JPWO2013133271A1 - トレハロース脂肪酸エステル組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、トレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、当該組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の50質量%超が炭素数8〜22の脂肪酸残基であり、トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、当該組成物中のトレハロース脂肪酸エステルの全量に対する前記エステル体の合計含量が20〜100面積%であるトレハロース脂肪酸エステル組成物に関する。本発明によれば、熱安定性に優れ、各種ワックスに対して優れた硬度調整作用を有し、各種化粧料に対してワックスと共に固形剤として用いることができ、かつ配合した化粧料に優れた保型性と、良好な使用感、及び化粧もちを付与することができる組成物を提供することができる。

Description

本発明は、化粧料等の硬度調整に優れたトレハロース脂肪酸エステル組成物、及び前記組成物を含有する化粧料に関する。
本願は、2012年3月6日に米国に出願された米国特許出願番号61/607,177に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
固体状化粧料はこれまでに様々な種類や用途又は剤形のものが開発されている。例えば、口紅やリップクリームのようにスティック状に成形し繰り出し容器に充填される***用化粧料、金属のトレイに流し込み成形される油性ファンデーション、又は鉛筆のように化粧料自体のまわりを木製素材で取り囲まれたペンシルタイプのアイブローなど、それらの剤形は多岐にわたる。これらの固形状化粧料は、剤形は多岐にわたるものの、常温固体のワックスや合成樹脂などの成分が配合され、それぞれの剤形を保持している点が共通する。
これらの固形状化粧料を賦型する際に最も重要な要因の一つに、それらの常温固体状の成分の結晶コントロールが挙げられる。一般的に、結晶の大きさ(結晶径)や結晶の成長速度により、固体状化粧料の剤形やその他の性能が大きく変わることが知られている。例えば、ワックスとして多く用いられるパラフィンワックスなどは、冷却の速度により結晶径が大きく変化することが知られており、粗大な結晶により形成された固化物は、微細な結晶からなる固化物より固化物全体の硬度が大きく低下することが知られている。
結晶径をコントロールする、すなわち最終剤形の性能をコントロールするためには、結晶調整剤と呼ばれるものが用いられる。ワックスや合成樹脂などの常温固体状の成分と結晶調整剤を併用して配合し、目的とする剤形付与をすることが一般的に行われている。結晶調整剤としては、主たる常温固体状の成分と比べて、溶解性、融点、又は単一での結晶サイズなどが異なるものを用いるのが一般的であり、主たる成分に対して添加剤的な量を配合するのが通例である。
結晶調整剤を使用する際の課題のひとつに、配合する添加量の精密さが必要とされることがある。前述のとおり、結晶調整剤は主たる成分と比べて種々の物性が異なるため、しばしば、ある一定量を添加しないと結晶調整の作用が発現されなかったり、逆に添加しすぎると目的とする主たる成分の性能を阻害してしまったりする。
当該課題について、具体的な例として***用化粧料の一つである口紅の例を挙げる。
口紅の成分を大きく分けると、***に鮮やかな発色をもたらす顔料若しくは染料、賦形成分である常温固体状のワックス、又はそれらの成分を均質に分散若しくは溶解させ、さらには使用感やツヤなどの機能性を賦与する油剤に分けられる。口紅用化粧料においては、ワックスと液状油分との混合割合の調節により、製品に必要な保型性及び使用感(特に塗付時ののび、又はつや)を満足させなければならない。
しかしながら、十分な保型性と使用感を同時に満足させることは非常に困難である。ワックスは液状油分の固化に必須な成分であり、使用時に製品の形を維持する(保型性)ため、十分な量を配合しなければならない。一方でワックスの配合量が多いと、口紅として全体の硬度が硬くなりすぎてしまい、結果として塗布時の使用感が著しく低下したり、また液状油分によって発揮されるつやが低下したり、さらには口紅本来の目的である着色性が低下したりする。逆に、使用感を満たすためにワックスの添加量を減らすと、***に対する硬さが低下するため、使用感は良化するものの、口紅として必要な硬度が維持できず、使用の際に折れが生じたり、夏場の持ち運びの際に剤形が維持できず溶融したりする。
このように、保型性と使用感の両立に優れた口紅用化粧料は、市場の長年の要望であり、多くの研究者による開発努力がなされている。
近年では、保型性と使用感を両立するために、ポリエチレンワックスやパラフィンワックスなど直線的な構造で比較的融点の高いワックス成分と併せて、多価のアルコールに2以上の脂肪酸を結合させて分岐構造となるように合成したエステル系のワックスを用いることが一般的である。当該エステル系ワックスは、主たる成分であるポリエチレンワックスやパラフィンワックスの結晶調整剤として用いられている。当該エステル系ワックスの併用により、結晶構造が緻密化され、固形状化粧料としての硬度が上昇する。結果として、系全体におけるワックスの含有量を減らすことが可能となり、如いては使用感を充足することができる。また、物性の異なる2以上のワックスを併用することにより、緻密な使用感の違いを表現したり、剤形の耐熱性等を格段に向上できたりすることが知られている。
結晶調整剤として汎用されるエステル系ワックスの一つとして、ショ糖脂肪酸エステル系のワックスが挙げられる。例えば、特許文献1には、ショ糖脂肪酸エステルをスティック状化粧料に応用した例が記載されている。また、特許文献2には、ショ糖飽和脂肪酸エステルのうち、特定のエステル化度のものを特定の重量比率で含有するものが、固体油脂に対して高い結晶抑制効果を有することが記載されている。
その他、特許文献3には、特定の組成からなるトレハロース脂肪酸エステルが、顔料分散安定性に優れており、当該トレハロース脂肪酸エステルを配合することにより、顔料配合量が高く、かつ良好な使用感、化粧もち、におい及び経時安定性に優れた化粧料を製造し得ることが記載されている。さらに、当該トレハロース脂肪酸エステルは硬度増強作用を有しており、ワックス類と併用することにより、一般的な油剤を用いた場合よりも硬度を増強し、形状増強効果が高いことが記載されている。
特公昭53−006219号公報 特開2004−131524号公報 国際公開第2007/063902号パンフレット
ショ糖脂肪酸エステルは熱安定性が悪く、製造時の加熱により添加した化粧料の品質を低下させるおそれがある。また、結晶調整剤としての適当な配合量を決定することが困難であった。
本発明は、熱安定性に優れ、各種ワックスに対して優れた硬度調整作用を有し、各種化粧料に対してワックスと共に固形剤として用いることができ、かつ配合した化粧料に優れた保型性と、良好な使用感、及び化粧もちを付与することができる組成物を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の脂肪酸残基を有し、特定の水酸基価を有するトレハロース脂肪酸エステルを含む組成物は、ワックスに配合することによって、得られたワックス組成物の硬度を調整することができ、かつ配合量の変化に伴うワックス組成物の硬度の変化が穏やかであること、さらに熱安定性にも優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物、ワックス組成物、結晶調整剤、及び固形化粧料は、例えば下記〔1〕〜〔13〕の態様を有する。
〔1〕トレハロースと脂肪酸のトレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の50%超がパルミチン酸残基及び直鎖ステアリン酸残基からなる群より選択される1以上であり、かつ
前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の90%超がパルミチン酸残基であり、水酸基値が15〜110である、又は前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の60%超が直鎖ステアリン酸残基であり、水酸基値が15〜110である、ことを特徴とするトレハロース脂肪酸エステル組成物、
〔2〕(1)前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の90%超がパルミチン酸残基であり、水酸基値が15〜45である、(2)前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の90%超が直鎖ステアリン酸残基であり、水酸基値が15〜110である、又は(3)前記トレハロース脂肪酸エステル中の全脂肪酸残基の90%超がパルミチン酸残基及び直鎖ステアリン酸残基からなる群より選択される1以上であり、前記全脂肪酸残基の50%超が直鎖ステアリン酸残基であり、水酸基値が15〜110である、〔1〕に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
〔3〕〔1〕又は〔2〕に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とするワックス組成物、
〔4〕〔1〕又は〔2〕に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とする結晶調整剤、
〔5〕さらに、ワックスを含む、〔4〕に記載の結晶調整剤、
〔6〕固形化粧料用である〔4〕又は〔5〕に記載の結晶調整剤、
〔7〕〔1〕又は〔2〕に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とする固形化粧料、
〔8〕前記トレハロース脂肪酸エステル組成物を4〜20質量%含む、〔7〕に記載の固形化粧料、
〔9〕さらに、ワックスを含む、〔8〕に記載の固形化粧料、
〔10〕前記トレハロース脂肪酸エステル組成物と前記ワックスの合計含有量が20〜30質量%である〔9〕に記載の固形化粧料、
〔11〕〔3〕又は〔4〕に記載のワックス組成物を含むことを特徴とする固形化粧料、
〔12〕前記ワックス組成物の含有量が15〜30質量%である〔11〕に記載の固形化粧料、及び
〔13〕〔4〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の結晶調整剤を含むことを特徴とする固形化粧料。
また、本発明は以下の側面を有する。
[1] トレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、
当該組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基が炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基であり、
トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、
高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する前記エステル体の合計含量が20〜100面積%であるトレハロース脂肪酸エステル組成物、
[2] ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、
高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する前記エステル体の合計含量が30〜100面積%である、[1]に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
[3] 前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、
前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価が15〜110であり、
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が80〜100面積%である、又は
前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の60質量%超がステアリン酸残基であり、
前記水酸基価が15〜110であり、
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜100面積%である、
前記[1]又は[2]に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
[4] (1)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、かつ、
前記水酸基価が15〜45であり、
ヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜25面積%であり、かつ、
ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜90面積%である、
(2)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がステアリン酸残基であり、前記水酸基価が15〜110であり、
テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜70面積%であり、かつ、
ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%である、又は
(3)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、
前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルはパルミチン酸残基及びステアリン酸残基の両方を有しており、かつ、
前記全脂肪酸残基の50質量%超がステアリン酸残基であり、
前記水酸基価が15〜110であり、
テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が22〜70面積%であり、かつ、
ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%である、
前記[1]又は[2]に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
[5] 前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むワックス組成物、
[6] 前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含む結晶調整剤、
[7] さらに、ワックスを含む、前記[6]に記載の結晶調整剤、
[8] 固形化粧料用である前記[6]又は[7]に記載の結晶調整剤、
[9] 前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含む固形化粧料、
[10] 前記トレハロース脂肪酸エステル組成物を固形化粧料の合計質量に対して0.5〜30質量%含む、前記[9]に記載の固形化粧料、
[11] さらに、ワックスを含む、前記[10]に記載の固形化粧料、
[12] 前記固形化粧料の合計質量に対する前記トレハロース脂肪酸エステル組成物と前記ワックスの合計含有量が1〜30質量%である前記[11]に記載の固形化粧料、
[13] 前記[5]に記載のワックス組成物を含む固形化粧料、
[14] 前記固形化粧料の合計質量に対する前記ワックス組成物の含有量が1〜30質量%である前記[13]に記載の固形化粧料、及び
[15] 前記[6]〜[8]のいずれか一項に記載の結晶調整剤を含む固形化粧料。
さらに、本発明は以下の別の側面を有する。
<<1>> トレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、
当該組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基が炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基であり、
前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価が15〜110であり、
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜100面積%である、トレハロース脂肪酸エステル組成物、
<<2>> 前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、
前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価が15〜45であり、
ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50面積%以上である、又は
前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の60質量%超がステアリン酸残基であり、
前記水酸基価が15〜110であり、
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が30面積%以上である、
前記<<1>>に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
<<3>> (1)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、かつ、
前記水酸基価が15〜45であり、
ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50〜70面積%である、
(2)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90%質量超がステアリン酸残基であり、
前記水酸基価が15〜110であり、
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が30〜80面積%である、又は
(3)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、
前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルはパルミチン酸残基及びステアリン酸残基の両方を有しており、かつ、
前記全脂肪酸残基の50質量%超がステアリン酸残基であり、
前記水酸基価が15〜110であり、
ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が30〜80面積%である、
前記<<1>>に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物、
<<4>> 前記<<1>>〜<<3>>のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とするワックス組成物、
<<5>> 前記<<1>>〜<<3>>のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とする結晶調整剤、
<<6>> さらに、ワックスを含む、前記<<5>>に記載の結晶調整剤、
<<7>> 固形化粧料用である前記<<5>>又は<<6>>に記載の結晶調整剤、
<<8>> 前記<<1>>〜<<3>>のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むことを特徴とする固形化粧料、
<<9>> 前記トレハロース脂肪酸エステル組成物を固形化粧料の合計質量に対して0.5〜30質量%含む、前記<<8>>に記載の固形化粧料、
<<10>> さらに、ワックスを含む、前記<<9>>に記載の固形化粧料、
<<11>> 前記固形化粧料の合計質量に対する前記トレハロース脂肪酸エステル組成物と前記ワックスの合計含有量が1〜30質量%である前記<<10>>に記載の固形化粧料、
<<12>> 前記<<4>>に記載のワックス組成物を含むことを特徴とする固形化粧料、
<<13>> 前記固形化粧料の合計質量に対する前記ワックス組成物の含有量が1〜30質量%である前記<<12>>に記載の固形化粧料、及び
<<14>> 前記<<5>>〜<<7>>のいずれか一項に記載の結晶調整剤を含むことを特徴とする固形化粧料。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、ワックスに添加した場合に、配合量依存的に穏やかな硬化作用を発揮することができ、ワックスとの配合比率を高配合にした場合でも、優れた賦形機能を示す。さらには製造時の熱安定性にも優れている。このため、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、ワックスへ配合される結晶調整剤として好適であり、保型性と使用感の両方に優れることが要求される固形化粧料に好適に用いられる。
実施例1〜6及び比較例1〜12の各混合物の硬度の測定結果を示した図である。
本発明及び本願明細書において、水酸基価とは、化粧品原料基準一般試験法水酸基価測定法により得られた値のことである。また、平均エステル化度とは本測定法により得られた水酸基価の値と各エステル体の理論水酸基価の値より算出することができる。
また、各トレハロース脂肪酸エステルの含量とは、特に断りの無い限り、高速液体クロマトグラフィー分析(以下、HPLCと略記)による面積百分率(面積%)のことである。HPLCは、「Determinationof SucroseFatty AcidEster byHigh−performance Liquid Chromatography;J.OleoSci.,Vol.50,No.4(2001)」を参考に、示差屈折率(RI)法により測定することができる。トレハロース脂肪酸エステル組成物中の各エステル体の分析は、1つの測定条件では全てのエステル体を分離することができないため、GPCカラムとODSカラムとを使用した2つの測定条件を組み合わせることで、全てのエステル体を分析することができる。また、示差屈折率(RI)法は溶液の屈折率の変化による分析法であるため、ピークの大きさは各成分の含量比となる。そのため、示差屈折率(RI)法による面積%は化合物中の各成分の質量%とすることができる。
残存原料、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体の面積%は、GPCカラムを用いた測定条件にて、算出することができる。ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体は、GPCカラムを用いた測定条件では、分離が不能であるため、ポリエステル体(ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の混合物)として測定することができる。ODSカラムを用いた測定条件では、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体が分離可能であることから、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の面積%は、ODSカラムを用いた測定条件で算出したポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の比率と、GPCカラムを用いた測定条件で算出したポリエステル体の面積%から算出することができる。この時の分析方法(測定条件)及び算出方法の詳細を、以下に述べる。
〔高速液体クロマトグラフィー分析の測定条件〕
トレハロース脂肪酸エステル組成物のうちモノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、テトラエステル体、及びポリエステル体の面積%を算出するための高速液体クロマトグラフィー分析の測定条件(測定条件A)は、以下の通りである。ポリエステル体とは、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の混合物のことを意味する。
カラム:内径7.8mm、長さ300mm、5μmサイズのスチレンジビニルベンゼン基材のGPCカラムを4本連結して用いる。
移動相:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
移動相の流量:0.5mL/min
検出:示差屈折率(RI)
トレハロース脂肪酸エステル組成物のうちポリエステル体中のペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の比率を算出するための高速液体クロマトグラフィー分析の測定条件(測定条件B)は、以下の通りである。
カラム:内径4.6mm、長さ150mm、5μmサイズのODSカラムを2本連結して用いる。
移動相:テトラヒドロフラン:メタノール=50:50(容量比)
カラム温度:40℃
移動相の流量:1.0mL/min
検出:示差屈折率(RI)
〔各エステル体の面積百分率(面積%)の算出方法〕
モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体の面積%の算出方法は、以下の通りである(算出方法(1))。
測定条件AのGPCカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー分析にて測定したときに得られる総ピーク面積に対する原料、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体のピーク面積の百分率を各エステル体の面積%とする。
ポリエステル体の面積%の算出方法は、以下の通りである(算出方法(2))。
測定条件AのGPCカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー分析にて測定したときに得られる総ピーク面積に対する原料、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体以外の合計ピーク面積の百分率(X)をポリエステル体の面積%とする。
ポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の比率の算出方法は、以下の通りである(算出方法(3))。
測定条件BのODSカラム用いた高速液体クロマトグラフィー分析にて測定したときに得られるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の合計ピーク面積を(Y)とし、(Y)に対するペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体のピーク面積の比率をそれぞれ算出し、ポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の比率とする。
ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の面積%の算出方法は、以下の通りである(算出方法(4))。
上記算出方法(2)で算出したポリエステル体の面積%(X)に、上記算出方法(3)で算出したポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体のピーク面積の比率をそれぞれ積し、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の面積%とする。
各エステル体の合計含量の算出方法は、以下の通りである(算出方法(5))。
上記算出方法(1)又は上記算出方法(4)にて算出した各エステル体の面積%を合計した面積%を、各エステル体の合計含量とする。
例えば、ジエステル体、トリエステル体、テトラエステル体及びペンタエステル体の合計含量は、上記算出方法(1)にて算出したジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体の面積%、及び上記算出方法(4)にて算出したペンタエステル体の面積%を合計することで算出することができる。
<トレハロース脂肪酸エステル組成物>
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、トレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、当該組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基が炭素数8〜22の脂肪酸残基であり、トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、当該組成物中のトレハロース脂肪酸エステルのHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する、前記エステル体の合計含量が20〜100面積%であることを特徴とする。組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルの全脂肪酸残基に占める直鎖飽和脂肪酸残基の割合を、分岐鎖飽和脂肪酸残基よりも多くし、かつトレハロース脂肪酸エステルにおけるテトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の含量比を充分に高くすることにより、ワックスに添加した際に、優れた硬化作用を奏することができる。
本発明及び本願明細書において、トレハロース脂肪酸エステルとは、トレハロースの水酸基の少なくとも一部が脂肪酸残基に置換されたエステルである。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物においては、含まれている全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の50質量%超が炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基に置換されている。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物においては、含まれている全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対する炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基の割合が、70質量%以上100質量%以下であることが好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
当該直鎖飽和脂肪酸残基としては、炭素数が8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基であれば特に限定されるものではなく、例えば、カプリル酸(オクタン酸)残基、カプリン酸(デカン酸)残基、ラウリン酸(ドデカン酸)残基、ミリスチン酸(テトラデカン酸)残基、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)残基、ステアリン酸(オクタデカン酸)残基、又はベヘン酸(ドコサン酸)残基等が挙げられる。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中に含まれているトレハロース脂肪酸エステル(以下、「本発明のトレハロース脂肪酸エステル」ということがある。)中の炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基は、1種類であってもよく、2種類以上を組み合わせて含んでいてもよい。本発明のトレハロース脂肪酸エステル中の直鎖飽和脂肪酸残基としては、パルミチン酸残基、又はステアリン酸残基であることが好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステルとしては、脂肪酸残基としてパルミチン酸残基とステアリン酸残基の少なくとも一方を含むことが好ましい。また、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルの全脂肪酸残基に対する50質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であるものが好ましく、全脂肪酸残基の60質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であるものがより好ましい。
本発明の脂肪酸残基の割合は、断りのない限り、ガスクロマトグラフィによる脂肪酸組成分析(以下FA組成分析と略記)により求められる質量%である。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物には、エステル化度の異なる少なくとも2種類のエステル体が含まれていることが好ましい。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物としては、トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種類のエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜100面積%であることが好ましく、70〜100面積%であることがより好ましく、80〜100面積%であることがさらに好ましく、95〜100面積%であることが最も好ましい。
また、本発明のトレハロース脂肪酸エステルの平均エステル化度は、5〜8であることが好ましく、5〜7であることがより好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基が炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基であり、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含む場合には、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する前記エステル体の合計含量が30〜100面積%であることが好ましく、60〜100面積%であることがより好ましく、70〜100面積%であることがさらに好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基である場合には、前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価は15以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。また、当該水酸基価は、110以下であることが好ましく、70以下であることがより好ましく、45以下であることがさらに好ましい。前記水酸基価の範囲は、15〜110が好ましく、15〜70がより好ましく、15〜45がさらに好ましく、20〜25が特に好ましい。
さらに、前記トレハロース脂肪酸エステルの平均エステル化度は6〜7であることが好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基である場合には、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物としては、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が80〜100面積%であることが好ましく、90〜100面積%であることがより好ましい。
また、ヘキサエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜25面積%であることが好ましく、13〜23面積%であることがより好ましく、17〜22面積%であることがさらに好ましい。また、ヘプタエステル体及びオクタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜90面積%であることが好ましく、70〜85面積%であることがより好ましく、70〜80面積%であることがさらに好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、60質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価は15以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。また、当該水酸基価は、110以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、50以下であることがさらに好ましい。前記水酸基価の範囲は、15〜110が好ましく、20〜100がより好ましく、20〜50がさらに好ましく、28〜40であることが最も好ましい。
さらに、前記トレハロース脂肪酸エステルの平均エステル化度は5〜7.5であることが好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、60質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物としては、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜100面積%であることが好ましく、80〜100面積%であることがより好ましく、90〜100面積%であることがさらに好ましく、95〜100面積%であることが最も好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価は15〜110であることが好ましく、20〜100であることがより好ましく、30〜100であることがさらに好ましく、35〜94であることが最も好ましい。
また、前記トレハロース脂肪酸エステルの平均エステル化度は5〜7であることが好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物としては、テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜70面積%であることが好ましく、20〜70面積%であることがより好ましく、37〜64面積%であることがさらに好ましい。また、ヘプタエステル体及びオクタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%であることが好ましく、20〜80面積%であることがより好ましく、20〜70面積%であることがさらに好ましく、25〜60面積%であることが最も好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、かつ前記トレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルがパルミチン酸残基とステアリン酸残基の両方を有している場合には、前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価は15〜110であることが好ましく、15〜105であることがより好ましく、20〜100であることがさらに好ましく、28〜99であることが最も好ましい。また、前記トレハロース脂肪酸エステルの平均エステル化度は5〜7であることが好ましい。パルミチン酸残基とステアリン酸残基の質量比は3:7〜1:9であることが好ましく、1:9であることがより好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、前記トレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルがパルミチン酸残基とステアリン酸残基の両方を有しており、かつ前記全脂肪酸残基の50質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価が15〜110であることが好ましく、15〜105であることがより好ましく、20〜100であることがさらに好ましく、28〜99であることが最も好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、前記トレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルがパルミチン酸残基とステアリン酸残基の両方を有しており、かつ前記全脂肪酸残基の50質量%超100質量%以下がステアリン酸残基である場合には、テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が22〜70面積%であることが好ましく、22〜65面積%であることがより好ましく、24〜65面積%であることがさらに好ましい。また、ヘプタエステル体及びオクタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%であることが好ましく、20〜85面積%であることがより好ましく、20〜80面積%であることがさらに好ましく、24〜76面積%であることが最も好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステルの合成方法は特に限定されるものではなく、例えば、糖類と脂肪酸のエステルを合成する際に通常使用される合成方法によって合成することができる。具体的には、トレハロースと脂肪酸を直接反応させてエステル体を合成してもよく、トレハロースと脂肪酸エステルを反応させてエステル体を合成してもよい。また、市販されている精製された脂肪酸の中には、他の脂肪酸が不純物として含まれている場合もあるが、このような脂肪酸も合成原料とすることができる。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物の形状は特に限定されるものではなく、含有する本発明のトレハロース脂肪酸エステルの種類や含有量によって適宜決定される。固形状であってもよく、ペースト状であってもよい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステルによるワックスの硬度調整作用を阻害しない限り、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物はその他の成分を含んでいてもよい。具体的には、例えば、後述する非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、又は香料等が挙げられる。これらの成分は1種又は2種以上を組合せて用いることができる。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、ワックスに添加することにより、配合量依存的な穏やかな硬化作用を発揮することができる。この配合量依存的な硬化作用は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物のワックスへの配合比率が総固形剤量に対して0質量%超から80質量%程度までの広い範囲において観察される。つまり、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物をワックスに配合することにより、硬度を損なうことなく、ワックスの含有比率を充分に低下させることができる。
後記比較例で示すように、一般的に市販されているショ糖脂肪酸エステルをワックスに添加した場合、ショ糖脂肪酸エステルの配合量が少ない場合には硬度はショ糖脂肪酸エステル添加前と比べて低下し、配合比率を高めるにつれて硬度は急激に高くなり、さらに配合比率を高めると硬度は急激に低下する。このように配合比率を変化させた場合の硬度の変化が急激であるため、ショ糖脂肪酸エステルのワックスに対する適当な配合比率を決定することは非常に困難である。これに対して、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物の場合、ワックスへの配合比率の変化に伴うワックス組成物の硬度の変化が穏やかである。また、各種ワックスに対して少量を添加した際にも硬度を高めることができる。つまり、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、優れた硬度調整作用を有しており、得られるワックス組成物を所望の硬度に調整するために好適な配合量を容易に決定することができる。
さらに、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、熱安定性が高い。このため、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、化粧料等の製品の原料とした場合でも、製造時の加熱による変性を抑制することができる。
このように、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、熱安定性が高く、ワックスとの配合比率を非常に低くした場合と高くした場合のいずれにおいても優れた硬化作用を発揮する。このため、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、結晶調整剤、特に保型性と使用感の両方に優れることが要求される固形化粧料に添加される結晶調整剤として特に好適である。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含む結晶調整剤は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物の効果を損なわない範囲において、その他の成分を含有してもよい。例えば、結晶調整剤はワックスを含んでいてもよい。
本発明の別の側面のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、全脂肪酸残基の50質量%超100質量%以下がステアリン酸残基であり、テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50〜70面積%であることが好ましい。前記テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50〜70面積%であれば、固形状化粧料の固形剤として本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を総固形剤量に対し5〜80質量%を配合することが好ましい。
本発明のまた別の側面のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、全脂肪酸残基の50質量%超100質量%以下がステアリン酸残基であり、ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50面積%以上であることが好ましい。前記ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50面積%以上であれば、固形状化粧料の固形剤として本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を総固形剤量に対し5〜90質量%配合することが好ましい。
本発明のまた別の側面のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基に対し、90質量%超100質量%以下がパルミチン酸残基であり、ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50面積%以上であることが好ましい。前記ヘキサエステル体、及びヘプタエステル体の、HPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が50面積%以上であれば、固形状化粧料の固形剤として本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を総固形剤量に対し5〜90質量%配合することが好ましい。
<ワックス組成物>
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、ワックスに対する優れた結晶調整剤であり、固形剤である。このため、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物をワックスと混合することにより、ワックスの配合比率が低くても硬度と賦形機能に優れるワックス組成物を得ることができる。
本発明のワックス組成物は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物及びワックスを含む。
本発明のワックス組成物中のワックスの種類は特に限定されるものではなく、例えば、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、又はセレシンワックス等の化粧料に通常使用されるワックス類等を用いることができる。
本発明のワックス組成物は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物とワックス類の他にその他の成分を有していてもよい。当該その他の成分としては、後述する油剤、界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、又は香料等が挙げられる。これらの成分は1種又は2種以上を組合せて用いることができる。
<固形化粧料>
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、優れた固形剤であり、固形化粧料の添加剤として好適である。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を配合することにより、製造時の熱安定性に優れ、使用感や化粧もちが良好な固形化粧料を製造することができる。
本発明の固形化粧料は、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物及びワックスを含む。
固形化粧料としては、口紅、リップクリーム、リップグロス、スティック状コンシーラー、アイカラーペンシル、又はクレイワックス等が挙げられる。本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含有する固形化粧料は、ワックスを含有することが好ましい。
固形化粧料中の本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物の含有量は特に限定されるものではなく、その他の成分の種類や配合比率、又は目的の製品特性等を考慮して適宜決定することができる。例えば、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、固形化粧料の合計質量に対して0.5〜30質量%含有させることが好ましく、0.75〜25質量%含有させることがより好ましく、1〜20質量%含有させることがさらに好ましい。
固形化粧料中における本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物とワックスの含有量やその配合比率は、特に限定されるものではなく、その他の成分の種類や配合比率、又は目的の製品特性等を考慮して適宜決定することができる。例えば、固形化粧料の合計質量に対する本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物と前記ワックスの合計含有量は、1〜30質量%が好ましく、3〜30質量%含有させることがより好ましく、3〜25質量%含有させることがさらに好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物は、固形剤や結晶調整剤として直接固形化粧料の原料としてもよく、予めワックス成分と混合したワックス組成物として固形化粧料に添加してもよい。例えば、固形化粧料の全質量に対して、本発明のワックス組成物を、1〜30質量%となるように含有させることが好ましく、3〜30質量%含有させることがより好ましく、3〜25質量%含有させることがさらに好ましい。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含有する固形化粧料には、所望により、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧料等に一般に用いられる各種成分を配合することができ、前記固形化粧料は従来公知の方法により製造できる。例えば、前記固形化粧料には、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、親油性非イオン界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、天然系界面活性剤、液状油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、粉体、保湿剤、天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、有機アミン、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、及び水等を所望により適宜配合させることができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、又はパルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、又はラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、又はPOE−ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、又はラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、又はPOE−ステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、又はリニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、又は硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POE−アルキルエーテルカルボン酸、POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、及びカゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、又は塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N‘−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POE−アルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、及び塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、及びスルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、又はテトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α´−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、又はモノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸類、モノイソステアリン酸ジグリセリル、又はジイソステアリン酸ジグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、及びグリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、又はPOE−ソルビタンテトラオレエート等のPOE−ソルビタン脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、又はPOE−ソルビットモノステアレート等のPOE−ソルビット脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、又はPOE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル類、POE−モノオレエート、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、又はジステアリン酸エチレングリコール等のPOE−脂肪酸エステル類、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、又はPOE−コレスタノールエーテル等のPOE−アルキルエーテル類、プルロニック等のプルロニック型類、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等のPOE・POP−アルキルエーテル類、又はテトロニック等のテトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、又はPOE−硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、又はPOE−ソルビットミツロウ等のPOE−ミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE−アルキルアミン、POE−脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POE−ノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、及びトリオレイルリン酸等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、又はアルコキシ変性ポリシロキサン等が挙げられる。
天然系界面活性剤としては、大豆リン脂質、水添大豆リン脂質、卵黄リン脂質、又は水添卵黄リン脂質等のレシチン類や大豆サポニン等が挙げられる。
液状油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、グレープシード油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、月見草油、トリオクタン酸グリセリン、及びトリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。ここで液状油脂とは、室温で液状の油脂のことである。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、牛脂、羊脂、馬脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヤシ油、硬化パーム油、硬化牛脂、硬化油、及び硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、カポックロウ、サトウキビロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、還元ラノリン、硬質ラノリン、ラウリン酸ヘキシル、ジョジョバロウ、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、及びPOE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、パラフィン、オゾケライト、スクワラン、植物性スクワラン、プリスタン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス、オレフィンオリゴマー、ポリイソブチレン、ポリブテン、及び水素添加ポリブテン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、及びオクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオール、ジイソステアリン酸プロパンジオール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸エリスリチル、トリ2−エチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパンオリゴエステル、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリンオリゴエステル、(2−ヘキシルデカン酸・セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びクエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、又はメチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、又はテトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサン、及びポリオキシエチレンポリアルキルシロキサン等が挙げられる。
本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含有する化粧料に、粉体を添加することで、化粧料の使用性を向上させ、調色を調整することができる。また、用いることのできる粉体は、球状、板状、及び針状等の形状や、煙霧状、微粒子、及び顔料級等の粒子径、多孔質、及び無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、及び複合粉体類等を用いることがでる。
具体的な粉体として、例えば、着色顔料として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、若しくは硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、チタン酸鉄、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、黄土、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、若しくはチタン酸コバルト等の有色無機顔料粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色205号、若しくは黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、若しくは青色1号等のジルコニウム、又はバリウム若しくはアルミニウムレーキ等の有色有機顔料粉体などがあげられる。体質顔料としてタルク、雲母、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、リチア雲母、パーミキュライト、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、焼成硫酸カルシウム、弗化アパタイト、ヒドロキシアパタイト、シリカ、ゼオライト、セラミックパウダー、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆マイカ、二酸化チタン被覆タルク、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、着色酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、若しくはポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、若しくはポリ四弗化エチレン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、若しくはN−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、若しくはセルロース粉末等の天然有機粉体、あるいは更にアルミニウム粉、マグネシウム粉、銅粉、金粉、若しくは銀粉等の金属粉体、又は微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、若しくは酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いることができる。これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、及び界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施したものも用いることができる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グルセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、尿素、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザイヨバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、及びメリロート抽出物等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、又はデンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、又はコムギ)等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、又はブルラン等の微生物系高分子、及びコラーゲン、カゼイン、アルブミン、又はゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、又はメチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、又はセルロース末等のセルロース系高分子、及びアルギン酸ナトリウム、又はアルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、又はカルボキシビニルポリマー(カーボポール)等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、40,000、又は60,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、及びカチオンポリマー等が挙げられる。
無機の水溶性高分子としては、例えば、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、及び無水ケイ酸等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、及びヘクトライト等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略記)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、又はN,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、又はp−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、又はグリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル-ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、又は4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、及び2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、及びエチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、及びt−ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングルコール、2,3−ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、1,3−プロパンジオール、又はオクチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、又は1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール、又はエリスリトール等の4価アルコール、キシリトール等の5価アルコール、ソルビトール、マンニトール、又はイノシトール等の6価アルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、又はポリグリセリン等の多価アルコール重合体、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、又はエチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、又はジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、又はプロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、イノシトール、ラクチトール、ショ糖、ラフィノース、キシロース、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、エリスリトール、又はデンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POE−テトラハイドロフルフリルアルコール、POP−ブチルエーテル、POP・POE−ブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテルリン酸、及びPOP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
単糖としては、例えば、D−グリセリルアルデヒド、又はジヒドロキシアセトン等の三炭糖、D−エリトロース、D−エリトルロース、又はD−トレオース等の四炭糖、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、又はL−キシルロース等の五炭糖、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、又はD−タガトース等の六炭糖、アルドヘプトース、又はヘプツロース等の七炭糖、オクツロース等の八炭糖、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、又は6−デオキシ−L−マンノース等のデオキシ糖、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、又はムラミン酸等のアミノ糖、及びD−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、又はL−イズロン酸等のウロン酸等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、及びスタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、デキストリン、グルコマンナン、キチン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアーガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、及びカロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸として、例えば、スレオニン、又はシステイン等の中性アミノ酸、ヒドロキシリジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、及びピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、及びポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン等が挙げられる。が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、及びクエン酸−クエン酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE、ビタミンK及びそれらの誘導体、パントテン酸及びその誘導体、又はビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、及び没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、及びエチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合が可能な成分としては、例えば、エチルパラベン、又はプチルパラベン等の防腐剤、ベンゾフェノン系誘導体、PABA系誘導体、ケイ皮酸系誘導体、サリチル酸系誘導体、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、又はオキシベンゾン等の紫外線吸収剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、又はアラントイン等の消炎剤、胎盤抽出物、ビタミンC及びその誘導体、ハイドロキノン及びその誘導体、又はユキノシタ抽出物等の美白剤、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、又は海藻等の抽出物、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼年血液抽出物等の賦活剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、又はγ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、又はチアントール等の抗脂漏剤、トラネキサム酸、チオタウリン、及びヒポタウリン等が挙げられる。
以下、具体的な実施例に基づいて、本発明についてさらに詳しく説明する。本発明は、以下に示す実施例の内容に何ら限定されるものではない。
<トレハロース脂肪酸エステル組成物及びショ糖脂肪酸エステル組成物の組成分析測定法>
〔高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析の測定条件〕
(測定条件A)
トレハロース脂肪酸エステル組成物のうちモノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、テトラエステル体、及びポリエステル体の面積%を算出するためのHPLC分析の測定条件;
カラム:内径7.8mm、長さ300mm、5μmサイズのスチレンジビニルベンゼン基材のGPCカラムを4本連結したもの。
移動相:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
移動相の流速:0.5mL/min
検出:示差屈折率(RI)
(測定条件B)
トレハロース脂肪酸エステル組成物のうちポリエステル体中のペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の比率を算出するためのHPLC分析の測定条件;
カラム:内径4.6mm、長さ150mm、5μmサイズのODSカラムを2本連結したもの。
移動相:テトラヒドロフラン:メタノール=50:50(容量比)
カラム温度:40℃
移動相の流速:1.0mL/min
検出:示差屈折率(RI)
<各エステル体の面積百分率(面積%)の算出方法>
(1)モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体の面積%の算出方法
測定条件AのGPCカラムを用いたHPLC分析にて測定したときに得られる総ピーク面積に対する原料、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体のピーク面積の百分率を各エステル体の面積%とする。
(2)ポリエステル体の面積%の算出方法
測定条件AのGPCカラムを用いたHPLC分析にて測定したときに得られる総ピーク面積に対する原料、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、及びテトラエステル体以外の合計ピーク面積の百分率(X)をポリエステル体の面積%とする。
(3)ポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の比率の算出方法
測定条件BのODSカラムを用いたHPLC分析にて測定したときに得られるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の合計ピーク面積を(Y)とし、(Y)に対するペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体のピーク面積の比率をそれぞれ算出し、ポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の比率とする。
(4)ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の面積%の算出方法
上記(2)で算出したポリエステル体の面積%(X)に、上記(3)で算出したポリエステル体中に占めるペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体のピーク面積の比率をそれぞれ積し、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体及びオクタエステル体の面積%とする。
(合成例1)
トレハロースとステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物1
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)117.7g(1モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)882.3g(9.5モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)29.4gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、100℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)10.59gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜160℃で60時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン200gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))57.3gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価35、けん化価174のトレハロース脂肪酸エステル組成物1を536g得た。
(合成例2)
トレハロースとステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物2
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)167.5g(1モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)832.5g(6.3モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)33.5gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)10.05gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜145℃で33時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン200gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))54.7gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価94、けん化価167のトレハロース脂肪酸エステル組成物2を622g得た。
(合成例3)
トレハロースとパルミチン酸メチル及びステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物3
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)275.9g(1モル)、パルミチン酸メチル(Emery oleochemicals社製、EDENOR ME C16−98)537.5g(2.73モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)1386.6g(6.37モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)69.5gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた3000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)16.55gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜180℃で50時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン330gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))107.5gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価28、けん化価180のトレハロース脂肪酸エステル組成物3を1320g得た。
(合成例4)
トレハロースとパルミチン酸メチル及びステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物4
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)379.9g(1モル)、パルミチン酸メチル(Emery oleochemicals社製、EDENOR ME C16−98)508.4g(1.875モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)1311.6g(4.375モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)95.0gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた3000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)22.8gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜145℃で30時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン330gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))148.1gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価99、けん化価169のトレハロース脂肪酸エステル組成物4を1420g得た。
(合成例5)
トレハロースとパルミチン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物5
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)285.9g(1モル)、パルミチン酸メチル(emery oleochemicals社製、EDENOR ME C16−98)1714.1g(8.4モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)71.5gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた3000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)17.15gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜190℃で72時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン300gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))111.3gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価22、けん化価195のトレハロース脂肪酸エステル組成物5を1288g得た。
(合成例6)
トレハロースとパルミチン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物6
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)254.7g(1モル)、パルミチン酸メチル(Emery oleochemicals社製、EDENOR ME C16−98)1145.3g(6.3モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)50.9gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)15.28gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜150℃で36時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン210gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))89.2gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価89、けん化価184のトレハロース脂肪酸エステル組成物6を964g得た。
(合成例7)
トレハロースとパルミチン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物7
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)231.2g(1モル)、パルミチン酸メチル(Emery oleochemicals社製、EDENOR ME C16−98)486.8g(3.2モル)、及びジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製、ジメチルスルホキシド)500gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、70℃にて窒素ガスを吹き込みながら撹拌してトレハロースを溶解後、70〜80℃にて1時間撹拌して減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)6.39gを添加し、再び減圧とし、混合物を70℃〜130℃で30時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン300gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))20.7gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価242、けん化価160のトレハロース脂肪酸エステル組成物7を490g得た。
(合成例8)
トレハロースとステアリン酸メチル及びイソステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物8
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)207.9g(0.55モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)493.1g(1.65モル)、イソステアリン酸メチル(常法によって調製、酸価2.0)496.7g(1.67モル)、イソステアリン酸(コグニス社製、Emersol874)71.9g、及び10重量%濃度水酸化ナトリウム水溶液111.3gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、95℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)10.4gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜170℃で45時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン1500mLにて希釈して濾過し、濾液は下層となる水溶液相がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は、減圧にて乾燥し、活性炭、及び活性白土を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価53、けん化価174のペースト状のトレハロース脂肪酸エステル組成物8を733g得た。
(合成例9)
トレハロースとベヘン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物9
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)60.8g(1モル)、ベヘン酸メチル439.2g(7.7モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)15.2gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた1000mLの四つ口フラスコに仕込み、100℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)1.83gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜160℃で45時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン100gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))3.4gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価28、けん化価170のトレハロース脂肪酸エステル組成物9を317g得た。
(合成例10)
トレハロースとベヘン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物10
トレハロース・二水和物(株式会社林原製、トレハ微粉)72.9g(1モル)、ベヘン酸メチル427.1g(6.25モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)18.2gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた1000mLの四つ口フラスコに仕込み、100℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)4.37gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜160℃で45時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン100gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))8.1gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価68、けん化価167のトレハロース脂肪酸エステル組成物10を336g得た。
(合成例11)
トレハロースとステアリン酸クロライドを用いてエステル化反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物11
トレハロース(和光純薬工業株式会社製、トレハロース無水)17.1g(1モル)及びピリジンを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付滴下ロートを備えた500mLの四つ口フラスコに仕込み、氷浴上で撹拌しながら溶解させた。そこにステアリン酸クロライド(東京化成工業株式会社製、Stearoyl Chloride)133.3g(8.8モル)を徐々に添加し、添加終了後、反応容器を氷浴から外して室温で撹拌反応させた。反応終了後、反応容器を氷浴に戻し、ジエチルエーテル200ml加えて希釈した。その後、徐々に水を加えて、水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のジエチルエーテル層は硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により硫酸マグネシウムを除き、減圧にて濾液のジエチルエーテルを留去して目的とする水酸基価0.3、けん化価179のトレハロース脂肪酸エステル組成物11を108g得た。
(合成例12)
トレハロースとパルミチン酸クロライドを用いてエステル化反応して得られるトレハロース脂肪酸エステル組成物12
トレハロース(和光純薬工業株式会社製、トレハロース無水)17.1g(1モル)及びピリジンを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付滴下ロートを備えた500mLの四つ口フラスコに仕込み、氷浴上で撹拌しながら溶解させた。そこにパルミチン酸クロライド(和光純薬工業株式会社製、塩化パルミトイル)120.9g(8.8モル)を徐々に添加し、添加終了後、反応容器を氷浴から外して室温で撹拌反応させた。反応終了後、反応容器を氷浴に戻し、ジエチルエーテル200ml加えて希釈した。その後、徐々に水を加えて、水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のジエチルエーテル層は硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により硫酸マグネシウムを除き、減圧にて濾液のジエチルエーテルを留去して目的とする水酸基価0.5、けん化価195のトレハロース脂肪酸エステル組成物12を102g得た。
(合成例13)
ショ糖とステアリン酸メチルを用いてエステル交換反応して得られるショ糖脂肪酸エステル組成物1
スクロース(和光純薬工業株式会社製、スクロース)168.5g(1モル)、ステアリン酸メチル(和光純薬工業株式会社製、ステアリン酸メチル)113.1.5g(7.7モル)、及び脂肪酸ナトリウム(ミヨシ油脂製、TP−NA)33.7gを撹拌機、温度計、コック付窒素吹込管、及びコック付ガラス管を備えた2000mLの四つ口フラスコに仕込み、100℃にて撹拌しながら水分の減圧乾燥を行った。窒素ガスにて四つ口フラスコ内を常圧に戻し、触媒となる炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製、炭酸カリウム)5.7gを添加し、再び減圧とし、混合物を110℃〜160℃で60時間減圧撹拌反応させた。反応終了後、混合物はキシレン260gにて希釈し、クエン酸無水物(扶桑化学工業株式会社製、クエン酸(無水))5.7gと温水を加えて中和した。その後、下層となる水溶液層がほぼ中性となるまで温水でゆっくりと洗浄を繰り返した。洗浄終了後、上層のキシレン層は減圧にて乾燥し、活性炭を用いて脱色処理を行った。常法にて脱臭及び蒸留処理を行い、目的とする水酸基価24、けん化価177のショ糖脂肪酸エステル組成物1を1058g得た。
Figure 2013133271
トレハロース脂肪酸エステル組成物1〜12、ショ糖脂肪酸エステル組成物1、及びポリステアリン酸スクロースについて、HPLC分析の結果(各エステルの面積百分率(面積%))を表2に示す。表2中、「原料」は残存原料の面積%、「1」〜「8」は、それぞれモノエステル体、ジエステル体、トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の面積%を示す。
Figure 2013133271
<硬度評価>
(評価試料の調製方法)
表3〜20に示す配合にて、全ての成分を容器に秤取り、100℃にて30分間撹拌して加熱溶解混合し、均一な混合物を作成した。調製された混合物はPC製円筒容器(内径37mm、高さ16mm)に流し込み、25℃で24時間保管後、硬度の評価用試料とした。表中の成分である、イソステアリン酸トレハロースエステルズはノムコートTQ−5(日清オイリオグループ株式会社製)、ポリステアリン酸スクロースはコスメライクS−10(第一工業製薬株式会社製)、酢酸ステアリン酸スクロースはコスメライクSA−10(第一工業製薬株式会社製)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールはエステモール N−01(日清オイリオグループ株式会社製)、パラフィンワックスはHNP−9(日本精蝋株式会社製)である。
(評価方法)
各評価試料について簡易型物性測定器(株式会社サン科学製、製品名:RHEOTEX SD−700)を用いて、Φ2.5mmのステンレス球を2.5mm挿入したときの最大応力を測定した(挿入速度60mm/min)。硬度評価結果を図1及び表3〜21に示す。
Figure 2013133271
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(評価結果)
図1、及び表3〜表21に示す結果からもわかるように、ショ糖脂肪酸エステル組成物のうち、ポリステアリン酸スクロースを配合した比較例10では、ショ糖脂肪酸エステルの配合量により硬度が大きく変化した。すなわち、少量(0.75〜3質量%)のポリステアリン酸スクロースを配合したところ、配合しなかった場合よりも硬度は徐々に低くなったが、さらに含有量を増加させると硬度は急激に高くなり、さらに含有量を増加させると硬度はまた急激に低下した。一方で、ポリステアリン酸スクロースをアセチル化した酢酸ステアリン酸スクロースを配合した比較例11では、酢酸ステアリン酸スクロースの配合量が多くなるほど、硬度は低下しており、配合による硬度上昇効果はないことが確認された。また、ショ糖脂肪酸エステル組成物1を配合した比較例8では、硬度の減少や急激に高くなる現象はやや抑えられるものの、配合量が0.75〜12質量%(総固形剤量に対して5〜80質量%)における硬度の最大値と最小値の差は151であり、配合量による硬度の変化が大きいことが確認された。
これに対して、トレハロース脂肪酸エステル組成物を配合した実施例1〜5では、トレハロース脂肪酸エステル組成物の配合量による硬度の変化は少なく、総固形剤量の5質量%を配合すると硬度は微増し80質量%を占めるまでは硬度が微増した。表21からも実施例1〜5では、配合量が0.75〜12質量%(総固形剤量に対して5〜80質量%)における硬度の最大値と最小値の差は100以下であり、このことからも硬度の変化が少ないと言える。さらに実施例1、3、5においては、配合量が0.75〜15質量%(総固形剤量に対して5〜90質量%)における硬度の最大値と最小値の差が100以下であり、さらに配合量を増やしても硬度の変化が少ないことが確認された。
また、トレハロース脂肪酸エステル組成物1及び11を用いて、これらの混合比より、実施例6のトレハロース脂肪酸エステル組成物の水酸基価を算出すると18になるが、トレハロース脂肪酸エステル組成物1及び11の配合量が0.75〜12質量%(総固形剤量に対して5〜80質量%)における硬度の最大値と最小値の差は73であり、配合量による硬度の変化は小さいことが確認された。
一方で、本発明に係るトレハロース脂肪酸エステル組成物とは異なるトレハロース脂肪酸エステル組成物を配合した比較例1〜7、及び9では、配合量にかかわらず硬度の上昇はみられなかった。
また、トレハロース脂肪酸エステル組成物7及び11を用いて、これらの混合比より、比較例12のトレハロース脂肪酸エステル組成物の水酸基価を算出すると97になり本発明の態様の範囲内になるが、テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘプタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20.9面積%、さらにヘキサエステル体、及びヘプタエステル体のHPLC分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が4.0面積%となり、本発明の態様の範囲から外れてしまい、配合量が0.75〜12質量%(総固形剤量に対して5〜80質量%)における硬度の最大値と最小値の差は149であり、配合量による硬度の変化は大きいことが確認された。
<熱安定性評価>
(評価試料の調製方法)
表22に記載の評価試料20gとジカプリン酸ネオペンチルグリコール(日清オイリオグループ株式会社製、製品名:エステモール N−01)を秤量し、100℃にて均一に加熱融解混合し、均一な混合物を作成した。当該方法により調製された100℃の混合物は、Φ26mmの栓付サンプル瓶に流し込み、熱安定性試験の評価用試料とした。
(評価方法)
上記方法にて調製された試料を120℃の恒温槽で静置し、熱安定性試験を実施した。24時間経過後の色相と臭気の変化を観察し、下記の判断基準に従って評価した。
[色相の変化]
A:変化なし。
B:わずかな変化が認められる。
C:顕著な変化が認められる。
[臭気の変化]
A:変化なし。
B:わずかな劣化臭が認められる。
C:顕著な劣化臭が認められる。
Figure 2013133271
色相及び臭気の変化の評価結果を表22に示す。この結果、トレハロース脂肪酸エステル組成物は、色相と臭気のいずれも、ポリステアリン酸スクロースよりも変化が小さいか、ほとんど変化がなく、熱安定性に優位であることがわかった。ポリステアリン酸スクロースを配合した比較例14では、冷却固化後、下部分に茶色いコゲが確認された。
<リップクリームの評価>
(評価試料)
表23、又は表24に示す配合にて、全成分を計量し、100℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃に保ち、脱泡後、金型に流し込み充填し、室温まで冷却して成型した。成型した固形物を型から取り出し、容器に装着してリップクリームを得た。
表中の成分である、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリットはコスモール168M(日清オイリオグループ株式会社製)、リンゴ酸ジイソステアリルはコスモール222(日清オイリオグループ株式会社製)、ジイソステアリン酸ポリグリセリルはコスモール42V(日清オイリオグループ株式会社製)、トリイソステアリン酸ポリグリセリルはコスモール43V(日清オイリオグループ株式会社製)である。
また、表24に示す各成分の配合量のうち、実施例20〜28については、製造されたリップクリームの硬度が市販品と同等になるように調整した。
Figure 2013133271
Figure 2013133271
(評価方法)
化粧歴10年以上の女性30人を評価パネルとし、得られたリップクリームについて、「のび」、「つき」、「つや」及び「べたつき」について、5段階(5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:悪い、1:非常に悪い)で官能評価を行った。
(評価結果)
リップクリームの評価結果を表25に示す。この結果、ショ糖脂肪酸エステルであるポリステアリン酸スクロースを配合した比較例16及び17では、硬度に大きく差がみられ、官能評価でもトレハロース脂肪酸エステル組成物より劣る結果となった。すなわち、ショ糖脂肪酸エステルは、添加量によって配合した化粧料の硬度が大きく変化してしまい、塗付した際の使用感を損なうなどの問題点が多いことが明らかとなった。
これに対して、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を配合した実施例20〜28では、トレハロース脂肪酸エステル組成物の配合量を変えても硬度に大きな変化はなく、さらに官能評価ではトレハロース脂肪酸エステル組成物の配合量が多いもののほうが評価結果は優れていた。
Figure 2013133271
<口紅の評価>
(評価試料)
表26に示す配合にて、全成分を計量し、120℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃に保ち、脱泡後、金型に流し込み充填し、室温まで冷却して成型した。成型した固形物を型から取り出し、容器に装着してスティック状口紅を得た。
表中の成分である、リンゴ酸ジイソステアリルはコスモール222(日清オイリオグループ株式会社製)、2−エチルヘキサン酸セチルはサラコス816T(日清オイリオグループ株式会社製)、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルはコスモール168ARV(日清オイリオグループ株式会社製)、水添ポリブテンはノムコートHP−30(日清オイリオグループ株式会社製)、トリエチルヘキサノインはT.I.O(日清オイリオグループ株式会社製)である。
Figure 2013133271
(「官能評価」の方法)
化粧歴10年以上の女性30人を評価パネルとし、上記実施例25、26及び比較例18、19の口紅を使用してもらい、「のび」、「つき」、「つや」及び「べたつき」の各項目について、5段階(5:非常に良好、4:良好、3:普通、2、悪い、1:非常に悪い)で官能評価を行った。また、比較例16、及び17については、塗布時に口紅が折れてしまい、評価することができなかった。
(「形状保持性、油染み、継時安定性」に関する評価方法)
得られたスティック状口紅について、塗布時の形状保持性、及び油染みを観察し、評価を行った。塗布時の保型性については、表27の判断基準に従って評価を行った。
また、40℃、50℃、20℃⇔40℃の恒温槽にて得られたスティック状口紅を保管し、1ヵ月後までの外観状態の変化を観察し、表28の判断基準に従って継時安定性の評価を行った。
Figure 2013133271
Figure 2013133271
(評価結果)
スティック状口紅の評価結果を表29に示す。この結果、ショ糖脂肪酸エステルであるポリステアリン酸スクロース及びショ糖脂肪酸エステル組成物1を配合した比較例18〜21では、経時安定性の評価で50℃において1週間で折れてしまうなどトレハロース脂肪酸エステル組成物より劣る結果となった。すなわち、ショ糖脂肪酸エステルは、配合した化粧料の形状を保持することが難しく、経時安定性も悪いため口紅に配合する際には問題点が多いことが明らかとなった。
また、一般的に口紅に使用されるマイクロクリスタリンワックスを配合した比較例22、及び23では、経時安定性はトレハロース脂肪酸エステル組成物とほぼ同等であるが、官能評価ではのびやつきが悪くトレハロース脂肪酸エステル組成物より劣る結果となった。
これに対して、本発明のトレハロース脂肪酸エステル組成物を配合した実施例29、及び30では、トレハロース脂肪酸エステル組成物の配合量を変えても形状保持性、及び経時安定性に問題はなく、さらに官能評価ではトレハロース脂肪酸エステル組成物の配合量が多いもののほうが評価結果は優れていた。
Figure 2013133271
<スティック状コンシーラーの評価>
(評価試料)
表30に示す配合にて、全成分を計量し、100℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃に保ち、脱泡後、容器に流し込み充填し、室温まで冷却し、スティック状コンシーラーを得た。
得られたスティック状コンシーラーは、形状保持性と継時安定性に優れ、べたつき感がなく、隠蔽効果に優れ、化粧もちも良好であった。
Figure 2013133271
<アイカラーペンシルの評価>
(評価試料)
表31に示す配合にて、全成分を計量し、85℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃に保ち、脱泡後、樹脂製円筒軸の後端側の軸穴に流し込み充填し、冷却し固化させてアイカラーペンシルを得た。
得られたアイカラーペンシルは、形状保持性と継時安定性に優れ、つやを有し、化粧仕上がりも良好であった。
Figure 2013133271
<クレイワックスの評価>
(評価試料)
表32に示す配合にて、全成分を計量し、80℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃にて容器に流し込み充填し、冷却することによりクレイワックスを得た。
得られたクレイワックスは、継時安定性に優れ、べたつき感が無く、セット力も良好であった。
Figure 2013133271
<油性ファンデーションの評価>
(評価試料)
表33に示す配合にて、全成分を計量し、80℃にて加熱後、均一に分散した。得られた混合物を80℃にて容器に流し込み充填し、冷却することにより油性ファンデーションを得た。
得られた油性ファンデーションは、保型性と経時安定性に優れ、滑らかな伸び広がりでつけ心地もしっとりとしており、化粧もちも良好であった。
Figure 2013133271
<モイストクリーム(O/W)の評価>
(評価試料)
表34に示す配合にて、A成分及びB成分をそれぞれ計量し、70℃にて加熱する。A成分をディスパーミキサーで混合しながら、B成分をゆっくり加える。得られた混合物を25℃まで冷却することによりモイストクリームを得た。
得られたモイストクリームは、経時安定性に優れ、滑らかな伸び広がりでつけ心地もしっとりとしており、保湿感の持続に優れたものであった。
Figure 2013133271
<アイライナーの評価>
(評価試料)
表35に示す配合にて、全成分を計量し、90℃にて加熱後、均一に分散した。得られた混合物を80℃にて容器に流し込み充填し、冷却することによりアイライナーを得た。
得られたアイライナーは、経時安定性に優れ、滑らかな伸び広がりで化粧仕上がりも良好であった。
Figure 2013133271
<マスカラの評価>
表36に示す配合にて、B成分とD成分の一部を混合し、3本ローラーで分散してペーストとする。A成分とD成分の一部を90℃に加熱し、撹拌して均一とする。これに先のペーストを加え高速撹拌しながら80℃以下とする。これにC成分とD成分の残りを撹拌し均一としたものを加え、撹拌しながら90℃とした後、30℃まで冷却することによりマスカラを得た。
得られたマスカラは、経時安定性に優れ、優れた密着性を示すものであった。
Figure 2013133271
<スティック状アイシャドウの評価>
表37に示す配合にて、A成分を90℃にて加熱溶解後、混合したB成分を加えて、3本ローラーで分散してペーストとする。これを再溶解して脱泡した後、金型に流し込み、25度まで冷却することによりスティック状アイシャドウを得た。
得られたスティック状アイシャドウは、形状保持性と継時安定性に優れ、つやを有し、化粧仕上がりも良好であった。
Figure 2013133271
<ヘアスタイリングワックス(O/W)の評価>
表38に示す配合にて、A成分及びB成分をそれぞれ計量し、95℃にて加熱溶解する。A成分をパドルで撹拌ながら、B成分を徐々に加えて乳化する。パドルでかき混ぜながら50℃まで冷却し、C成分を加えてヘアスタイリングワックスを得た。
得られたヘアスタイリングワックスは、経時安定性に優れ、セット力も良好で持続力のあるものであった。
Figure 2013133271
<クレンジングクリーム(O/W)の評価>
表39に示す配合にて、A成分及びB成分をそれぞれ計量し、75℃にて加熱溶解する。A成分をホモミキサーで撹拌ながら、B成分を徐々に加えて乳化する。その後パドルでかき混ぜながら40℃まで冷却し、クレンジングクリームを得た。
得られたクレンジングクリームは、経時安定性に優れ、べたつきがなく、化粧料とのなじみも良好であった。
Figure 2013133271
<リップグロスの評価>
表40に示す配合にて、全成分を計量し、80℃にて加熱溶解後、十分に混合した。得られた混合物を80℃にて容器に流し込み充填し、冷却することによりリップグロスを得た。
得られたリップグロスは、経時安定性に優れ、つやを有し、化粧仕上がりも良好であった。
Figure 2013133271
<UVケアケーキファンデーション(W/O)の評価>
表41に示す配合にて、A成分及びB成分をそれぞれ計量し、80℃にて加熱溶解した。A成分をホモミキサーで撹拌ながら、B成分を徐々に加えて乳化した。その後パドルでかき混ぜながら60℃まで冷却し、UVケアケーキファンデーションを得た。
得られたUVケアケーキファンデーションは、経時安定性に優れ、べたつきがなく、化粧もちも良好であった。
Figure 2013133271
<バニシングクリーム(O/W)の評価>
(評価試料)
表42に示す配合にて、A成分及びB成分をそれぞれ計量し、80℃にて加熱した。A成分をホモディスパーミキサーで混合しながら、B成分をゆっくり加えた。得られた混合物を25℃まで冷却することによりバニシングクリームを得た。
得られたバニシングクリームは、経時安定性に優れ、べたつき感がなく、つけ心地に優れたものであった。
Figure 2013133271
<コールドクリーム(O/W)の評価>
(評価試料)
表43に示す配合にて、A成分を計量し、85℃にて加熱した。A成分をホモミキサーで混合しながら、B成分をゆっくり加えた。得られた混合物を25℃まで冷却することによりコールドクリームを得た。
得られたコールドクリームは、経時安定性に優れ、滑らかな伸び広がりでつけ心地もしっとりとしており、保湿感の持続に優れたものであった。
Figure 2013133271
本発明のトレハロース脂肪酸エステル、及びこれを含むワックス組成物は、特に、固形化粧料の製造の分野において好適に利用できる。

Claims (15)

  1. トレハロース脂肪酸エステルを含む組成物であって、
    当該組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基が炭素数8〜22の直鎖飽和脂肪酸残基であり、
    トリエステル体、テトラエステル体、ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、
    高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する前記エステル体の合計含量が20〜100面積%であるトレハロース脂肪酸エステル組成物。
  2. ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体からなる群より選択される少なくとも2種のエステル体を含み、
    高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する前記エステル体の合計含量が30〜100面積%である、請求項1に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物。
  3. 前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、
    前記トレハロース脂肪酸エステルの水酸基価が15〜110であり、
    ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が80〜100面積%である、又は
    前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の60質量%超がステアリン酸残基であり、
    前記水酸基価が15〜110であり、
    ペンタエステル体、ヘキサエステル体、ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜100面積%である、
    請求項1又は2に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物。
  4. (1)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基であり、かつ、
    前記水酸基価が15〜45であり、
    ヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜25面積%であり、かつ、
    ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が70〜90面積%である、
    (2)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がステアリン酸残基であり、
    前記水酸基価が15〜110であり、
    テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が10〜70面積%であり、かつ、
    ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%である、又は
    (3)前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルが有する全脂肪酸残基の90質量%超がパルミチン酸残基及びステアリン酸残基からなる群より選択される少なくとも1の残基であり、
    前記組成物中の全トレハロース脂肪酸エステルはパルミチン酸残基及びステアリン酸残基の両方を有しており、かつ、
    前記全脂肪酸残基の50質量%超がステアリン酸残基であり、
    前記水酸基価が15〜110であり、
    テトラエステル体、ペンタエステル体、及びヘキサエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が22〜70面積%であり、かつ、
    ヘプタエステル体、及びオクタエステル体の、高速液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する合計含量が20〜90面積%である、
    請求項1又は2に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含むワックス組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含む結晶調整剤。
  7. さらに、ワックスを含む、請求項6に記載の結晶調整剤。
  8. 固形化粧料用である請求項6又は7に記載の結晶調整剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトレハロース脂肪酸エステル組成物を含む固形化粧料。
  10. 前記トレハロース脂肪酸エステル組成物を固形化粧料の合計質量に対して0.5〜30質量%含む、請求項9に記載の固形化粧料。
  11. さらに、ワックスを含む、請求項10に記載の固形化粧料。
  12. 前記固形化粧料の合計質量に対する前記トレハロース脂肪酸エステル組成物と前記ワックスの合計含有量が1〜30質量%である請求項11に記載の固形化粧料。
  13. 請求項5に記載のワックス組成物を含む固形化粧料。
  14. 前記固形化粧料の合計質量に対する前記ワックス組成物の含有量が1〜30質量%である請求項13に記載の固形化粧料。
  15. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の結晶調整剤を含む固形化粧料。
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