JP2003028191A - 動力伝達機構 - Google Patents

動力伝達機構

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JP2003028191A
JP2003028191A JP2001219707A JP2001219707A JP2003028191A JP 2003028191 A JP2003028191 A JP 2003028191A JP 2001219707 A JP2001219707 A JP 2001219707A JP 2001219707 A JP2001219707 A JP 2001219707A JP 2003028191 A JP2003028191 A JP 2003028191A
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Yoshihiro Kurosu
義弘 黒須
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Ogura Clutch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転方向に関係なくコンプレッサ
に組み付けることができる動力伝達機構を提供する。 【解決手段】 第1回転部材3のフランジ部3b
に、リベット6により平板状の係合部材7を回動自在に
支持した。また第1回転部材3のフランジ部3bに、保
持部9cが形成された平板状の保持板9を固定して、そ
の保持部9cとフランジ部3bとの間に係合部材7の被
挾持部7cを挾持した。第2回転部材10には、係止部
11cが形成された係止部材11を組み付けた。また過
負荷が加わったとき、係合部材7がリベット6を中心に
回動され、係合部材7の係合部7bが係止部材11の係
止部11cから離脱するように、動力伝達機構1をコン
プレッサ2に組み付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カーエアコン用
コンプレッサ等に組み付けられる動力伝達機構に関する
ものであり、特には、過負荷が加わったとき動力伝達が
遮断される動力伝達機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の動力伝達機構としては、特開平
10−267047号公報に記載されたものがある。こ
の公報に第1の実施の形態として記載された動力伝達機
構は、コンプレッサの回転軸に一体回転可能に配設され
た第1回転部材(ハブ)と、コンプレッサのハウジング
に形成された突出部に軸受を介して回転自在に支持され
た第2回転部材(プーリ)が設けられている。また第1
回転部材には、平面視略三角形の形状に形成されたボス
部と、ボス部の各角部分から半径方向に延設されたフラ
ンジ部と、各フランジ部に支持ピンにより回動自在に支
持された係合部材(回動爪)と、第2回転部材の回転方
向側となるフランジ部の側面に配設され係合部材を反回
転方向側に押圧する第1の板ばねと、第2回転部材の反
回転方向側となるフランジ部の側面に配設された第2の
板ばねが設けられている。さらに第2回転部材には、第
1回転部材のフランジ部の半径方向外側まで延設され外
周面にプーリ溝が形成された円筒部と、この円筒部の内
周面に固定され係合部材が係止された係止部材(固定
爪)が設けられている。
【0003】このような構成の動力伝達機構は、係合部
材と係止部材の係合状態が第1の板ばねの弾性復帰力に
より維持されるので、第2回転部材から第1回転部材に
動力が伝達されコンプレッサが駆動される。また、コン
プレッサの回転軸に過負荷が加わると、第1の板ばねの
弾性復帰力に抗して第2回転部材に伝達された動力によ
り係合部材は支持ピンを中心に回動するので、係合部材
が係止部材から離脱してコンプレッサへの動力伝達が遮
断される。さらに、係合部材が係止部材から離脱する寸
前に、係合部材に形成された切欠き部(係合肩)に第2
の板ばねが係止され、係合部材は第1の板ばねの弾性復
帰力により係止部材から離脱した状態に保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の動力伝達機構
は、係合部材と係止部材の係合状態を維持するための第
1の板ばねを、第2回転部材の回転方向側となる第1回
転部材のフランジ部の側面に設け、係合部材が係止部材
から離脱した状態を維持する第2の板ばねを、第2回転
部材の反回転方向側となる第1回転部材のフランジ部の
側面に設けた構成を採用していたので、第2回転部材の
回転方向が限定されていた。この発明は、第2回転部材
の回転方向に関係なくコンプレッサ等に組み付けること
ができる動力伝達機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために第1の発明は、同軸線上に互いに回転自在に配
設された第1回転部材(3)および第2回転部材(1
0)と、支持部(7a)と係合部(7b)およびこれら
支持部(7a)と係合部(7b)の間の被挾持部(7
c)が設けられ、前記第1回転部材(3)の側面または
前記第2回転部材(10)の側面に支持部材(6)によ
り回動自在に支持された平板状の複数の係合部材(7)
と、この係合部材(7)の被挾持部(7c)を保持する
前記係合部材(7)と同数の保持部(9c)と、前記第
1回転部材(3)の側面または前記第2回転部材(1
0)の側面に固定された基部(9a)と、これら保持部
(9c)と基部(9a)とを連結した板厚方向に弾性変
形可能な複数の連結部(9d)が設けられ、円周方向に
おいて隣接する連結部(9d)の間に保持部(9c)が
設けられた平板状の保持板(9)と、前記係合部材
(7)の係合部(7b)が係合された前記係合部材
(7)と同数の係止部(11c)が設けられ、前記第2
回転部材(10)または前記第1回転部材(3)に配設
された係止部材(11)とを備え、前記係合部材(7)
の被挾持部(7c)が前記第1回転部材(3)の側面ま
たは前記第2回転部材(10)の側面と前記保持板
(9)の保持部(9c)との間に挾持され、前記第1回
転部材(3)または前記第2回転部材(10)に過負荷
が加わったとき、前記保持板(9)の連結部(9d)の
弾性復帰力に抗して前記係合部材(7)が前記支持部材
(6)を中心に回動され、前記係合部材(7)の係合部
(7b)が前記係止部材(11)の係止部(11c)か
ら離脱することを特徴とする。
【0006】第2の発明は、第1の発明において、係合
部材(7)の被挾持部(7c)に形成された係合凸部
(7d)と、保持板(9)の保持部(9c)に形成され
前記係合凸部(7d)が係合された係合凹部(9b)が
設けられ、係合部材(7)の係合部(7b)が係止部材
(11)の係止部(11c)から離脱したとき、係合部
材(7)の係合凸部(7d)が保持板(9)の内周面よ
り内側または保持板(9)の外周面より外側に飛び出す
ように組み付けたことを特徴とする。
【0007】第3の発明は、第1、第2の発明におい
て、軸線方向に延設された円筒部(11b)の内周面ま
たは外周面に係合部材(7)と同数の係止部(11c)
が形成された環状の係止部材(11)を設け、第2回転
部材(10)または第1回転部材(3)と係止部材(1
1)とをダンパ機構(12)を介して連結したことを特
徴とする。
【0008】第4の発明は、第1、2または第3の発明
において、係合部材(18、20、25)に弾性部材
(19、24、27)を設け、係合部を係止部に圧入嵌
合したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示した実施の
形態により説明する。図1〜図4には、カーエアコン用
コンプレッサに組み付けられた動力伝達機構が示され、
図1は平面図、図2は図1の断面図、図3は第1回転部
材の背面図、図4は第2回転部材の平面図である。
【0010】これら図面において動力伝達機構1は、エ
ンジンやモータの動力により駆動されるカーエアコン用
コンプレッサ2に組み付けられている。カーエアコン用
コンプレッサ2は、回転軸2aの先端がハウジングの円
筒状の突出部2bから外側に突出した構成であり、回転
軸2aに配設された第1回転部材(ハブ)3と、突出部
2bの外周面に軸受17を介して回転自在に支持された
第2回転部材(プーリ)10とが同軸線上に設けられて
いる。
【0011】第1回転部材3は、段付き穴が貫通してい
るとともに、小径側の穴を回転軸2aの先端に形成され
たスプライン溝にスプライン嵌合されるスプライン穴と
した円筒部3aと、この円筒部3aの回転軸2aの突出
側端部から半径方向外側に延設された円板状のフランジ
部3bが一体に形成されている。また円筒部3aの大径
側の穴には、リング状のストッパ部材4が嵌合され、円
筒部3aの開口部の内周面をかしめ加工することにより
固定されている。このような第1回転部材3は、回転軸
2aの先端がストッパ部材4に当接するまで円筒部3a
を回転軸2aにスプライン嵌合した後、ストッパ部材4
の中心穴からボルト5を挿入して回転軸2aのネジ穴に
螺合することにより、回転軸2aに一体回転可能に装着
される。なお、回転軸2aの先端とストッパ部材4との
間に、第1回転部材3と第2回転部材10との間の寸法
を微調整するためのシムを介在する場合がある。
【0012】第1回転部材3のフランジ部3bには、円
周方向を3等分した位置に穿設された貫通穴と、同様に
円周方向を3等分した位置に穿設されたネジ穴が、同一
円周上に60度位相をずらせて設けられている。またフ
ランジ部3bの内側面(第2回転部材10側の側面)に
は、貫通穴に挿入され頭部がかしめ加工された支持部材
としてのリベット6により係合部材7が回動自在に支持
され、ネジ穴に螺合された取付けネジ8により保持板9
が固定されている。
【0013】係合部材7は、板厚の薄い金属板をプレス
機械により平面視略矩形状に打ち抜き加工されたもので
あり、長手方向の一方側がリベット6を挿入する貫通穴
が穿設された支持部7aとして設けられている。また係
合部材7は、その長手方向の他方側が、第1回転部材3
のフランジ部3bの外周面より半径方向外側に突出した
係合部7bとして設けられ、円弧状の端面が後述する係
止部11cの係止面に当接する係合面として形成されて
いる。さらに係合部材7は、支持部7aと係合部7bと
の間が被挾持部7cとして構成され、第2回転部材10
側に押し出された係合凸部としての突起7dが形成され
ている。
【0014】保持板9は、板厚の薄い金属板をプレス機
械により設定された形状に打ち抜き加工されたものであ
り、取付けネジ8が挿入される貫通穴が穿設された基部
9aと、係止部材7の突起7dが係合された係止凹部と
しての貫通穴9bが穿設された保持部9cが形成されて
いる。また保持板9には、基部9aと保持部9cとを連
結するとともに、内周面が異なる曲率半径の円弧面によ
り形成され基部9aから保持部9cに向かって板幅が漸
次狭くなる連結部9dが同一円周上に間隔をおいて設け
られ、円周方向において隣接する連結部9dの間に保持
部9cが設けられた形状に形成されている。
【0015】このような形状の保持板9は、第1回転部
材3のフランジ部3bの内側面に係合部材7をリベット
6により回動自在に取付けた後、係合部材7の突起7d
を貫通穴9bに嵌合させた状態でフランジ部3bの内側
面に積み重ねられ、基部9aが取付けネジ8によりフラ
ンジ部3bに固定される。また保持板9は、係合部材7
を介在してフランジ部3bに固定することにより、係合
部材7の板厚分、連結部9dが弾性変形をするので、そ
の連結部9dの弾性復帰力により係合部材7の被挾持部
7cがフランジ部3b側に押圧される。
【0016】このように組み立てられた第1回転部材3
は、第2回転部材10に後述するダンパ機構12を介し
て連結された係止部材11の係止部11cに係合部材7
の係合部7bを係合させることにより第2回転部材10
と連結される。
【0017】第2回転部材10は、半径方向内側に軸受
17の外輪がインサート成形により一体に固定されてい
る合成樹脂材製プーリで構成され、回転軸2aと同軸線
上に配設されている。また第2回転部材10は、内周面
に軸受17の外輪が固着された内側円筒部10aと、外
周面にベルト溝が形成された外側円筒部10bと、内側
円筒部10aと外側円筒部10bとを連結するとともに
円周方向に間隔をおいて一体に形成された複数の径方向
リブ10cと、隣接する径方向リブ10cの回転軸2a
の突出側端部、および内側円筒部10aと外側円筒部1
0bの回転軸2aの突出側端部を連結した複数の略扇形
状のフランジ部10dが一体に形成されている。
【0018】そして、内側円筒部10aと外側円筒部1
0bとの間において一対の径方向リブ10cとフランジ
部10dにより囲まれた収容部Sが設けられ、その収容
部Sにダンパ機構12が構成されている。このような第
2回転部材10は、コンプレッサ2の突出部2bに軸受
17の内輪を嵌合してスナップリング13を突出部2b
の係止溝に係止することにより、コンプレッサ2のハウ
ジングに回転自在に支持されている。なお符号10e
は、隣接する収容部Sの間において隣接する径方向リブ
10cの側面を連結するとともに、内側円筒部10aの
外周面と外側円筒部10bの内周面を連結した周方向リ
ブである。また符号10fは、係止部材11を取付ける
ための貫通穴である。
【0019】第2回転部材10の収容部Sに収容された
ダンパ機構12は、中心に貫通穴が穿設され外周面が収
容部Sの壁面に嵌合されたダンパゴム14と、中心にネ
ジ穴が穿設された鍔付き筒状のナット部材15が設けら
れている。またダンパ機構12は、ナット部材15の筒
状部が挿入されたダンパゴム14を収容部Sに嵌合する
とともに、ナット部材15の筒状部の先端をフランジ部
10dの貫通穴10fまで挿入して、係止部材11の内
フランジ部11aを介在した状態で取付けネジ16をナ
ット部材15のネジ穴に螺合することにより、収容部S
内に組み付けられている。
【0020】さらに、ナット部材15の筒状部の外周面
とフランジ部10dの貫通穴10fの周壁との間、およ
びナット部材15の鍔部の外周面と径方向リブ10cの
側面との間には隙間が形成され、ダンパゴム14は弾性
変形を可能に収容部S内に組み付けられている。また係
止部材11の内フランジ部11aは、ダンパゴム14の
弾性復帰力によりフランジ部10dに当接している。
【0021】係止部材11は、板厚の薄い金属板を断面
L字状に折り曲げることにより形成された環状の部材で
あり、ダンパ機構12と連結された内フランジ部11a
と、この内フランジ部11aの外周面から第1回転部材
3のフランジ部3bの半径方向外側まで延設された円筒
部11bが形成されている。また、円筒部11bの内周
面には、係合部材7の係合部7bが係合される円弧状の
溝からなる係合部材7と同数の係止部11cが円周方向
に間隔をおいて一体に形成されている。なお符号11d
は、取付けネジ16の逃げ溝として形成された円弧状の
溝である。
【0022】このような構成からなる実施の形態の動力
伝達機構1は、第2回転部材10をカーエアコン用コン
プレッサ2の突出部2bに回転自在に組み付けるととも
に、係合部材7の係合部7bを係止部材11の係止溝1
1cに係合させながら第1回転部材3を回転軸2aにス
プライン嵌合してボルト5を回転軸2bに螺合すること
により、カーエアコン用コンプレッサ2への組み付けが
完了する。
【0023】また動力伝達機構1は、保持板9の連結部
9dの弾性復帰力により、係合部材7の被挾持部7cが
第1回転部材3のフランジ部3bと保持板9の保持部9
cとの間で挾持され、これら部材と摩擦結合されている
ので、その摩擦結合力により第2回転部材10と第1回
転部材3が一体に回転してカーエアコン用コンプレッサ
2が駆動される。また、第2回転部材10と係止部材1
1との間にダンパ機構12を設けたので、第2回転部材
10に動力が伝達されたときに摩擦結合部分に作用する
衝撃や、動力伝達中におけるトルク変動により摩擦結合
部分に作用する衝撃を吸収することができる。
【0024】さらに、回転軸2aに過負荷が加わったと
き、第1回転部材3は制動された状態になるので、第2
回転部材10に伝達されている動力により、係合部材7
が保持板9の連結部9dの弾性復帰力に抗してリベット
6を中心に回動され、係合部材7の係合部7bが係止部
材11の係止部11cから離脱する。したがって、第2
回転部材10から第1回転部材3への動力伝達が遮断さ
れる。また、係合部材7の係合凸部7dは、保持板9の
貫通穴9bから離脱して保持板9の内周面の内側に飛び
出すとともに、回動された係合部材7は、保持板9の連
結部9dとフランジ部3bとの間に挾持され、離脱した
状態が維持される。
【0025】このような作用からなる動力伝達機構1
は、係合部材7を円周方向において隣接する連結部9d
の間に設けられた保持板9の保持部9cと第1回転部材
3のフランジ部3bとの間に挾持したので、第2回転部
材10の回転方向に関係なく、動力伝達機構1をカーエ
アコン用コンプレッサ2に組み付けることができる。
【0026】次に、この発明を別の実施の形態を示した
図面により説明する。この種の動力伝達機構は、カーエ
アコン用コンプレッサ2に組み付けたとき、部品の加工
誤差により係合部材7の係合部7bと係止部材11の係
止部11cとの間に隙間が形成されると、円周方向に間
隔をおいて設けられた係合部材7の係合部7bに作用す
る回転方向の押圧力が不均衡になり、設定値以下の負荷
が回転軸2aに加わったときにも動力伝達が遮断される
ことがある。このような課題を解決するためには、動力
伝達機構をコンプレッサに組み付けたとき、係合部と係
止部との間に隙間が形成されないように対策を講じる必
要がある。
【0027】図5は、別の実施の形態として図示された
係合部材であり、(a)は平面図、(b)は断面図であ
る。この図面の係合部材18は、平面視略矩形状に形成
され、リベット6が挿入される貫通穴が穿設された長手
方向の一方端の支持部と、端面が平面視山形に形成され
た長手方向の他方端の係合部と、係合凸部としての突起
18bが形成された長手方向の略中央の被挾持部が設け
られた係合板18aと、この係合板18aの係合部の外
周面に固着され、係止部材11の係止部11cに圧入さ
れるゴム19(弾性部材)が設けられている。したがっ
て、このような係合部材18が取付けられた動力伝達機
構は、係合部材18の係合部と係止部材11の係止部1
1cとの間に隙間が形成されることがないので、設定値
以下の負荷により動力伝達が遮断されることはない。
【0028】図6は、別の実施の形態として図示された
係合部材であり、(a)は平面図、(b)は断面図であ
る。この図面の係合部材20は、平面視略矩形状に形成
され、係合凸部としての突起21aが形成された第1の
係合板21と、この第1の係合板21と相似形状の第2
の係合板22、第3の係合板23が重ねられて一体に固
着されている。また、凹陥状の外周面には、リング状の
ゴム24(弾性部材)が嵌合されている。さらに係合部
材20は、長手方向の一方端をリベット6が挿入される
貫通穴が穿設された支持部とし、長手方向の他方端を係
合部とするとともに、長手方向の略中央を被挾持部とし
て設けられている。このような係合部材20は、ゴム2
4が係止部材11の係止部11cに圧入嵌合される。し
たがって、係合部材20が取付けられた動力伝達機構
は、係合部材20の係合部と係止部材11の係止部11
cとの間に隙間が形成されることがないので、設定値以
下の負荷により動力伝達が遮断されることはない。
【0029】図7の(a)〜(c)は、別の実施の形態
として図示された係合部材であり、(a)は平面図、
(b)は断面図、(c)は背面図である。この図面の係
合部材25は、突起26aが形成された平面視略矩形状
の第1の係合板26と、長手方向の他方端が第1の係合
板26の板幅より広い板幅に形成され、かつ長手方向の
略中央から他方端にスリット27aが形成された第2の
係合板27(弾性部材)が設けられている。またこの係
合部材25は、リベット6が挿入される貫通穴が穿設さ
れた長手方向の一方端を支持部とし、長手方向の他方端
を係合部とするとともに、長手方向の略中央を被挾持部
として設けられている。このような係合部材25は、第
2の係合板27における長手方向の他方端側を弾性変形
させて板幅を狭くした状態で、係合部が係止部材11の
係止部11cに圧入される。したがって、係合部材25
が取付けられた動力伝達機構は、係合部材25の係合部
と係止部材11の係止部11cとの間に隙間が形成され
ることがないので、設定値以下の負荷により動力伝達が
遮断されることはない。
【0030】以上、実施の形態として図示した動力伝達
機構を説明したが、この発明の動力伝達機構は、カーエ
アコン用コンプレッサを駆動するモータ等に組み付けて
使用することができる。また、係合部材7を第2回転部
材10の側面に設け係止部材11を第1回転部材3に設
けた構成や、係止部材11の円筒部11bの外周面に係
止部11cを設け、係止部材7を係止部材11の円筒部
11bより半径方向外側に設けた構成にすることができ
る。さらに係合部材7や係止部材11の形状、材質も、
コンプレッサ等に伝達する動力の大きさに応じた設計条
件を満足するものであれば、設計を変更することができ
る。また、ダンパ機構12が必要ない場合は、第2回転
部材10と係止部材11を一体に樹脂成形した構成や、
第2回転部材10の側面から軸線方向に突出した円柱状
の係止部材と、係合部に円柱状の係止部材が係合される
円弧状の溝が形成された係合部材を設けた構成などに、
設計を変更することができる。
【0031】
【発明の効果】第1の発明は、第1回転部材の側面また
は第2回転部材の側面に支持部材により回動自在に支持
された平板状の複数の係合部材と、円周方向において隣
接する連結部の間に保持部が設けられ第1回転部材の側
面または第2回転部材の側面に固定された平板状の保持
板と、第2回転部材または第1回転部材に配設された係
止部材とを備え、係合部材の被挾持部が第1回転部材の
側面または第2回転部材の側面と保持板の保持部との間
に挾持され、過負荷が加わったとき、保持板の連結部の
弾性復帰力に抗して係合部材が支持部材を中心に回動さ
れ、係合部材の係合部が係止部材の係止部から離脱する
ように組み付けたので、第2回転部材の回転方向に関係
なくコンプレッサ等に組み付けることができる動力伝達
機構を提供することができる。
【0032】第2の発明は、第1の発明において、係合
部材の被挾持部に形成された係合凸部と、保持板の保持
部に形成され係合凸部が係合された係合凹部が設けら
れ、係合部材の係合部が係止部材の係止部から離脱した
とき、係合部材の係合凸部が保持板の内周面より内側ま
たは保持板の外周面より外側に飛び出すように組み付け
たので、保持板の連結部の弾性復帰力により、係合部材
を係止部から離脱した状態に、確実に保持することがで
きる。したがって、例えば動力伝達が遮断されて空転し
ている第2回転部材側の係止部に、外部振動により揺動
した係合部材が当接するようなことがなく、動力伝達の
遮断後における当打音の発生や係合部材や係止部材の破
損を防止することができる。
【0033】第3の発明は、第1、第2の発明におい
て、軸線方向に延設された円筒部の内周面または外周面
に係合部材と同数の係止部が形成された環状の係止部材
を設け、第2回転部材または第1回転部材と係止部材と
をダンパ機構を介して連結したので、係合部材の被挾持
部を第1回転部材または第2回転部材と保持板の保持部
との間に挾持した摩擦結合部分に作用する衝撃をダンパ
機構で吸収することができる。
【0034】第4の発明は、第1、第2または第3の発
明において、係合部材に弾性部材を設け、係合部を係止
部に圧入嵌合したので、円周方向に間隔をおいて配設さ
れた各係合部材に作用する回動方向の押圧力が均等にな
り、設定値以下の負荷により動力伝達が遮断されるよう
なことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力伝達機構の平面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】第1回転部材の背面図である。
【図4】第2回転部材の平面図である。
【図5】別の実施の形態として図示された係合部材であ
り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図6】別の実施の形態として図示された係合部材であ
り、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図7】別の実施の形態として図示された係合部材であ
り、(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は背面図
である。
【符号の説明】
3 第1回転部材 7 係合部材 9 保持板 10 第2回転部材 11 係止部材 12 ダンパ機構 18 係合部材 20 係合部材 25 係合部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸線上で互いに回転自在に配設された
    第1回転部材および第2回転部材と、 支持部と係合部およびこれら支持部と係合部の間の被挾
    持部が設けられ、前記第1回転部材の側面または前記第
    2回転部材の側面に支持部材により回動自在に支持され
    た平板状の複数の係合部材と、 この係合部材の被挾持部を保持する前記係合部材と同数
    の保持部と、前記第1回転部材の側面または前記第2回
    転部材の側面に固定された基部と、これら保持部と基部
    とを連結した板厚方向に弾性変形可能な複数の連結部が
    設けられ、円周方向において隣接する連結部の間に保持
    部が設けられた平板状の保持板と、 前記係合部材の係合部が係合された前記係合部材と同数
    の係止部が設けられ、前記第2回転部材または前記第1
    回転部材に配設された係止部材とを備え、 前記係合部材の被挾持部が前記第1回転部材の側面また
    は前記第2回転部材の側面と前記保持板の保持部との間
    に挾持され、 前記第1回転部材または前記第2回転部材に過負荷が加
    わったとき、前記保持板の連結部の弾性復帰力に抗して
    前記係合部材が前記支持部材を中心に回動され、前記係
    合部材の係合部が前記係止部材の係止部から離脱するこ
    とを特徴とする動力伝達機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された動力伝達機構にお
    いて、係合部材の被挾持部に形成された係合凸部と、保
    持板の保持部に形成され前記係合凸部が係合された係合
    凹部が設けられ、係合部材の係合部が係止部材の係止部
    から離脱したとき、係合部材の係合凸部が保持板の内周
    面より内側または保持板の外周面より外側に飛び出すよ
    うに組み付けたことを特徴とする動力伝達機構。
  3. 【請求項3】 請求項1、2に記載された動力伝達機構
    において、軸線方向に延設された円筒部の内周面または
    外周面に係合部材と同数の係止部が形成された環状の係
    止部材を設け、第2回転部材または第1回転部材と係止
    部材とをダンパ機構を介して連結したことを特徴とする
    動力伝達機構。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載された動力
    伝達機構において、係合部材に弾性部材を設け、係合部
    を係止部に圧入嵌合したことを特徴とする動力伝達機
    構。
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