JPWO2015104894A1 - 精油添着多孔質材料及びそれを用いた、抗ウイルス剤及び抗菌剤並びに抗ウイルスフィルター及び抗菌フィルター - Google Patents

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Abstract

本発明の一局面は、多孔質材料に、無機塩と抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と水とを含有する精油組成物を添着させた精油添着多孔質材料であって、前記無機塩の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、前記精油の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍であり、精油添着多孔質材料全体に含まれる水分量が前記多孔質材料重量に対して0.15〜3.0倍である、精油添着多孔質材料に関する。

Description

本発明は、精油添着多孔質材料及びそれを用いた、抗ウイルス剤及び抗菌剤並びに抗ウイルスフィルター及び抗菌フィルターに関するものである。
近年、空気清浄等の分野において、高機能化・多様化の要請が高まっており、抗菌機能を有する空気浄化用濾材の検討が多くなされている。空気中の浮遊菌および浮遊ウイルスを除去する手段として、防塵機能を有するフィルターを用いることが知られている。しかし、そのようなフィルターだけではフィルターに付着した菌およびウイルスを殺すことはできない。またインフルエンザウイルスのような100nm程度の大きさのウイルスに対しての除塵効果を対象としておりポリオウイルスのような30nm程度の比較的小さなウイルスに対しては効果が小さく、除塵効果を強化したとしても圧力損失の増加のためマスク等のフィルターとしては使用が困難となることが予想される。
一方、空気清浄機としての抗菌・抗ウイルスフィルターとしてはOHラジカルを放電処理により発生させることによる装置などがあるが、電力源が必要であることまた携帯用としては十分な機能を発現しにくいなどの問題がある。
また、二酸化塩素などの安定ラジカルや過酸化物を徐放することによる抗菌・抗ウイルス剤があるが薬剤そのものが危険であり取扱いに問題がある。さらに薬剤を使用することによる人体への接触、吸入等による健康被害においても課題が残る。
あるいは、一般的な抗菌剤としてフェノール系、アルコール系などの合成化学物質を含有した抗菌剤も多数存在するが、いずれも手洗い時のような極めて短期間で使用するには支障ないが、マスク用のような日用品として常時携帯するような製品としては使用することは人体に対する安全面から好ましくない。
比較的安全な抗菌剤として銀イオンを使用した材料があるが(特許文献1など)、抗菌機能として大腸菌のようなグラム陰性細菌には効果的だが、黄色ブドウ球菌のようなグラム陽性細菌に対しては抗菌機能が弱い上に、抗ウイルス作用については未だ確認できていない。また素材自体が高価であるというデメリットがある。
また、光触媒機能を有する酸化チタンを使用した抗菌剤も存在するが、紫外線または可視光によって光触媒機能が発現するものであるからその使用方法においては日中でありかつ外光を取り入れ可能な状態で使用するか、紫外線ランプのような特別な装置を併用するなど限定的な使用方法を取らざるを得ない問題がある(特許文献2)。
また、ニワトリなどの鳥類の卵殻から採取した抗体を不織布などに添着した抗体フィルターなるものも空気清浄機やマスク用フィルターなどで使用されているが、これら抗体フィルターはインフルエンザウイルスなど特定の抗原にのみ作用する抗体を使用したものであり、環境に多種存在する他のウイルスや細菌類に対する効果は期待できない(特許文献3)。
以上より、抗菌・抗ウイルス機能として高い性能を持ち、かつ安全で安価な材料が望まれているのが現状である。
一方で、空気清浄用フィルターに、天然物から抽出される精油(フィトンチッドなど)成分を消臭などの目的で含まれることがこれまでに報告されている(特許文献4)。
精油は天然物由来の安全な成分であると考えられるが、上記特許文献4記載の技術においては、精油のみを、活性炭やゼオライトなどの多孔質粒子状材料に含ませている。しかし、このように精油のみを含ませる方法では、十分な抗菌・抗ウイルス作用を発揮する多孔質粒子状材料は得られなかった。
さらに、油やアルコール類などは、空気にさらすと揮発してしまうため、抗菌・抗ウイルス作用のある有効成分がすぐに消失してしまい、長期間使用することが難しいという問題もある。
また、本発明者らの研究により、水分がある程度の比率で存在しないと、フィトンチッドなどの精油が有する抗菌作用は減少・消失することがわかってきた。
特開2008−285348号公報 特開2001−246208号公報 特開2010−030951号公報 特開2002−172156号公報
本発明の目的は、上記課題に鑑みて、人体に優しい天然由来の成分を用いた、安全かつ安価でありつつも優れた抗菌・抗ウイルス作用を発揮する抗菌・抗ウイルス剤およびフィルターなどを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する精油添着多孔質材料によって、前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
すなわち、本発明の一局面に係る精油添着多孔質材料は、多孔質材料に、無機塩と抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と水とを含有する精油組成物を添着させた精油添着多孔質材料であって、前記無機塩の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、前記精油の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍であり、精油添着多孔質材料全体に含まれる水分量が前記多孔質材料重量に対して0.15〜3.0倍であることを特徴とする。
図1は実施例における重量減衰率試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔精油添着多孔質材料〕
本実施形態の精油添着多孔質材料は、多孔質材料に、無機塩と抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と水とを含有する精油組成物を添着させた精油添着多孔質材料であって、前記無機塩の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、前記精油の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍であり、精油添着多孔質材料全体に含まれる水分量が前記多孔質材料重量に対して0.15〜3.0倍であることを特徴とする。
本発明よれば、人体に優しい天然由来の精油成分を用いた、安全かつ安価でありつつも優れた抗菌・抗ウイルス作用を発揮する精油添着多孔質材料、並びに、それを用いた抗菌剤および/または抗ウイルス剤、抗菌および/または抗ウイルスフィルター等を提供することができる。
本実施形態において、精油組成物を担持させる多孔質材料としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライトといった多孔質材料を使用することが可能である。なかでも、大きな細孔容量を有する活性炭を使用することが最も望ましい。また、該多孔質材料は、不織布、織布、ウレタン基材、紙製品などあらゆる材料に接着して使用することが可能である。
本実施形態で使用される活性炭は、ベンゼン吸着量が20〜80重量%であり、炭素質材料を炭化、賦活することによって活性炭となるものであればいかなる炭素質材料から得られる活性炭でもよい。活性炭の形状としては、粉末状、粒状、繊維状(糸状、織り布(クロス)状、フェルト状)などのいずれの形状でもよい。空気清浄機用フィルターやマスク等の用途に用いる場合は、不織布等の各種フィルター基材に上記活性炭を接着した活性炭シート、上記活性炭をバインダーによって板状・ハニカム状・円筒状・円柱状などの形状に成型した成型体、上記活性炭をフィルター形状の缶体に充填したものなどを用いることが好ましい。
活性炭のベンゼン吸着量が20重量%未満になると細孔が少なく吸着性能が低下し、抗菌機能も低下するおそれがある。また、活性炭のベンゼン吸着量が80重量%を超えると、賦活のし過ぎで吸着性能が低下する傾向がある。
より好ましいベンゼン吸着量としては、操作性等の観点から40〜80重量%である。
炭素質材料としては、例えば、木材、鋸屑、木炭、ヤシ殻、クルミ殻などの果実殻、果実種子、パルプ製造副生物、リグニン、廃糖蜜などの植物系、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、レキ青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残査、石油ピッチなどの鉱物系、フェノール、サラン、アクリル樹脂などの合成素材、再生繊維(レーヨン)などの天然素材を挙げることができる。
なかでも、活性炭が本来有する悪臭ガスに対する吸着性能は維持できるため、目的に応じた活性炭種を選択することが望ましい。具体的には、例えば、吸着性能の点、活性炭シート、成型体への加工性の点を考慮すると植物系のヤシ殻やレキ青炭を原料とした活性炭等を使用するのが好ましい。
粉末状の活性炭を使用してシート化する場合、作業性、精油成分等との接触効率などの点から、平均粒径は10μm〜150μmが好ましく、20μm〜75μmがさらに好ましい。粒状の活性炭を使用する場合、同様の理由から、平均粒径75μm〜1.7mm(200メッシュ〜10メッシュ)が好ましく、100μm〜0.5mmがさらに好ましい。繊維状の活性炭を使用する場合、成型性の点から1〜5mm程度に切断して使用することが好ましい。
本実施形態では、市販されている活性炭を使用することもでき、例えば、クラレケミカル株式会社製活性炭シート「クラシート#1000」、クラレケミカル株式会社製粒状活性炭(クラレケミカル製GW32/60)等がその具体例として挙げられる。 本実施形態の精油添着多孔質材料は、上述したような多孔質材料に、少なくとも無機塩と、抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と、水とを含有する精油組成物を添着させて得られる。このような精油添着多孔質材料は、人体に優しい天然由来の精油成分を用いており、安全かつ安価でありつつも優れた抗菌・抗ウイルス作用を発揮することができる。本実施形態の精油添着多孔質材料は安全であるため、空気清浄機用フィルターやマスクなどの用途に好ましく用いることができる。また、多孔質材料に精油成分が十分に含浸されている上に、無機塩によって水分が保持されているため、比較的長期間、抗菌・抗ウイルス作用を有する成分を保持することができると考えられる。
前記精油組成物に含まれる精油は、抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油であれば特に限定されない。
好ましくは、植物等の天然物から水蒸気蒸留等の方法で抽出された、有機性物質を0.1〜80質量%含有する水溶液であることが好ましい。
前記有機性物質として、具体的には、例えば、ヒノキ、ヒバ、ナラ、イチョウ、クマザサ、ナンテン、トチュウ、ウコン、アスナロ、ビャクシン、ビャクダン、トドマツ、クロマツ、エゾマツ、スギ、トウヒ、クロベ、モミ、クスノキ、ミカン、フトモモ、モクセイ、ティーツリー、ユーカリ、シダーウッド、アカシア、ジュニパー、タイム、パイン、ペパーミント、ラベンダー、セリ、イネ等の少なくとも1種類の植物から抽出された各種精油類が挙げられるが、精油として抽出可能である植物であれば上記植物種に限定するものではない。特に抗菌・抗ウイルス機能を保持するフィトンチッドと呼ばれる有効成分を有する精油類が好ましい。 なかでも、前記有機性物質がテルペノイド類、フェニルプロパノイド類、フラボノイド類、アルカロイド類、フェノール類、アルコール類、ステロイド類、へテロ環類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、脂肪酸類またはそれらの混合物から選択される少なくとも1種を含む精油であることが好ましく、これらの成分を含む精油を用いることにより、抗菌剤であるフェノール、クレゾール、アルコールなどと同じ作用により抗菌機能を発揮すると考えられる。
本実施形態では、とりわけ、上記有機性物質を多く含むフィトンチッド、ティーツリーオイル、ユーカリオイル、パチュリオイル、ペパーミントオイルなど、抗菌・抗ウイルス作用に優れた精油を用いることが好ましい。 特に、フィトンチッドは古くより抗菌機能を持つ木材抽出成分であることが知られている。植物には植物自身が細菌から身を守るための自己防衛物質としてフィトンチッドなる成分を持っていると考えられている。フィトンチッドには100種類以上の有機天然物が含まれており、それぞれの共存状態にて多種多様の細菌類、ウイルス類に作用できると考えられる。
様々な樹木が放出しているフィトンチッドは比較的低分子の有機化合物であり、その揮発成分の主成分はテルペノイドであり、それらはd−リモネン、フェンコン、カンファー、リナロール、フェンチルアルコール、β−セドレン、α−セドレン、テルピオネール、α−ピネン、β−ピネン、シトロネロール、ツヨン、イオノン、セドロール、コパエン、ツヨプセン、テルピネン、テルピネン−4−オール、ゲラニオール、リネモン、クルクメン、ヒマカレン、ボルネオール、メントール、ヒノキチオールおよびアネトールなどがあることが確認されている(例えば、Aroma Research, Vol.7, No.1, 2006、別冊参照)。
これまでにも、テルペノイドの特性として、殺菌、抗ウイルス、消毒・抗菌作用、防腐作用などが知られている。一般的に、OH基が多い化合物の方が抗菌・抗ウイルス作用が強いとされているので、OH基を多く含む化合物が含有されていれば、より抗菌・抗ウイルス作用が強くなると考えられる。
また、抗菌・抗ウイルス作用を有すると考えられる精油成分としてはベンジルアルコール、フェネチルアルコール等のアルコール類、ドデカノール、ヘキサデカノール等の長鎖状アルコール類、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、チモール、オイゲノール、グアイアコール、クレオゾール、メトキシフェノール、ジメトキシフェノール等のフェノール類、酢酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、カプリル酸、プロピオン酸、酪酸等の脂肪酸類、酢酸ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、酢酸リナリルなどのエステル類、ネラール、ゲラニアールなどのアルデヒド類などがあることが確認されている。
上述したようなフィトンチッドの調製方法は、特に限定はされないが、例えば、野村正人ら著「フィトンチッド−特性とその応用」(平成22年、日本フィトン・チッド株式会社、TAO研究所発行)に記載の方法などを用いて調製することができる。
また、市販のフィトンチッドを使用することも可能であり、例えば、日本フィトン・チッド株式会社製フィトンチッド「PT−150」、「PT−150EX」等を使用することができる。
本実施形態の精油組成物には、水が含まれる。これは、多孔質材料に精油を添着させた場合に、水分量がないと抗菌・抗ウイルス作用が十分に発揮されないためである。水分が多孔質材料重量に対しにおよそ0.15倍以上あれば、良好な抗菌・抗ウイルス作用が発揮されると考えられる。より好ましくは、多孔質材料重量に対しにおよそ1倍以上であることが望ましい。
さらに、精油組成物に単に水を加えただけでは水分が蒸発し、すぐになくなるおそれがあるため、本実施形態の精油組成物は無機塩を含む。無機塩を精油組成物に含ませることで、蒸気圧を下げて水分の蒸発を抑制することができる。それにより、精油添着多孔質材料における水分を保持することができる。そのため、優れた抗菌および抗ウイルス作用を長期間保持することが可能になると考えられる。
本実施形態の精油組成物に用いられる無機塩としては、特に限定はされないが、アルカリ又はアルカリ土類金属塩であることが好ましい。水溶液に容易に溶解することが出来る上で取扱いが簡便であるという利点があり、他の遷移金属系塩類等と比較してその取扱いや廃棄においても容易だからである。
具体的には、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムおよびそれらの水和物等が挙げられ、特に、安全かつ安価であることから、塩化マグネシウムを用いることが好ましい。
本実施形態の多孔質材料に添着される精油組成物中の各成分の含有量(重量)は、便宜上、多孔質材料の重量に対する配合比で規定する。
まず、無機塩の含有量は前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、かつ、精油の含有量は前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍である。
無機塩の含有量が多孔質材料重量に対して0.1倍未満になると保湿性が低下し抗菌・抗ウイルス作用が低下するおそれがある。一方、1.0倍を超えると精油に対して飽和してしまい結晶が析出する傾向がある。
また、精油が多孔質材料重量に対して2.0倍量含まれている場合に、無機塩も同様に多孔質材料重量に対して2.0倍量となると、水分過剰でやはり液ダレ現象が起こり、使用しにくくなる。
精油の含有量が多孔質材料重量に対して0.1倍未満となると、十分な抗菌・抗ウイルス効果を得られなくなる可能性があり、一方で2.0倍を超える場合はその含有水分によってシートから液ダレ現象が発生し使用しにくくなるおそれがある。
本実施形態の精油添着多孔質材料に含まれる水分については、上述の通り、多孔質材料重量に対し0.15倍以上が水分であることが好ましく、水の添加量は、精油やその他の成分が含む水分量等によっても変わる。
好ましい実施態様として、本実施形態の精油組成物は、さらに界面活性剤を含んでいてもよい。これは、本発明における好ましい多孔質材料である活性炭は極性の高い水分は細孔に吸着しにくい性質を有しており、特にシート状の活性炭は水をはじく傾向があるため、界面活性剤を添加することで濡れ性を高めることができ、安定的に水分を吸着できるからである。
界面活性剤は高濃度においては細孔内で膜構造になっていたり、ミセル化していると推定される。この膜構造ないしミセル内部に、精油成分を取り込むことができると考えられる。ミセルの表面は親水基であり、外部より飛来した細菌、ウイルスの表面の親水性である細菌の生体膜に効率的に接触できると考えられる。ミセルは細菌の生体膜と同化し、フィトンチッド成分を生体膜中の内部にあるたんぱく質を変性させたり、生体膜そのものを破壊することができると考えられ、これは抗菌ペプチドやフェノール系抗菌剤などの抗菌作用と同じである。
なお、界面活性剤がない場合でも、精油(特にフォトンチッド)に含まれる成分の一つである脂肪酸が界面活性剤の役割を果たしていると考えられる。そのため、界面活性剤がなくても抗菌ペプチドやフェノール系抗菌剤と同じ抗菌作用を発現すると推定されるが、界面活性剤を添加している方がより効率的に抗菌作用を発現すると考えられる。
このような界面活性剤としては、本発明の効果を阻害しない範囲で特に限定なく使用することができるが、特に陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤または両性界面活性剤が好ましく使用され得る。食器洗浄用洗剤、食品添加物でも使用されており、人体に比較的安全であることを実証されている材料を使用することで、より安全で安価に精油組成物を作成することが可能だからである。
より具体的には、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、モノアルキル硫酸塩、セッケン、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等を用いることができる。
本実施形態の精油組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は前記多孔質材料重量に対して0.01〜0.5倍程度である。界面活性剤が0、または0.01倍未満の場合は多孔質材料への濡れ性が低下し、精油成分がやや添着しにくくなる傾向がある。一方、0.5倍を超える場合は精油組成物の粘度が高くなり、やはり多孔質材料に精油成分が添着しにくくおそれがある。界面活性剤の含有量は前記多孔質材料重量に対して0.01〜0.5倍の範囲であれば、優れた抗菌・抗ウイルス効果を効率よく発揮できると考えられる。
本実施形態の精油添着多孔質材料の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法によって調製することができる。具体的には、例えば、多孔質材料として活性炭を使用する場合、以下のような調製方法を用いることができる。
まず、精油、無機塩、水、および必要に応じて界面活性剤を上述したような配合比となるように混合し、精油組成物(添着液)を準備する。
そして、活性炭が前記繊維状である場合、または活性炭シートおよび成型体の場合には、それらに前記精油組成物を均等に塗布または滴下することによって添着させる。
より具体的な添着方法としては、適度な精油組成物を保持することができるスポンジロールまたは刷毛などで塗布する方法、または一定量の精油組成物を噴霧することが出来るスプレー装置または振り掛けることが出来るシャワー装置による方法、または精油組成物の入った水槽に一定時間だけ含浸させることが出来るシート送り出し機構を持つコンベア含浸装置による方法等が挙げられる。
その際は、精油組成物を添着液を活性炭シート全体に均等になじませるために、圧縮、搾り、再添着を繰り返してもよいが、最終的に精油組成物に含まれる各成分が上記比率となるように重量を計量しておく必要がある。
また、活性炭が粉状や粒状である場合には、精油組成物(添着液)を均一になじませるため、ミキサー等で活性炭を撹拌しながら、精油組成物を噴霧または滴下して、精油添着活性炭を得ることもできる。
得られる精油添着活性炭は、乾燥を防ぐため、調製後は直ちにジップ付き袋等に投入し密封し、使用の直前までそのまま保存することが好ましい。
〔抗菌剤および/または抗ウイルス剤〕
上述したような本実施形態の精油添着多孔質材料は、抗菌剤および/または抗ウイルス剤として様々な用途に使用することができる。
例えば、空気清浄機用フィルター、マスク用フィルター、エアコン用フィルター、加湿器用フィルター、車載用空調フィルター、掃除機用フィルター、ゴミ処理器用フィルター、冷蔵庫用フィルター等の用途に使用可能である。
本実施形態の抗菌剤および/または抗ウイルス剤は、人体に優しい天然由来の成分を含有しており、また、長期にわたって有効成分を保持できるため、空気清浄機やマスク等の用途に用いるフィルターに担持させて用いることにより、優れた効果を発揮し得ると考えられる。
例えば、本実施形態の精油添着多孔質材料からなる抗菌剤および/または抗ウイルス剤を、三次元網状骨格構造を有するフィルター基材に担持させることによって、抗菌および/または抗ウイルスフィルターを提供することができる。
本実施形態の抗菌および/または抗ウイルスフィルターに用いることができるフィルター基材としては、上述したような精油添着多孔質材料を担持できる三次元網状骨格構造を有する基材であれば特に限定はされない。
具体的には、例えば、多孔質ウレタン、不織布、織物、メッシュ等の三次元網状骨格構造を有する各種フィルター基材であって、通気性がよく、本実施形態の精油添着多孔質材料を担持しやすいもの等が挙げられる。 市販のものを使用してもよく、多孔質ウレタンとしてはクラボウ製1301WH2.2t、イノアック製ECZ 10t、イノアック製MF−13等が好適に使用できる。不織布としては倉敷繊維加工製KC130等が好適に使用できる。メッシュ基材としてはみず隆製PH3734、PH3232、EH3433等が好適に使用できる。
また、上述したような抗菌および/または抗ウイルスフィルターは、例えば、粉末多孔質材料(例えば、活性炭)を一定量の水中に分散し、接着剤としてラテックス(日本ゼオン製LX812)、増粘剤としてセルロース(第一工業製薬製セロゲンWSA)を追加した活性炭スラリーを作成し、上記の各種フィルター基材をこの活性炭スラリー中に含浸したあと乾燥することによって得ることができる。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
すなわち、本発明の一局面に係る精油添着多孔質材料は、多孔質材料に、無機塩と抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と水とを含有する精油組成物を添着させた精油添着多孔質材料であって、前記無機塩の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、前記精油の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍であり、精油添着多孔質材料全体に含まれる水分量が前記多孔質材料重量に対して0.15〜3.0倍であることを特徴とする。
このような構成により、人体に優しい天然由来の精油成分を用いた、安全かつ安価でありつつも優れた抗菌・抗ウイルス作用を発揮する精油添着多孔質材料を提供することができる。本発明の精油添着多孔質材料は安全であるため、空気清浄機用フィルターやマスクなどの用途に好ましく用いることができる。また、多孔質材料に精油成分が十分に含浸されている上に、無機塩によって水分が保持されているため、比較的長期間、抗菌・抗ウイルス作用を有する成分を保持することができると考えられる。
さらに、前記精油添着多孔質材料において、界面活性剤を前記多孔質材料重量に対して0.01〜0.5倍の量で含有することが好ましい。それにより、多孔質材料がより安定して水分を保持することができるため、精油成分が多孔質材料によりなじみやすくなり、精油添着多孔質材料を調製する際の操作性も向上する。
また、前記精油添着多孔質材料において、前記多孔質材料が活性炭であり、前記活性炭のベンゼン吸着量が20〜80重量%であることが好ましい。活性炭は多孔質材料の中でも大きな細孔容量を有し、かつ吸着力に優れており、さらに消臭作用を有するため、優れた抗菌、抗ウイルス効果がより確実に得られ、さらに消臭効果なども得ることができる。
また、前記精油添着多孔質材料において、前記無機塩がアルカリ又はアルカリ土類金属塩であることが好ましい。多孔質材料表面からの水分の蒸発を低減するために、無機塩を配合して、添着される精油組成物の蒸気圧を下げる必要があるが、アルカリ又はアルカリ土類金属塩であれば比較的容易に調整することができるという利点がある。
さらに、前記精油添着多孔質材料において、前記無機塩が塩化マグネシウムであることが望ましい。塩化マグネシウムであれば、蒸気圧を低減させる効果としては最も効果的であり、かつ、より安全で安価な精油添着多孔質材料を提供することができる。
また、前記精油添着多孔質材料において、前記精油が有機性物質を0.1〜80質量%含有する水溶液であることが望ましい。そのような構成により、抗菌・抗ウイルス機能を発現するに足る必要最低限の分量だけの有効成分を配合することが可能となり、また無機塩、界面活性剤との混合も容易となるという利点がある。
さらに、前記精油添着多孔質材料において、前記有機性物質がフィトンチッドであることが好ましい。それにより、より確実に優れた抗菌・抗ウイルス効果が得られると考えられる。
また、前記精油添着多孔質材料において、前記有機性物質が、テルペノイド類、フェニルプロパノイド類、フラボノイド類、アルカロイド類、フェノール類、アルコール類、ステロイド類、へテロ環類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、脂肪酸類またはそれらの混合物から選択される少なくとも1種を含んでいることが好ましい。それにより、より確実に優れた抗菌・抗ウイルス効果が得られると考えられる。
前記精油添着多孔質材料においては、前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤であることが好ましい。さらに、前記陰イオン性界面活性剤がアルキルベンゼンスルホン酸であることが望ましい。それにより、食器洗浄用洗剤でも使用されており、人体に比較的安全であることを実証されている材料を使用することで、より安全で安価に精油組成物を作成することが出来るという利点がある。
あるいは、精油添着多孔質材料においては、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であることが好ましい。さらに、前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであることが望ましい。それにより、食品添加物として使用されており、人体に比較的安全であることを実証されている材料を使用することで、より安全で安価に精油組成物を作成することが出来るという利点がある。
さらに、前記精油添着多孔質材料は、抗菌剤および/または抗ウイルス剤として使用されることが好ましく、本発明はそのような抗菌剤および/または抗ウイルス剤をも包含する。
また、本発明の他の局面に係る抗菌フィルターは、三次元網状骨格構造を有するフィルター基材に、前記抗菌剤を担持してなることを特徴とする。
また、本発明の他の局面に係る抗ウイルスフィルターは、三次元網状骨格構造を有するフィルター基材に、前記抗ウイルス剤を担持してなることを特徴とする。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1〜9>
フィトンチッド溶液(精油、フィトンチッドジャパン製「PT−150」、含水率99.7%)に塩化マグネシウム・六水和物(Wako製)とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(=ABS)(花王製「ネオペレックスG−15」、含水率84.0%)と水とを、それぞれ下記表1に記載の量で加えてよく混合し、参考例1〜9の精油組成物を得た。
この精油組成物(フィトンチッド添着液)を多孔質材料として活性炭が接着した活性炭シート(クラレケミカル製#1000 2t 100×120mm、2g、活性炭重量1.08g、ベンゼン吸着量20〜80重量%)にスポンジローラーを使用して均等に塗布することで、実施例1〜9のフィトンチッド添着活性炭シートとした。フィトンチッド添着活性炭シートは添着液をシート全体に均等になじませるために圧縮、搾り、再添着を繰り返し、最終的に精油組成物が2〜3.21g(表3記載の量)だけ活性炭シートに添加されるように重量を調整した。
なお、表3中の精油含有量、無機塩含有量、および水分量は、活性炭重量1.08gに対するそれぞれ成分の重量の倍数を示す。水分量については、精油中の水分、溶解した無機塩中の水分、界面活性剤中の水分、および添加した水の合計とする。溶解した無機塩中の水分は、分子量203.3g/mol中の108g/molとして算出する。
また、表3中、多孔質材量の種類については、A:ベンゼン吸着量40%の活性炭、B:ベンゼン吸着量20%の活性炭、C:ベンゼン吸着量80%の活性炭を示している。
<実施例10〜11>
フィトンチッド溶液(精油、フィトンチッドジャパン製「PT−150」、含水率99.7%)にABSと塩化マグネシウム・六水和物(Wako製)とを、それぞれ下記表1に記載の量で加えてよく混合し、参考例10〜11の精油組成物を得た。この精油組成物(フィトンチッド添着液)を粒状活性炭(クラレケミカル製GWH32/60、ベンゼン吸着量40重量%)1.08kgに均等にシャワー装置を使用して一定量滴下することで、実施例10〜11のフィトンチッド添着粒状活性炭とした。フィトンチッド添着粒状活性炭は添着液を粒状活性炭全体に均等になじませるためにミキサーで活性炭を攪拌状態にし、最終的に精油組成物が0.22〜0.59kg(表3に記載の量)だけ粒状活性炭に添加されるように重量を調整し、添着液を噴霧することにより得た。
<実施例12〜14>
フィトンチッド溶液(精油、フィトンチッドジャパン製「PT−150」、含水率99.7%)に無機塩とアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(=ABS)(花王製「ネオペレックスG−15」、含水率84.0%)と水とを、それぞれ下記表2に記載の量で加えてよく混合し、参考例21〜23の精油組成物を得た。

この精油組成物(フィトンチッド添着液)を実施例1〜9と同様にして、フィトンチッド添着活性炭シートとした。
<比較例1>
水1.62g(すなわち、ここでいう比較例1における精油組成物(製造例12)は水をさす)を実施例1に記載の活性炭シートにスポンジローラーを使用して均等に塗布することで、水添着活性炭シートとした。
<比較例2>
フィトンチッド溶液(精油、フィトンチッドジャパン製「PT−150」、含水率99.7%)54.3gに水11.2gを加えて混合して得た、下記表1の参考例13の精油組成物(フィトンチッド添着液)2gを、実施例1に記載の活性炭シートにスポンジローラーを使用して均等に塗布することで、比較例2のフィトンチッド添着活性炭シートとした。
<比較例3〜9>
精油組成物として各成分を表1の配合に変更した参考例14〜20の精油組成物を用い、表3に示す配合に変更してフィトンチッド添着活性炭とした以外は実施例1と同じ方法で調製し、比較例3〜9のサンプルを作成した。なお、表3中の精油含有量、無機塩含有量、および水分量は、活性炭重量に対するそれぞれ成分の重量の倍数を示す。
<評価>
(抗菌性能)
JIS Z 2801:2010「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」5 試験方法を参考にして、上記実施例および比較例で得られたサンプルの抗菌性能試験を行った。
まず、実施例1〜9、12〜14及び比較例1〜9で得られたサンプルについては、約5cm×5cmの大きさに切断し、実施例10〜11で得られたサンプルについては、約5cm×5cmの範囲に均等に配置できるように0.5gを計量した粒状物の状態として検体にした。
それぞれの検体に試験菌液(黄色ぶどう球菌(S.aureus):0.4mL;大腸菌(E.coli):0.4mL)を接種し、被覆フィルム(ポリエチレンフィルム、大きさ約4cm×4cm、厚み約0.09mm)をのせて密着させた。それを35℃で24時間保存し、サンプル1個あたりの生菌数を測定した。なお、測定は3回行った。
そして、抗菌活性値Rを以下の式により求めた:
R=(U−U)−(A−U)=U−A
:無加工(対照)サンプル片の接種直後の生菌数(/個)の対数値の平均値
:無加工サンプル片の24時間後の生菌数(/個)の対数値の平均値
:抗菌サンプルの24時間後の生菌数(/個)の対数値の平均値
結果を表3に示す。抗菌活性値Rは黄色ブドウ球菌と大腸菌に対する値を求めた。
なお、抗菌性が十分な機能を有するという判断指標は抗菌活性値Rが2.0以上のときをもって抑制効果があるものと判断した。
(抗ウイルス性能)
細胞増殖培地(イーグルスMEM培地「ニッスイ」1(日本製薬株式会社)に牛胎仔血清10%を加えたもの)を用いて、使用細胞(MDCK(NBL−2)細胞 ATCC CCL−34株、大日本製薬株式会社製)を組織培養用フラスコ内で単層培養した。培養後、細胞増殖培地を除き、試験ウイルス(Influenza A virus (H1N1)A/PR/8/34 VR−1469)を接種した。次に、後述の組成を有する細胞維持培地を加えて37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(二酸化炭素濃度:5%以内)で1〜5日間培養した。
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態を観察し、細胞に形態変化(細胞変性効果)が起こっていることを確認した。次に、培養液を遠心分離(3000r/分、10分間)し、得られた上澄み液を精製水で10倍に希釈し、ウイルス浮遊液とした。
(細胞維持培地の組成)
イーグルスMEM培地「ニッスイ」1 1000mL
10% NaHCO 14mL
L−グルタミン(30g/L) 9.8mL
100×MEM用ビタミン液 30mL
10%アルブミン 20mL
0.25%トリプシン 20mL
実施例1〜9、12〜14及び比較例1〜9で得られたサンプル(約3cm×3cmの大きさに切断したもの)並びに実施例10〜11で得られたサンプル(約3cm×3cmの範囲に均等に配置できるように0.3gを計量した粒状物の状態としたもの)を検体とした。
各検体に上記で得られたウイルス浮遊液0.2mLを滴下し、室温にて保存した。保存24時間後、検体からウイルス浮遊液を細胞維持培地2mLで洗い出し、ウイルス感染価を測定した。
なお、対照としてプラスティックシャーレを用いて同様に試験し、接種直後についても測定を行った。
ウイルス感染価の測定は以下のようにして行った。
細胞増殖培地を用い、使用細胞を組織培養用マイクロプレート(96穴)で単層倍量した後、細胞増殖培地を除き、細胞維持培地を0.1mLずつ加えた。次に、検体および対照の洗い出し液を、細胞維持培地を用いて10倍段階希釈した。検体および対照の洗い出し液並びにその希釈液0.1mLを4穴ずつに接種し、37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(二酸化炭酸濃度:5%以内)で4〜7日間培養した。培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態を観察し、細胞に形態変化(細胞変性効果)の有無を観察し、Reed−Muench法により50%組織培養感染量(TCID50)を算出して洗い出し液1mLあたりのウイルス感染価(log TCID50/ml)に換算した。なお、洗い出し液は遠心分離し、得られた上澄み液についてウイルス感染価を測定した。結果を表3に示す。
なお、抗ウイルス性が十分な機能を有するという判断指標はウイルス感染価が4.5以下のときをもって抑制効果があるものと判断した。
(操作性)
活性炭に精油組成物を浸透させるにはスポンジロールまたは刷毛などで塗布する方法、または一定量の精油組成物を噴霧することが出来るスプレー装置または振り掛けることが出来るシャワー装置による方法があるが、いずれの方法においても精油組成物が活性炭に浸透するためにそれぞれ一定の時間を要することになる。界面活性剤を使用することによってその浸透に要する時間は界面活性剤の濡れ性を高める効果によるところによって、短縮することが出来ることを試験により確認した。すなわち、浸透に要する時間を、活性炭シート(クラレケミカル製#1000 2t)の表面に、前記実施例および比較例で用いた表1及び2に示す参考例1〜23の精油組成物を1滴滴下し、その活性炭への浸透に要する時間を計測することで精油添着活性炭の加工作業における操作性を計測した。評価基準は以下の通りである。
◎:浸透時間が10秒以内
○:浸透時間が60秒以内
△:浸透時間が3分以内
×:浸透時間が3分以上
以上の結果を表3に示す。
Figure 2015104894
Figure 2015104894
Figure 2015104894
なお、表3において、活性炭の種類(*)とは、
A:ベンゼン吸着量40%の活性炭
B:ベンゼン吸着量20%の活性炭
C:ベンゼン吸着量80%の活性炭、を示す。
<考察>
表3から明らかなように、本願発明に係る精油添着活性炭であれば、いずれも非常に優れた抗菌性能および抗ウイルス性能を有していることが判明した。また、さらに界面活性剤を用いることによって操作性がより向上することも明らかとなった(実施例2)。
一方、表3により、本願発明の範囲に含まれない構成を有する比較例においては、いずれにおいても抗菌性もしくは抗ウイルス性として十分な機能を有していないか、液ダレ現象や粘度上昇等の加工性の悪化によってサンプルを作成することが出来なかったことがわかる。
比較例2では、無機塩を含んでいないため、8時間放置後に試験した場合、水分が蒸発してしまうので、抗菌・抗ウイルス性能はゼロであった。
(重量減衰率試験)
実施例1及び2で得られた活性炭シート、並びに、比較例2で得られた活性炭シート(フィトンチッド+水)を、それぞれ、室温28℃・湿度50%の室内に520分間放置した。その後、室温30℃・湿度80%の環境下で放置した。
そして、それぞれのシートの重量減衰率(%)を測定した。結果を表4および図1に示す。
Figure 2015104894
<考察>
表4および図1から、実施例の処方であれば湿度50%で長時間放置した場合、水分は60%まで減少するがそれ以上は低下しないことがわかった。また水分が減少した後、湿度80%まで条件を変えれば再び水分は90%まで上昇することもわかった。これによりどのような環境下でも本発明に係る多孔質材料(活性炭)を接着した活性炭シートは水分を常時保持することが出来、抗菌性能を発現できることが明らかとなった。
これに対し、水分のみを添加した比較例2の多孔質材料(活性炭)を接着した活性炭シートの場合は60分で10%程度まで減少し、480分後には完全に水分が蒸発した。また、水分のみを添加した比較例の活性炭シートの場合は、湿度を80%に上げても20%程度までしか回復しなかった。なお、実施例1と実施例2との比較により、界面活性剤は水分の保持性には影響しないが、添着加工時の濡れ性が向上することが認められた。それにより、上述のように操作性が向上すると考えられる。
この出願は、2014年1月8日に出願された日本国特許出願特願2014−001887を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、前述において具体的な実施形態を通して本発明を適切かつ十分に説明したが、当業者であれば前述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易になし得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明は、空気清浄に関する技術、特に、抗ウイルス剤及び抗菌剤やフィルターなどの技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。

Claims (16)

  1. 多孔質材料に、無機塩と抗菌または抗ウイルス作用の少なくともいずれかを有する精油と水とを含有する精油組成物を添着させた精油添着多孔質材料であって、
    前記無機塩の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜1.0倍であり、
    前記精油の含有量が前記多孔質材料重量に対して0.1〜2.0倍であり、
    精油添着多孔質材料全体に含まれる水分量が前記多孔質材料重量に対して0.15〜3.0倍である、精油添着多孔質材料。
  2. さらに、界面活性剤を前記多孔質材料重量に対して0.01〜0.5倍の量で含有する、請求項1記載の精油添着多孔質材料。
  3. 前記多孔質材料が活性炭であり、前記活性炭のベンゼン吸着量が20〜80重量%である、請求項1または2に記載の精油添着多孔質材料。
  4. 前記無機塩がアルカリ又はアルカリ土類金属塩であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  5. 前記無機塩が塩化マグネシウムであることを特徴とする、請求項4に記載の精油添着多孔質材料。
  6. 前記精油が、有機性物質を0.1〜80質量%含有する水溶液であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  7. 前記有機性物質がフィトンチッドであることを特徴とする、請求項6に記載の精油添着多孔質材料。
  8. 前記有機性物質が、テルペノイド類、フェニルプロパノイド類、フラボノイド類、アルカロイド類、フェノール類、アルコール類、ステロイド類、へテロ環類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、脂肪酸類またはそれらの混合物から選択される少なくとも1種を含んでいることを特徴とする、請求項6に記載の精油添着多孔質材料。
  9. 前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする、請求項2〜8のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  10. 前記陰イオン性界面活性剤がアルキルベンゼンスルホン酸であることを特徴とする、請求項9に記載の精油添着多孔質材料。
  11. 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であることを特徴とする、請求項2〜8のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  12. 前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであることを特徴とする、請求項11に記載の精油添着多孔質材料。
  13. 抗菌剤である、請求項1〜12のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  14. 抗ウイルス剤である、請求項1〜12のいずれかに記載の精油添着多孔質材料。
  15. 三次元網状骨格構造を有するフィルター基材に、請求項13記載の抗菌剤を担持してなることを特徴とする、抗菌フィルター。
  16. 三次元網状骨格構造を有するフィルター基材に、請求項14記載の抗ウイルス剤を担持してなることを特徴とする、抗ウイルスフィルター。
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