JPWO2020166710A1 - 1,3−ジオキソラン誘導体 - Google Patents

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敦 横山
歩 鈴木
好治 岩渕
隆行 土井
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    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers

Abstract

本発明により、式(I)で表される化合物、または医薬として許容なその塩、およびそれを含む医薬組成物が提供される。

Description

本発明は、1,3−ジオキソラン誘導体、特に2−フェニル−1,3−ジオキソラン誘導体、および医薬として許容なその塩に関する。さらに本発明は、当該化合物またはその塩を含有する医薬組成物に関する。
血液透析を要する患者数は近年増加の一途をたどっており、社会的な問題として認識されている。その原因疾患は糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症をはじめとする慢性腎臓病(CKD)であり、新規透析導入患者の有意な減少を実現するためには、包括的かつ有効なCKD対策の実行が求められている。
なかでも糖尿病性腎症(DN)は、I型またはII型糖尿病患者の最大40%まで影響する、糖尿病を原因として進行する腎臓病である。DNは、アルブミン尿症(尿中のタンパク質)、末期腎疾患(ESRD)に至る進行性の腎機能の減退、高血圧、ならびに心血管罹患率および死亡率の増大を特徴としている。ESRDは、透析または腎臓移植を必要とする腎臓機能の完全またはほぼ完全な喪失という生命にかかわる症状である。慢性腎臓病に対する処置手段について研究が報告されている(特許文献1〜4)。
2−フェニル−1,3−ジオキソラン誘導体を有する化合物は、抗真菌薬としての用途の他、合成中間体としても利用されている(特許文献5)。
特開2017−198689; 特開2017−008081; 国際公開WO2016/190420; 特表2015−534977; 特表2002−535328;
一つの側面において、本発明は新規な1,3−ジオキソラン誘導体、特に2−フェニル−1,3−ジオキソラン誘導体、および医薬として許容なその塩の提供を目的とする。さらに本発明は当該化合物を含有する医薬組成物の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、以下の本発明を完成させた。本明細書の開示は、以下の[1]〜[10]に記載の発明を包含する。
[1]式(I):
Figure 2020166710
[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシから選択され;
mおよびnは、それぞれ独立に、0〜5から選択される整数であり;
Xは、−CH−、または−C(=O)−であり;
Qは、環窒素原子により連結する5〜9員含窒素ヘテロアリールである]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
[2]Qが、環窒素原子により連結する、5員含窒素ヘテロアリールまたはベンゼン環が縮合した5員含窒素ヘテロアリールである、[1]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[3]Xが−CH−である、[1]または[2]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[4]式(Ia):
Figure 2020166710
[式中、R、R、m、nおよびQは、既に定義した通りである]
で表される、[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[5]nが0〜2から選択される整数であり、Rがハロゲン原子である、[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[6]mが0である、[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[7]Qが、1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、またはイミダゾリル−1−イルである、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[8]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール;
1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
1−(((4S)−4−((ベンゾイルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;および
1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
から選択される、[1]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む、医薬組成物。
[10]慢性腎臓病の処置に用いるための、[9]に記載の医薬組成物。
[11]糖尿病性腎症、糸球体損傷、尿細管損傷、高齢に伴うかもしくは透析に関連する腎損傷、腎硬化症、腎毒性、腎虚血、原発性膀胱尿管逆流、糸球体硬化症、IGA−誘発性腎症、および高血圧症−誘発性腎症から選択される疾患の処置に用いるための、[9]に記載の医薬組成物。
[12]慢性腎臓病の治療方法であって、治療有効量の[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩を、該治療を必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
[13]疾患の治療方法であって、治療有効量の[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩を、該治療を必要とする対象に投与することを含み、該疾患が、糖尿病性腎症、糸球体損傷、尿細管損傷、高齢に伴うかもしくは透析に関連する腎損傷、腎硬化症、腎毒性、腎虚血、原発性膀胱尿管逆流、糸球体硬化症、IGA−誘発性腎症、および高血圧症−誘発性腎症から選択される、前記方法。
一つの側面において、本発明によりに薬理活性を有し、医薬品の活性成分として用いることが可能な2−フェニル−1,3−ジオキソラン誘導体が提供される。別の側面において、本発明によりに慢性腎臓病を処置するための手段が提供される。
図1はSV40MES13、SV40MES13MES13ChoRE#4、SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP各細胞由来のタンパク質のウェスタンブロッティング分析の結果を示す。SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞では抗FLAG抗体(Sigma-Aldrich社)及び抗ChREBP抗体(Novus Biologicals社)陽性のバンドが確認され、pQCXIH FLAG ChREBP由来のChREBPタンパク質の発現が確認された。 図2は、SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞を低グルコース(5.5mM)又は高グルコース(25mM)DMEM培地で培養した際のルシフェラーゼ活性を示すグラフである。 図3は各群のマウスの平均体重の推移を示すグラフである。 図4は各群のマウスの血糖値(平均値)の推移を示すグラフである。WTマウス群に対して、**: p<0.01、***: p<0.001を示し、iNOSマウスの非投与群に対してδ:p<0.05、δδ:p<0.01を示す。本明細書において、*: p<0.05、**: p<0.01、***: p<0.001、δ:p<0.05、δδ:p<0.01、δδδ:p<0. 001を示す(他の図も同じ)。 図5は各群のマウスの尿中アルブミン***量(平均値)の推移を示すグラフである。WTマウス群に対して、*: p<0.05、**: p<0.01を示し、iNOSマウスの非投与群に対してδδ:p<0.01、δδδ:p<0. 001を示す。 図6はマウスの解剖時に測定した血中クレアチニン濃度の測定結果を示すグラフである。**: p<0.01、***: p<0.001を示す。 図7はマウスの解剖時に測定した腎臓重量の測定結果を示すグラフである。***: p<0.001を示す。 図8はマウスの解剖時に測定した肝臓重量の測定結果を示すグラフである。***: p<0.001を示す。 図9はPASで染色した腎組織の顕微鏡写真と糸球体PAS陽性面積比を示すグラフである。***: p<0.001を示す。 図10は腎臓におけるChREBPの標的遺伝子であるChREBPβ遺伝子の発現変動を定量PCRによって分析した結果を示すグラフである。*: p<0.05を示す。 図11は腎臓におけるChREBPの標的遺伝子であるTXNIP遺伝子の発現変動を定量PCRによって分析した結果を示すグラフである。*: p<0.05を示す。 図12は炭水化物応答領域結合タンパク質(ChREBP)の発現量に対する本発明に係る化合物の効果を確認するための試験結果を示すグラフである。 図13は炭水化物応答領域結合タンパク質(ChREBP)の発現量に対する本発明に係る化合物の効果を確認するための試験結果を示すグラフである(濃度はμM)。 図14は本発明に係る化合物が細胞生存性に与える影響を確認するための試験結果を示すグラフである。 図15は本発明に係る化合物が細胞生存性に与える影響を確認するための試験結果を示すグラフである(濃度はμM)。 図16Aは野生型群のマウスの腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図16Bは非投与群のモデルマウスの腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図16CはD-532投与群のモデルマウスの腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図17は各群のdb/dbマウスの平均体重の推移を示すグラフである。db/m+マウス群に対して、***: p<0.001を示し、db/dbマウスの非投与群に対して、δ:p<0.05を示す。 図18は各群のdb/dbマウスの血糖値(平均値)の推移を示すグラフである。db/m+マウス群に対して、**: p<0.01、***: p<0.001を示し、db/dbマウスの非投与群に対してδ:p<0.05を示す。 図19は各群のマウスの尿中アルブミン***量(平均値)の推移を示すグラフである。db/m+マウス群に対して、*: p<0.05、**: p<0.01、***: p<0.001を示し、db/dbマウスの非投与群に対してδ:p<0.05、δδ:p<0.01を示す。 図20はマウスの解剖時に測定した血中クレアチニン濃度の測定結果を示すグラフである。**: p<0.01、***: p<0.001を示す。 図21はPASで染色した腎組織の顕微鏡写真と糸球体PAS陽性面積比を示すグラフである。***: p<0.001を示す。 図22は腎臓におけるChREBPの標的遺伝子であるChREBPβ遺伝子の発現変動を定量PCRによって分析した結果を示すグラフである。*: p<0.05、**: p<0.01を示す。 図23は腎臓におけるChREBPの標的遺伝子であるTXNIP遺伝子の発現変動を定量PCRによって分析した結果を示すグラフである。*: p<0.05を示す。 図24Aはヘテロマウス(db/m+)の腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図24Bは非投与群のdb/dbマウスの腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図24CはD-532投与群のdb/dbマウスの腎組織を透過電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図25は、試験例7の実験群と対照群の血糖値と尿中アルブミン***量(ACR)について、統計解析ソフトのSPSSを用いて、横軸に血糖値、縦軸にACRとなるように散布図を作成し、回帰直線(最小二乗法による線形近似)を求めた結果を示すグラフである。
以下、本発明を更に具体的に説明する。
本明細書において「C1−6アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3−エチルブチル、および2−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−4アルキルおよびC1−3アルキルなども含まれる。
本明細書において「C1−6アルコキシ」とは、アルキル部分として既に定義した炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルオキシ基[−O−(C1−6アルキル)]を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3−エチルブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメチルオキシなどが含まれ、例えば、C1−4アルコキシおよびC1−3アルコキシなども含まれる。
本明細書において「ハロゲン原子」とは、置換基としてのフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を意味する。
本明細書において「環窒素原子により連結する5〜9員含窒素ヘテロアリール」とは、CHに環窒素原子を介して結合する5〜9員含窒素ヘテロアリールを意味する。当該ヘテロアリール基は、結合点の窒素原子に加えて、さらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含有していてもよい。その例としては、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、1−テトラゾリル、1−インドリル、2−イソインドリル、1−インダゾリル、2−インダゾリル、1−ベンゾイミダゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−イル、およびプリン−7−イルなどが挙げられる。
本明細書において「環窒素原子により連結する5員含窒素ヘテロアリール」とは、CHに環窒素原子を介して結合する5員含窒素ヘテロアリールを意味する。当該ヘテロアリール基は、結合点の窒素原子に加えて、さらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含有していてもよい。その例としては、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、および1−テトラゾリルなどが挙げられる。
本明細書において「環窒素原子により連結する5員含窒素ヘテロアリール」とは、CHに環窒素原子を介して結合する5員含窒素ヘテロアリールを意味する。当該ヘテロアリール基は、結合点の窒素原子に加えて、さらに酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含有していてもよい。その例としては、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、および1−テトラゾリルなどが挙げられる。
ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
式(I)において、mが0の場合、Rが存在しないことを意味し、nが0の場合、Rが存在しないことを意味する。
式(I)の化合物または医薬として許容なその塩が水和物などの溶媒和物を形成する場合には、本発明は該溶媒和物を用いて実施することができる。さらに本発明の化合物または医薬として許容なその塩は、混合物、溶液、結晶多形などとして適宜実施することができる。
本発明の化合物として、例えば本明細書実施例に記載の化合物を使用することができ、より具体的には以下の化合物を使用することができる:
式(I)の化合物の「医薬として許容な塩」とは、医薬品として使用可能な塩であれば特に限定されない。本発明化合物が塩基と形成する塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩などが挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;および、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などの有機酸酸との酸付加塩が挙げられる。
式(I)で表される化合物に含まれる原子(例えば、水素原子、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子など)は、それぞれの天然に最も多く存在する同位体以外の同位体原子であってもよく、当該同位体原子は放射性同位体原子であってもよい。すなわち、本発明の1つの側面によれば、同位体原子で標識化された本明細書で既に定義された式(I)の化合物、またはその塩が提供される。ここで、同位体原子による標識化は、例えば、放射性同位体による標識化(H、14C、32Pなど)であってもよく、化合物の調製の容易さの側面からは、Hによる標識化が好ましい。
本発明の1つの態様において、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、そのジアステレオマー、または医薬として許容なその塩は、プロドラッグとして投与され、生体内において活性化合物に変換される。
本発明の医薬組成物は、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができ、非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;経皮投与または貼付剤、軟膏またはローション;口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤;ならびに経鼻投与のためのエアゾール剤とすることができるが、これらには限定されない。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。
当該医薬組成物は、一般に用いられる各種成分を含みうるものであり、例えば、1種以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また本発明の医薬組成物は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与経路、患者の体型、年齢、体調、疾患の度合い、発症後の経過時間等により、適宜選択することができ、本発明の医薬組成物は、治療有効量および/または予防有効量の上記式(I)の化合物を含むことができる。本発明において上記式(I)の化合物は、一般に1〜1000mg/日/成人、例えば、1〜200mg/日/成人、具体的には5〜100mg/日/成人、より具体的には10〜50mg/日/成人の用量で使用されうる。当該医薬組成物の投与は、単回投与または複数回投与であってもよい。
本発明の医薬組成物は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤、抗酸化剤、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、およびミネラル分(鉄、亜鉛、マグネシウム、ヨードなど)などの成分を含有していてもよい。本発明の医薬組成物は、経口投与に適した形態、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤、または内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの形態で調製してもよい。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤が挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本発明の治療方法または予防方法は上記記載に基づいて実施されうる。式(I)の化合物または医薬として許容なその塩が投与される対象としては、哺乳動物、例えばヒトが例示される。
以下、実施例を示すことにより本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(D−532)の調製
Figure 2020166710
トルエン(13.7mL)中の(R)−(+)−3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオール(500mg、2.74mmol)およびα−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)アセトフェノン(977mg、4.12mmol)の溶液に室温でp−TsOH・HO(261mg、1.37mmol)を加え、ディーンスタークトラップを使用して反応混合物を還流下18時間撹拌した。0℃でNaHCO水溶液を加えて反応をクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製を行い、標題の化合物(D−532)とそのジアステレオマーの混合物(1:1.6)を黄色の油状物として得た(234mg、0.583mmol、21%)。
Merck社のPLCプレート20×20 cm(シリカゲル60 F254,0.5 mm)を10×20 cmに切断し,切断したプレート1枚に対してカラムクロマトグラフィーによって分離したジアステレオマー混合物を約10 mgアプライした。これを酢酸エチル/ヘキサン=1/2の混合溶媒で展開した後、D-532及びそのジアステレオマーに相当する部分をそれぞれ削り取り、酢酸エチルで抽出して、目的物およびそのジアステレオマーを得た。
D−532:[α]D25 +14.5 (c 0.466, CHCl3) ; 1H-NMR (700 MHz, CDCl3) δ: 8.04 (dt, J = 8.4 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.66 (dt, J = 8.4 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.57-7.54 (m, 2H), 7.46 (ddd, J = 11.7 Hz, 6.7 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.36-7.33 (m, 4H), 7.28-7.23 (m, 1H), 7.15-7.13 (m, 1H), 4.93 (dd, J = 21.7 Hz, 14.7 Hz, 2H), 4.36 (dd, J = 11.9 Hz, 7.7 Hz, 2H), 3.81-3.77 (m, 1H), 3.72 (dd, J = 8.4 Hz, 7.0 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 8.4 Hz, 7.0 Hz, 2H), 3.39 (dd, J = 9.8 Hz, 6.0 Hz, 1H), 3.20 (dd, J = 10.5 Hz, 8.1 Hz, 1H); 13C-NMR (175 MHz,CDCl3) δ: 145.7, 140.1, 137.7, 133.9, 128.9, 128.4, 128.3, 127.6, 127.5, 127.3, 125.6, 123.6, 119.6, 76.4, 73.2, 70.1, 68.0, 55.9; MS (EI) C24H23N3O3 [M-1]+ の計算値:400.1739、実測値: 400.1686。
D−532のジアステレオマー:[α]D25 +13.9 (c 0.505, CHCl3); 1H-NMR (700 MHz, CDCl3) δ: 8.04 (dt, J = 8.4 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.69 (dt, J = 8.4 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.58-7.56 (m, 2H), 7.46 (ddd, J = 7.4 Hz, 4.2 Hz, 0.7 Hz, 1H), 7.39-7.25 (m, 7H), 7.16-7.15 (m, 2H), 4.96 (dd, J = 30.5 Hz, 14.7 Hz, 2H), 4.26 (m, 2H), 4.16-4.12 (m, 2H), 3.76 (dd, J = 8.4 Hz, 6.3 Hz, 1H), 3.44 (dd, J = 8.4 Hz, 4.9 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 9.8 Hz, 5.6 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 9.8 Hz, 5.6 Hz, 1H); 13C-NMR (175 MHz,CDCl3) δ: 145.6, 139.2, 137.6, 134.2, 129.1, 128.6, 128.3, 127.69, 127.67, 127.0, 125.9, 123.6, 119.5, 111.1, 109.0, 75.2, 73.3, 70.2, 67.3, 54.9 ; MS (EI) C24H23N3O3[M]+ の計算値:401.1739, 実測値: 401.1731。
出発物質として対応するアセトフェノン誘導体および/または1,2−プロパンジオール誘導体を用いて実施例1と同様の手法により、以下の化合物を調製した。
[実施例2]1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(D−531)の調製
Figure 2020166710
D−531(混合物、約2:1):IR (neat) : 3062, 2954, 2897, 1720, 1602, 1584, 1506, 1450, 1365, 1315 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.15 (s, 1H, major), 8.13 (s, 1H, minor), 7.93 (s, 1H, major), 7.90 (s, 1H, minor), 7.70-7.68 (m, 2H), 7.52-7.46 (m, 4H), 7.33-7.24 (m, 8H), 7.17 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.49 (s, 2H, major), 4.45 (s, 2H, minor), 4.30-4.28 (m, 1H), 4.21-4.15 (m, 2H), 4.06-3.98 (m, 1H), 3.92 (t, J = 8.2 Hz, 1H, minor), 3.73 (t, J = 8.2 Hz, 1H, major), 3.55 (t, J = 8.2 Hz, 1H, minor), 3.41 (dd, J = 10.1 Hz, 5.8 Hz, 1H, minor), 3.23 (dd, J = 9.9 Hz, 5.8 Hz, 1H, minor) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 166.0, 15.3, 151.2, 144.5, 139.8, 139.5, 133.0, 129.3, 129.0, 128.9, 128.5, 128.4, 128.3, 128.2, 127.7, 127.5, 125.5, 108.5, 108.1, 96.1, 84.3, 76.6, 75.7, 73.3, 70.2, 67.9, 67.0, 63.2, 60.4, 56.8 ; MS (FAB) C20H22N3O3[M+H]+ の計算値: 352.1583, 実測値: 352.1643。
[実施例3]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(D−546)の調製
Figure 2020166710
D−546:[α]D24 +10.6 (c 0.292, CHCl3) ; IR (neat) : 2865, 2359, 1717, 1598, 1506, 1491, 1453, 1399, 1356 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.13 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.40 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.31-7.27 (m, 4H), 7.17 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.46 (s, 2H), 4.41 (s, 2H), 4.07 (quin, J = 5.9 Hz, 1H), 3.94 (dd, J = 8.3 Hz, 6.3 Hz, 1H), 3.58 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 3.40 (dd, J = 10.2 Hz, 5.6 Hz, 1H), 3.26 (dd, J = 10.2 Hz, 5.4 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 151.4, 144.5, 138.4, 137.5, 135.0, 128.7, 128.4, 127.8, 127.6, 127.1, 107.8, 76.8, 73.4, 69.9, 67.9, 56.7 ; MS (FAB) C20H21ClN3O3 [M+H]+の計算値: 386.1193, 実測値: 386.1261。
[実施例4]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(D−547)の調製
Figure 2020166710
D−547:[α]D26 +7.23 (c 0.493, CHCl3) ; IR (neat) : 2865, 1718, 1586, 1557, 1506, 1453, 1378, 1314 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.16 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.32-7.25 (m, 3H), 7.16-7.13 (m, 3H), 4.72 (dd, J = 16.8 Hz, 15.1 Hz, 2H), 4.41 (s, 2H), 4.08-4.02 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 8.3 Hz, 5.9 Hz, 1H), 3.65 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 10.2 Hz, 4.9 Hz, 1H), 3.34 (dd, J = 10.2 Hz, 5.4 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 137.5, 135.7, 15.2, 132.9, 131.1, 129.4, 128.4, 128.3, 127.8, 127.5, 127.1, 107.6, 76.8, 69.4, 67.6, 54.4 ; MS (FAB) C20H20Cl2N3O3[M+H]+ の計算値: 420.0803, 実測値: 420.0860。
[実施例5]1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(D−548)の調製
Figure 2020166710
D−548:IR (neat) : 3031, 2889, 1722, 1598, 1506, 1491, 1453, 1420, 1399, 1365 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.15 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.43-7.24 (m, 7H), 7.17 (d, J = 10.6 Hz, 2H), 4.49 (d, J = 10.1 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 13.5 Hz, 2H), 4.18 (quin, J = 5.8 Hz, 1H), 3.81 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 8.7 Hz, 5.3 Hz, 1H), 3.27 (dd, J = 9.7 Hz, 5.8 Hz, 1H), 3.11 (dd, J = 9.7 Hz, 5.8 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 151.2, 144.7, 137.6, 137.5, 135.2, 128.8, 128.5, 127.9, 127.8, 127.3, 107.7, 77.2, 75.3, 73.5, 70.0, 67.4, 55.9 ; MS (EI) C20H20ClN3O3[M]+ の計算値: 385.1193, 実測値: 385.1187。
[実施例6]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール(D−552)の調製
Figure 2020166710
D−552:IR (neat) : 3031, 2865, 1721, 1599, 1505, 1491, 1453, 1399 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.41-7.20 (m, 8H), 7.13 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.96 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 4.37 (s, 2H), 4.06 (s, 2H), 3.98 (quin, J = 5.9 Hz, 1H), 3.80 (dd, J= 8.0 Hz, 6.3 Hz, 1H), 3.49 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 10.2 Hz, 5.9 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 10.2 Hz, 5.4 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 138.9, 138.6, 137.5, 134.8, 133.2, 129.5, 128.7, 128.5, 128.4, 128.3, 127.8, 127.6, 127.0, 120.1, 108.0, 76.8, 73.3, 69.9, 67.8, 54.7 ; MS (FAB) C21H22ClN2O3 [M+H]+の計算値: 385.1241, 実測値: 385.1313。
[実施例7]1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール(D−555)の調製
Figure 2020166710
D−555:IR (neat) : 3064, 3030, 2897, 1721, 1586, 1557, 1505, 1466, 1435, 1377, 1313 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.57-7.53 (m, 2H), 7.40 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.33-7.27 (m, 3H), 7.17-7.13 (m, 3H), 7.01 (s, 1H), 6.97 (s, 1H), 4.41 (s, 2H), 4.39 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 3.99 (quin, J = 5.8 Hz, 1H), 3.83 (dd, J = 8.0 Hz, 6.3 Hz, 1H), 3.59 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 3.39 (dd, J = 10.1 Hz, 5.3 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 10.4 Hz, 4.8 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 138.7, 137.6, 135.6, 135.5, 132.7, 131.0, 129.4, 129.3, 128.5, 128.34, 128.27, 127.7, 127.5, 127.0, 120.9, 107.9, 76.8, 73.4, 69.4, 67.6, 52.2 ; MS (FAB) C21H21Cl2N2O3[M+H]+ の計算値: 419.0851, 実測値: 419.0913。
[実施例8]1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール(D−557)の調製
Figure 2020166710
D−557(混合物、約3:1):IR (neat) : 3061, 3030, 2887, 1721, 1602, 1505, 1449, 1386, 1314 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.45-7.43 (m, 4H), 7.34-7.23 (m, 7H), 6.94 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 4.49 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.41 (d, J= 12.1 Hz, 1H), 4.17-4.13 (m, 3H), 3.77 (t, J= 7.7 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 8.2 Hz, 5.3 Hz, 1H), 3.20 (dd, J = 9.7 Hz, 6.3 Hz, 1H), 3.03 (dd, J = 9.9 Hz, 5.8 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 139.5, 138.8, 137.7, 133.3, 129.7, 129.0, 128.9, 128.54, 128.47, 128.44, 128.41, 128.3, 127.83, 127.78, 125.71, 125.68, 121.1, 108.3, 75.3, 74.2, 73.4, 70.4, 67.4, 67.1, 64.2, 53.9 ; MS (EI) C21H22N2O3[M]+ の計算値: 350.1630, 実測値: 350.1651。
[実施例9]1−(((4S)−4−((ベンゾイルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(D−535)の調製
Figure 2020166710
D−535:[α]D26 +14.5 (c 0.303, CHCl3) ; IR (neat) : 2919, 1721, 1586, 1557, 1506, 1466, 1451, 1378, 1315 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.18 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 8.5 Hz, 0.98 Hz, 2H), 7.56-7.52 (m, 2H), 7.37-7.33 (m, 2H), 7.12 (dd, J = 8.5 Hz, 2.0 Hz, 1H), 4.73 (s, 2H), 4.46 (dd, J = 11.2, 3.4 Hz, 1H), 4.22-4.16 (m, 2H), 4.04-4.01 (m, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 200.2, 165.9, 15.6, 135.8, 134.8, 133.3, 133.1, 131.2, 129.4, 129.1, 128.3, 127.2, 108.0, 75.9, 66.8, 62.4, 54.4, 52.1 ; MS (FAB) C20H18Cl2N3O4[M+H]+ の計算値: 434.0596, 実測値: 434.0673。
[実施例10]1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール(D−534)の調製
Figure 2020166710
D−534:IR (neat) : 3031, 2886, 1721, 1598, 1505, 1490, 1453, 1434, 1399 cm-1 ; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.44 (s, 1H), 7.40-7.26 (m, 9H), 6.98 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 4.52 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.44 (d, J= 12.2 Hz, 1H), 4.20-4.13 (m, 3H), 3.54 (dd, J = 7.8, 6.8 Hz, 1H), 3.54 (dd, J= 8.3, 5.4 Hz, 1H), 3.24 (dd, J = 10.0, 6.3 Hz, 1H), 3.09 (dd, J = 9.8 Hz, 5.4 Hz, 1H) ; 13C-NMR (100 MHz,CDCl3) δ: 138.7, 138.0, 137.7, 137.0, 135.0, 129.7, 128.8, 128.7, 128.5, 128.42, 128.36, 127.8, 127.2, 121.0, 77.2, 76.7, 75.4, 74.3, 73.4, 70.2, 67.4, 53.8 ; MS (EI) C21H21ClN2O3 [M]+の計算値: 384.1241, 実測値: 384.1242。
[試験例1]SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞の作成
炭水化物応答領域結合タンパク質(Carbohydrate-responsive element-binding protein、略称: ChREBP)の発現に関するアッセイを行うために以下の細胞を作成した。
ACC ChoRE/PK-luc reporter plasmid(Stoeckman et al (2004) J Biol Chem 15, 15662-15669)をミネソタ大学Howard C. Towle博士から入手した。上記プラスミドのインサートを、pGL4.15ベクター(プロメガ社)へ添付のプロトコルに従ってサブクローニングした。得られた発現ベクターは、SV40 MES13細胞(ATCC社)にpGL4.15ベクター添付のプロトコルに従って導入し、SV40MES13-ChoRE-Luc細胞を得た。
さらに、SV40MES13-ChoRE-Luc細胞を用いたレポーターアッセイの増感を期待して、SV40MES13-ChoRE-Luc細胞にpQCXIH FLAG ChREBPをさらに導入して、レポーターアッセイ用の細胞株:SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBPを得た。
pQCXIH FLAG ChREBPは次のとおりに取得した。まずマウス肝臓片からTRIzol Reagent(Thermo Fisher Scientific社)を用いて同キット付属のプロトコルに従ってmRNAを抽出し、得られたmRNAをSuperScript III 逆転写酵素(Thermo Fisher Scientific社)付属のプロトコルに従ったcDNAライブラリー作成に供した。これを鋳型に、以下のプライマーセットを用いてChREBPをコードするcDNAを増幅断片として得た。
フォワード:5’-ATGCATCTCGAGATGGCGCGCGCGCTGGCGGATCTA-3’、
リバース:5’-ATGCATGCGGCCGCTTATAATGGTCTCCCCAGGGTGCC-3’。
同増幅断片をpQCXIH-FLAGベクター(Clontech社)に添付のプロトコルに従い、サブクローニングした。
図1に、SV40MES13、SV40MES13-ChoRE-Luc、SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP各細胞由来のタンパク質のウェスタンブロッティング分析の結果を示す。SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞では抗FLAG抗体(Sigma-Aldrich社)及び抗ChREBP抗体(Novus Biologicals社)陽性のバンドが確認され、pQCXIH FLAG ChREBP由来のChREBPタンパク質の発現が確認された。
また、SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞を低グルコース(5.5mM)又は高グルコース(25mM)DMEM培地で培養した際のルシフェラーゼ活性を既報(Biochemical and Biophysical Research Communications 489 (2017) 21-28)に従い 測定したところ、2群間で顕著な活性差を確認した。結果を図2に示す。
[試験例2]SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞を用いたアッセイ
SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞をCorning384ウェル(コーニング社)のウェル当たり104細胞ずつプレーティングし、DMEM培地にて1日間培養した。翌日、培地を高グルコース(25mM)DMEM培地に置換した。これに、20μMとなるように化合物を1種類ずつ添加し、1日間培養した。その後、各ウェルごとにルシフェラーゼ活性を測定した。結果を図12に示す。高グルコース培地を用いて培養された細胞において試験化合物がChREBPの発現を抑制することが確認された。さらに各化合物について複数の濃度において試験した結果を図13に示す(濃度はμM)。
[試験例3]糖尿病性腎症発症マウスを用いた試験
モデルマウスとしてiNOSトランスジェニックマウス(Takamura T. et al., J Biol Chem. 1998; 273: 2493-2496;岡本宏東北大学名誉教授より分譲)を用いた。前記Takamuraらの文献に従いiNOSトランスジェニックマウスと野生型(CD1(ICR))マウスの交配により、4週齢のモデルマウス(実験群n=8、対照群n=6)および前記モデルマウスと同時に生まれる非トランスジェニックマウスである野生型群(n=8)に高タンパク質・高カロリー食を与えた飼育を13週間行った。実験群にはさらに、化合物12(D-532)を6mg/kg/dayで経口投与した。各群について、体重を毎日測定し、3週間ごとに血糖値、尿中アルブミン及び尿中クレアチニンを常法に従って測定した。飼育終了後、各群をサクリファイスし、解剖時に腹部大静脈から採取した血液における血清クレアチニンの測定と解剖時に採取した腎臓における遺伝子発現解析を行った。腎組織についてはHE, PAS各染色を施し観察した。
化合物12(D-532)投与群では対照群と比較して血糖値が有意に低値を示した(図4)。また尿中アルブミン排出量も化合物12(D-532)投与群では対照群と比較して有意に低値を示し(図5)、モデルマウスにおける血中クレアチニンの増加は、化合物の投与により有意に改善した(図6)。図4、図5についていずれも*は野生型マウス(WT)に対して、δは陽性コントロールマウス(iNOS)に対しての有意差検定(Student's T-test)の結果を示す[*: p<0.05, **: p<0.01, ***: p<0.001(δも同様)]。
また、モデルマウスでは肝臓および腎臓の重量増加が確認されたが、化合物投与群ではそれが有意に改善した。さらに、PSA染色組織切片像をImageJ(http://imagej.nih.gov/ij/)に供し、ImageJ添付の取扱説明書に従って測定した。各糸球体面積(各群n=100)、及び前記各糸球体面積から血管内腔や核等の非関心領域を除いた面積を求め、それらの比、つまり糸球体PAS陽性面積比を求めたところ、モデルマウスでは増加していたのに対し、投与群では改善が確認された。
[試験例4]ChREBP標的遺伝子発現解析
試験例3で用いたマウスにおいて、腎臓におけるChREBPの標的遺伝子であるChREBPβ、TXNIP遺伝子を発現変動を定量PCRによって、既報(Genes to Cells 19 (2013) 52-65)の方法で分析した。ChREBPβの増幅には以下のプライマーセットを用いた。
フォワード:5’-TCTGCAGATCGCGTGGAG-3’、
リバース:5’-CTTGTCCCGGCATAGCAAC-3’。
TXNIP遺伝子の増幅に用いたプライマーセットは前述のとおりである。
フォワード: 5’-GTCAGTGTCCCTGGCTCCAAGA-3’、
リバース:5’-AGCTCATCTCAGAGCTCGTCCG-3’。
結果を図10および図11に示す。ChREBPβおよびTXNIPについて、D532投与による発現低下を認めた。
[試験例5]細胞生存性試験
SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞を用いて既報(Biochemical and Biophysical Research Communications 489 (2017) 21-28)に記載のルシフェラーゼ活性測定方法を用い、細胞生存性試験を行った。SV40MES13-ChoRE-Luc_FLAG-ChREBP細胞を低グルコース(5.5mM)DMEM培地で24時間培養後、各化合物を含む高グルコース(25mM)DMEM培地(実験群)、化合物を含まない低グルコースDMEM培地及び高グルコースDMEM培地(以上まとめて対照群)へと培地を交換し、交換後24時間培養した細胞由来のルシフェラーゼ活性を前記既報に従って測定した。結果を図14に示す。さらに各化合物について複数の濃度において試験した結果を図15に示す(濃度はμM)。
[試験例6]マウス腎組織の観察
試験例3の投与群および非投与群のモデルマウスおよび野生型群のマウスの腎臓を2%PFA(Wako;163-20145)/2.5%グルタールアルデヒド(TAAB;G017/1)/0.1Mカコジル酸緩衝液(Wako;036-18175)を含む前固定液に入れ、室温で2時間処理した。前固定した腎臓は、0.1Mカコジル酸緩衝液(8%スクロース(Wako:196-00015)を含む)にて氷上で15分間×4回洗浄し、1%四酸化オスミウム(Wako;154-01014)を含む後固定液にて氷上で90分間処理した。後固定した腎臓は超純水にて15分間×3回洗浄を行い、50、60、70、80、90、95%エタノール水溶液に各10分間×1回、さらに100%エタノールに20分間×3回入れエタノール脱水を行った。脱水後は酸化プロピレン(Wako;165-05026)に10分間×2回反応後、酸化プロピレン/エポン樹脂(MNA(TAAB;M012):DDSA(TAAB;D027):Epon812(TAAB;T026):DMP-30(TAAB;D032)=20:10:30:1)の混合液(1:1)に室温で60分反応後、酸化プロピレン/エポン樹脂混合液(1:3)に室温で一晩反応させ、さらにエポン樹脂に30℃で一晩反応させて包埋後、60℃にて2日間重合反応させた。
作製した試料は、Leica EM UC-7により200〜300nmの厚さに薄切し、スライドガラスに載せて80℃で1〜2分間伸展させ、80℃で1〜2分間トルイジンブルー(Wako;535-05542)染色を施した。光学顕微鏡で観察し電子顕微鏡観察部位を選別しブロックをトリミング後、Leica EM UC-7により80nmの厚さに薄切した。薄切した標本はグリッドに載せ乾燥させ、2%酢酸ウラン溶液(Wako;219-00692)で8分間、1%酢酸鉛(TAAB;L021)/1%硝酸鉛(TAAB;L018)/1%クエン酸鉛(TAAB;L019)を含む混合液で4分間反応させた。乾燥後、透過電子顕微鏡(H-7600、日立ハイテクノロジーズ)を用いて加速電圧80kVで観察した。
野生型マウス(WT+Vehicle、図16A)の足突起では規則的な噛み合わせ構造が観察できるが、糖尿病性腎症を発症したI型糖尿病マウス(iNOS+Vehicle、図16B)の足突起では野生型マウスで観察された規則的な構造が変化し、足突起の癒合・消失が観察された。これに対して、D-532を投与したI型糖尿病マウス(iNOS+D-532、図16C)の足突起では規則的な■み合わせ構造が観察できた。このことはD-532が糖尿病性腎症の発症・進展に伴う足突起の構造変化を抑制したことを示している。足突起は血液の濾過フィルターという重要な役割があることが知られており、糖尿病性腎症に伴う足突起の癒合・消失を防ぐことは腎機能低下を防ぐという点からも大きな意味を持つと考えられる。
[試験例7]db/dbマウスを用いた試験
モデルマウスとしてdb/dbマウス(ヘテロマウス(db/m+)の交配により入手)を用いた。16週齢のモデルマウス(実験群n=8、対照群n=6)およびヘテロマウス(db/m+)(有限会社熊谷重安商店より購入)である野生型群(n=8)を用い、試験例3と同じ条件で試験し、結果を解析及び観察した。結果を図17〜図21に示す。試験例3に記載のモデルマウスを用いて観察された効果(図3〜図6および図9)と同様の効果がdb/dbマウスを用いた場合においても確認された。
[試験例8]db/dbマウスを用いた試験
試験例7で用いたマウスにおいて、試験例4と同じ方法でChREBP標的遺伝子発現解析を行った。結果を図22および図23に示す。ChREBPβおよびTXNIPについて、D532投与による発現低下を認めた。
[試験例9]マウス糸球体の観察
試験例7で用いたマウスにおいて、試験例6と同じ方法にて腎臓組織を観察した。結果を図24A〜Cに示す。db/dbマウスにおいてもiNOSマウスにおいて観察された効果(上記図16)と同様の効果が確認された。
一般にI型糖尿病モデルとも理解されるiNOSマウスを用いた試験結果と、一般にII型糖尿病モデルとも理解されるdb/dbマウスを用いた試験結果ともに、本発明の化合物の効果が確認された。このことから、本発明の化合物は、糖尿病の種類に依らず合併症として発症した糖尿病性腎症に対する予防・治療効果を有するものであることが示された。
[試験例10]血糖値とタンパク尿の関係図について
試験例7の実験群と対照群(db/dbマウスの非投与群)の血糖値と尿中アルブミン***量(ACR)について、統計解析ソフトのSPSSを用いて、横軸に血糖値、縦軸にACRとなるように散布図を作成し、回帰直線(最小二乗法による線形近似)を求めた。結果を図25に示す。対照群と実験群の回帰直線の傾きは大きく異なることから、D-532のACRに対する作用は血糖値低下作用に対して有意である、つまりD-532によるACR改善作用(腎保護作用)は血糖値低下作用に伴った間接的な変化ではなく、直接的に腎臓に作用していると考えられる。

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 2020166710
    [式中、RおよびRは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシから選択され;
    mおよびnは、それぞれ独立に、0〜5から選択される整数であり;
    Xは、−CH−、または−C(=O)−であり;
    Qは、環窒素原子により連結する5〜9員含窒素ヘテロアリールである]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
  2. Qが、環窒素原子により連結する、5員含窒素ヘテロアリールまたはベンゼン環が縮合した5員含窒素ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  3. Xが−CH−である、請求項1または2に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  4. 式(Ia):
    Figure 2020166710
    [式中、R、R、m、nおよびQは、既に定義した通りである]
    で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  5. nが0〜2から選択される整数であり、Rがハロゲン原子である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  6. mが0である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  7. Qが、1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、またはイミダゾリル−1−イルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  8. 1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール;
    1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
    1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
    1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
    1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;
    1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
    1−(((2S,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
    1−(((4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
    1−(((4S)−4−((ベンゾイルオキシ)メチル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール;および
    1−(((2R,4S)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(4−クロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾール;
    から選択される、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む、医薬組成物。
  10. 糖尿病性腎症、糸球体損傷、尿細管損傷、高齢に伴うかもしくは透析に関連する腎損傷、腎硬化症、腎毒性、腎虚血、原発性膀胱尿管逆流、糸球体硬化症、IGA−誘発性腎症、および高血圧症−誘発性腎症から選択される疾患の処置に用いるための、請求項9に記載の医薬組成物。

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