JP2014216522A - 変圧器及びそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変圧器の漏れインダクタンスを利用するコンバータ装置において,半導体スイッチに通流する電流を抑制して半導体スイッチの通流損失を低減させ,コンバータ効率を向上させる。【解決手段】漏れインダクタンスを有する変圧器(漏れ変圧器)の一次巻線および二次巻線それぞれに流れる電流によって生ずるそれぞれの磁束が通る共通磁路に第三の巻線を施し,この第三の巻線にコンデンサを接続し,このコンデンサの充放電電流が漏れ変圧器の励磁電流になるようにすることで,漏れ変圧器が適用されるコンバータ装置における半導体スイッチの通流電流が低減できる。【選択図】図8

Description

本発明は、変圧器及びそれを用いた電力変換装置に関する。
電力変換装置は、入力された電力を所望の電力に変換することのできる装置であって、例えば直流電力を交流電力に、交流電力を直流電力に、直流電力をそれとは電圧が異なる直流電力に、又は、交流電力をそれとは電圧及び周波数が異なる交流電力に変換することができる装置であり、一般には半導体スイッチ、コンデンサ、インダクタ、抵抗、変圧器等の素子が組み合わされて構成される。
上記の電力変換装置の例として、例えば下記非特許文献1に、直流電源と変圧器の一次巻線間に第一の半導体スイッチとコンデンサを直列に接続して第一の電流経路を確立し、更に、このコンデンサと変圧器の一次巻線の直列回路が短絡されるように第二の半導体スイッチを接続して第二の電流経路を確立した回路構成を備えるLLC共振コンバータが開示されている。このLLC共振コンバータでは、コンデンサと変圧器の漏れインダクタンスとの共振を利用して一次巻線に交流電流を流すと同時に一次巻線に交流電圧を印加することで、変圧器の二次巻線に交流電圧を発生させることができる。また、二次巻線から得られた交流電圧を必要に応じて整流することで入力した直流電源とは別の直流電圧を得ることができる。
電源回路設計2009、CQ出版社、191ページ
ところで上記技術においては、変圧器の漏れインダクタンスを設けるために、磁心に、磁気抵抗を大きくするためのエアギャップが設けられている。この結果、変圧器の励磁インダクタンスはエアギャップが無い場合に比較して小さくなり、励磁電流が大きくなってしまう。この励磁電流は、通流損失が発生する半導体スイッチに流れてしまうため、半導体スイッチの損失増分になる結果、コンバータの損失要因にもなってしまう。
また、磁性粉末を樹脂等によって固めて形成した圧粉鉄心の場合、樹脂の部分は概ね真空中又は空気中の透磁率に等しいものであるため、エアギャップが磁心全体に分布していると見なすこともできる。この結果、磁心の磁気抵抗は比較的大きくなり、この磁心に巻線を施して形成した変圧器の励磁インダクタンスは小さく、励磁電流は比較的大きくなる。磁心の磁気抵抗を高めに設定した変圧器では、巻線の漏れインダクタンスが大きくなるため、この大きな漏れインダクタンスを利用するLLC共振コンバータも考えられるが、この場合であってもやはり励磁電流は通流損失の発生する半導体スイッチに流れてしまうため、半導体スイッチの損失増分になるとともに、コンバータの損失要因となる。
そこで、上記課題に鑑み、本発明の目的は、変圧器の漏れインダクタンスを利用する電力変換装置において、半導体スイッチに通流する電流を抑制して半導体スイッチの通流損失を低減させ、電力変換効率の高い電力変換装置及びそれに用いられる変圧器を提供することを目的とする。
上記課題について本発明者が鋭意検討を行ったところ、漏れインダクタンスを有する変圧器の一次巻線および二次巻線それぞれに流れる電流によって生ずるそれぞれの磁束が通る共通磁路に巻線を施し、この巻線にコンデンサを接続することで上記目的を達成する変圧器及び電力変換装置を実現できることを発見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の目的を達成するための第一の観点にかかる変圧器は、鉄心に施した第一の巻線に交流電圧を印加し、鉄心に施した第二の巻線から交流電圧を受電するためのものであって、第一の巻線又は第二の巻線に漏れインダクタンスを有し、第一の巻線の電流による磁束と第二の巻線の電流による磁束の両方が通る共通磁路に第三の巻線を施し、第三の巻線にコンデンサを接続してなることを特徴とする。
また、本発明の第二の観点にかかる変圧器は、ギャップが形成された環状の磁心と、磁心の前記ギャップを挟み、かつ、対向するよう磁心に巻かれる第一の巻線及び第二の巻線と、磁心に巻かれる第三の巻線と、第三の巻線に接続されるコンデンサと、を備えることを特徴とする。
また、本観点の変圧器において、限定されるわけではないが、第三の巻線は、ギャップを挟んでいない側の、第一の巻線及び前記第二の巻線の間に配置されていることが望ましい。
また、本観点の変圧器において、限定されるわけではないが、環状の磁心は、内脚部と、内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、内脚部及び外脚部を接続する接続部とを有するE型コアを、対向するよう二つ組み合わせたものであって、ギャップは、E型コアの内脚部先端同士が形成する間隙であり、第三の巻線は、E型コアの一対の外脚部の双方に直列に巻かれていることが望ましい。またこの場合において、第三の巻線は、巻線内において撚られていることが好ましい。
また、本発明の第三の観点に係る電力変換装置は、直流電源と、直流電源に電気的に接続される変圧器と、変圧器に電気的に接続される負荷と、を有するものであって、変圧器は、ギャップが形成された環状の磁心と、磁心のギャップを挟み、かつ、対向するよう磁心に巻かれる第一の巻線及び第二の巻線と、磁心に巻かれる第三の巻線と、第三の巻線に接続されるコンデンサと、を備えていることを特徴とする。
また、本観点の電力変換装置において、限定されるわけではないが、変圧器の前記第三の巻線は、ギャップを挟んでいない側の、第一の巻線及び前記第二の巻線の間に配置されていることが望ましい。
また、本観点の電力変換装置において、限定されるわけではないが、変圧器の環状の磁心は、内脚部と、内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、内脚部及び外脚部を接続する接続部とを有するE型コアを、対向するよう二つ組み合わせたものであって、ギャップは、E型コアの内脚部先端同士が形成する間隙であり、第三の巻線は、E型コアの一対の外脚部の双方に直列に巻かれていることが望ましい。またこの場合において、変圧器の第三の巻線は、巻線内において撚られていることが望ましい。
以上、本発明により、変圧器の漏れインダクタンスを利用する電力変換装置において、半導体スイッチに通流する電流を抑制して半導体スイッチの通流損失を低減させ、電力変換効率の高い電力変換装置及びそれに用いられる変圧器を提供することができる。より具体的には、漏れインダクタンスを有する変圧器の一次巻線及び二次巻線それぞれに流れる電流によって生ずるそれぞれの磁束が通る共通磁路に施した第三の巻線に接続したコンデンサから変圧器の励磁電流を供給することができるため、一次巻線電流がその分減少し、一次巻線と直列接続されている半導体スイッチの通流損失が低減され、電力変換効率が向上するという利点がある。
二次巻線を中間端子付きにした漏れ変圧器を適用する改良前の電力変換装置の例としてのDC−DCコンバータを示す図である。 実施形態1に係る変圧器の概略を示す図である。 実施形態1に係るDC−DCコンバータの等価回路を示す図である。 実施形態1に係る変圧器の他の例の概略を示す図である。 改良前のDC−DCコンバータの他の例の等価回路を示す図である。 実施形態2に係る漏れ変圧器の概略を示す図である。 実施形態2に係る変圧器を適用したDC−DCコンバータの等価回路を示す図である。 実施形態2にかかる変圧器の他の例の概略を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示される具体的な例示にのみ限定されるわけではない。また、本明細書において、同一の機能を有する部材には同様の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る電力変換装置(以下「本電力変換装置」という。)についての説明に先立ち、まず、改良前の電力変換装置の説明を行う。図1は、改良前の電力変換装置の等価回路図を示している。
本図で示すように、改良前の電力変換装置は、二次巻線を中間端子付きにした変圧器を備えるDC−DCコンバータであって、一般的に使用されているいわゆるLLC共振コンバータである。この改良前の電力変換装置は、直流電源1の電力を変圧器5により絶縁しつつ直流負荷14へ供給することができる。
より具体的に説明すると、本図で示される改良前の電力変換装置は、まず、直流電源1と変圧器5の間に第一の半導体スイッチ2と直列共振用コンデンサ4を直列に接続して第一の電流経路を確立する一方、この直列共振用コンデンサ4と変圧器5の一次巻線の直列回路が短絡されるように第二の半導体スイッチ3を接続して第二の電流経路を確立した回路構成を備える。そして、直列共振用コンデンサ4、変圧器5の一次側漏れインダクタンス6、二分した二次側漏れインダクタンス7、8による直列共振回路の共振周波数近くで第一の半導体スイッチ2及び第二の半導体スイッチ3のオン及びオフを相補的に行い、直列共振用コンデンサ4と変圧器5の一次巻線の直列回路への直流電圧の印加及び直列回路の短絡を繰り返すことで、一部正弦波状の交流電流を変圧器5の一次側ab間に通流し、ab間にこれに伴う交流電圧を発生させることができうる。なお、交流電流から変圧器5の励磁インダクタンス9へ流れる電流を差し引いた電流は、一次側と二次側の巻数比に換算されて、二次側cd間またはde間に、第一の半導体スイッチ2及び第二の半導体スイッチ3のスイッチングに同期して交互に流れ、二次巻線の中間端子dに対して電解コンデンサ13の電圧よりカソード電位が負電位となる方の整流ダイオード11、12がオンし、電解コンデンサ及び直流負荷へ電力を供給することができる。なおここで、変圧器5の励磁インダクタンス9は、漏れインダクタンス6〜8に対して、通常、十分大きく、この直列共振周波数には大きな影響は与えない。また、10は変圧器の一次電圧と二次電圧の比を決める理想変圧器である。
図1に示した半導体スイッチ2、3にはそれぞれの通流電流によって損失がそれぞれ発生するが、その電流は変圧器5の一次側ab間に流れる巻線電流であり、励磁インダクタンス9に流れる電流を含んでいる。変圧器5では、漏れインダクタンス6を設けているため、すなわち一次巻線と二次巻線間の磁気結合を弱めるため、エアギャップが施されている。エアギャップは鉄心の磁気抵抗を上げ、励磁インダクタンスを下げる働きがある。したがって、エアギャップのある鉄心を適用した変圧器の励磁電流は比較的大きくなり、巻線電流を増大させる。本図で示す改良前の電力変換装置の場合、巻線電流は半導体スイッチ2、3の通流電流であるので、これらの素子の通流損失を小さくするためには励磁電流ができるだけこれらの半導体スイッチに通流しないようにする必要がある。
ここで図2は、本実施形態に係る変圧器5’を示す図であり、図3は、本変圧器5’を組み込んだ本実施形態に係る電力変換装置を示す図である。本図で示すように、本変圧器5’は鉄心15を備え、この鉄心15には第一の巻線である一次巻線ab、第二の巻線である二次巻線cde、第三の巻線fgがそれぞれ巻かれており、第三の巻線にはコンデンサ16が接続されている。より具体的には、一次巻線ab間に流れる電流による磁束の一部は二次巻線cdeと鎖交せず、一次側漏れインダクタンス6を形成し、二次巻線cd間又はde間に流れる電流による磁束の一部は一次巻線abと鎖交せず、二次側漏れインダクタンス7又は8を形成する。本変圧器5’は、これら漏れ磁束以外の、それぞれの巻線電流による磁束(鎖交磁束)が通る共通磁路に第三の巻線fgを施し、これにコンデンサ16を接続している。
具体的な構造の観点からすると、本変圧器5’は、ギャップが形成された環状の磁心15と、ギャップを挟んで対向するよう磁心15に巻かれる第一の巻線である一次巻線ab及び第二の巻線である二次巻線cdeと、一次巻線ab及び二次巻線cdeの間において磁心に巻かれる第三の巻線fgと、第三の巻線fgに接続されるコンデンサ16と、を備える。また第三の巻線fgは、ギャップを挟んでいない側の、一次巻線ab及び第二の巻線cdeの間に配置されている。
図3は、上述のとおり本実施形態に係る電力変換装置の等価回路を示す図である。本図で示す電力変換装置は、DC−DCコンバータとなっている。
本図中、コンデンサ16’は、静電容量が第三の巻線から一次巻線側に巻数換算された静電容量のコンデンサ16を示すものであって、励磁インダクタンス9と並列接続されたものと考え、表現することができる。ここで、コンデンサ16’と励磁インダクタンス9の並列共振周波数が前記直列共振回路の共振周波数近傍になるようにコンデンサ16の静電容量を選んでおけば、一次巻線電流に対してこの並列共振回路は開放に近くなり、一次巻線ab間に流れる電流はこの並列共振回路に殆ど流れず、励磁インダクタンス9の励磁電流を第一の半導体スイッチ2及び第二の半導体スイッチ3を通して供給しなくなり、これら半導体スイッチの通流損失を低減することができる。すなわち、励磁インダクタンス9の励磁電流はコンデンサ16’から供給される。また、第一の半導体スイッチ2、第二の半導体スイッチ3の通流電流は、一次巻線ab間に流れた後、殆どが一次巻線abと二次巻線cdeの巻数比換算された二次側電流として出力されることになる。
以上、本実施形態により、変圧器の漏れインダクタンスを利用する電力変換装置において、半導体スイッチに通流する電流を抑制して半導体スイッチの通流損失を低減させ、電力変換効率の高い電力変換装置及びそれに用いられる変圧器を提供することができる。
図4は、本実施形態に係る変圧器5’の他の例を示す図である。本図で示す変圧器5’は、磁心に、通常広く使用されているE型コアを向かい合わせて二つ接続させたものを用いている。この変圧器5’は、一次巻線abまたは二次巻線cdeに流れる電流が作る磁束のうち、それらの漏れ磁束以外は鉄心15の2本ある外脚を通るので、鉄心15の2本の外脚のみに第三の巻線fgを直列に巻いてコンデンサ16を接続し、漏れ磁束とは鎖交しないように巻線間の配線を施している。
また、本図の変圧器5を構造に特化した観点から表現すると、本図で示す変圧器5’は、内脚部と、内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、内脚部及び外脚部を接続する接続部を有するE型コアを、外脚部で接続し、対向するよう二つ組み合わせたものであって、ギャップは、内脚部の先端同士が形成する間隙によって形成され、第三の巻線fgは、E型コアの一対の外脚部の双方に連続して巻かれており、第三の巻線は、巻線内において撚られている。
(実施形態2)
図5は、改良前の電圧変換装置の他の例を示すものであって、上記実施形態1における図1の例とは異なる、漏れ変圧器を適用したDC−DCコンバータの例を示すもので、漏れ変圧器5’’の二次巻線には中間端子を設けず,二次巻線cd間に流れる電流を整流ダイオード11’によって半波整流して電解コンデンサ13および直流負荷14へ電力を供給する構成となっている。ここで、コンデンサ17は、二次巻線cdに接続され、二次巻線電流に直流分が流れ続けることを防止して漏れ変圧器5’’の磁心の直流偏磁および磁気飽和を防止するために設けている。また,ダイオード18は、整流ダイオード11’がオフ時に二次巻線cd間に電流が流れる経路を確保するために設けられている。
図6は、本実施形態にかかる変圧器5’’’の概略を示す図である。本図で示すように、本変圧器5’’’の鉄心15に配置された一次巻線ab、二次巻線cd、第三の巻線fgおよび第三の巻線に接続されたコンデンサ16を示すものである。一次巻線ab間に流れる電流による磁束の一部は二次巻線cdとは鎖交せず、一次側漏れインダクタンス6を形成する。また,二次巻線cd間に流れる電流による磁束の一部は一次巻線abとは鎖交せず、二次側漏れインダクタンス7を形成する。これら漏れ磁束以外の、それぞれの巻線電流による磁束(鎖交磁束)が通る共通磁路に第三の巻線fgを施し、これにコンデンサ16を接続する。
具体的な構造の観点からすると、本変圧器5’’’は、ギャップが形成された環状の磁心15と、ギャップを挟んで対向するよう磁心15に巻かれる第一の巻線である一次巻線ab及び第二の巻線である二次巻線cdと、一次巻線ab及び二次巻線cdの間において磁心に巻かれる第三の巻線fgと、第三の巻線fgに接続されるコンデンサ16と、を備える。また第三の巻線fgは、ギャップを挟んでいない側の、一次巻線ab及び第二の巻線cdの間に配置されている。
図7は、図6で示す変圧器を適用した本実施形態に係るDC−DCコンバータの等価回路である。コンデンサ16’は、静電容量が第三の巻線fgから一次巻線側に巻数換算された静電容量のコンデンサ16を示すもので、励磁インダクタンス9と並列接続される。ここで、コンデンサ16’と励磁インダクタンス9の並列共振周波数が前記直列共振回路の共振周波数近傍になるようにコンデンサ16の静電容量を選んでおくと、一次巻線電流に対してこの並列共振回路は開放に近くなり、一次巻線ab間に流れる電流はこの並列共振回路には殆ど流れず、励磁インダクタンス9の励磁電流を第一の半導体スイッチ2および第二の半導体スイッチ3を通して供給しなくなり、これらの通流損失が低減されることになる。すなわち、励磁インダクタンス9の励磁電流はコンデンサ16’から供給されることになる。また、第一の半導体スイッチ2および第二の半導体スイッチ3の通流電流は、一次巻線ab間に流れた後、殆どが一次巻線と二次巻線の巻数比換算された二次側電流として出力される。
なお図8は、図6で示す例とは異なる変圧器5’’’の例を示すものである。本変圧器は、鉄心15’を通常広く使用されているE型コアを2つ接続して形成したものとなっている。一次巻線abまたは二次巻線cdに流れる電流が作る磁束の内、それらの漏れ磁束以外は鉄心15’の2本の外脚を通るので、鉄心15’の2本の外脚のみに第三の巻線fgを直列に巻いてコンデンサ16を接続し、該漏れ磁束とは鎖交しないように巻線間の配線を施している。
また、本図の変圧器5’’’を構造に特化した観点から表現すると、本変圧器5’’’は、内脚部と、内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、内脚部及び外脚部を接続する接続部を有するE型コアを、外脚部で接続し、対向するよう二つ組み合わせたものであって、ギャップは、内脚部の先端同士が形成する間隙によって形成され、第三の巻線fgは、E型コアの一対の外脚部の双方に連続して巻かれており、第三の巻線は、巻線内において撚られている。
以上、本実施形態により、変圧器の漏れインダクタンスを利用する電力変換装置において、半導体スイッチに通流する電流を抑制して半導体スイッチの通流損失を低減させ、電力変換効率の高い電力変換装置及びそれに用いられる変圧器を提供することができる。
1…直流電源
2…スイッチング素子
3…スイッチング素子
4…直列共振用コンデンサ
5,5’,5’’,5’’’…変圧器
6…一次側漏れインダクタンス
7…漏れ変圧器5の2分した二次側漏れインダクタンス
8…漏れ変圧器5の2分した二次側漏れインダクタンス
9…励磁インダクタンス
10…理想変圧器
11,11’…整流ダイオード
12…整流ダイオード
13…電解コンデンサ
14…負荷
15,15’…磁心
16…コンデンサ
16’ …静電容量が巻数換算されたコンデンサ16
17…漏れ変圧器の磁心の直流偏磁防止用コンデンサ
18…ダイオード

Claims (9)

  1. 磁心に第一の巻線および第二の巻線を巻きつけ、
    前記第一の巻線に交流電圧を印加し、前記第二の巻線から交流電圧を受電する変圧器であって、
    前記第一の巻線又は前記第二の巻線に漏れインダクタンスを有し、前記第一の巻線の電流による磁束と前記第二の巻線の電流による磁束の両方が通る共通磁路に第三の巻線を施し、前記第三の巻線にコンデンサを接続してなる変圧器。
  2. ギャップが形成された環状の磁心と、
    前記磁心の前記ギャップを挟み、かつ、対向するよう前記磁心に巻かれる第一の巻線及び第二の巻線と、
    前記磁心に巻かれる第三の巻線と、
    前記第三の巻線に接続されるコンデンサと、を備える変圧器。
  3. 前記第三の巻線は、前記ギャップを挟んでいない側の、前記第一の巻線及び前記第二の巻線の間において巻かれている請求項2記載の変圧器。
  4. 前記環状の磁心は、内脚部と、前記内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、前記内脚部及び外脚部を接続する接続部とを有するE型コアを、対向するよう二つ組み合わせたものであって、
    前記ギャップ部は、前記E型コアの内脚部先端同士が形成する間隙であり、前記第三の巻線は、前記E型コアの一対の外脚部の双方に直列に巻かれている請求項2記載の変圧器。
  5. 前記第三の巻線は、巻線内において撚られている請求項4記載の変圧器。
  6. 直流電源と、
    前記直流電源に電気的に接続される変圧器と、
    前記変圧器に電気的に接続される負荷と、を有する電力変換装置であって、
    前記変圧器は、ギャップが形成された環状の磁心と、磁心のギャップを挟み、かつ、対向するよう磁心に巻かれる第一の巻線及び第二の巻線と、磁心に巻かれる第三の巻線と、第三の巻線に接続されるコンデンサと、を備える電力変換装置。
  7. 前記変圧器の前記第三の巻線は、前記ギャップを挟んでいない側の、前記第一の巻線及び前記第二の巻線の間に配置されている請求項6記載の電力変換装置。
  8. 前記変圧器の前記環状の磁心は、内脚部と、前記内脚部の両側に配置される一対の外脚部と、前記内脚部及び外脚部を接続する接続部とを有するE型コアを、対向するよう二つ組み合わせたものであって、
    前記ギャップ部は、前記E型コアの内脚部先端同士が形成する間隙であり、前記第三の巻線は、前記E型コアの一対の外脚部の双方に直列に巻かれている請求項6記載の電力変換装置。
  9. 前記変圧器の前記第三の巻線は、巻線内において撚られている請求項8記載の電力変換装置。
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