JPWO2013065095A1 - リアクトル、変圧器およびこれを用いた電力変換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リアクトルまたは変圧器は、2つの対向するヨーク鉄心と、コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、を備え、前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有する。また、電力変換器は、前記リアクトルまたは変圧器を備える。
Description
本発明は、複合鉄心によるリアクトルと変圧器、およびこれを用いた電力変換器に関するものである。
一般に大容量リアクトル装置や変圧器等の磁性部品の鉄心は、動作時の損失(鉄損)を減らすために薄い珪素鋼板やアモルファス等の薄帯状磁性材料を複数枚重ねて構成される積層鉄心から構成される。
前記磁性部品の鉄心は、複数の積層鉄心を組み合わせて磁束が通る磁路が形成され、コイルを巻回させた磁脚部と、磁脚同士を接続するヨーク部からなる。前記コイルに電流を流したとき、積層鉄心内を通る磁束の方向と、薄帯状磁性材料の面内方向が一致しない箇所があると、その箇所の薄帯の面内に渦電流が誘起される。その結果、鉄心には渦電流損失が発生し、磁性部品の鉄損が増加する。
この渦電流損失の発生を抑制する方法として、例えば特許文献1がある。特許文献1においては、巻き線を施す脚部には方向性電磁鋼板を、ヨーク部には、圧粉磁心、焼結磁心、無方向性電磁鋼板のいずれか一つをそれぞれ用いる技術が開示されている。
前記磁性部品の鉄心は、複数の積層鉄心を組み合わせて磁束が通る磁路が形成され、コイルを巻回させた磁脚部と、磁脚同士を接続するヨーク部からなる。前記コイルに電流を流したとき、積層鉄心内を通る磁束の方向と、薄帯状磁性材料の面内方向が一致しない箇所があると、その箇所の薄帯の面内に渦電流が誘起される。その結果、鉄心には渦電流損失が発生し、磁性部品の鉄損が増加する。
この渦電流損失の発生を抑制する方法として、例えば特許文献1がある。特許文献1においては、巻き線を施す脚部には方向性電磁鋼板を、ヨーク部には、圧粉磁心、焼結磁心、無方向性電磁鋼板のいずれか一つをそれぞれ用いる技術が開示されている。
従来のように同一の磁性材料をヨーク鉄心と磁脚鉄心に用いれば、前記したように鉄心には渦電流損失が発生し、磁性部品の鉄損が増加するという問題がある。
また、特許文献1に示された構成のリアクトル装置(以下、「リアクトル」と適宜、簡略化して表記する)では、ヨーク鉄心と磁脚鉄心とは異なる磁性材料で構成する必要があるため、大容量のリアクトル用の鉄心、または変圧器用の鉄心として用いる場合、2種の磁性材料を大量に使用することとなり、製造コストの上昇を招くという問題がある。
また、ヨーク鉄心の材料として圧粉磁心、または焼結磁心を用いる場合には、その製作可能な大きさには限界があるため、大容量のリアクトル装置、または変圧器用鉄心に適用することが困難であるという問題がある。
また、特許文献1に示された構成のリアクトル装置(以下、「リアクトル」と適宜、簡略化して表記する)では、ヨーク鉄心と磁脚鉄心とは異なる磁性材料で構成する必要があるため、大容量のリアクトル用の鉄心、または変圧器用の鉄心として用いる場合、2種の磁性材料を大量に使用することとなり、製造コストの上昇を招くという問題がある。
また、ヨーク鉄心の材料として圧粉磁心、または焼結磁心を用いる場合には、その製作可能な大きさには限界があるため、大容量のリアクトル装置、または変圧器用鉄心に適用することが困難であるという問題がある。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、その目的は、製造コストが低廉で、低損失特性に優れたリアクトル、または変圧器と、それを使った電力変換器を提供することである。
前記の目的を達成するために、各発明を以下のような構成にした。
すなわち、本発明のリアクトルは、2つの対向するヨーク鉄心と、コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、を備え、前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有する。
また、本発明の変圧器は、2つの対向するヨーク鉄心と、コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、を備え、前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有する。
また、本発明の電力変換器は、前記リアクトルまたは前記変圧器を備える。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
すなわち、本発明のリアクトルは、2つの対向するヨーク鉄心と、コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、を備え、前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有する。
また、本発明の変圧器は、2つの対向するヨーク鉄心と、コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、を備え、前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有する。
また、本発明の電力変換器は、前記リアクトルまたは前記変圧器を備える。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、製造コストが低廉で、低損失特性に優れたリアクトル、または変圧器と、それを使った電力変換器を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態・リアクトル)
本発明の第1実施形態を、図1と図2を参照して説明する。
図1は、第1実施形態のリアクトル(リアクトル装置、三相リアクトル装置)の構造を示す斜視図である。また、後記する第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す斜視図でもある。
図2は、第1実施形態のリアクトルの構造を示す縦断面図である。
本発明の第1実施形態を、図1と図2を参照して説明する。
図1は、第1実施形態のリアクトル(リアクトル装置、三相リアクトル装置)の構造を示す斜視図である。また、後記する第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す斜視図でもある。
図2は、第1実施形態のリアクトルの構造を示す縦断面図である。
図1において、ヨーク鉄心1a、1bは、複数枚の薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層され略トロイダル状(円環状)に巻かれて形成される。
磁脚鉄心3は、薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層され略円柱状に巻かれて形成されている。磁脚鉄心3には、略円柱の形状の少なくとも1ヵ所に縦方向のスリット3aが設けられる。また、少なくとも1ヵ所以上のギャップ調整手段5によるギャップ(間隙、空隙)が設けられる。
3本の磁脚鉄心3は、互いに120度の角度をもって円周上に配置され、2つのヨーク鉄心1aと1bを接続する。なお、3本の磁脚鉄心3を前記位置関係に配置するのは、本実施形態のリアクトル装置が、3相交流用の3相のリアクトルとして機能させるためであり、その際の電気的な対称性を確保するためである。
磁脚鉄心3は、薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層され略円柱状に巻かれて形成されている。磁脚鉄心3には、略円柱の形状の少なくとも1ヵ所に縦方向のスリット3aが設けられる。また、少なくとも1ヵ所以上のギャップ調整手段5によるギャップ(間隙、空隙)が設けられる。
3本の磁脚鉄心3は、互いに120度の角度をもって円周上に配置され、2つのヨーク鉄心1aと1bを接続する。なお、3本の磁脚鉄心3を前記位置関係に配置するのは、本実施形態のリアクトル装置が、3相交流用の3相のリアクトルとして機能させるためであり、その際の電気的な対称性を確保するためである。
また、磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間には、等方磁性体4が挟まれて備えられている。
等方磁性体4は、等方磁性材料からなる略薄板状の部品であり、磁性金属を主成分とする圧粉磁心、または、フェライト(ferrite)などの焼結磁心等により構成される。圧粉や焼結の工程を経た材料は、多結晶に近い形態となって、等方性の特徴がでやすいことによる。
等方磁性体4は、等方磁性材料からなる略薄板状の部品であり、磁性金属を主成分とする圧粉磁心、または、フェライト(ferrite)などの焼結磁心等により構成される。圧粉や焼結の工程を経た材料は、多結晶に近い形態となって、等方性の特徴がでやすいことによる。
なお、図1においては、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3を分離して示している。また、図1における矢印は、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3を組み立てて接続(接合)する際に、ヨーク鉄心1a、1bと等方磁性体4との対応する箇所をおおよそ示すものである。
また、図1のリアクトルの磁脚を構成する鉄心は、前記したように、磁脚鉄心3、スリット3a、等方磁性体4、ギャップ調整手段5を備えた「複合鉄心」であるが、以下においても、単に「鉄心」と適宜、表記する。
なお、図1において、図2に示すコイル2は表記上の都合により記載を省略している。
また、図1のリアクトルの磁脚を構成する鉄心は、前記したように、磁脚鉄心3、スリット3a、等方磁性体4、ギャップ調整手段5を備えた「複合鉄心」であるが、以下においても、単に「鉄心」と適宜、表記する。
なお、図1において、図2に示すコイル2は表記上の都合により記載を省略している。
図2において、ヨーク鉄心1a、1b、磁脚鉄心3、等方磁性体4、ギャップ調整手段5は、斜視図の図1において説明したものであって、縦方向からの断面で表記したものである。
ただし、図1においては、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3を分離して示しているが、図2においては、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3はそれぞれ接していて組み立てられた状態を表記している。
また、磁脚鉄心3は表記上の都合により2本のみを示している。
図2において、コイル2は、磁脚鉄心3の略円柱の形状の円周方向に巻回されている。この構成により、電気的には、透磁率の高い鉄心の周りにコイルが巻かれているリアクトルの基本構造が具現化される。
なお、コイル2は、励磁用コイルであって、絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体から構成されている。
ただし、図1においては、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3を分離して示しているが、図2においては、ヨーク鉄心1a、1bと、等方磁性体4と、磁脚鉄心3はそれぞれ接していて組み立てられた状態を表記している。
また、磁脚鉄心3は表記上の都合により2本のみを示している。
図2において、コイル2は、磁脚鉄心3の略円柱の形状の円周方向に巻回されている。この構成により、電気的には、透磁率の高い鉄心の周りにコイルが巻かれているリアクトルの基本構造が具現化される。
なお、コイル2は、励磁用コイルであって、絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体から構成されている。
コイル(励磁用コイル)2に電流を流すと磁脚鉄心3の略円柱の形状の長手方向に磁束が発生するが、その磁束により磁脚鉄心3の円周方向に渦電流が流れて、リアクトルとしての損失が増加する。したがって、この渦電流が流れること、または発生することを防止するために、磁脚鉄心3の長手方向に、少なくとも1ヵ所に前記したスリット3aが設けられる。
また、磁脚鉄心3の磁気飽和によるインダクタンス値の変化や損失の増加を防止するため、磁脚鉄心3には図2(および図1)に示すように、少なくとも1ヵ所以上の前記したギャップ調整手段5が設けられる。リアクトルとしての所望の特性(飽和特性、インダクタンス値)を得るために、組み立て時において、ギャップ調整手段5のギャップは調整される。
また、磁脚鉄心3の磁気飽和によるインダクタンス値の変化や損失の増加を防止するため、磁脚鉄心3には図2(および図1)に示すように、少なくとも1ヵ所以上の前記したギャップ調整手段5が設けられる。リアクトルとしての所望の特性(飽和特性、インダクタンス値)を得るために、組み立て時において、ギャップ調整手段5のギャップは調整される。
磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bの接続部を流れる磁束は、その向きを大きく変えるため、鉄心を構成する薄帯面を磁束が貫いて走行し、薄帯面内に渦電流が誘起される。この渦電流を軽減するために、等方磁性体4が備えられる。
等方磁性体4は、磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間にあって、磁脚鉄心3の磁束の方向がヨーク鉄心1a、1bの磁束の方向へ略90度変化するにあたって、等方磁性材料の特性により磁束の方向の変化を等方磁性体4内部で受け持つ。
これによって、磁脚鉄心3やヨーク鉄心1a、1bにおける磁束の変化を少なくして、磁脚鉄心3における渦電流の発生が抑制され、渦電流損失を低減することが可能となる。
等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えたのが、本実施形態の大きな特徴である。
なお、等方磁性体4における磁束の変化についての詳細は後述する。
等方磁性体4は、磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間にあって、磁脚鉄心3の磁束の方向がヨーク鉄心1a、1bの磁束の方向へ略90度変化するにあたって、等方磁性材料の特性により磁束の方向の変化を等方磁性体4内部で受け持つ。
これによって、磁脚鉄心3やヨーク鉄心1a、1bにおける磁束の変化を少なくして、磁脚鉄心3における渦電流の発生が抑制され、渦電流損失を低減することが可能となる。
等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えたのが、本実施形態の大きな特徴である。
なお、等方磁性体4における磁束の変化についての詳細は後述する。
(第2実施形態・変圧器)
本発明の第2実施形態を、図1と図3を参照して説明する。
図1は、前述したように、第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す斜視図でもある。ただし、第2実施形態においては、後記する理由により、ギャップ調整手段5は必須要素ではないので図3には表記されていない。
なお、大型の変圧器の場合には、図1に示すとおりにギャップ調整手段5を備えることもある。
図3は、第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す縦断面図である。
図3において、ヨーク鉄心1a、1b、磁脚鉄心3、等方磁性体4は、斜視図である図1において説明したものであり、縦方向の断面で表記したものである。
本発明の第2実施形態を、図1と図3を参照して説明する。
図1は、前述したように、第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す斜視図でもある。ただし、第2実施形態においては、後記する理由により、ギャップ調整手段5は必須要素ではないので図3には表記されていない。
なお、大型の変圧器の場合には、図1に示すとおりにギャップ調整手段5を備えることもある。
図3は、第2実施形態の変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)の構造を示す縦断面図である。
図3において、ヨーク鉄心1a、1b、磁脚鉄心3、等方磁性体4は、斜視図である図1において説明したものであり、縦方向の断面で表記したものである。
また、図3において、1次コイル2aが磁脚鉄心3の略円柱の形状の円周方向に巻回されている。そして、さらにその周囲を2次コイル2bが円周方向に巻回されている。1次コイル2aと2次コイル2bは、絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体から構成されている。
このとき、1次コイル2aは励磁用コイルとなるが、励磁用コイルは特に絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体の構成が望ましい。
なお、以下においては変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)が装置を示す場合においても、適宜、「変圧器」と簡略化して表記する。
このとき、1次コイル2aは励磁用コイルとなるが、励磁用コイルは特に絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体の構成が望ましい。
なお、以下においては変圧器(変圧器装置、三相変圧器装置)が装置を示す場合においても、適宜、「変圧器」と簡略化して表記する。
図3において、1次コイル2aに電流を流すと、2次コイル2bにはこのコイルの電極に接続される負荷の大きさに応じた、1次コイル2aと逆向きの電流が誘起され、磁脚鉄心3内の磁束を打ち消す、または弱める作用が現れるため、磁気飽和は起こりにくい。
したがって、磁脚鉄心3にギャップ調整手段(5、図2)を必ずしも設ける必要はない。すなわち、図3において、磁脚鉄心3は、ギャップ調整手段(5、図2)がなく、一体型の略円柱状となって、ヨーク鉄心1a、および1bを接続するように配置されている。
ただし、前記したように大型の変圧器の場合には、ギャップ調整手段(5、図1、図2)を備えることもある。
図3の場合にも、等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えることにより、磁脚鉄心3における渦電流の発生が抑制され、渦電流損失を低減する。
したがって、磁脚鉄心3にギャップ調整手段(5、図2)を必ずしも設ける必要はない。すなわち、図3において、磁脚鉄心3は、ギャップ調整手段(5、図2)がなく、一体型の略円柱状となって、ヨーク鉄心1a、および1bを接続するように配置されている。
ただし、前記したように大型の変圧器の場合には、ギャップ調整手段(5、図1、図2)を備えることもある。
図3の場合にも、等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えることにより、磁脚鉄心3における渦電流の発生が抑制され、渦電流損失を低減する。
≪等方磁性体の効果≫
次に第1実施形態と第2実施形態において、等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えた効果について、図4および図5を用いて説明する。
図4は、本実施形態の効果を有限要素法による電磁界計算で検証する際の、構造と寸法、磁束特性、および座標系の定義を示した図であり、(a)はヨーク鉄心1aと、磁脚鉄心3の接続部の構造と寸法と座標系を示す図、(b)は接続部付近の磁脚鉄心3における磁束Bのベクトル図、(c)はヨーク鉄心1aと、磁脚鉄心3の接続部の座標系と斜視図である。
次に第1実施形態と第2実施形態において、等方磁性体4を磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの間に備えた効果について、図4および図5を用いて説明する。
図4は、本実施形態の効果を有限要素法による電磁界計算で検証する際の、構造と寸法、磁束特性、および座標系の定義を示した図であり、(a)はヨーク鉄心1aと、磁脚鉄心3の接続部の構造と寸法と座標系を示す図、(b)は接続部付近の磁脚鉄心3における磁束Bのベクトル図、(c)はヨーク鉄心1aと、磁脚鉄心3の接続部の座標系と斜視図である。
図4において、ヨーク鉄心1aの円周方向をθ、動径方向をr、さらに磁脚鉄心3の軸方向をzとする円筒座標系を定義する。
また、図4(a)、(c)に示すように、ヨーク鉄心1aと磁脚鉄心3の接続部には、厚さt、直径Dの円盤状の等方磁性体4がはさまれている。なお、円盤状の等方磁性体4と、磁脚鉄心3の直径は略同一であり、ヨーク鉄心1aの厚さは円盤状の等方磁性体4の直径Dの0.4倍、幅は前記直径Dと略同一である。また、磁脚鉄心3内部の中空部の直径は、等方磁性体4の直径Dの0.1倍である。
なお、円盤状の等方磁性体4の直径(D)とヨーク鉄心1aの幅(D)が等しいことは、ヨーク鉄心1aの幅に磁脚鉄心3の直径(つまり円盤状の等方磁性体4の直径)がほぼ重なることに対応している。
また、図4(a)、(c)に示すように、ヨーク鉄心1aと磁脚鉄心3の接続部には、厚さt、直径Dの円盤状の等方磁性体4がはさまれている。なお、円盤状の等方磁性体4と、磁脚鉄心3の直径は略同一であり、ヨーク鉄心1aの厚さは円盤状の等方磁性体4の直径Dの0.4倍、幅は前記直径Dと略同一である。また、磁脚鉄心3内部の中空部の直径は、等方磁性体4の直径Dの0.1倍である。
なお、円盤状の等方磁性体4の直径(D)とヨーク鉄心1aの幅(D)が等しいことは、ヨーク鉄心1aの幅に磁脚鉄心3の直径(つまり円盤状の等方磁性体4の直径)がほぼ重なることに対応している。
磁脚鉄心3からヨーク鉄心1aに向かう磁束Bは、円盤状の等方磁性体4を貫いて図4(a)に示した矢印のような経路をたどる。この矢印で示した磁束Bの経路は、ヨーク鉄心1a付近の磁脚鉄心3内部で方向の変化を生ずる。
つまり、図4(b)に示すように、ヨーク鉄心1a付近の磁脚鉄心3内部の磁束Bは、その向きが変化する影響を受けるため、z方向成分の他にθ方向成分も持つこととなる。
磁脚鉄心3は、z方向を面内とする薄帯状磁性材料を略円柱状に巻いて構成されているため、磁束Bのθ方向成分Bθは薄帯を貫き、渦電流損失を発生させる原因となる。
これに対して、ヨーク鉄心1a内の磁束の方向は、薄帯面に対して平行であるため、渦電流損失はほとんど発生しない。
なお、図4(a)において、磁脚鉄心3の中央に中空部分が存在しているので、「円柱状」より「円筒状」に近いが、理想としては中空部分が存在しないことが望ましいので敢えて「円柱状」と表記している。
つまり、図4(b)に示すように、ヨーク鉄心1a付近の磁脚鉄心3内部の磁束Bは、その向きが変化する影響を受けるため、z方向成分の他にθ方向成分も持つこととなる。
磁脚鉄心3は、z方向を面内とする薄帯状磁性材料を略円柱状に巻いて構成されているため、磁束Bのθ方向成分Bθは薄帯を貫き、渦電流損失を発生させる原因となる。
これに対して、ヨーク鉄心1a内の磁束の方向は、薄帯面に対して平行であるため、渦電流損失はほとんど発生しない。
なお、図4(a)において、磁脚鉄心3の中央に中空部分が存在しているので、「円柱状」より「円筒状」に近いが、理想としては中空部分が存在しないことが望ましいので敢えて「円柱状」と表記している。
≪有限要素法による電磁界計算結果≫
図5は、図4に示した構造と寸法における本実施形態の鉄心において、磁脚鉄心3と円盤状の等方磁性体4の接続面におけるθ方向の中心線a-a’に沿った磁束のθ方向成分の絶対値|Bθ|の分布を、有限要素法による電磁界計算で求めた特性図である。
図5において、横軸は磁脚鉄心3と円盤状の等方磁性体4の接続面におけるθ方向の中心線a-a’における位置を表し、縦軸は磁束のθ方向成分の絶対値|Bθ|(単位は[T](T:Tesla、テスラ、磁束密度))を表している。
なお、図5のほぼ中央付近において、空白となっていてデータ値が示されていない部分は、図4における磁脚鉄心3の中央の中空部分に対応している。この中空部分においては、鉄心が存在していないので、計算から除外されている領域である。
図5は、図4に示した構造と寸法における本実施形態の鉄心において、磁脚鉄心3と円盤状の等方磁性体4の接続面におけるθ方向の中心線a-a’に沿った磁束のθ方向成分の絶対値|Bθ|の分布を、有限要素法による電磁界計算で求めた特性図である。
図5において、横軸は磁脚鉄心3と円盤状の等方磁性体4の接続面におけるθ方向の中心線a-a’における位置を表し、縦軸は磁束のθ方向成分の絶対値|Bθ|(単位は[T](T:Tesla、テスラ、磁束密度))を表している。
なお、図5のほぼ中央付近において、空白となっていてデータ値が示されていない部分は、図4における磁脚鉄心3の中央の中空部分に対応している。この中空部分においては、鉄心が存在していないので、計算から除外されている領域である。
本計算では、図4に示した円盤状の等方磁性体4の直径Dを一定とし、円盤状の等方磁性体4の厚さtを変化させ、円盤状の等方磁性体4が存在しない条件(t/D=0.00)から、t/D=0.08、t/D=0.16、t/D=0.25、t/D=0.29、t/D=0.45まで、等方磁性体4の厚みtを次第に増加させ、t/Dをパラメータとして6通りの計算(シミュレーション)結果を示している。
図5においては、この6通りの計算結果を、実線や破線や一点鎖線などの各種の表記による特性線として示している。
なお、磁脚鉄心3の内部の磁束のz方向成分Bzの平均値が0.82[T]となるように、コイルの起磁力を定めている。また、磁脚鉄心3、ヨーク鉄心1a、等方磁性体4の磁気飽和特性は、すべて日立金属社製Metglasアモルファス薄帯2605SA1のそれと同一であると仮定して計算した。
図5においては、この6通りの計算結果を、実線や破線や一点鎖線などの各種の表記による特性線として示している。
なお、磁脚鉄心3の内部の磁束のz方向成分Bzの平均値が0.82[T]となるように、コイルの起磁力を定めている。また、磁脚鉄心3、ヨーク鉄心1a、等方磁性体4の磁気飽和特性は、すべて日立金属社製Metglasアモルファス薄帯2605SA1のそれと同一であると仮定して計算した。
円盤状の等方磁性体4が存在しない、つまり、t=0、したがって、t/D=0の場合は、前記の6通りの計算(シミュレーション)結果において、磁束のθ方向成分の絶対値|Bθ|の最大値が得られている。
これは、等方磁性体4が存在しないときには、磁脚鉄心3の最外周部と内部の中空部近傍での|Bθ|が増加し、磁束が薄帯状磁性材料の薄帯面を貫いて渦電流損失が増加する傾向が特に顕著である結果であると推定される。
それに対して、円盤状の等方磁性体4の厚さtを増やすことに相当する図5のt/D=0.08、t/D=0.16、t/D=0.25の条件では、t/Dの値の増加とともに|Bθ|は小さくなっている。
これは、円盤状の等方磁性体4の厚さtを増やすことで、磁脚鉄心3と等方磁性体4の接続面における|Bθ|の増加が抑制されることに対応している。
これは、等方磁性体4が存在しないときには、磁脚鉄心3の最外周部と内部の中空部近傍での|Bθ|が増加し、磁束が薄帯状磁性材料の薄帯面を貫いて渦電流損失が増加する傾向が特に顕著である結果であると推定される。
それに対して、円盤状の等方磁性体4の厚さtを増やすことに相当する図5のt/D=0.08、t/D=0.16、t/D=0.25の条件では、t/Dの値の増加とともに|Bθ|は小さくなっている。
これは、円盤状の等方磁性体4の厚さtを増やすことで、磁脚鉄心3と等方磁性体4の接続面における|Bθ|の増加が抑制されることに対応している。
そして、t/D=0.29の条件では、磁脚鉄心の最外周部と内部の中空部近傍での|Bθ|の増加は、ほぼなくなり、またt/D=0.45の条件では|Bθ|はさらに低減していることが図5の特性図から読み取れる。
したがって、t/D=0.29以上では、磁脚鉄心3の渦電流損失の発生がほぼ抑制されることが期待できる。
つまり、等方磁性体4の厚さ(t)が大きい方が、効果が大きいことを意味している。
なお、以上の効果は、リアクトルでも変圧器でも同様に効果がある。
したがって、t/D=0.29以上では、磁脚鉄心3の渦電流損失の発生がほぼ抑制されることが期待できる。
つまり、等方磁性体4の厚さ(t)が大きい方が、効果が大きいことを意味している。
なお、以上の効果は、リアクトルでも変圧器でも同様に効果がある。
(第3実施形態・リアクトル)
次に、本発明の第3実施形態(リアクトル)について述べる。
図6は、本発明の第3実施形態において、コイル2を巻回させた磁脚鉄心3が、複数枚の薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層された略扇形状をしている構造を示す図である。
図6において、磁脚鉄心3が1本のみで示されているが、図1のように磁脚鉄心が3本であってもよい。図6が図1と異なるのは、磁脚鉄心3が略扇形状であることである。
略扇形状の磁脚鉄心3は、例えば薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層されトロイダル状に巻いて形成されたトロイダルコア1cを、適当な角度をもってその動径方向に切断することにより形成される。
次に、本発明の第3実施形態(リアクトル)について述べる。
図6は、本発明の第3実施形態において、コイル2を巻回させた磁脚鉄心3が、複数枚の薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層された略扇形状をしている構造を示す図である。
図6において、磁脚鉄心3が1本のみで示されているが、図1のように磁脚鉄心が3本であってもよい。図6が図1と異なるのは、磁脚鉄心3が略扇形状であることである。
略扇形状の磁脚鉄心3は、例えば薄帯状磁性材料が絶縁を施されながら積層されトロイダル状に巻いて形成されたトロイダルコア1cを、適当な角度をもってその動径方向に切断することにより形成される。
図6における磁脚鉄心3が略扇形状であるので、図1の磁脚鉄心3が略円柱状であるのに比較して、磁脚鉄心3が3本で構成された場合においては、3本の中心部における磁脚鉄心3の占有面積効率が改善される。また、磁脚鉄心3が略扇形状の場合には、ヨーク鉄心1a、1bと磁脚鉄心3との薄帯状磁性材料の積層方向が一致しやすくなり、三相リアクトル装置とした場合には、コンパクトな構造となるとともに低損失特性が得られやすいという特徴がある。
また、磁脚鉄心3が略扇形状となっていることにともない磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの接続部には、磁脚鉄心3と同一の断面形状である略扇形状で厚みのある薄板状の等方磁性体4が備えられる。
なお、磁脚鉄心3の薄帯帯状磁性材料の積層方向は、ヨーク鉄心1a、1bの積層方向と同じとし、動径方向とするのが電気的特性を良くする観点からは望ましい。
また、第3実施形態はリアクトル装置として説明したが、1次コイル2a(図3)と2次コイル2b(図3)を備えれば、同一の磁脚鉄心3の構造を有する変圧器または三相変圧器が構成できる。
なお、この磁脚鉄心3が略扇形状となっていること以外の要素は、前記したものを除いて、例えば、ヨーク鉄心1a、1bや、ヨーク鉄心1a、1bの円周上の略120度の角度で配置されることや、ギャップ調整手段5に係ることは、図6と図1は同じであるので重複する説明は省略する。
なお、磁脚鉄心3の薄帯帯状磁性材料の積層方向は、ヨーク鉄心1a、1bの積層方向と同じとし、動径方向とするのが電気的特性を良くする観点からは望ましい。
また、第3実施形態はリアクトル装置として説明したが、1次コイル2a(図3)と2次コイル2b(図3)を備えれば、同一の磁脚鉄心3の構造を有する変圧器または三相変圧器が構成できる。
なお、この磁脚鉄心3が略扇形状となっていること以外の要素は、前記したものを除いて、例えば、ヨーク鉄心1a、1bや、ヨーク鉄心1a、1bの円周上の略120度の角度で配置されることや、ギャップ調整手段5に係ることは、図6と図1は同じであるので重複する説明は省略する。
(第4実施形態・リアクトル)
次に、本発明の第4実施形態(リアクトル)について述べる。
図7は、本発明の第4実施形態において、コイル2を巻回させた磁脚鉄心3が、複数枚の薄帯状磁性材料1dが絶縁を施されながら積層された略直方体状をしている構造を示す図である。
図7において、磁脚鉄心3が1本のみで示されているが、図7のように磁脚鉄心が3本であってもよい。図7が図1、図6と異なるのは、磁脚鉄心3が直方体状であることである。
略直方体状の磁脚鉄心3は、例えば薄帯状磁性材料1dが絶縁を施されながら積層されて形成されたものを、所定の大きさに切断することにより形成される。直方体状の形状としたことで、リアクトル装置としての小型化や製造工程における工程数の軽減、および製作コストの低減に効果をもたらす場合がある。
次に、本発明の第4実施形態(リアクトル)について述べる。
図7は、本発明の第4実施形態において、コイル2を巻回させた磁脚鉄心3が、複数枚の薄帯状磁性材料1dが絶縁を施されながら積層された略直方体状をしている構造を示す図である。
図7において、磁脚鉄心3が1本のみで示されているが、図7のように磁脚鉄心が3本であってもよい。図7が図1、図6と異なるのは、磁脚鉄心3が直方体状であることである。
略直方体状の磁脚鉄心3は、例えば薄帯状磁性材料1dが絶縁を施されながら積層されて形成されたものを、所定の大きさに切断することにより形成される。直方体状の形状としたことで、リアクトル装置としての小型化や製造工程における工程数の軽減、および製作コストの低減に効果をもたらす場合がある。
また、磁脚鉄心3が略直方体状となっていることにともない、磁脚鉄心3とヨーク鉄心1a、1bとの接続部には、磁脚鉄心3と同一の断面形状である略直方体状で厚みのある薄板状の等方磁性体4が備えられる。
なお、磁脚鉄心3の薄帯帯状磁性材料の積層方向は、ヨーク鉄心1a、1bの積層方向と同じとし、動径方向とするのがよい。
また、第3実施形態はリアクトルとして説明したが、1次コイル2a(図3)と2次コイル2b(図3)を備えれば、同一の磁脚鉄心3の構造を有する変圧器、または三相変圧器が構成できる。
なお、この磁脚鉄心3が略扇形状となっていること以外の要素は、前記したものを除いて、図7と図1は同じであるので重複する説明は省略する。
なお、磁脚鉄心3の薄帯帯状磁性材料の積層方向は、ヨーク鉄心1a、1bの積層方向と同じとし、動径方向とするのがよい。
また、第3実施形態はリアクトルとして説明したが、1次コイル2a(図3)と2次コイル2b(図3)を備えれば、同一の磁脚鉄心3の構造を有する変圧器、または三相変圧器が構成できる。
なお、この磁脚鉄心3が略扇形状となっていること以外の要素は、前記したものを除いて、図7と図1は同じであるので重複する説明は省略する。
(第5実施形態・リアクトル)
次に、本発明の第5実施形態(リアクトル、リアクトル装置)について述べる。
図8は、本発明の第5実施形態において、リアクトル装置の固定装置の構造を示す図である。なお、固定装置の構造以外のリアクトル装置そのものは、前記した第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態が適用できる。
図8において、リアクトル装置(1a、1b、2、3、4、5)は台座7に搭載され、上部から固定冶具6をかぶせ、固定手段8a、8bにより圧着固定される。
台座7、固定冶具6はリアクトル装置を完全に覆う板状部材で構成してもよいし、リアクトル装置を完全には覆わない、フレーム状部材から構成してもよい。
また、必要に応じてヨーク鉄心1a、1bの同心軸上に冷却手段9を設けてもよい。
なお、以上において、図8が磁脚鉄心3に複数のギャップ調整手段5を設けた、リアクトル装置(1a、1b、2、3、4、5)を例として示しているが、本実施形態で示した固定装置の構造例は、図3に示した第2実施形態である変圧器装置についても、まったく同様の構成により適用できる。
次に、本発明の第5実施形態(リアクトル、リアクトル装置)について述べる。
図8は、本発明の第5実施形態において、リアクトル装置の固定装置の構造を示す図である。なお、固定装置の構造以外のリアクトル装置そのものは、前記した第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態が適用できる。
図8において、リアクトル装置(1a、1b、2、3、4、5)は台座7に搭載され、上部から固定冶具6をかぶせ、固定手段8a、8bにより圧着固定される。
台座7、固定冶具6はリアクトル装置を完全に覆う板状部材で構成してもよいし、リアクトル装置を完全には覆わない、フレーム状部材から構成してもよい。
また、必要に応じてヨーク鉄心1a、1bの同心軸上に冷却手段9を設けてもよい。
なお、以上において、図8が磁脚鉄心3に複数のギャップ調整手段5を設けた、リアクトル装置(1a、1b、2、3、4、5)を例として示しているが、本実施形態で示した固定装置の構造例は、図3に示した第2実施形態である変圧器装置についても、まったく同様の構成により適用できる。
(第6実施形態・電力変換器)
次に、本発明の第6実施形態として、前記した実施形態のリアクトルを用いた電力変換器について述べる。
図9は、本発明の第6実施形態の電力変換器の構成を示し、第1実施形態、第3〜第5実施形態で示したリアクトルを、電力変換器に適用した回路図である。図9に示した回路図は、常時インバータ給電方式の三相無停電電源装置としての電力変換器の回路構成を示している。
図9において、電力変換器は、交流電源13と負荷14との間に設けられている。
また、電力変換器は、交流電源13の交流電力を直流電力に変換する整流回路11と、直流電力を任意の電圧と任意の周波数の交流電力に変換するインバータ回路12とを備えている。また、整流回路11の出力端子とインバータ回路12の入力端子の間には、平滑コンデンサ22と、チョッパ回路15が接続されている。
次に、本発明の第6実施形態として、前記した実施形態のリアクトルを用いた電力変換器について述べる。
図9は、本発明の第6実施形態の電力変換器の構成を示し、第1実施形態、第3〜第5実施形態で示したリアクトルを、電力変換器に適用した回路図である。図9に示した回路図は、常時インバータ給電方式の三相無停電電源装置としての電力変換器の回路構成を示している。
図9において、電力変換器は、交流電源13と負荷14との間に設けられている。
また、電力変換器は、交流電源13の交流電力を直流電力に変換する整流回路11と、直流電力を任意の電圧と任意の周波数の交流電力に変換するインバータ回路12とを備えている。また、整流回路11の出力端子とインバータ回路12の入力端子の間には、平滑コンデンサ22と、チョッパ回路15が接続されている。
整流回路11は、三相用のリアクトル20と三相用のコンデンサ21とを有するフィルタ回路24と、半導体素子である複数のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のスイッチング素子17をブリッジ接続したAC/DC変換回路23(ブリッジ回路)と、を備えて構成される。
インバータ回路12は、複数のIGBTのスイッチング素子17をブリッジ接続したDC/AC変換回路27(ブリッジ回路)と、三相用のリアクトル20と三相用のコンデンサ21とを有するフィルタ回路24とを備えて構成される。
なお、AC/DC変換回路23とDC/AC変換回路27における複数のIGBTからなるスイッチング素子17は、それぞれゲート端子から統合的にPWM(Pulse Width Modulation)制御をされて、それぞれ前記した所望の機能を果たす。
また、IGBTのスイッチング素子17には、それぞれに、過電圧を保護するダイオードが付加もしくは寄生して、逆並列に接続されている。
インバータ回路12は、複数のIGBTのスイッチング素子17をブリッジ接続したDC/AC変換回路27(ブリッジ回路)と、三相用のリアクトル20と三相用のコンデンサ21とを有するフィルタ回路24とを備えて構成される。
なお、AC/DC変換回路23とDC/AC変換回路27における複数のIGBTからなるスイッチング素子17は、それぞれゲート端子から統合的にPWM(Pulse Width Modulation)制御をされて、それぞれ前記した所望の機能を果たす。
また、IGBTのスイッチング素子17には、それぞれに、過電圧を保護するダイオードが付加もしくは寄生して、逆並列に接続されている。
また、整流回路11とインバータ回路12とに備えられたフィルタ回路24が有する三相用のリアクトル20に、第1実施形態、第3〜第5実施形態のいずれかのリアクトルを用いる。
また、チョッパ回路15は、2個のIGBT(25)からなるスイッチング素子25が直列に接続され、平滑コンデンサ22の両端子間に接続されている。2個のスイッチング素子25の接続点にコイルもしくはリアクトル26の一端が接続され、コイルもしくはリアクトル26の他端と1個のスイッチング素子25のエミッタとの間にバッテリ16が接続されている。
また、チョッパ回路15は、2個のIGBT(25)からなるスイッチング素子25が直列に接続され、平滑コンデンサ22の両端子間に接続されている。2個のスイッチング素子25の接続点にコイルもしくはリアクトル26の一端が接続され、コイルもしくはリアクトル26の他端と1個のスイッチング素子25のエミッタとの間にバッテリ16が接続されている。
以上の電力変換器において、通常動作時には交流電源13からの交流電力を整流回路11により直流電力に変換し、インバータ回路12により再び直流を、負荷14に適した任意の電圧と任意の周波数の交流に変換して負荷14に送られる。
また、通常動作時ではない動作(通常時以外の動作1)として、交流電源13からの給電が遮断された際には、チョッパ回路15の働きによりバッテリ16とインバータ回路12が接続され、負荷14にはインバータ回路12により交流電力に変換された、バッテリ16からの電力が供給され続ける。
また、メンテナンス時等の動作(通常時以外の動作2)として、バイパスコンバータ回路19が備えられたバイパス回路18が接続されていて、整流回路11やインバータ回路12を介さずに、交流電源13からバイパス回路18を介して負荷14に交流電力が供給される。
なお、バイパスコンバータ回路19が備えられたバイパス回路18にどの程度の機能を持たせるかは、電力変換器の仕様による。
また、通常動作時ではない動作(通常時以外の動作1)として、交流電源13からの給電が遮断された際には、チョッパ回路15の働きによりバッテリ16とインバータ回路12が接続され、負荷14にはインバータ回路12により交流電力に変換された、バッテリ16からの電力が供給され続ける。
また、メンテナンス時等の動作(通常時以外の動作2)として、バイパスコンバータ回路19が備えられたバイパス回路18が接続されていて、整流回路11やインバータ回路12を介さずに、交流電源13からバイパス回路18を介して負荷14に交流電力が供給される。
なお、バイパスコンバータ回路19が備えられたバイパス回路18にどの程度の機能を持たせるかは、電力変換器の仕様による。
前記したように、整流回路11は三相交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路の機能を有し、インバータ回路12は、直流電力を任意の電圧と任意の周波数の三相交流電力に変換するDC/AC変換回路の機能を有している。
これらの変換において、整流回路11とインバータ回路12は、ともにPWM制御をする複数のスイッチング素子を動作させている。これらのスイッチング動作の過程において、高調波成分(リップル成分)を発生させる。
これらの発生した高調波成分の除去と、交流電源13とブリッジ回路を構成しているAC/DC変換回路23間、および負荷14とブリッジ回路を構成しているDC/AC変換回路27間のインピーダンス整合とにフィルタ回路24が用いられる。
これらの変換において、整流回路11とインバータ回路12は、ともにPWM制御をする複数のスイッチング素子を動作させている。これらのスイッチング動作の過程において、高調波成分(リップル成分)を発生させる。
これらの発生した高調波成分の除去と、交流電源13とブリッジ回路を構成しているAC/DC変換回路23間、および負荷14とブリッジ回路を構成しているDC/AC変換回路27間のインピーダンス整合とにフィルタ回路24が用いられる。
フィルタ回路24は、前記したように三相用のリアクトル20と三相用のコンデンサ21を用いて構成されている。この三相用のリアクトル20に前記した本発明の第1実施形態、第3〜第5実施形態のいずれかのリアクトル(装置)を用いる。
本実施形態のリアクトルを用いることによって、低損失特性に優れ、製造コストが低廉な電力変換器が具現化し、提供できる。
本実施形態のリアクトルを用いることによって、低損失特性に優れ、製造コストが低廉な電力変換器が具現化し、提供できる。
(その他の実施形態)
本発明は前記の実施形態に限定されるものではない。以下に例をあげる。
本発明は前記の実施形態に限定されるものではない。以下に例をあげる。
以上の図1から図3、図6、図7において、等方磁性体4は、磁脚鉄心とヨーク鉄心1aおよびヨーク鉄心1bの両方の間に備えられている実施形態を示したが、ヨーク鉄心1a側のみ、もしくはヨーク鉄心1b側のみの、どちらか1箇所に等方磁性体4を備えだけでも渦電流損失の低減に効果がある。
また、図1、図6、図7の実施形態で示した磁脚鉄心3は、薄帯状磁性材料を積層させて構成した円柱状、扇形状、直方体状の例であるが、これらの形状の磁脚鉄心の任意の組み合わせでリアクトル装置を構成してもよい。
また、第3実施形態を示した図6において、略扇形の形状である磁脚鉄心3の形成方法として、「薄帯状磁性材料を、絶縁を施しながらトロイダル状に巻いて形成した鉄心を、適当な角度をもってその動径方向に切断する」としたが、図6に示す略扇形の形状が得られれば、他の方法でもよい。
図6において、第3実施形態、つまりリアクトルの磁脚鉄心3が略扇形の形状の効果について述べたが、この効果は、変圧器の磁脚鉄心でも同様の効果がある。
図7において、第4実施形態、つまりリアクトルの磁脚鉄心3が略直方体の形状の効果について述べたが、この効果は、変圧器の磁脚鉄心でも同様の効果がある。
また、図1の三相のリアクトル装置は、3本の磁脚のみを表記しているが、3本の磁脚のそれぞれの間に零相インピーダンスによる磁束を流す経路としての零相用磁脚鉄心(不図示)を備えた三相リアクトル装置においても、等方磁性体を磁脚鉄心とヨーク鉄心との間に備えることは、渦電流損失の低減に効果的である。
また、図1のリアクトル装置は、三相用として3本の磁脚を表記しているが、三相とは限らず三相を超した場合(例えば5相)には3本を超した複数本の磁脚を有するリアクトル装置においても、等方磁性体を磁脚鉄心とヨーク鉄心との間に備えることは、渦電流損失の低減に効果的である。
図9に示した電力変換器におけるAC/DC変換回路23、およびDC/AC変換回路27を構成する半導体素子のスイッチング素子17は、IGBTであるとしたが、IGBTのみとは限らない。
半導体素子のスイッチング素子であるMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やバイポーラトランジスタ(Bipolar junction transistor)やBiCMOS(Bipolar Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成してもよい。
半導体素子のスイッチング素子であるMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やバイポーラトランジスタ(Bipolar junction transistor)やBiCMOS(Bipolar Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成してもよい。
本発明の実施形態のリアクトル装置の応用として、図9においては無停電電源装置の例を示したが、これに限定されるものではない。ブリッジ回路を用いる他の用途の電力変換器のフィルタ回路に、本発明のリアクトル装置を用いることで、低損失の電力変換器を提供することが可能となる。
また、図9においては本実施形態のリアクトル装置を電力変換器に備える形態例を示したが、本実施形態の変圧器を電力変換器に備えることも可能である。
<従来のリアクトル装置の参考例>
図10は、従来のリアクトル(リアクトル装置)の構造の縦断面の概要を示す参考図である。
図10において、ヨーク鉄心31、磁脚鉄心30、ギャップ調整手段32、コイル2によってリアクトル装置が構成されている。
磁脚鉄心30とヨーク鉄心31は直接、もしくはギャップを介して接続されている。したがって、コイル2に電流が流れることによって発生した磁束は、磁脚鉄心30では垂直方向であるががヨーク鉄心31において水平方向となるために、磁脚鉄心30とヨーク鉄心31の接続部分の近傍の磁脚鉄心30においては、垂直方向成分の磁束以外に、水平方向成分の磁束が生じ、磁脚鉄心3の円周方向に渦電流が流れて、リアクトルとしての損失が増加する。
つまり図10に示した従来のリアクトル(リアクトル装置)の構造では、渦電流の発生による損失が大きかった。
図10は、従来のリアクトル(リアクトル装置)の構造の縦断面の概要を示す参考図である。
図10において、ヨーク鉄心31、磁脚鉄心30、ギャップ調整手段32、コイル2によってリアクトル装置が構成されている。
磁脚鉄心30とヨーク鉄心31は直接、もしくはギャップを介して接続されている。したがって、コイル2に電流が流れることによって発生した磁束は、磁脚鉄心30では垂直方向であるががヨーク鉄心31において水平方向となるために、磁脚鉄心30とヨーク鉄心31の接続部分の近傍の磁脚鉄心30においては、垂直方向成分の磁束以外に、水平方向成分の磁束が生じ、磁脚鉄心3の円周方向に渦電流が流れて、リアクトルとしての損失が増加する。
つまり図10に示した従来のリアクトル(リアクトル装置)の構造では、渦電流の発生による損失が大きかった。
(本発明、本実施形態の補足)
以上、本発明によれば、等方磁性体を磁脚鉄心とヨーク鉄心との間に備えることにより、磁脚鉄心における渦電流の発生を防止し、鉄心に発生する渦電流損失の低減を実現している。したがって、前記したように、従来の複合鉄心を用いるリアクトル、または変圧器に比べて製造コストが低廉で、低損失特性に優れたリアクトル、または変圧器と、それを使った電力変換器を提供することが可能になる。
しかも、それのみならず、従来技術である特許文献1のようにヨーク鉄心の材料として圧粉磁心や焼結磁心を用いる必要がないので、製作が容易で、かつ大容量に対応した鉄心が製造可能であって、大容量で低損失のリアクトル装置や変圧器装置が具現化し、提供できる。
以上、本発明によれば、等方磁性体を磁脚鉄心とヨーク鉄心との間に備えることにより、磁脚鉄心における渦電流の発生を防止し、鉄心に発生する渦電流損失の低減を実現している。したがって、前記したように、従来の複合鉄心を用いるリアクトル、または変圧器に比べて製造コストが低廉で、低損失特性に優れたリアクトル、または変圧器と、それを使った電力変換器を提供することが可能になる。
しかも、それのみならず、従来技術である特許文献1のようにヨーク鉄心の材料として圧粉磁心や焼結磁心を用いる必要がないので、製作が容易で、かつ大容量に対応した鉄心が製造可能であって、大容量で低損失のリアクトル装置や変圧器装置が具現化し、提供できる。
1a、1b、31 ヨーク鉄心
1c トロイダルコア
1d 薄帯状磁性体
2 コイル
2a 1次コイル
2b 2次コイル
3、30 磁脚鉄心
3a スリット
4 等方磁性体
5、32 ギャップ調整手段
6 固定冶具
7 台座
8a、8b 固定手段
9 冷却手段
11 整流回路
12 インバータ回路
13 交流電源
14 負荷
15 チョッパ回路
16 バッテリ
17、25 スイッチング素子、IGBT
18 バイパス回路
19 バイパスコンバータ回路
20、26 リアクトル、リアクトル装置
21 コンデンサ
22 平滑コンデンサ
23 AC/DC変換回路(ブリッジ回路)
24 フィルタ回路
27 DC/AC変換回路(ブリッジ回路)
1c トロイダルコア
1d 薄帯状磁性体
2 コイル
2a 1次コイル
2b 2次コイル
3、30 磁脚鉄心
3a スリット
4 等方磁性体
5、32 ギャップ調整手段
6 固定冶具
7 台座
8a、8b 固定手段
9 冷却手段
11 整流回路
12 インバータ回路
13 交流電源
14 負荷
15 チョッパ回路
16 バッテリ
17、25 スイッチング素子、IGBT
18 バイパス回路
19 バイパスコンバータ回路
20、26 リアクトル、リアクトル装置
21 コンデンサ
22 平滑コンデンサ
23 AC/DC変換回路(ブリッジ回路)
24 フィルタ回路
27 DC/AC変換回路(ブリッジ回路)
Claims (20)
- 2つの対向するヨーク鉄心と、
コイルを巻回させ、ギャップ調整手段が設けられている複数の磁脚鉄心と、
を備え、
前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有することを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記等方磁性体は、磁性金属を主成分とする圧粉磁心、またはフェライト等の焼結磁心から構成されていることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記等方磁性体は、略薄板状であって、かつ当該等方磁性体の前記磁脚鉄心との接触面に平行な方向における断面形状が前記磁脚鉄心の断面形状と略同一であることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記複数の磁脚鉄心は、所定の角度をもって略円周上に配置されていることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記ヨーク鉄心は、薄帯状磁性材料を略トロイダル状に巻いて構成されていることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記複数の磁脚鉄心は、薄帯状磁性材料を略円柱状に巻いて形成され、その円柱の長手方向に、少なくとも1ヵ所のスリットが設けられていることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第3項に記載のリアクトルにおいて、
前記略薄板状の等方磁性体の厚さは、該等方磁性体の前記磁脚鉄心との接触面に平行な方向における断面の直径の0.29倍以上であることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記複数の磁脚鉄心は、薄帯状磁性材料を複数枚積層させた略直方体状であることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記複数の磁脚鉄心は、薄帯状磁性材料をトロイダル状に巻き、該トロイダル状の動径方向に切断して得られる所定の頂角を持つ略扇形状であることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記複数の磁脚鉄心と前記2つのヨーク鉄心は、それぞれ薄帯状磁性材料を積層して構成され、それぞれの積層方向が同一であることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルにおいて、
前記コイルは、絶縁部材を備えた線状導体、または板状導体により構成されていることを特徴とするリアクトル。 - 請求の範囲第1項に記載のリアクトルが、半導体素子から構成されるブリッジ回路にコンデンサとともに接続されてフィルタ回路を構成し、該フィルタ回路は、該ブリッジ回路から発生する高調波電流成分を除去する機能を有することを特徴とするリアクトル。
- 2つの対向するヨーク鉄心と、
コイルを巻回させた複数の磁脚鉄心と、
を備え、
前記2つの対向するヨーク鉄心同士は、前記複数の磁脚鉄心で接続され、該接続部の少なくとも一方に、等方磁性材料からなる等方磁性体を有することを特徴とする変圧器。 - 請求の範囲第1項に記載の変圧器において、
前記等方磁性体は、磁性金属を主成分とする圧粉磁心、またはフェライト等の焼結磁心から構成されていることを特徴とする変圧器。 - 請求の範囲第14項に記載の変圧器において、
前記複数の磁脚鉄心は、所定の角度をもって略円周上に配置されていることを特徴とする変圧器。 - 請求の範囲第14項に記載の変圧器において、
前記ヨーク鉄心は、薄帯状磁性材料を略トロイダル状に巻いて構成されていることを特徴とする変圧器。 - 請求の範囲第14項に記載の変圧器において、
前記複数の磁脚鉄心は、薄帯状磁性材料を略円柱状に巻いて形成され、その円柱の長手方向に、少なくとも1ヵ所のスリットが設けられていることを特徴とする変圧器。 - 請求の範囲第14項に記載の変圧器は、固定冶具によりヨーク鉄心を上下から圧着固定され、該ヨーク鉄心の同心軸上に冷却手段を備えていることを特徴とする変圧器。
- 請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか一項に記載の前記リアクトルを備えた電力変換器。
- 請求の範囲第13項乃至第18項のいずれか一項に記載の前記変圧器を備えた電力変換器。
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