JPWO2016088406A1 - 画像処理装置及び方法、並びに撮像装置、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

歪み補正対象領域(Atc)を分割して歪み補正を行う場合に、歪み補正対象領域の分割領域を歪み補正して歪み補正後分割領域画像(D3)を生成し、複数の歪み補正後分割領域画像(D3)を結合して歪み補正後画像(D4)を生成する。歪み補正後画像(D4)の各画素について、当該画素を含む分割領域及びその周囲の分割領域のスケーリング率(MR)に応じてゲイン(Gp)を定め、当該画素の高周波数成分(D6)に乗算して、歪み補正後画像(D4)の当該画素の画素値に加算する。歪み補正後画像(D4)の分割領域毎の解像感の違いを緩和し、良好な解像感の画像を得ることができるようになる。

Description

本発明は、光学的な歪みを有するレンズを用いて撮像された画像の歪みを補正する画像処理装置及び方法、並びに上記の画像処理装置を用いた撮像装置に関する。本発明はまた、画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム、及び該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体に関する。
従来から監視カメラ、車載カメラ等において、広角レンズ、例えば魚眼レンズを用いて広範囲の画像を撮像し、画像処理によってレンズの光学的な歪みによる画像歪みを補正して出力する画像処理装置が用いられている。
このような画像処理装置では、補正後の画像における画素の位置に対応する補正前の画像中の位置を座標変換により求め、求めた位置の画素値を近傍の画素値で補間することによって画像歪みを補正する。そのような処理において、近傍の画素値を処理遅延なく参照することができるようにするために、高速にアクセス可能なラインバッファ等が用いられる。
上記のような座標変換によって画像歪みを補正した場合に、画像の中心に比べ周辺での補正量が比較的大きくなる。このため、補正後の画像においては中心から周辺に向かうに従って解像性能が低下してしまう。
これに対し、輪郭強調処理を利用して、光学的な画像歪みが大きくなるほど輪郭強調レベルが大きくなるように強調係数を設定することにより、画像の歪み補正に起因する解像感の低下を補うことが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−242125号公報(段落番号0053〜0065、図4〜6)
ところで、画素数の多い歪み画像の歪みを補正する画像処理装置では、ラインバッファ等の容量を削減するために、歪み補正対象となる画像領域を分割して、各分割領域の画像歪みを補正し、歪み補正後の画像を結合して、歪み補正対象領域全体の歪み補正後画像を生成する構成とする場合がある。このような場合、光学的な画像歪み量よりも、分割領域毎の歪み補正前と歪み補正後の画像のサイズの違いが出力画像の画質に影響を与えることがある。
歪み補正は、補正対象領域の局所的なスケーリング(拡大又は縮小)と捉えることができる。そのため、例えば、分割領域の歪み補正後の画像が互いに同一のサイズを有し、歪み補正前の分割領域のサイズが互いに異なる場合、分割領域毎に異なるスケーリング率のスケーリングが行われたことを意味し、分割領域毎に異なる解像感の画質となる。この様な場合に、上記従来の技術を用いて、歪み補正対象領域を分割し、分割領域毎に歪み補正処理を行うと、分割領域毎に異なる解像感となり、特に、分割領域の境界では解像感の連続性が得られない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、入力画像中の歪み補正対象領域を分割し、分割領域毎に歪み補正を行い、分割領域毎の歪み補正後画像を結合して、歪み補正対象領域の歪み補正後画像を生成する際に、分割領域の境界で連続した解像感が得られるようにすることを目的とする。
本発明の画像処理装置は、
入力画像から歪み補正対象領域の一部を成す分割領域を含む複数の部分領域画像を順次切り出して、該部分領域画像又は該部分領域画像を縮小することで得られる画像を、前記分割領域又は前記分割領域に対応する縮小後の分割領域の画像を含む参照画像として順次出力する参照画像生成手段と、
それぞれ前記複数の参照画像に含まれる前記分割領域又は前記縮小後の分割領域の画像を歪み補正し、複数の歪み補正後分割領域画像を順次出力する歪み補正手段と、
前記複数の歪み補正後分割領域画像を結合して、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像を生成する画像結合手段と、
前記歪み補正後画像の高周波数成分画像を生成する高周波数成分画像生成手段と、
前記複数の歪み補正後分割領域画像の各々について、当該歪み補正後分割領域画像のサイズと、当該歪み補正後分割画像に対応する前記参照画像内の前記分割領域又は前記縮小後の分割領域のサイズとから、分割領域スケーリング率を算出するスケーリング率算出手段と、
前記歪み補正後画像を構成する複数の画素を順次注目画素として指定する画素指定手段と、
前記歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素を含む前記歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率と、当該歪み補正後分割領域画像に隣接する1又は2以上の歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率とから、前記注目画素についての画素ゲインを算出する画素ゲイン算出手段と、
前記高周波数成分画像の、前記注目画素に対応する画素の画素値に、前記注目画素の画素ゲインを乗算して調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値を出力する調整手段と、
前記歪み補正後画像の前記注目画素の画素値と前記調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値とを加算した結果を、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素の画素値として出力する加算手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、分割領域毎に歪み補正処理を行い、歪み補正後分割領域画像を結合することで、歪み補正処理に際し、分割領域相互間でスケーリング率が異なることによって起こる解像感の不均一性或いは不連続性を軽減することができる。
本発明に係る撮像装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の画像処理装置を示す図である。 (A)及び(B)は、歪み補正対象領域の画像、及び対応する歪み補正後の画像の一例を示す図である。 (A)及び(B)は、歪み補正対象領域の画像及び対応する歪み補正後の画像の他の例を示す図である。 実施の形態1で用いられる参照画像生成手段の構成例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、分割領域と、分割領域に外接する矩形の領域と、分割領域の周辺の領域と、分割領域及びその周辺の領域を含む矩形の領域と、歪み補正後分割領域画像の関係を示す図である。 (A)〜(C)は、歪み補正手段による、歪み補正後分割領域画像の生成方法を模式的に示した図である。 分割領域スケーリング率と分割領域ゲインaの関係の例を示す図である。 分割領域ゲインを用いた画素ゲインの算出方法を示す図である。 本発明の実施の形態2の画像処理装置を示すブロック図である。 実施の形態2で用いられる参照画像生成手段の構成例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、縮小前の部分領域画像の一例における分割領域と、対応する縮小後の部分領域画像における、分割領域に対応する領域及び該領域に外接する矩形の領域を示す図である。 (A)及び(B)は、参照画像生成手段の画像縮小手段によって行われる画像の縮小の異なる例を示す図である。 画像縮小手段による、縮小画像の画素値を算出する処理の手順を示すフロー図である。 画像縮小手段による、縮小画像の画素値を算出する処理の手順を示すフロー図である。 画像縮小手段による、縮小画像の画素値を算出する処理の手順を示すフロー図である。 図13(A)に示す画素配置の場合に、図14〜図16の処理の進行に伴う各変数の変化を示す図である。 本発明の実施の形態3の画像処理装置として用い得るコンピュータを示す図である。 図18のコンピュータで実施される画像処理方法を示すフロー図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の撮像装置の構成を示す図である。
図示の撮像装置は、レンズ101、撮像素子102、前処理部103、歪み補正処理部104、後処理部105、及び映像信号出力端子106を備える。
レンズ101は、光学的な歪みを有するレンズ、例えば、広角レンズ、例えば半球状空間を撮影可能な魚眼レンズである。
撮像素子102は、CCDあるいはCMOS画像センサからなり、レンズ101により結像された光学像を電気信号に変換し、撮像画像を表すアナログ画像信号D102を出力する。
前処理部103は、撮像素子102からのアナログ画像信号D102に対して、CDS(相関二重サンプリング)処理、ゲイン処理、A/D変換処理等を行い、撮像画像を表すデジタル画像信号D103を出力する。
撮像素子102と前処理部103とで、被写体からの光を受けることで、被写体を撮像し撮像画像を表すデジタル画像信号D103を出力する撮像部が構成されている。
歪み補正処理部104は、前処理部103からのデジタル画像信号D103で表される撮像画像の一部を成す歪み補正対象領域の画像に対して、後述するように高周波数成分を強調しながら歪み補正処理を行う。
後処理部105は、歪み補正処理部104で歪み補正することで得られた画像に対して、出力装置(表示装置等)に応じたYCbCr変換、カラーマトリクス変換、階調変換等の処理を行い、出力に適した映像信号D105を映像信号出力端子106から出力する。
歪み補正処理部104の一例として用い得る本実施の形態の画像処理装置を図2に示す。
図2に示される画像処理装置は、歪み補正対象領域指定手段1と、参照画像生成手段2と、歪み補正手段3と、画像結合手段4と、高周波数成分画像生成手段5と、スケーリング率算出手段6と、画素ゲイン算出手段7と、調整手段8と、加算手段9と、画素指定手段10とを備える。
歪み補正対象領域指定手段1は、前処理部103から出力されるデジタル画像信号D103で表される撮像画像中の歪み補正対象領域Atcを示す情報を、参照画像生成手段2に供給する。
歪み補正対象領域Atcの異なる例が図3(A)及び図4(A)に示されている。
図3(A)の例では、魚眼レンズにより撮影された画像のうち、特定の方位、例えば、光軸方向を中心とする領域を切り出して、画像歪みを補正する場合を想定しており、光軸方向を中心とする領域が歪み補正対象領域Atcとなっている。
図4(A)の例では、魚眼レンズにより撮影された画像のうち、特定の方向、例えば光軸方向を中心とする円弧状に切出して、水平方向の広い範囲にわたり撮影された、いわゆるパノラマ画像を生成する場合を想定しており、光軸方向を中心とする円弧状領域が歪み補正対象領域Atcとなっている。
以下では、デジタル画像信号D103で表される撮像画像を同じ符号「D103」で示す。
参照画像生成手段2は、図3(A)に示される歪み補正対象領域Atcを、実線で示すように分割して、分割領域Ra(1,1)、Ra(2,1)、…Ra(6,6)を形成し、或いは図4(A)に示される歪み補正対象領域Atcを、実線で示すように分割して、分割領域Rc(1,1)、Rc(2,1)、…Rc(8,4)を形成する。なお、図面が煩雑となるのを避けるため、分割領域の一部についてのみ符号を付し、他については、符号を省略している。
参照画像生成手段2は、分割領域の各々とその周辺の領域とを含む領域、例えば矩形の領域の画像を撮像画像D103から順次切出して、参照画像D2として、歪み補正手段3に順次供給する。
歪み補正手段3は、各参照画像D2に含まれる分割領域に対して歪み補正を行って、歪み補正後分割領域画像D3を生成し、画像結合手段4に供給する。この処理は、参照画像生成手段2から順次供給される複数の参照画像D2に対して順次行われる。その結果、複数の歪み補正後分割領域画像D3が順次出力される。
例えば図3(A)に示される分割領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)の画像を含む複数の参照画像D2に対して順次処理が行われ、歪み補正後分割領域画像D3として、図3(B)に示される領域Rb(1,1)〜Rb(6,6)の画像が生成される。或いは、図4(A)に示される分割領域Rc(1,1)〜Rc(8,4)の画像を含む複数の参照画像D2に対して順次処理が行われ、歪み補正後分割領域画像D3として、図4(B)に示される領域Rd(1,1)〜Rd(8,4)の画像が生成される。
図3(B)或いは図4(B)に示される領域の画像は、互いに同じサイズを有する矩形の領域の画像であり、垂直方向及び水平方向に整列したものである。
ここで、「矩形の領域」は、一対の辺が水平方向に延び、他の一対の辺が垂直方向に延びたものである。本願における他の「矩形の領域」も同じである。
画像結合手段4は、歪み補正手段3から順次出力される複数の歪み補正後分割領域画像D3を結合し、歪み補正対象領域Atcの歪み補正後画像D4を生成し、高周波数成分画像生成手段5及び加算手段9へ供給する。図3(B)の例では、歪み補正後画像D4は、領域Rb(1,1)〜Rb(6,6)の画像から成り、図4(B)の例では、歪み補正後画像D4は、領域Rd(1,1)〜Rd(8,4)の画像から成る。
歪み補正後画像D4における、歪み補正後分割領域画像D3の位置を座標(s,t)で表し、該位置にある歪み補正後分割領域画像を符号D3(s,t)で表す。但し、sは1〜Sのいずれか、tは1からTのいずれかである。ここでSはsの最大値であり、Tはtの最大値である。図3(B)の例では、Rb(1,1)〜Rb(6,6)がD3(s,t)に相当し、S及びTともに6である。図4(B)の例では、Rd(1,1)〜Rb(8,4)がD3(s,t)に相当し、Sは8、Tは4である。
また、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対応する参照画像を符号D2(s,t)で表す。但し、複数の歪み補正後分割領域画像のいずれであるかを強調する必要がないときは、単に符号D3で表す。同様に、複数の参照画像のいずれであるかを強調する必要がないときは、単に符号D2で表す。
歪み補正後画像D4における各画素の位置を座標(p,q)で表し、該位置にある画素及びその画素値をD4(p,q)で表す。
複数の歪み補正後分割領域画像D3(s,t)が結合されて歪み補正後画像D4となるが、歪み補正後画像D4の各画素D4(p,q)に対応する、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の画素は同じ座標値(p,q)で表される位置にあるものとして、符号PD3(p,q)で表し、該画素の画素値も同じ符号PD3(p,q)で表す。
高周波数成分画像生成手段5は、歪み補正後画像D4から高周波数成分を取り出して高周波数成分画像D5を生成し、調整手段8に供給する。高周波数成分の取り出しは、例えば、水平方向及び垂直方向のそれぞれについてハイパスフィルタ処理を行うことで可能である。代わりに、解像感を向上させる超解像の処理等を行っても良い。高周波数成分画像D5のうち、歪み補正後画像D4の画素D4(p,q)に対応する画素(対応する位置の画素)及びその画素値を符号D5(p,q)で表す。
スケーリング率算出手段6は、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)のサイズと、該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対応する参照画像D2内の分割領域のサイズとから、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の各々についての分割領域スケーリング率MR(s,t)を算出し、画素ゲイン算出手段7へ供給する。
なお、本願において、画像或いは画像領域に関する「サイズ」は、当該画像或いは領域に含まれる画素の数、当該画像或いは領域のある方向、例えば水平方向又は垂直方向の画素数で表される。
画素ゲイン算出手段7は、スケーリング率算出手段6で複数の歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についてそれぞれ算出された分割領域スケーリング率MR(s,t)に基づいて、歪み補正後画像D4の各画素D4(p,q)についてのゲイン(画素ゲイン)Gp(p,q)を算出し、調整手段8に出力する。
調整手段8は、高周波数成分画像D5と、画素ゲインGpとを乗算し、調整後高周波数成分画像D8を生成し、加算手段9へ供給する。この処理は、画素毎に行われる。即ち、調整手段8は、歪み補正後画像D4の各画素D4(p,q)についてのゲインGp(p,q)を、高周波数成分画像D5の、対応する画素の画素値D5(p,q)に乗算し、調整後高周波数成分画像D8の、対応する画素の画素値D8(p,q)を生成して、加算手段9へ供給する。
加算手段9は、歪み補正後画像D4と調整後高周波数成分画像D8とを加算し、加算結果を最終的な歪み補正後画像D104として出力する。この処理も画素毎に行われる。即ち、加算手段9は、歪み補正後画像D4の各画素の画素値D4(p,q)と、調整後高周波数成分画像D8の、対応する画素の画素値D8(p,q)を加算し、加算結果を最終的な歪み補正後画像D104の対応する画素の画素値D104(p,q)として出力する。
画素指定手段10は、歪み補正後画像D4中の画素D4(p,q)を順次注目画素として指定し、指定した注目画素の位置(p,q)を示す情報D10を、画像結合手段4、高周波数成分画像生成手段5、画素ゲイン算出手段7、調整手段8及び加算手段9に通知する。画像結合手段4、高周波数成分画像生成手段5、画素ゲイン算出手段7、調整手段8及び加算手段9は、画素指定手段10による注目画素の位置の指定に従って、対応する画素についての処理を行う。
即ち、画像結合手段4は、歪み補正後画像D4の、指定された画素の画素値D4(p,q)を出力する。高周波数成分画像生成手段5は、高周波数成分画像D5の、指定された画素の画素値D5(p,q)を出力する。画素ゲイン算出手段7は、指定された画素D4(p,q)についての画素ゲインGp(p,q)を算出して出力する。調整手段8は、高周波数成分画像生成手段5から出力された、指定された画素の画素値D5(p,q)に、画素ゲイン算出手段7から出力された、指定された画素についての画素ゲインGp(p,q)を乗算して出力する。加算手段9は、画像結合手段4から出力された、指定された画素についての画素値D4(p,q)に、調整手段8から出力された画素値D8(p,q)を加算して、指定された画素についての画素値D104(p,q)として出力する。
以下に歪み補正対象領域指定手段1、参照画像生成手段2、歪み補正手段3、スケーリング率算出手段6、及び画素ゲイン算出手段7の動作をより詳細に説明する。
歪み補正対象領域指定手段1は、上記のように、撮像画像D103中の歪み補正対象領域Atcを示す情報を参照画像生成手段2に供給するのみならず、歪み補正対象領域Atcの光学的な歪み特性Chcを示す情報を、参照画像生成手段2に供給する。歪み特性Chcを示す情報を同じ符号「Chc」で示す。
歪み補正対象領域指定手段1はまた、歪み補正後画像D104のサイズを、ユーザーからの指定或いは撮像装置の出力画像のサイズの制約に基づいて決定し、決定したサイズScaを示す情報を、歪み補正手段3に供給する。サイズScaを表す情報を同じ符号「Sca」で示す。
歪み補正対象領域指定手段1はまた、歪み補正処理方式Sdcを決定し、決定した歪み補正処理方式Sdcを示す情報を歪み補正手段3に供給する。
参照画像生成手段2は、図5に示すように、部分領域画像切出し手段21と、特性情報生成手段22とを備える。
部分領域画像切出し手段21は、上記のように、歪み補正対象領域Atcを、例えば図3(A)或いは図4(A)に示すように分割して、分割領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)或いはRc(1,1)〜Rc(8,4)を形成する。分割領域の一つ、即ち図4(A)の分割領域Rc(8,4)が図6(A)に符号Abで示されている。図6(B)は分割領域Abに対応する歪み補正後分割領域画像D3を示す。図6(A)及び(B)で領域Ab及び画像D3の4隅の「○」、「△」、「□」、「×」、及びこれらを結ぶ矢印付きの線は、歪み補正前の画像における位置と、歪み補正後の画像における位置の対応関係を示す。
なお、図3(B)の例では、歪み補正後画像の矩形の領域Rb(1,1)〜Rb(6,6)が互いに同じになるように、図3(A)の分割領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)の形状及びサイズが決められている。同様に、図4(B)の例では、歪み補正後画像の矩形の領域Rd(1,1)〜Rd(8,4)が互いに同じになるように、図4(A)の分割領域Rc(1,1)〜Rc(8,4)の形状及びサイズが決められている。しかし、この点は必須ではなく、歪み補正後画像の矩形の領域として、互いに異なる形状(辺の長さの比)又はサイズのものが含まれるように、歪み補正対象領域Atcを分割しても良い。
歪み補正手段3における、歪み補正後分割領域画像D3(図3(B)の領域Rb(1,1)〜Rb(6,6)のいずれか、或いは図4(B)の領域Rd(1,1)〜Rd(8,4)のいずれかの画像)の生成には、歪み補正前の撮像画像D103のうちの、対応する分割領域(図3(A)の領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)のいずれか、或いは図4(A)の領域Rc(1,1)〜Rc(8,4)のいずれか)の画素のみならず、その周辺の領域内の画素の位置及び画素値の情報も必要である。
図6(A)には、分割領域Abの周辺の領域が符号Adで示されている。
参照画像生成手段2の部分領域画像切出し手段21は、撮像画像D103から、分割領域Ab及びその周辺の領域Adを含む矩形の領域、例えば分割領域Ab及びその周辺の領域Adから成る領域に外接する矩形の領域Aeの画像を切出して、部分領域画像D21として出力する。
分割領域Ab及びその周辺の領域Adから成る領域に外接する矩形の領域Aeとは、分割領域Ab及びその周辺の領域Adから成る領域の全体をその内部に含み、かつ水平方向の寸法及び垂直方向の寸法がともに最小である矩形の領域である。
部分領域画像D21は、上記のように、各分割領域Abとその周辺の領域Adを含む矩形の領域であるので、互いに隣り合う歪み補正後分割領域(例えば、図4(B)の領域Rd(1,1)と領域Rd(2,1))に対応する部分領域画像D21は、互いに重なり合う。
部分領域画像切出し手段21は、それぞれ歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対応する部分領域画像D21(s,t)を順次生成する。参照画像生成手段2は、部分領域画像D21(s,t)を参照画像D2(s,t)として、歪み補正手段3に順次供給する。
参照画像生成手段2の特性情報生成手段22は、歪み補正対象領域指定手段1から供給された光学的な歪み特性Chcを示す情報から、各参照画像D2(s,t)、特にそのうちの分割領域Ab及びその周辺の領域Adの歪み補正特性Chdを示す情報を生成する。参照画像生成手段2は、各参照画像D2(s,t)とともに、当該参照画像D2(s,t)の歪み補正特性Chdを示す情報を、歪み補正手段3に供給する。
参照画像生成手段2の部分領域画像切出し手段21は、さらに、各参照画像D2(図6(A))内の分割領域AbのサイズSzを示す情報を生成して、スケーリング率算出手段6に供給する。
分割領域AbのサイズSzとして、例えば分割領域Abに外接する矩形の領域Acのサイズを用いる。
分割領域Abに外接する矩形の領域Acとは、分割領域Abの全体をその内部に含み、かつ水平方向の寸法及び垂直方向の寸法がともに最小である矩形の領域である。
参照画像生成手段2は、歪み補正対象領域Atcの分割に当たり、歪み補正手段3に一度に供給される参照画像D2のデータ量が過大とならないように、即ち、一度に補正処理可能なように分割領域Abのサイズを決定する。この決定に当たり、参照画像生成手段2は、撮像画像D103の光学的な歪み特性Chcをも考慮に入れ、歪み補正手段3で一度に補正処理可能な歪み補正前の画像のサイズを算出し、算出結果に基づいて、分割領域Abのサイズを決定する。
歪み補正手段3は、参照画像生成手段2から供給された各参照画像D2(s,t)のうちの分割領域Abの画像を歪み補正して、対応する歪み補正後分割領域画像D3(s,t)を生成する。この歪み補正に当たっては、分割領域Ab及びその周辺の領域Ad内の画素を利用する。
また、歪み補正手段3は、歪み補正後分割領域画像D3のサイズの決定に当たり、歪み補正後画像D104のサイズを表す情報Scaを参照する。即ち、このサイズScaに基づいて、各歪み補正後分割領域画像D3のサイズを決める。
歪み補正手段3は、画像メモリ31、画素値補間手段32、及び歪み補正パラメータ出力手段33を備える。
図7(A)〜(C)は、歪み補正手段3における歪み補正後分割領域画像D3の生成、特にその座標変換の一例を模式的に示した図である。
図7(A)〜(C)では、撮像画像D103が樽型の歪みを持つレンズで撮影されることで形成されたものである場合を想定している。また、一例として、図7(A)に示される、歪み補正対象領域Atcの一部(太線で示す)を成す分割領域Abを含む参照画像D2が参照画像生成手段2から歪み補正手段3へ入力される場合を想定している。
図7(C)は、歪み補正後分割領域画像D3における各画素の位置を「●」で示す。図7(B)は、歪み補正後分割領域画像D3の各画素の位置(図7(C)の「●」印)に対応する、参照画像D2内の位置(補間位置)を「●」印で示すとともに、参照画像D2の各画素の位置を「□」印で示す。
歪み補正後分割領域画像D3の生成のため、歪み補正手段3はまず、参照画像D2の全体を画像メモリ31に保持する。画像メモリ31に書き込まれた参照画像D2は、図7(B)に示すように、歪みを有する画像である。
画素値補間手段32は、画像メモリ31から、参照画像D2の画素のうち、歪み補正後分割領域画像D3の各画素の位置(図7(C)の「●」印)に対応する位置(図7(B)の「●」印)の近傍に位置する画素(□)の値を読み出し、読み出した画素の値を用いた補間処理によって歪み補正後分割領域画像D3の画素(●)の値を求める。
歪み補正後分割領域画像D3の各画素の位置に対応する参照画像D2内の位置を求める処理は、歪み補正パラメータ出力手段33において、座標変換により行なわれる。歪み補正後分割領域画像D3の各画素、例えば図7(C)の画素Qcの位置の座標(p,q)に対応する参照画像D2の位置(補間位置)、例えば図7(B)の補間位置Qbの座標(h,v)は、画像の歪み率から算出される。
補間位置が算出されたら、算出された補間位置と、その近傍の画素、例えば画素P11、P12、P13、P14の位置を示す情報が、歪み補正パラメータ出力手段33から補間位置情報として供給される。近傍の画素の位置を示す情報は、補間位置に対する相対位置を示す情報であっても良い。歪み補正パラメータ出力手段33における補間位置の算出方法については後述する。
画素値補間手段32は、歪み補正パラメータ出力手段33からの補間位置情報に基づき、画像メモリ31に蓄えられている各画素のうち、補間位置情報で近傍の画素として示されている画素の画素値を読み出して、補間を行う。
補間の方法としては、最近傍補間法(nearest neighbor interpolation)、線形補間法(bi−linear interpolation)、バイキュービック法(bi−cubic interpolation)などを用いることができる。
ここでは、線形補間法を用いる場合について説明する。線形補間法は、周知の演算手法であり、図7(B)の「●」で示された補間位置に対して、近傍の4つの画素の値から補間後の画素値を線形近似により求める。図7(B)に示したように、歪み補正後分割領域画像D3の画素Qc(その座標が(p,q)で示される)に対応する補間位置Qb(その座標が(h,v)で示される)のすぐ左上の画素(Qbよりも左でかつ上に位置し、最も近い画素)の値をP11、すぐ右上の画素(Qbよりも右でかつ上に位置し、最も近い画素)の値をP21、すぐ左下の画素(Qbよりも左でかつ下に位置し、最も近い画素)の値をP12、すぐ右下の画素(Qbよりも右でかつ下に位置し、最も近い画素)の値をP22とすると、補間後の画素Qcの値は、次式(1)により求められる。
Figure 2016088406
ただし、参照画像D2において、隣接する画素間の距離が水平方向及び垂直方向ともに、「1」で表されており、m及びnは、補間位置のすぐ左上の画素(Qbの場合はP11)から補間位置までの水平方向及び垂直方向の距離を表しており、従って、上記補間位置(h,v)の、その近傍の画素に対する相対位置を表す。h及びvがともに整数部分と小数部分とを含む実数であるとし、参照画像D2の画素(□)については、h及びvがともに整数であるとすると、mはhの小数部分を、nはvの小数部分を表している。
図7(B)及び(C)に示すように補間処理を行うことで得られた値を、歪み補正後分割領域画像D3の各画素の画素値とすることで、歪み補正後分割領域画像D3が生成される。上記の補間処理はローパスフィルタ処理と同様の効果を生ずるため、歪み補正前画像である参照画像D2と比べて高周波数成分が少なくなっている。
歪み補正パラメータ出力手段33は、補間位置情報出力手段33aを備え、参照画像D2に対する歪み補正処理方式Sdcから決定される歪み補正パラメータを出力する。ここで、歪み補正パラメータは、補間位置情報出力手段33aから出力される補間位置情報(補間位置パラメータ)である。
補間位置情報出力手段33aは、歪み補正後分割領域画像D3の座標(p,q)に対応する参照画像D2の座標(h,v)を出力する。
対応する座標(h,v)は、歪み補正対象領域指定手段1にて決定される、参照画像D2に対する歪み補正処理方式Sdcに基づいて決定されるものである。具体的には、座標(h,v)は、撮像画像D103における参照画像D2の位置と、参照画像D2の歪み補正特性Chdに依存する撮像画像D103の光軸中心からの距離に応じた歪み率と、歪み補正処理方式Sdcとから演算により求めることも可能である。
撮像画像D103の光学的な歪み特性Chcは、ルックアップテーブル(LUT)の形で保持しておくこともできる。LUTを用いた場合には、撮像画像D103の光軸中からの距離に応じた歪み率の演算を行う必要がなくなるので、補間位置情報出力手段33aにおける処理の簡素化を図ることができる。
スケーリング率算出手段6は、歪み補正手段3から出力される歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の各々について、分割領域スケーリング率MR(s,t)を算出する。
各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域スケーリング率MR(s,t)は、当該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)のサイズと、当該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対応する参照画像D2(s,t)内の分割領域Abのサイズ、例えば、該分割領域Abに外接する矩形の領域Acのサイズとから算出される。
歪み補正後分割領域画像D3(s,t)のサイズは、歪み補正手段3から通知される。上記矩形の領域Acのサイズは、参照画像生成手段2から通知される。
分割領域スケーリング率MR(s,t)の算出においては、矩形の領域(上記の例のAc)の面積(領域内に含まれる画素の総数)と、歪み補正後分割領域画像D3の面積の比を取る等の方法が考えられる。また、面積の代わりに、矩形の領域の水平画素数に対する歪み補正後分割領域画像D3の水平画素数の比(水平スケーリング率)と、矩形の領域の垂直画素数に対する歪み補正後分割領域画像D3の垂直画素数の比(垂直スケーリング率)の大きい方の値を、分割領域スケーリング率MRとして算出することとしても良い。こうすることで、簡単な計算で分割領域スケーリング率を算出することができ、スケーリング率算出手段6の構成を簡略にすることができる。
上記のように、画素ゲイン算出手段7は、スケーリング率算出手段6で算出された複数の歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域スケーリング率MR(s,t)に基づいて、歪み補正後画像D4の画素D4(p,q)についてのゲイン(画素ゲイン)Gp(p,q)を算出し、調整手段8に出力する。
歪み補正後画像D4の各画素D4(p,q)の画素ゲインGp(p,q)は、当該画素に対応する画素PD3(p,q)を含む歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域スケーリング率MR(s,t)と、当該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に隣接する1又は2以上の歪み補正後分割領域画像D3(s+i,t+tj)(但し、i=−1、0又は1、j=−1、0又は1)についての分割領域スケーリング率MR(s+i,t+j)とから求められる。
画素ゲイン算出手段7は、分割領域ゲイン算出手段71と、ゲイン補間手段72とを備える。
分割領域ゲイン算出手段71は、スケーリング率算出手段6で算出された各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の分割領域スケーリング率MR(s,t)に基づいて、各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についてのゲイン(分割領域ゲイン)Gra(s,t)を算出し、ゲイン補間手段72に出力する。
各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についてのゲイン(分割領域ゲイン)Gra(s,t)は、当該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域スケーリング率MR(s,t)から求められる。
各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についてのゲイン(分割領域ゲイン)Gra(s,t)は、例えば、歪み補正後画像D4の形成に用いられる全ての歪み補正後分割領域画像D3のうち、分割領域スケーリング率MRが最大である歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域ゲインGra(s,t)が1となり、分割領域スケーリング率MRが最小である歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域ゲインGra(s,t)が1未満の正の値となるように定められる。
分割領域ゲインGra(s,t)を上記の条件を満たすように生成する方法の一例を以下に示す。
まず、例えば、分割領域スケーリング率MR(s,t)を下記の式(2)により、対数値MRL(s,t)に変換する。
Figure 2016088406
次に、歪み補正後画像D4の生成に用いられる全ての歪み補正後分割領域画像D3(s,t)(但し、s=1〜S、t=1〜T)についての対数値MRL(s,t)の最大値MRLmaxを求める。
次に、MRLmaxを用いて、下記の式(3)により係数Lk(s,t)を算出する。
Figure 2016088406
最後に、各歪み補正後分割領域画像D3(s,t)についての分割領域ゲインGra(s,t)を下記の式(4)により決定する。
Figure 2016088406
式(2)のKaは、MRLmaxが255となるように定められる。このように定める場合、例えば、MRmax=16であれば、Ka=1/4となる。MRmaxは、歪み補正手段3に実装されている画像メモリ31のサイズなどに依存して決まる。
式(4)のKbの値は、画質を見ながら事前に決定される。
MRmax=64、Ka=1/6である場合の分割領域スケーリング率MRに対する分割領域ゲインGraの値の変化を図8に示す。
上記の最大値MRLmaxの算出、及び分割領域ゲインGr(s,t)の算出は、歪み補正後画像D4を構成するすべての歪み補正後分割領域画像D3についての処理が終わってから行われる。
上記した分割領域ゲインGra(s,t)を生成する方法についての説明は、分割領域スケーリング率MR(s,t)が1から128程度である場合を想定しているが、分割領域スケーリング率MR(s,t)が1未満の値となる場合もある。分割領域スケーリング率MR(s,t)に1未満の値が含まれる場合には、全ての分割領域スケーリング率MR(s,t)を補正することで補正後の分割領域スケーリング率CMR(s,t)の最小値が1となるようにし、補正後の分割領域スケーリング率CMR(s,t)を用いて上記と同様の処理を行うこととすれば良い。このように、分割領域スケーリング率MR(s,t)は、画像の拡大を示すものに限定されるものではなく、画像の縮小を示すものであっても良い。
ゲイン補間手段72は、分割領域ゲイン算出手段71から出力される複数の分割領域ゲインGra(s,t)に基づいて、歪み補正後画像D4の各画素についてのゲイン(画素ゲイン)Gp(p,q)を算出し、調整手段8に出力する。
各画素の画素ゲインGp(p,q)の算出に当たり、ゲイン補間手段72は、複数の分割領域ゲインGra(s,t)が、それぞれ対応する歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の中心位置におけるゲインであるものとみなして、各画素の画素ゲインを線形補間により算出する。
各画素の画素ゲインGp(p,q)の算出のための線形補間には、当該画素(注目画素)D4(p,q)に対応する画素PD3(p,q)を含む歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の分割領域ゲインGra(s,t)と、隣接する歪み補正後分割領域画像D3(s+i,t+j)(iは−1、0又は1、jは−1、0又は1)の分割領域ゲインGra(s+i,t+j)を用いる。
例えば歪み補正後画像D4の注目画素D4(p,q)に対応する、歪み補正後分割領域画像D3の画素PD3(p,q)が、図9に示すように、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の中心(符号c4で示す位置)よりも上方でかつ左側に位置する場合、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対し、上側で隣接する歪み補正後分割領域画像D3(s,t−1)の分割領域ゲインGra(s,t−1)と、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対し、左側で隣接する歪み補正後分割領域画像D3(s−1,t)の分割領域ゲインGra(s−1,t)と、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対し、左上側で隣接する歪み補正後分割領域画像D3(s−1,t−1)の分割領域ゲインGra(s−1,t−1)と、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の分割領域ゲインGra(s,t)とを用い、それぞれの歪み補正後分割領域画像の中心c1、c2、c3、c4からの距離d1、d2、d3、d4に応じた重みw1、w2、w3、w4を付けて平均を取ることで、注目画素D4(p,q)についての画素ゲインGp(p,q)を算出する。重みw1、w2、w3、w4は距離d1、d2、d3、d4が大きいほど小さくされる。
具体的には、距離d1、d2、d3、d4の水平方向成分と、垂直方向成分を用いて、上記の式(1)と同様の演算式で、画素ゲインGp(p,q)を求めることができる。水平方向成分としては、式(1)のmに相当する値を用い、垂直方向成分としては、式(1)のnに相当する値を用いれば良い。
以下、本実施の形態の画像処理装置(歪み補正処理部104)の作用、効果について説明する。
魚眼レンズにより撮影された画像の歪みを補正する例として、図3(A)及び(B)に示すように処理する場合、図4(A)及び(B)に示すように処理する場合がある。
図3(A)及び(B)の例では、歪み補正後画像の領域Rb(1,1)〜Rb(6,6)は全て同一サイズであるが、補正前画像の領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)は同一ではなく、魚眼画像の光軸中心から同一距離となる領域のサイズが等しく、光軸中心に近付くほど、領域のサイズが大きくなっている。例えば、
「領域Ra(1,1)のサイズ」=「領域Ra(6,6)のサイズ」
<「領域Ra(2,2)のサイズ」=「領域Ra(5,5)のサイズ」
<「領域Ra(3,3)のサイズ」=「領域Ra(4,4)のサイズ」
となっている。このことは、領域Ra(1,1)〜Ra(6,6)に対する歪み補正処理時の分割領域スケーリング率MRが同一ではないことを意味しており、魚眼画像の周辺部の領域ほど分割領域スケーリング率MRが大きくなっていることが分かる。
図4(A)及び(B)の例では、補正後画像の領域Rd(1,1)〜Rd(8,4)は全て同一サイズであるが、補正前画像の領域Rc(1,1)〜Rc(8,4)は同一ではなく、魚眼画像の光軸中心から同一距離となる領域のサイズが等しく、光軸中心に近付くほど、領域のサイズが大きくなっている。例えば、
「領域Rc(1,1)のサイズ」=「領域Rc(5,1)のサイズ」
<「領域Rc(2,2)のサイズ」=「領域Rc(6,2)のサイズ」
<「領域Rc(3,3)のサイズ」=「領域Rc(7,3)のサイズ」
<「領域Rc(4,4)のサイズ」=「領域Rc(8,4)のサイズ」
となっている。このことは、図3(A)及び(B)の場合と同様に、領域Rc(1,1)〜Rc(8,4)に対する歪み補正処理時の分割領域スケーリング率MRが同一ではないことを意味しているが、図3(A)及び(B)の場合と異なり、魚眼画像の中心部の領域ほど、分割領域スケーリング率MRが大きくなっていることが分かる。
図3(A)及び(B)、並びに図4(A)及び(B)のいずれの場合でも、分割領域スケーリング率MRが大きい領域は、分割領域スケーリング率MRが小さい領域と比べて、歪み補正後分割領域画像D3中の高周波数成分が少なくなっている。そのため、調整手段8等を用いた調整を行わなければ、画像結合手段4の出力である歪み補正後画像D4が、歪み補正後分割領域画像D3の領域毎で異なる画質を有するものとなる。
本実施の形態の画像処理装置では、スケーリング率算出手段6で算出した分割領域スケーリング率MRが大きいほど大きくなるように定められた分割領域ゲインGraを線形補間して、歪み補正後分割領域画像D3中の各画素の画素ゲインGpを算出し、高周波数成分画像生成手段5が出力する高周波数成分画像D5に乗算することで得られた調整後高周波数成分画像D8を、歪み補正後画像D4に加算する。
調整後高周波数成分画像D8は、分割領域スケーリング率MRが比較的大きいために歪み補正後画像D4の高周波数成分が少なくなる箇所では比較的大きなゲインGpが掛けられ、分割領域スケーリング率MRが比較的小さいために歪み補正後画像D4の高周波数成分が少なくならない箇所では比較的小さなゲインGpが掛けられたものである。従って、歪み補正後画像D4と調整後高周波数成分画像D8とを加算することで得られる歪み補正後画像D104では、歪み補正後分割領域画像D3の領域毎の解像感の違いが緩和され、より自然な画質となる効果がある。
本実施の形態の画像処理装置では、歪み補正処理時の光学的な歪み特性Chcに基づく局所的な画像スケーリング率ではなく、歪み補正手段3における歪み補正処理の際の分割領域スケーリング率MRから画素ゲインGpを算出し、算出した画素ゲインGpを用いて、調整後高周波数成分画像D8を生成する。従って、異なる歪み補正方式での処理、例えば、パノラマ画像の生成をする場合にも、高周波数成分の強調を適切に行うことができる。
また、分割領域スケーリング率MRを対数値MRLに変換し、対数値に基づいて、歪み補正後分割領域画像D3についての分割領域ゲインGraを決定しているので、分割領域スケーリング率MRが最大値に近づくほど、分割領域ゲインGraの増加が抑制されるという利点がある。また、式(3)におけるKbの値を調整することにより、分割領域スケーリング率が最小値に近くなる場合に、分割領域ゲインGraを調整することも可能である。
なお、上記の例では、分割領域スケーリング率MRを対数値MRLに変換し、対数値MRLに基づいて分割領域ゲインGraを求めているが、本発明はこれに限定されず、分割領域スケーリング率MRに対する分割領域ゲインGraの変化を表す変換特性曲線が上に凸、即ち、分割領域スケーリング率MRの増加に対する分割領域ゲインGraの増加が、分割領域スケーリング率MRが大きくなるに伴い、次第に小さくなるような変換であれば、他の方法を用いても良い。
実施の形態2.
図10は本発明の実施の形態2の画像処理装置を示す図である。図10において、参照画像生成手段2Aとスケーリング率算出手段6A以外の各手段の動作は実施の形態1の説明と同様である。
参照画像生成手段2Aは、図11に示すように、部分領域画像切出し手段21と、特性情報生成手段22と、画像縮小手段23を有する。部分領域画像切出し手段21及び特性情報生成手段22は図2に示すものと同様のものである。
画像縮小手段23は、部分領域画像切出し手段21から出力された部分領域画像D21を縮小して縮小後の部分領域画像D23を生成する。参照画像生成手段2Aは、縮小後の部分領域画像D23を参照画像D2rとして歪み補正手段3に供給する。縮小後の部分領域画像D23は、縮小前の部分領域画像D21よりも画素数が少ない画像である。
縮小率が2である場合について、縮小前の部分領域画像D21の一例と、これに対応する縮小後の部分領域画像D23を図12(A)及び(B)を参照して説明する。
図12(A)において、符号Ab、Ac、Ad、Aeはそれぞれ図6(A)と同じ領域を示す。領域Aeの画像が縮小前の部分領域画像D21として切出される。
図12(B)において、領域Abrは、縮小前の部分領域画像D21における分割領域Abに対応する領域であり、縮小後の分割領域とも呼ばれる。縮小後の分割領域Abrの画像は、歪み補正後分割領域画像D3に対応する画像である。
縮小後の分割領域Abrに外接する矩形の領域(縮小後の矩形の領域)が符号Acrで示されている。また、縮小後の分割領域Abrの周辺の領域が符号Adrで示され、縮小後の分割領域Abr及びその周辺の領域Adrを含む矩形の領域が符号Aerで示されている。
縮小を行うことで、部分領域画像D21が歪み補正手段3で処理可能な画像のサイズの最大値SZmaxを超過する場合にも、部分領域画像D21を上記の最大値SZmaxまで縮小してより小さい部分領域画像D23を生成し、参照画像D2rとして歪み補正手段3に供給することができる。
画像縮小手段23はまた、参照画像D2r内の、縮小後の分割領域Abrのサイズを示す情報を、スケーリング率算出手段6Aに供給する。
縮小後の分割領域Abrのサイズとして、例えば該領域Abrに外接する矩形の領域Acrのサイズを用いる。
スケーリング率算出手段6Aは、歪み補正手段3の歪み補正後分割領域画像D3に対応する参照画像D2r内の、縮小後の分割領域Abrのサイズ、例えば該領域Abrに外接する矩形の領域AcrのサイズSzrと、歪み補正後分割領域画像D3のサイズとから分割領域スケーリング率MRを算出する。
例えば、分割領域スケーリング率MRは、参照画像生成手段2Aから出力される参照画像D2rにおける上記の矩形の領域Acrの水平画素数に対する、歪み補正後分割領域画像D3の水平画素数の比(水平スケーリング率)と、上記の矩形の領域Acrの垂直画素数に対する、歪み補正後分割領域画像D3の垂直画素数の比(垂直スケーリング率)のうちの大きい方の値をスケーリング率MRとする。
以下、画像縮小手段23における画像の縮小についてさらに詳しく説明する。
画像縮小手段23における画像の縮小は、例えば投影法により行われる。投影法による縮小においては、元の画像を縮小後の画像に投影した際の、縮小後の画像の各画素の位置における、元の画像の画素の占める面積の比率に応じて元の画像の画素値を加重加算することで、上記縮小後の画像の各画素の画素値を定める。
投影法における縮小後画像の各画素の画素値を決定する処理を、図13(A)、並びに図14乃至図16を参照して説明する。
図13(A)、並びに図14〜図16に示す処理は、1次元方向での縮小処理を示す。2次元方向で縮小を行うには、1次元方向の処理を、一方向例えば水平方向に行なった後、同じ処理を、他方向例えば垂直方向に行えばよい。
図13(A)、並びに図14〜図16に示す投影法による縮小では、縮小倍率RRTを、縮小前の画像の画素サイズ(各画素が占める範囲)WNの、縮小後の画像の画素サイズWDに対する比で表し、縮小前の画像の開始位置に対する縮小後画像の開始位置(最初の画素の開始側端部の位置)を縮小オフセットWFで表し、縮小後の画像の各画素の画素値を、縮小前の画像D2の複数の画素の画素値を加重加算することで算出する。
以下の、縮小処理に関する説明では、縮小前の画像を入力画像と言い、縮小後の画像を出力画像と言う。さらにまた、入力画像の画素を入力画素と言い、出力画像の画素を出力画素と言う。
また、各画素の開始側の端部を左端と言い、開始側と反対側(終了側)の端部を右端と言う。
図14〜図16の処理では、出力画像の画素を、開始位置側から順に選択し、これとともに、入力画像の画素を、開始位置側から順に選択し、入力画像の選択されている画素のうち、出力画像の選択されている画素に投影されている面積の割合(1次元的には、画素の長さの割合)に、上記入力画像の選択されている画素の画素値を乗算した値を累積加算することで、出力画像の選択されている画素の画素値を求める。
このような処理を、出力画像のすべての画素について順に行う。
図13(A)において、入力画像の各画素には、開始位置側から順に番号Na=0、1、2、…が付され、番号Naの画素及びその画素値は符号I(Na)で表される。
同様に、出力画像の各画素には、開始位置側から順に番号Nb=0、1、2、…が付され、番号Nbの画素及びその画素値は、符号M(Nb)で表される。さらに縮小処理中の出力画素の画素値、即ち暫定画素値も同じ符号M(Nb)で表される。暫定画素値を単に画素値と言うことがある。
加重加算を行うに当たり、入力画像の画素の各々のうち、出力画像の各画素に投影される部分の割合を求めるため、出力画像の各画素の端部の位置と、入力画像の各画素の端部の位置を特定する。この位置は、入力画像の、開始側端部からの距離で表される。入力画像の各画素の端部の位置は、WNの整数倍で表され、出力画像の各画素の端部の位置は、WDの整数倍とWFとの和で表される。入力画像の画素の端部の位置と、出力画像の画素の端部の位置との関係から、上記加重加算のための加重係数が決定される。
以下の説明では、入力画像において、処理の対象となっている画素(処理中の画素)の右端位置Paを、入力画素位置と言い、出力画像において、処理の対象になっている画素(処理中の画素)の右端位置Pbを、出力画素位置と言う。
入力画素番号Na及び出力画素番号Nbは、画像縮小手段23内に設けられたカウンタ群23cにより計数され、入力画素位置Pa及び出力画素位置Pbは、画像縮小手段23内に設けられたレジスタ群23rに保持される。
さらに、出力画像において、処理の対象となっている画素を注目出力画素とも言い、処理方向における出力画像の画素数(1次元方向に並ぶ画素の数)をNOPで表す。水平方向に処理を行っているときは、水平方向が処理方向となり、垂直方向に処理を行っているときは垂直方向が処理方向となる。
以下、図14〜図16のフロー図の各ステップの処理について順に説明する。
ステップS101では、入力画素サイズWNが縮小オフセット(縮小画像の画素開始位置)WFよりも大きいか否かの判断を行う。
Yesであれば、ステップS102に、NoであればステップS106に進む。
ステップS102では、入力画素番号Naに0を設定し、出力画素番号Nbに0を設定する。
ステップS103では、入力画素位置(処理中の入力画素の右端の位置)Paに入力画素サイズWNを設定し、出力画素位置(処理中の出力画素の右端の位置)Pbに縮小オフセットWFと出力画素サイズWDの和を設定する。
ステップS104では、最初の出力画素の画素値M(0)に(WN−WF)×I(0)を設定する。
ステップS105では、入力画素番号Naをインクリメント(1だけ増加)する。
ステップS106では、入力画素番号Naに1を設定し、出力画素番号Nbに0を設定する。
ステップS107では、入力画素位置PaにWN×2(入力画素サイズの2倍)を設定し、出力画素位置Pbに縮小オフセットWFと出力画素サイズWDの和を設定する。
ステップS108では、最初の出力画素値M(0)に(WN×2−WF)×I(1)を設定する。
ステップS109では、入力画素番号Naをインクリメントする。
ステップS105又はS109の次に、ステップS111に進む。
ステップS111では、Pa+WN(処理中の画素(I(0))の次の画素(I(1))の右端)が、Pb(処理中の画素、即ち注目出力画素(M(0))の右端)以上か否かの判断を行い、Yesであれば、ステップS112に進み、Noであれば、ステップS121に進む。
ステップS112では、注目出力画素の画素値M(Nb)に(Pb−Pa)×I(Na)を加算する。
ステップS113では、注目出力画素の画素値M(Nb)を出力画素サイズWDで除算して正規化し、さらに整数化して出力する。この除算及び正規化は、Int{M(Nb)/WD}で示される。ここで、Int{A}は、Aを整数化した値を示す。整数化は、例えば四捨五入によって行われる。
ステップS114では、出力画素番号Nbをインクリメントする。
ステップS115では、Nbが出力画素数NOPに等しいか否かの判定を行う。
Yesであれば縮小処理を終了する。
Noであれば、ステップS116に進む。
ステップS116では、入力画素位置PaにWNを加算する。
ステップS117では、注目出力画素の画素値M(Nb)に(Pa−Pb)×I(Na)を設定する。
ステップS118では、出力画素位置Pbに出力画素サイズWDを加算する。
ステップS119では、入力画素番号Naをインクリメントする。
ステップS121では、入力画素位置PaにWNを加算する。
ステップS122では、注目出力画素の画素値M(Nb)にWN×I(Na)を加算する。
ステップS123では、入力画素番号Naをインクリメントする。
ステップS119又はS123の次に、ステップS111に戻る。
ステップS115で、Nbが出力画素数NOPに等しくなったと判断されるまで、ステップS111〜S123の処理が繰り返され、Nbが出力画素数NOPに達したら、縮小処理が終了する。
以下、図13(A)の場合を例にとり、図14〜図16の各ステップの処理の際のNa、Nb、Pa、Pb、M(Nb)の変化を、図17を参照して説明する。
図13(A)の場合、ステップS101では、WN>WFであるので、Yesとなり、ステップS102に進む。
ステップS102では、入力画素番号Naに0が設定され、出力画素番号Nbに0が設定される。
ステップS103では、入力画素位置PaにWNが設定され、出力画素位置Pbに縮小オフセットWFと出力画素サイズWDの和が設定される。
この処理の結果、図13(A)の画素I(0)の右端(WN)がPaとなり、画素M(0)の右端(WF+WD)がPbとなる。
ステップS104では、最初の画素の画素値M(0)に(WN−WF)×I(0)が設定される。即ち、画素値I(0)に、画素M(0)の左端から画素I(0)の右端までの部分α1(=WN−WF)の長さを掛けた値が、画素値M(0)に設定される。
ステップS105では、入力画素番号Naがインクリメントされて1となる。
ステップS105の次にステップS111に進む。図13(A)の場合には、ステップS104を経由してステップS111に進むので、このときPaは、WN、即ち、I(0)の右端位置を示し、従って、Pa+WNは、I(1)の右端位置を示す。一方、Pbは、WF+WD、即ち、M(0)の右端位置を示す。
従って、Pa+WN>Pbは成り立たず、次のステップはステップS121となる。
ステップS121では、入力画素位置Pa=WNにWNが加算され、その結果、PaはWN×2(I(1)の右端位置)となる。
次にステップS122では、注目出力画素の画素値M(Nb)=M(0)にWN×I(Na)=WN×I(1)が加算され、その結果、M(Nb)は、
M(Nb)=M(0)
=(WN−WF)×I(0)+WN×I(1)
となる。
次にステップS123では、入力画素番号Naがインクリメントされて2となる。
ステップS123の次にステップS111に戻る。
このとき、
Paは、WN×2(I(1)右端)であり、
Pbは、WF+WD(M(0)右端)であるので、
Pa+WN≧WF+WDが成り立つ。
したがって、次にステップS112に進む。
ステップS112に進んだとき、
Paは、WN×2(I(1)の右端)
Pbは、WF+WD(M(0)の右端)
I(Na)=I(2)である。
従って、画素値M(0)に、(Pb−Pa)×I(Na)として、(WF+WD−WN×2)×I(2)が加算される。即ち、画素I(1)の右端(I(2)の左端)から画素M(0)の右端までの長さα2(=WF+WD−WN×2)に画素値I(2)を乗算した値が、画素値M(0)に加算される。
加算の結果、M(0)は、
(WN−WF)×I(0)+WN×I(1)+(WF+WD−WN×2)×I(2)
となる。
ステップS113では、ステップS112で求められたM(Nb)=M(0)を出力画素サイズWDで割り、さらに整数化することで得られた値Int{M(0)/WD}が出力される。
ステップS114では、出力画素番号Nbがインクリメントされて1となる。
ステップS115でNoであれば、ステップS116に進む。
ステップS116では、入力画素位置PaにWNが加算される。
Paは、先のステップS121の処理で、WN×2となっているので、これにWNを加算することでWN×3となる。
ステップS117では、
M(Nb)=M(1)
I(Na)=I(2)
Pa=WN×3、
Pb=WF+WDとなっているので、
(Pa−Pb)×I(Na)=(WN×3−(WF+WD))×(2)がM(1)に設定される。
即ち、I(2)に、図13(A)の長さα3(=WN×3−(WF+WD))を乗算したものがM(1)に設定される。
次にステップS118では、出力画素位置Pbに出力画素サイズWDが加算される。これにより、PbはWF+WD×2となる。
次にステップS119では、入力画素番号Naがインクリメントされて3となる。
ステップS119の次にステップS111に戻り、以下同様の処理が繰り返される。
次に、図13(B)の場合を例にとり、図14〜図16の各ステップの処理時のNa、Nb、Pa、Pb、M(Nb)の変化を説明する。
図13(B)の場合、ステップS101では、WN>WFが成り立たないので、Noとなり、ステップS106に進む。
ステップS106では、入力画素番号Naに1が設定され、出力画素番号Nbに0が設定される。
ステップS107では、入力画素位置PaにWN×2が設定され、出力画素位置Pbに縮小オフセットWFと出力画素サイズWDの和が設定される。
この処理の結果、図13(B)の、画素I(1)の右端がPaとなり、画素M(0)の右端(WF+WD)がPbとなる。
ステップS108では、最初の出力画素の画素値M(0)に(WN×2−WF)×I(1)が設定される。即ち、図13(B)の画素値I(1)に、画素M(0)の左端から画素I(1)の右端までの部分β1(=WN×2−WF)の長さを掛けた値が、M(0)に設定される。
ステップS109では、入力画素番号Naがインクリメントされて2となる。
ステップS109の次にステップS111に進む。
ステップS111以降の処理は、図13(A)の場合と同様である。
但し、ステップS102でNaに0を設定する代わりに、ステップS106でNaに1を設定し、ステップS103でPaにWNを設定する代わりに、ステップS107でPaにWN×2を設定するので、その後のステップでも、Na、Paの値が図13(A)の場合とは異なる。
実施の形態2では、参照画像生成手段2Aにおいて縮小処理を行うようにしたことで、歪み補正手段3の内部の画像メモリ31を削減することが可能となる。言い換えれば、画像メモリ31の容量が同じであれば、歪み補正対象領域Atcの分割領域への分割に際し、分割領域Abのサイズをより大きなものとすることができる。
縮小処理が行われた場合には、縮小処理により、画像に含まれる高周波数成分がより少なくなる。即ち、縮小後の部分領域画像D23から生成される歪み補正後分割領域画像D3は、縮小率が大きいほど、高周波数成分がより少なくなっている。しかし、スケーリング率算出手段6Aでは、縮小処理後の部分領域画像D23内の対応領域(縮小処理前の分割領域Abに対応する領域)Abrのサイズ、例えば該領域Abrに外接する矩形の領域Acrのサイズと、歪み補正手段3が出力する歪み補正後分割領域画像D3のサイズとから分割領域スケーリング率MRを算出し、分割領域スケーリング率MRに応じた画素ゲインGpを生成して、そのようにして生成した画素ゲインGpを用いて調整手段8で各画素の高周波数成分を強調するので、異なる縮小率での縮小処理が画質に与える影響の差異を緩和することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では本発明に係る画像処理装置を説明したが、上記の画像処理装置で実施される画像処理方法もまた本発明の一部を成す。
また、実施の形態1及び2で説明した画像処理装置の構成要素の一部又は全部、或いは上記の画像処理方法で実施される処理の一部又は全部は、プロセッサを含む、プログラムされたコンピュータで実現することができる。従って、コンピュータに上記の画像処理装置又は画像処理方法の一部又は全部を実行させるためのプログラム、及びそのようなプログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体もまた本発明の一部を成す。
以下、実施の形態1で説明した画像処理装置、或いは該画像処理装置で実施される画像処理方法をプログラムされたコンピュータで実現する場合の構成を説明する。
図18は、実施の形態3の画像処理装置として用い得るコンピュータ、従って、実施の形態3の画像処理方法の実施に用いられるコンピュータを示す。図示のコンピュータは、プロセッサ201、プログラムメモリ202、データメモリ203、入力インターフェース204、出力インターフェース205、及びこれらを接続するバス206を含む。
プロセッサ201は、入力インターフェース204を介して入力される画像に対して、プログラムメモリ202に記憶されたプログラムに従って動作する。動作の過程で種々のデータをデータメモリ203に記憶させる。処理の結果生成された画像はインターフェース205を介して出力される。
図19は、図18の画像処理装置を用いて実施される、実施の形態3による画像処理方法のフローを表す図である。
歪み補正対象領域指定ステップST1では、前処理部103からの撮像画像D103中の歪み補正対象領域Atcを示す情報と、歪み補正対象領域Atcの光学的な歪み特性Chcを示す情報と、歪み補正後画像D104のサイズScaを示す情報を生成する。歪み補正対象領域指定ステップST1では、さらに、歪み補正処理方式Sdcを示す情報を生成する。
歪み補正対象領域指定ステップST1の処理は、実施の形態1に関して説明した、歪み補正対象領域指定手段1で行われる処理と同じである。
参照画像生成ステップST2では、歪み補正対象領域Atcの光学的な歪み特性Chcを考慮に入れて、後述する歪み補正ステップST3で一度に補正処理可能な歪み補正前の参照画像のサイズを算出し、歪み補正対象領域Atcの画像から参照画像D2(s,t)を生成して出力する。
参照画像生成ステップST2ではさらに、歪み補正対象領域指定ステップST1で供給された光学的な歪み特性Chcを示す情報から、各参照画像、特にその分割領域Ab及びその周辺の領域Adの歪み補正特性Chdを示す情報を生成し、該情報を、各参照画像D2(s,t)とともに出力する。
参照画像生成ステップST2ではさらに、参照画像D2(s,t)内の分割領域に外接する矩形の領域のサイズを示す情報を生成して出力する。
参照画像生成ステップST2の処理は、実施の形態1に関して説明した、参照画像生成手段2で行われる処理と同じである。
歪み補正ステップST3では、参照画像生成ステップST2で生成された各参照画像D2(s,t)、特にその分割領域Ab及びその周辺の領域Adの歪み補正特性Chdを示す情報及び歪み補正処理方式Sdcを示す情報を元に、当該参照画像D2(s,t)内の分割領域に対する歪み補正処理を行い、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)を生成する。
歪み補正ステップST3の処理は、実施の形態1に関して説明した、歪み補正手段3で行われる処理と同じである。
スケーリング率算出ステップST6では、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)のサイズと、当該歪み補正後分割領域画像D3(s,t)に対応する参照画像D2(s,t)内の分割領域のサイズとから、歪み補正後分割領域画像D3(s,t)の各々についての分割領域スケーリング率MR(s,t)を算出する。
スケーリング率算出ステップST6の処理は、実施の形態1に関して説明した、スケーリング率算出手段6で行われる処理と同じである。
判定ステップST11では、歪み補正対象領域Atcのすべての参照画像D2(s,t)について処理が行われた否かを判定し、まだ処理が行われていない参照画像D2(s,t)があれば、ステップST2に戻り、ステップST2、ST3、ST6の処理が繰り返される。
画像結合ステップST4では、歪み補正ステップST3で生成された複数の歪み補正後分割領域画像D3(s,t)を結合し、歪み補正対象領域指定ステップST1で指定された歪み補正対象領域Atcの歪み補正後画像D4を生成する。
画像結合ステップST4の処理は、実施の形態1に関して説明した、画像結合手段4が行う処理と同じである。
高周波数成分画像生成ステップST5では、画像結合ステップST4で生成された歪み補正後画像D4がもつ高周波数成分を取り出して高周波数成分画像D5を生成する。
高周波数成分画像生成ステップST5の処理は、実施の形態1に関して説明した、高周波数成分画像生成手段5が行う処理と同じである。
画素指定ステップST10では、歪み補正後画像D4中の画素を順次注目画素として指定し、指定した注目画素の位置(p,q)を示す情報D10を生成する。
画素指定ステップST10の処理は、実施の形態1に関して説明した、画素指定手段10で行われる、注目画素を指定する処理と同じである。
画素ゲイン算出ステップST7では、画素指定ステップST10で生成された情報D10で指定されている画素(注目画素)についてのゲイン(画素ゲイン)Gp(p,q)を算出する。この算出は、スケーリング率算出ステップST6で算出された、複数の歪み補正後分割領域画像D3(s,t)のそれぞれの分割領域スケーリング率MR(s,t)に基づいて行われる。
画素ゲイン算出ステップST7の処理は、実施の形態1に関して説明した、画素ゲイン算出手段7が行う処理と同じである。
調整ステップST8では、高周波数成分画像D5と、画素ゲインGpとを乗算し、調整後高周波数成分画像D8を生成する。
調整ステップST8の処理は、実施の形態1に関して説明した、調整手段8が行う処理と同じである。
加算ステップST9では、歪み補正後画像D4と調整後高周波数成分画像D8とを加算し、加算結果を最終的な歪み補正後画像D104として出力する。
加算ステップST9の処理は、実施の形態1に関して説明した、加算手段9が行う処理と同じである。
判定ステップST12では、歪み補正対象領域Atc内のすべての画素について処理が行われた否かを判定し、まだ処理が行われていない画素があれば、ステップST10に戻り、ステップST10、ST7、ST8、ST9の処理が繰り返される。
ステップST12で、歪み補正対象領域Atcのすべての画素について処理が行われたと判定されたら、当該歪み補正対象領域Atcに対する処理を終了する。
なお、上記の説明では、歪み補正対象領域Atcの全体についてステップST2、ST3、ST6の処理が終わってから、ステップST4、ST5の処理を行うものとしているが、1つ以上の参照画像について、ST2、ST3、ST6の処理が終わったら、処理が終わった参照画像について、ステップST4、ST5の処理を開始することとして良い。即ち、ST2、ST3、ST6の処理と、ステップST4、ST5の処理とを並行して行っても良い。
なお、図18に示される一つのコンピュータで、画像処理装置のすべての処理を行うものとして説明したが、画像処理装置の各部に一つのコンピュータを設け、各コンピュータで各部の処理を行うこととしても良い。
実施の形態3の画像処理装置でも実施の形態1の画像処理装置と同様の効果が得られる。
実施の形態2の画像処理装置も実施の形態3で説明したのと同様に、プログラムされたコンピュータで実現することができる。
1 歪み補正対象領域指定手段、 2、2A 参照画像生成手段、 3 歪み補正手段、 4 画像結合手段、 5 高周波数成分画像生成手段、 6 スケーリング率算出手段、 7 画素ゲイン算出手段、 8 調整手段、 9 加算手段、 10 画素指定手段、 21 部分領域画像切出し手段、 22 特性情報生成手段、 23 画像縮小手段、 31 画像メモリ、 32 画素値補間手段、 33 歪み補正パラメータ出力手段、 71 分割領域ゲイン算出手段、 72 ゲイン補間手段、 101 レンズ、 102 撮像素子、 103 前処理部、 104 歪み補正処理部、105 後処理部、 106 映像信号出力端子。
本発明の画像処理装置は、
入力画像から歪み補正対象領域の一部を成す分割領域を含む複数の部分領域画像を順次切り出して、該部分領域画像又は該部分領域画像を縮小することで得られる画像を、前記分割領域又は前記分割領域に対応する縮小後の分割領域の画像を含む参照画像として順次出力する参照画像生成手段と、
それぞれ前記複数の参照画像に含まれる前記分割領域又は前記縮小後の分割領域の画像を歪み補正し、複数の歪み補正後分割領域画像を順次出力する歪み補正手段と、
前記複数の歪み補正後分割領域画像を結合して、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像を生成する画像結合手段と、
前記歪み補正後画像の高周波数成分画像を生成する高周波数成分画像生成手段と、
前記複数の歪み補正後分割領域画像の各々について、当該歪み補正後分割領域画像のサイズと、当該歪み補正後分割領域画像に対応する前記参照画像内の前記分割領域又は前記縮小後の分割領域のサイズとから、分割領域スケーリング率を算出するスケーリング率算出手段と、
前記歪み補正後画像を構成する複数の画素を順次注目画素として指定する画素指定手段と、
前記歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素を含む前記歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率と、当該歪み補正後分割領域画像に隣接する1又は2以上の歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率とから、前記注目画素についての画素ゲインを算出する画素ゲイン算出手段と、
前記高周波数成分画像の、前記注目画素に対応する画素の画素値に、前記注目画素の画素ゲインを乗算して調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値を出力する調整手段と、
前記歪み補正後画像の前記注目画素の画素値と前記調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値とを加算した結果を、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素の画素値として出力する加算手段と
を有することを特徴とする。

Claims (14)

  1. 入力画像から歪み補正対象領域の一部を成す分割領域を含む複数の部分領域画像を順次切り出して、該部分領域画像又は該部分領域画像を縮小することで得られる画像を、前記分割領域又は前記分割領域に対応する縮小後の分割領域の画像を含む参照画像として順次出力する参照画像生成手段と、
    それぞれ前記複数の参照画像に含まれる前記分割領域又は前記縮小後の分割領域の画像を歪み補正し、複数の歪み補正後分割領域画像を順次出力する歪み補正手段と、
    前記複数の歪み補正後分割領域画像を結合して、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像を生成する画像結合手段と、
    前記歪み補正後画像の高周波数成分画像を生成する高周波数成分画像生成手段と、
    前記複数の歪み補正後分割領域画像の各々について、当該歪み補正後分割領域画像のサイズと、当該歪み補正後分割画像に対応する前記参照画像内の前記分割領域又は前記縮小後の分割領域のサイズとから、分割領域スケーリング率を算出するスケーリング率算出手段と、
    前記歪み補正後画像を構成する複数の画素を順次注目画素として指定する画素指定手段と、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素を含む前記歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率と、当該歪み補正後分割領域画像に隣接する1又は2以上の歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率とから、前記注目画素についての画素ゲインを算出する画素ゲイン算出手段と、
    前記高周波数成分画像の、前記注目画素に対応する画素の画素値に、前記注目画素の画素ゲインを乗算して調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値を出力する調整手段と、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素の画素値と前記調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値とを加算した結果を、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素の画素値として出力する加算手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分割領域の各々が、前記歪み補正対象領域を分割することで形成された領域であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記分割領域を含む前記部分領域画像が、前記分割領域と、当該分割領域の周辺の領域とを含む領域の画像であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記スケーリング率算出手段は、前記参照画像内の前記分割領域又は前記縮小後の分割領域に外接する矩形の領域のサイズと前記歪み補正後分割領域画像のサイズとから前記分割領域スケーリング率を算出する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記スケーリング率算出手段は、前記複数の歪み補正後分割領域画像の各々について、
    前記矩形の領域の水平画素数に対する当該歪み補正後分割領域画像の水平画素数の比と、前記矩形の領域の垂直画素数に対する当該歪み補正後分割領域画像の垂直画素数の比のうちの大きい方の値を、前記分割領域スケーリング率として算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画素ゲイン算出手段は、
    前記歪み補正後分割領域画像の各々についての前記分割領域スケーリング率に基づいて、当該歪み補正後分割領域画像についての分割領域ゲインを算出し、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素を含む前記歪み補正後分割領域画像と、当該歪み補正後分割領域画像に隣接する前記1又は2以上の歪み補正後分割領域画像の前記分割領域ゲインから、当該注目画素の画素ゲインを算出する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記画素ゲイン算出手段は、前記歪み補正後分割領域画像の各々についての前記分割領域スケーリング率が大きいほど大きくなる値を、当該歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域ゲインとして算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画素ゲイン算出手段は、
    前記歪み補正後分割領域画像の各々について、
    前記分割領域スケーリング率が大きくなるほど、前記分割領域スケーリング率の増加に対する、当該歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域ゲインの増加が少なくなるように、前記分割領域ゲインを定める
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記画素ゲイン算出手段は、
    前記歪み補正後分割領域画像の各々についての前記分割領域ゲインが、当該歪み補正後分割領域画像の中心位置のゲインであるとみて、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素の画素ゲインを線形補間により算出する
    ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記参照画像生成手段は、
    前記入力画像から、各々前記歪み補正対象領域の一部を成す分割領域を含む複数の部分領域画像を順次切り出す部分領域画像切出し手段と、
    前記部分領域画像切出し手段により切出された前記部分領域画像を縮小する画像縮小手段とを備え、
    前記画像縮小手段により縮小された画像を、前記縮小後の分割領域の画像を含む前記参照画像として出力する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 被写体を撮像し撮像画像を生成して出力する撮像部と、
    前記撮像部から出力された撮像画像を前記入力画像とする、請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置とを備えた
    ことを特徴とする撮像装置。
  12. 入力画像から歪み補正対象領域の一部を成す分割領域を含む複数の部分領域画像を順次切り出して、該部分領域画像又は該部分領域画像を縮小することで得られる画像を、前記分割領域又は前記分割領域に対応する縮小後の分割領域の画像を含む参照画像として順次出力する参照画像生成ステップと、
    それぞれ前記複数の参照画像に含まれる前記分割領域又は前記縮小後の分割領域の画像を歪み補正し、複数の歪み補正後分割領域画像を順次出力する歪み補正ステップと、
    前記複数の歪み補正後分割領域画像を結合して、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像を生成する画像結合ステップと、
    前記歪み補正後画像の高周波数成分画像を生成する高周波数成分画像生成ステップと、
    前記複数の歪み補正後分割領域画像の各々について、当該歪み補正後分割領域画像のサイズと、当該歪み補正後分割画像に対応する前記参照画像内の前記分割領域又は前記縮小後の分割領域のサイズとから、分割領域スケーリング率を算出するスケーリング率算出ステップと、
    前記歪み補正後画像を構成する複数の画素を順次注目画素として指定する画素指定ステップと、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素を含む前記歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率と、当該歪み補正後分割領域画像に隣接する1又は2以上の歪み補正後分割領域画像についての前記分割領域スケーリング率とから、前記注目画素についての画素ゲインを算出する画素ゲイン算出ステップと、
    前記高周波数成分画像の、前記注目画素に対応する画素の画素値に、前記注目画素の画素ゲインを乗算して調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値を出力する調整ステップと、
    前記歪み補正後画像の前記注目画素の画素値と前記調整後高周波数成分画像の前記注目画素に対応する画素の画素値とを加算した結果を、前記歪み補正対象領域の歪み補正後画像の前記注目画素に対応する画素の画素値として出力する加算ステップと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項12の各ステップの処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 請求項13のプログラムを記録したコンピュータで読み取可能な記録媒体。
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