JPWO2016084922A1 - 1,2,4−トリアジン誘導体およびその医薬組成物 - Google Patents

1,2,4−トリアジン誘導体およびその医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、新規なP2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する化合物を提供する。式(I):(式中、R1は置換若しくは非置換のアルキル等、R2は置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基等、R3は置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基等、R4aはそれぞれ独立して水素原子等、R4bはそれぞれ独立して水素原子等、nは0〜4の整数、Xは−N(R5)−等、R5は水素原子等)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。

Description

本発明は、P2X受容体、特にP2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患または状態を治療するのに有用な化合物、および該化合物を含有する医薬組成物に関する。
アデノシン3リン酸(ATP)は、細胞内におけるエネルギー源やリン酸化基質として知られている。一方、細胞外における情報伝達物質としても働くことも知られている。さらに、ATPは、細胞の損傷、炎症、侵害刺激、血中酸素濃度の低下など様々な刺激により細胞外へ放出されること、他の神経伝達物質とともに一次感覚神経終末から細胞外へ放出されることが知られている。細胞外へ放出されたATPは、ATP受容体を介して各種の細胞外情報伝達を行う(非特許文献4、非特許文献5)。
ATP受容体は、イオンチャネル型のP2XファミリーとGタンパク質共役型のP2Yファミリーに大別される。P2X受容体ファミリーには7種類のサブタイプが報告されており、ホモ3量体または他のP2Xサブタイプとのヘテロ3量体を形成して非選択的カチオンチャネルとして機能する(非特許文献6)。
ATPが痛みを引き起こすことは既に知られており、さらにP2X3のノックアウトやノックダウン技術を用いた研究により、P2X3受容体は慢性疼痛の伝達に関与していることが示された。P2X3受容体は末梢感覚神経特異的に発現し、ホモ複合体またはP2X2とのヘテロ複合体(P2X2/3)を形成する。(非特許文献1)
その後、P2X3およびP2X2/3受容体に特異的な拮抗剤としてA−317491と称する化合物が報告された。A−317491は、次式:
Figure 2016084922

で示されるトリ置換−N−[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−タフタレニル]ベンズアミド誘導体であり(特許文献1)、P2X3およびP2X2/3受容体に対して拮抗活性を示し、ラットの神経障害性疼痛モデル、および炎症性疼痛モデルにおいて鎮痛作用を示したことが報告されている(非特許文献7)。このことは、P2X3またはP2X2/3受容体を介して痛覚が伝達されること、そしてP2X3またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する化合物が鎮痛薬として有用であることを示している。
また、P2X3ノックアウトマウスが、顕著な膀胱反射低下を示すことが近年報告されており(非特許文献2)、P2X3受容体拮抗作用を有する化合物が、排尿の機能異常を伴う疾患の治療においても有用であることを示唆している。
さらに、P2X3受容体が肺の神経上皮小体(NEB)に発現していること(非特許文献9)およびATPが咳を誘発すること(非特許文献10)等から、P2X3受容体が呼吸器での情報伝達に関与していることが示唆されている(非特許文献11)。これらの報告は、P2X3受容体拮抗作用を有する化合物が、呼吸器疾患の治療において有用である可能性を示唆している。
その後、P2X3およびP2X2/3受容体拮抗剤として知られる、上記A−317491と称する化合物が、肺疾患の迷走神経求心性A線維の活性を阻害することが報告されている(特許文献9)。
また、P2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗剤としてビフェニルおよびフェニル−ピリジン誘導体が報告され、喘息および肺機能モデルにおいて呼吸器疾患の改善作用を示すことが示唆されている(特許文献10)。
特許文献11には、本発明化合物と類似の1,2,4−トリアジン骨格を有する化合物が記載されているが、鎮痛作用およびP2X3またはP2X2/3受容体拮抗作用については記載されていない。
また、非特許文献8および14には、本発明化合物と類似の1,3,5−トリアジン骨格を有し、鎮痛活性を示す化合物が記載されているが、P2X3またはP2X2/3受容体拮抗作用については記載されていない。
また、特許文献2〜8、15および16ならびに非特許文献12および13にもP2X3またはP2X2/3受容体拮抗作用を示す化合物が記載されているが、本発明化合物と構造が異なる。
さらには、特許文献12〜14および17には、本発明化合物と類似の1,3,5−トリアジン骨格を有するP2X3またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する化合物が記載されている。
国際公開第02/094767号明細書 国際公開第2005/095359号明細書 米国特許出願公開第2007/0037974号明細書 米国特許出願公開第2007/0049758号明細書 米国特許出願公開第2007/0049610号明細書 米国特許出願公開第2007/0049609号明細書 米国特許出願公開第2007/0049534号明細書 国際公開第2010/051188号明細書 国際公開第2006/012639号明細書 国際公開第2010/149578号明細書 特開2000−319268号公報 国際公開第2010/092966号明細書 国際公開第2012/020749号明細書 国際公開第2013/089212号明細書 国際公開第2012/020742号明細書 国際公開第2013/118855号明細書 国際公開第2014/200078号明細書
Neuroscientist 2005年、第11巻、p.345-356 J. Physiol. 567.2 2005年 p.621-639 Expert Opin. Ther. Patens 2006年 16巻、8号、p.113-1127 J. Physiology 2003年, 554巻、2号、p.301-308 J. Physiology 2003年, 553巻、3号、p.683-694 Pflungers Arch Eur J physiol 2006年、p.452, 513-537 PNAS 2002年、99巻、26号、p.17179-17184 Journal of Medicinal Chemistry 2008年、51巻、23号、p.7635-7639 Brouns et al. Am J Respir Cell MoI Biol 2000年、第23巻、p.52-61 Basoglu et al. Chest. 2005年、第128巻、4号、p.1905-9 Adriaensen et al. THE ANATOMICAL RECORD PART A 2003年、第270A巻、p.25-40 Cantin, L.-D. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2012年、22巻、7号、p.2565-2571 Jahangir, A. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2009年、19巻、p.1632-1635 Chemistry--A European Journal 2012年、18巻、5号、p.1476-1486
本発明は、新規なP2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する化合物を提供する。また、P2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する医薬組成物を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、P2X3および/またはP2X2/3受容体に特異的に結合し、拮抗作用を示す新規化合物、ならびにP2X3および/またはP2X2/3受容体に特異的に結合する新規化合物を見出した。また、P2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗作用を有する医薬組成物を見出した。
本発明に包含される化合物または本発明に包含される医薬組成物は、P2X3受容体阻害活性、ラット血清アルブミン(以下、RSA)存在下でのP2X3受容体阻害活性等で良好な結果を示した。また、本発明に包含される化合物または本発明に包含される医薬組成物は、CYP酵素阻害確認試験、FAT試験、溶解性確認試験、代謝安定性確認試験、hERG阻害活性確認試験、薬物動態試験(バイオアベイラビリティ確認試験、全身クリアランス確認試験等)および/または蛋白結合確認試験等においても良好な結果を示した。
本発明は、以下の(1’)〜(26’)および(1)〜(25)に関する。
(1’)式(1):
Figure 2016084922

(式中、−X−は、−N(R)−、−O−または−S−であり;
は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアシルであり;
は、水素原子、カルボキシ、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
4aは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、
4bは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、または
4aおよびR4bは、一緒になってオキソであり;
nは、0〜4の整数で示される化合物(ただし、以下に示される化合物:
Figure 2016084922

を除く)またはその製薬上許容される塩。
(2’)nが1〜4の整数であり、
およびRが、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(2’A)nが1であり、
およびRが、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3’)−X−が、−N(R)−(式中、Rは上記(1’)と同義)である、上記(2’)または(2’A)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4’)Rが、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(2’)、(2’A)または(3’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5’)Rが、置換若しくは非置換のアルキル、カルボキシ、シアノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイルまたは置換若しくは非置換のアミノである、上記(2’)〜(4’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6’)Rが、式:
Figure 2016084922

(式中、環Aは、芳香族炭素環または芳香族複素環であり;
sは、0〜3の整数であり;
は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオ、置換若しくは非置換のアシル、カルボキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換のスルファモイル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシである)で示される基である、上記(2’)〜(5’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7’)Rが、式:
Figure 2016084922

(式中、Rは、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
は水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシまたは置換若しくは非置換のアルキニルオキシである)で示される基である、上記(2’)〜(6’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8’)Rが、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(7’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9’)Rが、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシである、上記(7’)または(8’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10’)
実施例I−20、I−24、I−29、I−33およびI−35からなる群から選択される、上記(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(11’)(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
(12’)P2Xおよび/またはP2X2/3受容体拮抗剤である、(11’)記載の医薬組成物。
(13’)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患の治療および/または予防作用を有する、上記(11’)または(12’)記載の医薬組成物。
(14’)P2Xおよび/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防に使用するための、上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15’)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患の治療および/または予防に使用するための、上記(14’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15’A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛の治療および/または予防に使用するための、上記(14’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16’)上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、P2Xおよび/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防方法。
(17’)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患に対する、上記(16’)記載の治療および/または予防方法。
(17’A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛に対する、上記(16’)記載の治療および/または予防方法。
(18’)P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(19’)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(18’)記載の使用。
(19’A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(18’)記載の使用。
(20’)上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
(21’)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤またはチンキ剤である、上記(20’)記載の医薬組成物。
(22’)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤である、上記(20’)または(21’)記載の医薬組成物。
(23’)上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
(24’)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳または膣内投与のための、上記(23’)記載の医薬組成物。
(25’)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、上記(24’)または(25’)記載の医薬組成物。
(26’)上記(1’)〜(10’)または(2’A)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
(1)式(1):
Figure 2016084922

(式中、−X−は、−N(R)−、−O−または−S−であり;
は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアシルであり;
は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
4aは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、
4bは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、または
4aおよびR4bは、一緒になってオキソであり;
nは、0〜4の整数で示される化合物(ただし、以下に示される化合物:
Figure 2016084922

を除く)またはその製薬上許容される塩。
(2)nが1〜4の整数であり、
およびRが、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3)−X−が、−N(R)−(式中、Rは上記(1)と同義)である、上記(2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4)Rが、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(2)または(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5)Rが、置換若しくは非置換のアルキルである、上記(2)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6)Rが、式:
Figure 2016084922

(式中、環Aは、芳香族炭素環または芳香族複素環であり;
sは、0〜3の整数であり;
は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオ、置換若しくは非置換のアシル、カルボキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換のスルファモイル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシである)で示される基である、上記(2)〜(5)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7)Rが、式:
Figure 2016084922

(式中、Rは、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
は水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシまたは置換若しくは非置換のアルキニルオキシである)で示される基である、上記(2)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8)Rが、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(7)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9)Rが、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシである、上記(7)または(8)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
(11)P2Xおよび/またはP2X2/3受容体拮抗剤である、上記(10)記載の医薬組成物。
(12)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患の治療および/または予防作用を有する、上記(10)または(11)記載の医薬組成物。
(13)P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防に使用するための、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(14)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患の治療および/または予防に使用するための、上記(13)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(14A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛の治療および/または予防に使用するための、上記(13)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防方法。
(16)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患に対する、上記(15)記載の治療および/または予防方法。
(16A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛に対する、上記(15)記載の治療および/または予防方法。
(17)P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(18)慢性疼痛、排尿障害または呼吸器疾患治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(17)記載の使用。
(18A)神経障害性疼痛または炎症性疼痛治療剤および/または予防剤の製造のための、上記(17)記載の使用。
(19)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
(20)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤またはチンキ剤である、上記(19)記載の医薬組成物。
(21)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤である、上記(19)または(20)記載の医薬組成物。
(22)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
(23)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳または膣内投与のための、上記(22)記載の医薬組成物。
(24)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、上記(23)または(24)記載の医薬組成物。
(25)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
本発明の化合物は、P2X3および/またはP2X2/3受容体に対する拮抗作用を有し、P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患または状態に対して有用である。
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。特にフッ素原子、および塩素原子が好ましい。
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。さらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2016084922

単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。
2環の芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。さらに、2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「非芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2016084922

単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
「アルキルオキシアルキル」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル等が挙げられる。
「アルキルオキシアルキルオキシ」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキルオキシ」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ等が挙げられる。
「アルキルアミノ」の好ましい態様として、メチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
「アルケニルスルホニル」とは、上記「アルケニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルホニル、プロペニルスルホニル等が挙げられる。
「アルキニルスルホニル」とは、上記「アルキニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、N,N−ジイソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、ジメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、ジエチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、N,N−ジイソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。
「アルキルイミノ」とは、上記「アルキル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルイミノ、エチルイミノ、n−プロピルイミノ、イソプロピルイミノ等が挙げられる。
「アルケニルイミノ」とは、上記「アルケニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルイミノ、プロペニルイミノ等が挙げられる。
「アルキニルイミノ」とは、上記「アルキニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルイミノ、プロピニルイミノ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルイミノ、エチルカルボニルイミノ、n−プロピルカルボニルイミノ、イソプロピルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルケニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルケニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルイミノ、プロペニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルイミノ」とは、上記「アルキニルカルボニル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルカルボニルイミノ、プロピニルカルボニルイミノ等が挙げられる。
「アルキルオキシイミノ」とは、上記「アルキルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルオキシイミノ、エチルオキシイミノ、n−プロピルオキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルケニルオキシイミノ」とは、上記「アルケニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルオキシイミノ、プロペニルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルキニルオキシイミノ」とは、上記「アルキニルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルオキシイミノ、プロピニルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。
「アルケニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルケニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルオキシ、プロペニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニルオキシ、プロピニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキルスルフィニル」とは、上記「アルキル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。
「アルケニルスルフィニル」とは、上記「アルケニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキニルスルフィニル」とは、上記「アルキニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等が挙げられる。
「アルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル等が挙げられる。
「トリアルキルシリル」とは、上記「アルキル」3個がケイ素原子に結合している基を意味する。3個のアルキル基は同一でも異なっていてもよい。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、および「非芳香族複素環アルキル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、および「非芳香族複素環アルキルオキシ」、
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、ならびに
「芳香族炭素環アルキルアミノ」、「非芳香族炭素環アルキルアミノ」、「芳香族複素環アルキルアミノ」、および「非芳香族複素環アルキルアミノ」のアルキル部分も、上記「アルキル」と同様である。
「芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロへキシルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシ、フラニルメチルオキシ、イミダゾリルメチルオキシ、インドリルメチルオキシ、ベンゾチオフェニルメチルオキシ、オキサゾリルメチルオキシ、イソキサゾリルメチルオキシ、チアゾリルメチルオキシ、イソチアゾリルメチルオキシ、ピラゾリルメチルオキシ、イソピラゾリルメチルオキシ、ピロリジニルメチルオキシ、ベンズオキサゾリルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、フェニルプロピルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、トリチルオキシカルボニル、ナフチルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロへキシルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシカルボニル、フラニルメチルオキシカルボニル、イミダゾリルメチルオキシカルボニル、インドリルメチルオキシカルボニル、ベンゾチオフェニルメチルオキシカルボニル、オキサゾリルメチルオキシカルボニル、イソキサゾリルメチルオキシカルボニル、チアゾリルメチルオキシカルボニル、イソチアゾリルメチルオキシカルボニル、ピラゾリルメチルオキシカルボニル、イソピラゾリルメチルオキシカルボニル、ピロリジニルメチルオキシカルボニル、ベンズオキサゾリルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。例えば、ベンジルオキシメチル、フェネチルオキシメチル、フェニルプロピルオキシメチル、ベンズヒドリルオキシメチル、トリチルオキシメチル、ナフチルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族炭素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシメチル、シクロブチルメチルオキシメチル、シクロペンチルメチルオキシメチル、シクロへキシルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシメチル、フラニルメチルオキシメチル、イミダゾリルメチルオキシメチル、インドリルメチルオキシメチル、ベンゾチオフェニルメチルオキシメチル、オキサゾリルメチルオキシメチル、イソキサゾリルメチルオキシメチル、チアゾリルメチルオキシメチル、イソチアゾリルメチルオキシメチル、ピラゾリルメチルオキシメチル、イソピラゾリルメチルオキシメチル、ピロリジニルメチルオキシメチル、ベンズオキサゾリルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシメチル、モルホリニルエチルオキシメチル、ピペリジニルメチルオキシメチル、ピペラジニルメチルオキシメチル、以下に示される基
Figure 2016084922

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ、フェニルプロピルアミノ、ベンズヒドリルアミノ、トリチルアミノ、ナフチルメチルアミノ、ジベンジルアミノ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族炭素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルメチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノ、シクロへキシルメチルアミノ等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルメチルアミノ、フラニルメチルアミノ、イミダゾリルメチルアミノ、インドリルメチルアミノ、ベンゾチオフェニルメチルアミノ、オキサゾリルメチルアミノ、イソキサゾリルメチルアミノ、チアゾリルメチルアミノ、イソチアゾリルメチルアミノ、ピラゾリルメチルアミノ、イソピラゾリルメチルアミノ、ピロリジニルメチルアミノ、ベンズオキサゾリルメチルアミノ等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキルアミノ」とは、上記「非芳香族複素環アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個または2個と置き換わった基を意味する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルアミノ、モルホリニルエチルアミノ、ピペリジニルメチルアミノ、ピペラジニルメチルアミノ等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環スルファニル」、および「芳香族炭素環スルホニル」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環式基」と同様である。
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環スルファニル」、および「非芳香族炭素環スルホニル」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロへキセニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環スルファニル」、および「芳香族複素環スルホニル」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環式基」と同様である。
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニル、オキサゾリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルファニル」とは、「芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルスルファニル、オキサゾリルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルホニル」とは、「芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルスルホニル、オキサゾリルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環スルファニル」、および「非芳香族複素環スルホニル」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環式基」と同様である。
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニル、テトラヒドロフリルオキシカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
「アシル」とは、「ホルミル」、「アルキルカルボニル」、「アルケニルカルボニル」、「アルキニルカルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」および「非芳香族複素環カルボニル」を包含する。
「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルアミノ」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルスルホニルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシイミノ」、「置換若しくは非置換のアルキルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルファニル」、「置換若しくは非置換のアルキルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルケニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のアルキニルスルフィニル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のアルキルカルバモイル」、「置換若しくは非置換のモノアルキルスルファモイル」、および「置換若しくは非置換のアルキルスルファモイル」の置換基としては、次の置換基が挙げられる。任意の位置の炭素原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、モノアルキルカルバモイル、アルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、アルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、ならびに
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、「芳香族複素環」、および「非芳香族複素環」の環上の置換基としては、次の置換基が挙げられる。環上の任意の位置の原子が次の置換基から選択される1以上の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、イミノ、ヒドロキシアミノ、ヒドロキシイミノ、ホルミル、ホルミルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、モノアルキルアミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、モノアルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノアルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイミノ、アルキニルイミノ、アルキルカルボニルイミノ、アルケニルカルボニルイミノ、アルキニルカルボニルイミノ、アルキルオキシイミノ、アルケニルオキシイミノ、アルキニルオキシイミノ、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、モノアルキルカルバモイル、アルキルカルバモイル、モノアルキルスルファモイル、アルキルスルファモイル、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環オキシカルボニル、非芳香族炭素環オキシカルボニル、芳香族複素環オキシカルボニル、非芳香族複素環オキシカルボニル、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環アルキルオキシ、芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、芳香族複素環アルキルオキシアルキル、非芳香族複素環アルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキルアミノ、非芳香族炭素環アルキルアミノ、芳香族複素環アルキルアミノ、非芳香族複素環アルキルアミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル。
また、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」は「オキソ」で置換されていてもよい。この場合、以下のように炭素原子上の2個の水素原子が置換されている基を意味する。
Figure 2016084922
上記、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の非芳香族炭素環、および非芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルオキシカルボニル;カルボキシ;アルキルオキシ;シアノ;ヒドロキシ;カルバモイル;アルキルアミノ;アシルアミノ;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のカルバモイル」の置換基としては、例えば、アルキル;ハロアルキル;非芳香族複素環式基;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル」の置換基としては、例えば、アルキル;ハロアルキル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のアミノ」の置換基としては、例えば、非芳香族複素環カルボニル;アシル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、アルキル;ハロアルキル;が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルオキシ;シアノ;アルキル;カルボキシ;ヒドロキシ;ハロアルキル;が挙げられる。
における「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルオキシ;シアノ;アルキル;カルボキシ;ヒドロキシ;ハロアルキル;が挙げられる。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルオキシ;シアノ;アルキル;カルボキシ;ヒドロキシ;ハロアルキル;が挙げられる。
における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキルオキシ;シアノ;アルキル;カルボキシ;ヒドロキシ;ハロアルキル;が挙げられる。
における「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、
非置換若しくは置換(置換基としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキル)芳香族複素環オキシ;
非置換若しくは置換(置換基としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキル)非芳香族複素環オキシ;
非置換若しくは置換(置換基としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキル)芳香族炭素環オキシ;
非置換若しくは置換(置換基としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキル)非芳香族炭素環オキシ;が挙げられる。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」または「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」の置換基としては、例えば、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキルが挙げられる。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環」「置換若しくは非置換の非芳香族複素環」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環」または「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環」の置換基としては、例えば、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシ、アルキルが挙げられる。
一般式(I)中、
−X−としては、−N(R)−が挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。
としては、カルボキシが挙げられる。
としては、シアノが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のカルバモイルが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のアミノが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基が挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のフェニルが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のピリジルまたはチエニルが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基が挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のフェニルが挙げられる。
4aとしては、水素原子が挙げられる。
4bとしては、水素原子が挙げられる。
としては、水素原子が挙げられる。
環Aとしては、芳香族炭素環または芳香族複素環が挙げられる。
環Aとしては、ベンゼンまたはピリジンが挙げられる。
環Aとしては、ベンゼンが挙げられる。
sとしては、0、1、2が挙げられる
としては、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシが挙げられる。
としては、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基または置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基が挙げられる。
としては、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のピリダジニル、置換若しくは非置換のジヒドロピリジル、置換若しくは非置換のピリダジノが挙げられる。
としては、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシが挙げられる。
本発明の具体的実施形態を、以下に例示する。
一般式(I−A):
Figure 2016084922

(式中、各記号は上記と同義である)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
以下に、R、R、RおよびRの具体例を示す。式(I−A)で示される化合物としては、これら具体例の全ての組み合わせが例示される。
としては、置換若しくは非置換のアルキルが挙げられる。(以下、A−1とする)
としては、置換アルキルが挙げられる。(以下、A−2とする)
としては、置換C1−C6アルキルが挙げられる。(以下、A−3とする)
としては、ハロゲンで置換されたアルキルが挙げられる。(以下、A−4とする)
としては、ハロゲンで置換されたC1−C6アルキルが挙げられる。(以下、A−5とする)
としては、カルボキシが挙げられる。(以下、A−6とする)
としては、シアノが挙げられる。(以下、A−7とする)
としては、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニルが挙げられる。(以下、A−8とする)
としては、アルキルまたはハロアルキルで置換されたアルキルオキシカルボニルが挙げられる。(以下、A−9とする)
としては、置換若しくは非置換のカルバモイルが挙げられる。(以下、A−10とする)
としては、置換カルバモイルが挙げられる。(以下、A−11とする)
としては、アルキル、ハロアルキルまたは非芳香族複素環式基で置換されたカルバモイルが挙げられる。(以下、A−12とする)
としては、置換若しくは非置換のアミノが挙げられる。(以下、A−13とする)
としては、非置換アミノが挙げられる。(以下、A−14とする)
としては、置換アミノが挙げられる。(以下、A−15とする)
としては、非芳香族複素環カルボニルまたはアシルで置換されたアミノが挙げられる。(以下、A−16とする)
としては、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、A−17とする)
としては、アルキルまたはハロアルキルで置換された芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、A−18とする)
としては、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基が挙げられる。(以下、B−1とする)
としては、置換芳香族炭素環式基が挙げられる。(以下、B−2とする)
としては、置換フェニルが挙げられる。(以下、B−3とする)
としては、ハロゲンで置換された芳香族炭素環式基が挙げられる。(以下、B−4とする)
としては、ハロゲンで置換されたフェニルが挙げられる。(以下、B−5とする)
としては、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−1とする)
としては、置換芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−2とする)
としては、置換ピリジルまたは置換ピリダジニルが挙げられる。(以下、C−3とする)
としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシまたはアルキルで置換された芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−4とする)
としては、(カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシまたはアルキルで置換された)ピリジルまたはピリダジニルが挙げられる。(以下、C−5とする)
としては、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−6とする)
としては、置換非芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−7とする)
としては、置換ジヒドロピリジルまたは置換ジヒドロピリダジニルが挙げられる。(以下、C−8とする)
としては、カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシまたはアルキルで置換された非芳香族複素環式基が挙げられる。(以下、C−9とする)
としては、(カルボキシ、アルキルオキシカルボニル、カルバモイル、シアノ、ヒドロキシアルキル、オキソ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシまたはアルキルで置換された)ピリドニルまたはピリダジノが挙げられる。(以下、C−10とする)
としては、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシが挙げられる。(以下、D−1とする)
としては、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシが挙げられる。(以下、D−2とする)
としては、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C3アルキルまたは置換若しくは非置換のC1−C3アルキルオキシが挙げられる。(以下、D−3とする)
式(I)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。例えば、式(I)において、Xが−NH−で示される化合物は、以下のような互変異性体を包含する。
Figure 2016084922
式(I)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、該「放射性標識体」は、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
式(I)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)で示されるトリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、“Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)”を参照することができる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
式(I)で示される化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
本発明の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)、共結晶および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(I)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することで結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」は、式(I)で示される化合物または塩とカウンター分子が同一結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子と形成していてもよい。
本発明の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する本発明化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(I)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(I)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えば “Design of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam, 1985”に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CHCOO−、CCOO−、tert−BuCOO−、C1531COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCHCHCOO−、CHCH(NH)COO−、CHN(CHCOO−、CHSO−、CHCHSO−、CFSO−、CHFSO−、CFCHSO−、p−CHO−PhSO−、PhSO−、p−CHPhSO−が挙げられる。
(本発明の化合物の製造法)
本発明に係る式(I)で示される化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。抽出、精製等は、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の化合物は、当該分野において公知の手法を参考にしながら合成することができる。例えば、特許第4565286(JP4565286B2)を準拠して合成することができる。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、例えば、以下に示す合成ルートによって製造することができる。
(A法)
Figure 2016084922

(式中、R10は置換若しくは非置換のアルキル、R11は置換若しくは非置換のアルキル、Halはハロゲンであり、その他の記号は前記と同義である。)
(第1工程)
化合物(i)を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル等の溶媒中、化合物(ii)を0℃〜加熱還流下、好ましくは50℃〜加熱還流下で、反応させることにより化合物(iii)を製造することができる。化合物(iii)は、粗製物または反応液のままで次工程に使用できる。
(第2工程)
化合物(iii)をメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル等の溶媒中、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、−10℃〜60℃、好ましくは0℃〜30℃で、化合物(iv)を反応させることで、化合物(v)を製造することができる。化合物(v)は、粗製物または反応液のままで次工程に使用できる。
(第3工程)
化合物(v)をメタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン等の溶媒中、必要に応じて酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸の存在下、−10℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃で、化合物(vi)を製造することができる。
(第4工程)
化合物(vi)をt−ブタノール等の溶媒中、酢酸等の酸の存在下、60℃〜150℃、好ましくは80℃〜120℃で、またはNMP、DMF、DMSO等の溶媒中、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の塩基存在下、−10℃〜120℃、好ましくは0℃〜100℃で、化合物(vii)と反応させることにより一般式(I−a)で示される化合物を製造することができる。
(B法)
Figure 2016084922

(式中、R12は置換若しくは非置換のアルキル、R13およびR14はそれぞれ独立して、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり、uは1〜4の整数、他の記号は前記と同義である。)
(第1工程)
A法に従い得られた化合物(viii)をメタノール、エタノール等の溶媒中、またはそれらとTHF、ジオキサン等の溶媒の混合溶媒中、水酸化リチウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等と反応させることにより、化合物(ix)を製造することができる。
(第2工程)
化合物(ix)をTHF、DMF、NMP等の溶媒中、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールもしくはHOAt、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、HATU、PyBOP等の縮合剤とトリエチルアミン、ジイシプロピルエチルアミン等の塩基存在下、化合物(x)を反応させることにより、化合物(I−b)を製造することができる。
(C法)
Figure 2016084922

(式中、R15は、置換若しくは非置換のアルキル、他の記号は前記と同義である。)
(第1工程)
A法に従い得られた化合物(xii)に、メタノール、エタノール等の溶媒中、またはそれらとジオキサン、THF等の溶媒の混合溶媒中、水酸化リチウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等と反応させることにより化合物(xiii)を製造することができる。
(第2工程)
化合物(xiii)をTHF、DMF、NMP等の溶媒中、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールもしくはHOAt、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、HATU、PyBOP等の縮合剤とトリエチルアミン、ジイシプロピルエチルアミン等の塩基存在下、化合物(x)を反応させることにより化合物(I−c)を製造することができる。
上記一般式(I)で表される化合物は、P2X3および/またはP2X2/3受容体に対する拮抗作用を有し、P2X3および/またはP2X2/3が関与する疾患の治療剤として有用である。P2X3および/またはP2X2/3受容体は疼痛、泌尿器系疾患および呼吸器疾患に関与すると考えられており(Nature 407, 26, 1011-1015 (2000), Nature, Vol.407, No.26, 1015-1017 (2000)、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献9〜11等)、鎮痛作用または排尿障害改善作用を有する医薬組成物として有用である。
例えば、関節リウマチに伴う痛み、変形性関節症に伴う痛み、頭痛、偏頭痛、口腔顔面痛、歯痛、舌痛症、顎関節症に伴う痛み、三叉神経痛、肩痛、椎間板ヘルニアに伴う痛み、変形性頚椎症に伴う痛み、脊柱管狭窄症に伴う痛み、胸郭出口症候群に伴う痛み、腕神経叢引き抜き症候群に伴う痛み、肩手症候群、むち打ち症に伴う痛み、胸痛、腹痛、疝痛、胆石症に伴う痛み、膵炎に伴う痛み、尿路結石症に伴う痛み、過敏性腸症候群に伴う痛み、腰背部痛、坐骨神経痛、骨折に伴う痛み、骨粗鬆症に伴う痛み、関節痛、痛風に伴う痛み、馬尾症候群に伴う痛み、強直性脊椎炎症に伴う痛み、筋肉痛、有痛性痙攣、筋筋膜痛症候群、線維筋痛症候群、複合性局所疼痛症候群、閉塞性動脈硬化症に伴う痛み、バージャー病に伴う痛み、レイノー現象に伴う痛み、帯状疱疹に伴う痛み、カウザルギー、絞扼性神経障害に伴う痛み、手根管症候群に伴う痛み、糖尿病に伴う痛み、ギランバレー症候群に伴う痛み、ハンセン病に伴う痛み、薬物療法に伴う痛み、放射線療法に伴う痛み、脊髄損傷に伴う痛み、脊髄空洞症に伴う痛み、脳卒中に伴う痛み、視床痛、求心路遮断痛、交感神経依存性疼痛、ABC症候群に伴う痛み、多発性硬化症に伴う痛み、皮膚疾患に伴う痛み、癌性疼痛、術後痛、外傷に伴う痛み、壊疽に伴う痛み、身体表現性障害に伴う痛み、身体化障害に伴う痛み、鬱病に伴う痛み、パーキンソン病に伴う痛み、膝関節痛、関節炎に伴う痛み、生理痛、中間痛、陣痛等の神経障害性疼痛、炎症性疼痛、侵害受容性疼痛、心因性疼痛、子宮内膜症に伴う痛み等;
過活動膀胱、切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、反射性尿失禁、尿意切迫感、神経因性膀胱、不安定膀胱、尿道炎、***症、間質性膀胱炎、膀胱炎、膀胱癌、化学療法に伴う尿路障害、脳卒中等の脳障害に伴う尿路障害、前立腺肥大症、前立腺炎等における排尿機能障害、痛み等;
および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、気管支痙攣、慢性咳嗽等;
の治療、症状の緩和または予防に有効である。
「排尿障害改善作用を有する医薬組成物」とは、排尿障害の治療、予防および/または改善のために使用する医薬組成物を包含する。
本発明化合物は、P2X3および/またはP2X2/3受容体拮抗作用のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有している。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)代謝安定性が高い。
d)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さない。
e)変異原性を有さない。
f)心血管系のリスクが低い。
g)高い溶解性を示す。
h)高いP2X3および/またはP2X2/3受容体選択性を有している。
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
経口投与の場合は常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
非経口投与の場合は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日〜23か月、2歳〜11歳または12歳〜16歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
以下に実施例および参考例、ならびに試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Me:メチル
TMS:テトラメチルシラン
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、DMSO−d、CDClを用いて測定した。また、NMRデータを示す場合は、測定した全てのピークを記載していない場合が存在する。
本発明の化合物のLC/MSデータは、以下の条件で測定し、保持時間(分)および[M+H]を示した。
(メソッド1)
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、1分間、100%溶媒[B]を維持した。
(メソッド2)
カラム:ACQUITY UPLC(R)BEH C18 (1.7μm、i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.55 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(1)4-(4-クロロベンジル)-3-(メチルチオ)-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オンの調製
Figure 2016084922

N-(4-クロロベンジル)チオセミカルバジド(2.15 g, 10 mmol) とエタノール(20 mL) の混合液に、ヨウ化メチル (0.81 mL, 13 mmol)を氷冷下で加え、60℃で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をイソプロパノール(30 mL)に溶解し、氷冷下でエチル 3,3,3-トリフルオロ-2-オキソプロパノエート (1.72 mL, 13 mmol)を加えた後、トリエチルアミン(2.5mL, 18 mmol)を氷冷下で3分間滴下し、氷冷下で5時間攪拌後、5℃の冷蔵庫で5日間放置した。反応液に水 (150 mL)を加え、酢酸エチル (150 mL) で抽出した。有機層を飽和食塩水 (150 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルとヘキサンを加え、生じた粉末をろ取し、4-(4-クロロベンジル)-3-(メチルチオ)-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (2.57 g, 収率: 76%)を淡褐色粉末として得た。
1H-NMR (δ ppm TMS / CDCl3): 2.77 (3H, s), 5.22 (2H, s), 7.33-7.37 (4H, m).
(2)4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-シアノ-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−22)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)-3-(メチルチオ)-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (0.504 g, 1.5 mmol)、4-(6-シアノ-2-ピリジルオキシ)アニリン(0.475 g, 2.25 mmol)、t-ブタノール (5 mL)と酢酸(1.3 mL)の混合液を加熱還流下で4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100 mL)を加え、酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製後、酢酸エチルとヘキサンを加え、生じた粉末をろ取し、4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-シアノ-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(0.61 g, 収率82%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 5.23 (2H, s), 6.93 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.14 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.25 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.32 (2H, d, J = 7.3 Hz), 7.42 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.57 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.85 (1H, t, J = 7.9 Hz), 10.07 (1H, s).
(3)4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-ヒドロキシカルボニル-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−1)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-シアノ-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(0.55 g, 1.1 mmol)とDMSO(6 mL)の混合液に2mol/L 水酸化ナトリウム(5.5 mL、11 mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、2mol/L塩酸で酸性に調製し、酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機層を水(100 mL)および飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルとジエチルエーテルを加え、生じた粉末をろ取し、4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-ヒドロキシカルボニル-2-ピリジルオキシ)フェニルイミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(0.48 mg, 収率: 84%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (δ ppm TMS / d6-DMSO): 5.12 (1H, s), 5.37 (1H, s), 6.91 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.14-7.30 (4H, m), 7.47 (7H, dd, J = 28.0, 8.4 Hz), 7.81 (2H, t, J = 8.3 Hz), 7.97-8.05 (1H, m), 9.72 (0H, d, J = 9.8 Hz), 12.33 (1H, s), 13.20 (1H, s).
(4)4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-カルバモイル-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−3)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-ヒドロキシカルボニル-2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (155 mg, 0.3 mmol)をDMF(2 mL)に溶解した。反応液に塩化アンモニウム(24 mg, 0.45 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(61 mg, 0.45 mmol)、塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(86 mg, 0.45 mmol)およびトリエチルアミン(0.06 mL, 0.45 mmol)を加えて、室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 mL) を加え、酢酸エチル (50 mL) で抽出した。有機層を水 (50 mL)および飽和食塩水 (50 mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製後、酢酸エチルとヘキサンを加え、生じた粉末をろ取し、4-(4-クロロベンジル)-3-[4-(6-カルバモイル-2-ピリジルオキシ)フェニルイミノ]-6-(トリフルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(0.14 g, 収率90%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (δ ppm TMS / DMSO-d6): 5.25 (2H, m), 6.92 (1H, s), 7.17 (3H, s), 7.49 (5H, t, J = 25.8 Hz), 7.66 (1H, s), 7.76 (1H, d, J = 6.9 Hz), 8.01 (1H, s), 9.71 (0H, s), 12.30 (1H, s).
(1)4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-(メチルチオ)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オンの調製
Figure 2016084922

N-(4-クロロベンジル)チオセミカルバジド(2 g, 9.3 mmol) とエタノール(20 mL) の混合液に、ヨウ化メチル (0.75 mL, 12 mmol)を氷冷下で加え、60℃で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をイソプロパノール(30 mL)に溶解し、氷冷下でジエチル 2-オキソヘキサン-1,6-ジカルボキシレート (2.51 g, 11.6 mmol)を加えた後、トリエチルアミン(2.25mL, 16.2 mmol)を氷冷下で3分間で滴下し、氷冷下で5時間攪拌後、5℃の冷蔵庫で3日間放置した。反応液に水 (150 mL)を加え、酢酸エチル (150 mL) で抽出した。有機層を飽和食塩水 (150 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、エチル ジエチル 2-[(4-クロロベンジルアミノ)(メチルチオ)メチレンヒドラゾノ]ヘキサン-1,6-ジカルボキシレート (3.9 g, 収率: 98%)を淡褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.33 (3H, dd, J = 7.0 Hz), 1.89 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.31 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.47 (3H, s), 2.85 (2H, t, J = 7.5 Hz), 4.08-4.14 (2H, m), 4.28 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.46 (2H, d, J = 6.5 Hz), 7.08 (1H, m), 7.24-7.33 (4H, m).
エチル ジエチル 2-[(4-クロロベンジルアミノ)(メチルチオ)メチレンヒドラゾノ]ヘキサン-1,6-ジカルボキシレート(3.9 g, 9.1 mmol)、p-トルエンスルホン酸・水和物 (173 mg, 0.9 mmol)とトルエン (39 mL)の混合液を還流下で4時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-(メチルチオ)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(1.16 g, 収率33%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.12 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.44 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.66 (3H, s), 2.87 (2H, t, J = 7.3 Hz), 4.09-4.14 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.16 (2H, s), 7.32 (4H, s).
(2)4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−11)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-(メチルチオ)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(311 mg, 0.81 mol)、4-(2-ピリジルオキシ)アニリン (227 mg, 1.22 mmol)、酢酸 (0.45 mL)とt-ブタノール (3 ml) の混合液を、加熱還流下で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)に加え、酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で水洗し,無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(369 mg, 収率: 87%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.93 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.36 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.60 (2H, t, J = 7.4 Hz), 4.09-4.15 (2H, m), 5.21 (2H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.95-7.00 (2H, m), 7.12 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.30 (2H, t, J = 6.1 Hz), 7.55 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.71 (1H, t, J = 7.7 Hz), 8.12 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.99 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニルプロピル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−14)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニルプロピル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(334 mg, 0.64 mmol),メタノール(1.5 mL)およびTHF(1.5 mL)の混合液に1mol/L 水酸化ナトリウム(1.5 mL、1.5 mmol)を氷冷下で加え、室温で4時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、5%クエン酸水溶液で酸性に調製した後、酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機層を水(50 mL)および飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニルプロピル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(316 mg, 収率: 100%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (δ ppm TMS / d6-DMSO): 1.78 (2H, t, J = 6.5 Hz), 2.28 (2H, t, J = 7.2 Hz), 5.13 (2H, s), 6.84-7.11 (6H, m), 7.32-7.43 (5H, m), 7.81 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.16 (1H, d, J = 4.5 Hz), 11.36 (1H, brs).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−25)の調製
Figure 2016084922

N-(4-クロロベンジル)チオセミカルバジド(200 mg, 0.927 mmol) とエタノール(4 mL) の混合液に、ヨウ化メチル (0.075 ml, 1.205 mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣に酢酸(4 ml)とジエチル 2-オキソマロネート (0.170 ml, 1.112 mmol)を加え、90℃で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニル)- 3-(メチルチオ)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(239.7 mg, 収率76%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.40 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.58 (3H, s), 4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.23 (2H, s), 7.29-7.36 (4H, m).

4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニル)- 3-(メチルチオ)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(239.7 mg, 0.705 mmol)、4-(2-ピリジルオキシ)アニリン (197 mg, 1.058 mmol)、酢酸 (0.61 mL)とt-ブタノール (2.4 ml) の混合液を、加熱還流下で4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)に加え、酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(163.5 mg, 収率: 49%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.23 (2H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.3 Hz), 6.99 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.13 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.29-7.31 (2H, m), 7.57 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.71-7.73 (1H, m), 8.06 (1H, s), 9.87 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−26)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(エトキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(131.3 mg, 0.275 mmol)、メタノール(1.3 mL)およびTHF(4 mL)の混合液に2mol/L 水酸化ナトリウム(1.4 mL)を氷冷下で加え、室温で2時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、2mol/L塩酸で酸性に調製した後、減圧濃縮し、水を加え析出した固体をろ取して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(124 mg, 収率: 100%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.27 (2H, s), 6.90-6.92 (2H, m), 6.97-7.05 (2H, m), 7.13 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.56 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.72-7.76 (1H, m), 7.92-7.93 (1H, m).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(カルバモイル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−27)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (50 mg, 0.111 mmol)とDMF(0.5 mL)の混合液に塩化アンモニウム(8.92 mg, 0.167 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(22.53 mg, 0.167 mmol)、塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(632.0 mg, 0.167 mmol)、およびトリエチルアミン(23.11 μl, 0.167 mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生じた粉末をろ取し、4-(4-クロロベンジル)- 6-(カルバモイル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(46.3 mg, 収率93%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.25 (2H, s), 6.09 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.98-7.00 (2H, m), 7.12 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.70-7.74 (1H, m), 8.01-8.03 (1H, m), 8.55 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(アミノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−32)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (500 mg, 1.111 mmol)、t-ブタノール (5 ml) およびジオキサン(4 ml)の混合液にジフェニルホスホリルアジド(0.287 ml, 1.334 mmol)、およびトリエチルアミン(0.185 ml, 1.334 mmol)を加えて、100℃で3時間攪拌した。反応液にジフェニルホスホリルアジド(0.287 ml, 1.334 mmol)、およびトリエチルアミン(0.185 ml, 1.334 mmol)を加えて、100℃で3時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣をジクロロメタン(5 ml)で溶解し、氷冷下でトリフルオロ酢酸を(5 ml)加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(アミノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(190 mg, 収率41%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 5.18-5.34 (2H, m), 5.94-6.30 (2H, m), 6.84 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.96-6.99 (3H, m), 7.09 (1H, t, J = 6.1 Hz), 7.28-7.30 (2H, m), 7.40-7.47 (3H, m), 7.79-7.84 (1H, m), 8.13-8.16 (1H, m), 10.12 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(アセチルアミノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−34)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(アミノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (50 mg, 0.119 mmol)とDMF(0.5 mL)の混合液に酢酸(10.19 μl, 0.178 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(24.08 mg, 0.178 mmol)、塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(34.2 mg, 0.178 mmol)、およびトリエチルアミン(24.7 μl, 0.178 mmol)を加えて、室温で1.5時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(アセチルアミノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(8.6 mg, 収率16%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.23 (3H, s), 5.26 (2H, s), 6.91-7.01 (4H, m), 7.13 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.32 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.54 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.69-7.71 (1H, m), 8.08 (1H, s), 8.16-8.17 (1H, m), 8.45 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(シアノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−31)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(カルバモイル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(132.9 mg, 0.296 mmol),およびピリジン(2.7 mL)の混合液に無水トリフルオロ酢酸(104 μl, 0.740 mmol)を氷冷下で加え、0℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、2mol/L塩酸で酸性に調製した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(シアノ)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(73.1 mg, 収率: 57%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.21 (2H, s), 6.88 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.99-7.04 (2H, m), 7.13-7.14 (2H, m), 7.32 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.56 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.72-7.77 (1H, m), 7.98 (1H, d, J = 3.4 Hz), 10.77 (1H, s).
4-(4-クロロベンジル)- 6-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン(I−35)の調製
Figure 2016084922

4-(4-クロロベンジル)- 6-(ヒドロキシカルボニル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (200 mg, 0.445 mmol)とDMF(2 mL)の混合液にアセトアミドオキシム(49.4 mg, 0.667 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(90 mg, 0.667 mmol)、塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(128 mg, 0.667 mmol)、およびトリエチルアミン(92 μl, 0.667 mmol)を加えて、室温で一夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣にDMF(2 mL)と炭酸セシウム (174 mg, 0.534 mmol)を加え、110℃で2時間攪拌した.反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4-(4-クロロベンジル)- 6-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)- 3-[4-(2-ピリジルオキシ)フェニルアミノ]-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン (32.8 mg, 収率15%)を橙色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.51 (3H, s), 5.29 (2H, s), 6.93-7.02 (4H, m), 7.16 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.31 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.63 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.72-7.75 (1H, m), 8.04-8.05 (1H, m), 10.44 (1H, s).
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
Figure 2016084922
以下に、本発明化合物の生物試験例を記載する。
試験例
試験例1 ヒトP2X3受容体阻害活性の評価
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート384穴マイクロプレートに1穴当たり3000個になるように播種し、培地(8.3%ウシ胎児血清、8.3%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液を含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で2日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、2.7mM KCl、0.9mM MgCl2、5.0mMCaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、2.7mMKCl、0.9mM MgCl2、5.0mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり20μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFLIPR 384(Molecular Devices社)に設置した。FLIPR 384による蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、2.7mM KCl、0.9mM MgCl2、5.0mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)により異なる濃度になるように希釈した本発明化合物DMSO溶液を1穴当たり20μLずつFLIPR 384に内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈した150nM ATP溶液25μLをFLIPR 384に内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。本発明化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度およびIC50の算出はSpotfire(サイエンス・テクノロジー・システムズ社)のソフトウェアを用いて行った。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
Figure 2016084922
試験例2 ヒト血清アルブミン(HSA)存在下でのヒトP2X3受容体阻害活性の評価
ヒトP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列Y07683)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞株をPDLコート96穴マイクロプレートに1穴当たり8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液、2.0%グルタミンを含むDMEM)中で、37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.37mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.5%BSA、0.04%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 3000(浜松ホトニクス社)に設置した。FDSS 3000による蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)に終濃度1%になるようにヒト血清アルブミンを添加した溶液を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物DMSO溶液を1穴当たり40μLずつFDSS 3000に内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈したATP溶液50μL(終濃度50nM)をFDSS 3000に内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。本発明化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
試験例3 ラットP2X受容体阻害活性の評価
ラットP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列NM_031075)をC6BU−1細胞に導入して発現させた。C6BU−1細胞を1穴当り2500個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液を含むDMEM)中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。遺伝子導入試薬FuGENE6(Promega社製)を用いて発現プラスミドを導入し、さらに37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、1%BSA、0.08%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 3000(浜松ホトニクス社)に設置する。FDSS 3000による蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物のDMSO溶液を1穴当り40μLずつFDSS 3000に内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈した50nM ATP溶液50μLをFDSS 3000に内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。本発明化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行った。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行った。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
試験例3−2 ラットP2X受容体阻害活性の評価
ラットP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列NM_031075)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞を1穴当り3000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液を含むDMEM)中で37℃、5%二酸化炭素下で2日間培養した。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、1%BSA、0.08%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションした。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり20μLの洗浄用緩衝液で満たした。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFLIPR 384(Molecular Devices社)に設置した。FLIPR 384による蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物のDMSO溶液を1穴当り20μLずつFLIPR 384に内蔵された自動分注装置で分注した。5分後、希釈用緩衝液で希釈した150nM ATP溶液25μLをFLIPR 384に内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続した。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出した。本発明化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価した。比最大蛍光強度およびIC50の算出はSpotfire(サイエンス・テクノロジー・システムズ社)のソフトウェアを用いて行った。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922

本明細書に記載された化合物は、P2X3受容体に対する阻害活性を示した。また、本発明の化合物は、P2X3サブタイプに作用するため、同じくP2X2サブタイプを含んで構成されるP2X2/3受容体に対しても阻害活性を示すと考えられる。
試験例4 ラット血清アルブミン(RSA)存在下でのラットP2X受容体阻害活性の評価
ラットP2X3受容体遺伝子(GenBank登録配列NM_031075)をC6BU−1細胞に導入した安定発現細胞を1穴当り8000個になるように播種し、培地(7.0%ウシ胎児血清、7.0%ウマ血清、1%抗生物質抗真菌剤混合溶液を含むDMEM)中で37℃、5%二酸化炭素下で1日間培養する。培地をFluo−3−AM 4μMを含む添加液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、10%BSA、0.08%プルロニックF−127、pH7.5)に置換し、37℃、5%二酸化炭素下で1時間インキュベーションする。洗浄用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、pH7.5)により洗浄し、1穴当たり40μLの洗浄用緩衝液で満たす。マイクロプレートをハイスループットスクリーニングシステムFDSS 7000(浜松ホトニクス社)に設置する。FDSS 7000による蛍光強度の測定を開始し、希釈用緩衝液(20mM HEPES、137mM NaCl、5.27mM KCl、0.9mM MgCl2、1.26mM CaCl2、5.6mM D−グルコース、2.5mM プロベネシド、0.1%プルロニックF−127、pH7.5)に終濃度1%になるようにラット血清アルブミンを添加した溶液を用いて異なる濃度になるように希釈した本発明化合物のDMSO溶液を1穴当り40μLずつFDSS 7000に内蔵された自動分注装置で分注する。5分後、希釈用緩衝液で希釈した50nM ATP溶液50μLをFDSS 7000に内蔵された自動分注装置で分注し、その後4分間蛍光強度の測定を継続する。測定した蛍光強度の値から、ATP溶液添加後の蛍光強度の最大値を測定開始時の蛍光強度に対する比で表した比最大蛍光強度をマイクロプレートの穴毎に算出する。本発明化合物を含まない場合の比最大蛍光強度の値を阻害0%、ATPの代わりに希釈用緩衝液を添加した場合の比最大蛍光強度の値を阻害100%とし、阻害50%となる濃度(IC50)を算出して本発明化合物の阻害活性を評価する。比最大蛍光強度の算出はFDSS ソフトウェア(浜松ホトニクス社)を用いて行う。IC50の算出はマイクロソフト・エクセル(Microsoft社)およびXLfit(idbs社)のソフトウェアを用いて行う。
試験例5 ラット膀胱炎モデルの排尿機能の評価
シストメトリー手術
ラットを2%イソフルラン(麻酔背景;笑気:酸素 = 7:3)吸入にて麻酔後、仰臥位に固定する。腹部を正中切開し、膀胱を露出させる。膀胱頂部を小切開しカニューレ(ポリエチレンチューブ(PE-50:Becton Dickinson)を加工して作製)を挿入固定し、膀胱瘻を作製する。カニューレの他端は皮下を通して背部に導き、筋層および皮膚を縫合する。背部に導いたカニューレは途中をステンレス製スプリングで保護し、シーベルに接続する。
酢酸注入
手術2日後、膀胱に留置したカニューレを介して0.3%酢酸を4 mL/hrの速度で30分間膀胱内に注入して、膀胱炎を惹起する。また酢酸注入を行わない動物を正常動物とする。
シストメトリー測定
酢酸注入2〜3日後、膀胱内に挿入したカニューレの他端を三方活栓に接続して、一方から加温した生理食塩液を3.0 mL/hrの速度で注入しながら、もう一方は圧トランスデューサーを介して、圧力アンプにより膀胱内圧を連続記録する。膀胱内圧は安定期間(約20分間)測定後、投与前値(約40分間)を測定し、被験物質を投与した後、投与後値を120分間測定する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて破砕し、0.5%メチルセルロース液を用いて懸濁液、または溶液を調製し、経口ゾンデを用いて動物に経口投与する。膀胱内圧測定と同時に***尿はケージ下の天秤上で受け、その重量変化を同時に測定する。
データ採用の基準
排尿間隔を基準として、正常動物では排尿間隔が10分以上のものを採用し、それ以下のものは除外する。酢酸注入を行った動物では、排尿間隔が正常動物の平均値の半分未満のものを膀胱炎動物として採用し、それ以上のものは除外する。
残尿の採取
測定終了後、排尿直後に生理食塩液の注入を止め、ペントバルビタールナトリウム麻酔下で残尿を採取する。採取した残尿は***尿受けに移し、チャート上に記録する。
解析項目
測定開始1時間後から2時間後の膀胱内圧(静止時圧および排尿時圧)、排尿間隔、および1回排尿量を解析する。また測定終了後の残尿量を解析する。

排尿間隔への作用の指標として、以下の値を用いる。
排尿機能間隔改善率
=(膀胱炎動物の薬物処理後排尿間隔 ― 膀胱炎動物の薬物処理前排尿間隔)/(正常動物の薬物処理前排尿間隔の平均値 ― 膀胱炎動物の薬物処理前排尿間隔)×100
1回排尿量への作用の指標として、以下の値を用いる。
1回排尿量改善率
=(膀胱炎ラットの薬物処理後1回排尿量 ― 膀胱炎動物の薬物処理前1回排尿量)/(正常動物の薬物処理前1回排尿量の平均値 ― 膀胱炎動物の薬物処理前1回排尿量)×100
試験例6 Seltzerモデルによる薬効評価
ラットPartial sciatic nerve ligationモデル(ラット坐骨神経部分結紮モデル)
モデルの作製
ラットをイソフルランにより麻酔し、左足の毛を剃る。大腿上部の皮膚を切開し、筋を割いて坐骨神経を露出させる。坐骨神経の1/3〜1/2を糸で強く結紮し、筋、及び皮膚を縫合する。これを手術側とする。右足については坐骨神経結紮以外の同様の処置を行い、偽手術側とする。
評価(1)
手術の2週間後、von Freyフィラメントにより触知性アロディニアに対する作用を評価する。手術2週間後、金網上に載せたプラスチック製ケージにラットを入れ、馴化させる。金網側からラット脚裏をvon Freyフィラメント(0.4〜26 g)を押し当て、ラットが逃避行動を示し始めるvon Frey線維の圧値を疼痛閾値とする。左右の後肢について痛覚閾値を評価し、処置前疼痛閾値とする。手術側の疼痛閾値が0.6〜2g、かつ偽手術側の疼痛閾値が8〜15gの動物を採用する。なお、動物の訓練のため、処置前疼痛閾値測定前に同様の操作を実施する。採用した動物に本発明化合物を投与する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて破砕し、0.5%メチルセルロース液を用いて懸濁液、または溶液を調製し、経口ゾンデを用いて動物に経口投与する。投与1〜5時間後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とする。下記の方法により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較する。
%reversal値 =(手術側処置後疼痛閾値の対数 ― 手術側処置前疼痛閾値の対数)/(偽手術側処置前疼痛閾値の対数 ― 手術側処置前疼痛閾値の対数)
評価(2)
analgesiometerにより機械痛覚過敏に対する作用を評価する。手術2週間後、analgesiometerにより1秒当り16 gずつ刺激圧が増加するようにラット後肢を圧迫し、ラットが逃避行動を示した際の圧を疼痛閾値とする。左右の後肢について疼痛閾値を評価し、処置前疼痛閾値とする。手術側の疼痛閾値が60〜90g、かつ偽手術側の疼痛閾値が100〜175gの動物を採用する。なお、動物の訓練のため、処置前疼痛閾値測定前に同様の操作を実施する。採用した動物に本発明化合物を投与する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて破砕し、0.5%メチルセルロース液を用いて懸濁液、または溶液を調製し、経口ゾンデを用いて動物に経口投与する。投与1〜5時間後、左右後肢の疼痛閾値を評価し、処置後疼痛閾値とする。下記の方法により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較する。
%reversal =(手術側処置後疼痛閾値 ― 手術側処置前疼痛閾値)/(偽手術側処置前疼痛閾値 ― 手術側処置前疼痛閾値)
試験例6−2 馬尾神経圧迫モデルによる薬効評価
モデル動物の作製
モデル動物を作製するため、麻酔下でラットの腰背部を切開し、第4、第5、及び第6腰椎を露出する。第4−5、及び第5−6腰椎椎関節を切開する。椎関節切開口からシリコンラバーを第4、及び第6腰椎脊柱管内に挿入して留置し、切開口を縫合する。
偽手術動物を作製するため、上記の操作からシリコンラバーの挿入、及び留置の操作を除いた手術を施す。

鎮痛効果の評価
モデル作製術の2週間後、von Freyフィラメントにより触知性アロディニアに対する鎮痛効果を評価する。金網上に載せたプラスチック製ケージにラットを入れて馴化させる。ラットの訓練のため、金網側からラット脚裏にvon Freyフィラメントを押し当てる操作を行う。化合物投与前に金網側からラット脚裏にvon Freyフィラメント(0.4〜26 g)を押し当て、ラットが逃避行動を示し始めるvon Freyフィラメントの圧値を投与前疼痛閾値とする。疼痛閾値が低下した動物を採用する。本発明化合物は乳鉢と乳棒を用いて破砕し、0.5%メチルセルロース液を媒体として懸濁液、または溶液を調製し、採用した動物に経口ゾンデを用いて経口投与する。投与後、同様の操作によってラットが逃避行動を示し始めるvon Freyフィラメントの圧値を測定し、投与後疼痛閾値とする。下記の数式により%reversal値を計算し、化合物の鎮痛作用を比較する。
%reversal値 = (モデル動物の投与後疼痛閾値の対数 ― モデル動物の投与前疼痛閾値の対数)/(偽手術動物の投与前疼痛閾値の対数 ― モデル動物の投与前疼痛閾値の対数)
試験例7 CYP3A4蛍光MBI試験
CYP3A4蛍光MBI試験は、代謝反応による化合物のCYP3A4阻害の増強を調べる試験であり、酵素に大腸菌発現CYP3A4を用いて、7-ベンジルオキシトリフルオロメチルクマリン(7-BFC)がCYP3A4酵素により脱ベンジル化し、蛍光を発する代謝物7-ハイドロキシトリフルオロメチルクマリン(7-HFC)を生成する反応を指標として行った。
反応条件は以下のとおり:基質、5.6 μmol/L 7-BFC;プレ反応時間、0または30分; 反応時間、15分; 反応温度、25℃(室温); CYP3A4含量(大腸菌発現酵素)、プレ反応時62.5 pmol/mL、反応時6.25 pmol/mL(10倍希釈時);本発明薬物濃度、1.56、3.125、6.25、12.5、25、50 μmol/L(6点)。
96穴プレートにプレ反応液としてK-Pi緩衝液(pH 7.4)中に酵素、本発明薬物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK-Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、アセトニトリル:0.5 mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4:1を加えることによって反応を停止した。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK-Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始した。所定の時間反応後、アセトニトリル:0.5 mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4:1を加えることによって反応を停止した。それぞれの指標反応を行ったプレートを蛍光プレートリーダーで代謝物である7-HFCの蛍光値を測定した(Ex=420nm、Em=535nm)。
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明薬物溶液を加えたそれぞれの濃度での残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出した。IC50値の差が5μmol/L以上の場合を(+)とし、3μmol/L以下の場合を(-)とした。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
試験例7−2 CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始する。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラムをLC/MS/MSで定量する。
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出する。Preincubataion 0minのIC/Preincubataion 30minのICをShifted IC値とし,Shifted ICが1.5以上であればPositive、Shifted ICが1.0以下であればNegativeとする。
試験例8 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7-エトキシレゾルフィンのO-脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’‐水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明化合物によって阻害される程度を評価した。
反応条件は以下のとおり:基質、0.5 μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100 μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50 μmol/L S-メフェニトイン(CYP2C19)、5 μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1 μmol/L テルフェナジン(CYP3A4); 反応時間、15分; 反応温度、37℃; 酵素、プールドヒト肝ミクロソーム 0.2 mg タンパク質/mL; 本発明薬物濃度、1.0、5.0、10、20 μmol/L(4点)。
96穴プレートに反応溶液として、50 mmol/L Hepes 緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明薬物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始し、37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1 (v/v)溶液を添加することで反応を停止した。3000 rpm、15分間の遠心操作後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタまたはLC/MS/MSで、トルブタミド水酸化体 (CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量した。
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明薬物溶液を加えたそれぞれの濃度での残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出した。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
試験例9 Fluctuation Ames Test
本発明化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養する。TA98株は7.70mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去する。7.70mLのMicro F緩衝液(KHPO:3.5g/L、KHPO:1g/L、(NHSO:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO・7H0:0.1g/L)に菌を懸濁し、110mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加する。TA100株は3.42mL菌液に対しExposure培地120mLに添加し試験菌液を調製する。本発明化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養する。本発明化合物を曝露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し、50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養する。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示す。
試験例10 溶解性試験
本発明化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定した。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明化合物溶液2 μLをJP−2液(下記参照)198μLに添加した。室温で1時間振盪させた後、混液を吸引濾過した。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)またはアセトニトリル/メタノール/水=1/1/2(V/V/V)にて10または100倍希釈し、絶対検量線法によりLC/MSまたは固相抽出(SPE)/MSを用いて濾液中濃度(C)を測定した。
JP2液組成:
A: 0.2mol/Lリン酸二水素カリウム試液200mLに0.2mol/L水酸化ナトリウム試液約200mLを加えpH6.8に調整後、水600mLを加える。
B: リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとする。
C: リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。上記条件Aを用いて測定した結果を表17に示す。また、上記条件Cを用いて測定した結果を表18に示す。
Figure 2016084922
Figure 2016084922
試験例11 代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、対象化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、肝で代謝される程度を評価した。
ヒト肝ミクロソーム0.5 mgタンパク質/mLを含む0.2 mLの緩衝液(50 mmol/L tris-HCl pH7.4、 150 mmol/L 塩化カリウム、 10 mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1 mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応させた(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100 μLに反応液50 μLを添加、混合し、3000 rpmで15分間遠心した。その遠心上清中の試験化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、反応後の試験化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算した。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。化合物濃度0.5μmol/Lでの残存率を%として示す。
Figure 2016084922
Figure 2016084922
試験例12 代謝安定性試験
調製したラット凍結保存肝細胞を用いて、対象化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、肝で代謝される程度を評価した。
ラット凍結肝細胞1.0x106cells/mLを含むウイリアムE培地中で37℃、0、1あるいは2時間反応させた。反応後、反応液30 μLにメタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液120 μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心した。その遠心上清中の試験化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、反応後の試験化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算した。
Figure 2016084922
試験例13 hERG試験
本発明化合物の心電図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャネルを発現させたCHO細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K電流(IKr)への本発明化合物の作用を検討する。
全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持し、−50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるIKrを記録する。発生する電流が安定した後、本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl:2 mmol/L、MgCl:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10 mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、10分間細胞に適用させる。得られたIKrから、解析ソフト(Falster Patch;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測する。さらに、本発明化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、本発明化合物のIKrへの影響を評価する。
試験例14 蛋白結合試験
ラット血清を用いて、発明化合物の血清蛋白非結合率を測定した。
反応条件は以下のとおり:評価法、平衡透析法;反応時間、24時間;反応温度、37℃;発明化合物濃度、2 μg/mL。
ラット血清に検液を添加、攪拌し、上記化合物濃度の血清試料を調製した。平衡透析セルの一方に血清試料を、もう一方にリン酸緩衝生理食塩水 (PBS)を加え、37℃で24時間平衡透析した。各セルから採取した試料中化合物量をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSで測定した。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。血清中化合物量に対するPBS中化合物量の比を蛋白非結合率(%)として示す。
Figure 2016084922
試験例14 蛋白結合試験
ラットもしくはヒト血清を用いて、発明化合物の血清蛋白非結合率を測定した。
反応条件は以下のとおり:評価法、平衡透析法;反応時間、24時間;反応温度、37℃;発明化合物濃度、4 μmol/L。
ラットもしくはヒト血清に検液を添加、攪拌し、上記化合物濃度の血清試料を調製した。平衡透析セルの一方に血清試料を、もう一方にリン酸緩衝生理食塩水 (PBS)を加え、37℃で24時間平衡透析した。各セルから採取した試料中化合物量をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSで測定した。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。血清中化合物量に対するPBS中化合物量の比を蛋白非結合率(%)として示す。
Figure 2016084922
試験例15 薬物動態試験
実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用した。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:所定の投与量で経口及び静脈内投与した。以下のように群を設定した。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1mg/kg(n=2)
静脈内投与 0.5mg/kg(n=2)
(4)投与液の調製:経口投与は懸濁液として投与した。静脈内投与は可溶化して投与した。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより胃内に投与した。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群の投与量比およびAUC比から本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出した。また、静脈内投与量を静脈内投与後のAUCで割ることにより、全身クリアランス (CLtot)を算出した。
本発明化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2016084922
Figure 2016084922
試験例16 粉末溶解度試験
適当な容器に本発明化合物を適量入れ、各容器にJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする)、JP−2液(リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加える)、20mmol/L タウロコール酸ナトリウム(TCA)/JP−2液(TCA1.08gにJP−2液を加え100mLとする)を200μLずつ添加する。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明化合物を追加する。密閉して37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率は、必要に応じて変更した。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうする。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明化合物を定量する。
試験例17 脳移行性試験
ラットに0.5mg/mL/kgの用量で本発明に係る化合物を静脈内投与し、30分後にイソフルラン麻酔下で下大動脈より全採血により放血死させる。
その後、脳を摘出し、蒸留水で20−25%のホモジネートを調製する。
一方、得られた血液は遠心処理後、血漿にする。その後、脳サンプルにはコントロール血漿を、血漿サンプルにはコントロール脳を1:1で添加し、それぞれのサンプルをLC/MS/MSを用いて測定する。得られた測定時のエリア比(脳/血漿)を脳Kp値とする。
試験例18:P−gp基質試験
ヒトMDR1発現細胞または親細胞を単層培養したトランスウェル(登録商標、CORNING社)の片側に本発明に係る化合物を添加し、一定時間反応させる。MDR1発現細胞と親細胞のEfflux Ratio(ER値)を比較し、本発明化合物がP−gp基質であるか否かを判断する。Apical側からBasolateral側方向(A→B)とBasolateral側からApical側方向(B→A)の膜透過係数を算出し、MDR1発現細胞と親細胞のEfflux Ratio(ER;B→AとA→Bの膜透過係数の比)値を算出する。
試験例19:mdr1a(−/−)B6マウスP−gp基質試験
材料
動物:mdr1a(−/−)B6マウス(ノックアウトマウス)またはC57BL/6Jマウス(野生マウス)
方法
1.動物は本発明化合物の投与前に食餌を摂取させてもよい。
2.本発明化合物は3匹の動物に各時点で投与し、血液及び脳サンプルは投与後の所定時点(例:15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間または24時間)で採取する。血液(0.3〜0.7mL)は血液凝固防止剤(EDTAおよびヘパリン)を含むシリンジで採取する。血液および組織(脳など)サンプルは直ちに氷冷する。
3.血液サンプルは遠心分離(1780xg、10分間)し細胞を除去し、血漿を得る。その後、血漿サンプルをチューブに移し、−70℃で保存する。
4.組織(脳など)サンプルは組織重量:蒸留水重量比=1:3でホモジナイズし、チューブに移して−70℃で保存する。
5.血漿および組織(脳など)サンプルは除タンパクを用いて調整し、LC/MS/MSで分析する。測定にはブランク血漿またはブランク脳から作成した検量線を用いて、測定法の真度及び精度の確認を行うためにクオリティーコントロール用サンプルを用いる。6.血漿および脳濃度値(ng/mLおよびng/g)は薬物動態パラメーターを求めるための適切な方法、例えばWinNonlin(登録商標)薬物動態解析ソフトウェアプログラムで解析する。
解析
Kp;組織/血漿中濃度比
Kp比=ノックアウトマウス(KO)のKp値/野生マウス(Wild)のKp値
組織AUC/血漿AUCのKO/Wild比
={組織AUC/血漿AUC(KO)}/{組織AUC/血漿AUC(Wild)}
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1 錠剤
本発明化合物 15mg
乳糖 15mg
ステアリン酸カルシウム 3mg
ステアリン酸カルシウム以外の成分を均一に混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
製剤例2 カプセル剤
本発明化合物 10mg
ステアリン酸マグネシウム 10mg
乳糖 80mg
を均一に混合して粉末又は細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
製剤例3 顆粒剤
本発明化合物 30g
乳糖 265g
ステアリン酸マグネシウム 5g
よく混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
製剤例4 口腔内崩壊錠
本発明化合物および結晶セルロースを混合し、造粒後打錠して口腔内崩壊錠とする。
製剤例5 ドライシロップ
本発明化合物および乳糖を混合し、粉砕、整粒、篩別して適当な大きさのドライシロップとする。
製剤例6 注射剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
製剤例7 点滴剤
本発明化合物およびリン酸緩衝液を混合し、点滴剤とする。
製剤例8 吸入剤
本発明化合物および乳糖を混合し細かく粉砕することにより、吸入剤とする。
製剤例9 軟膏剤
本発明化合物およびワセリンを混合し、軟膏剤とする。
製剤例10 貼付剤
本発明化合物および粘着プラスターなどの基剤を混合し、貼付剤とする。
一般式(I)で示される化合物は、P2X3および/またはP2X2/3受容体に対する拮抗作用を有し、P2X3および/またはP2X2/3受容体が関与する疾患または状態、例えば慢性疼痛、排尿障害、呼吸器疾患等に対して有用であると考えられる。

Claims (14)

  1. 式(1):
    Figure 2016084922

    (式中、−X−は、−N(R)−、−O−または−S−であり;
    は、水素原子、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアシルであり;
    は、水素原子、カルボキシ、シアノ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシであり;
    は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
    は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
    4aは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、
    4bは、それぞれ独立して、水素原子、若しくは置換若しくは非置換のアルキルであり、または
    4aおよびR4bは、一緒になってオキソであり;
    nは、0〜4の整数で示される化合物(ただし、以下に示される化合物:
    Figure 2016084922

    を除く)またはその製薬上許容される塩。
  2. nが1〜4の整数であり、
    およびRが、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  3. −X−が、−N(R)−(式中、Rは請求項1と同義)である、請求項2記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  4. が、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、請求項2または3記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  5. が、置換若しくは非置換のアルキル、カルボキシ、シアノ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイルまたは置換若しくは非置換のアミノである、請求項2〜4のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  6. が、式:
    Figure 2016084922

    (式中、環Aは、芳香族炭素環または芳香族複素環であり;
    sは、0〜3の整数であり;
    は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオ、置換若しくは非置換のアシル、カルボキシ、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアミノ、置換若しくは非置換のスルファモイル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシまたは置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシである)で示される基である、請求項2〜5のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  7. が、式:
    Figure 2016084922

    (式中、Rは、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
    は水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシまたは置換若しくは非置換のアルキニルオキシである)で示される基である、請求項2〜6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  8. が、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である、請求項7記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  9. が、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキルまたは置換若しくは非置換のアルキルオキシである、請求項7または8記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  10. 実施例I−20、I−24、I−29、I−33およびI−35からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
  12. P2Xおよび/またはP2X2/3受容体拮抗剤である、請求項11記載の医薬組成物。
  13. P2Xおよび/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防に使用するための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、P2Xおよび/またはP2X2/3受容体が関与する疾患の治療および/または予防方法。
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