JPWO2013141177A1 - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

水溶液が収容される容器(10)と、容器(10)内に配置され、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極(11)と、容器(10)内に吸着電極(11)に対向するように配置された対極(12)と、吸着電極(11)と対極(12)との間に電圧を印加する直流電源(20)と、吸着電極(11)と対極(12)との間に印加する電圧の極性を切り換える切換回路(30)を備える。制御装置(40)は、直流電源(20)と切換回路(30)とを制御を制御して、吸着電極(11)を陽極とし、対極(12)を陰極として、吸着電極(11)から水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを吸着電極(11)に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1のモードを備える。これにより、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる洗浄装置を提供する。

Description

この発明は、洗浄装置および洗浄方法に関する。
従来の第1の洗浄装置として、塩化ナトリウム水溶液と塩酸水溶液とを混合して無隔膜電解槽によりpHを調整した殺菌水を製造するものがある(例えば、特開平5−237478号公報(特許文献1)参照)。
また、従来の第2の洗浄装置として、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加して、硬度成分を調整するものがある(例えば、特開2011−132678号公報(特許文献2)参照)。
上記従来の第1,第2の洗浄装置により生成されたアルカリ性水、酸性水、硬水、軟水といった機能水が衣類や食器などの洗浄に有効である。
しかしながら、上記従来の第1,第2の洗浄装置では、アルカリ性水と酸性水、または、硬水と軟水を別々に生成する必要があったり、硬水および軟水を順に生成するときに時間がかかったりするため、効率が悪いという問題がある。
そのような問題を避けるために、アルカリ性水や酸性水の電解水と、硬水または軟水を同時に生成したり、硬水と軟水を同時に生成したりしようとすると、複数の生成ユニットを準備する必要があり、装置が大型化したり、部品点数も増えたりして、コストが高くなる。
特開平5−237478号公報 特開2011−132678号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる洗浄装置および洗浄方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の洗浄装置は、
水溶液が収容される容器と、
上記容器内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極と、
上記容器内に上記吸着電極に対向するように配置された対極と、
上記吸着電極と上記対極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
上記吸着電極と上記対極との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段と、
上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する制御手段と
を備え、
上記制御手段は、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1のモードを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1のモードにおいて、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水としてアルカリ性水を生成する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第1のモードでは、陰極となる対極の表面において水の電気分解により水素ガスと水酸化物イオンが発生してpHが上昇する。したがって、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオン放出させることによって第2の機能水を生成する第2のモードを備える。
上記実施形態によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第2のモードにおいて、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させて、次の酸性水生成のために吸着電極を再生する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第2のモードでは、陰極となる対極の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することも可能になる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記第1のモードと上記第2のモードとを交互に行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する。
上記実施形態によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1のモードと第2のモードとを交互に行うことによって、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第1のモードを行った後に上記第2のモードを行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する。
上記実施形態によれば、1回の洗浄動作において、第1のモードを行った後に第2のモードを行うことによって、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(アルカリ性水)から第2の機能水(酸性水)の順に生成することで、まず第1の機能水(アルカリ性水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(酸性水)で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極から陽イオンを放出した後では、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第2のモードで洗浄動作を終了する。
上記実施形態によれば、1回の洗浄動作のシーケンスの中で、最後に第2のモードを行って動作を終了することで、吸着電極に陽イオンを吸着させておくことができるので、次回の洗浄動作において第1のモードの動作で効率よく陽イオンを放出できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記吸着電極は、最初に上記第1のモードが行われるよりも前に、上記陽イオンを吸着した状態にしている。
上記実施形態によれば、最初の立ち上げ時に第2のモードを実行して、出荷時に吸着電極に陽イオンを吸着させたり、最初の立ち上げ時に吸着電極に助剤を入れたりすることによって、吸着電極に陽イオンを吸着した状態にしておくことで、最初に装置が駆動されるときにも、第1のモードで効率よく陽イオンを放出できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記第1のモードを行うよりも前に、予備洗浄水を用いて洗浄を行う予備洗浄モードを実行する。
上記実施形態によれば、上記第1のモードが行われるよりも前に、予備洗浄水を用いて洗浄を行うことによって、上記第1のモードの実行によって得られる機能水を用いずに洗浄対象物の大きな汚れを落とすことができるので、洗浄対象物にこびりついた汚れに対して効果的に機能水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記予備洗浄モードを行う間に、上記第2のモードを実行する。
上記実施形態によれば、上記予備洗浄モードによって大きな汚れを落としている時間を利用して第2のモードを実行し、アルカリ性水を生成することができるので、予備洗浄モードが終わり次第速やかにアルカリ性水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、洗浄動作を実行していないときに上記第2のモードを実行する。
上記実施形態によれば、制御手段は、洗浄動作を実行していない時に第2のモードを実行するため、速やかにアルカリ性水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記第1のモードにおいて生成された上記第1の機能水を蓄えるタンクを備えた。
上記実施形態によれば、第1のモードにおいて生成された第1の機能水(アルカリ性水)をタンクに一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成された第1の機能水(アルカリ性水)では洗浄に必要な量が不足するような場合に、タンクに蓄えられた第1の機能水(アルカリ性水)を用いることができ、洗浄能力を向上できる。なお、第2のモードにおいて生成された第2の機能水(酸性水)をタンクに一旦蓄えてもよい。この場合、次の第2のモードにおいて生成された第2の機能水(酸性水)では除菌,殺菌に必要な量が不足するような場合に、タンクに蓄えられた第2の機能水(酸性水)を用いることができ、除菌,殺菌の能力を向上できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、
上記第1のモードにおいて、上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させることにより硬度を上昇させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを上昇させる一方、
上記第2のモードにおいて、上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させることにより硬度を低下させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを低下させる。
上記実施形態によれば、制御手段によって、第1のモードにおいて、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させることにより、アルカリ性硬水を生成することができる。一方、制御手段によって、第2のモードにおいて、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させることにより、酸性軟水を生成することができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記第1のモードにおいて、上記第1の機能水を生成する前または上記第1の機能水を生成した後、上記第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として上記第1の機能水に添加する添加手段を備えた。
上記実施形態によれば、添加手段によって、第1のモードにおいて、第1の機能水を生成する前(または第1の機能水を生成した後)、上記第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として第1の機能水に添加することによって、高い硬度の硬水またはアルカリ性硬水が得られる。例えば、水道水の硬度が低い地域では、生成する硬水またはアルカリ性硬水の硬度があまり高くできないため、硬度成分を助剤として添加することにより硬度を高くできる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
洗浄対象物を収納する洗浄槽と、
上記洗浄槽内に外部から水を供給する水供給手段と、
上記洗浄槽内の水を排水する排水手段と、
上記洗浄槽内の上記洗浄対象物に、上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として供給する機能水供給手段と
を備えた。
上記実施形態によれば、例えば食器洗い機のような洗浄装置において、洗浄対象物である食器類を収納する洗浄槽内に外部から水を水供給手段により供給して、水と洗剤とを混合した洗浄水により洗浄した後、洗浄槽内の洗浄水を排水手段により排水する。このとき、機能水供給手段によって、洗浄槽内の洗浄対象物に容器内で生成された少なくとも第1の機能水を洗浄水に添加する。これにより、洗浄効果の高い洗浄装置を実現できる。なお、洗浄水に洗浄装置により生成された第1の機能水を添加するのではなく、洗浄装置により生成された第1の機能水の全てを洗浄水として用いてもよい。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を加熱する加熱手段を備えた。
上記実施形態によれば、容器内で生成された少なくとも第1の機能水を加熱手段により加熱することで、第1の機能水(アルカリ性水)の洗浄効果を向上できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記洗浄槽内の上記洗浄水を回収する洗浄水回収手段と、
少なくとも上記機能水供給手段と上記洗浄水回収手段とを介して上記洗浄水を循環させる循環手段と
を備えた。
上記実施形態によれば、洗浄槽内の洗浄水を洗浄水回収手段により回収して、少なくとも機能水供給手段と洗浄水回収手段とを介して洗浄水を循環手段により循環させることによって、第1の機能水(アルカリ性水)として再利用することができ、洗浄効果を持続的に発揮できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記機能水供給手段は、上記洗浄槽内の上記洗浄対象物に、上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として噴射する噴射手段である。
上記実施形態によれば、洗浄槽内の洗浄対象物に容器内で生成された少なくとも第1の機能水を洗浄水として噴射する噴射手段を機能水供給手段として用いることによって、洗浄槽内の洗浄対象物に機能水を確実に当てて、洗浄効果を高めることができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記吸着電極と上記対極とが内部に配置された上記容器は、上記水溶液が流れる流水経路に配置されており、
上記水溶液が流れる上記容器内で少なくとも上記第1の機能水を生成する。
上記実施形態によれば、水溶液が流れる流水経路に配置された容器内で、水溶液が流れつつ少なくとも第1の機能水を生成することによって、連続して機能水を供給することができる。
また、この発明の洗浄方法では、
水溶液が収容される容器と、上記容器内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極と、上記容器内に上記吸着電極に対向するように配置された対極と、上記吸着電極と上記対極との間に印加するための電圧を出力する電圧印加手段と、上記吸着電極と上記対極との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段と、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する制御手段とを備えた洗浄装置を用いた洗浄方法であって、
上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1の工程と、
上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオンを放出させることによって第2の機能水を生成する第2の工程とを有し、
上記制御手段により上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記第1の工程と上記第2の工程を交互に行うと共に、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第1の工程を行った後に上記第2の工程を行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1の工程において、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水としてアルカリ性水を生成する。一方、第2の工程において、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオンを放出させることによって第2の機能水として酸性水を生成する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第1の工程では、陰極となる対極の表面において水の電気分解により水素ガスと水酸化物イオンが発生してpHが上昇し、第2の工程では、陽極となる対極の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することも可能になる。そうして、上記第1の工程と第2の工程とを交互に行うことによって、軟水、硬水、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。また、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(アルカリ性水)から第2の機能水(酸性水)の順に生成することで、まず第1の機能水(アルカリ性水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(酸性水)で除菌,殺菌するので、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極から陽イオンを放出した後に、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。したがって、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる。
以上より明らかなように、この発明によれば、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる洗浄装置および洗浄方法を実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の洗浄装置の構成を示す模式図である。 図2は上記洗浄装置のアルカリ性硬水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図3は上記洗浄装置の酸性軟水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図4Aは上記洗浄装置を用いた機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図4Bは上記洗浄装置を用いた他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図5Aはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の一例としての食器洗い機の構成を示す模式図である。 図5Bはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図5Cはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図6はこの発明の第3実施形態の洗浄装置の一例としてのドラム式洗濯機の構成を示す模式図である。
以下、この発明の洗浄装置および洗浄方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の洗浄装置の一例としての機能水生成装置の構成を示している。
この実施の形態の機能水生成装置は、図1に示すように、水溶液が収容される容器10と、容器10内に配置され、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極11と、容器10内かつ吸着電極11に対向するように配置された対極12と、吸着電極11と対極12との間に電圧を印加する電圧印加手段の一例としての直流電源20と、吸着電極11と対極12との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段の一例としての切換回路30と、直流電源20と切換回路30とを制御する制御手段の一例としての制御装置40とを備えている。
上記吸着電極11は、多孔質の炭素材料(例えば活性炭)からなり、対極12は、溶解しない電極部材であればよく、カーボンなどでもよいが、水の電気分解が生じやすい金属(例えばPt,Au,Pd,Rhの少なくとも1つの金属(または合金))が好適であり、例えばTiからなる電極の表面をPtで被覆したものでもよい。また、この実施の形態では、吸着電極11および対極12は平板状としているが、電極材料や容器の形状に応じて適宜設定すればよい。
また、上記機能水生成装置は、容器10の上側に一端が接続された第1配管L1と、容器10の下側に一端が接続された第2配管L2と、第1配管L1と第2配管L2に夫々配設された開閉弁V1,V2を有する水交換部50を備えている。
また、上記制御装置40は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなり、直流電源20の出力電圧に基づいて切換回路30を制御すると共に、水交換部50を制御する。
上記制御装置40は、図2に示すように、水交換部50を制御して、開閉弁V1を開く一方、開閉弁V2を閉じて、容器10内に水溶液を給水する。ここで、水溶液とは、水道水などの電解質を含んだ水のことであるが、この実施の形態では、水溶液は中性軟水とする。
なお、世界保健機関(WHO)の基準では、軟水の硬度は0〜60[mg/L]未満、中程度の軟水(中硬水)の硬度は60〜120[mg/L]未満、硬水の硬度は120[mg/L]以上である。ここで、硬度は次式により求められる。
硬度[mg/L]=(カルシウム量[mg/L]×2.5)+(マグネシウム量[mg/L]×4.1)
まず、吸着電極11は、最初に陽イオンが吸着された状態にしている。例えば、最初の立ち上げ時に次の第2のモードを実行して、出荷時に吸着電極11に陽イオンを吸着させたり、最初の立ち上げ時に吸着電極11に助剤を入れたりすることによって、吸着電極11に陽イオンを吸着した状態にしておくことで、最初に装置が駆動されるときにも、第1のモードで効率よく陽イオンを放出できる。
次に、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモード(第1の工程)において、直流電源20の正極を吸着電極11に接続し、直流電源20の負極を対極12に接続して、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させる。
すなわち、容器10では、陽極となる吸着電極11から水溶液中に陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出されると共に、陰極となる対極12の表面では、
2HO+2e → H↑+2OH
の反応式で表される反応が生じて、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
このとき、容器10内の水溶液中に陽極の吸着電極11から陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出されるので、機能水の一例としてのアルカリ性硬水が生成される。ここで、容器10内に注入する水溶液がある硬度の水であるとすると、容器10内では、処理前よりも硬度が大きくなったアルカリ性水が生成されることになる。
ここで、制御装置40は、直流電源20を定電流源とした場合、吸着電極11と対極12との間に印加される電圧の変化および電圧を印加してからの経過時間に基づいて、電圧印加時間を決定して、その電圧印加時間が経過したときに切換回路30とを制御して、吸着電極11と対極12との間に印加される直流電源20からの電圧を遮断することによりアルカリ性硬水の生成を終了する。
なお、上記電圧印加時間は、容器10内に蓄えられる水溶液の容積や印加する電圧や電流に応じて実験およびシミュレーションなどにより決定する。
次に、制御装置40は、図3に示すように、水交換部50を制御して、開閉弁V2を開くことにより容器10内の機能水を外部に供給する。その後、再び、制御装置40により水交換部50を制御して、開閉弁V1を開く一方、開閉弁V2を閉じて、容器10内に水溶液を給水する。
そして、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第2のモード(第2の工程)において、直流電源20の負極を吸着電極11に接続し、直流電源20の正極を対極12に接続して、吸着電極11に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図2ではCa2+のみを示す)を吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させる。
すなわち、容器10では、陰極となる吸着電極11に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図3ではCa2+のみを示す)が吸着されると共に、陽極となる対極12の表面では、
2HO → O↑+4H+4e
の反応式で表される反応が生じて、酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。
このとき、容器10内の水溶液中の陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が陰極の吸着電極11に吸着されるので、機能水の一例としての酸性軟水が生成される。ここで、容器10内に注入する水溶液がある硬度の水であるとすると、容器10内では、処理前よりも硬度が小さくなった機能水の一例としての酸性水が生成されることになる。
なお、図2では、陽極の吸着電極11に陰イオン(Clなど)が吸着し、次に第1のモードで酸性軟水を生成するとき、図3に示すように、陰極となる吸着電極11から陰イオン(Clなど)が放出される。
上記吸着電極11が水溶液中のイオンを吸着するのは、電場にしたがって荷電粒子が移動して、界面に正負の荷電粒子が対を形成して層状に並ぶという電気二重層理論による。
上記構成の機能水生成装置を用いた洗浄方法を図4Aのフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図4Aに示すステップS10において、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出する。このステップS10は、次にアルカリ性硬水を生成するための準備段階である。
次に、ステップS11に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
次に、ステップS12に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS11,S12の後は、同様の工程を複数回(図4AではN回)繰り返すことにより、アルカリ性硬水と酸性軟水を交互に連続して効率よく生成することができる。
また、上記機能水生成装置を用いた他の洗浄方法を図4Bに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図4Bに示すステップS21において、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出する。
次に、ステップS22に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS21のアルカリ性硬水は、洗浄に使わず、ステップS22の酸性軟水の生成で吸着電極11に陽イオンを吸着させるのが目的である。
上記第1回目のステップS21,S22の後は、同様の工程を複数回(図4BではN回)繰り返すことにより、酸性軟水とアルカリ性硬水を交互に連続して効率よく生成することができる。
図4A,図4Bに示したように、特別な水を使用することなく、水道水からアルカリ性硬水と酸性軟水を交互に生成することができる。
なお、図2,図3では、酸性軟水とアルカリ性硬水を生成するイオン濃度調整装置について説明したが、図2で生成されたアルカリ性硬水に対して吸着電極11と対極12との間に電気分解を生じない逆極性の電圧を印加することにより、陰極となった吸着電極11に陽イオンを吸着させて、アルカリ性軟水を生成することができる。
また、図3で生成された酸性軟水に対して吸着電極11と対極12との間に電気分解を生じない逆極性の電圧を印加することにより、陽極となった吸着電極11から陽イオンを放出させて、酸性硬水を生成することができる。
上記構成の機能水生成装置および洗浄方法によれば、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモードにおいて、吸着電極11を陽極とし、対極12を陰極として、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて第1の機能水として硬水を生成する。このとき、対極12のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極11と対極12との間に印加することにより、第1のモードではpHが上昇して、pHを調整することも可能になる。
したがって、上記機能水生成装置および洗浄方法によれば、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を生成することができる。また、軟水と硬水、または、酸性水とアルカリ性水を短時間で生成することができる。
この発明において、機能水とは、電解質を含む水溶液に電流を流すことで起きる電気化学反応によって有用な機能を獲得した水のことである。
また、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第2のモードにおいて、吸着電極11を陰極とし、対極12を陽極として、吸着電極11に水溶液中の陽イオンを吸着させて、次の硬水生成のために吸着電極11を再生する。このとき、対極12側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極11と対極12との間に印加することにより、第2のモードでは、陰極となる対極12の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することが可能になる。
また、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモードと第2のモードとを交互に行うことによって、軟水、硬水、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。
また、1回の洗浄動作において、第1のモードを行った後に第2のモードを行うことによって、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)から第2の機能水(軟水または酸性軟水)の順に生成することで、まず第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(軟水または酸性軟水)で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極11から陽イオンを放出した後では、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。
また、1回の洗浄動作のシーケンスの中で、最後に第2のモードを行って動作を終了することで、吸着電極11に陽イオンを吸着させておくことができるので、次回の洗浄動作において第1のモードの動作で効率よく陽イオンを放出できる。
また、第1のモードにおいて生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)をタンク70(図1に示す)に一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)では洗浄に必要な量が不足するような場合に、タンク70に蓄えられた第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)を用いることができ、洗浄能力を向上できる。なお、第2のモードにおいて生成された第2の機能水(軟水または酸性軟水)をタンク70に一旦蓄えてもよい。この場合、次の第2のモードにおいて生成された第2の機能水(軟水または酸性軟水)では除菌,殺菌に必要な量が不足するような場合に、タンク70に蓄えられた第2の機能水(軟水または酸性軟水)を用いることができ、除菌,殺菌の能力を向上できる。
また、上記制御装置40によって、第1のモードにおいて、吸着電極11を陽極とし、対極12を陰極として、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させることにより、アルカリ性硬水を生成することができる。一方、制御装置40によって、第2のモードにおいて、吸着電極11を陰極とし、対極12を陽極として、吸着電極11に水溶液中の陽イオンを吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させることにより、酸性軟水を生成することができる。
なお、上記機能水生成装置に添加手段の一例としての添加部60(図1に示す)を備えることによって、第1のモードにおいて、第1の機能水を生成する前(または第1の機能水を生成した後)、その第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として第1の機能水に添加することによって、高い硬度の硬水またはアルカリ性硬水が得られる。例えば、水道水の硬度が低い地域では、生成する硬水またはアルカリ性硬水の硬度があまり高くできないため、硬度成分を助剤として添加することにより硬度を高くすることができる。
〔第2実施形態〕
図5Aはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の一例としての食器洗い機の構成を示している。この第2実施形態では、第1実施形態の機能水生成装置と同様の構成の機能水生成装置を用いている。
この第2実施形態の食器洗い機は、図5Aに示すように、外部からの洗浄水(水道水)を供給する給水配管L11と、その給水配管L11に配設された水供給手段の一例としての水供給部101と、給水配管L11の一端が接続され、水供給部101から供給された洗浄水(水道水)を用いて機能水を生成する機能水生成装置102と、機能水生成装置102に一端が接続された給水配管L12と、その給水配管L12に配設された開閉弁V101と、給水配管L12の他端に接続された貯水タンク103と、貯水タンク103に一端が接続され、他端が洗浄槽100の底部に接続された往き配管L13と、貯水タンク103に一端が接続され、他端が洗浄槽100の底部に接続された戻り配管L14と、往き配管L13に配設された加熱手段の一例としての温度制御部104と、往き配管L13の温度制御部104よりも下流側に配設された循環手段の一例としての洗浄水循環ポンプ105と、洗浄槽100内の底面に設けられ、往き配管L13の他端が接続された噴射手段の一例としての噴射機構106と、洗浄槽100内の底面に設けられ、戻り配管L14の他端が接続された洗浄水回収手段の一例としての洗浄水回収部107と、戻り配管L14に配設された排水手段の一例としての排水部108と、排水部108に一端が接続された排水配管L15と、制御装置109を備えている。
上記制御装置109は、マイクロコンピュータおよび入出力回路などからなり、操作パネル(図示せず)などからの制御入力信号を受けて、水供給部101と機能水生成装置102と温度制御部104と洗浄水循環ポンプ105と噴射機構106と洗浄水回収部107および排水部108に制御出力信号を出力する。
上記構成の食器洗い機において、まず、図5Aに示すように、洗浄槽100内に洗浄対象物の食器類120などを並べて載置する。
<水道水による洗浄工程>
そして、開閉弁V101を開いて、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水110(水道水)を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射する。このとき、洗浄水(水道水)は温度制御部104により洗浄に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま噴射機構106に供給してもよい。
このとき、食器洗い機の洗浄槽100内に入れられた洗浄剤が洗浄水110(水道水)に添加されて洗浄効果を高める。
次に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄剤を含む洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
なお、この水道水による洗浄工程時に、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させてもよい。
<アルカリ性硬水による洗浄工程>
次に、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。
次に、機能水生成装置102において、容器10(図1に示す)内の洗浄水(水道水)から第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、開閉弁V101を開いて、機能水生成装置102から貯水タンク103内に供給する。その後、開閉弁V101を閉じ、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水(アルカリ性硬水)を温度制御部104で温めて、往き配管L13を介して噴射機構106に供給する。なお、機能水生成装置102において第1のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が高いアルカリ性水となる。
そうして、噴射機構106に供給された洗浄水(アルカリ性硬水)は、洗浄槽100内に洗浄対象物の食器類120に対して噴射されて、洗浄を行う。このとき、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させる。
上記洗浄水(アルカリ性硬水)を噴射して所定時間洗浄した後に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
ここで、アルカリ性硬水がタンパク質の分解に好適であるので、食器類120のタンパク汚れを除去するのに有用である。
<酸性軟水による洗浄工程>
そして、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。
次に、機能水生成装置102において、容器10内の洗浄水(水道水)から第2のモードで酸性軟水を生成した後、開閉弁V101を開いて、機能水生成装置102から貯水タンク103内に供給する。その後、開閉弁V101を閉じ、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水(酸性軟水)を温度制御部104で温めて、往き配管L13を介して噴射機構106に供給する。このとき、洗浄水(水道水)は温度制御部104により洗浄に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま噴射機構106に供給してもよい。なお、機能水生成装置102において第2のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が低い酸性水となる。
そうして、噴射機構106に供給された洗浄水(酸性軟水)を、洗浄槽100内の洗浄対象物である食器類120に対して噴射して、洗浄を行う。このとき、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させる。
次に、洗浄水(酸性軟水)を用いて所定時間洗浄した後に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
ここで、酸性軟水は、除菌、殺菌に有用であると共に、ガラスコップのウォータースポットやスケール成分の除去ができ、すすぎ効果が高い。
<乾燥工程>
次に、洗浄槽100内の洗浄対象物である食器類120を図示しない乾燥装置(温風装置やヒータなど)により乾燥させる。
上記構成の食器洗い機によれば、洗浄効果の高い食器洗い機を実現することができる。
また、機能水生成装置102により生成された機能水を温度制御部104により加熱することで、第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)の洗浄効果を向上できる。
また、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させることによって、機能水生成装置102において第1の機能水(酸性軟水)または第2の機能水(アルカリ性硬水)を洗浄水として再利用することができ、洗浄効果を持続的に発揮できる。
なお、洗浄水を循環させずに、機能水生成装置102により生成された機能水を継続的に洗浄槽100内に供給して洗浄してもよい。
また、上記洗浄槽100内の洗浄対象物に機能水生成装置102により生成された機能水を洗浄水として噴射する噴射機構106を機能水供給手段として用いることによって、洗浄槽100内の洗浄対象物に機能水を確実に当てて、洗浄効果を高めることができる。
なお、上記第2実施形態の食器洗い機では、機能水生成装置102の第1のモードで生成されたアルカリ性硬水の次に、第2のモードで酸性軟水を用いたが、機能水生成装置102において、第1のモードでアルカリ性硬水を生成する準備段階として、必ず第2のモードで酸性軟水を生成して、吸着電極11(図1に示す)にCa2+,Mg2+などの陽イオンが吸着しているものとする。
例えば、洗浄運転の開始時に第2のモードで酸性軟水を生成して、吸着電極11にCa2+,Mg2+などの陽イオンが吸着させて、第1のモードでアルカリ性硬水を生成するための準備を行い、生成した酸性軟水を捨ててもよいし、前回の洗浄運転で第2のモードで酸性軟水を生成して終了している場合、次の洗浄運転の開始時には第1のモードでアルカリ性硬水を生成するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態の食器洗い機では、洗浄水としてアルカリ性硬水と酸性軟水を順に洗浄対象物の食器類120に対して噴射したが、先に機能水生成装置102の第2のモードで酸性軟水を生成して、その生成された酸性軟水を別途用意したタンク(図示せず)に一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成されたアルカリ性硬水を先に洗浄に用いた後、タンクに蓄えられた酸性軟水を用いるようにしてもよい。これにより、アルカリ性硬水により汚れを除去した後、酸性軟水で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌およびすすぎを効果的に行うことができる。
また、上記第2実施形態の食器洗い機では、洗浄対象物の食器類に対してアルカリ性硬水と酸性軟水を1回ずつ噴射するだけでなく、交互に複数回繰り返してもよい。
また、上記食器洗い機の噴射機構は、単に洗浄水を噴射するだけでなく、回転ノズルから噴射する構造のものでもよい。
また、従来の食器洗い機では、乾燥運転時に洗浄槽内を高温にして加熱殺菌を行っていたが、この第1実施形態の食器洗い機では、酸性軟水による殺菌が行えるので、低温での乾燥運転が可能になり、省エネルギー効果が高い。
また、上記機能水生成装置102を用いた他の洗浄方法を図5Bに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図5Bに示すステップS31において、開閉弁V101を開いて、水供給部101により水道水を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の水道水(予備洗浄水)を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射することにより、洗浄対象物の食器類120の予備洗浄を行う(予備洗浄モード)。
次に、水道水による食器類120の予備洗浄が完了すると、ステップ32に進み、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
次に、ステップS33に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
次に、ステップS34に進み、酸性軟水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、再度第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS33,S34の後は、同様の工程を複数回(図5BではN回)繰り返すことにより、アルカリ性硬水と酸性軟水を交互に連続して効率よく生成することができる。
さらに、複数回同様の工程を繰り返した後、ステップS35に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
そして、ステップS36に進み、酸性軟水による洗浄の終了を以って洗浄動作を完了する。
これにより、洗浄した食器に対して酸性軟水によって殺菌を行えるため、洗浄した食器の状態を衛生的に保つことができる。
また、上記機能水生成装置102を用いた他の洗浄方法を図5Cに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、ステップ41で、開閉弁V101を開いて、水供給部101により水道水を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の水道水を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射することにより、洗浄対象物の食器類120の予備洗浄を行う。
水道水による予備洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成する。
次に、ステップ42に進み、ステップ41で洗浄に用いた水道水を排水部108によって排水して予備洗浄を終了した後、開閉弁V101を開いて、ステップ41で生成したアルカリ性硬水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、アルカリ性硬水による洗浄を行う。
また、アルカリ性硬水によって洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第2のモードで酸性軟水を生成する。
次に、ステップ43に進み、ステップ42で洗浄に用いたアルカリ性硬水を排水部108によって排水してアルカリ性硬水による洗浄を終了した後、開閉弁V101を開いて、ステップ42で生成した酸性軟水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、酸性軟水による洗浄を行う。
また、酸性軟水によって洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成する。
次に、ステップ44では、ステップ42と同様に、洗浄していた水を排水して酸性軟水による洗浄を終了した後、ステップ43で生成したアルカリ性硬水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、アルカリ性硬水による洗浄を行う。
上記ステップS43,S44の後は、同様の工程を複数回(図4BではN回)繰り返すことにより、酸性軟水とアルカリ性硬水の一方を用いて洗浄している場合に、他方を効率よく生成することができる。
さらに、複数回同様の工程を繰り返した後、ステップS45に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了した後、ステップ44で生成した酸性軟水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、酸性軟水による洗浄を行う。
そして、ステップS46に進み、酸性軟水による洗浄の終了を以って洗浄動作を完了する。
〔第3実施形態〕
図6はこの発明の第3実施形態の洗浄装置の一例としてのドラム式洗濯機の構成を示している。この第3実施形態では、第1実施形態の機能水生成装置と同様の構成の機能水生成装置を用いている。
この第3実施形態のドラム式洗濯機は、図6に示すように、洗濯機本体200内に配置された収納部210と、洗濯機本体200内かつ収納部210の側面に配置された駆動部220とを備えている。収納部210内に、回転軸を傾斜させた洗浄槽の一例としての回転ドラム211を収納している。また、洗濯機本体200内の上側かつ後面側(図6の右側)から挿入された給水配管L21を、収納部210の上側に接続している。この給水配管L21の上流側から順に、水供給手段および機能水供給手段の一例としての水供給部201と、機能水生成装置202と、加熱手段の一例としての温度制御部203を配設している。また、収納部210の下側に洗浄水回収部204を配置し、この洗浄水回収部204に排水配管L22の一端を接続している。この排水配管L22に排水手段の一例としての排水部205を配設している。
また、上記ドラム式洗濯機は、マイクロコンピュータおよび入出力回路などからなる制御装置206を備えている。この制御装置206は、操作パネル(図示せず)などからの制御入力信号を受けて、水供給部201と機能水生成装置202と温度制御部203と洗浄水回収部204と排水部205および駆動部220に制御出力信号を出力する。
上記構成のドラム式洗濯機において、まず、図6に示すように、回転ドラム211内に洗濯物230を入れる。
<アルカリ性硬水による洗濯工程>
次に、水供給部201により外部からの水道水を、給水配管L21と機能水生成装置202と温度制御部203を介して収納部210の回転ドラム211内に供給する。このとき、水道水は、温度制御部203により洗濯に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま回転ドラム211内に供給してもよい。
このとき、回転ドラム211内に入れられた洗浄剤が水道水に添加されて洗濯効果を高める。
また、機能水生成装置202において、容器10(図1に示す)内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、温度制御部203により温められたアルカリ性硬水を、給水配管L21を介して収納部210の回転ドラム211内の水道水に加える。なお、機能水生成装置202において第1のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が高いアルカリ性水となる。
次に、回転ドラム211を駆動部230により回転させて、アルカリ性硬水を添加した水道水で洗濯を行う。なお、この洗濯工程において、水道水にアルカリ性硬水を添加するのではなく、機能水生成装置202により生成した機能水(アルカリ性硬水)の全てを洗濯用として用いてもよい。また、水道水による洗濯と機能水による洗濯を別々に行ってもよい。
ここで、アルカリ性硬水がタンパク質の分解に好適であるので、洗濯物230のタンパク汚れを除去するのに有用である。
次に、洗濯動作が終了したら、回転ドラム211内の底に溜まった汚水を、排水部205により排水配管L22を介して外部に排水する。
<酸性軟水によるすすぎ工程>
次に、水供給部201により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L21を介して機能水生成装置202に供給して、回転ドラム211を回転させて、すすぎ動作を行う。
このとき、機能水生成装置202において、容器10内の水道水から第2のモードで酸性軟水を生成した後、温度制御部203により温められた酸性軟水を、給水配管L21を介して収納部210の回転ドラム211内に供給する。なお、酸性軟水は、温度制御部203により洗濯に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま回転ドラム211内に供給してもよい。
ここで、酸性軟水は、除菌、殺菌に有用である。なお、機能水生成装置202において第2のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が低い酸性水となる。
そうして、供給された機能水(酸性軟水)を用いたすすぎ動作後に、回転ドラム211内の底に溜まった水を、排水部205を開いて、排水配管L22を介して外部に排水する。
<脱水工程>
次に、排水部205を開いた状態で、回転ドラム211を高速で回転させて脱水を行い、洗濯物から絞り出された水を、排水部205と排水配管L22とを介して外部に排水する。
なお、上記ドラム式洗濯機において、洗濯工程は、洗浄水を入れ替えて複数回繰り返してもよいし、すすぎ工程と脱水工程も洗浄水を入れ替えて複数回繰り返してもよい。
上記構成の洗濯機によれば、水供給手段および機能水供給手段を兼ねる水供給部201によって、回転ドラム211内の洗浄対象物である洗濯物230に機能水生成装置202により生成された第1の機能水および第2の機能水を洗浄水として供給することによって、洗浄効果の高いドラム式洗濯機を実現することができる。
また、機能水生成装置202により生成された機能水を温度制御部203により加熱することで、第1の機能水(軟水または酸性軟水)の除菌,殺菌などの効果を向上できると共に、第2の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)の洗浄効果を向上できる。
上記第2,第3実施形態では、洗浄装置の一例として食器洗い機とドラム式洗濯機について説明したが、洗浄装置はこれに限らず、他の構成の洗浄装置にこの発明を適用してもよい。
また、この発明の洗浄装置は、省スペースで多彩な機能水の生成ができ、応用製品への組み込みが容易にできる。
また、上記第2,第3実施形態では、機能水生成装置102,202により生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)と第2の機能水(軟水または酸性軟水)を加熱手段としての温度制御部104,203により加熱したが、第1の機能水または第2の機能の一方を加熱手段より加熱してもよい。
また、上記第2,第3実施形態では、機能水生成装置102,202により第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)と第2の機能水(軟水または酸性軟水)を生成した後、洗浄に用いるようにしているが、流水経路の途中にこの発明の機能水生成装置を設けて、水溶液を流しながら機能水を生成するように構成しても構わない。これにより、連続して機能水を供給することができる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
10…容器
11…吸着電極
12…対極
20…直流電源
30…切換回路
40…制御装置
50…水交換部
60…添加部
70…タンク
100…洗浄槽
101…水供給部
102…機能水生成装置
103…貯水タンク
104…温度制御部
105…洗浄水循環ポンプ
106…噴射機構
107…洗浄水回収部
108…排水部
109…制御装置
200…洗濯機本体
201…水供給部
202…機能水生成装置
203…温度制御部
204…洗浄水回収部
205…排水部
206…制御装置
210…収納部
211…回転ドラム
220…駆動部
230…洗濯物
L1…第1配管
L2…第2配管
L11,L12…給水配管
L13…往き配管
L14…戻り配管
L15…排水配管
L21…給水配管
L22…排水配管
V1,V2,V101…開閉弁
この発明は、洗浄装置および洗浄方法に関する。
従来の第1の洗浄装置として、塩化ナトリウム水溶液と塩酸水溶液とを混合して無隔膜電解槽によりpHを調整した殺菌水を製造するものがある(例えば、特開平5−237478号公報(特許文献1)参照)。
また、従来の第2の洗浄装置として、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加して、硬度成分を調整するものがある(例えば、特開2011−132678号公報(特許文献2)参照)。
上記従来の第1,第2の洗浄装置により生成されたアルカリ性水、酸性水、硬水、軟水といった機能水が衣類や食器などの洗浄に有効である。
しかしながら、上記従来の第1,第2の洗浄装置では、アルカリ性水と酸性水、または、硬水と軟水を別々に生成する必要があったり、硬水および軟水を順に生成するときに時間がかかったりするため、効率が悪いという問題がある。
そのような問題を避けるために、アルカリ性水や酸性水の電解水と、硬水または軟水を同時に生成したり、硬水と軟水を同時に生成したりしようとすると、複数の生成ユニットを準備する必要があり、装置が大型化したり、部品点数も増えたりして、コストが高くなる。
特開平5−237478号公報 特開2011−132678号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる洗浄装置および洗浄方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の洗浄装置は、
水溶液が収容される容器と、
上記容器内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な多孔質の炭素材料からなる吸着電極と、
上記容器内に上記吸着電極に対向するように配置された対極と、
上記吸着電極と上記対極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
上記吸着電極と上記対極との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段と、
上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する制御手段と
を備え、
上記制御手段は、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1のモードを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1のモードにおいて、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水としてアルカリ性水を生成する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第1のモードでは、陰極となる対極の表面において水の電気分解により水素ガスと水酸化物イオンが発生してpHが上昇する。したがって、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオン放出させることによって第2の機能水を生成する第2のモードを備える。
上記実施形態によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第2のモードにおいて、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させて、次の酸性水生成のために吸着電極を再生する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第2のモードでは、陰極となる対極の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することも可能になる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記第1のモードと上記第2のモードとを交互に行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する。
上記実施形態によれば、制御手段により電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1のモードと第2のモードとを交互に行うことによって、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第1のモードを行った後に上記第2のモードを行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する。
上記実施形態によれば、1回の洗浄動作において、第1のモードを行った後に第2のモードを行うことによって、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(アルカリ性水)から第2の機能水(酸性水)の順に生成することで、まず第1の機能水(アルカリ性水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(酸性水)で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極から陽イオンを放出した後では、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第2のモードで洗浄動作を終了する。
上記実施形態によれば、1回の洗浄動作のシーケンスの中で、最後に第2のモードを行って動作を終了することで、吸着電極に陽イオンを吸着させておくことができるので、次回の洗浄動作において第1のモードの動作で効率よく陽イオンを放出できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記吸着電極は、最初に上記第1のモードが行われるよりも前に、上記陽イオンを吸着した状態にしている。
上記実施形態によれば、最初の立ち上げ時に第2のモードを実行して、出荷時に吸着電極に陽イオンを吸着させたり、最初の立ち上げ時に吸着電極に助剤を入れたりすることによって、吸着電極に陽イオンを吸着した状態にしておくことで、最初に装置が駆動されるときにも、第1のモードで効率よく陽イオンを放出できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記第1のモードを行うよりも前に、予備洗浄水を用いて洗浄を行う予備洗浄モードを実行する。
上記実施形態によれば、上記第1のモードが行われるよりも前に、予備洗浄水を用いて洗浄を行うことによって、上記第1のモードの実行によって得られる機能水を用いずに洗浄対象物の大きな汚れを落とすことができるので、洗浄対象物にこびりついた汚れに対して効果的に機能水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、上記予備洗浄モードを行う間に、上記第2のモードを実行する。
上記実施形態によれば、上記予備洗浄モードによって大きな汚れを落としている時間を利用して第2のモードを実行し、アルカリ性水を生成することができるので、予備洗浄モードが終わり次第速やかにアルカリ性水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、洗浄動作を実行していないときに上記第2のモードを実行する。
上記実施形態によれば、制御手段は、洗浄動作を実行していない時に第2のモードを実行するため、速やかにアルカリ性水による洗浄を行うことができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記第1のモードにおいて生成された上記第1の機能水を蓄えるタンクを備えた。
上記実施形態によれば、第1のモードにおいて生成された第1の機能水(アルカリ性水)をタンクに一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成された第1の機能水(アルカリ性水)では洗浄に必要な量が不足するような場合に、タンクに蓄えられた第1の機能水(アルカリ性水)を用いることができ、洗浄能力を向上できる。なお、第2のモードにおいて生成された第2の機能水(酸性水)をタンクに一旦蓄えてもよい。この場合、次の第2のモードにおいて生成された第2の機能水(酸性水)では除菌,殺菌に必要な量が不足するような場合に、タンクに蓄えられた第2の機能水(酸性水)を用いることができ、除菌,殺菌の能力を向上できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記制御手段は、
上記第1のモードにおいて、上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させることにより硬度を上昇させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを上昇させる一方、
上記第2のモードにおいて、上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させることにより硬度を低下させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを低下させる。
上記実施形態によれば、制御手段によって、第1のモードにおいて、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させることにより、アルカリ性硬水を生成することができる。一方、制御手段によって、第2のモードにおいて、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させることにより、酸性軟水を生成することができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記第1のモードにおいて、上記第1の機能水を生成する前または上記第1の機能水を生成した後、上記第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として上記第1の機能水に添加する添加手段を備えた。
上記実施形態によれば、添加手段によって、第1のモードにおいて、第1の機能水を生成する前(または第1の機能水を生成した後)、上記第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として第1の機能水に添加することによって、高い硬度の硬水またはアルカリ性硬水が得られる。例えば、水道水の硬度が低い地域では、生成する硬水またはアルカリ性硬水の硬度があまり高くできないため、硬度成分を助剤として添加することにより硬度を高くできる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
洗浄対象物を収納する洗浄槽と、
上記洗浄槽内に外部から水を供給する水供給手段と、
上記洗浄槽内の水を排水する排水手段と、
上記洗浄槽内の上記洗浄対象物に、上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として供給する機能水供給手段と
を備えた。
上記実施形態によれば、例えば食器洗い機のような洗浄装置において、洗浄対象物である食器類を収納する洗浄槽内に外部から水を水供給手段により供給して、水と洗剤とを混合した洗浄水により洗浄した後、洗浄槽内の洗浄水を排水手段により排水する。このとき、機能水供給手段によって、洗浄槽内の洗浄対象物に容器内で生成された少なくとも第1の機能水を洗浄水に添加する。これにより、洗浄効果の高い洗浄装置を実現できる。なお、洗浄水に洗浄装置により生成された第1の機能水を添加するのではなく、洗浄装置により生成された第1の機能水の全てを洗浄水として用いてもよい。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を加熱する加熱手段を備えた。
上記実施形態によれば、容器内で生成された少なくとも第1の機能水を加熱手段により加熱することで、第1の機能水(アルカリ性水)の洗浄効果を向上できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記洗浄槽内の上記洗浄水を回収する洗浄水回収手段と、
少なくとも上記機能水供給手段と上記洗浄水回収手段とを介して上記洗浄水を循環させる循環手段と
を備えた。
上記実施形態によれば、洗浄槽内の洗浄水を洗浄水回収手段により回収して、少なくとも機能水供給手段と洗浄水回収手段とを介して洗浄水を循環手段により循環させることによって、第1の機能水(アルカリ性水)として再利用することができ、洗浄効果を持続的に発揮できる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記機能水供給手段は、上記洗浄槽内の上記洗浄対象物に、上記容器内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として噴射する噴射手段である。
上記実施形態によれば、洗浄槽内の洗浄対象物に容器内で生成された少なくとも第1の機能水を洗浄水として噴射する噴射手段を機能水供給手段として用いることによって、洗浄槽内の洗浄対象物に機能水を確実に当てて、洗浄効果を高めることができる。
また、一実施形態の洗浄装置では、
上記吸着電極と上記対極とが内部に配置された上記容器は、上記水溶液が流れる流水経路に配置されており、
上記水溶液が流れる上記容器内で少なくとも上記第1の機能水を生成する。
上記実施形態によれば、水溶液が流れる流水経路に配置された容器内で、水溶液が流れつつ少なくとも第1の機能水を生成することによって、連続して機能水を供給することができる。
また、この発明の洗浄方法では、
水溶液が収容される容器と、上記容器内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な多孔質の炭素材料からなる吸着電極と、上記容器内に上記吸着電極に対向するように配置された対極と、上記吸着電極と上記対極との間に印加するための電圧を出力する電圧印加手段と、上記吸着電極と上記対極との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段と、上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御する制御手段とを備えた洗浄装置を用いた洗浄方法であって、
上記吸着電極を陽極とし、上記対極を陰極として、上記吸着電極から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1の工程と、
上記吸着電極を陰極とし、上記対極を陽極として、上記吸着電極に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオンを放出させることによって第2の機能水を生成する第2の工程とを有し、
上記制御手段により上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御して、上記第1の工程と上記第2の工程を交互に行うと共に、
上記制御手段は、1回の洗浄動作において、上記第1の工程を行った後に上記第2の工程を行うように上記電圧印加手段と上記極性切換手段とを制御することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、電圧印加手段と極性切換手段とを制御して、第1の工程において、吸着電極を陽極とし、対極を陰極として、吸着電極から水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極に吸着させることによって第1の機能水としてアルカリ性水を生成する。一方、第2の工程において、吸着電極を陰極とし、対極を陽極として、吸着電極に水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極から上記水溶液中に陰イオンを放出させることによって第2の機能水として酸性水を生成する。このとき、対極側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極と対極との間に印加することにより、第1の工程では、陰極となる対極の表面において水の電気分解により水素ガスと水酸化物イオンが発生してpHが上昇し、第2の工程では、陽極となる対極の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することも可能になる。そうして、上記第1の工程と第2の工程とを交互に行うことによって、軟水、硬水、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。また、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(アルカリ性水)から第2の機能水(酸性水)の順に生成することで、まず第1の機能水(アルカリ性水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(酸性水)で除菌,殺菌するので、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極から陽イオンを放出した後に、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。したがって、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる。
以上より明らかなように、この発明によれば、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を効率よく生成できる洗浄装置および洗浄方法を実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の洗浄装置の構成を示す模式図である。 図2は上記洗浄装置のアルカリ性硬水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図3は上記洗浄装置の酸性軟水を生成するときの反応を説明するための模式図である。 図4Aは上記洗浄装置を用いた機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図4Bは上記洗浄装置を用いた他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図5Aはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の一例としての食器洗い機の構成を示す模式図である。 図5Bはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図5Cはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の他の機能水生成方法を説明するフローチャートである。 図6はこの発明の第3実施形態の洗浄装置の一例としてのドラム式洗濯機の構成を示す模式図である。
以下、この発明の洗浄装置および洗浄方法を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の洗浄装置の一例としての機能水生成装置の構成を示している。
この実施の形態の機能水生成装置は、図1に示すように、水溶液が収容される容器10と、容器10内に配置され、水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極11と、容器10内かつ吸着電極11に対向するように配置された対極12と、吸着電極11と対極12との間に電圧を印加する電圧印加手段の一例としての直流電源20と、吸着電極11と対極12との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段の一例としての切換回路30と、直流電源20と切換回路30とを制御する制御手段の一例としての制御装置40とを備えている。
上記吸着電極11は、多孔質の炭素材料(例えば活性炭)からなり、対極12は、溶解しない電極部材であればよく、カーボンなどでもよいが、水の電気分解が生じやすい金属(例えばPt,Au,Pd,Rhの少なくとも1つの金属(または合金))が好適であり、例えばTiからなる電極の表面をPtで被覆したものでもよい。また、この実施の形態では、吸着電極11および対極12は平板状としているが、電極材料や容器の形状に応じて適宜設定すればよい。
また、上記機能水生成装置は、容器10の上側に一端が接続された第1配管L1と、容器10の下側に一端が接続された第2配管L2と、第1配管L1と第2配管L2に夫々配設された開閉弁V1,V2を有する水交換部50を備えている。
また、上記制御装置40は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなり、直流電源20の出力電圧に基づいて切換回路30を制御すると共に、水交換部50を制御する。
上記制御装置40は、図2に示すように、水交換部50を制御して、開閉弁V1を開く一方、開閉弁V2を閉じて、容器10内に水溶液を給水する。ここで、水溶液とは、水道水などの電解質を含んだ水のことであるが、この実施の形態では、水溶液は中性軟水とする。
なお、世界保健機関(WHO)の基準では、軟水の硬度は0〜60[mg/L]未満、中程度の軟水(中硬水)の硬度は60〜120[mg/L]未満、硬水の硬度は120[mg/L]以上である。ここで、硬度は次式により求められる。
硬度[mg/L]=(カルシウム量[mg/L]×2.5)+(マグネシウム量[mg/L]×4.1)
まず、吸着電極11は、最初に陽イオンが吸着された状態にしている。例えば、最初の立ち上げ時に次の第2のモードを実行して、出荷時に吸着電極11に陽イオンを吸着させたり、最初の立ち上げ時に吸着電極11に助剤を入れたりすることによって、吸着電極11に陽イオンを吸着した状態にしておくことで、最初に装置が駆動されるときにも、第1のモードで効率よく陽イオンを放出できる。
次に、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモード(第1の工程)において、直流電源20の正極を吸着電極11に接続し、直流電源20の負極を対極12に接続して、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させる。
すなわち、容器10では、陽極となる吸着電極11から水溶液中に陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出されると共に、陰極となる対極12の表面では、
2HO+2e → H↑+2OH
の反応式で表される反応が生じて、水素ガス(H)と水酸化物イオン(OH)が発生する。
このとき、容器10内の水溶液中に陽極の吸着電極11から陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が放出されるので、機能水の一例としてのアルカリ性硬水が生成される。ここで、容器10内に注入する水溶液がある硬度の水であるとすると、容器10内では、処理前よりも硬度が大きくなったアルカリ性水が生成されることになる。
ここで、制御装置40は、直流電源20を定電流源とした場合、吸着電極11と対極12との間に印加される電圧の変化および電圧を印加してからの経過時間に基づいて、電圧印加時間を決定して、その電圧印加時間が経過したときに切換回路30とを制御して、吸着電極11と対極12との間に印加される直流電源20からの電圧を遮断することによりアルカリ性硬水の生成を終了する。
なお、上記電圧印加時間は、容器10内に蓄えられる水溶液の容積や印加する電圧や電流に応じて実験およびシミュレーションなどにより決定する。
次に、制御装置40は、図3に示すように、水交換部50を制御して、開閉弁V2を開くことにより容器10内の機能水を外部に供給する。その後、再び、制御装置40により水交換部50を制御して、開閉弁V1を開く一方、開閉弁V2を閉じて、容器10内に水溶液を給水する。
そして、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第2のモード(第2の工程)において、直流電源20の負極を吸着電極11に接続し、直流電源20の正極を対極12に接続して、吸着電極11に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図2ではCa2+のみを示す)を吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させる。
すなわち、容器10では、陰極となる吸着電極11に水溶液中のCa2+,Mg2+などの陽イオン(図3ではCa2+のみを示す)が吸着されると共に、陽極となる対極12の表面では、
2HO → O↑+4H+4e
の反応式で表される反応が生じて、酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。
このとき、容器10内の水溶液中の陽イオン(Ca2+,Mg2+など)が陰極の吸着電極11に吸着されるので、機能水の一例としての酸性軟水が生成される。ここで、容器10内に注入する水溶液がある硬度の水であるとすると、容器10内では、処理前よりも硬度が小さくなった機能水の一例としての酸性水が生成されることになる。
なお、図2では、陽極の吸着電極11に陰イオン(Clなど)が吸着し、次に第1のモードで酸性軟水を生成するとき、図3に示すように、陰極となる吸着電極11から陰イオン(Clなど)が放出される。
上記吸着電極11が水溶液中のイオンを吸着するのは、電場にしたがって荷電粒子が移動して、界面に正負の荷電粒子が対を形成して層状に並ぶという電気二重層理論による。
上記構成の機能水生成装置を用いた洗浄方法を図4Aのフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図4Aに示すステップS10において、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出する。このステップS10は、次にアルカリ性硬水を生成するための準備段階である。
次に、ステップS11に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
次に、ステップS12に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS11,S12の後は、同様の工程を複数回(図4AではN回)繰り返すことにより、アルカリ性硬水と酸性軟水を交互に連続して効率よく生成することができる。
また、上記機能水生成装置を用いた他の洗浄方法を図4Bに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図4Bに示すステップS21において、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出する。
次に、ステップS22に進み、機能水生成装置の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS21のアルカリ性硬水は、洗浄に使わず、ステップS22の酸性軟水の生成で吸着電極11に陽イオンを吸着させるのが目的である。
上記第1回目のステップS21,S22の後は、同様の工程を複数回(図4BではN回)繰り返すことにより、酸性軟水とアルカリ性硬水を交互に連続して効率よく生成することができる。
図4A,図4Bに示したように、特別な水を使用することなく、水道水からアルカリ性硬水と酸性軟水を交互に生成することができる。
なお、図2,図3では、酸性軟水とアルカリ性硬水を生成するイオン濃度調整装置について説明したが、図2で生成されたアルカリ性硬水に対して吸着電極11と対極12との間に電気分解を生じない逆極性の電圧を印加することにより、陰極となった吸着電極11に陽イオンを吸着させて、アルカリ性軟水を生成することができる。
また、図3で生成された酸性軟水に対して吸着電極11と対極12との間に電気分解を生じない逆極性の電圧を印加することにより、陽極となった吸着電極11から陽イオンを放出させて、酸性硬水を生成することができる。
上記構成の機能水生成装置および洗浄方法によれば、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモードにおいて、吸着電極11を陽極とし、対極12を陰極として、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて第1の機能水として硬水を生成する。このとき、対極12のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極11と対極12との間に印加することにより、第1のモードではpHが上昇して、pHを調整することも可能になる。
したがって、上記機能水生成装置および洗浄方法によれば、簡単な構成で硬度調整やpH調整をした機能水を生成することができる。また、軟水と硬水、または、酸性水とアルカリ性水を短時間で生成することができる。
この発明において、機能水とは、電解質を含む水溶液に電流を流すことで起きる電気化学反応によって有用な機能を獲得した水のことである。
また、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第2のモードにおいて、吸着電極11を陰極とし、対極12を陽極として、吸着電極11に水溶液中の陽イオンを吸着させて、次の硬水生成のために吸着電極11を再生する。このとき、対極12側のみで水の電気分解が起こる電圧を吸着電極11と対極12との間に印加することにより、第2のモードでは、陰極となる対極12の表面において水の電気分解により酸素ガスと水素イオンが発生してpHが低下し、pHを調整することが可能になる。
また、制御装置40により直流電源20と切換回路30とを制御して、第1のモードと第2のモードとを交互に行うことによって、軟水、硬水、酸性水、アルカリ性水を効率よく生成できる。
また、1回の洗浄動作において、第1のモードを行った後に第2のモードを行うことによって、1回の洗浄動作のシーケンスの中で第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)から第2の機能水(軟水または酸性軟水)の順に生成することで、まず第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)により例えば洗浄対象のたんぱく汚れを除去した後、第2の機能水(軟水または酸性軟水)で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌を効果的に行うことができる。また、第1のモードにおいて吸着電極11から陽イオンを放出した後では、陽イオンを吸着する第2のモードを効率よく行うことができる。
また、1回の洗浄動作のシーケンスの中で、最後に第2のモードを行って動作を終了することで、吸着電極11に陽イオンを吸着させておくことができるので、次回の洗浄動作において第1のモードの動作で効率よく陽イオンを放出できる。
また、第1のモードにおいて生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)をタンク70(図1に示す)に一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)では洗浄に必要な量が不足するような場合に、タンク70に蓄えられた第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)を用いることができ、洗浄能力を向上できる。なお、第2のモードにおいて生成された第2の機能水(軟水または酸性軟水)をタンク70に一旦蓄えてもよい。この場合、次の第2のモードにおいて生成された第2の機能水(軟水または酸性軟水)では除菌,殺菌に必要な量が不足するような場合に、タンク70に蓄えられた第2の機能水(軟水または酸性軟水)を用いることができ、除菌,殺菌の能力を向上できる。
また、上記制御装置40によって、第1のモードにおいて、吸着電極11を陽極とし、対極12を陰極として、吸着電極11から水溶液中に陽イオンを放出させて硬度を上昇させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを上昇させることにより、アルカリ性硬水を生成することができる。一方、制御装置40によって、第2のモードにおいて、吸着電極11を陰極とし、対極12を陽極として、吸着電極11に水溶液中の陽イオンを吸着させて硬度を低下させると共に、水溶液を電気分解することにより水溶液のpHを低下させることにより、酸性軟水を生成することができる。
なお、上記機能水生成装置に添加手段の一例としての添加部60(図1に示す)を備えることによって、第1のモードにおいて、第1の機能水を生成する前(または第1の機能水を生成した後)、その第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として第1の機能水に添加することによって、高い硬度の硬水またはアルカリ性硬水が得られる。例えば、水道水の硬度が低い地域では、生成する硬水またはアルカリ性硬水の硬度があまり高くできないため、硬度成分を助剤として添加することにより硬度を高くすることができる。
〔第2実施形態〕
図5Aはこの発明の第2実施形態の洗浄装置の一例としての食器洗い機の構成を示している。この第2実施形態では、第1実施形態の機能水生成装置と同様の構成の機能水生成装置を用いている。
この第2実施形態の食器洗い機は、図5Aに示すように、外部からの洗浄水(水道水)を供給する給水配管L11と、その給水配管L11に配設された水供給手段の一例としての水供給部101と、給水配管L11の一端が接続され、水供給部101から供給された洗浄水(水道水)を用いて機能水を生成する機能水生成装置102と、機能水生成装置102に一端が接続された給水配管L12と、その給水配管L12に配設された開閉弁V101と、給水配管L12の他端に接続された貯水タンク103と、貯水タンク103に一端が接続され、他端が洗浄槽100の底部に接続された往き配管L13と、貯水タンク103に一端が接続され、他端が洗浄槽100の底部に接続された戻り配管L14と、往き配管L13に配設された加熱手段の一例としての温度制御部104と、往き配管L13の温度制御部104よりも下流側に配設された循環手段の一例としての洗浄水循環ポンプ105と、洗浄槽100内の底面に設けられ、往き配管L13の他端が接続された噴射手段の一例としての噴射機構106と、洗浄槽100内の底面に設けられ、戻り配管L14の他端が接続された洗浄水回収手段の一例としての洗浄水回収部107と、戻り配管L14に配設された排水手段の一例としての排水部108と、排水部108に一端が接続された排水配管L15と、制御装置109を備えている。
上記制御装置109は、マイクロコンピュータおよび入出力回路などからなり、操作パネル(図示せず)などからの制御入力信号を受けて、水供給部101と機能水生成装置102と温度制御部104と洗浄水循環ポンプ105と噴射機構106と洗浄水回収部107および排水部108に制御出力信号を出力する。
上記構成の食器洗い機において、まず、図5Aに示すように、洗浄槽100内に洗浄対象物の食器類120などを並べて載置する。
<水道水による洗浄工程>
そして、開閉弁V101を開いて、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水110(水道水)を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射する。このとき、洗浄水(水道水)は温度制御部104により洗浄に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま噴射機構106に供給してもよい。
このとき、食器洗い機の洗浄槽100内に入れられた洗浄剤が洗浄水110(水道水)に添加されて洗浄効果を高める。
次に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄剤を含む洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
なお、この水道水による洗浄工程時に、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させてもよい。
<アルカリ性硬水による洗浄工程>
次に、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。
次に、機能水生成装置102において、容器10(図1に示す)内の洗浄水(水道水)から第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、開閉弁V101を開いて、機能水生成装置102から貯水タンク103内に供給する。その後、開閉弁V101を閉じ、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水(アルカリ性硬水)を温度制御部104で温めて、往き配管L13を介して噴射機構106に供給する。なお、機能水生成装置102において第1のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が高いアルカリ性水となる。
そうして、噴射機構106に供給された洗浄水(アルカリ性硬水)は、洗浄槽100内に洗浄対象物の食器類120に対して噴射されて、洗浄を行う。このとき、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させる。
上記洗浄水(アルカリ性硬水)を噴射して所定時間洗浄した後に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
ここで、アルカリ性硬水がタンパク質の分解に好適であるので、食器類120のタンパク汚れを除去するのに有用である。
<酸性軟水による洗浄工程>
そして、水供給部101により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。
次に、機能水生成装置102において、容器10内の洗浄水(水道水)から第2のモードで酸性軟水を生成した後、開閉弁V101を開いて、機能水生成装置102から貯水タンク103内に供給する。その後、開閉弁V101を閉じ、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の洗浄水(酸性軟水)を温度制御部104で温めて、往き配管L13を介して噴射機構106に供給する。このとき、洗浄水(水道水)は温度制御部104により洗浄に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま噴射機構106に供給してもよい。なお、機能水生成装置102において第2のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が低い酸性水となる。
そうして、噴射機構106に供給された洗浄水(酸性軟水)を、洗浄槽100内の洗浄対象物である食器類120に対して噴射して、洗浄を行う。このとき、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させる。
次に、洗浄水(酸性軟水)を用いて所定時間洗浄した後に、洗浄槽100内の底に溜まった洗浄水を、排水部108により戻り配管L14と排水配管L15とを介して外部に排水する。
ここで、酸性軟水は、除菌、殺菌に有用であると共に、ガラスコップのウォータースポットやスケール成分の除去ができ、すすぎ効果が高い。
<乾燥工程>
次に、洗浄槽100内の洗浄対象物である食器類120を図示しない乾燥装置(温風装置やヒータなど)により乾燥させる。
上記構成の食器洗い機によれば、洗浄効果の高い食器洗い機を実現することができる。
また、機能水生成装置102により生成された機能水を温度制御部104により加熱することで、第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)の洗浄効果を向上できる。
また、洗浄槽100内の洗浄水を洗浄水回収部107により回収して、洗浄水循環ポンプ105によって、貯水タンク103と温度制御部104と噴射機構106と洗浄水回収部107とを介して洗浄水を循環させることによって、機能水生成装置102において第1の機能水(酸性軟水)または第2の機能水(アルカリ性硬水)を洗浄水として再利用することができ、洗浄効果を持続的に発揮できる。
なお、洗浄水を循環させずに、機能水生成装置102により生成された機能水を継続的に洗浄槽100内に供給して洗浄してもよい。
また、上記洗浄槽100内の洗浄対象物に機能水生成装置102により生成された機能水を洗浄水として噴射する噴射機構106を機能水供給手段として用いることによって、洗浄槽100内の洗浄対象物に機能水を確実に当てて、洗浄効果を高めることができる。
なお、上記第2実施形態の食器洗い機では、機能水生成装置102の第1のモードで生成されたアルカリ性硬水の次に、第2のモードで酸性軟水を用いたが、機能水生成装置102において、第1のモードでアルカリ性硬水を生成する準備段階として、必ず第2のモードで酸性軟水を生成して、吸着電極11(図1に示す)にCa2+,Mg2+などの陽イオンが吸着しているものとする。
例えば、洗浄運転の開始時に第2のモードで酸性軟水を生成して、吸着電極11にCa2+,Mg2+などの陽イオンが吸着させて、第1のモードでアルカリ性硬水を生成するための準備を行い、生成した酸性軟水を捨ててもよいし、前回の洗浄運転で第2のモードで酸性軟水を生成して終了している場合、次の洗浄運転の開始時には第1のモードでアルカリ性硬水を生成するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態の食器洗い機では、洗浄水としてアルカリ性硬水と酸性軟水を順に洗浄対象物の食器類120に対して噴射したが、先に機能水生成装置102の第2のモードで酸性軟水を生成して、その生成された酸性軟水を別途用意したタンク(図示せず)に一旦蓄えることによって、次の第1のモードにおいて生成されたアルカリ性硬水を先に洗浄に用いた後、タンクに蓄えられた酸性軟水を用いるようにしてもよい。これにより、アルカリ性硬水により汚れを除去した後、酸性軟水で除菌,殺菌することで、洗浄と除菌,殺菌およびすすぎを効果的に行うことができる。
また、上記第2実施形態の食器洗い機では、洗浄対象物の食器類に対してアルカリ性硬水と酸性軟水を1回ずつ噴射するだけでなく、交互に複数回繰り返してもよい。
また、上記食器洗い機の噴射機構は、単に洗浄水を噴射するだけでなく、回転ノズルから噴射する構造のものでもよい。
また、従来の食器洗い機では、乾燥運転時に洗浄槽内を高温にして加熱殺菌を行っていたが、この第1実施形態の食器洗い機では、酸性軟水による殺菌が行えるので、低温での乾燥運転が可能になり、省エネルギー効果が高い。
また、上記機能水生成装置102を用いた他の洗浄方法を図5Bに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、図5Bに示すステップS31において、開閉弁V101を開いて、水供給部101により水道水を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の水道水(予備洗浄水)を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射することにより、洗浄対象物の食器類120の予備洗浄を行う(予備洗浄モード)。
次に、水道水による食器類120の予備洗浄が完了すると、ステップ32に進み、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
次に、ステップS33に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
次に、ステップS34に進み、酸性軟水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、再度第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、容器10からアルカリ性硬水を排出して、排出したアルカリ性硬水を洗浄に利用する。
この第1回目のステップS33,S34の後は、同様の工程を複数回(図5BではN回)繰り返すことにより、アルカリ性硬水と酸性軟水を交互に連続して効率よく生成することができる。
さらに、複数回同様の工程を繰り返した後、ステップS35に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了して、機能水生成装置102の容器10内に水溶液として水道水を注入し、第2のモードで酸性軟水を生成した後、容器10から酸性軟水を排出して、排出した酸性軟水を洗浄に利用する。
そして、ステップS36に進み、酸性軟水による洗浄の終了を以って洗浄動作を完了する。
これにより、洗浄した食器に対して酸性軟水によって殺菌を行えるため、洗浄した食器の状態を衛生的に保つことができる。
また、上記機能水生成装置102を用いた他の洗浄方法を図5Cに示すフローチャートに従って説明する。
この洗浄方法では、処理がスタートすると、ステップ41で、開閉弁V101を開いて、水供給部101により水道水を、給水配管L11と機能水生成装置102と給水配管L12と開閉弁V101を介して貯水タンク103に供給する。
次に、開閉弁V101を閉じて、洗浄水循環ポンプ105を動作させて、貯水タンク103内の水道水を温度制御部104で温めて、噴射機構106から洗浄槽100内の洗浄対象物の食器類120に対して噴射することにより、洗浄対象物の食器類120の予備洗浄を行う。
水道水による予備洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成する。
次に、ステップ42に進み、ステップ41で洗浄に用いた水道水を排水部108によって排水して予備洗浄を終了した後、開閉弁V101を開いて、ステップ41で生成したアルカリ性硬水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、アルカリ性硬水による洗浄を行う。
また、アルカリ性硬水によって洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第2のモードで酸性軟水を生成する。
次に、ステップ43に進み、ステップ42で洗浄に用いたアルカリ性硬水を排水部108によって排水してアルカリ性硬水による洗浄を終了した後、開閉弁V101を開いて、ステップ42で生成した酸性軟水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、酸性軟水による洗浄を行う。
また、酸性軟水によって洗浄を行っている間、水供給部101により水道水を、給水配管L11を介して機能水生成装置102に供給する。この機能水生成装置102において、容器10内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成する。
次に、ステップ44では、ステップ42と同様に、洗浄していた水を排水して酸性軟水による洗浄を終了した後、ステップ43で生成したアルカリ性硬水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、アルカリ性硬水による洗浄を行う。
上記ステップS43,S44の後は、同様の工程を複数回(図4BではN回)繰り返すことにより、酸性軟水とアルカリ性硬水の一方を用いて洗浄している場合に、他方を効率よく生成することができる。
さらに、複数回同様の工程を繰り返した後、ステップS45に進み、アルカリ性硬水による洗浄を終了した後、ステップ44で生成した酸性軟水を貯水タンク103に供給し、再度開閉弁V101を閉じて、酸性軟水による洗浄を行う。
そして、ステップS46に進み、酸性軟水による洗浄の終了を以って洗浄動作を完了する。
〔第3実施形態〕
図6はこの発明の第3実施形態の洗浄装置の一例としてのドラム式洗濯機の構成を示している。この第3実施形態では、第1実施形態の機能水生成装置と同様の構成の機能水生成装置を用いている。
この第3実施形態のドラム式洗濯機は、図6に示すように、洗濯機本体200内に配置された収納部210と、洗濯機本体200内かつ収納部210の側面に配置された駆動部220とを備えている。収納部210内に、回転軸を傾斜させた洗浄槽の一例としての回転ドラム211を収納している。また、洗濯機本体200内の上側かつ後面側(図6の右側)から挿入された給水配管L21を、収納部210の上側に接続している。この給水配管L21の上流側から順に、水供給手段および機能水供給手段の一例としての水供給部201と、機能水生成装置202と、加熱手段の一例としての温度制御部203を配設している。また、収納部210の下側に洗浄水回収部204を配置し、この洗浄水回収部204に排水配管L22の一端を接続している。この排水配管L22に排水手段の一例としての排水部205を配設している。
また、上記ドラム式洗濯機は、マイクロコンピュータおよび入出力回路などからなる制御装置206を備えている。この制御装置206は、操作パネル(図示せず)などからの制御入力信号を受けて、水供給部201と機能水生成装置202と温度制御部203と洗浄水回収部204と排水部205および駆動部220に制御出力信号を出力する。
上記構成のドラム式洗濯機において、まず、図6に示すように、回転ドラム211内に洗濯物230を入れる。
<アルカリ性硬水による洗濯工程>
次に、水供給部201により外部からの水道水を、給水配管L21と機能水生成装置202と温度制御部203を介して収納部210の回転ドラム211内に供給する。このとき、水道水は、温度制御部203により洗濯に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま回転ドラム211内に供給してもよい。
このとき、回転ドラム211内に入れられた洗浄剤が水道水に添加されて洗濯効果を高める。
また、機能水生成装置202において、容器10(図1に示す)内の水道水から第1のモードでアルカリ性硬水を生成した後、温度制御部203により温められたアルカリ性硬水を、給水配管L21を介して収納部210の回転ドラム211内の水道水に加える。なお、機能水生成装置202において第1のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が高いアルカリ性水となる。
次に、回転ドラム211を駆動部230により回転させて、アルカリ性硬水を添加した水道水で洗濯を行う。なお、この洗濯工程において、水道水にアルカリ性硬水を添加するのではなく、機能水生成装置202により生成した機能水(アルカリ性硬水)の全てを洗濯用として用いてもよい。また、水道水による洗濯と機能水による洗濯を別々に行ってもよい。
ここで、アルカリ性硬水がタンパク質の分解に好適であるので、洗濯物230のタンパク汚れを除去するのに有用である。
次に、洗濯動作が終了したら、回転ドラム211内の底に溜まった汚水を、排水部205により排水配管L22を介して外部に排水する。
<酸性軟水によるすすぎ工程>
次に、水供給部201により外部からの洗浄水(水道水)を、給水配管L21を介して機能水生成装置202に供給して、回転ドラム211を回転させて、すすぎ動作を行う。
このとき、機能水生成装置202において、容器10内の水道水から第2のモードで酸性軟水を生成した後、温度制御部203により温められた酸性軟水を、給水配管L21を介して収納部210の回転ドラム211内に供給する。なお、酸性軟水は、温度制御部203により洗濯に適した温度に温めてもよいし、水温が高い場合は、そのまま回転ドラム211内に供給してもよい。
ここで、酸性軟水は、除菌、殺菌に有用である。なお、機能水生成装置202において第2のモードで生成される機能水は、処理前の水道水の硬度によるので、処理前よりも硬度が低い酸性水となる。
そうして、供給された機能水(酸性軟水)を用いたすすぎ動作後に、回転ドラム211内の底に溜まった水を、排水部205を開いて、排水配管L22を介して外部に排水する。
<脱水工程>
次に、排水部205を開いた状態で、回転ドラム211を高速で回転させて脱水を行い、洗濯物から絞り出された水を、排水部205と排水配管L22とを介して外部に排水する。
なお、上記ドラム式洗濯機において、洗濯工程は、洗浄水を入れ替えて複数回繰り返してもよいし、すすぎ工程と脱水工程も洗浄水を入れ替えて複数回繰り返してもよい。
上記構成の洗濯機によれば、水供給手段および機能水供給手段を兼ねる水供給部201によって、回転ドラム211内の洗浄対象物である洗濯物230に機能水生成装置202により生成された第1の機能水および第2の機能水を洗浄水として供給することによって、洗浄効果の高いドラム式洗濯機を実現することができる。
また、機能水生成装置202により生成された機能水を温度制御部203により加熱することで、第1の機能水(軟水または酸性軟水)の除菌,殺菌などの効果を向上できると共に、第2の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)の洗浄効果を向上できる。
上記第2,第3実施形態では、洗浄装置の一例として食器洗い機とドラム式洗濯機について説明したが、洗浄装置はこれに限らず、他の構成の洗浄装置にこの発明を適用してもよい。
また、この発明の洗浄装置は、省スペースで多彩な機能水の生成ができ、応用製品への組み込みが容易にできる。
また、上記第2,第3実施形態では、機能水生成装置102,202により生成された第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)と第2の機能水(軟水または酸性軟水)を加熱手段としての温度制御部104,203により加熱したが、第1の機能水または第2の機能の一方を加熱手段より加熱してもよい。
また、上記第2,第3実施形態では、機能水生成装置102,202により第1の機能水(硬水またはアルカリ性硬水)と第2の機能水(軟水または酸性軟水)を生成した後、洗浄に用いるようにしているが、流水経路の途中にこの発明の機能水生成装置を設けて、水溶液を流しながら機能水を生成するように構成しても構わない。これにより、連続して機能水を供給することができる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
10…容器
11…吸着電極
12…対極
20…直流電源
30…切換回路
40…制御装置
50…水交換部
60…添加部
70…タンク
100…洗浄槽
101…水供給部
102…機能水生成装置
103…貯水タンク
104…温度制御部
105…洗浄水循環ポンプ
106…噴射機構
107…洗浄水回収部
108…排水部
109…制御装置
200…洗濯機本体
201…水供給部
202…機能水生成装置
203…温度制御部
204…洗浄水回収部
205…排水部
206…制御装置
210…収納部
211…回転ドラム
220…駆動部
230…洗濯物
L1…第1配管
L2…第2配管
L11,L12…給水配管
L13…往き配管
L14…戻り配管
L15…排水配管
L21…給水配管
L22…排水配管
V1,V2,V101…開閉弁

Claims (18)

  1. 水溶液が収容される容器(10)と、
    上記容器(10)内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極(11)と、
    上記容器(10)内に上記吸着電極(11)に対向するように配置された対極(12)と、
    上記吸着電極(11)と上記対極(12)との間に電圧を印加する電圧印加手段(20)と、
    上記吸着電極(11)と上記対極(12)との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段(30)と、
    上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御する制御手段(40)と
    を備え、
    上記制御手段(40)は、上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御して、上記吸着電極(11)を陽極とし、上記対極(12)を陰極として、上記吸着電極(11)から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極(11)に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1のモードを備えることを特徴とする洗浄装置。
  2. 請求項1に記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御して、上記吸着電極(11)を陰極とし、上記対極(12)を陽極として、上記吸着電極(11)に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極(11)から上記水溶液中に陰イオン放出させることによって第2の機能水を生成する第2のモードを備えることを特徴とする洗浄装置。
  3. 請求項2に記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、上記第1のモードと上記第2のモードとを交互に行うように上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御することを特徴とする洗浄装置。
  4. 請求項2または3に記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、1回の洗浄動作において、上記第1のモードを行った後に上記第2のモードを行うように上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御することを特徴とする洗浄装置。
  5. 請求項2から4までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、1回の洗浄動作において、上記第2のモードで洗浄動作を終了することを特徴とする洗浄装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記吸着電極(11)は、最初に上記第1のモードが行われるよりも前に、上記陽イオンを吸着した状態にしていることを特徴とする洗浄装置。
  7. 請求項1から6までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、上記第1のモードを行うよりも前に、予備洗浄水を用いて洗浄を行う予備洗浄モードを実行することを特徴とする洗浄装置。
  8. 請求項7に記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、上記予備洗浄モードを行う間に、上記第2のモードを実行することを特徴とする洗浄装置。
  9. 請求項2から5までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、洗浄動作を実行していないときに上記第2のモードを実行することを特徴とする洗浄装置。
  10. 請求項1から9までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記第1のモードにおいて生成された上記第1の機能水を蓄えるタンク(70)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  11. 請求項2から5までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記制御手段(40)は、
    上記第1のモードにおいて、上記吸着電極(11)を陽極とし、上記対極(12)を陰極として、上記吸着電極(11)から上記水溶液中に陽イオンを放出させることにより硬度を上昇させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを上昇させる一方、
    上記第2のモードにおいて、上記吸着電極(11)を陰極とし、上記対極(12)を陽極として、上記吸着電極(11)に上記水溶液中の陽イオンを吸着させることにより硬度を低下させると共に、上記水溶液を電気分解することにより上記水溶液のpHを低下させることを特徴とする洗浄装置。
  12. 請求項1から10までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記第1のモードにおいて、上記第1の機能水を生成する前または上記第1の機能水を生成した後、上記第1の機能水の硬度をさらに高めるための硬度成分を助剤として上記第1の機能水に添加する添加手段(60)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  13. 請求項1から12までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    洗浄対象物を収納する洗浄槽(100,211)と、
    上記洗浄槽(100,211)内に外部から水を供給する水供給手段(101,201)と、
    上記洗浄槽(100,211)内の水を排水する排水手段(108)と、
    上記洗浄槽(100,211)内の上記洗浄対象物に、上記容器(10)内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として供給する機能水供給手段(106,201)と
    を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  14. 請求項13に記載の洗浄装置において、
    上記容器(10)内で生成された少なくとも上記第1の機能水を加熱する加熱手段(104)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  15. 請求項13または14に記載の洗浄装置において、
    上記洗浄槽(100)内の上記洗浄水を回収する洗浄水回収手段(107)と、
    少なくとも上記機能水供給手段(106)と上記洗浄水回収手段(107)とを介して上記洗浄水を循環させる循環手段(105)と
    を備えたことを特徴とする洗浄装置。
  16. 請求項13から15までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記機能水供給手段(106)は、上記洗浄槽(100)内の上記洗浄対象物に、上記容器(10)内で生成された少なくとも上記第1の機能水を洗浄水として噴射する噴射手段であることを特徴とする洗浄装置。
  17. 請求項13から16までのいずれか1つに記載の洗浄装置において、
    上記吸着電極(11)と上記対極(12)とが内部に配置された上記容器(10)は、上記水溶液が流れる流水経路に配置されており、
    上記水溶液が流れる上記容器(10)内で少なくとも上記第1の機能水を生成することを特徴とする洗浄装置。
  18. 水溶液が収容される容器(10)と、上記容器(10)内に配置され、上記水溶液中のイオンの吸着および脱離が可能な吸着電極(11)と、上記容器(10)内に上記吸着電極(11)に対向するように配置された対極(12)と、上記吸着電極(11)と上記対極(12)との間に印加するための電圧を出力する電圧印加手段(20)と、上記吸着電極(11)と上記対極(12)との間に印加する電圧の極性を切り換える極性切換手段(30)と、上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御する制御手段(40)とを備えた洗浄装置を用いた洗浄方法であって、
    上記吸着電極(11)を陽極とし、上記対極(12)を陰極として、上記吸着電極(11)から上記水溶液中に陽イオンを放出させるか、または、上記水溶液中の陰イオンを上記吸着電極(11)に吸着させることによって第1の機能水を生成する第1の工程と、
    上記吸着電極(11)を陰極とし、上記対極(12)を陽極として、上記吸着電極(11)に上記水溶液中の陽イオンを吸着させるか、または、上記吸着電極(11)から上記水溶液中に陰イオン放出させることによって第2の機能水を生成する第2の工程とを有し、
    上記制御手段(40)により上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御して、上記第1の工程と上記第2の工程を交互に行うと共に、
    上記制御手段(40)は、1回の洗浄動作において、上記第1の工程を行った後に上記第2の工程を行うように上記電圧印加手段(20)と上記極性切換手段(30)とを制御することを特徴とする洗浄方法。
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