JPWO2014203606A1 - ポリアミド樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]
(A)ポリアミド樹脂と、
表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体と、
を含有する、ポリアミド樹脂組成物。
[2]
前記ポリアミド樹脂組成物中において、ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維との界面にグラフト化ポリアミド樹脂が存在し、当該グラフト化ポリアミド樹脂量が(B)ガラス繊維100質量部に対して0.15〜2質量部である、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3]
23℃における引張強度に対し、80℃における引張強度が70%以上である、[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4]
前記ポリアミド樹脂組成物中におけるポリアミド樹脂が、カルボキシル末端量/アミノ末端量≧1を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5]
前記(B)ガラス繊維が、前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して5質量部以上200質量部以下で含有され、かつ、前記(C)共重合体が前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して0.01質量部以上2質量部以下で含有される、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[6]
前記(C)共重合体の重量平均分子量が、60万以下である、[1]〜[5]のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
[7]
前記(C)共重合体の酸価が、0.1以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[8]
前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[9]
(D)熱安定剤をさらに含有する、[1]〜[8]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[10]
前記(D)熱安定剤が、銅を含有する、[9]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[11]
前記(B)ガラス繊維が、実質的に2.8mm〜3.2mmにカットされたチョップドストランドである、[1]〜[10]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[12]
前記(A)ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維とを溶融混練した後に、前記(C)共重合体を添加してさらに溶融混練して得られる、[1]〜[11]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[13]
[1]〜[12]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形体。
[14]
[1]〜[13]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、自動車用部品。
[15]
(A)ポリアミド樹脂と、表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、を溶融混練する工程(a)と、
前記工程(a)の後に、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体を添加してさらに溶融混練する工程(b)と、
を含む、ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂と、表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体と、を含有する。このように、所望の材料で構成されているため、本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、優れた耐久性、とりわけ耐振動疲労特性を発揮することができる。
「ポリアミド樹脂」とは、主鎖に−CO−NH−(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。なお、本明細書において、本実施形態のポリアミド樹脂組成物を構成する原料としてのポリアミド樹脂のことを指し、特に符号を付して「(A)ポリアミド樹脂」と表記する場合がある。一方、本実施形態のポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(すなわち、本実施形態のポリアミド樹脂組成物中で他の構成要素と共存する状態のポリアミド樹脂)については特に符号を付さず、単に「ポリアミド樹脂」と表記する。本実施形態における(A)ポリアミド樹脂としては、例えば、(a)ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、(b)ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、(c)ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本実施形態における(A)ポリアミド樹脂としては、上記した中の1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
本実施形態における(B)ガラス繊維は、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を表面の少なくとも一部に有する。本実施形態におけるカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物とは、主鎖を構成する成分の少なくとも一種がカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体である重合体を意味する。なお、本明細書において、「主鎖を構成する成分」とは、その成分(単量体)自身の活性基、例えばビニル基などが連続的に反応し、多量体を生成していくことで、主鎖を構成する成分のことをいう。また、本実施形態において、「表面の少なくとも一部に有する」状態は、具体的には、例えば、特定の成分をガラス繊維の表面に塗布、含浸等することによって達成されうる。(B)ガラス繊維が、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を表面の少なくとも一部に有することは、例えばIRやNMRなどの公知の解析手法により確認することができる。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランやN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランやγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン類;エポキシシラン類;ビニルシラン類が挙げられる。上記した成分から選択される1種以上であることが好ましく、アミノシラン類がより好ましい。
上記集束剤は、例えば(B)ガラス繊維を束ねる目的や、樹脂などの他の物質と(B)ガラス繊維との親和性を高めるなどの役割を果たす目的で、(B)ガラス繊維表面に塗布等される。上記塗布に際しては特に限定されず、例えば、後述する(B)ガラス繊維の調製方法に述べるような方法を採用することができる。
ガラスロービングの形態に調製する場合は、公知のガラス繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーター等の公知の方法を用いて、上述した集束剤をガラスロービングの表面に塗布したストランドを乾燥することによって連続的に得ることができる。ガラスチョップドストランドの場合は、上記ガラスロービングを所定の長さに切断することにより得ることができる。また、ストランドの乾燥は切断工程後に行ってもよく、またはストランドを乾燥した後に切断してもよい。
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体を含有する。カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含むとは、(C)共重合体の主鎖を構成する成分の少なくとも一種がカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含むという意味である。
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、(D)熱安定剤を含むことができる。「熱安定剤」とは、熱による劣化を抑制するために添加する安定剤であり、例えばフェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、銅系熱安定剤などが挙げられる。すなわち、本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、(D)熱安定剤を含有する場合、より熱による劣化を抑制することができる傾向にある。なお、本実施形態において、(D)熱安定剤の含有量は特に限定されないが、熱による劣化の効果的な抑制、着色の防止、機械物性の保持などの観点から0.001質量部〜5質量部の範囲で含有されていることが好ましい。
上記した成分の他に、本実施形態の効果を損なわない範囲で、必要に応じてさらに他の成分を添加してもよい。上記他の成分としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維以外の無機充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光劣化防止剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、難燃剤、着色剤、染色剤や顔料等を添加してもよいし、他の熱可塑性樹脂を混合してもよい。ここで、上記他の成分はそれぞれ性質が大きく異なるため、各成分についての、本実施形態の効果をほとんど損なわない好適な含有率は様々であり、各々適宜設定することができる。
本実施形態において、ポリアミド樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定されないが、(A)ポリアミド樹脂と、(B)ガラス繊維と、(C)共重合体と、所望のその他の成分を混合し、所定の単軸又は多軸押出機を用いて混練する方法を挙げることができる。具体的には、(B)ガラス繊維としてガラスチョップドストランドを用いる場合、上流側供給口と下流側供給口とを備えた二軸押出機を使用し、上流側供給口から熱可塑性樹脂を供給して溶融させた後、下流側供給口からガラスチョップドストランドを供給して溶融混練する方法を用いることが好ましい。また、ガラスロービングを用いる場合も、公知の方法で複合することができる。
「グラフト化ポリアミド樹脂」は、本実施形態のポリアミド樹脂組成物中におけるポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維との界面に存在し、ポリアミド樹脂とガラス繊維とを溶融混練することにより樹脂とガラス繊維の界面に形成させるものである。そのグラフト化ポリアミド樹脂の量(以下、グラフト化量ともいう)は、押出条件(温度、スクリューデザイン等)、ポリアミド樹脂(分子量、末端基濃度)、ガラス繊維の表面処理等で調整できる。本実施形態においては、上記調整方法は限定されない。
本実施形態の成形体は、上記の実施形態に係るポリアミド樹脂組成物を含むものである。特に限定されないが、例えば、上記の実施形態に係るポリアミド樹脂組成物の射出成形による各種部品の成形体とすることができる。そして、本実施形態における上記成形体は、特に限定されないが、例えば、自動車用、機械工業用、電気・電子用、産業資材用、工業材料用、日用・家庭品用等の各種部品に適用することができる。このように、本実施形態の成形体は、上記各種部品に優れた耐振動疲労特性を付与することができる。
[98%硫酸相対粘度(ηr)]
後述する各実施例及び比較例(以下、単に「各例」ともいう)における(A)ポリアミド樹脂の98%硫酸相対粘度(ηr)は、JISK6920に従って測定した。
末端基濃度は、重硫酸溶媒を用いて、60℃での1H−NMR測定により求めた。この際の測定装置としては、日本電子(株)製のECA500を用いた。すなわち、各例における(A)ポリアミド樹脂のアミノ末端基、カルボキシル末端基の対応ピークの積分値から末端基濃度を算出した。
各例における(C)共重合体の質量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定することにより求めた。
各例における(C)共重合体のTgは、JIS−K7121に準拠し、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて、昇温速度20℃/minで測定することにより求めた。
各例における(C)共重合体の酸価を、JIS K0070に準拠し、(C)共重合体1g中に存在する、酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数を測定することにより求めた。
各例において、熱重量分析(TGA)装置でガラス繊維の熱減量率を求め、ガラス繊維に対する集束剤の付着量を測定した。TGA装置はTGA−50(島津製作所(株)製)を用い、温度条件としては30℃から550℃まで20℃/minで昇温後、550℃で1時間保持した。
各例で得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを成形するべく、射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)において、射出+保圧時間を10秒とし、冷却時間を7秒とし、後述の実施例に記載した金型温度とシリンダー温度にそれぞれ設定した。このようにしてISO 294−1に準拠して作成したJISK7139小型ISO試験片(3mm厚)を対象とし、島津製作所(株)製の島津サーボパルサー(EHF−FV10KN−10LA)を使用して耐振動疲労試験を行った。その際の条件は、周波数:20Hz、波形:正弦波、温度:120℃、応力比:0.1、チャック間距離:30mmとした。さらに、下記2種類の測定条件を設定した。
測定条件1:試料にかかる応力を76MPaに設定した場合において、当該試料が破断にいたるまでの振動回数を求めた。
測定条件2:試料にかかる応力を66MPaに設定した場合において、当該試料が破断にいたるまでの振動回数を求めた。
各例で得られたポリアミド組成物のペレットを成形するべく、射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)において、射出+保圧時間を25秒とし、冷却時間を15秒とし、後述の実施例に記載した金型温度とシリンダー温度にそれぞれ設定した。このようにして、ISO 3167に準拠しつつ、多目的試験片A型の成形片を成形した。上記の多目的試験片(A型)を、23℃、80℃又は120℃において、ISO 527に準拠し、引張速度5mm/分で引張試験を行い、引張強度を測定した。なお、引張強度は破断点強度とした。この際の測定装置としては、島津製作所(株)製のオートグラフ AG−Iを用いた。
各例に対応する試験片のb値を、日本電色社製色差計ZE−2000を用いて反射法により測定した。
JIS K7111−1に準拠し、各例に対応する成形片(ノッチ付き)のシャルピー衝撃強度測定を行った。
各例で得られたポリアミド組成物のペレットを成形するべく、射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)において、射出+保圧時間を25秒とし、冷却時間を15秒とし、後述の実施例に記載した金型温度とシリンダー温度にそれぞれ設定した。このようにして、ISO 3167に準拠しつつ、多目的試験片A型の成形片を成形した。上記の多目的試験片(A型)を、23℃において、JIS K7171に準拠し、各例に対応する成形片の、曲げ強度測定を行った。
射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)を用いて、ISO 3167に準拠しつつ、後述する実施例及び比較例で製造したポリアミド樹脂組成物のペレットから多目的試験片(A型)の成形片を成形した。その際、射出及び保圧の時間25秒、冷却時間15秒に設定した。また、金型温度とシリンダー温度は、後述する(A)ポリアミド樹脂の製造例に記載した温度に設定した。
目視により、外観の平滑性を評価した。より良い外観を持つものから、良好、良、悪い、の順に評価した。
射出成形機(PS−40E:日精樹脂株式会社製)を用いて、ISO 3167に準拠しつつ、後述する実施例及び比較例で製造したポリアミド樹脂組成物のペレットから多目的試験片(A型)の成形片を成形した。その際、射出及び保圧の時間25秒、冷却時間15秒に設定した。また、金型温度とシリンダー温度は、それぞれ、後述する(A)ポリアミド樹脂の製造例に記載した温度に設定した。
120℃、5000時間の熱エージング後の引張強度保持率は、下記式により算出した。
120℃、5000時間の熱エージング後の引張強度保持率=(120℃、5000時間の熱エージング後の引張強度/23℃引張強度)×100[%]
ポリアミド樹脂ペレットまたはその成形品約5gを90%フェノール100mLと混合した(40℃、2時間攪拌)。この混合物を静置することでガラス繊維部分を沈殿させ、上澄みのポリアミド−フェノール溶液を除去した。残ったガラス繊維部分に90%フェノール100mLを加えてガラス繊維部分を洗浄した(40℃、2時間攪拌)。洗浄後、静置することでガラス繊維部分を沈殿させ、上澄みの溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。次いで、99.5%エタノール100mLを加えてフェノールを取り除いた(40℃、2時間攪拌)。その後、静置することでガラス繊維部分を沈殿させ、上澄みの溶液を除去した。この操作を3回繰り返した後、エタノールを除去するために窒素フロー乾燥機で80℃、2昼夜乾燥した。
グラフト化ポリアミド樹脂量={(m1−m2 )/m2 }×100
[ポリアミド樹脂A−1(PA66)]
50質量%のヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩の水溶液を30kg作製し、十分撹拌した。当該ポリアミド66の原料の水溶液を、撹拌装置を有し、かつ、下部に抜出しノズルを有する70Lのオートクレーブ中に仕込んだ。その後、50℃の温度下で十分攪拌した。次いで、窒素で雰囲気置換した後、撹拌しながら温度を50℃から約270℃まで昇温した。この際、オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして約1.77MPaに近づくが、圧力が1.77MPa以上にならないように水を系外に除去しながら加熱を約1時間続けた。その後、約1時間をかけ、圧力を大気圧まで降圧し、さらに約270℃、大気圧で約1時間保持した後、撹拌を停止した。下部ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷・カッティングを行い、ペレットを得た。
原料の水溶液にアジピン酸を900g追加で添加したことを除き、ポリアミド樹脂A−1と同様の作成方法によりポリアミド樹脂A−2を作成した。ポリアミド樹脂A−2の98%硫酸相対粘度は2.2であった。また、アミノ末端基濃度は33μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は107μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は0.30であった。なお、ポリアミド樹脂A−2の成形においては、金型温度を80℃、シリンダー温度を290℃に設定した。
原料の水溶液にヘキサメチレンジアミンを900g追加で添加したことを除き、ポリアミド樹脂A−1と同様の作成方法によりポリアミド樹脂A−3を作成した。ポリアミド樹脂A−3の98%硫酸相対粘度は2.4であった。また、アミノ末端基濃度は78μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は52μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は1.50であった。なお、ポリアミド樹脂A−3の成形においては、金型温度を80℃、シリンダー温度を290℃に設定した。
ポリアミド樹脂A−1のペレットを、攪拌機付容器に入れ、窒素置換した後に、210℃で15時間、撹拌しながら固相重合を行った。ポリアミド樹脂A−4の98%硫酸相対粘度は3.8であった。また、アミノ末端基濃度は20μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は52μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は0.38であった。なお、ポリアミド樹脂A−4の成形においては、金型温度を80℃、シリンダー温度を290℃に設定した。
特表2013−501094の製造例に従い、PA66/6Tを作成した。ポリアミド樹脂A−4の98%硫酸相対粘度は2.9であった。また、アミノ末端基濃度は42μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は65μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は0.64であった。なお、ポリアミド樹脂A−4の成形においては、金型温度を80℃、シリンダー温度を290℃に設定した。
特開2013−40346の製造例に従い、PA9Tを作成した。ポリアミド樹脂A−6の98%硫酸相対粘度は2.9であった。また、アミノ末端基濃度は42μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は52μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は0.80であった。なお、ポリアミド樹脂A−6の成形においては、金型温度を120℃、シリンダー温度を330℃に設定した。
特開2011−148997の製造例に従い、PA610を作成した。ポリアミド樹脂A−5の98%硫酸相対粘度は2.3であった。また、アミノ末端基濃度は58μmol/gであり、カルボキシル末端基濃度は79μmol/gであった。すなわち、アミノ末端基濃度/カルボキシル末端基濃度は0.73であった。なお、ポリアミド樹脂A−5の成形においては、金型温度を80℃、シリンダー温度を260℃に設定した。
固形分換算で、ポリウレタン樹脂を2質量%(商品名:ボンディック(登録商標)1050、固形分率50質量%の水溶液(大日本インキ株式会社製))、後述のエチレン−無水マレイン酸共重合体C−1を8質量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを0.6質量%(商品名:KBE−903、(信越化学工業株式会社製]、潤滑剤0.1質量%[商品名:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製)]となるように水で希釈し、全質量を100質量%に調整し、ガラス繊維集束剤を得た。
固形分換算で、ポリウレタン樹脂2質量%(商品名:ボンディック(登録商標)1050、固形分率50質量%の水溶液(大日本インキ株式会社製))、エチレン−無水マレイン酸共重合体(ポリサイエンス製)4質量%、ポリアクリル酸エチル(Thermo Fisher Scientific製)4質量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6質量%(商品名:KBE−903(信越化学工業株式会社製))、潤滑剤0.1質量%(商品名:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製))となるように水で希釈し、全質量を100質量%に調整し、ガラス繊維集束剤を得た。上記ガラス繊維集束剤を用いたことを除き、ガラス繊維B−1と同様にしてガラス繊維B−2を得た。ガラス繊維集束剤の付着量は、0.6質量%であった。
固形分換算で、ポリウレタン樹脂2質量%(商品名:ボンディック(登録商標)1050、固形分率50質量%の水溶液(大日本インキ株式会社製))、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6質量%(商品名:KBE−903、(信越化学工業株式会社製))、潤滑剤0.1質量%(商品名:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製))となるように水で希釈し、全質量を100質量%に調整し、ガラス繊維集束剤を得た。上記ガラス繊維集束剤を用いたことを除き、ガラス繊維B−1と同様にしてガラス繊維B−3を得た。ガラス繊維集束剤の付着量は、0.6質量%であった。
ガラス繊維B−1と同様の方法で、平均直径7μmのガラス繊維を用いた。
ガラス繊維B−1と同様の方法で、平均直径13μmのガラス繊維を用いた。
固形分換算で、ポリウレタン樹脂を2質量%(商品名:ボンディック(登録商標)1050、固形分率50質量%の水溶液(大日本インキ株式会社製))、後述のエチレン−無水マレイン酸共重合体C−1を8質量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを0.6質量%(商品名:KBE−903、(信越化学工業株式会社製]、潤滑剤0.1質量%[商品名:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製)]となるように水で希釈し、全質量を100質量%に調整し、ガラス繊維集束剤を得た。
重量平均分子量が6万、Tgが150℃、酸価が0.28のエチレン−無水マレイン酸共重合体を用いた。
重量平均分子量が6万、Tgが250℃、酸価が0.1のスチレン−無水マレイン酸共重合体を用いた。
重量平均分子量が6万、Tgが60℃、酸価が0.2のエチレン−無水マレイン酸含有共重合体を用いた。
重量平均分子量が6万、Tgが−60℃、酸価が0.05のエチレン−無水マレイン含有酸共重合体を用いた。
重量平均分子量が15万、Tgが150℃、酸価が0.28のエチレン−無水マレイン酸共重合体を用いた。
重量平均分子量が40万、Tgが150℃、酸価が0.28のエチレン−無水マレイン酸共重合体を用いた。
銅系熱安定剤: ヨウ化銅(CuI)(和光純薬工業(株)製 商品名 ヨウ化銅(I))100gと、ヨウ化カリウム(KI)(和光純薬工業(株)製 商品名 ヨウ化カリウム)440gの混合物を用いた。
銅系熱安定剤: ヨウ化銅(CuI)(和光純薬工業(株)製 商品名 ヨウ化銅(I))100gと、臭化カリウム(KBr)(和光純薬工業(株)製 商品名 臭化カリウム)315gの混合物を用いた。
Irganox(登録商標)1098(BASF社製)を用いた。
押出機として、二軸押出機(ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ))を用いた。この二軸押出機は、上流側から1番目のバレルに上流側供給口を有し、かつ、6番目のバレルに下流側第一供給口を有し、かつ、8番目のバレルに下流側第二供給口を有するものである。そして、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)となっている。この二軸押出機において、上流側供給口からダイまでの温度を290℃に、スクリュー回転数を300rpmに、吐出量を25kg/時間に、それぞれ設定した。かかる条件下で、下記表1の上部に記載された割合となるように、上流側供給口より(A)ポリアミド樹脂と、(D)熱安定剤を供給し、下流側第一供給口より(B)ガラス繊維を供給し、下流側第二供給口より(C)共重合体を供給し、溶融混練することで樹脂組成物のペレットを製造した。得られた樹脂組成物を成形し、その成形片を用いて、振動疲労特性、成形体外観等を評価した。
(A)ポリアミド樹脂、(B)ガラス繊維、(C)共重合体、(D)熱安定剤の種類ないし含有量を表1〜4のように変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜24、比較例1〜3のペレット及び試験片を作成し、各試験に供した。
押出機として、二軸押出機(ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ))を用いた。この二軸押出機は、上流側から1番目のバレルに上流側供給口を有し、かつ、6番目のバレルに下流側第一供給口を有し、かつ、8番目のバレルに下流側第二供給口を有するものである。そして、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)となっている。この二軸押出機において、上流側供給口からダイまでの温度を290℃に、スクリュー回転数を300rpmに、吐出量を25kg/時間に、それぞれ設定した。かかる条件下で、下記表1の上部に記載された割合となるように、上流側供給口より(A)ポリアミド樹脂と、(C)共重合体と、(D)熱安定剤を供給し、下流側第一供給口より(B)ガラス繊維を供給し、溶融混練することで樹脂組成物のペレットを製造した。得られた樹脂組成物を成形し、その成形片を用いて、振動疲労特性、成形体外観等を評価した。
[1]
(A)ポリアミド樹脂と、
表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体と、
を含有する、ポリアミド樹脂組成物。
[2]
前記ポリアミド樹脂組成物中において、ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維との界面にグラフト化ポリアミド樹脂が存在し、当該グラフト化ポリアミド樹脂量が(B)ガラス繊維100質量部に対して0.15〜2質量部である、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3]
23℃における引張強度に対し、80℃における引張強度が70%以上である、[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4]
前記ポリアミド樹脂組成物中におけるポリアミド樹脂が、カルボキシル末端量/アミノ末端量≧1を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5]
前記(B)ガラス繊維が、前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して5質量部以上200質量部以下で含有され、かつ、前記(C)共重合体が前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して0.01質量部以上2質量部以下で含有される、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[6]
前記(C)共重合体の重量平均分子量が、60万以下である、[1]〜[5]のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
[7]
前記(C)共重合体の酸価が、0.1以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[8]
前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[9]
(D)熱安定剤をさらに含有する、[1]〜[8]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[10]
前記(D)熱安定剤が、銅を含有する、[9]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[11]
前記(B)ガラス繊維が、実質的に2.8mm〜3.2mmにカットされたチョップドストランドである、[1]〜[10]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[12]
前記(A)ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維とを溶融混練した後に、前記(C)共重合体を添加してさらに溶融混練して得られる、[1]〜[11]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[13]
前記(A)ポリアミド樹脂のアミノ末端量が、40[mmol/kg]以上である、[1]〜[12]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[14]
[1]〜[13]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形体。
[15]
[1]〜[13]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、自動車用部品。
[16]
(A)ポリアミド樹脂と、表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、を溶融混練する工程(a)と、
前記工程(a)の後に、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体を添加してさらに溶融混練する工程(b)と、
を含む、ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
[1]
(A)ポリアミド樹脂と、
表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが60℃を超える(C)共重合体と、
を含有する、ポリアミド樹脂組成物。
[2]
前記ポリアミド樹脂組成物中において、ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維との界面にグラフト化ポリアミド樹脂が存在し、当該グラフト化ポリアミド樹脂量が(B)ガラス繊維100質量部に対して0.15〜2質量部である、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3]
23℃における引張強度に対し、80℃における引張強度が70%以上である、[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4]
前記ポリアミド樹脂組成物中におけるポリアミド樹脂が、カルボキシル末端量/アミノ末端量≧1を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5]
前記(B)ガラス繊維が、前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して5質量部以上200質量部以下で含有され、かつ、前記(C)共重合体が前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して0.01質量部以上2質量部以下で含有される、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[6]
前記(C)共重合体の重量平均分子量が、60万以下である、[1]〜[5]のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
[7]
前記(C)共重合体の酸価が、0.1以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[8]
前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[9]
(D)熱安定剤をさらに含有する、[1]〜[8]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[10]
前記(D)熱安定剤が、銅を含有する、[9]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[11]
前記(B)ガラス繊維が、実質的に2.8mm〜3.2mmにカットされたチョップドストランドである、[1]〜[10]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[12]
前記(A)ポリアミド樹脂のアミノ末端量が、40[mmol/kg]以上である、[1]〜[11]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[13]
[1]〜[12]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形体。
[14]
[1]〜[12]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、自動車用部品。
[15]
(A)ポリアミド樹脂と、表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、を溶融混練する工程(a)と、
前記工程(a)の後に、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体を添加してさらに溶融混練する工程(b)と、
を含む、ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
(A)ポリアミド樹脂、(B)ガラス繊維、(C)共重合体、(D)熱安定剤の種類ないし含有量を表1〜4のように変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜16,18〜24、参考例17、比較例1〜3のペレット及び試験片を作成し、各試験に供した。
Claims (15)
- (A)ポリアミド樹脂と、
表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、
カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体と、
を含有する、ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂組成物中において、ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維との界面にグラフト化ポリアミド樹脂が存在し、当該グラフト化ポリアミド樹脂量が(B)ガラス繊維100質量部に対して0.15〜2質量部である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 23℃における引張強度に対し、80℃における引張強度が70%以上である、請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂組成物中におけるポリアミド樹脂が、カルボキシル末端量/アミノ末端量≧1を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(B)ガラス繊維が、前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して5質量部以上200質量部以下で含有され、かつ、前記(C)共重合体が前記(A)ポリアミド樹脂100質量部に対して0.01質量部以上2質量部以下で含有される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(C)共重合体の重量平均分子量が、60万以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(C)共重合体の酸価が、0.1以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)熱安定剤をさらに含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(D)熱安定剤が、銅を含有する、請求項9に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(B)ガラス繊維が、実質的に2.8mm〜3.2mmにカットされたチョップドストランドである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(A)ポリアミド樹脂と(B)ガラス繊維とを溶融混練した後に、前記(C)共重合体を添加してさらに溶融混練して得られる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形体。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む、自動車用部品。
- (A)ポリアミド樹脂と、表面の少なくとも一部にカルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体の化合物を有する(B)ガラス繊維と、を溶融混練する工程(a)と、
前記工程(a)の後に、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体を含み、かつ、ガラス転移温度Tgが0℃を超える(C)共重合体を添加してさらに溶融混練する工程(b)と、
を含む、ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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