WO2004010411A1

WO2004010411A1 - データ配信システムおよび方法、データ配信サーバ、データ配信プログラム、楽曲ファイル生成方法、記録媒体

Info

Publication number: WO2004010411A1
Application number: PCT/JP2003/009195
Authority: WO
Inventors: Hirohito Kimoto
Original assignee: Suns-K Co., Ltd.
Priority date: 2002-07-22
Filing date: 2003-07-18
Publication date: 2004-01-29

Abstract

　携帯電話４００からの要求に応じて楽曲ファイルを配信楽曲ＤＢ３５から読み出して配信する都度、その携帯電話４００の機種に対応する再生プレーヤを配信プログラムＤＢ３６から読み出して一緒に配信するようにすることにより、ユーザが単に所望の楽曲を選択するだけで、自分の携帯電話４００の仕様にあった再生プレーヤを自動的に取得することができるようにして、ユーザがこれを意識する必要をなくし、音楽データのダウンロード時における煩雑な作業を不要とする。

Description

明細書データ配信システムおよび方法、データ配信サーバ、デ一夕配信プログラム、楽曲ファイル生成方法、記録媒体技術分野

本発明は、データ配信システムおよび方法、デ一夕配信サーバ、デー夕配信プログラム、楽曲ファイル生成方法、記録媒体に関するものである。より具体的には、圧縮した音楽データや映像データなどの各種圧縮データをインターネット等のネッ卜ワークを使って配信するデータ配信システムおよび、当該データ配信システムで配信可能な、人間の歌声と

B GM (Back Ground Music) とから成る楽曲ファイルの生成方法および当該楽曲ファイルのデ一夕構造に関するものである。背景技術

今や携帯電話は爆発的に普及し、誰もが持っている機器の 1つになつた。 .当初の携帯電話では、着信音は極めて単調なパターン音を繰り返す程度のものしかなかった。しかしやがて、より個性的なものを求める市場ニーズに対応して、 M I D I (Music Instrument Digital Interface ) データを利用して作成したメロディで着信音を鳴らす、いわゆる「着信メロディ」が登場した。

また、数年前には P C M音源を内蔵した携帯電話も登場し、この P C M音源を利用してアーティスト等の声で着信音を鳴らす、いわゆる「着信ボイス」も今では実現されている。これらの着信メロディや着信ボイスは、インターネット上のサイ卜から所望のものをダウンロードして利用することができるようになつている。ユーザは自分好みのコンテンツを携帯電話にダウンロードすることにより、携帯電話を「自分」独自のものに仕立て上げることが可能である。

上述のような背景をもとに、本出願人は、 C D ( Comp ac t D i s c ) 等に記録されている楽曲そのものを携帯電話の着信音として利用する（単なるメロディ音や単なる人間の声でなく、人間の歌声と B G Mとが一体となった楽曲そのものを着信音とする）サービスを新たに考案した。また実際、このようなサービスを実現するシステム（以下「着うたシステム」と称する）も新たに提供されている。

この種の着うたシステムを構築する場合、配信する音楽データのデ一タ量が比較的多くなることから、その音楽データを圧縮するのが好ましい。現在実際に提供されているシステムでは、 C D音源から一部を切り出し、それを M P 3 ( MPEG 1 Aud i o L aye r-3) 等の形式で圧縮した音楽デ一夕を配信用のコンテンツとして用いている。また、配信される音楽デ一夕が圧縮されているため、これを受け取る携帯電話機側には、音楽デ一夕の圧縮を解いて再生するプレーヤ（再生プログラム）を搭載する必要がある。

最近の携帯電話の中には、再生プレーヤをアプリケーションとして備えたものも存在する。 J a v a (登録商標）に対応していない従来の携帯電話では、最初から組み込まれているアプリケーションしか利用できない。これに対し、 J a V a対応の携帯電話を用いれば、ユーザが使いたいアプリケーションをサーバからダウンロードしたり、不要なアプリケーシヨンを携帯電話から削除したりすることができる。

しかしながら、現状では、利用可能なアプリケーションの仕様が携帯電話事業者ごとに異なっており、圧縮データの再生方式も携帯電話の機種毎に異なっている。そのため、サーバ側ではそれぞれの再生方式に合わせた形式で音楽データを用意する必要があり、処理および記憶容量等に関して多くの負荷かかかってしまう問題があった。また、ユーザにとつても、一々機種を確認して音楽データのダウンロードを行う必要があり、その操作が非常に煩雑になる。

また、携帯コンテンツは日々進歩しており、それに合わせて再生プレーャを変更する必要が生じることも予想される。ところが、ユーザにとつては、ダウンロードしょうとする音楽デ一夕が、現在組み込んでいる再生プレーヤで再生できるかどうかを一々判断する必要がある。しかも、再生できない場合には最新バージョンの再生プレーヤを別サイ卜からわざわざダウンロードする必要があり、非常に面倒である。

一方、新たな再生プレーヤを開発するメーカにとっては、その再生プレーャでユーザがどの音楽データを再生するかを事前に特定できないため、過去の音楽データも再生できるように互換性を考慮する必要がある。そのため、プログラムの変更やバージョンアップが非常に大変になるという問題も生じる。

別の問題もある。すなわち、従来の着うたシステムでは、 C D音源の一部を単純に切り出して配信用コンテンツとしている。そのため、従来の着信メロディ（M I D I データ）や着信ボイス（ P C Mデータ）に比ベて着うたのコンテンツはデータ量が非常に大きくなり、これをダウンロードして利用するためには携帯電話機に大きな容量のメモリが必要になる。

少なくとも 1つの楽曲として認識できる程度に着うたを再生するためには、それなりの時間分だけ C D音源を切り出す必要がある。よって、切り出したデータを M P 3形式で圧縮したとしても、既存の携帯電話機が備える少ない容量のメモリでは対応し切れない。また、既存の携帯電. 話機は、 M I D I 音源や P C M音源の再生機能は備えているが、 M P 3 形式のデータの再生機能は備えていない。以上のことから、従来の着うたシステムでは、非常に大きな容量のメモリを持ち、かつ M P 3形式のデコーダを備えた新機種でないとサ一ビスを利用することができないという問題があった。着信メロディや着信ボイスが大きなブームとなったのは、携帯電話機が標準で備えていた M I D I 音源の再生機能と P C M音源の再生機能とをそのまま利用できたことが 1つの要因である。したがって、着うたに関しても、既存の機種でもサービスを利用できるようにすることが望まれる。発明の開示

本発明は、このような問題点に鑑みて成されたものであり、ユーザが携帯電話の機種や再生プレーヤのバージョン等を意識することなく、楽曲等の音楽データをダウンロードして再生可能な配信方式を提供することを目的とする。

また、本発明は、過去の音楽データとの互換性を考慮することなく再生プレーヤのプログラム変更、バージョンアップ等を容易に行うことができるようにすることも目的としている。

また、本発明は、大容量のメモリや M P 3デコーダ等を備えていない現行の携帯電話機でも、歌声と B G Mとから成る楽曲を着信音として利用できるようにすることを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明のデータ配信システムは、圧縮したデータをデータ配信サーバから要求元の端末に配信するデータ配信システムであって、配信対象とするデ一夕を所定の方式に従って圧縮する圧縮手段と、上記圧縮手段により圧縮されたデータをあらかじめ蓄積しておく圧縮データ蓄積手段と、上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムをあらかじめ蓄積しておく再生プログラム蓄積手段と、上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記圧縮データ蓄積手段から該当する圧縮データを読み出すとともに、上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムを上記再生プログラム蓄積手段から読み出して、上記圧縮データと上記再生プログラムとを上記要求元の端末に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記データ配信システムは、楽曲の全部または一部を圧縮した音楽データを音楽配信サーバから要求元の端末に配信する音楽配信システムであることを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記送信手段は、上記圧縮データと上記再生プログラムとを論理的に 1つのファイルにカプセル化するカプセル化手段を含むことを特徴とする。

本発明のデータ配信方法は、圧縮したデータをデータ配信サーバから要求元の端末に配信するデータ配信方法であって、配信対象とするデ一夕をあらかじめ圧縮して記録媒体に蓄積しておくとともに、上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムをあらかじめ作成して記録媒体に蓄積しておき、上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記記録媒体から該当する圧縮データと上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムとを読み出して、上記要求元の端末に送信するようにしたことを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記記録媒体から読み出した圧縮データと再生プログラムとを論理的に 1つのファイルにカプセル化し、カプセル化したファイルを送信するようにしたことを特徴とする。

本発明のデータ配信サーバは、圧縮したデータを要求元の端末に配信するデータ配信サーバであって、所定の方式に従って圧縮された配信対象のデータを記憶する圧縮データ記憶手段と、上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムを記憶する再生プログラム記憶手段と、上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記圧縮データ記憶手段から該当する圧縮データを読み出すとともに、上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムを上記再生プログラム記憶手段から読み出して、上記圧縮データと上記再生プログラムとを上記要求元の端末に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。

本発明のデータ配信プログラムは、請求の範囲第 4項に記載のデータ配信方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラム、あるいは、請求の範囲第 6項に記載の送信手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。

また、本発明の楽曲ファイル生成方法は、歌声と B G Mとが混合して成るデジタル音声データから上記歌声を抽出し、 P C M形式の歌声デ一夕を得る第 1 のステップと、 M I D I 形式の B G Mデータを生成する第 2のステップと、上記第 1 のステップで抽出した歌声に合わせて M I D I 形式の模擬歌声データを生成し、上記第 2のステップで生成した B G Mデータに対して上記模擬歌声データを付加して M I D I デ一夕の調整を行う第 3のステップと、上記第 1 のステップで生成された P C M形式の歌声データと上記第 3のステツプで調整が行われた M I D I 形式の B G M +模擬歌声デ一夕とを 1つの楽曲ファイルに加工す.る第 4のステツプとを有することを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記第 1 のステップでは、上記歌声と B G M とが混合して成るデジタル音声データに対して、上記歌声に対応する所定の周波数帯域まで帯域制限する処理を行うことを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記第 4のステップでは、上記第 2のステツプで生成された P C M形式の歌声データと、上記第 3のステップで生成された M I D I形式の B G M +模擬歌声データとの再生タイミングを同期させる調整処理を行うことを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記第 4のステップで生成される楽曲フアイルは、上記第 3のステップで生成された M I D I 形式の B G M +模擬歌声データを再生するための M I D I再生制御情報と、上記第 2のステツプで生成された P C M形式の歌声データを上記模擬歌声データに同期させて再生するための P C M再生制御情報とを含むことを特徴とする。

また、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、 P C M形式の歌声データから成る P C Mデータと、 M I D I 形式の B G Mデータに対して、上記 P C Mデ一夕の歌声に合わせて生成された M I D I 形式の模擬歌声データが付加された M I D I データとを含み、上記 P C Mデ一夕と上記 M I D I データとが 1 つのファイルに統合されて成るデータ構造を有する楽曲ファイルが記録されたことを特徴とする。

本発明の他の態様では、上記楽曲ファイルは、上記 M I D I データを再生するための M I D I 再生制御情報と、上記 P C Mデータを上記 M I D I データに同期させて再生するための P C M再生制御情報とを含むことを特徴とする。

上記のように構成した本発明によれば、ユーザが所望の圧縮データを選択してダウンロードする際に、端末の仕様や再生プレーヤのバージョン等を意識しなくても済むようになり、圧縮データのダウンロード時における作業を格段に簡素化することができる。また、本発明によれば、過去のデ一夕との互換性を考慮することなく、再生プレーヤのプロダラム変更やバージョンアップ等を容易に行うことができるようになる。

また、本発明の他の特徴によれば、現行の携帯電話機種の着信音に関するファイル容量の制限範囲内に収まる程度まで楽曲ファイルのデータ量を削減することができるとともに、再生音声の品質も所定レベル以上に維持することができる。これにより、大容量のメモリや M P 3デコ一ダ等を備えていない現行の携帯電話機種でも着うたのサービスが利用できるようにすることができる。

図面の簡単な説明図 1は、本実施形態による音楽配信システムの構成例を示す図である

図 2は、本実施形態に係る楽曲ファイル生成システムの構成例を示す図である。

図 3は、本実施形態に係る楽曲ファイルのデータ構造を示す概念図である。

図 4は、本実施形態による楽曲ファイル生成方法の処理手順を示すフローチャートである。 * 図 5は、本実施形態による音楽配信サーバにおける楽曲配信および顧客登録の動作を示すフローチャートである。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図 1 は、本実施形態に係る音楽配信システムの構成例を示す図である。また、図 2は、本実施形態に係る楽曲ファイル生成システムの一構成例を示す図である。

図 1 において、 1 0 0は後述する楽曲ファイル 1 5 を生成する楽曲フアイル生成システム、 2 0 0 は後述する音楽再生プログラム（音楽再生プレーヤ）を生成する再生プログラム生成システム、 3 0 0は音楽データ（楽曲ファイル 1 5 ) の配信を行う音楽配信サーバ、 4 0 0は音楽デ —夕の配信を受ける携帯電話である。音楽配信サーバ 3 0 0 と携帯電話 4 0 0 とは、ィンタ一ネット 5 0 0 に接続可能とされている。

まず、楽曲ファイル生成システム 1 0 0の詳細について、図 2 を用いて説明する。図 2 に示すように、本実施形態の楽曲ファイル生成システム 1 0 0は、録音部 1、歌声抽出部 2、 B GM生成部 3、 M I D I調整部 4およびファイル生成部 5 を備えて構成されている。

録音部 1は、 C Dや D VD (Digital Versatile Disk) 等のデジタル音源データをコンピュータのハードディスク等に WAV形式で録音するものである。例えば、市販の C Dをパーソナルコンピュータ（以下、パソコン）の C D ドライブにセットし、パソコン内蔵のハ一ドディスクに録音することにより、 WAV形式のデジタル音源デ一夕 1 1 を得ることができる。

なお、 WAV形式は、 W i n d o w s (登録商標）標準の音声フアイル形式であり、 W A V E形式とも呼ばれる。デジタル音声信号を記録するための保存形式として規定されている。圧縮方式は任意のものを利用することが可能である。デフォルトでは P C M (無圧縮）方式や AD P C M (Adaptive Differential Pulse Code Modulation) 方式などの圧縮方式に対応している。

歌声抽出部 2は、人間の歌声と B GMとが混合している WAV形式のデジタル音源データ 1 1から所望の数小節分（例えば、楽曲の先頭部分ゃサビ部分）を切り出し、それから B GMを廃棄して人間の歌声の部分だけを抽出する。

この歌声抽出の際には、携帯電話に実装されている再生形式に従って、 WAV形式のデジタル音源データ 1 1 を AD P C M形式の歌声デ一タ 1 2 に変換する。具体的には、例えば C Dであれば 4 4. 1 K H zでサンプリングされたデジタル音源データ 1 1 に対して、人間の歌声に対応する所定の周波数帯域（ 4 KH z または 8 KH z ) まで帯域制限する処理を行う。すなわち、 4 KH z または 8 KH z に相当する一定時間ごとにデジタル音源データ 1 1 をサンプリングする。単なるサンプリングでは P C M形式となるが、ここでは更に音が連続的に変化すること利用して、直前のサンプリングデータとの差を記録することによってデータ量を減らす。これが AD P C M形式である。

B GM生成部 3は、 M I D I形式の B GMデータ 1 3 を生成するものである。ここでは、例えばパソコンに M I D I 音源を備え、当該パソコンにィンストールされたシーケンスソフトと呼ばれるアプリケーションプログラムを利用して、 D TM (Desk Top Music) により B GMを生成する。ここで生成する B GMデータ 1 3は、歌声抽出部 2で廃棄した部分に相当する B GMである。なお、 D TMは M I D I データの生成法の一例であり、本発明はこの生成法に限定されるものではない。

歌声抽出部 2で抽出した歌声データ 1 2 と、 B GM生成部 3で生成した B GMデータ 1 3 とを合わせれば、 C D等のデジタル音源と同じ元の楽曲ができる。歌声データ 1 2は元のデジタル音源デ一夕 1 1 を大幅に帯域制限して生成したものであり、データ量はかなり削減されている。また、 B G Mデ一夕 1 3は M I D I 形式なので、元々データ量は少ない。よって、単に C D音源から一部を切り出して M P 3形式で圧縮したデ —タに比べて、データ量は格段に少なくなつている。

ただし、歌声抽出部 2により抽出した歌声データ 1 2 には劣化が生じており、そのまま再生しても殆ど人間の声として認識できない。抽出する際のサンプリング周波数を大きくすれば劣化を抑制できるが、歌声デ一夕 1 2のデータ量が大きくなってしまう。そこで本実施形態では、人間の歌声を M I D I デ一夕によってブース卜させることで、歌声データ 1 2のデータ量の肥大化を回避しながら、出力される歌声の品質を一定レベル以上に維持する手法をとつている。そのために利用するのが M I D I 調整部 4である。

M I D I 調整部 4では、歌声抽出部 2で抽出した歌声の音程やテンポ、音色、音量などに合わせて、当該歌声を模擬した M I D I形式の模擬歌声データを生成する。そして、この模擬歌声データを B GMデータに付加して M I D I データの調整を行う。この M I D Iデータの調整も、例えば D T Mにより行う。

ここで生成した模擬歌声データを単独で再生しても、人間の歌声には聞こえない。しかし、歌声抽出部 2により抽出された歌声データ 1 2 と同時に再生すると、 AD P C M形式の歌声データ 1 2で劣化した部分が M I D I 形式の模擬歌声デ一夕によってきれいに補われ、人間の歌声として良好に聞こえるようになる。

ファイル生成部 5は、歌声抽出部 2で生成された AD P CM形式の歌声データ 1 2 と、 M I D I調整部 4で調整が行われた M I D I 形式の B GM +模擬歌声データ 1 4とを 1つの楽曲ファイル 1 5 に加工する処理を行う。ここで生成する楽曲ファイル 1 5は、携帯電話のキャリア独自のフォーマツトに合わせて書き出したものである。例えばドコモ社の場合、 M F i (Melody Format for i-mode：卜 modeは登録商標）に従って ML D形式の楽曲ファイル 1 5 を生成する。 '

上述のように、 AD P CMの歌声デ一夕 1 2 と M I D I の模擬歌声デ —夕とをずれなく同時に再生することが重要である。したがって、 ML D形式の楽曲ファイル 1 5を生成する際には、歌声データ 1 2 と B GM +模擬歌声データ 1 4との再生タイミングを同期させる調整を行う。具体的には、 M L Dフォーマツ卜で定義されているバイナリの演奏位置情報（演奏の開始位置と終了位置、発音時間など）を、歌声データ 1 2 と B GM +模擬歌声データ 1 4との双方について適切に設定する。

以上のように構成した楽曲ファイル生成システム 1 0 0の各機能プロック；！〜 5は、実際にはコンピュータの C P Uあるいは M P U、 RAM 、 R〇 Mなどを備えて構成され、 R A Mや R〇 Mに記憶されたプロダラムが動作することによって実現できる。

図 3は、楽曲ファイル 1 5のデータ構造をイメージ的に示す概念図である。一般的に ML Dファイルは、ファイルそのものの識別子を含むフアイルヘッダ部、ファイルのデータについての情報を含むデータインフオメ一ション部、楽曲の実データを含むトラック部の 3つを有しているが、図 3はトラック部の構造を模擬的に示している。

図 3 に示すように、楽曲ファイル 1 5は、 AD P CM形式の歌声デー夕 1 2 と M I D I 形式の B GM +模擬歌声データ 1 4とを含んでいる。図 3 において、横軸は時間方向を示し、ハッチングを付した部分がそれぞれ B GM 2 1、模擬歌声 2 2、歌声 2 3の再生タイミングを表している。この図 3の例では、 M I D I の B GM 2 1 は最初から最後まで一貫して流れ'、その途中の 2箇所で M I D I の模擬歌声 2 2が流 ~Aる。この模擬歌声 2 2が流れるのと同時に、 AD P C Mの歌声 2 3 も流れる、というイメージを示している。

M I D I 形式の B GM +模擬歌声データ 1 4は、 B GM 2 1 の部分と模擬歌声 2 2の部分とが別々の M I D I データとして生成されていても良いし、 1つの M I D I データとして生成されていても良い。前者の場合は、 B G M 2 1 の演奏位置情報と模擬歌声 2 2の演奏位置情報とを別個に設定する。後者の場合は、 B G M 2 1 と模擬歌声 2 2 とが和音デー夕として定義される。すなわち、模擬歌声 2 2が流れないタイミングでは B G M 2 1だけの和音、模擬歌声 2 2が流れるタイミングでは B G M 2 1 と模擬歌声 2 2 とを合わせた和音として 1つの M I D I デ一夕が定義される。この場合は、当該 1つの M I D I データに対して演奏位置情報を設定する。一方、 AD P C M形式の歌声データ 1 2に関しては、歌声 2 3が模擬歌声 2 2 と同時に流れるように、歌声 2 3の演奏位置情報を設定する。

このように、本実施形態の楽曲ファイル 1 5は、 M I D I形式の B G M +模擬歌声データ 1 4を適切なタイミングで再生するために必要な M I D I 再生制御情報と、 AD P C M形式の歌声データ 1 2 を B GM +模擬歌声データ 1 4に同期させて適切なタイミングで再生するために必要な P C M再生制御情報とを含んで構成されている。

図 4は、本実施形態による楽曲ファイル生成方法の処理手順を示すフローチャートである。図 4において、まず録音部 1 により、〇 0ゃ13 ¥ D等のデジタル音源データ 1 1 をコンピュータのハードディスク等に W AV形式で録音する（ステップ S 1 ) 。次に歌声抽出部 2 により、録音した WAV形式のデジタル音源データ 1 1から所望の一部分（楽曲の先頭部分ゃサビ部分など）を切り出す（ステップ S 2 ) 。切り出す部分は 1箇所に限らず、複数箇所でも良い。また、切り出した複数箇所を連結して 1つにまとめても良い。，この切り出し処理は、キーボードやマウス等を用いて成されたユーザからの指示に従って行うようにしても良いし、コンピュータが自動的に行うようにしても良い。コンピュータが自動的に行う場合、例えば楽曲の先頭部分を切り出す際には、切り出す小節数を指示することにより、該当する部分を自動的に切り出すことが可能である。また、サビ部分を切り出す際には、バックコーラスの開始、音量の変化、曲調の変化などを検出することによってサビ部分を予測し、これを自動的に切り出すようにすることが可能である。

歌声抽出部 2は更に、切り取つたデジタル音源データ 1 1 に対して、人間の歌声に対応する所定の周波数帯域（ 4 KH z または 8 KH z ) まで帯域制限する処理を行うことにより、 B GMを廃棄して人間の歌声だけを抽出する（ステップ S 3 ) 。これにより、 AD P C M形式の歌声デ一夕 1 2 を生成する。なお、切り出し処理をユーザからの指示に基づいて行う場合は、ステップ S 2 とステップ S 3の処理は順番が逆でも良いまた、 B GM生成部 3 において、歌声抽出部 2で廃棄した部分に相当する B GMデータ 1 3 を、例えば D TMにより M I D I 形式で生成する (ステップ S 4 ) 。 M I D I 形式の B GMデ一タ 1 3は、携帯電話の各機種の内蔵音源に依存するところが大きい。そのため、 MML (Music M arkup Language) にて機種毎に表現方法を調整する（ステップ S 5 ) 。次に、 M I D I 調整部 4において、歌声抽出部 2で抽出した歌声を模擬した M I D I形式の模擬歌声デ一夕を生成し、 B GMデータに付加して M I D I データの調整を行う（ステップ S 6 ) 。なお、ステップ S 1〜 S 3の処理と、ステップ S 4〜 S 6の処理とは順番が逆でも良い。

最後に、ファイル生成部 5 により、ステップ S 1〜 S 3で生成された AD P C M形式の歌声デ一夕 1 2 と、ステップ S 4〜 S 6で生成された M I D I 形式の B GM +模擬歌声データ 1 4とを 1つの楽曲ファイル 1 5 に加工する (ステップ S 7 ) 。ここでは、携帯電話のキャリアのフォ —マツ卜に合わせてバイナリデータでファイルを書き出す。上述の例ではドコモ社の M L D形式について説明したが、 a u社であれば P M D形式、 J フォン社であれば S MD形式に合わせて楽曲ファイル 1 5を生成する。 1つの楽曲について複数キャリアの楽曲ファイル 1 5を生成しても良い。

以上が、図 1 中に示す楽曲ファイル生成システム 1 0 0の説明である。次に、図 1 中に示す音楽配信サーバ 3 0 0の構成について説明する。図 1 に示すように、音楽配信サーバ 3 0 0は、楽曲ファイル取得部 3 1、再生プログラム取得部 3 2、顧客情報取得部 3 3、データベース（ D B ) 登録部 3 、配信楽曲 D B 3 5、配信プログラム D B 3 6、顧客 D B 3 7、力プセル化部 3 8、顧客情報参照部 3 9および通信部 4 0 を備えて構成されている。

楽曲ファイル取得部 3 1 は、楽曲ファイル生成システム 1 0 0により生成された楽曲ファイル 1 5 を音楽配信サーバ 3 0 0内に取得するものである。再生プログラム取得部 3 2は、再生プログラム生成システム 2 0 0 によって生成された音楽再生プログラム（デコーダを含む音楽再生プレーヤ）を音楽配信サ一バ 3 0 0内に取得するものである。

これらの楽曲ファイル取得部 3 1および再生プログラム取得部 3 2では、具体的には、 C Dやフレキシブルディスク等の記録媒体を介して楽曲ファイル 1 5や音楽再生プログラムを音楽配信サーバ 3 0 0内に取り込んだり、インタ一ネット 5 0 0あるいはその他のネットワーク（図示せず）を介して楽曲ファイル 1 5や音楽再生プログラムを音楽配信サーバ 3 0 0内に取り込んだりする。

音楽再生プログラムは、楽曲ファイル 1 5に記録されている演奏位置情報に従って B G M 2 1、模擬歌声 2 2、歌声 2 3の演奏を指示するためのものである。これは、携帯電話内蔵のシンセサイザに対して A D P C M形式の歌声データ 1 2の演奏を指示する P C M再生制御プログラムと、シンセサイザに対して M I D I 形式の B G M +模擬歌声データ 1 4 の演奏を指示する M I D I再生制御プログラムとを含んでいる。先に述ベたように、携帯電話 4 0 0で利用可能なアプリケーションの仕様は、携帯電話のキャリアごとに異なっている。そのため、この音楽再生プログラムも、携帯電話の各キャリアが持つ仕様の違いに合わせて作り込まれる。

顧客情報取得部 3 3は、顧客に関する各種の情報（例えば氏名、ユーザ I D、パスワード、顧客が使用している携帯電話 4 0 0のキャリアや機種など）を取得するものである。具体的には、ュ一ザが携帯電話 4 0 0からインタ一ネット 5 0 0 を介して音楽配信サーバ 3 0 0に最初にァクセスしてきたときに、ユーザに対して情報入力を要求する（例えば、情報入力画面を提示する）ことによって、必要な顧客情報を取得する。

D B登録部 3 4は、楽曲ファイル取得部 3 1 により取得された様々な仕様に対応する楽曲ファイル 1 5を、着うた用の楽曲データファイルとして配信楽曲 D B 3 5 に登録する。また、再生プログラム取得部 3 2 により取得された様々な仕様に対応する音楽再生プログラムを配信プログラム D B 3 6 に登録する。また、顧客情報取得部 3 3 により取得された顧客情報を顧客 D B 3 7 に登録 Ϊ"る。配信楽曲 D B 3 5は、本発明の記録媒体を構成する。

カプセル化部 3 8は、ユーザからの配信要求に応じて、そのユーザが使用している携帯電話 4 0 0のキャリアと機種に対応する楽曲ファイル 1 5を配信楽曲 D B 3 5から読み出すとともに、当該携帯電話 4 0 0 のキヤリァと機種に対応する音楽再生プログラムを配信プログラム D B 3 6から読み出して、それらをカプセル化してコンカチファイルを作成する。顧客情報参照部 3 9は、ユーザから楽曲の配信要求があつたときに、顧客 D B 3 7 を参照することによって要求元のユーザが使用している携帯電話 4 0 0のキャリアと機種を把握し、カプセル化部 3 8 に伝える処理を行う。

カプセル化は、楽曲ファイル 1 5のバイナリデータと音楽再生プログラムのバイナリデータとを一緒にして単一のファイルとする処理であり、生成されたオブジェクトが自己完結型で一元管理される J a v a (登録商標）のクラス配信処理を利用して、電話の着信時にプログラムの起動が掛かる仕組みとして実装する。なお、楽曲ファイル 1 5 に音楽再生プログラムをカプセル化する方法としては、楽曲配信の要求があった時点で動的に組み合わせを行う方法と、事前のバッチ処理で静的な組み合わせをあらかじめ用意する方法とがあり、本実施形態はその何れにも対応可能である。

また、配信するファイルは、 J a v aファイルに従った方式と、任意のファイルフォーマツトを制定して自己ファイル再生のプロトコルに従つた方式との何れを採ることも可能である。配信するファイルについて、物理的な分割構成は問題でなく、論理的な単一ファイル構成になっていることが必要である。論理的な単一性に関しては、実装環境を構築するプロセスが、ユーザが楽曲をダウン口一ドしているときの操作性において完結性を満たしていれば良い。

通信部 4 0は、インタ一ネット 5 0 0 を介して携帯電話 4 0 0 との間で通信に関する処理を行う。例えば、携帯電話 4 0 0から送られてくる顧客情報を顧客情報取得部 3 3 に伝える処理を行う。また、携帯電話 4 0 0から送られてくる所望の楽曲の配信要求を受信し、それをカプセル化部 3 8や顧客情報参照部 3 9 に伝える処理を行う。また、カプセル化部 3 8 により生成されたコンカチファイルを要求元の携帯電話 4 0 0 に配信する処理も行う。コンカチファイル中に含まれる楽曲ファイル 1 5 を記憶する携帯電話 4 0 0内のメモリ（図示せず）も、本発明の記録媒体を構成する。

以上に説明した音楽配信サーバ 3 0 0内の各機能ブロック 3 ：!〜 3 4 ， 3 8〜 4 0は、 C P Uあるいは M P U、 R〇M、 R A Mなどを備えて構成されるマイクロコンピュータ（マイコン）のような制御部（図示せず）によってその動作が制御されるようになっている。また、各 D B 3 5〜 3 7 は、例えばハードディスク等の記録媒体により構成されている上記のように音楽配信サーバ 3 0 0内の各機能ブロック 3 1 〜 3 4 , 3 8 〜 4 0 をマイコンで構成した場合、その機能構成はソフトウェアによって実現することが可能である。この場合、上記音楽配信サーバ 3 0 0 の機能構成は、 R A Mや R O Mに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。

したがって、コンピュータが各機能ブロックの機能を果たすように動作させるプログラムを例えば C D— R〇 Mのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。上記プログラムを記録する記録媒体としては、 C D— R O M以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気デイスク、 D V D、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムをインタ一ネッ卜等のネットワークを介してコンビュ —夕にダウン口一ドするようにしても良い。

また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働している〇 S (ォペレ一ティングシステム）あるいは他のァプリケーシヨンソフト等と共同して上述の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。

次に、上記のように構成した本実施形態による音楽配信システムの動作を、図 5のフローチャートを参照しながら説明する。図 5は、音楽配信サーバ 3 0 0 における楽曲配信および顧客登録の動作を示すフローチャ一卜である。

図 5 に示すように、音楽配信サーバ 3 0 0内の図示しない制御部は、携帯電話 4 0 0から通信部 4 0 に対してアクセスがあつたかどうかを判定する（ステップ S 1 1 ) 。携帯電話 4 0 0からアクセスがあった場合、制御部は更に、その携帯電話 4 0 0のユーザにパスワードが既に設定されているかどうかを判定する（ステップ S 1 2 ) 。ここでは、パスヮード入力を伴ってアクセスが行われたかどうかを判定する。

そのユーザにパスワードが設定されていない場合、制御部は通信部 4 0 を用いて所定の情報入力画面を携帯電話 4 0 0 に提示することにより、ユーザに顧客情報の入力を促す。そして、これに対応して入力された顧客情報を顧客情報取得部 3 3が取得し、 D B登録部 3 4が顧客 D B 3 7 に登録する（ステップ S 1 3 ) 。その後で制御部は、そのユーザに対して固有のパスワードを発行する（ステップ S 1 4 ) 。

上記ステップ S 1 2でユーザに既にパスワードが発行されていたと判断した場合（パスワード入力を伴ってアクセスが行われた場合）および上記ステップ S 1 4でパスワードが新たに発行された場合には、制御部はそのパスワードに関する承認処理を行う（ステップ S 1 5 ) 。パスヮ一ドが間違っているような場合には、その旨の警告メッセージを出力して処理を中断する。

一方、パスワードの承認が済んだ場合、制御部は、通信部 4 0 を用いて会員専用の音源メニュー画面を携帯電話 4 0 0 に提示する（ステップ S 1 6 ) 。この音源メニュー画面を通じて、ュ一ザは自分が所望する楽曲のダウンロードを音楽配信サーバ 3 0 0に要求することができる。制御部は、携帯電話 4 0 0から所望の楽曲の配信要求が有ったか否かを判定し（ステップ S 1 7 ) 、要求がない場合はステップ S 1 1 の処理に戻る。

楽曲の配信要求があった場合、顧客情報参照部 3 9は、顧客 D B 3 7 を参照することによって要求元の携帯電話 4 0 0のキャリアと機種を把握し、それをカプセル化部 3 8 に伝える（ステップ S 1 8 ) 。カプセル化部 3 8は、顧客情報参照部 3 9より伝えられたキヤリァと機種に対応する音楽再生プログラムを配信プログラム D B 3 6から読み出すとともに、ユーザから配信要求された楽曲で顧客情報参照部 3 9より伝えられたキャリアと機種に対応する楽曲ファイル 1 5 を配信楽曲 D B 3 5から読み出して、それらをカプセル化してコンカチファイルを作成する (ステツプ S 1 9 ) 。

なお、このコンカチファイルを作成する際に、楽曲の属性情報（例えば曲名、ァ一テイスト名など）を付加しても良い。

最後に、カプセル化部 3 8 によって作成されたコンカチファイルを通信部 4 0が携帯電話 4 0 0 に配信する（ステップ S 2 0 ) 。このコンカチファイルを受信した携帯電話 4 0 0では、その中に含まれている音楽再生プログラムによって楽曲ファイル 1 5の再生を実行する。

以上詳しく説明したように、本実施形態の音楽配信システムによれば、携帯電話 4 0 0からの要求に応じて音楽配信サーバ 3 0 0が音楽デー夕（楽曲ファイル 1 5 ) を配信する都度、その携帯電話 4 0 0のキヤリァと機種に対応する再生プレーヤを一緒にカプセル化して配信するようにしているので、ュ一ザが単に所望の楽曲を選択してダウンロードするだけで、自分の携帯電話 4 0 0の仕様にあった再生プレーヤを自動的に取得することができ、ユーザはこれを意識する必要がなくなる。すなわち、ユーザは携帯電話の機種や再生プレーヤのバ一ジョン等をその都度確認する必要がなく、楽曲データのダウンロード時における作業を簡素化することができる。

また、選択された楽曲データとそれを再生するための再生プレーヤとが単一の論理的なファイルに封じ込められることで、環境に依存しない実行環境を提供することができる。これにより、再生プレーヤの開発メ一力は、過去の音楽データとの互換性を考慮する必要がなくなるので、再生プレーヤのプログラム変更ゃバ一ジョンアップ等を容易に行うことができるようになる。

また、独自の再生プレーヤ、独自の圧縮形式とすることで、違法コピ一対策をとることもできる。

また、本実施形態によれば、 C D等のデジタル音源を歌声部分と B G M部分とに分離し、歌声部分については大幅に帯域制限を行って A D P C M形式にすることによりデータ量を削減し、 B G M部分については M I D I 形式にてデータを生成することによりデータ量を削減した。これにより、 C D音源等を単に切り取って M P 3形式で圧縮する従来の方式に比べて、データ量を格段に少なくすることができる。また、帯域制限を行うことによって劣化した歌声部分は M I D I データによって補うようにしたので、再生される歌声の品質も所定レベル以上に維持することができる。

したがって、現行の携帯電話機種の着信音に関する制約事項であるフアイル容量の制限（例えばドコモ社の場合は 1 0 K b y t e ) を守りながら、一定レベル以上の品質が保証された着うた音声を携帯電話に配信して再生することが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、大容量のメモリや M P 3デコーダ等を備えていない現行の携帯電話機種でも着うたのサービスが利用できるようになる。

なお、上記実施形態では、音楽データを AD P C M形式で圧縮する例について説明したが、この圧縮形式に限定されない。例えば、 M P 3、 AA C (Advanced Audio Coding) 、 A C- 3 (Dolby Digital) 、 A T R A C 3 (Adaptive Transform Acoustic Coding) 、 TwinVQ、 WM A (W indows Media Audio) などを用いることも可能である。また、これ以外の独自方式を採用しても良い。

また、上記実施形態では、携帯電話の着信音用として楽曲ファイル 1 5 を生成する例について説明したが、必ずしも着信音用に限定されるものではない。小さいメモリ容量で歌声と B GMとから成る楽曲を再生する必要があるシステムに対しては、本実施形態の楽曲ファイル 1 5 を適用することが可能である。この場合に楽曲フアイル 1 5 を記憶する記録媒体としては、 C D— R〇 M、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、 D VD、不揮発性メモリカード等を用いることができ、これらも本発明の記録媒体を構成する。また、上記実施形態では、携帯電話用の着信音として楽曲データを配信する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、配信するデ一夕としては音楽の他に、画像や動画などが考えられる。また、配信する端末としては携帯電話の他に、 P DA (Persona 1 Digital Assistants) 、パーソナルコンピュータ、力一ナビゲ一ションシステム、ゲーム機、テレビジョン受像機、レコード店やコンビニェンスストアなどの店先に置かれる情報端末（いわゆるキオスク端末）などが考えられる。

その他、上記説明した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによつて本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。産業上の利用可能性

本発明は、ユーザが携帯電話の機種や再生プレーヤのバ一ジョン等を意識することなく、楽曲等の音楽データをダウンロードして再生できるようにするのに有用である。

また、本発明は、過去の音楽データとの互換性を考慮することなく再生プレーヤのプログラム変更、バ一ジョンアップ等を容易に行うことができるようにするのに有用である。

また、本発明は、大容量のメモリや M P 3デコーダ等を備え.ていない現行の携帯電話機でも、歌声と B G Mとから成る楽曲を着信音として利用できるようにするのに有用である。

Claims

請求の範囲

1 . 圧縮したデ一夕をデータ配信サーバから要求元の端末に配信するデ —夕配信システムであって、

配信対象とするデータを所定の方式に従って圧縮する圧縮手段と、上記圧縮手段により圧縮されたデ一夕をあらかじめ蓄積しておく圧縮データ蓄積手段と、

上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムをあらかじめ蓄積しておく再生プログラム蓄積手段と、

上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記圧縮データ蓄積手段から該当する圧縮データを読み出すとともに、上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムを上記再生プログラム蓄積手段から読み出して、上記圧縮データと上記再生プログラムとを上記要求元の端末に送信する送信手段とを備えたことを特徴とするデータ配 1目システム。

2 . 上記データ配信システムは、楽曲の全部または一部を圧縮した音楽データを音楽配信サーバから要求元の端末に配信する音楽配信システムであることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のデータ配信システム

3 . 上記送信手段は、上記圧縮データと上記再生プログラムとを論理的に 1つのファイルにカプセル化するカプセル化手段を含むことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のデータ配信システム。

4 . 圧縮したデータをデータ配信サーバから要求元の端末に配信するデ一夕配信方法であって、

配信対象とするデータをあらかじめ圧縮して記録媒体に蓄積しておくとともに、上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムをあらかじめ作成して記録媒体に蓄積しておき、

上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記記録媒体から該当する圧縮データと上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムとを読み出して、上記要求元の端末に送信するようにしたことを特徴とするデータ配信方法。

5 . 上記記録媒体から読み出した圧縮データと再生プログラムとを論理的に 1つのファイルにカプセル化し、カプセル化したファイルを送信するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 4項に記載のデータ配信方法。

6 . 圧縮したデータを要求元の端末に配信するデータ配信サーバであつて、

所定の方式に従って圧縮された配信対象のデータを記憶する圧縮デー夕記憶手段と、

上記端末のそれぞれの仕様に対応する再生プログラムを記憶する再生プログラム記憶手段と、

上記要求元の端末から所望のデータの配信要求があつたときに、上記圧縮データ記憶手段から該当する圧縮データを読み出すとともに、上記要求元の端末の仕様に対応する再生プログラムを上記再生プログラム記憶手段から読み出して、上記圧縮データと上記再生プログラムとを上記要求元の端末に送信する送信手段とを備えたことを特徴とするデータ配信サーバ。

7 . 上記送信手段は、上記圧縮データと上記再生プログラムとを論理的に 1つのファイルにカプセル化するカプセル化手段を含むことを特徴とする請求の範囲第 6項に記載のデータ配信サーバ。

8 . 請求の範囲第 4項に記載のデータ配信方法の処理手順をコンビユー夕に実行させるためのデータ配信プログラム。

9. 請求の範囲第 6項に記載の送信手段としてコンピュータを機能させるためのデータ配信プログラム。

1 0. 歌声と B GMとが混合して成るデジタル音声データから上記歌声を抽出し、 P C M形式の歌声データを得る第 1 のステップと、

M I D I形式の B GMデータを生成する第 2のステップと、上記第 1のステップで抽出した歌声に合わせて M I D I 形式の模擬歌声データを生成し、上記第 2のステップで生成した B GMデータに対して上記模擬歌声データを付加して M I D Iデータの調整を行う第 3のステツプと、

上記第 1のステップで生成された P CM形式の歌声データと上記第 3 のステップで調整が行われた M I D I形式の B GM +模擬歌声デ一夕とを 1つの楽曲ファイルに加工する第 4のステップとを有することを特徵とする楽曲ファイル生成方法。

1 1. 上記第 1 のステツプでは、上記歌声と B GMとが混合して成るデジタル音声データに対して、上記歌声に対応する所定の周波数帯域まで帯域制限する処理を行うことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の楽曲ファイル生成方法。

1 2. 上記第 4のステップでは、上記第 2のステップで生成された P C M形式の歌声データと、上記第 3のステップで生成された M I D I 形式の B GM+模擬歌声データとの再生タイミングを同期させる調整処理を行うことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の楽曲ファイル生成方法。

1 3. 上記第 4のステップで生成される楽曲ファイルは、上記第 3 のステツプで生成された M I D I 形式の B GM +模擬歌声データを再生するための M I D I 再生制御情報と、上記第 2のステップで生成された P C M形式の歌声データを上記模擬歌声データに同期させて再生するための P C M再生制御情報とを含むことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の楽曲ファイル生成方法。

1 4. P C M形式の歌声データから成る P C Mデータと、

M I D I 形式の B GMデータに対して、上記 P C Mデータの歌声に合わせて生成された M I D I 形式の模擬歌声データが付加された M I D I データとを含み、

上記 P CMデータと上記 M I D Iデ一夕とが 1つのファイルに統合されて成るデータ構造を有する楽曲ファイルが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

1 5. 上記楽曲ファイルは、上記 M I D I データを再生するための M l D I再生制御情報と、上記 P C Mデ一夕を上記 M I D I データに同期させて再生するための P CM再生制御情報とを含むことを特徴とする請求の範囲第 1 4項に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。