JPWO2015118702A1 - 緩み止め機能を備えたボルト - Google Patents

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Abstract

温度差の激しい所での使用、振動の激しい所での使用に対しても確実に緩み防止ができる施工範囲が広い緩み止めボルトである。当該緩み止めボルト(10)は、ボルト本体(11)と、拡径部材(31)と、副ボルト(21)からなる。ボルト本体はその軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔(15)が、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間(17)となるように形成されている。この円錐台状空間が形成された軸部(13)の端部には1または複数のスリット(18)が先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)の幅がスリット幅より広い形状に形成されている。拡径部材(31)はボルト本体(11)の空間(17)内に配設され、該空間(17)の内壁に当接して空間(17)を拡径する円錐台状側面(32)を有する。副ボルト(21)はボルト本体(11)に設けた軸孔(15)に挿入され、拡径部材(31)をボルト本体(11)の空間(17)を拡径する方向に移動させてボルト本体(11)の空間(17)に拡径力を付与する。

Description

本発明は、緩み止め機能を備えたボルト(緩み止めボルト)に関する。
ボルトの雄ねじ部と該雄ねじ部に螺合される雌ねじ部との間は、両ねじ部に設けた螺旋条・溝(螺旋条と螺旋溝)を介して螺合され、螺旋条・溝との面間に働く摩擦力によって相互の回転が止められ固着関係が維持される。
しかしながら、螺旋条・溝面間に生じている摩擦力は滑らかな勾配面に生じているだけであり、雌ねじ部と雄ねじ部に長期にわたって加わる温度変化による膨張・収縮、振動等により勾配面相互に滑りが生じ雌ねじ部と雄ねじ部との間の固着条件が破れ、ボルトが緩み、脱落する可能性がある。
本出願人は、特許文献1(特開2012−127494号公報)に、この種の事故防止のため緩み止め機能を備えたボルトを提案している。
特許文献1に開示されている緩み止めボルトを、図10、11を参照して述べる。
ボルト610は、ボルト本体611と、副ボルト621と、拡径部材631とで構成されている。ボルト本体611は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔615が、軸孔615の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間617となるように形成されている。円錐台状空間617が形成された軸部の端部には先端から1または複数のスリット618(図11参照)が形成されている。
拡径部材631は、ボルト本体611の円錐台状空間617内に配設されている。円錐台状空間617の内壁に当接して当該空間を拡径する円錐台状側面を有する。
副ボルト621はボルト本体611に設けた軸孔615に挿入されている。
ボルト610は、拡径部材631をボルト本体611の空間を拡径する方向に移動させてボルト本体611の円錐台状空間617に拡径力を付与するように構成されている。
しかし、ボルト610は、円錐台状空間617に設けた1または複数のスリット618が単に切り込まれた状態、すなわち、切り込みの先端部分と後端部分との幅がほぼ同じとなっているために、円錐台状空間617を拡径するのに大きなトルクが必要となり、副ボルト621を介して拡径部材631を円錐台状空間617に押し込んでも、拡径力が不足し、ボルト本体611の端部に充分に拡径する負荷とはならず、拡径力による弛み止め機能が充分に機能しない可能性がある。
そのため、副ボルト621を介して拡径部材631を円錐台状空間617に押し込む拡径力でボルト本体611の端部を充分に拡径する手段として、スリットの数を増加し、ボルト本体の端部の被拡径力を弱める対策が考えられる。しかしながら、スリット数を増加することは逆にボルト本体の端部の反発力を弱めることとなり、ボルトの弛み止め機能が充分に機能しないこととなる。
たとえば、ボルト軸部の太さ、材質、スリットの数、拡径する副ボルトの太さ、材質等によっては、拡径することでボルト軸部、特に切り込み基部部分に亀裂が入り、或いは拡径力不足、反発力不足等で弛み止め機能が発揮されない状態となる可能性がある。
特開2012−127494号公報
本発明は、上述したボルトの課題を改善して、簡単な構成で確実に緩み止めができ、施工範囲が広い、緩み止め防止ボルトを提供することを目的とする。
また本発明は、温度差の激しい所での使用、振動の激しい所での使用に対しても確実に緩み防止ができる施工範囲が広い、緩み止めボルトを提供することを目的とする。
本発明の第1形態のボルトは、ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトからなる。
ボルト本体は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔が、軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成されている。
円錐台状空間が形成された軸部の端部には、1または複数のスリットが先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つスリットの基部(終端部)の幅がスリット幅より広い形状に形成されている。
拡径部材は、ボルト本体の円錐台状の空間内に配設されている。
円錐台状の空間の内壁に当接して空間を拡径する円錐台状側面を有する。
副ボルトは、ボルト本体に設けた軸孔に挿入され、拡径部材をボルト本体の空間を拡径する方向に移動させて、ボルト本体の空間に拡径力を付与する。
本発明の第2形態のボルトは、ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトからなる。
ボルト本体は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔が、軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成されている。
円錐台状空間が形成された軸部の端部には、1または複数のスリットが形成されている。
拡径部材は、副ボルトに螺着されてボルト本体の円錐台状の空間内に配設されている。 拡径部材の側面はボルト本体の円錐台状の空間の内壁に当接して円錐台状の空間を拡径する円錐台状側面に形成されている。
副ボルトは、ボルト本体に設けた軸孔に挿入され、拡径部材をボルト本体の円錐台状空間を拡径する方向に移動させて、ボルト本体の円錐台状空間に拡径力を付与するように形成されている。
副ボルトの長さは、副ボルトをボルト本体に設けた軸孔に挿入し、拡径部材をボルト本体の円錐台状空間を拡径する方向に移動させてボルト本体の空間に拡径力を付与したとき、副ボルトの端部の螺旋溝の先端が拡径部材から数溝露出する長さである。
本発明の第3形態のボルトは、ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトからなる。
ボルト本体は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔が、軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成されている。
円錐台状空間が形成された軸部の端部には、1または複数のスリットが先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つスリットの基部(終端部)の幅がスリット幅より広い拡径部分に形成されている。
副ボルトは、ボルト本体に設けた軸孔に挿入され、拡径部材をボルト本体の円錐台状空間を拡径する方向に移動させてボルト本体の円錐台状空間に拡径力を付与するように形成されている。
拡径部材は、ボルト本体の円錐台状空間内に配設されている。
円錐台状空間の内壁に当接して円錐台状空間を拡径する円錐台状側面を有する。
副ボルトの長さは、副ボルトをボルト本体に設けた軸孔に挿入し、拡径部材をボルト本体の円錐台状空間を拡径する方向に移動させてボルト本体の空間に拡径力を付与したとき、副ボルトの端部の螺旋溝の先端が拡径部材から数溝露出する長さである。
好ましくは、拡径部材は、ボルト本体の円錐台状の空間内に配設され、回転防止機能によってボルト本体に対して軸の回転が阻止されるように構成されている。
また好ましくは、拡径部材にはスリットが設けられている。
より好ましくは、スリットは、切り込み先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つスリットの基部(終端部)の幅がスリット幅より広い形状に形成されている。
本発明のボルトによれば、ボルトの雄ねじ部を被締結物の雌ねじ部に締め付けた後、ボルト本体の後端部空間を拡径部材により押し広げるので、雄ねじ部は雌ねじ部に確実に強固に結合し、両者のねじ部間は長期にわたり緩むことがない。
本発明のボルトによれば、円錐台状空間が形成された軸部の端部に設けた1または複数のスリットの形状を、その幅が先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つスリットの基部(終端部)の幅が前記スリット幅より広い形状に形成するので、ボルト本体の端部の反発力を適正に制御でき、締付け作業が容易となり、その結果として、円錐台状空間を拡径部材で拡径する力が円錐台状空間により確実に伝達され、雄ねじ部は雌ねじ部により確実に強固に結合される。したがって、両者のネジ間は長期にわたり緩むことのないボルトを提供することができる。
本発明によれば、副ボルトをボルト本体に設けた軸孔に挿入し、拡径部材をボルト本体の円錐台状空間を拡径する方向に移動させてボルト本体の空間に拡径力を付与したとき、副ボルトの端部の螺旋溝の先端が拡径部材から数溝露出する長さに形成することで、ボルトはより強固に被締結物に結合し、長期に亘り緩むことがないボルトを提供することができる。
本発明の第1実施形態のボルトを示す図で、(a)は上面図、(b)は一部欠裁側面図、(c)は下面図、(d)は副ボルトの側面図、(e)は拡径部材の側面図である。 第1実施形態におけるボルト本体を示す図で、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(a)のX−X線断面図である。 第1実施形態の副ボルトを示す側面図である。 拡径部材を示す図である。 第1実施形態のボルトを被締結物に取り付けた使用状態を示す図で、(a)は有底ねじ穴に螺結した状態を、(b)は貫通ねじ穴に螺結した状態を、(c)はねじ部を有しない被締結物の貫通孔に結合した状態を示す。 本発明の第2実施形態のボルトを示す図で、(a)は一部欠裁側面図、(b)は側面図、(c)は副ボルトの側面図、(d)は係止体としてのナット251の上面図である。 本発明の第3実施形態のボルトを示す図で、(a)は被締結物に取り付けた状態を示す一部欠裁側面図、(b)は側面図である。 本発明の第4実施形態のボルトを示す図で、被締結物に取り付けた状態を示す一部欠裁側面図である。 本発明の第5実施形態のボルトを示す図で、被締結物に取り付けた状態を示す一部欠裁側面図である。 先行技術のボルトを示す図で、(a)は上面図、(b)は一部欠裁側面図、(c)は下面図、(d)は副ボルトの側面図、(e)は拡径部材の側面図である。 先行技術のボルト本体を示す図で、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図5は本発明の第1実施形態のボルト10を示す。
本発明の緩み止めボルトの第1実施の形態のボルト10は、ボルト本体11と、副ボルト21と、拡径部材31とで構成されている。
拡径部材31は、いわゆる、「こま」である。
ボルト本体
ボルト本体11は、図1に例示したように六角形、または円形の頭部12と、該頭部12と一体形成された円柱形状の軸部13とからなる頭締めボルトである。
頭部12の側面が、例示したように六角形であれば工具係合部となり、円形であれば頭部12の頂面に六角の凹部16を穿設して工具係合部を形成する。なお、図2の図解では側面が六角形で凹部16を円形に穿設している。
軸部13の外周表面の少なくとも先端部分には螺旋溝(雄ねじ部)14が刻設されている。しかし、図5(c)に示すように貫通孔を設けた被締結物を締結するような場合は螺線溝を省略することができる。
ボルト本体11の軸芯部には副ボルト21を収納する軸孔15が設けられている。軸孔15の頭部12方向には副ボルト21の頭部を回転可能に収納する凹部16が形成され、軸孔15の端部(頭部と反対側)はその先端に近いほど拡幅した截頭円錐台形状の空間(以下、円錐台状空間という)17となるように形成されている。
円錐台状空間17が形成された軸部13の端部は、その先端から頭部12に向かって1または複数本のスリット18が設けられている。スリットの数は2〜4本程度が最適であるが、ボルトの太さによってはそれ以上の本数のスリットを設ける。
円錐台状空間17に設けるスリット18は、スリットの幅が同一の切り込み部181と拡幅部分189とで形成されている。即ち、スリット18は切り込み部181がボルト本体の先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で切り込まれ、且つ該切り込み部181の基部(終端部)は、スリット幅より広い幅の円形(拡幅部分189)に形成されている。本実施形態ではスリット18の基部に設ける拡幅部分189の形状を図示するように円形とし、円の直径を切り込み幅の2〜3倍としている。しかし、拡幅部分189の形状は楕円形、角形とすることも可能であり、加工条件、ボルトの太さ等により適宜、設計、選定する。
スリット18の数、拡幅の大きさ(割合)は、ボルトの太さ、材質等を勘案して適宜、設計する。
図10に示す先行技術のボルト610では、拡径時の弾性を維持するためにスリット数を少なくすると、ボルト軸部の肉厚、材質、スリットの数、拡径する副ボルトの太さ、材質等によっては、拡径することでボルト軸部、特に切り込み基部部分に亀裂が入り、或いは拡径力不足等で弛み止め機能が発揮されない状態が懸念される。
本発明の実施の形態はこのような懸念を払拭するため、スリットの基部を拡幅することでボルト本体の先端部分の拡径に対する反発力(弾性)を制御し、拡径部材31による拡径力で充分に拡径し、ボルト本体の拡径に対する反発力も充分で、緩み止め効果が充分に達成されるよう、拡幅部分の大きさを制御するように構成したものである。
即ち、本発明の実施の形態のボルトは、スリット18の数と拡幅部分189の大きさにより、ボルト本体先端の拡径力に対する抵抗力を的確に制御し、緩み止め効果を適切に容易に制御可能なボルトである。
本発明の実施の形態のボルトは、スリット18の基部に拡幅部分189を設けることで、拡幅部分を設けない図10、図11に図解した先行技術のボルトと比較して、副ボルト21による拡径部材31の締付け力が同一であっても、弛み止め効果が格段に上がる、即ち、弛み止め効果が格段に向上するボルトとなる。
副ボルト
図1、図3に示すように、副ボルト21は、係止頭部22と、該係止頭部22と一体に形成された軸部23とからなっている。
副ボルト21は、図1に示すようにボルト本体11に設けた軸孔15に収納される。副ボルト21がボルト本体11の軸孔15に収納されたとき、係止頭部22はボルト本体11の頭部12に設けた凹部16内に回動可能に収納される。
係止頭部22は副ボルト21を回転するための工具を係止できる形状に形成されている。例えば、凹部16が円形であれば係止頭部22の側面は多角形(例えば六角形)に、凹部16が多角形であれば係止頭部22の頂面に多角形の窪み、マイナス〔−〕又はプラス(+)の溝を形成する。図3では多角形の窪み24を破線で示している。
軸部23の先端部(頭部22と反対側)には後述する拡径部材31を連結するねじ部25が刻設されている。
副ボルト21の締結軸部23の長さは、拡径部材31を螺着した時に、該軸部23の端部螺旋溝が数溝露出する長さとすることが好ましい。
拡径部材
拡径部材31は、図1に示すようにボルト本体11に設けた円錐台状空間17内に挿入され、副ボルト21で移動されたときにボルト本体11の円錐台状空間17を外方に押し拡げる役割を果たす。
拡径部材31は、図1(e)、図4に示すように円錐台形状をしている。拡径部材31の側面32はボルト本体11に設けた円錐台状空間17の傾斜角度にあわせた、円錐の頂部を無くした截頭円錐台形の形状に成形されている。
拡径部材31としては、少なくとも一部に円錐台状部を有していて、この円錐台状側面32が円錐台状空間17の側面に専ら当接し、空間17を拡径するようになっていればよい。
拡径部材31は副ボルト21と螺合される。本実施形態では拡径部材31の軸芯部に副ボルト21のねじ部25と螺合するねじ孔33(連結孔)が螺設されている。
拡径部材31は、副ボルト21により円錐台状空間17内を移動する。このとき、拡径部材31が副ボルト21の回動に従って移動するが、拡径部材31の形状が図1(e)に示すような形であると、拡径部材31と円錐台状空間17との間に摩擦力が働かないで副ボルトの回転力が拡径部材31に伝わらない(空転する)場合がある。このような時には拡径部材31の円錐台状側面32に回転防止機能を設ける。
回転防止機能は図4(a)に示すようにボルト本体11に設けたスリット18にはめ込む羽35を設け、或いは図4(b)に図示するようなピン36を設け、あるいは摩擦で回転を阻止する図4(c)に示すようなロレット加工37等を施す。
拡径部材31に回転阻止機能を設けるのは、副ボルト21に螺合した拡径部材31を、副ボルト21を回動して移動させるときに、拡径部材31が回転するのを阻止するためである。
拡径部材31の回転を防止する機構は、拡径部材31が回転するのを阻止する機能を果たせれば良いのでその構成はいずれでもよい。本実施形態では羽35を別体に作成し、羽35を拡径部材31の側面に穿設した軸方向に延びるスリットに嵌合させて固定している。スリットの数(羽35の数)(またはピン36の数)はボルト本体11に設ける1乃至複数のスリット18の数に合わせることが好ましい。
拡径部材31の長さ(軸方向寸法)を長くすると、単位移動量に対する拡径の割合を小さくでき、調整がしやすく、より細かな拡径(緩み防止力の付与)が可能となる。
拡径範囲を大きくとりたい場合は拡径部材31の傾斜面の角度を大きくするとよい。
図4(d)は拡径部材31の長さを他の実施形態より長くし、側面の傾斜を2段階とした実施形態を示している。
拡径部材31の移動量に対する拡径の割合は拡径部材31の形状、特に円錐台状側面32の角度で決まる。図4(d)〜(g)のように、拡径部材31の長さ(軸方向寸法)を長くすると単位移動量に対する拡径の割合を小さくでき、また、拡径範囲を大きくとりたい場合、拡径部材31の側面の傾斜角度を大きくするとよい。
図中、符号41は摩擦部材を示す。摩擦部材41は拡径部材31が円錐台状空間17内に圧入されたときに、拡径部材31の側面と円錐台状空間17との間に摩擦力を付与し、拡径部材が温度変化や振動で抜けないように挿入するものであり、必要に応じて取り付けるものである。
図4(e)〜(g)に示す拡径部材31は先端(小径端部)から後端(大径端部)方向にスリットト45を設けている。スリット45の幅は均一又はスリット基部がスリット幅より広く形成されている。
図4(e)に示す拡径部材31は、先端(小径端部)から後端(大径端部)方向にスリットト45を設けている。また図4(f)に示す拡径部材31は、後端(大径端部)から先端(小径端部)方向にスリットト45を設けている。スリットの幅は均一、スリット基部はスリット幅より広く形成されている。
このように、拡径部材31にスリット45を設けることで、ボルト本体11に設けた円錐台状空間17の傾斜と拡径部材31の傾斜とが容易に一致するようになり、ボルト本体11を被締結部材に確実に締付けることができ、作業効率がより向上する。
ボルトの組み立て
本実施形態におけるボルトの組み立てについて具体的に説明する。
図1に示すように副ボルト21をボルト本体11の軸部13に穿設の軸孔15に挿入する。
副ボルト21の締結軸部23は軸孔15に摺動自在に挿入され、締結軸部23の上端に一体形成された係止頭部22はボルト本体11の凹部16に収納される。
次いで、拡径部材31を副ボルト21の締結軸部23の端部先端に螺着する。副ボルト21の締結軸部23の長さは、前記ボルト本体11の軸孔15の長さと略同一、あるいは、やや長く形成されているので、拡径部材31はボルト本体11の下端から挿入し、拡径部材31のねじ孔33を副ボルト21の軸部23に螺設のねじ部25に螺合することができる。
拡径部材31は副ボルト21の軸部23に螺合され、副ボルト21の回動に追随して上(下)方へ移動し、ボルト本体の端部を拡幅する。
このとき、拡径部材31が副ボルト21の回動に追随して回転して拡径部材31が引き上げられない場合がある。このような場合には拡径部材に、例えば羽35を設け、羽35をボルト本体11の下端に設けたスリット18にはめ込む。スリット18に羽35をはめ込むことで、副ボルト21を回転して拡径部材31を引き上げるとき、拡径部材31は回転を阻止され、拡径部材31は副ボルト21の回動に追随して上(下)方へ移動し、ボルト本体の端部を拡幅する。
副ボルト21は、その係止頭部22が軸孔15よりも太径で、その中心から締結軸部23が延在する。従って係止頭部22は、ボルト本体11の凹部16の底面を座面とし当接する係止体として機能し、締結軸部23の端部先端に螺合する拡径部材31を、軸部23を介し引き上げる力を生じさせる。
このように、副ボルト21をボルト本体の軸孔15に挿入し、副ボルト21の軸部23の端部先端に拡径部材31を螺合した状態で副ボルト21を図示しない工具で回転することにより拡径部材31を頭部22方向に引き上げ、ボルト10の組み立てを完了する。
上述したように、副ボルト21をボルト本体の軸孔15に挿入し、副ボルト21の軸部23の端部先端に拡径部材31を螺合した状態で副ボルト21を回転し、拡径部材31を引き上げた状態(仮止めした状態)で、ボルト10を通常のボルトと同様に、後述するように使用する。
本実施形態におけるボルト本体11、副ボルト21、拡径部材31は、鉄、ステンレス等の金属で作成することが好ましいが、その他、十分な剛性を持つ硬質のプラスチックで作成することも可能である。
副ボルト21のねじ部25のねじの向きは、ボルト本体11のねじ部14と同じ一般的な右ねじとするが、逆ねじとしても全く差し支えない。
使用状態
本実施形態のボルト10による被締結物を締結する場合について説明する。
図5(a)は本実施形態のボルト10で2枚の被締結物A、Bを締結した状態を示している。
先ず、前述したように副ボルト21をボルト本体11の軸孔15に通し、軸部23の先端部に拡径部材31を螺合し軽くねじ締めして仮止めし、ボルト10を組立てる。この状態では、ボルト本体11のねじ部14先端は径方向外方に膨出せず(拡径せず)、通常寸法を保っているので通常のボルトと同様に扱える。
組み立てたボルト10で2枚の被締結物A、Bを結合するには、図5(a)に示すように、ボルト本体11の雄ねじ部14に螺合する螺旋溝を切った基台側被締結物Bのねじ部B1にボルト本体11をねじ込む。ここで、図示していないが、原則的に、スプリングワッシャを用いることが好ましい。ねじ込むにあたっては、レンチ等でボルト10を締めてボルト本体頭部12の下部を被締結物Aの面に当接させ、通常の締め付け強さで被締結物A、Bを締結する。
次いで、緩み止めのために、副ボルト21の頭部22に図示しない回動工具(例えば六角レンチ)を当てて副ボルト21を回転させ、副ボルト21の端部先端に螺合している拡径部材31を引き上げる。
拡径部材31が係止頭部22の側に引き上げられると、拡径部材31側面32の応力が円錐台状空間17に印加される。円錐台状空間17にはスリット18が設けられているので、空間17は外方に押し広げられ、ボルト本体11の軸部13の下方は拡径される。軸部13が拡径されることで螺旋溝(たとえば、雄ねじ部)14は被締結物Bのねじ部(たとえば、螺旋溝)B1に強固に当接され、ボルト本体11を取り外す方向に回転しても、頭部12を回転する工具の力ではボルト10を緩めることはできない。
従って、拡径部材31がボルト本体11のねじ部先端を拡径(拡幅)して強力なロック効果を発揮する結果、ボルトの緩みを確実に防止することができ、ボルト10と被締結物A、Bとの結合が緩み、外れる方向に回動することはない。
本実施形態では、円錐台状空間17に設けるスリット18は、その先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で形成され、且つスリットの基部(終端部)は図示するようにスリット幅より広い形状の拡幅部分189を円形に形成している。
このように、スリット18の基部に拡幅部分189を設けた結果、図10、図11に示す拡幅部分を設けない先行技術のボルト610と比較して、後述する表1、2に示すように副ボルトによる拡径部材の締付け力が同一であっても、弛み止め効果が格段に上がる、即ち、弛み止め効果が格段に向上する。
〔第2実施形態〕
副ボルトと、ボルトの組み立て
本発明ボルトの第2実施形態を図6を参照して説明する。
図6は第2実施形態のボルト210を示すもので、(a)は一部欠裁側面図、(b)は側面図、(c)は拡径部材を取り付けた副ボルト221の側面図、(d)は係止体としてのナット251の上面図である。
第2実施形態では、副ボルトが第1実施形態の副ボルトと異なっている他は、第1実施形態と同様なので、同一箇所には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
第2実施形態の副ボルト221は、締結軸部223と締結軸部223の少なくとも先端端部にねじ部225が刻設されており、ねじ部225にナット251が螺合される。締結軸部223の後端端部には拡径部材31が設けられている。締結軸部223と拡径部材31は両者を一体に作成し、或いは別々に作成して溶接、接着、螺着等で取り付ける。
第2実施形態のボルト210の組立ては、ボルト本体11の軸孔15に、締結軸部223の後端端部に拡径部材31を取り付けた締結軸部223を、締結軸部223のねじ部225側をボルト本体11の頭部12とは反対側から挿入し、その先端をボルト本体11の頭部12に設けた凹部16に突出させる。
次いで、突出した締結軸部223先端にナット251を螺着し、仮止めして組み立てを完了する。
締結軸部223とナット251とを最初に螺合し、次いで、締結軸部に拡径部材31を取り付ける構成として組立てることも可能である。
使用方法
第2実施の形態のボルトも第1実施形態と同様、ボルト210により被締結物をネジ止めした後、ナット251をボルト本体11の頭部12側から締める。ナット251を締め付けることで拡径部材31がボルト本体11先端の空間17内で引き上げられる。
拡径部材31が引き上げられると、拡径部材31の側面32の応力が円錐台状空間17に印加される。空間17には先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つスリットの基部(終端部)にはスリット幅より広い形状の拡幅部分189が形成されているので、円錐台状空間17は外方に容易に押し広げられ、ボルト本体11の軸部13は拡径される。軸部13が拡径されることで螺旋溝(雄ねじ部)14は被締結物に強固に圧接され、ボルト本体11を取り外す方向に回転しても、頭部12を回転する工具の力ではボルト210を緩めることはできない。
このように、拡径部材31がボルト本体11の軸部先端を拡径(拡幅)して強力なロック効果を発揮する結果、ボルトの緩みを確実に防止することができる。
第2実施形態の緩み止めボルトは、ボルトにより被締結物をネジ止めしたボルト本体軸部後端の空間を拡径部材により押し広げ、雄ねじ部は雌ねじ部に強固に結合し、被締結物を強固に結合したが、第1実施形態(図5参照)で説明したようにボルト軸部、被締結物にねじ部を設けることなく、ボルト軸を被締結物の貫通孔に挿入した後、ボルト本体の後端部空間を拡径部材により押し広げ、ボルト軸の後端部空間を被締結物の貫通孔に強固に接合して被締結物を接合するように構成することも可能である。
更に、ボルト軸の長さを被締結物の貫通孔の長さより長くすることで、ボルト本体の後端部空間を拡径部材により押し広げて後部空間を拡径することでボルト軸の被締結物から露出する部分が貫通孔の口径より大きくなり、即ち拡径された部分がナットの役割を果たすこととなり、被締結物を強固に結合することができる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態のボルト310を図7を参照して説明する。
図7(a)は第3実施形態のボルト310を示す一部欠裁側面図、(b)はその側面図である。
ボルト本体
第3実施形態のボルト本体311は、例示した六角形または円形の頭部312と、頭部312と一体形成された円柱形状の軸部313とからなる。
頭部312の側面が、図示するように六角形であれば工具係合部となり、円形であれば頭部312の頂面に図示しない六角溝、或いはプラス、マイナスの溝を穿設して工具系合部を形成する。
軸部313の外周表面は、被締結物の締結機構に合わせた形状となっている。例えば図示するように軸部の先端部分に螺旋溝(雄ねじ部)314が刻設されている。
軸部313の頭部312とは反対側の端部から頭部に向けて後述する副ボルト351を収納する軸孔315(図では有底の孔を示しているが、貫通孔でもよい)が設けられている。軸孔315の端部(頭部と反対側)はその先端に近いほど拡幅した截頭円錐台形状(以下、円錐台状という)の空間317となるように形成され、円錐台状空間317に続いてねじ部355が刻設されている。
円錐台状空間317が形成されたボルト本体の軸部313端部は、その先端から本体頭部312に向かってスリットが1または複数本設けられている。スリットは先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)は前記スリット幅より広い形状の拡幅部分189となるよう形成されている。
副ボルト
副ボルト351は、図7に示すように、係止頭部357と、係止頭部357と一体に形成され少なくとも先端に前記ねじ部355と螺合するねじ部358が設けられた軸部359とからなっている。副ボルト351は、ボルト本体311に設けた軸孔315に収納される。
副ボルト351の軸部359の長さは、軸部313が有底の場合は軸孔の長さよりやや短く、貫通孔の場合は略同一かやや短く設計することが好ましい。
拡径部材
拡径部材31は、ボルト本体311に設けた円錐台状空間317内に挿入され、副ボルト351で移動されたときにボルト本体311のねじ部314先端を外方に押し拡げる役割を施す。
拡径部材31の中心部には貫通孔338が設けられる。貫通孔338の大きさは副ボルト351を挿通できる大きさとする。その他の構成は第1実施形態で説明した図4に示すものと同一なので、その詳細な説明は省略する。
ボルトの組み立てと使用方法
本実施形態におけるボルトの組み立てと使用方法について具体的に説明する。
図7に示すようにボルト本体311を被締結物A、Bの貫通孔に挿通する。ボルト本体311の軸部313の長さは被締結物AとBの貫通孔の長さとほぼ同一に設計する。本実施形態を示す図7では被締結物Bの貫通孔の内周壁にねじ部B1が設けられている。
本実施形態ではボルト本体311の頭部312を工具で回転させてボルト本体311を被締結物AとBの貫通孔に挿入し、被締結物AとBを締結する。
次いで、拡径部材31を副ボルト351の締結軸部359に挿通し、ボルト本体に設けた円錐台状空間317に副ボルト351と共に拡径部材31を嵌め込み、副ボルト351をボルト本体311に締め込むことで拡径部材31を空間317の奥に移動させる。このとき、拡径部材31が空転するようなら、例えば羽35(図4参照)をセットし、羽35をボルト本体311の下端に設けたスリット18(図2参照)にはめ込む。
スリット18に羽35をはめ込み、副ボルト351を回転して拡径部材31をボルト本体内に引き込むことで、拡径部材31は回転を阻止され、拡径部材31は副ボルト351の回動に追随して移動する。
上述したように、副ボルト351をボルト本体311の軸孔315に挿入し、副ボルトを図示しない工具で回転することにより拡径部材31は頭部312方向に引き上げられる。拡径部材31が引き上げられることにより拡径部材31の円錐台状側面に加わる力は、ボルト本体の円錐台状空間317を拡径する方向に、即ち、ボルト本体311の軸部313の先端部分を内側から外周側へ押し広げる。スリットの基部には拡幅部分189が設けられているので、副ボルトによる拡径部材の締付け力は強固に軸部先端部分に伝わり、弛み止め効果が格段に向上する。
〔第4実施形態〕
第4実施形態の緩み止めボルト410を図8を参照して説明する。
ボルト本体
第4実施形態のボルトは、第1実施形態のボルト本体11と相違し、ボルト本体411には頭部がなく、円柱形状の軸部413と両端部に刻設されたねじ部414とからなっている。
両端部には第3実施形態と同様、有底の軸孔415が設けられている。この軸孔415は貫通孔であってもよい。
軸孔415の開口端部は前記第1、第3実施形態と同様、円錐台状空間417に形成され、その先にはねじ部458が刻設されている。
先端から中心方向に向かって1または複数本のスリット(スリットは図2に示すスリット18と同様であるため、図示を省略する。)が設けられている。スリットの数は2〜4程度が最適である。
ボルト本体411の両端部のねじ部414には該ねじ部414に螺合するナット451が設けられる。
副ボルト
副ボルトは、図8に示すように第3実施形態で説明した副ボルト351と同じ構成となっている。また、拡径部材31も第3実施形態と同様なので、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
使用方法
図8は第4実施形態のボルト410の使用状態での一部断面図である。
ボルト本体411を被締結物A、Bの貫通孔に通す。このとき、被締結物A、Bの面からボルト本体411の両端部(ねじ部414が形成された両端部)がほぼ同じ程度突出した状態とする。
ボルト本体411の各突出端部のねじ部414に、該ねじ部414に螺合する螺旋溝を内周面に有するナット451を、ワッシャ452を介在させて装着し、被締結物A、Bを締付け固定する。
次いで、ボルト本体411の両端の円錐台状空間417に、外側から拡径部材31(例えば図4(f)と同形状のもの)を挿入し、拡径部材31の連結孔を通して副ボルト351を挿し込み、副ボルト351を工具等で回転させる。
副ボルト351を回転させて軸孔415にねじ込む際に、拡径部材31は、第1実施形態等と同様、ボルト本体の図示しないスリットに、必要により、回転防止機構として羽根等を係合する。
副ボルト351に押されて拡径部材31が、円錐台状空間417内を内方に移動する。そのため、ボルト本体411の端部が拡径されてナット451の内周壁に強く押し当てられ、両者は強固に結合される。
第4実施形態のボルトは、図8に示すように、ボルト本体411の外径より大きい貫通孔を有する被締結物A、Bに適用する場合に特に有効である。
〔第5実施形態〕
第5実施形態の緩み防止ボルト510を図9を参照して説明する。
ボルト本体
第5実施形態のボルト本体511は、第1実施形態で説明したボルト本体11と略同一のボルト主体561と、ボルト主体561の軸孔565に挿入される補助ボルト571とで構成されている。
ボルト主体561の頭部562には凹部566が穿設され、補助ボルト571の頭部572を回転不能に収納するように形成されている。
補助ボルト571は、頭部572と軸部573からなる。軸部573の先端部分に軸孔575が設けられている。軸孔575にはねじ部574が設けられている。軸部573の長さはボルト主体561の長さより短く、後述する拡径部材31の機能が発揮できる長さに設計されている。
ボルト主体561の頭部562に設けた凹部566は、補助ボルト571の頭部572を収納するとともに、頭部572の回転を阻止するように形成されている。例えば、ボルト主体561の頭部562が六角形に形成されていれば、その形状に合わせた六角形の凹部566に形成し、補助ボルト571がボルト主体561の軸孔565に挿入された時に補助ボルトの頭部572を回転不能に収納するように形成されている。
頭部に設ける凹部566の形状はボルト主体561を回転不能に収納できれば足りるので、その形状等は任意である。
副ボルト521は、第3実施形態で説明した副ボルト351と同一であり、拡径部材31、ナット551も前記した実施形態と同様である。
使用方法
先ず、ボルト主体561を被締結物A、Bの貫通孔に挿通する。
次いで、ボルト主体561の軸部563が被締結物から突き出た先端にナット551を螺着し、ナット551を締付け、被締結物A、Bを締結する。
この状態で補助ボルト571をボルト主体561の軸孔565に挿入し、補助ボルト571の頭部572をボルト主体561の凹部566に納めるように挿入する。
次いで、補助ボルト571の後端に拡径部材31を挿通した副ボルト521をボルト主体561の円錐台状の空間567に、拡径部材31(例えば図4(f)と同形状のもの)が収まるように挿入し、補助ボルト571を工具等で回転させる。
補助ボルト571を回転させて軸孔575にねじ込むことで、拡径部材31は副ボルト521の係止頭部に押されて円錐台状の空間567内を内方に移動する。そのため、ボルト本体511の端部が拡径されてナット551の内周壁に強く押しあてられ両者は強固に結合する。
第5実施形態のボルトも、図9に示すように、ボルト本体511の外径より大きい貫通孔を有する被締結物A、Bに適用する場合に特に有効である。
第4、5実施形態の緩み止めボルトは、ボルト本体411,511とナット451,551とにより被締結物を結合した後、ボルト本体の後端部空間を拡径部材により押し広げ、雄ねじ部をナットに強固に結合する構成につき説明したが、ナット451を設けずに、ボルト本体の端部空間を拡径部材により押し広げて端部空間を被締結物の貫通孔の口径より大きく拡径することで、第1実施形態の図5(c)で説明したようにボルト軸部を被締結物の貫通孔から引抜くことができなくなり、その結果、被締結物を締結することができる。
第6実施形態のボルトを、図1〜3、図10を参照して説明する。
第6実施形態のボルトは、図1に示すように、ボルト本体11と、拡径部材31と、副ボルト21からなるボルトである。
副ボルト21の長さは、図1に示すように、副ボルト21をボルト本体11に設けた軸孔15に挿入し、拡径部材31をボルト本体の円錐台状空間17を拡径する方向に移動させてボルト本体11の空間に拡径力を付与したとき、副ボルト21の端部螺旋溝先端27が拡径部材から数溝露出する長さに形成されている。
本実施形態ではボルト本体に設けたスリットの基部(終端部)には拡幅部分を形成していない(図10参照)。
その他の構成は第1実施形態と同様なので詳細な説明は省略する。
このように副ボルト21の長さを端部螺旋溝先端27が拡径部材から数溝露出する長さに形成すると、被締結物にボルトを締結した後の緩める力がより大きく必要となり、その理由は不明であるが、緩み止め効果が一段と向上する。
本発明の第7実施形態を図1〜3を参照して説明する。
第7実施形態のボルトは、図1に示すように、ボルト本体11と、拡径部材31と、副ボルト21からなるボルトである。
副ボルト21の長さが、図1に示すように、副ボルト21を前記ボルト本体に設けた軸孔15に挿入し、拡径部材31をボルト本体の円錐台状空間17を拡径する方向に移動させてボルト本体11の空間に拡径力を付与したとき、副ボルト21の端部螺旋溝先端27が拡径部材から数溝露出する長さに形成されている。
本実施形態では、ボルト本体に設けたスリットの基部(終端部)には拡幅部分が形成されている。
その他の構成は第1実施形態と同様なので詳細な説明は省略する。
このように、副ボルト21の長さを端部螺旋溝先端27が拡径部材から数溝露出する長さに形成すると、被締結物にボルトを締結した後の取り外し力(緩める力)がより大きく必要となり、緩み止め効果が一段と向上する。
次に、第1実施形態のボルト、第7実施形態のボルト、従来の円錐台形状空間を設けていない標準ボルト、図10、11に示す先行技術のボルトについて、緩み止め効果を実験した。これらのボルトは何れもSUSで構成した。
実験は、ボルト本体を被締結物に一定の力で締め付けた後、副ボルトを、(a)ボルト径12mmのボルトについては5N/mで締付け、(b)ボルト径8mmのボルトについては2.5N/mで締付け、下記の過酷な条件で振動を与えた後、拡径部材を取り除き、ボルトを取り外す際の緩め力(取り外し力)を測定した。
その結果を表1に示す。
比較例は図10、図11に示すスリット幅が同一のボルトである。
標準ボルト(従来例)は円錐台形状空間を設けていないボルトである。
実験条件
振動数(周波数) 30Hz
振幅(加速度) 20G
持続時間 17分
Figure 2015118702
表1に示すように、ボルト径12mm、長さ35mmの標準ボルトは、振動実験で既に緩んでおり、緩め力は27N/mであった。
これに対し、先行技術のボルトでは41N/mと緩み止め効果が発揮されたが、本発明の第1、第7実施形態のボルトは45N/m、48N/mと比較例よりも優れた緩み止め効果を示した。第1実施形態のボルトよりも第7実施形態のボルトはより優れた効果を示している。
ボルト径8mm、長さ20mmの細いボルトについても、標準ボルトは振動実験で既に緩んでおり、先行技術のボルトでは20N/mと緩み止め効果が発揮され、第1、第7実施形態のボルトは24N/m、26N/mと先行技術のボルトよりも優れた緩み止め効果を示し、このような効果は、ボルト径12mmのボルト同じ傾向の効果を示している。
このように、スリット基部に拡幅部分を設けることでボルトの緩み止め効果は抜群に向上した。この理由は、スリット基部の拡幅部分により拡径部分の拡張力が弱められたが、拡径部分のボルト本体の反発力は維持され、拡径部材による拡径力が拡幅部分に充分に伝わり、拡幅部分の戻り力は拡径部材で阻止されるので戻れず、拡径状態を維持する力が強まったためではないかと推察される。
図10、11に示す先行技術のボルトは、スリットの数によって拡径部分の強度が大きく異なり、少ないと強度が大きく拡径部材の力が充分に作用せず、多すぎると拡径部分の反発力が弱まり、何れでも緩み止め効果が発揮されなくなり、また、材質等によっては拡径時にかかる過度の締付け力でスリットの基部に割れが入り、弛み止め効果を弱める結果となることが考察できる。
このような考察に対し、上述するように基部に拡幅部分189を設けることでスリットの数を増やすことなく拡幅部分の強さを制御することができ、上述したような危惧がなく、作業が容易で、確実に緩み止め効果を発揮するボルトとなる。
すなわち、円錐台状空間を拡径部材で拡径する力が該空間により確実に伝達され、雄ねじ部は雌ねじ部により確実に強固に結合しされるため、両者の間は長期にわたり緩むことのない緩み止めボルトとなる。
本実施形態では副ボルト21で拡径部材31を引き上げ、拡径部材31をボルト本体の円錐台状空間17に固定した後、副ボルト21を締付けとは反対方向に回転させて抜き去ることも可能である。即ち、副ボルト21を、拡径部材31を締め付けた方向とは反対の方向に回転することで副ボルト21を拡径部材31から分離することができる。副ボルト21を拡径部材31から抜き去っても、拡径部材31はボルト本体に固定されているので、ボルトの緩み止め機能に支障をきたすことはない。このように副ボルトを抜き去ることで、ボルトから副ボルトがなくなるので、作業者が副ボルトを締め忘れることを未然に防止することができるという効果も発揮する。
必要ならば取り外した副ボルト21を、再度使用することもできる。
図5(b)に示す実施形態のボルトは、被締結物Bに設けられたねじ部B1を有する孔が貫通孔となっている場合の例である。ボルトの組立て、被締結物への螺着は上述した図5(a)の場合と同様である。
図5(b)ではボルト本体11の軸部13の端部先端が被締結物Bから突き抜けている。従って拡径部材31を引き上げると、ボルト本体11の先端部が拡径して被締結物を貫通したボルト先端が開いた状態となり緩み防止効果がより強力に得られる。図5(b)の貫通ねじ穴を対象とする用途の場合には、図4(f)に示す形状の拡径部材31を使用すると、より適切な緩み止め効果が得られる。
即ち、図4(f)の拡径部材31では、例えば頂角8度の円錐の頂部を無くした截頭円錐の下底部に連続させて、例えば頂角30度の円錐の頂部を無くした截頭円錐の上底部が形成されたくびれをもった側周面の円錐台形状の本体部分(図では角度は誇張して描かれている)に羽35を固着してある。
このように傾斜に角度を設け、ボルトの先端がより大きい角度で拡張されることで、緩み止め効果は一層向上する。
このように構成することで、裏側からのナット装着が困難な部位に対しても、ナットを用いることなく、強固なねじ止めができる優れた効果も発揮する。
上述した実施形態では、副ボルト21の工具係合部として、副ボルト21の係止頭部22の外周を六角形状に形成して、スパナ等で回動できるように構成したが、六角形状の窪みとし、あるいはマイナス、プラスドライバーを挿入しうるマイナスまたはプラスの溝等であってもよいことは勿論である。何れにしても工具係合部としては、副ボルト21を回動できる構成であればどの様な形状であってもよいことは勿論である。また、ボルト本体11についても、これを回動させる工具係合部としては、六角形状以外の形状であっても構わない。
前記実施形態の緩み止めボルトは、当該ボルトの雄ねじ部を被締結物の雌ねじ部に締め付けた後、ボルト本体の後端部空間を拡径部材により押し広げ、雄ねじ部は雌ねじ部に強固に結合し、被締結物を強固に結合したが、図5(c)に示すように被締結部に雌ねじ部を設けず、ボルト軸部13の長さを被締結物A、Bの貫通孔の長さより長くし、ボルト本体11の後端部空間17を拡径部材31により押し広げて後部空間を拡径することでボルト軸部13が被締結物Bから露出する部分が貫通孔の口径より大きく拡径することで被締結物を強固に結合するように構成することもできる。即ち、拡径された部分にナットの役割を付加するように構成することもできる。
この実施形態ではボルト本体の軸部13にねじ部14を設けているが、例えば図5(c)の例に示すような使用方法ではねじ部14を設けない構成とすることも可能である。
本発明の実施の形態の緩み止めボルトは、温度差の激しい所での使用、振動の激しい所での使用に対して確実に緩み防止ができる施工範囲の広い緩み止めボルトである。
10、210、310、410、510…ボルト
11、311、411、511、561…ボルト本体
12、22、312、572…頭部
13、23、223、313、359、563、573…軸部
14、25、225、314、355、358、414、416、574…ねじ部
15、315、415、575、565…軸孔
17、317、417、567…円錐台状空間
18、45…スリット
189…拡幅部分
21、221、351、521、571…副ボルト
31…拡径部材
32…円錐台状側面
251、451、551…ナット
357…係止頭部
本発明によれば、ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトとを有する、ボルトであって、 前記ボルト本体は、被締結物体のねじと係合する溝が形成された軸部と、該軸部の内部に形成された中空の軸孔とを有し、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、該円錐台状空間が形成された前記軸部の端部には、各々、当該端部の先端から軸方向に前記ボルト本体に向かって、かつ、前記円錐台状空間の円錐状側面に沿って周方向に1または複数のスリットが形成されており、前記スリットの各々は、前記軸部の端部の先端から前記ボルト本体に向かって所定の長さに亘り同一のスリット幅で形成された切り込み部と、前記切り込み部の前記ボルト本体側の終端と連続し、前記切り込み部のスリット幅より広い幅の拡幅部分とで形成されており、前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、前記円錐台状空間の円錐状内壁に当接する円錐台状側面、および、前記副ボルトの端部に形成されたねじと係合するねじを有し、 前記副ボルトは前記ボルト本体の頭部から前記軸孔に挿入され、前記副ボルトの端部に形成されたねじが前記拡径部材に形成されたねじと係合し、前記副ボルトの回転に応じて前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させると共に前記スリットの前記拡幅部分を基点として前記スリットの切り込み部を広げ、前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与するように形成されている、
ルトが提供される。
また本発明によれば、ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトからなる、ボルトであって、
前記ボルト本体は、被締結物体のねじと係合する溝が形成された軸部と、該軸部の内部に形成された中空の軸孔とを有し、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、該円錐台状空間が形成された前記軸部の端部には、各々、当該端部の先端から軸方向に前記ボルト本体に向かって、かつ、前記円錐台状空間の円錐状側面に沿って周方向に1または複数のスリットが形成されており、前記スリットの各々は、前記軸部の端部の先端から前記ボルト本体に向かって所定の長さに亘り同一のスリット幅で形成された切り込み部と、前記切り込み部の前記ボルト本体側の終端と連続し、前記切り込み部のスリット幅より広い幅の拡幅部分とで形成されており、前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、前記円錐台状空間の円錐状内壁に当接する円錐台状側面、および、前記副ボルトの端部に形成されたねじと係合するねじを有し、 前記副ボルトは前記ボルト本体の頭部から前記軸孔に挿入され、前記副ボルトの端部に形成されたねじが前記拡径部材に形成されたねじと係合し、前記副ボルトの回転に応じて前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させると共に前記スリットの前記拡幅部分を基点として前記スリットの切り込み部を広げ、前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与するように形成されており、前記副ボルトの長さは、該副ボルトを前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入し、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与したとき、前記副ボルトの端部の螺旋溝の先端が前記拡径部材から数溝露出する長さである、
ボルトが提供される。
さらに本発明によれば、ボルト本体と、副ボルトと、拡径部材からなる、ボルトであって、
前記ボルト本体は、被締結物体のねじと係合する溝が形成された軸部と、該軸部の内部に形成された中空の軸孔とを有し、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、該円錐台状空間が形成された前記軸部の端部には、各々、当該端部の先端から軸方向に前記ボルト本体に向かって、かつ、前記円錐台状空間の円錐状側面に沿って周方向に1または複数のスリットが形成されており、前記スリットの各々は、前記軸部の端部の先端から前記ボルト本体に向かって所定の長さに亘り同一のスリット幅で形成された切り込み部と、前記切り込み部の前記ボルト本体側の終端と連続し、前記切り込み部のスリット幅より広い幅の拡幅部分とで形成されており、前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、前記円錐台状空間の円錐状内壁に当接する円錐台状側面、および、前記副ボルトの端部に形成されたねじと係合するねじを有し、 前記副ボルトは、前記ボルト本体の頭部から前記軸孔に挿入され、前記副ボルトの端部に形成されたねじが前記拡径部材に形成されたねじと係合し、前記副ボルトの回転に応じて前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させると共に前記スリットの前記拡幅部分を基点として前記スリットの切り込み部を広げ、前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与するように形成され、
前記副ボルトの長さは、該副ボルトを前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入し、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与したとき、前記副ボルトの端部の螺旋溝の先端が拡径部材から数溝露出する長さである、
ボルトが提供される。
好ましくは、ボルト本体が、ボルト主体と、補助ボルトとからなり、前記補助ボルトは、前記ボルト主体の前記軸孔に回転不能に挿入され、前記補助ボルトの端部には前記拡径部材を装着した前記副ボルトを螺合するねじ部が設けられている。
また好ましくは、前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、回転防止機能によって前記ボルト本体に対して軸回転が防止されるように構成されている。
好ましくは、前記スリット拡幅部分の形状を円形、楕円、角形のいずれかとし、その径は前記切り込み幅の2〜3倍である

Claims (7)

  1. ボルト本体(11)と、拡径部材(31)と、副ボルト(21)からなる、ボルト(10)であって、
    前記ボルト本体(11)は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔(15)が、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間(17)となるように形成され、
    該円錐台状空間(17)が形成された軸部(13)の端部には、周方向に1または複数のスリット(18)が先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)の幅が前記スリット幅より広い拡径部分に形成され、
    前記拡径部材(31)は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内(17)に配設され、該円錐台状空間の内壁に当接して前記円錐台状空間を拡径する円錐台状側面(32)を有し、
    前記副ボルト(21)は、前記ボルト本体(11)に設けた前記軸孔(15)に挿入され、前記拡径部材(31)を前記ボルト本体(11)の前記円錐台状空間(17)を拡径する方向に移動させて、前記ボルト本体(11)の前記円錐台状空間(17)に拡径力を付与するように形成され、
    前記副ボルト(21)を前記ボルト本体(11)に設けた前記軸孔(15)に挿入し、前記拡径部材(31)を前記ボルト本体(11)の前記円錐台状空間(17)を拡径する方向に移動させ、前記ボルト本体(11)の前記円錐台状空間(17)に拡径力を付与する、
    ボルト。
  2. ボルト本体と、拡径部材と、副ボルトからなる、ボルトであって、
    前記ボルト本体は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔が、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、
    該円錐台状空間が形成された軸部の端部には、周方向に1または複数のスリットが形成され、
    前記拡径部材は、前記副ボルトに螺着されてボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、該拡径部材の側面は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内壁に当接して該空間を拡径する円錐台状側面に形成され、
    前記副ボルトは、前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入され、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与するように形成され、
    前記副ボルトの長さは、該副ボルトを前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入し、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与したとき、前記副ボルトの端部の螺旋溝の先端が前記拡径部材から数溝露出する長さである、
    ボルト。
  3. ボルト本体と、副ボルトと、拡径部材からなる、ボルトであって、
    前記ボルト本体は、その軸芯部の少なくとも一方の端部に軸孔が、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、
    該円錐台状空間が形成された軸部の端部には、周方向に1または複数のスリットが先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)の幅が前記スリット幅より広い拡径部分に形成され、
    前記副ボルトは、前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入され、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与するように形成され、
    前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状空間内に配設され、該空間の内壁に当接して前記円錐台状空間を拡径する円錐台状側面を有し、
    前記副ボルトの長さは、該副ボルトを前記ボルト本体に設けた前記軸孔に挿入し、前記拡径部材を前記ボルト本体の前記円錐台状空間を拡径する方向に移動させて前記ボルト本体の前記円錐台状空間に拡径力を付与したとき、前記副ボルトの端部の螺旋溝の先端が拡径部材から数溝露出する長さである、
    ボルト。
  4. 前記ボルト本体が、ボルト主体と、補助ボルトとからなり、
    前記ボルト主体は、その軸芯部に前記軸孔が設けられ、該軸孔の端部が先端に近いほど拡幅された円錐台状の空間となるように形成され、
    該円錐台状空間が形成された前記軸部の端部には周方向に1または複数のスリットが先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)の幅が前記スリット幅より広い形状に形成され、
    前記補助ボルトは、前記ボルト主体の前記軸孔に回転不能に挿入され、
    前記補助ボルトの端部には前記拡径部材を装着した前記副ボルトを螺合するねじ部が設けられている、
    請求項1〜3のいずれかに記載のボルト。
  5. 前記拡径部材は、前記ボルト本体の前記円錐台状の空間内に配設され、回転防止機能によって前記ボルト本体に対して軸回転が防止されるように構成されている、
    請求項1〜4のいずれかに記載のボルト。
  6. 前記拡径部材にスリットが設けられている、
    請求項1〜4のいずれかに記載のボルト。
  7. 前記拡径部材に設けられた前記スリットは、切り込み先端から所定の長さに亘り同一のスリット幅で、且つ該スリットの基部(終端部)の幅が前記スリット幅より広い形状に形成されている、
    請求項6に記載のボルト。
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