JPWO2012137797A1 - 露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
露光装置は、液体を介して露光光で基板を露光する。露光装置は、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、光学部材と基板の上面及び第1面の少なくとも一方との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、基板保持装置を移動する駆動装置と、第1空間部の流体を吸引する吸引口と、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部における吸引口の吸引力を、基板の露光が実行されない第2期間における吸引口の吸引力よりも小さくする制御装置と、を備える。
Description
本発明は、露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
本願は、2011年4月6日に出願された日本特許出願第2011−084704号、2011年6月8日に出願された日本特許出願第2011−128519号、及び2012年2月15日に出願された米国特許仮出願第61/599,137号に基づき優先権を主張する。
本願は、2011年4月6日に出願された日本特許出願第2011−084704号、2011年6月8日に出願された日本特許出願第2011−128519号、及び2012年2月15日に出願された米国特許仮出願第61/599,137号に基づき優先権を主張する。
半導体デバイス、電子デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、例えば下記特許文献に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が使用される。露光装置は、基板を保持して移動可能な基板ステージを備え、その基板ステージに保持された基板を露光する。
液浸露光装置において、例えば液体の温度や基板ステージの温度が変化すると、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置及び露光方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、光学部材と基板の上面及び第1面の少なくとも一方との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、基板保持装置を移動する駆動装置と、第1空間部の流体を吸引する吸引口と、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部における吸引口の吸引力を、基板の露光が実行されない第2期間における吸引口の吸引力よりも小さくする制御装置と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板をリリース可能に保持する第1保持部を有する基板保持装置と、少なくとも光学部材及び基板保持装置が配置される空間を形成するチャンバ部材と、空間に気体を供給する給気部を有し、空間の環境を調整する空調システムと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において給気部から気体が供給され、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において給気部からの気体の少なくとも一部が基板保持装置に供給されることを抑制する抑制機構と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の側面が対向可能な第2面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部とを有する基板保持装置と、第1空間部の流体を吸引する吸引口と、を備え、液体に対する第2面の接触角は、基板の側面の接触角よりも小さい露光装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、第1空間部に配置された多孔部材と、少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面と、を備え、光学部材と基板の上面及び第1面の少なくとも一方との間に形成され、間隙を介して第1空間部の第2面と多孔部材の上面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部が、多孔部材の孔を介して回収される露光装置が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、第1空間部に配置された多孔部材と、少なくとも一部が基板の側面に面し、開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面と、第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材の上面に面する第3面と、を備え、光学部材と基板の上面、第1面、及び第2面の少なくとも一つとの間に形成され、間隙を介して第1空間部の第3面と多孔部材の上面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部が、多孔部材の孔を介して回収される露光装置が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、第1空間部に配置され、間隙に面する上面を有し、第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、を備え、液体に対する多孔部材の上面の接触角は、基板の上面の接触角よりも大きい露光装置が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、第1空間部に配置され、間隙に面する上面を有し、第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、上面の少なくとも一部に配置され、液体に対する接触角が基板の上面よりも大きい表面を有する撥液部材と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、第1空間部に配置され、第1空間部の流体を吸引する第1孔を有する第1多孔部材と、第1多孔部材の上面において間隙に面するように配置され、第1孔よりも小さい第2孔を有する第2多孔部材と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面と、基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、第1空間部に配置され、第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、少なくとも一部が多孔部材に接触するように間隙に配置されたワイヤ部材と、を備える露光装置が提供される。
本発明の第10の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、射出面との間に液体の液浸空間が形成される第1上面を有し、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材と、第1上面と間隙を介して配置され、射出面と間に液体の液浸空間が形成される第2上面を有し、第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材と、を備え、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する露光装置が提供される。
本発明の第11の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、射出面との間に液体の液浸空間が形成される第1上面を有し、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材と、第1上面と間隙を介して配置され、射出面と間に液体の液浸空間が形成される第2上面を有し、第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材と、を備え、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する露光装置が提供される。
本発明の第12の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、第1上面を有する第1部材と、第2上面を有する第2部材と、を備え、前記第1部材と前記第2部材は、前記第1上面と前記第2上面とが間隙を介して並置された状態で、前記射出面側に形成された液浸空間が前記間隙上に形成される位置へ移動可能であり、前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面は、前記第2部材に向かって上方に延びる斜面を含む露光装置が提供される。
本発明の第12の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、第1上面を有する第1部材と、第2上面を有する第2部材と、を備え、前記第1部材と前記第2部材は、前記第1上面と前記第2上面とが間隙を介して並置された状態で、前記射出面側に形成された液浸空間が前記間隙上に形成される位置へ移動可能であり、前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面は、前記第2部材に向かって上方に延びる斜面を含む露光装置が提供される。
本発明の第13の態様に従えば、第1〜第11のいずれか一つの態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第14の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板保持装置を移動しながら、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力で吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第15の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板保持装置の第1保持部に保持された基板との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、光学部材及び基板保持装置が配置される空間に空調システムの給気部から気体を供給して、空間の環境を調整することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、給気部からの気体の少なくとも一部が基板保持装置に供給されることを抑制する処理を実行することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第16の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、基板の側面が対向し、基板の側面よりも液体に対する接触角が小さい第2面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、第1保持部に物体が保持された状態で、流体を吸引口から吸引することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第17の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、基板の側面が対向する第2面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、光学部材と第1面及び第1保持部に保持された物体の上面との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第18の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、及び基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面の少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、基板の上面と第1面との間隙を介して、間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部を、多孔部材の孔を介して回収することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第19の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、及び少なくとも一部が基板の側面に面し、開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面の少なくとも一つとの間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、基板の上面と第1面との間隙を介して、間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材の上面に面する第3面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部を、多孔部材の孔を介して回収することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第20の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面と間隙を介して配置され第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を含み、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する露光方法が提供される。
本発明の第21の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面と間隙を介して配置され第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を含み、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する露光方法が提供される。
本発明の第22の態様に従えば、第13〜第20のいずれか一つの露光方法を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第23の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板保持装置を移動しながら、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力で吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第24の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板保持装置の第1保持部に保持された基板との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、光学部材及び基板保持装置が配置される空間に空調システムの給気部から気体を供給して、空間の環境を調整することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、給気部からの気体の少なくとも一部が基板保持装置に供給されることを抑制する処理を実行することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第25の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、基板の側面が対向し、基板の側面よりも液体に対する接触角が小さい第2面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、第1保持部に物体が保持された状態で、流体を吸引口から吸引することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第26の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、基板が配置可能な開口を規定し基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、基板の側面が対向する第2面、及び基板の上面と第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の第1面と基板の上面との少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板の露光を実行することと、基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、光学部材と第1面及び第1保持部に保持された物体の上面との間に液体で液浸空間が形成されている状態で、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第27の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、及び基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面の少なくとも一方との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、基板の上面と第1面との間隙を介して、間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部を、多孔部材の孔を介して回収することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第28の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面、基板が配置可能な開口を規定し、基板が第1保持部に保持されている状態において基板の上面の周囲に配置される第1面、及び少なくとも一部が基板の側面に面し、開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面の少なくとも一つとの間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、基板の上面と第1面との間隙を介して、間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材の上面に面する第3面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部を、多孔部材の孔を介して回収することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第29の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面と間隙を介して配置され第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を実行させ、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜するプログラムが提供される。
本発明の第30の態様に従えば、コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面と間隙を介してされ第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を実行させ、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜するプログラムが提供される。
本発明の第31の態様に従えば、第22〜第30のいずれか一つの態様のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号、及び欧州特許出願公開第1713113号等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材C及び計測器を搭載して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8と、制御装置8に接続され、露光に関する各種の情報を記憶する記憶装置8Rとを備えている。記憶装置8Rは、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置8Rには、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
また、露光装置EXは、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置を計測する干渉計システム11と、検出システム300とを備えている。検出システム300は、基板Pのアライメントマークを検出可能なアライメントシステム302と、基板Pの上面(表面)Paの位置を検出可能な表面位置検出システム303とを含む。なお、検出システム300が、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号に開示されているような、基板ステージ2の位置を検出するエンコーダシステムを備えてもよい。検出システム300が、干渉計システムとエンコーダシステムのどちらか一方のみを備えていてもよい。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
また、露光装置EXは、露光光ELが進行する空間102の環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも一つ)を調整するチャンバ装置103を備えている。チャンバ装置103は、空間102を形成するチャンバ部材104と、その空間102の環境を調整する空調システム105とを有する。
空間102は、空間102A及び空間102Bを含む。空間102Aは、基板Pが処理される空間である。基板ステージ2及び計測ステージ3は、空間102Aを移動する。
空調システム105は、空間102A、102Bに気体を供給する給気部105Sを有し、その給気部105Sから空間102A、102Bに気体を供給して、その空間102A、102Bの環境を調整する。本実施形態においては、少なくとも基板ステージ2、計測ステージ3、及び投影光学系PLの終端光学素子(光学部材)12が空間102Aに配置される。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。駆動システム4は、ガイド面9G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能である。計測ステージ3は、計測部材Cを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。基板ステージ2と計測ステージ3とは、ガイド面10G上を独立して移動可能である。
基板ステージ2を移動するための駆動システム5は、ガイド面10G上で基板ステージ2を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号に開示されているような、基板ステージ2に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。同様に、計測ステージ3を移動するための駆動システム6は、平面モータを含み、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。
本実施形態において、基板ステージ2は、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31と、基板Pが配置可能な開口Thを規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面2Uとを有する。
本実施形態において、基板ステージ2は、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号、米国特許出願公開第2008/0049209号等に開示されているような、第1保持部31の周囲に配置され、カバー部材Tの下面Tbをリリース可能に保持する第2保持部32を有する。カバー部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。本実施形態においては、カバー部材Tが、第1保持部31に保持された基板Pが配置される開口Thを有する。本実施形態においては、カバー部材Tが上面2Uを有する。
本実施形態において、第1保持部31は、基板Pの上面PaとXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持可能である。第2保持部32は、カバー部材Tの上面2UとXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Tを保持可能である。本実施形態において、第1保持部31に保持された基板Pの上面Paと第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面2Uとは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。なお、基板Pの上面Paとカバー部材Tの上面2Uとが同一平面内に配置されてなくてもよい。
なお、カバー部材Tは、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲に配置され、カバー部材Qをリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。第3,第4保持部33,34は、ピンチャック機構を有する。カバー部材Qは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲に配置される。なお、第3保持部33及び第4保持部34の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。また、計測部材C及びカバー部材Qの少なくとも一方は、計測ステージ3に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、第3保持部33は、計測部材Cの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持する。第4保持部34は、カバー部材Qの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、カバー部材Qを保持する。本実施形態において、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面と第4保持部34に保持されたカバー部材Qの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。
ここで、以下の説明において、第2保持部32に保持されたカバー部材Tの上面2Uを適宜、基板ステージ2の上面2U、と称し、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面及び第4保持部34に保持されたカバー部材Qの上面を合わせて適宜、計測ステージ3の上面3U、と称する。
干渉計システム11は、マスクステージ1の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Aと、基板ステージ2及び計測ステージ3の位置を計測するレーザ干渉計ユニット11Bとを含む。レーザ干渉計ユニット11Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1の位置を計測可能である。レーザ干渉計ユニット11Bは、基板ステージ2に配置された計測ミラー2R、及び計測ステージ3に配置された計測ミラー3Rを用いて、基板ステージ2及び計測ステージ3それぞれの位置を計測可能である。
アライメントシステム302は、基板Pのアライメントマークを検出して、その基板Pのショット領域Sの位置を検出する。アライメントシステム302は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの上面(表面)Paは、−Z方向を向くアライメントシステム302の下面と対向可能である。
表面位置検出システム303は、例えば基板ステージ2に保持された基板Pの上面(表面)Paに検出光を照射して、その基板Pの上面Paの位置を検出する。表面位置検出システム303は、基板ステージ2(基板P)が対向可能な下面を有する。基板ステージ2の上面2U、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの上面Paは、−Z方向を向く表面位置検出システム303の下面と対向可能である。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果、及び検出システム300の検出結果に基づいて、駆動システム4,5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、射出面13側に液浸空間LSが形成される。液浸空間LSは、射出面13から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。射出面13から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面13は、露光光ELの進行方向(−Z方向)を向く。本実施形態において、射出面13は、XY平面とほぼ平行な平面である。なお、射出面13がXY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。
液浸部材7は、少なくとも一部が−Z方向を向く下面14を有する。本実施形態において、射出面13及び下面14は、射出面13から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間で液体LQを保持することができる。液浸空間LSは、射出面13及び下面14の少なくとも一部と投影領域PRに配置される物体との間に保持された液体LQによって形成される。液浸空間LSは、射出面13と、投影領域PRに配置される物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸部材7は、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように物体との間で液体LQを保持可能である。
本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体を含む。その物体は、終端光学素子12及び液浸部材7に対して移動可能である。その物体は、射出面13及び下面14の少なくとも一方と対向可能な上面(表面)を有する。物体の上面は、射出面13との間に液浸空間LSを形成可能である。本実施形態において、物体の上面は、射出面13及び下面14の少なくとも一部との間に液浸空間LSを形成可能である。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の上面(表面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態において、その物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。例えば、基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一部、及び基板ステージ2に保持されている基板Pの表面(上面)Paは、−Z方向を向く終端光学素子12の射出面13、及び−Z方向を向く液浸部材7の下面14と対向可能である。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。また、それら物体は、検出システム300の少なくとも一部と対向可能である。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。基板Pの露光時において、液浸部材7は、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持可能である。液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
図2は、本実施形態に係る液浸部材7及び基板ステージ2の一例を示す側断面図である。図3は、図2の一部を拡大した図である。なお、図2においては、投影領域PR(終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置)に基板Pが配置されているが、上述のように、基板ステージ2(カバー部材T)、及び計測ステージ3(カバー部材Q、計測部材C)を配置することもできる。
図2に示すように、液浸部材7は、少なくとも一部が終端光学素子12の射出面13と対向する対向部71と、少なくとも一部が終端光学素子12の周囲に配置される本体部72とを含む。対向部71は、射出面13と対向する位置に孔(開口)7Kを有する。対向部71は、少なくとも一部が射出面13とギャップを介して対向する上面7Uと、基板P(物体)が対向可能な下面7Hとを有する。孔7Kは、上面7Uと下面7Hとを結ぶように形成される。上面7Uは、孔7Kの上端の周囲に配置され、下面7Hは、孔7Kの下端の周囲に配置される。射出面13から射出された露光光ELは、孔7Kを通過して、基板Pに照射可能である。
本実施形態において、上面7U及び下面7Hのそれぞれは、光路Kの周囲に配置される。本実施形態において、下面7Hは、平坦面である。下面7Hは、基板P(物体)との間で液体LQを保持可能である。以下の説明において、下面7Hを適宜、保持面7H、と称する。
また、液浸部材7は、液体LQを供給可能な供給口15と、液体LQを回収可能な回収口16とを有する。供給口15は、例えば基板Pの露光時において液体LQを供給する。回収口16は、例えば基板Pの露光時において液体LQを回収する。なお、供給口15は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを供給可能である。なお、回収口16は、基板Pの露光時及び非露光時の一方又は両方において液体LQを回収可能である。
供給口15は、射出面13から射出される露光光ELの光路Kの近傍において、その光路Kに面するように配置されている。なお、供給口15は、射出面13と開口7Kとの間の空間及び終端光学素子12の側面の一方又は両方に面していればよい。本実施形態において、供給口15は、上面7Uと射出面13との間の空間に液体LQを供給する。供給口15から供給された液体LQは、その上面7Uと射出面13との間の空間を流れた後、開口7Kを介して、基板P(物体)上に供給される。
供給口15は、流路17を介して、液体供給装置18と接続されている。液体供給装置18は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。流路17は、液浸部材7の内部に形成された供給流路17R、及びその供給流路17Rと液体供給装置18とを接続する供給管で形成される流路を含む。液体供給装置18から送出された液体LQは、流路17を介して供給口15に供給される。少なくとも基板Pの露光において、供給口15は、液体LQを供給する。
回収口16は、液浸部材7の下面14と対向する物体上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。回収口16は、露光光ELが通過する開口7Kの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態においては、回収口16は、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。回収口16は、物体の表面と対向する液浸部材7の所定位置に配置されている。少なくとも基板Pの露光において、回収口16に基板Pが対向する。基板Pの露光において、回収口16は、基板P上の液体LQを回収する。
本実施形態において、本体部72は、基板P(物体)に面する開口7Pを有する。開口7Pは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、開口7Pに配置された多孔部材19を有する。本実施形態において、多孔部材19は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、開口7Pに、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。
本実施形態において、多孔部材19は、基板P(物体)が対向可能な下面19Hと、下面19Hの反対方向を向く上面19Uと、上面19Uと下面19Hとを結ぶ複数の孔とを有する。下面19Hは、保持面7Hの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材7の下面14の少なくとも一部は、保持面7H及び下面19Hを含む。
本実施形態において、回収口16は、多孔部材19の孔を含む。本実施形態において、基板P(物体)上の液体LQは、多孔部材19の孔(回収口16)を介して回収される。なお、多孔部材19が配置されなくてもよい。
回収口16は、流路20を介して、液体回収装置21と接続されている。液体回収装置21は、回収口16を真空システムに接続可能であり、回収口16を介して液体LQを吸引可能である。流路20は、液浸部材7の内部に形成された回収流路20R、及びその回収流路20Rと液体回収装置21とを接続する回収管で形成される流路を含む。回収口16から回収された液体LQは、流路20を介して、液体回収装置21に回収される。
本実施形態においては、制御装置8は、供給口15からの液体LQの供給動作と並行して、回収口16からの液体LQの回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子12及び液浸部材7と、他方側の物体との間に液体LQで液浸空間LSを形成可能である。
なお、液浸部材7として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号、欧州特許出願公開第1768170号に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
図2及び図3に示すように、基板ステージ2は、基板Pの上面Paと基板ステージ2の上面2Uとの間隙Gaに通じる空間部23と、空間部23の流体を吸引する吸引口24とを有する。吸引口24は、空間部23の液体及び気体の一方又は両方を吸引可能である。
吸引口24は、流路25を介して、流体吸引装置26と接続されている。流体吸引装置26は、吸引口24を真空システムに接続可能であり、吸引口24を介して液体及び気体の一方又は両方を吸引可能である。流路25の少なくとも一部は、基板ステージ2の内部に形成される。吸引口24から吸引された流体(液体及び気体の少なくとも一方)は、流路25を介して、流体吸引装置26に吸引される。
本実施形態において、第1保持部31は、例えばピンチャック機構を有する。第1保持部31は、基板Pの下面Pbが対向可能な周壁部35と、周壁部35の内側に配置され、複数のピン部材を含む支持部36と、周壁部35の内側の底面31Sに配置され、流体を吸引する吸引口37とを有する。吸引口37は、流体吸引装置と接続される。流体吸引装置は、制御装置8に制御される。周壁部35の上面は、基板Pの下面Pbと対向可能である。周壁部35は、基板Pの下面Pbとの間の少なくとも一部に負圧空間を形成可能である。制御装置8は、基板Pの下面Pbと周壁部35の上面とが接触された状態で、吸引口37の吸引動作を実行することによって、周壁部35と基板Pの下面Pbと底面31Sとで形成される空間31Hを負圧にすることができる。これにより、基板Pが第1保持部31に保持される。また、吸引口37の吸引動作が解除されることによって、基板Pは第1保持部31から解放される。
本実施形態において、第2保持部32は、例えばピンチャック機構を有する。第2保持部32は、周壁部35を囲むように配置され、カバー部材Tの下面Tbが対向可能な周壁部38と、周壁部38を囲むように配置され、カバー部材Tの下面Tbが対向可能な周壁部39と、周壁部38と周壁部39との間の底面32Sに配置され、複数のピン部材を含む支持部40と、底面32Sに配置され、流体を吸引する吸引口41とを有する。吸引口41は、流体吸引装置と接続される。流体吸引装置は、制御装置8に制御される。周壁部38、39の上面は、カバー部材Tの下面Tbと対向可能である。周壁部38、39は、カバー部材Tの下面Tbとの間の少なくとも一部に負圧空間を形成可能である。制御装置8は、カバー部材Tの下面Tbと周壁部38、39の上面とが接触された状態で、吸引口41の吸引動作を実行することによって、周壁部38と周壁部39とカバー部材Tの下面Tbと底面32Sとで形成される空間32Hを負圧にすることができる。これにより、カバー部材Tが第2保持部32に保持される。また、吸引口41の吸引動作が解除されることによって、カバー部材Tは第2保持部32から解放される。
空間部23は、周壁部35の周囲の空間を含む。本実施形態において、空間部23は、周壁部35と周壁部38との間の空間を含む。
例えば図3に示すように、液浸空間LSが間隙Ga上に形成される可能性がある。例えば、終端光学素子12及び液浸部材7と第1保持部31に保持された基板P及び第2保持部32に保持されたカバー部材Tとの間に液浸空間LSが形成される可能性がある。
本実施形態において、基板Pの上面Paは、液体LQに対して撥液性である。また、カバー部材T(開口Th)の内面と対向する基板Pの側面Pcも、液体LQに対して撥液性である。また、カバー部材Tの上面2Uは、液体LQに対して撥液性である。また、基板Pの側面Pcと対向するカバー部材T(開口Th)の内面Tcも、液体LQに対して撥液性である。例えば、液体LQに対する基板Pの上面Pa及び側面Pcの接触角は、90度以上である。また、液体LQに対するカバー部材Tの上面2U及び内面Tcの接触角は、90度以上である。したがって、液浸空間LSの液体LQが間隙Gaを介して空間部23に流入することが抑制される。なお、空間部23への液体LQの流入が許容される場合には、基板Pの側面Pcとカバー部材Tの内面Tcの一方、または両方が撥液性でなくてもよい。
液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部が、間隙Gaを介して空間部23に流入する可能性がある。吸引口24は、空間部23に流入した液体LQを吸引することができる。これにより、空間部23から液体LQが除去される。
次に、露光装置EXの動作の一例について、図4、図5、及び図6を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る露光装置EXの動作の一例を示すフローチャートである。図5は、第1保持部31(基板ステージ2)に保持された基板Pの一例を示す図である。図6は、基板ステージ2及び計測ステージ3の動作の一例を示す図である。
本実施形態において、基板ステージ2は、少なくとも第1位置EPと第2位置RPとの間を移動可能である。第1位置EPは、終端光学素子12及び液浸部材7と第1保持部31に保持した基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液浸空間LSを形成可能な位置である。換言すれば、第1位置EPは、終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置である。
第2位置RPは、終端光学素子12及び液浸部材7と第1保持部31に保持した基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液浸空間LSを形成不可能な位置である。
第1位置EPは、第1保持部31に保持された基板Pを露光可能な位置である。また、本実施形態において、第1位置EPは、射出面13からの露光光ELが照射可能な位置を含む。また、第1位置EPは、投影領域PRを含む。本実施形態において、第2位置RPは、例えば露光後の基板Pを第1保持部31から搬出する動作、及び露光前の基板Pを第1保持部31に搬入する動作の少なくとも一方が実行される基板交換位置である。
なお、第2位置EPは、基板交換位置に限られない。
以下の説明において、第1位置EPを適宜、露光位置EP、と称し、第2位置RPを適宜、基板交換位置RP、と称する。
また、以下の説明において、基板交換位置RPにおいて、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入する処理、及び露光後の基板Pを第1保持部31から搬出する処理を適宜、基板交換処理、と称する。
第1保持部31に保持されている基板Pを露光するために、基板ステージ2を露光位置EPに移動して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液体LQで液浸空間LSが形成された後、制御装置8は、基板Pの露光処理を開始する(ステップST1)。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、基板Pが液体LQを介して露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに投影される。
図5に示すように、本実施形態においては、基板P上に露光対象領域であるショット領域Sがマトリクス状に複数配置されている。制御装置8は、基板P上に定められた複数のショット領域Sを順次露光する。
基板Pのショット領域Sを露光するとき、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pとが対向され、終端光学素子12と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。基板Pの複数のショット領域Sを順次露光するとき、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、駆動システム5によって基板ステージ2がXY平面内において移動される。制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pの上面Pa及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板ステージ2を移動しながら、基板Pの露光を実行する。
例えば基板P上の複数のショット領域Sのうち最初のショット領域(第1のショット領域)Sを露光するために、制御装置8は、その第1のショット領域Sを露光開始位置に移動する。制御装置8は、液浸空間LSが形成された状態で、第1のショット領域S(基板P)を投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動しながら、その第1のショット領域Sに対して露光光ELを照射する。
第1のショット領域Sの露光が終了した後、次の第2のショット領域Sを露光するために、制御装置8は、液浸空間LSが形成された状態で、基板PをX軸方向(あるいはXY平面内においてX軸方向に対して傾斜する方向)に移動し、第2のショット領域Sを露光開始位置に移動する。制御装置8は、第1のショット領域Sと同様に、第2のショット領域Sを露光する。
制御装置8は、投影領域PRに対してショット領域SをY軸方向に移動しながらそのショット領域Sに露光光ELを照射する動作(スキャン露光動作)と、そのショット領域Sの露光が終了した後、次のショット領域Sを露光開始位置に移動するための動作(ステッピング動作)とを繰り返しながら、基板P上の複数のショット領域Sを、投影光学系PL及び液浸空間LSの液体LQを介して順次露光する。基板Pの複数のショット領域Sに対して露光光ELが順次照射される。
本実施形態において、制御装置8は、投影光学系PLの投影領域PRと基板Pとが、図5中、矢印R1に示す移動軌跡に沿って相対的に移動するように基板ステージ2を移動しつつ投影領域PRに露光光ELを照射して、液体LQを介して基板Pの複数のショット領域Sを露光光ELで順次露光する。基板Pの露光における基板ステージ2の移動中の少なくとも一部において、液浸空間LSは、間隙Ga上に形成される。
基板P上の複数のショット領域Sのうち最後のショット領域Sの露光が終了することによって、換言すれば、複数のショット領域Sに対する露光光ELの照射が終了することによって、その基板Pの露光が終了する(ステップST2)。
複数のショット領域Sに対する露光光ELの照射終了後(基板Pの露光終了後)、制御装置8は、基板交換処理を実行するために、基板ステージ2を基板交換位置RPに移動する(ステップST3)。
図6に示すように、基板交換位置RPに基板ステージ2が配置された後、制御装置8は、基板搬送装置(不図示)を用いて、露光後の基板Pを第1保持部31から搬出(アンロード)する(ステップST4)。
露光後の基板Pが第1保持部31から搬出(アンロード)された後、制御装置8は、基板搬送装置(不図示)を用いて、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入(ロード)する(ステップST5)。
なお、図6に示すように、基板交換処理が実行されているとき、露光位置EPに計測ステージ3が配置される。制御装置8は、必要に応じて、計測ステージ3(計測部材C、計測器)を用いて、所定の計測処理を実行する。露光前の基板Pが第1保持部31にロードされ、計測ステージ3を用いる計測処理が終了した後、制御装置8は、基板ステージ2を露光位置EPに移動する(ステップST6)。
本実施形態においては、制御装置8は、基板ステージ2の基板交換位置RPから露光位置EPへの移動期間中に、アライメントシステム302を用いて、基板ステージ2(第1保持部31)に保持されている基板Pのアライメントマークを検出する(ステップST7)。また、制御装置8は、基板ステージ2の基板交換位置RPから露光位置EPへの移動期間中に、表面位置検出システム303を用いて、基板ステージ2(第1保持部31)に保持されている基板Pの上面Paの位置を検出する。
基板Pのアライメントマークの検出及び基板Pの上面Paの位置の検出が終了した後、制御装置8は、その検出結果に基づいて、基板Pの位置を調整しつつ、その基板Pの露光を開始する。以下、同様の処理が繰り返され、複数の基板Pが順次露光される。
本実施形態においては、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部、及び基板Pの露光が実行されない第2期間の少なくとも一部のそれぞれにおいて、吸引口24の吸引動作が実行される。
本実施形態において、第1期間は、基板ステージ2Pが露光位置EPに配置される期間を含む。また、第1期間は、基板Pの露光が開始されてから(ステップST1)、その基板Pの露光が終了するまで(ステップST2)の期間を含む。
本実施形態において、第1期間は、複数のショット領域Sのうち最初のショット領域Sの露光が開始されてから最後のショット領域Sの露光が終了するまでの期間を含む。制御装置8は、複数のショット領域Sのうち最初のショット領域Sの露光が開始されてから最後のショット領域Sの露光が終了するまで、吸引口24の流体吸引動作を実行し続ける。これにより、例えば複数のショット領域Sに対して露光光ELが順次照射される第1期間の少なくとも一部において、間隙Ga上に液浸空間LSが形成され、その液浸空間LSの液体LQが間隙Gaを介して空間部23に流入しても、空間部23に流入した液体LQは、第1期間において吸引口24から直ちに吸引される。
本実施形態において、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射終了後の期間を含む。本実施形態において、第2期間は、複数のショット領域Sに対する露光光ELの照射終了後の期間を含む。換言すれば、第2期間は、複数のショット領域Sのうち最後のショット領域Sの露光後の期間を含む。第2期間において吸引口24の吸引動作が実行されることによって、第1期間における吸引口24の吸引動作によって空間部23の液体LQが吸引(回収)仕切れなくても、その第2期間における吸引口24の吸引動作によって、空間部23から液体LQが除去される。
また、本実施形態において、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射開始前の期間を含む。本実施形態において、第2期間は、複数のショット領域Sに対する露光光ELの照射開始前の期間を含む。換言すれば、第2期間は、複数のショット領域Sのうち最初のショット領域Sの露光前の期間を含む。第2期間において吸引口24の吸引動作が実行されることによって、空間部23から液体LQを除去した後、基板Pの露光を開始することができる。
本実施形態において、制御装置8は、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、基板Pの露光が実行されない第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくする。すなわち、制御装置8は、第1期間の少なくとも一部において、空間部23の流体を吸引口24から第1吸引力で吸引し、第2期間において、空間部23の流体を吸引口24から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引する。換言すれば、制御装置8は、第1期間の少なくとも一部において吸引口24から単位時間当たり第1流量で流体を吸引し、第2期間において吸引口24から単位時間当たり第1流量よりも多い第2流量で流体を吸引する。例えば、第1期間における回収気体流量を0.3〜5.5[L/min]、第2期間における回収気体流量を5.5〜7.0[L/min]にできる。なお、空間部23への液体LQの流入を抑制したい場合には、第1期間における回収気体流量を1.0[L/min]以下、例えば、0.3〜0.7[L/min]にしてもよい。また空間部23への液体LQの流入が許容される場合には、あるいは空間部23へ液体LQを流入させたい場合には、第1期間における回収気体流量を4.0[L/min]以上、例えば、4.0〜5.5[L/min]にしてもよい。
本実施形態において、第2期間は、順次露光される複数の基板Pのうち、第1の基板Pの露光終了時(最後のショット領域Sの露光終了時)から次の第2の基板Pの露光開始時(最初のショット領域Sの露光開始時)までの少なくとも一部の期間を含む。
例えば、第2期間は、第1の基板Pの露光終了後(ステップST2)から、その露光後の第1の基板Pが第1保持部31から搬出され、露光前の第2の基板Pが第1保持部31に搬入され、その露光前の第2の基板Pのアライメントマーク検出開始(ステップST7)までの期間でもよい。すなわち、本実施形態において、第2期間は、基板Pの露光終了(ステップST2)から次の基板Pのアライメントマーク検出まで(ステップST7)の期間でもよい。
また、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射終了後(ステップST2)、露光前の基板Pを第1保持部31で保持した基板ステージ2が露光位置EPに移動を開始するまで(ステップST6)の期間でもよい。
また、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射終了後(ステップST2)、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入するまで(ステップST5)の期間でもよい。
また、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射終了後(ステップST2)、基板Pが第1保持部31から搬出されるまで(ステップST4)の期間でもよい。
また、第2期間は、基板Pに対する露光光ELの照射終了後(ステップST2)、その露光後の基板Pを第1保持部31で保持した基板ステージ2が基板交換位置EPに移動を開始するまで(ステップST3)の期間でもよい。
なお、第2期間は、基板ステージ2が基板交換位置RPに配置される期間でもよい。また、第2期間は、第1保持部31に基板Pが保持されていない期間でもよい。第1保持部31に基板Pが保持されていない期間は、露光後の基板Pが第1保持部31から搬出されてから(ステップST4)、露光前の基板Pが第1保持部31に搬入されるまで(ステップST5)の期間(基板交換処理期間)を含む。なお、第1保持部31に基板Pが保持されていない期間は、基板交換処理期間に限られない。
なお、第2期間は、ステップST3〜ST7の期間でもよいし、ステップST3〜ST6の期間でもよいし、ステップST3〜ST5の期間でもよいし、ステップST3〜ST4の期間でもよいし、ステップST4〜ST7の期間でもよいし、ステップST4〜ST6の期間でもよい。
本実施形態において、制御装置8は、基板P(複数のショット領域S)の露光において吸引口24から第1吸引力で流体を吸引し、基板Pの最後のショット領域Sに対する露光光ELの照射終了時(ステップST2)に、吸引口24の吸引力を第1吸引力から第2吸引力へ変更する。その場合、第2期間は、基板P(複数のショット領域S)に対する露光光ELの照射終了後、終端光学素子12及び液浸部材7と基板Pの上面及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方との間に液浸空間LSが形成されている期間を含む。
なお、液浸空間LSが基板ステージ2上に形成されている状態から計測ステージ3上に形成される状態へ変化するとき(例えばステップST3)に、吸引口24の吸引力を第1吸引力から第2吸引力へ変更してもよい。その場合、露光光ELの照射終了後、液浸空間LSが基板Pの上面及び基板ステージ2の上面2Uの少なくとも一方の上に形成されている期間において吸引口24から第1吸引力で流体が吸引される。
なお、露光後の基板Pが第1保持部31から搬出されるとき(ステップST4)に、吸引口24の吸引力を第1吸引力から第2吸引力へ変更してもよい。
なお、露光前の基板Pが第1保持部31に搬入されるとき(ステップST5)に、吸引口24の吸引力を第2吸引力から第1吸引力へ変更してもよい。
なお、液浸空間LSが計測ステージ3上に形成されている状態から基板ステージ2上に形成される状態へ変化するとき(例えばステップST6)に、吸引口24の吸引力を第2吸引力から第1吸引力へ変更してもよい。
なお、基板Pのアライメントマークが検出されるとき(ステップST7)に、吸引口24の吸引力を第2吸引力から第1吸引力へ変更してもよい。
なお、基板Pの最初のショット領域Sに対する露光光ELの照射開始時(ステップST1)に、吸引口24の吸引力を第2吸引力から第1吸引力へ変更してもよい。
なお、本実施形態において、例えば基板P(ショット領域S)に露光光ELが照射されるスキャン露光動作において吸引口24の流体吸引動作を実行し、基板Pに露光光ELが照射されないステッピング動作において吸引口24の流体吸引動作を停止してもよい。なお、基板Pに露光光ELが照射されないステッピング動作において吸引口24の流体吸引動作を実行し、基板P(ショット領域S)に露光光ELが照射されるスキャン露光動作において吸引口24の流体吸引動作を停止してもよい。
なお、本実施形態において、スキャン露光動作中に吸引口24から第1吸引力で流体を吸引し、ステッピング動作中に吸引口24から第2吸引力で流体を吸引してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1期間及び第2期間において、空間部23の流体を吸引口24から吸引するようにしたので、例えば第1期間において液体LQが空間部23に流入しても、その空間部23の液体LQを吸引口24から回収(吸引)することができる。したがって、例えば基板Pの露光中に、空間部23の液体LQが間隙Gaを介して基板Pの上面Pa側(カバー部材Tの上面2U側)の空間に流出したり、その液体LQが基板Pの上面に付着(残留)したり、液浸空間LSに混入したりすることが抑制される。また、第2期間においても、空間部23の液体LQを吸引口24から回収(吸引)することにより、その空間部23の液体LQが空間部23から流出することが抑制される。そのため、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、第1期間における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしたので、第1期間において、吸引口24の吸引動作に伴う気化熱の発生を抑制することができる。したがって、第1期間において、例えば基板Pの温度変化、基板ステージ2(カバー部材T)の温度変化、及び液浸空間LSの液体LQの温度変化等を抑制することができる。そのため、露光不良が発生、及び不良デバイスの発生を抑制することができる。
なお、第1期間において、吸引口24による吸引を常時継続してもよいが、間欠的に行ってもよい。また第2期間において、吸引口24による吸引を常時継続してもよいが、間欠的に行ってもよい。
なお、例えば図7に示すように、空間部23に多孔部材42Aが配置されてもよい。吸引口24は、多孔部材42Aの孔を介して、空間部23の流体を吸引することができる。図7に示す例では、多孔部材42Aの孔も、空間部23Aの流体を吸引する吸引口として機能し、吸引口24は、その多孔部材42Aを介して、空間部23Aの流体を吸引する。なお、図7に示す例では、多孔部材42Aの上面42Aaは、周壁部35、38の上面よりも低い位置に配置される。また、図7に示す例では、多孔部材42Aの上面42Aaは、底面31S、32Sよりも低い位置に配置される。また、図7に示す例では、多孔部材42Aの上面42Aaとカバー部材Tの下面Tbとの間隔は、カバー部材Tの内面Tcと基板Pの側面Pcとの間隔よりも大きい。また、図7に示す例では、多孔部材42Aの上面42Aaと基板Pの下面Pbとの間隔は、カバー部材Tの内面Tcと基板Pの側面Pcとの間隔よりも大きい。
なお、図8に示すような多孔部材42Bが空間部23に配置されてもよい。図8に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baは、底面31S、32Sよりも高い位置に配置される。また、図8に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baは、周壁部35、38の上面とほぼ等しい位置に配置される。また、図8に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baとカバー部材Tの下面Tbとの間隔は、カバー部材Tの内面Tcと基板Pの側面Pcとの間隔よりも小さい。また、図8に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baと基板Pの下面Pbとの間隔は、カバー部材Tの内面Tcと基板Pの側面Pcとの間隔よりも小さい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、本実施形態に係る基板ステージ2Bの一部を示す側断面図、図10は、基板ステージ2Bの一部を上側(+Z側)から見た図である。図9及び図10において、基板ステージ2Bは、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部31Bと、カバー部材Tをリリース可能に保持する第2保持部32と、基板Pの上面Paとカバー部材Tの上面2Uとの間隙Gaに通じる空間部23とを有する。空間部23は、周壁部35の周囲の空間を含む。本実施形態において、空間部23は、周壁部35と周壁部38との間の空間を含む。
なお、図10は、第1保持部31B上に基板Pがなく、第2保持部32上にカバー部材Tがない状態を示す。なお、図9及び図10に示す例では、空間部23に多孔部材42Bが配置されているが、配置されていなくてもよい。
第1保持部31Bは、周壁部35の内側に配置され、基板Pの下面Pbが対向可能な周壁部43と、周壁部35と周壁部43との間の空間部44に気体を供給する給気口45とを有する。また、第1保持部31Bは、空間部44の流体(液体及び気体の一方又は両方)を排出する排出口46を有する。
第1保持部31Bの支持部36は、周壁部43の内側に配置される。本実施形態においては、基板Pの下面Pbと周壁部43の上面とが対向している状態において、基板Pの下面Pbと周壁部43と底面31Sとの間に空間31Hが形成される。
図10に示すように、給気口45は、周壁部43(周壁部35)に沿って複数配置される。排出口46は、周壁部43(周壁部35)に沿って複数配置される。本実施形態においては、給気口45の一方側及び他方側のそれぞれに排出口46が配置されている。換言すれば、2つの排出口46の間に給気口45が配置されている。また、本実施形態においては、排出口46の一方側及び他方側のそれぞれに給気口45が配置されている。換言すれば、2つの給気口45の間に排出口46が配置されている。すなわち、本実施形態においては、周壁部43の周囲において、複数の給気口45と複数の排出口46とが交互に配置されている。なお、複数の給気口45と複数の排出口46とが交互に配置されなくてもよい。例えば、給気口45の一方側に排出口46が配置され、他方側に給気口45が配置されてもよい。例えば、排出口46の一方側に給気口45が配置され、他方側に排出口46が配置されてもよい。
本実施形態において、給気口45は、流路を介して給気装置と接続されている。給気装置は、例えば気体を送出可能なポンプ、供給する気体の温度を調整可能な温度調整装置、及び供給する気体中の異物を除去可能なフィルタ装置等を含む。
本実施形態において、排出口46は、流路を介して流体吸引装置と接続されている。流体吸引装置は、例えば流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能なポンプ、及び吸引された気体と液体とを分離する気液分離装置等を含む。
給気口45に接続される給気装置、及び排出口46に接続される流体吸引装置は、制御装置8に制御される。制御装置8は、給気口45からの給気動作及び排出口46からの排気動作(吸引動作)を制御可能である。給気口45から気体が供給されるとともに、排出口46から流体が排気(吸引)されることによって、図10に示すように、空間部44において気流Fが生成される。例えば、空間部44において、給気口45から排出口46に向かって気体が流れる。
図9に示すように、第1保持部31Bに保持された基板Pと第2保持部32に保持されたカバー部材Tとの間に間隙Gaが形成される。基板Pの上面Pa及びカバー部材Tの上面2Uの少なくとも一方が面する空間に存在する液体LQ(例えば液浸空間LSの液体LQ)が、間隙Gaを介して、空間部23に流入する可能性がある。吸引口24は、空間部23の液体LQを吸引可能である。
例えば、液体LQが空間部44に流入する可能性がある。例えば、空間部23の液体LQが、基板Pの下面Pbと周壁部35の上面との間を通過して空間部44に流入する可能性がある。本実施形態において、排出口46は、空間部44の液体LQを吸引可能である。制御装置8は、排出口46の吸引動作を実行して、空間部44から液体LQを除去することができる。これにより、液体LQが空間31Hに流入することが抑制される。なお、給気口45からの気体供給量と排出口46の気体排出量を調整して、空間部44の圧力が空間部23の圧力よりも高くなるようにしてもよい。これにより、空間部23から空間部44への液体LQの流入を抑制できる。
本実施形態に係る第1保持部31Bにおいても、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくすることによって、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生を抑制することができる。なお、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、給気口45,排出口46が設けられた空間部44を、後述の実施形態に適用してもよい。
また、給気口45,排出口46が設けられた空間部44を、後述の実施形態に適用してもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、第3実施形態に係る基板ステージ2Cの一部を示す図である。図11に示すように、空間部23を規定する内面23aに、断熱材47が配置されてもよい。図11に示す例では、吸引口24に通じる流路25を規定する内面25aにも、断熱材47が配置される。
なお、空間部23を規定する内面23a、及び流路25を規定する内面25aのいずれか一方に断熱材が配置されていなくてもよい。
なお、空間部23を規定する内面23a、及び流路25を規定する内面25aのいずれか一方に断熱材が配置されていなくてもよい。
本実施形態において、断熱材47は、PFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)の膜である。なお、断熱材47が、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等の膜でもよい。また、断熱材47が、ポリオレフィン、ウレタン等を含んでもよい。
なお、断熱材47は、膜でなくてもよい。
断熱材47が設けられることにより、吸引口24から液体LQを含む流体を吸引した場合でも、例えば基板ステージ2の温度変化、液浸空間LSの温度変化、及び基板Pの温度変化等を抑制することができる。
なお、図11に示す例において、空間部23に多孔部材が配置されてもよい。
本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第4実施形態に係る基板ステージ2Dの一例を示す平面図、図13は、基板ステージ2Dの一部を示す側断面図である。図12及び図13において、基板ステージ2Dは、その基板ステージ2Dの温度を調整する温度調整装置50を備えている。本実施形態において、温度調整装置50は、複数の温度調整部材51を含む。本実施形態において、温度調整部材51の少なくとも一部は、基板ステージ2Dの内部に配置される。本実施形態において、温度調整部材51は、第1保持部31Dにおける基板ステージ2Dの内部に配置される。図12に示す例では、温度調整部材51は、第1保持部31Dに6つ配置される。
温度調整部材51は、基板ステージ2Dを加熱可能である。なお、温度調整部材51が、基板ステージ2Dを冷却可能でもよい。本実施形態において、温度調整部材51は、例えばペルチェ素子を含む。また温度調整部材51がヒーターを含んでいてもよい。
また、本実施形態において、基板ステージ2Dは、その基板ステージ2Dの温度を検出する温度センサ52を備えている。本実施形態において、温度センサ52は、基板ステージ2Dに複数配置されている。温度センサ52は、基板ステージ2Dの複数の部位のそれぞれに配置される。図12に示す例では、温度センサ52は、第1保持部31Dに複数配置される。また、温度センサ52は、基板ステージ2Dの上面2Udに複数配置される。なお、基板ステージ2Dの上面2Udが、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号等に開示されているような空間像計測システムの一部を構成する部材の上面を含んでもよいし、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号に開示されているようなエンコーダシステムによって検出されるスケール部材の上面を含んでもよい。
温度調整装置50は、制御装置8に制御される。また、温度センサ52の検出結果は、制御装置50に出力される。制御装置8は、温度センサ52の検出結果に基づいて、基板ステージ2D(第1保持部31D)の温度が目標温度(目標値)になるように、温度調整装置50を制御する。
吸引口24の吸引動作によって、基板ステージ2Dの温度が変化する可能性がある。例えば、吸引口24の吸引動作によって、基板ステージ2Dの温度が低下する可能性がある。また、基板ステージ2Dの温度が上昇する可能性もある。本実施形態によれば、温度調整装置50によって基板ステージ2Dの温度が調整されるため、その基板ステージ2Dの温度変化を抑制できる。
なお、本実施形態においては、温度調整装置50が、温度センサ52の検出結果に基づいて基板ステージ2Dの温度を調整することとしたが、温度センサ52の検出結果を用いずに基板ステージ2Dの温度を調整してもよいし、温度センサ52が省略されてもよい。例えば、吸引口24が第1吸引力で流体を吸引するときと、第1吸引力よりも大きい第2吸引力で流体を吸引するときとで、温度調整装置50の制御量(例えばペルチェ素子に与える電流量)を変化させることによって、基板ステージ2Dの温度を目標温度(目標値)に近づけることができる。例えば、吸引口24が第1吸引力で流体を吸引するときの温度調整部材51の発熱量を、吸引口24が第1吸引力よりも大きい第2吸引力で流体を吸引するときの温度調整部材51の発熱量より小さくしてもよい。
なお、本実施形態においては、複数の温度調整部材51が離散的に配置されることとしたが、例えば環状の温度調整部材が配置されてもよい。
なお、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態において、例えば図14に示すように、周壁部35の外側に張り出す基板Pの一部分の寸法Wpが、周壁部38の内側に張り出すカバー部材Tの一部分の寸法Wtよりも小さくてもよいし、図15に示すように、寸法Wpが寸法Wtよりも大きくてもよい。また、寸法Wpと寸法Wtとがほぼ等しくてもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態において、例えば図14に示すように、周壁部35の外側に張り出す基板Pの一部分の寸法Wpが、周壁部38の内側に張り出すカバー部材Tの一部分の寸法Wtよりも小さくてもよいし、図15に示すように、寸法Wpが寸法Wtよりも大きくてもよい。また、寸法Wpと寸法Wtとがほぼ等しくてもよい。
なお、第1保持部31は、基板Pが周壁部35から張り出さないように、基板Pを保持してもよい。例えば、第1保持部31は、寸法Wpが零になるように、基板Pを保持してもよい。なお、第2保持部32は、カバー部材Tが周壁部38から張り出さないように、カバー部材Tを保持してもよい。例えば、第2保持部32は、寸法Wtが零になるように、カバー部材Tを保持してもよい。
なお、上述の実施形態において、図16に示すように、例えば周壁部35の上面に凸部48を設けてもよい。これにより、周壁部35の強度を維持しつつ、周壁部35(凸部48)と基板Pの下面Pbとの接触面積を小さくすることができる。同様に、周壁部38の上面に凸部48を設けてもよい。また、図9及び図10を参照して説明した周壁部43の上面に凸部48を設けてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、第5実施形態に係る露光装置EXの一例を示す図である。図17において、露光装置EXは、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において空調システム105の給気部105Sから空間102Aに気体が供給され、基板Pの露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において給気部105Sからの気体の少なくとも一部が基板ステージ2に供給されることを抑制する抑制機構60を備えている。
本実施形態において、抑制機構60は、第2期間の少なくとも一部において給気部105Sを閉じるシャッタ部材61を含む。本実施形態において、抑制機構60は、シャッタ部材61を移動可能な駆動装置62を有する。抑制機構60は、駆動装置62を作動して、給気部105Sと対向する位置にシャッタ部材61を移動可能である。
本実施形態において、第2期間は、第1保持部31に基板Pが保持されていない期間を含む。第2期間は、例えば露光後の基板Pが第1保持部31から搬出されてから、露光前の基板Pが第1保持部32に搬入されるまでの期間を含む。
本実施形態において、抑制機構60は、少なくとも、基板交換処理において露光後の基板Pが第1保持部31から搬出されてから露光前の基板Pが第1保持部32に搬入されるまでの第1保持部31に基板Pが保持されていない期間に、シャッタ部材61で給気部105Sを閉じる。
これにより、例えば給気部105Sからの気体が、第1保持部31に当たることが抑制される。したがって、第1保持部31の温度変化(温度低下)が抑制される。
また、少なくとも基板Pの露光が実行される第1期間においては、給気部105Sからシャッタ部材61が退かされる。抑制機構60は、駆動装置62を作動して、給気部105Sと対向する位置からシャッタ部材61を退かすことができる。これにより、給気部105Sからの気体が空間102Aに供給され、空間102Aの環境が良好に調整される。
なお、図18に示すように、例えばアイドリング中等、第2期間の少なくとも一部において、第1保持部31を覆うようにダミー基板DP1が配置されてもよい。ダミー基板DP1の外形は、デバイスを製造するための基板Pの外形とほぼ等しい。ダミー基板DP1は、基板Pよりも異物を放出し難い基板である。第1保持部31は、ダミー基板DP1を保持可能である。ダミー基板DP1の上面は、液体LQに対して撥液性である。また、カバー部材T(開口Th)の内面と対向するダミー基板DP1の側面も、液体LQに対して撥液性である。例えば、液体LQに対するダミー基板PP1の上面及び側面の接触角は、90度以上である。
第2期間の少なくとも一部において、第1保持部31でダミー基板DP1を保持することによって、給気部105Sからの気体が第1保持部31に当たることが抑制される。したがって、第1保持部31の温度変化が抑制される。
なお、図19に示すように、抑制機構60が、第2期間の少なくとも一部において基板ステージ2の少なくとも一部を覆うシャッタ部材62を含んでもよい。シャッタ部材62は、駆動装置63により移動可能である。こうすることによっても、給気部105Sからの気体が第1保持部31に当たることが抑制される。
なお、第2期間の少なくとも一部において、給気部105Sからの気体の供給を停止したり、気体の供給量(流速)を小さくしたりしてもよい。
また、本実施形態においても、第1期間において吸引口24から第1吸引力で流体を吸引し、第2期間において吸引口24から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で気体を吸引してもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1期間において吸引口24から第1吸引力で流体を吸引し、第2期間において吸引口24から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で気体を吸引してもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図20は、本実施形態に係る露光装置EXの動作の一例を示す。基板Pの露光が実行されない第2期間において、第1保持部31にダミー基板DP2が保持される。本実施形態において、ダミー基板DP2の外形(寸法、直径)は、デバイスを製造するための基板Pの外形(寸法、直径)よりも小さい。
第1保持部31に保持されたダミー基板DP2と第2保持部32に保持されたカバー部材Tとの間には、間隙Gbが形成される。間隙Gbの寸法は、基板Pとカバー部材Tとの間に形成される間隙Gaの寸法よりも大きい。
本実施形態において、ダミー基板DP2の上面Da2の周縁部Ea2は、液体LQに対して親液性である。ダミー基板DP2の上面Da2の周縁部Ea2は、ダミー基板DP2の上面Da2の中央部Ca2よりも親液性である。また、ダミー基板DP2の上面Da2の周縁部Ea2は、基板Pの上面Paよりも液体LQに対する接触角が小さい。また、カバー部材Tの内面Tcと対向するダミー基板DP2の側面Dc2も、液体LQに対して親液性である。また、カバー部材Tの内面Tcと対向するダミー基板DP2の側面Dc2も、ダミー基板DP2の上面Da2の中央部Ca2よりも親液性である。また、ダミー基板DP2の側面Dc2は、基板Pの側面Pcよりも液体LQに対する接触角が小さい。例えば、液体LQに対するダミー基板DP2の上面Da2の周縁部Ea2及び側面Dc2の接触角は、90度よりも小さい。
本実施形態において、第2期間は、例えば露光装置EXのメンテナンス期間、あるいはアイドリング期間を含む。本実施形態の第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)の少なくとも一部において、例えば終端光学素子12及び液浸部材7とダミー基板DP2との間に液体LQで液浸空間LSが形成される。供給口15からの液体LQの供給と並行して回収口16からの液体LQの回収が実行されることによって、液浸空間LSが形成される。これにより、例えば液浸部材7の少なくとも一部が液体LQでクリーニングされる。また、終端光学素子12及び液浸部材7とカバー部材Tとの間に液体LQで液浸空間LSが形成されることによって、液浸部材7の少なくとも一部及びカバー部材Tの少なくとも一部が液体LQでクリーニングされる。
また、本実施形態においては、第2期間の少なくとも一部において、終端光学素子12及び液浸部材7と、ダミー基板DP2及びカバー部材Tとの間に液体LQで液浸空間LSが形成される。本実施形態においては、間隙Gbの寸法が間隙Gaの寸法よりも大きく、ダミー基板DP2の上面の周縁部及び側面が、液体LQに対して親液性なので、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、間隙Gbに通じる空間部23に円滑に流入する。
制御装置8は、吸引口24の吸引動作を実行する。これにより、間隙Gbを介して空間部23に流入した液体LQは、吸引口24から回収(吸引)される。したがって、空間部23を規定する内面が液体LQによってクリーニングされる。また、例えばカバー部材Tの内面が液体LQによってクリーニングされる。
第2期間において、制御装置8は、吸引口24から第1吸引力で空間部23の流体(液体LQ)を吸引する。すなわち、制御装置8は、基板Pの露光が実行される第1期間における吸引口24の吸引力と同じ吸引力で、第2期間において吸引口24の吸引動作を実行する。なお、第2期間において吸引口24が第2吸引力で流体(液体LQ)を吸引してもよい。なお、ダミー基板DP2が第1保持部31に保持されているとき、吸引口24から第1吸引力で流体(液体LQ)を吸引し、ダミー基板DP2が第1保持部31から搬出された後、吸引口24から第2吸引力で流体(液体LQ)を吸引してもよい。
本実施形態によれば、ダミー基板DP2が第1保持部31に保持されている第2期間においても、空間部23に液体LQを流入させて、空間部23(またはその近傍)で液体LQの気化を発生させているので、第1期間(基板Pの露光が実行される期間)における基板ステージ2の温度と、第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)における基板ステージ2の温度とは、ほぼ同じ値に維持される。
なお、第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)の後、基板Pの露光が実行されてもよい。
なお、本実施形態において、ダミー基板DP2の上面の周縁部及びカバー部材Tの内面と対向するダミー基板DP2の側面が、液体LQに対して親液性であることとしたが、液体LQに対して撥液性でもよい。例えば、液体LQに対するダミー基板DP2の上面の周縁部及び側面の接触角が、90度以上でもよい。ダミー基板DP2の上面の周縁部及び側面が液体LQに対して撥液性でも、ダミー基板DP2の外形が基板Pの外形よりも小さいため、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、間隙Gbを介して空間部23に円滑に流入する。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図21は、本実施形態に係る露光装置EXの動作の一例を示す。基板Pの露光が実行されない第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)において、第1保持部31にダミー基板DP3が保持される。本実施形態において、ダミー基板DP3の外形(寸法、直径)は、デバイスを製造するための基板Pの外形(寸法、直径)とほぼ等しい。第1保持部31に保持されたダミー基板DP3と第2保持部32に保持されたカバー部材Tとの間には、間隙Gaが形成される。
本実施形態において、ダミー基板DP3の上面Da3の周縁部Ea3、及びカバー部材Tの内面Tcと対向するダミー基板DP3の側面Dc3は、液体LQに対して親液性である。ダミー基板DP3の上面Da3の周縁部Ea3、及びカバー部材Tの内面Tcと対向するダミー基板DP3の側面Dc3は、ダミー基板DP3の上面Da3の中央部Ca3よりも、液体LQに対して親液性である。また、ダミー基板DP3の上面Da3の周縁部Ea3は、基板Pの上面Paよりも液体LQに対する接触角が小さい。また、ダミー基板DP3の側面Dc3は、基板Pの側面Pcよりも液体LQに対する接触角が小さい。例えば、液体LQに対するダミー基板DP3の上面Da3の周縁部Ea3及び側面Dc3の接触角は、90度よりも小さい。
第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)の少なくとも一部において、終端光学素子12及び液浸部材7と、ダミー基板DP3及びカバー部材Tとの間に液体LQで液浸空間LSが形成される。
ダミー基板DP3の外形が基板Pの外形とほぼ等しい場合でも、ダミー基板DP3の上面Da3の周縁部Ea3及び側面Dc3が液体LQに対して親液性なので、第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)において、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、間隙Gaを介して空間部23に円滑に流入する。
制御装置8は、吸引口24の吸引動作を実行する。これにより、間隙Gaを介して空間部23に流入した液体LQは、吸引口24から回収(吸引)される。したがって、空間部23を規定する内面が液体LQによってクリーニングされる。また、例えばカバー部材Tの内面Tcが液体LQによってクリーニングされる。
なお、第1保持部31に、図18を参照して説明したダミー基板DP1が保持され、第2保持部32にカバー部材Tが保持され、終端光学素子12及び液浸部材7とダミー基板DP1及びカバー部材Tとの間に液体LQで液浸空間LSが形成された状態で、吸引口24の吸引動作が実行されてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図22は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す。本実施形態においては、第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)において、第1保持部31に、図18を参照して説明したダミー基板DP1が保持される。なお、第1保持部31に、図20を参照して説明したダミー基板DP2が保持されてもよいし、図21を参照して説明したダミー基板DP3が保持されてもよい。
本実施形態において、第2保持部32にカバー部材Uが保持される。カバー部材Uは、第1保持部31に保持されたダミー基板DP1が配置される開口Uhを有する。また、カバー部材Uは、開口Uhを規定し、ダミー基板DP1の上面の周囲に配置される上面U1と、ダミー基板DP1の側面が対向する内面U2とを有する。第1保持部31に保持されたダミー基板DP1と第2保持部32に保持されたカバー部材Uとの間には、間隙Gaが形成される。基板ステージ2は、間隙Gaに通じる空間部23と、空間部23の流体を吸引する吸引口24とを有する。
本実施形態において、カバー部材U(開口Uh)の内面U2の少なくとも一部は、液体LQに対して親液性である。例えば、液体LQに対する内面U2の接触角は、90度よりも小さい。本実施形態において、液体LQに対する内面U2の接触角は、ダミー基板DP1の側面の接触角よりも小さい。また、本実施形態において、液体LQに対する内面U2の接触角は、基板Pの側面の接触角よりも小さい。
なお、射出面13と対向可能なカバー部材Uの上面U1は、液体LQに対して撥液性である。例えば、液体LQに対する上面U1の接触角は、90度以上である。本実施形態において、液体LQに対する内面U2の接触角は、上面U1の接触角よりも小さい。
なお、内面U2のすべてが親液性でなくてもよい。例えば、内面U2の下方部分だけ親液性であってもよい。
また、内面U2の上方部分の親液性と下方部分の親液性とが異なっていてもよい。例えば内面U2の下方部分が、上方部分よりも親液性であってもよい。すなわち、内面U2の下方部分での液体LQの接触角が、上方部分での液体LQの接触角より小さくてもよい。
なお、上面U1のうち、内面U2と結ばれる開口Uhの周囲の輪帯状の領域が、液体LQに対して親液性でもよい。
なお、上面U1のうち、内面U2と結ばれる開口Uhの周囲の輪帯状の領域が、液体LQに対して親液性でもよい。
第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)の少なくとも一部において、第1保持部31にダミー基板DP1が保持された状態で、吸引口24の吸引動作が実行される。本実施形態においては、カバー部材Uの内面U2が液体LQに対して親液性なので、第2期間(メンテナンス期間、アイドリング期間)において、液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、間隙Gaを介して空間部23に円滑に流入する。
また、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1保持部31に基板Pが保持された状態で、吸引口24の吸引動作が実行される。図23に示すように、第1期間において、カバー部材Uの内面U2と基板Pの側面との間に液体LQの膜FLが形成される可能性がある。本実施形態においては、カバー部材Uの内面U2が液体LQに対して親液性なので、吸引口24の吸引動作によって、その液体LQの膜FLは、バー部材Uの内面U2と基板Pの側面との間から円滑に除去される。この場合、図8を使って説明したような多孔部材(42B)を配置することにより、カバー部材Uと基板Pとのギャップに流入した液体LQがより円滑に除去される。
また、カバー部材Uの内面U2が液体LQに対して親液性なので、第1期間において吸引口24の吸引動作が実行されることによって、液浸空間LSの液体LQは、基板Pとカバー部材Uとの間の間隙Gaを介して、空間部23に円滑に流入する。これにより、第1期間においても、空間部23が液体LQでクリーニングされる。
また、例えば図4に示したステップST1〜ST7において吸引口24の吸引動作が実行されることによって、ステップST1〜ST7における第1期間及び第2期間のそれぞれにおいて、液浸空間LSの液体LQを空間部23に流入させることができる。なお、第1期間における吸引口24の吸引力は、第2期間における吸引力24の吸引力よりも小さくてもよいし、第2期間における吸引力24の吸引力と同じでもよい。
なお、本実施形態において、カバー部材Uは、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図24は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す。本実施形態において、基板ステージ2は、基板Pが配置可能な開口Th2を規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面Ta2と、基板Pの上面Paと上面Ta2との間隙G2に通じる空間部23と、空間部23に配置された多孔部材42Bと、少なくとも一部が多孔部材42Bの上面42Baに面し、開口Th2の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する斜面Tc2とを備えている。斜面Tc2は、径方向外方に向かって下がる傾斜を有する。
また、基板ステージ2は、上面Ta2の反対方向を向き、斜面Tc2の下端と結ばれる下面Tb2を備えている。斜面Tc2と下面Tb2との境界部K2は、多孔部材42Bの上面42Baと対向する。
なお、境界部K2が上面42Baと対向しなくてもよい。すなわち、図24に示す例では、斜面Tc2及び下面Tb2の両方が上面42Baと対向しているが、斜面Tc2が上面42Baと対向し、下面Tb2が上面42Baと対向しなくてもよい。また、下面Tb2が上面42Baと対向し、斜面Tc2が上面42Baと対向しなくてもよい。
本実施形態において、基板ステージ2は、第1保持部31の周囲に配置され、カバー部材T2をリリース可能に保持する第2保持部32を備えている。本実施形態において、カバー部材T2が、上面Ta2、斜面Tc2、及び下面Tb2を有する。
なお、カバー部材T2は、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。
本実施形態において、斜面Tc2の少なくとも一部は、基板Pの側面Pcに面する。なお、斜面Tc2が、基板Pの側面Pcに面しなくてもよい。
図24に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baとカバー部材T2の下面Tb2との間隔V1は、カバー部材T2の斜面Tc2と基板Pの側面Pcとの間隔V2よりも小さい。また、図24に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baと基板Pの下面Pbとの間隔V3は、カバー部材T2の斜面Tc2と基板Pの側面Pcとの間隔V2よりも小さい。
本実施形態において、液体LQに対する斜面Tc2の接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも小さい。本実施形態において、斜面Tc2は、液体LQに対して親液性である。液体LQに対する斜面Tc2の接触角は、例えば90度よりも小さい。なお、液体LQに対する斜面Tc2の接触角が、80度より小さくてもよいし、70度より小さくてもよいし、60度より小さくてもよいし、50度より小さくてもよいし、40度より小さくてもよいし、30度より小さくてもよいし、20度より小さくてもよい。一例において、液体LQに対する斜面Tc2の接触角は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
なお、液体LQに対する斜面Tc2の接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも大きくてもよい。例えば、斜面Tc2が、液体LQに対して親液性でもよい。例えば、液体LQに対する斜面Tc2の接触角が、90度以上でもよいし、100度以上でもよいし、110度以上でもよい。一例において、液体LQに対する斜面Tc2の接触角は、約90、95、100、105、110、115度、又はそれ以上にできる。
また、図24において、上面Ta2と斜面Tc2とがなす角度は、鋭角である。上面Ta2と斜面Tc2とがなす角度は、例えば、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよいし、20度以下であってもよい。一例において、上面Ta2と斜面Tc2との角度は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
また、図24において、上面Ta2と斜面Tc2とがなす角度は、鋭角である。上面Ta2と斜面Tc2とがなす角度は、例えば、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよいし、20度以下であってもよい。一例において、上面Ta2と斜面Tc2との角度は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
図8等を参照して説明した実施形態と同様、基板ステージ2は、空間部23の流体を吸引する吸引口24を有する。吸引口24は、多孔部材42Bの孔を介して、空間部23の流体を吸引することができる。
図25は、間隙G2上に液浸空間LSが形成されている状態の一例を示す図である。図25に示すように、終端光学素子12と基板Pの上面Pa及び上面Ta2の少なくとも一方との間に形成された液浸空間LSの液体LQが、間隙G2を介して、空間部23に流入する可能性がある。本実施形態においては、間隙G2を介して空間部23の斜面Tc2と多孔部材42Bの上面42Baとの間に流入した液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部が、多孔部材42Bの孔を介して回収される。制御装置8は、吸引口24の吸引動作を実行することによって、多孔部材42Bの孔を介して、空間部23の液体LQを回収することができる。
本実施形態においては、斜面Tc2が形成されているため、間隙G2上の液浸空間LSの液体LQは、円滑に空間部23に流入することができる。
また、図26に示すように、斜面Tc2が形成されているため、吸引口24の吸引動作が実行されることによって、空間部23の液体LQ(斜面Tc2と上面42Baとの間の液体LQ)は、多孔部材42Bを介して、円滑に回収される。
なお、空間部23に、図7等を参照して説明した多孔部材42Aが配置されてもよい。例えば、多孔部材42Aの上面42Aaとカバー部材T2の下面Tb2との間隔V1が、カバー部材T2の斜面Tc2と基板Pの側面Pcとの間隔V2よりも大きくてもよい。また、多孔部材42Aの上面42Aaと基板Pの下面Pbとの間隔V3が、カバー部材T2の斜面Tc2と基板Pの側面Pcとの間隔V2よりも大きくてもよい。
また、本実施形態においても、空間部23に多孔部材を配置しなくてもよい。
また、本実施形態においても、空間部23に多孔部材を配置しなくてもよい。
なお、図24〜図26においては、第1保持部31に基板Pが保持されている例について説明したが、第1保持部31に、図18等を参照して説明したダミー基板DP1が保持されてもよいし、図20等を参照して説明したダミー基板DP2が保持されてもよいし、図21等を参照して説明したダミー基板DP3が保持されてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図27は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す。本実施形態において、基板ステージ2は、基板Pが配置可能な開口Th3を規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面Ta3と、基板Pの上面Paと上面Ta3との間隙G3に通じる空間部23と、空間部23に配置された多孔部材42Bと、少なくとも一部が基板Pの側面Pcに面し、開口Th3の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する斜面Tc3と、上面Ta3の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材42Bの上面42Baに面する下面Tb3とを備えている。斜面Tc3は、径方向外方に向かって上がる傾斜を有する。
なお、斜面Tc3は、基板Pの側面Pcと対向しなくてもよい。
本実施形態において、基板ステージ2は、第1保持部31の周囲に配置され、カバー部材T3をリリース可能に保持する第2保持部32を備えている。本実施形態において、カバー部材T3が、上面Ta3、斜面Tc3、及び下面Tb3を有する。
なお、カバー部材T3は、基板ステージ2に一体的に形成されていてもよい。
図27に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baとカバー部材T3の下面Tb3との間隔V4は、カバー部材T3の斜面Tc3と基板Pの側面Pcとの間隔V5よりも小さい。また、図27に示す例では、多孔部材42Bの上面42Baと基板Pの下面Pbとの間隔V6は、カバー部材T3の斜面Tc3と基板Pの側面Pcとの間隔V6よりも小さい。
本実施形態において、液体LQに対する斜面Tc3の接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも小さい。本実施形態において、斜面Tc3は、液体LQに対して親液性である。液体LQに対する斜面Tc3の接触角は、例えば90度よりも小さい。なお、液体LQに対する斜面Tc3の接触角が、80度より小さくてもよいし、70度より小さくてもよいし、60度より小さくてもよいし、50度より小さくてもよいし、40度より小さくてもよいし、30度より小さくてもよいし、20度より小さくてもよい。一例において、液体LQに対する斜面Tc3の接触角は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
なお、液体LQに対する斜面Tc3の接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも大きくてもよい。例えば、斜面Tc3が、液体LQに対して親液性でもよい。例えば、液体LQに対する斜面Tc3の接触角が、90度以上でもよいし、100度以上でもよいし、110度以上でもよい。一例において、液体LQに対する斜面Tc3の接触角は、約90、95、100、105、110、115度、又はそれ以上にできる。
また、図27において、下面Tb3と斜面Tc3とがなす角度は、鋭角である。下面Tb3と斜面Tc3とがなす角度は、例えば、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよいし、20度以下であってもよい。一例において、下面Tb3と斜面Tc3との角度は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
また、図27において、下面Tb3と斜面Tc3とがなす角度は、鋭角である。下面Tb3と斜面Tc3とがなす角度は、例えば、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよいし、20度以下であってもよい。一例において、下面Tb3と斜面Tc3との角度は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
図8等を参照して説明した実施形態と同様、基板ステージ2は、空間部23の流体を吸引する吸引口24を有する。吸引口24は、多孔部材42Bの孔を介して、空間部23の流体を吸引することができる。
図28は、間隙G3上に液浸空間LSが形成されている状態の一例を示す図である。図28に示すように、終端光学素子12と基板Pの上面Pa、上面Ta3、及び斜面Tc3の少なくとも一つとの間に形成された液浸空間LSの液体LQが、間隙G3を介して、空間部23に流入する可能性がある。本実施形態においては、間隙G3を介して空間部23の下面Tb3と多孔部材42Bの上面42Baとの間に流入した液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部が、多孔部材42Bの孔を介して回収される。制御装置8は、吸引口24の吸引動作を実行することによって、多孔部材42Bの孔を介して、空間部23の液体LQを回収することができる。
本実施形態においては、斜面Tc3が形成されているため、間隙G2上の液浸空間LSの液体LQは、円滑に空間部23に流入することができる。空間部23に流入した液体LQは、吸引口24の吸引動作が実行されることによって、多孔部材42Bを介して、円滑に回収される。
なお、空間部23に、図7等を参照して説明した多孔部材42Aが配置されてもよい。例えば、多孔部材42Aの上面42Aaとカバー部材T3の下面Tb3との間隔V4が、カバー部材T3の斜面Tc3と基板Pの側面Pcとの間隔V5よりも大きくてもよい。また、多孔部材42Aの上面42Aaと基板Pの下面Pbとの間隔V6が、カバー部材T3の斜面Tc3と基板Pの側面Pcとの間隔V5よりも大きくてもよい。
また、本実施形態においても、空間部23に多孔部材を配置しなくてもよい。
また、本実施形態においても、空間部23に多孔部材を配置しなくてもよい。
なお、図27及び図28においては、第1保持部31に基板Pが保持されている例について説明したが、第1保持部31に、図18等を参照して説明したダミー基板DP1が保持されてもよいし、図20等を参照して説明したダミー基板DP2が保持されてもよいし、図21等を参照して説明したダミー基板DP3が保持されてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態に記載したように、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしてもよいし、第1期間の少なくとも一部における吸引口24の吸引力を、第2期間における吸引口24の吸引力よりも小さくしなくてもよい。
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図29は、第11実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す図である。基板ステージ2は、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31と、基板Pが配置可能な開口Thを規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面Taと、基板Pの上面Paと上面Taとの間隙Gaに通じる空間部23と、空間部23に配置され、間隙Gに面する上面42Baを有し、空間部23の流体を吸引する孔を有する多孔部材42Bとを備えている。液体LQに対する多孔部材42Bの上面42Baの接触角は、基板Pの上面Paの接触角よりも大きい。また、本実施形態において、液体LQに対する上面42Baの接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも大きい。本実施形態において、液体LQに対する多孔部材42Bの上面42Baの接触角は、例えば約100度である。なお、液体LQに対する上面42Baの接触角が、約110度でもよいし、約120度でもよい。
本実施形態において、多孔部材42Bは、例えばチタン製である。上面42Baに、フッ素を含む撥液性の材料がコーティングされている。すなわち、上面42Baに、撥液性の材料を含む膜42Fが配置されている。撥液性の材料は、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)でもよいし、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)でもよいし、PEEK(polyetheretherketone)でもよいし、テフロン(登録商標)でもよい。
液体LQに対する多孔部材42Bの上面42Baの接触角が、基板Pの上面Paの接触角及び側面Pcの接触角の少なくとも一方よりも大きいので、間隙Gaを介して空間部23に流入した液体LQが、カバー部材Tの下面Tbと多孔部材42Bの上面42Baとの間隙に浸入することが抑制される。換言すれば、空間部23の液体LQが、カバー部材Tの下面Tb側の空間に浸入したり、下面Tbが液体LQで濡れたりすることが抑制される。また、空間部23に流入した液体LQが、基板Pの下面Pbと多孔部材42Bの上面42Baとの間隙に浸入することが抑制される。換言すれば、空間部23の液体LQが、基板Pの下面Pb側の空間に浸入したり、下面Pbが液体LQで濡れたりすることが抑制される。
なお、上面42Baの少なくとも一部に、撥液部材が配置されてもよい。例えば、撥液部材として、シート部材(テープ部材)が配置されてもよい。液体LQに対する撥液部材の表面の接触角は、液体LQに対する基板Pの上面Paの接触角よりも大きい。撥液部材として、例えばテフロン(登録商標)を含むテープ(テフロンテープ)が配置されてもよいし、ゴアテックス(商品名)を含むシート(ゴアシート)が配置されてもよい。
なお、図29には、下面Tbと上面42Baとの間、及び下面Pbと上面42Baとの間に間隙が形成されている例が示されているが、下面Tbと上面42Ba(膜42F、撥液部材)とが接触してもよいし、下面Tbと上面42Ba(膜42F、撥液部材)とが接触してもよい。
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図30は、第12実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す図である。図30に示すように、空間部23に、空間部23の流体を吸引する孔を有する多孔部材42Aを配置し、その多孔部材42Aの上面42Aaに、多孔部材42Cを配置してもよい。図30において、多孔部材42Cは、多孔部材42Aの上面において間隙Gaに面するように配置される。多孔部材42Cの孔は、多孔部材42Aの孔よりも小さい。
本実施形態において、多孔部材42Aは、例えばチタン製である。多孔部材42Aは、例えば焼結法により形成可能である。多孔部材42Cは、例えば布類(ウィック)である。
本実施形態によれば、間隙Gaを介して空間部23に流入した液体LQは、多孔部材42Cによって吸収される。これにより、液体LQが下面Tb側の空間、及び下面Pb側の空間に浸入することが抑制される。吸引口24の吸引動作が実行されることによって、多孔部材42Cに吸収された液体LQは、多孔部材42Aを介して、吸引口24から吸引される。
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図31は、第13実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す図である。図31に示すように、間隙Gaにワイヤ部材400が配置されてもよい。ワイヤ部材400は、少なくとも一部が多孔部材42Bの上面42Baに接触するように間隙Gaに配置される。なお、糸が間隙Gaに配置されてもよい。また、表面が液体LQに対して撥液性のワイヤ部材(糸)が配置されてもよい。例えば液体LQに対する接触角が90度以上のワイヤ部材(糸)が配置されてもよい。
本実施形態によれば、液浸空間LSの液体LQが間隙Gaを介して空間部23に流入することが抑制される。また、空間部23に液体LQが流入しても、その液体LQが下面Tb側の空間、及び下面Pb側の空間に浸入することが抑制される。
<第14実施形態>
次に、第14実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第14実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図32は、第14実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す図である。図32に示すように、本実施形態においては、少なくとも液浸空間LSが間隙Ga上に配置されるとき、多孔部材42Bを介して、吸引口24から空間部23に気体が供給される。本実施形態において、吸引口24が、多孔部材42Bを介して空間部23に気体を供給する給気口として機能する。これにより、空間部23の圧力は、間隙Ga上の空間(上面Pa、Taが面する空間)の圧力よりも高くなる。空間部23の圧力が高くなることによって、液浸空間LSの液体LQが、間隙Gaを介して空間部23に流入することが抑制される。
<第15実施形態>
次に、第15実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第15実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図33及び図34は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す図である。本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号に開示されているような、基板ステージ200Gが有するスケール部材GTを用いてその基板ステージ200Gの位置を計測するエンコーダシステム600を備えている。スケール部材GTは、基板ステージ200Gの位置を計測する計測部材として機能する。図33は、エンコーダシステム600を示す図であり、図34は、基板ステージ200G及び計測ステージ3を示す図である。
基板ステージ200Gは、射出面13からの露光光ELが照射可能な位置(露光位置)EPに移動可能である。計測ステージ3は、射出面13からの露光光ELが照射可能な位置(露光位置)EPに移動可能である。
図34において、基板ステージ200Gは、基板Pの下面をリリース可能に保持する第1保持部31と、第1保持部31の周囲の少なくとも一部に配置され、液浸空間LSが形成可能なスケール部材GTと、スケール部材GTに隣接して設けられ、液浸空間LSが形成可能なカバー部材T4とを有する。
本実施形態において、カバー部材T4は、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。スケール部材GTは、カバー部材T4の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、スケール部材GTは、カバー部材T4の周囲に配置される。本実施形態において、スケール部材GTは、開口を有し、カバー部材T4は、スケール部材GTの開口に配置される。
なお、スケール部材GTが、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置され、カバー部材T4が、スケール部材GTの周囲に配置されてもよい。スケール部材GTは、エンコーダシステム600のエンコーダヘッドによって計測される格子を有する。カバー部材T4は、格子を有しない。
カバー部材T4は、終端光学素子12の射出面13及び液浸部材7の下面14との間で液体LQの液浸空間LSを形成可能な上面T4aを有する。スケール部材GTは、射出面13及び下面14との間で液体LQの液浸空間LSを形成可能な上面GTaを有する。
本実施形態において、スケール部材GTとカバー部材T4との間に、間隙Gmが形成される。上面GTaは、上面T4aと間隙Gmを介して配置される。
本実施形態において、基板ステージ200Gは、カバー部材T4の下面をリリース可能に保持する第2保持部321と、スケール部材GTの下面をリリース可能に保持する第5保持部322とを有する。第2保持部321は、第1保持部31の周囲の少なくとも一部に配置される。第5保持部322は、第2保持部321の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、第2保持部321及び第5保持部322のそれぞれは、ピンチャック機構を含む。
カバー部材T4及びスケール部材GTは、基板ステージ200Gに保持される。基板ステージ200Gが移動することによって、その基板ステージ200Gに保持されたカバー部材T4及びスケール部材GTは、基板ステージ200Gと一緒に移動する。すなわち、基板ステージ200Gが移動することによって、カバー部材T4とスケール部材GTとは、露光位置EPに移動可能である。第2保持部321に保持されたカバー部材T4と、第5保持部322に保持されたスケール部材GTとは、間隙Gmを維持した状態で、一緒に移動可能である。
本実施形態において、液浸空間LSの少なくとも一部は、射出面13及び下面14とカバー部材T4の上面T4aとの間に形成可能である。また、液浸空間LSの少なくとも一部は、射出面13及び下面14とスケール部材GTの上面GTaとの間に形成可能である。また、液浸空間LSの少なくとも一部は、間隙Gm上に形成可能である。換言すれば、液浸空間LSは、上面T4aと上面GTaとに跨るように形成可能である。
また、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ200Gとの間に液浸空間LSが形成されている状態で基板ステージ200GがXY平面内を移動することによって、液浸空間LSは、カバー部材T4の上面T4aからスケール部材GTの上面GTaへ移動可能であり、スケール部材GTの上面GTaからカバー部材T4の上面T4aへ移動可能である。すなわち、液浸部材LSは、上面T4a及び上面GTaの一方から他方へ移動可能である。換言すれば、本実施形態において、カバー部材T4及びスケール部材GTは、液浸空間LSが上面T4a及び上面GTaの一方から他方へ移動するように、間隙Gmを維持した状態で、一緒に移動可能である。また、液浸部材LSは、上面T4a及び上面GTaの一方から他方へ移動する場合、間隙Gm上を通過可能である。なお、本実施形態においては、カバー部材T4の+Y軸側に形成された間隙Gm上を通過する。
また、図34に示すように、計測ステージ3は、液浸空間LSが形成可能な計測部材Cと、計測部材Cに隣接して設けられ、液浸空間LSが形成可能なカバー部材Qとを有する。計測部材Cは、例えば露光光ELを計測する計測部材として機能する。計測ステージ3は、計測部材Cの下面をリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲の少なくとも一部に配置され、カバー部材Qの下面をリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。
本実施形態において、カバー部材Qは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、カバー部材Qは、開口を有する。計測部材Cは、カバー部材Qの開口に配置される。
計測部材Cは、射出面13及び下面14との間で液体LQの液浸空間LSを形成可能な上面Caを有する。カバー部材Qは、終端光学素子12の射出面13及び液浸部材7の下面14との間で液体LQの液浸空間LSを形成可能な上面Qaを有する。
本実施形態において、計測部材Cとカバー部材Qとの間に、間隙Gnが形成される。上面Caは、上面Qaと間隙Gnを介して配置される。
計測部材C及びカバー部材Qは、計測ステージ3に保持される。計測ステージ3が移動することによって、その計測ステージ3に保持された計測部材C及びカバー部材Qは、計測ステージ3と一緒に移動する。すなわち、計測ステージ3が移動することによって、計測部材Cとカバー部材Qとは、露光位置EPに移動可能である。第3保持部33に保持された計測部材Cと、第4保持部34に保持されたカバー部材Qとは、間隙Gnを維持した状態で、一緒に移動可能である。
本実施形態において、液浸空間LSの少なくとも一部は、射出面13及び下面14と計測部材Cの上面Caとの間に形成可能である。また、液浸空間LSの少なくとも一部は、射出面13及び下面14とカバー部材Qの上面Qaとの間に形成可能である。また、液浸空間LSの少なくとも一部は、間隙Gn上に形成可能である。換言すれば、液浸空間LSは、上面Caと上面Qaとに跨るように形成可能である。
また、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成されている状態で計測ステージ3がXY平面内を移動することによって、液浸空間LSは、計測部材Cの上面Caからカバー部材Qの上面Qaへ移動可能であり、カバー部材Qの上面Qaから計測部材Cの上面Caへ移動可能である。すなわち、液浸部材LSは、上面Ca及び上面Qaの一方から他方へ移動可能である。換言すれば、本実施形態において、計測部材C及びカバー部材Qは、液浸空間LSが上面Ca及び上面Qaの一方から他方へ移動するように、間隙Gnを維持した状態で、一緒に移動可能である。また、液浸部材LSは、上面Ca及び上面Qaの一方から他方へ移動する場合、間隙Gn上を通過可能である。
図35は、露光装置EXの動作の一例を示す図である。本実施形態においては、例えば米国特許出願公開第2006/0023186号、及び米国特許出願公開第2007/0127006号等に開示されているように、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ200G及び計測ステージ3の少なくとも一方との間に液体LQの液浸空間LSが形成され続けるように、基板ステージ200Gの上面(スケール部材GTの上面GTa)と計測ステージ3の上面(カバー部材Qの上面Qa)とを接近又は接触させた状態で、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ200G及び計測ステージ3の少なくとも一方とを対向させつつ、終端光学素子12及び液浸部材7に対して、基板ステージ200G及び計測ステージ3をXY平面内において移動させる。これにより、液体LQの漏出が抑制されつつ、液浸空間LSが、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に形成される状態から、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ200Gとの間に形成される状態へ変化する。また、制御装置8は、液浸空間LSが、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ200Gとの間に形成される状態から、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に形成される状態へ変化させることもできる。
以下の説明において、基板ステージ200Gの上面と計測ステージ3の上面とを接近又は接触させた状態で、終端光学素子12及び液浸部材7に対して、基板ステージ200Gと計測ステージ3とをXY平面内において同期移動させる動作を適宜、スクラム移動動作、と称する。
スクラム移動動作において、基板ステージ200Gの上面(スケール部材GTの上面GTa)と、計測ステージ3の上面(カバー部材Qの上面Qa)との間に間隙Gsが形成される。スクラム移動動作において、基板ステージ200G及び計測ステージ3は、一緒に移動する。本実施形態においては、スクラム移動動作において、基板ステージ200Gと計測ステージ3とは、間隙Gsを維持した状態で、一緒に移動可能である。
液浸空間LSの少なくとも一部は、間隙Gs上に形成可能である。換言すれば、液浸空間LSは、上面GTaと上面Qaとに跨るように形成可能である。
スクラム移動動作において、液浸空間LSは、スケール部材GTの上面GTaからカバー部材Qの上面Qaへ移動可能であり、カバー部材Qの上面Qaからスケール部材GTの上面GTaへ移動可能である。すなわち、液浸部材LSは、上面GTa及び上面Qaの一方から他方へ移動可能である。換言すれば、本実施形態において、基板ステージ200G及び計測ステージ3は、液浸空間LSが上面GTa及び上面Qaの一方から他方へ移動するように、間隙Gsを維持した状態で、一緒に移動可能である。また、液浸部材LSは、上面GTa及び上面Qaの一方から他方へ移動する場合、間隙Gs上を通過可能である。
図36は、スケール部材GTとカバー部材T4との間の間隙Gmの近傍を示す側断面図である。図36に示すように、本実施形態において、カバー部材T4は、スケール部材GTと対向する側面T4cを有する。スケール部材GTは、カバー部材T4と対向する側面GTcを有する。
本実施形態において、カバー部材T4の側面T4cは、カバー部材T4の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する。すなわち、側面T4cは、下面T4bからスケール部材GTに向かって上方に延びる斜面である。側面T4cは、スケール部材GTに向かって上がる傾斜を有する。本実施形態において、カバー部材T4の上面T4aは、実質的にXY平面と平行である。側面T4cは、XY平面に対して傾斜する。上面T4aと側面T4cとがなす角は、鋭角である。上面T4aと側面T4cとがなす角度は、例えば、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよいし、20度以下であってもよい。一例において、上面T4aと側面T4cとの角度は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
本実施形態において、スケール部材GTの側面GTcは、実質的にZ軸と平行である。本実施形態において、スケール部材GTの上面GTaは、実質的にXY平面と平行である。上面GTaと側面GTcとがなす角は、実質的に直角である。
側面T4cが傾斜しているので、間隙Gmは、カバー部材T4及びスケール部材GTの上面側から下面側に向かって徐々に拡がる。
本実施形態において、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも小さい。本実施形態において、側面T4c、GTcは、液体LQに対して親液性である。液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角は、例えば90度よりも小さい。なお、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角が、80度より小さくてもよいし、70度より小さくてもよいし、60度より小さくてもよいし、50度より小さくてもよいし、40度より小さくてもよいし、30度より小さくてもよいし、20度より小さくてもよい。一例において、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角は、約85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5度、又はそれ未満にできる。
なお、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角は、基板Pの側面Pcの接触角よりも大きくてもよい。例えば、側面T4c、GTcが、液体LQに対して親液性でもよい。例えば、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角が、90度以上でもよいし、100度以上でもよいし、110度以上でもよい。一例において、液体LQに対する側面T4c、GTcの接触角は、約90、95、100、105、110、115度、又はそれ以上にできる。
基板ステージ200Gは、間隙Gmに通じる空間部230と、空間部230の流体を吸引する吸引口240を有する。例えば間隙Gmを介して空間部230に流入した液浸空間LSの液体LQは、吸引口240から吸引される。
また、本実施形態において、基板ステージ200Gは、空間部230に配置された多孔部材420Bを有する。吸引口240は、多孔部材420Bの孔を介して、空間部230の流体(液体LQ及び気体の一方又は両方)を吸引することができる。
なお、例えば図24等に示した例のように、空間部230に配置される多孔部材420Bの上面がカバー部材T4の下面及びスケール部材GTの下面に接近してもよい。
なお、多孔部材420Bは、無くてもよい。
例えば図24及び図25を参照して説明したように、本実施形態においても、終端光学素子12とカバー部材Tの上面T4a及びスケール部材GTの上面GTaの少なくとも一方との間に形成された液浸空間LSの液体LQが、間隙Gmを介して、空間部230に円滑に流入することができる。制御装置8は、吸引口240の吸引動作を実行することによって、空間部230の液体LQを回収することができる。
なお、本実施形態においては、スケール部材GTと対向するカバー部材T4の側面T4cが、カバー部材T4の中心に対して外側に向かって(スケール部材GT)に向かって上方に傾斜することとしたが、例えば、カバー部材T4と対向するスケール部材GTの側面GTcが、スケール部材GTの中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、側面GTcは、下面G4bからカバー部材4Tに向かって上方に延びる斜面である。この場合、側面T4cは、図36のように傾斜していてもよいし、傾斜していなくてもよい。
また、スケール部材GTと対向するカバー部材T4の側面T4cの一部だけが、図36のように傾斜していてもよい。
なお、本実施形態において、カバー部材4Tと基板Pとの間に形成される間隙Gaの周辺の構造は、上述の図3,図7〜図16、図24〜32を使って説明した構造の少なくとも一つを適宜適用することができる。
また、間隙Gaを形成するカバー部材4Tのエッジ部分の形状と、間隙Gmを形成するカバー部材4Tのエッジ部分の形状が異なっていてもよい。
また、間隙Gaの大きさが、間隙Gmの大きさと異なっていてもよいし、同じでよい。
また、スケール部材GTと対向するカバー部材T4の側面T4cの一部だけが、図36のように傾斜していてもよい。
なお、本実施形態において、カバー部材4Tと基板Pとの間に形成される間隙Gaの周辺の構造は、上述の図3,図7〜図16、図24〜32を使って説明した構造の少なくとも一つを適宜適用することができる。
また、間隙Gaを形成するカバー部材4Tのエッジ部分の形状と、間隙Gmを形成するカバー部材4Tのエッジ部分の形状が異なっていてもよい。
また、間隙Gaの大きさが、間隙Gmの大きさと異なっていてもよいし、同じでよい。
また、計測部材Cと対向するカバー部材Qの側面が、カバー部材Qの中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、カバー部材Qの側面が、カバー部材Qの下面から計測部材Cに向かって、上方に傾斜していてもよい。また、カバー部材Qと対向する計測部材Cの側面が、計測部材Cの中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、計測部材Cの側面が、計測部材Cの下面からカバー部材Qに向かって、上方に傾斜していてもよい。この場合、カバー部材Qの側面が、上述のように上方に傾斜してもよいし、傾斜していなくてもよい。
また、スクラム移動動作において、計測ステージ3と対向する基板ステージ200Gの側面(スケール部材GTの側面)が、基板ステージ200G(スケール部材GT)の中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、基板ステージ200Gの側面が、計測ステージ3に向かって上方に傾斜していてもよい。また、基板ステージ200Gと対向する計測ステージ3の側面(カバー部材Qの側面)が、計測ステージ3(カバー部材Q)の中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、計測ステージ3の側面が、基板ステージ200Gに向かって上方に傾斜していてもよい。この場合、基板ステージ200Gの側面が、上述のように、上方に傾斜してもよいし、傾斜していなくてもよい。
なお、本実施形態においては、スケール部材GTのスケール(格子)が、基板P(カバー部材T4)を囲むように配置されることとしたが、すべての間隙Gmに上記のような構造(例えば、図36の構造)を適用しなくてもよい。例えば、+Y側のスケール部材GTとカバー部材(T4など)との間の間隙を上記のような構造にしなくてもよい。また、すべての間隙Gmの大きさが同じでなくてもよい。また、本実施形態においては、スケール部材GTのスケール(格子)が、基板P(カバー部材T4)を囲むように配置されることとしたが、例えば図37に示すように、+X側及び−X側だけにスケール部材GTが配置される場合にも、スケール部材GTとカバー部材(T6など)との間の間隙Gmに上記のような構造を適用することができる。この場合、計測部材3のカバー部材Qの−Y側の直線エッジと基板ステージ200Gのカバー部材T6の+Y側の直線エッジとの間に間隙Gsが形成されるようにスクラム動作が行われる。
なお、上述の実施形態においては、基板ステージと計測ステージとがスクラム移動動作をすることとしたが、例えば図38に示すように、第1基板ステージ2001と第2基板ステージ2002とがスクラム移動動作を行ってもよい。この場合、第1基板ステージ2001と第2基板ステージ2002との間に間隙を形成する少なくとも一方の部材の端部が、上記のカバー部材(T4など)の端部と同様に傾斜してもよい。第1、第2基板ステージ2001、2002のそれぞれは、基板Pの下面をリリース可能に保持する保持部310を有する。また、第1、第2基板ステージ2001、2002のそれぞれは、露光位置EPに移動可能である。図38において、第1基板ステージ2001と対向する第2基板ステージ2002の側面が、上述の実施形態に従って傾斜していてもよい。また、第2基板ステージ2002と対向する第1基板ステージ2001の側面が、上述の実施形態に従って傾斜していてもよい。なお、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置に関する技術は、例えば米国特許第6341007号、米国特許第6208407号、米国特許第6262796号等に開示されている。
また、図38に示す例では、第1、第2基板ステージ2001、2002のそれぞれは、光センサ320を有する。光センサ320は、例えば空間像センサを含む。光センサ320は、第1、第2基板ステージ2001、2002の上面に形成された開口に配置される。第1、第2基板ステージ2001、2002は、カバー部材をリリース可能に保持してもよい。なお、第1、第2基板ステージ2001、2002が、カバー部材をリリース可能に保持する保持部を有していなくてもよい。第1基板ステージ2001と、その第1基板ステージ2001の開口に配置される光センサ320との間に間隙が形成される。また、第2基板ステージ2002と、その第2基板ステージ2002の開口に配置される光センサ320との間に間隙が形成される。第1基板ステージ2001の開口の内面と対向する光センサ320の側面が、上述の実施形態に従って傾斜していてもよい。光センサ320と対向する第1基板ステージ2001の開口の内面が、上述の実施形態に従って傾斜していてもよい。
以下、第1部材M1及び第2部材M2の変形例について説明する。第1部材M1と第2部材M2とは、例えば上述したカバー部材T4とスケール部材GTとでもよいし、計測ステージ3と計測部材Cとでもよいし、スクラム移動動作における基板ステージ及び計測ステージでもよいし、スクラム移動動作における第1基板ステージ及び第2基板ステージでもよいし、基板ステージ2001(2002)と光センサ320とでもよい。また、第1部材M1と第2部材M2とは、第1保持部31に保持された基板Pとその基板Pの周囲に配置される基板ステージ2の一部(例えばカバー部材T)とでもよい。
また、上述の実施形態においては、カバー部材(スケール部材)がスケール(格子)を有することとしたが、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号、米国特許出願公開第2008/0049209号等に開示されているような、スケール(格子)を有しないカバー部材でもよい。また、カバー部材は、プレート状でもよいし、ブロック状でもよい。また、上述の実施形態においては、基板ステージがカバー部材をリリース可能に保持することとしたが、カバー部材と基板ステージとが一体でもよい。また、上述の実施形態においては、計測ステージがカバー部材をリリース可能に保持することとしたが、カバー部材と計測ステージとが一体でもよい。
また、スクラム移動動作において、2つのステージ間にブリッジ部材を配置した状態で、一方のステージの上面から他方のステージの上面へ液浸空間LSを移動させてもよい。その場合、第1部材M1及び第2部材M2は、ステージ及びブリッジ部材である。
図39に示すように、第1部材M1と対向する第2部材M2の側面が、第2部材M2の中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、第2部材M2の側面が、第1部材M1に向かって上方に傾斜してもよい。図39において、第2部材M2と対向する第1部材M1の側面は、実質的にZ軸と平行である。
図40に示すように、第1部材M1と対向する第2部材M2の側面が、第2部材M2の中心に対して外側に向かって上方に傾斜し、第2部材M2と対向する第1部材M1の側面が、第1部材M1の中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。換言すれば、第1部材M1と対向する第2部材M2の側面が、第1部材M1の中心に対して外側に向かって下方に傾斜し、第2部材M2と対向する第1部材M1の側面が、第1部材M1の中心に対して外側に向かって上方に傾斜してもよい。すなわち、第1部材M1の側面が、第2部材M2に向かって上方に傾斜し、第2部材M2の側面が、第1部材M1に向かって上方に傾斜してもよい。
なお、第1部材M1及び第2部材M2の少なくとも一方の上面と側面とがなす角度は、例えば図41に示すように鋭角でもよい。上面と側面とがなす角度は、例えば、10度〜60度にすることができる。例えば、上面と側面とがなす角度は、45度以下であってもよいし、30度以下であってもよし、20度以下であってもよい。なお、上面と側面とで形成される角の先端部は、図41に示すように、尖っていてもよい。なお、図42に示すように、先端部が面取り部を含んでもよい。図42に示すような先端部を形成する場合には、例えば、面取りサイズをC0.01mm〜C0.1mmから選択してよい。なお、図43に示すように、先端部が曲面を含んでもよい。図43に示すような先端部を形成する場合には、例えば、面取りサイズをR0.01mm〜R0.5mmから選択してよい。なお、図44に示すように、先端部が2つの面取り部を有してもよい。なお、図45に示すように、先端部が3つの面取り部を有してもよい。
なお、第1部材M1及び第2部材M2の少なくとも一方の液体接触面(上面、または側面または、両方)は、撥液性であってもよい。例えば、液体接触面の液体LQに対する接触角は90度以上である。液体接触面の液体LQに対する接触角は、90度以上でもよいし、100度以上でもよいし、110度以上でもよい。一例において、液体接触面の液体LQに対する接触角は、約90、95、100、105、110、115度、又はそれ以上にできる。
なお、第1部材M1及び第2部材M2の少なくとも一方の液体接触面(上面、または側面または、両方)は、撥液性であってもよい。例えば、液体接触面の液体LQに対する接触角は90度以上である。液体接触面の液体LQに対する接触角は、90度以上でもよいし、100度以上でもよいし、110度以上でもよい。一例において、液体接触面の液体LQに対する接触角は、約90、95、100、105、110、115度、又はそれ以上にできる。
なお、上述の実施形態において、第1部材M1と第2部材M2との間の間隙に通じる空間部の流体を吸引する吸引口を設けてもよい。例えば、計測部材Cとカバー部材Qとの間の間隙Gnに通じる空間部の流体を吸引する吸引口を設けてもよい。また、スクラム移動動作において2つのステージの間の間隙Gsに通じる空間部の流体を吸引する吸引口を設けてもよい。また、基板ステージと光センサとの間の間隙に通じる空間部の流体を吸引する吸引口を設けてもよい。この場合においても、空間部の流体を、多孔部材を介して吸引してもよい。なお、空間部において多孔部材を省略してもよい。
また、言うまでもないが、図1〜図32を使って説明した実施形態の少なくとも一つと、図33〜図45を使って説明した実施形態の少なくとも一つを適宜組み合わせて使うことができる。
また、言うまでもないが、図1〜図32を使って説明した実施形態の少なくとも一つと、図33〜図45を使って説明した実施形態の少なくとも一つを適宜組み合わせて使うことができる。
なお、上述したように、制御装置8は、CPU等を含むコンピュータシステムを含む。また、制御装置8は、コンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。記憶装置8Rは、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置8Rには、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
なお、制御装置8に、入力信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいは外部装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。また、液晶表示ディスプレイ等の表示装置が設けられていてもよい。
記憶装置8Rに記録されているプログラムを含む各種情報は、制御装置(コンピュータシステム)8が読み取り可能である。記憶装置8Rには、制御装置8に、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する露光装置EXの制御を実行させるプログラムが記録されている。
記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31、基板Pが配置可能な開口Thを規定し基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面2U、及び基板Pの上面と上面2Uとの間隙Gaに通じる空間部23を有する基板ステージ2の上面2Uと基板の上面との少なくとも一方との間に、液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板ステージ2を移動しながら、基板Pの露光を実行することと、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、空間部23の流体を吸引口24から第1吸引力で吸引することと、基板Pの露光が実行されない第2期間において、空間部23の流体を吸引口24から第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板ステージ2の第1保持部31に保持された基板Pとの間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板Pの露光を実行することと、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、終端光学素子12及び基板ステージ2が配置される空間102Aに空調システム105の給気部105Sから気体を供給して、空間102Aの環境を調整することと、基板Pの露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、給気部105Sからの気体の少なくとも一部が基板ステージ2に供給されることを抑制する処理を実行することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31、基板Pが配置可能な開口Uhを規定し基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面の周囲に配置される上面U1、基板Pの側面が対向し、基板Pの側面よりも液体LQに対する接触角が小さい内面U2、及び基板Pの上面と上面U1との間隙Gaに通じる空間部23を有する基板ステージ2の上面U1と基板Pの上面との少なくとも一方との間に、液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板Pの露光を実行することと、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、空間部23の流体を吸引口24から吸引することと、基板Pの露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、第1保持部31にダミー基板DP1等の物体が保持された状態で、流体を吸引口24から吸引することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31、基板Pが配置可能な開口Thを規定し基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面U2、基板Pの側面Pcが対向する内面Tc、及び基板Pの上面Paと上面2Uとの間隙Gaに通じる空間部23を有する基板ステージ2の上面2Uと基板Pの上面Paとの少なくとも一方との間に、液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板Pの露光を実行することと、基板Pの露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、空間部23の流体を吸引口24から吸引することと、基板Pの露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、終端光学素子12と上面2U及び第1保持部31に保持されたダミー基板との間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、空間部23の流体を吸引口24から吸引することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31に保持された基板Pの上面Pa、及び基板Pが配置可能な開口Th2を規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面Ta2の少なくとも一方との間に、液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板Pを露光することと、基板Pの上面Paと上面Ta2との間隙G2を介して、間隙G2に通じる空間部23に配置された多孔部材42Bの上面42Baと、少なくとも一部が多孔部材42Bの上面42Baに面し、開口Th2の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する斜面Tc2との間に流入した液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部を、多孔部材42Bの孔を介して回収することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光ELが射出される射出面13を有する終端光学素子12と、基板Pの下面Pbをリリース可能に保持する第1保持部31に保持された基板Pの上面Pa、基板Pが配置可能な開口Th3を規定し、基板Pが第1保持部31に保持されている状態において基板Pの上面Paの周囲に配置される上面Ta3、及び少なくとも一部が基板Pの側面Pcに面し、開口Th3の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する斜面Tc3の少なくとも一つとの間に、液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、基板Pを露光することと、基板Pの上面Paと上面Ta3との間隙G3を介して、間隙G3に通じる空間部23に配置された多孔部材42Bの上面42Baと、上面Ta3の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材42Bの上面42Baに面する下面Tb3との間に流入した液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部を、多孔部材42Bの孔42Baを介して回収することと、を実行させてもよい。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面と間隙を介して配置され第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を実行させてもよい。この場合、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する。
また、記憶装置8Rに記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置8に、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された基板の上面との間に、液体で液浸空間が形成されている状態で、基板を露光することと、射出面からの露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び第1上面とを介して配置され第1部材と一緒に照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、射出面との間に液浸空間を形成することと、を実行させてもよい。この場合、第2部材と対向する第1部材の第1側面、及び第1部材と対向する第2部材の第2側面の少なくとも一方は、第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する。
記憶装置8Rに記憶されているプログラムが制御装置8に読み込まれることにより、基板ステージ2、液浸部材7、駆動システム5、及び流体吸引装置26等、露光装置EXの各種の装置が協働して、液浸空間LSが形成された状態で、基板Pの液浸露光等、各種の処理を実行する。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路Kが液体LQで満たされているが、投影光学系PLが、例えば国際公開第2004/019128号に開示されているような、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、露光用の液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号、米国特許第6208407号、米国特許第6262796号等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図46に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。基板処理ステップは、上述の第1期間及び第2期間を含む。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、2U…上面、3…計測ステージ、5…駆動システム、6…駆動システム、7…液浸部材、8…制御装置、8R…記憶装置、12…終端光学素子、13…射出面、14…下面、15…供給口、16…回収口、19…多孔部材、22…吸引口、23…空間部、24…吸引口、26…流体吸引装置、31…第1保持部、32…第2保持部、35…周壁部、38…周壁部、42A…多孔部材、42B…多孔部材、43…周壁部、44…空間部、47…断熱材、50…温度調整装置、60…抑制機構、61…シャッタ部材、62…シャッタ部材、300…検出システム、302…アライメントシステム、303…表面位置検出システム、DP1…ダミー基板、DP2…ダミー基板、EL…露光光、EP…露光位置、EX…露光装置、Ga…間隙、P…基板、RP…基板交換位置、T…カバー部材、Th…開口
Claims (80)
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、
前記光学部材と前記基板の上面及び前記第1面の少なくとも一方との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板保持装置を移動する駆動装置と、
前記第1空間部の流体を吸引する吸引口と、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部における前記吸引口の吸引力を、前記基板の露光が実行されない第2期間における前記吸引口の吸引力よりも小さくする制御装置と、を備える露光装置。 - 前記液浸空間の前記液体の少なくとも一部が、前記間隙を介して前記第1空間部に流入し、
前記吸引口は、前記第1空間部に流入した前記液体を吸引する請求項1に記載の露光装置。 - 前記第2期間は、前記基板に対する前記露光光の照射終了後の期間を含む請求項1又は2に記載の露光装置。
- 前記第1期間において、前記基板の複数のショット領域に対して前記露光光が順次照射され、
前記第2期間は、複数の前記ショット領域に対する前記露光光の照射終了後の期間を含む請求項3に記載の露光装置。 - 前記吸引口は、前記第1期間において、複数の前記ショット領域のうち最初のショット領域の露光が開始されてから最後のショット領域の露光が終了するまで前記流体を吸引し続ける請求項4に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、前記露光光の照射終了後、前記光学部材と前記基板の上面及び前記第1面の少なくとも一方との間に前記液浸空間が形成されている期間を含む請求項3〜5のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、前記露光光の照射終了後、前記基板が前記第1保持部から搬出されるまでの期間を含む請求項3〜5のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、前記第1保持部に基板が保持されていない期間を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1期間は、前記光学部材と前記基板の上面及び前記第1面の少なくとも一方との間に前記液浸空間が形成可能な第1位置に前記基板保持装置が配置される期間を含み、
前記第2期間は、前記液浸空間が形成不可能な第2位置に前記基板保持装置が配置される期間を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第2位置は、露光後の基板を前記第1保持部から搬出する動作、及び露光前の基板を前記第1保持部に搬入する動作の少なくとも一方が実行される基板交換位置を含む請求項9に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、第1の基板の露光終了後から、前記第1の基板が前記第1保持部から搬出され、露光前の第2の基板が前記第1保持部に搬入され、前記第2の基板のアライメントマーク検出開始までの少なくとも一部の期間を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1空間部に配置される多孔部材を備え、
前記吸引口は、前記多孔部材の孔を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第1空間部を規定する内面に配置される断熱材を備える請求項1〜12のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1保持部の周囲に配置され、カバー部材をリリース可能に保持する第2保持部を備え、
前記カバー部材が、前記第1面を有する請求項1〜13のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第1保持部は、前記基板の下面が対向可能な第1周壁部を有し、
前記第2保持部は、前記カバー部材の下面が対向可能な第2周壁部を有し、
前記第1空間部は、前記第1周壁部と前記第2周壁部との間の空間を含む請求項14に記載の露光装置。 - 前記第1保持部は、前記基板の下面が対向し、前記基板の下面との間の少なくとも一部に負圧空間を形成可能な第1周壁部を有し、
前記第1空間部は、前記第1周壁部の周囲の空間を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第1保持部は、前記第1周壁部の内側に配置され、前記基板の下面が対向可能な第3周壁部を有し、
前記第3周壁部と前記第1周壁部との間の第2空間部に気体を供給する給気口を備える請求項15又は16に記載の露光装置。 - 前記第2空間部の流体を排出する排出口を備える請求項17に記載の露光装置。
- 前記基板保持装置の温度を調整する温度調整装置を備える請求項1〜18のいずれか一項に記載の露光装置。
- 少なくとも前記光学部材及び前記基板保持装置が配置される空間を形成するチャンバ部材と、
前記空間に気体を供給する給気部を有し、前記空間の環境を調整する空調システムと、
前記第2期間の少なくとも一部において、前記給気部からの気体の少なくとも一部が前記基板保持装置に供給されることを抑制する抑制機構と、を備える請求項1〜19のいずれか一項に記載の露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板をリリース可能に保持する第1保持部を有する基板保持装置と、
少なくとも前記光学部材及び前記基板保持装置が配置される空間を形成するチャンバ部材と、
前記空間に気体を供給する給気部を有し、前記空間の環境を調整する空調システムと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において前記給気部から気体が供給され、前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において前記給気部からの気体の少なくとも一部が前記基板保持装置に供給されることを抑制する抑制機構と、を備える露光装置。 - 前記抑制機構は、前記第2期間の少なくとも一部において前記吸気部を閉じる第1シャッタ部材を含む請求項21に記載の露光装置。
- 前記抑制機構は、前記第2期間の少なくとも一部において前記基板保持装置の少なくとも一部を覆う第2シャッタ部材を含む請求項21又は22に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、前記第1保持部に基板が保持されていない期間を含む請求項21〜23のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2期間は、露光後の基板が前記第1保持部から搬出されてから、露光前の基板が前記第1保持部に搬入されるまでの期間を含む請求項21〜24のいずれか一項に記載の露光装置。
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の側面が対向可能な第2面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部とを有する基板保持装置と、
前記第1空間部の流体を吸引する吸引口と、を備え、
前記液体に対する前記第2面の接触角は、前記基板の側面の接触角よりも小さい露光装置。 - 前記第1保持部の周囲に配置され、カバー部材をリリース可能に保持する第2保持部を備え、
前記カバー部材が、前記第1面及び前記第2面を有する請求項26に記載の露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、
前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、
前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、
前記第1空間部に配置された多孔部材と、
少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面と、を備え、
前記光学部材と前記基板の上面及び前記第1面の少なくとも一方との間に形成され、前記間隙を介して前記第1空間部の前記第2面と前記多孔部材の上面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部が、前記多孔部材の孔を介して回収される露光装置。 - 前記第2面の少なくとも一部は、前記基板の側面に面する請求項28に記載の露光装置。
- 前記第1面の反対方向を向き、前記第2面の下端と結ばれる第3面を備え、
前記第2面と前記第3面との境界部は、前記多孔部材の上面と対向する請求項28又は29に記載の露光装置。 - 前記第1保持部の周囲に配置され、カバー部材をリリース可能に保持する第2保持部を備え、
前記カバー部材が、前記第1面、前記第2面、及び前記第3面を有する請求項30に記載の露光装置。 - 前記液体に対する前記第2面の接触角は、前記基板の側面の接触角よりも小さい請求項28〜31のいずれか一項に記載の露光装置。
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、
前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、
前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、
前記第1空間部に配置された多孔部材と、
少なくとも一部が前記基板の側面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面と、
前記第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が前記多孔部材の上面に面する第3面と、を備え、
前記光学部材と前記基板の上面、前記第1面、及び前記第2面の少なくとも一つとの間に形成され、前記間隙を介して前記第1空間部の前記第3面と前記多孔部材の上面との間に流入した液浸空間の液体の少なくとも一部が、前記多孔部材の孔を介して回収される露光装置。 - 前記第1保持部の周囲に配置され、カバー部材をリリース可能に保持する第2保持部を備え、
前記カバー部材が、前記第1面、前記第2面、及び前記第3面を有する請求項33に記載の露光装置。 - 前記液体に対する前記第2面の接触角は、前記基板の側面の接触角よりも小さい請求項33又は34に記載の露光装置。
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、
前記第1空間部に配置され、前記間隙に面する上面を有し、前記第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、を備え、
前記液体に対する前記多孔部材の上面の接触角は、前記基板の上面の接触角よりも大きい露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、
前記第1空間部に配置され、前記間隙に面する上面を有し、前記第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、
前記上面の少なくとも一部に配置され、前記液体に対する接触角が前記基板の上面よりも大きい表面を有する撥液部材と、を備える露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、
前記第1空間部に配置され、前記第1空間部の流体を吸引する第1孔を有する第1多孔部材と、
前記第1多孔部材の上面において前記間隙に面するように配置され、前記第1孔よりも小さい第2孔を有する第2多孔部材と、を備える露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部と、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面と、前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部と、を有する基板保持装置と、
前記第1空間部に配置され、前記第1空間部の流体を吸引する孔を有する多孔部材と、
少なくとも一部が前記多孔部材に接触するように前記間隙に配置されたワイヤ部材と、を備える露光装置。 - 前記光学部材と前記基板の上面及び前記第1面の少なくとも一方との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板保持装置を移動する駆動装置と、
少なくとも前記液浸空間が前記間隙上に配置されるとき、前記多孔部材を介して前記第1空間部に気体を供給する給気口と、を備える請求項36〜39のいずれか一項に記載の露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記射出面との間に前記液体の液浸空間が形成される第1上面を有し、前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材と、
前記第1上面と間隙を介して配置され、前記射出面と間に前記液体の液浸空間が形成される第2上面を有し、前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材と、を備え、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記射出面との間に前記液体の液浸空間が形成される第1上面を有し、前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材と、
前記第1上面と間隙を介して配置され、前記射出面と間に前記液体の液浸空間が形成される第2上面を有し、前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材と、を備え、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する露光装置。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
第1上面を有する第1部材と、
第2上面を有する第2部材と、を備え、
前記第1部材と前記第2部材は、前記第1上面と前記第2上面とが間隙を介して並置された状態で、前記射出面側に形成された液浸空間が前記間隙上に形成される位置へ移動可能であり、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面は、前記第2部材に向かって上方に延びる斜面を含む露光装置。 - 前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面は、前記第1部材に向かって上方に延びる斜面を含む請求項43記載の露光装置。
- 前記液浸空間が前記第1上面及び前記第2上面の一方から他方へ移動するように、前記第1部材及び前記第2部材が一緒に移動する請求項請求項41〜44のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部を有する第1可動部材を備え、
前記第1部材は、前記第1可動部材に保持される請求項41〜45のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第2部材は、前記第1可動部材に保持される請求項46に記載の露光装置。
- 前記第2部材は、前記第1部材の周囲の少なくとも一部に配置される請求項47に記載の露光装置。
- 前記第1部材は、開口を有し、
前記第2部材は、前記開口に配置される請求項47又は48に記載の露光装置。 - 前記第2部材は、計測部材を含む請求項47〜49のいずれか一項に記載の露光装置。
- 第2可動部材を備え、
前記第2部材は、前記第2可動部材に保持される請求項46に記載の露光装置。 - 前記第2可動部材は、基板の下面をリリース可能に保持する第2保持部を有する請求項51に記載の露光装置。
- 前記間隙に通じる空間部と、
前記空間部の流体を吸引する吸引口と、を備える請求項41〜52のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記間隙を介して前記空間部に流入した前記液浸空間の前記液体が前記吸引口から吸引される請求項53に記載の露光装置。
- 前記空間部に配置された多孔部材を備え、
前記空間部の液体が前記多孔部材の孔を介して回収される請求項53又は54に記載の露光装置。 - 前記第1部材は、前記基板、前記基板を保持するとともに移動可能な基板ステージ、計測ステージ、計測部材、カバー部材、ダミー基板、スケール部材、光センサのうちの少なくともいずれか一つを含む請求項41〜55のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記第2部材は、前記基板、前記基板を保持するとともに移動可能な基板ステージ、計測ステージ、計測部材、カバー部材、ダミー基板、スケール部材、光センサのうちの少なくともいずれか一つを含む請求項41〜56のいずれか一項記載の露光装置。
- 請求項1〜57のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板保持装置を移動しながら、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力で吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間において、前記第1空間部の流体を前記吸引口から前記第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引することと、を含む露光方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板保持装置の第1保持部に保持された基板との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、前記光学部材及び前記基板保持装置が配置される空間に空調システムの給気部から気体を供給して、前記空間の環境を調整することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記給気部からの気体の少なくとも一部が前記基板保持装置に供給されることを抑制する処理を実行することと、を含む露光方法。 - 前記第2期間は、前記第1保持部に基板が保持されていない期間を含み、
前記給気部からの気体の少なくとも一部が前記第1保持部に供給されることを抑制する請求項60に記載の露光方法。 - 前記抑制する処理は、前記給気部をシャッタ部材で閉じることを含む請求項60又は61に記載の露光方法。
- 前記抑制する処理は、前記第1保持部でダミー基板を保持することを含む請求項60〜62のいずれか一項に記載の露光方法。
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、前記基板の側面が対向し、前記基板の側面よりも前記液体に対する接触角が小さい第2面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記第1保持部に物体が保持された状態で、流体を前記吸引口から吸引することと、を含む露光方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、前記基板の側面が対向する第2面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記光学部材と前記第1面及び前記第1保持部に保持された物体の上面との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記第1空間部の流体を前記吸引口から吸引することと、を含む露光方法。 - 前記第2面と対向する前記物体の側面は、前記基板の側面よりも前記液体に対する接触角が小さい請求項65に記載の露光方法。
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面、及び前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面の少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記基板の上面と前記第1面との間隙を介して、前記間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面との間に流入した前記液浸空間の液体の少なくとも一部を、前記多孔部材の孔を介して回収することと、を含む露光方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、及び少なくとも一部が前記基板の側面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面の少なくとも一つとの間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記基板の上面と前記第1面との間隙を介して、前記間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、前記第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材の上面に面する第3面との間に流入した前記液浸空間の液体の少なくとも一部を、前記多孔部材の孔を介して回収することと、を含む露光方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び前記第1上面と間隙を介して配置され前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、前記射出面との間に前記液浸空間を形成することと、を含み、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する露光方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び前記第1上面と間隙を介して配置され前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、前記射出面との間に前記液浸空間を形成することと、を含み、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する露光方法。 - 請求項59〜70のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板保持装置を移動しながら、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から第1吸引力で吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間において、前記第1空間部の流体を前記吸引口から前記第1吸引力よりも大きい第2吸引力で吸引することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、基板保持装置の第1保持部に保持された基板との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、前記光学部材及び前記基板保持装置が配置される空間に空調システムの給気部から気体を供給して、前記空間の環境を調整することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記給気部からの気体の少なくとも一部が前記基板保持装置に供給されることを抑制する処理を実行することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、前記基板の側面が対向し、前記基板の側面よりも前記液体に対する接触角が小さい第2面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記第1保持部に物体が保持された状態で、流体を前記吸引口から吸引することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部、前記基板が配置可能な開口を規定し前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、前記基板の側面が対向する第2面、及び前記基板の上面と前記第1面との間隙に通じる第1空間部を有する基板保持装置の前記第1面と前記基板の上面との少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板の露光を実行することと、
前記基板の露光が実行される第1期間の少なくとも一部において、第1空間部の流体を吸引口から吸引することと、
前記基板の露光が実行されない第2期間の少なくとも一部において、前記光学部材と前記第1面及び前記第1保持部に保持された物体の上面との間に前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記第1空間部の流体を前記吸引口から吸引することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面、及び前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面の少なくとも一方との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記基板の上面と前記第1面との間隙を介して、前記間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、少なくとも一部が多孔部材の上面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって下方に傾斜する第2面との間に流入した前記液浸空間の液体の少なくとも一部を、前記多孔部材の孔を介して回収することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面、前記基板が配置可能な開口を規定し、前記基板が前記第1保持部に保持されている状態において前記基板の上面の周囲に配置される第1面、及び少なくとも一部が前記基板の側面に面し、前記開口の中心に対して外側に向かって上方に傾斜する第2面の少なくとも一つとの間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記基板の上面と前記第1面との間隙を介して、前記間隙に通じる第1空間部に配置された多孔部材の上面と、前記第1面の反対方向を向き、少なくとも一部が多孔部材の上面に面する第3面との間に流入した前記液浸空間の液体の少なくとも一部を、前記多孔部材の孔を介して回収することと、を実行させるプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び前記第1上面と間隙を介して配置され前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、前記射出面との間に前記液浸空間を形成することと、を実行させ、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって上方に傾斜するプログラム。 - コンピュータに、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、前記基板の下面をリリース可能に保持する第1保持部に保持された前記基板の上面との間に、前記液体で液浸空間が形成されている状態で、前記基板を露光することと、
前記射出面からの前記露光光が照射可能な照射位置に移動可能な第1部材の第1上面、及び前記第1上面と間隙を介して配置され前記第1部材と一緒に前記照射位置に移動可能な第2部材の第2上面の少なくとも一方と、前記射出面との間に前記液浸空間を形成することと、を実行させ、
前記第2部材と対向する前記第1部材の第1側面、及び前記第1部材と対向する前記第2部材の第2側面の少なくとも一方は、前記第1部材の中心に対して外側に向かって下方に傾斜するプログラム。 - 請求項72〜79のいずれか一項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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