WO2005054097A1 - 商品在庫管理装置、商品在庫管理方法、および商品在庫管理プログラム - Google Patents

Abstract

　【課題】　どの顧客にどの程度商品をどのように優先的に流通させるかを、商品提供者側で決定する。 　【解決手段】　区分け情報記憶手段５は、在庫商品記憶手段３に記憶した商品について、顧客を限定する顧客限定確保分と顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客限定確保分については、顧客ＩＤごとに、その確保数および確保期間を有する区分け情報を記憶する。発注特定手段７は、ある顧客から、顧客ＩＤ、商品ＩＤおよびその発注数が与えられると、顧客ＩＤをキーとし、その顧客用の前記特定顧客向け確保分が存在するか否かを判断し、発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在する場合は当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分が存在しない場合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分として記憶する。 　

Description

明 細 書

商品在庫管理装置、商品在庫管理方法、および商品在庫管理プログラム 関連出願の相互参照

[0001] 日本国特許出願 2003-405505号（2003年 12月 4日出願）の明細書、請求の範囲、図 面および要約書を含む全開示内容は、本出願に合体される。

技術分野

[0002] この発明は、商品在庫管理装置に関し、特に、特定顧客に対する優先在庫に関する 背景技術

[0003] 今日、コンピュータを用いた商品在庫管理システムが知られている。たとえば、発注 された商品については在庫数を確認し (以下、引当という）、発注数分の在庫がある 場合には、当該発注主の発注分として確保するとともに (以下、引落としという）、在庫 数から当該引当分を減らす。

[0004] し力し、力かるシステムにおいては、ある商品について在庫引当がぶっかった場合 には、時間的にあとに発注した方は、すでに引落としがなされてしまうと、在庫不足と なって引き当てができな!/、という問題があった。

[0005] 力かる問題を解決するために、発明者は、ある発注者については、他の発注者から は引当ができない特別枠を設けることを考えた。しかし、これでは、当該発注者から 発注がな力つた場合には、無駄な在庫分となるおそれがある。

[0006] なお、特許文献 1には、力かる問題を解決するために、発注があった場合に仮予約 をしておき、所定期間内であればそれを取り消しできるというシステムを開示している 。しかし、これでは発注者による仮予約という積極的な行為が必要となる。

[0007] 特許文献 1：特開平 9-147041号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] この発明は、上記問題を解決し、特定の発注者には、優先的に在庫を確保すること ができるとともに、在庫の無駄を少なくすることができる在庫管理装置またはその方法 を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 1)本発明にかかる商品在庫管理装置は、 1)商品ごとに、商品 IDおよび在庫数を記 憶する在庫商品記憶手段、 2)前記在庫商品記憶手段に記憶した商品について、顧 客を限定する顧客限定確保分と顧客を限定しない顧客非限定確保分とを区別する ための区分情報であって、前記顧客限定確保分については、顧客 IDごとに、その確 保数および確保期間を有する区分け情報を記憶する区分け情報記憶手段、 3)ある 顧客から、顧客 、商品 IDおよびその発注数が与えられると、前記区分け情報記憶 手段を参照して顧客 IDをキーとし、その顧客用の前記特定顧客向け確保分が存在 する力否かを判断し、発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在する場合 は当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分が存在しない 場合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分として記憶する 発注特定手段、 4)前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確 保数または顧客非限定確保分を変更する変更手段、 5)前記期間経過後は、前記顧 客確保分を解放する解放手段を備えている。したがって、顧客限定確保分が存在す る場合は当該確保分力も発注ができる。これにより、どの顧客にどの程度商品をどの ように優先的に流通させるかを、商品提供者側で決定することができる。また、前記 確保期間経過後は、前記解放手段は、当該顧客確保分を解放する。したがって、確 保して商品が無駄となってしまうことを防止することができる。

[0010] 2)本発明にかかる商品在庫管理装置においては、前記発注特定手段は、発注の あった顧客について顧客限定確保分が存在する場合に、当該確保分では不足する 場合には、さらに、前記顧客非限定確保分力もも引き当てする。したがって、ある顧 客からの発注が一時的に集中しても、引当が可能となる。

[0011] 3)本発明に力かる商品在庫管理装置にぉ 、ては、前記顧客限定確保分は複数の 顧客について確保されており、前記区分け情報記憶手段は、これらが所属するダル ープおよびそのグループとしての確保分をも記憶しており、前記発注特定手段は、 発注のあった顧客について顧客限定確保分では発注数に足らない場合には、さらに 、前記グループ向けの確保分からも引き当てする。したがって、前記グループに属す る顧客につ 、ては、そのグループとして確保して 、る在庫を引き当てることができる。 これにより、顧客単位だけで確保する場合と比べて流動的な確保が可能となる。

[0012] 4)本発明にかかる商品在庫管理装置においては、 1)商品ごとに、商品 、その商 品の在庫数を記憶する在庫商品テーブルであって、ある商品について、特定顧客向 けの確保分がある場合には、特定顧客向け確保数、およびその確保期間を顧客 ID ごとに記憶する在庫商品テーブル、 2)ある顧客から、顧客 、商品 IDおよびその発 注数が与えられると、前記在庫商品テーブルを参照して顧客 IDをキーとし、その顧 客以外の顧客についての特定顧客向け確保分が存在するか否かを判断する判断手 段、 3)前記顧客 IDに基づき、前記在庫商品テーブルを参照して、前記各特定顧客 向け確保分については、当該顧客以外の顧客からの引き当て要請があっても、これ を禁止する引当禁止手段、 4)前記特定客用向け確保分について、前記確保期間経 過後は、これを解放する解放手段を備えている。したがって、前記特定顧客向け確 保分については、当該顧客以外の顧客力 の引き当て要請があっても、これを禁止 する。これにより、どの顧客にどの程度商品をどのように優先的に流通させるかを、商 品提供者側で決定することができる。また、前記確保期間経過すると、前記解放手段 は、当該顧客確保分を解放する。したがって、確保して商品が無駄となってしまうこと を防止することができる。

[0013] 5)本発明にかかる商品在庫管理装置においては、 1)商品ごとに、商品 、その商 品の総在庫数を記憶する在庫商品テーブルであって、ある商品について、特定顧客 向けの確保分がある場合には、特定顧客向け確保数、およびその確保期間を顧客 I Dごとに記憶する在庫商品テーブル、 2)ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその 発注数が与えられると、前記在庫商品テーブルを参照して顧客 IDをキーとし、その 顧客以外の顧客についての特定顧客向け確保分が存在するか否かを判断する判断 手段、 3)前記顧客 IDに基づき、前記在庫商品テーブルを参照して、前記各特定顧 客向け確保分を有して 、な 、顧客にっ 、ては、前記総在庫数から全ての特定顧客 向け確保分を差し引いた分力ものみ、引き当てを許可する引当許可手段、 4)前記特 定客用向け確保分については、前記確保期間経過後は、これを解放する解放手段 を備えている。したがって、前記特定顧客向け確保分を有していない顧客について は、前記総在庫数力も全ての特定顧客向け確保分を差し引いた分力ものみ、引き当 てを許可する。これにより、どの顧客にどの程度商品をどのように優先的に流通させ るかを、商品提供者側で決定することができる。また、前記期間経過後は、前記解放 手段は、当該顧客確保分を解放する。したがって、確保して商品が無駄となってしま うことを防止することができる。

[0014] 6)本発明に力かる商品在庫管理プログラムは、コンピュータに以下の処理をおこな させるためのプログラムであって、 1)あら力じめ、商品ごとに、商品 IDおよび在庫数を 記憶し、 2)前記記憶した商品について、顧客を限定する顧客限定確保分と顧客を限 定しない顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客限定 確保分については、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有する区分け情 報を記憶しており、 3)ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその発注数が与えられる と、前記区分け情報を参照して顧客 IDをキーとし、その顧客用の前記特定顧客向け 確保分が存在するか否かを判断し、発注のあった顧客について顧客限定確保分が 存在する場合は当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分 が存在しない場合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分と して記憶し、 4)前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確保数 または顧客非限定確保分を変更し、 5)前記確保期間を経過して否かを判断し、前記 確保期間経過後は前記顧客確保分を解放する。したがって、顧客限定確保分が存 在する場合は当該確保分から発注ができる。これにより、どの顧客にどの程度商品を どのように優先的に流通させるかを、商品提供者側で決定することができる。また、前 記期間経過後は、前記解放手段は、当該顧客確保分を解放する。したがって、確保 して商品が無駄となってしまうことを防止することができる。

[0015] 7)本発明に力かる商品在庫管理方法は、コンピュータに以下の A)— E)の処理を 実行させる。 A)あら力じめ、以下の al)、 a2)を記憶させ、 al)商品ごとの商品 IDおよび その在庫数、 a2)前記記憶した商品について、顧客を限定する顧客限定確保分と顧 客を限定しない顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客 限定確保分については、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有する区分 け情報、 B)ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその発注数が与えられると、顧客 I Dをキーとして、前記区分け情報を参照して、その顧客用の前記特定顧客向け確保 分が存在するか否かを判断させ、 C)発注のあった顧客について顧客限定確保分が 存在する場合は当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分 が存在しない場合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分と して記憶させ、 D)前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確 保数または顧客非限定確保分を変更させ、 E)前記確保期間を経過して否かを判断 させ、前記確保期間経過後は、前記顧客確保分を解放させる。したがって、前記特 定顧客向け確保分については、当該顧客以外の顧客からの引き当て要請があって も、これを禁止する。これにより、どの顧客にどの程度商品をどのように優先的に流通 させるかを、商品提供者側で決定することができる。また、前記期間経過後は、前記 解放手段は、当該顧客確保分を解放する。したがって、確保して商品が無駄となつ てしまうことを防止することができる。

[0016] なお、本明細書において、「顧客を限定する顧客限定確保分と顧客非限定確保分 とを区別するための区分情報」とは、顧客非限定確保分と顧客限定確保分とを記憶 する場合はもちろん、総在庫数および顧客限定確保分を記憶しておき、これらから演 算する場合も含む。

[0017] この発明の特徴、他の目的、用途、効果等は、実施形態および図面を参酌すること により明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]本発明にかかる在庫管理装置 1の機能ブロック図である。

[図 2]図 1に示す在庫管理装置 1を CPUを用いて実現したハードウェア構成の一例 を示す図である。

[図 3]在庫テーブルのデータ構造の一例を示す。

[図 4]グループテーブルのデータ構造の一例を示す。

[図 5]枠テーブルのデータ構造の一例を示す。

[図 6]発注があった場合のフローチャートである。

[図 7]引当枠決定の詳細フローチャートである。

[図 8]確保枠の解放処理のフローチャートである。 [図 9]第 2実施形態のブロック図である。

符号の説明

[0019] 23 · · · CPU

27…メモリ

発明を実施するための最良の形態

[0020] 1.機能ブロック図の説明

本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。在庫管理装置 1は、在庫商品 記憶手段 3、区分け情報記憶手段 5、発注特定手段 7、変更手段 9、および解放手段 11を備えている。

[0021] 在庫商品記憶手段 3は商品ごとに、商品 IDおよび在庫数を記憶する。区分け情報 記憶手段 5は、在庫商品記憶手段 3に記憶した商品について、顧客を限定する顧客 限定確保分と顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客 限定確保分については、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有する区分 け情報を記憶する。発注特定手段 7は、ある顧客から、顧客 、商品 IDおよびその 発注数が与えられると、区分け情報記憶手段 5を参照して顧客 IDをキーとし、その顧 客用の前記特定顧客向け確保分が存在する力否かを判断し、発注のあった顧客に ついて顧客限定確保分が存在する場合は当該確保分から、発注のあった顧客につ いて特定顧客向け確保分が存在しない場合は前記顧客非限定確保分から、引き当 てて、当該顧客の発注分として記憶する。変更手段 9は、前記引き当てた分だけ、区 分け情報記憶手段 5の顧客限定確保数または顧客非限定確保分を変更する。解放 手段 11は、前記確保期間を経過して否かを判断し、前記期間経過後は、前記顧客 確保分を解放する。

[0022] したがって、顧客限定確保分が存在する場合は当該確保分から発注ができる。こ れにより、どの顧客にどの程度商品をどのように優先的に流通させるかを、商品提供 者側で決定することができる。また、前記期間経過後は、前記解放手段は、当該顧 客確保分を解放する。したがって、確保して商品が無駄となってしまうことを防止する ことができる。

[0023] 2.ハードウェア構成 図 1に示す在庫管理装置 1のハードウェア構成について、図 2を用いて説明する。 図 2は、在庫管理装置 1を CPUを用 、て構成したハードウェア構成の一例である。

[0024] 在庫管理装置 1、 CPU23、メモリ 27、ハードディスク 26、モニタ 30、 CDD (CD— R OMドライブ） 25、入力デバイス 28、通信部 32およびバスライン 29を備えている。 CP U23は、ハードディスク 26に記憶された各プログラムにしたがいバスライン 29を介し て、各部を制御する。

[0025] ハードディスク 26には、オペレーティングシステムプログラム（以下 OSと略す） 26o、 在庫管理プログラム 26a、在庫テーブル 26z、グループテーブル 26g、枠テーブル 2 6wを記憶する。

[0026] オペレーティングシステムプログラム（OS) 26οは、本実施形態においては、 Linux

(商標)を採用した。

[0027] 在庫テーブル 26zには、図 3に示すように、商品の品番、実在庫数が記憶されてい る。また、現在から 3月先までの入庫予定数、出庫予定数および枠残数をテーブル 管理している。たとえば、品番 S1の商品は、現在の在庫数は 100台である。また、 7 Z1には入庫予定数が 20、出庫予定数が 10、枠残数 40である。なお、制限のない 在庫 (フリー枠)の数は、（実在庫数 +入庫予定数-出庫予定数-枠残数)で表される 。この場合、 7/1には、品番 S1のフリー枠は、 100 + 20— 10— 40で 70となる。

[0028] グループテーブル 26gは、図 4に示すように、各顧客が上位グループである商流会 社のいずれに属し、また、さらにその上位グループである販売チャンネルのいずれに 属するかを示すテーブルである。

[0029] 枠テーブル 26wには、図 5に示すように、枠の種別として、顧客枠、商流枠、販売 ルート枠に分かれている。顧客枠は顧客ごとに、ある顧客限定の確保分の期日限定 で記憶している。たとえば、この場合、顧客 W1は、品番 S1の商品について、 7Z1— 8Z31までの間、所定数を確保される。この場合、顧客 W1は、品番 S1の商品を 7Z 1に 50個確保されており、 7Z3に 3個に 2個引当処理がなされている。また、 7Z5に 10個確保されており、 7Z5に 2個引当処理がなされている。商流枠は同様に、商流 ごとに、ある商流に属する顧客限定の確保分の期日限定で記憶している。販売ルー ト枠は販売ルートごとに、同様に、ある販売ルートに属する顧客限定の確保分の期日 限定で記憶している。後述するように、適用期間経過後は、当該枠テーブルカゝらその 枠情報は削除される。在庫管理プログラム 26aについては後述する。

[0030] なお、上記プログラムは、 CDD25を介して、プログラムが記憶された CD— ROM25 aから読み出されてハードディスク 26にインストールされたものである。なお、 CD— R OM以外に、フレキシブルディスク（FD)、 ICカード等のプログラムをコンピュータ可 読の記録媒体から、ハードディスクにインストールさせるようにしてもよい。さらに、通 信回線を用いてダウンロードするようにしてもょ 、。

[0031] 本実施形態においては、プログラムを CD— ROMからハードディスク 26にインスト一 ルさせることにより、 CD— ROMに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実 行させるようにしている。し力し、これに限定されることなぐ CD— ROMに記憶させた プログラムを CDD25から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによ つて、実行可能なプログラムとしては、そのままのインストールするだけで直接実行可 能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの（例えば、データ圧縮され ているものを、解凍する等）、さらには、他のモジュール部分と組合して実行可能なも のも含む。

[0032] 3.フローチャート

つぎに、在庫管理プログラム 26aによる在庫管理処理について図 6、図 7を用いて 説明する。以下では顧客 W1から、 7Z7に商品 S1について 30個の受注があった場 合について説明する。また、枠が存在する顧客について、フリー在庫は引当可能で あるとする。

[0033] CPU23は、受注があるか否か判断しており（図 6ステップ S1)、受注があると、当該 発注の商品を認識する (ステップ S3)。この場合、商品 S1が認識される。 CPU23は、 引当枠決定処理をおこなう（ステップ S5)。引当枠決定処理について図 7を用いて説 明する。

[0034] まず、 CPU23は、枠テーブル（図 5参照）を参照して、当該発注をした顧客につい て、顧客用枠が存在するカゝ否カゝ判断する (ステップ S21)。この場合、枠テーブルに 顧客 wl用の顧客枠が存在する。したがって、当該枠を一番優先度の高い第 1候補 枠とする (ステップ S 23)。 [0035] つぎに、 CPU23は、枠テーブル（図 5参照）を参照して、当該発注をした顧客につ いて、商流用枠が存在するカゝ否カゝ判断する (ステップ S25)。この場合、枠テーブル に顧客 wl用の商流枠が存在する。したがって、当該枠を 2番目に優先度の高い第 2 候補枠とする (ステップ S27)。

[0036] つぎに、 CPU23は、枠テーブル（図 5参照）を参照して、当該発注をした顧客につ いて、販売ルート枠が存在するカゝ否か判断する (ステップ S29)。この場合、枠テープ ルに顧客 wl用の販売ルート枠が存在する。したがって、当該枠を 3番目に優先度の 高 、第 3候補枠とする (ステップ S31)。

[0037] つぎに、 CPU23は、少なくとも 1の候補枠が存在するか否か判断する (ステップ S3 2)。この場合、存在するので，枠として確保されていない在庫分 (フリーの在庫分）に ついて、枠が存在する顧客について引当可能力否力判断する（ステップ S33)。この 場合、枠が存在する顧客について引当可能であるので、当該枠を 4番目に優先度の 高い第 4候補枠とする (ステップ S35)。

[0038] つぎに、 CPU23は、優先度の高い枠順に各候補枠を引当枠として決定する (ステ ップ S36)。

[0039] なお、ステップ S32にて、少なくとも 1の候補枠が存在しない場合は、フリーの在庫 分を引当対象とする (ステップ S37)。

[0040] 引当枠または引当対象が決定されると、 CPU23は、当該発注商品が発注のあった 個数だけ存在するか否力判断する（図 6ステップ S7)。この場合、引当数は 30個であ る。まず、 7Z7には、第 1の引当枠力 確保数 引当済み = (50+ 10)— (3 + 2)で 5 5である。したがって、第 1の引当枠だけで引当が可能であるので、引当可能と判断 する。

[0041] CPU23は、在庫テーブルを変更する（図 6ステップ Sl l)。この場合、引き当てた分 だけ 7Z7の分として出庫予定数を増やす。つぎに CPU23は、枠テーブルを変更す る（ステップ S13)。具体的には、顧客 W1についての確保商品 S1の 7Z7の引当済 み分として 30を記述する。 CPU23は、発注元に対して、納入可能であることを回答 する (ステップ S15)。回答は、顧客データベース（図示せず)を検索して、当該顧客 のメールアドレスを抽出して、メール送信や、 fax等で連絡するようにすればよい。ま た、操作者に電話で連絡させるように納入可能であることを表示するようにしてもょ ヽ

[0042] また、フリーの在庫分を引当対象とした場合に、在庫数が引当分だけ存在するか否 かは、在庫テーブルの（実在庫数 +入庫予定数-出庫予定数-枠残数)でフリーの 在庫数を求めればよい。

[0043] また、枠としての確保分については、毎日、図 8に示す処理が実行されて、期間経 過した枠は解放される。 CPU23は、期間経過した枠が存在するカゝ否カゝ判断する（図 8ステップ S41)。存在する場合には、枠テーブルから当該商品を削除し (ステップ S4 3)、また、在庫テーブルの枠残数をその分だけ減らす (ステップ S45)。

[0044] また、図 5に示す枠について新たに確保する場合には、操作者に、対象、品番、開 始日、終了日、確保数及びその日付を入力させるようにすればょ 、。

[0045] このようにして、ある顧客について優先的に引当する商品を期間限定で予め確保し ておくことにより、特定の商品について、商品提供者側からその提供ルートと提供量 をコントロールすることができる。この提供ルートとしては、店舗単位や量販店や安売 り店などの種別ごとにコントロールすることもできるし、また、地域的なコントロールも可 能である。また、商品については、期間限定で確保しているので、期間経過後は枠の 限定されて 、な 、フリー在庫として扱うことができる。

[0046] 5.第 2の実施形態

図 9に、本発明をサーバ'クライアント型にて実現した場合の実施形態を示す。サー ノ 100には、ネットワークを介して顧客端末 201a— 201ηが接続されている。サーバ 100は、送受信部 101、判定部 103、一般顧客処理部 105,枠確保顧客処理部 107 、在庫テープノレ 109、グノレープテープノレ 111,枠テープノレ 113,回答作成部 117お よび、枠確保'解放部 109を備えている。

[0047] 在庫テーブル 109、グループテーブル 111,枠テーブル 113については、第 1実施 形態と同様であるので、説明は省略する。

[0048] 送受信部 101は、顧客端末 201a— 201ηとの通信処理を行う。判定部 103は顧客 端末 201a— 201ηのいずれかから、顧客 IDとともに、ある商品についての個数を指 定した在庫引き当て要求があると、グループテーブル 111及び枠テーブル 113を参 照して、当該顧客 IDの顧客が枠確保顧客か否か判断する。すなわち、顧客枠、商流 枠、販売ルート枠の少なくとも 1つ以上に、枠確保がなされているカゝ否かを判断する。 なお、商流枠、販売ルート枠については、グループテーブル 111を参照することによ り、枠確保顧客カゝ否カゝ判断することができる。

[0049] 判定部 103は、判定結果が枠確保顧客でない場合には、一般顧客処理部 105に 引当処理を依頼する。一般顧客処理部 105は、在庫テーブル 109を参照して、当該 商品を指定された個数だけ、引当処理を行う。引当できる場合には引き落としを行う とともに引当済みを、引当できな力 た場合には引当不可を回答作成部 117に回答 する。送受信部 101は回答作成部 117が作成した回答を在庫引き当て要求が与えら れた顧客端末に返信する。

[0050] また、判定部 103は、当該顧客 IDにより、枠確保顧客であると判断した場合には、 枠確保顧客処理部 107に引当処理を依頼する。枠確保顧客処理部 107は、当該商 品について、枠テーブル 113を参照して、当該顧客端末の顧客に確保されている在 庫を顧客枠、商流枠、販売ルート枠力 全て抽出する。なお、いずれの商流枠、いず れの販売ルート枠力 抽出するかは、グループテーブル 111を参照する。枠確保顧 客処理部 107は、これらの枠の合計が在庫引き当て要求の個数よりも多い場合には 、引き落としを行うとともに引当済みを回答作成部 117に回答する。なお、前記顧客 枠、前記商流枠、前記販売ルート枠については、それぞれいずれを優先するのかに つ 、ての優先順位を設けてぉ 、てもよ!/、。

[0051] 一方、枠確保顧客処理部 107は抽出した枠だけでは、引当ができない場合には、 さら〖こ、在庫テーブル 109に当該商品が存在するカゝ否か判断する。かかる在庫をカロ えることにより、引当可能な場合には、引き落としを行うとともに、引当済みを回答作 成部 117に回答する。

[0052] 枠確保顧客処理部 107は、在庫テーブル 109を参照しても、当該商品について引 当できない場合には、引当不可を回答作成部 117に回答する。

[0053] 回答作成部 117は、引当不可または引当済みを受け取ると、これに基づいて在庫 引き当て要求をした顧客端末への回答を作成する。送受信部 101は作成された回 答を当該顧客端末に返信する。 [0054] また、枠確保'解放部 119は、枠の確保期間が経過した枠についてはこれを解放し 、在庫テーブル 109の在庫数を増やす。またサーバの運営者から枠確保命令が与 えられると、確保命令が与えられた個数だけ、当該在庫を枠 (顧客枠、商流枠、販売 ルート枠）として確保するとともに、在庫テーブル 109から在庫数を減少させる。

[0055] なお、顧客端末との通信処理については TCP/IP等の周知の通信処理を採用すれ ばよい。また、その他の処理は、上記実施形態と同じであるので、説明は省略する。

[0056] 6.他の実施形態

上記実施形態においては、前記特定の顧客用の枠について、確保数量は受注ま たは追加確保がない限り変動しないようにしたが、確保後一定期間経過すると、段階 的に確保量を減らすようにしてもよい。たとえば、開始日から終了日までの期間を等 分し、 1Z2をすぎると、 1割ずつ減らしていくようにしてもよい。このように、開始日から 終了日までの期間を所定の割合に分割し、所定の割合期間経過後は、前記確保数 量を所定割合ずつ減少させるようにしてもょ ヽ。

[0057] また、このような変動率を残期間によって変動させるのではなぐ実際の引当量によ つて変動させるようにしてもよい。たとえば、所定日数ごとに所定数引当がある場合（1

0個 Z日ずつなど）は変動率はゼロ (0)とし、所定日数すぎても引当がな 、場合は前 記変動率を高くするようにしてもょ ヽ。

[0058] また、適用終了日を引当量に応じて変動させる様にしてもよい。たとえば、所定日 数すぎても引当がない場合は終了日を前に持ってきたり、逆に予定よりも引当が多い 場合は終了日を予定よりも後ろにずらすようにしてもよい。

[0059] 上記所定の割合や所定の変化量などはあら力じめ記憶しておけばよ!、。

[0060] また、倉庫ごとに枠テーブルを用意してもよ!/、。これにより、地域的な優先配布も可 能となる。データ形式としては、図 3,図 5の各テーブルについて、倉庫別にこれを用 意し、納入場所と倉庫との対応テーブルを用意しておき、発注があれば、いずれの 倉庫を用いるかを決定すればよい。また、この倉庫もグループィ匕して、ある倉庫に必 要な確保枠が存在しな 、場合、上位グループの倉庫に存在するかを判断するように してもよい。これにより、倉庫間でもより柔軟に引当が可能となる。

[0061] また、上記実施形態においては、ある商品についてすでに所定量の確保をしてい る枠について、さらに追加確保した場合、枠設定期間内であれば、これを追加するよ うにした。し力しこのような形式に限定されず、たとえば、次に確保時には残確保数は フリー在庫とするようにしてもよい。この場合、操作者力 ^ヽままでの分もそのまま確保 を希望する場合には、その分も含めて確保するようにすればょ 、。

[0062] また、上記実施形態においては、顧客枠、商流枠、販売ルート枠の 3段階の枠を用 いたが、枠の数はこれに限定されず、少なくとも多くてもよい。また、枠の名称につい ては限定されない。

[0063] 本実施形態においては、図 1に示す機能を実現する為に、 CPUを用い、ソフトゥェ ァによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハ 一ドウエアによって実現してもよい。

[0064] なお、上記プログラムの一部の処理をオペレーティングシステム（OS)にさせるよう にしてもよい。

[0065] 上記においては、本発明を好ましい実施形態として説明した力 限定のために用い たのではなぐ説明のために用いたものであって、本発明の範囲および精神を逸脱 することなく、添付のクレームの範囲において、変更することができるものである。

Claims

請求の範囲

[1] 商品ごとに、商品 IDおよび在庫数を記憶する在庫商品記憶手段、

前記在庫商品記憶手段に記憶した商品について、顧客を限定する顧客限定確保 分と顧客を限定しない顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前 記顧客限定確保分については、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有す る区分け情報を記憶する区分け情報記憶手段、

ある顧客から、顧客 、商品 IDおよびその発注数が与えられると、前記区分け情 報記憶手段を参照して顧客 IDをキーとし、その顧客用の前記特定顧客向け確保分 が存在するか否かを判断し、発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在す る場合は当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分が存在 しない場合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分として記 憶する発注特定手段、

前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確保数または顧客 非限定確保分を変更する変更手段、

前記確保期間の経過後は、前記顧客確保分を解放する解放手段、

を備えたことを特徴とする商品在庫管理装置。

[2] 請求項 1の商品在庫管理装置において、

前記発注特定手段は、発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在する場 合に、当該確保分では不足する場合には、さらに、前記顧客非限定確保分からも引 き当てすること、

を特徴とするもの。

[3] 請求項 1の商品在庫管理装置において、

前記顧客限定確保分は複数の顧客について確保されており、前記区分け情報記 憶手段は、これらが所属するグループおよびそのグループとしての確保分をも記憶し ており、

前記発注特定手段は、発注のあった顧客につ!、て顧客限定確保分では発注数に 足らない場合には、さらに、前記グループ向けの確保分からも引き当てすること、 を特徴とするもの。

[4] 商品ごとに、商品 、その商品の在庫数を記憶する在庫商品テーブルであって、 ある商品について、特定顧客向けの確保分がある場合には、特定顧客向け確保数、 およびその確保期間を顧客 IDごとに記憶する在庫商品テーブル、

ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその発注数が与えられると、前記在庫商品 テーブルを参照して顧客 IDをキーとし、その顧客以外の顧客にっ 、ての特定顧客 向け確保分が存在するか否かを判断する判断手段、

前記顧客 IDに基づき、前記在庫商品テーブルを参照して、前記各特定顧客向け 確保分については、当該顧客以外の顧客力もの引き当て要請があっても、これを禁 止する引当禁止手段、

前記特定客用向け確保分について、前記確保期間経過後は、これを解放する解 放手段、

を備えたことを特徴とする商品在庫管理装置。

[5] 商品ごとに、商品 ID、その商品の総在庫数を記憶する在庫商品テーブルであって 、ある商品について、特定顧客向けの確保分がある場合には、特定顧客向け確保数 、およびその確保期間を顧客 IDごとに記憶する在庫商品テーブル、

ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその発注数が与えられると、前記在庫商品 テーブルを参照して顧客 IDをキーとし、その顧客以外の顧客にっ 、ての特定顧客 向け確保分が存在するか否かを判断する判断手段、

前記顧客 IDに基づき、前記在庫商品テーブルを参照して、前記各特定顧客向け 確保分を有して 、な 、顧客にっ 、ては、前記総在庫数から全ての特定顧客向け確 保分を差し引いた分力 のみ、引き当てを許可する引当許可手段、

前記特定客用向け確保分については、前記確保期間経過後は、これを解放する 解放手段、

を備えたことを特徴とする商品在庫管理装置。

[6] コンピュータに以下の処理をおこなさせるためのプログラムであって、

あら力じめ、商品ごとに、商品 IDおよび在庫数を記憶し、

前記記憶した商品につ 、て、顧客を限定する顧客限定確保分と顧客を限定しな 、 顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客限定確保分に ついては、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有する区分け情報を記憶し ており、

ある顧客から、顧客 、商品 IDおよびその発注数が与えられると、前記区分け情 報を参照して顧客 IDをキーとし、その顧客用の前記特定顧客向け確保分が存在す るカゝ否かを判断し、発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在する場合は 当該確保分から、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分が存在しない場 合は前記顧客非限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分として記憶し、 前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確保数または顧客 非限定確保分を変更し、

前記確保期間を経過して否かを判断し、前記確保期間経過後は、前記顧客確保 分を解放すること、

を特徴とする商品在庫管理プログラム。

コンピュータに以下の A)— E)の処理を実行させること、

A)あらかじめ、以下の al)、 a2)を記憶させ、

al)商品ごとの商品 IDおよびその在庫数、

a2)前記記憶した商品について、顧客を限定する顧客限定確保分と顧客を限定しな い顧客非限定確保分とを区別するための区分情報であって、前記顧客限定確保分 については、顧客 IDごとに、その確保数および確保期間を有する区分け情報、

B)ある顧客から、顧客 ID、商品 IDおよびその発注数が与えられると、顧客 IDをキ 一として、前記区分け情報を参照して、その顧客用の前記特定顧客向け確保分が存 在するか否かを判断させ、

C)発注のあった顧客について顧客限定確保分が存在する場合は当該確保分から 、発注のあった顧客について特定顧客向け確保分が存在しない場合は前記顧客非 限定確保分から、引き当てて、当該顧客の発注分として記憶させ、

D)前記引き当てた分だけ、前記区分け情報記憶手段の顧客限定確保数または顧 客非限定確保分を変更させ、

E)前記確保期間を経過して否かを判断させ、前記確保期間経過後は、前記顧客 確保分を解放させること、 を特徴とするコンピュータを用いた商品在庫管理方法。

請求項 1の商品在庫管理装置において、

前記商品在庫管理装置は、ネットワークに接続されたサーバコンピュータであること を特徴とするもの。

請求項 4の商品在庫管理装置において、

前記商品在庫管理装置は、ネットワークに接続されたサーバコンピュータであること を特徴とするもの。

請求項 5の商品在庫管理装置において、

前記商品在庫管理装置は、ネットワークに接続されたサーバコンピュータであること を特徴とするもの。