JPWO2016152347A1 - 動力伝達装置 - Google Patents

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幸弘 原
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Abstract

回転部材としてのプーリ(6)と、動力伝達部材としての弾性部材と、これらを貫通する固定用ねじと、固定用ねじと協働してプーリ(6)と弾性部材とを挟むナットとを備える。プーリ(6)に掛止構造を介して取付けられたナットホルダー(25)とを備える。掛止構造は、プーリ(6)の貫通孔(14)と、この貫通孔(14)に挿通可能なナットホルダー(25)のフック(13)と、フック(13)の近傍に位置する弾性片(33)とを有する。フック(13)が貫通孔(14)に挿通された状態でナットホルダー(25)がプーリ(6)に対して回転方向の一方に回されることによって、フック(13)の掛止片(36)がプーリ(6)に接触するとともに、弾性片(33)の爪部(43)が貫通孔(14)の開口縁部に係合する。ナットホルダーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、固定用ねじをナットに押し付ける押圧力でナットホルダーが外れることがない動力伝達装置を提供できる。

Description

本発明は、回転部材と動力伝達部材との取付部分にナットを保持するナットホルダーを備えた動力伝達装置に関するものである。
従来、カーエアコン用コンプレッサなどに用いられる動力伝達装置は、エンジンの動力が伝達されるプーリと、コンプレッサの回転軸に接続されるハブと、これらのプーリとハブとを連結する動力伝達機構とを備えている。動力伝達機構は、ハブに組み付けられて一つの組立体として形成されている。この動力伝達機構は、プーリがコンプレッサのハウジングなどに固定された後に、固定用ねじとナットとによってプーリに締結される。
この締結作業は、動力伝達機構の組立作業とは別の場所で行われることが多い。このため、この締結作業を簡単に行うことができるように、ナットは、プーリに予め組み付けられて保持されている。このナットをプーリに組み付ける作業も、生産性向上や製造コスト削減を図るために、可及的簡単であることが望ましい。
このようにナットを簡単にプーリに組み付けるためには、例えば特許文献1に記載されているような係止爪式のナットホルダーを用いることが考えられる。
特許文献1に開示された係止爪式のナットホルダーは、ナットが嵌合する複数の凹部を有する環状のナットホルダー本体と、このナットホルダー本体から軸線方向においてプーリ側へ延びる複数の係止片とを備えている。複数の凹部は、プーリ側を指向して開口している。
係止片は、軸線方向に対して曲がる方向へ弾性変形可能に形成されている。係止片の先端部には、係止爪が設けられている。この係止爪は、係止片がプーリの貫通孔に挿通されるときに係止片を弾性変形させ、貫通孔の外側に突出した状態において、係止片の弾性復帰力によって貫通孔の開口縁に掛けられる(係止状態となる)。
この従来のナットホルダーは、凹部にナットが嵌合した状態でプーリに重ねられ、係止片がプーリの貫通孔内に押し込まれて係止爪が係止状態となることによって、ナットとともにプーリに固定される。
特開2011−247406号公報
特許文献1に開示されている係止爪式のナットホルダーでは、固定用ねじをナットにねじ込むときにナットホルダーがプーリから外れてしまうおそれがあった。この理由は、固定用ねじをナットにねじ込む作業は、固定用ねじをナットに押し付けながら行われるからである。
この押し付け荷重からなる押圧力は、ナットホルダーの係止爪に軸線方向(ナットホルダーをプーリから離間させる方向)へ押す力として作用する。係止爪は、このような押圧力が加えられると、変形して貫通孔の開口縁から外れてしまう。このように係止爪が開口縁から外れることにより、係止状態が解消され、上述したようにナットホルダーがプーリから外れてしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、ナットホルダーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、固定用ねじをナットに押し付ける押圧力でナットホルダーが外れることがない動力伝達装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る動力伝達装置は、回転部材と、前記回転部材に軸線方向の一端側から重ねられた動力伝達部材と、前記回転部材と前記動力伝達部材とを前記軸線方向に貫通する固定用ねじと、前記固定用ねじと協働して前記回転部材と前記動力伝達部材とを挟むナットと、前記回転部材と前記動力伝達部材とのうち前記ナットに近接するナット側の部材に、前記回転部材の回転方向の複数の部位においてそれぞれ掛止構造を介して取付けられ、前記ナットを保持する環状のナットホルダーとを備え、前記掛止構造は、前記ナット側の部材に形成され、前記ナット側の部材を前記軸線方向に貫通する貫通孔と、前記貫通孔に挿通可能な形状に形成されて前記ナットホルダーにおける前記貫通孔と対応する位置に前記ナット側の部材に向けて突設され、かつ先端部に前記回転方向の一方に向けて突出する掛止片を有するフックと、前記ナットホルダーにおける前記フックより前記回転方向の他方に離間した位置に、前記軸線方向へ弾性変形により揺動可能に設けられた弾性片と、前記弾性片の先端部に設けられ、前記ナットホルダーにおける前記ナット側の部材と接触する端面から前記ナット側の部材に向けて突出する爪部とを有し、前記フックが前記貫通孔に挿通された状態で前記ナットホルダーが前記ナット側の部材に対して前記回転方向の一方に回されることによって、前記掛止片が前記ナット側の部材に前記ナットホルダーとは反対側から接触するとともに、前記爪部が前記貫通孔における前記回転方向の他方側の開口縁部に係合するものである。
本発明によれば、フックの掛止片がナット側の部材に接触することによって、このフックがナット側の部材に掛止される。また、弾性片の爪部は、貫通孔に係合した状態において、掛止片の掛止状態が解消される方向(回転方向の他方)へナットホルダーがナット側の部材に対して回ることを規制する。
このようにフックが掛止状態になるとともに、爪部が貫通穴に係合することによって、ナットホルダーがナットとともにナット側の部材に固定される。すなわち、このナットホルダーは、工具を使うことなく簡単にナット側の部材に固定できるものである。
回転部材と動力伝達部材とを連結するために固定用ねじがナットホルダーのナットにねじ込まれるときには、ナットに押し付け荷重からなる押圧力が加えられる。この押圧力は、フックに軸線方向へ押す力として作用する。このフックは、特許文献1に開示されている係止片とは異なり、大きく弾性変形する必要はなく、剛性を高く形成することができるものである。
このため、本発明によれば、フックが上述した押圧力で変形することを防ぐことが可能になるから、ナットホルダーを強固にナット側の部材に固定することができる。
したがって、本発明によれば、ナットホルダーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、固定用ねじをナットに押し付ける押圧力でナットホルダーが外れることがない動力伝達装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る動力伝達装置の断面図である。 図2は、ナットホルダーが取付けられたプーリの正面図である。図1の破断位置は、図2中にI−I線によって示されている。 図3は、プーリおよびナットホルダーの斜視図である。 図4は、プーリの正面図である。 図5は、ナットホルダーの正面図である。 図6Aは、ナットホルダーを取付けるときの動作を説明するための断面図で、フックが貫通孔と対応する位置に位置付けられた状態を示す。 図6Bは、ナットホルダーを取付けるときの動作を説明するための断面図で、フックが貫通孔に挿通されて弾性片が弾性変形している状態を示す。 図6Cは、ナットホルダーを取付けるときの動作を説明するための断面図で、掛止片が掛止状態になるとともに爪部が貫通孔に係合している状態を示す。
以下、本発明に係る動力伝達装置の一実施の形態を図1〜図6Cによって詳細に説明する。
図1に示す動力伝達装置1は、自動車用エンジン(図示せず)の動力をカーエアコン用コンプレッサ2の回転軸3に伝達するためのものである。また、この動力伝達装置1は、回転軸3に過負荷が発生したときに動力伝達を遮断するためのトルクリミッタ機構4を備えている。この実施の形態においては、回転軸3の先端側(図1においては右側)をコンプレッサ2の前側といい、反対側を後側という。
前記コンプレッサ2は、回転軸3を回転自在に支持するハウジング2aを備えている。このハウジング2aの前端部には、回転軸3と同一軸線上に位置する筒状部2bが形成されている。この筒状部2bには、軸受5によってプーリ6が回転自在に支持されている。プーリ6は、鋼板に塑性加工を施して所定の形状に成形されたいわゆる板金製のものである。この実施の形態においては、このプーリ6によって本発明でいう「回転部材」が構成されている。この実施の形態によるプーリ6は、図2において時計方向に回転するものである。図2中には、プーリ6の回転方向を矢印Rによって示す。
このプーリ6は、軸受5に嵌合するボス部7と、このボス部7の前端部から径方向の外側に延びる円板部8と、この円板部8の外周部からコンプレッサ2の後側に延びるリム部9とから構成されている。このため、この実施の形態によるプーリ6には、コンプレッサ2の後側に向けて開口する環状の溝10が形成される。コンプレッサ2のハウジング2aは、環状の溝10の開口部分を後側から覆う形状に形成されている。
プーリ6の円板部8には、図2〜図4に示すように、3種類の貫通孔が形成されている。第1の貫通孔は、後述する固定用ねじ11を通すためのねじ用貫通孔12である。第2の貫通孔は、後述するフック13(図2参照)を通すためのフック用貫通孔14である。ねじ用貫通孔12とフック用貫通孔14は、プーリ6を周方向に3等分する位置にそれぞれ設けられている。第3の貫通孔は、プーリ6が回転するときに生じる風切り音を低減するためのノイズ低減用貫通孔15である。この実施の形態による円板部8には、ねじ用貫通孔12とフック用貫通孔14との間にノイズ低減用貫通孔15が設けられている。
プーリ6のリム部9には、図1および図3に示すように、伝動用のベルト(図示せず)が巻き掛けられるいわゆるポリV溝9aが形成されている。
回転軸3の前端部には、ハブ16がスプライン嵌合によって取付けられている。このハブ16は、固定用ボルト17によって回転軸3に固定されており、トルクリミッタ機構4を介してプーリ6に連結されている。
トルクリミッタ機構4は、図1に示すように、プーリ6の円板部8に固定用ねじ11によって固定された弾性部材21と、ハブ16の径方向に延びるフランジ部16aの近傍に位置する保持板22との2つの部材を備えている。弾性部材21は、詳細は後述するが円環形の板状に形成されており、プーリ6の円板部8に固定用ねじ11によって締め付けられた状態で結合されている。また、弾性部材21の外周側には、被挟持部21aが設けられている。保持板22は、被挟持部21aをハブ16と協働して挟んで保持している。
弾性部材21は、本発明でいう「動力伝達部材」を構成するものである。この実施の形態による弾性部材21は、回転軸の軸線方向から見て回転軸を囲む環状に形成された基部21bを有している。この環状の基部21bの外周部には、突き出すように3つの連結片21cが設けられている。これらの連結片21cの先端部には、被挟持部21aが形成されている。弾性部材21は、これらの基部21bと、3つの連結片21cと、連結片21c毎の被挟持部21aとによって構成されている。
連結片21cは、環状の基部21bから径方向の外側に延びるとともに周方向に延びている。また、これらの連結片21cは、基部21bの外周部に周方向へ等間隔をおいて並ぶように設けられている。この連結片21cと環状の基部21bとの接続部分が固定用ねじ11を有する締結構造によって円板部8に締結されている。弾性部材21の上述した接続部分には、固定用ねじ11を通すための貫通孔21dが穿設されている。
被挟持部21aは、ハブ16のフランジ部16aと、保持板22の外周部とに挟まれて保持されている。保持板22は、被挟持部21aをフランジ部16aと協働して挟んで保持する状態でハブ16にリベット23によって固定されている。
この弾性部材21がプーリ6の円板部8に締め付けられて結合される締結部は、固定用ねじ11と、この固定用ねじ11毎のナット24と、このナット24を保持するナットホルダー25とによって構成されている。
固定用ねじ11は、円板部8と弾性部材21とをコンプレッサ2の前側(図1においては右側)から軸線方向に貫通している。この固定用ねじ11は、弾性部材21の3つの連結片21c毎に設けられている。すなわち、弾性部材21は、3本の固定用ねじ11によって円板部8に固定されている。
ナット24は、この実施の形態では一般的な六角ナットが用いられており、固定用ねじ11と協働して円板部8と弾性部材21とを挟んでいる。
このナット24を保持するナットホルダー25は、図3および図5に示すように、円環状のナットホルダー本体26を備えており、後述する掛止構造27を介してプーリ6の円板部8に取付けられている。掛止構造27は、詳細は後述するが、プーリ6の回転方向において複数の部位にそれぞれ設けられている。この実施の形態においては、プーリ6が本発明でいう「ナットに近接するナット側の部材」に相当する。この実施の形態によるナットホルダー25は、合成樹脂を材料として所定の形状に成形されている。
ナットホルダー本体26は、プーリ6の円板部8と平行な板状に形成されており、図1に示すように、円板部8における後側の端面に重ねられている。この実施の形態によるナットホルダー本体26の内周部には、円筒状のリブ26a(図1参照)が後側へ突出するように設けられている。このリブ26aは、プーリ6のボス部7に嵌合している。
このナットホルダー本体26における円板部8のねじ用貫通孔12と対向する部位には、図1に示すように、柱状部28がそれぞれ形成されている。これらの柱状部28は、ナットホルダー本体26から円板部8とは反対側(コンプレッサ2の後側)に延びて突き出す形状に形成されている。これらの柱状部28は、ナットホルダー本体26に成形により一体に形成されている。これらの柱状部28の高さ(ナットホルダー25の軸線方向の厚み)は、ナット24の軸線方向の長さより長く形成されている。
この柱状部28は、ナット24を保持するためのものである。この柱状部28には、ナット24が嵌合する形状に形成された凹陥部31と、この凹陥部31の底を貫通するねじ挿通用の貫通孔32とが形成されている。
凹陥部31は、ナットホルダー本体26における円板部8と対向する端面に開口している。
この凹陥部31の開口形状は、図3に示すように、ナット24の六箇所の角部が嵌合する六角形に形成されている。また、凹陥部31の深さは、図1に示すように、ナット24を収納できる深さに形成されている。ナットホルダー本体26における三箇所の凹陥部31どうしの間には、上述したフック13と後述する弾性片33とが設けられているとともに、ノイズ低減用の貫通孔34が穿設されている。このノイズとは、ナットホルダー25がプーリ6と共に回転するときに生じる風切り音である。
フック13と弾性片33は、掛止構造27の一部を構成するもので、ナットホルダー25を周方向に3等分する位置に形成されている。
この実施の形態による掛止構造27は、図2および図6Cに示すように、プーリ6の円板部8に形成されたフック用貫通孔14と、このフック用貫通孔14に挿通されたフック13と、このフック13の近傍に位置する弾性片33とによって構成されている。
フック用貫通孔14は、円板部8を回転軸3の軸線方向に貫通する形状に形成されている。このフック用貫通孔14の開口形状は円形である。この実施の形態によれば、このフック用貫通孔14が本発明でいう「貫通孔」に相当する。
フック13は、図1に示すように、ナットホルダー本体26における円板部8のフック用貫通孔14と対向する部位に設けられている。このフック13は、フック用貫通孔14に挿通可能な形状に形成されている。このフック13とフック用貫通孔14は、プーリ6の回転方向に間隔をおいて離間する複数の部位にそれぞれ配設されている。この実施の形態においては、プーリ6を周方向に3等分する位置にフック13とフック用貫通孔14とがそれぞれ配設されている。
これらのフック13は、プーリ6の軸線方向において、ナットホルダー25から円板部8を指向する方向に突設されている。
この実施の形態によるフック13は、図6Cに示すように、ナットホルダー本体26からプーリ6の軸線方向(図6Cにおいては上下方向)に突出する支柱35と、この支柱35の先端からプーリ6の回転方向の一方に延びる掛止片36とによって、図6Cにおいて断面逆L字状に形成されている。ここでいう回転方向の一方とは、図6C中に矢印Aで示す方向である。なお、図6Cおいては、回転方向の他方を矢印Bによって示す。
支柱35は、図7に示すように、二つの凸曲面を有する柱状に形成されている。二つの凸曲面とは、円柱の一部を構成する第1の凸曲面37と、この第1の凸曲面37の周方向の両端どうしを接続する第2の凸曲面38である。これらの第1の凸曲面37と第2の凸曲面38は、それぞれ断面円弧状に形成されている。また、これらの第1の凸曲面37と第2の凸曲面38は、フック用貫通孔14の孔壁面14a(図6C参照)に嵌合可能な形状に形成されている。
掛止片36は、フック用貫通孔14に挿通可能な形状に形成されており、図5に示すように、プーリ6の軸線方向から見て支柱35からプーリ6の回転方向の一方に突出している。この実施の形態による掛止片36は、フック用貫通孔14に嵌合可能な円板状に形成されている。この掛止片36の外周面は、支柱35の第1の凸曲面37に段差が生じることがない状態で接続されている。
すなわち、この実施の形態による掛止片36は、フック用貫通孔14に嵌合可能な仮想の円柱の一部を部分的に取り除いた形状に形成されている。ナットホルダー本体26における掛止片36と対向する部位には、穴39(図3参照)が形成されている。この穴39は、ナットホルダー本体26を貫通する形状に形成されている。
掛止片36とナットホルダー本体26との間の隙間D(図6A参照)は、プーリ6の円板部8の厚みより小さい寸法であって、図6Cに示すように、掛止片36とナットホルダー本体26との間にプーリ6の円板部8が圧入可能な寸法に形成されている。
ナットホルダー本体26におけるフック13の近傍であって、フック13よりプーリ6の回転方向の他方に離間した位置には、図5に示すように、U字状を呈するスリット41が形成されている。このスリット41によって囲まれたナットホルダー本体26の一部は、いわゆる片持ち梁状の弾性片33を構成している。この弾性片33は、フック13に向けて延びる弾性変形部42と、この弾性変形部42の先端部に設けられた爪部43とによって構成されている。弾性変形部42の厚みtは、図6Aに示すように、ナットホルダー本体26の厚みTより薄い。すなわち、弾性片33は、ナットホルダー本体26の軸線方向(図6Cにおいては上下方向)へ弾性変形により揺動可能に形成されている。
爪部43は、図6Aに示すように、弾性変形部42が撓んでいない状態でナットホルダー本体26の端面44からプーリ6の円板部8に向けて突出している。端面44は、ナットホルダー本体26におけるプーリ6の円板部8と接触する端面である。ナットホルダー本体26の周方向における爪部43の位置は、図6Cに示すように、フック13の第2の凸曲面38がフック用貫通孔14の孔壁面14aに接触している状態において、フック用貫通孔14の開口縁部14bに係合する位置である。この開口縁部14bとは、フック用貫通孔14における上述した回転方向の他方側の開口縁部である。
次に、このように構成されたナットホルダー25を使用してナット24をプーリ6に組付ける手順を説明する。ナットホルダー25は、ナット24が凹陥部31内に収容された状態でプーリ6の環状の溝10内に挿入される。このとき、ナットホルダー25の周方向において、図6Aに示すように、フック13をプーリ6のフック用貫通孔14と一致する位置に位置付ける。そして、図6Bに示すように、フック13をフック用貫通孔14に通し、弾性片33のばね力に抗してナットホルダー本体26をプーリ6の円板部8に当てる。このとき、弾性片33は、爪部43が円板部8によって押されることにより撓む。
次に、この状態でナットホルダー25をプーリ6に対して上述した回転方向の一方に回す。このときの回転方向は、掛止片36が支柱35から突出する方向で、図6B中に矢印Aで示す方向である。この回転は、掛止片36と円板部8との摩擦抵抗に抗して行う。そして、図6Cに示すように、フック13の支柱35をフック用貫通孔14の孔壁面14aに当てる。このとき、支柱35の第2の凸曲面38は、フック用貫通孔14の孔壁面14aに嵌合する。このように支柱35が孔壁面14aに当接することにより、掛止片36が円板部8にナットホルダー本体26とは反対側から接触し、フック13がプーリ6(円板部8)に掛止される。
また、このとき、弾性片33の爪部43がフック用貫通孔14内に入り、このフック用貫通孔14の開口縁部14bに係合する。この開口縁部14bは、回転方向の他方側となる開口縁部である。この爪部43は、フック用貫通孔14に係合した状態において、掛止片36の掛止状態が解消される方向(回転方向の他方)へナットホルダー25がプーリ6に対して回ることを規制する。
このようにフック13が掛止状態になるとともに、爪部43がフック用貫通孔14に係合することによって、ナットホルダー25がナット24とともにプーリ6に固定される。すなわち、このナットホルダー25は、工具を使うことなく簡単にプーリ6に固定できるものである。
このプーリ6に弾性部材21を連結するにあたっては、固定用ねじ11がナットホルダー25のナット24にねじ込まれる。このときには、ナット24に押し付け荷重からなる押圧力が加えられる。この押圧力は、フック13に軸線方向へ押す力として作用する。このフック13は、特許文献1に開示されている係止片とは異なり、大きく弾性変形する必要はなく、剛性を高く形成することができるものである。
このため、本発明によれば、フック13が上述した押圧力で変形することを防ぐことが可能になるから、ナットホルダー25を強固にプーリ6に固定することができる。しかも、フック13の掛止状態が解除される方向へプーリ6に対してナットホルダー25が回ることを弾性片33が規制するから、ナットホルダー25がプーリ6から外れることはない。
したがって、この実施の形態によれば、ナットホルダー25を簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、固定用ねじ11をナット24に押し付ける押圧力でナットホルダー25が外れることがない動力伝達装置を提供することができる。
この実施の形態による爪部43が係合する貫通孔は、フック13が挿通されているフック用貫通孔14である。このため、一つのフック用貫通孔14をフック13と弾性片33とで共有しているから、掛止構造27をコンパクトに形成することができる。なお、本発明に係る動力伝達装置は、このような限定にとらわれることなく、専ら爪部43が係合する貫通孔をプーリ6の円板部8に設けてもよい。
この実施の形態によるナットホルダー25は、プーリ6の円板部8に重ねられる板状のナットホルダー本体26を備えている。フック13と弾性片33は、このナットホルダー本体26に設けられている。弾性片33における爪部43を除く他の部分(弾性変形部42)の厚みtは、ナットホルダー本体26の厚みTより薄い。
このため、この実施の形態によれば、弾性変形が容易な弾性片33を得ることができるから、ナットホルダー25をプーリ6に組付ける作業をより一層容易に行うことができる。
この実施の形態によるフック13は、軸線方向に延びる支柱35と、この支柱35の先端部に設けられた掛止片36とによって形成されている。支柱35におけるフック用貫通孔14の孔壁面14aと対向する部位(第2の凸曲面38)は、この孔壁面14aに嵌合可能な形状に形成されている。
この実施の形態によれば、フック13を掛止状態とするときに支柱35が孔壁面14aに密着可能になるから、プーリ6の円板部8に対してナットホルダー本体26を回転させるときの角度を可及的大きくとることができる。
このため、掛止状態で掛止片36とプーリ6の円板部8とが軸線方向において重なる部分の面積を可及的大きくとることができる。掛止片36とプーリ6の円板部8とが軸線方向において重なる部分は、固定用ねじ11がナット24にねじ込まれるときの押圧力を受ける受圧部分に相当する。したがって、この実施の形態を採ることにより、ナットホルダー25をより一層強固に固定することが可能な動力伝達装置を提供することができる。
この実施の形態によるフック用貫通孔14の開口形状は円形である。フック13の支柱35は、円柱の一部を構成する第1の凸曲面37と、この第1の凸曲面37の周方向の両端どうしを接続する第2の凸曲面38とを有する柱状に形成されている。第1の凸曲面37と第2の凸曲面38は貫通孔14の孔壁面14aに嵌合可能な断面円弧状に形成されている。
固定用ねじ11をナット24にねじ込むときには、ナットホルダー25に固定用ねじ11を中心として回る方向に回転力が加えられる。この実施の形態によれば、この回転力が支柱35の第2の凸曲面38から貫通孔14の孔壁面14aに伝達されるようなことがあったとしても、第2の凸曲面38の略全域から孔壁面14aに広く分散される。このため、この回転力が集中して作用することによりフック13が破損することを防ぐことができる。
この実施の形態によるプーリ6は、軸心部に円筒状のボス部7を有している。また、ナットホルダー25の内周面は、プーリ6のボス部7に嵌合している。このため、ボス部7の周面は、ナットホルダー25をプーリ6に対して回すときのガイド(案内面)になる。 したがって、フック13と弾性片33とを有する掛止構造27がプーリ6の回転方向の複数の部位にそれぞれ設けられているにもかかわらず、ナットホルダー25をプーリ6に組付ける作業が容易である。
この実施の形態による弾性片33は、U字状を呈するスリット41によって囲まれて片持ち梁状に形成されている。このような、弾性片33は、ナットホルダー25の軸線方向に分割可能な金型を使用して形成することができる。このため、この弾性片33は、ナットホルダー25の他の部位と同じ金型で成型することができる。
1…動力伝達装置 6…プーリ(回転部材)、8…円板部、11…固定用ねじ、13…フック、14…フック用貫通孔、14a…孔壁面、21…弾性部材(動力伝達部材)、24…ナット、25…ナットホルダー、26…ナットホルダー本体、27…掛止構造、33…弾性片、35…支柱、36…掛止片、38…第2の凸曲面、43…爪部。

Claims (7)

  1. 回転部材と、
    前記回転部材に軸線方向の一端側から重ねられた動力伝達部材と、
    前記回転部材と前記動力伝達部材とを前記軸線方向に貫通する固定用ねじと、
    前記固定用ねじと協働して前記回転部材と前記動力伝達部材とを挟むナットと、
    前記回転部材と前記動力伝達部材とのうち前記ナットに近接するナット側の部材に、前記回転部材の回転方向の複数の部位においてそれぞれ掛止構造を介して取付けられ、前記ナットを保持する環状のナットホルダーとを備え、
    前記掛止構造は、
    前記ナット側の部材に形成され、前記ナット側の部材を前記軸線方向に貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔に挿通可能な形状に形成されて前記ナットホルダーにおける前記貫通孔と対応する位置に前記ナット側の部材に向けて突設され、かつ先端部に前記回転方向の一方に向けて突出する掛止片を有するフックと、
    前記ナットホルダーにおける前記フックより前記回転方向の他方に離間した位置に、前記軸線方向へ弾性変形により揺動可能に設けられた弾性片と、
    前記弾性片の先端部に設けられ、前記ナットホルダーにおける前記ナット側の部材と接触する端面から前記ナット側の部材に向けて突出する爪部とを有し、
    前記フックが前記貫通孔に挿通された状態で前記ナットホルダーが前記ナット側の部材に対して前記回転方向の一方に回されることによって、前記掛止片が前記ナット側の部材に前記ナットホルダーとは反対側から接触するとともに、前記爪部が前記貫通孔における前記回転方向の他方側の開口縁部に係合することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置において、
    前記爪部が係合する前記貫通孔は、前記フックが挿通されている貫通孔であることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の動力伝達装置において、
    前記ナットホルダーは、前記ナット側の部材に重ねられる板状のナットホルダー本体を備え、
    前記フックと前記弾性片は、前記ナットホルダー本体に設けられ、
    前記弾性片における前記爪部を除く他の部分の厚みは、前記ナットホルダー本体の厚みより薄いことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載の動力伝達装置において、
    前記フックは、前記軸線方向に延びる支柱と、この支柱の先端部に設けられた前記掛止片とによって形成され、
    前記支柱における前記貫通孔の孔壁面と対向する部位は、前記孔壁面に嵌合可能な形状に形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項4記載の動力伝達装置において、
    前記貫通孔の開口形状は円形であり、
    前記支柱は、円柱の一部を構成する第1の凸曲面と、この第1の凸曲面の周方向の両端どうしを接続する第2の凸曲面とを有する柱状に形成され、
    前記第1の凸曲面と第2の凸曲面は、前記貫通孔の孔壁面に嵌合可能な断面円弧状に形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちいずれか一つに記載の動力伝達装置において、
    前記ナット側の部材は、軸心部に円筒状のボス部を有し、
    前記ナットホルダーの内周面は、前記ボス部に嵌合していることをことを特徴とする動力伝達装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちいずれか一つに記載の動力伝達装置において、
    前記弾性片は、U字状を呈するスリットによって囲まれて片持ち梁状に形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
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