JPWO2019082575A1 - 集電体電極シートの製造方法、圧縮ローラ、集電体電極シート、および電池 - Google Patents

集電体電極シートの製造方法、圧縮ローラ、集電体電極シート、および電池 Download PDF

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Abstract

圧縮ローラ(50)は、シート状の金属箔(9)の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、その厚さ方向に連続的に圧縮する一対のロール(51)を有し、各ロール(51)は、その回転軸が、電極シートの短手方向と平行になるように設置され、各ロール(51)は、回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部(53)と、両端の端部(53)の間の側面(ロール本体(52))とを有し、側面は、電極シートを圧縮する際に、ロール(51)の両端各々の周辺の第1の範囲と、ロール(51)の回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、対向する一対のロール(51)の第1の範囲における側面同士の距離が、対向する一対のロール(51)の第2の範囲における側面同士の距離よりも短い。

Description

本発明は、集電体電極シートの製造方法、圧縮ローラ、集電体電極シート、および電池に関する。
近年、環境問題を踏まえ、電気自動車やハイブリッド自動車への関心が高まり、その駆動源である二次電池の高エネルギー密度化、高容量化への技術的要求が一段と高まっている。
こうした二次電池用の電極は、アルミニウムや銅等の帯状の金属箔上に活物質を含むスラリを塗布・乾燥させた電極シートから作製される。活物質の塗布方法は、間欠塗工方式と連続塗工方式とに大別できる。
間欠塗工方式は、帯状の金属箔に、活物質等のスラリを塗布して形成する塗布領域とスラリを塗布しない非塗布領域とを、該金属箔の巻取方向に所定の間隔で交互に形成する方式である。所定の間隔で配置された活物質の非形成部は、外部端子と電気的に接続するための引き出しタブを取り出す部位として利用される。本発明に関連する電極シートの製造方法では、主材である活物質、導電付与剤、結合材、溶剤を混合または混錬したスラリを、金属箔の一方の面に間欠的に塗布(以下、間欠塗布と称する。)した後に、再度、金属箔上の反対側の他方の面にも間欠塗布して、金属箔の両面にスラリをそれぞれ塗布する。次に、両面にスラリが塗布された金属箔を圧縮ローラによって加圧成型する。その後、集電体として所望の外形寸法に切断し、集電体電極シートに電極端子部を形成している。
ここで、リチウムイオン二次電池の正極活物質には、リチウム含有複合酸化物が用いられており、こうした金属酸化物粒子を主成分とする活物質層を加圧成型する場合、大きな圧力を必要とする。特に高エネルギー密度に設計された二次電池に用いる正極電極では、活物質層を高密度に圧縮する必要があるため、該加圧成型において、より大きな圧力をかけて成型されることが多い。
また、高エネルギー密度に設計された二次電池に用いる電極は、集電体である金属箔の厚さを薄く設計する傾向にある。
特開2012−216465号公報
図17に示すように、前記の集電体電極シートの塗布終端部には、スラリを間欠塗布したときに、塗布領域11と非塗布領域12との境界に、スラリの尾引き部14が発生しやすい。帯状電極シート10を電極ロールの巻取方向Dxに沿って、ロールプレス機で圧縮加工成型する場合、こうした尾引き部14が存在すると、塗布終端の尾引き部14には巻取方向(以後、長手方向とも呼ぶ)Dxと垂直な方向Dyに活物質層が断続的にしか存在しないため、巻取方向Dxと垂直な方向Dyに活物質層が連続的に存在する塗布領域11の中央部分よりも大きな線圧がかかることになる。
このように大きな線圧の掛かる尾引き部分14では、活物質粒子が金属箔に大きく食い込む現象がしばしば発生する。この活物質粒子が金属箔に食い込んだ部分の金属箔の残肉量がきわめて薄くなっているため、図示しないが箔の破断のもととなるクラックが発生する。このクラックが発生した領域を、引き続き行う裁断工程で裁断すると、シート電極の切断面に活物質層の部分的に脱落したバリが発生する。発生したバリが、電極に付着すると、電池の組み立て時に短絡を発生させる原因になり、電池の不良率が高まるという問題が生じていた。
このようにスラリを間欠塗布した集電体電極シートの圧縮加工をする際に、塗布領域11の端部の尾引き部14の部分で活物質粒子が金属箔に大きく食い込む現象を防ぐには、例えば特許文献1に示されるように、塗工端を検出し、前記検出情報に基づいて、油圧シリンダが軸箱に固定された、上下2つで以って一対となる圧縮ロールで構成される圧縮ローラにおける、前記2つの圧縮ロールの間の距離を調節することで、塗布領域11と、尾引き部14および非塗布領域12とで、集電体電極シート10に掛かる力を変化させることが考えられる。
しかしながら、このように検出情報に基づいて前記圧縮ローラを構成する前記2つの圧縮ロールの間の距離を塗布領域11と、尾引き部4および非塗布領域12とで調節する方法を適用した場合、圧縮ローラに集電体電極シート10を送るバックアップローラの速度を一定以上に高速化すると、塗布端の検出信号に対して圧縮ローラの油圧シリンダの動きが追従できない。そのため、前記2つの圧縮ロールの距離が広い状態で集電体電極シートの塗布領域が前記2つの圧縮ロールの間を通過すると、所望の密度に塗布領域が圧縮されず、逆に、前記2つの圧縮ロールの距離が短い状態で集電体電極シートの尾引き部が前記2つの圧縮ロールの間を通過すると、活物質粒子が金属箔に食い込む現象を防止できないといった問題が生じる。
さらに、間欠塗布した集電体電極シートの圧縮加工をするためには、塗布領域と非塗布領域の境界が連続して多数存在するため、頻回に圧縮ロールを上下させることとなり、圧縮ローラ装置の耐久寿命が短くなる、塗布端検出器と検出信号を基に圧縮ロール間の距離を調整する機構を設けるため、装置構成が複雑になり、メンテナンスが煩雑になる等の問題も生じる。
本発明は上述したような背景技術が有する課題を解決するためになされたものであり、装置構成を複雑にせずに、集電体電極シート10の製造工程における欠陥の発生を防止できる圧縮ローラ、前記圧縮ローラを用いた集電体電極シートの製造方法、集電体電極シート、および電池を提供することを目的とする。
本発明集電体電極シートは、
シート状の金属箔の長手方向に、両面に活物質層が形成された集電体電極シートであって、前記活物質層は塗布膜の厚さの厚い第1の塗布領域と、前記第1の塗布領域よりも塗布膜の厚さの薄い第2の塗布領域とによって形成され、前記金属箔の厚さ方向に圧縮後の前記第1の塗布領域における前記金属箔の厚さが、前記第2の塗布領域および非塗布領域における前記金属箔の厚さよりも薄い。
本発明の電極シートの製造方法は、
シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、2つの圧縮ロールを一対として構成される圧縮ローラを用いて、前記集電体電極シートの厚さ方向に圧縮する圧縮工程を含み、
前記集電体電極シートは、前記活物質を含むスラリを塗布した塗布領域と、前記スラリを塗布しない非塗布領域とを含み、
前記集電体電極シートの前記塗布領域は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
前記圧縮工程において、前記一対の圧縮ロールが、前記塗布領域と前記非塗布領域が交互に形成された前記集電体電極シートを連続して圧縮する際、前記第1の領域に前記圧縮ローラを接触させて圧縮する。
本発明の圧縮ローラは、
シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、その厚さ方向に連続的に圧縮する一対の圧縮ロールを有し、
各前記圧縮ロールは、その回転軸が、前記集電体電極シートの短手方向と平行になるように設置され、
各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
対向する前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離が、対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲における前記側面同士の距離よりも短い。
本発明の集電体電極シートは、本発明の集電体電極シートの製造方法を用いて製造される。
本発明の電池は、本発明の集電体電極シートを用いて製造される。
本発明によれば、製造コストの増大を招くことなく、製造工程における欠陥の発生を防止できる集電体電極シートの製造方法、圧縮ローラ、集電体電極シート、および電池を提供することができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本発明の実施形態における両面塗布後の集電体電極シートを示す平面図である。 本発明の実施形態における両面塗布後の集電体電極シートの上面から見た平面と断面の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る電極シートの圧縮装置の概要を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る電極シート圧縮装置の圧縮ローラを、電極シートの長手方向から見た断面の模式図である。 本発明の実施形態に係る圧縮ローラを用いて、電極シートの活物質塗布領域を加圧圧縮する工程を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る圧縮ローラと、電極シートのスラリ尾引き部の関係を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る電極シートを圧縮した後の、断面の模式図である。 本発明の実施形態に係る電極シートを裁断した後の、裁断面を上面から見た模式図である。 本発明の比較形態に係る圧縮ローラと、電極シートのスラリ尾引き部の関係を模式的に示した図である。 本発明の比較形態に係る電極シートを圧縮した後の、断面の模式図である。 本発明の比較形態に係る電極シートを裁断した後の、裁断面を上面から見た模式図である。 本発明の実施の形態に係る電極シートの製造システムの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る電極シートの製造システムの各装置を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る電極シートの製造方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る電池の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る圧縮ローラを用いて、電極シートの活物質塗布領域を加圧圧縮する工程を模式的に示した図である。 間欠塗工方式により、活物質を塗布して作製された電極シートを示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る集電体電極シートの製造方法における活物質の両面塗布後の集電体電極シート10を示す部分平面図である。
電極シート10は、帯状の金属箔9の両面に、活物質等のスラリの塗布領域11と非塗布領域12とが長手方向Dxに間欠的に形成された構成であり、塗布領域11の終端13側の電極部分には、スラリを引きずる状態が生じることで尾引き部14が存在する。つまり、集電体電極シート10は、スラリを金属箔9の両面に間欠的に塗布して、塗布領域11と、非塗布領域12の境界に、尾引き部14を形成する。なお、本発明の電極シート10において、活物質層は、間欠的に塗布されて形成されるものに限定されない。活物質層は、間欠塗工以外に、例えば、連続ストライプ塗工で形成されてもよい。
ここで、本実施形態に係る電極シート10から作製される電極は特に限定されないが、例えば、リチウムイオン一次電池やリチウムイオン二次電池等のリチウムイオン電池用電極(正極や負極)である。
以下、電極の構成について詳細に説明する。
はじめに、本実施形態に係るスラリの塗布領域11を形成する電極活物質層を構成する各成分について説明する。
電極活物質層は、電極活物質を含み、必要に応じてバインダー樹脂、導電助剤、増粘剤等を含む。本実施形態において、電極活物質は、例えば、リチウム金属複合酸化物を用いることができる。
本実施形態に係る電極活物質層に含まれる電極活物質は用途に応じて適宜選択される。正極を作製するときは正極活物質を使用し、負極を作製するときは負極活物質を使用する。
正極活物質としてはリチウムイオン電池の正極に使用可能な通常の正極活物質であれば特に限定されない。例えば、リチウム−ニッケル複合酸化物、リチウム−コバルト複合酸化物、リチウム−マンガン複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト複合酸化物、リチウム−ニッケル−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン−コバルト複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン−アルミニウム複合酸化物等のリチウムと遷移金属との複合酸化物;TiS、FeS、MoS等の遷移金属硫化物;MnO、V、V13、TiO等の遷移金属酸化物、オリビン型リチウムリン酸化物等が挙げられる。
オリビン型リチウムリン酸化物は、例えば、Mn、Cr、Co、Cu、Ni、V、Mo、Ti、Zn、Al、Ga、Mg、B、Nb、およびFeよりなる群のうちの少なくとも1種の元素と、リチウムと、リンと、酸素とを含んでいる。これらの化合物はその特性を向上させるために一部の元素を部分的に他の元素に置換したものであってもよい。
これらの中でも、オリビン型リチウム鉄リン酸化物、リチウム−ニッケル複合酸化物、リチウム−コバルト複合酸化物、リチウム−マンガン複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト複合酸化物、リチウム−ニッケル−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン−コバルト複合酸化物、リチウム−ニッケル−マンガン−アルミニウム複合酸化物、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン−アルミニウム複合酸化物が好ましい。これらの正極活物質は作用電位が高いことに加えて容量も大きく、大きなエネルギー密度を有する。
正極活物質は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極活物質としては、リチウムイオン電池の負極に使用可能な通常の負極活物質であれば特に限定されない。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、樹脂炭、炭素繊維、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料;リチウム金属、リチウム合金等のリチウム系金属材料;シリコン、スズ等の金属材料;ポリアセン、ポリアセチレン、ポリピロール等の導電性ポリマー材料等が挙げられる。これらの中でも炭素材料が好ましく、特に天然黒鉛や人造黒鉛等の黒鉛質材料が好ましい。
負極活物質は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
電極活物質の平均粒子径は、充放電時の副反応を抑えて充放電効率の低下を抑える点から、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましく、入出力特性や電極作製上の観点(電極表面の平滑性等)から、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。ここで、平均粒径は、レーザ回折散乱法による粒度分布(体積基準)における積算値50%での粒子径(メジアン径:D50)を意味する。
電極活物質の含有量は、電極活物質層の全体を100質量部としたとき、85質量部以上99.8質量部以下であることが好ましい。
本実施形態に係る電極活物質層に含まれるバインダー樹脂は用途に応じて適宜選択される。例えば、溶媒に溶解可能なフッ素系バインダー樹脂や、水に分散可能な水系バインダー等を使用することができる。
フッ素系バインダー樹脂としては電極成形が可能であり、十分な電気化学的安定性を有していれば特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、フッ素ゴム等が挙げられる。これらのフッ素系バインダー樹脂は一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が好ましい。フッ素系バインダー樹脂は、例えば、N−メチル−ピロリドン(NMP)等の溶媒に溶解させて使用することができる。
水系バインダーとしては電極成形が可能であり、十分な電気化学的安定性を有していれば特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、スチレン・ブタジエン系ゴム、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。これらの水系バインダーは一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、スチレン・ブタジエン系ゴムが好ましい。
なお、本実施形態において、水系バインダーとは、水に分散し、エマルジョン水溶液を形成できるものをいう。
水系バインダーを使用する場合は、さらに増粘剤を使用することができる。増粘剤としては特に限定されないが、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩;ポリカルボン酸;ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン;ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩;ポリビニルアルコール;等の水溶性ポリマー等が挙げられる。
バインダー樹脂の含有量は、電極活物質層の全体を100質量部としたとき、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲内であると、電極スラリの塗工性、バインダーの結着性および電池特性のバランスがより一層優れる。
また、バインダー樹脂の含有量が上記上限値以下であると、電極活物質の割合が大きくなり、電極質量当たりの容量が大きくなるため好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記下限値以上であると、電極剥離が抑制されるため好ましい。
本実施形態に係る電極活物質層に含まれる導電助剤としては電極の導電性を向上させるものであれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、天然黒鉛、人工黒鉛、炭素繊維等が挙げられる。これらの導電助剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
導電助剤の含有量は、電極活物質層の全体を100質量部としたとき、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。導電助剤の含有量が上記範囲内であると、電極スラリの塗工性、バインダーの結着性および電池特性のバランスがより一層優れる。
また、導電助剤の含有量が上記上限値以下であると、電極活物質の割合が大きくなり、電極質量当たりの容量が大きくなるため好ましい。導電助剤の含有量が上記下限値以上であると、電極の導電性がより良好になるため好ましい。
本実施形態に係る電極活物質層は、電極活物質層の全体を100質量部としたとき、電極活物質の含有量は好ましくは85質量部以上99.8質量部以下である。また、バインダー樹脂の含有量は好ましくは0.1質量部以上10.0質量部以下である。また、導電助剤の含有量は好ましくは0.1質量部以上5.0質量部以下である。
電極活物質層を構成する各成分の含有量が上記範囲内であると、リチウムイオン電池用電極の取扱い性と、得られるリチウムイオン電池の電池特性のバランスが特に優れる。
電極活物質層の密度は特に限定されないが、電極活物質層が正極活物質層の場合は、例えば、2.0g/cm以上4.0g/cm以下であることが好ましく、2.4g/cm以上3.8g/cm以下であることがより好ましく、2.8g/cm以上3.6g/cm以下であることがさらに好ましい。また、電極活物質層が負極活物質層の場合は、例えば、1.2g/cm以上2.0g/cm以下であることが好ましく、1.3g/cm以上1.9g/cm以下であることがより好ましく、1.4g/cm以上1.8g/cm以下であることがさらに好ましい。
電極活物質層の密度を上記範囲内とすると、高放電レートでの使用時における放電容量が向上するため好ましい。
電極活物質層の厚みは特に限定されるものではなく、所望の特性に応じて適宜設定することができる。例えば、エネルギー密度の観点からは厚く設定することができ、また出力特性の観点からは薄く設定することができる。電極活物質層の厚み(片面の厚み)は、例えば、10μm以上250μm以下の範囲で適宜設定でき、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上150μm以下がより好ましい。
本実施形態に係る集電体層(金属箔9)としては特に限定されないが、正極集電体層としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金等を用いることができる。その形状としては、例えば、箔、平板状、メッシュ状等が挙げられる。特にアルミニウム箔を好適に用いることができる。
また、負極集電体層としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金を用いることができる。その形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。特に銅箔を好適に用いることができる。
正極集電体層の厚みは特に限定されないが、例えば1μm以上30μm以下である。また、負極集電体層の厚みは特に限定されないが、例えば1μm以上20μm以下である。
はじめに、電極スラリを調製する。
電極スラリは、電極活物質と、必要に応じてバインダー樹脂と、導電助剤と、増粘剤と、を混合することにより調製することができる。電極活物質、バインダー樹脂、および導電助剤の配合比率は電極活物質層中の電極活物質、バインダー樹脂、および導電助剤の含有比率と同じため、ここでは説明を省略する。
電極スラリは、電極活物質と、必要に応じてバインダー樹脂と、導電助剤と、増粘剤と、を溶媒に分散または溶解させたものである。
各成分の混合手順は特に限定されないが、例えば、電極活物質と導電助剤とを乾式混合した後に、バインダー樹脂および溶媒を添加して湿式混合することにより電極スラリを調製することができる。
このとき、用いられる混合機としては、ボールミルやプラネタリーミキサー等の公知のものが使用でき、特に限定されない。
電極スラリに用いる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶媒や、水を用いることができる。
電極スラリを集電体層上に塗布する方法は、一般的に公知の方法を用いることができる。例えば、リバースロール法、ダイレクトロール法、ドクターブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法、カーテン法、グラビア法、バー法、ディップ法およびスクイーズ法等を挙げることができる。これらの中でも、電極スラリの粘性等の物性および乾燥性に合わせて、良好な塗布層の表面状態を得ることが可能となる点で、ドクターブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法が好ましい。
集電体層上に塗布した電極スラリの乾燥方法としては特に限定されないが、例えば、加熱ロールを用いて集電体層側または既に乾燥した電極活物質層側から電極スラリを間接的に加熱し、電極スラリを乾燥させる方法;赤外線、遠赤外線・近赤外線のヒーター等の電磁波を用いて電極スラリを乾燥させる方法;集電体層側または既に乾燥した電極活物質層側から熱風を当てて電極スラリを間接的に加熱し、電極スラリを乾燥させる方法等が挙げられる。
図12は、本発明の実施形態に係る電極シート10の製造システム1の構成例を示すブロック図である。
製造システム1は、スラリ塗布装置20と、圧縮装置40と、裁断装置60と、を備える。さらに、製造システム1の各装置を制御する制御装置を備えてもよい。
図13は、本発明の実施の形態に係る電極シートの製造システムの各装置を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
スラリ塗布装置20、圧縮装置40、および裁断装置60は、それぞれ少なくとも1つのコンピュータ100により実現される。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)102、メモリ104、メモリ104にロードされた各装置を実現するプログラム110、そのプログラム110を格納するストレージ105、I/O(Input Output)106、およびネットワーク接続用通信インタフェース(I/F)107を備える。CPU102と各要素は、バス109を介して互いに接続され、CPU102によりコンピュータ100全体が制御される。ただし、CPU102などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
CPU102が、ストレージ105に記憶されるプログラム110をメモリ104に読み出して実行することにより、各装置の各機能を実現することができる。
スラリ塗布装置20、圧縮装置40、および裁断装置60は、それぞれコンピュータ100のハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
プログラム110は、コンピュータ100で読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体は特に限定されず、様々な形態のものが考えられる。また、プログラムは、記録媒体からコンピュータ100のメモリ104にロードされてもよいし、ネットワークを通じてコンピュータ100にダウンロードされ、メモリ104にロードされてもよい。
プログラム110を記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ100が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ100が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれる。プログラム110が、コンピュータ100上で実行されたとき、コンピュータ100に、各装置を実現させる電極シート10の製造方法を実行させる。
図14は、本発明の実施形態に係る電極シート10の製造方法の工程を示すフローチャートである。
本発明の実施形態の電極シート10の製造方法は、塗布工程(S1)と、圧縮工程(S5)と、裁断工程(S6)と、を含む。本発明の実施形態に係る集電体電極シート10は、図14に示される製造方法によって製造される。
図2は、本発明の実施形態に係る両面塗布後の集電体電極シート10の上面から見た平面と断面の関係を示す図である。図2(a)は、電極シート10に形成された活物質の塗布領域11の一部を含む電極シート10の上面図であり、図2(b)は、図2(a)の線I−Iについての塗布領域11が形成された電極シート10の断面図である。
塗布領域11の厚さが一定の領域の終端16は、塗布領域11の終端13側の電極部分に対して、塗布領域11の長手方向Dxの中央部側に存在する。塗布領域11の厚さが一定(t1)の領域の終端16を境に尾引き部14となり、その尾引き部14の部分の厚さt2はt1より薄くなっている。つまり、尾引き部14は塗布領域11の終端13側に位置しており、尾引き部14の厚さt2は塗布領域11の長手方向Dxの中央部の厚さt1よりも薄くなっている。なお、図に示すように、尾引き部14の厚さt2は、尾引き部14の開始位置から長手方向Dxの終端に向かって徐々に薄くなっている。
図3は、本発明の実施形態に係る電極シート10の圧縮装置40の概要を示す模式図である。
図1の金属箔9の両面に活物質塗布領域11と非塗布領域12と塗布領域11の終端13側の電極部分に尾引き部14が形成された電極シート10を、図3に示すように一対の圧縮ロール51で圧縮する。電極シート10は、一対の圧縮ロール51の隙間を通過する際に圧縮されて、長手方向Dxに巻き取られる。
図4は、図3の線II−IIについての圧縮ローラ50を電極シート10の長手方向から見た断面図である。圧縮ローラ50は、上下2つのロール51を一対として構成されており、上下の各ロール51は、活物質塗布領域11の圧縮に係るロール本体52と、ロール本体52の両端に左右対称に形成される端部53と、を備えている。また、ロール本体52は、ロール51の回転軸A方向に沿って両端部から中央部に向かって迫り出した湾曲した樽型の形状を有している。
言い換えると、本実施形態の圧縮ローラ50において、対向する一対の圧縮ロール51の第2の範囲(中央部)において、回転軸A方向の両端側から中央に向かって連続的に側面同士の距離が短い。
図5および図6は、本発明の実施形態に係る圧縮ローラ50と電極シート10の関係を示したものである。図5および図6は、図3のII−IIについての圧縮ローラ50を電極シート10の長手方向から見た断面図であり、圧縮工程(図14のS5)において、それぞれ電極シート10の塗布領域11および尾引き部14を圧縮している状態を示している。
なお、図1の電極シート10は、図示しない長手方向裁断予定線17に沿って、予め長手方向両端が裁断されているものとする。
本実施形態の圧縮ローラ50は、集電体電極シート10を、その厚さ方向に連続的に圧縮する一対の圧縮ロール51を有する。各圧縮ロール51は、その回転軸が、集電体電極シート10の短手方向と平行になるように設置される。
各圧縮ロール51は、回転軸A方向の両端の円形の端面を有する端部53と、両端の端部53の間に延在する曲面状の側面とを有する。
圧縮ロール51の側面は、集電体電極シート10を圧縮する際に、圧縮ロール51の両端各々の周辺の第1の範囲と、圧縮ロール51の回転軸A方向の中央部分の第2の範囲とを含む。
対向する一対の圧縮ロール51の第1の範囲(以後、凹部形成部とも呼ぶ)における側面同士の距離(図6のd4)より、対向する一対の圧縮ロール51の第2の範囲(以後、中央部とも呼ぶ)における側面同士の距離(図6のd3)の方が短い。
この構成により、集電体電極シート10を圧縮する際に、対応する一対のロール51の端部53同士が当接すると、凹部形成部同士の距離d4より、中央部同士の距離d3の方が短いので、中央部(第1の範囲)は電極シート10と接触し、凹部形成部(第2の範囲)は電極シート10と接触しない。
さらに、本実施形態の集電体電極シート10の塗布領域11は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが第1の領域より薄い第2の領域(尾引き部14)とを含む。
対向する一対の圧縮ロール51の端部53同士が当接した時の、一対の圧縮ロール51の第1の範囲における側面同士の距離(図6のd3)が、集電体電極シート10の第1の領域(塗布領域11)における厚さ(t1)の値よりも小さく、かつ、集電体電極シート10の第2の領域(尾引き部14)の厚さ(t2)の値よりも大きい。
さらに、一対の圧縮ロール51の第1の範囲における側面同士の距離(図6のd3)は、集電体電極シート10の非塗布領域12の厚さ、すなわち、金属箔9の厚さの値よりも大きい。
圧縮工程(図14のS5)では、圧縮ローラ50の上下のロール51の間に電極シート10が挿入され、対向する一対のロール51のロール本体52が電極シート10を両側から圧縮する。図5に示すように、まず、ロール本体52の中央部が電極シート10の両面と当接した後、電極シート10を厚さ方向に圧縮しながら対向するロール51の端部53同士が当接し、電極シート10を所定の圧縮圧力で圧縮することができる。
このとき、ロール51のロール本体52の中央部同士の距離はd1、ロール51の端部53同士の距離はd2とする。このように、電極シート10の圧縮前は、ロール51の端部53同士は距離d2だけ離れているが、電極シート10を圧縮するために対向するロール51を互いに接近させて距離d2を縮め、最終的に端部53同士を当接させることで電極シート10を圧縮する。
このように、圧縮ローラ50の対向するロール51の端部53同士が当接して、上下のロール51のロール本体52が電極シート10を両側から圧縮する際、ロール51の柔軟性のために、ロール51のロール本体52は、回転軸A方向の中央部と、端部53近傍の部分とでは、電極シート10に対して掛けられる圧縮圧力が均一にならず、ロール本体52の中央部に歪みが生じる。
そのため、本実施形態では、ロール51によって電極シート10の短手方向Dyの各範囲に対して掛かる圧縮力と、電極シート10の塗布領域11の応力とに応じて、ロール51の本体部52の両端側に、所定の範囲に所定の深さを有する湾曲した凹部を設ける。このようにしてロール本体52を樽型形状とすることで、対向する一対のロール51が接近し、端部53が当接して電極シート10に圧縮圧力をかける際、図16に示すように、電極シート10の塗布領域11の表面を短手方向Dy全面にわたって均一に圧縮圧力をかけることができ、電極シート10の短手方向Dy全面が一様に圧縮されることとなる。
図5では、上下2つのロール51を一対として構成された圧縮ローラ50の、2つの圧縮ロール51の間を電極シート10の活物質の塗布領域11が通過することによって、活物質の塗布領域11が圧縮されている。図に示すように、上下2つのロール51の電極シート10の短手方向Dyの長さL2は、電極シート10の短手方向Dyの長さL1よりも長くなるようになっている。また、一対になった上下2つのロール51は、ロール本体52の中央部同士の距離d3が、圧縮後における電極シート10の両面の活物質の塗布領域11の厚みと、金属箔9の厚みの値よりも小さくなるように設置される。また、電極シート10の活物質の塗布領域11が圧縮された状態において、上下2つのロール51の両端の端部53同士が接触しないように、端部53同士の距離が設定されている。
このようにロール本体52の中央部同士の距離d3を、電極シート10の活物質の塗布領域11の厚みに応じて設定することで、電池セルとして望ましい活物質の塗布領域11の密度を達成することができる。
図6は、上下2つのロール51を一対として構成された圧縮ローラ50の、2つの圧縮ロール51の間を電極シート10が長手方向Dxに移動している間のうち、尾引き部14がロール51の間を通過している状態を示している。図に示すように、上下2つの対向するロール51の両端に設置された端部53同士が当接した際に、対向する一対のロール51のロール本体52の中央部同士の距離d3は、電極シート10の両面の尾引き部14を含む厚さ、および/または、塗布領域11が形成されていない非塗布領域12に相当する金属箔9の厚さ、の値よりも大きくなるように、ロール本体52の中央部平面と端部53の外周端との高低差の距離hは決められる。
本発明の実施の形態に係る集電体電極シート10の製造方法は、シート状の金属箔9の両面に活物質が塗布された集電体電極シート10を、上下2つで以って一対となる圧縮ロールで構成される圧縮ローラ50を用いて、集電体電極シート10の厚さ方向に圧縮する圧縮工程(図14のS5)を含む。集電体電極シート10は、活物質を含むスラリを塗布した塗布領域11と、スラリを塗布しない非塗布領域12とを含む。集電体電極シート10の塗布領域11は、第1の領域(塗布領域11の塗布開始位置から長手方向Dxに向かって終端16までの厚さt1の領域)と、形成された塗布膜の厚さが第1の領域より薄い第2の領域(尾引き部14)とを含む。
圧縮工程(図14のS5)において、一対のロール51が、塗布領域11と非塗布領域12が交互に形成された集電体電極シート10を連続して圧縮する際、第1の領域に圧縮ローラ50(ロール51)を接触させて圧縮する(図5および図16)(図6)。
言い換えれば、圧縮工程(図14のS5)において、圧縮ローラ50は、塗布領域11と非塗布領域12が交互に形成された集電体電極シート10を連続して圧縮する際、第1の領域(塗布領域11)のみを圧縮する。さらに、圧縮工程(図14のS5)において、圧縮ローラ50は、第2の領域(尾引き部14)と非塗布領域12を含む領域は圧縮しない。
図6に示すように、端部53とロール本体52との高低差の距離hを設定することで、電極シート10の尾引き部14がロール本体52と接触する前に、対向する上下のロール51の端部53同士が当接するため、電極シート10の尾引き部14はロール51のロール本体52と接触せずに、加圧されない。このように、本実施形態によれば、尾引き部14および非塗布領域12において、電極シート10が圧縮されないため、尾引き部14の部分で活物質粒子70が金属箔9に大きく食い込む現象を防ぐことができる。
また、上下各ロール51のロール本体52の中央部から端部にしたがってロール51の軸方向に向かって湾曲した凹部を設けることによって、上下のロール51の端部53同士が当接した際の歪があっても、電極シート10がロール本体52によって確実に圧縮されないようにすることができる。
なお、圧縮工程では、電極シート10がロール51の間を移動する方向、すなわち長手方向Dxを塗布終端側から塗布始端側になるように設定しても、反対に塗布始端側から塗布終端側になるように設定しても良い。
また、圧縮工程では、電極シート10の圧縮開始後、対向する一対のロール51の端部53同士は、電極シート10の圧縮が終了するまで当接したままでよい。
図7は、本発明の実施形態における加圧成型後の集電体電極シートの断面図である。
本実施形態の集電体電極シート10は、シート状の金属箔9の長手方向に、両面に活物質層が形成された集電体電極シートであって、活物質層は塗布膜の厚さの厚い第1の塗布領域11と、第1の塗布領域11よりも塗布膜の厚さの薄い第2の塗布領域(尾引き部14)とによって形成され、金属箔9の厚さ方向に圧縮後の第1の塗布領域11における金属箔9の厚さが、第2の塗布領域(尾引き部14)および非塗布領域12における金属箔9の厚さよりも薄い。
尾引き部14には、圧縮工程を経てもロール51のロール本体52が電極シート10に接触しない構成となっており、尾引き部14に線圧はかからないため、活物質粒子70の金属箔に対する食い込みは発生しない。このため、尾引き部14部分の金属箔9に活物質粒子が食い込んで箔の残肉が薄くなることがなく、クラックの発生が起こらない電極シート10を作製することが可能となる。
次に、裁断工程(図15のS6)において、加圧成型された電極シート10を、図1に示すように電極シート10の箔の巻取方向Dx、すなわち長手方向裁断予定線17に沿って、電極シート10を、ローラ90を使って巻き取りを行いながら、一方向に(図中、左方向に向かって)引出し、電極シート10の上下両面に設置されたスリット刃(不図示)によって連続的に裁断する。
電極シート10を所定の大きさに切断して複数の電極を得ることができる。電極シート10から電極を切り出す方法は特に限定されないが、例えば、電極シート10の長手方向と平行に切断し(図1の長手方向裁断予定線17に沿って切断)、所定幅の複数の電極を切り出す方法が挙げられる。さらに用途に応じて所定の寸法に打ち抜いて、電池用の電極を得ることができる。
ここで、電極シート10の切断方法は特に限定されず、例えば金属等からなる刃を用いて電極シート10を切断することができる。
本発明の実施の形態によれば、簡単な構成で、製造コストの増大を招くことなく、集電体電極シート10の圧縮工程における活物質の塗布領域11端でのシートの破断やクラックの発生を防止することができるという効果を奏する。さらに、集電体電極シート10の裁断工程におけるバリの発生を抑制することができるという効果も奏する。
図8は、本発明の実施形態における電極シート10を裁断した後の、裁断面80を上面から見た模式図である。
図7に示すように、尾引き部14においても活物質粒子の金属箔に対する食い込みはほとんど発生していないので、裁断に掛かる十分な箔の残肉厚さが確保されている。したがって、刃の流れる方向にのみ金属箔9が切断され、刃が当たった衝撃により横方向Dyに金属箔9が破断することはない。よって、図8に示すように、裁断面80には活物質層のバリが発生しない形状となる。
一方、図9は、本発明の比較形態となる、各ロール51のロール本体52の両端に端部53が形成されていない圧縮ローラ50の概要を示す模式図である。
また、図10は、本発明の比較形態となる、各ロール51のロール本体52の両端に端部53が形成されていない圧縮ローラ50を用いて、加圧成型した後の集電体電極シート10の断面図である。
図9に示すように、本発明の実施形態と異なり、各ロール51のロール本体52の両端に端部53が形成されていない圧縮ローラ50を用いた場合には、圧縮工程で各ロール51のロール本体52が尾引き部14に接触する。こうした尾引き部14は、図1に示すように箔の流れる方向、すなわち巻取方向Dxと垂直な方向Dyに活物質層が断続的にしか存在していないため、箔の流れる方向、すなわち巻取方向Dxと垂直な方向Dyに活物質層が連続的に存在する活物質の塗布領域11よりも局所的に大きな線圧がかかる。このため、図10に断面図を示すように、尾引き部14では、活物質粒子70が金属箔9に食い込んで金属箔9の残肉量がきわめて薄くなる。
次に、本発明の実施形態と同様に、電極シート10を金属箔9の長手方向Dxに長手方向裁断予定線17に沿って裁断する。
図11は、本発明の比較形態となる、圧縮ロール本体52の両端に端部53が形成されていない圧縮ローラ50を用いて、加圧成型した集電体電極シート10を裁断した後の、裁断面80を上面から見た模式図である。
上述したように、尾引き部14では、箔の残肉厚さがスラリ塗布領域11やスラリ非塗布領域12に比べ薄くなっており、刃が当たった際の衝撃で、刃の流れる方向以外に破断が生じてしまう。このため、図11に断面図を示すように、この破断の発生した箇所の尾引き部14から脱落したスラリ合材層がバリ19となってしまう。
このような過程で発生したバリ19を含む電極を用いて、電池を組み立てた場合、組立工程中や、電池完成後にバリが脱落し、対向する異電位の電極に短絡することになり、電池の不良率が高まる。しかし、本実施形態では、以上述べたように、このようなバリ19の発生することがないため、電池の不良率は低く抑えられる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、上記実施形態の製造方法により作製された電極シート10を用いて電池を製造することができる。
本発明の電極の製造方法は、金属箔等の厚さの薄い集電体上に活物質層を形成し、乾燥後に圧縮、裁断する工程(図14のS5、S6)を経て電極を作製する場合に生じる集電体のバリの発生を抑制した電池等電気化学デバイスの組み立てを実施することができ、特性が良好な電池等電気化学デバイスを提供することが可能となる。
図15は、本発明の実施の形態に係る電池150の構成の一例を示す概略図である。
本実施形態に係る電池は、上記実施形態で説明した電極シート10から作製される電極を備える。以下、本実施形態に係る電池について、電池がリチウムイオン電池の積層型電池150である場合を代表例として説明する。
積層型電池150は、正極121と負極126とが、セパレータ120を介して交互に複数層積層された電池要素を備えており、これらの電池要素は電解液(図示せず)とともに可撓性フィルム140からなる容器に収納されている。電池要素には正極端子131および負極端子136が電気的に接続されており、正極端子131および負極端子136の一部または全部が可撓性フィルム140の外部に引き出されている構成になっている。
正極121には正極集電体層123の表裏に、正極活物質の塗布部(正極活物質層122)と未塗布部がそれぞれ設けられており、負極126には負極集電体層128の表裏に、負極活物質の塗布部(負極活物質層127)と未塗布部が設けられている。
正極集電体層123における正極活物質の未塗布部を正極端子131と接続するための正極タブ130とし、負極集電体層128における負極活物質の未塗布部を負極端子136と接続するための負極タブ125とする。
正極タブ130同士は正極端子131上にまとめられ、正極端子131とともに超音波溶接等で互いに接続され、負極タブ125同士は負極端子136上にまとめられ、負極端子136とともに超音波溶接等で互いに接続される。そのうえで、正極端子131の一端は可撓性フィルム140の外部に引き出され、負極端子136の一端も可撓性フィルム140の外部に引き出されている。
正極活物質の塗布部(塗布領域11)(正極活物質層122)と未塗布部(非塗布領域12)の境界部124には、必要に応じて絶縁部材を形成することができ、当該絶縁部材は境界部124だけでなく、正極タブ130と正極活物質の双方の境界部付近に形成することができる。
負極活物質の塗布部(負極活物質層127)と未塗布部の境界部129にも同様に、必要に応じて絶縁部材を形成することができ、負極タブ125と負極活物質の双方の境界部付近に形成することができる。
通常、負極活物質層127の外形寸法は正極活物質層122の外形寸法よりも大きく、セパレータ120の外形寸法よりも小さい。
(リチウム塩を含有する非水電解液)
本実施形態に用いるリチウム塩を含有する非水電解液は、電極活物質の種類やリチウムイオン電池の用途等に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
具体的なリチウム塩の例としては、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウム等を挙げることができる。
リチウム塩を溶解する溶媒としては、電解質を溶解させる液体として通常用いられるものであれば特に限定されるものではなく、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC),ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ビニレンカーボネート(VC)等のカーボネート類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等の含窒素溶媒;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の有機酸エステル類;リン酸トリエステルやジグライム類;トリグライム類;スルホラン、メチルスルホラン等のスルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン類等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(容器)
本実施形態において容器には公知の部材を用いることができ、電池の軽量化の観点からは可撓性フィルム140を用いることが好ましい。可撓性フィルム140は、基材となる金属層の表裏面に樹脂層が設けられたものを用いることができる。金属層には電解液の漏出や外部からの水分の侵入を防止する等のバリア性を有するものを選択することができ、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。金属層の少なくとも一方の面には変性ポリオレフィン等の熱融着性の樹脂層が設けられ、可撓性フィルム140の熱融着性の樹脂層同士を電池要素を介して対向させ、電池要素を収納する部分の周囲を熱融着することで外装体を形成する。熱融着性の樹脂層が形成された面と反対側の面となる外装体表面にはナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂層を設けることができる。
(端子)
本実施形態において、正極端子131にはアルミニウムやアルミニウム合金で構成されたもの、負極端子136には銅や銅合金あるいはそれらにニッケルメッキを施したもの等を用いることができる。それぞれの端子は容器の外部に引き出されるが、それぞれの端子における外装体の周囲を熱溶着する部分に位置する箇所には熱融着性の樹脂をあらかじめ設けることができる。
(絶縁部材)
活物質の塗布部と未塗布部の境界部124、129に絶縁部材を形成する場合には、ポリイミド、ガラス繊維、ポリエステル、ポリプロピレンあるいはこれらを構成中に含むものを用いることができる。これらの部材に熱を加えて境界部124、129に溶着させるか、または、ゲル状の樹脂を境界部124、129に塗布、乾燥させることで絶縁部材を形成することができる。
(セパレータ)
本実施形態に係るセパレータ120は、耐熱性樹脂を主成分として含む樹脂層を備えることが好ましい。
ここで、上記樹脂層は主成分である耐熱性樹脂により形成されている。ここで、「主成分」とは、樹脂層中における割合が50質量%以上であることを言い、好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよいことを意味する。
本実施形態に係るセパレータ120を構成する樹脂層は、単層であっても、二種以上の層であってもよい。
上記樹脂層を形成する耐熱性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、フッ素系樹脂、ポリエーテルニトリル、変性ポリフェニレンエーテル等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
これらの中でも、耐熱性や機械的強度、伸縮性、価格等のバランスに優れる観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミドおよび全芳香族ポリエステルから選択される一種または二種以上が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミドおよび半芳香族ポリアミドから選択される一種または二種以上がより好ましく、ポリエチレンテレフタレートおよび全芳香族ポリアミドから選択される一種または二種以上がさらに好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
本実施形態に係るセパレータ120を構成する樹脂層は多孔性樹脂層であることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池に異常電流が発生し、電池の温度が上昇した場合等に多孔性樹脂層の微細孔が閉塞して電流の流れを遮断することができ、電池の熱暴走を回避することができる。
上記多孔性樹脂層の空孔率は、機械的強度およびリチウムイオン伝導性のバランスの観点から、20%以上80%以下が好ましく、30%以上70%以下がより好ましく、40%以上60%以下が特に好ましい。
空孔率は、下記式から求めることができる。
ε={1−Ws/(ds・t)}×100
ここで、ε:空孔率(%)、Ws:目付(g/m)、ds:真密度(g/cm)、t:膜厚(μm)である。
本実施形態に係るセパレータ120の平面形状は、特に限定されず、電極や集電体の形状に合わせて適宜選択することが可能であり、例えば、矩形とすることができる。
本実施形態に係るセパレータ120の厚みは、機械的強度およびリチウムイオン伝導性のバランスの観点から、好ましくは5μm以上50μm以下である。
以上、説明したように、本実施形態によれば、上記実施形態の製造方法により作製された電極シート10を用いて電池を製造することができる。
本発明の電極シート10によれば、金属箔等の厚さの薄い集電体上に活物質層を形成し、乾燥後に圧縮、裁断する工程(図14のS5、S6)を経て電極を作製する場合に生じる集電体のバリの発生を抑制、もしくはバリの発生した電極シートの使用を未然に防止した電池等の電気化学デバイスの組み立てを実施することができ、特性が良好な電池等の電気化学デバイスを提供することが可能となる。
以下、具体的な実施例について、さらに詳しく説明する。
(実施例1)
正極活物質として、粒度分布測定値から求めた50%累積径(D50)が8μm、同じく90%累積径(D90)が12μmである、Li(Ni0.6Co0.2Mn0.2)Oを質量94.8%、導電補助材として黒鉛材料を質量2.5%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを質量2.7%とを混合したものに、N−メチルピロリドンを加えてさらに混合して正極スラリを作製した。
前記スラリを、ダイヘッドから吐出することで、バックアップローラ上を移動する厚さ12μmの帯状アルミ箔集電箔面上に、塗布領域11と非塗布領域12が箔の巻取方向に交互に形成されるように間欠的に塗布し、引き続き設置された乾燥炉によって、アルミ箔に塗布された前記活物質等含むスラリを、乾燥固化させた。
次に、圧縮装置40は、上下2個で一対を成すロール51を以下の通り調整して設置した。各ロール51は、回転軸方向の両端の半径が250mmの円形の両端の端面と、回転軸方向の長さ700mmの側面(曲面)を有する円柱形状から、研磨により凹部を形成して端部53と湾曲した樽型形状のロール本体52を作製した。
各ロール51の側面の回転軸A方向の長さL2(図5)は、電極シート10の短手方向Dyの長さL1(図5)より長い。各ロール51の側面は、研磨されない非研磨領域と、研磨される研磨領域とを含む。非研磨領域は、側面の表面において、両側の端面側から回転軸A方向の中央に向かって45mmの幅にわたる範囲に含まれ、端部53に相当する。研磨領域において、各ロール51の側面(ロール本体52に相当)が研磨される。
以下、研磨量は、側面から回転軸Aに向かった深さで示すものとする。研磨領域における研磨量は、ロール51の側面の非研磨領域の端から回転軸A方向の中央に向かった距離に応じて変わる。研磨量は、ロール51の側面の非研磨領域の端から回転軸方向の中央に向かって単調的に少なくなる。つまり、ロール51の非研磨領域の端(端部53)近辺ほど、研磨量が多い。
一例として、ロール51の回転軸A方向の中央部は、深さ20.0μmの研磨量であり、ロール51の側面の非研磨領域の端から回転軸A方向に内側各4mmの幅にわたる範囲では、前記ロール51の中央部よりも深さが9.6μm深い。
圧縮装置40において、圧縮ローラ50の上下一対のロール51の端部53を当接させた時の中央部の間の距離d3が130μmになるように調整した。そして、圧縮工程において、圧縮装置40を用いて、間欠的にスラリが塗布された、短手方向の幅が595mmの電極シート10が、前記のように調整された対向するロール51の間を通し、巻取張力が230Nになるよう設置し、バックアップローラ90上を回転速度60m/minで移動させることで電極シート10の加圧圧縮を行った。
このとき、圧縮圧は活物質スラリの塗工域(塗布領域11)上の線圧が1.8t/cmになるように調整しており、上下圧縮ロール51の圧縮圧は平均19MPaとなった。得られた電極シート10の一部を抽出し、片面活物質層(塗布領域11)の厚さは62.6μmであり、シート全体の厚さは137.2μmであった。
なお、尾引き部14の最大厚さは、活物質粒子の最大粒径とみなせば良く、このとき用いた活物質粒子をマイクロトラック法で計測した最大粒子径は24μmであった。ここから、尾引き部14における電極シート10の最大厚さは60μmと求められる。
一方、上記の条件で電極シート10を加圧圧縮すると、ロールベンディング変位が対となる圧縮ロール1つ当たり10μmとなるため、上下の圧縮ロール51の各々の両端の端部53が当接するとき、一対のロール51の中央部の間の距離d3は60μmとなる。したがって、電極シート10の尾引き部14の領域(第2の領域)が圧縮ロール51の間を通過しても、尾引き部14の領域では電極シート10と上下の圧縮ロール51とは接触しない構成になっている。
引き続き、裁断工程(図14のS6)において、上部にシャー刃、下部にギャング刃を備えた裁断装置50を用いて、圧縮工程(図14のS5)で加圧圧縮された電極シート10を、前記刃の間を通し、巻取張力が一定になるよう設置し、バックアップローラ90上を一定速度で移動させることで裁断を行った。得られた裁断シートの一部を抽出し、裁断工程(図14のS6)後の尾引き部14からのバリの有無を確認した。
(比較例1)
前記実施例1に対し、前記各ロール51の両端部53に非研磨領域を残さずに、ロール51の中央部に向かって単調的に研磨量が少なくなるように研磨した圧縮ローラ50を用いた以外は、実施例1と同様の方法を用いて電極シート10を作製し、裁断後のバリの有無を確認した。
実施例1、および比較例1について、尾引き部14の圧縮後のクラックの発生有無と、裁断後のバリの発生有無とを、それぞれ10検体の観察を行った結果を表1に示した。
Figure 2019082575
10検体観察し、バリ発生が3検体以下の場合を発生量小、4検体以上の場合を発生量大とした。
実施例1の製造方法で作製した電極シート10では、クラックおよびバリの発生がそれぞれ観察されなかったのに対し、比較例1の製造方法で作製した電極シートでは、クラックおよびバリの発生がそれぞれ観察された。
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. シート状の金属箔の長手方向に、両面に活物質層が形成された集電体電極シートであって、前記活物質層は塗布膜の厚さの厚い第1の塗布領域と、前記第1の塗布領域よりも塗布膜の厚さの薄い第2の塗布領域とによって形成され、前記金属箔の厚さ方向に圧縮後の前記第1の塗布領域における前記金属箔の厚さが、前記第2の塗布領域および非塗布領域における前記金属箔の厚さよりも薄い集電体電極シート。
2. 1.に記載の集電体電極シートにおいて、
前記集電体電極シートは、前記金属箔の前記長手方向に、前記両面に前記活物質層が間欠的に形成され、前記第2の塗布領域は、前記金属箔の前記長手方向に間欠的に形成された前記塗布領域の長手方向終端部に形成されたものである、集電体電極シート。
3. シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、2つの圧縮ロールを一対として構成される圧縮ローラを用いて、前記集電体電極シートの厚さ方向に圧縮する圧縮工程を含み、
前記集電体電極シートは、前記活物質を含むスラリを塗布した塗布領域と、前記スラリを塗布しない非塗布領域とを含み、
前記集電体電極シートの前記塗布領域は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
前記圧縮工程において、前記一対の圧縮ロールが、前記塗布領域と前記非塗布領域が交互に形成された前記集電体電極シートを連続して圧縮する際、前記第1の領域に前記圧縮ロールを接触させて圧縮する、集電体電極シートの製造方法。
4. 3.に記載の集電体電極シートの製造方法において、
前記圧縮工程において、前記一対の圧縮ロールが、前記塗布領域と前記非塗布領域が交互に形成された前記集電体電極シートを連続して圧縮する際、前記第2の領域および前記非塗布領域を含む領域は圧縮しない、集電体電極シートの製造方法。
5. 3.又は4.に記載の集電体電極シートの製造方法において、
前記集電体電極シートは、前記金属箔の両面に前記活物質を含む領域が前記金属箔の長手方向に間欠的に形成される、集電体電極シートの製造方法。
6. 3.乃至5.いずれか一つに記載の集電体電極シートの製造方法において、
前記集電体電極シートは、前記スラリを前記金属箔の両面に間欠的に塗布して、前記塗布領域と、前記非塗布領域の境界に、前記第2の領域を形成する、集電体電極シートの製造方法。
7. シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、その厚さ方向に連続的に圧縮する一対の圧縮ロールを有し、
各前記圧縮ロールは、その回転軸が、前記集電体電極シートの短手方向と平行になるように設置され、
各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
対向する前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離より、対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲における前記側面同士の距離の方が短い、圧縮ローラ。
8. 7.に記載の圧縮ローラにおいて、
前記集電体電極シートの前記活物質を塗布した塗布領域は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
対向する前記一対の圧縮ロールの前記端部同士が当接した時の、前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離は、前記集電体電極シートの前記第1の領域における厚さの値よりも小さく、かつ、前記集電体電極シートの前記第2の領域の厚さの値よりも大きい、圧縮ローラ。
9. 7.又は8.に記載の圧縮ローラにおいて、
対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲において、前記回転軸方向の前記両端側から中央に向かって連続的に前記側面同士の距離が短い、圧縮ローラ。
10. 3.乃至6.のいずれか一つに記載の集電体電極シートの製造方法において、
前記圧縮工程において、各前記圧縮ロールは、その回転軸が、前記集電体電極シートの短手方向と平行になるように設置され、
各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
対向する前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離が、対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲における前記側面同士の距離よりも短い、集電体電極シートの製造方法。
11. 3.乃至6.および10.のいずれか一つに記載の集電体電極シートの製造方法において、
前記集電体電極シートの前記スラリを塗布した塗布領域は、第1の領域と、形成した塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
前記圧縮工程において、対向する前記一対の圧縮ロールの前記端部同士が当接した時の、前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における対向する前記圧縮ロールの前記側面同士の距離は、前記集電体電極シートの前記第1の領域の厚さの値よりも小さく、かつ、前記集電体電極シートの前記第2の領域の厚さの値よりも大きい、集電体電極シートの製造方法。
12. 3.乃至6.、10.および11.のいずれか一つに記載の集電体電極シートの製造方法において、
各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
前記圧縮工程において、対向する前記一対の圧縮ロールは、前記第2の範囲において、前記第1の範囲との境界から前記圧縮ロールの回転軸方向の中央部に向かって連続的に前記圧縮ロール同士の距離が短い、集電体電極シートの製造方法。
13 3.〜6.、および10.乃至12.のいずれか一つに記載の集電体電極シートの製造方法を用いて製造された集電体電極シート。
14. 13.に記載の集電体電極シートを用いて製造された電池。
この出願は、2017年10月25日に出願された日本出願特願2017−206571号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (14)

  1. シート状の金属箔の長手方向に、両面に活物質層が形成された集電体電極シートであって、前記活物質層は塗布膜の厚さの厚い第1の塗布領域と、前記第1の塗布領域よりも塗布膜の厚さの薄い第2の塗布領域とによって形成され、前記金属箔の厚さ方向に圧縮後の前記第1の塗布領域における前記金属箔の厚さが、前記第2の塗布領域および非塗布領域における前記金属箔の厚さよりも薄い集電体電極シート。
  2. 請求項1に記載の集電体電極シートにおいて、
    前記集電体電極シートは、前記金属箔の前記長手方向に、前記両面に前記活物質層が間欠的に形成され、前記第2の塗布領域は、前記金属箔の前記長手方向に間欠的に形成された前記塗布領域の長手方向終端部に形成されたものである、集電体電極シート。
  3. シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、2つの圧縮ロールを一対として構成される圧縮ローラを用いて、前記集電体電極シートの厚さ方向に圧縮する圧縮工程を含み、
    前記集電体電極シートは、前記活物質を含むスラリを塗布した塗布領域と、前記スラリを塗布しない非塗布領域とを含み、
    前記集電体電極シートの前記塗布領域は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
    前記圧縮工程において、前記一対の圧縮ロールが、前記塗布領域と前記非塗布領域が交互に形成された前記集電体電極シートを連続して圧縮する際、前記第1の領域に前記圧縮ロールを接触させて圧縮する、集電体電極シートの製造方法。
  4. 請求項3に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    前記圧縮工程において、前記一対の圧縮ロールが、前記塗布領域と前記非塗布領域が交互に形成された前記集電体電極シートを連続して圧縮する際、前記第2の領域および前記非塗布領域を含む領域は圧縮しない、集電体電極シートの製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    前記集電体電極シートは、前記金属箔の両面に前記活物質を含む領域が前記金属箔の長手方向に間欠的に形成される、集電体電極シートの製造方法。
  6. 請求項3乃至5いずれか一項に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    前記集電体電極シートは、前記スラリを前記金属箔の両面に間欠的に塗布して、前記塗布領域と、前記非塗布領域の境界に、前記第2の領域を形成する、集電体電極シートの製造方法。
  7. シート状の金属箔の両面に活物質が塗布された集電体電極シートを、その厚さ方向に連続的に圧縮する一対の圧縮ロールを有し、
    各前記圧縮ロールは、その回転軸が、前記集電体電極シートの短手方向と平行になるように設置され、
    各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
    前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
    対向する前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離より、対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲における前記側面同士の距離の方が短い、圧縮ローラ。
  8. 請求項7に記載の圧縮ローラにおいて、
    前記集電体電極シートの前記活物質を塗布した塗布領域は、第1の領域と、形成された塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
    対向する前記一対の圧縮ロールの前記端部同士が当接した時の、前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離は、前記集電体電極シートの前記第1の領域における厚さの値よりも小さく、かつ、前記集電体電極シートの前記第2の領域の厚さの値よりも大きい、圧縮ローラ。
  9. 請求項7又は8に記載の圧縮ローラにおいて、
    対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲において、前記回転軸方向の前記両端側から中央に向かって連続的に前記側面同士の距離が短い、圧縮ローラ。
  10. 請求項3乃至6のいずれか一項に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    前記圧縮工程において、各前記圧縮ロールは、その回転軸が、前記集電体電極シートの短手方向と平行になるように設置され、
    各前記圧縮ロールは、前記回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
    前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
    対向する前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における前記側面同士の距離が、対向する前記一対の圧縮ロールの前記第2の範囲における前記側面同士の距離よりも短い、集電体電極シートの製造方法。
  11. 請求項3乃至6、および10のいずれか一項に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    前記集電体電極シートの前記スラリを塗布した塗布領域は、第1の領域と、形成した塗布膜の厚さが前記第1の領域より薄い第2の領域とを含み、
    各前記圧縮ロールは、その回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
    前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
    前記圧縮工程において、対向する前記一対の圧縮ロールの前記端部同士が当接した時の、前記一対の圧縮ロールの前記第1の範囲における対向する前記圧縮ロールの前記側面同士の距離は、前記集電体電極シートの前記第1の領域の厚さの値よりも小さく、かつ、前記集電体電極シートの前記第2の領域の厚さの値よりも大きい、集電体電極シートの製造方法。
  12. 請求項3乃至6、10、および11のいずれか一項に記載の集電体電極シートの製造方法において、
    各前記圧縮ロールは、その回転軸方向の両端の円形の端面を有する端部と、前記両端の前記端部の間に延在する曲面状の側面とを有し、
    前記圧縮ロールの前記側面は、前記圧縮ロールの前記両端各々の周辺の第1の範囲と、前記圧縮ロールの前記回転軸方向の中央部分の第2の範囲とを含み、
    前記圧縮工程において、対向する前記一対の圧縮ロールは、前記第2の範囲において、前記第1の範囲との境界から前記圧縮ロールの回転軸方向の中央部に向かって連続的に前記圧縮ロール同士の距離が短い、集電体電極シートの製造方法。
  13. 請求項3乃至6、および10乃至12のいずれか一項に記載の集電体電極シートの製造方法を用いて製造された集電体電極シート。
  14. 請求項13に記載の集電体電極シートを用いて製造された電池。
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