JPWO2019187438A1 - 矢板施工方法及び矢板施工装置並びに保持具 - Google Patents

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Abstract

騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる矢板施工方法及び矢板施工装置並びに保持具を提供する。本矢板施工装置にあっては、移動手段12を設けてなる車両1によって柱状のリーダ2が略鉛直方向に支持されており、アースオーガ3のオーガ本体31がリーダ2に昇降可能に支持されている。オーガ本体31には、鋼矢板SPの一端部を固着させる油圧チャック6をスクリュー32の相隣る位置に支持する支持体4が垂設してあり、一方、スクリュー32の先端近傍には、油圧チャック6に固着された鋼矢板SPの一側縁を保持する保持具7が遊嵌してある。そして、矢板施工装置は、スクリュー32にて地盤を所要深さまで掘削して空穴Hを形成するのと並行して、当該空穴Hに隣接して形成された前の空穴H内に、油圧チャック6に固着された鋼矢板Hを挿入させるようになっている。

Description

本発明は、施工対象領域中に複数の矢板を埋設する施工を行う方法、及びこの矢板施工方法の実施に使用する矢板施工装置、並びに該矢板施工装置に取付けられ、施工対象の矢板を保持する保持具に関する。
土留め又は止水等を行うために、帯状鋼材を横断面形状がハット形又はU字形等に成形してなる複数の矢板を交互に向きを異ならせて施工対象の地中に埋設する施工工事が行われている。矢板を地中に埋設するには、振動機の上下振動を利用するバイブロハンマ工法、土中へ高圧力水を噴射するジェット工法、及び油圧によって矢板を地中に圧入させる油圧圧入工法等が開発されている。しかし、前者の工法にあっては、騒音が激しい上に周囲に振動が伝わるという問題があり、また中者の工法にあっては、川というように大量の水を供給し得る水源が必要であるという問題があり、更に後者の工法にあっては、前記両工法の問題は回避し得るものの、油圧機の限界により、比較的硬い地盤には矢板を圧入することが困難であった。
ところで、住宅又はビルといった建物が比較的密集した都市部といった施工対象領域において矢板を施工する場合にあっては、騒音及び振動の発生は可及的に低減する必要があるのに加え、大量の水を供給し得る水源が無い場合も多く、更に、地盤の硬さが油圧機の限界を超えることも比較的多い。従って、そのような施工対象領域では、上述したいずれの工法も適用することができない。そのため、後述する特許文献1には次のような装置が開示されている。
図28及び図29は特許文献1に開示された矢板施工装置の使用様態を示す側面図であり、図中、SPはハット形の鋼矢板である。鋼矢板SPは、平面視が直線分状のウェブ部Wの両端からそれぞれフランジ部F,Fが互いに線対称となるテーパ状に延設されており、両フランジ部F,Fの先端にはアーム部A,Aが前記ウェブ部Wと並行な姿勢で延設されている。両アーム部A,Aの先端には爪状のセクションS,Sそれぞれが設けてあり、該セクションS,Sに他の鋼矢板SPのセクションS,Sを結合させて両鋼矢板SP,SPを連結させるようになしてある。
図28に示したように、複数の鋼矢板SP,SP,…が前述した如く相互連結されて一列に施工対象領域中に埋設してあり、相隣る4枚の鋼矢板SP,SP,SP,SP上に矢板施工装置のサドル100が配置されている。サドル100は直線上に所定の間隔で配された4対のクランプ101,101,101,101を具備しており、各クランプ101,101,101,101によって相隣る4枚の鋼矢板SP,SP,SP,SPを挟持している。またサドル100にはマスト102を介して、アースオーガ110及び圧入機120が各クランプ101,101,101,101と同一線上に支持されており、アースオーガ110のスクリュー111が収納された筒体115の外周面から所定寸法を隔てて配されたチャック(図示せず)によって、鋼矢板SPが圧入機120に固定されている。
かかる矢板施工装置にて鋼矢板SPを埋設するには、アースオーガ110のスクリュー111を回動させつつ該スクリュー111を適宜距離だけ降下させて施工対象領域の地盤を掘削した後、図29に示した如く、スクリュー111を引き抜きつつ圧入機120を作動させて、鋼矢板SPを圧入させる操作を繰り返し、鋼矢板SPを所要の深さまで埋設させる。このように、施工対象の鋼矢板SPの近傍をアースオーガ110のスクリュー111によって予め掘削した後、当該鋼矢板SPを土中へ圧入させるため、予め掘削しない場合に比べて相対的に小さな力で鋼矢板SPを圧入させることができる。また、かかる矢板施工装置は、水を要さず、騒音及び振動の発生を可及的に低減し得る。
特開2017−89143号公報
しかしながら、このような従来の矢板施工装置にあっては、施工対象領域の地盤中に圧入する鋼矢板SPの圧入方向には当該地盤の土石が残留しているため、鋼矢板SPから圧入機120に印加される抵抗が依然高い。このため、鋼矢板SPの圧入作業の効率が低く、また鋼矢板SPの圧入作業に過大なエネルギを要するため施工コストが嵩むという問題があった。更に、残留土石の状態によっては、圧入機の能力を超えてしまう虞もあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる矢板施工方法、及び該矢板施工方法の実施に適用する矢板施工装置、並びに該矢板施工装置に取付けられ、施工対象の矢板を保持する保持具を提供する。
(1)本発明に係る矢板施工方法は、施工対象領域の地盤中に帯状の複数の矢板を施工する方法であって、前記地盤を所要深さまで掘削して、前記矢板の幅寸法以上の直径を有する空穴を形成する工程と、前記空穴に隣接させて、前記矢板の幅寸法以上の直径を有する次の空穴を形成するのと並行して、前記空穴内に矢板を挿入させる工程とを実施することを特徴とする。
本発明の矢板施工方法にあっては、施工対象領域の地盤中に帯状の複数の矢板を施工する場合、施工対象領域の地盤を所要深さまで掘削して、矢板の幅寸法以上の直径を有する空穴を形成する。次に、この空穴に隣接させて、矢板の幅寸法以上の直径を有する次の空穴を形成するのと並行して、既に形成した前記空穴内に矢板を挿入させる。このように、矢板の幅寸法以上の直径を有する空穴内に矢板を挿入させるため、当該空穴の周囲の地盤からの抵抗といった特段の支障を被ることなく、当該空穴の深部へ確実に進入させることができる。従って、騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる。また、矢板を空穴内へ進入させる作業を可及的に小さなエネルギで実施することができ、従って施工コストが廉価である。なお、本明細書中、矢板には、板材をU形又はハット形等に成形したもの以外に、管材の外周面に接手(セクション)を設けてなる管矢板も含まれる。
(2)本発明に係る矢板施工方法は、更に、次の空穴を形成するのと並行して、当該次の空穴に隣接して形成された前の空穴内に矢板を挿入させる工程を所要回数実施することを特徴とする。
本発明の矢板施工方法にあっては、地盤を掘削することによって、次の空穴を形成するのと並行して、当該次の空穴に隣接して形成された前の空穴内に矢板を挿入させる工程を所要回数実施するため、前同様、複数の矢板を地盤中に施工するに際して、騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる。
(3)本発明に係る矢板施工方法は、前記矢板を略鉛直方向の姿勢に保持した状態で空穴内へ挿入させることを特徴とする。
本発明の矢板施工方法にあっては、例えば、矢板を略鉛直方向の姿勢に保持する保持具を用いて、当該矢板を略鉛直方向の姿勢に保持した状態で空穴内へ挿入させるため、矢板は空穴の周面等に引っかからず、矢板を空穴内へ進入させる作業を円滑に実施することができる。
(4)本発明に係る矢板施工方法は、柱状のリーダに進退可能に固定された掘削手段の回転駆動機に連結させた掘削用柱状体にて前記地盤を掘削して次の空穴を形成するのと並行して、前記回転駆動機及び掘削用柱状体に支持された矢板を前記空穴内に挿入するに際して、前記リーダに支持され、前記掘削用柱状体の揺動による矢板の揺動を止める振れ止め具を用いることを特徴とする。
本発明の矢板施工方法にあっては、柱状のリーダに進退可能に固定されたアースオーガといった掘削手段の回転駆動機に連結させたスクリューといった掘削用柱状体にて前記地盤を掘削して次の空穴を形成するのと並行して、前記回転駆動機及び掘削用柱状体に支持された矢板を既に形成された空穴内に挿入するに際して、掘削用柱状体の揺動による矢板の揺動を止める振れ止め具を用いる。掘削用柱状体によって施工対象領域の地盤を掘削して次の空穴を形成して行く間、例えば当該地盤中の石等が掘削用柱状体に噛み込んで当該掘削用柱状体が揺動するため、掘削用柱状体に支持された矢板も揺動する虞があるが、例えば矢板の一側部を平面視がC字状の揺れ止め具内に挿入することによって、振れが発生した矢板の一側部が振れ止め具に当接して、矢板の振れが低減及び停止される。ここで、振れ止め具はリーダに支持されており、掘削用柱状体の揺動に影響されない。これによって、既に形成した空穴内へ矢板を挿入する作業に対して、施工対象領域の地盤の掘削作業が悪影響を与えることを可及的に回避することができる。
(5)本発明に係る矢板施工装置は、移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状の矢板を施工する矢板施工装置において、矢板の一端部を固着させる固着手段と、前記回転駆動機に垂設され、固着手段を前記掘削用柱状体の相隣る位置に支持する支持手段と、前記掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌され、前記固着手段に固着された矢板の一側縁を保持する保持具と、を備え、前記掘削用柱状体にて前記地盤を所要深さまで掘削して空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、前記固着手段に固着された矢板を挿入させるようになしてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に、スクリュー、ダウンザホールドリル又はダウンザホールハンマといった掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段と、矢板の一端部を固着させる固着手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状又は管状の矢板を後述する如く施工する。なお、本明細書中、矢板には、板材をU形又はハット形等に成形したもの以外に、管材の外周面に接手(セクション)を設けてなる管矢板も含まれる。
固着手段としては、油圧又は電動によって矢板の一端を挟持するチャックを用いることができるが、これに限らず、例えばフックによって矢板の一端を垂下するように構成することもできる。また、チャック又はフック等を例えば油圧シリンダ又は電動シリンダのロッドに取り付けて進退可能に構成することもできる。
かかる固着手段によって矢板の一端部を固着させるようになっており、これによって矢板が垂下される。この固着手段は、オーガ本体といった回転駆動機に垂設された支持手段によって、掘削用柱状体の相隣る位置に支持されるようになっている。一方、矢板の一側縁は、掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌された保持具によって保持されており、これによって、矢板は略鉛直方向の姿勢に保持される。
かかる矢板施工装置では、掘削手段にて施工対象領域の地盤を所要深さまで掘削して空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、回転駆動機に取り付けられた固着手段に固着された矢板を挿入させる。このように、土壌を掘削して形成した空穴内に矢板を挿入させるため、騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる。一方、次の空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、前記固着手段に固着された矢板を挿入させるため、施工対象領域に複数の矢板を効率的に施工することができる。
(6)本発明に係る矢板施工装置は、前記掘削用柱状体のヘッドの直径は前記矢板の幅寸法以上の寸法になしてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前記掘削用柱状体のヘッドの直径は矢板の幅寸法以上の寸法になしてあるため、空穴の直径は矢板の幅寸法以上であり、これによって当該空穴内に矢板を挿入させる際に、当該空穴の周囲の地盤からの抵抗といった特段の支障を被ることなく、空穴の深部へ矢板を進入させることができる。
(7)本発明に係る矢板施工装置は、前記保持具は、前記掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備することを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した保持具は、掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備して構成してあり、保持具本体が掘削用柱状体を構成するロッドの周りに回動自在であるため、掘削用柱状体が回転した場合であっても、保持具を構成する係合部及びこの係合部に係合させた矢板に掘削用柱状体の回転は伝わらず、矢板は略鉛直方向の姿勢を保って、空穴内に挿入される。
(8)本発明に係る矢板施工装置は、更に、前記連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した保持具を構成する連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してある。空穴内に矢板を挿入させる際に、例えば当該矢板が空穴の周面に接触したときに、矢板が前後左右に揺動する場合があるが、かかる場合であっても、係合部を支持する連結部に抜止め部が突設してあるため、揺動した矢板が抜止め部に当接して、係合部から矢板が脱離することが防止される。
(9)本発明に係る矢板施工装置は、前記係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体と、該本体から延設され、前記矢板の爪部に遊嵌される遊嵌部とを具備することを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体を具備しており、該本体から遊嵌部が延設してある。そして、係合部は遊嵌部を矢板の爪部に遊嵌させて、当該爪部と係合する。これによって、係合部は矢板の爪部と容易確実に係合することができる。
(10)本発明に係る矢板施工装置は、前記遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてあるため、空穴内へ矢板を挿入させた後に、掘削用柱状体及び保持具等を引き上げる際に、保持具の遊嵌部が矢板の爪部上を摺動することができ、従って掘削用柱状体及び保持具等の引き上げ作業を円滑に実施することができる。
(11)本発明に係る矢板施工装置は、対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してあり、両連結部にそれぞれ前記抜止め部が、当該連結部が支持する係合部の遊嵌部に対向するように設けてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してある。連結部はロッドに遊嵌させた保持具本体に固定してあるので、連結部及び保持具本体ロッド回りに回動させることによって、異なる姿勢の遊嵌部に容易に変更することが可能である。これによって、異なる姿勢の爪部であっても対応する姿勢の遊嵌部になして、当該遊嵌部にて当該爪部を係合させることができる。
このとき、いずれの遊嵌部にも対応して抜止め部がそれぞれ突設してあるため、矢板が前後左右に揺動した場合であっても、当該矢板が対応する抜止め部に当接して、係合部から矢板が脱離することが防止される。
(12)本発明に係る矢板施工装置は、前記連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてある。これによって、矢板の爪部が異なる姿勢であっても、連結部を回動させることなく、両遊嵌部の内の対応する姿勢の遊嵌部に爪部を遊嵌させることができ、従って、当該矢板の爪部を係合部に確実に係合させることができる。
(13)本発明に係る矢板施工装置は、前記支持手段は、前記掘削用柱状体を囲繞する筒状の支持本体と、該支持本体を前記回転駆動機に垂設するための垂設部とを具備し、前記支持本体は周方向の複数位置でそれぞれ前記固着手段を支持し得るようになしてあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した支持手段は、掘削用柱状体を囲繞する筒状の支持本体を具備しており、この支持本体は垂設部によって、リーダに支持された回転駆動機に垂設されるようになっている。この支持本体は、周方向の複数位置でそれぞれ前述した固着手段を支持し得るようになっており、これによって、矢板を鉛直な軸周りの適宜の回動姿勢で固着手段に固着させることができる。
(14)本発明に係る矢板施工装置は、更に、前記リーダに支持され、前記固着手段に固着された矢板の揺動を止めるための振れ止め具を備えることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、更に、リーダに支持され、前記固着手段に固着された矢板の揺動を止めるための振れ止め具を備えている。スクリューといった掘削用柱状体によって施工対象領域の地盤を掘削して次の空穴を形成して行く間、例えば当該地盤中の石等が掘削用柱状体に噛み込んで当該掘削用柱状体が揺動するため、掘削用柱状体に支持された矢板も揺動する虞があるが、例えば矢板の一側部を揺れ止め具内に挿入することによって、振れが発生した矢板の一側部が振れ止め具に当接して、矢板の振れが低減及び停止される。ここで、振れ止め具はリーダに支持されており、掘削用柱状体の揺動に影響されない。これによって、既に形成した空穴内へ矢板を挿入する作業に対して、施工対象領域の地盤の掘削作業が悪影響を与えることを可及的に回避することができる。
(15)本発明に係る矢板施工装置は、前記振れ止め具は、躯体を貫通する貫通孔と、躯体の周面に設けられ、前記貫通孔に連通する開口部とを具備し、該開口部は躯体の縦方向の全領域に亘って開設してあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した振れ止め具は、躯体を貫通する貫通孔と、躯体の周面に設けられ、前記貫通孔に連通する開口部とを具備し、該開口部は躯体の縦方向の全領域に亘って開設してある。矢板の一側部を振れ止め具の開口部から貫通孔内に挿入させることによって、振れが発生した矢板の一側部を躯体の開口部に臨む端縁に当接させて、矢板の振れを低減及び停止させることができる。なお、固着手段に固着させた矢板の回動姿勢に応じて、躯体の周方向の相異なる位置に開口部を開設した複数の振れ止め具を用意しておくとよい。
(16)本発明に係る矢板施工装置は、前記固着手段を進退させる進退機を更に備え、該進退機は前記支持手段に支持されていることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、油圧ピストンというように、固着手段を進退させる進退機を更に備えている。この進退機は前述した支持手段に支持されており、回転駆動機の昇降動作に伴って、支持手段、進退機及び進退機に取り付けられた固着手段が昇降するようになっている。これによって、掘削用柱状体による次の空穴の形成と、既に形成された前の空穴内への矢板の挿入とが並行して実施される。一方、固着手段に固着された矢板は、当該固着手段とともに進退機によって進退されるため、前述した保持具、振れ止め具への矢板の取り付け作業を比較的容易に実施することができる。
(17)本発明に係る矢板施工装置は、前記掘削用柱状体の周囲は筒状体にて囲繞してあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、前述した掘削用柱状体の周囲は筒状体にて囲繞してあるため、掘削用柱状体にて掘削搬送された土石等が矢板施工装置の周囲へ散乱することが防止される。
(18)本発明に係る矢板施工装置は、前記筒状体の周面には複数の開口が、筒状体の長手方向へ互いに距離を隔て開設してあることを特徴とする。
本発明の矢板施工装置にあっては、筒状体の周面には複数の開口が、筒状体の長手方向へ互いに距離を隔て開設してあるため、掘削用柱状体にて掘削搬送された土石等を矢板施工装置の周囲の所定位置に排出させることができる。これによって、矢板の施工作業を円滑に実施することができ、また排出された土石等の後処理も円滑に行うことができる。
(19)本発明に係る保持具は、移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段と、矢板の一端部を固着させる固着手段と、前記回転駆動機に垂設され、固着手段を前記掘削用柱状体の相隣る位置に支持する支持手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状の矢板を施工する矢板施工装置の前記掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌され、前記固着手段に固着された矢板の一側縁を保持する保持具であって、前記掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備し、更に、前記連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してあることを特徴とする。
本発明の保持具にあっては、移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段と、矢板の一端部を固着させる固着手段と、前記回転駆動機に垂設され、固着手段を前記掘削用柱状体の相隣る位置に支持する支持手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状の矢板を施工する矢板施工装置の前記掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌され、前記固着手段に固着された矢板の一側縁を保持する保持具であって、前記掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備し、更に、前記連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してある。
このような保持具を備える矢板施工装置では、前述したように、掘削手段にて施工対象領域の地盤を所要深さまで掘削して空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、回転駆動機に取り付けられた固着手段に固着された矢板を挿入させる。このように、土壌を掘削して形成した空穴内に矢板を挿入させるため、騒音及び振動の発生は可及的に低減し得、また水が不要であり、更に、硬い地盤であっても確実に矢板を施工することができる。一方、次の空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、前記固着手段に固着された矢板を挿入させるため、施工対象領域に複数の矢板を効率的に施工することができる。
このとき、保持具は、掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備するため、空穴内に挿入される矢板を略鉛直な姿勢で保持することができ、これによって、空穴内への矢板の挿入操作を円滑に実施することができる。
一方、空穴内に矢板を挿入させる際に、例えば当該矢板が空穴の周面に接触したときに、矢板が前後左右に揺動する場合があるが、かかる場合であっても、係合部を支持する連結部に抜止め部が突設してあるため、揺動した矢板が抜止め部に当接して、係合部から矢板が脱離することが防止される。
(20)本発明に係る保持具は、前記係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体と、該本体から延設され、前記矢板の爪部に遊嵌される遊嵌部とを具備することを特徴とする。
本発明の保持具にあっては、前述した係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体と、該本体から延設され、前記矢板の爪部に遊嵌される遊嵌部とを具備する。これによって、係合部は矢板の爪部と容易確実に係合することができる。
(21)本発明に係る保持具は、前記遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてあることを特徴とする。
本発明の保持具にあっては、前述した遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてあるため、空穴内へ矢板を挿入させた後に、掘削用柱状体及び保持具等を引き上げる際に、保持具の遊嵌部が矢板の爪部上を摺動することができ、従って掘削用柱状体及び保持具等の引き上げ作業を円滑に実施することができる。
(22)本発明に係る保持具は、対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してあり、両連結部にそれぞれ前記抜止め部が、当該連結部が支持する係合部の遊嵌部に対向するように設けてあることを特徴とする。
本発明の保持具にあっては、対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してあり、両連結部にそれぞれ前記抜止め部が、当該連結部が支持する係合部の遊嵌部に対向するように設けてある。連結部はロッドに遊嵌させた保持具本体に固定してあるので、連結部及び保持具本体ロッド回りに回動させることによって、異なる姿勢の遊嵌部に容易に変更することが可能である。これによって、異なる姿勢の爪部であっても対応する姿勢の遊嵌部になして、当該遊嵌部にて当該爪部を係合させることができる。
このとき、いずれの遊嵌部にも対応して抜止め部がそれぞれ突設してあるため、矢板が前後左右に揺動した場合であっても、当該矢板が対応する抜止め部に当接して、係合部から矢板が脱離することが防止される。
(23)本発明に係る保持具は、前記連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてあることを特徴とする。
本発明の保持具にあっては、前述した連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてある。これによって、矢板の爪部が異なる姿勢であっても、連結部を回動させることなく、両遊嵌部の内の対応する姿勢の遊嵌部に爪部を遊嵌させることができ、従って、当該矢板の爪部を係合部に確実に係合させることができる。
本発明に係る矢板施工装置の適用様態を示す正面図である。 本発明に係る矢板施工装置の適用様態を示す側面図である。 図1及び図2に示した矢板施工装置の支持体の部分を示す部分正面図である。 図3に示した支持体のIV−IV線による断面図である。 図1に示した矢板施工装置の保持具の部分の部分正面図である。 図5に示した矢板施工装置の保持具の部分の平面図である。 他の保持具の部分を示す部分正面図である。 図7に示した他の保持具の部分の平面図である。 更に他の保持具の例を示す部分正面図である。 更に他の保持具の例を示す部分平面図である。 更に他の保持具の例を示す部分正面図である。 更に他の保持具の例を示す部分平面図である。 他の保持具の例を示す平面図である。 セクション及び係合部の他の例を示す模式的平面図である。 図1に示した振れ止め具の斜視図である。 図1に示した矢板施工装置を用いて矢板を施工する手順を説明する説明図である。 本発明に係る他の矢板施工装置の例を示す正面図である。 本発明に係る更に他の矢板施工装置を示す正面図である。 本発明に係る更に他の矢板施工装置を示す側面図である。 図18に示した矢板施工装置の部分斜視図である。 図18に示した矢板施工装置の部分正面図である。 図18に示した矢板施工装置の部分側面図である。 図18に示した矢板施工装置の一部省略部分底面図である。 図20に示した取付構造のスライダ付近の縦断面図である。 図20に示したストッパ及びギアの模式的部分斜視図である。 図18に示した矢板施工装置を用いて矢板を施工する手順を説明する説明図である。 図18に示した矢板施工装置を用いて矢板を施工する手順を説明する説明図である。 特許文献1に開示された矢板施工装置の使用様態を示す側面図である。 特許文献1に開示された矢板施工装置の使用様態を示す側面図である。
本発明に係る矢板施工方法及び矢板施工装置、並びに該矢板施工装置に取付けられ、施工対象の矢板を保持する保持具を図面に基づいて詳述する。
なお、本実施の形態で説明する矢板施工方法及び矢板施工装置、並びに保持具は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含むことはいうまでもない。
(発明を実施するための第1の形態)
図1及び図2は本発明に係る矢板施工装置の適用様態を示す正面図及び側面図であり、図中、1はクローラといった移動手段12と、該移動手段12上に回動可能に担持され、運転操作部及び動力部等を有する車両本体11とを具備する車両である。本車両本体11にあっては、車両本体11を構成する台座に柱状のリーダ2を支持する支持部14が突設してあり、該支持部14によって略鉛直方向に立設されるリーダ2の下端近傍の部分が支持されている。前記台座には車両1の両側へそれぞれ突出させた突出部15,15が設けてあり、リーダ2の長手方向の中途部分と両突出部15,15との間には、油圧にて伸縮可能なステー14,14が架設してある。
なお、図1及び図2にあっては、三点支持式の施工装置を用いた場合について示したが、本発明はこれに限らず、例えばラフタークレーンにリーダを垂下させるラフター式施工装置、又は油圧ショベルを適用した施工装置等、他の施工装置を用いることができる。
リーダ2の外周面には、リーダ2の中心軸と平行に配置し少なくとも一対のガイドレール21,21がリーダ2の長手方向の略全域に亘って設けてあり、ガイドレール21,21にはアースオーガ(掘削手段)3のオーガ本体(回転駆動機)31が図示しないガイドギブを介してリーダ2の長手方向へ摺動自在に取り付けてある。オーガ本体31はリーダ2の頂部から垂下された複数のワイヤ25によって吊下されており、車両本体11に配設されたドラムにてワイヤ25を巻き上げ・巻き戻すことによってオーガ本体31を昇降させるようになっている。オーガ本体31には、長尺のロッドの外周面に螺旋状の羽根を設けてなるスクリュー(掘削用柱状体)32の基端が連結固定してあり、オーガ本体31の駆動力によってスクリュー32は回転駆動されるようになっている。スクリュー32の先端にはスクリューヘッド34が交換可能に取り付けてあり、施工対象領域の地盤に応じたスクリューヘッド34が取り付けられるようになっている。
そして、車両1を施工対象領域の適宜位置に移動させた後、アースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー322を回転させながら、ドラムをしてワイヤ25を巻き戻すことによってオーガ本体31を降下させてスクリューヘッド34を地盤中へ進入させ、これによって施工対象領域の地盤を掘削するようになっている。
ところで、本発明に係る矢板施工装置にあっては、オーガ本体31の近傍であってオーガ本体31の高さ位置より少し低い位置には油圧シリンダ(進退機)5が当該油圧シリンダ5のピストンロッド51を地面側に向けた姿勢で配置してあり、該油圧シリンダ5は支持体(支持手段)4を介してリーダ2に昇降可能に支持されている。リーダ2の頂部には鋼矢板SPを吊り上げるための吊り上げ機9が配設してあり、該吊り上げ機9から引き出した吊上ワイヤ91によって鋼矢板SPを吊り上げるようになっている。一方、前述した油圧シリンダ5のピストンロッド51の先端には油圧チャック(固着手段)6が配設してあり、吊り上げ機9によって吊り上げられた鋼矢板SPの一端を油圧チャック6に固着させるようになっている。
また、前述したスクリュー32のロッド33であってスクリューヘッド34の近傍に、鋼矢板SPのセクションを摺動可能に保持する保持具7が遊嵌してあり、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPはそのセクションが保持具7に保持されることによって略鉛直方向の姿勢を保たれるようになしてある。なお、本矢板施工装置は、鋼矢板SPとしては爪としてのセクションがその両側に設けてあるものであれば、ハット形、U形又は直線形等、適宜の形状に適用することが出来る。
更に、リーダ2に配設されたガイドレール21,21の下端近傍であって前記保持具7の高さより少し高い位置には、平面視がC字状の振れ止め具8が着脱可能に固定してあり、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPの一側部を振れ止め具8内に挿入させるようになっている。スクリュー32によって施工対象領域の地盤を前述した如く掘削して行く際に、スクリューヘッド34に石等が噛み込んでスクリュー32が揺動する場合があるが、前述したように保持具7はスクリュー32のロッド33に支持されているため、スクリュー32の揺動に伴って保持具7及び該保持具7に保持された鋼矢板SPも揺動するが、リーダ2に支持された振れ止め具8内に鋼矢板SPの一側部を挿入させることによって、当該鋼矢板SPの揺動を抑制及び停止させることができる。
図3は図1及び図2に示した矢板施工装置の支持体4の部分を示す部分正面図であり、図4は図3に示した支持体4のIV−IV線による断面図である。なお、両図中、図1及び図2に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図3及び図4に示したように、支持体4は、スクリュー32の基端部のロッド33を囲繞する短寸筒状の支持本体41を具備しており、支持本体41の周面には支持本体41の中心軸の軸長方向へ所定間隔を隔てて開設した複数(図3にあっては3つ)の固定用孔43,43,43、43,43,43、…が支持本体41の周方向へ適宜の間隔で設けてある。
ところで、図1及び図2に示した油圧シリンダ5には図示しないブラケットが突設してあり、該ブラケットにも複数の固定用孔が開設してある。そして、支持本体41に開設した複数列の固定用孔43,43,43、43,43,43、…の内、適宜の列の固定用孔43,43,43と油圧シリンダ5のブラケットの固定用孔とを位置合わせさせた後、ボルト及びナットを用いて、油圧シリンダ5を支持本体41に、当該支持本体41の周方向の適宜の位置に取り付けるようになっている。これによって、支持本体41の周方向の適宜位置に油圧シリンダ5を取り付けることができる。
一方、支持本体41のリーダ2(図1参照)に対向する部分には、一対の半円筒状の外嵌部41a,41aが支持本体41の中心軸と直交する方向へ所定距離を隔て、互いに対向する姿勢で突設してあり、支持体4は、両外嵌部41a,41aをリーダ2(図1参照)に配設されたガイドレール21,21に外嵌させることによって、ガイドレール21,21の長手方向へ昇降自在に案内されるようになっている。
支持本体41の端縁には一対の垂下用ブラケット(垂下部)42,42が立設してあり、両垂下用ブラケット42,42の先端部はアースオーガ3のガイドギブに連結固定させるようになっている。これによって、支持体4及び該支持体4に支持された油圧シリンダ5は、オーガ本体31の昇降動作に伴ってガイドレール21,21上を昇降するため、図1に示した油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPもオーガ本体31の昇降動作に伴って昇降する。
なお、本実施の形態では、支持本体41に油圧シリンダ5を取り付けるように構成した場合について示したが、本発明はこれに限らず、前述したオーガ本体31に油圧シリンダ5を取り付けるように構成してもよい。この場合、オーガ本体31に油圧シリンダ5を取り付けるためのブラケット及び/又はボルト・ナット等の取り付け具によって油圧シリンダ5を支持する支持手段が構成される。
次に、矢板施工装置の保持具7について詳述する。図1及び図2に示した如く、保持具7はスクリュー32のロッド33であってスクリューヘッド34の近傍に取り付けてある。
図5は図1に示した矢板施工装置の保持具7の部分の部分正面図であり、図6は図5に示した矢板施工装置の保持具の部分の平面図である。なお、両図中、図1及び図2に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。また、図5及び図6にあっては単純化のために、図1及び図2に示したスクリュー32の羽根を省略してある。
図5及び図6に示したように、スクリュー32のロッド33の周面には、保持具7を構成する短寸筒状の取付具71,71がロッド33の長手方向へ適宜距離を隔てて外嵌固定してあり、取付具71,71の両端縁にはそれぞれ、環状のカラー部(ストッパ)72,72、72,72が立設してある。取付具71,71の対をなすカラー部72,72、72,72の間の部分は、カラー部72,72、72,72の高さ寸法より低い取付具本体になしてあり、両取付具本体にはそれぞれ、取付具本体の外径より少し大きい内径を有する筒体の外周面に矩形の固定片76,76、76,76を筒体の周方向へ180度位置を異ならせて突設してなる保持具本体75,75が遊嵌してある。
なお、かかる保持具本体75,75は、例えば図5に示したように、オーム形に成形してなる一対の帯板を中央部が筒状になるように対向配置し、その両端部をボルト及びナットにて固着させて構成することができる。
保持具本体75,75の固定片76,76、76,76には短寸帯板状の連結部77,77、77,77の一端が、前記ロッド33の中心軸と直交する姿勢で連結固定してあり、ロッド33の軸長方向に対向する連結部77,77、77,77の間にはそれぞれ、細帯板材を平面視がレ字状に成形してなり、鋼矢板SPの側縁に設けられたセクション(図1参照)を係合させる係合部78,78が架設してある。
かかる保持具7にあっては、当該保持具7を構成する一方の係合部78に、油圧チャック(図1参照)にその一端部を固着させた鋼矢板SPの両側縁に設けられたセクションの内の一方を係合させる。これによって、鋼矢板SPの一端側は油圧チャックによって固着され、当該鋼矢板SPの他端側は保持具7によって保持されるため、鋼矢板SPの姿勢は鉛直方向に保持される。
一方、本矢板施工装置にあっては後述するように、鋼矢板SPを保持具7に保持させた後にスクリュー32を回転させつつ、当該スクリュー32と共に鋼矢板SPを降下させるようになっているが、前述した如く鋼矢板SPの他端側は保持具7によって保持されるため、鋼矢板SPは鉛直方向の姿勢が保持された状態で降下される。ところで、鋼矢板SPのセクションを係合させた係合部78は、前述したようにロッド33に固定させたストッパ72,72の間の取付具本体に遊嵌した支持本体41に鉛直方向の姿勢が保持されよって支持されているため、スクリュー32及びロッド33の回転は保持具本体75及び係合部78には伝わらず、従って、スクリュー32及びロッド33が回転した場合であっても、鋼矢板SPの姿勢に影響が及ぼされずに、鋼矢板SPは鉛直方向の姿勢に保持される。
なお、図5及び図6に示した保持具7にあっては、取付具71の両端縁にカラー部72,72を突設した取付具71をロッド33に外嵌固定した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、カラー部72,72に相当する2対の環状のストッパをロッド33の周面に適宜の距離を隔てて外嵌固定してもよい。なお、取付具71の両端縁にカラー部72,72を突設した取付具71を用いた場合、ロッド33の摩耗を防止し、またロッド33に疵が発生することを防止することができるため好適である。
図7は他の保持具7aの部分を示す部分正面図であり、図8は図7に示した他の保持具の部分の平面図である。なお、両図中、図5及び図6に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。また、図7及び図8にあっても単純化のために、図1及び図2に示したスクリュー32の羽根を省略してある。
前同様、保持具本体75,75の固定片76,76、76,76には短寸帯板状の連結部77,77、77,77の一端が、前記ロッド33の中心軸と直交する姿勢で連結固定してあり、ロッド33の軸長方向に対向する連結部77,77、77,77の間にはそれぞれ、鋼矢板SPの側縁に設けられたセクションSEを係合させる係合部78a,78aが架設してある。
この係合部78aは、帯板材を平面視が略レ字形に成形して、連結部77,77に支持される細帯状の本体178aと、鋼矢板SPのセクションSEに遊嵌させる細帯状の遊嵌部178bを設けてなり、遊嵌部178bはロッド33と平行をなすレール状に成形してある。また、各連結部77,77、77,77の係合部78a,78aの近傍の位置には、係合部78aに係合されたセクションSEが当該係合部78aから抜け出ることを防止するブロック状の抜止め部79,79、79,79が、対応する遊嵌部178b,178bに対向するように突設してある。
ここで、図7及び図8に示した抜止め部79は四角柱状に成形してあるが、本発明はこれに限らず、丙断面が半円形状、扇形状、三角形状等、種々の形状であってよい。また、抜止め部79は連結部77に複数設けてもよい。
本矢板施工装置を用いて後述する如く鋼矢板SPを埋設する施工を行う際に、土壌からの抵抗によって鋼矢板SPが前後左右に揺動する、所謂暴れることがあるが、かかる場合であっても、係合部78aにそのセクションSEが係合された鋼矢板SPが抜止め部79に当接するため、遊嵌部178bからセクションSEが抜出することが防止される。
ところで、図7及び図8に示したように、連結部77,77、77,77はロッド33から、それぞれ異なる方向へ延設して両手になしてあるが、連結部77,77、77,77に支持された係合部78a,78aの遊嵌部178b,178bは、互いに鏡像の姿勢になるように対応する各本体178a,178aからそれぞれ延設してある。
連結部77,77、77,77は前述したように、取付具71,71の取付具本体に遊嵌させた保持具本体75,75に固定してあるので、保持具本体75,75及び連結部77,77、77,77をロッド33回りに回動させることによって、異なる姿勢の遊嵌部178b,178bに容易に変更することが可能である。これによって、異なる姿勢のセクションSEであっても対応する姿勢の遊嵌部178bになして、当該遊嵌部178bにて当該セクションSEを係合させることができる。
図9及び図10は更に他の保持具の例を示す部分正面図及び部分平面図であり、片手に対応する様態になしてある。なお、図9及び図10にあっても、図7及び図8と同様、単純化のために、図1及び図2に示したスクリュー32の羽根を省略してある。すなわち、図9及び図10に示した如く、保持具7bは、ロッド33から一方向へ延出させて片手になした連結部77,77の間に係合部78bの本体178aが架設してある。この本体178aのロッド33に対して外側の縁部は、平面視が略T字形に成形して、本体178aの両面に遊嵌部178b,178bがそれぞれ延設してある。これら両遊嵌部178b,178bと本体178aとがなす角の角度は鋭角になしてあり、両遊嵌部178b,178bそれぞれを、鋼矢板SPのセクションSE内に遊嵌し得るようになっている。
連結部77,77の両側面であって前述した遊嵌部178b,178bの近傍の位置には、前同様の抜止め部79,79が対応する遊嵌部178b,178bに対向するように突設してあり、この抜止め部79,79によって対応する遊嵌部178b,178bが遊嵌されたセクションSEが係合部78bから抜出することが防止される。
このような保持具7bにあっては、異なる姿勢のセクションSEであっても、連結部77,77を回動させることなく、両遊嵌部178b,178bの内の対応する姿勢の遊嵌部178bによって、当該セクションSEを確実に係合させることができる。
図11及び図12は更に他の保持具の例を示す部分正面図及び部分平面図である。なお、図11及び図12にあっても単純化のために、図1及び図2に示したスクリュー32の羽根を省略してある。
保持具本体75,75の固定片76,76、76,76には短寸帯板状の連結部77,77、77,77の一端が、前記ロッド33の中心軸と直交する姿勢で連結固定してあり、ロッド33の軸長方向に対向する連結部77,77、77,77の間にはそれぞれ、細帯板材を平面視がレ字状に成形するとともにその端部に返しを設けてなり、鋼矢板SPの側縁に設けられたフック状のセクションを係合させる係合部78c,78cが架設してある。
かかる保持具7cにあっては、当該保持具7cを構成する一方の係合部78cに、油圧チャック(図1参照)にその一端部を固着させた鋼矢板SPの両側縁に設けられたセクションの内の一方を係合させる。これによって、鋼矢板SPの一端側は油圧チャックによって固着され、当該鋼矢板SPの他端側は保持具7によって保持されるため、鋼矢板SPの姿勢は鉛直方向に保持される。
なお、保持具7cとしては例えば、図13に示した如く、片手になした連結部77,77の間に、その先端部を平面視が面対称レ字状、即ち矢符形状に成形するとともに両端にそれぞれ返しを設けた係合部78c,78cを架設した構成でもよい。
なお、本形態では、抜止め部79,79を設けた例として保持具7aを説明したが、本発明はこれに限らず、保持具7,7b,7cにも抜止め部79,79を設けも良いことは言うまでもない。
ここで、鋼矢板SPにはフック状以外にも、図14(a)〜(c)に示した如く、種々の形状のセクションが設けられており、保持具本体75の係合部はセクションの形状に応じた形状の遊嵌部を設けておく。例えば、図14(a)(c)に示した如く、鋼矢板SPに平面視がT字状のセクションが設けられている場合、保持具本体75の係合部には、一対の山形材を適宜距離隔てて配してなる形状の遊嵌部78d、又はその一部が削除された環状の遊嵌部78fを形成しておき、逆に、鋼矢板SPに一対の山形材を適宜距離隔てて配してなる形状又はその一部が削除された環状のセクションが設けられている場合、保持具本体75の係合部にはT字状の遊嵌部78eを形成しておく。また、図14(b)に示した如く、鋼矢板SPにその一部が削除された環状のセクションが設けられている場合、保持具本体75の係合部もその一部が削除された環状の遊嵌部78f又はT字状の遊嵌部78eを形成しておく。
このように、係合部にはセクションの形状に応じた形状の遊嵌部78a〜fを設けるが、いずれの形状であっても、遊嵌部78a〜fは鋼矢板SPのセクション対して抜き差し自在なレール状になしてある。これによって、後述する如く空穴内へ鋼矢板SPを遊嵌させた後に、オーガ本体31、スクリュー32及び該スクリュー32に取り付けられた保持具7等を引き上げる際に、保持具7の遊嵌部78bが鋼矢板SPのセクション上を摺動することができ、当該引き上げ作業を円滑に実施することができる。
次に、矢板施工装置の振れ止め具8について説明する。
図15は図1に示した振れ止め具8の斜視図である。なお、図中、図1及び図2に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図15に示したように、振れ止め具8は矩形のブロック状の躯体の略中央部に、縦方向の貫通孔82を開設してなる振れ止め本体81を具備しており、貫通孔の内径は前述したスクリューヘッド34(図1参照)の外径より大きくしてある。振れ止め本体81の周面には、前記貫通孔82に連通する帯状の開口部83が、振れ止め本体81の縦方向の全長に亘って設けてあり、該開口部83内に油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SP(図1参照)の一側部を挿入するようになっている。
施工対象領域の地盤中に複数の鋼矢板SP,SP,…を埋設する場合、各鋼矢板SP,SP,…別に鉛直軸周りに向きを異ならせる場合がある。そのため、例えば、図15(a)に示したように、振れ止め本体81の一側面に開口部83を設けた振れ止め具8、図15(b)に示したように、振れ止め本体81の正面に開口部83を設けた振れ止め具8、更に、図15(c)に示したように、振れ止め本体81の他側面に開口部83を設けた振れ止め具8、を予め用意しておき、適宜の振れ止め具8を選択して、リーダ2のガイドレール21,21(図1参照)に固定しておく。
一方、振れ止め本体81の背面には、一対の半円筒状の第2外嵌部81a,81aが振れ止め本体81の中心軸と直交する方向へ所定距離を隔て、互いに対向する姿勢で突設してあり、両第2外嵌部81a,81aをガイドレール21,21(図1参照)に外嵌させ、例えば当該ガイドレール21,21に固着させた落下防止具(図示せず)を第2外嵌部81a,81aの下端に配設することによって、振れ止め具8をガイドレール21,21に固定する。
このような振れ止め具8にあっては、前述したようにガイドレール21,21を介してリーダ2(いずれも図1参照)に支持されているため、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPに振れが発生した場合であっても、当該振れは振れ止め具8に影響を及ぼさない一方、鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83内に挿入されているため、振れが発生した鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83に臨む当接面83a,83aに当接して、鋼矢板SPの振れを低減及び停止することができる。
次に、このような矢板施工装置を用いて矢板を施工する方法について説明する。
図16は図1に示した矢板施工装置を用いて矢板を施工する手順を説明する説明図である。なお、図中、図1及び図2に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図16(a)に示したように、移動手段12によって車両本体11及びリーダ2を施工対象領域の所定位置に位置させた後、アースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって当該位置の地盤を、鋼矢板SPの長さに応じた所定深さまで掘削することによって当初の空穴Hを形成する。その後、オーガ本体31及びスクリュー32を引き上げ、オーガ本体31の駆動を停止する。
このとき、油圧シリンダ5は支持本体41の周面であって、次工程で施工する鋼矢板SPの向きに応じた位置に予め固定しておくが、当該油圧シリンダ5には鋼矢板SPを垂下させない。なお、前述したスクリュー32には、鋼矢板SPの幅寸法以上の適宜の外径を有するスクリューヘッド34が取り付けてある。
次に、移動手段12及び/又は車両本体11等によってリーダ2を前記空穴Hの隣接する位置に位置させる。また、吊り上げ機9をして鋼矢板SPを吊下げさせて、当該鋼矢板SPの上端部を油圧チャック6によって固着する一方、油圧シリンダ5のシリンダロッド51を伸縮させながら、鋼矢板SPの下端近傍の一側部を振れ止め具8の開口部83(図7参照)内に挿入させるとともに、鋼矢板SPの一側部に設けられたセクションを保持具7の係合部78に係合させる。これによって、鋼矢板SPを鉛直方向の姿勢に保持する。
なお、このとき、鋼矢板SPのセクション内にワイヤ又は粘土質土壌等を装填しておいてもよい。保持具7の係合部78とそこに係合された鋼矢板SPのセクションとの間に小石等が侵入した場合、係合部78から鋼矢板SPが抜けなくなる虞があるが、鋼矢板SPのセクション内に充填されたワイヤ又は粘土質土壌等によって小石等が侵入を防止することができ、これによって前述した如き支障の発生が回避される。
この状態で、図8(b)に示したように、再びアースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって前の空穴Hに隣接する位置の地盤を所定深さまで掘削することによって次の空穴Hを形成するとともに、油圧チャック6に固着させた鋼矢板SPを前の空穴H内へ進入させて行く。
前述した如く、空穴Hの直径は鋼矢板SPの幅寸法以上になしてあるため、空穴H内の鋼矢板SPは、空穴Hの周囲の地盤からの抵抗といった特段の支障を被ることなく、当該空穴Hの深部へ進入させることができる。また、スクリュー32の降下とともに、オーガ本体31に連結させた油圧シリンダ5、及びスクリュー32のロッド33に遊嵌させた保持具7も降下するため、油圧チャック6と保持具7とによって略鉛直姿勢に保持された鋼矢板SPにあっては、当該鋼矢板SPを空穴H内へ進入させて行く間も略鉛直姿勢に保持され続ける。従って、鋼矢板SPを空穴H内へ進入させる作業を円滑に実施することができる。
ところで、スクリュー32によって施工対象領域の地盤を掘削して次の空穴Hを形成して行く間、例えば当該地盤中の石等がスクリューヘッド34に噛み込んでスクリュー32が揺動し、スクリュー32のロッド33に遊嵌させた保持具7に支持された鋼矢板SPも揺動する虞があるが、前述した如く、鋼矢板SPの一側部がリーダ2のガイドレール21,21に固定した揺れ止め具8の開口部83(図15参照)内に挿入してあるため、振れが発生した鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83に臨む当接面81a,81a(図15参照)に当接して、鋼矢板SPの振れが低減及び停止される。
ここで、前の空穴Hに隣接させて次の空穴Hを開設するので、スクリュー32には周囲の地盤から前の空穴Hへ向かう土圧が印加され、印加される土圧の程度によっては、鉛直方向へスクリュー32を進入させることが難しい場合がある。かかる場合にあっては、例えばステー14,14によってリーダ2の傾きを調整することによって、鉛直方向へスクリュー32を進入させることができる。一方、施工対象領域の地盤の性質によっては、スクリューヘッド34から例えばセメント系の薬剤を吐出させながら空穴Hを形成するようにしてもよい。これによって、ヒービング又はボイリング等、掘削底面の破壊現象の発生を回避することができる。
そして、このような前の空穴Hに隣接させて次の空穴Hを形成する作業と、前の空穴Hへ鋼矢板SPを挿入させる作業とを並行して実施する施工操作を繰り返すことによって、図16(c)に示したように、複数の空穴H,H,…内にそれぞれ鋼矢板SP,SP,…を挿入させる。このとき、相隣る鋼矢板SP,SPは自身のセクションを相互に係合させることによって、互いに固着させてある。更に、適宜のタイミング毎に、鋼矢板SP,SP,…を挿入させた空穴H,H,…を埋め戻すことによって、施工対象領域の地盤中に複数の鋼矢板SP,SP,…を埋設する。
なお、本実施の形態では、鋼矢板SPを油圧チャック6に固着させるための吊り上げ機9をリーダ2の頂部に配設した矢板施工装置を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、吊り上げ機9が配設されていない矢板施工装置及び該矢板施工装置に相伴させるクレーンを用い、この相伴クレーンによって吊り上げた鋼矢板を矢板施工装置の油圧チャック6に固着させるようにしてもよい。また、本実施の形態では、U形又はハット形等に成形した鋼矢板SPを用いた場合について説明したが、管材の外周面に接手(セクション)を設けてなる管矢板を適用してもよい。
一方、本実施の形態では、スクリュー2の周囲にケーシングを設けていない場合を示したが、本発明はこれに限らず例えば、図17に示したように、スクリュー2の周囲を筒状のケーシング(筒状体)28で囲繞するように構成してもよい。
この場合、ケーシング28は、前述した平面視がC字状の振れ止め具8の内径より小さい外径になしておき、支持本体41の下端から垂下させたケーシング28を前記振れ止め具8内に挿通させる。そして、スクリュー2の支持本体41の下端位置から保持具7の上端位置に亘る領域を、ケーシング28で囲繞するように構成するとよい。なお、ケーシング28の周面であってケーシング28の中心軸上に複数の開口29,29,…を、ケーシング28の長手方向へ互いに適宜の距離を隔てて設けておく。
このようなケーシング28によってスクリュー2の周囲を囲繞することによって、スクリュー2にて掘削搬送された土石等をケーシング28の所定の位置から排出させることができるため、矢板の施工中、矢板施工装置の周囲への土石等の散乱が防止され、矢板の施工作業を円滑に実施することができ、また排出された土石等の後処理も円滑に行うことができる。
(発明を実施するための第2の形態)
図18及び図19は本発明に係る更に他の矢板施工装置を示す正面図及び側面図であり、図中、1はクローラといった移動手段12と、該移動手段12上に回動可能に担持され、運転操作部及び動力部等を有する車両本体11とを具備する車両である。本車両本体11にあっては、車両本体11を構成する台座に柱状のリーダ2を支持する支持部15が突設してあり、該支持部15によって略鉛直方向に立設されるリーダ2の下端近傍の部分が支持されている。また、前述した台座の車両本体11近傍には油圧にて伸縮可能なステー14の基部が設けてあり、該ステー14の先端部はリーダ2の長さ方向の中途位置に連結してある。
リーダ2の外周面には、リーダ2の中心軸と平行に配置し少なくとも一対のガイドレール21,21がリーダ2の長手方向の略全域に亘って設けてあり、ガイドレール21,21にはアースオーガ(掘削手段)3のオーガ本体(回転駆動機)31が後述するガイドギブ35を介してリーダ2の長手方向へ摺動自在に取り付けてある。オーガ本体31のリーダ2に対向する部分には図示しないピニオンが配設してある一方、リーダ2の外周面であって、オーガ本体31のリーダ2の長手方向へ昇降する領域に対向する部分には前記ピニオンに噛合するラック23が配設してある。そして、オーガ本体31は、内蔵する駆動機によってピニオンを正逆回転させることによって、該ピニオンが噛合したラック23に倣ってリーダ2の長手方向へ昇降し得るようになっている。
なお、本発明に係る矢板施工装置はかかる構成に限らず、例えばラフタークレーンにリーダを垂下させるラフター式施工装置等、リーダ2が中心軸回りに回動し得ない他の構成の矢板施工装置にも適用することができる。一方、リーダ2が中心軸回りに回動し得るように構成された矢板施工装置に適用してもよい。
前述したオーガ本体31には、長尺のロッド33の外周面に螺旋状の羽根を設けてなるスクリュー32の基端が連結固定してあり、オーガ本体31の駆動力によってスクリュー32は回転駆動されるようになっている。スクリュー(掘削用柱状体)32の先端にはスクリューヘッド34が交換可能に取り付けてあり、施工対象領域の地盤に応じたスクリューヘッド34が取り付けられるようになっている。
そして、車両1を施工対象領域の適宜位置に移動させた後、アースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させながら、内蔵する駆動機をしてピニオンを正回転させることによってオーガ本体31を降下させてスクリューヘッド34を地盤中へ進入させ、これによって施工対象領域の地盤を掘削するようになっている。
ところで、本発明に係る矢板施工装置にあっては、オーガ本体31の周面に油圧シリンダ(進退機)5が、当該油圧シリンダ5のピストンロッド51を地面側に向けた姿勢で配置してあり、該油圧シリンダ5は後述する取付構造140を介してオーガ本体31の外周面に、当該オーガ本体31の周方向へ回動可能に取り付けられている。
一方、リーダ2の頂部には鋼矢板SPを吊り上げるための吊り上げ機9が配設してあり、該吊り上げ機9から引き出した吊上ワイヤ91によって鋼矢板SPを吊り上げるようになっている。また、前述した油圧シリンダ5のピストンロッド51の先端には油圧チャック(固着手段)6が配設してあり、吊り上げ機9によって吊り上げられた鋼矢板SPの一端を油圧チャック6に固着させるようになっている。
前述したように、油圧シリンダ5は、リーダ2の長手方向へ昇降するオーガ本体31に取り付けられているため、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPもオーガ本体31の昇降動作に伴って昇降する。
ところで、前述したスクリュー32のロッド33であってスクリューヘッド34の近傍に、鋼矢板SPの側縁に設けられたセクションを摺動可能に保持する保持具7が遊嵌してあり、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPはそのセクションが保持具7に保持されることによって略鉛直方向の姿勢を保たれるようになしてある。なお、本矢板施工装置は、鋼矢板SPとしては爪としてのセクションがその両側縁に設けてあるものであれば、ハット形、U形又は直線形、或は管形等、適宜の形状に適用することが出来る。
更に、リーダ2に配設されたガイドレール21,21の下端近傍であって前記保持具7の高さより少し高い位置には、図15に示した如き平面視がC字状の振れ止め具8が着脱可能に固定してあり、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPの一側部を振れ止め具8内に挿入させるようになっている。スクリュー32によって施工対象領域の地盤を前述した如く掘削して行く際に、スクリューヘッド34に石等が噛み込んでスクリュー32が揺動する場合があるが、前述したように保持具7はスクリュー32のロッド33に支持されているため、スクリュー32の揺動に伴って保持具7及び該保持具7に保持された鋼矢板SPも揺動するが、リーダ2に支持された振れ止め具8内に鋼矢板SPの一側部を挿入させることによって、当該鋼矢板SPの揺動を抑制及び停止させることができる。
図20〜図23は、図18に示した矢板施工装置の部分斜視図、部分正面図、部分側面図、一部省略部分底面図であり、これらの図面を用いて、前述した油圧シリンダ5をオーガ本体31に取り付けるための取付構造を詳述する。なお、これら図20〜図23中、図18及び図19に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図20乃至図23に示したように、油圧シリンダ5を構成する筒状のシリンダチューブ50のオーガ本体31に対向する部分には、油圧シリンダ5を支持する板状の基体141が配置してあり、該基体141の正面にシリンダチューブ50がボルト等によって固定してある。基体141の裏面側には縦方向へ距離を隔てて配された少なくとも2対の脚部が横方向へ距離を隔てて突設してあり、各脚部の先端にはそれぞれスライダ145,145、145,145が固定してある。これら脚部と対応するスライダ145,145、145,145によって後述するレール147,147に嵌合する嵌合部が構成されている。ここで、前述した基体141はブロック状であってもよい。
一方、オーガ本体31の外周面であって、前記対をなすスライダ145,145、145,145に対向する位置には、該スライダ145,145、145,145を内嵌させるレール(案内部)147,147が設けてあり、両レール147,147に内嵌されたスライダ145,145、145,145はレール147,147内をその長手方向へ前進後退し得るようになっている。両レール147,147は、オーガ本体31のリーダ2に対向しない領域に、オーガ本体31に設けられた一方のガイドギブ35近傍から他方のガイドギブ35近傍に亘って延設してあり、これによって基体141及び該基体141に固定された油圧シリンダ5はオーガ本体31の中心軸回りに270°程度回動し得るようになっている。なお、レール(案内部)147,147はオーガ本体31の周面に突設された様態であってもよく、またオーガ本体31の周面に凹設された様態であってもよい。これら基体141、各脚部及びスライダ145,145、145,145を具備する嵌合部、並びにレール147,147等によって取付構造140が構成されている。
図24は、図20に示した取付構造140のスライダ145付近の縦断面図である。なお、図24中、図20に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図24に示した如く、レール147はその断面形状が例えばC字状をなしており、かかるレール147内に、頭部が円形又は矩形のスライダ145が嵌入してある。これによって、レール147からスライダ145が脱離することが防止される。ここで、スライダ145はレール147内をその長手方向へ摺動し得るように構成してもよく、また、1又は複数のベアリングを設けて、レール147内を回転移動し得るように構成してもよい。
ところで、オーガ本体31の底部には、オーガ本体31の外径と同程度の直径を有する外歯のギア148が、オーガ本体31の中心軸と同心円上に固着してあり、該ギア148には基体141及び基体141に固定された油圧シリンダ5の回動を禁止するためのストッパ143が着脱可能に噛合している。ストッパ143は保持部42に設けられた嵌合凹部142aに進退可能に内嵌してあり、該保持部142は基体141の下端近傍に固定して、該基体141によって支持されている。これらギア148,保持部142及びストッパ143等も取付構造140を構成しており、またギア148及びストッパ143等によって禁止手段が構成されている。
図25は図20に示したストッパ143及びギア148の模式的部分斜視図であり、図25(a)はストッパ143を作動させた状態を、一方、図25(b)はストッパ143を解除した状態をそれぞれ示している。
図25(a)(b)に示したように、ストッパ143はヘッド部143aに脚部143cの一端を連結したハンマー形をなしており、ヘッド部143aには前述したギア148に噛合する凹凸が形成された噛合部143bが設けてある。保持部142は前述した基体141(図4参照)からギア148の下面側へ延設されており、保持部142のギア148の外周部近傍の位置に、ヘッド部143aを嵌入させるための嵌合凹部142aが設けてある。この嵌合凹部142a内にストッパ143が、脚部143cの他端が保持部142の嵌合凹部142aの底部の部分を貫通する様態で挿入してある。脚部143cの嵌合凹部142a内の部分にはバネ部材146が外嵌してあり、ヘッド部143aにはバネ部材146(付勢手段)によって嵌合凹部142aから突出する方向へ付勢されるようになっている。なお、付勢手段としてはバネ以外にもゴムといった弾性体による弾性力又は空気圧といった圧力を印加し得る部材を適用することができる。
このようなストッパ143にあっては、図25(a)に示したように、ストッパ143に外力が作用されない場合、バネ部材146からの付勢によって、ストッパ143のヘッド部143aが保持部142の嵌合凹部142aから突出して、前記ギア148に噛合する複数の凹凸を設けてなる噛合部143bがギア148に噛合するため、保持部142及び該保持部142を支持する基体141(図21照)がオーガ本体31の中心軸回りに回動することが禁止される。
一方、図25(b)に示したように、ストッパ143を構成する脚部143cの他端側に引力が作用されると、バネ部材146の付勢に抗して、ストッパ143のヘッド部143aが保持部142の嵌合凹部142a内へ後退して噛合部143bがギア148から脱離するためストッパ143が解除される。この状態で、保持部142,該保持部142を支持する基体141及び該基体 に固定された油圧シリンダ5(共に図21参照)に外力を印加して、それらをオーガ本体31(図20参照)の中心軸回りに回動させることができる。
そして、保持部142並びに該保持部142を支持する基体141及び該基体141に固定された油圧シリンダ5をオーガ本体31の中心軸回りに所要角度だけ回動させると、ストッパ143の脚部143cの他端側に作用させた引力を除去する。これによって、図25(a)に示したように、バネ部材146からの付勢によってストッパ143のヘッド部143aが保持部142の嵌合凹部142aから再び突出して噛合部143bがギア148に噛合し、保持部142及び該保持部142を支持する基体141(図21参照)がオーガ本体31(図20参照)の中心軸回りに回動することが禁止される。
なお、本実施をするための形態では、オーガ本体31に外歯のギア148を固定した場合について示したが、本発明はこれに限らず、オーガ本体31に内歯のギアを固定しておいてもよい。この場合、前述した保持部142は内歯のギアの内部まで延設しておき、該保持部142の嵌合凹部142a内にストッパ143を、ヘッド部143aの噛合部143bが当該ギアの内歯に噛合し得るように挿入しておく。
一方、本形態に係る矢板施工装置には図18に示したように、発明を実施するための第1の形態で説明した保持具7が設けてあり、該保持具7の前述した作用によって、スクリュー及びロッド33が回転した場合であっても、鋼矢板SPの姿勢に影響が及ぼされずに、鋼矢板SPは鉛直方向の姿勢に保持される。
なお、矢板施工装置には、保持具7に替えて、前述した保持具7a,7b,7cを設けてもよいことは言うまでもない。このとき、抜止め部79,79が設けられた保持具7a以外に、保持具7,7b,7cにも抜止め部79,79を設けることができる。抜止め部79,79が設けてある保持具にあっては、当該抜止め部79,79によって、対応する遊嵌部78b,78bが遊嵌されたセクションSEが係合部78から抜出することが防止される。
同様に、本矢板施工装置には図18に示したように、発明を実施するための第1の形態で説明した振れ止め具8が設けてある。前述した如く、振れ止め具8は、ガイドレール21,21を介してリーダ2に支持されているため、油圧シリンダ5に垂下された鋼矢板SPに振れが発生した場合であっても、当該振れは振れ止め具8に影響を及ぼさない一方、鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83内に挿入されているため、振れが発生した鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83に臨む当接面83a,83a(図15参照)に当接して、鋼矢板SPの振れを低減及び停止することができる。
次に、このような矢板施工装置を用いて矢板を施工する方法について説明する。
図26及び図27は、図18に示した矢板施工装置を用いて矢板を施工する手順を説明する説明図である。なお、両図中、図28及び図29に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図26(a)に示したように、移動手段12によって車両本体11及びリーダ2を施工対象領域の所定位置に位置させた後、アースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって当該位置の地盤を、鋼矢板SPの長さに応じた所定深さまで掘削することによって当初の空穴Hを形成する。その後、オーガ本体31及びスクリュー32を引き上げ、オーガ本体31の駆動を停止する。
このとき、油圧シリンダ5はオーガ本体31の周面であって、次工程で施工する鋼矢板SPの向きに応じた位置に予め固定しておくが、当該油圧シリンダ5には鋼矢板SPを垂下させない。なお、前述したスクリュー32には、鋼矢板SPの幅寸法以上の適宜の外径を有するスクリューヘッド34が取り付けてある。
次に、移動手段12及び/又は車両本体11等によってリーダ2を前記空穴Hの隣接する位置に位置させる。また、吊り上げ機9をして鋼矢板SPを吊下げさせて、当該鋼矢板SPの上端部を油圧チャック6によって固着する一方、油圧シリンダ5のシリンダロッド51を伸縮させながら、鋼矢板SPの下端近傍の一側部を振れ止め具8の開口部83(図15参照)内に挿入させるとともに、鋼矢板SPの一側部に設けられたセクションを保持具7の係合部78に係合させる。これによって、鋼矢板SPを鉛直方向の姿勢に保持する。
なお、このとき、鋼矢板SPのセクション内にワイヤ又は粘土質土壌等を装填しておいてもよい。保持具7の係合部78とそこに係合された鋼矢板SPのセクションとの間に小石等が侵入した場合、係合部78から鋼矢板SPが抜けなくなる虞があるが、鋼矢板SPのセクション内に充填されたワイヤ又は粘土質土壌等によって小石等が侵入を防止することができ、これによって前述した如き支障の発生が回避される。
この状態で、図26(b)に示したように、再びアースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって前の空穴Hに隣接する位置の地盤を所定深さまで掘削することによって次の空穴Hを形成するとともに、油圧チャック6に固着させた鋼矢板SPを前の空穴H内へ進入させて行く。
前述した如く、空穴Hの直径は鋼矢板SPの幅寸法以上になしてあるため、空穴H内の鋼矢板SPは、空穴Hの周囲の地盤からの抵抗といった特段の支障を被ることなく、当該空穴Hの深部へ進入させることができる。また、スクリュー32の降下とともに、オーガ本体31に取り付けた油圧シリンダ5、及びスクリュー32のロッド33に遊嵌させた保持具7も降下するため、油圧チャック6と保持具7とによって略鉛直姿勢に保持された鋼矢板SPにあっては、当該鋼矢板SPを空穴H内へ進入させて行く間も略鉛直姿勢に保持され続ける。従って、鋼矢板SPを空穴H内へ進入させる作業を円滑に実施することができる。
ところで、スクリュー32によって施工対象領域の地盤を掘削して次の空穴Hを形成して行く間、例えば当該地盤中の石等がスクリューヘッド34に噛み込んでスクリュー32が揺動し、スクリュー32のロッド33に遊嵌させた保持具7に支持された鋼矢板SPも揺動する虞があるが、前述した如く、鋼矢板SPの一側部がリーダ2のガイドレール21,21に固定した揺れ止め具8の開口部83(図14参照)内に挿入してあるため、振れが発生した鋼矢板SPの一側部が振れ止め本体81の開口部83に臨む当接面81a,81a(図25参照)に当接して、鋼矢板SPの振れが低減及び停止される。
ここで、前の空穴Hに隣接させて次の空穴Hを開設するので、スクリュー32には周囲の地盤から前の空穴Hへ向かう土圧が印加され、印加される土圧の程度によっては、鉛直方向へスクリュー32を進入させることが難しい場合がある。かかる場合にあっては、例えばステー14によってリーダ2の傾きを調整することによって、鉛直方向へスクリュー32を進入させることができる。一方、施工対象領域の地盤の性質によっては、スクリューヘッド34から例えばセメント系の薬剤を吐出させながら空穴Hを形成するようにしてもよい。これによって、ヒービング又はボイリング等、掘削底面の破壊現象の発生を回避することができる。
そして、このような前の空穴Hに隣接させて次の空穴Hを形成する作業と、前の空穴Hへ鋼矢板SPを挿入させる作業とを並行して実施する施工操作を繰り返すことによって、図27(c)に示したように、複数の空穴H,H,…内にそれぞれ鋼矢板SP,SP,…を挿入させる。このとき、相隣る鋼矢板SP,SPは自身のセクションを相互に係合させることによって、互いに固着させてある。更に、適宜のタイミング毎に、鋼矢板SP,SP,…を挿入させた空穴H,H,…を埋め戻すことによって、施工対象領域の地盤中に複数の鋼矢板SP,SP,…を埋設する。
ここで、係合部78の遊嵌部78bはスクリュー32のロッド33と平行に配され、鋼矢板SPのセクションに対して抜き差し自在なレール状になしてあるため、空穴Hへ挿入させた鋼矢板SPをそこに残して、オーガ本体31、スクリュー32及び保持具7を引き上げる際に、保持具7の遊嵌部78bが鋼矢板SPのセクション上を摺動し、オーガ本体31、スクリュー32及び保持具7の引き上げ作業を円滑に実施することができる。
一方、図27(d)に示したように、オーガ本体31の周面に取り付けた基体41及び油圧シリンダ5を矢板施工装置の正面の位置に配置するとともに、同じ正面に開口部83が位置した揺れ止め具8(図26(b)参照)をリーダ2のガイドレール21,21に固定しておく。
ここで、基体41及び油圧シリンダ5を矢板施工装置の正面の位置に配置するには、図25(b)に示した如く、ストッパ43を構成する脚部43cの他端側に引力を作用させて、バネ部材46の付勢に抗して、ストッパ43のヘッド部43aが保持部42の嵌合凹部42a内へ後退させてストッパ43を解除させる。この状態で、保持部42並びに該保持部42を支持する基体41及び該基体41に固定された油圧シリンダ5(共に図20照)に外力を印加して、それらを矢板施工装置の正面の位置まで回動させる。そして、図25(a)に示した如く、脚部43cの他端側に作用させた引力を除去して、バネ部材46からの付勢によってストッパ43のヘッド部43aが保持部42の嵌合凹部42aから再び突出させて噛合部43bをギア48に噛合させ、基体41及び油圧シリンダ5がオーガ本体31の中心軸回りに回動することを禁止しておく。
そして、図26(a)と同様に、油圧シリンダ5には鋼矢板SPを垂下させない状態で、アースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって当該位置の地盤を、鋼矢板SPの長さに応じた所定深さまで掘削することによって当初の空穴Hを形成しておき、移動手段12及び/又は車両本体11等によってリーダ2を前記空穴Hの隣接する位置に位置させる。また、吊り上げ機9をして鋼矢板SPを吊下げさせて、当該鋼矢板SPの上端部を油圧チャック6によって固着する一方、油圧シリンダ5のシリンダロッド51を伸縮させながら、鋼矢板SPの下端近傍の一側部を振れ止め具8の開口部83内に挿入させるとともに、保持具7の向きを調整しつつ鋼矢板SPの一側部に設けられたセクションを保持具7の係合部78に係合させる。
次に、移動手段12及び/又は車両本体11等によってリーダ2を前記空穴Hの隣接する位置に位置させる。また、吊り上げ機9をして鋼矢板SPを吊下げさせて、当該鋼矢板SPの上端部を油圧チャック6によって固着する一方、油圧シリンダ5のシリンダロッド51を伸縮させながら、鋼矢板SPの下端近傍の一側部を振れ止め具8の開口部83内に挿入させるとともに、鋼矢板SPの一側部に設けられたセクションを保持具7の係合部78に係合させて、鋼矢板SPを鉛直方向の姿勢に保持する。
この状態で、図27(d)に示したように、再びアースオーガ3のオーガ本体31を駆動させてスクリュー32を回転させつつ、オーガ本体31をリーダ2のガイドレール21,21に沿って降下させ、スクリュー32によって前の空穴Hに隣接する位置の地盤を所定深さまで掘削することによって次の空穴Hを形成するとともに、油圧チャック6に固着させた鋼矢板SPを前の空穴H内へ進入させて行く。
図27(c)と図27(d)とから明らかなように、本発明に係る矢板施工装置にあっては、車両本体11の向きを変更することなく、オーガ本体31の周面に取り付けた基体41及び油圧シリンダ5を、オーガ本体31の周面方向へ回動させることによって、鋼矢板SPの向きを種々変更することができるため、鋼矢板SPの施工効率が高い。
なお、本実施の形態では、鋼矢板SPを油圧チャック6に固着させるための吊り上げ機9をリーダ2の頂部に配設した矢板施工装置を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、吊り上げ機9が配設されていない矢板施工装置及び該矢板施工装置に相伴させるクレーンを用い、この相伴クレーンによって吊り上げた鋼矢板を矢板施工装置の油圧チャック6に固着させるようにしてもよい。また、本実施の形態では、U形又はハット形等に成形した鋼矢板SPを用いた場合について説明したが、管材の外周面に接手(セクション)を設けてなる鋼管矢板を適用してもよい。
なお、本発明に係る矢板施工装置はかかる構成に限らず、例えば三点支持式の施工装置、又はラフタークレーンにリーダを垂下させるラフター式施工装置等、他の施工装置を用いることができる。このとき、図17に示した如きケーシング28を配設してもよいことは言うまでもない。
なお、図1及び図18に示した矢板施工装置にあっては平面視において左回りになしたスクリュー32を用いた場合についてしめしたが、本発明に係る矢板施工装置はこれに限らず、左回り又は右回りいずれのスクリューも適用し得ることは言うまでもない。
1 車両
2 リーダ
3 アースオーガ(掘削手段)
4 支持体(支持手段)
5 油圧シリンダ(進退機)
6 油圧チャック(固着手段)
7 保持具
8 振れ止め具
21 ガイドレール
28 ケーシング(筒状体)
31 オーガ本体(回転駆動機)
32 スクリュー(掘削用柱状体)
33 ロッド
34 スクリューヘッド
78 係合部
140 取付構造
141 基体
142 保持部
143 ストッパ
145 スライダ
146 バネ部材
147 レール
148 ギア
178b 遊嵌部
SP 鋼矢板
H 空穴

Claims (23)

  1. 施工対象領域の地盤中に帯状の複数の矢板を施工する方法であって、
    前記地盤を所要深さまで掘削して、前記矢板の幅寸法以上の直径を有する空穴を形成する工程と、
    前記空穴に隣接させて、前記矢板の幅寸法以上の直径を有する次の空穴を形成するのと並行して、前記空穴内に矢板を挿入させる工程と
    を実施することを特徴とする矢板施工方法。
  2. 更に、次の空穴を形成するのと並行して、当該次の空穴に隣接して形成された前の空穴内に矢板を挿入させる工程を所要回数実施する請求項1記載の矢板施工方法。
  3. 前記矢板を略鉛直方向の姿勢に保持した状態で空穴内へ挿入させる請求項1又は2記載の矢板施工方法。
  4. 柱状のリーダに進退可能に固定された掘削手段の回転駆動機に連結させた掘削用柱状体にて前記地盤を掘削して次の空穴を形成するのと並行して、前記回転駆動機及び掘削用柱状体に支持された矢板を前記空穴内に挿入するに際して、
    前記リーダに支持され、前記掘削用柱状体の揺動による矢板の揺動を止める振れ止め具を用いる請求項1から3のいずれかに記載の矢板施工方法。
  5. 移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状の矢板を施工する矢板施工装置において、
    矢板の一端部を固着させる固着手段と、
    前記回転駆動機に垂設され、固着手段を前記掘削用柱状体の相隣る位置に支持する支持手段と、
    前記掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌され、前記固着手段に固着された矢板の一側縁を保持する保持具と、
    を備え、
    前記掘削用柱状体にて前記地盤を所要深さまで掘削して空穴を形成するのと並行して、当該空穴に隣接して形成された前の空穴内に、前記固着手段に固着された矢板を挿入させるようになしてあることを特徴とする矢板施工装置。
  6. 前記掘削用柱状体のヘッドの直径は前記矢板の幅寸法以上の寸法になしてある請求項5記載の矢板施工装置。
  7. 前記保持具は、前記掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備する請求項5又は6記載の矢板施工装置。
  8. 更に、前記連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してある請求項7記載の矢板施工装置。
  9. 前記係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体と、該本体から延設され、前記矢板の爪部に遊嵌される遊嵌部とを具備する請求項8記載の矢板施工装置。
  10. 前記遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてある請求項9記載の矢板施工装置。
  11. 対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してあり、両連結部にそれぞれ前記抜止め部が、当該連結部が支持する係合部の遊嵌部に対向するように設けてある請求項9又は10記載の矢板施工装置。
  12. 前記連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてある請求項9又は10記載の矢板施工装置。
  13. 前記支持手段は、前記掘削用柱状体を囲繞する筒状の支持本体と、該支持本体を前記回転駆動機に垂設するための垂設部とを具備し、
    前記支持本体は周方向の複数位置でそれぞれ前記固着手段を支持し得るようになしてある請求項5から12のいずれかに記載の矢板施工装置。
  14. 更に、前記リーダに支持され、前記固着手段に固着された矢板の揺動を止めるための振れ止め具を備える請求項5から13のいずれかに記載の矢板施工装置。
  15. 前記振れ止め具は、躯体を貫通する貫通孔と、躯体の周面に設けられ、前記貫通孔に連通する開口部とを具備し、該開口部は躯体の縦方向の全領域に亘って開設してある請求項14記載の矢板施工装置。
  16. 前記固着手段を進退させる進退機を更に備え、該進退機は前記支持手段に支持されている請求項5から15のいずれかに記載の矢板施工装置。
  17. 前記掘削用柱状体の周囲は筒状体にて囲繞してある請求項5から16のいずれかに記載の矢板施工装置。
  18. 前記筒状体の周面には複数の開口が、筒状体の長手方向へ互いに距離を隔て開設してある請求項17記載の矢板施工装置。
  19. 移動手段を設けてなる車両と、該車両によって略鉛直方向に支持される柱状のリーダと、リーダに昇降可能に支持される回転駆動機に掘削用柱状体を垂設してなる掘削手段と、矢板の一端部を固着させる固着手段と、前記回転駆動機に垂設され、固着手段を前記掘削用柱状体の相隣る位置に支持する支持手段とを備え、施工対象領域の地盤中に帯状の矢板を施工する矢板施工装置の前記掘削用柱状体の先端近傍に遊嵌され、前記固着手段に固着された矢板の一側縁を保持する保持具であって、
    前記掘削用柱状体を構成するロッドに遊嵌させた筒状の保持具本体と、該保持具本体のロッドの軸長方向へのずれを防止するストッパと、矢板の側縁に設けられた爪部に係合させる係合部と、該係合部と保持具本体との間に架設した連結部とを具備し、
    更に、前記連結部の係合部の近傍の位置に、係合部に係合した爪部が係合部から抜出することを防止する抜止め部が突設してある
    ことを特徴とする保持具。
  20. 前記係合部は、前記連結部が連結する帯板状の本体と、該本体から延設され、前記矢板の爪部に遊嵌される遊嵌部とを具備する請求項19記載の保持具。
  21. 前記遊嵌部は、前記ロッドと平行に配され、前記爪部に抜き差し自在なレール状にしてある請求項20記載の保持具。
  22. 対をなす連結部が前記ロッド回りに軸対称の位置にそれぞれ配設してあり、それら両連結部によってそれぞれ支持された両係合部の本体から前記遊嵌部が、互いに鏡像になるように延設してあり、両連結部にそれぞれ前記抜止め部が、当該連結部が支持する係合部の遊嵌部に対向するように設けてある請求項20又は21記載の保持具。
  23. 前記連結部はロッド回りの一方向へ延設してあり、該連結部によって支持された係合部の本体の両側から前記遊嵌部がそれぞれ延設してあり、当該連結部に前記抜止め部が、両遊嵌部に対向するようにそれぞれ設けてある請求項20又は21記載の保持具。
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