JPWO2018116836A1 - 重合性化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、高純度な重合性化合物を、工業的に有利に製造する方法の提供を目的とする。本発明の方法は、下記式(I)で示される重合性化合物の製造方法であって、下記式(II)で示されるハロゲン化体を含む組成物を、有機溶媒中、塩基性化合物を含む水層の存在下で、脱ハロゲン化水素反応に供する工程を含む。[化1][化2]
Description
本発明は、広い波長域において一様の偏光変換が可能な光学フィルムの調製に使用し得る重合性化合物の製造方法である。
フラットパネル表示装置等の各種装置において用いられている位相差板には、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板や直線偏光の偏光振動面を90度変換する1/2波長板等がある。これらの位相差板は、ある特定の単色光に対しては正確に光線波長の1/4λあるいは1/2λの位相差を与えることが可能なものである。
しかしながら、従来の位相差板には、位相差板を通過して出力される偏光が有色の偏光に変換されてしまうという問題があった。これは、位相差板を構成する材料が位相差について波長分散性を有し、可視光域の光線が混在する合成波である白色光に対しては各波長ごとの偏光状態に分布が生じることから、入力光を全ての波長領域において正確な1/4λあるいは1/2λの位相差の偏光に調整することが不可能であることに起因する。
このような問題を解決するため、広い波長域の光に対して均一な位相差を与え得る広帯域位相差板、いわゆる逆波長分散性を有する位相差板が種々検討されている。
しかしながら、従来の位相差板には、位相差板を通過して出力される偏光が有色の偏光に変換されてしまうという問題があった。これは、位相差板を構成する材料が位相差について波長分散性を有し、可視光域の光線が混在する合成波である白色光に対しては各波長ごとの偏光状態に分布が生じることから、入力光を全ての波長領域において正確な1/4λあるいは1/2λの位相差の偏光に調整することが不可能であることに起因する。
このような問題を解決するため、広い波長域の光に対して均一な位相差を与え得る広帯域位相差板、いわゆる逆波長分散性を有する位相差板が種々検討されている。
一方、モバイルパソコン、携帯電話等の携帯型の情報端末の高機能化及び普及に伴い、フラットパネル表示装置の厚みを極力薄く抑えることが求められてきている。その結果、構成部材である位相差板の薄層化も求められている。
薄層化の方法としては、低分子重合性化合物を含有する重合性組成物をフィルム基材に塗布して光学フィルムを形成することにより位相差板を作製する方法が、近年では最も有効な方法とされている。そのため、優れた逆波長分散性を有する光学フィルムを形成可能な重合性化合物またはそれを用いた重合性組成物の開発が多く行われている。
薄層化の方法としては、低分子重合性化合物を含有する重合性組成物をフィルム基材に塗布して光学フィルムを形成することにより位相差板を作製する方法が、近年では最も有効な方法とされている。そのため、優れた逆波長分散性を有する光学フィルムを形成可能な重合性化合物またはそれを用いた重合性組成物の開発が多く行われている。
そして、例えば特許文献1では、逆波長分散性に優れる光学フィルムを形成可能であると共に、加工に適した低い融点を有して基材に塗布することが容易であり、液晶性を示す温度範囲が広く、更に安価で合成可能な重合性化合物および重合性組成物が提案されている。
また、例えば特許文献2では、ディスコティックネマティック相を発現すると共に、製造が容易である重合性化合物が提案されている。
また、例えば特許文献2では、ディスコティックネマティック相を発現すると共に、製造が容易である重合性化合物が提案されている。
ここで、本発明者らは、逆波長分散性などの性能に優れる光学フィルムを与える化合物として、下記式(I):
〔式(I)中、化学構造を示す記号および添え字の意味は後述する。〕で示される重合性化合物(「重合性化合物(I)」)に着目した。しかしながら、本発明者らの検討によれば、従来の製造方法を用いても、当該重合性化合物を十分に高い収率で製造することは困難な場合があった。例えば、従来の製造方法で所望の重合性化合物を調製すると、重合性化合物の合成に用いるハロゲン含有化合物中の不純物、その他原料化合物中に不純物として混入するハロゲン含有化合物、または、塩類など反応に伴って生成する副生成物の影響に因ると推察されるが、重合性化合物のハロゲン化体が生成する場合があることが、本発明者らの検討で明らかとなった。
本発明は、かかる実情のもとになされたものであって、高純度な重合性化合物を、工業的に有利に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、本発明者らは、重合性化合物(I)の合成過程の何れかの段階で、副生成物として生成するハロゲン化体を脱ハロゲン化水素反応させれば、上述した重合性化合物(I)の収率を高めることができることに着想した。また、本発明者らは、更なる検討の結果、重合性化合物(I)の原料化合物として、所定のハロゲン化体を敢えて選択し、当該ハロゲン化体を脱ハロゲン化水素反応させることでも、結果としてハロゲン化体の混入割合が少ない(即ち、純度の高い)重合性化合物(I)を製造できることを見出した。そして、本発明者らは、これらの検討を経て、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記に示す重合性化合物の製造方法が提供される。
かくして本発明によれば、下記に示す重合性化合物の製造方法が提供される。
〔1〕下記式(I)で示される重合性化合物の製造方法であって、
下記式(II)で示されるハロゲン化体を含む組成物を、有機溶媒中、塩基性化合物を含む水層の存在下で、脱ハロゲン化水素反応に供する工程を含む、製造方法。
〔式(I)中、Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−4)で表される基のいずれかであり、
E1およびE2は、それぞれ独立して、−CR11R12−、−S−、−NR11−、−CO−、または−O−を表し、R11及びR12は、それぞれ独立して水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を表し、
Rcは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p0は0〜2の整数であり、
D1およびD2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表し、
Z1およびZ2は、それぞれ独立して、単結合、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR13−C(=O)−、−C(=O)−NR13−、−CF2−O−、−O−CF2−、−CH2−CH2−、−CF2−CF2−、−O−CH2−CH2−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH2−CH2−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH2−CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH3)−、−C(CH3)=N−、−N=N−、または、−C≡C−を表し、R13は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
A1、A2、B1およびB2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
Y1、Y2、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR14−CO−、−CO−NR14−、−O−CO−O−、−NR14−CO−O−、−O−CO−NR14−、または−NR14−CO−NR15−を表し、R14およびR15はそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、または塩素原子を表し、
aおよびdは、それぞれ独立して、1〜20の整数を表し、
bおよびcは、それぞれ独立して、0または1であり、
Rcが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔式(II)中、X1はハロゲン原子を表し、
Gは、有機基を表し、
R1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表す。〕
下記式(II)で示されるハロゲン化体を含む組成物を、有機溶媒中、塩基性化合物を含む水層の存在下で、脱ハロゲン化水素反応に供する工程を含む、製造方法。
Rcは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p0は0〜2の整数であり、
D1およびD2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表し、
Z1およびZ2は、それぞれ独立して、単結合、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR13−C(=O)−、−C(=O)−NR13−、−CF2−O−、−O−CF2−、−CH2−CH2−、−CF2−CF2−、−O−CH2−CH2−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH2−CH2−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH2−CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH3)−、−C(CH3)=N−、−N=N−、または、−C≡C−を表し、R13は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
A1、A2、B1およびB2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
Y1、Y2、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR14−CO−、−CO−NR14−、−O−CO−O−、−NR14−CO−O−、−O−CO−NR14−、または−NR14−CO−NR15−を表し、R14およびR15はそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、または塩素原子を表し、
aおよびdは、それぞれ独立して、1〜20の整数を表し、
bおよびcは、それぞれ独立して、0または1であり、
Rcが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
Gは、有機基を表し、
R1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表す。〕
〔2〕前記式(II)で示されるハロゲン化体が、下記式(III)で示されるハロゲン化体である、〔1〕に記載の製造方法。
〔式(III)中、Qは、下記式(III−1)または下記式(III−2)で表され、
[式(III−1)および式(III−2)中、R2は、前記式(I)と同じ意味を表し、式(III−2)中のX2は、ハロゲン原子を表す。]
X1は、前記式(II)と同じ意味を表し、
Ar、Z1、Z2、A1、A2、B1、B2、Y1、Y2、L1、L2、R1、およびa〜dは、前記式(I)と同じ意味を表す。〕
[式(III−1)および式(III−2)中、R2は、前記式(I)と同じ意味を表し、式(III−2)中のX2は、ハロゲン原子を表す。]
X1は、前記式(II)と同じ意味を表し、
Ar、Z1、Z2、A1、A2、B1、B2、Y1、Y2、L1、L2、R1、およびa〜dは、前記式(I)と同じ意味を表す。〕
〔3〕前記X1およびX2が塩素原子である、〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕前記式(II)で示されるハロゲン化体が、下記式(IV)で示されるハロゲン化体である、〔1〕に記載の製造方法。
〔式(IV)中、FG1は、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を表し、
R1、Y1、B1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表し、
X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。〕
R1、Y1、B1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表し、
X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。〕
〔5〕前記X1が塩素原子である、〔4〕に記載の製造方法。
〔6〕前記FG1が水酸基である、〔4〕または〔5〕に記載の製造方法。
〔7〕前記組成物が、前記式(IV)で示されるハロゲン化体と、下記式(V)で示される化合物を含む混合物である、〔4〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
〔式(V)中、R1、Y1、B1、FG1およびaは、前記式(IV)と同じ意味を表す。〕
〔8〕前記式(IV)で示されるハロゲン化体と前記式(V)で示される化合物の合計中に占める前記式(IV)で示されるハロゲン化体の割合が、0.01質量%以上5質量%以下である、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕前記式(II)で示されるハロゲン化体が、下記式(VI)で示されるハロゲン化体である、〔1〕に記載の製造方法。
〔式(VI)中、FG2は、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を表し、
R1、Y1、B1、L1、A1、aおよびbは、前記式(I)と同じ意味を表し、
X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。〕
R1、Y1、B1、L1、A1、aおよびbは、前記式(I)と同じ意味を表し、
X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。〕
〔10〕前記X1が塩素原子である、〔9〕に記載の製造方法。
〔11〕前記FG2がカルボキシル基であり、
前記bが1である、〔9〕または〔10〕に記載の製造方法。
前記bが1である、〔9〕または〔10〕に記載の製造方法。
〔12〕前記組成物が、前記式(VI)で示されるハロゲン化体と、下記式(VII)で示される化合物を含む混合物である、〔9〕〜〔11〕のいずれかに記載の製造方法。
〔式(VII)中、R1、Y1、B1、L1、A1、FG2、aおよびbは、前記式(VI)と同じ意味を表す。〕
〔13〕前記式(VI)で示されるハロゲン化体と前記式(VII)で示される化合物の合計中に占める前記式(VI)で示されるハロゲン化体の割合が、0.01質量%以上5質量%以下である、〔12〕に記載の製造方法。
〔14〕前記D1およびD2が、それぞれ独立して、下記式(d−1)〜(d−8)で表される基のいずれかである、〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の製造方法。
〔式(d−1)〜(d−8)中、Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数、p4は、0〜2の整数を表し、
Rfは、水素原子またはメチル基を表し、
Rdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔式(d−1)〜(d−8)中、Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数、p4は、0〜2の整数を表し、
Rfは、水素原子またはメチル基を表し、
Rdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔15〕前記Arが、下記式(Ar−5)〜(Ar−9)で表される基のいずれかである、〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の製造方法。
〔式(Ar−5)〜(Ar−9)中、E1、Rc、およびp0は前記と同じ意味を表し、
Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数を表し、
RcおよびRdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数を表し、
RcおよびRdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
本発明によれば、高純度な重合性化合物を、工業的に有利に製造する方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、「置換基を有していてもよい」は、「無置換の、または、置換基を有する」の意味である。また、一般式中に含まれるアルキル基や芳香族炭化水素環基等の有機基が置換基を有する場合、当該置換基を有する有機基の炭素数には、置換基の炭素数を含まないものとする。例えば、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基が置換基を有する場合、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基の炭素数には、このような置換基の炭素数を含まないものとする。
ここで、本発明の重合性化合物の製造方法は、上述した重合性化合物(I)を製造するために用いられる。より具体的には、本発明の重合性化合物の製造方法は、有機溶媒中に溶解している式(II)で示されるハロゲン化体(「ハロゲン化体(II)」)を含む組成物を、少なくとも1種の塩基性化合物を含む水層の存在下で、脱ハロゲン化水素反応に供する工程を含む、重合性化合物(I)を製造する方法である。
そして、本発明の重合性化合物の製造方法によれば、ハロゲン化体(II)を脱ハロゲン化水素反応させることで、最終的に得られる生成物中に占めるハロゲン化体の割合を低下させて、重合性化合物(I)の収率を高めることができる。
従って、本発明の製造方法によれば、純度の高い重合性化合物(I)を、工業的に有利に製造することができる。
従って、本発明の製造方法によれば、純度の高い重合性化合物(I)を、工業的に有利に製造することができる。
(1)重合性化合物(I)
ここで、本発明の製造方法の目的生成物である重合性化合物(I)は、光学フィルムの作製に用いられる化合物である。そして、重合性化合物(I)を用いれば、逆波長分散性等の諸特性に優れる光学フィルムを作製することができる。重合性化合物(I)は、以下の式(I)で示される化合物である。
ここで、本発明の製造方法の目的生成物である重合性化合物(I)は、光学フィルムの作製に用いられる化合物である。そして、重合性化合物(I)を用いれば、逆波長分散性等の諸特性に優れる光学フィルムを作製することができる。重合性化合物(I)は、以下の式(I)で示される化合物である。
ここで、式(I)中、aおよびdは、それぞれ独立して、1〜20の整数であり、2〜12の整数が好ましく、4〜8の整数がより好ましく、bおよびcは、それぞれ独立して、0または1であり、1が好ましい。
ここで、式(Ar−1)〜(Ar−4)中、p0は、0〜2の整数であり、0または1であることが好ましい。
Rcは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表す。
なお、式(Ar−1)〜(Ar−4)のそれぞれにおいて、Rcが複数存在する場合(即ち、p0が2の場合)、それら複数のRcは、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
なお、式(Ar−1)〜(Ar−4)のそれぞれにおいて、Rcが複数存在する場合(即ち、p0が2の場合)、それら複数のRcは、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
Rcのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。
Rcの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、tert−ブチル基、メチル基が特に好ましい。また、上述したRcのアルキル基は、鎖状アルキル基であることが好ましい。
Rcの炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、tert−ブチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキルスルフィニル基がより好ましく、メチルスルフィニル基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のフルオロアルキル基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられ、炭素数1〜4のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のフルオロアルキル基がより好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のチオアルキル基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、炭素数1〜4のチオアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のチオアルキル基がより好ましく、メチルチオ基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基としては、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基等が挙げられ、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基が好ましく、炭素数1〜2のN−アルキルアミノ基がより好ましく、N−メチルアミノ基が特に好ましい。
Rcの炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基等が挙げられ、炭素数2〜8のN,N−ジアルキルアミノ基が好ましく、炭素数2〜4のN,N−ジアルキルアミノ基がより好ましく、N,N−ジメチルアミノ基が特に好ましい。
Rcの炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基としては、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基等が挙げられ、炭素数1〜4のN−アルキルスルファモイル基が好ましく、炭素数1〜2のN−アルキルスルファモイル基がより好ましく、N−メチルスルファモイル基が特に好ましい。
Rcの炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基としては、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−メチル−N−エチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基等が挙げられ、炭素数2〜8のN,N−ジアルキルスルファモイル基が好ましく、炭素数2〜4のN,N−ジアルキルスルファモイル基がより好ましく、N,N−ジメチルスルファモイル基が特に好ましい。
そして、上述した中でも、Rcは、ハロゲン原子、tert−ブチル基、メチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、メチルスルホニル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、メチルチオ基、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、またはメチルスルフィニル基であることが好ましい。
式(Ar−1)〜(Ar−4)中、E1およびE2は、それぞれ独立して、−CR11R12−、−S−、−NR11−、−CO−、または−O−を表し、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R11およびR12における炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
そして、E1およびE2は、それぞれ独立して、−S−、−C(=O)−、−NH−、または−N(CH3)−であることが好ましい。
式(Ar−1)〜(Ar−4)中、D1およびD2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表す。
具体的には、D1およびD2の芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
これらの中でも、芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
また、D1およびD2の芳香族複素環基としては、フタルイミド基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、アクリジニル基、イソキノリニル基、イミダゾリル基、インドリニル基、フラザニル基、オキサゾリル基、オキサゾロピラジニル基、オキサゾロピリジニル基、オキサゾロピリダジニル基、オキサゾロピリミジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、キノリル基、シンノリニル基、チアジアゾリル基、チアゾリル基、チアゾロピラジニル基、チアゾロピリジル基、チアゾロピリダジニル基、チアゾロピリミジニル基、チエニル基、トリアジニル基、トリアゾリル基、ナフチリジニル基、ピラジニル基、ピラゾリル基、ピラノンニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、フェナントリジニル基、フタラジニル基、フラニル基、ベンゾ[c]チエニル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾトリアジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ペンゾピラノンニル基、ジヒドロピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロフラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環基としては、フラニル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、チアゾロピリジル基が好ましい。
これらの中でも、芳香族複素環基としては、フラニル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、チアゾロピリジル基が好ましい。
D1およびD2の芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基で置換されていてもよい。
なお、芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、上述した置換基から選ばれる1または複数の置換基を有していてもよい。そして、複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
なお、芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、上述した置換基から選ばれる1または複数の置換基を有していてもよい。そして、複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
D1およびD2の置換基のハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、および炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基、並びにそれらの好適例としては、Rcのハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、および炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基の具体例および好適例として列記したものと同じのものが挙げられる。
式(d−1)〜(d−8)中、Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表す。また、p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数、p4は、0〜2の整数を表し、中でも、p1、p3およびp4は、0または1であることが好ましく、p2は、0〜3の整数であることが好ましい。更に、Rfは、水素原子またはメチル基を表す。
なお、式(d−1)〜(d−8)のそれぞれにおいて、Rdが複数存在する場合(即ち、p1、p2、p3またはp4が2以上の場合)、それら複数のRdは、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
なお、式(d−1)〜(d−8)のそれぞれにおいて、Rdが複数存在する場合(即ち、p1、p2、p3またはp4が2以上の場合)、それら複数のRdは、互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
Rdのハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、および炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基、並びにそれらの好適例としては、Rcのハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、および炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基の具体例および好適例として列記したものと同じのものが挙げられる。
そして、Rdとしては、ハロゲン原子、メチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、メチルチオ基、N,N−ジメチルアミノ基、またはN−メチルアミノ基が好ましい。
また、D1およびD2は、それぞれ独立して、式(d−1)、(d−3)、または(d−7)で表される基であることが、重合性化合物(I)の光学的な特性やコストの点で特に好ましい。
式(Ar−5)〜(Ar−9)中、E1、Rc、Rd、p0〜p3は前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
また、前述した式(I)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立して、単結合、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR13−C(=O)−、−C(=O)−NR13−、−CF2−O−、−O−CF2−、−CH2−CH2−、−CF2−CF2−、−O−CH2−CH2−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH2−CH2−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH2−CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH3)−、−C(CH3)=N−、−N=N−、または、−C≡C−である。そして、R13は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、R13の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
中でも、Z1は、−CO−O−であることが好ましい。また、Z2は、−O−CO−であることが好ましい。
中でも、Z1は、−CO−O−であることが好ましい。また、Z2は、−O−CO−であることが好ましい。
更に、A1およびA2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基である。中でも、A1およびA2は、置換基を有していてもよい環状脂肪族基であることが好ましい。
なお、置換基を有していてもよい環状脂肪族基は、無置換の2価の環状脂肪族基、または、置換基を有する2価の環状脂肪族基である。そして、2価の環状脂肪族基は、炭素数が通常は5〜20である、環状構造を有する2価の脂肪族基である。
A1およびA2の2価の環状脂肪族基の具体例としては、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、1,4−シクロヘプタン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等の炭素数5〜20のシクロアルカンジイル基;デカヒドロナフタレン−1,5−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基等の炭素数5〜20のビシクロアルカンジイル基等が挙げられる。
A1およびA2の2価の環状脂肪族基の具体例としては、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、1,4−シクロヘプタン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等の炭素数5〜20のシクロアルカンジイル基;デカヒドロナフタレン−1,5−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基等の炭素数5〜20のビシクロアルカンジイル基等が挙げられる。
また、置換基を有していてもよい芳香族基は、無置換の2価の芳香族基、または、置換基を有する2価の芳香族基である。そして、2価の芳香族基は、炭素数が通常は2〜20である、芳香環構造を有する2価の芳香族基である。
A1およびA2の2価の芳香族基の具体例としては、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基等の、炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素環基;フラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基等の、炭素数2〜20の2価の芳香族複素環基;等が挙げられる。
A1およびA2の2価の芳香族基の具体例としては、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基等の、炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素環基;フラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基等の、炭素数2〜20の2価の芳香族複素環基;等が挙げられる。
更に、A1およびA2の2価の環状脂肪族基および2価の芳香族基の置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;等が挙げられる。前記環状脂肪族基および芳香族基は、上述した置換基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよい。なお、置換基を複数有する場合は、各置換基は同一でも相異なっていてもよい。
また、bおよび/またはcが1の場合、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR14−CO−、−CO−NR14−、−O−CO−O−、−NR14−CO−O−、−O−CO−NR14−、または、−NR14−CO−NR15−である。ここで、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基である。中でも、L1およびL2は、それぞれ独立して、−O−、−CO−O−、または、−O−CO−であることが好ましい。
なお、前記R14およびR15の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
なお、前記R14およびR15の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
また、bおよび/またはcが1の場合、B1およびB2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基である。中でも、B1およびB2は置換基を有していてもよい芳香族基であることが好ましい。
ここで、置換基を有していてもよい環状脂肪族基は、無置換の2価の環状脂肪族基、または、置換基を有する2価の環状脂肪族基である。そして、2価の環状脂肪族基は、炭素数が通常は5〜20である、環状構造を有する2価の脂肪族基である。
B1およびB2の2価の環状脂肪族基の具体例としては、A1およびA2の2価の環状脂肪族基として例示したものと同じものが挙げられる。
B1およびB2の2価の環状脂肪族基の具体例としては、A1およびA2の2価の環状脂肪族基として例示したものと同じものが挙げられる。
また、置換基を有していてもよい芳香族基は、無置換の2価の芳香族基、または、置換基を有する2価の芳香族基である。そして、2価の芳香族基は、炭素数が通常は2〜20である、芳香環構造を有する2価の芳香族基である。
B1およびB2の2価の芳香族基の具体例としては、A1およびA2の2価の芳香族基として例示したものと同じものが挙げられる。
B1およびB2の2価の芳香族基の具体例としては、A1およびA2の2価の芳香族基として例示したものと同じものが挙げられる。
更に、B1およびB2の2価の環状脂肪族基および2価の芳香族基の置換基としては、A1およびA2の2価の環状脂肪族基および2価の芳香族基の置換基として例示したものと同じものが挙げられる。
また、Y1およびY2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR14−CO−、−CO−NR14−、−O−CO−O−、−NR14−CO−O−、−O−CO−NR14−、または、−NR14−CO−NR15−である。ここで、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基である。中でも、Y1およびY2は、それぞれ独立して、−O−、−CO−O−、または、−O−CO−であることが好ましい。
なお、R14およびR15の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
なお、R14およびR15の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
そして、R1、R2は、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基である。なお、R1はR2と同一であることが好ましく、R1およびR2は共に水素原子でことがより好ましい。
なお、逆波長分散性に優れる光学フィルム等を得る観点からは、重合性化合物(I)は、Arを中心として左右が概ね対称な構造を有することが好ましい。具体的には、重合性化合物(I)では、R1、aおよびbが、それぞれ、R2、dおよびcと同じであり、−Y1−[B1−L1]b−A1−Z1−(*)と、(*)−Z2−A2−[L2−B2]c−Y2−とがArに結合する側(*)を対称中心とした対称構造を有することが好ましい。
なお、「(*)を対称中心とした対称構造を有する」とは、例えば、−CO−O−(*)と(*)−O−CO−や、−O−(*)と(*)−O−や、−O−CO−(*)と(*)−CO−O−などの構造を有することを意味する。
なお、「(*)を対称中心とした対称構造を有する」とは、例えば、−CO−O−(*)と(*)−O−CO−や、−O−(*)と(*)−O−や、−O−CO−(*)と(*)−CO−O−などの構造を有することを意味する。
(2)ハロゲン化体(II)
本発明の製造方法においては、上述した重合性化合物(I)を合成する何れかの段階において、ハロゲン化体(II)を含む組成物を脱ハロゲン化水素反応に供して、ハロゲン化体(II)からハロゲン化水素を脱離させる。
なお、本発明において、「ハロゲン化体(II)を含む組成物」とは、ハロゲン化体(II)そのもの、又は、ハロゲン化体(II)とハロゲン化体(II)の脱ハロゲン化水素物を含む混合物を意味する。
本発明の製造方法においては、上述した重合性化合物(I)を合成する何れかの段階において、ハロゲン化体(II)を含む組成物を脱ハロゲン化水素反応に供して、ハロゲン化体(II)からハロゲン化水素を脱離させる。
なお、本発明において、「ハロゲン化体(II)を含む組成物」とは、ハロゲン化体(II)そのもの、又は、ハロゲン化体(II)とハロゲン化体(II)の脱ハロゲン化水素物を含む混合物を意味する。
式(II)中、X1は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表し、塩素原子が好ましい。
また、R1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表す。
また、R1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表す。
ここで、Gは、有機基であり、好ましくは、少なくとも1つの芳香環を有する炭素数5〜80の有機基である。なお、芳香環としては、芳香族炭化水素環、芳香族複素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、フルオレン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。
また、芳香族複素環としては、例えば、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、アクリジン環、イソキノリン環、イミダゾール環、インドール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、オキサゾロピラジン環、オキサゾロピリジン環、オキサゾロピリダジル環、オキサゾロピリミジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、キノリン環、シンノリン環、チアジアゾール環、チアゾール環、チアゾロピラジン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピリダジン環、チアゾロピリミジン環、チオフェン環、トリアジン環、トリアゾール環、ナフチリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、ピラノン環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピロール環、フェナントリジン環、フタラジン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾピラゾール環、ペンゾピラノン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環としては、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、チオフェン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、ピラン環、ベンゾイソオキサゾール環、チアジアゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環が好ましい。
芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、フルオレン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。
また、芳香族複素環としては、例えば、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、アクリジン環、イソキノリン環、イミダゾール環、インドール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、オキサゾロピラジン環、オキサゾロピリジン環、オキサゾロピリダジル環、オキサゾロピリミジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、キノリン環、シンノリン環、チアジアゾール環、チアゾール環、チアゾロピラジン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピリダジン環、チアゾロピリミジン環、チオフェン環、トリアジン環、トリアゾール環、ナフチリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、ピラノン環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピロール環、フェナントリジン環、フタラジン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾピラゾール環、ペンゾピラノン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環としては、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、チオフェン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、ピラン環、ベンゾイソオキサゾール環、チアジアゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環が好ましい。
そして、ハロゲン化体(II)としては、重合性化合物(I)の原料化合物として使用可能であれば特に限定されないが、例えば、上述したGの構造が相異なる、後述する式(III)、(IV)および(VI)で示されるハロゲン化体(それぞれ、「ハロゲン化体(III)」、「ハロゲン化体(IV)」および「ハロゲン化体(VI)」と称する。)が挙げられる。なお、これらのハロゲン化体は、既知の合成反応により合成することができる。またハロゲン化体(III)は、例えば、重合性化合物(I)を既知の方法により調製する際に、副生成物として生成し得る。
式(III)中、Qは、下記式(III−1)または下記式(III−2)で表される基を示す。
[式(III−1)および式(III−2)中、R2は、前記式(I)と同じ意味を表す。また、式(III−2)中のX2は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表し、塩素原子が好ましい。]
[式(III−1)および式(III−2)中、R2は、前記式(I)と同じ意味を表す。また、式(III−2)中のX2は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表し、塩素原子が好ましい。]
なお、Ar、Z1、Z2、A1、A2、B1、B2、Y1、Y2、L1、L2、R1およびa〜dは、前記式(I)と同じ意味を表し、X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。
ハロゲン化体(III)は、重合性化合物(I)と少なくとも一方の末端構造のみが異なる化合物である。そのため、ハロゲン化体(III)を脱ハロゲン化水素反応させて末端に炭素―炭素二重結合を生成させれば、ハロゲン体(III)の脱ハロゲン化水素物として、重合性化合物(I)を得ることができる。
そして、ハロゲン化体(III)として、より具体的には、下記式(IIIa)、(IIIb)、および(IIIc)で示されるハロゲン化体(それぞれ、「ハロゲン化体(IIIa)」、「ハロゲン化体(IIIb)」および「ハロゲン化体(IIIc)」と称する)、並びに、これらの混合物が挙げられる。なお、該混合物中におけるハロゲン化体(IIIa)、ハロゲン化体(IIIb)、ハロゲン化体(IIIc)の存在割合は、特に限定されない。
そして、ハロゲン化体(III)として、より具体的には、下記式(IIIa)、(IIIb)、および(IIIc)で示されるハロゲン化体(それぞれ、「ハロゲン化体(IIIa)」、「ハロゲン化体(IIIb)」および「ハロゲン化体(IIIc)」と称する)、並びに、これらの混合物が挙げられる。なお、該混合物中におけるハロゲン化体(IIIa)、ハロゲン化体(IIIb)、ハロゲン化体(IIIc)の存在割合は、特に限定されない。
式(IIIa)〜(IIIc)中、a、d、R1、R2、X1、およびX2は、前記と同じ意味を表す。また、Arは、上述した式(Ar−1)〜(Ar−4)で表される基のいずれかである。
式(IV)中、FG1は、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を表し、水酸基が好ましい。なお、R1、Y1、B1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表し、X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。
式(V)中、R1、Y1、B1、FG1およびaは、前記式(IV)と同じ意味を表す。
また、脱ハロゲン化水素反応に際し、ハロゲン化体(IV)を含む組成物として、ハロゲン化体(IV)と化合物(V)を含む混合物を使用することができる。このような混合物を脱ハロゲン化水素反応に供することで、混合物中のハロゲン化体(IV)を化合物(V)に変換して、純度の高い化合物(V)を得ることができる。なお、混合物中のハロゲン化体(IV)と化合物(V)の比率は特に限定されないが、ハロゲン化体(IV)と化合物(V)の合計中に占めるハロゲン化体(IV)の割合が、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましく、2質量%以上5質量%以下が更に好ましい。
得られた化合物(V)を用い、既知の合成反応を組み合わせることにより、上記重合性化合物(I)を合成することができる。即ち、重合性化合物(I)は、化合物(V)を使用し、様々な文献(例えば、MARCH’S ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY(WILEY)、サンドラー・カロ「官能基別有機化合物合成法」稲本直樹共訳(廣川書店))に記載の方法を参照して合成できる。
式(VI)中、FG2は、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を表し、カルボキシル基が好ましい。なお、R1、Y1、B1、L1、A1、aおよびbは、前記式(I)と同じ意味を表し、X1は、前記式(II)と同じ意味を表す。
式(VII)中、R1、Y1、B1、L1、A1、FG2、aおよびbは、前記式(VI)と同じ意味を表す。
また、脱ハロゲン化水素反応に際し、ハロゲン化体(VI)を含む組成物として、ハロゲン化体(VI)と化合物(VII)を含む混合物を使用することができる。このような混合物を脱ハロゲン化水素反応に供することで、混合物中のハロゲン化体(VI)を化合物(VII)に変換して、純度の高い化合物(VII)を得ることができる。なお、混合物中のハロゲン化体(VI)と化合物(VII)の比率は特に限定されないが、ハロゲン化体(VI)と化合物(VII)の合計中に占めるハロゲン化体(VI)の割合が、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下が更に好ましく、1.5質量%以上5質量%以下が更に好ましい。
得られた化合物(VII)を用い、既知の合成反応を組み合わせることにより、上記重合性化合物(I)を合成することができる。即ち、重合性化合物(I)は、化合物(VII)を使用し、様々な文献(例えば、MARCH’S ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY(WILEY)、サンドラー・カロ「官能基別有機化合物合成法」稲本直樹共訳(廣川書店))に記載の方法を参照して合成できる。
(3)脱ハロゲン化水素反応
ここで、脱ハロゲン化水素反応は、有機溶媒中、少なくとも1種の塩基性化合物を含む水層の存在下で行われる。
ここで、脱ハロゲン化水素反応は、有機溶媒中、少なくとも1種の塩基性化合物を含む水層の存在下で行われる。
(3−1)有機溶媒
用いる有機溶媒としては、ハロゲン化体(II)を溶解させることができると共に、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されない。例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;シクロペンタノン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル等の含窒素炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
これらの溶媒は1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、ハロゲン体(II)の良好な溶解性および高収率で目的物を得られる等の観点から、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒、ケトン系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒が好ましく、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒がより好ましく、酢酸エチルとアセトニトリルとの混合溶媒が特に好ましい。
ここで、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒の混合溶媒を用いる場合の両者の混合割合は、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との容積比は通常1:1〜4:1、好ましくは2:1〜3:1である。
用いる有機溶媒としては、ハロゲン化体(II)を溶解させることができると共に、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されない。例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;シクロペンタノン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル等の含窒素炭化水素系溶媒;等が挙げられる。
これらの溶媒は1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、ハロゲン体(II)の良好な溶解性および高収率で目的物を得られる等の観点から、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒、ケトン系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒が好ましく、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との混合溶媒がより好ましく、酢酸エチルとアセトニトリルとの混合溶媒が特に好ましい。
ここで、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒の混合溶媒を用いる場合の両者の混合割合は、エステル系溶媒と含窒素炭化水素系溶媒との容積比は通常1:1〜4:1、好ましくは2:1〜3:1である。
(3−2)塩基性化合物を含む水層
塩基性化合物としては、無機塩基性化合物および有機塩基性化合物を用いることができる。なお、脱ハロゲン化水素反応を効率よく進行させる観点からは、塩基性化合物としては、少なくとも無機塩基性化合物を使用することが好ましく、無機塩基性化合物および有機塩基性化合物を併用することがより好ましい。
なお、水層に用いる水は、蒸留水等の、不純物を含まないものが好ましい。
塩基性化合物としては、無機塩基性化合物および有機塩基性化合物を用いることができる。なお、脱ハロゲン化水素反応を効率よく進行させる観点からは、塩基性化合物としては、少なくとも無機塩基性化合物を使用することが好ましく、無機塩基性化合物および有機塩基性化合物を併用することがより好ましい。
なお、水層に用いる水は、蒸留水等の、不純物を含まないものが好ましい。
無機塩基性化合物としては、特に制限されない。例えば、金属炭酸塩、金属炭酸水素塩、及び金属水酸化物等が挙げられる。
金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム;炭酸カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;等が挙げられる。
金属炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素マグネシウム;炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;等が挙げられる。
金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;等が挙げられる。
これらの無機塩基性化合物は、一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、入手容易性、取扱容易性の観点から、金属炭酸塩が好ましく、アルカリ金属炭酸塩がより好ましく、炭酸ナトリウムがさらに好ましい。
金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム;炭酸カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;等が挙げられる。
金属炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素マグネシウム;炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;等が挙げられる。
金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;等が挙げられる。
これらの無機塩基性化合物は、一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、入手容易性、取扱容易性の観点から、金属炭酸塩が好ましく、アルカリ金属炭酸塩がより好ましく、炭酸ナトリウムがさらに好ましい。
無機塩基性化合物の使用量は、特に限定されないが、脱ハロゲン化水素化物の収率を高めると共に、反応後の中和工程を省略可能とすべく、ハロゲン化体(II)1当量に対し、1〜3当量であることが好ましく、1.5〜2.5当量であることがより好ましい。
また、水層中の無機塩基性化合物の濃度は、特に限定されないが、脱ハロゲン化水素化物の収率を高めると共に、反応後の中和工程を省略可能とすべく、0.5〜2.5mol/Lであることが好ましく、0.5〜1.5mol/Lであることがより好ましい。
また、水層中の無機塩基性化合物の濃度は、特に限定されないが、脱ハロゲン化水素化物の収率を高めると共に、反応後の中和工程を省略可能とすべく、0.5〜2.5mol/Lであることが好ましく、0.5〜1.5mol/Lであることがより好ましい。
有機塩基性化合物としては、ピリジン、ピコリン、コリジン、ルチジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の複素環式化合物;トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の3級アミン;等が挙げられる。
これらの中でも、脱ハロゲン化水素化物の収率を高める観点から、3級アミンが好ましく、トリエチルアミンがより好ましい。
有機塩基性化合物の使用量は特に限定されないが、ハロゲン化体(II)1当量に対し、1〜3当量であることが好ましく、1.2〜2当量であることがより好ましい。
これらの中でも、脱ハロゲン化水素化物の収率を高める観点から、3級アミンが好ましく、トリエチルアミンがより好ましい。
有機塩基性化合物の使用量は特に限定されないが、ハロゲン化体(II)1当量に対し、1〜3当量であることが好ましく、1.2〜2当量であることがより好ましい。
(3−3)脱ハロゲン化水素反応の条件
反応は、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気下で行うのが好ましい。
反応温度は、通常、−10℃〜+80℃、好ましくは10℃〜70℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
反応時間は、反応規模等にもよるが、数分〜24時間、好ましくは0.5〜10時間である。
反応の進行状況は公知の分析手段(例えば、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー)により確認することができる。
反応は、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気下で行うのが好ましい。
反応温度は、通常、−10℃〜+80℃、好ましくは10℃〜70℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
反応時間は、反応規模等にもよるが、数分〜24時間、好ましくは0.5〜10時間である。
反応の進行状況は公知の分析手段(例えば、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー)により確認することができる。
反応終了後においては、有機合成化学における通常の後処理操作を行い、所望により、反応生成物を、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法、再結晶化法等の公知の分離・精製手段により精製して、脱ハロゲン化水素化物(例えば、目的とする重合性化合物(I))を単離することができる。
具体的には、反応後の溶液から水層(水相)を除去した後、有機層(有機相)を水洗し、次いで、有機層にアルコール系溶媒等の貧溶媒を加えて結晶を析出させることにより、目的とする重合性化合物(I)などを効率よく単離することができる。
なお、目的物の構造は、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の分析手段を用いることにより同定し、確認することができる。
具体的には、反応後の溶液から水層(水相)を除去した後、有機層(有機相)を水洗し、次いで、有機層にアルコール系溶媒等の貧溶媒を加えて結晶を析出させることにより、目的とする重合性化合物(I)などを効率よく単離することができる。
なお、目的物の構造は、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の分析手段を用いることにより同定し、確認することができる。
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、3、5‐ジメチルフェノール20.0g(164mmol)をアセトニトリル500mlに溶解した。この溶液に、塩化マグネシウム23.4g(246mmol)、トリエチルアミン58.1g(574mmol)を加え、25℃で30分撹拌した後、パラホルムアルデヒド14.8g(492mmol)を加えて75℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を30℃まで冷却した後、1M塩酸を600ml加え、ジエチルエーテル800mlで抽出した。ジエチルエーテル層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300ml、飽和食塩水300mlで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別した後、ロータリーエバポレーターにてジエチルエーテルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10(容積比))により精製し、白色固体として中間体Aを17.7g得た(収率:71.9モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):11.95(s、1H)、10.22(s、1H)、6.61(s、1H)、6.53(s、1H)、2.54(s、3H)、2.30(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体A 12.0g(79.9mmol)をジメチルアセトアミド105mlに溶解した。この溶液に、炭酸カリウム11.0g(79.9mmol)を加えて80℃に昇温した後、ブロモ酢酸エチル13.3g(79.9mmol)を30分かけて加えた。この溶液を80℃で1時間撹拌した後、130℃に昇温して更に1時間撹拌した。この後、反応液を30℃まで冷却した後、1M塩酸300mlを加え、メチルイソブチルケトン120mlで抽出した。メチルイソブチルケトン層を硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した後、ロータリーエバポレーターにてメチルイソブチルケトンを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をエタノール500mlに溶解した。この溶液に、水酸化カリウム12.0g(214mmol)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターにてエタノールを減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体を水300mlに溶解した後、この溶液をトルエン300ml、ヘプタン300mlで洗浄した。この溶液に2M硫酸水溶液を加えてpHを3にした後、析出した固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として中間体Bを12.3g得た(収率:80.9モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):13.42(brs、1H)、7.69(d、1H、J=1.0Hz)、7.30(s、1H)、6.98(s、1H)、2.48(s、3H)、2.41(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ2で合成した中間体B 12.0g(63.1mmol)、2、5‐ジメトキシアニリン14.5g(94.6mmol)をクロロホルム120gに溶解した。この溶液に1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩13.3g(69.4mmol)とクロロホルム120gとの混合液を加えて25℃で3時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターにてクロロホルムを減圧留去して、淡黄色油状物質を得た。この、淡黄色油状物質に1M塩酸200mlと水200mlとメタノール100mlの混合溶液を加えて25℃で撹拌した。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として中間体Cを16.7g得た(収率:81.2モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):8.28(d、1H、J=3.0Hz)、7.56(d、1H、J=1.0Hz)、7.26(s、1H)、7.22(s、1H)、6.94(s、1H)、6.86(d、1H、J=9.0Hz)、6.64(dd、1H、J=3.0Hz、9.0Hz)、3.97(s、3H)、3.81(s、3H)、2.51(s、3H)、2.49(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ3で合成した中間体C 16.0g(49.2mmol)をトルエン200mlに溶解した。この溶液に2、4−ビス(4−メトキシフェニル)−1、3−ジチア−2、4−ジホスフェタン12.1g(23.0mmol)を加えて、4時間加熱還流した。反応終了後、反応液を30℃まで冷却した後、1M水酸化ナトリウム水溶液400mlを加え、トルエン500mlで抽出した。得られたトルエン層からロータリーエバポレーターにてトルエン500mlを減圧留去した後、ヘプタン500mlを加えた。析出した黄色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、黄色固体として中間体Dを14.7g得た(収率:87.5モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):10.45(s、1H)、9.13(d、1H、J=3.0Hz)、7.82(d、1H、J=1.0Hz)、7.18(s、1H)、6.93(s、1H)、6.91(d、1H、J=9.0Hz)、6.77(dd、1H、J=3.0Hz、9.0Hz)、3.97(s、3H)、3.83(s、3H)、2.51(s、3H)、2.46(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ4で合成した中間体D 13.2g(38.6mmol)、水220g、水酸化カリウム11.9g(212mmol)を加えて氷冷下で撹拌した。得られた混合液にフェリシアン化カリウム29.2g(88.8mmol)、メタノール12gを加えた後、60℃に昇温して6時間撹拌した。反応終了後、反応液を30℃まで冷却し、析出した黄色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、黄色固体として中間体Eを10.2g得た(収率:76.8モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.65(d、1H、J=1.0Hz)、7.21(s、1H)、6.91(s、1H)、6.84(d、1H、J=8.5Hz)、6.76(d、1H、J=8.5Hz)、4.04(s、3H)、3.97(s、3H)、2.51(s、3H)、2.46(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ5で合成した中間体E 7.2g(21.2mmol)にピリジン塩酸塩72gを加えて180℃で4時間撹拌した。反応終了後、反応液を30℃まで冷却した後、水300gを加えた。析出した固体をろ取し、水30g、トルエン30g、ヘキサン30gで洗浄した。得られた固体を真空乾燥させて、黄色固体として中間体Fを6.38g得た(収率:96.6モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):9.91(s、1H)、9.59(brs、1H)、7.76(d、1H、J=1.0Hz)、7.36(s、1H)、6.99(s、1H)、6.79(d、1H、J=8.5Hz)、6.74(d、1H、J=8.5Hz)、2.53(s、3H)、2.43(s、3H)。
冷却器及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、ハイドロキノン104.77g(0.95mol)、6−クロロヘキサノール100g(0.73mol)、蒸留水500g、オルトキシレン100gを加えた。全容を攪拌しながら、さらに、水酸化ナトリウム35.15g(0.88mol)を、内容物の温度が40℃を超えないように20分かけて少量ずつ加えた。水酸化ナトリウムの添加終了後、内容物を加熱し、還流条件下(92℃)で10時間反応を行った。
反応終了後、反応液の温度を80℃に下げ、蒸留水200gを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水150gで洗浄し、褐色結晶203.0gを得た。この褐色結晶の一部を用いて分析したところ、乾燥減量は、36.3質量%であった。また、高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、褐色結晶に含まれるモノエーテル化物とジエーテル化物の割合(モル比)は、(モノエーテル化物/ジエーテル化物)で、92.0/8.0であった。ディーンスターク管付き冷却器及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先に得た褐色結晶(固液分離し、蒸留水で洗浄した後のもの)157g、トルエン500g、2,6−ジ−t−ブチル− p−クレゾール1.05g(4.76mmol)を加え、全容を撹拌し、溶液を得た。得られた溶液を加熱し、還流条件下、ディーンスターク管から水を除去することで、系内を脱水した。その後、溶液を80℃に冷却し、メタンスルホン酸4.57g(47.6mmol)を加え、再度、還流条件(110℃)に加熱した。次いで、溶液に、アクリル酸47.98g(0.666mol)を2時間かけて滴下しながら、生成する水を除去し、脱水反応を行った。アクリル酸の滴下後、2時間撹拌を続けた。次いで、反応液を30℃に冷却し、蒸留水500gを加え、全容を攪拌後、静置した。有機層を分取し、得られた有機層に5%食塩水400gを加え、分液した。有機層を分取し、得られた有機層に活性炭10gを加え、全容を25℃で30分撹拌した後、ろ過することで活性炭を除去した。得られたろ液に、2,6−ジ−t−ブチル− p−クレゾール1.05g(4.76mmol)を加えた後、減圧下にてトルエン350gを留去し、溶液を濃縮した。得られた濃縮液に、n−ヘプタン300gを30分かけて滴下して結晶を析出させ、そのまま5℃に冷却した。ろ過により結晶を分取し、得られた結晶をトルエン66.7gとn−ヘプタン133.3gの混合液で洗浄した。次いで、結晶をトルエン144gに加え、40℃に加熱して結晶を溶解させた。得られた溶液に、n−ヘプタン216gを1時間かけて滴下して結晶を析出させ、そのまま5℃に冷却した。ろ過により結晶を分取し、得られた結晶をトルエン72gとn−ヘプタン144gの混合液で洗浄し、真空乾燥することで、白色固体として中間体G(4−(6−アクリロイルオキシ−ヘクス−1−イルオキシ)フェノール)を86.4g(6−クロロヘキサノール基準の収率:58モル%)で得た。さらに、得られた白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=:95:5(容積比、以下にて同じ))により精製することで純度を99.5質量%以上まで高めた。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
反応終了後、反応液の温度を80℃に下げ、蒸留水200gを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水150gで洗浄し、褐色結晶203.0gを得た。この褐色結晶の一部を用いて分析したところ、乾燥減量は、36.3質量%であった。また、高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、褐色結晶に含まれるモノエーテル化物とジエーテル化物の割合(モル比)は、(モノエーテル化物/ジエーテル化物)で、92.0/8.0であった。ディーンスターク管付き冷却器及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先に得た褐色結晶(固液分離し、蒸留水で洗浄した後のもの)157g、トルエン500g、2,6−ジ−t−ブチル− p−クレゾール1.05g(4.76mmol)を加え、全容を撹拌し、溶液を得た。得られた溶液を加熱し、還流条件下、ディーンスターク管から水を除去することで、系内を脱水した。その後、溶液を80℃に冷却し、メタンスルホン酸4.57g(47.6mmol)を加え、再度、還流条件(110℃)に加熱した。次いで、溶液に、アクリル酸47.98g(0.666mol)を2時間かけて滴下しながら、生成する水を除去し、脱水反応を行った。アクリル酸の滴下後、2時間撹拌を続けた。次いで、反応液を30℃に冷却し、蒸留水500gを加え、全容を攪拌後、静置した。有機層を分取し、得られた有機層に5%食塩水400gを加え、分液した。有機層を分取し、得られた有機層に活性炭10gを加え、全容を25℃で30分撹拌した後、ろ過することで活性炭を除去した。得られたろ液に、2,6−ジ−t−ブチル− p−クレゾール1.05g(4.76mmol)を加えた後、減圧下にてトルエン350gを留去し、溶液を濃縮した。得られた濃縮液に、n−ヘプタン300gを30分かけて滴下して結晶を析出させ、そのまま5℃に冷却した。ろ過により結晶を分取し、得られた結晶をトルエン66.7gとn−ヘプタン133.3gの混合液で洗浄した。次いで、結晶をトルエン144gに加え、40℃に加熱して結晶を溶解させた。得られた溶液に、n−ヘプタン216gを1時間かけて滴下して結晶を析出させ、そのまま5℃に冷却した。ろ過により結晶を分取し、得られた結晶をトルエン72gとn−ヘプタン144gの混合液で洗浄し、真空乾燥することで、白色固体として中間体G(4−(6−アクリロイルオキシ−ヘクス−1−イルオキシ)フェノール)を86.4g(6−クロロヘキサノール基準の収率:58モル%)で得た。さらに、得られた白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=:95:5(容積比、以下にて同じ))により精製することで純度を99.5質量%以上まで高めた。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):8.87(s、1H)、6.72(d、2H、J=9.0Hz)、6 .65(d、2H、J=9.0Hz)、6.32(dd、1H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.17(dd、1H、J=10.0Hz、17.5Hz)、5.93(dd、1H、J=1.5Hz、10.0Hz)、4.11(t、2H、J=6.5Hz)、3.83(t、2H、J=6.5Hz)、1.56−1.72(m、4H)、1.31−1.47(m、4H)。
温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、trans,−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸17.98g(104.42mmol)とテトラヒドロフラン(THF)180mlを加えた。そこへ、メタンスルホニルクロリド6.58g(57.43mmol)を加え、反応器を水浴に浸して反応液内温を20℃とした。次いで、トリエチルアミン6.34g(62.65mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、10分間かけて滴下した。滴下終了後、全容を25℃で2時間さらに撹拌した。
得られた反応液に、4−(ジメチルアミノ)ピリジン638mg(5.22mmol)、及び、先のステップ7で合成した中間体G 13.80g(52.21mmol)を加え、再度反応器を水浴に浸して反応液内温を15℃とした。そこへ、トリエチルアミン6.34g(62.65mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、10分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃でさらに2時間撹拌した。反応終了後、反応液に蒸留水1000mlと飽和食塩水100mlを加え、酢酸エチル400mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:THF=9:1)により精製することで、中間体Hを白色固体として14.11g得た(収率:65.0モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
得られた反応液に、4−(ジメチルアミノ)ピリジン638mg(5.22mmol)、及び、先のステップ7で合成した中間体G 13.80g(52.21mmol)を加え、再度反応器を水浴に浸して反応液内温を15℃とした。そこへ、トリエチルアミン6.34g(62.65mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、10分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃でさらに2時間撹拌した。反応終了後、反応液に蒸留水1000mlと飽和食塩水100mlを加え、酢酸エチル400mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:THF=9:1)により精製することで、中間体Hを白色固体として14.11g得た(収率:65.0モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS,δppm):12.12(s,1H)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.92(d,2H,J=9.0Hz)、6.32(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.17(dd,1H,J=10.0Hz,17.5Hz)、5.93(dd,1H,J=1.5Hz,10.0Hz)、4.11(t,2H,J=6.5Hz)、3.94(t,2H,J=6.5Hz)、2.48−2.56(m,1H)、2.18−2.26(m,1H)、2.04−2.10(m,2H)、1.93−2.00(m,2H)、1.59−1.75(m,4H)、1.35−1.52(m,8H)
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、ハイドロキノン104.77g(0.9515mol)、6−クロロヘキサノール 100g(0.7320mol)、蒸留水500ml、o−キシレン100mlを加えた。全容を撹拌しながら、さらに、水酸化ナトリウム 35.15g(0.8784mol)を、反応液内温が40℃を超えないように20分かけて少量ずつ加えた。水酸化ナトリウムの添加終了後、内容物を加熱し、還流条件下(96℃)で12時間反応を行った。
反応終了後、反応液内温を80℃に下げ、蒸留水200mlを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水500mlで洗浄し、真空乾燥することで、褐色結晶123.3gを得た。
この褐色結晶を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、褐色結晶に含まれる化合物の含有量比(モル比)は(ハイドロキノン/中間体I/副生成物I=1.3/90.1/8.1)であった。
反応終了後、反応液内温を80℃に下げ、蒸留水200mlを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水500mlで洗浄し、真空乾燥することで、褐色結晶123.3gを得た。
この褐色結晶を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、褐色結晶に含まれる化合物の含有量比(モル比)は(ハイドロキノン/中間体I/副生成物I=1.3/90.1/8.1)であった。
ディーンスターク管付き冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ9で合成した褐色結晶15.3g、トルエン70ml、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール202mg(0.921mmol)を加え、全容を撹拌した。全容を80℃に加熱し、3−クロロプロピオン酸10.0g(92.15mol)、メタンスルホン酸885mg(9.21mmol)を加え、還流条件(110℃)で、生成する水を除去しながら脱水反応を2時間行った。反応終了後、反応液内温を30℃に下げ、蒸留水70mlを加え、全容を撹拌後、静置した。有機層を分取し、得られた有機層に蒸留水35mlを加え、分液した。有機層を分取し、得られた有機層に活性炭1.4gを加え、全容を25℃で30分撹拌した後、ろ過することで活性炭を除去した。
得られたろ液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール202mg(0.921mmol)を加えた後、ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:テトラヒドロフラン=:95:5)により精製することで、中間体Jを白色固体として11.0g得た(ステップ9〜10のトータル収率:40.0モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
得られたろ液に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール202mg(0.921mmol)を加えた後、ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:テトラヒドロフラン=:95:5)により精製することで、中間体Jを白色固体として11.0g得た(ステップ9〜10のトータル収率:40.0モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):6.78(d、2H、J=9.0Hz)、6.76(d、2H、J=9.0Hz)、4.91(s、1H)、4.14(t、2H、J=6.5Hz)、3.89(t、2H、J=6.5Hz)、3.76(t、2H、J=6.5Hz)、2.79(t、2H、J=6.5Hz)、1.65−1.79(m、4H)、1.41−1.50(m、4H)
温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸12.50g(72.60mmol)とTHF80mlを加えた。そこへ、メタンスルホニルクロリド4.35g(37.97mmol)を加え、反応器を氷水浴に浸して反応液内温を5℃とした。次いで、トリエチルアミン4.03g(39.83mmol)を、反応液内温を5〜10℃に保持しながら、5分間かけて滴下した。滴下終了後、全容を5〜10℃で2時間さらに撹拌した。
得られた反応液に、4−ジメチルアミノピリジン440mg(3.60mmol)、及び、先のステップ10で合成した中間体J 10.9g(36.24mmol)を加え、再度反応器を氷水浴に浸して反応液内温を5℃とした。そこへ、トリエチルアミン4.03g(39.83mmol)を、反応液内温を5〜10℃に保持しながら、5分間かけて滴下し、滴下終了後、氷水浴を除去し、全容を25℃でさらに2時間撹拌した。反応終了後、反応液に蒸留水700mlと飽和食塩水70mlを加え、酢酸エチル250mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=97:3)により精製することで、中間体Kを白色固体として9.30g得た(収率:56.4モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
得られた反応液に、4−ジメチルアミノピリジン440mg(3.60mmol)、及び、先のステップ10で合成した中間体J 10.9g(36.24mmol)を加え、再度反応器を氷水浴に浸して反応液内温を5℃とした。そこへ、トリエチルアミン4.03g(39.83mmol)を、反応液内温を5〜10℃に保持しながら、5分間かけて滴下し、滴下終了後、氷水浴を除去し、全容を25℃でさらに2時間撹拌した。反応終了後、反応液に蒸留水700mlと飽和食塩水70mlを加え、酢酸エチル250mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を減圧留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=97:3)により精製することで、中間体Kを白色固体として9.30g得た(収率:56.4モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):12.12(s、1H)、6.99(d、2H、J=9.0Hz)、6.92(d、2H、J=9.0Hz)、4.07(t、2H、J=6.5Hz)、3.94(t、2H、J=6.5Hz)、3.79(t、2H、J=6.5Hz)、2.81(t、2H、J=6.5Hz)、2.47−2.56(m、1H)、2.18−2.27(m、1H)、2.01−2.11(m、2H)、1.93−2.01(m、2H)、1.65−1.74(m、2H)、1.57−1.65(m、2H)、1.34−1.52(m、8H)
温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ6で合成した中間体F 4.0g(12.8mmol)をTHF160mlに加えた後、0℃に冷却した。この溶液に、先のステップ8で合成した中間体H 6.44g(15.4mmol)、4−ジメチルアミノピリジン156mg(1.28mmol)とN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド1.94g(15.4mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液に水200mlを加え、酢酸エチル400mlで抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターで濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10)により精製することで、肌色固体として中間体Lを1.29g得た(収率:14.1モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz,CDCl3,TMS,δppm):7.53(d、1H、J=1.0Hz)、7.21(s、1H)、7.10(d、1H、J=9.0Hz)、6.98−7.01(m、4H)、6.94(s、1H)、6.88(d、2H、J=9.0Hz)、6.41(dd、1H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、1H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.82(dd、1H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.18(t、2H、J=7.0Hz)、3.95(t、2H、J=6.5Hz)、2.53(s、3H)、2.47(s、3H)、2.32−2.43(m、4H)、1.67−1.82(m、10H)、1.45−1.56(m、4H)。
ステップ13:化合物1の合成
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ12で合成した中間体L 1.13g(1.58mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に先のステップ11で合成した中間体K 864mg(1.90mmol)、4−ジメチルアミノピリジン19.8mg(0.16mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド239mg(1.90mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物1を1.23g得た(収率:67.6モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ12で合成した中間体L 1.13g(1.58mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に先のステップ11で合成した中間体K 864mg(1.90mmol)、4−ジメチルアミノピリジン19.8mg(0.16mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド239mg(1.90mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物1を1.23g得た(収率:67.6モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.53(d、1H、J=1.0Hz)、7.23(s、2H)、7.21(s、1H)、7.001(d、2H、J=9.0Hz)、6.995(d、2H、J=9.0Hz)、6.94(s、1H)、6.89(d、4H、J=9.0Hz)、6.40(dd、1H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、1H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.82(dd、1H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.18(t、2H、J=6.5Hz)、4.15(t、2H、J=7.0Hz)、3.95(t、4H、J=6.5Hz)、3.76(t、2H、J=6.5Hz)、2.84(tt、1H、J=3.5Hz、11.5Hz)、2.79(t、2H、J=6.5Hz)、2.59−2.73(m、3H)、2.54(s、3H)、2.44−2.48(m、5H)、2.32−2.38(m、6H)、1.66−1.87(m、16H)、1.41−1.54(m、8H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、合成例1のステップ6で合成した中間体F 798mg(2.56mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に合成例1のステップ11で合成した中間体K 2.57g(5.64mmol)、4−ジメチルアミノピリジン31.3mg(0.26mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド776mg(6.15mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物2を2.16g得た(収率:71.1モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物2を2.16g得た(収率:71.1モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm): 7.53(d、1H、J=1.0Hz)、7.23(s、2H)、7.21(s、1H)、7.000(d、2H、J=9.0Hz)、6.995(d、2H、J=9.0Hz)、6.94(s、1H)、6.89(d、4H、J=9.0Hz)、4.15(t、4H、J=7.0Hz)、3.95(t、4H、J=6.5Hz)、2.84(tt、1H、J=3.5Hz、11.5Hz)、2.79(t、4H、J=6.5Hz)、2.59−2.73(m、3H)、2.54(s、3H)、2.42−2.47(m、5H)、2.32−2.38(m、6H)、1.66−1.87(m、16H)、1.41−1.54(m、8H)。
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、ハイドロキノン104.77g(0.9515mol)、6−クロロヘキサノール100g(0.7320mol)、蒸留水500ml、o−キシレン100mlを加えた。全容を撹拌しながら、さらに、水酸化ナトリウム35.15g(0.8784mol)を、反応液内温が40℃を超えないように20分かけて少量ずつ加えた。水酸化ナトリウムの添加終了後、内容物を加熱し、還流条件下(96℃)で12時間反応を行った。
反応終了後、反応液内温を80℃に下げ、蒸留水200mlを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水500mlで洗浄し、真空乾燥することで、褐色結晶123.3gを得た。
この褐色結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=:90:10)により精製することで、中間体Mを白色固体として20g得た(収率:13モル%)。
反応終了後、反応液内温を80℃に下げ、蒸留水200mlを加えた後、反応液を10℃に冷却することで、結晶が析出した。析出した結晶をろ過により固液分離し、得られた結晶を蒸留水500mlで洗浄し、真空乾燥することで、褐色結晶123.3gを得た。
この褐色結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=:90:10)により精製することで、中間体Mを白色固体として20g得た(収率:13モル%)。
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体M:20g(95.12mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン12.3g(95.12mmol)をテトラヒドロフラン500mlに溶解させた。この溶液を氷浴にて冷却して、10℃以下になるように制御しながらアクリロイルクロライド5.16g(57.01mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、氷浴下にて、2時間反応を行った。反応終了後、反応液を0.1N−塩酸水溶液1リットルに投入し、酢酸エチル300mlで2回抽出を行った。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水300mlで洗浄した。その後、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、硫酸ナトリウムをろ過により除去した。ロータリーエバポレーターにより酢酸エチルを留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=:95:5)により精製することで、中間体GGを含む白色固体(粗中間体GG)を5.6g得た(収率:37モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、中間体GGのハロゲン化体である下記中間体GG’が、中間体GGと中間体GG’の合計中、2.1質量%の割合で含まれていた。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、中間体GGのハロゲン化体である下記中間体GG’が、中間体GGと中間体GG’の合計中、2.1質量%の割合で含まれていた。
温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド10.0g(47.83mmol)とシクロペンチルメチルエーテル(CPME)84mlとTHF31mlを加えた。そこへ、先のステップ2で合成した粗中間体GG12.04gを加え、反応器を氷浴に浸して反応液内温を0℃とした。次いで、トリエチルアミン4.83g(47.83mmol)を、反応液内温を10℃以下に保持しながら、5分間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、全容を10℃以下に保持しながら1時間さらに攪拌した。
得られた反応液に、蒸留水30mlを加えた。この反応液を50℃に昇温した後、2時間洗浄(加水分解)した後、水層を抜き出した。さらに、得られた有機層に、蒸留水30mlを加えた後、全容を50℃にて2時間洗浄(加水分解)を行い、水層を抜き出した。得られた有機層を40℃に冷却した後、さらに、濃度1mol/リットルの酢酸と酢酸ナトリウムからなる緩衝溶液(pH:5.5)50mlで5回洗浄を行った後、緩衝溶液を抜き出した。得られた有機層にさらに、蒸留水30mlで洗浄を行った後、水層を抜き出した。
得られた有機層に、n−ヘキサン220mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をn−ヘキサンで洗浄後、真空乾燥させて、白色固体として混合物Nを16.78g得た。
得られた結晶をHPLCにて分析を行い、検量線にてモノエステルとジエステルの定量を行ったところ、目的物であるモノエステルが、11.49g(27.45mmol)、ジエステルが、5.29g(7.96mmol)含まれていることが分かった。また、得られた結晶を13C−NMR(DMF−d7)にて分析を行い、シクロヘキサンジカルボン酸の含量を算出したところ、検出限界以下であった。それぞれの組成比からmol含量を計算すると、モノエステルの含量:77.52mol%、ジエステルの含量:22.48mol%であった。
得られた反応液に、蒸留水30mlを加えた。この反応液を50℃に昇温した後、2時間洗浄(加水分解)した後、水層を抜き出した。さらに、得られた有機層に、蒸留水30mlを加えた後、全容を50℃にて2時間洗浄(加水分解)を行い、水層を抜き出した。得られた有機層を40℃に冷却した後、さらに、濃度1mol/リットルの酢酸と酢酸ナトリウムからなる緩衝溶液(pH:5.5)50mlで5回洗浄を行った後、緩衝溶液を抜き出した。得られた有機層にさらに、蒸留水30mlで洗浄を行った後、水層を抜き出した。
得られた有機層に、n−ヘキサン220mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をn−ヘキサンで洗浄後、真空乾燥させて、白色固体として混合物Nを16.78g得た。
得られた結晶をHPLCにて分析を行い、検量線にてモノエステルとジエステルの定量を行ったところ、目的物であるモノエステルが、11.49g(27.45mmol)、ジエステルが、5.29g(7.96mmol)含まれていることが分かった。また、得られた結晶を13C−NMR(DMF−d7)にて分析を行い、シクロヘキサンジカルボン酸の含量を算出したところ、検出限界以下であった。それぞれの組成比からmol含量を計算すると、モノエステルの含量:77.52mol%、ジエステルの含量:22.48mol%であった。
ステップ4:化合物3の合成
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、合成例1のステップ6で合成した中間体F 524mg(1.68mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に先のステップ3で合成した混合物N 2.26g、4−ジメチルアミノピリジン20.5mg(0.17mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド509mg(4.04mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した。得られた溶液にメタノール80mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をメタノールで洗浄後、真空乾燥させて、固体(粗化合物3)を1.56g得た(収率:83.4モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物3のハロゲン化体である化合物1が、化合物3と化合物1の合計中、1.5質量%の割合で含まれていた。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、合成例1のステップ6で合成した中間体F 524mg(1.68mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に先のステップ3で合成した混合物N 2.26g、4−ジメチルアミノピリジン20.5mg(0.17mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド509mg(4.04mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した。得られた溶液にメタノール80mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をメタノールで洗浄後、真空乾燥させて、固体(粗化合物3)を1.56g得た(収率:83.4モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物3のハロゲン化体である化合物1が、化合物3と化合物1の合計中、1.5質量%の割合で含まれていた。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、2−テノイルクロリド15.0g(102mmol)、2、5‐ジメトキシアニリン15.7g(102mmol)をクロロホルム150gに溶解した。この溶液にトリエチルアミン20.7g(205mmol)を加えて60℃で2時間撹拌した。反応終了後、水150gを加えた後、クロロホルム300mlで抽出した。得られたクロロホルム層からロータリーエバポレーターにてクロロホルム300mlを減圧留去した後、ヘプタン300mlを加えた。析出した淡黄色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、淡黄色固体として中間体Oを23.4g得た(収率:86.7モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):8.45(s、1H)、8.20(d、1H、J=3.0Hz)、7.61(dd、1H、J=1.0Hz、3.5Hz)、7.54(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.13(dd、1H、J=3.5Hz、5.0Hz)、6.83(d、1H、J=9.0Hz)、6.61(dd、1H、J=3.0Hz、9.0Hz)、3.89(s、3H)、3.81(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ1で合成した中間体O 21.0g(79.8mmol)をトルエン300mlに溶解した。この溶液に2、4−ビス(4−メトキシフェニル)−1、3−ジチア−2、4−ジホスフェタン19.4g(47.7mmol)を加えて、4時間加熱還流した。反応終了後、反応液を30℃まで冷却した後、1M水酸化ナトリウム水溶液1000mlを加え、トルエン1000mlで抽出した。得られたトルエン層からロータリーエバポレーターにてトルエンを減圧留去した後、油状物質を得た。得られた油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=90:10)により精製し、橙色油状物質として中間体Pを21.2g得た(収率:95.2モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):9.71(s、1H)、8.88(s、1H)、7.52(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.47(dd、1H、J=1.0Hz、4.0Hz)、7.09(dd、1H、J=4.0Hz、5.0Hz)、6.86(d、1H、J=9.0Hz)、6.70(dd、1H、J=3.0Hz、9.0Hz)、3.89(s、3H)、3.78(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ2で合成した中間体P 21.0g(75.3mmol)、水350g、水酸化カリウム24.6g(438mmol)を加えて氷冷下で撹拌した。得られた混合液にフェリシアン化カリウム65.7g(200mmol)、メタノール20gを加えた後、25℃に昇温して15時間撹拌した。反応終了後、析出した黄色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、黄色固体として中間体Qを10.2g得た(収率:46.1モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(400MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.67(dd、1H、J=1.2Hz、3.6Hz)、7.46(dd、1H、J=1.2Hz、5.2Hz)、7.11(dd、1H、J=3.6Hz、5.2Hz)、6.82(d、1H、J=8.8Hz)、7.30(d、1H、J=8.8Hz)、4.02(s、3H)、3.95(s、3H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ3で合成した中間体Q 6.30g(23.2mmol)をトルエン150mlに溶解した後、0℃に冷却した。この溶液に、1M 三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液139ml(139mmol)を加えて1時間撹拌した。反応終了後、反応液を水500mlに加えて、析出した固体をろ取した。得られた固体を真空乾燥させて、黄色固体として中間体Rを5.37g得た(収率:93.2モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):9.82(s、1H)、9.48(s、1H)、7.83(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.78(dd、1H、J=1.0Hz、3.5Hz)、7.23(dd、1H、J=3.5Hz、5.0Hz)、6.74(d、1H、J=8.5Hz)、6.68(d、1H、J=8.5Hz)。
温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、先のステップ4で合成した中間体R 2.50g(10.1mmol)をTHF100mlに加えた後、0℃に冷却した。この溶液に、合成例1のステップ8で合成した中間体H 5.05g(12.1mmol)、4−ジメチルアミノピリジン123mg(1.01mmol)とN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド1.52g(12.1mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液に水100mlを加え、酢酸エチル300mlで抽出した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターで濃縮した後、得られた残渣にメタノール80mlを加えた。析出した肌色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、中間体Sを主成分とする肌色固体を1.49g得た(収率:22.8モル%)。得られた固体は特にこれ以上精製を実施することなく次ステップで用いた。
ステップ6:化合物4の合成
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ5で合成した中間体S 1.30g(2.00mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に合成例1のステップ11で合成した中間体K 1.09g(2.40mmol)、4−ジメチルアミノピリジン24.5mg(0.20mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド303mg(2.40mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物4を2.01g得た(収率:89.4モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、先のステップ5で合成した中間体S 1.30g(2.00mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に合成例1のステップ11で合成した中間体K 1.09g(2.40mmol)、4−ジメチルアミノピリジン24.5mg(0.20mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド303mg(2.40mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物4を2.01g得た(収率:89.4モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.63(dd、1H、J=1.0Hz、3.5Hz)、7.50(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.17(s、2H)、7.11(dd、1H、J=3.5Hz、5.0Hz)、6.994(d、2H、J=9.0Hz)、6.988(d、2H、J=9.0Hz)、6.88(d、4H、J=9.0Hz)、6.40(dd、1H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.12(dd、1H、J=10.0Hz、17.5Hz)、5.82(dd、1H、J=1.5Hz、10.0Hz)、4.17(t、2H、J=6.5Hz)、4.13(t、2H、J=7.0Hz)、3.93(t、4H、J=6.5Hz)、3.76(t、2H、J=6.5Hz)、2.79(tt、1H、J=3.5Hz、11.5Hz)、2.58−2.71(m、5H)、2.41−2.46(m、2H)、2.29−2.34(m、6H)、1.62−1.89(m、16H)、1.40−1.52(m、8H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、合成例4のステップ4で合成した中間体R 526mg(2.11mmol)をクロロホルム20mlに加えた。この溶液に合成例1のステップ11で合成した中間体K 2.11g(4.64mmol)、4−ジメチルアミノピリジン25.8mg(0.21mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド639mg(5.06mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物5を1.77g得た(収率:74.7モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール50mlを加えた。析出した白色固体をろ取し、ろ取した固体を真空乾燥させて、白色固体として化合物5を1.77g得た(収率:74.7モル%)。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm): 7.64(dd、1H、J=1.0Hz、3.5Hz)、7.52(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.18(s、2H)、7.13(dd、1H、J=3.5Hz、5.0Hz)、6.993(d、2H、J=9.0Hz)、6.987(d、2H、J=9.0Hz)、6.88(d、4H、J=9.0Hz)、4.14(t、4H、J=7.0Hz)、3.94(t、4H、J=6.5Hz)、3.76(t、4H、J=6.5Hz)、2.79(tt、1H、J=3.5Hz、11.5Hz)、2.58−2.71(m、7H)、2.42−2.45(m、2H)、2.29−2.35(m、6H)、1.63−1.89(m、16H)、1.41−1.54(m、8H)。
温度計を備えた4つ口反応器に窒素気流中、合成例4のステップ4で合成した中間体R 524mg(1.68mmol)をクロロホルム30mlに加えた。この溶液に合成例3のステップ3で合成した混合物N 2.81g、4−ジメチルアミノピリジン25.5mg(0.21mmol)を加えて、0℃に冷却した。その後、この溶液にN、N´−ジイソプロピルカルボジイミド633mg(5.02mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した。得られた溶液にメタノール70mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をメタノールで洗浄後、真空乾燥させて、固体(粗化合物6)を1.77g得た(収率:80.6モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物6のハロゲン化体である化合物4が、化合物6と化合物4の合計中、1.4質量%の割合で含まれていた。
反応終了後、反応液をシリカゲルでプレコートした濾材を用いて濾過した。得られた溶液にメタノール70mlを加えた後、0℃まで冷却して結晶を析出させた。その後、析出した結晶をろ過によりろ取した。ろ過物をメタノールで洗浄後、真空乾燥させて、固体(粗化合物6)を1.77g得た(収率:80.6モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物6のハロゲン化体である化合物4が、化合物6と化合物4の合計中、1.4質量%の割合で含まれていた。
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、トランスシクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド:4.15g(19.87mmol)をシクロペンチルメチルエーテル30g、テトラヒドロフラン11.5gに溶解させた。この溶液を氷浴にて冷却した後、先の合成例3のステップ2で得た粗中間体GG:5.0gを加えて溶解させた。氷浴下にてこの溶液に、トリエチルアミン2.01g(19.87mmol)を10℃以下となるように制御して、ゆっくり滴下した。滴下終了後、全容を25℃に戻して1時間さらに攪拌した。得られた反応液に、蒸留水80mlを加え、50℃にて4時間洗浄を行った後、水層を抜き出した。有機層をさらに、濃度1.0mol/リットルの酢酸と酢酸ナトリウムからなる緩衝溶液(pH:5.5)150mlで5回洗浄した後、緩衝溶液を抜き出した。有機層をさらに、蒸留水100mlで洗浄を行い、分液した。得られた有機層に、n−ヘキサン400mlを加えて結晶を析出させ、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=:70:30)により精製することで、化合物7を含む白色固体(粗化合物7)を3.56g得た(収率:45モル%)。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物7のハロゲン化体である下記化合物7’が、化合物7と化合物7’の合計中、1.8質量%の割合で含まれていた。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、化合物7のハロゲン化体である下記化合物7’が、化合物7と化合物7’の合計中、1.8質量%の割合で含まれていた。
(合成例8)混合物7の合成
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、トランスシクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド4.15g(19.87mmol)をシクロペンチルメチルエーテル30g、テトラヒドロフラン11.5gに溶解させた。この溶液を氷浴にて冷却した後、先の合成例3のステップ2で得た粗中間体GG:5.0gを加えて溶解させた。氷浴下にてこの溶液に、トリエチルアミン2.01g(19.87mmol)を10℃以下となるように制御して、ゆっくり滴下した。滴下終了後、全容を25℃に戻して1時間さらに攪拌した。得られた反応液に、蒸留水15mlを加え、50℃にて4時間洗浄を行った後、水層を抜き出した。有機層をさらに、濃度1.0mol/リットルの酢酸と酢酸ナトリウムからなる緩衝溶液(pH:5.5)25gで5回洗浄した後、緩衝溶液を抜き出した。有機層をさらに、蒸留水15mlで洗浄を行い、分液した。得られた有機層に、60%ヘキサン60gを加えて結晶を析出させた。得られた溶液を0℃まで冷却して1時間撹拌した。その後、析出した結晶をろ取して固体(混合物7)を7.25g得た。得られた固体をHPLCにて定量分析したところ、化合物7および化合物7のハロゲン化体である化合物7’が合計で5.5g、並びにジエステルが1.74g含まれていた。さらに、得られた固体をHPLCにて組成分析したところ、化合物7のハロゲン化体である化合物7’が、化合物7と化合物7’の合計中、1.5質量%の割合で含まれていた。
冷却器、及び温度計を備えた3つ口反応器に、窒素気流中、トランスシクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド4.15g(19.87mmol)をシクロペンチルメチルエーテル30g、テトラヒドロフラン11.5gに溶解させた。この溶液を氷浴にて冷却した後、先の合成例3のステップ2で得た粗中間体GG:5.0gを加えて溶解させた。氷浴下にてこの溶液に、トリエチルアミン2.01g(19.87mmol)を10℃以下となるように制御して、ゆっくり滴下した。滴下終了後、全容を25℃に戻して1時間さらに攪拌した。得られた反応液に、蒸留水15mlを加え、50℃にて4時間洗浄を行った後、水層を抜き出した。有機層をさらに、濃度1.0mol/リットルの酢酸と酢酸ナトリウムからなる緩衝溶液(pH:5.5)25gで5回洗浄した後、緩衝溶液を抜き出した。有機層をさらに、蒸留水15mlで洗浄を行い、分液した。得られた有機層に、60%ヘキサン60gを加えて結晶を析出させた。得られた溶液を0℃まで冷却して1時間撹拌した。その後、析出した結晶をろ取して固体(混合物7)を7.25g得た。得られた固体をHPLCにて定量分析したところ、化合物7および化合物7のハロゲン化体である化合物7’が合計で5.5g、並びにジエステルが1.74g含まれていた。さらに、得られた固体をHPLCにて組成分析したところ、化合物7のハロゲン化体である化合物7’が、化合物7と化合物7’の合計中、1.5質量%の割合で含まれていた。
(実施例1)化合物1の脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、合成例1で合成した化合物1:1.0g(0.871mmol)、トリエチルアミン132mg(1.31mmol)を酢酸エチル30ml、アセトニトリル15mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液1.5mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに水30mlで洗浄した。有機層にメタノール70mlを加えて固体を析出させた。得られた固体を真空乾燥機で乾燥させ、913mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物1のピークが完全に消失していたことから、化合物1は化合物3に変換されたことが分かった。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、合成例1で合成した化合物1:1.0g(0.871mmol)、トリエチルアミン132mg(1.31mmol)を酢酸エチル30ml、アセトニトリル15mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液1.5mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに水30mlで洗浄した。有機層にメタノール70mlを加えて固体を析出させた。得られた固体を真空乾燥機で乾燥させ、913mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物1のピークが完全に消失していたことから、化合物1は化合物3に変換されたことが分かった。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.53(d、1H、J=1.0Hz)、7.23(s、2H)、7.21(s、1H)、6.999(d、2H、J=9.0Hz)、6.995(d、2H、J=9.0Hz)、6.94(s、1H)、6.89(d、4H、J=9.0Hz)、6.40(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.12(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.82(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.18(t、4H、J=7.0Hz)、3.95(t、4H、J=6.5Hz)、2.84(tt、1H、J=3.5Hz、12.0Hz)、2.59−2.75(m、3H)、2.54(s、3H)、2.47(s、3H)、2.42−2.46(m、2H)、2.31−2.41(m、6H)、1.69−1.87(m、16H)、1.41−1.57(m、8H)。
(実施例2)化合物2の脱塩化水素反応
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例2で合成した化合物2:1.0g(0.843mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、887mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物2のピークが完全に消失し、化合物2は、化合物3に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例2で合成した化合物2:1.0g(0.843mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、887mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物2のピークが完全に消失し、化合物2は、化合物3に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
(実施例3)粗化合物3の脱塩化水素反応
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例3で合成した粗化合物3:1.0gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、952mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物1のピークが完全に消失し、化合物1は、化合物3に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例3で合成した粗化合物3:1.0gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、952mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物1のピークが完全に消失し、化合物1は、化合物3に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
(実施例4)化合物4の脱塩化水素反応
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例4で合成した化合物4:1.0g(0.920mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、902mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物4のピークが完全に消失し、化合物4は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例4で合成した化合物4:1.0g(0.920mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、902mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物4のピークが完全に消失し、化合物4は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。1H−NMRスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):7.63(dd、1H、J=1.0Hz、3.5Hz)、7.51(dd、1H、J=1.0Hz、5.0Hz)、7.18(s、2H)、7.12(dd、1H、J=3.5Hz、5.0Hz)、6.993(d、2H、J=9.0Hz)、6.987(d、2H、J=9.0Hz)、6.88(d、4H、J=9.0Hz)、6.40(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.12(dd、2H、J=10.0Hz、17.5Hz)、5.82(dd、2H、J=1.5Hz、10.0Hz)、4.17(t、4H、J=6.5Hz)、3.94(t、4H、J=6.5Hz)、2.79(tt、1H、J=3.5Hz、11.5Hz)、2.58−2.71(m、3H)、2.42−2.45(m、2H)、2.31−2.36(m、6H)、1.66−1.89(m、16H)、1.42−1.54(m、8H)。
(実施例5)化合物5の脱塩化水素反応
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例5で合成した化合物5:1.0g(0.890mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、914mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物5のピークが完全に消失し、化合物5は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例5で合成した化合物5:1.0g(0.890mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、914mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物5のピークが完全に消失し、化合物5は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
(実施例6)粗化合物6の脱塩化水素反応
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例6で合成した粗化合物6:1.0gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、965mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物4のピークが完全に消失し、化合物4は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
実施例1において、化合物1:1.0g(0.871mmol)を、合成例6で合成した粗化合物6:1.0gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、965mgの白色固体を得た。
得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物4のピークが完全に消失し、化合物4は、化合物6に変換された。
目的物の構造は1H−NMRで同定した。
(実施例7)中間体Jの脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例1のステップ10で合成した中間体J:1.0g(3.32mmol)、トリエチルアミン505mg(4.99mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液9.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.77gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体Jのピークが完全に消失していたことから、中間体Jは中間体GGに変換されたことが分かった。この中間体GGは、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例1のステップ10で合成した中間体J:1.0g(3.32mmol)、トリエチルアミン505mg(4.99mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液9.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.77gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体Jのピークが完全に消失していたことから、中間体Jは中間体GGに変換されたことが分かった。この中間体GGは、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
(実施例8)中間体Kの脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例1のステップ11で合成した中間体K:1.0g(2.20mmol)、トリエチルアミン334mg(3.30mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液8.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.82gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体Kのピークが完全に消失していたことから、中間体Kは以下の化合物K’に変換されたことが分かった。この化合物K’は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例1のステップ11で合成した中間体K:1.0g(2.20mmol)、トリエチルアミン334mg(3.30mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液8.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.82gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体Kのピークが完全に消失していたことから、中間体Kは以下の化合物K’に変換されたことが分かった。この化合物K’は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
(実施例9)粗中間体GGの脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例3のステップ2で合成した粗中間体GG:1.0g、トリエチルアミン505mg(4.99mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液9.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.92gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体GG’のピークが完全に消失していたことから、中間体GG’は中間体GGに変換されたことが分かった。この中間体GGは、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例3のステップ2で合成した粗中間体GG:1.0g、トリエチルアミン505mg(4.99mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液9.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.92gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である中間体GG’のピークが完全に消失していたことから、中間体GG’は中間体GGに変換されたことが分かった。この中間体GGは、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
(実施例10)粗化合物7の脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例7で合成した粗化合物7:1.0g(2.20mmol)、トリエチルアミン334mg(3.30mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液8.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.89gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物7’のピークが完全に消失していたことから、化合物7’は化合物7に変換されたことが分かった。この化合物7は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例7で合成した粗化合物7:1.0g(2.20mmol)、トリエチルアミン334mg(3.30mmol)を酢酸エチル40ml、アセトニトリル20mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液8.0mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液20mlで洗浄した。次いで、蒸留水50mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層にn−ヘキサン200mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、0.89gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物7’のピークが完全に消失していたことから、化合物7’は化合物7に変換されたことが分かった。この化合物7は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
(実施例11)混合物7の脱塩化水素反応
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例7で合成した混合物7:7.25g、トリエチルアミン2.0g(19.71mmol)を酢酸エチル200ml、アセトニトリル100mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液50mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液110mlで洗浄した。次いで、蒸留水100mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターにて、100mlまで濃縮した。この酢酸エチル層にn−ヘキサン500mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、6.58gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物7’のピークが完全に消失していたことから、化合物7’は化合物7に変換されたことが分かった。この化合物7は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
温度計を備えた4つ口反応器に、窒素気流中、先の合成例7で合成した混合物7:7.25g、トリエチルアミン2.0g(19.71mmol)を酢酸エチル200ml、アセトニトリル100mlの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、1mol/Lの濃度の炭酸ナトリウム水溶液50mlを加えて、50℃にて4時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液を抜き出し、得られた有機層をさらに0.5N−塩酸水溶液110mlで洗浄した。次いで、蒸留水100mlで2回洗浄した。得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターにて、100mlまで濃縮した。この酢酸エチル層にn−ヘキサン500mlを投入して固体を析出させた。ろ過により固体をろ取して、真空乾燥機で乾燥させ、6.58gの白色固体を得た。得られた固体をHPLCにて分析したところ、ハロゲン化体である化合物7’のピークが完全に消失していたことから、化合物7’は化合物7に変換されたことが分かった。この化合物7は、所定の重合性化合物(I)の合成に使用可能である。
本発明によれば、高純度な重合性化合物を、工業的に有利に製造する方法を提供することができる。
Claims (15)
- 下記式(I)で示される重合性化合物の製造方法であって、
下記式(II)で示されるハロゲン化体を含む組成物を、有機溶媒中、塩基性化合物を含む水層の存在下で、脱ハロゲン化水素反応に供する工程を含む、製造方法。
Rcは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p0は0〜2の整数であり、
D1およびD2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を表し、
Z1およびZ2は、それぞれ独立して、単結合、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR13−C(=O)−、−C(=O)−NR13−、−CF2−O−、−O−CF2−、−CH2−CH2−、−CF2−CF2−、−O−CH2−CH2−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH2−CH2−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH2−CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH3)−、−C(CH3)=N−、−N=N−、または、−C≡C−を表し、R13は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
A1、A2、B1およびB2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
Y1、Y2、L1およびL2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR14−CO−、−CO−NR14−、−O−CO−O−、−NR14−CO−O−、−O−CO−NR14−、または−NR14−CO−NR15−を表し、R14およびR15はそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、または塩素原子を表し、
aおよびdは、それぞれ独立して、1〜20の整数を表し、
bおよびcは、それぞれ独立して、0または1であり、
Rcが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔式(II)中、X1はハロゲン原子を表し、
Gは、有機基を表し、
R1およびaは、前記式(I)と同じ意味を表す。〕 - 前記X1およびX2が塩素原子である、請求項2に記載の製造方法。
- 前記X1が塩素原子である、請求項4に記載の製造方法。
- 前記FG1が水酸基である、請求項4または5に記載の製造方法。
- 前記式(IV)で示されるハロゲン化体と前記式(V)で示される化合物の合計中に占める前記式(IV)で示されるハロゲン化体の割合が、0.01質量%以上5質量%以下である、請求項7に記載の製造方法。
- 前記X1が塩素原子である、請求項9に記載の製造方法。
- 前記FG2がカルボキシル基であり、
前記bが1である、請求項9または10に記載の製造方法。 - 前記式(VI)で示されるハロゲン化体と前記式(VII)で示される化合物の合計中に占める前記式(VI)で示されるハロゲン化体の割合が、0.01質量%以上5質量%以下である、請求項12に記載の製造方法。
- 前記D1およびD2が、それぞれ独立して、下記式(d−1)〜(d−8)で表される基のいずれかである、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数、p4は、0〜2の整数を表し、
Rfは、水素原子またはメチル基を表し、
Rdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕 - 前記Arが、下記式(Ar−5)〜(Ar−9)で表される基のいずれかである、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
Rdは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、または炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表し、
p1は、0〜5の整数、p2は、0〜4の整数、p3は、0〜3の整数を表し、
RcおよびRdが複数存在する場合、それらは、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
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