JPWO2016159329A1 - パターン形成用組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のパターン形成用組成物は、自己組織化により相分離構造を形成するブロック共重合体、及び溶媒を含有するパターン形成用組成物であって、上記ブロック共重合体が、置換又は非置換のスチレン単位からなる第1ブロックと、(メタ)アクリル酸エステル単位からなる第2ブロックと、主鎖の少なくとも一方の末端に結合する第1基とを有し、上記第1基が、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが−1以上3以下の化合物を形成する1価の基であることを特徴とする。上記第1基が末端停止剤によって形成されるとよく、この場合、上記末端停止剤のClogPとしては、−1.5以上4.0以下が好ましい。上記第1基の主鎖側結合手にメチル基を結合させたときに形成する化合物のClogPとしては、2.5以下が好ましい。上記第1基の炭素数としては、1以上20以下が好ましい。上記第1基のヘテロ原子数としては、1以上5以下が好ましい。

Description

本発明は、パターン形成用組成物及びパターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス構造の微細化に伴って、パターン形成工程におけるパターンの微細化が要求されている。現在、例えばArFエキシマレーザーを用いて線幅50nm程度の微細なパターンを形成することができるが、さらに微細なパターン形成が要求されるようになってきている。
上記要求に対し、秩序パターンを自発的に形成するいわゆる自己組織化による相分離(ミクロドメイン)構造を利用した自己組織化パターンの形成方法が提案されている。かかる自己組織化パターンの形成方法として、特定の性質を有する単量体化合物と、それと性質の異なる単量体化合物とを共重合してなるブロック共重合体を用い、自己組織化により超微細パターンを形成する方法が知られている(特開2008−149447号公報、特表2002−519728号公報及び特開2003−218383号公報参照)。この方法によると、上記ブロック共重合体を含む膜をアニーリングすることにより、同じ性質を持つポリマー構造同士が集まろうとする性質を利用し、自己整合的にパターンを形成することができる。
しかし、上記従来の方法で得られるパターンは十分に微細であるとは言えないため、上記ブロック共重合体の構造等について種々の技術が検討され、例えばブロック共重合体の一部のブロックにケイ素原子を導入するものが知られている(特開2013−528664号公報、特開2013−166932号公報及びACS Macro Lett., 1, 1279(2012)参照)。しかし、上記従来のブロック共重合体を含有する組成物を用いても、形成される規則配列構造の欠陥の発生を十分に抑制できないという不都合がある。
特開2008−149447号公報 特表2002−519728号公報 特開2003−218383号公報 特開2013−528664号公報 特開2013−166932号公報
ACS Macro Lett., 1, 1279(2012)
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成でき、ひいては良好な形状のパターンを形成することができるパターン形成用組成物及びパターン形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、自己組織化により相分離構造を形成するブロック共重合体(以下、「[A]ブロック共重合体」ともいう)、及び溶媒(以下、「[B]溶媒」ともいう)を含有するパターン形成用組成物であって、上記ブロック共重合体が、置換又は非置換のスチレン単位(以下、「繰り返し単位(I)」ともいう)からなる第1ブロックと(以下、「ブロック(a)」ともいう)と、(メタ)アクリル酸エステル単位(以下、「繰り返し単位(II)」ともいう)からなる第2ブロック(以下、「ブロック(b)」ともいう)と、主鎖の少なくとも一方の末端に結合する第1基(以下、「基(1)」ともいう)とを有し、基(1)が、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが−1以上3以下の化合物を形成する1価の基であることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、基板の一方の面側に相分離した自己組織化膜を形成する工程(以下、「自己組織化膜形成工程」ともいう)、及び上記自己組織化膜の一部を除去する工程(以下、「除去工程」ともいう)を備え、上記自己組織化膜を当該パターン形成用組成物により形成するパターン形成方法である。
ここで、「自己組織化(Directed Self Assembly)」とは、外的要因からの制御のみに起因せず、自発的に組織や構造を構築する現象をいう。「主鎖」とは、ブロック共重合体において、単量体の重合性炭素−炭素二重結合を構成する炭素原子に由来する炭素原子により構成される鎖をいう。但し、上記鎖は、間に連結基を含んでいてもよい。「主鎖の少なくとも一方の末端」における「末端」とは、ブロック共重合体の端部に位置する繰り返し単位が有する主鎖の炭素原子のうち、隣接する繰り返し単位との結合を形成していない炭素原子をいう。「ClogP」とは、「ClogPow」ともいい、ClogP法により算出したオクタノール/水分配係数(logP)の値であり、数値が大きいほど疎水性(脂溶性)が高いことを意味する。
本発明のパターン形成用組成物及びパターン形成方法によれば、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成でき、ひいては良好な形状のパターンを形成することができる。従って、これらはさらなる微細化が要求されている半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるパターン形成工程に好適に用いることができる。
基板上に下層膜を形成した後の状態の一例を示す模式的断面図である。 図1における下層膜上にプレパターンを形成した後の状態の一例を示す模式的断面図である。 図2におけるプレパターン間にパターン形成用組成物により塗膜を形成した後の状態の一例を示す模式的断面図である。 図3における塗膜を自己組織化膜とした後の状態の一例を示す模式的断面図である。 図4における自己組織化膜の一部の相及びプレパターンを除去した後の状態の一例を示す模式的断面図である。
<パターン形成用組成物>
本発明のパターン形成用組成物は、[A]ブロック共重合体及び[B]溶媒を含有する。当該パターン形成用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の任意成分を含有していてもよい。当該パターン形成用組成物により、基板の一方の面側に自己組織化による相分離構造を有する膜(自己組織化膜)を形成し、この自己組織化膜の一部の相を除去することにより、パターンを形成することができる。以下、各成分について説明する。
[[A]ブロック共重合体]
[A]ブロック共重合体は、ブロック(a)とブロック(b)と基(1)とを有し、自己組織化により相分離構造を形成する。上記ブロックのそれぞれは1種類の単量体に由来する繰り返し単位の連鎖構造からなる。このような複数のブロックを有する[A]ブロック共重合体は、加熱等により、同じ種類のブロック同士が凝集し、同種のブロックからなる相を形成する。このとき異なる種類のブロックから形成される相同士は互いに混ざり合うことがないため、異種の相が周期的に交互に繰り返される秩序パターンを有する相分離構造を形成することができると推察される。
[A]ブロック共重合体が置換又は非置換のスチレンからなるブロック(a)と、(メタ)アクリル酸エステルからなるブロック(b)と、主鎖の少なくとも一方の末端に結合する基(1)とを有し、基(1)が、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが−1以上3以下の化合物を形成する1価の基であることにより、当該パターン形成用組成物は、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成できる。当該パターン形成用組成物が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、基(1)は、主鎖側結合手にメチル基を結合させたと仮定した場合にClogPが−1以上3以下の化合物を形成する比較的親水性の高い基である。そのため、基(1)を主鎖の少なくとも一方の末端に結合させることにより、この基(1)が連結するブロックの末端の親水性を高めることができる。その結果、比較的疎水性の高い繰り返し単位(I)からなるブロック(a)と、比較的親水性の高い繰り返し単位(II)からなるブロック(b)との極性等の物性差を適度なものに調整することができるため、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成できると考えられる。
[A]ブロック共重合体は、繰り返し単位(I)及び繰り返し単位(II)以外の繰り返し単位からなるブロックをさらに有していてもよい。また、[A]ブロック共重合体は、ブロック(a)を1種又は複数種有していてもよく、ブロック(b)を1種又は複数種有していてもよい。
[A]ブロック共重合体としては、例えばブロック数が2であるジブロック共重合体、ブロック数が3であるトリブロック共重合体、ブロック数が4であるテトラブロック共重合体等が挙げられる。[A]ブロック共重合体としては、直鎖状高分子及び分岐状高分子のいずれもよい。分岐状高分子である[A]ブロック共重合体の具体例としては、中心部と、この中心部に一端が結合する3個以上の直鎖状ブロック(以下、「腕部」ともいう)とにより形成される星形共重合体等が挙げられる。この星形共重合体の腕部の数としては、例えば2個以上7個以下とすることができる。この星型共重合体としては、非対称型星形共重合体(ミクトアーム型共重合体)などが挙げられる。ここでいう非対称型星形共重合体とは、各腕部が異なるモノマーにより形成される星形共重合体を指し、各腕部が同じモノマーにより形成される対称型星形重合体とは異なるものを指す。
[A]ブロック共重合体としては、これらの中で、直鎖状高分子が好ましい。[A]ブロック共重合体が直鎖状高分子である場合、[A]ブロック共重合体としては、所望の微細なパターンをより容易に形成する観点から、ジブロック共重合体及びトリブロック共重合体がより好ましく、ジブロック共重合体がさらに好ましい。[A]ブロック共重合体は、上記ブロック間に連結基を有していてもよい。以下、各ブロック、基(1)及び連結基について説明する。
(ブロック(a))
ブロック(a)は、繰り返し単位(I)からなる。繰り返し単位(I)は、置換又は非置換のスチレン単位である。
繰り返し単位(I)が置換のスチレン単位である場合、上記スチレン単位を置換する置換基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜20のアルキル基;
エテニル基等のアルケニル基;
メトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;
アセトキシ基、ニトロ基、シアノ基等のヘテロ原子を含む基;
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を含む基などが挙げられる。上記置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数4のアルキル基がさらに好ましく、tert−ブチル基が特に好ましい。
上記置換基の結合部位としては、スチレン単位の主鎖部分(スチレンの重合性炭素−炭素二重結合を構成する2つの炭素原子に由来する炭素)でもよく、スチレン単位の芳香環のオルト位、メタ位又はパラ位でもよい。上記置換基の結合部位としては、スチレン単位の芳香環のパラ位が好ましい。
置換のスチレン単位の有する上記置換基の数としては、特に限定されないが、1〜3が好ましく、1及び2がより好ましく、1がさらに好ましい。
スチレン単位としては、置換のスチレン単位が好ましく、アルキル基で置換されたスチレン単位がより好ましく、tert−ブチル基で置換されたスチレン単位がさらに好ましく、芳香環のパラ位がtert−ブチル基で置換されたスチレン単位が特に好ましい。
(ブロック(b))
ブロック(b)は、繰り返し単位(II)からなる。繰り返し単位(II)は、(メタ)アクリル酸エステル単位である。この(メタ)アクリル酸エステル単位を与える単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル; (メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチルシクロペンチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸2−(アダマンタン−1−イル)プロピル等の(メタ)アクリル酸脂環式飽和炭化水素エステル;
(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸3−グリシジルプロピル等の(メタ)アクリル酸置換アルキルエステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル単位を与える単量体としては、パターンの形成性の向上とパターン形成後のパターン高さの増加との観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。
[A]ブロック共重合体がジブロック共重合体の場合、[A]ブロック共重合体における繰り返し単位(I)の繰り返し単位(II)に対する含有割合の質量比((I)/(II))は、所望するラインアンドスペースパターンのライン/スペース幅比、コンタクトホールパターン又はシリンダーパターンの寸法等に応じて適宜選択できる。ラインアンドスペースパターンを形成する場合には、上記質量比としては、より良好な相分離構造を形成できる観点から、40/60〜60/40の範囲にあることが好ましく、50/50がより好ましい。また、ホールパターンを形成する場合には、上記質量比としては、30/70〜40/60、又は70/30〜60/40の範囲にあることが好ましい。このように、上記質量比を上記範囲、すなわち35/65又は65/35に比較的近い範囲とすることで、良好なホールパターンを形成し易くなる。
(基(1))
基(1)は、[A]ブロック共重合体の主鎖の少なくとも一方の末端に結合する。基(1)は、ブロック(b)に連結することが好ましい。なお、基(1)は、[A]ブロック共重合体の主鎖の複数の末端に結合してもよく、その場合、複数の基(1)は同一でもよく、異なっていてもよい。
基(1)は、後述する末端停止剤により形成されるもの、及び重合開始剤により形成されるものが好ましく、末端停止剤により形成されるものがより好ましい。
基(1)は、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが−1以上3以下の化合物を形成する1価の基である。上記ClogPの下限としては、−0.7が好ましく、−0.5がより好ましく、−0.4がさらに好ましい。一方、上記ClogPの上限としては、2.5が好ましく、1.8がより好ましく、1.0がさらに好ましく、0が特に好ましい。上記ClogPを上記範囲とすることで、当該パターン形成用組成物は規則配列構造の欠陥のより少ない自己組織化膜を形成できる。
上記ClogPとしては、分子モデル作成ソフト(例えばCambridgeSoft社の「Chemdraw Ver.12」に内蔵の「Chem Bio Draw Ultra13.0、Chemical properties window」)を用いて求めた値を用いることとする。
なお、上述の主鎖側結合手にメチル基を結合させたときに形成される化合物のClogPは、基(1)の親水性を間接的に表すパラメータである。ここで、メチル基は、比較的小さく、単純で、かつ極性を有さない基である。そのため、基(1)がどのような構造をしていても、メチル基が上記ClogPに与える影響は比較的小さく、かつ略一定である。そのため、上記ClogPは、主として基(1)の親水性に伴って増減するパラメータであり、基(1)の親水性の傾向を高い精度で反映する。
基(1)の炭素数の下限としては、通常1であり、2が好ましく、3がより好ましい。一方、基(1)の炭素数の上限としては、20が好ましく、10がより好ましく、7がさらに好ましく、6が特に好ましい。基(1)が含む炭素原子数を上記範囲とすることで、上記ClogPを上記範囲に調整し易くなる。
基(1)は、通常へテロ原子を含む。基(1)のヘテロ原子数の下限としては、1が好ましく、2がより好ましい。一方、基(1)のヘテロ原子数の上限としては、5が好ましく、4がより好ましく、3がさらに好ましい。基(1)のヘテロ原子数を上記範囲とすることで、上記ClogPを上記範囲に調整し易くなる。ここで「ヘテロ原子」とは、炭素原子及び水素原子以外の原子をいう。なお、基(1)のヘテロ原子数が2以上である場合、2以上のヘテロ原子は、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
特に、基(1)は、炭素数が6以下、かつヘテロ原子数が2以上であるとよい。このように、基(1)の炭素数が比較的少なく、かつヘテロ原子数が比較的多いことで、上記ClogPを上記範囲により調整し易くなる。
上記ヘテロ原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子などが挙げられ、これらの中で酸素原子、窒素原子及び硫黄原子が好ましい。
基(1)としては、例えば炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、炭化水素基又は上記へテロ原子含有基を含む基の有する水素原子の一部若しくは全部が置換基で置換された基等が挙げられる。
ここで「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環式炭化水素基は、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香族炭化水素基は、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。
上記1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の1価の単環の脂環式飽和炭化水素基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の1価の単環の脂環式不飽和炭化水素基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の1価の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の1価の多環の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
上記1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、トリチル等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基としては、例えば−CO−(カルボニル基)、−CS−(チオカルボニル基)、−O−(エーテル基)、−S−(チオエーテル基)、−COO−(エステル基)、−SO−(スルホニル基)、−SOO−(チオエステル基)、又はこれらを組み合わせた基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;
メトキシ基、エトキシ基、2−エチルペントキシ基等のアルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アミノ基、アミド基、シアノ基、イソシアネート基、スルホ基等の極性基などが挙げられる。なお、上記アミノ基は、水素原子の一部又は全部がメチル基、エチル基等のアルキル基などで置換されたアミノ基を含む。
基(1)としては、例えば下記式(1−1)〜(1−7)で表される基(以下、「基(1−1)〜基(1−7)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2016159329
上記式(1−1)〜(1−7)中、Rは、炭素数1〜20のヘテロ原子を含む1価の有機基である。但し、上記式(1−1)で表される基は、上記式(1−2)〜(1−7)で表される基を含まないものとする。R、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Rは、炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。tは、1〜2の整数である。u及びvは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。Meは、メチル基である。*は、[A]ブロック共重合体の主鎖の末端に結合する部位である主鎖側結合手を示す。
上記Rで表される炭素数1〜20のヘテロ原子を含む1価の有機基としては、例えば炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、炭化水素基又は上記ヘテロ原子含有基を含む基の有する水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基等が挙げられる。上記炭化水素基、ヘテロ原子含有基及び置換基としては、上述したものと同様の基等が挙げられる。上記Rで表される炭素数1〜20のヘテロ原子を含む1価の有機基としては、エステル基を含む基、カルボキシ基を含む基、及び−SO−を含む基が好ましい。上記Rが含むエステル基は、ラクトン構造を形成するものであってもよい。また、上記式(1−1)で表される基は、後述するハロゲン化合物を用いて[A]ブロック共重合体に導入することが好ましい。上記Rは、上記式(1−1)で表される基をハロゲン化合物を用いて[A]ブロック共重合体に導入する際の導入容易性の観点から、ヒドロキシ基を含まないことが好ましい。
上記R、R及びRで表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ、これらの中でメチル基が好ましい。
上記Rで表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、これらの中でメチル基及び2−エチルヘキシル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Rで表される1価の有機基としては、例えば上記Rで表される1価の有機基と同様の基等が挙げられる。上記Rとしては、メチル基が好ましい。
上記Rで表される1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられ、これらの中で芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
上記tとしては、1が好ましい。また、上記u及びvとしては、0及び1が好ましく、1がより好ましい。
具体的な基(1)としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。なお、下記式には、各基の主鎖側結合手にメチル基を結合させた際に形成する化合物のClogPの値を併記している。
Figure 2016159329
上記式中、*は、[A]ブロック共重合体の主鎖の末端に結合する部位である主鎖側結合手を示す。Meは、メチル基である。Etは、エチル基である。
基(1)としては、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基、エステル基、チオール基、アルコキシ基及びこれらの組み合わせを含むものが好ましく、ヒドロキシ基、アミノ基、メトキシ基及びエトキシ基のうちの少なくとも2種を含むものがより好ましい。
なお、基(1)が[A]ブロック共重合体の主鎖の一方の末端にのみ結合する場合、上記主鎖の他方の末端は未変性でもよく、基(1)以外の末端基が結合していてもよい。基(1)以外の末端基としては、例えば炭素数1〜10のアルキル基等が挙げられる。
(連結基)
[A]ブロック共重合体は、隣接するブロック(a)とブロック(b)との間に連結基を有していてもよい。当該パターン形成用組成物は、[A]ブロック共重合体が連結基を有することで、規則配列構造の欠陥のより少ない自己組織化膜を形成できる場合がある。上記連結基としては、例えば炭素数1〜50の2価の有機基等が挙げられる。上記2価の有機基としては、1又は複数の芳香環を有する炭素数1〜20の2価の有機基が好ましく、炭素数1〜5のアルカンジイル基の有する水素原子のうち2個を芳香族炭化水素基で置換した基がより好ましい。上記アルカンジイル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、エチル基が好ましい。また、上記芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
上記連結基を与える単量体としては、例えばジフェニルエチレン等が挙げられる。ジフェニルエチレンは、[A]ブロック共重合体をアニオン重合で合成する際に、途中で生成するアニオン末端の安定性を向上する。それにより、得られる[A]ブロック共重合体の分散度がより小さくなり、その結果、当該パターン形成用組成物により形成されるパターンの寸法のばらつきをより小さくすることができる。[A]ブロック共重合体は、連結基を1種又は2種以上有していてもよい。
[A]ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)の下限としては、5,000が好ましく、10,000がより好ましく、15,000がさらに好ましく、21,000が特に好ましい。一方、[A]ブロック共重合体のMwの上限としては、100,000が好ましく、75,000がより好ましく、40,000がさらに好ましく、24,000が特に好ましい。[A]ブロック共重合体のMwを上記範囲とすることで、より良好な相分離構造を形成することができる。
[A]ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)の下限としては、4,500が好ましく、9,500がより好ましく、14,500がさらに好ましく、20,000が特に好ましい。一方、[A]ブロック共重合体のMnの上限としては、95,000が好ましく、72,000がより好ましく、38,000がさらに好ましく、23,500が特に好ましい。[A]ブロック共重合体のMnを上記範囲とすることで、より良好な相分離構造を形成することができる。
[A]ブロック共重合体の分散度(Mw/Mn)の下限としては、通常1である。一方、[A]ブロック共重合体のMw/Mnの上限としては、通常4であり、2が好ましく、1.5がより好ましく、1.2がさらに好ましく、1.1が特に好ましい。[A]ブロック共重合体のMw/Mnを上記範囲とすることで、より良好な相分離構造を形成することができる。
ここで、[A]ブロック共重合体のMw及びMnは、GPCにより、下記条件で測定した値をいう。
GPCカラム:東ソー社製の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、及び「G4000HXL」1本
溶離液:テトラヒドロフラン(例えば和光純薬工業社製)
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[A]ブロック共重合体の含有量の下限としては、当該パターン形成用組成物中の全固形分に対して、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましく、99質量%が特に好ましい。
当該パターン形成用組成物における[A]ブロック共重合体の濃度の下限としては、0.3質量%が好ましく、0.7質量%がより好ましく、1.0質量%がさらに好ましく、1.3質量%が特に好ましい。一方、当該パターン形成用組成物における[A]ブロック共重合体の濃度の上限としては、5質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、2質量%がさらに好ましく、1.7質量%が特に好ましい。
([A]ブロック共重合体の合成方法)
[A]ブロック共重合体を合成する方法としては、例えば各ブロックを所望の順で形成した後、末端停止剤で重合末端を処理することで基(1)を導入する第1の方法、基(1)を形成する重合開始剤を用いて重合を開始し、各ブロックを所望の順で形成する第2の方法、第2の方法の後、末端停止剤で重合末端を処理することで基(1)を両末端に導入する第3の方法等が挙げられ、これらの中で第1の方法が好ましい。[A]ブロック共重合体の各ブロックは、例えばリビングカチオン重合、リビングアニオン重合、リビングラジカル重合、配位重合(チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒)等によって合成することができ、これらの中で基(1)を容易に導入できる観点から、リビングアニオン重合が好ましい。また、[A]ブロック共重合体が非対称型星形共重合体(ミクトアーム型共重合体)である場合、[A]ブロック共重合体は、1,3−ビス(1−フェニルエテニル)ベンゼンなどを介したアニオン重合を利用する方法、クリックケミストリー等の手法からアームを結合できる基を利用する方法、重合系の異なる開始点をもつ試剤を用いる方法などから合成することができる。
例えば[A]ブロック共重合体がブロック(a)及びブロック(b)を有するジブロック共重合体である場合、リビングアニオン重合で各ブロックを合成する方法としては、まずアニオン重合開始剤を使用して適当な溶媒中でブロック(a)を与える単量体の重合によりブロック(a)を形成した後、ブロック(b)を与える単量体を同様に添加し、ブロック(a)に繋げてブロック(b)を形成する。ブロック(a)とブロック(b)との間に、ジフェニルエチレン等の反応により連結基を形成させてもよい。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記重合における反応温度は、後述する重合開始剤の種類に応じて適宜決定すればよいが、上記反応温度の下限としては、通常−150℃であり、−80℃が好ましい。一方、上記反応温度の上限としては、通常50℃であり、40℃が好ましい。上記重合における反応時間の下限としては、通常5分であり、20分が好ましい。一方、上記重合における反応時間の上限としては、通常24時間であり、12時間が好ましい。
上記重合に使用される重合開始剤としては、例えばアルキルリチウム、アルキルマグネシウムハライド、ナフタレンナトリウム、アルキル化ランタノイド系化合物;t−ブトキシカリウム、18−クラウン−6−エーテルカリウム等のカリウムアルコキシド;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛等のアルキル亜鉛;トリメチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム;ベンジルカリウム、クミルカリウム、クミルセシウム等の芳香族系金属化合物などが挙げられる。
基(1)を上記重合開始剤で形成する場合、上記重合開始剤のClogPの下限としては、−1が好ましく、−0.3がより好ましく、0.3がさらに好ましい。一方、上記重合開始剤のClogPの上限としては、2が好ましく、1がより好ましく、0.4がさらに好ましい。このように、上記重合開始剤のClogPを上記範囲とすることで、[A]ブロック共重合体に比較的親水性の高い基(1)を導入し易くなる。なお、下記式(i−1)〜(i−5)で表される重合開始剤(以下、「重合開始剤(i−1)〜(i−5)」ともいう)のClogPは、それぞれ重合開始剤(i−1)が3.17、重合開始剤(i−2)でが3.57、重合開始剤(i−3)が0.368、重合開始剤(i−4)が3.21、重合開始剤(i−5)が3.37である。なお、重合開始剤のClogPとは、重合開始剤そのものの構造から求めたClogPであり、重合開始剤がイオン化合物である場合はアニオン及びカチオンが結合した状態の構造から求めたClogPをいう。
Figure 2016159329
重合する単量体がスチレン、4−tert−ブチルスチレン又はメタクリル酸メチルの場合、上記重合に使用される重合開始剤としては、アルキルリチウム化合物が好ましく、sec−ブチルリチウムがより好ましい。また、基(1)を上記重合開始剤で形成する場合、上記重合に使用される重合開始剤としては、重合開始剤(i−3)が好ましい。
基(1)の導入に末端停止剤を用いる場合、この末端停止剤としては、例えば基(1)とハロゲン原子とが結合したハロゲン化合物、ジアルキルホルムアミド、グリシジルエーテル、エポキシシクロアルカン、エポキシ化合物(但し、上述のグリシジルエーテル及びエポキシシクロアルカンを除く)、置換若しくは非置換のチイラン又は置換若しくは非置換のチエタン、アルキルピロリドン、二酸化炭素等が挙げられる。上記ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、フッ素原子、臭素原子等が挙げられ、これらの中で塩素原子及び臭素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。
上記末端停止剤のClogPの下限としては、−1.5が好ましく、−1.0がより好ましく、−0.5がさらに好ましく、−0.3が特に好ましい。一方、上記末端停止剤のClogPの上限としては、4.0が好ましく、3.2がより好ましく、2.2がさらに好ましく、1.4が特に好ましく、0がさらに特に好ましい。上記末端停止剤のClogPを上記範囲とすることで、[A]ブロック共重合体に比較的親水性の高い基(1)を導入し易くなる。
基(1−1)を導入する場合、末端停止剤としては例えば上記ハロゲン化合物や二酸化炭素を用いることができる。基(1−2)を導入する場合、末端停止剤としては例えばジアルキルホルムアミドを用いることができる。基(1−3)を導入する場合、末端停止剤としては例えば置換若しくは非置換のチイラン又は置換若しくは非置換のチエタンを用いることができる。基(1−4)を導入する場合、末端停止剤としては例えばグリシジルエーテルを用いることができる。基(1−5)を導入する場合、末端停止剤としては例えばアルキルピロリドンを用いることができる。基(1−6)を導入する場合、末端停止剤としては例えば後述するエポキシ化合物を用いることができる。基(1−7)を導入する場合、末端停止剤としては例えばエポキシシクロアルカンを用いることができる。
末端停止剤で重合末端を処理することで基(1)を導入する具体的な方法としては、例えば下記スキームに示すような方法等が挙げられる。即ち、上述したリビングアニオン重合等によって得られたブロック共重合体に、末端停止剤を添加して末端を変性させることにより、主鎖の末端に基(1)が導入された[A]ブロック共重合体を得ることができる。なお、下記スキームにおいて、ブロック(a)はポリスチレンブロック、ブロック(b)は(メタ)アクリル酸メチルブロック、末端停止剤は後述するエポキシ化合物である。導入される基(1)は、基(1−4)である。
Figure 2016159329
上記スキーム中、nは、2以上の整数である。mは、1以上の整数である。Rは、上記式(1−4)と同義である。
なお、末端停止剤がハロゲン化合物、ジアルキルホルムアミド、アルキルピロリドン、置換若しくは非置換のチイラン又は置換若しくは非置換のチエタン、グリシジルエーテル、エポキシシクロアルカン、二酸化炭素等である場合も、同様の方法により主鎖の末端に基(1)を導入できる。
上記[A]ブロック共重合体は、再沈殿法により回収することが好ましい。すなわち、反応終了後、反応液を再沈溶媒に投入することにより目的の共重合体を粉体として回収する。再沈溶媒としては、アルコール類、超純水、アルカン類等を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。再沈殿法の他に、分液操作やカラム操作、限外ろ過操作等により、単量体、オリゴマー等の低分子成分を除去して重合体を回収することもできる。
[[B]溶媒]
当該パターン形成用組成物は、[B]溶媒を含有する。[B]溶媒は、少なくとも[A]ブロック共重合体を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[B]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
上記アルコール系溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香環含有エーテル系溶媒などが挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記アミド系溶媒としては、例えば
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒; N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒などが挙げられる。
上記エステル系溶媒としては、例えば
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル等の酢酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
上記炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく、エステル系溶媒がより好ましく、多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒がさらに好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。当該パターン形成用組成物は、[B]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
[任意成分]
当該パターン形成用組成物が含有していてもよい任意成分としては、例えば界面活性剤等が挙げられる。当該パターン形成用組成物は、界面活性剤を含有することで、基板等への塗布性をより向上できる。
<パターン形成方法>
本発明のパターン形成方法は、当該パターン形成用組成物により自己組織化膜を形成する工程、及び上記自己組織化膜の一部を除去する工程を備える。当該パターン形成方法は、上記自己組織化膜形成工程の前に、基板の一方の面側に下層膜を形成する工程(以下、「下層膜形成工程」ともいう)及び/又は上記基板の一方の面側にプレパターンを形成する工程(以下、「プレパターン形成工程」ともいう)をさらに備えてもよい。当該パターン形成方法によれば、自己組織化膜の形成に上述の当該パターン形成用組成物を用いるため、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜の形成が可能であり、ひいては良好な形状のパターンを形成することができる。以下、各工程について図面を参照しつつ説明する。
[下層膜形成工程]
本工程は、基板の一方の面側に下層膜を形成する工程である。これにより、図1に示すように、基板101の一方の面(上面)側に下層膜102が形成された下層膜付き基板を得ることができる。後述する自己組織化膜形成工程における自己組織化膜はこの下層膜102の上記基板101とは反対の面側に形成される。自己組織化膜が有する相分離構造(ミクロドメイン構造)は、当該パターン形成用組成物が含有する[A]ブロック共重合体の各ブロック間の相互作用に加えて、下層膜102との相互作用によっても変化するため、下層膜102を形成することで構造制御がより容易となる場合がある。さらに、自己組織化膜が薄膜である場合、下層膜102上に形成することでその転写プロセスを改善することができる。
上記基板101としては、例えばシリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用できる。
下層膜102の形成に用いられる下層膜形成用組成物としては、従来公知の有機下層膜形成材料等を用いることができ、例えば架橋剤を含む下層膜形成用組成物などが挙げられる。
下層膜102の形成方法としては、特に限定されないが、例えば基板101上に下層膜形成用組成物をスピンコート法等の公知の方法により塗布した後、露光及び/又は加熱することにより硬化して形成する方法等が挙げられる。この露光に用いられる放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等が挙げられる。上記加熱温度の下限としては、特に限定されないが、90℃が好ましい。一方、上記加熱温度の上限としては、特に限定されないが、550℃が好ましく、450℃がより好ましく、300℃がさらに好ましい。上記加熱時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましく、20秒がさらに好ましい。一方、上記加熱時間の上限としては、1,200秒が好ましく、600秒がより好ましく、300秒がさらに好ましい。下層膜102の平均厚さの下限としては、特に限定されないが、1nmが好ましく、2nmがより好ましく、3nmがさらに好ましい。一方、下層膜102の平均厚さの上限としては、特に限定されないが、20,000nmが好ましく、1,000nmがより好ましく、100nmがさらに好ましく、10nmが特に好ましい。
[プレパターン形成工程]
本工程は、プレパターン103を形成する工程である。このプレパターンは、基板上に形成してもよく、図2に示すように下層膜102における基板101とは反対の面側に形成してもよい。プレパターン103を形成することにより、後述する塗膜104(図3参照)の自己組織化による相分離構造の形状が制御され、より微細なパターンの形成が可能となる。また、プレパターン103の材質、サイズ、形状等により、当該パターン形成用組成物によって得られる自己組織化膜の相分離構造を細かく制御することができる。なお、プレパターン103としては、所望のパターンの形状に合わせて適宜選択することができ、例えばラインアンドスペースパターン、ホールパターン、シリンダーパターン等を用いることができる。当該パターン形成方法がプレパターン形成工程を備える場合、通常プレパターン103の非積層領域に後述する自己組織化膜105を形成する。
プレパターン103を形成する方法としては、公知のレジストパターン形成方法と同様の方法等が挙げられる。また、このプレパターン103の形成に用いられる組成物としては、酸解離性基を有する重合体、感放射線性酸発生剤及び有機溶媒を含有する組成物等の従来のレジスト組成物を用いることができる。具体的には、例えば市販の化学増幅型レジスト組成物を基板101又は下層膜102上に塗布してレジスト膜を形成する。次に、上記レジスト膜の所望の領域に特定パターンのマスクを介して放射線を照射し、露光を行う。上記放射線としては、例えば紫外線、遠紫外線、X線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中で、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光及びKrFエキシマレーザーがより好ましく、ArFエキシマレーザー光がさらに好ましい。また、露光方法としては液浸露光を行うこともできる。次いでポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、アルカリ現像液、有機溶媒を主成分とする現像液等を用いて現像を行うことにより、所望のプレパターン103を形成することができる。得られたプレパターン103は、例えば波長254nmの紫外線等を照射した後、加熱処理により硬化をより促進させることが好ましい。上記加熱処理温度の下限としては、例えば100℃である。一方、上記加熱処理温度の上限としては、例えば200℃である。上記加熱処理時間の下限としては、例えば1分である。一方、上記加熱処理時間の上限としては、例えば30分である。
なお、プレパターン103の表面を疎水化処理又は親水化処理してもよい。具体的な処理方法としては、水素プラズマに一定時間さらす水素化処理等が挙げられる。プレパターン103の表面の疎水性又は親水性を増長させることにより、塗膜104の自己組織化をより促進することができる。
[自己組織化膜形成工程]
本工程は、当該パターン形成用組成物を用い、基板上に相分離した自己組織化膜(相分離構造を有する自己組織化膜)を形成する工程である。上記下層膜及びプレパターンを用いない場合には、基板上に直接当該パターン形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、相分離構造を有する自己組織化膜を形成する。また、上記下層膜及びプレパターンを用いる場合には、図3及び図4に示すように、当該パターン形成用組成物をプレパターン103によって挟まれた下層膜102上の領域に塗布して塗膜104を形成し、基板101上に形成された下層膜102上に、相分離構造を有する自己組織化膜105を形成する。形成される自己組織化膜としては、例えば図4における自己組織化膜105のように、基板101に対して略垂直な界面を有する相分離構造を有するもの等が挙げられる。本工程において、当該パターン形成用組成物を用いることで、優れた塗布性により塗布欠陥を抑制しつつ規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜105が得られる。
基板101上にプレパターンが形成されている場合、この相分離構造はプレパターンに沿って形成されることが好ましく、相分離により形成される界面は、プレパターンの側面と略平行であることがより好ましい。例えば図4に示すラメラ状の相分離構造を形成する場合、[A]ブロック共重合体が有するブロックのうち、プレパターン103の側面と親和性が高いブロック(「ブロック(β)」とする)がプレパターン103に沿ってブロック(β)相105bを形成し、親和性の低いブロック(「ブロック(α)」とする)がプレパターン103から離れた位置にブロック(α)相105aを形成する。なお、本工程において形成される相分離構造は、複数の相からなるものであるが、界面自体は必ずしも明確でなくてもよい。
当該パターン形成用組成物を基板101の一方の面側に塗布して塗膜104を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば使用される当該パターン形成用組成物をスピンコート法等によって塗布する方法等が挙げられる。これにより、当該パターン形成用組成物を基板101上に塗布することができる。また、基板101上にプレパターン103が形成されている場合、当該パターン形成用組成物を下層膜102上のプレパターン103間に充填することができる。形成される塗膜104の平均厚さの下限としては、例えば10nmである。一方、形成される塗膜104の平均厚さの上限としては、例えば60nmである。
塗膜104を相分離させることにより自己組織化膜105とする方法としては、例えばアニーリングする方法等が挙げられる。アニーリングの方法としては、例えばオーブン、ホットプレート等により加熱する方法等が挙げられる。アニーリング温度の下限としては、通常80℃であり、120℃が好ましく、160℃がより好ましく、200℃がさらに好ましい。一方、アニーリング温度の上限としては、通常400℃であり、350℃が好ましく、300℃がより好ましく、260℃が特に好ましい。アニーリング時間の下限としては、10秒が好ましく、20秒がより好ましく、40秒がさらに好ましく、90秒が特に好ましい。一方、アニーリング時間の上限としては、120分が好ましく、30分がより好ましく、10分がさらに好ましく、3分が特に好ましい。これにより得られる自己組織化膜105の平均厚さの下限としては、0.1nmが好ましく、1nmがより好ましく、5nmがより好ましい。一方、自己組織化膜105の平均厚さの上限としては、500nmが好ましく、100nmがより好ましく、50nmがさらに好ましい。
[除去工程]
本工程は、図4及び図5に示すように、自己組織化膜105が有する相分離構造のうちの一部のブロック(α)相105aを除去する工程である。自己組織化により相分離した各相のエッチングレートの差を用いて、ブロック(α)相105aをエッチング処理により除去することができる。なお、上記エッチング処理の前に、必要に応じて放射線を照射してもよい。上記放射線としては、例えばエッチングにより除去する相がポリ(メタ)アクリル酸エステルブロック相である場合には、波長254nmの放射線を用いることができる。上記放射線照射により、ポリ(メタ)アクリル酸エステルブロック相が分解されるため、よりエッチングされ易くなる。
ブロック(α)相の除去方法としては、例えばケミカルドライエッチング、ケミカルウェットエッチング等の反応性イオンエッチング(RIE);スパッタエッチング、イオンビームエッチング等の物理的エッチングなどの公知の方法が挙げられる。これらのうち反応性イオンエッチング(RIE)が好ましく、中でもCF、Oガス等を用いたケミカルドライエッチング、及び有機溶媒、フッ酸等の液体のエッチング液を用いたケミカルウェットエッチング(湿式現像)がより好ましい。上記有機溶媒としては、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ペンチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、本工程では、ブロック相(α)を除去する代わりに、ブロック相(β)を除去してもよい。
[プレパターン除去工程]
基板上にプレパターン103が形成されている場合、本工程により、図4及び図5に示すようにプレパターン103を除去することが好ましい。プレパターン103を除去することにより、より微細かつ複雑なパターン(図5における105bからなるパターン)を形成することが可能となる。なお、プレパターン103の除去方法については、上述のブロック(α)相105aの除去方法の説明を適用できる。また、本工程は、上記除去工程と同時に行ってもよいし、除去工程の前又は後に行ってもよい。
[基板パターン形成工程]
当該パターン形成方法は、上記除去工程の後に、通常基板パターン形成工程をさらに有する。本工程は、残存した自己組織化膜の一部(図5における105bからなるパターン)をマスクとして、下層膜102及び基板101をエッチングすることによりパターニングする工程である。基板101へのパターニングが完了した後、マスクとして使用されたブロック(β)相105bは溶解処理等により基板上から除去され、最終的に、パターニングされた基板(パターン)を得ることができる。この得られるパターンとしては、例えばラインアンドスペースパターン、ホールパターン等が挙げられる。上記エッチングの方法としては、上記除去工程と同様の方法を用いることができ、エッチングガス及びエッチング液は、基板の材質等に合わせて適宜選択することができる。例えば基板がシリコン素材である場合、フロン系ガスとSFとの混合ガス等を用いることができる。また、基板が金属膜である場合には、BClとClとの混合ガス等を用いることができる。当該パターン形成方法により得られるパターンは半導体素子等に好適に用いられ、さらにこの半導体素子はLED、太陽電池等に広く用いられる。
なお、[A]ブロック共重合体分子における各ブロックの長さの比、[A]ブロック共重合体分子の長さ(重量平均分子量等)、下層膜、プレパターン等により、得られる相分離構造を精密に制御することで、図4に示すラメラ構造以外にも、海島構造、シリンダ構造、共連続構造等の相分離構造を有する自己組織化膜を形成することができ、その結果、所望の微細パターンを得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を下記に示す。
[Mw及びMn]
各重合体のMw及びMnは、GPCにより、下記条件で測定した。
GPCカラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、及び「G4000HXL」1本
溶離液:テトラヒドロフラン(和光純薬工業社製)
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
H−NMR分析]
H−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−ECX400」)を使用して行った。各重合体における各繰り返し単位の含有割合は、H−NMRで得られたスペクトルにおける各繰り返し単位に対応するピークの面積比から算出した。
[合成例1](ブロック共重合体(A−1)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン168gを注入し、−78℃まで冷却した。このテトラヒドロフランに塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液4.52mL(2.26mmol)を加え十分に撹拌した。その後、この攪拌した溶液にsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液1.26mL(1.13mmol)を注入した後、蒸留脱水処理を行った4−tert−ブチルスチレン13.7mL(74.8mmol)と蒸留処理を行ったテトラヒドロフラン10gとの混合溶液を30分かけて滴下注入した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−65℃以上にならないように注意した。滴下終了後に120分間熟成し、その後、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン10gとメタクリル酸メチル12.7mL(119.8mmol)とを30分かけて滴下注入した。滴下終了後に120分間熟成し、その後、末端停止剤(C−1)としてのメタノール0.045g(1.13mmol)を加え、重合末端の停止反応を行った。得られた重合体溶液をメタノール中で沈殿精製し、その後、濾過をすることで白色固体を得た。
得られた上記白色固体をメチルイソブチルケトンに溶解させて10質量%溶液とした。この溶液に1質量%のシュウ酸水溶液500gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、Li塩を除去した。その後、この溶液に超純水500gを注入して撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、シュウ酸を除去した。その後、溶液を濃縮し、メタノール2,000g中に滴下することで重合体を析出させた。この重合体を減圧濾過し、さらにメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで白色のブロック共重合体(A−1)を得た。このブロック共重合体(A−1)は、Mwが22,274、Mnが21,584、Mw/Mnが1.03であった。また、H−NMR分析の結果、ブロック重合体(A−1)は、4−tert−ブチルスチレンに由来する繰り返し単位(I)及びメタクリル酸メチルに由来する繰り返し単位(II)の各含有割合が、それぞれ50.0質量%(39モル%)及び50.0質量%(61モル%)であった。なお、ブロック共重合体(A−1)はジブロック共重合体である。
[合成例2〜12、及び16〜21](ブロック共重合体(A−2)〜(A−12)及び(A−16)〜(A−21)の合成)
下記表1に示す末端停止剤を用いた以外は、合成例1と同様に操作してブロック共重合体(A−2)〜(A−12)及び(A−16)〜(A−21)を合成した。
[合成例13〜15](ブロック共重合体(A−13)〜(A−15)の合成)
4−tert−ブチルスチレンの代わりにスチレン13.3ml(115.2mmol)を用い、かつ下記表1に示す末端停止剤を用いた以外は、合成例1と同様に操作してブロック共重合体(A−13)〜(A−15)を合成した。
[合成例22](ブロック共重合体(A−22)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、このテトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.55mL(0.49mmol)注入し、その後、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン22.1mL(0.192mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−60℃以上にならないように注意した。滴下終了後に30分間熟成し、その後、1,1−ジフェニルエチレン0.21mL(0.0015mol)、及び塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液1.96mL(0.0010mol)を加え、重合系が暗赤色になったことを確認した。さらに、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったメタクリル酸メチル20.3mL(0.192mol)をこの溶液に30分かけて滴下注入して重合系が薄黄色になったことを確認し、その後120分間反応させた。この後、末端停止剤(C−1)としてのメタノール1mL(24.7mmol)を注入し重合末端の停止反応を行った。この反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してメチルイソブチルケトン(MIBK)で置換した。その後、シュウ酸2%水溶液1,000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した。その後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸を除去した後、溶液を濃縮してメタノール500g中に滴下することで重合体を析出させた。この重合体を減圧濾過し、さらにメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで白色のブロック共重合体(A−22)38.5gを得た。
このブロック共重合体(A−22)は、Mwが42,000、Mnが40,000、Mw/Mnが1.05であった。また、H−NMR分析の結果、ブロック共重合体(A−22)は、スチレンに由来する繰り返し単位(I)及びメタクリル酸メチルに由来する繰り返し単位(II)の含有割合が、それぞれ50.0質量%(50.3モル%)及び50.0質量%(49.7モル%)であった。なお、ブロック共重合体(A−22)はジブロック共重合体である。
[合成例23](ブロック共重合体(A−23)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、このテトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.30mL(0.28mmol)注入し、その後、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン22.1mL(0.192mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−60℃以上にならないように注意した。滴下終了後に30分間熟成し、その後、1,1−ジフェニルエチレン0.11mL(0.00078mol)、及び塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液1.04mL(0.0005mol)を加え、重合系が暗赤色になったことを確認した。さらに、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったメタクリル酸メチル21.2mL(0.200mol)をこの溶液に30分かけて滴下注入して重合系が薄黄色になったことを確認し、その後120分間反応させた。この後、末端停止剤(C−1)としてのメタノール1mL(24.7mmol)を注入し重合末端の停止反応を行った。この反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してメチルイソブチルケトン(MIBK)で置換した。その後、シュウ酸2%水溶液1,000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した。その後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸を除去した後、溶液を濃縮してメタノール500g中に滴下することで重合体を析出させた。この重合体を減圧濾過し、さらにメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで白色のブロック共重合体(A−23)38.5gを得た。
このブロック共重合体(A−23)は、Mwが81,000、Mnが77,000、Mw/Mnが1.05であった。また、H−NMR分析の結果、ブロック共重合体(A−23)は、スチレンに由来する繰り返し単位(I)及びメタクリル酸メチルに由来する繰り返し単位(II)の含有割合が、それぞれ50.0質量%(50.3モル%)及び50.0質量%(49.7モル%)であった。なお、ブロック共重合体(A−23)はジブロック共重合体である。
ブロック共重合体(A−1)〜(A−23)の合成に用いた末端停止剤は、末端停止剤(C−1)がメタノール、末端停止剤(C−2)がα−ブロモ−γ−ブチロラクトン、末端停止剤(C−3)がN,N−ジメチルホルムアミド、末端停止剤(C−4)がプロピレンスルフィド、末端停止剤(C−5)がグリシジルメチルエーテル、末端停止剤(C−6)がN−メチルピロリドン、末端停止剤(C−7)がブロモヘキサン酸エチル、末端停止剤(C−8)が二酸化炭素、末端停止剤(C−9)がメタンスルホニルクロリド、末端停止剤(C−10)が1,2−エポキシシクロヘキサン、末端停止剤(C−11)がスチレンオキシド、末端停止剤(C−12)が2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、末端停止剤(C−13)がブロモナフタレン、末端停止剤(C−14)が1−ブロモデカン、末端停止剤(C−15)が2−ブロモアダマンタン、(C−16)がプロピレンオキシド、(C−17)が1,2−ブチレンオキシド、(C−18)がブチルグリシジルエーテルである。これら末端停止剤(C−1)〜(C−18)の構造を下記式に示す。
Figure 2016159329
合成例1〜23で合成したブロック共重合体(A−1)〜(A−23)の構造を下記式に示す。
Figure 2016159329
Figure 2016159329
Figure 2016159329
上記式(A−1)〜(A−23)中、n及びmは、それぞれ独立して、2以上の整数である。Meは、メチル基である。Etは、エチル基である。Phは、フェニル基である。
<ClogPの算出>
合成に使用した末端停止剤のClogPと、ブロック共重合体の末端基の主鎖側結合手をメチル基に結合させたときに形成される化合物のClogPとは、CambridgeSoft社の「Chemdraw Ver.12」を用いて算出した。このブロック共重合体の末端基の主鎖側結合手をメチル基に結合させたときに形成される化合物のClogPは、以下で「ブロック(a)又はブロック(b)に連結する末端基のClogP」と記載する場合がある。なお、末端が未変性(水素原子)である場合、上記算出は行わなかった。
下記表1に、ブロック共重合体(A−1)〜(A−23)の各繰り返し単位の含有割合、合成に用いた末端停止剤、この末端停止剤のClogP、ブロック(a)又はブロック(b)に連結する末端基のClogP、Mw、Mn、及びMw/Mnを示す。下記表1において、末端停止剤(C−1)は、末端基を形成しない末端停止剤であるため、ClogPは省略して「−」と表示する。「4TBS」は、4−tert−ブチルスチレンを示す。「ST」は、スチレンを示す。「MMA」は、メタクリル酸メチルを示す。
Figure 2016159329
[合成例24](ミクトアーム型ブロック共重合体(A−24)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、このテトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.55mL(0.49mmol)注入し、その後、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン11.0mL(0.096mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−60℃以上にならないように注意した。滴下終了後に30分間熟成し、その後1,3−ビス(1−フェニルエテニル)ベンゼン0.14mL(0.49mmol)を加え、さらにメタノール0.02mLを加え、ミクトアーム型共重合体の1stアームの重合を完了させた。
1stアームは、1,000mLのメタノールへ投入し、沈殿精製させ60℃の減圧乾燥器にて十分に乾燥させた。
次に、別途1,000mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気化、蒸留脱水処理したテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、テトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.55mL(0.49mmol)を加え、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン11.0mL(0.096mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。次に、塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液4.00mL(2.00mmol)を加え、先に重合完了させた1stアーム全量を100mLのテトラヒドロフランに溶解させ、滴下ロートより30分かけて滴下し、重合系が暗赤色になったことを確認し、2ndアームを挿入した。さらに、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったメタクリル酸メチル20.3mL(0.192mol)をこの溶液に30分かけて滴下注入して重合系が薄黄色になったことを確認し、その後120分間反応させた。この後、末端停止剤(C−1)としてのメタノール1mL(24.7mmol)を注入し重合末端の停止反応を行った。この反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してメチルイソブチルケトン(MIBK)で置換した。その後、シュウ酸2%水溶液1,000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した。その後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸を除去した後、溶液を濃縮してメタノール500g中に滴下することで重合体を析出させた。この重合体を減圧濾過し、さらにメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで白色のブロック共重合体(A−24)38.0gを得た。
[合成例25](ミクトアーム型ブロック共重合体(A−25)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、このテトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.55mL(0.49mmol)注入し、その後、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン11.0mL(0.096mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−60℃以上にならないように注意した。滴下終了後に30分間熟成し、その後1,3−ビス(1−フェニルエテニル)ベンゼン0.14mL(0.49mmol)、さらにメタノール0.02mL(0.49mmol)を加え1stアームの重合を完了させた。1stアームは、1Lのメタノールへ投入し、沈殿精製させ60℃の減圧乾燥器にて十分に乾燥させた。
次に、別途1,000mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気化、蒸留脱水処理したテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、テトラヒドロフランにsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液を0.55mL(0.49mmol)を加え、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったスチレン11.0mL(0.096mol)を30分かけて滴下注入し、重合系が橙色であることを確認した。次に、塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液2.00mL(1.00mmol)を加え、さらに先に重合完了させた1stアームを100mLのテトラヒドロフランに溶解させた溶液を、滴下ロートより30分かけて滴下し、重合系が暗赤色になったことを確認し、2ndアームを挿入した。さらに、重合禁止剤除去のためのシリカゲルによる吸着濾別と蒸留脱水処理とを行ったメタクリル酸メチル20.3mL(0.192mol)をこの溶液に30分かけて滴下注入して重合系が薄黄色になったことを確認し、その後120分間反応させた。この後、末端停止剤(C−12)として2−エチルヘキシルグリシジルエーテル0.2mL(1.00mmol)を加え30分間撹拌した後、メタノール1mL(24.7mmol)を注入し重合末端の停止反応を行った。この反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してメチルイソブチルケトン(MIBK)で置換した。その後、シュウ酸2%水溶液1,000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した。その後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸を除去した後、溶液を濃縮してメタノール500g中に滴下することで重合体を析出させた。この重合体を減圧濾過し、さらにメタノールで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで白色のブロック共重合体(A−25)38.1gを得た。
合成例24及び25で合成したミクトアーム型ブロック共重合体(A−24)及び(A−25)は、下記式(A)で表される構造を有し、式中に記載されたX、Y及びZがそれぞれ下記の構造を示す。下記式のYに含まれるスチレン単位がブロック(a)である。下記式のX及びZに含まれるメタアクリル酸エステル単位がブロック(b)である。なお、以下で下記式のXに含まれるブロック(b)をブロックX、下記式のYに含まれるブロック(a)をブロックY、下記式のZに含まれるブロック(b)をブロックZとそれぞれ称する場合がある。
Figure 2016159329
上記式中、nは、それぞれ独立して2以上の整数である。*は、上記式(A)のX、Y及びZ以外の部位に結合する結合手を示す。
下記表2に、ブロック共重合体(A−24)及び(A−25)の合成に用いた末端停止剤、この末端停止剤のClogP、ブロックX、ブロックY又はブロックZに連結する末端基のClogP、Mw、Mn、及びMw/Mnを示す。下記表2において、末端停止剤(C−1)は、末端基を形成しない末端停止剤であるため、ClogPは省略して「−」と表示する。
Figure 2016159329
[実施例1〜18及び比較例1〜7](パターン形成用組成物(S−1)〜(S−25)の調製)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)にブロック共重合体(A−1)を溶解し、1.5質量%溶液とした。この溶液を孔径40nmのメンブランフィルターで濾過し、パターン形成用組成物(S−1)を調製した。以下、ブロック共重合体として(A−2)〜(A−25)を用いた以外はパターン形成用組成物(S−1)の調製と同様に操作し、パターン形成用組成物(S−2)〜(S−25)を調製した。
[合成例26](下層膜形成用組成物の調製)
冷却管と攪拌機とを備えたフラスコに、メチルエチルケトン100gを仕込んで窒素置換した。このフラスコを85℃に加熱し、加熱後の温度を保持しつつメチルエチルケトン100g、スチレン51.0g(0.49mol)、メチルメタクリレート49.0g(0.49mol)、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール3.00g(0.027mol)、及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)1.00g(0.0061mol)の混合溶液を3時間かけて滴下し、さらに温度を保持しつつ3時間重合した。得られた重合体溶液を3Lのメタノールにて沈殿精製を行い残留したモノマー、開始剤等を除いた。この重合体は、Mwが8,285、Mnが5,355、Mw/Mnが1.54であった。次に重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにて希釈し、10質量%の重合体溶液(N−1)とした。
この重合体溶液(N−1)150gと、溶媒としてのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9,850gとを混合及び溶解させることで混合溶液を得た。得られた混合溶液を孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過し、下層膜形成用組成物を調製した。
<評価>
(自己組織化膜の形成)
基板としての12インチシリコンウエハーの表面に、形成する塗膜の平均厚さが5nmとなるように上記下層膜形成用組成物を塗布した後、220℃で120秒間焼成し、下層膜が形成された基板を得た。
上記下層膜が形成された基板に、形成する塗膜の平均厚さが35nmとなるようにパターン形成用組成物(S−1)〜(S−25)を塗布した後、230℃で120秒間焼成した。この焼成により、フィンガープリントパターンを有する自己組織化膜を上記下層膜が形成された基板上に形成した。この基板上に広がるフィンガープリントパターンについて、SEM(日立ハイテクノロジー社の「CG4000」)を用いて倍率30万倍の画像を取得した。
(フィンガープリントパターンの評価1)
パターン形成用組成物パターン形成用組成物(S−1)〜(S−12)及び(S−16)〜(S22)について、以下に示す方法によって基板上に規則配列構造(フィンガープリントパターン)を有する自己組織化膜を作成し、このフィンガープリントパターンのピッチの測定及びエッジラフネスの評価を行った。
1.フィンガープリントパターンのピッチ測定
フィンガープリントパターンのピッチ測定は、上記倍率30万倍の画像から上記SEMに内蔵されたIMEC計算ツールを用いた周期解析により行った。フィンガープリントパターのピッチ(nm)は、その値が小さいほど形成された相分離構造におけるピッチが微細であることを示す。
2.フィンガープリントパターンエッジラフネス(FER)評価
フィンガープリントパターンエッジラフネス(FER)評価は、上記倍率30万倍の画像から上記SEMに内蔵されたFER計算ツールを用いて解析した。FER(nm)は、その値が小さいほど形成されたフィンガープリントパターンのエッジラフネスが少ない、つまり自己組織化膜における規則配列構造の欠陥の発生が少なく良好であることを示す。FER(nm)は、3.5nm以下の場合は「良好」、3.5nmを超える場合は「不良」と評価される。
下記表3に、パターン形成用組成物(S−1)〜(S−12)及び(S−16)〜(S22)の評価結果を示す。下記表3には、上記パターン形成用組成物が含有する[A]ブロック共重合体のブロック(a)又はブロック(b)に連結する末端基のClogPを合わせて示す。
Figure 2016159329
(フィンガープリントパターンの評価2)
パターン形成用組成物(S−13)〜(S−15)及び(S−23)〜(S−25)について、評価基準を以下の通りに変更した以外は、パターン形成用組成物(S−1)〜(S−12)及び(S−16)〜(S22)と同様に操作してピッチの測定及びエッジラフネスの評価を行った。FER(nm)は、5nm以下の場合は「良好」、5nmを超える場合は「不良」と評価される。
下記の表4に、パターン形成用組成物(S−13)〜(S−15)及び(S−23)〜(S−25)の評価結果を示す。下記表4には、上記パターン形成用組成物が含有する[A]ブロック共重合体のブロック(a)又はブロック(b)に連結する末端基のClogPを合わせて示す。なお、ブロック共重合体(A−24)及び(A−25)は、それぞれブロック(b)を2つ有する。そのため、表4には、2つのブロック(b)に連結する各末端基のClogPを併記している。
Figure 2016159329
表3に示されるように、実施例1〜14のパターン形成用組成物は、比較例1〜5のパターン形成用組成物に比べ、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成できることが分かった。また、表4に示されるように、実施例15〜18のパターン形成用組成物は、比較例6及び7のパターン形成用組成物に比べ、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成できることが分かった。すなわち、実施例1〜18のパターン形成用組成物は、良好な形状のパターン形成に用いることができると判断される。
本発明のパターン形成用組成物、パターン形成方法及びブロック共重合体によれば、規則配列構造の欠陥の少ない自己組織化膜を形成でき、ひいては良好な形状のパターンを形成することができる。従って、これらはさらなる微細化が要求されている半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるパターン形成工程に好適に用いることができる。
101 基板
102 下層膜
103 プレパターン
104 塗膜
105 自己組織化膜
105a ブロック(α)相
105b ブロック(β)相
[合成例1](ブロック共重合体(A−1)の合成)
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン168gを注入し、−78℃まで冷却した。このテトラヒドロフランに塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液4.52mL(2.26mmol)を加え十分に撹拌した。その後、この攪拌した溶液にsec−ブチルリチウム(sec−BuLi)の1Nシクロヘキサン溶液1.26mL(1.13mmol)を注入した後、蒸留脱水処理を行った4−tert−ブチルスチレン13.7mL(74.8mmol)と蒸留処理を行ったテトラヒドロフラン10gとの混合溶液を30分かけて滴下注入した。この滴下注入のとき、反応溶液の内温が−65℃以上にならないように注意した。滴下終了後に120分間熟成し、その後、1,1−ジフェニルエチレン及び塩化リチウムの0.5Nテトラヒドロフラン溶液を加え、重合系が暗赤色になったことを確認した。その後、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン10gとメタクリル酸メチル12.7mL(119.8mmol)とを30分かけて滴下注入した。滴下終了後に120分間熟成し、その後、末端停止剤(C−1)としてのメタノール0.045g(1.13mmol)を加え、重合末端の停止反応を行った。得られた重合体溶液をメタノール中で沈殿精製し、その後、濾過をすることで白色固体を得た。
Figure 2016159329

Claims (14)

  1. 自己組織化により相分離構造を形成するブロック共重合体、及び
    溶媒
    を含有するパターン形成用組成物であって、
    上記ブロック共重合体が、置換又は非置換のスチレン単位からなる第1ブロックと、(メタ)アクリル酸エステル単位からなる第2ブロックと、主鎖の少なくとも一方の末端に結合する第1基とを有し、
    上記第1基が、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが−1以上3以下の化合物を形成する1価の基であることを特徴とするパターン形成用組成物。
  2. 上記第1基が末端停止剤によって形成され、
    この末端停止剤のClogPが−1.5以上4.0以下である請求項1に記載のパターン形成用組成物。
  3. 上記第1基が、主鎖側結合手にメチル基を結合させたときにClogPが2.5以下の化合物を形成する1価の基である請求項1又は請求項2に記載のパターン形成用組成物。
  4. 上記第1基の炭素数が1以上20以下、かつヘテロ原子数が1以上5以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のパターン形成用組成物。
  5. 上記第1基の炭素数が6以下、かつヘテロ原子数が2以上である請求項4に記載のパターン形成用組成物。
  6. 上記第1基が、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基、エステル基、チオール基、アルコキシ基又はこれらの組み合わせを含む請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパターン形成用組成物。
  7. 上記第1基が、ヒドロキシ基、アミノ基、メトキシ基及びエトキシ基のうちの少なくとも2種を含む請求項6に記載のパターン形成用組成物。
  8. 上記第1基が上記第2ブロックに連結する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のパターン形成用組成物。
  9. 上記スチレン単位が、tert−ブチル基で置換されたスチレン単位である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のパターン形成用組成物。
  10. 上記ブロック共重合体が、ジブロック共重合体又はトリブロック共重合体である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のパターン形成用組成物。
  11. 基板の一方の面側に相分離した自己組織化膜を形成する工程、及び
    上記自己組織化膜の一部を除去する工程
    を備え、
    上記自己組織化膜を請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成用組成物により形成するパターン形成方法。
  12. 上記自己組織化膜形成工程前に、上記基板の一方の面側に下層膜を形成する工程をさらに備え、
    上記自己組織化膜形成工程において、上記自己組織化膜を上記下層膜の上記基板とは反対の面側に形成する請求項11に記載のパターン形成方法。
  13. 上記自己組織化膜形成工程前に、上記基板の一方の面側にプレパターンを形成する工程をさらに備え、
    上記自己組織化膜形成工程において、上記自己組織化膜を上記プレパターンの非積層領域に形成する請求項11又は請求項12に記載のパターン形成方法。
  14. ラインアンドスペースパターン又はホールパターンを形成する請求項11、請求項12又は請求項13に記載のパターン形成方法。
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