潤滑油添加剤及ぴ潤滑油組成物
[技術分野]
本発明は、 潤滑油添加剤及び潤滑油組成物に関し、 詳しくは低摩擦性倉 および 耐摩耗性能を有し、 またロングドレイン性に優れる潤滑油組成物、 特に内燃機関 用省燃費型潤滑油として好適な潤滑油組成物に関するものである。
明
[背景技術]
従来より、 内燃機関や自動変速機、 軸受けなどには、 その作用を円滑 ίこするた めに潤滑油が用いられている。 特に内燃機関用書潤滑油 (エンジン油) は内燃機関 の高性能化、高出力化、運転条件の苛酷化などに伴い、高度な性能が要求される。 したがって、従来のエンジン油にはこうした要求性能を満たすため、摩耗防止剤、 金属系清浄剤、 無灰分散剤、 酸化防止剤などの種々の添加剤が配合されている。 また、 省燃費潤滑油では、 潤滑油が関与する摩擦部分でのエネルギー損头が大き いため、 摩擦損失低減や燃費低減対策として、 摩擦調整剤 (F M : フリ クショ ン モディファイャ) を組み合わせた潤滑油も使用されている。 F Mにはモ リブデン などの金属元素を含有する油溶性金属系 F Mと、 燃焼しても灰分を残さない無灰 系の F Mがある。 このうち、 モリブデン系の F Mは初期の摩擦低減効果に優れる ものの、 これを長期間維持するには従来技術では限界があり、 また、 内 機関の 排気ガス浄化装置へ悪影響を及ぼすことや、 潤滑油をリサイクルするう えで妨害 元素となり うる観点から添加量の減量が求められている。 一方、 無灰系、 例えば エステル系、 アミン系、 アミ ド系などの F Mはこうした障害がなく、 環境対応面 からその重要性が高まっているが、 初期の摩擦低減性能はモリプデン系 F Mに比 ぺはるかに小さく、 その性能向上が求められていた。
さらに、 近年の環境問題の観点から、 潤滑油の更油間隔を延ばすロングドレイ ン性の向上が求められている。 従来、 潤滑油分野、 特に内燃機関用潤滑 ¾分野に おいて、 摩耗防止剤かつ酸化防止剤として最も好適な添加剤として用い られてき たジアルキルジチォリン酸亜鉛 (Z D T P ) は、 さらなるロングドレイ ン性能の
向上の要求が高まってきた近年では、 酸化安定性、 加水分解安定性の面から好適 でないことが分かってきた。 ... . ,
本発明者らは、 従来多用されてきた Z DT Pを低減して、 あるいは全く使用せ ずに特定のリン含有化合物を含有させた潤滑油組成物が、 ジチオリン酸亜鉛を使 用した場合と同等の摩耗防止性能を維持しながら極めて優れたロングドレイン性 (酸化安定性、 塩基価維持性、 熱安定性等)、 低摩擦性能を発揮できることを見出 し、 既に特許出願している (特開 2 00 2— 2 942 7 1号公報、 特開 2004 - 8 3 75 1号公報等)。
これらの特定のリン化合物を含有させた潤滑油組成物は、 他の添加剤との最適 配合によって J AS O M 3 28 - 9 5に代表される国産エンジンの動弁摩耗試 験においては Z DT Pを使用した場合と同等の耐摩耗性能を発揮できることが確 認されているものの、 さらに厳しい条件で運転される特殊なエンジンや、 さらに 極圧性ゃ耐摩耗性能が要求される用途、 あるいは、 次期 I L SAC GF— 4規 格において排ガス触媒適合性のためにリン含有量 0. 0 8質量。 /0以下とする要求 やさらなる低リ ン化 (例えば、 現在検討が進められている I L SAC G F - 5 規格 (案) : リ ン含有量 0. 0 5質量%以下) の要求を満たすためには、 これまで 以上の極圧性能ゃ耐摩耗性能が必要となってくる。 また、 省エネルギーの観点か ら、 さらなる低摩擦性能の追求も求められている。
しかしながら、 極圧剤あるいは低摩擦性に優れる有機モリブデン化合物は、 一 般にリン及ぴノ又は硫黄を含有し、また、硫黄を含有しないリン含有化合物では、 単純に低リン化すると極圧性能ゃ耐摩耗性能が低下するため低リン化は困難であ り、 硫黄含有化合物や金属含有化合物を増量すると、 排ガス後処理装置への悪影 響、 すなわち、 酸化触媒、 三元触媒、 NO X吸収還元触媒等の排ガス浄化触媒、 D P F等あるいは前記排ガス浄化触媒と D P Fとを組合せたシステム、 特に酸化 触媒と D P Fあるいは NO X吸蔵還元型触媒と D P Fを組合せた排ガス処理シス テムなど、 硫黄や金属による触媒被毒の問題及び/又は D P Fの目詰まりの問題 は依然解消されないことに加え、 潤滑油の酸化安定性、 塩基価維持性能、 清浄性 等を著しく悪化させることになる。
従って、 優れたロングドレイン性能を有しながら、 耐摩耗性能と低摩擦性能を 両立した低リン ·低硫黄あるいはさらに低灰化を同時に実現することは極めて困
難であり、 その解決が要望されていた。
前述したよう Jこ、 Z D T Pは摩耗防止剤としてエンジン油に必須な添加剤とし て使用されてきたが、 三元触媒等の内燃機関の排気ガス浄化装置へ悪影響を及ぼ すことや、 潤滑油をリサイクルするうえで妨害元素となり うる観点から添加量の 減量が求められており、 Z D T Pの低減による摩耗防止性の低下を捕うため、 近 年、 排気ガス浄化装置へ悪影響を及ぼさない摩耗防止剤としてヒ ドラジド誘導体 を用いた技術が開示されている (国際公開第 0 2 9 9 0 1 7号パンフレツ ト)。 しかし、 ヒ ドラジド類の融点は比較的高く、 常温では油溶性を持たないか、 油 溶性に乏しいため、 ヒ ドラジド類を油に溶解させるには、 溶解温度を融点以上に 保つか、長時間かけて溶解させる必要がある。 しかしながら、これらの化合物は、 一度溶解させても低温に晒された場合に析出するなど、 低温から高温にわたり使 用される潤滑油用途への使用は容易ではなかった。 このため、 ヒ ドラジド類を低 温において油溶化する技術が必要であることがわかった。
また、 ヒ ドラジド誘導体を含む潤滑油組成物は、 ジチォリン酸亜鉛を従来レべ ルで配合した場合、 摩擦低減効果が小さく、 さらに改善する余地があることがわ かった。
また、 ヒ ドラジド誘導体を含む潤滑油は、 高温清浄性や銅部材を使用する機関 における銅の溶出、 さらには、 0 W— 2 0超省燃費エンジン油、 低リ ン化 (例え ば、 リ ン量 0 . 0 8質量%以下) されたエンジン油や、 硫黄を除いたサルファー フリーロングドレインエンジン油における動弁摩耗に対して摩耗防止性をさらに 改善する余地があることが判明した。 [発明の開示]
本発明の課題は、 以上のような事情に鑑み、 硫黄及び金属を含有する有機モリ プデン化合物に代わる、 摩擦低減効果に極めて優れる潤滑油添加剤及ぴこれを含 む潤滑油組成物を提供することであり、 さらにロングドレイン性能を極めて高い 水準で維持しながら摩擦低減性能、 耐摩耗性能をさらに向上できる、 低リン低硫 黄型の、 内燃機関用潤滑油として好適な潤滑油組成物を提供することである。 また、 比較的低温で油溶性を持たないか油溶性に乏しいヒ ドラジド類を比較的 低温においても油溶化する技術を提供し、 これにより常温で固体であるヒ ドラジ
ド ffiを含む潤滑油添加剤又は潤滑油組成物の製造過程のハンドリング向上や製造 時間の短縮、 あ-るいは潤滑油添加剤又は潤滑油組成物に安定的に溶解させ、 貯蔵 安定性を向上させる技術を提供することである。
また、 ヒ ドラジド誘導体を使用した場合に摩擦低減効果を改善した潤滑油組成 物を得ることである。
また、 銅溶出防止性、 動弁摩耗に対する摩耗防止性が良好なヒ ドラジド誘導体 から成る潤滑油添加剤及びこれを含有する潤滑油組成物を提供することである。 本発明者らは、 上記課題を解決するために鋭意検討した結果、 特定の窒素含有 化合物、 その酸変性誘導体、 および前記窒素含有化合物おょぴノまたはその酸変 性誘導体と有機金属塩及び Z又は有機金.属錯体とを混合してなる油溶性金属錯体 から選ばれる 1種又は 2種以上の化合物を含む潤滑油添加剤及ぴこれらを含有す る潤滑油組成物、あるいはさらに特定のリン化合物とを併用した潤滑油組成物が、 上記課題を解決できることを見出し、 本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明の第 1は、 (A )下記一般式( 1 )で表される窒素含有化合物、 その酸変性誘導体、 および前記窒素含有化合物おょぴ Zまたはその酸変性誘導体 と有機金属塩及び Z又は有機金属錯体とを混合してなる油溶性金属錯体から選ば れる 1種又は 2種以上の化合物を含む潤滑油添加剤に関する。
(一般式 (1 ) において、 R 1は炭素数 1 ~ 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を示し、 R 2〜R 5は、 それぞれ個別に、 水素、 炭 素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を示 し、 X 1は酸素、 硫黄又は窒素を示し、 X 2および X 3は、 それぞれ個別に、 酸素 又は硫黄を示し、 a、 bおよび f は、 それぞれ個別に、 0又は 1を示し、 cは 0 又は 1以上の整数、 dは 1又は 2、 eは 0〜 2を示す。)
本発明の第 2は、 前記 (A) 成分が、 下記 (A 1) 〜 (A6) から選ばれる 1 種又は 2種以上 あることを特徴とする本発明の第 1に記載の潤滑油添加剤に関 する。
(A 1 ) 下記一般式 (2) で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体から 選ばれる少なく とも 1種の化合物
(一般式 ( 2) において、 R jは炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜30の炭化水素基であり、 R2〜R5は、 それぞれ個別に、 炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 1 0の炭化水素基又は水素であ り、 X!は酸素、 窒素又は硫黄、 X2は酸素又は硫黄、 mは 1又は 2、 nは 0又は 1を示す。)
(A 2 ) 下記一般式 ( 3) で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体から 選ばれる少なく とも 1種の化合物
(一般式 ( 3) において、 R iは炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 R 2及び R 3は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 30の炭化水素基又は水素、 Xは酸 素又は硫黄を示す。)
(A 3) 下記一般式 (4) で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体から 選ばれる少なく とも 1種の化合物
4
(一般式 (4) において、 R iは炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3_ 0の炭化水.素基、 R
2〜R
4は、 それぞれ龃別に、 炭素数 1〜 3 0 の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1 ~ 30の炭化水素基又は水素、 X 及び X
2は、 それぞれ個別に、 酸素又ほ硫黄を示す。)
(A4) 下記一般式 (5) で表される窒素含有化合物及ぴその酸変性誘導体から 選ばれる少なく とも 1種の化合物
(一般式 ( 5) において、 R は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 R 2〜R5は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0 の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水素、 ェは酸 素又は窒素、 X2及び X3は、 それぞれ個別に、 酸素又は硫黄を示し、 pは 0又は 1、 mは 0又は 1、 nは 1以上の整数を示す。)
(A 5 ) 下記一般式 (6) で表される窒素含有化合物を酸又はその塩で変性して 得られるヒ ドラジド誘導体
(一般式 (6) において、 R iは炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1 ~ 3 0の置換基であり、 R 2〜R4は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 能性を有する炭素数 1〜30の置換基又は水素を示す。)
(A 6 ) 前記 (A 1) 成分、 (A 2) 成分、 (A3) 成分、 (A4) 成分、 (A 5) 成分および下記一般式 ( 7) で表される窒素含有化合物から選ばれる少なく とも 1種の化合物と、 有機金属塩及ぴ Z又は有機金属錯体とを混合してなる油溶 性金属錯体
(一般式 (7 ) において、 R は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 R 2〜R 5は、 それぞれ個別に、 炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水素であ り、 X は酸素、 窒素又は硫黄、 X 2は酸素又は硫黄、 mは 0〜 2、 ηは 0又は 1 を示す。 ) 本発明の第 3は、 前記潤滑油添加剤が、 前記窒素化合物をホゥ酸またはその塩 で変性して得られる誘導体を含むことを特徴とする本発明の第 1又は第 2に記載 の潤滑油添加剤に関する。 本発明の第 4は、本発明の第 2又は第 3に記載の潤滑油添加剤に、潤滑油基油、 無灰分散剤、 酸化防止剤、 摩擦調整剤、 磨耗防止剤、 金属系清浄剤、 粘度指数向 上剤、 腐食防止剤、 防鲭剤、 抗乳化剤、 金属不活性化剤、 消泡剤、 シール膨潤剤 及び着色剤から選ばれる少なく とも 1種を混合してなることを特徴とする潤滑油 添加剤組成物に関する。 本発明の第 5は、 潤滑油基油に、 本発明の第 2〜第 4のいずれかに記載の潤滑 油添加剤を配合することを特徴とする潤滑油組成物に関する。 本発明の第 6は、 (Β )金属含有リン化合物を配合することを特徴とする本発明 の第 5に記載の潤滑油組成物に関する。 本発明の第 7は、 潤滑油基油に、 本発明の第 1〜第 4のいずれかに記載の潤滑 油添加剤と、 ( C )ジチオリン酸亜鉛以外のリン化合物を配合することを特徴とす る潤滑油組成物に関する。
本発明の第 8は、 前記潤滑油添加剤が、 一般式 (6) で表される窒素含有化合 物を含むことを特徴とする本発明の第 7に記載の潤滑油組成物に関する。 本発明の第 9は、 (C) 前記ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物が、 (C 1 ) 下 記一般式 (8 ) で表されるリン化合物、 その金属塩及ぴそのアミン塩から選ばれ る少なく とも 1種の化合物であることを特徴とする本発明の第 7又は第 8に記載 の潤滑油組成物に関する。
0
ュ J1 Z0一 RS (8)
Ό— R
(一般式 (8 ) において、 R 5は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基 (酸素及び Z又は 窒素を含有してもよい)、 R6及び R7は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭 化水素基 (酸素及ぴ Z又は窒素を含有してもよい) 又は水素、 nは 0又は 1を示 す。) 本発明の第 1 0は、 (C) 前記ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物が、 (C 2) 下記一般式 (9) で表されるリン化合物、 及ぴ Z又は (C 3) 下記一般式 ( 1 0) および一般式 ( 1 1 ) で表されるリン化合物の金属塩からなる群より選ばれる少 なく とも 1種の化合物であることを特徴とする本発明の第 7又は第 8に記載の潤 滑油組成物に関する。
0
R厂!?一 0— R 3
0— R2
(一般式 (9 ) において、 R i、 R
2および R
3は、 それぞれ個別に、 炭素数 1 3 0の炭化水素基 (窒素おょぴ Zまたは酸素を含有してもよい) を示す。)
(一般式 ( 1 0 ) において、 R 4およぴ1 5は、 それぞれ個別に、 炭素数 3〜 3 の炭化水素基 (窒素および/または酸素を含有してもよい)、 は金属元素、 は Y iの価数に対応する整数、 aは 0または 1を示す。)
(一般式 ( 1 1 ) において、 R 6は炭素数 3〜 3 0の炭化水素基 (窒素および Z または酸素を含有してもよい)、 Y 2は金属元素、 bは 0または 1を示す。) 本発明の第 1 1は、 前記潤滑油組成物が、 無灰分散剤、 酸化防止剤、 摩擦調整 剤、 リン化合物以外の磨耗防止剤、金属系清浄剤、粘度指数向上剤、腐食防止剤、 防鲭剤、 抗乳化剤、 金属不活性化剤、 消泡剤、 シール膨潤剤及び着色剤から選ば れる少なく とも 1種を含有することを特徴とする本発明の第 5〜第 1 0のいずれ かに記載の潤滑油組成物に関する。 本発明の第 1 2は、 潤滑油基油の全芳香族分が 3質量%以下で、 硫黄分が 0 . 0 5質量%以下であることを特徴とする本発明の第 5〜第 1 1のいずれかに記載 の潤滑油組成物に関する。
本発明の第 1 3は、 硫酸灰分が 1質量%以下であることを特徴とする本発明の 第 5〜第 1 2のいずれかに記載の潤滑油組成物に関する。
本発明の第 1 4は、 リン含有量が、 組成物全量基準で 0 . 0 8質量%以下であ ることを特徴とする本発明の第 5〜第 1 3のいずれかに記載の潤滑油組成物に関 する。
本発明の第 1 5は、硫黄含有添加剤め有効成分の含有量が、組成物全量基準で、 硫黄元素換算量で 0 . 1 5質量%以下であることを特徴とする本発明の第 5〜第
1 4のいずれかに記載の潤滑油組成物に関する。
本発明の第: L.6は、 内燃機関.用であることを特徴とする.本発明の第 5〜第 1 5 のいずれかに記載の潤滑油組成物に関する。
本発明の第 1 7は、 前記内燃機関が、 硫黄分 5 0質量 p p m以下の燃料を用い る内燃機関であることを特徴とする本発明の第 1 6に記載の潤滑油組成物に関す る。
本発明の.第 1 8は、 前記内燃機関が、 直打型又はローラーフォロワ型動弁機構 を有する内燃機関であることを特徴とする本発明の第 1 6又は第 1 7に記載の潤 滑油組成物に関する。
本発明の第 1 9は、 前記内燃機関が、 三元触媒、 酸化触媒、 N O X吸蔵還元触 媒及び D P Fから選ばれる 1種又は 2種以上を組み合わせた排ガス処理システム を有する内燃機関であることを特徴とする本発明の第 1 6〜第 1 8のいずれかに 記載の潤滑油組成物に関する。 以下、 本発明について詳述する。
本発明の (A ) 潤滑油添加剤は、 下記一般式( 1 ) で示される窒素含有化合物、 その酸変性誘導体、 および前記窒素含有化合物おょぴノまたはその酸変性誘導体 と有機金属塩及び Z又は有機金属錯体とを混合してなる油溶性金属錯体から選ば れる 1種又は 2種以上の窒素含有化合物である。
一般式 ( 1 ) において、 R
1は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を示し、 R
2〜R
5は、 それぞれ個別に、 水素、 炭 素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を示 し、 X
1は酸素、 硫黄又は窒素を示し、 X
2および X
3は、 それぞれ個別に、 酸素 又は硫黄を示し、 a、 bおよび f は、 それぞれ個別に、 0又は 1を示し、 cは 0 又は 1以上の整数、 dは 1又は 2、 eは 0〜 2を示す。
前記 (A) 成分は、 好ましくは (A 1 ) —般式 (2) で表される窒素含有化合 物及びその酸変.性誘導体か-ら選ばれる少なく とも 1種の.化合物、 (A 2) —般式
( 3 ) で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体から選ばれる少なく とも 1種の化合物、 (A 3) —般式 (4) で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘 導体から選ばれる少なく とも 1種の化合物、 (A4) —般式 (5) で表される窒素 含有化合物及びその酸変性誘導体から選ばれる少なく とも 1種の化合物、 (A 5) 下記一般式. ( 6) で表される窒素含有化合物を酸又はその塩で変性して得られる ヒ ドラジド誘導体、 および (A 6) 前記 (A 1) 成分、 (A2) 成分、 (A3) 成 分、 (A4) 成分、 (A 5) 成分及ぴ一般式 (7) で表される窒素含有化合物から 選ばれる少なく とも 1種の化合物と、 有機金属塩及び Z又は有機金属錯体とを混 合してなる油溶性金属錯体、 から選ばれる 1種又は 2種以上である。
なお、 (A) 成分として、 一般式 ( 1 ) で表される窒素含有化合物における aが 1、 b、 cが 0、 dが 2、 eが 0、 X 2が酸素である窒素含有化合物、 すなわち、
(A 7 ) 卞記一般式 (6) で表される窒素含有化合物については、 前記 (A 5) 成分のような酸変性化合物とするか、 (A 6)成分のような油溶性金属錯体とする ことが好ましく、 また、 後述する (C) 成分と併用することが好ましい。
II2
¾f X,)-C-N-N ( 7 )
" Iレ m I \
(R2)n R3 R5 一般式 (2 ) で表される化合物は、 一般式 ( 1 ) における aが 1 、 bが 0 、 c が 0 、 dが 2 、 e力 又は 2 、 f が 0又は 1である化合物に相当し、 は炭素 数 1 〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基、 好ま しくは炭素数 1 0 〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0 〜 3 0の炭 化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2 〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機 能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2 〜 2 0のアルケニル基であ り、 R 2〜 R 5は、 それぞれ個別に、 炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有す る炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基又は水素、 好ましくは炭素数 1 〜 4の炭化水素基 又は水素、 より好ましくは水素であり、 は酸素、 窒素又は硫黄、 好ましくは 酸素又は窒素、 より好ましくは窒素であり、 X 2は酸素又は硫黄、 好ましくは酸 素であり、 mは 1又は 2、 好ましくは 1であり、 nは 0又は 1、 好ましくは 1を 示す。
一般式 (2 ) で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、 が窒素、 X 2が酸素である場合、 炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基を有するカルパジンアミ ド (セミカルパジド) 誘導体ある いはカルバジド誘導体が挙げられる。
上記カルパジンアミ ド誘導体のより具体的な例としては、 例えば、 が炭素 数 1 〜 3 0の炭化 素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基、 R 2 〜 R 5の全てが水素、 X!が窒素、 mが 1 、 nが 1であるカルバジンァミ ド誘導体; R iが炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水 素基、 R 2、 R 4および R 5が水素、 R 3が炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基又は機能 性を有する炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 が窒素、 mが 1 、 nが 1である N
—ヒ ドロカルビルカルバジンアミ ド誘導体 (ヒ ドロカルビルは炭化水素基を示 す); R iが炭素数 1 〜 3 0_の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭 化水素基、 R 2〜R 5の全てが水素、 X が窒素、 mが 2、 nが 1であるカルパジ ド誘導体; R iが炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 ~ 3 0の炭化水素基、 R 2、 R 4および R 5が水素、 R 3が炭素数 1 〜 1 0の炭化水素 基又は機能性を有する炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 が窒素、 mが 2 、 nが 1である N—ヒ ドロカルビルカルバジド誘導体 (ヒ ドロカルビルは炭化水素基を 示す) 等が挙げられる。
上記カルパジンアミ ド誘導体、 カルバジド誘導体の合成方法としては、 通常用 いられる任意の合成法が使用可能であるが、 例えば、 以下の方法が挙げられる。 ( 1 ) イソシァネートとヒ ドラジン類との反応によるカルバジンアミ ド (セミカ ルバジド) 誘導体、 カルパジド誘導体の合成例
O
II
R2— N二 C=0 + NH2— NH2 ― H2N-HN-C-N oen- 2
H
R2一 N=C=0 + R3— NH― NH2→-
( 2 ) カーボネート、 脂肪族ァミンおょぴヒ ドラジン類との反応によるカルパジ ンアミ ド (セミカルバジド) 誘導体、 カルパジド誘導体の合成例
O
II II
C— 0— R! + R2— NH2 Ri— O— C-N-R2 + Ri— OH
H
R「0— + R「 OH
+ —— OH ここで、 上記イソシァネートとしては、 通常用いられる任意の化合物が使用可 能である。 これらの例としては、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有す る炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましぐは 炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基を有するィソシァネートが挙げられる。
また、 上記カーボネートとしては、 通常用いられる任意の化合物が使用可能で ある。 これらの例としては、 炭素数 1以上の炭化水素基、 好ましくは直鎖又は分 枝状のアルキル基又はアルケニル基、 より好ましくは炭素数 1〜 3 0の直鎖アル キル基又は直鎖アルケニル基、 特に好ましくは炭素数 1〜 1 0のアルキル基又は アルケニル基を分子中に少なく とも 1個有するカーボネートが挙げられる。
また、 上記ヒ ドラジン類としては、 通常用いられる任意の化合物が使用可能で あり、 ヒ ドラジンの他、 炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1〜4の炭化水素基を分子中に少なく と も 1個有するヒ ドラジン類、 例えば、 N—メチルヒ ドラジン、 N—ェチルヒ ドラ ジン、 N—ターシヤリブチルヒ ドラジン、 N , N—ジメチルヒ ドラジン等が例示 できる。
また、 上記脂肪族ァミンとしては、 通常用いられる任意の化合物が使用可能で ある。 これらの例として炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は機能性を 有する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアル キル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基を分子中に少なく とも 1個有する脂肪族ァミンが挙げら
れる。
ここで、 上記.炭素数 1以上の炭化水素基としては、 具体的には、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 ノニル基、 デシル基、 ゥンデシル基、 ドデシル基、 ト リデシル基、 テトラデシル基、 ペンタデシル基、 へキサデシル基、 ヘプタデシル 基、 ォクタデシル基、 ノナデシル基、 ィコシル基、ヘンィコシル基、 ドコシル基、 トリコシル基、 テトラコシル基、 ペンタ.コシル基、 へキサコシル基、 ヘプタコシ ル基、 ォクタコシル基、 ノナコシル基、 トリアコンチル基等のアルキル基 (これ らアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい);へキセニル基、 ヘプテニル基、 ォク テュル基、 ノネニル基、 デセニル基、 ゥンデセニル基、 ドデセニル基、 トリデセ ニル基、 テトラデセニル基、 ペンタデセニル基、 へキサデセニル基、 ヘプタデセ ニル基、ォクタデセニル基、 ノナデセニル基、ィコセ-ル基、ヘンィコセニル基、 ドコセニゾレ基、 ト リ コセニル基、 テトラコセニノレ基、 ペンタコセ二ノレ基、 へキサ コセ二/レ基、 ヘプタコセ二ノレ基、 ォクタコセニノレ基、 ノナコセニル基、 トリアコ ンテュル基、 等のアルケニル基 (これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよ く、 また二重結合の位置も任意である) ;等が例示できる。 一般式 ( 3 ) で表される化合物は、 一般式 (1 ) における aが 0、 bが 0、 c が 1、 dが 1である化合物に相当し、 R iは炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機 能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化 水素基又は機能性を有する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは炭素 数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に 好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基であり、 R 2及ぴ R 3は、 それぞれ個 別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素 基又は水素、 好ましくは炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基又は水素、 さらに好ましくは炭素数 1〜 4の炭化水素基又は 水素、 より好ましくは水素であり、 Xは酸素又は硫黄、 好ましくは酸素を示す。 一般式 ( 3 ) で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、 例えば、 Xが 酸素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の 炭化水素基を有するゥレア化合物である。
上記ゥレア化合物の合成例としては、 通常用いられる任意の合成法が使用可能
であるが、 例えば、 イソシァネートとアンモニア又はアミン化合物との反応によ る合成例が挙げ.ちれる。 .
0
H R3
ここで、上記ィソシァネートは通常用いられる任意の化合物が使用可能である。 これらの例としては、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0 ~ 3 0の炭化水素基又は機能性を有 する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキ ル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2 〜 2 0のアルケニル基を有するィソシァネートが挙げられる。
また、 上記アミン化合物としては、 例えば、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基が挙げられ、 好ましくは炭素数 1〜 1 0、 より好ましくは炭素数 1〜4の炭化水素基を有するアミン化合物が挙げら れる。
( A 2 ) 成分のより好ましい具体例としては、 例えば、 ドデシルゥレア、 トリ デシルゥレア、テ トラデシノレゥレア、ペンタデシルゥレア、へキサデシルゥレア、 ヘプタデシルゥレア、 ォクタデシルゥレア、 才レイルゥレア、 ステアリルウレァ 等の炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基又はアルケニル基を少なく とも 1つ有するゥ レア化合物が挙げられる。 ' 一般式 (4 ) で表される化合物は、 一般式 ( 1 ) における aが 1、 bが 0、 c が 1、 d力 1、 eが 0である化合物に相当し、 R は炭素数 1〜 3 0の炭化水素 基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、 より好まし くは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素 基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基であり、 R 2〜R 4は、 それ ぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭 化水素基又は水素、 好ましくは炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭 素数 1〜 1 0の炭化水素基又は水素、 さらに好ましくは炭素数 1〜 4の炭化水素
基又は水素、 より好ましくは水素であり、 ェ及ぴ ^ま、 それぞれ個別に、 酸素 又は硫黄、 好ま-しくは酸素を示す。) . ..
一般式 (4 ) で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、 例えば、 丄 及び X 2が酸素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するゥレイ ド化合物である。
上記ウレィ ド化合物の合成例としては、 通常用いられる任意の合成法が使用可 能であるが.、 例えば、 尿素又はウレァ化合物と酸塩化物との反応による合成例が 挙げられる。
なお、 酸塩化物としては、 通常用いられる任意の化合物が使用可能である。 こ れらの例としては、 炭素数 1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1 0 ~ 3 0の炭化水素基又は機能性を有する 炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基、よ り好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0 のアルケニル基を有するカルボン酸の塩化物が挙げられる。
また、 上記ゥレア化合物としては、 ゥレア、 N—メチルゥレア、 N—ェチルゥ レア、 N—ターシャリーブチルゥレア、 N , N—ジメチルゥレア等が例示でき、 例えば、 ィソシァネートとアンモニア又はァミン化合物との反応等により得るこ とができる。
0
\Ν 。 + Η-Ν -→ RL-N^N- R2
H R3 ここで、上記ィソシァネートは通常用いられる任意の化合物が使用可能である。 これらの例として 0、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 〜 3 0の炭化水素基を有するィソシァネートが挙げられる。
また、 上記アミン化合物としては、 例えば、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、好ましくは炭素数 1〜 1 0、 より好ましくは炭素数 1〜4の炭化水素基を有するアミン化合物である。
( A 3 ) 成分のより好ましい具体例としては、 例えば、 ドデシルクレイ ド、 ト リデシルゥレイ.ド、 テトラ-デ-シルゥレイ ド、 ペンタデシルゥレイ ド、 へキサデシ ルゥレイ ド、ヘプタデシルゥレイ ド、オタタデシルゥレイ ド、ォレイルゥレイ ド、 ステアリルウレィ ド等の炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基又はアルケニル基を少な く とも 1つ有するゥレイ ド化合物が挙げられる。 一般式 (5 ) で表される化合物は、 一般式 ( 1 ) における aが 1、 bが 0又は 1、 c力 以上の整数、 d力 1、 eカ 1、 f が◦又は 1である化合物に相当し、 R!は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水 素基、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0 〜 3 0の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニ ル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のァルケ ニル基であり、 R 2〜R 5は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水素、 好ましくは炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能 性を有する炭素数 1〜 1 0の炭化水素基又は水素、 さらに好ましくは炭素数 1〜 4の炭化水素基又は水素、 より好ましくは水素であり、 X は酸素又は窒素、 好 ましくは窒素、 2及び 3は、 それぞれ個別に、 酸素又は硫黄、 好ましくは酸素 を示し、 pは 0又は 1、 好ましくは 1、 mは 0又は 1、 好ましくは 0、 nは 1以 上の整数、 好ましくは 1又は 2、 より好ましくは 1を示す。
一般式 (5 ) で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、 具体的には、 例えば、 X 、 X 2及び X 3が酸素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能 性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有する化合物群であり、 例えば、 ァロ ファン酸エステル類ゃヒダントイン酸エステル類が挙げられる。
また、 一般式 (5 ) で表される窒素含有化合物の好ましい例としては、 具体的 には、 例えば、 が窒素、 X 2及ぴ X 3が酸素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水 素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するビゥレツ ト類 (ァ 口ファン酸アミ ド類)、 ヒダントイン酸アミ ド類が挙げられる。
上記ァロファン酸エステル類の合成例としては、 通常用いられる任意の合成法 が使用可能であるが、 例えば、
1 ) クロル炭酸エステルと尿素との反応による合成
2 ) シアン酸の蒸気と無水アルコールとの反応による合成
3 ) ウレタン..と、 塩化力/—レ ミル、 ホスゲン又は塩化チォニルとの反応による 合成
等の方法が挙げられる。 '
また、 上記ァロファン酸アミ ド類の合成例としては、 通常用いられる任意の合 成法が使用可能であるが、 例えば、 上記ァロファン酸エステルとァミン化合物と の反応によ.る合成例が挙げられる。
C18H35NH: + C2HcOH
また、 ヒダントイン酸アミ ドの合成例としては、 例えば、 ヒタントイン酸エス テルとァミン化合物との反応による合成例が挙げられる。
+ C2H5OH なお、 ァロファン酸エステルとしては、 通常用いられる任意の化合物が使用可 能である。 これらの例としては、 炭素数 1以上の炭化水素基又は機能性を有する 炭素数 1以上の炭化水素基、 好ましくは炭素数 3 0以下の炭化水素基又は機能性 を有する炭素数 3 0以下の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 0以下の炭化水 素基又は機能性を有する炭素数 1 0以下の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 4 以下のアルキル基、 アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましく は炭素数 4以下のアルキル基を有するァロファン酸エステルが挙げられる。
また、 上記ヒダントイン酸エステルとしては、 通常用いられる任意の化合物が 使用可能である。 これらの例としては、 炭素数 1以上の炭化水素基又は機能性を 有する炭素数 1以上の炭化水素基、 好ましくは炭素数 3 0以下の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 3 0以下の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 0以下の
炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0以下の炭化水素基、 より好ましくは炭 素数 4以下のアルキル基、 ルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、 特に好 ましく は炭素数 4以下のアルキル基を有するァロファン酸エステルが挙げられる。 また、 上記アミン化合物と しては、 例えば、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 好ましくは炭素数 1 0〜 2 0、特に好ましく は炭素数 1 2〜 1 8の炭化水素基を有するァミン化合物である。 これらは 1.級又は 2級ァミンであることが望ましい。
( A 4 ) 成分のより好ましい具体例と しては、 例えば、 メチルァロファン酸ェ ステノレ、 ェチノレア口ファン酸エステノレ、 プロピ /レア口ファン酸エステノレ、 イ ソァ ミノレア口ファン酸エステノレ、 ォクチ/レア口ファン酸エステゾレ、 セチノレア口ファン 酸エステル、 モノグリ コーノレァロファン酸エステノレ、 モノグリセリルァロファン 酸エステル、 フエ二/レア口ファン酸エステル、 ベンジルァ口ファン酸エステル、 ドデシルァロファン酸エステル ト リデシルァロファン酸エステル、 テ トラデシル ァロファン酸エステル、 ペンタデシノレァロファン酸エステノレ、 へキサデシルァロ ファン酸エステ/レ、 ヘプタデシルァロファン酸エステル、 ォクタデシルァロファ ン酸エステノレ、 才レイノレア口ファン酸エステル、 ステアリノレア口ファン酸エステ ル等のァロファン酸エステル ; ドデシルァロファン酸アミ ド、 ト リデシルァロフ ァン酸ァミ ド、 テ トラデシルァロファン酸アミ ド、 ペンタデシルァロファン酸ァ ミ ド、 へキサデシルァロファン酸アミ ド、 ヘプタデシルァロファン酸アミ ド、 ォ クタデシルァロファン酸アミ ド、 ォレイルァロファン酸アミ ド、 ステアリルァロ ファン酸ァミ ド等の炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基又はアルケニル基を少なく と も 1つ有するァロファン酸アミ ド ; メチルヒダントイン酸エステル、 ェチルヒダ ン トイン酸エステル、 プロ ピルヒダシ トイン酸エステル、 イソアミルヒダン トイ ン酸エステゾレ、 ォクチノレヒダン トイン酸エステゾレ、 セチゾレヒダントイン酸エステ ル、 モノ グリ コールヒダン トイン酸エステル、 モノグリセリルヒダン トイン酸ェ ステル、 フエ二/レヒダン トイン酸エステル、 ベンジノレヒダン トイン酸エステル、 ドデシルヒダン トィン酸エステルト リデシルヒダン トイン酸エステル、 テ トラデ シノレヒダントイン酸エステノレ、 ペンタデシ/レヒダントイン酸エステル、 へキサデ シルヒダントイン酸エステ/レ、 ヘプタデシルヒダントイン酸エステル、 ォクタデ シルヒダン トイン酸エステル、 ォレイルヒダン トイン酸エステル、 ステアリルヒ
ダントイン酸エステル等のヒダントイン酸エステル ; ドデシルヒダントイン酸ァ ミ ド、 トリデシルヒダント-ィン酸ァミ ド、 テトラデシル.ヒ.ダントイン酸ァミ ド、 ペンタデシルヒダントイン酸ァミ ド、 へキサデシルヒダントイン酸ァミ ド、 ヘプ タデシルヒダントイン酸アミ ド、 ォクタデシルヒダントイン酸アミ ド、 ォレイル ヒダントイン酸アミ ド、 ステアリルヒダントイン酸ァミ ド等の炭素数 1 2〜 2 0 のアルキル基又はアルケニル基を少なく とも 1つ有するヒダントイン酸エステル 等が挙げられる。 ' 一般式 (6 ) で表される化合物は、 一般式 ( 1 ) における aが 1、 bが 0、 c が 0、 dが 2、 eが 0、 X 2が酸素である化合物に相当し、 1 1は炭素数1〜 3 0 の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 好ましく は炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0〜 3 0の炭化水 素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は機能性 を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基であり、 R 2〜R 4は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭 素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水素、 好ましくは炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 1 0の炭化水素基又は水素、 より好ましくは炭素数 1 〜 4の炭化水素基又は水素、 さらに好ましくは水素を示す。
一般式 (6 ) で表される窒素含有化合物としては、 具体的には、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するヒ ドラ ジド及ぴその誘導体である。 R!が炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有 する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 R 2〜R 4が水素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭 化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するヒ ドラジド、 R i及ぴ1¾ 2〜R 4のいずれかが炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 R 2〜R 4の残りが水素である場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有する N—ヒ ドロカルビルヒ ドラジド(ヒ ドロカルビルは炭化水素基等を示す)である。 上記一般式 (6 ) で表される窒素含有化合物の合成方法としては、 通常用いら れる任意の合成法、 例えば、 米国特許出願公開第 2 0 0 3 / 0 0 0 8 7 8 5号明 細書に記載された方法等が使用可能である力 S、例えば、以下の方法が挙げられる。
( 1 ) 有機酸のエステルとヒ ドラジン類との反応による合成例
0 0
Ra ~ C II— 0— Rb + H2N— NH2― Ra ~ C II— HN—— NH2 + Rb ~ OH
R
a ~ i C— O― R
b + HfN― NH
2→- R
a ~ f C― H ― H + R
b ~~ OH
( 2 ) 有機酸塩化物又は有機酸無水物とヒ ドラジン類との反応
( 3 ) 有機酸アミ ドとヒ ドラジン又はヒ ドラジン類との反応
ここで、 有機酸エステル、 有機酸塩化物、 有機酸無水物及ぴ有機酸アミ ドは、 通常用いられる任意の化合物が使用可能である。 有機酸エステルの例としては、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 好ましくほ炭素数 1 0〜3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 9〜 3 0の 炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 1〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又は 機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 1〜 2 0のアルケニル基を 有する有機酸、 すなわち、 脂肪族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 若しくは脂環 式カルボン酸 (これらはモノ、 ジ、 トリカルボン酸であってもよく、 ォキシカル ボン酸であってもよい) と、 炭素数 1〜 3 0のアルコール類とのエステル等が挙 げられる。 また、 有機酸塩化物、 有機酸無水物及ぴ有機酸アミ ドとしては、 上記 有機酸の塩化物、 無水物、 及び上記有機酸とアンモニア又は有機アミン (有機ァ ミンはモノアミン、 ジァミン、 ポリアミン、 アル力ノ一ルァミン等であってもよ い) とのアミ ド等が挙げられる。
また、 上記ヒ ドラジン類としては、 通常用いられる任意の化合物が使用可能で あり、 ヒ ドラジンの他、 炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1 〜 1 0の炭化水素基、 好ましくは炭素数 1〜 4の炭化水素基を分子中に少なく と も 1個有するヒ ドラジン類、 例えば、 N—メチルヒ ドラジン、 N—ェチルヒ ドラ ジン、 N—ターシヤリブチルヒ ドラジン、 N, N—ジメチルヒ ドラジン等が例示 できる。
本発明における (A 5 ) t ドラジド誘導体は、 上記一般式 (6 ) で表される窒
素含有化合物に酸あるいはその塩で変性させて得られる。
酸としては、 ..ホウ酸、 リ.ン酸.、 カルボン酸が好ましく用いられ、 塩としてはホ ゥ酸塩、 リン酸塩、 カルボン酸塩が挙げられる。 また、 これらの混合物も用いる ことができる。 これらの中でも、 ホウ酸おょぴホウ酸塩が特に好ましい。
これらの合成方法は任意の方法を使用可能であるが、 例えば、 上記窒素含有化 合物に、 ホウ酸、 リン酸、 あるレ、はカルボン酸をへキサン、 トルエン、 キシレン 等の有機溶.媒中に採取し、 必要に応じて水を加え、 反応温度 5 0〜 9 9 °Cで 0 . 5〜 5時間反応させ、 次いで 1 0 0 °C以上で水分を留去した後に有機溶媒層を冷 却して白色結晶を析出させ、 減圧濾過することで得られる。 また、 必要に応じ、 得られた白色結晶をトルエンおよびメタノールの有機溶媒で、 白色結晶が有機溶 媒に溶解しにくい温度、 例えば室温で洗浄し、 白色結晶に付着した有機溶媒を留 去すれば純度の高いものが得られるので好ましい。
なお、 一般式 (6 ) で表される窒素含有化合物と、 酸又はその塩との反応割合 は、 特に限定されるものではないが、 好ましくは前記窒素含有化合物 1モルに対 し、 酸又はその塩を 0 . 0 5〜 1モル、 好ましくは 0 . 2〜 1モル、 特に好まし くは 0 . 5 ~ 1モルの割合で反応させる。
本発明のヒ ドラジド誘導体から成る潤滑油添加剤は、潤滑油基油、摩耗防止剤、 無灰分散剤、 酸化防止剤、 金属系清浄剤、 摩擦調整剤、 粘度指数向上剤、 腐食防 止剤、 防鲭剤、 抗乳化剤、 '金属不活性化剤、 消泡剤、 シール膨潤剤及び着色剤か ら選ばれる少なく とも 1種を含有して潤滑油添加剤組成物として用いることもで さる。 一般式 (7 ) で表される化合物は、 一般式 ( 1 ) における aが 1、 bが 0、 c が 0、 dが 2、 e力 S 0〜 2、 f が 0又は 1である化合物に相当し、 R は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 好ましくは炭素数 1 0〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1 0〜 3 0 の炭化水素基、 より好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基、 アルケニル基又 は機能性を有する炭化水素基、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルケニル基 であり、 R 2〜R 5は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を 有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水素好ましくは、 炭素数 1〜 1 0の炭化
水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 1 0の炭化水素基又は水素、 より好ましくは 炭素数 1〜4の„炭化水素基.又は.水素、さらに好ましくは水素であり、 X は酸素、 窒素又は硫黄、 好ましくは酸素又は窒素、 より好ましくは窒素であり、 X 2は酸 素又は硫黄、 好ましくは酸素であり、 mは 0〜 2、 好ましくは 0又は 1、 特に好 ましくは 1であり、 nは 0又は 1、 好ましくは 1を示す。
一般式 ( 7 ) で表される窒素含有化合物としては、 具体的には、 mが 0、 X 2 が酸素の場.合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0 の炭化水素基を有するヒ ドラジド誘導体であり、 より詳細には、 mが 0、 X 2が 酸素、 R Jが炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の 炭化水素基、 R 2〜R 5が水素の場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を 有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するヒ ドラジド; が 0、 X 2が酸素、 R i及び R 2〜R 5のいずれかが炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する 炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 R 2〜R 5の残りが水素である場合、 炭素数 :!〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有する N—ヒ ドロカルビルヒ ドラジド (ヒ ドロカルビルは炭化水素基等を示す) 等が挙 げられる。なお、上記ヒ ドラジド誘導体の合成方法は、前述の方法が挙げられる。 また、 一般式 ( 7 ) で表される窒素含有化合物の他の好ましい例としては、 具 体的には、 例えば、 が窒素、 X 2が酸素である場合、 炭素数 1〜 3 0の炭化水 素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基を有するカルパジンァミ ド (セミカルバジド) 誘導体あるいはカルバジド誘導体である。
上記カルバジンァミ ド誘導体のより具体的な例としては、 例えば R iが炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 R 2〜 R 5の全てが水素、 X!が窒素、 mが 1、 nが 1であるカルバジンアミ ド誘導体; R iが炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水 素基、 R 2、 R 4および R 5が水素、 R 3が炭素数 1〜 1 0の炭化水素基又は機能 性を有する炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 X が窒素、 mが 1、 nが 1である N —ヒ ドロカルビルカルパジンアミ ド誘導体 (ヒ ドロカルビルは炭化水素基を示 す); R が炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭 化水素基、 R 2〜R 5の全てが水素、 が窒素、 mが 2、 nが 1であるカルパジ ド誘導体 ; R 1が炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1〜 3
0の炭化水素基、 R 2、 R 4および R 5が水素、 R 3が炭素数 1〜 1 0の炭化水素 基又は機能性を有する炭素数-.1〜 1 0の炭化水素基、 X. iが窒素、 mが 2、 nが 1である N—ヒ ドロカルビルカルパジド誘導体 (ヒ ドロカルビルは炭化水素基を 示す) 等が挙げられる。
上記カルパジンアミ ド誘導体、 カルパジド誘導体の合成方法としては、 通常用 いられる任意の合成法が使用可能であり、 前述した方法が挙げられる。
本発明においては (A 6 ) 成分として、 上記一般式 ( 7 ) で表される窒素含有 化合物にホウ酸、 リン酸、 カルボン酸あるいはこれらの塩を作用させて得られる 該窒素含有化合物のホウ酸塩、 リン酸塩、 カルボン酸塩及びこれらの混合物も用 いることができる。
本発明の (A 6 ) 成分における有機金属塩又は有機金属錯体は、 金属、 金属酸 化物、 金属水酸化物、 金属塩化物等と塩又は錯体を形成することができる有機物 とから形成される有機金属塩又は有機金属錯体である。 このような有機物として は、 炭素数 1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1以上の炭化水素基を 少なく とも 1つ有する有機酸の他、 水酸基を有する有機化合物等が挙げられ、 具 体的には、 例えば、 炭素数 1以上の炭化水素基又は機能性を有する炭素数 1以上 の炭化水素基を少なく とも 1つ有する、 カルボン酸、 ナフテン酸、 リン酸、 チォ リ ン酸、 ジチォリ ン酸、 ホスホン酸、 チォホスホン酸、 ジチォホスホン酸、 スノレ ホン酸、 サリチル酸、 力ルバミン酸、 チォカルパミン酸、 ジチォ力ルバミン酸、 アルコール、 フエノール、 部分エステル、 部分エーテル、 カーボネート等及びこ れらの誘導体等が挙げられる。
上記炭素数 1以上の炭化水素基としては、 上記で述べた炭素数 1〜 3 0の炭化 水素基の他、炭素数 3 1以上、例えば炭素数 3 1〜 6 0の炭化水素基も含まれる。 本発明においては、 炭素数 3〜 2 0、 好ましくは炭素数 4〜 1 8の炭化水素基 を少なく とも 1つ有するリン酸エステルの金属塩、チォリン酸エステルの金属塩、 ジチォリ ン酸エステルの金属塩、 ホスホン酸エステルの金属塩、 チォホスホン酸 エステルの金属塩、ジチォホスホン酸エステルの金属塩、力ルバミン酸の金属塩、 チォカルバミン酸の金属塩、 ジチォカルパミン酸の金属塩、 ナフテン酸の金属塩 等が好ましい例として挙げられる。
ここでいう金属は、 特に制限はないが、 具体的には、 例えば、 リチウム、 ナト
リ ウム、 カリ ウム、 セシゥム等のアル力リ金属、 カルシウム、 マグネシウム、 パ リ ウム等のアル—カリ土類金属、..亜鉛、 銅、 鉄、 鉛、 ニッケル、 銀、 マンガン、 モ リブデン等の重金属等が挙げられ、 マグネシウム、 カルシウム、 亜鉛、 銅、 モリ プデンから選ばれる少なく とも 1種の金属、 特に亜鉛であることが好ましい。 本発明においては (A 6) 成分の油溶性金属錯体は、 (a) 前記 (A 1) 成分、
(A 2) 成分、 (A 3) 成分、 (A4) 成分、 (A 5) 成分及び上記一般式 (7) で 表される窒.素含有化合物から選ばれる少なく とも 1種の化合物と、 (b)有機金属 塩及ぴ Z又は有機金属錯体を混合して形成することができるが、 前記成分にさら に( c )アミン化合物を混合して得られる油溶性金属錯体も用いることができる。
(a) 成分としては、 比較的低温 (例えば 60°C以下) で油溶性の乏しい一般 式( 7)で表される窒素含有化合物又はその酸変性誘導体であることが好ましい。
( c ) ァミン化合物は、 (b) 成分と錯体を形成し、 (a) 成分、 (b) 成分及び
( c )成分からなる複合油溶性金属錯体を形成するものと考えられる。 (c)成分 は、 (b)成分のうち、特に油溶性に乏しい有機金属塩又は有機金属錯体、例えば、 リン酸エステルの金属塩、 ホスホン酸エステルの金属塩等を使用する場合に有用 であり、 予めこのような (b) 成分と混合して溶解又は錯体を形成させて油溶化 しておいても良い。
ァミ ン化合物としては、 アミン系酸化防止剤、 無灰分散剤及び Z又はその誘導 体、 あるいは R— NH2、 R— NHR、 N R 3で表される脂肪族ァミン等が好まし い例として挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、 具体的には、 芳香族ァミン化合物、 アルキルジ フエニノレアミン、 アルキルナフチルアミン、 フエニル一 α—ナフチルァミン、 ァ ルキルフエ二ルー α—ナフチルァミン等の潤滑油用途に一般的に公知のァミン系 酸化防止剤が挙げられる。 これらは常温で液状であるものが好ましい。 なお、 こ こでいうアルキル基とは炭素数 1〜 3 0、 好ましくは 3 ~ 20、 特に好ましくは 4〜 1 0のアルキル基であり、 その置換数は 1 ~ 4、 好ましくは 1〜 2である。 無灰分散剤としては、 後記する (D— 1) コハク酸イミ ド、 (D— 2) ベンジル ァミン、' (D— 3 ) ポリアミン、 あるいはアルキル又はアルケユルフェノ—ル、 ホ ルムアルデヒ ド及ぴポリアミンのマンニッヒ反応生成物及ぴこれらの化合物の誘 導体から選ばれる少なく とも 1種の化合物であることが好ましい。
上記 (D— 1) コハク酸イミ ドとしては、 後記の一般式 ( 1 7) 又は ( 1 8) で示される化合..物等が、 (D-—.2.)ベンジルァミンとしては.、後記の一般式(1 9) で示す化合物等が、 (D— 3) ポリアミンとしては、 後記の一般式 (20) で示す 化合物等が例示できる。
上記無灰分散剤及び Z又はその誘導体においては、 (a) 成分及ぴ(b) 成分か らなる錯体あるいは (b) 成分と錯体を形成しやすい点から、 塩酸法における全 塩基価が 5.m g KOHZg以上であることが好ましく、 1 0m g KOH/g以上 であることがさらに好ましく、 2 0 m g KOH/ g以上であることが特に好まし い。 なお、 塩酸法における全塩基価とは、 J I S K 2 5 0 1の 6. 電位差滴 定法 (塩基価) に規定される方法で測定された値を意味する。
無灰分散剤の誘導体としては、 具体的には、 (D— 1) 〜 (D— 3) で示す窒素 含有化合物等にホウ素化合物、 含酸素有機化合物、 硫黄化合物等、 あるいはこれ らを 2種以上組合せて作用させて残存するアミノ基及ぴ Z又はィミノ基の一部又 は全部を中和したり、 アミ ド化した、 各種変性化合物を挙げることができる。 上記ホウ素化合物としては、 ホウ酸、 ホウ酸塩、 ホウ酸エステル類等が挙げら れる。 ホウ酸としては、 具体的には例えばオルトホウ酸、 メタホウ酸及ぴテトラ ホウ酸等が挙げられる。 ホウ酸塩としては、 ホウ酸のアルカリ金属塩、 アルカリ 土類金属塩又はアンモニゥム塩等が挙げられ、 より具体的には、 例えばメタホウ 酸リチウム、 四ホウ酸リチウム、 五ホウ酸リチウム、 過ホウ酸リチウム等のホウ 酸リチウム;メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリ ウム、 五ホウ酸ナトリ ウム、 六ホウ酸ナトリ ウム、 八ホウ酸ナトリ ウム等のホウ酸ナト リウム ; メタホウ酸カリ ウム、 四ホウ酸カリ ウム、 五ホウ酸カリ ウム、 六ホウ酸 カリ ウム、 八ホウ酸カリ ウム等のホウ酸カリウム ; メタホウ酸カルシウム、 ニホ ゥ酸カルシウム、 四ホウ酸三カルシウム、 四ホウ酸五カルシウム、 六ホウ酸カル シゥム等のホウ酸カルシウム;メタホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、 四ホウ酸三マグネシウム、 四ホウ酸五マグネシウム、 六ホウ酸マグネシウム等の ホウ酸マグネシウム ;及ぴメタホウ酸アンモニゥム、 四ホウ酸アンモニゥム、 五 ホウ酸アンモュゥム、 八ホウ酸アンモニゥム等のホウ酸アンモニゥム等が挙げら れる。
また、 ホウ酸エステルとしては、 ホウ酸と好ましくは炭素数 1〜 6の脂肪族ァ
ルコールとのエステル等が挙げられ、より具体的には例えば、ホウ酸モノメチル、 ホウ酸ジメチル.、 ホウ酸ト_リ チル、 ホウ酸モノェチル、. ホウ酸ジェチル、 ホウ 酸トリエチル、 ホウ酸モノプロピル、 ホウ酸ジプロピル、 ホウ酸トリプロピル、 ホウ酸モノプチル、 ホウ酸ジブチル、 ホウ酸トリブチル等が挙げられる。
上記ホウ素化合物を作用させたコハク酸ィミ ド誘導体は、 潤滑油組成物に耐熱 性、 酸化安定性を付与できることから好ましく用いられるが、 その窒素当量とホ ゥ素当量と.の比 (B Z N当量比) は、 特に制限はないが、 (a ) 成分及び (b ) 成 分と錯体を形成しやすいことから、 1以下であることが好ましく、 0 . 7以下で あることがより好ましく、 0 . 5以下であることが特に好ましい。
上記含酸素有機化合物としては、 具体的には、 例えば、 ぎ酸、 酢酸、 グリコー ル酸、 プロピオン酸、 乳酸、 酪酸、 吉草酸、 カプロン酸、 ェナント酸、 力プリル 酸、 ペラルゴン酸、 力プリン酸、 ゥンデシル酸、 ラウリン酸、 トリデカン酸、 ミ リスチン酸、 ペンタデカン酸、 パルミチン酸、 マルガリン酸、 ステアリン酸、 ォ レイン酸、 ノナデカン酸、 エイコサン酸等の炭素数 1〜 3 0のモノカルボン酸; シユウ酸、 フタル酸、 トリメ リ ッ ト酸、 ピロメ リット酸等の炭素数 2〜 3 0の リカルボン酸若しくはこれらの無水物、 又はエステル化合物;炭素数 2〜 6のァ ルキレンォキサイ ド ; ヒ ドロキシ (ポリ) ォキシアルキレンカーボネー 1、等が挙 げられる。 このような含酸素有機化合物を作用させることで、例えば、一般式( 1 7 ) 〜 (2 0 ) の化合物におけるアミノ基又はイミノ基の一部又は全部が次の一 般式 ( 1 2 ) で示す構造になると推定される。
N_CO-R26 (12)
/ ここで R 2 6は水素原子、 炭素数 1〜 2 4のアルキル基、 アルケニル基、 アルコ キシ基、 又は一 O— ( R 2 7 0 ) m Hで表されるヒ ドロキシ (ポリ) ォキシアルキレ ン基を示し、 R 2 7は炭素数 1〜4のアルキレン基を示し、 mは 1〜5の整数を示 す。
. これら (D— 1 ) 〜 (D— 3 ) 成分及びこれら化合物の誘導体は、 ( a ) 成分及 ぴ (b ) 成分と反応して錯体を形成すると考えられ、 潤滑油添加剤中、 あるいは 潤滑油組成物中で安定に存在させることができ、 また潤滑油組成物の製造時間を
短縮することができるため、 特に好ましく使用することができる。 これらの中で は、 (D— 1 ) ハク酸ィ ミ ド:及び/又はその誘導体が好ましく、 あるいは (D— 1 ) 〜 (D— 3 ) 成分のホウ素化合物誘導体が好ましく、 特に (D— 1 ) コハク 酸イ ミ ドのホウ素化合物誘導体が、 本発明の潤滑油添加剤又は潤滑油組成物の耐 熱性、 酸化安定性及び極圧性等をより高めることができる点で特に望ましい。 また、 その他の ( c ) 成分と してのァミン化合物と しては、 例えば、 メチルァ ミ ン、 ェチノレアミ ン、 プロ ピノレアミ ン、 ブチノレアミ ン、 ペンチノレアミ ン、 へキシ ルァミン、 ヘプチルァミン、 ォクチルァミン、 ノニルァミン、 デシルァミン、 ゥ ンデシルァミ ン、 ドデシルァミ ン、 ト リデシルァミ ン、 テ トラデシルァミ ン、 ぺ ンタデシルァミン、 へキサデシルァミン、 ヘプタデシルァミン、 ォクタデシルァ ミン、 ジメチルァミン、 ジェチルァミン、 ジプロピルァミン、 ジブチルァミン、 ジペンチノレアミン、 ジへキシ /レアミン、 ジへプチ レアミン、 ジォクチルァミン、 ジノニルァミン、 ジデシルァミン、 ジゥンデシルァミン、 ジドデシルァミン、 ジ ト リデシルァミン、 ジテ トラデシルァミン、 ジペンタデシルァミン、 ジへキサデ シルァミン、 ジヘプタデシルァミン、 ジォクタデシルァミン、 メチルェチルアミ ン、 メチノレプロピルァミン、 メチルブチルァミン、 ェチルプロピルァミン、 ェチ ノレブチルァミン、 プロピノレブチルァミン、 ペンチルメチルァミン、 へキシノレメチ ルァミン、ヘプチルメチルァミン、ォクチルメチルァミン、 ノニルメチルァミン、 デシルメチルァミン、 ゥンデシルメチルァミン、 ドデシルメチルァミン、 ト リデ シルメチルァミン、 テ トラデシ/レメチノレアミン、 ペンタデシノレメチルァミン、 へ キサデシルメチルァミン、 ヘプタデシルメチルァミン、 ォクタデシルメチルアミ ン、 ト リ メチノレアミン、 ェチ ジメチルァミン、 プロピルジメチルァミン、 ブチ ルジメチルァミン、 へキシ レジメチルァミン、 ォクチルジメチルァミン、 デシル ジメチルァミン、 ドデシルジメチルァミン、 ォクタデシルジメチルァミン等の炭 素数 1〜 3 0のアルキル基 (これらのアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい) を有するアルキノレアミ ン;エテュルァミ ン、プロぺニノレアミ ン、ブテニルァミ ン、 ォクテニルァミ ン、 才レイルァミ ン、 オタテュルメチルァミ ン、 デセニルメチル ァミン、 ドデセニルメチルァミン、 ォクタデセニルメチルァミン、 ォクテニルジ メチルァミン、 デセニルジメチルァミン、 ドデセ二ルジメチルァミン、 ォクタデ セニルジメチルアミン等の炭素数 2〜 3 0のアルケニル基 (これらのアルケニル
基は直鎖状でも分枝状でもよい) を有するアルケニルァミン ; シクロへキシルァ ミン、 メチノレシ.クロへキシソレアミン、 ェチルシクロへキ.シルァミン等の炭素数 3 ~ 3 0のシクロアルキル基、 アルキル又はアルケニルシクロアルキル基 (これら のアルキル又はアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 置換位置は任意であ る) を有する脂環式ァミ ン ; メタノールァミ ン、 ェタノールァミ ン、 プロパノー ノレアミ ン、 ブタノーノレアミ ン、 ペンタノ一ノレアミ ン、 へキサノールァミ ン、 ヘプ タノールァミン、 ォクタノールァミン、 ノナノ一ルァミン、 デカノールァミン、 ドデカノールァミン、 ォクタデカノールァミン、 メタノールエタノールァミン、 メタノールプロパノールァミン、 メタノールプタノーノレアミン、 ェタノ一ノレプロ パノーノレアミ ン、 エタノールブタノールァミ ン、 及びプロパノールブタノ一ノレア ミン等の炭素数 1〜 3 0のアル力ノール基 (これらのアル力ノール基は直鎖状で も分枝状でもよい) を有するアル力ノールァミン ; メチレンジァミン、 エチレン ジァミン、 プロピレンジァミン、 及ぴブチレンジァミン等の炭素数 1〜 3 0のァ ノレキレン基を有するアルキレンジァミン ; ジエチレント リアミン、 ト リエチレン テ トラミン、 テ トラエチレンペンタミン、 ペンタエチレンへキサミン等のポリア ミン ; ゥンデシルジェチルァミン、 ゥンデシルジェタノールァミン、 ドデシルジ プロ くノ一/レアミン、 ォレイルジェタノールァミン、 ォレイルプロピレンジアミ ン、 ステアリルテ トラェチレンペンタミン等の上記モノァミン、 ジァミン、 ポリ ァミンに炭素^: 8〜 2 0のアルキル基又はアルケニル基を有する化合物や N—ヒ ドロキシェチルォレイルイミダゾリン等の複素環化合物 ; これらの化合物のアル キレンォキシド付加物 ;及びこれらの混合物等が例示できる。
これらのアミン化合物の中でもデシルァミン、 ドデシルァミン、 ト リデシルァ ミン、 ヘプタデシルァミン、 ォクタデシルァミン、 才レイルァミン、 ステアリル ァミンデシノレジメチノレアミン、 ゥンデシ ジェチ /レアミン、 ゥンデシ^^ジェタノ ールァミン、 ドデシルジメチルァミン、 ト リデシルジメチルァミン、 ヘプタデシ ルジメチルァミン、 ォクタデシルジメチルァミン、 ォレイルジメチルアミン及ぴ ステアリルジメチルァミン等の炭素数 8〜 2 0、 好ましくは炭素数 1 2〜 1 8の アルキル基又はアルケニル基を有する脂肪族ァミン (これらは直鎖状でも分枝状 でもよい) が好ましい例として挙げることができる。
なお、 ( c ) 成分のうち、 脂肪族ァミン、 好ましくは脂肪族モノアミンを使用す
ると、 金属間の摩擦低減効果にさちに優れた潤滑油添加剤を得ることができ、 中 でも、 脂肪族第.3級ァミン.を使用する場合、 極圧性にさら Jこ優れた潤滑油添加剤 を得ることができるので特に好ましい。
本発明においては、 ( c )成分としては、上記で挙げたァミン化合物を 1種又は 2種以上混合して使用することができる。
(A 6 ) 成分の油溶性金属錯体の製造方法は、 特に制限はないが、 (a ) 成分と (b ) 成分、 又は ( a ) 成分、 (b ) 成分及び ( c ) 成分、 又は (a ) 成分と、 予 め (b ) 成分と ( c ) 成分を混合して油溶化したもの、 又は、 (a ) 成分と ( c ) 成分の混合物と (b ) 成分を、 混合して錯体を形成させることで得られる。 その 混合温度は、 特に制限はないが、 6 0°C以下では錯体形成に多大な時間を要する ことから、 好ましくは 7 0°C以上、 より好ましくは 8 0°C以上、 さらに好ましく は 9 0 °C以上、特に好ましくは ( A)成分の融点以上、好ましくは 2 0 0 °C以下、 より好ましくは 1 5 0°C以下、 特に好ましくは 1 2 0 以下で、 上記のいずれか の組合せの原料を直接、 又は有機溶媒中で錯体を形成するまで混合することで得 られる。 その混合時間は、 例えば 5分〜 5時間、 好ましくは 2 0.分以上、 特に好 ましくは 3 0分以上である。 なお、 有機溶媒が潤滑油基油の場合は、 そのまま本 発明の油溶性金属塩を含有する潤滑油添加剤として供することができ、 また、 有 機溶媒がへキサン、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 デカリン等の潤滑粘度を有 しない有機溶媒の場合は、 減圧蒸留等により当該有機溶媒を留去して得ることが できる。
(A 6 ) 成分の油溶性金属塩の調製に際し、 (a ) 成分と (b ) 成分との混合比 率、 あるいは ( a ) 成分、 (b ) 成分及び (c ) 成分との混合比率は特に制限はな いが、 (b ) 成分 1質量部に対し、 (a ) 成分又は (a ) 成分及び (c ) 成分を 0. 0 1〜 3 0質量部、 好ましくは 0. 1 5質量部以上、 より好ましくは 0. 2質量 部以上、 さらに好ましくは 0. 3質量部以上、 さらに好ましくは 0. 5質量部以 上、 特に好ましくは 0. 8質量部以上、 1 0質量部以下、 より好ましくは 5質量 部以下混合する。
上記のようにして得られた油溶性金属錯体は、 (a ) 成分、 (b) 成分、 (c ) 成 分の種類及びその混合量の選択により、 例えば、 ( a ) 成分が一般式 (7) で表さ
れる窒素含有化合物の場合、 下記一般式 ( 1 3) で表される油溶性金属錯体であ ることが好まし.い。 _ . .
上記一般式 ( 1 3) において、 R は炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は機能性 を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基であり、 R
2〜R
7は、 それぞれ個別に、 炭 素数 1〜 3 0の炭化水素基、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基又は水 素であり、 ェは酸素、 窒素又は硫黄、 X
2は酸素又は硫黄、 mは 0〜2、 a及び pは、 それぞれ個別に、 1又は 2、 nは 0又は 1、 rは 1〜3の整数、 sは 0〜 2の整数、 Mは金属、 Yは下記一般式 ( 14)〜( 1 6 ) から選ばれる基を示す。
O
-0— C II— R ( 1 6) 上記一般式 ( 1 4)、 ( 1 5) 及び ( 1 6) において、 R 8〜Rュ ,は、 それぞれ 個別に、 炭素数 3〜 2 0の炭化水素基、 1 1 2は炭素数1〜3 0の炭化水素基又は 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基、 X3〜X6は、 それぞれ個別に、 酸 素又は硫黄、 tは 0又は 1を示す。
また、 前記'金属は、 マグネシウム、 カルシウム、 亜鉛、 銅、 モリブデンから選 ばれる少なく とも 1種の金属、 特に亜鉛であることが好ましい。
上記のようにして得られた (A6) 成分の油溶性金属錯体は、 比較的低温 (例
えば 6 0 °C以下) で油溶性の乏しい (a ) 成分を容易に潤滑油基油に溶解させる ことができ、 低.温から高温にか.けて安定的に溶解状態を保っため、 潤滑油添加剤 又は潤滑油組成物に適用しゃすい。
本発明の (A 6 ) 成分からなる潤滑油添加剤は、 上記油.溶性金属錯体を含有す る潤滑油添加剤であり、 要求される潤滑油組成物の性能に応じ、 無灰分散剤、 酸 化防止剤、 摩擦調整剤、 摩耗防止剤、 金属系清浄剤、 粘度指数向上剤、 腐食防止 剤、 防鲭剤、 抗乳化剤、 金属不活性化剤、 シール膨潤剤、 消泡剤及び着色剤、 あ るいは粘度調整のための潤滑油基油から選ばれる 1種又は 2種以上の成分を混合 したパッケージ添加剤として供することも可能である。 その場合、 上記 (a ) 成 分及び (b ) 成分、 又は上記 ( a ) 成分、 ( b ) 成分及び ( c ) 成分に加え、 上記 各種の添加剤、 必要に応じ潤滑油基油を、 上記条件で混合しても良いし、 上記油 溶性金属錯体を上記各種の添加剤、 必要に応じて潤滑油基油に室温〜 2 0 0 °C、 好ましくは 3 0 °C以上、 より好ましくは 4 0 °C以上、 好ましくは 1 5 0 °C以下、 より好ましくは 1 2 0 °C以下、より好ましくは 9 0 °C以下、特に好ましくは 6 0 °C 以下で混合しても良い。 一般式 ( 1 ) 〜 (7 ) および ( 1 2 ) 〜 ( 1 6 ) における炭素数:!〜 3 0の炭 化水素基としては、具体的には、 アルキル基、 シク口アルキル基、アルケニル基、 アルキル置換シクロアルキル基、 ァリール基、 アルキル置換ァリール基、 及ぴァ リールアルキル基を挙げることができる。
上記アルキル基としては、例えばメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 ノニル基、 デシル基、 ゥン デシル基、 ドデシル基、 ト リデシル基、 テ トラデシル基、 ペンタデシル基、 へキ サデシル基、 ヘプタデシル基、 ォクタデシル基等のアルキル基 (これらアルキル 基は直鎖状でも分枝状でもよい) を挙げることができる。
上記シクロア/レキノレ基としては、 例えば、 シクロペンチル基、 シクロへキシル 基、 シク口へプチル基等の炭素数 5〜 7のシクロアルキル基を挙げることができ る。 また上記アルキルシク口アルキル基としては、 例えば、 メチルシクロペンチ ノレ基、 ジメチノレシクロペンチノレ基、 メチ /レエチノレシクロペンチ/レ基、 ジェチノレシ クロペンチル基、 メチノレシク口へキシノレ基、 ジメチノレシクロへキシノレ基、 メチル
ェチルシク口へキシル基、ジェチルシク口へキシル基、メチルシク口へプチル基、 ジメチルシクロ.. プチル基、 メ.チルェチルシクロへプチル基、 ジェチルシクロへ プチル基等の炭素数 6〜 1 1のアルキルシクロアルキル基 (アルキル基のシクロ アルキル基への置換位置も任意である) を挙げることができる。
上記アルケニル基と しては、 例えば、 ブテニル基、 ペンテニル基、 .へキセニル 基、 ヘプテニル基、 ォクテニル基、 ノネュル基、 デセニル基、 ンデセニル基、 Kデセニル.基、 ト リデセニル基、 テ トラデセニル基、 ペンタデセニル基、 へキサ デセニル基、 ヘプタデセニル基、 ォクタデセニル基等のアルケニル基 (これらァ zレケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 また二重結合の位置も任意である) を 挙げることができる。
上記ァリール基と しては、 例えば、 フエニル基、 ナフチル基等のァリール基を 挙げることができる。 また上記アルキルァリール基と しては、例えば、 ト リル基、 キシリ /レ基、 ェチルフエ二/レ基、 プロピノレフェニル基、 ブチルフエ二/レ基、 ペン チルフエニル基、 へキシルフェニル基、 へプチ/レフェニル基、 ォクチルフエニル 基、 ノニルフエニル基、 デシノレフエニル基、 ゥンデシルフェニル基、 ドデシルフ ユエル基等の炭素数 7〜 1 8のアルキルァリール基 (アルキル基は直鎖状でも分 枝状でもよく、 またァリール基への置換位置も任意である) を挙げることができ る。
上記ァリールアルキル基と しては、 例えばべンジル基、 フエニルェチル基、 フ ュニノレプロピル基、 フエニルブチル基、 フエ二ルペンチル基、 フエニルへキシル 基等の炭素数 7 ~ 1 2のァリールアルキル基 (これらアルキル基は直鎖状でも分 枝状でもよい) を挙げることができる。
また、 機能性を有する炭素数 1〜 3 0の炭化水素基とは、 前記炭素数 1〜 3 0 の炭化水素基に酸素、 窒素、 硫黄、 リ ン等を含む炭化水素基を意味し、 例えば、 ュステル類、 カルボン酸類、 エーテル類、 アミ ド類、 アミン類等から誘導される 炭化水素基が挙げられる。 本発明においては (A ) 成分と して、 上記一般式 ( 2 ) 〜 ( 6 ) で表される窒 素含有化合物の酸変性誘導体、 例えば、 当該窒素化合物にホウ酸、 リ ン酸、 カル ボン酸あるいはこれらの塩等を作用させて得られる該窒素含有化合物のホウ酸塩、
リン酸塩、 カルボン酸塩等及びこれらの混合物も用いることができる。 これらの 酸変性誘導体は、 上記 (A.5 ) .ヒ ドラジド誘導体の項に記载された方法により同 様に得ることができる。 本発明においては、 前記の (A ) 潤滑油添加剤に、 後述する、 潤滑油基油、 無 灰分散剤、 酸化防止剤、 摩擦調整剤、 磨耗防止剤、 金属系清浄剤、 粘度指数向上 剤、 腐食防止剤、 防鲭剤、 抗乳化剤、 金属不活性化剤、 消泡剤、 シール膨潤剤及 ぴ着色剤から選ばれる少なく とも 1種を混合することにより潤滑油添加剤組成物 として、 パッケージ添加剤として供することができる。 本発明の潤滑油組成物は、 主要量の潤滑油基油に前記の ( A ) 潤滑油添加剤あ るいはまた前記潤滑油添加剤組成物を配合した潤滑油組成物であり、 要求される 潤滑油組成物の性能に応じ、 パッケージ添加剤あるいは上記に挙げた各種の個別 の添加剤から選ばれる 1種又は 2種以上を配合することができる。 その場合の混 合温度は、室温〜 2 0 0 °C、好ましくは 3 0 °C以上、より好ましくは 4 0 °C以上、 好ましくは 1 5 0 °C以下、 より好ましくは 1 2 0 °C以下、 より好ましくは 9 0 °C 以下、 特に好ましくは 6 0 °C以下である。
本発明の潤滑油組成物における (A ) 成分及び/又は前記潤滑油添加剤組成物 の含有量は、 特に制限はなく、 潤滑油組成物全量基準で、 (A ) 成分の含有量が、 通常 0 . 0 0 1〜 5質量%、好ましくは 0 . 0 1〜 3質量%、特に好ましくは 0 . 1〜 1 . 5質量0 /0である。 本発明の潤滑油組成物における潤滑油基油は、 特に制限はなく、 通常の潤滑油 に使用される鉱油系基油及び/又は合成系基油が使用できる。
鉱油系基油としては、 具体的には、 原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減 圧蒸留して得られた潤滑油留分を、 溶剤脱れき、 溶剤抽出、 水素化分解、 溶剤脱 ろう、 水素化精製等の処理を 1つ以上行って精製したもの、 あるいはワックス異 性化鉱油、 フィ ッシャートロプシュプロセス等により製造される G T L W A X (ガス トウリキッドヮッタス) を異性化する手法で製造される潤滑油基油等が例 示できる。
鉱油系基油の全芳香族分は、 特に制限はないが、 好ましくは 1 5質量%以下で あり、 より好ま _しくは 1 0質量%以下、 さらに好ましく 6質量%以下、 さらに好 ましくは 3質量%以下、 特に好ましくは 2質量%以下である。 全芳香族分は 0質 量%でも良いが、 添加剤の溶解性の点で 1質量%以上であることが好ましい。 基 油の全芳香族分が 1 5質量%を越える場合は、 酸化安定性が劣るため好ましくな い。
なお、 上記全芳香族分とは、 A S T M D 2 5 4 9に準拠して測定した芳香族 留分 (a r o m a t i c f r a c t i o n ) 含有量を意味する。 通常この芳香 族留分には、 ァノレキルベンゼン、 アルキルナフタレンの他、 アントラセン、 フエ ナントレン、及びこれらのアルキル化物、ベンゼン環が四環以上縮合した化合物、 又はピリジン類、 キノリン類、 フエノール類、 ナフトール類等のへテロ芳香族を 有する化合物等が含まれる。 '
また、 鉱油系基油中の硫黄分は、 特に制限はないが、 0 . 0 5質量。/。以下であ ることが好ましく、 0 . 0 1質量%以下であることがさらに好ましく、 0 . 0 0 1質量%以下であることが特に好ましい。鉱油系基油の硫黄分を低減することで、 よりロングドレイン性に優れる低硫黄の潤滑油組成物を得ることができる。
合成系基油としては、 具体的には、 ポリブテン又はその水素化物 ; 1—ォクテ ンオリ ゴマー、 1—デセンオリ ゴマ一等のポリ α—ォレフイン又はその水素化 物 ; ジトリデシ/レグルタレート、 ジ一 2—ェチノレへキシルアジペート、 ジイソデ シルアジペート、 ジトリデシルアジペート、 及びジ— 2—ェチルへキシルセバケ 一ト等のジエステル ; トリメチロールプロパンカプリ レ一ト、 トリメチロールプ 口パンペラルゴネート、 ペンタエリスリ トール一 2—ェチルへキサノェ一ト、 及 ぴペンタエリス リ トールペラルゴネー ト等のポリオールエステル ; マレイン酸ジ プチル等のジカルボン酸類と炭素数 2〜3 0の α—ォレフィンとの共重合体、 ァ ルキルナフタレン、 アルキルベンゼン、 及ぴ芳香族エステル等の芳香族系合成油 又はこれらの混合物等が例示できる。
本発明では、 潤滑油基油として、 鉱油系基油、 合成系基油又はこれらの中から 選ばれる 2種以上の潤滑油の任意混合物等が使用できる。 例えば、 1種以上の鉱 油系基油、 1種以上の合成系基油、 1種以上の鉱油系基油と 1種以上の合成系基 油との混合油等を挙げることができる。
潤滑油基油の動粘度は,特に制限はないが、 その 1 00°Cでの動粘度は、 20m m2/ s以下であることが好まレく、 より好ましくは 1 Q m2/ s以下である。 一方、 その動粘度は、 1 mm2Z s以上であることが好ましく、 より好ましくは 2 mm2/ s以上である。潤滑油基油の 1 00°Cでの動粘度が 20 mm2/ sを越 える場合は、 低温粘度特性が悪化し、 一方、 その動粘度が 1 mm 2 s未満の場 合は、 潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、 また潤滑油基油 の蒸発損失が大きくなるため、 それぞれ好ましくない。
潤滑油基油の蒸発損失量としては、 NOACK蒸発量で、 20質量%以下であ ることが好ましく、 1 6質量%以下であることがさらに好ましく、 1 0質量%以 下であることが特に好ましい。 潤滑油基油の NO AC K蒸発量が 20質量%を超 える場合、 潤滑油の蒸発損失が大きいだけでなく、 組成物中の硫黄化合物やリン 化合物、 あるいは金属分が潤滑油基油とともに排ガス浄化装置へ堆積する恐れが あり、 オイル消費量が増加するだけでなく、 排ガス浄化性能への悪影響が懸念さ れるため好ましくない。 なお、 ここでいう NO ACK蒸発量とは、 AS TM D 5800に準拠して測定される潤滑油の蒸発量を測定したものである。
潤滑油基油の粘度指数は特に制限はないが、 低温から高温まで優れた粘度特性 が得られるようにその値は 8 0以上であることが好ましく、 更に好ましくは 1 0 0以上であり、 最も好ましくは 1 20以上である。 粘度指数の上限については特 に制限はなく、 ノルマルパラフィン、 スラックワックスや GT Lワックス等、 あ るいはこれらを異性化したィソパラフィン系鉱油のような 1 3 5〜 1 8 0程度の ものや、 コンプレックスエステル系基油や HV I—PAO系基油めような 1 5 0 〜 2 5 0程度のものも使用することができる。 潤滑油基油の粘度指数が 8 0未満 である場合、 低温粘度特性が悪化するため、 好ましくない。 本発明の潤滑油組成物には、 一般式 ( 1) で表される (B) 金属含有リン化合 物を配合するのが好ましい。
金属含有リ ン化合物としては、 例えば、 炭素数 1〜 30の炭化水素基を有する リン化合物の金属塩が挙げられる。リン化合物としては、亜リン酸モノエステル、 モノチォ亜リン酸モノエステル、 ジチォ亜リン酸モノエステル、 ト リチォ亜リン 酸モノエステル、 亜リ ン酸ジエステル、 モノチォ亜リ ン酸ジエステル、 ジチォ亜
リ ン酸ジエステノレ、 トリチォ亜リ ン酸ジエステ/レ、 リ ン酸モノエステノレ、 モノチ ォリ ン酸モノエーステル、 ジ_チォリ ン酸モノエステル、 トリ.チォリ ン酸モノエステ ル、 リ ン酸ジエステル、 モノチォリ ン酸ジエステル、 ジチォリン酸ジエステル、 トリチォリ ン酸ジエステル、 ホスホン酸モノエステル、 モノチォホスホン酸モノ エステル、 ジチォホスホン酸モノエステル等が挙げられ、 (B )成分はこれらのリ ン化合物に、 金属塩化物、 金属水酸化物、 金属酸化物等の金属塩基を作用させて 得ることが.できる。
上記炭素数 1〜 3 0の炭化水素基としては、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 プ 口ピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 ノニ ル基、 デシル基、 ゥンデシル基、 ドデシル基、 ト リデシル基、 テ トラデシル基、 ペンタデシル基、 へキサデシル基、 ヘプタデシル基、 ォクタデシル基、 ノナデシ ル基、 ィコシノレ基、 ヘンィコシル基、 ドコシノレ基、 ト リ コシル基及ぴテ トラコシ ル基等のァ レキノレ基、 プロぺニル基、 イソプロぺニノレ基、 ブテュル基、 ブタジェ 二ノレ基、 ペンテュル基、 へキセニノレ基、 ヘプテ二/レ基、 ォクテ二/レ基、 'ノネニ レ 基、 デセニル基、 ゥンデセニル基、 ドデセニル基、 トリデセ -ル基、 テトラデセ ニル基、 ペンタデセニル基、 へキサデセニル基、 ヘプタデセニル基及びォレイル 基等の'ォクタデセニル基、 ノナデセニル基、 ィコセニル基、 ヘンィコセニル基、 ドコセニル基、 ト リ コセニル基及ぴテ トラコセニル基等のアルケニル基、 シクロ ペンチノレ基、 シクロへキシル基及ぴシクロへプチル基等のシクロアルキノレ基、 メ チルシクロペンチル基、 ジメチルシクロペンチ/レ基、 ェチルシクロペンチル基、 プロビルシクロペンチノレ基、 ェチノレメチルシクロペンチル基、 ト'リメチルシクロ ペンチル基、 ジェチルシクロペンチル基、 ェテルジメチルシクロペンチル基、 プ ロピ/レメチノレシクロペンチノレ基、 プロピ /レエチ/レシクロペンチル基、 ジプロピル シクロペンチ/レ基、 プロピルェチノレメチ /レシクロペンチノレ基、 メチルシクロへキ シノレ基、 ジメチ /レシクロへキシル基、 ェチノレシクロへキシ /レ基、 プロピ /レシクロ へキシノレ基、 ェチルメチノレシクロへキシノレ基、 ト リメチ /レシクロへキシゾレ基、 ジ ェチルシクロへキシル基、 ェチルジメチルシクロへキシル基、 プロピルメチ /レシ クロへキシル基、 プロピルェチルシクロへキシル基、 ジプロビルシクロへキシル 基、 プロピルェチルメチルシクロへキシル基、 メチルシクロへプチル基、 ジメチ ルシクロへプチ/レ基、 ェチルシクロへプチル基、 プロビルシクロへプチノレ基、 ェ
チルメチルシクロへプチル基、 ト リ メチルシクロへプチル基、 ジェチルシクロへ プチル基、ェチルジメチルシク口へプチル基、プロピルメチノレシク口へプチル基、 プロピルェチルシク口へプチル基、 ジプロピルシク口へプチル基及ぴプロピルェ チルメチルシク口へプチル基等のアルキノレシク口アルキル基、 フエ二/レ基及ぴナ フチル基等のァリール基、 ト リル基、 キシリル基、 ェチルフエニル基、 プロピル フエニル基、 ェチルメチルフエニル基、 ト リメチルフエニル基、 ブチルフエニル 基、 プロピノレメチノレフエ二ノレ基、 ジェチノレフエ二/レ基、 ェチ /レジメチノレフェニノレ 基、 テ トラメチルフエニル基、 ペンチルフエニル基、 へキシルフェニル基、 ヘプ チノレフェニノレ基、 ォクチノレフエ二ノレ基、 ノニノレフエ二ノレ基、 デシルフエ二ノレ基、 ゥンデシルフェニル基及ぴドデシルフェニル基等のアルキルァリール基、 ベンジ ル基、 メチルベンジル基、 ジメチルベンジル基、 フエネチノレ基、 メチルフエネチ ル基及ぴジメチルフヱネチル基等のァリールアルキル基等が例示できる。
上記炭化水素基には、 考えられる全ての直鎖状構造及び分枝状構造が含まれ、 また、 アルケニル基の二重結合の位置、 アルキル基のシクロアルキル基への結合 位置、 アルキル基のァリール基への結合位置、 及ぴァリール基のアルキル基への 結合位置は任意である。 また、 これら炭化水素基は、 (ポリ) エチレンォキサイ ド や (ポリ) プロピレンォキサイ ド等の (ポリ) アルキレンォキサイ ドを有してい ても良い。
( B ) 成分の好適な具体例と しては、 例えば、 炭素数 3〜 2 4、 好ましくは炭 素数 4〜 1 8、 特に好ましくは炭素数 4〜 1 2の第 1級、 第 2級又は第 3級のァ ルキル基を有するリ ン化合物の金属塩、 より具体的には、 リ ン酸モノエステル、 リン酸ジエステノレ、 ホスホン酸モノエステ^ \ モノチォリ ン酸モノエステノレ、 モ ノチォリ ン酸ジエステル、 モノチォホスホン酸モノエステル、 ジチォリ ン酸モノ エステル、 ジチオリ ン酸ジチォエステル、 ジチォホスホン酸モノエステル等の金 属塩が挙げられ、 ジチォリ ン酸モノ又はジエステル、 リ ン酸モノ又はジエステル の金属塩、 ホスホン酸モノエステルの金属塩であることがよ り好ましく、 組成物 の酸化安定性、塩基価維持性能、高温清浄性能等をより高めることができる点で、 リ ン酸モノ又はジエステルの金属塩、 ホスホン酸モノエステルの金属塩であるこ とがさらに好ましい。
ここで、 金属塩における金属は何ら制限はないが、 例えば、 リチウム、 ナト リ
ゥム、 カリ ウム、 セシウム等のアルカリ金属、 カルシヴム、 マグネシウム、 バリ ゥム等のアル力—リ土類佘属、 亜鉛、 銅、 鉄、 鉛、 ニッケル、 銀、 マンガン、 モリ ブデン等の重金属等が挙げられる。 これらの中ではカルシウム、 マグネシウム等 のアル力リ土類金属及ぴ亜鉛が好ましく、 亜鉛が最も好ましい。 本発明の潤滑油組成物において (B ) 成分を含有させる場合、 その含有量は特 に制限はないが、 通常、 組成物全量基準で 0 . 1〜 5質量%である。 本発明の潤 滑油組成物を内燃機関に使用する場合は、 排ガス後処理装置への影響を考慮し、 ( B ) 成分の含有割合を組成物全量基準で、 リン元素換算量で 0 . 1質量%以下 とすることが好ましく、 0 . 0 8質量%以下とすることが更に好ましい。 また本発明の潤滑油組成物には、 ロングドレイン性能や摩擦低減効果の持続性 を高めるために、 (C )ジチオリン酸亜鉛以外のリン化合物を配合するのが好まし い。
前記 (C ) ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物としては、 特に制限はなく、 リ ン酸エステル系化合物、 亜リン酸エステル系化合物等潤滑油に一般的に使用され る公知のジチオリン酸亜鉛以外のリン化合物を使用することができる。 これらの 中でも、 (C 1 ) 下記一般式 ( 8 ) で表されるリン化合物、 その金属塩及びそのァ ミン塩から選ばれる少なく とも 1種の化合物が好ましい例として挙げられる。
o
Z。一 R6
( 8 )
、0_R7 一般式 (8 ) において、 1 5は炭素数 1〜 3 0、 好ましくは炭素数 3〜 2 4、 さらに好ましくは炭素数 4〜 1 8の炭化水素基 (酸素及び Z又は窒素を含有して もよい)、 R 6および R 7は、 それぞれ個別に炭素数 1〜 3 0、 好ましくは炭素数 1〜 2 4、 より好ましくは炭素数 1〜 1 8の炭化水素基 (酸素及び/又は窒素を 含有してもよい) 又は水素、 nは 0又は 1を示す。 上記炭化水素基としては、 第 1級、 第 2級又は第 3級のアルキル基であることが好ましい。
( C 1 ) 成分のより好ましい具体例としては、 リン酸モノエステル、 リン酸ジ エステル、 ホスホン酸モノエステル、 これらの金属塩、 これらのアミン塩、 リ ン
酸トリエステル、 ホスホン酸ジエステル等が挙げられ、 組成物の酸化安定性、 塩 基価維持性能 .高温清浄性-能等をより高めることができる.点で、 リン酸モノ又は ジエステルの金属塩、 リン酸トリエステル、 ホスホン酸モノエステルの金属塩、 ホスホンジエステルがより好ましく、 (A )成分の溶解性を高めることができる点 で、 リン酸モノ又はジエステルの金属塩、 ホスホン酸モノエステルの金属塩が特 に好ましい。 また、 これらのリン化合物の金属塩は、 予めアミン化合物に溶解又 は反応させ.て、 油溶性を持たせることが特に好ましい。
ここで、 金属塩における金属は何ら制限はないが、 例えば、 リチウム、 ナトリ ゥム、 カ リ ウム、 セシウム等のアルカリ金属、 カルシウム、 マグネシウム、 バリ ゥム等のアルカリ土類金属、 亜鉛、 銅、 鉄、 鉛、 ニッケル、 銀、 マンガン、 モリ ブデン等の重金属等が挙げられる。 これらの中ではカルシウム、 マグネシウム等 のアルカ リ土類金属及び亜鉛が好ましく、 亜鉛が最も好ましい。
また、 アミン塩を形成するァミン化合物としては、 脂肪族ァミン、 芳香族アミ ン、 ジァミ ン、 ポリアミ ン、 アルカノールァミ ン、 コハク酸イミ ド及び/又はそ の誘導体等の無灰分散剤などが挙げられる。
本発明の潤滑油組成物において、 上記 (C 1 ) 成分の含有量は特に制限はない が、 通常、 組成物全量基準で 0 . 1〜 5質量%でぁる。 本発明の潤滑油組成物を 内燃機関に使用する場合は、排ガス後処理装置への影響を考慮し、 (C 1 )成分の 含有割合を組成物全量基準で、 リ ン元素換算量で 0 . 1質量%以下とすることが 好ましく、 0 . 0 8質量%以下とすることが更に好ましい。 また前記 (C ) ジチオリン酸亜鉛以外のリン化合物として、 (C 2 ) 下記一般式 ( 9 ) で表されるリン化合物、 及ぴ 又は (C 3 ) 下記一般式 ( 1 0 ) および一 般式 ( 1 1 ) で表されるリン化合物の金属塩からなる群より選ばれる少なく とも 1種の化合物が特に好ましい例として挙げられる。
一般式 ( 9 ) において、 R !、
2ぉょぴ
3は、 それぞれ個別に、 炭素数 1〜
3 0の炭化水素基 (窒素および/または酸素を含有してもよい) を示す。
一般式 ( 1 0 ) において、 11
4ぉょぴ1
5は、 それぞれ個別に、 炭素数 3〜 3 の炭化水素基 (窒素おょぴ/または酸素を含有してもよい)、 は金属元素、 は Y の価数に対応する整数、 aは 0または 1を示す。
一般式 ( 1 1 ) において、 R
6は炭素数 3 ~ 3 0の炭化水素基 (窒素おょぴ/ または酸素を含有してもよい)、 Y
2は金属元素、 bは 0または 1を示す。 一般式 ( 9 ) における炭素数 1〜 3 0の炭化水素基と しては、 アルキル基、 シ クロアルキル基、 アルケニノレ基、 アルキル置換シクロアノレキノレ基、 ァリール基、 アルキル置換ァリール基、 及びァリールアルキル基を挙げることができ、 具体的 には、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ぺプチル基、 ォクチル基、 ノ -ル基、 デシル基、 ゥンデシル基、 ドデシル基、 ト リデシル基、 テ トラデシル基、 ペンタデシル基、 へキサデシル基、 ヘプタデシル 基、 ォクタデシル基、 ノナデシル基、 ィコシル基、 ヘンィコシル基、 ドコシル基、 ト リ コシノレ基、 テ トラコシル基、 ペンタコシル基、 へキサコシノレ基、 ヘプタコシ ル基、 ォクタコシル基、 ノナコシル基、及びト リアコンチル基等のアルキル基 (こ れらは直鎖状であっても分枝状であっても良い)、 シク口ペンチル基、 シクロへキ シル基、 シクロへプチル基等の炭素数 5〜 7のシクロアルキル基、 メチルシクロ ペンチル基、 ジメチルシクロペンチル基、 メチルェチルシクロペンチ/レ基、 ジェ チルシクロペンチル基、 メチルシクロへキシル基、 ジメチルシクロへキシル基、
メチルェチノレシクロへキシル基、 ジェチルシクロへキシル ¾、 メチルシクロヘプ チル基、 ジメチルシクロへプチル基、 メチルェチルシクロへプチル基等の炭素数 6〜 1 0のァノレキ /レシクロアルキ /レ基 (ァノレキル基のシクロアノレキル基への置換 位置も任意である)、 ブテュル基、 ペンテニル基、 へキセニル基、 ヘプテュル基、 ォクテュル基、 ノネニル基、 デセニル基、 ゥンデセニル基、 ドデセニル基、 ト リ デセニル基、 テ トラデセニル基、 ペンタデセニル基、 へキサデセニル基、 ヘプタ デセニル基.、 ォクタデセニル基、 ノナデセニル基等のアルケニル基 (これらアル ケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 また二重結合の位置も任意である)、 フエ ニル基、 ナフチル基等のァリール基、 ト リル基、 キシリル基、 ェチルフエエル基、 プロピルフエニル基、 ブチルフエニル基等の炭素数 7〜 1 0のアルキルァリール 基 (アルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 またァリール基への置換位置も任 意である)、 ベンジル基、 フエ-ノレェチル基、 フエ二ノレプロピ /レ基、 フエ二/レブチ ル基等の炭素数 7〜 1 0のァリールアルキル基 (これらアルキル基は直鎖状でも 分枝状でもよい) を挙げることができる。
一般式 ( 9 ) において炭化水素基は、 1 1が炭素数 1〜 3 0、 好ましく は炭素 数 9〜 2 0、 特に好ましくは炭素数 1 2〜 2 0のアルキル基又はアルケ-ル基、 1 2ぉょび1 3が、 それぞれ個別に、 炭素数 1 3 0、 好ましくは炭素数 1〜 8、 より好ましく は炭素数 1〜 4のアルキル基又はアルケニル基であり、 メチル基で あることが特に好ましい。
上記一般式 ( 9 ) で表わされる リ ン化合物と しては、 炭素数 1〜 3 0の炭化水 素基を 3つ有するホスホン酸ジエステルが挙げられ、 具体的には、 n—ブチルホ スホン酸ジ n —プチルエステル、 イ ソブチノレホスホン酸ジィソブチルエステズレ、 n —ペンチ/レホスホン酸ジ n —ペンチ/レエステゾレ、 n —へキシノレホスホン酸ジ n 一へキシルエステル、 1, 3—ジメチルブチルホスホン酸ジ 1 , 3—ジメチルプ チノレエステノレ、 4—メチル一 2 —ペンチルホスホン酸ジ 4ーメチルー 2 —ペンチ ルエステル、 n —へプチノレホスホン酸ジ n —へプチ/レエステ/レ、 n—ォクチノレホ スホン酸ジ n—ォクチルエステノレ、 2—ェチノレへキシ/レホスホン酸ジ 2—ェチル へキシノレエステル、 イソデシルホスホン酸ジイソデシ/レ^ステノレ、 n— ドデシル ホスホン酸ジ n — ドデシルエステル、 イソ ト リデシルホスホン酸ジィソ ト リデシ ノレエステノレ、 ォレイルホスホン酸ジォレイノレエステノレ、 ステアリルホスホン酸ジ
ステアリルエステル、 ォクタデシルホスホン酸ジォクタデシルエステル、 ォクタ デシノレホスホン„酸ジメチル^ テル、ォクタデシルホスホン酸ジェチノレエステノレ、 オタタデシルホスホン酸ジプロピルエステル、 オタタデシルホスホン酸メチルェ チルエステル、 ォクタデシルホスホン酸メチルプロピルエステル、 ォクタデシル ホスホン酸メチノレプチルエステル、 ォレイゾレホスホン酸ジメチ /レエステル、 ステ ァリルホスホン酸ジメチルエステル等のアルキル又はアルケニルホスホン酸ジァ ルキルエステル ;およびこれらの混合物等が挙げられる。
本発明において、 (C 2 ) 成分としては、 (C 3 ) 成分と併用した場合に耐摩 性を相乗的に向上させることができ、 さらなる低リン化、 低灰化が可能となる点 で、 R iが炭素数 1以上の炭化水素基、 R 2および R 3がそれぞれ炭素数 1〜 3 0 の炭化水素基からなるホスホン酸ジエステルであることが好ましく、 中でも、 R が炭素数 1 0〜 3 0、 好ましくは炭素数 1 2〜 1 8の炭化水素基、 R 2および R 3がそれぞれ炭素数 1〜 9、 好ましくは炭素数 1〜4の炭化水素基、 さらに好ま しくはメチル基であることが特に望ましい。 前記一般式 (1 0 ) および一般式 ( 1 1 ) における炭素数 3〜 3 0の炭化水素 基としては、 具体的には、 アルキル基、 シクロアルキル基、 アルキルシクロアル キル基、 アルケニル基、 ァリール基、 アルキルァリール基、 及びァリールアルキ ル基を挙げることができ、 これらは酸素および/または窒素を含有していてもよ い。
上記アルキル基と しては、 例えばプロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシ ル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 ノニル基、 デシル基、 ゥンデシル基、 ドデシル 基、 ト リデシル基、 テ トラデシル基、 ペンタデシル基、 へキサデシル基、 ヘプタ デシル基、 ォクタデシル基等のアルキル基 (これらアルキル基は直鎖状でも分枝 状でもよい) を挙げることができる。
上記シクロアルキル基と しては、 例えば、 シクロペンチル基、 シクロへキシル 基、 シク口へプチル基等の炭素数 5〜 7のシク口アルキル基を挙げることができ る。
上記アルキルシクロアルキル基と しては、 例えば、 メチルシクロペンチル基、 ジメチルシクロペンチル基、 メチ /レエチルシクロペンチ/レ基、 ジェチノレシク口ベ
ンチ /レ基、 メチルシクロへキシル基、 ジメチルシクロへキシノレ基、 メチルェチル シクロへキシル基、 ジェチルシクロへキシル基、 メチルシクロへプチル基、 ジメ チノレシクロへプチノレ基、 メチノレエチノレシクロへプチノレ基、 ジェチノレシクロへプチ ル基等の炭素数 6〜 1 1のアルキルシクロアルキル基 (アルキル基のシクロアル キル基への置換位置も任意である) を挙げることができる。
上記アルケニル基と しては、 例えば、 プロぺニル基、 ブテュル基、 ペンテュル 基、 へキセュル基、 ヘプテュル基、 オタテュル基、 ノネニル基、 デセニル基、 ゥ ンデセニル基、 ドデセニル基、 トリデセニル基、 テ トラデセニル基、 ペンタデセ ニル基、 へキサデセニル基、 ヘプタデセニル基、 ォクタデセニル基等のアルケニ ル基 (これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 また二重結合の位置も 任意である) を挙げることができる。
上記ァリール基と しては、 例えば、 フエ二ル基、 ナフチル基等のァリール基を 挙げることができる。
上記アルキルァリール基と しては、 例えば、 トリル基、 キシリル基、 ェチルフ ェニル基、 プロピノレフェニノレ基、 ブチルフエニル基、 ペンチルフエニル基、 へキ シルフェニル基、ヘプチルフエニル基、ォクチルフエ二ノレ基、 ノニルフエニル基、 デシルフヱニル基、 ゥンデシルフヱニル基、 ドデシルフヱニル基等の炭素数 7〜 1 8のアルキルァリール基 (アルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、 またァリ ール基への置換位置も任意である) を挙げることができる。
上記ァリールアルキル基と しては、 例えばべンジル基、 フエニルェチル基、 フ ェニルプロピル基、 フエ-ルブチル基、 フエ二ルペンチル基、 フエニルへキシル 基等の炭素数 7〜 1 2のァリールアルキル基 (これらアルキル基は直鎖状でも分 枝状でもよい) を挙げることができる。
上記炭素数 3〜 3 0の炭化水素基は、 極圧性や摩耗防止性により優れる点で、 好ましくは炭素数 3〜 1 8のアルキル基又アルケニル基であり、 よ り好ましくは 炭素数 4〜 1 2のアルキル基又はアルケニル基、 さらに好ましくは炭素数 4〜 8 のアルキル基、 特に好ましくは 4〜 6のアルキル基である。
( C 3 ) 成分と しては、 炭素数 3〜 3 0の炭化水素基 (窒素および /または酸 素を含有してもよい) を 1つ又は 2つ有するリン酸エステル類、 ホスホン酸エス テル類に金属酸化物、 金属水酸化物、 金属炭酸塩、 金属塩化物等の金属塩基を作
用させて、残存する酸性水素の一部又は全部を中和した塩を挙げることができる。 上記リ ン酸ェ_ステル類、 ホ -ホン酸エステル類は、 例えば、 上記炭素数 3 〜 3 0 の炭化水素基 (酸素おょぴ /または窒素を含んでも良い) を有する、 リ ン酸ジ エステル、 リ ン酸モノエステル、ホスホン酸モノエステルが挙げられ、 あるいは、 一般式 ( 1 0 ) 及び ( 1 1 ) の化合物における炭素数 3 〜 3 0 の炭化水素基 (酸 素.および/または窒素を含んでも良い) が付加した酸素原子と リ ン原子の間に一 ( O R J J . n - (ここで、 R は炭素数:!〜 4のアルキレン基、 nは;!〜 1 0の 整数を表す。) が挿入されている化合物であっても良い。
( C 3 ) 成分の好ましい具体例と しては、 リン酸モノ又はジ n —ブチルエステ ルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジイソブチルエステルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジ n 一ペンチルエステノレの金属塩、 リ ン酸モノ又はジ n一へキシルエステルの金属 塩、 リ ン酸モノ又はジ 1 , 3—ジメチルプチルエステルの金属塩、 リ ン酸モノ又 はジ 4—メチルー 2—ペンチルエステルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジ n —へプチ ルエステルの金属塩、 リン酸モノ又はジ n —ォクチルエステルの金属塩、 リ ン酸 モノ又はジ 2—ェチルへキシルエステルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジィソデシル エステルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジ n — ドデシルエステルの金属塩、 リ ン酸モ ノ又はジィソ ト リデシルエステルの金属塩、 リン酸モノ又はジォレイルエステル の金属塩、 リ ン酸モノ又はジステアリルエステルの金属塩、 リ ン酸モノ又はジ n ーォクタデシノレエステノレの金属塩、 n—ブチルホスホン酸モノ n—プチ/レエステ ルの金属塩、 イソブチルホスホン酸モノイソブチルエステルの金属塩、 n—ペン チ /レホスホン酸モノ n—ペンチ/レエステルの金属塩、 n —へキシ /レホスホン酸モ ノ n —へキシ /レエステルの金属塩、 1 , 3 —ジメチ /レブチルホスホン酸モノ 1 , 3 —ジメチルブチルエステルの金属塩、 4ーメチ /レー 2 _ペンチルホスホン酸モ ノ 4—メチノレ一 2 —ペンチノレエステルの金属塩、 n —へプチノレホスホン酸モノ n 一へプチノレエステルの金属塩、 n—ォクチノレホスホン酸モノ n—ォクチノレエステ ルの金属塩、 2—ェチルへキシルホスホン酸モノ 2 —ェチルへキシルエステルの 金属塩、 イソデシルホスホン酸モノイソデシルエステノレの金属塩、 n— ドデシル ホスホン酸モノ n— ドデシルエステルの金属塩、 イソ ト リデシルホスホン酸モノ イソ ト リデシルエステルの金属塩、 ォレイノレホスホン酸モノォレイルエステルの 金属塩、 ステアリルホスホン酸モノステアリルエステルの金属塩、 n—ォクタデ
シルホスホン酸モノ n—ォクタデシルエステルの金属塩等が挙げられ、 また、 例 えば、 リン酸プチルエステノレ 2·—ェチルへキシルエステル.の金属塩、 リン酸プチ ルエステルオレイルエステルの金属塩、 ォレイルホスホン酸モノブチルエステル の金属塩等のように分子中の炭化水素基が異なっているものも含まれ、 上記金属 としては、 リチウム、 ナトリ ウム、 カリ ウム、 セシウム等のアルカリ金属、 カル シゥム、 マグネシウム、 バリウム等のアルカリ土類金属、 アルミニウム、 亜鉛、 銅、 鉄、 鉛.、 ニッケル、 銀、 マンガン、 モリプデン等の重金属、 これらの混合物 等が挙げられる。 これらの中ではアルカリ金属、 アルカリ土類金属、 亜鉛、 銅、 アルミニウム、 モリブデンが好ましく、 アルカリ土類金属、 亜鉛であることが特 に好ましい。
また、 本発明の (C 3 ) 成分の中には、 潤滑油にほとんど溶解しないか、 ある いは溶解性が低い化合物があるので、 (C 3 )成分の溶解性や潤滑油組成物の製造 時間の短縮の点から、 潤滑油基油に配合するのに先立ち、 油溶化された潤滑油添 加剤として供するのが好ましい。 (C 3 )成分の油溶化方法としては、ァミン化合 物、例えばコハク酸イミ ド及び/又はその誘導体等の無灰分散剤や脂肪族ァミン、 芳香族ァミン、 ポリアミン等あるいはこれらの混合物と (C 3 ) 成分とを、 へキ サン、 トルエン、 デカリン等の有機溶媒中で 1 5〜 1 5 0 °C、 好ましくは 3 0〜 1 2 0 °C、 特に好ましくは 4 0〜 9 0でで 1 0分〜 5時間、 好ましくは 2 0分〜 3時間、 特に好ましくは 3 0分〜 1時間混合して溶解又は反応させ、 減圧蒸留等 で溶媒を留去する方法、 若しくはこれに類似する方法、 あるいはその他の公知の 方法等が挙げられ、 特に制限はない。 ' 本発明の潤滑油組成物における (C 2 ) 成分の含有量は特に制限されるもので はないが、 その下限値は、 組成物全量基準で、 リ ン元素換算量で、 通常 0 . 0 0 1質量%であり、 好ましくは 0 . 0 1質量%、 より好ましくは 0 . 0 2質量%で あり、 また、 その上限値は、 特に制限はなく、 潤滑油添加剤組成物として高濃度 のものも提供しうるが、組成物全量基準で、 リン元素換算量で、通常 0 . 2質量% であり、 好ましくは 0 . 1質量%、 より好ましくは 0 . 0 8質量%、 特に好まし くは 0 . 0 5質量%である。 (C 2 )成分の含有量を上記下限値以上とすることで、 優れた極圧性、 摩耗防止性を得ることができ、 上記上限値以下とすることで潤滑
油の低リン化が実現でき、 特に内燃機関用の潤滑油組成物として適用する場合に は、 0. 0 8質-量%以下、 特に- 0. 0 5質量%以下とすることで、 排ガス浄化装 置等への影響の極めて少ない低リン型の潤滑油組成物を得ることができる。 本発明の潤滑油組成物における (C 3 ) 成分の含有量は特に制限されるもので はないが、 その下限値は、 組成物全量基準で、 リ ン元素換算量で、 通常 0. 0 0 1質量%であり、 好ましくは 0. 0 1質量%、 より好ましくは 0. 0 2質量%で あり、 また、 その上限値は、 特に制限はなく、 潤滑油添加剤組成物として高濃度 のものも提供しうるが、組成物全量基準で、 リン元素換算量で、通常 0. 2質量% であり、 好ましくは 0. 1質量%、 より好ましくは 0. 0 8質量%、 特に好まし くは 0'. 0 5質量%である。 (C 3 )成分の含有量を上記下限値以上とすることで、 優れた極圧性、 摩耗防止性を得ることができ、 上記上限値以下とすることで潤滑 油の低リン化が実現でき、 特に内燃機関用の潤滑油組成物として適用する場合に は、 0. 0 8質量%以下、 特に 0. 0 5質量%以下とすることで、 排ガス浄化装 置等への影響の極めて少ない低リン型の潤滑油組成物を得ることができる。 本発明における (C 2) 成分と (C 3 ) 成分を併用する場合の含有比は、 特に 制限はないが、 それぞれのリ ン元素換算量の質量比で、 1 0 : 9 0〜 9 0 : 1 0 であることが好ましく、 2 0 : 8 0〜 8 0 : 2 0であることがより好ましく、 3 0 : 7 0〜 7 0 : 3 0であることがさらに好ましく、 4 0 : 6 0〜 6 0 : 4 0で あることが特に好ましい。 (C 2) 成分と (C 3) 成分の含有比を上記範囲とする ことで、 相乗的に耐摩耗性を向上させることができる。
また、 (C 2) 成分と (C 3 ).成分を併用する場合の合計の含有量は特に制限さ れるものではないが、 その下限値は、 組成物全量基準で、 リン元素換算量で、 通 常 0. 0 0 1質量%であり、 好ましくは 0. 0 1質量%、 より好ましくは 0. 0 2質量%であり、 また、 その上限値は、 特に制限はなく、 潤滑油添加剤組成物と して高濃度のものも提供しうるが、 組成物全量基準で、 リ ン元素換算量で、 通常 0. 2質量%であり、好ましくは 0. 1質量%、 より好ましくは 0. 0 8質量%、 特に好ましくは 0. 0 5質量%である。 (C 2) 成分と (C 3) 成分の含有量を上 記下限値以上とすることで、 優れた極圧性、 摩耗防止性を得ることができ、 上記
上限値以下とすることで潤滑油の低リン化が実現でき、 特に内燃機関用の潤滑油 組成物として適用する場合-には.、 ( C 2 ) 成分と (C 3 ) 成分の相乗効果が期待で きることから更なる低リン化が実現でき、 0 . 0 8質量%以下、 特に 0 . 0 5質 量%以下とすることで、 排ガス浄化装置等への影響の極めて少ない低リン型の潤 滑油組成物を得ることができる。 本発明の潤滑油組成物においては、 さらに (D ) 無灰分散剤及び/又は (E ) 酸化防止剤を含有するのが好ましい。
( D ) 無灰分散剤としては、 潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤を用いるこ とができるが、 例えば、 炭素数 4 0〜4 0 0の直鎖若しくは分枝状のアルキル基 又はアルケニル基を分子中に少なく とも 1個有する含窒素化合物又はその誘導体、 あるいはアルケニルコハク酸イミ ドの変性品等が挙げられる。 これらの中から任 意に選ばれる 1種類あるいは 2種類以上を配合することができる。
このアルキル基又はァルケ-ル基の炭素数は 4 0〜 4 0 0、 好ましくは 6 0〜 3 5 0である。 アルキル基又はアルケニル基の炭素数が 4 0未満の場合は化合物 の潤滑油基油に対する溶解性が低下し、 一方、 アルキル基又はアルケニル基の炭 素数が 4 0 0を越える場合は、 潤滑油組成物の低温流動性が悪化するため、 それ ぞれ好ましくない。 このアルキル基又はアルケニル基は、 直鎖状でも.分枝状でも よいが、 好ましいものとしては、 具体的には、 プロピレン、 1ープテン、 イソブ チレン等の才レフィンの才リ ゴマ一ゃェチレンとプロピレンのコォリ ゴマ一から 誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基 が挙げられる。
( D ) 成分の具体的としては、 例えば、 下記の化合物が挙げられる。 これらの 中から選ばれる 1種又は 2種以上の化合物を用いることができる。
( D— 1 ) 炭素数 4 0〜 4 0 0のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なく とも 1個有するコハク酸イミ ド、 あるいはその誘導体
( D— 2 ) 炭素数 4 0〜 4 0 0のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なく とも 1個有するベンジルァミン、 あるいはその誘導体
( D— 3 ) 炭素数 4 0〜4 0 0のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なく とも 1個有するポリアミン、 あるいはその誘導体
上記 (D—: L) コハク酸イミ.ドとしては、 より具体的には、 下記の一般式 (1 7) 及び一般式 (1 8) で示される化合物等が例示できる。
一般式 ( 1 7) において、 R
2。は炭素数 40〜 400、 好ましくは 6 0〜 3 5 0のアルキル基又はアルケニル基を示し、 hは 1〜 5、 好ましくは 2〜4の整数 を示す。
一般式 ( 1 8) において、 1
2 1及ぴ11
22は、 それぞれ個別に炭素数 40〜 4 00、 好ましくは 6 0〜 3 5 0のアルキル基又はアルケニル基を示し、 ポリブテ ニル基であることが好ましい。 iは 0〜4、 好ましくは 1〜 3の整数を示す。 なお、コハク酸イミ ドには、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した式( 1 7) で表される、 いわゆるモノタイプのコハク酸イミ ドと、 ポリアミンの両端に 無水コハク酸が付加した式 ( 1 8) で表される、 いわゆるビスタイプのコハク酸 イミ ドとが含まれるが、 本発明の組成物には、 それらのいずれでも、 あるいはこ れらの混合物が含まれていても良い。
これらのコハク酸イミ ドの製法は特に制限はないが、 例えば炭素数 40〜40 0のアルキル基又はアルケニル基を有する化合を無水マレイン酸と 1 00〜 20 0 °Cで反応させて得たアルキル又はアルケニルコハク酸をポリァミンと反応させ ることにより得ることができる。 ポリアミンとしては、 具体的には、 ジエチレン ト リアミン、 ト リエチレンテ トラミン、 テトラエチレンペンタミン、 及びペンタ エチレンへキサミン等が例示できる。
上記 (D— 2—〉 ベンジルァミンとしては、 より具体的には、 下記の一般式 ( 1 9) で表される化合物等が例示できる。
一般式 ( 1 9) において、 R
23は、 炭素数 40〜 400、 好ましくは 6 0〜 3 5 0のアルキル基又はアルケニル基を示し、 j は 1 ~ 5、 好ましくは 2〜 4の整 数を示す。
このベンジルァミンの製造方法は何ら限定されるものではないが、 例えば、 プ ロピレンオリ ゴマー、 ポリブテン、 及びエチレン一 α—ォレフィン共重合体等の ポリオレフィンをフエノールと反応させてアルキルフエノールと した後、 これに ホルムアルデヒ ドとジエチレント リアミン、 ト リエチレンテ トラミン、 テ トラエ チレンペンタミン、 及ぴペンタエチレンへキサミン等のポリアミンをマンニッヒ 反応により反応させることにより得ることができる。 上記 (D— 3) ポリアミンとしては、 より具体的には、 下記の一般式 (2 0) で表される化合物等が例示できる。
- ΝΗ- (CH2 CH2NH) (20) 一般式 (2 0) において、 R 24は、 炭素数 40〜 400、 好まレくは 6 0〜 3 5 0のァゾレキノレ基又はアルケニノレ基を示し、 kは 1〜 5、 好ましくは 2〜4の整 数を示す。
このポリアミンの製造法は何ら限定されるものではないが、 例えば、 プロピレ ンオリ ゴマー、 ポリプテン、 及びエチレン一 α—ォレフィン共重合体等のポリオ レフィンを塩素化した後、 これにアンモニアやエチレンジァミン、 ジエチレント リアミン、 ト リエチレンテ トラミン、 テ トラエチレンペンタミン、 及ぴペンタエ チレンへキサミン等のポリアミンを反応させることにより得ることができる。 また、 (D) 成分の 1例として挙げた含窒素化合物の誘導体としては、 例えば、 前述の含窒素化合物に炭素数 1〜 30のモノカルボン酸(脂肪酸等)ゃシュゥ酸、
フタル酸、 トリメ リ ッ ト酸、 ピロメ リ ッ ト酸等の炭素数 2〜 3 0のポリカルボン 酸を作用させて、 残存するアミ.ノ基及ぴノ又はィミノ基の一部又は全部を中和し たり、 アミ ド化した、 いわゆる酸変性化合物;前述の含窒素化合物にホウ酸を作 用させて、 残存するアミノ基及ぴ Z又はィミノ基の一部又は全部を中和したり、 ァミ ド化した、 いわゆるホウ素変性化合物 ;前述の含窒素化合物に硫黄化合物を 作用させた硫黄変性化合物;及び前述の含窒素化合物に酸変性、 ホウ素変性、 硫 黄変性から選ばれた 2種以上の変性を組み合わせた変性化合物;等が挙げられる。 これらの誘導体の中でもァルケニルコハク酸ィミ ドのホウ素変性化合物は耐熱性、 酸化防止性に優れ、 本発明の潤滑油組成物においても塩基価維持性及び高温清浄 性をより高めるために有効である。
本発明の潤滑油組成物において (D) 成分を含有させる場合、 その含有量は、 通常潤滑油組成物全量基準で、 0. 0 1〜2 0質量%であり、 好ましくは 0. 1 〜 1 0質量%である。 (D) 成分の含有量が 0. 0 1質量%未満の場合は、 高温下 における塩基価維持性に対する効果が少なく、一方、 2 0質量%を越える場合は、 潤滑油組成物の低温流動性が大幅に悪化するため、 それぞれ好ましくない。
(E) 酸化防止剤としては、 フエノール系酸化防止剤ゃァミン系酸化防止剤、 金属系酸化防止剤等の潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能で ある。 酸化防止剤の添加により、 潤滑油組成物の酸化防止性をより高められるた め、 本発明における塩基価維持性及び高温清浄性をより高めることができる。
フエノール系酸化防止剤と しては、 例えば、 4 , 4, ーメチレンビス ( 2, 6 —ジ一 t e r t—ブチルフエノーゾレ)、 4 , 4 ' -ビス ( 2 , 6—ジー t e r t — ブチルフエノ一ル)、 4 , 4 ' -ビス ( 2—メチルー 6— t e r t 一ブチルフエノ ール)、 2 , 2,一メチレンビス( 4—ェチルー 6— t e r t—ブチルフエノール)、 2 , 2 ' —メチレンビス (4—メチノレ一 6— t e r t—ブチノレフエノーノレ)、 4 , 4 ' —プチリデンビス ( 3—メチルー 6— t e r t —ブチルフエノ一ル)、 4 , 4 ' —イソプロピリデンビス ( 2 , 6—ジ一 t e r t —ブチルフエノーノレ)、 2 , 2, ーメチレンビス (4一メチル一 6—ノユルフェノール)、 2 , 2, —イソブチリデ ンビス (4 , 6—ジメチルフエノーノレ)、 2, 2 ' ーメチレンビス (4ーメチノレ一 6—シクロへキシノレフエノーノレ)、 2 , 6—ジー t e r t ーブチノレ一 4ーメチノレフ
エソーノレ、 2, 6—ジ一 t e r t —ブチノレー 4—ェチルフエノーノレ、 2, 4—ジ メチノレ一 6一 t-.e r t—ブ-チノレフエノーノレ、 2 , 6—ジ一.. t e r t — ο;―ジメチ ルァミノー ρ—ク レゾール、 2 , 6—ジ一 t e r t—ブチル一 4 (N, N ' —ジ メチルァミノメチルフエノ一ル)、 4 , 4 ' ーチォビス ( 2—メチル一 6 - t e r t―ブチノレフエノ一 zレ)、 4 , 4, ーチォビス ( 3—メチノレ一 6— t e r t—プチ ノレフエノーノレ)、 2 , 2, 一チォビス (4ーメチノレ一 6— t e r t —.プチルフエノ 一ノレ)、 ビス ( 3—メチノレ一 4ーヒ ドロキシー 5— t e r t一プチノレべンジノレ) ス ルフイ ド、 ビス ( 3, 5—ジ一 t e r t—プチルー 4—ヒ ドロキシベンジル) ス ルフイ ド、 2 , 2 ' 一チォ一ジエチレンビス [ 3— ( 3 , 5—ジ一 t e r t—ブ チルー 4'—ヒ ドロキシフエニル) プロピオネート]、 トリデシル一 3— ( 3 , 5 - ジ一 t e r t—ブチノレ一 4—ヒ ドロキシフエ二ノレ) プロピオネート、 ペンタエリ スリチルーテ トラキス [ 3— ( 3, 5—ジー t e r t—ブチル一 4ーヒ ドロキシ フェニル) プロピオネート]、 ォクチルー 3— ( 3, 5—ジー t e r t—ブチル一
4—ヒ ドロキシフエニル) プロピオネート、 ォクタデシルー 3 - ( 3, 5—ジー t e r t一ブチルー 4—ヒ ドロキシフエニル) プロピオネート、 ォクチルー 3一 ( 3—メチル一 5 - t e r tーブチルー 4—ヒ ドロキシフエニル) プロピオネー ト等を好ましい例として挙げることができる。 これらは二種以上を混合して使用 してもよい。
アミン系酸化防止剤と しては、 例えば、 フエ二ルー α—ナフチルァミン、 アル キルフエニル一 α—ナフチルァミン、 及びジアルキルジフエ二ルァミンを挙げる ことができる。 これらは二種以上を混合して使用してもよい。
上記フニノール系酸化防止剤とァミン系酸化防止剤は組み合せて配合しても良 い。
本発明の潤滑油組成物において (Ε) 成分を含有させる場合、 その含有量は、 通常潤滑油組成物全量基準で 5. 0質量%以下であり、 好ましくは 3. 0質量% 以下であり、 さらに好ましくは 2. 5質量%以下である。 その含有量が 5. 0質 量%を超える場合は、 配合量に見合つた十分な酸化防止性が得られないため好ま しくない。一方、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で好ましくは 0. 1質量。/ 9 以上であり、 より好ましくは 1質量%以上である。
本発明の潤滑油組成物は、 その性能をさらに向上させるために、 その目的に応 じて潤滑油に一-般的に使用-され.ている任意の添加剤を添加することができる。 こ のよ うな添加剤としては、 例えば、 (A ) 成分以外の摩擦調整剤、 (B ) 成分及び ( C ) 成分以外の摩耗防止剤、 金属系清浄剤、 粘度指数向上剤、 腐食防止剤、 防 鲭剤、 抗乳化剤、 金属不活性化剤、 消泡剤、 及び着色剤等の添加剤等を挙げるこ とができる。 ,
( A ) 成.分以外の摩擦調整剤としては、 潤滑油用の摩擦調整剤として通常用い られる任意の化合物が使用可能であり、 例えば、 炭素数 6〜 3 0のアルキル基又 はアルケニル基、 特に炭素数 6 ~ 3 0の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を 分子中に少なく とも 1個有する、ァミン化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ ド、 脂肪酸、 脂肪族アルコール、 脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤、 モリブデンジ チォカーバメート、モリブデンジチォホスフエ一ト等の硫黄含有モリブデン錯体、 モリブデンァミン錯体、 モリブデンーコハク酸ィミ ド錯体等の硫黄を含有しない 有機モリブデン錯体ゃ二硫化モリブデン等のモリブデン系摩擦調整剤が挙げられ る。 これら摩擦調整剤の含有量は、 潤滑油組成物基準で通常 0 . 1〜 5質量 °/9で ある。
( B ) 成分及び (C ) 成分以外の摩耗防止剤としては、 例えば、 ジスルフィ ド 類、硫化ォレフィン類、硫化油脂類、ジチォカーバメート類等の硫黄含有化合物、 ジチォリン酸エステルの誘導体 ( ]3—ジチォホスホリル化プロピオン酸、 ォレフ インシク口ペンタジェン付加物、 (メチル) メタクリル酸付加物等、 これらの誘導 体、 これらの混合物) 等のリ ン及び硫黄含有化合物等が挙げられる。 これらは、 通常、 潤滑油組成物基準で 0 . 0 0 5〜 5質量%の範囲で含有させることが可能 である。 .
金属系清浄剤としては、 例えば、 アルカリ金属スルホネート又はアルカリ土類 金属スルホネ一ト、 アルカリ金属フエネート又はアル力リ土類金属フエネート、 アルカ リ金属サリシレー ト又はアル力リ土類金属サリシレートあるいはこれらの 混合物等が挙げられる。
アル力リ金属又はアル力リ土類金属スルホネート、 アル力リ金属又はアル力リ 土類金属フエネート及ぴアル力リ金属又はアル力リ土類金属サリシレートには、 アルキル芳香族スルホン酸、 アルキルフエノール、 アルキルフエノールサルファ
イ ド、 アルキルフエノールのマンニッヒ反応生成物、 アルキルサリチル酸等を、 直接、 アル力リ—金属又はアル力.リ土類金属の酸化物や水酸化物等の金属塩基と反 応させたり、 又は一度ナトリゥム塩や力リ ゥム塩等のアル力リ金属塩としてから アルカリ土類金属塩と置換させること等により得られる中性塩 (正塩) だけでな く、 さらにこれら中性塩 (正塩) と過剰のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属 塩やアル力リ金属塩基又はアル力リ土類金属塩基 (アル力リ金属又はアル力リ土 類金属の水酸化物や酸化物) を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性 塩や、 炭酸ガス又はホウ酸若しくはホウ酸塩の存在下で中性塩 (正塩) をアル力 リ金属又はアル力リ土類金属の水酸化物等の塩基と反応させることにより得られ る過塩基性塩 (超塩基性塩) も含まれる。 なお、 これらの反応は、 通常、 溶媒 (へ キサン等の脂肪族炭化水素溶剤、 キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、 軽質潤滑油 基油等) 中で行われる。
また、 金属系清浄剤は通常、 軽質潤滑油基油等で希釈された状態で市販されて おり、また、入手可能であるが、一般的に、その金属含有量が 1. 0〜 20質量%、 好ましくは 2. 0〜 1 6質量%のものを用いるのが望ましい。 また金属系清浄剤 の全塩基価は、 通常 0〜 50 0 m g KOH/ g、 好ましくは 20〜45 0m g K OHZgである。 なお、 ここでいう全塩基価とは、 J I S K 2 5 0 1 「石油製 品及ぴ潤滑油一中和価試験法」 の 7. に準拠して測定'される過塩素酸法による全 塩基価を意味する。
本発明においては、 アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスルホネート、 フエ ネート、 サリシレート等から選ばれる 1種又は 2種以上を併用して使用すること ができる。 本発明においては、 摩擦低減効果が大きい点、 ロング ドレイン性によ り優れる点でアル力リ金属又はアル力リ土類金属サリシレートが特に好ましい。 本発明において、 金属系清浄剤の含有量は、 特に制限はないが、 通常、 組成物 全量基準で、 金属元素換算量で 0. 0 1〜5質量%であるが、 組成物の硫酸灰分 が 1. 0質量%以下となるようにその他の添加剤とあわせて調整することが好ま しい。 そのような観点から金属系清浄剤の含有量の上限値は、 好ましくは組成物 全量基準で、 金属元素換算量で 0. 3質量%であり、 さらに好ましくは 0. 2質 量%である。 また、 その下限値は、 好ましくは 0. 0 2質量%、 さらに好ましく は 0. 0 5質量%である。 ここで、 硫酸灰分とは、 J I S K 2 2 7 2の 5.
「硫酸灰分の試験方法」 に規定される方法により測定される値を示し、 主として 金属含有添加剤こ起因するものである。
粘度指数向上剤としては、 具体的には、 各種メタクリル酸エステルから選ばれ る 1種又は 2種以上のモノマーの重合体又は共重合体若しくはその水添物などの いわゆる非分散型粘度指数向上剤、 又はさらに窒素化合物を含む各種メタクリル 酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤、 非分散型又は分散型 エチレン一.ひーォレフイ ン共重合体 ( α—ォレフィンとしてはプロ ピレン、 1 — ブテン、 1—ペンテン等が例示できる) 若しくはその水素化物、 ポリイソプチレ ン若しくはその水添物、 スチレン一ジェン共重合体の水素化物、 スチレン一無水 マレイン酸エステル共重合体及ぴポリ アルキルスチレン等が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の分子量は、 せん断安定性を考慮して選定することが 必要である。 具体的には、 粘度指数向上剤の数平均分子量は、 例えば分散型及び 非分散型ポリ メタクリ レー卜の場合では、通常 5 , 0 0 0〜 i , 0 0 0 , 0 0 0、 好ましくは 1 0 0 , 0 0 0〜 9 0 0, 0 0 0のものが、 ポリイソブチレン又はそ の水素化物の場合は通常 8 0 0〜 5 , 0 0 0、 好ましくは 1 , 0 0 0〜 4 , 0 0 0のものが、 エチレン - α -ォレフィン共重合体又はその水素化物の場合は通常 8 0 0〜 5 0 0, 0 0 0、 好ましくは 3, 0 0 0 ~ 2 0 0 , 0 0 0のものが用い られる。
またこれらの粘度指数向上剤の中でもエチレン - α -ォレフィン共重合体又は その水素化物を用いた場合には、 特にせん断安定性に優れた潤滑油組成物を得る ことができる。 上記粘度指数向上剤の中から任意に選ばれた 1種 «あるいは 2種 類以上の化合物を任意の量で含有させることができる。 粘度指数向上剤の含有量 は、 通常潤滑油組成物基準で 0. 1〜 2 0質量%である。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリァゾール系、 トリルトリァゾ一ル系、 チアジアゾール系、 及びィミダゾール系化合物等が挙げられる。
防鳍剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、 ジノ二/レナフタ レンスルホネー ト、 アルケニルコハク酸エステル、 及ぴ多価アル コールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、 例えば、 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキ シエチレンァ /レキルフエニルエーテノレ、 及びポリォキシエチレンアルキノレナフチ
ルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられ る。 - . - . .
金属不活性化剤としては、 例えば、 イミダゾリン、 ピリ ミジン誘導体、 アルキ ルチアジァゾール、 メルカプトべンゾチアゾール、 ベンゾト リアゾール又はその 誘導体、 1 , 3 , 4 —チアジアゾールポリスルフイ ド、 1, 3 , 4—チアジアゾ リル一 2, 5 —ビスジアルキルジチォカーバメート、 2— (ァノレキノレジチォ) ベ ンゾイ ミダ.ゾール、 及ぴ β— ( ο—力ルポキシベンジルチオ) プロピオンニ ト リ ル等が挙げられる。 '
消泡剤としては、 例えば、 シリ コーン、 フルォロシリ コール、 及びフルォロア ルキルエーテル等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に含有させる場合には、 その含有量は 潤滑油組成物全量基準で、腐食防止剤、防鲭剤、抗乳化剤では、それぞれ個別に、 0 . 0 0 5〜 5質量%、 金属不活性化剤では 0 . 0 0 5〜 1質量%、 消泡剤では 0 . 0 0 0 5〜 1質量%の範囲で通常選ばれる。 本発明の潤滑油組成物は、 常温、 例えば、 5〜 3 0 °Cで液体であることが好ま しい。 また、 本発明の潤滑油組成物は、 硫酸灰分が 1質量%以下であることが好 ましく、 リン含有量が、 組成物全量基準で 0 . 0 8質量%以下であることが好ま しく、 硫黄含有添加剤の有効成分の含有量が、 組成物全量基準で、 硫黄元素換算 量で 0 . 1 5質量%以下であることが好ましい。 . 本発明の潤滑油添加剤を配合した潤滑油組成物は、 従来の無灰摩擦調整剤を使 用した場合と比べ、 摩擦低減効果に優れる。 また、 硫黄を含有しないリ ン化合物 の金属塩を使用する場合、 ロングドレイン性 (酸化安定性、 塩基価維持性等) 及 ぴ高温清浄性にも優れ、 二輪車、 四輪車、 発電用、 舶用等のガソリンエンジン、 ディーゼルエンジン、 ガスエンジン等の内燃機関用潤滑油として好ましく使用す ることができ、 特に排ガス後処理装置を装着した内燃機関に好適である。 中でも 動弁機構が直打型又はローラフォロヮ型、 特にローラフォロヮ型である場合に好 ましく使用することができる。 また、 燃料として、 低硫黄燃料、 例えば、 硫黄分 が 5 0質量 p p m以下、 さらに好ましくは 3 ◦質量 p p m以下、 特に好ましくは
1 0質量 p p m以下のガソリンゃ軽油や灯油、 あるいは硫黄分が 1質量 p p m以 下の燃料 (L R.G、 天然ガス、 .硫黄分を実質的に含有しな.い水素、 ジメチルエー テル、 アルコール、 G T L (ガストウリキッド) 燃料等) を用いる内燃機関用の 潤滑油として特に好ましく使用することができる。
また、 本発明の潤滑油組成物を内燃機関に使用する場合、 潤滑油基油、 潤滑油 添加剤及ぴこれに含まれる希釈油の選択により、 組成物の硫黄含有量を、 例えば 0 . 3質量.%以下とすることができ、 0 . 2質量%以下とすることがより好まし く、 0 . 1 5質量%以下とすることがさらに好ましく、 0 . 1質量%以下とする ことがさらに好ましく、 0 . ◦ 5質量%以下とすることが特に好ましい。 これに より内燃機関の排出ガス浄化触媒への硫黄被毒を著しく低減することができる。 前記内燃機関としては、 三元触媒、 酸化触媒、 N O X吸蔵還元触媒及ぴ D P F から選ばれる 1種又は 2種以上を組み合わせた排ガス処理システムを有する内燃 機関であることが好ましい。
また、 本発明の上記のような低摩擦性が要求されるような潤滑油、 例えば、 自 動又は手動変速機等の駆動系用潤滑油、グリース、湿式ブレーキ油、油圧作動油、 タービン油、 圧縮機油、 軸受け油、 冷凍機油等の潤滑油としても好適に使用する ことができる。
[産業上の利用可能性]
本発明により、 摩擦低減効果に優れた潤滑油添加剤及ぴ該潤滑油添加剤を含有 する潤滑油組成物、 特に内燃機関用省燃費型潤滑油として好適な ¾滑油組成物が 提供される。 ,
[発明を実施するための最良の形態]
以下に本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、 本発明 はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
(実施例 1〜 2、 参考例 1〜 2及び基準油)
表 1に示す組成の本発明の (A ) 窒素含有化合物の例として (A 1 ) 成分を含 有する潤滑油組成物 (実施例 1〜 2 )、 参考として、 その他の無灰摩擦調整剤を含
有する潤滑油.組成物 (参考例 ) 及び無灰摩擦調整剤を含有しない潤滑油組成物 (基準油) をそ.れぞれ調製した。 . .
得られた組成物について、 L FW— 1境界摩擦試験を行い、 荷重 (平均へルツ 圧) : l O O l b s ( 2 9 9 MP a ) 油温: 1 0 0 °C、 すぺり速度: 50〜 1 0 00 mm/ sの条件における摩擦係数を測定し、 摩擦調整剤を含まない基準油に 対する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 1から明らかな通り、 本発明の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物は、 極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 なお、 ジアルキルリン酸亜鉛を 使用した場合には、 ジアルキルジチォリン酸亜鉛を使用した場合に比べ、 優れた 酸化安定性、 塩基価維持性等のロングド-レイン性能を有しているので、 摩擦低減 効果を初期だけでなく、 長期間維持することができ、 より好ましいものである。
(実施例 3〜4、 参考例 3〜 6及び基準油)
表 2に示す組成の本発明の (A) 窒素含有化合物の例として (A 2) 成分を含 有する潤滑油組成物 (実施例 3〜4)、 参考として、 その他の無灰摩擦調整剤を含 有する潤滑油組成物 (比較例 3〜4、 参考例 3〜6) 及ぴ無灰摩擦調整剤を含有 しない基準油をそれぞれ調製した。 なお、 実施例 3及び 4の組成物は 0°C以下に おいても液体であり、 通常のエンジン油として使用可能な粘度温度特性を有して いる。
得られた組成物について、 L FW_ 1境界摩擦試験を行い、 荷重 (平均へルツ 圧) : l O O l b s (2 9 9MP a)、 油温: 1 0 0°C、 すぺり速度: 50〜: L 0 0 0 mm/ sの条件における摩擦係数を測定し、 摩擦調整剤を含まない基準油に 対する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 2から明らかな通り、 本発明の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物は、 極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 なお、 アルキルリン酸亜鉛を使 用した場合には、 アルキルジチォリン酸亜鉛を使用した場合に比べ、 優れた酸化 安定性、 塩基価維持性等のロングドレイン性能を有しているので、 摩擦低減効果 を初期だけでなく、 長期間維持することができ、 より好ましいものである。
(実施例 5、 参考例 7、 8及び基準油)
表 3に示す組^ ¾の本発明の - (.A) 窒素含有化合物として.(A 3 ) 成分を含有す る潤滑油組成物 (実施例 5 )、 比較として、 その他の無灰摩擦調整剤を含有する潤 滑油組成物 (参考例 7、 8 ) 及び無灰摩擦調整剤を含有しない基準油をそれぞれ 調製した。 なお、 実施例 5の組成物は 0°C以下においても液体であり、 通常のェ ンジン油として使用可能な粘度温度特性を有している。
得られた組成物について、 L FW— 1境界摩擦試験を行い、 荷重 (平均へルツ 圧) : l O O l b s ( 2 9 9 MP a 油温: 1 0 0 °C、 すべり速度: 5 0〜: 1 0 0 0 mm/ sの条件における摩擦係数を測定し、 摩擦調整剤を含まない基準油に 対する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 3から明らかな通り、 本発明の窒素含有化合物を含,有する潤滑油組成物は、 極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 なお、 アルキルリン酸亜鉛を使 用した場合には、 アルキルジチォリン酸亜鉛を使用した場合に比べ、 優れた酸化 安定性、 塩基価維持性等のロングドレイン性能を有しているので、 摩擦低減効果 を初期だけでなく、 長期間維持することができ、 より好ましいものである。
(実施例 6、 参考例 9〜 1 1及ぴ基準油)
表 4に示す組成の本発明の (A) 窒素含有化合物として (A 3 ) 成分を含有す る潤滑油組成物 (実施例 6)、 比較として、 その他の無灰摩擦調整剤を含有する潤 滑油組成物 (参考例 9〜 1 1 ) 及ぴ無灰摩擦調整剤を含有しない基準油をそれぞ れ調製した。 なお、 実施例 6の組成物は 0°C以下においても液体であり、 通常の エンジン油として使用可能な粘度温度特性を有している。
得られた組成物について、 L FW— 1境界摩擦試験を行い、 荷重 (平均へルツ 圧) : l O O l b s ( 2 9 9MP a )、 油温: 1 0 0°C、 すべり速度: 5 0〜: L 0 0 0 m/ sの条件における摩擦係数を測定し、 摩擦調整剤を含まない基準油に 対する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 4から明らかな通り、 本発明の窒素含有化合物を含有する潤滑油組成物は、 極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 なお、 アルキルリン酸亜鉛を使 用した場合には、 アルキルジチォリン酸亜鉛を使用した場合に比べ、 優れた酸化 安定性、 塩基価維持性等のロングドレイン性能を有しているので、 摩擦低減効果
を初期だけでなく、 長期間維持することができ、 より好ましいものである
(実施例 7〜 2 1 )
(実施例 7)
( a ) 下記式 (2 1 ) で表される (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 (b) ジ( 2—ェチルへキシル)ジチオリン酸亜鉛 2 0 gをトルエンに混合し、 1 0 0°C、 3 0分間混合 ·攪拌した後、 トルエンを留去し、 油溶性金属錯体 1を得た。
(実施例 8)
( a ) 上記の (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルリン酸亜鉛 2 0 g、 ( c ) ドデシルジメチルァミン 1 0 gをトルエンに混合し、 1 0 0 °C、 3 0分間混合 ·攪拌した後、 トルエンを留去し、 油溶性金属錯体 2を得た。
(実施例 9)
(.a ) 上記の (A 7 ) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルリン酸亜鉛 1 0 g、 ( c )ォレイルァミ ン 2 0 g及ぴアルキルジフエ二ルァミン 1 0 gの混合 液を 1 0 0°C、 3 0分間混合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 3を得た。
(実施例 1 0)
( a ) 上記の (A 7 ) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 (b ) ジブチルジチォカル パミン酸亜鉛 2 0 g、 ( c )ォレイルァミ ン 1 0 g及び 1 5 0 N鉱油 2 0 gの混合 液を 1 0 0°C、 3 0分間混合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 4を得た。
(実施例 1 1 )
' ( a ) 上記の (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルリン酸亜鉛 2 0 g、 ( c ) ポリブテニルコハク酸ィミ ド (P I B基の Mw: 1 0 0 0、 N含有 量: 2. 3質量%) 8 0 g及ぴ 1 5 O N鉱油 2 0 gの混合液を 1 0 0°C、 3 0分
間混合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 5を得た。 (実施例 1 2)
(a ) 上記の (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 ( b ) ナフテン酸亜鉛 2 0 g、 ( c ) ポリプテニルコハク酸ィミ ド (P I B基の' Mw : 1 0 0 0、 N含有量: 2. 3質量%) 8 0 g及び 1 5 0 N鉱油 2 0 gの混合液を 1 0 0 °C、 3 0分間混 合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 6を得た。
(実施例 1 3 )
( a ) 上記の (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド 1 0 g、 ( b ) 2—ェチルへキシル ホスホン酸モノ 2—ェチルへキシルエステルの亜鈴塩 2 0 g、 ( c )ポリブテニノレ コハク酸イミ ド (P I B基の Mw : 1 0 0 0、 N含有量: 2. 3質量0 /0) 8 0 g 及ぴ 1 5 0 N鉱油 2 0 gの混合液を 1 2 0 、 3 0分間混合 ·攪拌し、 油溶性金 属錯体 7を得た。
(実施例 1 4 )
( a ) 下記式 ( 2 2) で表される (A 1 ) ォレイルセミカルバジド (ォレイル カルバジンアミ ド) 1 0 g、 ( b ) ジ ( 2—ェチルへキシル) ジチォリ ン酸亜鉛 2 0 g、 水素化精製鉱油 2 0 gの混合液を 1 0 0°C、 3 0分間混合 ·攪拌し、 油溶 性金属錯体 8を得た。 ( 2 2)
(実施例 1 5)
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルバジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルリ ン酸亜 鉛 2 0 g、 ( c ) ドデシルジメチルァミン 1 0 g及びジアルキルジフエニルァミン 1 0 gの混合液を 1 0 0で、 3 0分間混合 .攪拌し、 油溶性金属錯体 9を得た。
(実施例 1 6 )
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルバジド 1 0 g、 ( b ) ジプチルリ ン酸亜 鉛 1 0 g、 ( c )- ォレイルァミン.1 0 g及ぴ 1 5 0 N鉱油 2 0 gの混合液を 1 0 0°C、 30分間混合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 1 0を得た。
(実施例 1 7)
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルバジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルジチォカ ルバミン酸亜鉛 2 0 g、 ( c )ォレイルァミン 1 0 g及ぴ 1 5 0 N鉱油 20 gの混 合液を 1 00°C、 3 0分間混合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 1 1を得た。
(実施例 1 8) '
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルパジド 1 0 g、 ( b ) ジブチルリ ン酸亜 鉛 20 g、 ( c ) ポリブテエルコハク酸ィ ミ ド (P I B基の Mw: 1 000、 N含 有量: 2. 3質量%) 8 0 gをトルエンに混合し、 1 0 0°C、 3 0分間混合 '攪 拌した後、 'トルエンを留去して油溶性金属錯体 1 2を得た。
(実施例 1 9) '
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルバジド 1 0 g、 ( b ) ナフテン酸亜鉛 2 0 g、 ( c ) ポリブテニルコハク酸ィミ ド(P I B基の Mw : 1 0 00、 N含有量: 2. 3質量%) 8 0 gを トルエンに混合し、 1 00°C、 30分間混合 '攪拌した 後、 トルエンを留去して油溶性金属錯体 1 3を得た。
(実施例 20 )
( a ) 上記の (A 1 ) ォレイルセミカルバジド 1 0 g、 ( b ) ナフテン酸亜鉛 2 0 g、 ( c )ポリブテニルコハク酸ィミ ド(P I B基の Mw : 1 00 0、 N含有量: 2. 3質量%) 8 0 g及ぴ 1 5 0 N鉱油 2 0 gの混合液を 1 0 0 °C、 30分間混 合 ·攪拌し、 油溶性金属錯体 1 4を得た。
(実施例 2 1 )
( a ) 上記の (A 7 ) ォレイン酸ヒ ドラジド 5 g、 ( b ) ジプチルリン酸亜鉛 6 g、 ( c ) ポリブテ-ルコハク酸ィ ミ ド (P I B基の Mw : 1 0 0 0、 N含有量 :'
2. 3質量0 /o) 8 0 g、 カルシウムサリシレート (全塩基価: 1 70mg KOH Z g、 C a含有量: 6質量0 /0〉 60 g、 酸化防止剤 (フエノール系及ぴァミン系) 2 0 gの混合液を 1 00°C、 30分間混合 '攪拌し、油溶性金属錯体 1 5を得た。
(実施例 2 2〜 3 6及び参考例 1 2〜 26 )
上記 (実施例 7〜2 1 ) で得られた油溶性金属錯体 1〜 1 5を、 表 5に示す添 加量で潤滑油基油に添加し、 40°Cで混合,攬拌し、 攪拌開始 3 0分後、 1時間 後、 5時間後及び 1 0時間後の溶解状態を観察した (実施例 22〜 3 6)。
また、 比較のため、 (a) 成分、 (b) 成分、 ( c) 成分を個別に又は組み合せて 表 6に示す添加量で、 潤滑油基油に添加し、 同様に 40°Cで混合 ·攪拌し、 攪拌 開始 3 0分後、 1時間後、 5時間後及ぴ 1 0時間後の溶解状態を観察した (参考 例 1 2〜 26 )。
表 5に示す通り、 本発明の油溶性金属錯体又は油溶性金属錯体を含有する潤滑 油添加剤は、 40°Cのよ うな比較的低温であっても潤滑油基油に対し優れた油溶 性を有し、 0. 5時間後には既に不溶物は消失していることがわかる (実施例 2 2〜 3 6 )。 これにより、 潤滑油添加剤のハンドリングを良く し、 潤滑油添加剤又 は潤滑油組成物を迅速に製造することが可能となることがわかる。
それに対し、 (a) 成分、 (b) 成分、 ( c ) 成分を個別に又は組み合せて潤滑油 基油に添加し、 40°Cで 1 0時間混合 ·攪拌しても不溶物は消失しない。 これは 金属錯体が形成されないか、 油溶性金属錯体の形成時間を多大に要するためと考 えられる。
(実施例 3 7、 参考例 2 7〜 29及び基準油)
表 7に示す組成の本発明の (A) 窒素含有化合物として (A 7) 成分及ぴ (C) ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物を含有する潤滑油組成物(実施例 3 7)、参考 として (A 7) 成分とジチォリン酸亜鉛を使用した潤滑油組成物 (参考例 2 7)、 脂肪酸アミ ド系摩擦調整剤と (C) 成分を使用した潤滑油組成物 (参考例 2 8) 及び脂肪酸アミ ド系摩擦調整剤とジチォリン酸亜鉛を併用した潤滑油組成物 (参 考例 2 9) 及び、 ジチォリン酸亜鉛を使用し摩擦調整剤を含まない基準油をそれ ぞれ調製した。
得られた組成物について、 L F W— 1境界摩擦試験を行い、 荷重 (平均へルツ 圧) : 1 00 1 b— s ( 2 9 a P a ), 油温: 1 00 °C、 すべり速度: 5 0〜: L 0 00 mm/ sの条件における摩擦係数を測定し、 摩擦調整剤を含まない基準油に 対する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 7から明らかな通り、 本発明の特定の (A) 窒素含有化合物として (A7) 成分と (C) ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物を含有する潤滑油組成物は、 極 めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 それに対し、 参考例 2 7及び参考 例 2 9の組成物では、 摩擦低減効果が小さいことがわかる。 参考例 2 7及ぴ参考 例 2 9力ゝら、 ジチオリン酸亜鉛を併用する場合には、 (A 7)成分は脂肪酸アミ ド 系摩擦調整剤よりも摩擦低減効果が小さいことがわかる。 また、 参考例 28の組 成物は摩擦低減効果に優れるが、 実施例 3 7の摩擦低減率には及ばず、 摩擦調整 剤の摩擦低減効果は、 ジチォリン酸亜鉛併用時と (C) 成分併用時とで異なる拳 動を示すことがわかる。 なお、 実施例 3 7の組成物は、 参考例 2 7の組成物に比 ぺ、優れた酸化安定性、塩基価維持性等のロングドレイン性能を有しているので、 摩擦低減効果を初期だけでなく、 長期間維持することができるものである。
(実施例 38〜40、 参考例 3 0および基準油)
表 8に示す組成の本発明の潤滑油組成物 (実施例 3 8〜40) 及ぴ参考用の潤 滑油組成物 (参考例 3 0) 及ぴジチォリン酸亜鉛を含有する基準油をそれぞれ調 製した。 得られた組成物について以下の (1 ) 〜 (2) に示す性能評価試験を行 い、 得られた結果を表 8に示した。
( 1 ) 高速四球試験
A S TM D 2 78 3 - 8 8に準拠する高速四球試験において、 室温、 回転数 1 8 00 r p m、 荷重を徐々に加える条件で摩耗発生時の荷重 (LN S L) を測 定した。 LNS Lの数値 (N) が高いほど摩耗防止性、 極圧性に優れることを示 す。
(2) L FW- 1境界摩擦試験
荷重 (平均へルツ圧) : 1 0 0 1 b s ( 29 9 MP a 油温: 1 0 0 °C、 すべ り速度 : 50〜 1 000 mmZ s の条件における摩擦係数を測定し、 基準油に対 する摩擦低減率 (%) を算出した。
表 8から明ら-かな通り、 -本発明の (A) 窒素含有化合物として (A 7) 成分と (C) ジチォリン酸亜鉛以外のリン化合物を含有する潤滑油組成物 (実施例 3 8 〜40) は、 極めて優れた摩擦低減性能を示すことがわかる。 さらに、 (A)、 (C
2) 及び (C 3) 成分を併用し、 組成物の硫黄含有量を 0. 0 5質量%以下、 リ ン含有量を 0. 0 8質量%とした組成物 (実施例 3 8 ) は、 (C 2) 成分及ぴ (C
3) 成分を.併用した場合 (参考例 3 0)、 (C 3) 成分と (A) 成分を併用した場 合 (実施例 3 9) 及び (C 2) 成分と (A) 成分を併用した場合 (実施例 40) と比べ、 摩耗防止性能及び摩擦低減性能ともに優れていることがわかる。
(実施例 4 1、 4 2)
本発明の (A) 窒素含有化合物として (A 7) ォレイン酸ヒ ドラジド (C17H 3 3 - C (= O) -NH-NH2) 0. 5 m o 1 % ( 1 4 8. 2 5 g)、 ホウ酸 0. 5 m o 1 をトルェン 5 00m l とともにフラスコに採取し、水約 3 m o 1 (54. 3 g ) を注入した。 反応温度 9 0°Cで 3時間反応させた後、 1 1 5°Cにて水を留 去した後、 トルエン層を室温まで冷却し、 白色の結晶を析出させガラスフィルタ で減圧濾過した。得られた白色結晶を室温でトルエンおよぴメタノールで洗浄し、 白色結晶に付着する溶剤を留去させて目的物の (A 5) ヒ ドラジド誘導体 (白色 結晶) を得た。
上記で得られた (A 5) ヒ ドラジド誘導体を用い、 表 9に示す組成の潤滑油組 成物 (実施例 4 1 ) を得た。 また、 酸変性をしていないヒ ドラジド化合物 (A 7) を含む潤滑油組成物 (実施例 4 2) を得た。 これらの潤滑油組成物について、 以 下の性能評価試験を行った。 その結果を表 9に示した。
( 1 ) I S OTによる劣化試験後の全塩基価残存率
J I S K 2 5 1 4に準拠する I S OT試験 ( 1 6 5. 5 °C) にて試験油を 強制劣化させ、 9 6時間後の全塩基価 (塩酸法) の残存率を測定した。 なお、 試 験油には触媒として銅片と鉄片が入れてある。 残存率が高いほど塩基価維持性が 高く、 より長期間使用可能なロングドレイン油であることを示す。
(2) I S OTによる劣化試験後の銅溶出量
上記 I S OT試験後の試験油の銅溶出量を測定した。
(3) ホットチューブ試験でみた高温清浄性
J P I - 5 S - 5 5 9 9-に準拠し、 3 1 0°Cにおけるホ.ットチューブ試験を行 つた。 評点は無色透明 (汚れなし) を 1 0点、 黒色不透明を 0点とし、 この間を 予め 1刻みで作成した標準チューブを参照して評価した。 2 9 0°Cにおいて当該 評点が 6以上であれば、 通常のガソリンエンジン用、 ディーゼルエンジン用の潤 滑油として高温清浄性に優れたものである。
(4) 動弁.摩耗試験
J AS O M 3 2 8— 9 5の準拠した動弁摩耗試験を行い 1 00時間経過後 のカムノーズ摩耗量を測定した。 カムノーズ摩耗量が 5 0 /X m以下であれば優れ た摩耗防止性、 1 0 μ m以下であれば極めて優れた摩耗防止性を有している。 な お、 試験燃料には硫黄分が 1 0質量 p p m以下のサルファーフリーガソリンを用 いた。
表 9から明らかな通り、 本発明の (A) 窒素含有化合物として (A 7) ヒ ドラ ジド化合 ¾とジアルキルリン酸亜鉛を使用した潤滑油組成物 (実施例 4 2) は、 塩基価維持性能、 銅溶出防止性能、 高温清浄性能及び摩耗防止性能のいずれにも 優れているが、 (A) 窒素含有化合物として (A 5) ヒ ドラジド化合物の酸変性誘 導体を使用した潤滑油組成物 (実施例 4 1) は、 実施例 4 2の潤滑油組成物に比 ぺ、 塩基価維持性能、 銅溶出防止性能、 高温清浄性能及び摩耗防止性能のいずれ にも極めて優れていることが明らかとなった。
表 1
1 ) 水素化分解鉱油、動粘度 @100°C : 4.7mm2 、粘度指数 : 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄含有量: 10質量 ppm
2) (A1 )下記ォレイルセミカルバジド、窒素含有量: 12.8質量%
3) グリセリンモノォレート
4)ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 4000
5) 4, 4',メチレンビス一 2, 6—ジターシャリーブチルフエノールおよびアルキルジフエニルァミン
6)ジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、アルキル基: n-ブチル基
7) ジアルキルジチォリン酸亜鉛、リン含有量: 7.2質量%、アルキル基: secブチル基又は 4-メチル -2-ペンチル基
8) Gaサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量%
9)粘度指数向上剤(PMA、 OCP)、消泡剤等を含む添加剤
Ci8H35— — C— N— N
表 2 2345 1
CD
水素化分解鉱油、動粘度 @100°C : 4.7mm2/s、粘度指数: 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄含有量: 10質量 PPm (A2)ぉ記ォレイルゥレア、窒素含有量: 9質量% 2) 0 グリセリンモノ才レート II ォレイルァミン C18H35ヽ Ν入 νノト ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量 : 2.0質量%、重量平均分子量: 3000
6) 4, 4'ーメチレンビス一 2, 6—ジターシャリーブチルフエノールおよびアルキルジフエ二ルァミン I1!
7)ジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、アルキル基: n-ブチル基
8) ジアルキルジチォリン酸亜鉛混合物、リン含有量: 7.2質量%、アルキル基: seeブチル基又は 4-メチル -2-ペンチル基の ZDTP 及び 2-ェチルへキシル基の ZDTP
9) Caサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量0 /o
10)粘度指数向上剤 (PMA、 OCP)、消泡剤等を含む添加剤
表 3
1 ) 水素化分解鉱油、動粘度@ 100°C : 4.7mm2/S、粘度指数 : 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄含有量: 10質量 PPm
2) (A3)下記ォレイルウレイド、窒素含有量: 9質量%
3) グリセリンモノォレート
4)ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 3000
5) 4, 4'ーメチレンビス一 2, 6—ジターシャリ一プチルフエノールおよびアルキルジフエ二ルァミン
6)ジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、アルキル基: n-ブチル基
7) ジアルキルジチォリン酸亜鉛混合物、リン含有量: 7.2質量%、アルキル基: secブチル基又は 4-メチル -2-ペンチル基の ZDTP 及び 2-ェチルへキシル基の ZDTP
8) Gaサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量%
_表 4
1 ) 水素化分解鉱油、動粘度 @100°C: 4.7mm2/S、粘度指数: 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄含有量: 10質量 ppm
2) (A4)下記ォレイルァロファン酸アミド、窒素含有量: 9質量%
3) グリセリンモノォレ一ト
4) ォレイルァミン
5)ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 3000
6) 4, 4'—メチレンビス一 2, 6—ジターシャリーブチルフエノールおよびアルキルジフエニルァミン
7)ジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、アルキル基: n-ブチル基
8) ジアルキルジチォリン酸亜鉛混合物、リン含有量: 7.2質量%、アルキル基: secブチル基又は 4メチル -2-ペンチル基の ZDTP及び 2-ェチルへキシル基の ZDTP
― 9) Gaサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量%
10)粘度指数向上剤 (PMA OCP)、消泡剤等を含む添加剤
表 5
表 6
1 ) 100°G動粘度: 5.6mm2 、粘度指数: 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄分: 0.001質量%
2) 100°C動粘度: 5.45mm2/s、粘度指数: 100、全芳香族分: 20質量 96、硫黄分: 0.13質量%
3) (A7)ォレイン酸ヒドラジド、窒素含有量: 9.4質量%
4) (A1 )ォレイルセミカルバジド、窒素含有量: 12.8質量%
5)ジ (2-ェチルへキシル)ジチォリン酸亜鉛、リン含有量: 7.2質量%、亜鉛含有量: 9.1質量%
6)ジブチルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、硫黄含有量: 0質量%
7) 2—ェチルへキシルホスホン酸モノ 2—ェチルへキシルエステルの亜鉛塩、リン含有量: 9.5質量%、亜鉛含有量: 9.2質量%
8)ナフテン酸亜鉛、亜鉛含有量: 9.1質量%
9)亜鉛ジ (2—ェチルへキシル)ジチォカーバメート、亜鉛含有量: 9.1質量%
10)ォレイルァミン、窒素含有量: 5.1質量%
1 1 )ドデシル Ν,Νジメチルァミン、窒素含有量: 6.6質量%
1 2)ポリブテニルコハク酸イミド、 P1B基の数平均分子量: 1000、窒素含有量: 2.0質量%、ホウ素含有量: 0,5質量%
1 3)カルシウムサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6.1質量%
14)アルキルジフエニルァミン
15)ォクチルー 3— (3, 5—ジー t—ブチル一4ーヒドロキシフエニル)プロピオネート
1 6)ォレフィンコポリマー型粘度指数向上剤、重量平均分子量: 15万
実施例 37 参考例 27 参考例 28 参考例 29 基準油 潤滑油基油 1 ; 質量% 残部 残部 残部 残部 残部 窒素含有化合物 2) 質量% 0.5 0.5 一 - 無灰 FM3) 質量% - - 0.5 0.5 - リン化合物 A4) 質量% 0.6 一 0.6 - - リン化合物 B5) ' 質量% ― 1.0 - 1.0 1.0 リン化合物のリン元素換算量 質量% (0.077) (0.072) (0.077) (0.072) (0.072) 無灰分散剤 6) 質量% 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 酸化防止剤 7) 質量% 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 , 金属系清浄剤 8) 質量% 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 , その他添加剤9) 質量% 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 硫黄含有摩耗防止剤の硫黄元素換算量 質量% 0.0 0.14 0.0 0.14 0.14
LFW— 1境界摩擦試験 速度 mm/s
基準油に対する摩擦低減率、% 1000 27.9 11.6 25.0 13.9 0 荷重(平均へルツ圧) 750 27.9 12.2 25.6 15.4 . 0
: 100lbs (299MPa) 500 27.8 15.4 25.9 18.4 0
1) 水素化分解鉱油、動粘度 @100°C : 4.7mm2 、粘度指数: 120、全芳香族分: 1.2質量%、硫黄含有量: 10質量 ppm
2) (A7)下記エル力酸ヒドラジド、窒素含有量: 8質量%
3) エル力酸アミド
4)ジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量: 12.8質量%、亜鉛含有量: 12.8質量%、アルキル基: n-ブチル基
5) ジアルキルジチォリン酸亜鉛、リン含有量: 7.2質量%、アルキル基: secブチル基又は 4-メチル -2-ペンチル基
6)ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 4000
7) 4, 4'—メチレンビス一 2, 6—ジターシャリーブチルフエノールおよびアルキルジフエニルァミン
8) Gaサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量%
9)粘度指数向上剤 (PMA、 OCP)、消泡剤等を含む添加剤
2)
表 8
: 10質 ppm
2) 下記ォクタデシルホスホン酸ジメチルエステル、リン含有量: 8.6質量%
3) 下記ジ n—ブチルリン酸エステルの亜鉛塩、リン含有量: 12.8質量%
4) (A7)下記ォレイン酸ヒドラジド
5)ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 3000
6) Gaサリシレート、全塩基価: 170mgKOH/g、カルシウム含有量: 6質量0 /o
7) 4, 4'—メチレンビス一 2, 6—ジタ一シャリ一プチルフエノールおよびアルキルジフエニルァミン
8) secブチル基又は 4-メチル -2 -ペンチル基を有する ZDTPと 2 -ェチルへキシル基を有する ZDTPの
混合物、リン含有量: 7.2質量%
9)粘度指数向上剤 (PMA OCP)、消泡剤等を含む添加剤
表 9
1 ) 水素化分解鉱油、動粘度 @ 100°C: 4.7mm2/s、粘度指数: 120、全芳香族分: 1.2質量%、 硫黄分: 10質量 ppm
2) (A5)ォレイン酸ヒドラジドのホウ酸変性誘導体 (ォレイン酸ヒドラジド 1モル:ホウ酸 1モル)、 窒素量: 7.8質量%、ホウ素量: 3.0質量%
3) (A7)下記ォレイン酸ヒドラジド、窒素量 : 9.4質量%
4) アルキルが nブチルであるジアルキルリン酸亜鉛、リン含有量が 12.8質量%
5) ポリブテニルコハク酸イミド、窒素含有量: 2.0質量%、重量平均分子量: 3000
6) 4, 4'—メチレンビスー2, 6—ジタ一シャリーブチルフエノールおよびアルキルジフエ二ルァミン
7) 塩基価: 170mgKOH 、 Ca含有量 6質量%の Gaサリシレート及び全塩基価: 60mgKOH/g、
Ca含有量 2質量%の Caサリシレート混合物
8) 粘度指数向上剤 (PMA、 OCP)、消泡剤等を含む添加剤