JPWO2015093461A1 - エポキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Abstract

本発明は、ビフェニル骨格を含有するエポキシ樹脂、その製造方法、ビフェニル骨格を含有するエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関するものである。具体的には、3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル骨格を有する化合物であるエポキシ樹脂、及び該エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物に関する。また、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物にエピハロヒドリンを反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法及び該製造方法で得られるエポキシ樹脂に関する。

Description

本発明は、ビフェニル骨格を含有するエポキシ樹脂、その製造方法、ビフェニル骨格を含有するエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関する。
多価ヒドロキシ化合物及びそれを用いたエポキシ樹脂は、硬化時の低収縮性(寸法安定性)、電気絶縁性、耐薬品性などに優れた硬化物を与える点から、半導体封止材やプリント回路基板等の電子部品、導電ペースト等の導電性接着剤、その他接着剤、複合材料用マトリックス、塗料、フォトレジスト材料、顕色材料等で広く用いられている。近年、電子部品分野では小型化及び高密度実装化が進み、発熱密度の増加が顕著となっており、各構成部材に使用されるエポキシ樹脂には耐熱性及び低熱膨張性のより一層の向上が求められている。
高度な耐熱性及び低熱膨張性の要求に対応できるエポキシ樹脂材料として、特許文献1に記載の4官能ナフタレン型エポキシ樹脂が知られている。前記4官能ナフタレン型エポキシ樹脂は、一般的なフェノールノボラック型エポキシ樹脂や2官能モノマー型エポキシ樹脂と比較して、耐熱性が高いナフタレン骨格を有すること、4官能であり架橋密度が高いこと、対称性に優れる分子構造を持つことから、その硬化物は極めて優れた耐熱性及び低熱膨張性を発現する。しかしながら、前記の4官能ナフタレン型エポキシ樹脂は溶融粘度が高いため、例えば封止剤用途におけるトランスファー成型では、ワイヤ変形やボイド発生等の懸念と作業性の悪さから、低粘度化が課題となっていた。
特許文献2に記載の2官能ビフェニル型エポキシ樹脂に代表される、常温で結晶性状を示すエポキシ樹脂は、固形樹脂でありながらも、溶融時には液状樹脂並みの低粘度を示すことが知られているが、2官能であるため、特許文献1に記載の4官能ナフタレン型エポキシ樹脂の様な高い耐熱性は得られない。そこで、溶融時には液状樹脂並みの低粘度を示し、かつ、高い耐熱性を示すエポキシ樹脂が求められている。
非特許文献1には、2,2’ ,4,4’−テトラグリシジルオキシビフェニルの記載がある。しかし、該エポキシ樹脂は結晶性が低く、粘調な液体であるが故にかえって作業性が悪い。一般的に、非結晶性のエポキシ樹脂は、官能基の位置が異なる類似構造の結晶性エポキシ樹脂と比べると硬化物の耐熱性が悪いことが知られており、ビフェニル骨格上の官能基の位置は、結晶性および硬化物の耐熱性等の物性に影響を与える重要因子である。4官能ビフェニル型エポキシ樹脂を示すビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、もしくは、テトラグリシドキシビフェニルの様な文言が、特許文献3および特許文献4を初めとして、数多くの特許文献に記載されている。しかし、それらの特許文献にはいずれも、樹脂の性状を左右するビフェニル骨格上の官能基位置については明確に特定しておらず、具体的な化合物についての記載がない。
3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル骨格は、4官能ビフェニル骨格の数ある位置異性体の中で最も分子の対称性が良い骨格であり、結晶性を有するため低溶融粘度と作業性の良さを両立でき、さらに、4つの官能基がすべて異なる方向を向くことから、立体障害が小さく緻密な架橋構造を形成できるため、その硬化物は優れた耐熱性を示す。また、本発明の3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル型エポキシ樹脂は、過去に合成されておらず、新規のエポキシ樹脂である。
特許第3137202号公報 特許第3947490号公報 特開平02−160841 特開昭58−080317
Advances in Chemistry Series,1970,92,173−207
本発明が解決しようとする課題は、結晶性状かつ低溶融粘度であって、得られる硬化物が優れた耐熱性、低熱膨張性を発現するエポキシ樹脂組成物、その硬化物、これらの性能を与える新規エポキシ樹脂およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル型エポキシ樹脂は、結晶性状かつ低溶融粘度であり、その硬化物は、耐熱性、低熱膨張性において優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の[1]〜[5]に関する。
[1]
下記式(1)で示される3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル骨格を有する化合物であるエポキシ樹脂。
Figure 2015093461
[2]
3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物にエピハロヒドリンを反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法。
[3]
上記[2]に記載の製造方法で得られるエポキシ樹脂。
[4]
上記[1]または[3]に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤または硬化促進剤を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
[5]
上記[4]に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物。
本発明によれば、低溶融粘度である4官能ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂およびその製造方法を提供でき、その硬化物は優れた耐熱性、低線膨張性を示す。
実施例1で得られた3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニルのGPCチャートである 実施例1で得られた3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニルのC13NMRチャートである 実施例1で得られた3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニルのMSチャートである
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、例えば、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物とエピハロヒドリンを反応させる本発明の製法によって得ることができるものであり、具体的には、次に構造式(1)で示されるものである。
Figure 2015093461
前記式(1)において、ビフェニル骨格は置換基を有さなくても有していてもかまわない。置換基を有する場合、ハロゲン基または炭化水素基が挙げられる。炭化水素基としては置換基を有していても良い炭素数1〜10の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、シクロプロペニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等のアルキニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基が挙げられる。前記の置換基は、本発明のエポキシ樹脂の製造時に著しい影響を与えるものでなければいかなる置換基を有していても良い。エポキシ樹脂の低溶融粘度化には、運動性の高い長鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基が好ましいが、運動性の高い置換基はエポキシ樹脂硬化物の耐熱性を低下させる。したがって、本発明のエポキシ樹脂においては、置換基を有さないか、もしくは炭素数1〜4の炭化水素基が好ましく、置換基を有さないもしくはメチル基、アリル基がさらに好ましく、置換基を有する場合は左右対称の構造であることが特に好ましい。
本発明のエポキシ樹脂の原料となる3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物は、レゾルシノール製造時の副生成物であっても良く、また、公知慣用の方法を用いて意図的に製造したものでも良い。3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物を意図的に合成する方法としては、例えば、レゾルシノールもしくはレゾルシノールのハロゲン化物、シラン誘導体、スズ誘導体、リチウム誘導体、ボロン酸誘導体、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸誘導体等のホモカップリング反応;レゾルシノールもしくはレゾルシノールのハロゲン化物、シラン誘導体、スズ誘導体、リチウム誘導体、ボロン酸誘導体、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸誘導体、アルコキシ誘導体、マグネシウムハライド誘導体、亜鉛ハライド誘導体等のうち、何れか二つを組み合わせたヘテロカップリング反応等が挙げられる。前記の中でも、銅やパラジウム等の金属触媒を用いるウルマン反応(Ullmann,F,J.Chem.Ber.1901,34,2174)や鈴木カップリング反応(J.Organomet.Chem.,576,147(1999); Synth.Commun.,11,513(1981))等のカップリング反応は簡便で収率が良く、さらに、ビフェニル骨格形成時に官能基位置が3,3’,5,5’位に限定され、多量化体化も起こらないため、高純度の3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物を得ることができ、これにエピハロヒドリンを反応させることで、純度が高く、結晶性状かつ低溶融粘度の優れた性状のエポキシ樹脂が得られる。
本発明のエポキシ樹脂の製造法に特に制限はなく、公知慣用の方法で製造する事ができ、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物に、エピハロヒドリンを反応させる製造法や3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物にアリルハライドを反応させ、アリルエーテル化後の酸化反応による製造法などが挙げられる。工業的には、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物に、エピハロヒドリンを反応させる製造法が有意であり、その一例を、以下に詳述する。
フェノール化合物にエピハロヒドリンを反応させる製造法は、具体的には、例えばフェノール化合物中のフェノール性水酸基のモル数に対し、エピハロヒドリンを2〜10倍量(モル基準)となる割合で添加し、更に、フェノール性水酸基のモル数に対し0.9〜2.0倍量(モル基準)の塩基性触媒を一括添加または徐々に添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。この塩基性触媒は固形でもその水溶液を使用してもよく、水溶液を使用する場合は、連続的に添加すると共に、反応混合物中から減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピハロヒドリン類を留出せしめ、更に分液して水は除去しエピハロヒドリンは反応混合物中に連続的に戻す方法でもよい。
なお、工業生産を行う際、エポキシ樹脂生産の初バッチでは仕込みに用いるエピハロヒドリン類の全てが新しいものであるが、次バッチ以降は、粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリン類と、反応で消費される分で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリン類とを併用することが可能であり、経済的に好ましい。この時、使用するエピハロヒドリンは特に限定されないが、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン等が挙げられる。なかでも工業的入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。
また、前記塩基性触媒は、具体的には、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。特にエポキシ樹脂合成反応の触媒活性に優れる点からアルカリ金属水酸化物が好ましく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。使用に際しては、これらの塩基性触媒を10〜55質量%程度の水溶液の形態で使用してもよいし、固形の形態で使用しても構わない。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3.0質量部となる割合であることが好ましい。また、有機溶媒を併用することにより、エポキシ樹脂の合成における反応速度を高めることができる。このような有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、3−ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、また、極性を調整するために適宜2種以上を併用してもよい。
前述のエポキシ化反応の反応物を水洗後、加熱減圧下、蒸留によって未反応のエピハロヒドリンや併用する有機溶媒を留去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、得られたエポキシ樹脂を再びトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてさらに反応を行うこともできる。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3.0質量部となる割合であることが好ましい。反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより目的とする本発明の新規エポキシ樹脂を得ることができる。
なお、本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、前記3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物に、本発明の効果を損なわない範囲で、他の多価フェノールを併用して、エピハロヒドリンと反応させても良い。
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物は、以上詳述した新規エポキシ樹脂を含有するものである。好ましくは硬化剤または硬化促進剤とを含有するものであるが、該エポキシ樹脂は、オリゴマー成分を含有する製造時の反応生成物として用いて良い。
ここで用いる硬化剤は、特に限定はなく、通常のエポキシ樹脂の硬化剤として常用されている化合物は何れも使用することができ、例えば、アミン系化合物、アミド系化合物、酸無水物系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げられる。具体的には、アミン系化合物としてはジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられ、アミド系化合物としては、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられ、酸無水物系化合物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられ、フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(ザイロック樹脂)、レゾルシンノボラック樹脂に代表される多価ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒドから合成される多価フェノールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でナフトール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミン、ベンゾグアナミンなどがメチレン結合を介してフェノール核が連結された多価フェノール化合物)やアルコキシ基含有芳香環変性ノボラック樹脂(ホルムアルデヒドでフェノール核及びアルコキシ基含有芳香環が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物が挙げられる。これらの硬化剤は、単独でも2種類以上の併用でも構わない。
本発明のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂と硬化剤の配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物特性が良好である点から、エポキシ樹脂のエポキシ基の合計1当量に対して、硬化剤中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
前記硬化促進剤としては種々のものが使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分として、前記した本発明のエポキシ樹脂を単独で用いてもよいが、必要に応じて、その他の公知慣用のエポキシ樹脂を本発明のエポキシ樹脂と併用して用いても良い。その他のエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;レゾルシノールジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノンジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等のベンゼン型エポキシ樹脂;テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、トリグリシジルオキシビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;1,6−ジグリシジルオキシナフタレン型エポキシ樹脂、1−(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)−1−(2−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)−1−フェニル−メタン、1,1−ビ(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)等のナフタレン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェニルメタン型エポキシ樹脂;テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂;10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド等を用いて合成されるリン含有エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂;キサンテン型エポキシ樹脂;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキヒシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等のヘテロ環含有エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン等のヒダントイン型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
詳述した本発明のエポキシ樹脂組成物は、優れた溶剤溶解性を発現する。従って、該エポキシ樹脂組成物は、上記各成分の他に有機溶剤を配合しても良い。ここで使用し得る前記有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル系溶媒、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに必要に応じて、充填剤、着色剤、難燃剤、離型剤またはシランカップリング剤等の公知慣用の各種添加剤を添加しても良い。
上記充填剤として代表的なものには、シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミ等が、着色剤として代表的なものにはカーボンブラック等が、難燃剤として代表的なものには、三酸化アンチモン等が、離型剤として代表的なものにはカルナバワックス等があり、シランカップリング剤として代表的なものには、アミノシランまたはエポキシシラン等がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記した各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂、硬化剤、さらに必要により硬化促進剤を含有する本発明のエポキシ樹脂組成物は、従来知られている方法と同様の方法で容易に硬化物とすることができる。該硬化物としては、積層物、注型物、接着層、塗膜、フィルム等の成型硬化物が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、積層板樹脂材料、電気絶縁材料、半導体封止材料、繊維強化複合材料、塗装材料、成型材料、導電性接着剤やその他の接着剤の材料等の用途に利用できる。
本発明の3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル骨格を有する化合物であるエポキシ樹脂は、結晶性を有するため低溶融粘度と作業性の良さを両立でき、さらに、4つの官能基がすべて異なる方向を向くことから、立体障害が小さく緻密な架橋構造を形成できるため、その硬化物は優れた耐熱性と、高温領域での低熱膨張性を実現できる。
特許3137202号公報記載のジヒドロキシナフタレンとホルムアルデヒドとの反応生成物から得た1,1’−アルキレンビス(2,7−ジヒドロキシナフタレン)の四官能グリシジルエーテル化物と比較すると、本発明のエポキシ樹脂は、結晶性で溶融粘度が4.5dPasから液状樹脂並みの0.6dPasまで減少したことで、例えばトランスファー成型における作業性が大幅に向上できることに加え、1,1’−アルキレンビス(2,7−ジヒドロキシナフタレン)の四官能グリシジルエーテル化物では困難であった、イミダゾールを硬化促進剤に用いたエポキシ単独成型物の作製が可能となり、室温から350℃までの温度範囲にTgを持たない高耐熱性かつ低熱膨張性を両立する硬化物を得ることができる。また、フェノールノボラックを硬化剤として用いれば、硬化物の5%重量減少温度が約30℃向上し、Tgのみならず高温化での熱安定性において優れる硬化物を得ることが可能である。
本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。尚、150℃における溶融粘度及び軟化点、融点、GPC、NMR、MSスペクトルは以下の条件にて測定した。
1)150℃における溶融粘度:ASTM D4287に準拠し、以下の機器で測定した。
機器名 :(株)コーデックス製 MODEL CV−1S
3)融点:示差熱熱量重量同時測定装置(日立ハイテクサイエンス社製TG/DTA6200)を用いて測定した。
測定条件
測定温度:室温〜300℃
測定雰囲気:窒素
昇温速度:10℃/min
4)GPC:測定条件は以下の通り。
測定装置 :ショーデックス製「GPC−104」、
カラム:ショーデックス製「KF−401HQ」
+ショーデックス製「KF−401HQ」
+ショーデックス製「KF−402HQ」
+ショーデックス製「KF−402HQ」
検出器: RI(示差屈折率計)
データ処理:ウォーターズ株式会社製「Empower 2」
測定条件: カラム温度 40℃
移動相: テトラヒドロフラン
流速: 1.0ml/分
標準 : (使用ポリスチレン)
ウォーターズ株式会社製「Polystyrene Standard 400」
ウォーターズ株式会社製「Polystyrene Standard 530」
ウォーターズ株式会社製「Polystyrene Standard 950」
ウォーターズ株式会社製「Polystyrene Standard 2800」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
5)NMR:日本電子株式会社製 NMR LA300
溶媒 :アセトン‐d6
6)MS :日本電子株式会社製 ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計JMS−T100GC
イオン化モード:FD
カソード電圧:−10kV
エミッタ電流:0mA → 40mA[25.6 mA/min.]
溶媒:テトラヒドロフラン
サンプル濃度:2%
合成例1
(3,3’,5,5’−テトラメトキシビフェニルの合成)
温度計、撹拌機、還流冷却器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、1−ブロモ−3,5−ジメトキシベンゼン100g(0.46モル)及びジメチルホルムアミド472gを仕込み、攪拌しながら反応容器内を窒素置換した後、予めヨウ素で活性化した銅粉289g(4.54モル)を加え、15時間加熱還流した。反応液に酢酸エチル1L及び1N塩酸水溶液1Lを加え、混合液を分液漏斗に移し、有機層を分離した後、さらに、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄した。真空下で溶媒を留去した後、トルエン300mLに溶解し、シリカゲル300gに通し、さらにトルエン1Lでシリカゲルを洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧留去した。得られた3,3’,5,5’−テトラメトキシビフェニルを主成分とする粗生成物をトルエン50mLに溶解し、徐々にヘプタン500mLを加え、析出した結晶をろ過し、50℃の真空乾燥機中で5時間乾燥させ、3,3’,5,5’−テトラメトキシビフェニル109gを得た。
合成例2
(3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニルの合成)
温度計、撹拌機、還流冷却器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、合成例1で得られた3,3’,5,5’−テトラメトキシビフェニル100g(0.36モル)とヨウ化ナトリウム489g(3.26モル)及びアセトニトリル682gを仕込んだ後、塩化トリメチルシラン356g(3.26モル)を素早く滴下し、20時間還流した。反応液を室温まで冷却し、水500mLを加えた。アセトニトリルを減圧留去し、酢酸エチル1Lを加え、混合液を分液漏斗に移し、有機層を分離した後、さらに、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル溶液を200mL程度まで減圧濃縮して、析出した3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニルを主成分とする結晶をろ取した。得られた残渣に酢酸エチル50mLとトルエン150mLを加えて80℃で10分加熱撹拌し、溶け残った沈殿をろ取し、50℃の真空乾燥機中で5時間乾燥させ、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル50gを得た。
実施例1
(3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニルの合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル35g(0.16モル)、エピクロルヒドリン297g(3.21モル)、n−ブタノール104gを仕込み溶解させた。40℃に昇温した後に、48%水酸化ナトリウム水溶液53g(1.20モル)を8時間要して添加し、その後更に50℃に昇温し更に1時間反応させた。反応終了後、水84gを加えて静置した後、下層を棄却した。その後、150℃減圧下で未反応エピクロルヒドリンを留去した。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトンの106gを加え溶解した。更にこの溶液に10質量%水酸化ナトリウム水溶液67gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のpHが中性となるまで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去して目的のエポキシ樹脂である3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル(A−1)60gを得た。得られたエポキシ樹脂(A−1)は融点115℃の固体で、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は0.57dPa・s、エポキシ当量は121g/当量であった。得られたエポキシ樹脂のGPCチャートを図1に、C13NMRチャートを図2に、MSスペクトルを図3に示す。MSスペクトルから3,3’,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル(A−1)を示す442のピークが検出された。
実施例2〜3および比較例1〜4
実施例1で得られた本発明のエポキシ樹脂(A−1)及び比較用エポキシ樹脂として、2官能エポキシ樹脂である、3,3’ ,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂(A−2)、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂HP−4700(DIC(株)社製)(A−3)、硬化剤としてフェノールノボラック型フェノール樹脂TD−2131(DIC(株)社製、水酸基当量104g/当量)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(TPP)、イミダゾール(2E4MZ(共に四国化成工業(株)社製))を用いて表1に示した組成で配合し、それぞれ下記の硬化条件(I)および(II)の何れかの条件にて作成した硬化物について耐熱性、線膨張係数を評価した。各エポキシ樹脂の性状とその硬化物の性状を表1に示す。
<硬化条件(I)>
配合物を11cm×9cm×2.4mmの型枠に流し込み、プレスで150℃の温度で10分間成型した後、型枠から成型物を取出し、次いで、175℃の温度で5時間硬化した。
<硬化条件(II)>
配合物を6cm×11cm×0.8mmの型枠に流し込み、110℃の温度で2時間仮硬化した後、型枠から成型物を取出し、次いで、250℃の温度で2時間硬化した。
<耐熱性(ガラス転移温度;Tg(DMA)>
粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置RSAII、レクタンギュラーテンション法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて、弾性率変化が最大となる(tanδ変化率が最も大きい)温度をガラス転移温度として評価した。
測定温度:30〜350℃
<耐熱性(5%重量減少温度)>
示差熱熱量重量同時測定装置(日立ハイテクサイエンス社製TG/DTA6200)を用いて、5%重量減少温度を測定した。
測定条件
測定温度:室温〜500℃
測定雰囲気:窒素
昇温速度:10℃/min
<線膨張係数>
熱機械分析装置(TMA:島津製作所社製TMA−50)を用いて、引張モードで熱機械分析を行った。
測定条件
荷重:1.5g
昇温速度:10℃/分で2回
測定温度範囲:50℃から300℃
上記条件での測定を同一サンプルにつき2回実施し、2回目の測定における、25℃か
ら250℃の温度範囲における平均膨張係数を線膨張係数として評価した。
Figure 2015093461
対称構造の4官能ビフェニル型エポキシ樹脂は、低溶融粘度であり、その硬化物は、耐熱性、低熱膨張性において優れた性能を示す。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で示される3,3’ ,5,5’−テトラグリシジルオキシビフェニル骨格を有する化合物であることを特徴とするエポキシ樹脂。
    Figure 2015093461
  2. 3,3’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル骨格を有する化合物にエピハロヒドリンを反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法で得られるエポキシ樹脂。
  4. 請求項1または3に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤または硬化促進剤とを含有することを特徴とする、エポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項4記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物。
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