JPWO2013129136A1 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水性第1ベースコート塗料を塗装し、その後、プレヒートすることなく、水性第2ベースコート塗料を塗装し、プレヒートし、更にクリヤーコート塗料を塗装した後、水性第1ベースコート塗膜、水性第2ベースコート塗膜及びクリヤーコート塗膜の3層を同時に硬化させる複層塗膜形成方法において、水性第1ベースコート塗料として、特定の水性ポリエステル樹脂、特定の水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂及びメラミン樹脂を含有する塗料を使用することにより、平滑性、鮮映性、耐チッピング性及び硬度に優れた複層塗膜を形成せしめることできる方法を提供する。

Description

本発明は、被塗物上に、水性第1ベースコート塗料、水性第2ベースコート塗料及びクリヤー塗料を順次塗装し、得られる3層の複層塗膜を同時に加熱硬化する3コート1ベーク方式において、プレヒート(予備加熱)をただ一回実施するだけで、平滑性、鮮映性及び耐チッピング性に優れた複層塗膜を形成せしめることができる方法に関する。
自動車車体における塗膜形成方法としては、例えば、被塗物上に電着塗膜を形成した後、「中塗り塗料の塗装→焼き付け硬化→ベースコート塗料の塗装→クリヤーコート塗料の塗装→焼き付け硬化」の3コート2ベーク方式により複層塗膜を形成せしめる方法が広く採用されている。
これに対し、近年、省エネルギーの観点から、中塗り塗料の塗装後の焼き付け硬化工程を省略し、中塗り塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→ベースコート塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→クリヤー塗料の塗装→焼き付け硬化を順次行なう3コート1ベーク方式が検討されている。なかでも、有機溶剤の揮散による環境汚染を抑制するという観点から、上記中塗り塗料及びベースコート塗料として水性塗料を用いる3コート1ベーク方式が特に求められている。
しかしながら、水性中塗り塗料及び水性ベースコート塗料を用いた3コート1ベーク方式においては、水性第1ベースコート塗料と水性第2ベースコート塗料との層間における混層による形成塗膜の平滑性及び鮮映性の低下が生じやすい。
このため、特許文献1には、3コート1ベーク方式において、アミド基含有エチレン性不飽和モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとを乳化重合して得られる特定のアクリル樹脂粒子の水分散体を含有する水性中塗り塗料を用いることにより上記混層を制御し、優れた外観を有する複層塗膜を形成する方法が開示されている。
一方、最近では、さらなる省エネルギーの観点から、中塗り塗料の塗装を省略し、被塗物上に電着塗膜を形成せしめた後、「ベースコート塗料の塗装→クリヤーコート塗料の塗装→焼き付け硬化」を行なう中塗りレス方式が検討されている。
一般に、電着塗膜は防錆性に優れ、中塗り塗膜は平滑性及び耐チッピング性に優れ、ベースコート塗膜及びクリヤー塗膜は外観に優れており、これらの塗膜が積層された複層塗膜は、被塗物に優れた防錆性、平滑性、耐チッピング性及び外観を付与することができる。
しかしながら、上記中塗りレス方式は、平滑性及び耐チッピング性に優れた中塗り塗膜を形成することができないため、得られる複層塗膜は平滑性及び耐チッピング性が低下するという課題を有している。
このため、特許文献2には、中塗りレス方式において、特定のコア/シェル型アクリル樹脂エマルション、特定のポリエーテルポリオール及び活性メチレン型ブロックポリイソシアネートを含む水性ベース塗料組成物を使用することにより、得られる複層塗膜の耐チッピング性等を確保しつつ塗膜外観を向上させることができる複層塗膜形成方法が開示されている。
特開2001−205175号公報 特開2010−253383号公報
しかしながら、特許文献1に記載の複層塗膜形成方法では、中塗り塗料塗装後のプレヒートを省略することが難しく、また、特許文献2に記載の複層塗膜形成方法によっては、十分な平滑性、鮮映性、耐チッピング性を有する複層塗膜が得られない場合がある。
本発明の目的は、水性第1ベースコート塗料を塗装し、その後、プレヒートすることなく、水性第2ベースコート塗料を塗装し、プレヒートし、更にクリヤーコート塗料を塗装した後、水性第1ベースコート塗膜、水性第2ベースコート塗膜及びクリヤーコート塗膜の3層を同時に硬化させる複層塗膜形成方法(以下、「水性1プレヒート3C1B工程」と称することがある)において、優れた平滑性、鮮映性、耐チッピング性及び硬度を有する複層塗膜を形成せしめることができる方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、今回、水性1プレヒート3C1B工程による複層塗膜形成方法において、水性第1ベースコート塗料として、特定の水性ポリエステル樹脂、特定の水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂及びメラミン樹脂を含有する塗料を使用することにより、平滑性、鮮映性、耐チッピング性及び硬度に優れた複層塗膜を形成せしめることできることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、
(1) 硬化電着塗膜上に、水性第1ベースコート塗料(A)を塗装し、硬化膜厚で20〜35μmの第1ベースコート塗膜を形成せしめる工程;
(2) 第1ベースコート塗膜上に、予備加熱することなく、水性第2ベースコート塗料(B)を塗装し、硬化膜厚で8〜18μmの第2ベースコート塗膜を形成せしめる工程;
(3) 予備加熱後、第2ベースコート塗膜上に、クリヤー塗料(C)を塗装し、硬化膜厚で25〜50μmのクリヤー塗膜を形成せしめる工程;並びに、
(4) 第1ベースコート塗膜、第2ベースコート塗膜及びクリヤー塗膜を同時に加熱硬化させて、硬化塗膜を形成せしめる工程
を含む塗膜形成方法であって、
水性第1ベースコート塗料(A)は、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、これらの樹脂の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、樹脂(a)を15〜35質量部、樹脂(b)を15〜30質量部、樹脂(c)を15〜30質量部及び樹脂(d)を15〜35部含み、
水性ポリエステル樹脂(a)は、多塩基酸成分として、芳香族環及び/又は脂環族環を有する多塩基酸を、多塩基酸総量を基準にして、55〜75モル%の割合で含有するものを用いて得られるものであって、酸価が15〜25mgKOH/gであり且つ数平均分子量が1000〜5000であり、
水性アクリル樹脂(b)は、モノマーの合計質量を基準にして、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー45〜80質量%、水酸基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%及びその他の重合性不飽和モノマー0〜53質量%を含有するモノマー成分を乳化重合することにより得られるアクリルエマルションである
ことを特徴とする複層塗膜形成方法を提供するものである。
本発明の複層塗膜形成方法によれば、特定の水性1プレヒート3C1B工程の使用により、平滑性、鮮映性、耐チッピング性及び硬度に優れた複層塗膜を形成せしめることができる。
以下、本発明の複層塗膜形成方法についてさらに詳細に説明する。
本発明の複層塗膜形成方法によれば、まず、鋼板等の被塗物上に、電着塗料を塗装し、加熱硬化させることにより、硬化電着塗膜が形成せしめられる。
上記鋼板としては、自動車車体用鋼板、例えば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、冷延鋼板等を使用することができ、該鋼板は、表面に、リン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化物処理等の表面処理が施されたものであってもよい。
また、上記電着塗料としては、それ自体既知の電着塗料(例えば、特開2003−306796号公報等に記載のもの)を使用することができ、特にカチオン電着塗料を好適に使用することができる。
工程(1)
前記硬化電着塗膜上には、次いで、水性第1ベースコート塗料(A)が塗装され、硬化膜厚が20〜35μmの範囲内の第1ベースコート塗膜が形成せしめられる。
水性第1ベースコート塗料(A)
水性第1ベースコート塗料(A)は、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、これらの合計樹脂固形分100質量部に基いて、樹脂(a)を15〜35質量部、樹脂(b)を15〜30質量部、樹脂(c)を15〜30質量部および樹脂(d)を15〜35質量部含有する水性塗料である。
水性ポリエステル樹脂(a)
水性ポリエステル樹脂(a)は、多塩基酸成分として、芳香族環及び/又は脂環族環を有する多塩基酸を、多塩基酸成分の総量に基いて55〜75モル%含有するものを用いて得られる、酸価が15〜25mgKOH/gであり且つ数平均分子量が1000〜5000であるポリエステル樹脂である。
水性ポリエステル樹脂(a)は、通常、以下に記載する多塩基酸成分(a−1)とアルコール成分(a−2)のエステル化又はエステル交換反応によって得ることができる。
多塩基酸成分(a−1)
多塩基酸成分(a−1)としては、水性第1ベースコート塗料(A)及び後述する水性第2ベースコート塗料(B)の混層を抑制し、平滑性、鮮映性、耐チッピング性及び硬度に優れた複層塗膜を形成せしめるという観点から、芳香族環を有する多塩基酸(以下、「芳香族多塩基酸」と称す)(a−1−1)及び/又は脂環族環を有する多塩基酸(以下、「脂環族多塩基酸」と称す)(a−1−2)を含有するものが使用される。多塩基酸成分(a−1)中の芳香族多塩基酸(a−1−1)及び脂環族多塩基酸(a−1−2)の合計含有量は、多塩基酸成分(a−1)の総量を基準として、一般に55〜75モル%、特に60〜70モル%の範囲内が好適である。
芳香族多塩基酸(a−1−1)には、一般に、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2もしくは3個のカルボキシル基を有する芳香族化合物、該芳香族化合物の酸無水物、該芳香族化合物のエステル化物等が包含され、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸;該芳香族多価カルボン酸の無水物;該芳香族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。芳香族多塩基酸(a−1−1)はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の鮮映性、耐チッピング性等の観点から、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸を使用することが好ましい。
脂環族多塩基酸(a−1−2)には、一般に、1分子中に少なくとも1個の脂環式構造(主として4〜6員環構造)と少なくとも2個、好ましくは2もしくは3個のカルボキシル基を有する化合物、該化合物の酸無水物、該化合物のエステル化物等が包含され、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸;該脂環族多価カルボン酸の無水物;該脂環族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。上記脂環族多塩基酸(a−1−2)はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の鮮映性、耐チッピング性等の観点から、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物を使用することが好ましい。
なお、本明細書において、「低級」とは、この語が付された有機基の炭素数が6個以下、好ましくは4個以下であることを意味する。
得られる複層塗膜の耐チッピング性の観点から、脂環族多塩基酸(a−1−2)を単独で又は芳香族多塩基酸(a−1−1)及び脂環族多塩基酸(a−1−2)を併用することが望ましく、両者の比率は、芳香族多塩基酸(a−1−1)/脂環族多塩基酸(a−1−2)のモル比で、一般に90/10〜0/100、特に50/50〜0/100、さらに特に35/65〜0/100の範囲内であることが好ましい。
また、多塩基酸成分(a−1)としては、上記芳香族多塩基酸(a−1−1)及び脂環族多塩基酸(a−1−2)に加えて、他の多塩基酸成分を使用することもでき、特に脂肪族多塩基酸(a−1−3)を好適に使用することができる。
脂肪族多塩基酸(a−1−3)には、一般に1分子中に少なくとも2個、好ましくは2個のカルボキシル基を有する脂肪族化合物、該脂肪族化合物の酸無水物、該脂肪族化合物のエステル化物等が包含され、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、オクタデカン二酸、クエン酸等の脂肪族多価カルボン酸;該脂肪族多価カルボン酸の無水物;該脂肪族多価カルボン酸の低級アルキルエステル化物等が挙げられる。上記脂肪族多塩基酸はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の平滑性等の観点から、アジピン酸を使用することが好ましい。
芳香族多塩基酸(a−1−1)、脂環族多塩基酸(a−1−2)及び脂肪族多塩基酸(a−1−3)以外の他の多塩基酸成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、麻実油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸等の脂肪酸;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、シクロヘキサン酸、10−フェニルオクタデカン酸等のモノカルボン酸;乳酸、3−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシ−4−エトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸等を挙げることができる。上記他の多塩基酸成分はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
芳香族多塩基酸(a−1−1)及び脂環族多塩基酸(a−1−2)は、合計で、使用する多塩基酸成分の総量を基準にして、55〜75モル%、特に60〜70モル%の範囲内で使用することができる。
アルコール成分(a−2)
アルコール成分(a−2)としては、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2もしくは3個の水酸基を有する多価アルコールを好適に使用することができる。該多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等の2価アルコール;これらの2価アルコールにε−カプロラクトン等のラクトン類を付加したポリラクトンジオール;ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート等のエステルジオール類;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルジオール類;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニット等の3価以上のアルコール;これらの3価以上のアルコールにε−カプロラクトン等のラクトン類を付加させたポリラクトンポリオール類等が挙げられる。
また、アルコール成分(a−2)として、上記多価アルコールに加えて、他のアルコール成分を使用することもでき、該他のアルコール成分としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ステアリルアルコール、2−フェノキシエタノール等のモノアルコール;プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル(商品名「カージュラE10」HEXION Specialty Chemicals社製)等のモノエポキシ化合物と酸とを反応させて得られるアルコール化合物等が挙げられる。アルコール成分(a−2)はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の平滑性、耐チッピング性等の観点から、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパンを使用することが好ましい。
水性ポリエステル樹脂(a)の製造は、特に限定されるものではなく、ポリエステル樹脂の製造に際して通常用いられている方法を用いて行なうことができる。例えば、多塩基酸成分(a−1)とアルコール成分(a−2)とを、不活性気体雰囲気中、例えば窒素気流中で、約150〜約250℃の温度において、5〜10時間反応させることにより、エステル化反応又はエステル交換反応を行なう方法が挙げられる。
前記エステル化反応又はエステル交換反応では、多塩基酸成分(a−1)及びアルコール成分(a−2)を一度に添加してもよいし、数回に分けて添加してもよい。また、はじめにカルボキシル基含有ポリエステル樹脂を合成した後、アルコール成分(a−2)を用いて、該カルボキシル基含有ポリエステル樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一部をエステル化することもできる。さらに、はじめに水酸基含有ポリエステル樹脂を合成した後、酸無水物を反応させて、水酸基含有ポリエステル樹脂をハーフエステル化させてもよい。
前記エステル化又はエステル交換反応の際には、反応を促進させるために、触媒を用いることができる。該触媒としては、例えば、ジブチル錫オキサイド、三酸化アンチモン、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸鉛、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の既知の触媒を挙げることができる。
また、水性ポリエステル樹脂(a)は、該樹脂の調製中又はエステル化反応後もしくはエステル交換反応後に、脂肪酸、モノエポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物等で変性することができる。
上記脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、麻実油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸等が挙げられる。
上記モノエポキシ化合物としては、例えば、合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル(商品名「カージュラE10」HEXION Specialty Chemicals社製)を好適に用いることができる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、リジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;リジントリイソシアネート等の3価以上のポリイソシアネート等の有機ポリイソシアネートそれ自体、又はこれらの各有機ポリイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した各有機ジイソシアネート同士の環化重合体(例えば、イソシアヌレート)、ビウレット型付加物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
水性ポリエステル樹脂(a)は、得られる複層塗膜の耐水性、硬度等の観点から、一般に60〜200mgKOH/g、特に80〜180mgKOH/g、さらに特に100〜150mgKOH/gの範囲内の水酸基価を有することが好ましい。
また、水性ポリエステル樹脂(a)は、得られる複層塗膜の耐水性、鮮映性等の観点から、一般に15〜25mgKOH/g、特に18〜23mgKOH/g、さらに特に19〜22mgKOH/gの範囲内の酸価を有することが好ましい。
水性ポリエステル樹脂(a)の水酸基価及び酸価は、例えば、多塩基酸成分(a−1)及びアルコール成分(a−2)の配合割合を調節すること、前記エステル化反応又はエステル交換反応における反応温度又は反応時間を調節すること等によって調整することができる。
また、水性ポリエステル樹脂(a)は、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐チッピング性、硬度等の観点から、一般に1,000〜5,000、特に1,200〜4,000の範囲内、さら特に1,250〜3,000の範囲内の数平均分子量を有することが好ましい。
水性ポリエステル樹脂(a)の数平均分子量は、例えば、前記エステル化反応又はエステル交換反応における反応温度又は反応時間を調節することによって調整することができる。
なお、本明細書において、数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した数平均分子量及び重量平均分子量を、標準ポリスチレンの分子量を基準にして換算した値である。具体的には、ゲルパーミュエーションクロマトグラフとして、「HLC8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の4本を使用し、移動相テトラヒドロフラン、測定温度40℃、流速1mL/min及び検出器RIの条件下で測定することができる。また、「標準ポリスチレン」としては、市販のもの、例えば、東ソー社製の「TSK標準ポリスチレン」を使用することができる。
水性ポリエステル樹脂(a)は、分子中のカルボキシル基を塩基性化合物で中和することにより、水溶化又は水分散化することができる。該塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノプロパノール等の第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジ−iso−プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等の第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール等の第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン等のポリアミンを挙げることができる。
上記塩基性化合物の使用量は、得られる複層塗膜の耐水性等の観点から、水性ポリエステル樹脂(a)の酸基に対して、通常約0.1〜約1.5当量の範囲内が好ましく、約0.2〜約1.2当量の範囲内がより好ましい。
水性アクリル樹脂(b)
水性アクリル樹脂(b)としては、水性第1ベースコート塗料(A)及び後述する水性第2ベースコート塗料(B)の混層を抑制し、平滑性、鮮映性、耐チッピング性、硬度に優れた複層塗膜を形成せしめるという観点から、モノマーの合計質量を基準にして、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(b−1)45〜80質量%、水酸基含有重合性不飽和モノマー(b−2)1〜10質量%、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(b−3)1〜10質量%及びその他の重合性不飽和モノマー(b−4)0〜53質量%を含有するモノマー成分を乳化重合することにより得られるアクリルエマルションが使用される。
炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(b−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数4〜8のアルキル基を有する1価アルコールのモノエステル化物を使用することができる。具体的には、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。
炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(b−1)としては、得られる複層塗膜の鮮映性、耐水性等の観点から、なかでも、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を使用することが好ましい。
水酸基含有重合性不飽和モノマー(b−2)としては、好ましくは1分子中に1個の水酸基と1個の重合性二重結合を有するもの、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8、好ましくは2〜4の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコ−ル;分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐水性等の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を使用することが好ましい。
カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(b−3)としては、好ましくは1分子中に1個のカルボキシル基と1個の重合性二重結合を有するもの、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐水性等の観点から、アクリル酸、メタクリル酸を使用することが好ましい。
上記その他の重合性不飽和モノマー(b−4)は、重合性不飽和モノマー(b−1)〜(b−3)以外の重合性不飽和モノマーであり、該その他の重合性不飽和モノマー(b−4)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(ラウリル(メタ)アクリレート)、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等のアルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート等のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香環含有重合性不飽和モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等のフッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー;マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物;アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテレフタレート、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和基を1分子中に少なくとも2個有する重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン類との付加物等の含窒素重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等のイソシアナト基含有重合性不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等のカルボニル基含有重合性不飽和モノマー等が挙げられる。これらの重合性不飽和モノマーはそれぞれ単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アクリル樹脂(b)は、以上に述べたモノマー成分を、水性媒体中で、乳化重合法により共重合せしめることによって製造することができる。具体的には、例えば、界面活性剤の存在下で、重合開始剤を使用して前記モノマー成分を乳化重合することにより製造することができる。
上記界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が好適である。該アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸等のナトリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられ、また、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等が挙げられる。
また、1分子中にアニオン性基とポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等のポリオキシアルキレン基とを有するポリオキシアルキレン基含有アニオン性界面活性剤;1分子中にアニオン性基とラジカル重合性不飽和基とを有する反応性アニオン性界面活性剤等を使用することもできる。
上記界面活性剤の使用量は、使用される全モノマーの合計質量を基準にして、通常0.1〜15質量%、特に0.5〜10質量%、さらに特に1〜5質量%の範囲内であることが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、ジ−tert−アミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−メチルプロピオンニトリル)、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4、4’−アゾビス(4−シアノブタン酸)、ジメチルアゾビス(2−メチルプロピオネート)、アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]、アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]−プロピオンアミド}等のアゾ化合物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらの重合開始剤はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて用いることができる。また、上記重合開始剤に、必要に応じて、糖、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、鉄錯体等の還元剤を併用して、レドックス開始剤としてもよい。
上記重合開始剤の使用量は、使用される全モノマーの合計質量を基準にして、一般に0.05〜5質量%、特に0.1〜3質量%の範囲内であることが好ましい。該重合開始剤の添加方法は、特に制限されるものではなく、その種類及び量などに応じて適宜選択することができる。例えば、予めモノマー成分又は水性媒体に含ませてもよく、或いは重合時に一括して添加してもよく又は滴下してもよい。
上記モノマー成分は、必要に応じて、連鎖移動剤等の成分を適宜含有することができる。また、当該モノマー成分は、そのまま滴下することもできるが、該モノマー成分を水性媒体に分散して得られるモノマー乳化物として滴下することが望ましい。この場合におけるモノマー乳化物の粒子径は特に制限されるものではない。
かくして得られる水性アクリル樹脂(b)は、一般に約10〜約1,000nm、特に約15〜約750nm、さらに特に約20〜約500nmの範囲内の平均粒子径を有することができる。
本明細書において、水性アクリル樹脂(b)の平均粒子径は、サブミクロン粒度分布測定装置を用いて、常法により脱イオン水で希釈してから20℃で測定した値である。サブミクロン粒度分布測定装置としては、例えば、「COULTER N4型」(商品名、ベックマン・コールター社製)を用いることができる。
モノマー成分における、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(b−1)、水酸基含有重合性不飽和モノマー(b−2)、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(b−3)及びその他の重合性不飽和モノマー(b−4)の使用割合は、水性第1ベースコート塗料(A)及び後述する水性第2ベースコート塗料(B)の混層を抑制し、平滑性、鮮映性、耐チッピング性、硬度に優れた複層塗膜を形成せしめる観点から、モノマー成分の合計質量を基準として、下記の範囲内であることが好ましい。
炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(b−1):45〜80質量%、好ましくは50〜75質量%、さらに好ましくは55〜70質量%、
水酸基含有重合性不飽和モノマー(b−2):1〜10質量%、好ましくは2〜9質量%、さらに好ましくは4〜8質量%、
カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(b−3):1〜10質量%、好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは1〜6質量%、
その他の重合性不飽和モノマー(b−4):0〜53質量%、好ましくは8〜47質量%、さらに好ましくは10〜46質量%。
水性アクリル樹脂(b)は、貯蔵安定性、得られる複層塗膜の耐水性等の観点から、一般に4.5〜50mgKOH/g、特に9〜43mgKOH/g、さらに特に10〜40mgKOH/gの範囲内の水酸基価を有することが好ましい。
また、水性アクリル樹脂(b)は、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐チッピング性、耐水性等の観点から、一般に7〜75mgKOH/g、特に7.5〜60mgKOH/g、さらに特に10〜50mgKOH/gの範囲内の酸価を有することが好ましい。
さらに、水性アクリル樹脂(b)は、得られる複層塗膜の平滑性、耐水性等の観点から、一般に2,000〜5,000,000、特に3,000〜3,000,000、さらに特に5,000〜2,000,000の範囲内の重量平均分子量を有することが好ましい。
水性ウレタン樹脂(c)
水性ウレタン樹脂(c)は、水を主たる溶媒もしくは分散媒とする水性媒体中に分散することができるポリウレタン樹脂を意味し、水性媒体中における形態としては、水溶性タイプ、コロイダルディスパーションタイプ、エマルションタイプ及びスラリータイプのいずれであってもよいが、なかでも、コロイダルディスパーションタイプ又はエマルションタイプであることが望ましい。
水性ウレタン樹脂(c)としては、それ自体既知のものを使用することができ、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られるポリウレタンを、さらに必要に応じて、ジオール、ジアミン等の1分子中に少なくとも2個の活性水素をもつ低分子量化合物である鎖伸長剤の存在下で鎖伸長することにより得られるものが好適であり、それは水性媒体中に安定に分散もしくは溶解させて使用することができる。
水性ウレタン樹脂(c)の製造に使用される上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールとアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸とを反応させることにより得られるポリエステルジオール;該脂肪族ジオールとテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸とを反応させることにより得られるポリエステルジオール等が挙げられ、ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のジオールとジメチルカーボネート等のカーボネート類を反応させることにより得られるポリカーボネートジオール等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を開環重合させることにより得られるポリアルキレングリコール等が挙げられる。
水性ウレタン樹脂(c)を前記水性媒体中に分散させる観点から、前記ポリオールの一部として、カルボキシル基含有ジオールを使用し、さらに必要に応じて、カルボキシル基中和剤成分を使用することが好ましい。上記カルボキシル基含有ジオールとしては、具体的には、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等が挙げられる。上記カルボキシル基中和剤成分は、上記カルボキシル基含有ジオールのカルボキシル基と反応し、親水性の塩を形成する塩基性化合物であれば特に制限なく使用できるが、具体的には、例えば、トリエチルアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール等の3級アミン化合物、アンモニア等が挙げられる。中でも得られる水性ウレタン樹脂(c)の分散安定性の観点から、3級アミン化合物を使用することが好ましい。
また、上記ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族のジイソシアネートやこれらのイソシアヌレート環付加物等が挙げられる。
さらに、鎖伸長剤としてのジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、シクロヘキサンジオール等が挙げられ、ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン等が挙げられる。
メラミン樹脂(d)
メラミン樹脂(d)としては、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロールメラミン;メチロールメラミンとアルコールとのアルキルエーテル化物;メチロールメラミンの縮合物とアルコールとのエーテル化物等を挙げることができる。ここで、該アルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等のC1〜10アルカノールが挙げられる。
また、メラミン樹脂(d)としては、例えば、トリアジン核1個あたりメチルエーテル化されたメチロール基を平均少なくとも3個有するメラミン樹脂;重量平均分子量が約500〜約1000の親水性イミノ基含有アルキルエーテル化メラミン樹脂等を好適に使用することができる。
メラミン樹脂(d)としては、市販品を使用することができ、市販品としては、例えば、「サイメル303」、「サイメル323」、「サイメル325」、「サイメル327」、「サイメル350」、「サイメル370」、「サイメル380」、「サイメル385」、「サイメル212」、「サイメル253」、「サイメル254」(以上、日本サイテックインダストリーズ社製、商品名);「レジミン735」、「レジミン740」、「レジミン741」、「レジミン745」、「レジミン746」、「レジミン747」、「(以上、モンサント社製、商品名);「スミマールM55」、「スミマールM30W」、「スミマールM50W」(以上、住友化学社製、商品名);「ユーバン20SE」(三井化学社製、商品名)等を挙げることができる。
さらに、メラミン樹脂の硬化触媒として、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸等のスルホン酸;該スルホン酸とアミンとの中和塩;リン酸エステル化合物とアミンとの中和塩等を使用することができる。
水性第1ベースコート塗料(A)における、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の配合割合は、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐チッピング性、硬度等の観点から、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計樹脂固形分100質量部を基準として、下記の範囲内であることが好ましい。
水性ポリエステル樹脂(a):15〜35部、好ましくは20〜30部、
水性アクリル樹脂(b) :15〜30部、好ましくは20〜25部、
水性ウレタン樹脂(c) :15〜30部、好ましくは20〜25部、
メラミン樹脂(d) :15〜35部、好ましくは20〜30部。
水性第1ベースコート塗料(A)は、以上に述べた水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、通常の塗料化手段により、水性溶媒中で均一に混合することにより調製することができる。
上記水性溶媒としては、脱イオン水又は脱イオン水と親水性有機溶媒との混合物を使用することができる。該親水性有機溶媒としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
水性第1ベースコート塗料(A)には、さらに必要に応じて、顔料、硬化触媒、増粘剤、有機溶剤、塩基性中和剤、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、酸化防止剤、シランカップリング剤等の塗料用添加剤等を配合することができる。
上記顔料としては、例えば、着色顔料及び体質顔料等が挙げられる。上記着色顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華等の白色顔料;カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック等の黒色顔料;黄色酸化鉄、チタンイエロー、クロムエロー、酸化クロム、モノアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アゾメチンイエロー、ビスマスバナデート、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料;パーマネントオレンジ等の橙色顔料;赤色酸化鉄、カドミウムレッド、モリブデンレッド、ナフトールAS系アゾレッド、アンサンスロン、アンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドン系赤顔料、ジケトピロロピロール、ウォッチングレッド、パーマネントレッド等の赤色顔料;コバルト紫、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料;コバルトブルー、プルシアンブルー、フタロシアニンブルー、スレンブルー等の青色顔料;フタロシアニングリーン等の緑色顔料;その他のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料等が挙げられる。また、前記体質顔料としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、石膏、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、マイカ粉等を挙げることができる。
前記顔料はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、得られる複層塗膜の耐チッピング性の観点から、酸化チタン、硫酸バリウム、タルクを使用することが好ましい。
前記顔料の使用量は、その種類により異なるが、水性第1ベースコート塗料(A)塗料中の水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計樹脂固形分100質量部に対して、通常約20〜約120質量部の範囲内であることが好ましい。
上記硬化触媒としては、例えば、有機金属化合物、酸化合物、塩基化合物等を挙げることができる。該有機金属化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、酢酸リチウム、アセチルアセトン鉄(III)、2−エチルヘキサン酸亜鉛、酢酸銅、三塩化バナジウム、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、テトラブチル錫、ジブチル錫オキシド、テトラ−n−ブチル−1,3−ジアセチルオキシジスタノキサン、テトラ−n−プロピル−1,3−ジアセチルオキシジスタノキサン、テトラ−n−ブチル−1,3−ジラウリルオキシジスタノキサン等の金属触媒を挙げることができ、特に、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジスタノキサン類等の有機錫系化合物が好ましい。さらに、低温焼き付けが要求される場合には、ジブチル錫ジアセテートが好適に用いられる。該酸化合物としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ブチルリン酸、オクチルリン酸等を挙げることができ、これらの酸のアミン中和物等も好適に用いられる。該塩基化合物としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N−ペンタメチルジエチレントリアミン、2−メチル−1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン等の化合物を挙げることができる。
硬化触媒としての上記したこれらの化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。硬化触媒の使用量は、その種類により異なるが、水性第1ベースコート塗料(A)中の水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、通常約0.05〜約5質量部の範囲内であることが好ましい。
上記増粘剤としては、例えば、ケイ酸塩、金属ケイ酸塩、モンモリロナイト、有機モンモリロナイト、コロイド状アルミナ等の無機系増粘剤;ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のポリアクリル酸系増粘剤(市販品として、例えば、ロームアンドハース社製の「プライマルASE−60」等が挙げられる);1分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有し、水性媒体中において、該ウレタン結合同士が会合することにより効果的に増粘作用を示すウレタン会合型増粘剤(市販品として、例えば、旭電化工業社製の「UH−814N」、「UH−462」、「UH−420」、「UH−472」、「UH−540」(以上商品名)、サンノプコ社製の「SNシックナー612」、「SNシックナー621N」、「SNシックナー625N」、「SNシックナー627N」(以上商品名)等が挙げられる);カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の繊維素誘導体系増粘剤;カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等のタンパク質系増粘剤;アルギン酸ソーダ等のアルギン酸系増粘剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルベンジルエーテル共重合体等のポリビニル系増粘剤;プルロニックポリエーテル、ポリエーテルジアルキルエステル、ポリエーテルジアルキルエーテル、ポリエーテルエポキシ変性物等のポリエーテル系増粘剤;ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合体の部分エステル等の無水マレイン酸共重合体系増粘剤;ポリアマイドアミン塩等のポリアマイド系増粘剤等が挙げられ、なかでも、ポリアクリル酸系増粘剤及び/又はウレタン会合型増粘剤を用いることが好ましく、ウレタン会合型増粘剤を用いることが特に好ましい。これらの増粘剤は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。該増粘剤を使用する場合、その使用量は、水性第1ベースコート塗料(A)中の水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計固形分100質量部を基準にして、通常0.1〜10質量部、特に0.5〜8質量部、さらに特に1〜5質量部の範囲内であることが好ましい。
上記紫外線吸収剤としては、それ自体既知のものを使用することができ、例えば、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等を挙げることができる。これらの紫外線吸収剤を使用する場合、得られる複層塗膜の耐侯性、耐黄変性等の観点から、その使用量は、水性第1ベースコート塗料(A)中の水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、通常0.1〜10質量部、特に0.2〜5質量部、さらに特に0.3〜2質量部の範囲内であることが好ましい。
上記光安定剤としては、それ自体既知のものを使用することができ、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。該光安定剤を使用する場合、その使用量は、得られる複層塗膜の耐侯性、耐黄変性等の面から、水性第1ベースコート塗料(A)中の水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、通常0.1〜10質量部、特は0.2〜5質量部、さらに特に0.3〜2質量部の範囲内であることが好ましい。
水性第1ベースコート塗料(A)は、前記硬化電着塗膜上に、それ自体既知の方法、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等により塗装することができ、塗装の際、静電印加を行ってもよい。これらのうち、特に、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。
水性第1ベースコート塗料(A)の塗布量は、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐チッピング性、硬度等の観点から、硬化膜厚が一般に20〜35μm、特に25〜30μmの範囲内となる量であることが好ましい。
工程(2)
工程(1)で形成される未硬化の水性第1ベースコート塗料(A)の塗膜上には、予備加熱することなく、次いで水性第2ベースコート塗料(B)が塗装され、硬化膜厚が8〜18μmの範囲内の第2ベースコート塗膜が形成せしめられる。
水性第2ベースコート塗料(B)
水性第2ベースコート塗料(B)は、一般に被塗物に優れた外観を付与することを目的として使用される塗料であって、例えば、カルボキシル基、水酸基等の架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の基体樹脂と、ブロックされていてもよいポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂等の硬化剤とからなる樹脂成分を、顔料、その他の添加剤と共に、水性媒体中に溶解ないし分散させて塗料化したものを使用することができる。
前記顔料としては、着色顔料、光輝性顔料等を使用することができる。着色顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、モリブデンレッド、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン(アンスラキノン)系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサジン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。また、上記光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム(蒸着アルミニウムを含む)、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、酸化アルミニウム、雲母、酸化チタンや酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化鉄で被覆された雲母、ガラスフレーク、ホログラム顔料等を挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。上記光輝性顔料は鱗片状であることが好ましい。また、該光輝性顔料としては、長手方向寸法が一般に1〜100μm、特に5〜40μm、厚さが一般に0.001〜5μm、特に0.01〜2μmの範囲内にあるものが適している。
水性第2ベースコート塗料(B)は、さらに必要に応じて、硬化触媒、増粘剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、可塑剤、有機溶剤、表面調整剤、沈降防止剤等の通常の塗料用添加剤を含有することができる。これらの塗料用添加剤はそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
水性第2ベースコート塗料(B)は、未硬化の第1ベースコート塗膜上に、それ自体既知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等により塗装することができ、塗装の際、静電印加を行ってもよい。これらのうち、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。
水性第2ベースコート塗料(B)の塗布量は、得られる複層塗膜の平滑性及び鮮映性等の観点から、硬化膜厚が8〜18μm、特に10〜15μmの範囲内となる量であることが好ましい。特に、水性第2ベースコート塗料(B)が光輝性顔料を含む場合には、上記範囲内となる塗布量であれば、第2ベースコート塗膜中での光輝性顔料が配向して、キラキラとした光輝感や光干渉感を持った優れた意匠性を持つ外観を得ることができる。
また、水性第2ベースコート塗料(B)の塗装後、必要に応じて、塗膜が実質的に硬化しない加熱条件で、予備加熱、エアブロー等を行うことが好ましい。該予備加熱の温度は、通常約40〜約100℃、特に約50〜約90℃、さらに特に約60〜約80℃の範囲内の温度であることが好ましく、また、予備加熱の時間は、通常30秒間〜15分間、特に1〜10分間、さらに特に2〜5分間であることが好ましい。
本発明の複層塗膜形成方法において、工程(2)では、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性及び意匠性等の観点から、水性第2ベースコート塗料(B)は2ステージ塗装によって塗装することが好ましい。
一般に、自動車車体の塗装ラインにおいては、通常、同種の塗料を用いるゾーン毎に区分けして塗装することにより、飛散塗料の被塗物や塗膜への付着などによる塗装品質の低下が抑制されており、例えば、自動車塗装ラインにおいては、一般に、下塗り塗装ゾーン、中塗り塗装ゾーン、ベースコート塗装ゾーン、クリヤーコート塗装ゾーンの各ゾーンに区分けされている。そして、各塗装ゾーン内においては、通常、塗装を2回以上に分け、各塗装(ステージ)の間で30秒間〜3分間程度のセッティング(静置)を行うことによって、塗料のタレ等を防止し、高い塗装品質を得る措置がなされている。同一ゾーン内の各塗装は、先に行われる塗装から順に、第1ステージ、第2ステージ・・・と呼ばれる。
このような塗装方法は、一般に、多ステージ塗装と呼ばれ、例えば、同一ゾーン内における塗装を2回に分けて行なう場合は2ステージ塗装、3回に分けて行なう場合は3ステージ塗装と呼ばれる。
本発明の複層塗膜形成方法において、工程(2)では、ベースコート塗装ゾーンにおいて、水性第2ベースコート塗料(B)の塗装を行なう場合は、塗膜外観や塗装効率等の観点から、2ステージ塗装で行なうことが好ましい。
また、上記2ステージ塗装における第1ステージの塗装終了時から、第2ステージの塗装開始時までの間は、省エネルギーや生産性向上等の観点から、予備加熱は行わず、約30秒間〜約3分間のインターバルをおくことが好ましい。
上記2ステージ塗装において、水性第2ベースコート塗料(B)の塗料固形分は、得られる複層塗膜の光輝感等の観点から、特に15〜40質量%、さらに特に20〜35質量%の範囲内であることが好ましい。
上記2ステージ塗装によって第2ベースコート塗膜を形成せしめた後、必要に応じて、塗膜が実質的に硬化しない温度で予備加熱を行うことが好ましい。予備加熱の温度は、通常約40〜約100℃、特に約50〜約90℃、さらに特に約60〜約80℃の範囲内の温度であることが好ましく、また、予備加熱の時間は、通常30秒間〜15分間、特に1〜10分間、さらに特に2〜5分間であることが好ましい。
工程(3)
工程(2)で形成される未硬化の第2ベースコート塗膜上には、さらに、クリヤー塗料(C)が塗装され、硬化膜厚が30〜50μmの範囲内のクリヤー塗膜が形成せしめられる。
クリヤー塗料(C)
本発明の複層塗膜形成方法において使用されるクリヤー塗料(C)としては、自動車車体等の塗装用としてそれ自体既知の熱硬化性クリヤーコート塗料組成物をいずれも使用することができる。該熱硬化性クリヤー塗料組成物としては、例えば、架橋性官能基を有する基体樹脂及び架橋剤を含有する、有機溶剤型熱硬化性塗料組成物、水性熱硬化性塗料組成物、粉体熱硬化性塗料組成物等を挙げることができる。
上記基体樹脂としては、例えば、架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができ、また、硬化剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルボキシル基含有化合物、カルボキシル基含有樹脂、エポキシ基含有樹脂、エポキシ基含有化合物等を挙げることができる。
クリヤー塗料(C)における基体樹脂/硬化剤の組み合わせとしては、例えば、カルボキシル基含有樹脂/エポキシ基含有樹脂、水酸基含有樹脂/ポリイソシアネート化合物、水酸基含有樹脂/ブロック化ポリイソシアネート化合物、水酸基含有樹脂/メラミン樹脂等が挙げられる。なかでも、鮮映性、塗膜硬度の観点から、カルボキシル基含有樹脂/エポキシ基含有樹脂の組み合わせ(以下、「酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料」と略記することがある)及び水酸基含有樹脂/メラミン樹脂の組み合わせ(以下、「メラミン硬化型クリヤー塗料」と略記することがある)が好ましい。
クリヤー塗料(C)は、一液型塗料であってもよいし、二液型ウレタン樹脂塗料等の多液型塗料であってもよいが、可使時間の観点から、一液型塗料を使用することが好ましい。
上記クリヤー塗料(C)には、さらに必要に応じて、透明性を阻害しない程度に顔料、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、酸化防止剤、消泡剤、流動性調整剤等を適宜配合することができる。
クリヤー塗料(C)は、第2ベースコート塗膜上に、それ自体既知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等により塗装することができ、塗装の際、静電印加を行ってもよい。これらのうち、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。
クリヤー塗料(C)の塗布量は、得られる複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐候性等の観点から、硬化膜厚が25〜50μm、好ましくは35〜45μmの範囲内になる量であることができる。
また、クリヤー塗料(C)の塗装後は、必要に応じて、室温で1〜60分間程度のインターバルをおくことができる。
工程(4)
本発明の複層塗膜形成方法においては、工程(1)〜(3)で形成される未硬化の第1ベースコート塗膜、未硬化の第2ベースコート塗膜及び未硬化のクリヤー塗膜の3層塗膜が同時に加熱硬化せしめられる。
上記第1ベースコート塗膜、第2ベースコート塗膜及びクリヤー塗膜の硬化は、通常の塗膜の焼付け手段、例えば、熱風加熱、赤外線加熱、高周波加熱等により行うことができる。加熱温度は、通常約80〜約160℃、特に約100〜約140℃の範囲内の温度が好ましい。また、加熱時間は、通常10〜60分間、特に15〜40分間が好ましい。この加熱により、第1ベースコート塗膜、第2ベースコート塗膜及びクリヤー塗膜の3層からなる複層塗膜を同時に硬化させることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また、実施例中の「部」及び「%」は、それぞれ、「質量部」及び「質量%」を示す。
水性第1ベースコート塗料(A):
水性ポリエステル樹脂(a)の製造
製造例1
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸193部、イソフタル酸208部、アジピン酸183部、ネオペンチルグリコール376部及びトリメチロールプロパン122部を仕込み、160℃〜230℃の間を3時間かけて昇温させた。その後、生成した水分を水分離器で留去しながら230℃に保持し、酸価が3mgKOH/g以下となるまで縮合反応させた。次いで、得られた縮合反応生成物にカルボキシル基を付加するために、さらに無水トリメリット酸30部を加え、170℃で30分間反応させた後、60℃以下に冷却し、2−(ジメチルアミノ)エタノールを酸基に対して0.9当量添加し、中和してから脱イオン水を徐々に添加することにより、水酸基価125mgKOH/g、酸価21mgKOH/g、数平均分子量1,300、固形分45%及びpH7.5の水性ポリエステル樹脂(a1)を得た。
製造例2〜7
多塩基酸成分(a−1)及びアルコール成分(a−2)の配合組成を下記表1に示すとおりとする以外は、製造例1と同様にして、表1に示す水酸基価、酸価及び数平均分子量を有する、固形分45%、pH7.5の水性ポリエステル樹脂(a2)〜(a7)を得た。なお、水性ポリエステル樹脂(a6)は、安定な水分散体の製造が困難であったため、その後の評価は実施していない。
Figure 2013129136
水性アクリル樹脂(b)の製造
製造例8
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に、脱イオン水60部及び「アクアロンKH−10」(商品名、第一工業製薬株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩エステルアンモニウム塩、有効成分:97%)0.52部を仕込み、窒素気流中で撹拌混合し、80℃に昇温した。次いで、下記モノマー乳化物のうちの全量の1%及び3%過硫酸アンモニウム水溶液5部を反応容器内に導入し、80℃で15分間保持した。その後、残りのモノマー乳化物を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成を行なった。その後、5% 2−(ジメチルアミノ)エタノール水溶液40部を反応容器内に徐々に加えながら30℃まで冷却し、100メッシュのナイロンクロスで濾過しながら排出し、水酸基価39mgKOH/g、酸価12mgKOH/g及び固形分45%のアクリルエマルションである水性アクリル樹脂(b1)を得た。
モノマー乳化物: 脱イオン水50部、「アクアロンKH−10」0.9部、スチレン10部、エチルアクリレート20.5部、n−ブチルアクリレート60部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8部及びアクリル酸1.5部を混合攪拌して、モノマー乳化物を得た。
製造例9〜14
製造例8において、モノマーの配合組成を下記表2に示すとおりとする以外は、製造例8と同様にして、表2に示す水酸基価及び酸価を有する固形分45%のアクリルエマルションである水性アクリル樹脂(b2)〜(b7)を得た。
製造例15
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に、プロピレングリコールモノエチルエーテル50部を仕込み、窒素気流中で撹拌混合し、85℃に昇温した。次いで、下記表2に記載のモノマー混合物100部と2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2部とを溶解し、この混合物を3時間かけて反応容器内に滴下した。滴下終了後、85℃で1時間熟成を行った。その後さらに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル10部を溶解した溶解液を1時間かけて反応容器内に滴下した。滴下終了後1時間熟成を行った後、30℃まで冷却し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10部を加え、100メッシュのナイロンクロスで濾過しながら排出し、水酸基価39mgKOH/g、酸価60mgKOH/g及び固形分60%の水性アクリル樹脂(b8)を得た。
Figure 2013129136
水性第1ベースコート塗料(A)の製造
製造例16
製造例1で得た水性ポリエステル(a1)の溶液28.9部(樹脂固形分13部)、「JR−806」(商品名、テイカ社製、ルチル型二酸化チタン)90部、「カーボンMA−100」(商品名、三菱化学社製、カーボンブラック)1部及び脱イオン水42.4部を混合し、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpHを8.0に調整した後、ペイントシェーカーで30分間分散させて顔料分散ペーストを得た。次に、撹拌混合容器内において、得られた顔料分散ペースト162.3部(水性ポリエステル樹脂固形分13部)、製造例1で得た水性ポリエステル樹脂(a1)26.7部(樹脂固形分12部)、製造例8で得た水性アクリル樹脂(b1)55.6部(樹脂固形分25部)、「ユーコートUX−8100」(商品名、三洋化成工業社製、水性ウレタン樹脂、固形分35%)67.6部(樹脂固形分25部)、「サイメル325」(商品名、日本サイテックインダストリーズ社製、メラミン樹脂)31.3部(樹脂固形分25部)及び脱イオン水65部を均一に混合した。得られた混合物に「プライマルASE−60」(商品名、ロームアンドハース社製、増粘剤)、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を添加して、pH8.2、塗料固形分47%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が30秒である水性第1ベースコート塗料(A−1)を得た。
製造例17〜42
製造例16において、各樹脂の配合組成を下記表3に示すとおりとする以外は、製造例16と同様にして水性第1ベースコート塗料(A−2)〜(A−27)を得た。
Figure 2013129136
Figure 2013129136
(注1):「ユーコートUX−8100」(商品名、三洋化成工業社製、水性ウレタン樹脂)
(注2):「サイメル325」(商品名、日本サイテックインダストリーズ社製、メラミン樹脂)
試験用被塗物の作製
合金化溶融亜鉛めっき鋼板に、「エレクロンHG−350E」(商品名、関西ペイント社製、熱硬化型エポキシ樹脂系カチオン電着塗料)を硬化膜厚で20μmになるように電着塗装し、170℃で30分間加熱して硬化させて試験用被塗物とした。
実施例1
上記試験用被塗物に、製造例16で得た水性第1ベースコート塗料(A−1)を、硬化膜厚で27μmとなるように静電塗装し、6分間放置した。次いで、該未硬化の第1ベースコート塗膜上に、下記(注3)に示す水性第2ベースコート塗料(B−1)を、硬化膜厚で7μmとなるように静電塗装し(第1ステージ)、1.5分間のインターバルをおいた後、硬化膜厚で7μmとなるように静電塗装し(第2ステージ)、2分間放置後、80℃で5分間予備加熱を行なった。次いで、該未硬化の第2ベースコート塗膜上に、下記(注4)に示すクリヤー塗料(C−1)を硬化膜厚で40μmとなるように静電塗装し、7分間放置した後、140℃で30分間加熱して3層の塗膜を同時に硬化させることにより試験板を作製した。静電塗装は全て回転霧化型の静電塗装機を用いて行った。
(注3)水性第2ベースコート塗料(B−1): 「WBC−720H NH−700M」(商品名、関西ペイント社製、シルバー塗色、アクリル・メラミン樹脂系自動車用上塗水性ベースコート塗料)。
(注4)クリヤー塗料(C−1): 「ルーガベークHK−4」(商品名、関西ペイント社製、メラミン硬化型クリヤー塗料、基体樹脂/硬化剤の組み合わせ:水酸基含有樹脂/メラミン樹脂)。
実施例2〜13、比較例1〜18
実施例1における水性第1ベースコート塗料(A−1)を下記表4に示す水性第1ベースコート塗料に変更した以外は、実施例1と同様に操作して、実施例2〜13及び比較例1〜18の試験板を作製した。
評価試験
上記実施例1〜13及び比較例1〜18で得られた各試験板について、下記の試験方法により評価を行なった。その結果を下記表4に示す。
(試験方法)
平滑性:
各試験板について、「Wave Scan」(商品名、BYK Gardner社製)によって測定されるLW値に基づいて、平滑性を評価した。LW値が小さいほど塗面の平滑性が高いことを示す。
鮮映性:
各試験板について、上記「Wave Scan」によって測定されるSW値を用いて評価した。SW値が小さいほど塗面の鮮映性が高いことを示す。
耐チッピング性:
スガ試験機社製の飛石試験機JA−400型(商品名、チッピング試験装置)の試片保持台に試験板を設置し、−20℃において、55cmの距離から0.2MPa(2.0kgf/cm)の圧縮空気により、7号砕石50gを試験板に90度の角度で衝突させた。その後、得られた試験板を水洗し、乾燥し、塗面に布粘着テープ(ニチバン社製)を貼着し、それを剥離した後、塗膜のキズの発生程度等を目視で観察し、下記の基準により評価した。
1点:キズの大きさが極めて小さく、電着面や素地の鋼板が露出していない
1.5点:キズの大きさが小さく、電着面や素地の鋼板が露出していない
2点:キズの大きさは小さいが、電着面や素地の鋼板が露出している
2.5点:キズの大きさは大きく、素地の鋼板も大きく露出している
3点:キズの大きさはかなり大きく、素地の鋼板も大きく露出している
鉛筆硬度:
JIS K 5600−5−4に準じて、試験塗板面に対し約45°の角度に鉛筆の芯を当て、芯が折れない程度に強く試験塗板面に押し付けながら前方に均一な速さで約10mm動かした。塗膜が破れなかった最も硬い鉛筆の硬度記号を鉛筆硬度とした。
Figure 2013129136
Figure 2013129136
Figure 2013129136

Claims (15)

  1. (1) 硬化電着塗膜上に、水性第1ベースコート塗料(A)を塗装し、硬化膜厚で20〜35μmの第1ベースコート塗膜を形成せしめる工程;
    (2) 第1ベースコート塗膜上に、予備加熱することなく、水性第2ベースコート塗料(B)を塗装し、硬化膜厚で8〜18μmの第2ベースコート塗膜を形成せしめる工程;
    (3) 予備加熱後、第2ベースコート塗膜上に、クリヤー塗料(C)を塗装し、硬化膜厚で25〜50μmのクリヤー塗膜を形成せしめる工程;並びに、
    (4) 第1ベースコート塗膜、第2ベースコート塗膜及びクリヤー塗膜を同時に加熱硬化させて、硬化塗膜を形成せしめる工程
    を含む塗膜形成方法であって、
    水性第1ベースコート塗料(A)は、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、これらの樹脂の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、樹脂(a)を15〜35質量部、樹脂(b)を15〜30質量部、樹脂(c)を15〜30質量部及び樹脂(d)を15〜35部含み、
    水性ポリエステル樹脂(a)は、多塩基酸成分として、芳香族環及び/又は脂環族環を有する多塩基酸を、多塩基酸総量を基準にして、55〜75モル%の割合で含有するものを用いて得られるものであって、酸価が15〜25mgKOH/gであり且つ数平均分子量が1,000〜5,000であり、
    水性アクリル樹脂(b)は、モノマーの合計質量を基準にして、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー45〜80質量%、水酸基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%及びその他の重合性不飽和モノマー0〜53質量%を含有するモノマー成分を乳化重合することにより得られるアクリルエマルションである
    ことを特徴とする複層塗膜形成方法。
  2. 芳香族環を有する多塩基酸(a−1−1)がフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸及び無水トリメリット酸よりなる群から選ばれ、そして脂環族環を有する多塩基酸(a−1−2)が1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物よりなる群から選ばれる請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  3. 芳香族環を有する多塩基酸(a−1−1)及び脂環族環を有する多塩基酸(a−1−2)を、(a−1−1)/(a−1−2)のモル比が35/65〜0/100となる割合で使用する請求項1又は2に記載の複層塗膜形成方法。
  4. 水性ポリエステル樹脂(a)が18〜23mgKOH/gの酸価又は1,200〜4,000の数平均分子量を有する請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  5. 炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマーがn−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  6. 水酸基含有重合性不飽和モノマーが2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  7. カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーがアクリル酸及びメタクリル酸よりなる群から選ばれる請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  8. 水性アクリル樹脂(b)が、モノマーの合計質量を基準にして、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー50〜75質量%、水酸基含有重合性不飽和モノマー2〜9質量%、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー1〜8質量%及びその他の重合性不飽和モノマー8〜47質量%を含有するモノマー成分を乳化重合することにより得られるアクリルエマルションである請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  9. 水性アクリル樹脂(b)が4.5〜50mgKOH/gの水酸基価、7〜75mgKOH/gの酸価及び2,000〜5,000,000の重量平均分子量を有する請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  10. 水性ウレタン樹脂(c)がコロイダルディスパーションタイプ又はエマルションタイプのウレタン樹脂である請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  11. 水性第1ベースコート塗料(A)が、水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、これらの樹脂の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、樹脂(a)を20〜30質量部、樹脂(b)を20〜25質量部、樹脂(c)を20〜25質量部及び樹脂(d)を20〜30部含む請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  12. 工程(2)において、水性第2ベースコート塗料(B)を2ステージ塗装によって塗装する請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  13. クリヤー塗料(C)がメラミン硬化型クリヤー塗料又は酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料である請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  14. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法により複層塗膜が形成された物品。
  15. 水性ポリエステル樹脂(a)、水性アクリル樹脂(b)、水性ウレタン樹脂(c)及びメラミン樹脂(d)を、これらの樹脂の合計樹脂固形分100質量部を基準にして、樹脂(a)を15〜35質量部、樹脂(b)を15〜30質量部、樹脂(c)を15〜30質量部及び樹脂(d)を15〜35部含み、
    水性ポリエステル樹脂(a)は、多塩基酸成分として、芳香族環及び/又は脂環族環を有する多塩基酸を、多塩基酸総量を基準にして、55〜75モル%の割合で含有するものを用いて得られるものであって、酸価が15〜25mgKOH/gであり且つ数平均分子量が1,000〜5,000であり、
    水性アクリル樹脂(b)は、モノマーの合計質量を基準にして、炭素数4〜8のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー45〜80質量%、水酸基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー1〜10質量%及びその他の重合性不飽和モノマー0〜53質量%を含有するモノマー成分を乳化重合することにより得られるアクリルエマルションである
    水性第1ベースコート塗料。
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