JPWO2014192130A1 - 多重多相巻線交流回転電機および電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2のように、コギングトルクの低減を図る永久磁石モータがある。
また、他の発明に係る多重多相巻線交流回転電機は、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置されていることから、全ての巻線群の磁気回路のバランスとインダクタンスのバランスが良好となるため、巻線群間の電流のアンバランスが小さくなり、トルクリップルが小さくなって、その結果として振動騒音が小さくなる。
また、他の発明によれば、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置されていることから、全ての巻線群の磁気回路のバランスとインダクタンスのバランスが良好となるため、巻線群間の電流のアンバランスが小さくなり、トルクリップルが小さくなって、その結果として振動騒音が小さくなる。
本実施の形態1は、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して当該対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記接続部の径方向の幅は、前記ティースの周方向の幅および前記鍔部の径方向の幅の何れよりも小さいことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機の一例を例示するものである。
以下、この発明の実施の形態1を、車等のパワーステアリング用の多重多相巻線交流モータの場合を事例として、図1〜図12によって、「電動駆動装置の説明」、「ダブルインバータの説明」「課題の説明」、「外乱電圧の説明」、「発明の基本概念の説明」、「磁極の磁気抵抗部の説明1(階段状の形状)」、「磁極の磁気抵抗部の説明2(曲線状の形状)」、「補足説明」の順に説明する。
図4は電動駆動装置の事例を縦断側面図で例示する図で、この図4に例示のように、本実施の形態では、電動駆動装置は多重多相巻線交流モータと電子制御ユニットECU(Electronic Control Unit)とが一体となった構造が例示されている。
図5は、本発明を実施するための実施の形態1における多重多相巻線交流モータの構成を、回転軸の延在方向に見た断面で例示する図である。
多重多相巻線交流モータ(回転電機)4は電磁鋼板を積層して構成される固定子鉄心401と固定子鉄心に収められた電機子巻線402と固定子鉄心401を固定するフレーム403を有する。さらにフレーム403はモータの前面部に設けられたハウジング404とボルト405によって固定されている。ハウジング404には軸受けA(406)が設けられ、軸受けA(406)は軸受けB(407)とともに回転軸408を回転自在に支える。軸受けB(407)はフレーム403と一体あるいは別体に設けられた壁部409に支持されている。回転軸408には回転子鉄心410が圧入されていて、回転子鉄心410には永久磁石411が固定されている。
電機子5は、等間隔に配置され磁気的空隙長の方向に突出した48個のティース501及びティース間に設けられた48個のスロット502が形成された磁性体からなる固定子鉄心401と、この固定子鉄心401の48個のスロット502に収容された電機子コイルと、電機子コイルが外部で一定のパターンで接続された電機子巻線402を有している。
図8は、本発明を実施するための実施の形態1における多重多相巻線交流モータのモータ駆動方法およびモータ駆動装置を示す回路図である。
同図に示すように、多重多相巻線交流モータの6相(U1、V1、W1、U2、V2、W2)の電機子巻線は、第1のインバータ(モータ駆動装置)1(81)の3相端子(U1´、V1´、W1´)、第2のインバータ(モータ駆動装置)2(82)の3相端子(U2´、V2´、W2´)にU1とU1´、U2とU2´、V1とV1´、V2とV2´、W1とW1´、W2とW2´同士が接続されている。第1のインバータ(モータ駆動装置)1(81)および第2のインバータ(モータ駆動装置)2(82)は、ECU(Electronic Control Unit)8の内部に配置されている。
図1は2重3相巻線のモータの電機子巻線の結線の図である。図1(a)はΔ結線を示す。図1(b)はY結線を示す.本発明はΔ結線,Y結線どちらにも適用できる。
第1群のU1相と第2群のU2相の等価回路は図2のように表すことができる。図2において、vuは巻線の各端子電圧、iuは電流、Rは抵抗、veは誘起電圧、lmは漏れインダクタンス、Mは相互インダクタンスを表しており、添字の1または2は1次側または2次側を示している。またnはトランスで言う巻数比である。なお、これらの値のうち、特にlmとMは通常のモータ制御で用いる値とは異なり、並列して配置された多重の二相間のインダクタンスを示す。
外乱電圧は電流の制御応答周波数である微分値sに比例するため、モータ制御で電流を高速に制御しようとするほど大きくなるので、高い応答周波数でのトルク脈動を相殺するモータ制御が困難になる。
特に固定子鉄心に磁性体の接続部を設けると、空気に比べて磁性体の透磁率が大きいので空隙の磁気抵抗が局所的に小さくなり、相互インダクタンスも大きくなりやすい。
次に、本実施の形態における前記外乱電圧の影響について考える。ここで、図3より分かるように、前記多重化された巻線を有する多重多相巻線交流モータでは、外乱電圧が相互に作用して、電流制御系に対して外乱値iq1´、iq2´として作用する。
外乱値iq1´、iq2´は、図3のq軸の等価回路のブロック図から、以下のように表される。
自己インダクタンスLq1はI1の回転子q軸成分に対するφLのq軸成分の割合、相互インダクタンスMq12はI1の回転子q軸成分に対するφMのq軸成分の割合であり、磁気カップリングMq12/Lq1はφM/φLに強い相関がある。
図9は図5の固定子鉄心401の一部(3ティース分)を拡大した説明図である。ここで、前述したように隣接する鍔部5012間の径方向の一部が磁性の接続部5011によって接続されており、鍔部5012の径方向の幅をaとしたとき、接続部5011の径方向の幅bは鍔部5012の径方向の幅aよりも小さい。ここで、接続部501の径方向の幅bは幅aよりも小さいので、全ての接続部5011を接続した場合の接続部5011の内周面側の総面積は、全て鍔部5012を接続した場合の鍔部5012の内周面側の総面積よりも小さい。ただし、図9では鍔部5012間が固定子鉄心401の回転子503側で接続部5011によって接続されているが、この位置に限るものではない。また、接続部5011の径方向の幅bは固定子鉄心のティース501の周方向の幅tやコアバック91の径方向の幅cbよりも十分小さい。
また、各前記接続部5011,5011,・・・はスロット502数と同数あり、各前記接続部5011,5011,・・・の、前記固定子鉄心401の前記回転軸408の軸方向(回転軸408の延在方向)の両端401E,401E間の磁気抵抗は、実質的に同じであり、且つ、対応する前記鍔部5012の前記両端401E,401E間の磁気抵抗より大きい。
図10(a)は鍔部5012と接続部5011との複合体の形状が階段状になった構成の説明図である。図は理解を助けるためにモータの断面形状の一部を拡大して示している。
コアバック91とティース501とスロット502とを有する固定子鉄心401のスロット502に電機子巻線402が納められている。図10(a)では同じ相の電機子巻線a1,a2,a3,a4の4本のコイルがスロット502に納められている。電機子巻線4とスロットとの間に絶縁のための部材が必要であるが図では省略している。
図10(b)は鍔部5012と接続部5011との複合体の形状が曲線状501112Rになった構成の説明図である。図は理解を助けるためにモータの断面形状の一部を拡大して示している。
コアバック91とティース501とスロット502とを有する401固定子鉄心のスロット502に電機子巻線402が納められている。図10(b)では同じ相の電機子巻線b1,b2,b3,b4の4本のコイルがスロット502に納められている。電機子巻線とスロットとの間に絶縁のための部材が必要であるが図では省略している。
さらに、電機子巻線b1は内径側に凸となった曲線501112Rにならうような断面形状となっている。
このようにすれば、電機子巻線402のスロット502における占積率を高めることができ、抵抗を下げることができ、モータの効率が向上し、出力が向上するという効果がある。
なお、本実施の形態の説明では、回転子503は回転子鉄心108と、前記回転子鉄心108に設置された界磁を発生する永久磁石411とを有しているものとしたが、この構造に限るものではなく、例えば図11に示すように回転子503に界磁を発生する界磁極巻線111を有していたり、図12に示すように回転子鉄心108に突起部121を設けたリラクタンス型の回転子であったり、誘導機であったりしても上記と同様の議論が成立する。
また、本実施の形態の固定子鉄心の鍔部や、隣接する鍔部間の接続部が固定子鉄心のティースと別部材であっても、上記と同様の効果が得られる。
本実施の形態2は、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置されていることを特徴とする多重多相巻線交流回転電機の事例を例示するものである。
以下、この発明の実施の形態2を、図13〜図15によって、実施の形態1と異なる部分について以下に説明する。なお、本実施の形態2において、以下に説明する以外の部分については実施の形態1と同じである。
図13は、本発明を実施するための実施の形態2における多重多相巻線交流モータの固定子鉄心の一部を拡大した説明図である。本実施の形態では、実施の形態1に対して、固定子鉄心401の構成のみが異なり、隣接する鍔部5012間の一部が磁性の接続部5011によって接続されており、特に回転軸の方向(以後、軸方向とする)に一部接続されている。
なお、図13〜15において、多数のスロットの各々に対応して配設された接続部5011,5011,・・・の、前記固定子鉄心401の前記回転軸408の軸方向(回転軸408の延在方向)の両端401E,401E間の磁気抵抗(図13ではd1とd2の合計dの磁気抵抗、図14および図15ではd1、d2、d3、およびd4の合計dの磁気抵抗)は、実質的に同じであり、且つ、対応する前記鍔部5012の前記両端401E,401E間の磁気抵抗より大きい。
このような構成とすることで、インダクタンスのモータの回転による変動を低減できるだけでなく、全ての巻線群の磁気回路のバランスとインダクタンスのバランスが良好となるため、巻線群間の電流のアンバランスを小さくでき、トルクリップルが小さくなる。その結果として振動騒音が小さくなるという特別な効果が得られる。
図16は本実施の形態3における固定子鉄心401と回転子鉄心108の関係を示した説明図である。本実施の形態では、実施の形態1に対して、固定子鉄心401の構成のみが異なる。
同図では、鍔部5012の幅aが固定子鉄心401と回転子鉄心108との間の空隙の空隙幅gより大きく、鍔部5012間の間隔fは空隙幅gより小さくなっている。ここで、電機子5に生じる磁束は、主に前記接続部5011と回転子503とに分かれて流れるが、これらの割合は接続部5011の磁気抵抗と、前記固定子鉄心401と回転子鉄心108との間の磁気的空隙の磁気抵抗の比率に強い相関がある。ただし、固定子鉄心401と回転子鉄心108との間の磁気的空隙の磁気抵抗は、空隙幅gに比例するといった特徴を持つ。
図17は、本発明を実施するための実施の形態4における多重多相巻線交流モータの固定子鉄心の一部を拡大した説明図である。
本実施の形態では、実施の形態1に対して、固定子鉄心401の構成のみが異なり、隣接する鍔部5012間の接続位置が円周方向で異なる。また、磁性の薄板を積層して構成された固定子鉄心401の軸方向全長において前記接続部5011の軸方向の厚みの合計が、前記鍔部5012の軸方向の厚み合計よりも小さい。
なお、本実施の形態では、隣接する鍔部5012間の接続位置が円周方向で異なっていても、各前記接続部5011,5011,・・・の、前記固定子鉄心401の前記回転軸408の軸方向(回転軸408の延在方向)の両端401E,401E間の磁気抵抗は、実質的に同じであり、且つ、対応する前記鍔部5012の前記両端401E,401E間の磁気抵抗より大きい。
図18は、本発明を実施するための実施の形態5における多重多相巻線交流モータの固定子鉄心の一部を拡大した説明図である。本実施の形態では、実施の形態1に対して、固定子鉄心401の構成のみが異なり、隣接する鍔部5012間の一部を磁性体で接続する接続部5011を有する薄板と、接続部を有しない薄板とが積層されて構成されている。
従って、本実施の形態では、経路Aを通る磁束があるために、経路Bのみを通る場合と比較して磁気抵抗が磁束量によらず一定となる。従って、接続部5011の磁束量がモータの回転により変動したときの磁気抵抗をより一定値に近づけることができるので、磁気カップリングやモータの自己インダクタンスや相互インダクタンスのモータの回転による変動を低減することができる。図20では鍔部の軸方向の厚みをc、接続部を有していない薄板の連続積層厚みの最大値をhとしている。
本実施の形態の一例では、図19の経路Aの磁束が、図18のように接続部5011を有していない薄板が複数枚連続されて積層されていない場合と比較して相対的に多くなり、接続部5011の磁束量がモータの回転により変動したときの磁気抵抗をより一定に近づけることが可能となり、磁気カップリングやモータの自己インダクタンスや相互インダクタンスのモータの回転による変動が低減する。
図21は、実施の形態1〜5の多重多相巻線交流モータによってアシストトルクを発生させるようにした電動パワーステアリング装置を示す図である。
車室内の運転手は、ステアリングホイール2101を左右に回転させて前輪2102の操舵を行う。トルク検出手段2103はステアリング系の操舵トルクを検出して検出トルクを制御手段2104に出力する。制御手段2104はステアリング系の操舵トルクを補助するトルクを多重多相巻線交流モータ2105が発生するように電圧指令を演算し、電圧印加手段2106に出力する。電圧印加手段2106は電圧指令に基づいて多重多相巻線交流モータ2105に電圧を印加し、多重多相巻線交流モータ2105はギア2107を介して操舵トルクを補助するトルクを発生する。
[A]鍔部間の一部のみを接続したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、巻線群間による干渉電圧が低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動が低減する。
[B]固定子鉄心の接続強度を向上でき、モータの振動を低減できる。
[C]コギングトルク、トルク脈動を低減できる。
[D]鍔部間の一部のみを接続したため、トルクに寄与しない電機子内の漏洩磁束を低減することができ、トルクを向上できる。
[E]回転子d軸のインダクタンスを向上でき、弱め界磁効果を大きくできるので、電圧飽和を緩和でき、モータの高回転トルクを向上できる。
[F]鍔部間の一部のみを接続したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータの回転による変動を低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[G]固定子鉄心のコイル飛出しを防止することができる。
[A]鍔部間の接続面積を低減したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、巻線群間による干渉電圧が低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動が低減する。
[D]鍔部間の接続面積を低減したため、トルクに寄与しない電機子内の漏洩磁束を低減することができ、トルクを向上できる。
[F]鍔部間の接続面積を低減したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータの回転による変動を低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[A]鍔部間の接続面積を低減したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、巻線群間による干渉電圧が低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動が低減する。
[D]鍔部間の接続面積を低減したため、トルクに寄与しない電機子内の漏洩磁束を低減することができ、トルクを向上できる。
[F]鍔部間の接続面積を低減したため、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータ(回転電機)の回転による変動を低減し、モータ(回転電機)の制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[A]電機子内の磁束が増加するので、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部がさらに飽和し、巻線群間による干渉電圧がさらに低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動がさらに低減する。
[F]電機子内の磁束が増加するので、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部がさらに飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータの回転による変動をさらに低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[A] 電機子内の磁束が増加するので、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部がさらに飽和し、巻線群間による干渉電圧がさらに低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動がさらに低減する。
[F]電機子内の磁束が増加するので、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部がさらに飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータの回転による変動をさらに低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[A]積層構造とすることで、軸方向の磁束を低減することができ、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、巻線群間による干渉電圧がさらに低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動がさらに低減する。
[F]積層構造とすることで、軸方向の磁束を低減することができ、電機子や回転子によって生じる磁束によって接続部が飽和し、回転子が回転したときのインダクタンスのモータの回転による変動をさらに低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
[A]接続部を有していない薄板が2枚以上積層されている構造とすることで、軸方向の磁束をさらに低減することができ、スロットオープン(経路A)を通る磁束量が増加するので、巻線群間による干渉電圧がさらに低減する。従って、電流制御系の応答が向上して電流の脈動成分に起因するトルク脈動がさらに低減する。
[F]接続部を有していない薄板が2枚以上積層されている構造とすることで、軸方向の磁束をさらに低減することができ、スロットオープン(経路A)を通る磁束が増加するので、回転子が回転したときのインダクタンスのモータ(回転電機)の回転による変動をさらに低減し、モータの制御性が向上したり、トルク脈動を低減できる。
なお、各図中、同一符合は同一または相当部分を示す。
401E 固定子鉄心両端、 402 電機子巻線、
5 電機子(固定子)、 408 回転軸、
5011 接続部、 5012 鍔部、
503 回転子、 81 第1のインバータ(モータ駆動装置)、
82 第2のインバータ(モータ駆動装置)。
また、他の発明に係る多重多相巻線交流回転電機は、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子の側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置され、全ての前記接続部を接続した場合の当該接続部の内周面側の総面積は、全て前記鍔部を接続した場合の当該鍔部の内周面側の総面積よりも小さく、前記接続部の径方向の幅は、前記固定子鉄心の前記ティースの周方向の幅およびコアバックの径方向の幅の何れよりも小さく、前記接続部の数は前記スロットの数と同数あり、各前記接続部の、前記固定子鉄心の前記回転軸の軸方向の両端間の磁気抵抗は、実質的に同じであり、且つ、対応する前記鍔部の、前記固定子鉄心の前記回転軸の軸方向の両端間の磁気抵抗より大きいことから、全ての巻線群の磁気回路のバランスとインダクタンスのバランスが良好となるため、巻線群間の電流のアンバランスが小さくなり、トルクリップルが小さくなって、その結果として振動騒音が小さくなる。
また、他の発明によれば、複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、前記複数個のティースの各々は、前記回転子の側の先端部の磁極部に鍔部を備え、前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置され、全ての前記接続部を接続した場合の当該接続部の内周面側の総面積は、全て前記鍔部を接続した場合の当該鍔部の内周面側の総面積よりも小さく、前記接続部の径方向の幅は、前記固定子鉄心の前記ティースの周方向の幅およびコアバックの径方向の幅の何れよりも小さく、前記接続部の数は前記スロットの数と同数あり、各前記接続部の、前記固定子鉄心の前記回転軸の軸方向の両端間の磁気抵抗は、実質的に同じであり、且つ、対応する前記鍔部の、前記固定子鉄心の前記回転軸の軸方向の両端間の磁気抵抗より大きいことから、全ての巻線群の磁気回路のバランスとインダクタンスのバランスが良好となるため、巻線群間の電流のアンバランスが小さくなり、トルクリップルが小さくなって、その結果として振動騒音が小さくなる。
Claims (14)
- 複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、
前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、
前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、
前記接続部は、前記スロットの各々に対応して当該対応する前記スロットの内周側に設けられ、
前記接続部の径方向の幅は、前記ティースの周方向の幅および前記鍔部の径方向の幅の何れよりも小さい
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 複数個の磁性のティースを備える固定子鉄心と前記ティースに巻回され前記ティースの相互間のスロットに収められた多重の多相巻線群からなる電機子巻線を有する電機子と前記電機子と磁気的空隙を介して相対的に配置されて回転軸を中心に回転する回転子とを備えた多重多相巻線交流回転電機であって、
前記複数個のティースの各々は、前記回転子側の先端部の磁極部に鍔部を備え、
前記固定子鉄心は、前記複数個のティースの各々の磁極部における隣接する前記鍔部間を接続する磁性の接続部を有し、
前記接続部は、前記スロットの各々に対応して前記固定子鉄心の軸方向の複数箇所の一部に、対応する前記スロットの内周側に設けられ、
前記多重の前記多相巻線群からなる前記電機子巻線のいずれの巻線群の前記電機子巻線が納められている前記スロットにおいても前記接続部が配置されている
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項2に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記複数箇所の各前記接続部の軸方向の厚みの合計が、前記鍔部の軸方向の厚みの合計よりも小さい
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項2または請求項3に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
複数箇所の前記接続部は、隣接する前記鍔部間の接続位置が異なる2種類以上の接続部から構成されている
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1または請求項2に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記固定子鉄心は、前記電機子巻線を納めるスロットを前記ティースの各々の間に有し、
前記電機子巻線は2組の3相巻線により第1の電機子巻線および第2の電機子巻線で構成され、
前記第1の電機子巻線は第1のインバータから電流を供給され、
前記第2の電機子巻線は第2のインバータから電流を供給され、
前記第1の電機子巻線をU1相,V1相,W1相、前記第2の電機子巻線はU2相,V2相,W2相としたとき、
U1相とU2相の各巻線は互いに隣り合う前記スロットに納められており、
V1相とV2相の各巻線は互いに隣り合う前記スロットに納められており、
W1相とW2相の各巻線は互いに隣り合うスロットに納められており、
前記2組の3相巻線に流れる電流の位相は互いに電気角20度以上40度以下の角度ずらして駆動されることを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項5の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記接続部の半径方向の幅が、前記鍔部の半径方向の幅の半分である
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項6の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
隣り合う前記ティースの間に設けられた前記接続部と前記鍔部との形状は、階段状となっており、
前記接続部における前記回転子と前記接続部と間の空隙の空隙長は、前記鍔部における前記回転子と前記鍔部との間の空隙長とは同じである
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項6の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
隣り合う前記ティースの間に設けられた前記接続部と前記鍔部との形状は、内径側に凸となった曲面で構成された部分を有する形状となっており、
前記接続部における前記接続部と前記回転子との間の空隙の空隙長は、前記鍔部における前記鍔部と前記回転子との間の空隙の空隙長と同じであることを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項8の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記回転子は回転子鉄心を有しており、
前記鍔部の半径方向の幅は、前記固定子鉄心と前記回転子鉄心の相対する磁気的空隙の幅よりも大きい
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項9の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記隣接する鍔部間の間隔は、前記固定子鉄心と前記回転子鉄心の相対する磁気的空隙の幅よりも小さい
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項10の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記電機子は、隣接する前記鍔部間の一部を磁性体で接続する前記接続部を有した薄板と、前記接続部を有していない薄板とが積層されて構成されている
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項11に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記接続部を有していない薄板は、連続して複数枚積層されている
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項12の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機において、
前記多重の多相巻線群に個別に対応して接続される複数のモータ駆動装置を一体に有する
ことを特徴とする多重多相巻線交流回転電機。 - 請求項1〜請求項13の何れか一に記載の多重多相巻線交流回転電機が多重多相巻線交流モータであり、当該多重多相巻線交流モータによってアシストトルクを発生させるようにした電動パワーステアリング装置。
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