JPWO2014087872A1 - 延伸フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

延伸フィルム、特に光学用途向けの延伸フィルムで、透明性に優れ、キズが少なく、種々の加工用途に適した延伸フィルム製造方法を提供する。本発明に係る延伸フィルムの製造法は、距離を隔てて配置された2つの延伸ロールにおいて、上流側の延伸ロール(以下、第1延伸ロールという)及び下流側の延伸ロール(以下、第2延伸ロールという)を用いて、フィルムに対して縦延伸処理を行う工程(以下、縦延伸工程という)を含む延伸フィルムの製造方法において、第1延伸ロールに近接するニップロールが2本以上及び第2延伸ロールに近接するニップロールが2本以上であることを特徴とする。

Description

本発明は、延伸フィルム、特に光学用途向けの延伸フィルムの製造方法に関するものである。
ポリエステルなどの二軸配向熱可塑性樹脂フィルムは、優れた透明性、寸法安定性、耐薬品性から、光を透過、反射させた状態で使用する各種光学用フィルムとして広く利用されている。特に、液晶ディスプレイ(LCD)に用いられるプリズムシート用ベースフィルム、ハードコート用ベースフィルム、反射防止(AR)フィルム用ベースフィルム、光拡散用ベースフィルム、タッチパネルに用いられる透明導電性フィルムなどの用途では、優れた強度、寸法安定性が要求されるため、比較的厚手のフィルムが用いられている。
このような光学用フィルムでは、優れた透明性とプリズムレンズ加工やハードコート加工、AR加工の際に、加工用のコート層などの接着性に優れる事が要求され、さらに、フィルムに光学的な欠点が極力少ないことが望まれている。
フィルムにハンドリング性(易滑性、巻き取り性、耐ブロッキング性など)や耐スクラッチ性などの改良するための方法が、特許文献1に開示されている。
また、より透明性に優れるフィルムを得るために、基材フィルム中の粒子の含有量を減少もしくは、無粒子で製造されるが、この場合、透明性が高くなる一方で、耐スクラッチ性が低下し、光学欠点の原因となる表面のキズが発生しやすくなる。そこでこうしたキズの発生を抑制する技術として、特許文献2には、フィルム表面に界面活性剤を有することで長さ20mm以上かつ最大深さ0.5μm以上のキズが10個/m以下となるポリエステル系光学用フィルムが開示されている。しかし、より微小なキズの発生を抑制することが困難であり、最近の光学用フィルムに要求されるレベルを満足させるものではない。
特開昭62−214518号公報 特開平9−183201号公報
特許文献1に開示されている方法では、フィルム延伸時に粒子周囲に形成されるボイドによって、フィルムの透明性が低下するため、光学的な透明性や均質性が高度に要求される光学フィルムの製造方法に適していない。
また特許文献2に開示されている方法では、より微小なキズの発生を抑制することが困難であり、最近の光学用フィルムに要求されるレベルを満足させるものではない。
そこで本発明は、透明性に優れ、キズが少なく、種々の加工用途に適した、光学用途に好適な延伸フィルムの製造方法を提供するものである。
上記課題を鋭意検討した結果、距離を隔てて2つの延伸ロールを配置し、熱可塑性樹脂からなるフィルムに対してロール縦延伸を行う際に、2つの延伸ロールに近接するニップロールを以下のように設定することで、フィルムのキズ発生を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下である。
1) 上流側の延伸ロール(以下、第1延伸ロールという)及び下流側の延伸ロール(以下、第2延伸ロールという)を用いて、フィルムに対して縦延伸処理を行う工程を含む延伸フィルムの製造方法において、
第1延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることを特徴とする、延伸フィルムの製造方法。
2) 第1延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第1延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第0ニップロール、下流側のニップロールを第1ニップロールとし、第1延伸ロール及び第0ニップロールに挟まれる部位を第0把持部、第1延伸ロール及び第1ニップロールに挟まれる部位を第1把持部とした際に、
第0把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第1把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることを特徴とする、1)に記載の延伸フィルムの製造方法。
3) 第2延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることを特徴とする、1)又は2)に記載の延伸フィルムの製造方法。
4) 第2延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第2延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第2ニップロール、下流側のニップロールを第3ニップロールとし、第2延伸ロール及び第2ニップロールに挟まれる部位を第2把持部、第2延伸ロール及び第3ニップロールに挟まれる部位を第3把持部とした際に、
第2把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第3把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることを特徴とする、1)〜3)のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
5) 第0ニップロールが、清掃機構(以下、第1清掃機構という)を有し、
第1清掃機構は、第1延伸ロールの上流側に位置する第1搬送ロールを清掃可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
6) 第3ニップロールが、清掃機構(以下、第2清掃機構という)を有し、
第2清掃機構は、第2延伸ロールの下流側に位置する第2搬送ロールを清掃可能であることを特徴とする、1)〜5)のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
本発明の延伸フィルムの製造方法により、キズの発生を抑制でき、該キズ起因とする欠点、特に光学欠点を低減したフィルムを提供することができる。
本発明の製造方法の概略図。
以下、本発明について説明する。
本発明におけるフィルムとは、特に限定されないが、熱可塑性樹脂フィルムを意味する。
熱可塑性樹脂フィルムとは、特に限定されないが、代表的な例を挙げれば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン−6、ポリフェニレンサルファイドなどが好適に用いられる。
このようなフィルムを製造するためには、上述のポリエチレンテレフタレート等の原料を用いて、粒子含有ペレットや粒子などを実質的に含有しないペレットを作成する。光学用途向けのフィルムにおいては、透明性を確保するために、粒子を含有しないペレットが好ましい。これらを適宜乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、ポリマーフィルターにより濾過する。
スリット状のスリットダイからシート状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化して未延伸(未配向)フィルムを作る。かかる未配向ポリエステルフィルムをフィルム長手方向および幅方向に逐次二軸延伸させることにより、延伸フィルムを得ることができる。
本発明は、上流側の延伸ロール(以下、第1延伸ロールという)及び下流側の延伸ロール(以下、第2延伸ロールという)を用いて、フィルムに対して縦延伸処理を行う工程(以下、縦延伸工程という)を含む延伸フィルムの製造方法である。つまり、本発明では、縦延伸処理を行うのに、2本の延伸ロールを用いることが重要である。
具体的には、延伸ロールを用いて搬送させながら加熱を行い、所定の温度まで加熱させる。キズの発生を抑制させるため、延伸ロールの表面粗度は、Raが0.1μm以下であることが好ましい。本発明の製造方法においては、第1延伸ロールの直前の加熱温度は、68〜83℃であることが好ましく、より好ましくは70〜80℃、更に好ましくは、72〜75℃である。第1延伸ロールの直前の加熱温度が68℃よりも低いとフィルムが破断しやすく、83℃よりも高いとフィルムがロールに粘着し、表面欠点が発生しやすくなることがある。
以下、図1を用いて本発明の延伸フィルムの製造方法における、縦延伸工程について説明する。なお、図1に示したのは1つの実施形態に過ぎず、本発明はこの図に限定されるものではない。
本実施形態において、フィルム(7)を延伸するために第1延伸ロール(5)及び第2延伸ロール(6)が距離を隔てて配置されている。
本発明においては、第1延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることが重要である。本発明においては、第1延伸ロールに近接するニップロールは、2本以上であれば特に限定されないが、好ましくは2〜3本であり、特に好ましくは2本である。つまり図1によれば、第1延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第1延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第0ニップロール、下流側のニップロールを第1ニップロールとすると、第1延伸ロールにおいてフィルムを把持するために、第0ニップロール(1)及び第1ニップロール(2)が第1延伸ロール近傍に配置されている事を特徴とする。第1ニップロールのみであると、つまり、第1延伸ロールに近接するニップロールが1本のみであると、延伸張力が十分にカットできず、第1延伸ロールの上流側に位置する第1搬送ロール(12)でフィルムが滑り、キズが発生しやすくなる問題がある。
本発明においては、第1延伸ロール及び第0ニップロールに挟まれる部位を第0把持部、第1延伸ロール及び第1ニップロールに挟まれる部位を第1把持部とすると、第0把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第1把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることが好ましい。つまり図1によれば、第1延伸ロール上で第0ニップロールが把持する第0把持部の位置は、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域(8)において、上流側の端部であることが好ましい。さらに好ましくは、第1延伸ロール上で第1ニップロールが把持する第1把持部の位置は、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域において、下流側の端部であることが好ましい。このようにすることで、第1延伸ロール上でフィルムが滑らず、キズの発生を抑制できる。
本発明においては、第2延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることが好ましい。本発明においては、第2延伸ロールに近接するニップロールは、2本以上であることが好ましいものの、より好ましくは2〜3本であり、特に好ましくは2本である。つまり図1によれば、第2延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第2延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第2ニップロール、下流側のニップロールを第3ニップロールとすると、第2延伸ロールにおいてフィルムを把持するために、第2ニップロール(3)及び第3ニップロール(4)が、第2延伸ロール近傍に配置されている事が好ましい。第2ニップロールのみであると、つまり、第2延伸ロールに近接するニップロールが1本のみであると、延伸張力が十分にカットできず、第2延伸ロールの下流側に位置する第2搬送ロール(13)でフィルムが滑り、キズが発生することがある。
本発明においては、第2延伸ロール及び第2ニップロールに挟まれる部位を第2把持部、第2延伸ロール及び第3ニップロールに挟まれる部位を第3把持部とした際に、第2把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第3把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることが好ましい。つまり図1によれば、第2延伸ロール上で第3ニップロールが把持する第3把持部の位置は、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域(9)において、下流側の端部であることが好ましい。さらに好ましくは、第2延伸ロール上で第2ニップロールが把持する第2把持部の位置は、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域において、上流側の端部であることが好ましい。このようにすることで、第2延伸ロール上でフィルムが滑らず、キズの発生を抑制できる。
本発明においては、縦延伸工程のいずれかの箇所に、搬送ロールに対する清掃機構を有することが好ましい。そして本発明においては、第0ニップロールが、清掃機構(以下、第1清掃機構という)を有し、該第1清掃機構は、第1延伸ロールの上流側に位置する第1搬送ロールを清掃可能であることが好ましい。つまり図1によれば、上記第0ニップロールが、第1清掃機構(10)を有し、第1延伸ロールの上流側に位置する第1搬送ロールを清掃可能であることが好ましい。長時間フィルムを生産していると、延伸ロールが汚れキズの発生原因となることがあるため、フィルムを切らずに清掃できる機構を持つことで屑の発生を最小限に出来るためである。
なお。ここでいう清掃機構とは、ロールに一定荷重で清掃用の布などを押し当て幅方向へ移動できるものを意味する。このような清掃機構を使用することで、フィルムを切らずに安全に清掃出来る。
本発明は、第3ニップロールが、清掃機構(以下、第2清掃機構という)を有し、該第2清掃機構は、第2延伸ロールの下流側に位置する第2搬送ロールを清掃可能であることが好ましい。つまり図1によれば、第3ニップロールが、第2清掃機構を有し、第2延伸ロールの下流側に位置する第2搬送ロールを清掃可能であることが好ましい。長時間フィルムを生産していると、延伸ロールが汚れキズの発生原因となることがあるため、フィルムを切らずに清掃できる機構を持つことで屑の発生を最小限に出来るためである。
本発明においては、第1延伸ロールと第2延伸ロールの間に、非接触でフィルムを昇温する機構を有することが好ましい。このような機構としては、例えば、赤外線ヒータなどを挙げることができる。
縦延伸工程の延伸時のフィルム温度は、例えば70〜130℃であり、好ましくは75〜120℃、さらに好ましくは80〜110℃である。縦延伸工程の延伸時のフィルム温度が70℃よりも低いとフィルムが破断しやすく、延伸時のフィルム温度が130℃よりも高いと高分子が配向されにくく、幅方向に延伸する際に、破断しやすくなる。ここで縦延伸工程の延伸時のフィルム温度とは、第1延伸ロールから第2延伸ロールの間の領域における、フィルム温度を意味する。
また、縦延伸工程の延伸倍率は、例えば2.5〜5.0倍、好ましくは、2.7〜3.5倍である。縦延伸倍率が2.5倍よりも小さいと、強度が得られにくく、一方、縦延伸工程の延伸倍率が5.0倍よりも大きくなると、高分子の配向が強く、幅方向に延伸する際に、破断しやすくなる。
縦延伸工程後、この延伸フィルムの両面もしくは片面に、易接着層を塗布し、横延伸工程へ通すことも可能である。塗布する方法としては、特に限定されないが、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ワイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることが出来る。
フィルム厚み、速度、インラインコーティング有無等によるが、上記の方法で得られた一軸延伸フィルム(本発明の延伸フィルム)を、例えば80〜160℃、好ましくは85〜130℃、さらに好ましくは90〜120℃で、幅方向に例えば2.5〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.5倍、さらに好ましくは3.5〜5.0倍に延伸することも可能である。かかる温度、倍率範囲を外れると延伸ムラあるいはフィルム破断などの問題を引き起こすことがある。特に横延伸工程の延伸温度が80℃よりも低いとフィルムが破断しやすく製造が難しい場合がある。一方、横延伸工程の延伸温度が160℃よりも高いと離型用途として十分な強度が得られない場合がある。
延伸後、必要に応じて200〜240℃、好ましくは205〜235℃、さらに好ましくは210〜230℃で、熱固定を行い、続いて25%以内の弛緩を行うことも可能である。特に、熱固定時の温度が200℃よりも低くなると、結晶性が進まないためポリエステルの構造が安定しないことがある。
本発明の製造方法は、縦延伸工程後、横延伸工程を有してもよいが、さらに横延伸工程後、厚みが厚いエッジ部分は、切断工程においてエンボス加工部分とともに切断し除去する工程を有していることが好ましい。
本発明により得られる延伸フィルムは、前述の通り透明性に優れ、キズが少なく、種々の加工用途に適しているため、各種光学用フィルムに用いることができ、特に、プリズムシート用ベースフィルム、ハードコート用ベースフィルム、反射防止(AR)フィルム用ベースフィルム、光拡散用ベースフィルム、透明導電性フィルムなどに好適に用いられる。
以下、実施例で本発明を詳細に説明する。効果の評価方法は、次の通りである。
(1). 外観検査
一定巻き長さのフィルムロール表層よりシート状のサンプル(製品幅×1〜2m)を採取し、暗室において斜光の状態下で、キズの最大長径が500μm以上のキズ個数を目視にて観察し、1m当たりのキズ個数に換算して、下記の通りランク分けを行った。
Aランク:50個/m以下
Bランク:50個/mより大きく75個/m以下
Cランク:75個/mより大きく100個/m以下
Dランク:100個/mより大きく120個/m以下
Eランク:120個/mより大きい(不合格)
上記判定基準中、Dランク以上のフィルムが実用上問題なく使用できるレベルであるが、Cランク以上が好ましい。
(製造例)
ポリエチレンテレフタレートのペレットを160℃で8時間乾燥した後、押出機に供給し、275℃で溶融押出しして濾過を行った。その後、285℃に保ったスリットダイを介し冷却ロール上に静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃のキャスティングドラムに巻き付け冷却個化し、未延伸フィルムを得た。
長手方向に延伸するために表面粗さRaが0.1μmのロールで未延伸フィルムを74℃まで昇温を行った。そして縦延伸工程の延伸時のフィルム温度は、74℃で維持した。縦延伸工程は、第1延伸ロール及び第2延伸ロール間で速度比3.0倍をつけ延伸させる。第1延伸ロール近傍には第1ニップロールがあり(第1延伸ロール近傍のニップロールは1本のみであり)、第1ニップロールがフィルムを把持する第1把持部の位置は、第1延伸ロールとフィルムが接触する領域の下流最端部であり、第2延伸ロール近傍には第2ニップロールがあり(第2延伸ロール近傍のニップロールは1本のみであり)、第2ニップロールがフィルムを把持する第2把持部の位置は、第2延伸ロールとフィルムが接する領域の上流側最端部に位置する。また、縦延伸工程は、第1延伸ロールと第2延伸ロールの間にある赤外線ヒータでフィルムを昇温させながら延伸を行う。この方法を基本的な縦延伸方法と呼ぶ。
(実施例1)
上記基本的な縦延伸方法に加え、第1延伸ロール近傍には、第0ニップロールを有し、第0ニップロールがフィルムを把持する第0把持部の位置は、第1延伸ロールとフィルムとの接触領域における上流側最端部から30°下流側の位置にある構成の延伸装置を使い、その他については製造例と同様にして長手方向に延伸させた。
その後、この延伸フィルムを、テンタに導入し、温度100℃で幅方向に3.6倍延伸した後、一定幅で225℃にて熱処理した。その後、さらに幅方向に6%の弛緩処理を施し、厚み188μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた延伸フィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベルも表1に示す。
(実施例2)
実施例1の縦延伸工程において、第0把持部の位置を、第1延伸ロールとフィルムとの接触領域における上流側の端部に変更したこと以外、実施例1と同様にして、二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベルも表1に示す。
(実施例3)
実施例2の縦延伸工程において、第2延伸ロール近傍に、第3ニップロールを有し、第3ニップロールがフィルムを把持する第3把持部の位置を、第2延伸ロールとフィルムとの接触領域における下流側の端部から30°上流側の位置になるようにしたこと以外、実施例2と同様にして、二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベルも表1に示す。
(実施例4)
実施例3の縦延伸工程において、第3把持部の位置を、第2延伸ロールとフィルムとの接触領域における下流側の端部の位置に変更したこと以外、実施例3と同様にして、二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベルも表1に示す。
(実施例5)
実施例4の縦延伸工程において、第0ニップロールに第1清掃機構を有する以外は、実施例4と同様にして、二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベル、並びに、生産して1日後に第1清掃機構を使用して第1搬送ロールを清掃し、その後得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。
(実施例6)
実施例5の縦延伸工程において、第3ニップロールに第2清掃機構を有する以外は、実施例5と同様にして、二軸延伸フィルムを得た。
得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。また、生産して1日後のキズ個数レベル、並びに、生産して1日後に第1、第2清掃機構を使用して、第1、第2搬送ロールを清掃し、その後得られたフィルムのキズの個数レベルを表1に示す。
(比較例1)
基本的な縦延伸方法で得られた二軸延伸フィルムのキズ個数レベル及び1日後生産した後のキズ個数レベルを表1に示す。
Figure 2014087872
比較例1は、第1延伸ロールに近接するニップロールが1本であるが、このニップロールと第1延伸ロールとで挟まれる部位は、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における下流側の端部であるため、表中ではこのニップロールと第1延伸ロールとで挟まれる部位を第1把持部として扱い記した。
実施例1、2、比較例1は、第2延伸ロールに近接するニップロールが1本であるが、このニップロールと第2延伸ロールとで挟まれる部位は、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における上流側の端部であるため、表中ではこのニップロールと第2延伸ロールとで挟まれる部位を第2把持部として扱い記した。
本発明の製造方法により得られる延伸フィルムは、透明性に優れ、キズが少なく、種々の加工用途に適しているという利点を有するため、各種光学用フィルム、特に、プリズムシート用ベースフィルム、ハードコート用ベースフィルム、反射防止(AR)フィルム用ベースフィルム、光拡散用ベースフィルム、透明導電性フィルムなどに好適に用いられる。
1 第0ニップロール
2 第1ニップロール
3 第2ニップロール
4 第3ニップロール
5 第1延伸ロール
6 第2延伸ロール
7 フィルム
8 第1接触領域
9 第2接触領域
10 第1清掃機構
11 第2清掃機構
12 第1搬送ロール
13 第2搬送ロール

Claims (6)

  1. 上流側の延伸ロール(以下、第1延伸ロールという)及び下流側の延伸ロール(以下、第2延伸ロールという)を用いて、フィルムに対して縦延伸処理を行う工程を含む延伸フィルムの製造方法において、
    第1延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることを特徴とする、延伸フィルムの製造方法。
  2. 第1延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第1延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第0ニップロール、下流側のニップロールを第1ニップロールとし、第1延伸ロール及び第0ニップロールに挟まれる部位を第0把持部、第1延伸ロール及び第1ニップロールに挟まれる部位を第1把持部とした際に、
    第0把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第1把持部の位置が、フィルムと第1延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることを特徴とする、請求項1に記載の延伸フィルムの製造方法。
  3. 第2延伸ロールに近接するニップロールが、2本以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の延伸フィルムの製造方法。
  4. 第2延伸ロールに近接するニップロールが2本であり、該第2延伸ロールに近接する2本のニップロールの中で、上流側のニップロールを第2ニップロール、下流側のニップロールを第3ニップロールとし、第2延伸ロール及び第2ニップロールに挟まれる部位を第2把持部、第2延伸ロール及び第3ニップロールに挟まれる部位を第3把持部とした際に、
    第2把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、上流側の端部であり、第3把持部の位置が、フィルムと第2延伸ロールとの接触領域における、下流側の端部であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  5. 第0ニップロールが、清掃機構(以下、第1清掃機構という)を有し、
    第1清掃機構は、第1延伸ロールの上流側に位置する第1搬送ロールを清掃可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  6. 第3ニップロールが、清掃機構(以下、第2清掃機構という)を有し、
    第2清掃機構は、第2延伸ロールの下流側に位置する第2搬送ロールを清掃可能であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
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