WO2006013649A1 - 床マット - Google Patents

Abstract

従来のルームランプやフットランプでは足元が見えにくくなる箇所ができて視認性が悪く、一方で、必要以上に明るくして視野中の輝度分布が不連続になると、不快感などのグレアと呼ばれる現象を引き起こしてしまう。　そこで、面状のＥＬ発光体全体を透明な防水シートで被覆し、これを下部シートと上部シートの間に挟んで接着して１枚のマットを形成するとともに、上部シートは少なくとも一部を透明に形成し、そして、前記ＥＬ発光体にリード線を取付けて、リード線の先端には車内の電源取出し口に接続すべき接続具を備えると共に、このリード線の途中には前記ＥＬ発光体の発光強度を変更する調光回路及びリード線断線時に自動に電源をオフにする停止回路とを設け、前記ＥＬ発光体は、０．５～４．０ｃｄ／ｍ2の輝度で発光させる。

Description

明 細 書

床マッ ト

技術分野

本発明は、 乗用車や鉄道などの車両の床や通路に設置して足元を照ら すよ う に照明機能を備えた床マッ トに関する。

背景技術

車両には、 室内照明と してルームランプや ドアランプなど種々の照明 装置を設置して、 乗員の手元や足元を照ら し、 乗降時の安全性を確保す る と と もに、 利便性の向上を図っている。

しかし、 足元は天井のルームランプ等の光は届きにく く 、 また、 足元 用にフッ トランプを取付けても、 上方から照らすこ とになるため、 乗員 の足や座席などによって影ができて見えにく く なる箇所があった。 また 足元を必要以上に明る く 照ら しすぎる と、 視野中の輝度分布が不連続に なって、 不快感などのグレアと呼ばれる現象を引き起こすこ とがある。

発明の開不

本発明は 、 このよ う に 、 従来のルームランプゃフッ トランプでは足元 が見えにく く なる箇所ができて視認性が JlJ、 ヽ ヽ た必要以上に明る く し て視野中の輝度分布が不 続になる と、 不快感などのグレアと呼ばれる 現象を引き起こ してしま 5 という問題点を解決するものである。

そのために、 請求項 1記載の発明では 、 面状の E L発光体全体を透明 な防水シ一トで被覆し、 れを下部シー ト と上部シー トの間に挟んで 1 枚のマッ トを形成する。 そして上部シー トは少なく と も一部を透明に形 成し、 E L発光体にはリ ド線を取付ける。 リー ド線の先端には車内の 電源取出し口に接続すべき接続具を備えると共に、 このリー ド線の途中 には前記 E L発光体の発光強度を変更する調光回路及びリ一ド線断線時 に自動に電源をオフにする停止回路とを設ける。

請求項 2記載の発明では、 前記上部シー トに図柄を設ける。

請求項 3記載の発明では、 前記 E L発光体は、 0 . 5〜 4 · 0 c d / m ²の輝度で発光可能にする。 図面の簡単な説明

図 1 は、 本発明に係る床マツ トの断面図である。 図 2は、 図 1の床マツ トの全体斜視図である。 図 3は、 床マッ トのボックスに組み付けた回路 図である。 発明を実施するための最良の形態

第 1図は、 本発明に係る床マツ ト の断面図である。

床マッ ト 1 は、 下部シー ト 2 と上部シー ト 3 とで E L発光体 4を挾み 込んで形成する。 下部シー ト 2は可撓性を有し、 底面には凹凸などの滑 り止め加工がなされている。

上部シー ト 3はビニールマッ トのよ うな透明または半透明で可撓性及 び弾力性に富む材料で形成し、表面には多数の平行な突条 1 4を設ける。 突条 1 4は半円柱状で、 上部シー ト 3 と同一材料で一体的に形成する。

E L発光体 4 は、 P E T (ポ リ エチレンテ レフタ ラー ト） からなるフ イルム 5 に I T Oなどの透明電極 6、 蛍光層 7、 絶縁層 8および背面電 極 9 をこの順に積層して形成する。

蛍光層 7は粉末状の蛍光体を高誘電率のバインダに混ぜた分散型また は蒸着等によ り蛍光体を薄膜化した薄膜型によ り形成する。

この E L発光体 4を防水シー ト 1 0で覆って密閉し、 下部シー ト 2 と 上部シー ト 3 とで挟み込んで両シー ト の周縁を接着する。

第 2図は、 床マツ ト 1 の斜視図である。

床マツ ト 1 の端縁部にコネクタ 1 1 を設ける。このコネクタ 1 1 には、 E L発光体 4の透明電極 6および背面電極 9から、 防水シー ト 1 0 によ る密閉状態を保ったまま引き出した導線 （図示しない） を接続し、 コネ ク タ 1 1 を介してこの導線にリ ー ド線 1 9 を連結する。 この リ ー ド線 1 9 の先端には、 車両のシガーライ タ一ソケッ トに接続するプラグ 1 2 と 電源スィ ッチ （図示しない） が取付けられている。

また、 このリ ー ド線 1 9 の途中にボックス 1 3 を設ける。 このボック ス 1 3 には、 E L発光体 4の発光強度を変更するダイ ヤル 2 0 と、 リ ー ド線 1 9が断線したり コネクタ 1 1 が外れた場合に自動的に電源を停止 する停止回路とが内蔵されている o

上部シー ト 3 は上下左右に区画され、 突条 1 4はそれぞれの区画ごと に平行に形成する。

第 3 図は、 ボックス 1 3 内部の回路図である。

シガーライ ターソケッ トに接続されたプラグ 1 2からの直流電圧を リ 二ァレギユ レータ 1 5で制御して 、 これよ り E L発光体 4 を発光させる 高圧電圧 （+ H V) と内部制御用の ロ ジ yク電源を供給する。 E L発光 体 4 に供給する + HV電圧は、 発振器 1 6 の信号をも とに作動するス リ 一ステー トノくッファ 1 7 a、 1 7 b及び F E T 1 8 a〜 1 8 dによ り制 御さ；^る。

ス リ ーステー トノくッ ファ 1 7 a は入力信号 L o w又は H i g hに対し て L o w又は H i g hを出力し、 ス リ ーステー トノ ッ フ ァ 1 7 b は入力 信号 L o w又は H i g hに対して H i g h又は L o wを出力する ο 1 1— /

T 1 8 a及び 1 8 c は Pチャンネル F E Tで、 ゲー ト電圧が L o Wのと さ o n とな り 、 F E T 1 8 b及び 1 8 dは Nチャンネル F E Tで 、 ゲー ト電圧が H i g hのとき o n となる

従って、 発振器 1 6 の信号が L o Wのときは 、 ス ジ ステ一 トノ ッフ ァ 1 7 a の出力は L o wで F E T 1 8 a 、 1 8 b のゲ一 卜電圧は L o w となって、 F E T 1 8 a 力 S o n、 F E T 1 8 b o f f になり 、 ス リ ー ステー ト ノ ッ ファ 1 7 b の出力は H i g hで F E T 1 8 c 、 1 8 dのゲ 一 ト電圧は H i g h となって、 F E T 1 8 c が o f f F E T 1 8 dが o n とな り 、 電流は F E T 1 8 a から Ε L発光体 4 を通り F E T 1 8 d へと流れる。 発振器 1 6 の信号が H i g h のときはヽ ス ジ一ステ ' ~ 卜バ ッ フ ァ，1 7 a の出力は H i g hで F E T 1 8 a 、 1 8 b のゲ一 ト電圧は

H i g h となって、 F E T 1 8 a 力 S o f f 、 F E T 1 8 b が o nにな り 、 ス リ ーステー トノく ッ フ ァ 1 7 b の出力は： L o wで F E T 1 8 c 、 1 8 d のゲー ト電圧は L o wとなって、 F E T 1 8 C o nヽ F E T 1 8 dが o f f となり 、 電流は F E T 1 8 c から E L発光体 4 を通り F E T 1 8 bへと流れる。 この動作によって E L発光体 4 には + Η Vの 2倍の値を 振幅とする方形波電圧が印加される

また、 ス リ ーステ一 ト ノ ッ ファ 1 7 a 、 1 7 b のゲ 卜は ネク タ 1

1 と E L発光体 4 を介して G N Dに接続されている 不 に nスク タ 1

1 が外れたり リ ー ド線 1 9 が断線する と、 ス ジ ―ステ hノ^ ッ ファ 1 7 a 、 1 7 b のゲー ト と G N D との接続が切断されてヽ ス リ ステ一 トバ ッ フ ァ 1 7 a 、 1 7 b の出力がハイイ ンピーダンス となり 、 F E T 1 8 a ~ 1 8 dのゲー ト電圧が抵抗を介し (■ された電位に依存するこ と となり 、 F E T 1 8 a 〜 1 8 dが全て o f f となつて雷流が流れなく な る。

床マッ ト 1 は、 0. 5〜 4. O c d /m²の範囲の低照度で面発光さ せる。 車両の走行中でも気にならない明る さは 1 c d Z m ²前後である が、 輝度が 0. 5 c d Zm ²以下では照明と しては暗すぎる反面、 4. 0 c d / m ²以上では足元の明 り が気にな り かえって運転の妨げとなつ てしま う。

上記のごと く構成した床マッ ト 1 は、 車内における足元の適度な明る さである 0 . 5〜 4 . 0 c dノ m ²の範囲の低照度での面発光が可能で、 広範囲に必要な明る さを提供する と と もに過度の輝度対比を生じるこ と がなく 、 適度な照明効果が得られる と と もに乗用車などの車両の走行中 に発光させていても、 運転の妨げとならない。

また、 消費電力も A 3用紙の面積で 0 . 5 W程度である。 さ らに、 こ の床マツ ト 1 はス リ ーステー トノ ッファ 1 7からなる制御回路を備えて いて、 リー ド線 1 9が断線したり コネクタ 1 1 が外れたり した場合に、 F E Tの F E T 1 8 a〜 l 8 dが O F Fになって E L発光体 4 に電流が 流れなく なるため、電源からの電流が遮断されて漏電などの危険がない。

E L発光体 4は防水シー ト 1 0で密閉しているため水で洗う こ とがで きて、 汚れた時に洗浄できるなど、 保守管理が楽に行なえる。 下部シ一 ト 2 と上部シー ト 3 と を可撓性を有する素材で形成する と、 床マッ ト 1 は車両などの床の凹凸に合わせるこ とができて使い勝手が良い。

また、 上部シー ト 3 には半円柱状の突条 1 4が多数形成されており 、 この突条 1 4のレンズ効果によ り光と影による装飾性が得られ、 また踏 みつけても E L発光体 4への衝擊を和らげるこ とができる。 この突条 1 4の代わり に、 半球状の突起 （図示しない） を設けてもよい。

シガーライターソケッ トに接続されるプラグ 1 2 を一般用コンセン ト の電源プラグに置き換えてもよレ、。 または、 このプラグ 1 2 に一般用コ ンセン トに接続できるコネクタを接続する構成と してもよい。

プラグ 1 2 を一般用コンセン トに接続可能にするこ とで、 家庭や店舗 などの建物内での使用も可能となる。

また、 上部シー ト 3 には、 エンブレムなどの模様や文字を設けてもよ レヽ

上部シー ト 3 にエンブレム等の紋様や模様を描いた り 、 文字を書いた り彫ったりするこ とで、 装飾性を備えた床マッ ト 1 が得られ、 さ らに、 上部シー ト 3 に模様や文字を設けた床マッ ト 1 を建物の通路などに設置 するこ とで、 非常口や店舗等の案内表示に加えて宣伝広告と しての効果 を奏する。

この床マツ ト 1 に、 車両や建物の ドアの開閉を感知するセンサを接続 して、 このセンサによって床マツ ト 1 を発光させるよ う に構成してもよ レ、。 例えば、 このセンサは ドァの変位を感知する変位センサで、 ドアが 開いたときに床マツ ト 1 を発光させるよ う に構成する。

ドアの開閉を感知して床マツ ト 1 を発光させるこ とで、 ドアをあけて 暗い室内や車両内に入る と きに足元を照らすこ とができて、 安全に乗り 降り できる。 産業上の利用可能性

請求項 1記載の発明によれば、 可撓性を有する と と もに表面が面発光 する床マツ トがえられ、 車両の床形状に適する と と もに足元に必要な明 る さを提供するこ とができる。

請求項 2記載の発明によれば、 車内における足元の適度な明る さであ る 0 . 5〜 4 . O c d Z m ²の範囲の低照度での面発光が可能であ り 、 必要な明る さを提供する と と もに過度の輝度対比を生じるこ とがない。 本発明に係る床マツ トは、 自動車や鉄道などの車両の床や通路に設置 するだけでなく 、 建物内の通路、 入口や非常口などに設置して足元を照 らす照明と して利用するこ と もできる。

Claims

請求の範囲

1 . 面状の E L発光体全体を透明な防水シー トで被覆し、 これを下部 シー ト と上部シー トの間に挾んで接着して 1枚のマツ トを形成する と と もに、 上部シー トは少なく とも一部を透明に形成し、

そして、前記 E L発光体にリー ド線を取付けて、リー ド線の先端には、 車内の電源取出し口に接続すべき接続具を備える と共に、 前記 E L発光 体の発光強度を変更する調光回路及びリード線断線時に電流を遮断する 自動停止回路とを設けてなる床マツ ト。

2. 前記上部シー トに図柄、 模様及び文字のう ち、 少なく とも一つを 設けたことを特徴とする請求項 1 または 2記載の床マツ ト。

3 . 前記 E L発光体は、 0. 5〜 4. O c d /m ²の輝度で発光可能 にしてなる請求項 1 または 2記載の床マツ ト。

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