JPWO2014084045A1 - 偏光機能付きガラスおよびそれを備えた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

薄膜ガラス(21)と偏光層(23)とが接着層(22)を介して積層されて、偏光機能付きガラスとしての基板(11)が構成されている。接着層(22)は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいる。

Description

本発明は、ガラスに偏光機能を付与した偏光機能付きガラスと、それを備えた液晶表示装置とに関するものである。
近年、表示装置の大型化が進む一方でモバイル化も進んでおり、薄型・軽量な表示装置が必要とされている。表示装置には、一般的にガラス基板が使用されており、このガラス基板を薄膜化することで、表示装置を薄型・軽量にすることができる。しかし、ガラス基板を薄膜化すると、ガラス基板が割れやすくなり、ハンドリング性が悪くなる。
そこで、特許文献1では、厚さ0.1μm〜100μmのガラスフィルムに接着剤を介して樹脂フィルムを接着することで、ガラスフィルムを取り扱う際の破損低減を図っている。このように、薄膜ガラスに接着剤を介してフィルムを貼り合わせる手法は、特許文献2でも提案されている。
一方、特許文献3では、厚さ50μmの極薄ガラスを、接着剤の付いたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの間に挟み込み、ラミネートすることで、フィルム全体に可撓性を持たせながら強度を強めるようにしている。
なお、用いる接着剤の例としては、特許文献1ではアクリル系粘着剤が挙げられており、特許文献2では熱硬化性のエポキシ樹脂が挙げられているが、特許文献3ではその具体例は開示されていない。
特開2001−97733号公報(請求項1、段落〔0017〕、〔0059〕等参照) 特開2009−94050号公報(請求項1、段落〔0008〕、図1等参照) 特開2002−299041号公報(請求項1、段落〔0013〕、〔0016〕、図1等参照)
上述のように、薄膜ガラスに接着剤を介してフィルムを貼り合わせることで、薄膜ガラスの強度を補うことができる。このようなフィルム付きの薄膜ガラスを液晶表示装置に適用する場合、例えば、薄膜ガラス上のフィルムに偏光板としての機能を持たせて、偏光機能付きガラスを構成することができれば、この偏光機能付きガラスを用いて液晶セル(液晶層を2枚の基板で挟持したもの)を作製することができ、液晶セルの作製後に偏光板を貼り合わせる工程が不要となるため、望ましい。
ここで、液晶表示装置に用いられる偏光板は、一般的に、偏光層(偏光子)の表面および裏面に、それぞれ表面保護フィルムおよび裏面保護フィルムを貼り合わせて構成される。偏光機能付きガラスを構成するにあたって、上記の3層構造の偏光板をそのままフィルムとして薄膜ガラス上に積層してもよいが、偏光層の裏面側は薄膜ガラスで保護されるため、裏面保護フィルムを省略して偏光機能付きガラスを構成してもよい。つまり、偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層して、偏光機能付きガラスを構成してもよい。この場合、裏面保護フィルムを不要とする分、偏光機能付きガラスの薄型化およびコストダウンを図ることができる。
ところが、偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層して耐久試験を行った結果、耐久性およびハンドリング性に問題があることがわかった。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、上記接着剤として、従来のアクリル系粘着剤やエポキシ系接着剤を用いた場合、材質の異なる薄膜ガラスと偏光層(樹脂)との両方に対して良好な接着性を確保することができないため、薄膜ガラスに対する偏光層の密着性が低下する。このため、耐久試験時の環境変動によって偏光層が劣化しやすくなり、偏光度にムラが生じる。また、薄膜ガラスと偏光層との密着性低下により、偏光機能付きガラスの曲げ剛性(曲げに対する強度)が低下するため、ハンドリング性が悪くなり、取り扱い時にガラスが破損しやすくなる。
本発明の目的は、前記の事情に鑑み、偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層した構成であっても、耐久試験時の環境変動による偏光層の劣化を抑えるとともに、ハンドリング性を向上させることができる偏光機能付きガラスと、それを備えた液晶表示装置とを提供することにある。
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
1.薄膜ガラスと偏光層とが接着層を介して積層されており、
前記接着層は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいることを特徴とする偏光機能付きガラス。
2.前記偏光層は、ポリビニルアルコールを含んでいることを特徴とする前記1に記載の偏光機能付きガラス。
3.前記偏光層の厚さが、10μm以下であることを特徴とする前記1または2に記載の偏光機能付きガラス。
4.前記水酸基含有高分子化合物が、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルであることを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
5.前記接着層を第1の接着層とすると、
前記薄膜ガラスに対して前記偏光層とは反対側に、第2の接着層を介して樹脂層が積層されていることを特徴とする前記1から4のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
6.前記樹脂層は、セルロース系樹脂からなることを特徴とする前記5に記載の偏光機能付きガラス。
7.前記樹脂層の面内位相差Roが0〜5nmであり、厚み方向の位相差Rtが−10〜10nmであることを特徴とする前記5または6に記載の偏光機能付きガラス。
8.2つの基板で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
一方の基板が、前記1から7のいずれかに記載の偏光機能付きガラスで構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
反応性金属化合物に含まれる金属成分は、ガラス成分と共有結合することができる。また、水酸基含有高分子化合物は、水酸基を含んでいるため、偏光層との親和性を向上させることができる。したがって、薄膜ガラスと偏光層とを接着する接着層が、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物であり、反応性金属化合物の特性と水酸基含有高分子化合物の特性とを両方持つことにより、薄膜ガラスと偏光層との両方に対して良好な接着性を確保することができ、この接着層を介して、薄膜ガラスと偏光層との密着性を向上させることができる。これにより、耐久試験時の環境変動によって偏光層が劣化して偏光度にムラが生じるのを抑えることができる。また、薄膜ガラスと偏光層との密着性向上により、偏光機能付きガラスの曲げ剛性を高めることができ、ハンドリング性を向上させることができる(取り扱い時におけるガラスの破損を低減できる)。
本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記液晶表示装置に適用される偏光機能付きガラスの一構成例を示す断面図である。 上記偏光機能付きガラスの他の構成例を示す断面図である。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をA〜Bと表記した場合、その数値範囲に下限Aおよび上限Bの値は含まれるものとする。
〔液晶表示装置の構成〕
図1は、本実施形態の液晶表示装置1の概略の構成を示す断面図である。液晶表示装置1は、液晶パネル2と、液晶パネル2を照明するバックライト3とを有している。液晶パネル2は、2枚の基板11・12で液晶層13を挟持して構成されている。液晶層13は、2枚の基板11・12間でシール材14によってシールされている。
2枚の基板11・12のうち、液晶層13に対してバックライト3側とは反対側に位置する基板11は、偏光層23(図2参照)を有する偏光機能付きガラスで構成されているが、その詳細については後述する。基板12のバックライト3側には、偏光層23とクロスニコル状態の偏光板(図示せず)が配置されている。なお、上記偏光板を配置する代わりに、基板12も偏光機能付きガラスで構成してもよい。
基板12の液晶層13側には、各画素に対応する画素電極と、各画素における表示のON/OFFを制御するためのスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)と、TFTと接続される各種配線(走査線、信号線を含む)と、液晶分子を配向させるための配向膜とが形成されている。基板11の液晶層13側には、共通電極と、カラー表示を行うためのカラーフィルタと、配向膜とが形成されている。
上記の構成において、バックライト3から出射された光のうち、液晶パネル2の裏面側の偏光板を透過した光(直線偏光)は、基板12を介して液晶層13に入射し、液晶層13の厚み方向に伝播しながら、液晶のもつ屈折率異方性(複屈折)に応じてその偏光状態が変化する。液晶層13を介して基板11に入射した光のうち、特定方向の偏光成分の光だけが偏光層23を通過し、表示光として視認側に出射される。したがって、TFTのON/OFF制御により、各画素ごとに液晶層13に印加する電圧を変化させて液晶分子の配向を変化させることにより、映像を表示することができる。
〔偏光機能付きガラスについて〕
次に、偏光機能付きガラスとしての基板11について説明する。図2は、基板11の一構成例を示す断面図である。基板11は、薄膜ガラス21上に、接着層22、偏光層23および保護層24がこの順で積層されて構成されている。
偏光層23は、所定の直線偏光を透過する偏光子であり、例えばポリビニルアルコールフィルムを二色性色素で染色し、高倍率延伸することで得られる。保護層24は、偏光層23の表面を保護する目的で設けられており、紫外線硬化型接着剤を介して偏光層23に接着されたり、ポリビニルアルコール水溶液を接着剤(水糊)として偏光層23に貼り合わせられる。
接着層22は、反応性金属化合物(無機系の化合物)と水酸基含有高分子化合物(有機系の化合物)との縮合物を含む、有機−無機ハイブリッド型の接着層(HB糊)である。反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物とは、反応性金属化合物から生じた水酸基と水酸基含有高分子化合物中の水酸基とが縮合反応した構造を含むことを意味する。反応性金属化合物に含まれる金属成分は、共有結合などの化学結合により、ガラスの材料成分と強固に結びつきやすい。また、水酸基含有高分子化合物は水酸基を含んでいるため、樹脂からなる偏光層23との親和性を向上させて、接着性を向上させることができる。また、有機系の化合物と無機系の化合物とは相溶性に乏しいが、これらの縮合物を構成することで、単層構造で双方の特性を有する接着層22を構成することができる。
したがって、上記の有機−無機ハイブリッド型の接着層22を用いることにより、この接着層22を介して薄膜ガラス21と偏光層23との密着性を向上させることができる。これにより、耐久試験時の環境変動によっても偏光層23が劣化しにくくなり、偏光度にムラが生じるのを抑えることができる。また、薄膜ガラス21と偏光層23との密着性向上により、偏光機能付きガラスとしての基板11の曲げ剛性を高めることができ、ハンドリング性を向上させて、取り扱い時におけるガラスの破損を低減することができる。
また、偏光層23に含まれるポリビニルアルコールは親水性が強いため、水酸基を含有する接着層22と偏光層23との親和性がさらに向上し、薄膜ガラス21と偏光層23との密着性がさらに向上する。したがって、偏光層23がポリビニルアルコールを含む場合には、水酸基を含有する接着層22を用いる構成が非常に有効となる。
上記した偏光層23の厚さは、10μm以下であることが望ましい。この場合、偏光層23の薄型の構成で、上述した効果を得ることができる。
また、上記の水酸基含有高分子化合物は、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルであることが望ましい。このようなセルロースエステルとしては、例えばジアセチルセルロース(DAC)やセルロースアセテートプロピオネート(CAP)を用いることができる。このようなセルロースエステルは、水酸基を含有し、樹脂からなる偏光層23との親和性が向上するため、偏光層23との接着性を向上させる材料として非常に有効である。
図3は、偏光機能付きガラスとしての基板11の他の構成例を示す断面図である。基板11は、薄膜ガラス21上に、接着層22(第1の接着層)、偏光層23および保護層24がこの順で積層され、さらに薄膜ガラス21に対して偏光層23とは反対側に、接着層25(第2の接着層)を介して樹脂層26が積層された構成であってもよい。
このように、薄膜ガラス21の両側に樹脂層(偏光層23、保護層24、樹脂層26)を貼り合わせることにより、基板11の強度をさらに向上させることができ、割れにくくすることができる。
なお、接着層25は、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤で構成されてもよいが、薄膜ガラス21と樹脂層26との密着性を向上させて、基板11の強度をさらに向上させることができる点では、上記した接着層22と同一の接着層、つまり、有機−無機ハイブリッド型の接着層で構成されることが望ましい。
なお、接着層22、25が明確に層として存在していない場合も本発明の範囲に含まれる。すなわち、接着層22に含まれる成分が偏光層23あるいは保護層24へ浸透し、反応することにより、一体化した状態や、接着層25に含まれる成分が樹脂層26へ浸透し、反応することにより、一体化した状態も本発明の範囲に含まれる。
ところで、基板11上にカラーフィルタを形成する場合、例えばラテント顔料をインクとして用い、インクジェット方式によってカラーフィルタを形成する方法がある。この方式では、ラテント顔料の定着のために加熱が必要となる。そこで、この加熱に対する耐熱性の観点から、樹脂層26としては、トリアセチルセルロース(TAC)など、耐熱性を有するセルロース系樹脂を用いることが望ましい。
なお、TFTが形成される基板12側にカラーフィルタを形成した、いわゆるCOA(Color filter On Array)方式の液晶表示装置では、基板11の樹脂層26にカラーフィルタ形成時の耐熱性は不要であるため、樹脂層26をセルロース系樹脂以外の樹脂で構成することができる。
また、液晶表示装置において、液晶の駆動方式としては、IPS(In-Plane Switching)方式、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式などがあるが、IPS方式は、TN方式やVA方式に比べて視野角性能に優れているという特徴がある。このため、IPS方式の場合は、樹脂層26における位相差はほとんどゼロであることが望ましい(位相差がゼロに近いほうが視認性を向上させることができる)。したがって、樹脂層26の面内位相差Roが0〜5nmであり、厚み方向の位相差Rtが−10〜10nmであることが望ましい。
〔各層の詳細について〕
(薄膜ガラス)
偏光機能付きガラスを構成する薄膜ガラスとしては、各種成形法によって成形されたものを使用することができる。例えばロールアウト法、リドロー法、ダウンドロー法、フロート法等によって成形された薄膜ガラスを使用できる。
薄膜ガラスの形状については特に限定はなく、チップカット形状であってもよいが、ロール・トゥ・ロールでの生産の適性の観点から、ロール状であることが好ましい。
薄膜ガラスの平均厚さは、5〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましい。厚さが5μm未満では、搬送などの取り扱いが難しく、厚さが200μmを超えると、薄膜の価値が薄れてしまう。
薄膜ガラスは、多成分系酸化物ガラスであれば特に限定はない。例えば、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、アルミノシリケートガラス等が薄膜ガラスとして特に好適であり、その中でも無アルカリガラスは最も好ましい。
薄膜ガラスの表面は、適切に洗浄されていることが好ましい。皮脂やほこりなどの有機物が付着していると、接着層との接着性が低下してしまう。洗浄方法は公知のガラス洗浄方法に従うが、例えば、アルカリ洗浄、酸洗浄、洗剤洗浄、溶媒洗浄、液体噴射洗浄、UV洗浄、エキシマー洗浄、プラズマ洗浄、イオン洗浄、スパッター洗浄、加熱洗浄、ドライアイス噴射洗浄等が洗浄方法として好適であり、その中でもアルカリ洗浄、UV洗浄、エキシマー洗浄が好ましい。また、薄膜ガラスに予め表面処理が施されていてもよい。例えば、TEOSやTMOSなどのシリコンアルコキシドや、シランカップリング剤で表面処理が施されていることが好ましい。
(偏光層)
偏光層は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子(偏光子)である。偏光層として現在用いられている代表的な素子としては、ポリビニルアルコール系樹脂を用いた偏光子があり、これには、ポリビニルアルコール系樹脂にヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。
偏光子としては、ポリビニルアルコール水溶液をフィルム状に製膜し、これを原反として一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものを用いることができる。原反の膜厚を薄くすることで、薄膜の偏光子を得ることができる。
また、延伸用フィルム基材上にポリビニルアルコール水溶液を塗布・乾燥した積層体を延伸・染色・架橋することで得られた塗布型の薄膜偏光子を用いることもできる。例えば、特許第4279944号、特開2009−93074号、特許第4691205号、特許第4751481号、特許第4804588号、特許第4804589号、特許第1701555号、特開2011−248293号、の各公報などを参考にして塗布型の薄膜偏光子を得ることができる。
延伸用フィルム基材の上で作製された偏光子を薄膜ガラス上に転写後、延伸用フィルム基材を剥離してもよいし、剥離せずにそのまま保護層として活用してもよい。塗布型の薄膜偏光子は、フィルム原反を用いる偏光子よりも薄膜化が容易であるため、好ましく用いられる。
また、偏光層におけるガラスとの接着側とは反対側の面には、別途保護層を形成してもよい。保護層を粘着剤、水糊、紫外線(UV)硬化型接着剤などの接着剤を使用して偏光層に貼合してもよいし、偏光子の表面にハードコート(HC)などの表面加工を施すことで保護層を形成してもよい。
偏光層の厚さは、2〜10μmであることが好ましい。厚さが2μm未満では、ガラス強度が不足し、厚さが10μmを超えると薄型化の意味が薄れる。
(樹脂層)
薄膜ガラスに対して偏光層とは反対側に、接着層を介して樹脂層が形成されていることが、ガラスの強度向上の点から好ましい。樹脂層としては、光学的に透明な樹脂であれば特に限定はなく、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂などを用いることができる。
中でも、樹脂層としては、カラーフィルタ形成時の耐熱性を考慮して、セルロース系樹脂を用いることが好ましい。
樹脂層は、面内方向位相差(リタデーション)Roと厚み方向位相差(リタデーション)Rtが両方とも小さいことが好ましく、さらに好ましくは、リタデーションRoが0〜5nmの範囲であり、かつ、リタデーションRtが−10〜10nmの範囲である。
なお、リタデーションRoおよびRtは以下の式で表される。
Ro=(nx−ny)×d
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
ただし、式中、nxは樹脂層の面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nyは樹脂層の面内で遅相軸に直交する方向の屈折率を示し、nzは樹脂層の厚み方向の屈折率を示し、dはフィルムの厚み(nm)を示す。また、屈折率の測定波長は590nmである。
また、リタデーションRoおよびRtは、以下の方法によっても求めることができる。
1)得られた樹脂層を、23℃55%RHで調湿する。調湿後の樹脂層の平均屈折率を、アッベ屈折計にて測定する。
2)調湿後の樹脂層に、樹脂層法線方向から測定波長590nmの光を入射させたときのRoを、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)にて測定する。
3)KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、樹脂層法線方向に対してθの角度(入射角(θ))から測定波長590nmの光を入射させたときのリタデーション値R(θ)を測定する。θは、好ましくは30°〜50°としうる。
4)測定されたRoおよびR(θ)と、前述の平均屈折率と膜厚とから、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、nx、nyおよびnzを算出して、測定波長590nmでのRtを算出する。リタデーションの測定は、23℃55%RH条件下で例えば12時間程度調質処理を行った後に行うことができる。
樹脂層は、予めフィルム状に形成したものを準備し、接着層を介してガラスに接着してもよいし、ガラス上に接着層を形成した上に、樹脂層を直接塗布や流延することによって形成してもよい。
<セルロース系樹脂>
本実施形態の樹脂層で用いるセルロース系樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルセルロースなどのセルロースエーテル類と、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類が挙げられるが、好ましくはセルロースエステル類である。あるいは、特開2002−179701号公報の段落番号[0010]〜[0027]記載の芳香族カルボン酸エステルが用いられ、特に特開2002−17979号公報の段落番号[0028]〜[0036]のセルロースアシレートが好ましく用いられる。
本実施形態の樹脂層で用いるセルロース系樹脂の原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることができる。また、これらから得られたセルロース系樹脂は、それぞれを単独あるいは任意の割合で混合使用することができるが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。
セルロースエステルの分子量が大きいと弾性率が大きくなるが、分子量を上げ過ぎるとセルロースエステルの溶解液の粘度が高くなり過ぎるため生産性が低下する。セルロースエステルの分子量は数平均分子量で70000〜200000のものが好ましく、100000〜200000のものが更に好ましい。本実施形態で用いるセルロースエステルは、重量平均分子量をMwとし、数平均分子量をMnとして、Mw/Mn比が1.4〜3.0であることが好ましく、更に好ましくは1.4〜2.3である。
セルロースエステルの平均分子量及び分子量分布は、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定することができるので、これを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。なお、測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1,000,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
本実施形態の樹脂層で用いるセルロースエステルの総アシル基置換度は1.0〜2.9のものが好ましく用いられ、更に好ましくは1.5〜2.9である。総アシル基置換度はASTM−D817−96に準じて測定することができる。
〈添加剤〉
本実施形態の樹脂フィルムには、フィルムに加工性・柔軟性・防湿性を付与する可塑剤、紫外線吸収機能を付与する紫外線吸収剤、フィルムに滑り性を付与する微粒子(マット剤)、フィルムの劣化を防止する酸化防止剤、フィルムのリタデーションを調整するリタデーション調整剤等を含有させてもよい。
《可塑剤》
用いられる可塑剤しては特に限定はないが、フィルムにヘイズを発生させたり、フィルムからブリードアウトや揮発が生じないように、接着層と相互作用可能である官能基を有していることが好ましい。
このような官能基としては、水酸基、エーテル基、カルボニル基、エステル基、カルボン酸残基、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルホン酸残基、ホスホニル基、ホスホン酸残基等が挙げられるが、好ましくはカルボニル基、エステル基、ホスホニル基である。
このような可塑剤の例として、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、カルボン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤などを好ましく用いることができる。特に好ましくは、多価アルコールエステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤等の非リン酸エステル系可塑剤である。
多価アルコールエステルは、2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなり、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有することが好ましい。
《紫外線吸収剤》
樹脂フィルムには、液晶の劣化防止の観点から、紫外線吸収剤を含有させることが望ましい。なお、樹脂フィルム上に紫外線吸収機能を持つ層を形成してもよい。
紫外線吸収機能のある紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばトリアジン系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。また、特開平6−148430号公報に記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。
《マット剤》
本実施形態の樹脂フィルムには、滑り性を付与するためにマット剤等の微粒子を添加することができる。微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられる。
無機化合物の例としては、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化錫等の微粒子が挙げられる。この中では、ケイ素原子を含有する化合物であることが好ましく、特に二酸化ケイ素微粒子が好ましい。二酸化ケイ素微粒子としては、例えばアエロジル(株)製のAEROSIL 200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812、R805、OX50、TT600などが挙げられる。
有機化合物の例としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素化合物樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
《酸化防止剤》
酸化防止剤は、劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶表示装置が置かれた場合には、光学フィルムの劣化が起こる場合がある。酸化防止剤は、例えば、光学フィルム中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等により光学フィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、光学フィルム中に含有させるのが好ましい。
このような酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、特に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また、例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
(接着層)
接着層としては、無機系の反応性金属化合物と有機系の水酸基含有高分子化合物との縮合物が用いられる。接着層中に、薄膜ガラスと共有結合可能な金属性水酸基と、偏光層・樹脂層中の有機成分と相溶性・親和性の高い有機系水酸基含有高分子化合物を含有することで、薄膜ガラスと偏光層、薄膜ガラスと樹脂層との接着が可能となる。縮合反応は、一般的に知られている方法で行えばよく、触媒添加による加水分解縮合でもよく、加熱による脱水縮合でもよい。
<加水分解触媒>
無機化合物である加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、加水分解触媒として塩酸・酢酸・クエン酸などの酸を用いることも可能であるが、固体触媒を用いることが好ましい。更に水と必要に応じて他の触媒を加えて加水分解を起こさせて縮合反応を促進してよい。加水分解は、加水分解可能な基が全て加水分解される完全加水分解であってもよいが、特に好ましくは、一部のみが加水分解される部分加水分解である。
加水分解のために添加する水は、反応性金属化合物1モルに対し0.5〜10モルの範囲で用い、前記固体触媒で加水分解することが好ましい。加水分解に使用する水の量が少ないと、アルコキシ基の加水分解が不十分となり、わずかしか水酸基が生成しないといった問題が生じる。好ましくは、使用する水の量は、反応性金属化合物1モルに対し0.5〜4モルである。
また、水としてイオン交換水を用いることも好ましい。イオン交換水は、上記反応性金属化合物の加水分解を行うために好ましく、電気伝導度が1010MΩ以上であるイオン交換水を用いることが好ましい。この電気伝導度よりも低い場合、イオン交換樹脂と加水分解水に含まれているイオンがイオン交換を起こし、加水分解水のpHが大きく変動し、せっかく生成した加水分解重縮合物が安定に存在し得ず、好ましくない。なお、イオン交換水の電気伝導度は1012MΩ以上であることがより好ましく、さらに好ましくは1015MΩ以上である。
また、疎水的な加水分解重縮合可能な反応性金属化合物に水を添加する場合には、加水分解重縮合可能な反応性金属化合物と水が混和し易いように、メタノール、エタノール、アセトニトリルのような親水性の有機溶媒も添加されていることが好ましい。また、水酸基含有高分子化合物(例えばセルロース誘導体)と加水分解重縮合可能な反応性金属化合物とを混合する際に、セルロース誘導体が析出しないよう、セルロース誘導体の良溶媒も添加されていることが好ましい。なお、良溶媒とは、セルロース誘導体に対して良好な溶解性を有する有機溶媒を言う。
加水分解触媒としての固体触媒は、特に限定されるものではなく、以下に挙げるものを使用することができる。
(1)陽イオン交換樹脂:
アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバーリスト15(以上、ローム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)など。
(2)陰イオン交換樹脂:
アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ローム・アンド・ハース社製)など。
(3)プロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体:
Zr(OPCHCHSOH)、Th(OPCHCHCOOH)など。
(4)プロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン:
スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなど。
(5)ヘテロポリ酸:
コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸など。
(6)イソポリ酸:
ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸など。
(7)単元系金属酸化物:
アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなど。
(8)複合系金属酸化物:
シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など。
(9)粘土鉱物:
酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなど。
(10)金属硫酸塩:
LiSO、MgSOなど。
(11)金属リン酸塩:
リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなど。
(12)金属硝酸塩:
LiNO、Mn(NOなど。
(13)アミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体:
シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体など。
(14)アミノ基を含有するポリオルガノシロキサン:
アミノ変性シリコーン樹脂など。
これらの中で、本実施形態では、特に陽イオン交換樹脂が好ましい。陽イオン交換樹脂の種類としては、まず、骨格はポリスチレン又はジビニルベンゼンの懸濁重合高分子体が好ましい。イオン交換樹脂のタイプは、ゲル型とマクロポーラス型に分かれるが、ゲル型樹脂は空孔を有さず、反応に関与する物質が樹脂内部に進入しにくく、活性点が有効に利用され難い。マクロポーラス型樹脂は大きな空孔を有しており、反応に関与する物質が容易に活性点に到達することができ、活性点が有効に利用される。このため、本実施形態で用いる陽イオン交換樹脂としては、空孔体積が水銀注入法による測定で0.1ml/g以上を示すマクロポーラスであることが好ましい。また、樹脂についている酸性基としてはスルホン基、アクリル基等で、H型であることが好ましく、スルホン基がより好ましい。これらを満たすイオン交換樹脂の例としては、アンバーリスト15(ローム・アンド・ハーズ社製)、ダイアイオンPK−208H,PK−216H,PK−228H(以上三菱化成製)、ビュロライトCT−175,CT−171,CT−169(以上ビュロライト社製)等を例示することができる。これらの中で、特にビュロライトCT−175(ビュロライト社製)が好ましい。
本実施形態おいては、上記イオン交換樹脂の添加後、撹拌し、上記反応性金属化合物を加水分解させて加水分解物またはその縮合物を得るものであるが、この場合、撹拌時間(反応時間)は3分以上、特に5分以上とすることが好ましい。また、反応温度は0℃以上とすることが好ましい。しかし、反応時間は長過ぎると縮合物の分子量が大きく成り過ぎヘイズ上昇の可能性があるため、3時間以内の反応時間が好ましい。また、反応温度が高い場合においても、同様であり、反応温度としては0〜50℃での実施が好ましい。
本実施形態で用いる陽イオン交換樹脂の粒径としては、特に制限はないが、平均粒径が10〜2000μmの範囲が好ましい。平均粒径が10μm未満の場合は、処理後の樹脂分離の際濾過性や液切れが劣化することがあり、また平均粒径が2000μmを超えると、質量当たりの表面積が低下し、加水分解効率が低いという問題がある。粒径は揃っていたほうが好ましいが、欠けたり割れたりした粒子が一部混入していてもよい。
また、イオン交換樹脂のイオン交換容量は、0.1ミリ等量/ml以上が好ましい。0.1ミリ等量/ml未満では、加水分解効率が低下し、生産性の低下を来たすことがある。
本実施形態において、固体触媒であるイオン交換樹脂の添加量は、加水分解重縮合可能な反応性金属化合物に対して、0.00001〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜20質量%である。イオン交換樹脂の量が多過ぎると、縮合が優先的に進行してしまい、縮合物の分子量が大きく成り過ぎる。また、イオン交換樹脂の量が少な過ぎると、加水分解に必要な十分な活性が得られず、加水分解物またはその縮合物を十分得ることができない。
本実施形態における固体触媒を用いた加水分解の方法は、予め水とアルコールを混合しておき、ここに反応性金属化合物を添加混合した後、固体触媒を添加して攪拌して加水分解を進めることが好ましい。また、予め水とアルコールを混合し、ここに固体触媒を添加した後、更にここに反応性金属化合物を攪拌しながら添加して加水分解を進めることも好ましい。
<反応性金属化合物>
本実施形態において、金属とは、「周期表の化学」岩波書店 斎藤一夫著 p.71記載の金属、すなわち、半金属性原子を含む金属である。
本実施形態で用いられる加水分解重縮合が可能な反応性金属化合物としては、例えば金属アルコキシド、金属ジケトネート、金属アルキルアセトアセテート、金属イソシアネート、反応性の金属ハロゲン化物が挙げられる。好ましくは、金属種が、Si、Ti、ZrまたはAlのアルコキシドであり、特に好ましくは、Siのアルコキシドである。
このような加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、中心金属をM、その原子数をq、加水分解されない置換基をA、その置換基数をp、加水分解可能な置換基をB、その置換基数をrとすると、理想的には下記の式(1)のように反応が完結し、金属酸化物が得られる。
式(1) A → Ar/2
加水分解重縮合可能な反応性金属化合物としては、式(1)で示されているAにおいて、p=0であるような、全てが加水分解可能な置換基で置換されていることが好ましいが、基材フィルムの透湿度を低減する観点から、加水分解されない置換基によって該金属1原子当たり1つまたは2つ、或いは3つ置換されている化合物が含まれていても良い。このような加水分解されない置換基を有する金属化合物の添加量としては、添加される金属化合物の50モル%以下が好ましい。また、上記添加量の範囲で2種以上の異なる種類の金属アルコキシドを併用しても良い。
このような加水分解されない置換基としては、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基が好ましく、該アルキル基またはアリール基の置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えばフラン、チオフェン、ピリジン等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、アシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アルキルチオ基、グリシジル基、ビニル基、フッ素原子含有アルキル基またはフッ素原子含有アリール基等が挙げられる。
本実施形態で用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、ケイ素化合物として、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラキス(メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(メトキシプロポキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトライソシアナートシラン等が挙げられる。
また、加水分解されない置換基を有するケイ素化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、アセトキシトリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、メチルトリイソシアナートシラン、フェニルトリイソシアナートシラン、ビニルトリイソシアナートシラン等が挙げられる。また、これらの化合物が部分的に縮合した、多摩化学製シリケート40、シリケート45、シリケート48、Mシリケート51のような、数量体のケイ素化合物でもよい。
また、チタン化合物としては、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタン−n−ブトキシド、テトラクロロチタン、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−エチルアセトアセテート)、チタンジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ブチルチタネートダイマー等が挙げられる。
また、ジルコニウム化合物としては、ジルコニウム−n−プロポキシド、ジルコニウム−n−ブトキシド、ジルコニウムトリ−n−ブトキシドアセチルアセトネート、ジルコニウムジ−n−ブトキシドビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート、等が挙げられる。
また、アルミニウム化合物としては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−ジ−s−ブトキシドエチルアセチルアセトナート、アルミニウム−t−ブトキシド、アルマトラン、アルミニウムフェノキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセチルアセトナート等が挙げられる。
また、その他の金属からなる化合物としては、例えば、バリウムイソプロポキシド、カルシウムエトキシド、銅エトキシド、マグネシウムエトキシド、マンガンメトキシド、ストロンチウムイソプロポキシド、錫エトキシド、亜鉛メトキシエトキシド、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、アンチモンエトキシド、ヒ素トリエトキシド、ビスマスt−ペントキシド、クロムイソプロポキシド、エルビウムメトキシエトキシド、ガリウムエトキシド、インジウムメトキシエトキシド、鉄エトキシド、ランタンイソプロポキシド、ネオジウムメトキシエトキシド、プラセオジムメトキシエトキシド、サマリウムイソプロポキシド、バナジウムトリイソブトキシドオキシド、イットリウムイソプロポキシド、テトラメトキシゲルマン、テトラエトキシゲルマン、テトライソプロポキシゲルマン、テトラ−n−ブトキシゲルマン、セリウム−t−ブトキシド、ハフニウムエトキシド、ハフニウム−n−ブトキシド、テルルエトキシド、モリブデンエトキシド、ニオブエトキシド、ニオブ−n−ブトキシド、タンタルメトキシド、タンタルエトキシド、タンタル−n−ブトキシド、タングステン(V)エトキシド、タングステン(VI)エトキシド、タングステン(VI)フェノキシド等が挙げられる。
また、本実施形態で用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、分子種内に2つの金属原子を持つダブル金属アルコキシドと呼ばれる化合物でも良い。このようなダブル金属アルコキシドとしては、例えば、ゲレスト社製のアルミニウム銅アルコキシド、アルミニウムチタンアルコキシド、アルミニウムイットリウムアルコキシド、アルミニウムジルコニウムアルコキシド、バリウムチタンアルコキシド、バリウムイットリウムアルコキシド、バリウムジルコニウムアルコキシド、インジウム錫アルコキシド、リチウムニッケルアルコキシド、リチウムニオブアルコキシド、リチウムタンタルアルコキシド、マグネシウムアルミニウムアルコキシド、マグネシウムチタンアルコキシド、マグネシウムジルコニウムアルコキシド、ストロンチウムチタンアルコキシド、ストロンチウムジルコニウムアルコキシド等が挙げられるが、少なくとも、ケイ素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかの金属が含まれているものが好ましい。
<水酸基含有高分子化合物>
水酸基含有高分子化合物は、分子内に水酸基を含有していればよく、例えば、ポリビニルアルコール等の合成高分子や、デンプン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類とそれらの誘導体などが挙げられる。これらの水酸基含有高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
合成高分子には、例えば、水酸基を有するビニル系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、アルキド系、メラミン系、尿素系、フェノール系、ポリエステル系、ポリグリセリン系高分子化合物、また多分岐形状を有する水酸基を有する高分子化合物を用いることができる。また、水酸基を有する高分子は、水酸基をもつ単量体を導入した重合体であってもよい。この場合、高分子の有する水酸基の量や導入位置が調整可能となる。
水酸基を有する単量体としては、3−ビニルフェノール、ヒドロキシメチルスチレン、4−ビニルベンジル−4−ヒドロキシブチルエーテル、4−(ヒドロキシメチルシリルフェニル)スチレン、などの水酸基を有するスチレン類や、ヒドロキシエチルメタクリレートなどの水酸基を有するアクリル樹脂や、N−(4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシカルボニル)メタクリルアミドなどの水酸基を有するアクリルアミド樹脂などが使用でき、好ましくはビニル系モノマーである。これらの水酸基を有する単量体は、2種類以上を混合して用いてもよい。
多糖類としては、デンプン、ヒドロキシメチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、グリコーゲン、イヌリン、リケニン、セルロース、ヘミセルロース、アミロペクチン、ヘパリン、ヘパリチン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ケラト硫酸、キチン、キトサン、寒天、カラギーナン、アルギン酸、ファーセレラン、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、グアガム、サイリュウガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、ペクチン、アラビノガラクタン、キサンタンガム、ジェランガム、プルラン、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、及びこれらのカチオン化物等が挙げられる。
本実施形態で用いられる水酸基含有高分子化合物としては、セルロース誘導体が好ましく用いられ、中でもジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類が好ましい。更に好ましくは、アシル基置換度が0.5〜2.9であり、より好ましくは、アシル基置換度が1.0〜2.6である。
(液晶表示装置)
本実施形態の偏光機能付きガラスは、TN、IPS、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA、HAN(Hybrid Aligned Nematic)といった様々な表示モードの液晶表示装置のセル基板として用いることができ、中でも、IPS方式のセル基板として好ましく用いられる。
本実施形態の偏光機能付きガラスがセル基板として用いられる場合、偏光機能付きガラスにおける偏光層とは反対側に、カラーフィルタを形成することが可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の具体例を実施例として説明する。また、本発明との比較のため、比較例についても併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下での説明において、「部」あるいは「%」の表示は、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表すものとする。
<フィルムAの製造>
(インライン添加液の調製)
10質量部のアエロジル972V(日本アエロジル社製、一次粒子の平均径16nm、見掛け比重90g/リットル)と、90質量部のメタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散させて、微粒子分散液を得た。
得られた微粒子分散液に、88質量部のジクロロメタンを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合して、希釈した。得られた溶液をアドバンテック東洋社製ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1Nで濾過して、微粒子分散希釈液を得た。
15質量部のチヌビン928(BASFジャパン社製)と、100質量部のジクロロメタンとを密閉容器に投入し、加熱攪拌して完全に溶解させた後、ろ過した。得られた溶液に、36質量部の前記微粒子分散希釈液を撹拌しながら加えて30分間さらに撹拌した後、6質量部のセルロースエステル1(アセチル基置換度2.9、Mn=90000、Mw=152000、Mw/Mn=1.7)を撹拌しながら加えて60分間さらに撹拌した。得られた溶液を、日本精線(株)製ファインメットNFで濾過して、インライン添加液を得た。濾材は、公称濾過精度20μmのものを用いた。
(主ドープ液の調製)
下記成分を密閉容器に投入し、加熱および撹拌しながら完全に溶解させた。得られた溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24で濾過して、主ドープ液を得た。
〈主ドープ液の組成〉
セルロースアセテート(アセチル基置換度2.9、Mn=90000、Mw=152000、Mw/Mn=1.7)
90質量部
エステル化合物A 10質量部
100質量部の主ドープ液と、2.5質量部のインライン添加液とを、インラインミキサー(東レ静止型管内混合機 Hi-Mixer、SWJ)で十分に混合して、ドープ液Aを得た。
〈エステル化合物A〉
1,2−プロピレングリコール251g、無水フタル酸278g、アジピン酸91g、安息香酸610g、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネート0.191gを、温度計、撹拌器、緩急冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに仕込み、窒素気流中230℃になるまで、撹拌しながら徐々に昇温する。15時間脱水縮合反応させ、反応終了後200℃で未反応の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、酸価0.10、数平均分子量450のエステル化合物Aを得た。
(フィルムAの製膜)
得られたドープ液Aを、ベルト流延装置を用いてステンレスバンド支持体上に、ドープ液温度35℃、幅1.8mの条件で均一に流延させた。ステンレスバンド支持体上で、得られたドープ膜中の溶剤を、残留溶剤量が100%になるまで蒸発させてウェブを得た後、ステンレスバンド支持体からウェブを剥離した。得られたウェブを、35℃でさらに乾燥させた後、幅1.65mとなるようにスリットした。その後、ウェブを、テンターでTD方向(フィルムの幅手方向)に1.5倍に延伸しながら、160℃の乾燥温度で乾燥させた。延伸開始時のウェブの残留溶剤量は20%であった。また、ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.0倍であった。
その後、得られたフィルムを、乾燥装置内を多数のロールで搬送させながら125℃で15分間乾燥させた後、2.2m幅にスリットし、幅方向両端部に、凸部の高さが8μm、幅が15mmのナーリングを有する膜厚20μmのフィルムAを得た。23℃、55%RHの条件下、波長590nmで測定したところ、フィルムAは、面内リタデーションRoが3nmであり、厚み方向のリタデーションRtが15nmであり、幅方向に遅相軸を有していた。
<フィルムBの製造>
主ドープ液の組成を下記に変更した以外は、フィルムAの場合と同様にして、ドープ液Bを調製した。
セルロースアセテート(アセチル基置換度2.9、Mn=90000、Mw=152000、Mw/Mn=1.7)
100質量部
メチレンクロライド 380質量部
エタノール 70質量部
(メタ)アクリル系重合体A 5.5質量部
(メタ)アクリル系重合体Aは、以下の方法で得た。まず、特開2000−128911号公報に記載の重合方法により塊状重合を行った。すなわち、攪拌機、窒素ガス導入管、温度計、投入口及び環流冷却管を備えたフラスコに、モノマーとしてメチルアクリレートを投入し、窒素ガスを導入してフラスコ内を窒素ガスで置換したチオグリセロールを攪拌下添加した。
チオグリセロール添加後、4時間重合を行い、内容物を室温に戻し、それにベンゾキノン5質量%テトラヒドロフラン溶液を20質量部添加し、重合を停止させた。内容物をエバポレーターに移し、80℃で減圧下、テトラヒドロフラン、残存モノマー及び残存チオグリセロールを除去し、分子量1000の(メタ)アクリル系重合体Aを得た。
得られたドープ液Bを、ベルト流延装置を用いてステンレスバンド支持体上に、ドープ液温度35℃、幅1.8mの条件で均一に流延させた。ステンレスバンド支持体上で、得られたドープ膜中の溶剤を、残留溶剤量が100%になるまで蒸発させてウェブを得た後、ステンレスバンド支持体からウェブを剥離した。得られたウェブを、35℃でさらに乾燥させた後、幅1.65mとなるようにスリットした。その後、ウェブを、テンターでTD方向(フィルムの幅手方向)に1.5倍に延伸しながら、160℃の乾燥温度で乾燥させた。延伸開始時のウェブの残留溶剤量は20%であった。また、ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.4倍であった。
その後、得られたフィルムを、乾燥装置内を多数のロールで搬送させながら125℃で15分間乾燥させた後、2.2m幅にスリットし、幅方向両端部に、凸部の高さが8μm、幅が15mmのナーリングを有する膜厚20μmのフィルムBを得た。23℃、55%RHの条件下、波長590nmで測定したところ、フィルムBは、面内リタデーションRoが1nmであり、厚み方向のリタデーションRtが3nmであり、幅方向に遅相軸を有していた。
<実施例1>
(偏光機能付きガラスの製造)
(接着剤Aの調製)
下記の比率で材料を混合し、室温で2時間攪拌した後、濾過によって固体触媒を分離して、接着剤Aを調製した。
アセトン 100質量部
テトラメトキシシラン(TMOS) 10質量部
アンバーリスト15(固体触媒) 2質量部
セルロースエステル(DAC、アセチル基置換度2.45)
10質量部
(積層体の製造)
〈偏光層〉
重合度1000以上、ケン化度99%以上のポリビニルアルコール(以下PVA)粉末を水に溶解した4〜5%濃度のPVA水溶液を準備し、200μm厚の非晶性PET基材上にPVA水溶液を塗布し、50〜60℃の温度で乾燥させることで、非晶性PET基材上に7μm厚のPVA層が積層された積層体を作製した。
〈延伸処理〉
上記で得られた積層体を、140℃にて搬送方向(MD方向)に延伸倍率5倍で自由端延伸して、延伸積層体を得た。
〈染色処理〉
上記で作製した延伸積層体を、張力を保持した状態で、30℃のヨウ素溶液(質量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム/水=1/10/100)に60秒間浸漬した。その後、60℃にて4分間乾燥を行った。
以上の工程を経て、非晶性PET基材と5μmの偏光層が積層された積層体Aを得た。
そして、積層体AのPVA層の表面に下記接着剤Mを塗布したのち、ラミネーターでフィルムAを貼り合わせ、紫外線照射により硬化接着した。硬化層の厚みは0.05μmであった。この積層体から非晶性PET基材を剥離することで、積層体Bを得た。
〈接着剤M〉
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド100重量部に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製、商品名:イルガキュア127)3重量部を配合して、接着剤Mを得た。
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを準備し、ガラスの片面と積層体Bの偏光層側とが向かい合う形になるように間に接着剤Aを挟む形でラミネーターで貼合したのち、オーブンで加熱圧着し、偏光機能付きガラスを得た。実施例1の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス1とする。
<実施例2>
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを、積層体B(偏光層側)とフィルムAとで両側から挟むように間に接着剤Aを介してラミネーターで貼合しながら加熱することで、偏光機能付きガラスを得た。実施例2の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス2とする。
<実施例3>
基材層として、厚み80μmのアクリル系樹脂フィルム(ラクトン化ポリメチルメタクリレートフィルム(Ro=2nm,Rt=0nm))を用いた。当該アクリル系樹脂フィルムは、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂[共重合モノマーの重量比:メタクリル酸メチル/2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル=8/2;ラクトン環化率約100%]90重量部とアクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂{トーヨーAS AS20,東洋スチレン(株)製}10重量部の混合物((株)日本触媒製)を溶融押出成膜した後、縦2.0倍に延伸することにより得た。
上記アクリル系樹脂フィルムを基材として、実施例1と同様にPVA水溶液を塗工した後、120℃で10分間乾燥させて、厚み5μmのPVA塗膜を形成した積層体を得た。さらに、実施例1と同様にして、延伸処理・染色処理を行い、アクリルフィルムと厚さ2μmの偏光層が積層された積層体Cを得た。
そして、実施例2と同様にして、日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを、積層体C(偏光層側)とフィルムAとで両側から挟むように間に接着剤Aを介してラミネーターで貼合しながら加熱することで、偏光機能付きガラスを得た。実施例3の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス3とする。
<実施例4>
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを、積層体A(偏光層側)とフィルムAとで両側から挟むようにラミネーターで間に接着剤Aを介して貼合しながら加熱した後、非晶性PETを剥離した。更に、露出した偏光層に下記ハードコート層塗布液を押し出しコーターにより塗布し、乾燥させた後、紫外線硬化することで、偏光機能付きガラスを得た。実施例4の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス4とする。
(ハードコート層塗布液)
下記のハードコート層組成物を、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して、ハードコート層塗布液を調製した。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(NKエステルA−DPH、新中村化学工業株式会社製)
180質量部
イルガキュア184(チバ・ジャパン(株)社製) 6質量部
イルガキュア907(チバ・ジャパン(株)社製) 8質量部
ポリエーテル変性シリコーン化合物(商品名;KF−355A、信越化学工業株式会社製)
9質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸エチル 80質量部
メチルエチルケトン 100質量部
<実施例5>
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを50μmに変更した以外は、実施例2と同様にして偏光機能付きガラスを得た。実施例5の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス5とする。
<実施例6>
けん化度99.95モル%、重合度2400のPVA100質量部に、グリセリン10質量部、及び水170質量部を含浸させたものを溶融混練し、脱泡後、Tダイから金属ロール上に溶融押出し、製膜した。その後、乾燥・熱処理して、PVAフィルムを得た。得られたPVAフィルムは、平均厚さが25μm、水分率が4.4%、フィルム幅が3mであった。
次に、得られたPVAフィルムを予備膨潤、染色、湿式法による一軸延伸、固定処理、乾燥、熱処理の順番で、連続的に処理して、偏光層を作製した。
すなわち、PVAフィルムを温度30℃の水中に30秒間浸して予備膨潤し、ヨウ素濃度0.4g/リットル、ヨウ化カリウム濃度40g/リットルの温度35℃の水溶液中に3分間浸した。続いて、ホウ酸濃度4%の50℃の水溶液中でフィルムにかかる張力が700N/mの条件下で、6倍に一軸延伸を行い、ヨウ化カリウム濃度40g/リットル、ホウ酸濃度40g/リットル、塩化亜鉛濃度10g/リットルの温度30℃の水溶液中に5分間浸漬して固定処理を行った。
その後、PVAフィルムを取り出し、温度40℃で熱風乾燥し、更に温度100℃で5分間熱処理を行った。得られた偏光層は、平均厚さが13μm、偏光性能については透過率が43.0%、偏光度が99.5%、2色性比が40.1であった。
そして、偏光層の片面に、接着剤Mを介してフィルムAを貼合し、紫外線硬化することで積層体Dを得た。その後、実施例2と同様にして、日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを、積層体D(偏光層側)とフィルムAとで両側から挟むように、間に接着剤Aを介してラミネーターで貼合しながら加熱することで、偏光機能付きガラスを得た。実施例6の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス6とする。
<実施例7>
接着剤Aを下記接着剤Bに変更した以外は、実施例2と同様にして、偏光機能付きガラスを得た。実施例7の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス7とする。
(接着剤B)
アセトン 100質量部
テトラエトキシシラン(TEOS) 10質量部
アンバーリスト15(固体触媒) 2質量部
セルロースエステル(DAC、アセチル基置換度2.45)
10質量部
<実施例8>
ガラスに対して偏光層とは反対側のフィルムAをフィルムBに変更した以外は、実施例2と同様にして、偏光機能付きガラスを得た。実施例8の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス8とする。
<比較例1>
接着剤Aの代わりにアクリル系粘着剤(PSA;Pressure Sensitive Adhesive 、感圧接着剤)を用いた以外は、実施例2と同様にして、偏光機能付きガラスを得た。比較例1の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス9とする。
<比較例2>
接着剤Aの代わりに熱硬化性のエポキシ系接着剤(ダイゾーニチモリ(株)製のエポテック310)を用いた以外は、実施例2と同様にして、偏光機能付きガラスを得た。比較例2の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス10とする。
<偏光機能付きガラスの評価>
上記で作製した偏光機能付きガラス1〜10について、偏光度ムラ、曲げ耐性を評価した。表1は、偏光機能付きガラス1〜10の偏光度ムラおよび曲げ剛性についての評価結果を示している。
Figure 2014084045
なお、偏光度ムラおよび曲げ剛性についての評価の手法および評価基準は以下の通りである。
(偏光度ムラ)
作製した40cm×50cmサイズの偏光機能付きガラスを2枚準備し、50℃90%RHで24時間湿熱処理した後、23℃55%RHで24時間調湿した。その後、シャーカステン上で2枚の偏光機能付きガラスをクロスニコルに配置し、正面から観察し、目視でムラを評価した。なお、偏光度ムラについては、評価が○以上であれば問題ない。
◎:5人中0人がムラを確認できる。
○:5人中1人がムラを確認できる。
△:5人中2人がムラを確認できる。
×:5人中3人以上がムラを確認できる。
(曲げ耐性)
JIS K 5600−5−1に準じて、上記で作製した偏光機能付きガラスの曲げ耐性を測定した。すなわち、屈曲試験用の円筒形のマンドレルのサイズ(直径)を選び、選んだマンドレルの周面で曲げられたときの各ガラスのヒビ、割れを確認した。そして、ヒビや割れが起こるまで、マンドレルの直径を小さなものに変えていき、ヒビや割れを起こし始めるマンドレルの最小直径(mm)を求めた。なお、曲げ剛性については、評価が○以上であれば問題ない。
◎:マンドレルの最小直径が20mm未満。
○:マンドレルの最小直径が20mm以上、30mm未満。
×:マンドレルの最小直径が30mm以上。
表1より、実施例1〜8の偏光機能付きガラス1〜8については、偏光度ムラおよび曲げ剛性の評価がともに○以上である。これは、ガラスと偏光層との接着層として、有機−無機ハイブリッド糊(HB糊)を用いたことにより、接着層が材質の異なるガラスと偏光層(樹脂)との双方に対して良好な接着性を示し、ガラスと偏光層との密着性が向上したためと考えられる。
これに対して、比較例1〜2の偏光機能付きガラス9〜10では、偏光度ムラおよび曲げ剛性の評価がともに×となっている。これは、上記接着層がPSAまたはエポキシ樹脂では、接着層と薄膜ガラスとの接着性、接着層と偏光層との接着性を同時に向上させることができず、薄膜ガラスに対する偏光層の密着性を向上させることができないためと考えられる。
<液晶表示装置の視認性>
次に、実施例2および8の偏光機能付きガラス2および8を用いて、以下の手順で液晶表示装置(LCD)I およびIIを作製し、そのときの視認性について評価した。
(液晶表示装置の作製)
偏光機能付きガラス2および8のフィルムAの表面上に、インクジェット法によりカラーフィルタを形成し、カラーフィルタ付きガラス基板IおよびIIをそれぞれ形成した。
一方、別途準備した0.3μmのガラス基板上に、所定のパターンのマスクを介してITO(Indium Tin Oxide)をスパッタリングし、レジストパターンによるエッチングにより画素電極を形成した。さらに、画素電極上に光配向膜用ポリイミド溶液を塗布し、180℃で焼成、ラビングして光配向膜を形成した。これにより、TFT付きガラス基板を得た。
各カラーフィルタ付きガラス基板I、II上に、スペーサである球状の樹脂ボールを含有する接着剤を枠状に塗布形成した。接着剤からなる枠には、液晶層用組成物を注入するための開口部を設けた。次いで、カラーフィルタ付きガラス基板I、IIのカラーフィルタ側と、TFT付きガラス基板の配向膜側とが対向するように、枠状の接着剤を介して両基板を貼り合わせた。
なお、接着剤に含まれるスペーサであるプラスチックビーズの粒径は4.5μmとし、液晶セルのギャップを5μmとした。
得られた液晶セル内に、誘電率異方性が正である表示用液晶材料(Δn=0.08、Δε=4)を真空注入法によって注入した。表示用液晶材料を注入した後、注入口を紫外線硬化樹脂で封止して、液晶セルを得た。得られた液晶セルは、液晶分子が基板に平行に駆動するIPS方式であった。
そして、液晶セルのTFT付きガラス基板に、下記偏光板Fの剥離性の保護フィルムをはがして貼合し、カラーフィルタ付きガラス基板I、IIをそれぞれ有する液晶表示装置I、IIを作製した。
(偏光板Fの作製)
下記工程1〜4に従って、偏光層に、フィルムAおよびフィルムBを貼り合わせて偏光板Fを作製した。
工程1:前述の偏光層を、固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤溶液の貯留槽中に1〜2秒間浸漬した。
工程2:工程1でポリビニルアルコール接着剤溶液に浸漬した偏光層に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、この偏光層をフィルムAとフィルムBとで挟み込んで積層配置した。
工程3:積層物を、2つの回転するローラにて20〜30N/cmの圧力で約2m/minの速度で貼り合わせた。このとき、気泡が入らないように注意して実施した。
工程4:工程3で作製した試料を、温度80℃の乾燥機中にて5分間乾燥処理し、偏光板を作製した。
工程5:工程4で作製した偏光板のフィルムBに市販のアクリル系粘着剤を乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、110℃のオーブンで5分間乾燥して粘着層を形成し、粘着層に剥離性の保護フィルムを張り付け、偏光板Fを得た。
(液晶表示装置I、IIの評価)
上記で作製した液晶表示装置I、IIについて、黒表示させた状態で斜め方向からの視認性を目視により確認した。表2は、液晶表示装置I、IIの視認性についての評価結果を示している。
Figure 2014084045
なお、視認性の評価の基準は、以下の通りである。
◎:黒の締まりが最も良好であり、視認性が最も良好である。
○:黒の締まりが良好であり、視認性が良好である。
×:黒の締まりが良好ではなく、実用上問題があるレベルである。
表2より、液晶表示装置IIは、液晶表示装置Iに比べて、より黒の締まりがよく、視認性が良好であった。なお、液晶表示装置Iも、実用上は問題ないレベルの視認性は得られている。以上より、IPS方式の液晶表示装置において、視認性を向上させるためには、薄膜ガラスに対してカラーフィルタ側に貼り合わされるフィルムA(樹脂層)は、面内方向および厚さ方向の位相差がゼロに近いほうが望ましいと言える。
本発明の偏光機能付きガラスは、液晶表示装置に利用可能である。
1 液晶表示装置
11 基板(偏光機能付きガラス)
12 基板
13 液晶層
21 薄膜ガラス
22 接着層(第1の接着層)
23 偏光層
25 接着層(第2の接着層)
26 樹脂層

Claims (8)

  1. 薄膜ガラスと偏光層とが接着層を介して積層されており、
    前記接着層は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいることを特徴とする偏光機能付きガラス。
  2. 前記偏光層は、ポリビニルアルコールを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の偏光機能付きガラス。
  3. 前記偏光層の厚さが、10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光機能付きガラス。
  4. 前記水酸基含有高分子化合物が、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  5. 前記接着層を第1の接着層とすると、
    前記薄膜ガラスに対して前記偏光層とは反対側に、第2の接着層を介して樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  6. 前記樹脂層は、セルロース系樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載の偏光機能付きガラス。
  7. 前記樹脂層の面内位相差Roが0〜5nmであり、厚み方向の位相差Rtが−10〜10nmであることを特徴とする請求項5または6に記載の偏光機能付きガラス。
  8. 2つの基板で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    一方の基板が、請求項1から7のいずれかに記載の偏光機能付きガラスで構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
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