JPWO2015119019A1 - 毛髪化粧料組成物及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
毛髪脱色剤は、アルカリ剤によって毛髪を膨潤させ、毛髪内のメラニンを酸化剤により脱色するものであり、毛髪脱染剤は、染毛処理された毛髪から染料及びメラニンを酸化分解するものである。一方、酸化染毛剤は、第1剤に酸化染料を含み、酸化剤がメラニンを脱色後、毛髪内部で酸化染料を酸化重合して発色するものである。
すなわち、本発明は、以下の毛髪化粧料組成物及びその使用方法を提供するものである。
上記課題を解決するための本願第1発明は、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を備える毛髪化粧料組成物において、第1剤は、25℃における粘度が5000〜40000mPa・sであり、第2剤は、25℃における粘度が100〜6000mPa・sであって、さらに以下の(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物である。
(A)高級脂肪酸
(B)両性界面活性剤
(C)アルキルグリコシドを0.01〜5質量%
(本願第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明は、前記(A)高級脂肪酸及び前記(B)両性界面活性剤の配合量の和に対する前記(C)アルキルグリコシドの配合量の比(C/(A+B))が、0.4〜2.0であることを特徴とする本願第1発明に記載の毛髪化粧料組成物である。
(本願第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明は、前記(A)高級脂肪酸を0.01〜3質量%、前記(B)両性界面活性剤を0.01〜3質量%含有することを特徴とする本願第1又は2発明に記載の毛髪化粧料組成物である。
(本願第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明は、(D)HLB6〜20のエーテル型ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする本願第1又は2発明に記載の毛髪化粧料組成物である。
(本願第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明は、前記第1剤と前記第2剤を容器内で振とうして混合物を調製する工程と、前記混合物を毛髪に塗布する工程と、前記混合物を毛髪上で泡立てて泡状にする工程とを備える、本願第1又は2発明に記載の毛髪化粧料組成物の使用方法である。
また、前記第1〜4発明によれば、頭髪へ塗布時において垂れ落ちのない毛髪化粧料組成物を提供することができる。
さらには、前記第1〜4発明によれば、頭髪上での泡立ちが良好であり、又、きめの細かな良質な泡が形成されるため、泡の保存性に優れ、長時間放置しても垂れ落ちしにくい毛髪化粧料組成物を提供することができる。
そのほか、前記第1〜4発明によれば、第2剤の乳化安定性に優れるという効果も認められる。
また、前記第5発明によれば、頭髪へ塗布時又は放置時に垂れ落ちしにくいため、衣服等を汚さずに毛髪を処理することができる。
〔毛髪化粧料組成物について〕
本実施形態の毛髪化粧料組成物は、アルカリ剤を含有し、25℃における粘度が5000〜40000mPa・sの第1剤と、酸化剤を含有し、25℃における粘度が100〜6000mPa・sの第2剤を備える毛髪化粧料組成物であって、前記第2剤に(A)高級脂肪酸、(B)両性界面活性剤、及び、(C)アルキルグリコシド0.01〜5質量%を含有する毛髪化粧料組成物である。
本発明の第2剤は、(A)高級脂肪酸、(B)両性界面活性剤、(C)アルキルグリコシド、酸化剤を含む組成物である。また、(D)エーテル型ノニオン界面活性剤を含むことが好ましい。
25℃における粘度は100〜6000mPa・sが好ましく、さらに好ましくは100〜5000mPa・sである。
25℃における粘度の測定方法は、B型粘度計(東機産業社製)を用いて測定する。粘度が1000〜10000mPa・sの範囲の場合には、ロータ3号、12rpm、1分の条件で測定する。ロータ3号、12rpm、1分の条件において粘度が1000mPa・s未満である場合には、粘度は、ロータ2号、30rpm、1分の条件で測定した結果を採用する。ロータ3号、12rpm、1分の条件において粘度が10000mPa・sを超える場合には、ロータ4号、12rpm、1分の条件で測定した結果を採用する。なお、本発明において、すべての粘度の測定方法は、この方法に従って行う。
(A)高級脂肪酸とは、炭素数6〜40の脂肪酸であり、第1剤と第2剤の混合性を高めるために第2剤中に配合される。好ましい炭素数としては10〜24であり、更に好ましくは12〜18である。
本発明で用いられる(A)高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸が挙げられる。これらの高級脂肪酸の具体例のうち、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。これらのなかで、ラウリン酸、ミリスチン酸及びパルミチン酸を用いることがより好ましい。
第2剤中への高級脂肪酸の配合量は、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
(B)両性界面活性剤は、毛髪化粧料組成物を頭髪に塗布する際に垂れ落ちを抑制するため、又は、頭髪上で良質な泡を立てるために第2剤中に配合される。
本発明で用いられる(B)両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。本発明の効果がより発揮されるという観点から、アミノ酸型両性界面活性剤を配合することが好ましい。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエトキシエチル−N’−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシメトキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどのグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミンなどのアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;などが挙げられる。
また、ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどのアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタインなどのスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。これらの各両性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
第2剤中への両性界面活性剤の配合量は、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜1.5質量%、さらに好ましくは0.1〜1.2質量%である。
(C)アルキルグリコシドとは、高級アルコールが糖とグリコシド結合によって結合したものであり、アルキル基と糖部分を有する物質である。糖部分に結合するアルキル基の数は限定されないが、1〜2であることが好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状、これらを組み合わせたものであってよく、飽和・不飽和の別も限定されない。直鎖状又は分岐鎖状の飽和アルキル基であることが好ましく、直鎖状の飽和アルキル基であることがより好ましい。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、6〜24であることが好ましく、6〜18であることがより好ましく、8〜16であることがさらに好ましい。
糖部分は、単糖、複数糖であってもよく、糖の数として好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜2である。好ましくは、アルキルグルコシドである。
本発明で用いられる(C)アルキルグリコシドとしては、アルキル(8〜16)グルコシド、オクチルグルコシド、オクチルマルトシド、デシルグルコシド、デシルマルトシド、ドデシルグルコシド、ヘプチルチオグルコシド、オクチルチオグルコシド、ノニルチオマルトシドなどが挙げられる。これらのアルキルグリコシドは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
泡立ち向上の観点から、アルキル(8〜16)グルコシドが好ましい。アルキル(8〜16)グルコシドとは、炭素数が8〜16の直鎖状アルキル基を有するアルキルグルコシドの混合物である。
第2剤中へのアルキルグリコシドの配合量は、0.01〜5質量%であり、好ましくは0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。0.01質量%未満では、第1剤との混合性、垂れ落ち抑制、泡立ち、泡質に十分な効果が得られず、一方、5質量%を超えて配合すると、第1剤との混合性が低下する。
(D)エーテル型ノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルである。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどが挙げられ、酸化エチレンの付加モル数(オキシエチレンユニットの付加モル数)に応じて、HLBの値が異なる。HLBは、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜20、さらに好ましくは12〜20である。
なお、HLBの測定は、「ハンドブック−化粧品・製剤原料−改訂版(昭和52年2月1日発行、日光ケミカルズ株式会社)」に記載された「20・3・1 乳化法によるHLB値の実測」(854〜855頁)に従って測定する。
第2剤中へのエーテル型ノニオン界面活性剤の配合量は、0.01〜5質量%であり、好ましくは0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。
第2剤には酸化剤が含有される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に優れることから、好ましくは過酸化水素である。
第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.3〜10質量%である。
本発明の(A)高級脂肪酸及び(B)両性界面活性剤の配合量の和に対する(C)アルキルグリコシドの配合量の比(C/(A+B))は、好ましくは0.4〜2.0、より好ましくは0.7〜2.0、さらに好ましくは1.0〜2.0である。
本発明の第1剤は、アルカリ剤を含む組成物である。25℃における粘度は、好ましくは5000〜40000mPa・s、より好ましくは6000〜30000mPa・s、さらに好ましくは7000〜25000mPa・sである。
アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、アルカノールアミン、アンモニウム塩、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。アルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。アンモニウム塩の具体例としては、ハロゲン化アンモニウム、無機系アンモニウム塩、有機系アンモニウム塩等が挙げられる。ハロゲン化アンモニウムとしては塩化アンモニウム等、無機系アンモニウム塩としては炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等、有機系アンモニウム塩としては乳酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、グリコール酸アンモニウム等が挙げられる。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
第1剤中におけるアルカリ剤の配合量は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜8質量%である。
本発明の第1剤及び第2剤には、必要に応じて、水、界面活性剤(両性界面活性剤、アルキルグリコシド、エーテル型ノニオン界面活性剤を除く。)、油性成分(高級脂肪酸を除く。)、キレート剤等を適宜に選択して含有させることができる。
なお、第2剤に配合される(A)高級脂肪酸、(B)両性界面活性剤、(C)アルキルグリコシド、(D)エーテル型ノニオン界面活性剤を第1剤に含有させてもよい。
その他の界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤(アルキルグリコシド、エーテル型ノニオン界面活性剤を除く。)、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、モノステアリン酸グリセリル、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
界面活性剤は必要に応じて第1剤及び第2剤に配合される。その配合量は、特に限定されるものではないが、第1剤及び第2剤それぞれに対して0.01〜10質量%の範囲で配合される。
なお、カチオン性界面活性剤は、泡の形成、維持に効果的であるため、配合することが好ましい。
(A)高級脂肪酸を除く油性成分としては、例えば高級アルコール、油脂、ロウ、炭化水素、アルキルグリセリルエーテル、エステル、シリコーン、多価アルコールが挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、及びラノリンアルコールが挙げられる。
油脂としては、例えばラノリン、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。
ロウとしては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、及び2−エチルヘキサン酸セチルが挙げられる。
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10,000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリンとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。
油性成分は、毛髪の状態をしなやかにする目的で配合される。また、第1剤及び第2剤を所望の剤型とするために配合される。例えば、クリーム状の剤型とする場合、第1剤及び第2剤中に配合する油性成分の配合量は、0.1〜20質量%の範囲とすることが好ましい。
キレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA、エデト酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)及びその塩、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP、エチドロン酸)及びその塩類が挙げられる。
本発明の第1剤及び第2剤には、その他にも、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、無水亜硫酸ナトリウム等)、防腐剤(例えば、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム等)、酸化染料(例えば、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等)、カプラー(例えば、レゾルシン等)、直接染料(例えば、塩基性染料、ニトロ染料、天然染料、分散染料等)、有機溶剤(例えば、エタノール等)、糖類(例えば、ソルビトール、マルトース等)、水溶性高分子(例えば、ノニオン性高分子、アニオン性高分子、カチオン性高分子、両性高分子等)、安定剤(例えば、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸等)、無機塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム等)、pH調整剤(クエン酸、リン酸等)、緩衝剤(リン酸ナトリウム等)、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤、並びに「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を含有させてもよい。
本発明の毛髪化粧料組成物の使用方法は、第1剤と第2剤を容器内で振とうして混合物を調製する工程と、混合物を毛髪に塗布する工程と、混合物を毛髪上で泡立てて泡状にする工程とを備える方法である。
(第1剤)
表1に示される各成分を混合することにより、試料(1)−1〜(1)−4をそれぞれ調製し、第1剤とした。
第1剤の製造は、例えば、次のように行う。まず、酸化染料、中間体、アンモニア、モノエタノールアミン、無水亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、及びジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム液以外の各成分を容器に入れ、80℃で溶解、乳化し、40℃に冷却させる。その後、酸化染料、中間体、アンモニア、モノエタノールアミン、無水亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、及びジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム液を添加し、合計100%となるように水で調製する。尚、混合機については「乳化試験器 ET−SA型」(日光ケミカルズ社製)を用いた。
第1剤の粘度は、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、ロータ4号、12rpm、1分間の条件で測定した。
表2−1及び表2−2に示される各成分を混合することにより、試料(2)−1〜(2)−15をそれぞれ調製し、第2剤とした。
第2剤の製造は、例えば、次のように行う。まず、過酸化水素水及びフェノキシエタノール以外の各成分を容器に入れ、80℃で溶解、乳化し、40℃に冷却させる。その後、過酸化水素水及びフェノキシエタノールを添加し、合計100%となるように水で調製する。尚、混合機については「乳化試験器 ET−SA型」(日光ケミカルズ社製)を用いた。
試料(2)−1〜(2)−13の粘度は、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、ロータ3号、12rpm、1分間の条件で測定し、試料(2)−14〜(2)−15の粘度は、同B型粘度計を用いて、ロータ2号、30rpm、1分間の条件で測定した。
各試料について、混合状態を観察し、以下の基準により評価した。評価結果は、表2−1及び表2−2に示した。
○:良好
×:分離が認められる
各例では、表3に示される第1剤及び第2剤の各試料を1:1の割合で混合した。混合方法は、第1剤及び第2剤を各20gずつ計量し、第2剤、第1剤の順にアプリケータ(用量:120ml、形状:円柱状、直径:4.3cm)に入れ、上下に30回振とうした。
各例について、「混合性」について評価し、その結果を表3に示した。「混合性」についての評価方法は、以下のとおりである。
上記のとおりアプリケータで第1剤と第2剤を混合した後、アプリケータより混合物を取り出し、目視観察により以下の基準で評価した。
◎:均一に混合されており、アプリケータの内壁面にへばりつきもない
○:混合されなかったダマ(混合不良物)も殆どなく、アプリケータの内壁面にへばりつきも殆どない
△:ダマ(混合不良物)が多少認められる、又は、アプリケータの内壁面にへばりつきが多少認められる
×:ダマ(混合不良物)が多量に認められる、又は/及び、アプリケータの内壁面にへばりつきが多量に認められる
<垂れ落ち抑制>
上記混合方法で混合した第1剤と第2剤の混合物15gを、評価用ウィッグに塗布し、混合物が垂れ落ちないかを目視観察し、以下の基準で評価した。
◎:垂れ落ちず、流動性が殆どない
○:垂れ落ちはないが、やや流動性がある
△:垂れ落ちはないが、流動性がある
×:垂れ落ちる
上記「垂れ落ち抑制」を評価後、すみやかに手で揉み込むようにして評価用ウィッグ上で泡立てた。そして、このように泡立てた際の泡立ち及び泡質を以下の基準で評価した。
◎:良好に泡立ち、きめ細かい良質な泡が形成された
○:良好に泡立ち、きめ細かい良質な泡が形成されるが、経時的にやや泡質が低下する
△:泡立ちはするが、泡質が良好とはいえない
×:泡立たない
第2剤に(B)両性界面活性剤を含まない比較例2では、「垂れ落ち抑制」について極めて性能が低下した。よって、(B)両性界面活性剤は、「垂れ落ち抑制」効果に大きく影響するといえる。
第2剤に(C)アルキルグリコシドを含まない比較例3では、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」のいずれの評価項目においても極めて悪い結果となった。本発明において(C)アルキルグリコシドはとても重要な役割を有することがわかる。
実施例1と同様に、表4に示される各試料を混合して毛髪化粧料組成物を調製し、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」を評価した。
実施例1と同様に、表5に示される各試料を混合して毛髪化粧料組成物を調製し、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」を評価した。なお、各例を比べ易いように、第2剤における各例の(C)成分の配合量を表に加えた。
実施例1と同様に、表6に示される各試料を混合して毛髪化粧料組成物を調製し、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」を評価した。なお、各例を比べ易いように、第2剤における各例の(A)成分の配合量を表に加えた。
実施例1と同様に、表7に示される各試料を混合して毛髪化粧料組成物を調製し、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」を評価した。なお、各例を比べ易いように、第2剤における各例の(B)成分の配合量、並びに、(A)高級脂肪酸及び(B)両性界面活性剤の配合量の和に対する(C)アルキルグリコシドの配合量の比(C/(A+B))を表に加えた。
また、実施例8、9、10は、(C/(A+B))がそれぞれ0.81、0.65、0.43の例である。
これらの結果から、(B)両性界面活性剤の配合量が1.2質量%以下において、又は、(C/(A+B))が1.0以上において本発明の効果がより一層発揮されることがわかる。
実施例1と同様に、表8に示される各試料を混合して毛髪化粧料組成物を調製し、「混合性」、「垂れ落ち抑制」、「泡立ち、泡質」を評価した。なお、各例を比べ易いように、第1剤における各例の粘度を表に加えた。
本発明の毛髪化粧料組成物は、多剤式の酸化染毛剤、脱色剤、脱染剤等に利用される。
また、本発明によって、混合が容易であり、垂れ落ちせず、頭髪上で良好な泡質の泡を立てることができる毛髪化粧料組成物の使用方法が提供される。
本発明の毛髪化粧料組成物の使用方法は、美容室等で利用される。
Claims (5)
- アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を備える毛髪化粧料組成物において、
第1剤は、25℃における粘度が5000〜40000mPa・sであり、
第2剤は、25℃における粘度が100〜6000mPa・sであって、さらに以下の(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。
(A)高級脂肪酸
(B)両性界面活性剤
(C)アルキルグリコシドを0.01〜5質量% - 前記(A)高級脂肪酸及び前記(B)両性界面活性剤の配合量の和に対する前記(C)アルキルグリコシドの配合量の比(C/(A+B))が、0.4〜2.0であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
- 前記(A)高級脂肪酸を0.01〜3質量%、前記(B)両性界面活性剤を0.01〜3質量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の毛髪化粧料組成物。
- (D)HLB6〜20のエーテル型ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の毛髪化粧料組成物。
- 前記第1剤と前記第2剤を容器内で振とうして混合物を調製する工程と、
前記混合物を毛髪に塗布する工程と、
前記混合物を毛髪上で泡立てて泡状にする工程とを備える、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料組成物の使用方法。
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