側に枢支孔 84が位置する状態で係止されている。

さらに、図 9 (A)の右側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bの各回動範囲規制突起 71は、回動範囲規制軸 31の回動範囲規制面 33の片面に当接している。そして、図 5に示した回動角度係止板 55 (55a, 55b)の係止孔 57に、位置係止ヮッシャ 51の係止突起 52の一方が嵌合した状態で、係止されている。

また、携帯電話機 1は、図 10 (A)の右側面図に示すように、全開状態となる。

[0040] 利用者によって閉動作がなされると、図 8 (B)の左側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bが対称に逆回転する。

このとき、回転体 81aは、枢支孔 84が回転体 81b側（図示右方)へ移動するように左側面視時計回りに回転する一方、回転体 81bは、枢支孔 84が開閉外面側（図示下方)へ移動するように左側面視反時計回りに回転する。この状態で、リンクアーム 87は、回転軸 39a, 39b間を通過する態様になる。

[0041] さらに、図 9 (B)の右側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bの各回動範囲規制突起 71は、回動範囲規制軸 31の回動範囲規制面 33から離間した状態となる。またこの閉動作に移行する際、利用者による閉方向の作用力が図 5に示した付勢部 40の付勢力を超えた時点で、回動角度係止板 55 (55a, 55b)の係止孔 57から、位置係止ヮッシャ 51の前記係止突起 52が抜け出す。

そして、携帯電話機 1は、図 10 (B)の右側面図に示すように、開閉途中の状態となる。

[0042] 利用者によって全閉位置まで閉動作がなされると、図 8 (C)の左側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bが軸装着板 95に対してそれぞれ直角で、かつ互いに対向する平行状態で係止される。

[0043] このとき、回転体 81aは、該回転体 81aの回転軸 39aから見て回転体 81bの回転軸 39b側に枢支孔 84が位置する状態で係止されている。また、回転体 81bは、該回転体 81bの回転軸 39bから見て開閉外面側（図示下方）に枢支孔 84が位置する状態で係止されている。

さらに、図 9 (C)の右側面図に示すように、回動アーム 70a, 70bの各回動範囲規制突起 71は、回動範囲規制軸 31の回動範囲規制面 33のうち、前述の全開状態とは逆側の面に当接している。

そして、図 5に示した回動角度係止板 55 (55a, 55b)の係止孔 57に、位置係止ヮッシャ 51の係止突起 52の他方が嵌合して係止される。この嵌合により、利用者は適度なクリック感を得ることができ、完全に閉じられたことを理解できる。

また、携帯電話機 1は、図 10 (C)の右側面図に示すように、全閉状態となる。

[0044] このように、前述した実施形態のヒンジユニット 30は、回転中心軸を互いに平行にして軸支された 2つの回転体 81a, 81bを、該回転体 81a, 81b同士を連動させるリンクアーム 87で連結し、該リンクアーム 87を、前記回転中心軸同士の間を通過する態様に構成したものである。

[0045] この構成によれば、 2つの回転体 81a, 81bを一動作で互いに連動させることができ、同角度ずつ同時に逆回転させることができる。そして、従来力数多く提供されているヒンジ機構のように、蓋部 3と本体部 8とを開 V、た状態でヒンジが突出すると、つたことがなぐ図 1に示したように全開状態では開閉内面 3a、内面 6a、及び開閉内面 8aが面一になると共に、図 11の背面側から見た斜視図に示すように背面側から連結部 6が視認できない。また、全閉状態では図 2で手前から見るように連結端面 3b, 8b側に連結部 6が視認できるものの、連結端面 3b , 8b及び背面 6bが面一であるため図 2で上から見るように背面側から見れば連結部 6が視認できないため、美しい美観の携帯電話機 1を提供することができる。

[0046] また、前記前記リンクアーム 87は、一方の前記回転体 81a (または 81b)の回転により押動された際に他方の前記回転体 81b (または 81a)を押動して回転させる程度の金属部材で形成したため、 2つの回転体を安定して連動させることができる。

[0047] そして、回動範囲規制軸 31には回動範囲規制面 33が設けられ、回動アーム 70には回動範囲規制突起 71が設けられているため、限界を超えて開くといったことを防止でき、開けすぎによるリンクアーム 87の破壊などの故障を防止できる。

[0048] また、回動範囲規制軸 31には回転体 81及び回動アーム 70が揷通され、該回動範囲規制軸 31の端部に軸装着板 95が位置されており、リンクアーム 87も軸装着板 95 に近接する位置に設けられ、ヒンジユニット 30全体が平面視略コ字型に構成されている。このため、ヒンジユニット 30の携帯電話機 1への組み込み配置の自由度が高くなる。

すなわち、図 12 (A) , (B)の他の実施形態の斜視図に示すように、連結部 6を 2箇所設けてその一方あるいは両方にヒンジユニット 30を設ける、あるいは、連結部 6を一方の側面に設けるなど、適宜の構成とすることができる。この場合でも、全開状態で携帯電話機 1の背面側力連結部 6が視認できず、美しい美観を得ることができる

[0049] また、従来のギア式のヒンジ機構のようにギアの歯が欠けるといったことがないため、このようなギア式のヒンジ機構よりも軸間距離（回転軸 39a, 39b間の距離)を短くしてヒンジユニット 30を小型化することができ、かつ、高い耐久性を得ることができる。また逆に、軸間距離を必要なだけ拡張して連結部 6のように外観カバーを設けることもできる。そして、従来の連結体によるヒンジ機構のように連結体が伸びるといったこともないため、高い耐久性を得ることができる。

[0050] また、リンク機構部 80に回転体 81とリンクアーム 87が採用されているため、蓋部 3と本体部 8との開閉動作のバラツキを解消でき、かつ滑りなどの伝導ロスを生じさせないことができる。

[0051] また、前述した実施態様の携帯電話機 1は、前記ヒンジユニット 30を備えたものである。このため、ヒンジユニット 30の回転体 81a, 81bが連動して互いに逆回転することで、蓋部 3と本体部 8とが連結部 6に対して同量ずつ開閉する携帯電話機 1を提供することができる。

[0052] なお、回動アーム 70の回動範囲を規制する構成は、上述した実施形態に限らず、例えば、回動アーム 70の軸揷通孔 73と回動範囲規制突起 71との位置関係を図 3における左右逆に構成し、これによつて回動範囲規制突起 71を軸装着板 95側へ伸ばして、この回動範囲規制突起 71を軸装着板 95に別途設けた突起に当接させて回動範囲を規制する等の構成にしてもよい。この場合にも、開閉角度を規制して、故障防止を図ることができる。

[0053] また、回動アーム 70aと回転体 8 laとを一体形成し、回動アーム 70bと回転体 8 lbとを一体形成してもよい。この場合は、部品点数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。

[0054] また、回動角度係止板 55の代わりに、回動アーム 70に直接係止孔 57を設けても良い。この場合も、部品点数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。

[0055] また、係止突起 52と係止孔 57の配置や個数は、他の構成にしてもよぐ例えば全閉状態と全開状態に加えて、 160° 開状態などの途中停止状態で係止できるように構成してもよい。これにより、携帯電話機 1の開閉角度を通話の際に使用しやすい角度で係止するといつたことができ、利便性を向上させることができる。

[0056] また、リンク機構部 80と回動アーム 70との関係は、リンク機構部 40が図 8 (C)及び図 9 (C)の状態で、回動アーム 70が図 8 (A)及び図 9 (A)に示したように外側へ真つ直ぐ伸びた状態となるように構成してもよい。この場合は、前述した実施形態とは逆対象に開閉動作することができる。 [0057] この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、

この発明の携帯端末は、実施形態の携帯電話機 1に対応し、

以下同様に、

ヒンジ機構は、ヒンジユニット 30に対応し、

回転中心軸は、回転軸 39a, 39bに対応し、

回転体は、回転体 81 (81a, 81b)に対応し、

リンクアームは、リンクアーム 87に対応し、

剛性材料は、金属部材に対応する。

産業上の利用可能性

[0058] 本発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなぐ多くの別の実施形態を得ることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 回転中心軸を互いに平行にして軸支された 2つの回転体を、

該回転体同士を連動させるリンクアームで連結し、

該リンクアームを、前記回転中心軸同士の間を通過する態様に構成したヒンジ機構。

[2] 前記リンクアームを、一方の前記回転体の回転により押動された際に他方の前記回転体を押動して回転させる程度の剛性材料で形成した

請求項 1記載のヒンジ機構。

[3] 請求項 1または 2記載のヒンジ機構を備えた

携帯端末。