JPWO2011111764A1 - 保存センサ基板,乾燥センサ基板およびそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

[課題]本発明は、センサ基板表面に固定化された生理活性物質の保存安定性を向上させた保存センサ基板を提供し、該基板を使用する前の、保存液の除去を容易にする乾燥センサ基板をさらに提供することを目的とする。[解決手段]生理活性物質がその表面に固定化されたセンサ基板と、糖類および非特異タンパク質を含み、該生理活性物質を被覆する保存液とを有することを特徴とする保存センサ基板。

Description

本発明は、乾燥しても、保存液に含まれる特定の成分によって生理活性物質が失活しない保存センサ基板,乾燥センサ基板およびそれらの製造方法に関する。
現在、臨床検査等で免疫反応など分子間相互作用を利用した測定が数多く行われているが、従来法では煩雑な操作や標識物質を必要とするため、測定物質の結合量変化を高感度に検出することのできるいくつかの技術が使用されている。
例えば、表面プラズモン共鳴〔SPR〕測定技術,表面プラズモン励起増強蛍光分光〔SPFS〕測定技術,水晶発振子マイクロバランス〔QCM〕測定技術,金のコロイド粒子から超微粒子までの機能化表面を使用した測定技術などが挙げられる。
SPR測定技術は、チップの金属膜に接する有機機能膜近傍の屈折率変化を反射光波長のピークシフトまたは一定波長における反射光量の変化を測定して求めることにより、表面近傍に起こる吸着および脱着を検知する測定技術である。
SPFS測定技術は、照射したレーザ光が金薄膜表面で全反射減衰〔ATR〕する条件において、金属薄膜表面に粗密波(表面プラズモン)を発生させることによって、照射したレーザ光が有するフォトン量を数十倍〜数百倍に増やし(表面プラズモンの電場増強効果)、これにより金薄膜近傍の蛍光色素を効率良く励起させることによって、極微量および/または極低濃度のアナライトを検出することができる測定技術である。
QCM測定技術は水晶発振子の金電極(デバイス)上の物質の吸脱着による発振子の振動数変化から、ngレベルで吸脱着質量を検出できる測定技術である。
また、金の超微粒子(nmレベル)表面を機能化させて、その上に生理活性物質を固定して、生理活性物質間の特異認識反応を行わせることによって、金微粒子の沈降、配列から生体関連物質の検出ができる。
これら測定技術においては、いずれの場合も、生理活性物質と検体物質との特異的な結合反応を測定することによって、生体分子間の相互作用を分析するため、生理活性物質を固定化する表面が重要となる。
生理活性物質は基板表面に、共有結合,リガンド結合,イオン結合,物理吸着,包括法などで固定されているが、基板表面上の生理活性物質は経過時間に伴って劣化し、特に生理活性物質がタンパク質である場合には失活し、特異的な結合反応が低下するという問題があった。
このような経時的な劣化は種々の要因が複合的に絡んで生じると考えられるが、乾燥状態にある場合に特に顕著に現れる。
よって、乾燥を防ぐため、基板表面の、親水性高分子から形成される親水性高分子層を介して固定した生理活性物質に対して、平均分子量が350より大きく500万より小さく、かつ水素結合を形成し得る残基を有する化合物(例えば、デキストランなど)を添加し、劣化を防ぐ試みがなされている(特許文献1)が、この方法では、保存液中の該化合物が生理活性物質の結合反応を阻害する問題があった。
特開2008−185494号公報
本発明は、センサ基板表面に固定化された生理活性物質の保存安定性を向上させた保存センサ基板を提供し、該基板を使用する前の、保存液の除去を容易にする乾燥センサ基板をさらに提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意検討した結果、生理活性物質の保存液として、低分子量の糖類とBSAなどの非特異タンパク質とを含むものを用いた際に、生理活性物質を固定化したセンサ基板の保存安定性が向上し、さらに基板使用前の保存液の除去が容易であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の保存センサ基板は、生理活性物質がその表面に固定化されたセンサ基板と、糖類および非特異タンパク質を含み、該生理活性物質を被覆する保存液とを有することを特徴とする。
上記センサ基板は、透明支持体と;該支持体の一方の表面に形成された金属薄膜と;該金属薄膜の、該支持体とは接していないもう一方の表面に形成された自己組織化単分子膜〔SAM〕と;該SAMの、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された上記生理活性物質とを含んでなるプラズモン励起センサであってもよく、該プラズモン励起センサは、さらに、該SAMの、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に形成された親水性高分子層を含み、該生理活性物質が、該親水性高分子層の、該SAMと接していないもう一方の表面に固定化されていることが好ましい。
上記生理活性物質は、捕捉対象物質と特異的に結合するタンパク質であってもよい。
上記糖類は、単糖,二糖,および3〜10個の単糖から構成されるオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類であることが好ましい。
上記糖類は、350未満の分子量を有することが好ましい。
上記糖類は、上記保存液に1〜20重量%含まれることが好ましい。
上記非特異タンパク質は、ウシ血清アルブミン〔BSA〕であることが好ましい。
上記非特異タンパク質は、上記保存液に1〜5重量%含まれることが好ましい。
上記保存液は、さらに、リン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕,トリス緩衝生理食塩水〔TBS〕またはHEPES緩衝生理食塩水〔HBS〕を含むことが好ましい。
本発明の保存センサ基板の製造方法は、少なくとも下記工程(i)を含むことを特徴とする;
工程(i):上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆する工程。
本発明の乾燥センサ基板は、上述した本発明の保存センサ基板を乾燥して得られることを特徴とする。
また、本発明の乾燥センサ基板の製造方法は、少なくとも下記工程(i)および(ii)を含むことを特徴とする;
工程(i):上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆することによって、本発明の保存センサ基板を得る工程,および
工程(ii):該保存センサ基板に含まれる溶媒を乾燥することによって除去し、乾燥センサ基板を得る工程。
本発明は、センサ基板表面に固定化された生理活性物質の保存安定性を向上させた保存センサ基板を提供することができる。
さらに、本発明は、保存液に含有される糖類が低分子量であることから、速やかに水性溶媒(例えば、測定前に流路に流す洗浄液など)に溶解し、生理活性物質から容易に取り除かれる乾燥センサ基板を提供することができる。
図1は、本発明で用いるプラズモン励起センサの一態様を模式的に表した断面図を示す。
次に、本発明の保存センサ基板,乾燥センサ基板およびこれらセンサ基板の製造方法などについて具体的に説明する。
<保存センサ基板>
本発明の保存センサ基板は、生理活性物質がその表面に固定化されたセンサ基板と、糖類および非特異タンパク質を含み、該生理活性物質を被覆する保存液とを有することを特徴とする。
本発明の保存センサ基板は、保存液などに含まれる溶媒(または液体成分)を乾燥させる工程前のものであり、液体成分が共存していても、乾燥状態の場合と同様に生理活性物質の保存安定性に優れている。
〔センサ基板〕
本発明で用いるセンサ基板は、その基板表面に生理活性物質が固定化されていればよく、バイオセンサとして様々な測定・検出に用いることができる。
本発明で用いるセンサ基板は、透明支持体と;該支持体の一方の表面に形成された金属薄膜と;該金属薄膜の、該支持体とは接していないもう一方の表面に形成された自己組織化単分子膜〔SAM〕と;該SAMの、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された生理活性物質とを含んでなるプラズモン励起センサであってもよい。
このようなプラズモン励起センサは、さらに、該SAMの、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に形成された親水性高分子層を含み、該生理活性物質が、該親水性高分子層の、該SAMと接していないもう一方の表面に固定化されていることが好ましい。
〔プラズモン励起センサ〕
図1に示すように、本発明で用いられるプラズモン励起センサ(5)は、その一方の表面に金属薄膜が形成された透明支持体(1)と;該支持体(1)の一方の表面に形成された自己組織化単分子膜〔SAM〕(2)と;該SAM(2)の一方の表面に固定化された生理活性物質(4)とを含むものである。
また、このようなプラズモン励起センサ(5)は、さらに、SAM(2)の一方の表面に形成された親水性高分子層(3)を含むものであり、生理活性物質(4)が、親水性高分子層(3)の、SAM(2)と接していないもう一方の表面に固定化されていてもよい。
(透明支持体)
本発明で用いられる「透明支持体」としては、石英製やガラス製であっても、ポリカーボネート〔PC〕,シクロオレフィンポリマー〔COP〕などのプラスチック製であってもよく、屈折率〔nd〕が好ましくは1.40〜2.20であり、厚さが好ましくは0.01〜10mm、より好ましくは0.5〜5mmであれば、大きさ(縦×横)は特に限定されない。
なお、ガラス製の透明支持体は、市販品として、ショット日本(株)製の「BK7」(屈折率〔nd〕1.52)および「LaSFN9」(屈折率〔nd〕1.85),(株)住田光学ガラス製の「K−PSFn3」(屈折率〔nd〕1.84),「K−LaSFn17」(屈折率〔nd〕1.88)および「K−LaSFn22」(屈折率〔nd〕1.90),(株)オハラ製の「S−LAL10」(屈折率〔nd〕1.72)などが光学的特性と洗浄性との観点から好ましい。
透明支持体は、その表面に金属薄膜を形成する前に、その表面を酸および/またはプラズマにより洗浄することが好ましい。
酸による洗浄処理としては、0.001〜1Nの塩酸中に、1〜3時間浸漬することが好ましい。
プラズマによる洗浄処理としては、例えば、プラズマドライクリーナー(ヤマト科学(株)製の「PDC200」)中に、0.1〜30分間浸漬させる方法が挙げられる。
(金属薄膜)
上記透明支持体の一方の表面に形成された「金属薄膜」としては、好ましくは、金、銀、アルミニウム、銅、および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、より好ましくは金からなることが望ましく、これら金属の合金であってもよい。このような金属種は、酸化に対して安定であり、かつ表面プラズモンによる電場増強が大きくなることから好適である。
なお、透明支持体としてガラス製平面基板を用いる場合に限り、ガラスと金属薄膜とをより強固に接着することができることから、あらかじめクロム、ニッケルクロム合金またはチタンの薄膜を形成することが好ましい。
透明支持体上に金属薄膜を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法(抵抗加熱蒸着法、電子線蒸着法等)、電解メッキ、無電解メッキ法などが挙げられる。薄膜形成条件の調整が容易なことから、スパッタリング法または蒸着法によりクロムの薄膜および/または金属薄膜を形成することが好ましい。
金属薄膜の厚さとしては、金:5〜500nm、銀:5〜500nm、アルミニウム:5〜500nm、銅:5〜500nm、白金:5〜500nm、およびそれらの合金:5〜500nmが好ましく、クロムの薄膜の厚さとしては、1〜20nmが好ましい。
電場増強効果の観点から、金:20〜70nm、銀:20〜70nm、アルミニウム:10〜50nm、銅:20〜70nm、白金:20〜70nm、およびそれらの合金:10〜70nmがより好ましく、クロムの薄膜の厚さとしては、1〜3nmがより好ましい。
金属薄膜の厚さが上記範囲内であると、表面プラズモンが発生し易いので好適である。また、このような厚さを有する金属薄膜であれば、大きさ(縦×横)は特に限定されない。
(SAM)
SAM〔Self−Assembled Monolayer;自己組織化単分子膜〕は、金属薄膜の透明支持体とは反対側の面に形成され、生理活性物質、好ましくは親水性高分子を金属薄膜に固定する際の土台としての役割を有する。
本発明において、このSAMが含む単分子としては、通常、炭素原子数4〜20程度のカルボキシアルカンチオール(例えば、(株)同仁化学研究所、シグマ アルドリッチ ジャパン(株)などから入手可能)、特に好ましくは10−カルボキシ−1−デカンチオールが用いられる。炭素原子数4〜20のカルボキシアルカンチオールは、それを用いて形成されたSAMの光学的な影響が少ない、すなわち透明性が高く、屈折率が低く、膜厚が薄いなどの性質を有していることから好適である。
SAMの形成方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体例として、金属薄膜がその表面に形成されたガラス製の透明支持体を、10−カルボキシ−1−デカンチオール((株)同仁化学研究所製)を含むエタノール溶液に浸漬する方法などが挙げられる。このように、10−カルボキシ−1−デカンチオールが有するチオール基が、金属と結合し固定化され、金薄膜の表面上で自己組織化し、SAMを形成する。
(親水性高分子層)
親水性高分子層は、SAMと生理活性物質との結合を介在するように設けることが好ましい。親水性高分子層を構成する親水性高分子は、多糖類としてカルボキシメチルデキストラン〔CMD〕等のデキストランが、合成樹脂としてポリアクリル酸が好ましい。これらの高分子は、非特異吸着低減に対する効果が高い官能基として、水酸基〔−OH〕およびカルボキシル基〔−COOH〕を有し、水素結合による水分子の内包により非特異タンパク質の吸着を防ぐことができるため好適である。
親水性高分子層をSAM表面に形成する方法としては、例えば、水溶性カルボジイミドである1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3エチルカルボジイミド〔EDC〕単独またはEDCとN−ヒドロキシこはく酸イミド〔NHS〕との併用によって、親水性高分子が有するカルボキシル基を活性化し、SAMが有するアミノ基と反応させる方法などが挙げられるが、本発明はこの方法に限定されず、公知の方法を適宜用いることができる。
(生理活性物質)
生理活性物質は、捕捉対象物質と特異的に結合するタンパク質であってもよく、例えば、抗原と特異的に結合する抗体のように、基質・補酵素に対する酵素,ホルモンに対するレセプタ,抗体に対するプロテインA・プロテインG,ビオチンに対するアビジン類,カルシウムに対するカルモジュリンなどが挙げられ、これらのうち、「捕捉対象物質と特異的に結合するタンパク質」としては抗体が好ましい。
生理活性物質を固定化する方法は、公知の方法、例えば、EDC単独またはEDCとNHSとの併用によって、SAMまたは親水性高分子が有するカルボキシル基を活性化し、アミノ基を有する生理活性物質を固定化する方法などが挙げられる。好ましい生理活性物質としてタンパク質を用いる場合、該タンパク質が失活しない方法であれば、本発明はこれらに限定されない。
〔保存液〕
本発明で用いる保存液は、糖類および非特異タンパク質を含むものであり、さらに、リン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕,トリス緩衝生理食塩水〔TBS〕またはHEPES緩衝生理食塩水〔HBS〕、ならびにアジ化ナトリウムを極微量含むことが好ましい。
(糖類)
糖類は、単糖,二糖,および3〜10個の単糖から構成されるオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類であることが好ましく、その分子量が350未満であることがより好ましい。
単糖としては、例えば、グルコース(Mw:180),フルクトース(Mw:180),リボース(Mw:150),キシロース(Mw:150),マンノース(Mw:180),ガラクトース(Mw:180),タロース(Mw:180)などが挙げられる。
二糖としては、例えば、スクロース,マルトース,ラクトース,セロビオース,トレハロースなどが挙げられる。これら二糖の分子量はいずれも約342である。
3〜10個の単糖から構成されるオリゴ糖としては、例えば、ラフィノース(Mw:504),パノース(Mw:504),メレジトース(Mw:504),ゲンチアノース(Mw:504),スタキオース(Mw:667)などが挙げられる。
また、糖類は、350未満の分子量〔Mw〕であることが好ましく、分子量〔Mw〕が350未満であると、洗浄液などの水溶性溶媒に溶解し易く、生理活性物質から容易に取り除くことができるため好適である。
糖類は、保存液に、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは5〜12重量%含まれる。糖類の含有量が上記範囲内であると、生理活性物質の保存安定性および洗浄の観点から好適である。
(非特異タンパク質)
非特異タンパク質とは、免疫染色等の際に非特異的吸着をブロッキングするために用いられるタンパク質を意味し、例えば、ウシ血清アルブミン〔BSA〕,カゼインなどが挙げられるが、これらに限定されない。
非特異タンパク質は、保存液に、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%含まれる。非特異タンパク質の含有量が上記範囲内であると、ブロッキングの観点から好適である。
(緩衝液)
保存液に含まれてもよい緩衝液として、リン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕,トリス緩衝生理食塩水〔TBS〕またはHEPES緩衝生理食塩水〔HBS〕を用いることができ、これらのうち、好ましくはPBSである。
(極微量成分)
保存液には、その他の成分を極微量成分として含んでいてもよい。例えば、アジ化ナトリウムを0.01〜0.1重量%程度含んでいてもよい。
<乾燥センサ基板>
本発明の乾燥センサ基板は、上述した本発明のセンサ基板を乾燥して得られることを特徴とする。ここで「乾燥」とは、凍結乾燥であっても自然乾燥であってもよい。
乾燥センサ基板の製造から使用までの間に、乾燥センサ基板として保管・輸送することが好適である。
一般に、タンパク質などの生理活性物質は、水溶液中で水分子が配位することで三次元構造を維持しているが、乾燥すると三次元構造を保持できず失活する。また、基板表面の親水性高分子中に担持されている場合には、乾燥することで生理活性物質同士が接近し凝集が発生する。本発明で用いる保存液に含有され乾燥後に残留する糖類・非特異タンパク質は、水分子に代って生理活性物質の三次元構造を保持することで失活を抑制するか、または生理活性物質を被覆して立体効果で凝集を抑制することができる。
<保存センサ基板・乾燥センサ基板の製造方法>
保存センサ基板は、少なくとも下記工程(i)を含むことを特徴とする本発明の製造方法に従って製造することができ、他方、乾燥センサ基板は、保存センサ基板の製造方法において、さらに下記工程(ii)を含むことを特徴とする。
工程(i):上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆することによって、本発明の保存センサ基板を得る工程。
工程(ii):該保存センサ基板に含まれる溶媒を乾燥することによって除去し、乾燥センサ基板を得る工程。
すなわち、本発明の乾燥センサ基板は、本発明の保存センサ基板を製造した後に、該保存センサ基板に対して上記工程(ii)を施すことによって製造することできる。
〔工程(i)〕
工程(i)とは、上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆することによって、本発明の保存センサ基板を得る工程である。
保存液を用いて、生理活性物質を被覆する方法として、センサ基板表面に保存液を満たしてもあるいは塗布してもよい。
センサ基板上で生理活性物質を隙間なくばらつきなく被覆できることから、基板上に保存液を満たす方法がより好ましい。
保存液の、センサ基板単位面積当りの使用量は、生理活性物質の固定化量や保存液に含有される糖類・非特異タンパク質の濃度に応じて適宜調整することができるが、例えば、0.5〜5μL/mm2が好ましい。
また、保存液として、糖類が溶解している保存液と非特異タンパク質が溶解している保存液とを別個に用意し、それぞれの被覆処理が連続していれば、一方を用いて生理活性物質を被覆した後に他方を用いてさらに該生理活性物質を被覆することもできる。
〔工程(ii)〕
工程(ii)とは、工程(i)で得られた保存センサ基板に含まれる溶媒を乾燥することによって除去し、乾燥センサ基板を得る工程である。
溶媒(または液体成分)は、乾燥によって除去するが、乾燥する方法としては、上述したように、凍結乾燥であっても自然乾燥であってもよく、本発明においては特に限定されない。
<使用方法>
本発明の乾燥センサ基板は、通常、測定前に予め洗浄液を流し、保存液に含有されている糖類・非特異タンパク質を取り除くが、低分子量の糖類は容易に試料溶液に溶解することから、直接試料溶液を流して用いることもできる。
次に、本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[実施例1]
(1)センサ基板の作製
工程(a):屈折率〔nd〕1.72,厚さ1mmのガラス製の透明支持体((株)オハラ製の「S−LAL 10」)をプラズマ洗浄し、該支持体の片面にクロム薄膜をスパッタリング法により形成した後、その表面にさらに金薄膜をスパッタリング法により形成した。クロム薄膜の厚さは1〜3nm,金薄膜の厚さは44〜52nmであった。
工程(b1):工程(a)で得られた支持体を、10−カルボキシ−1−デカンチオールを1mM含むエタノール溶液に24時間以上浸漬し、金薄膜の片面にSAMを形成した。支持体を該溶液から取り出し、エタノールおよびイソプロパノールで洗浄した後、エアガンで乾燥させた。
工程(d):該工程(b1)で得られた支持体表面に、N−ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕を25mg/mLと、水溶性カルボジイミド〔EDC〕を25mg/mLとを含むMES〔2-morpholinoethanesulfonic acid〕緩衝生理食塩水(pH5.0)を0.8mL滴下し、20分間反応させた後、抗αフェトプロテイン〔AFP〕モノクローナル抗体(1D5,2.5mg/mL;(株)日本医学臨床検査研究所製)を含むAcetate溶液(pH6.0)0.8mLを30分間反応させることで、SAM上に1次抗体を固相化した。
工程(e):次いで、50mMのTris(pH7.4)0.8mLを15分間反応させることで、未反応の活性化エステル基をブロッキングし、1重量%牛血清アルブミン〔BSA〕を含むTBS緩衝生理食塩水にて30分間反応させることで、非特異的吸着防止処理を行った。
(2)乾燥センサ基板の製造
(1)で得られたセンサ基板上に、保存液としてスクロース(SIGMA社)を3重量%およびBSAを1重量%含有するPBS 0.8mLを滴下し、1時間静置した後ピペットを用いて除去し、自然乾燥させた。
(3)4週間後抗体活性残存率の測定
(2)で得られた乾燥センサ基板を2枚製造し、その抗体の抗原結合活性を、一方は製造後直ちに、もう片方は密閉した容器に封入し40℃で4週間保存した後に、以下のようにして4週間後抗体活性残存率を測定した。
はじめに、Tween20を0.05重量%含むTBS 0.8mLで3回洗浄した。次いで、標的抗原として0.1ng/mLのAFPを含有する1%BSA/PBS溶液800μLを25分間接触させた。Tween20を0.05重量%含むTBS 0.8mLで3回洗浄した後、Alexa Fluor(登録商標)647を標識した2次抗体(1,000ng/mLとなるように調製した1%BSA/PBS溶液)を0.8mL添加し、20分間反応させた。
その後、Tween20を0.05重量%含むTBS 0.8mLで3回洗浄した。それぞれの乾燥センサ基板に、ガラス製の透明支持体の、金薄膜を形成していないもう一方の表面から、プリズム(シグマ光機(株)製)を経由してレーザ光(633nm,10μW)を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量をCCDイメージセンサから観察したときのシグナル値を計測し「アッセイ測定シグナル」とした。
なお、AFPが0ng/mL時のSPFS測定シグナルを「ブランクシグナル」とした。アッセイ測定シグナルとブランクシグナルとから、アッセイシグナルを以下の式で評価した。
アッセイシグナル=|(アッセイ測定シグナル)−(ブランクシグナル)|
得られた結果を表1に示す。
[実施例2]
(1)センサ基板の作製
工程(b2):実施例1(1)工程(a)で得られた支持体を、11−アミノ−1−ウンデカンチオールを1mM含むエタノール溶液に24時間以上浸漬し、金薄膜の片面にSAMを形成した。支持体を該溶液から取り出し、エタノールおよびイソプロパノールで洗浄した後、エアガンで乾燥させた。
工程(c):次いで、SAM上にCMDからなる親水性高分子層(以下「CMD層」ともいう。)を形成するために、1mg/mLのCMD−500−06I4(名糖産業(株)製:平均分子量50万,置換度0.51)を含む25mMのMES緩衝生理食塩水,10mMのNaCl溶液(pH6.0)に、最終濃度がそれぞれ0.5mMになるようにEDCおよびNHSを加え、攪拌後直ちにSAMが形成された支持体表面に滴下し、室温で1.5時間反応させた。その後、1NのNaOH水溶液0.8mLを添加し30分間反応させ、超純水0.8mLで3回洗浄することによって、CMD表面支持体を製造した。
工程(d):実施例1(1)の工程(d)において、同工程(b1)で得られた支持体の代わりに、実施例2(1)の工程(c)で得られたCMD表面支持体を用いた以外は同様にしてCMD層に1次抗体を固相化した。
工程(e):実施例1(1)の工程(e)と同様にして、非特異的吸着防止処理を行った。
(2)乾燥センサ基板の製造
実施例1において、実施例1(1)で得られたセンサ基板の代わりに、実施例2(1)で得られたセンサ基板を用いた以外は実施例1(2)と同様にして乾燥センサ基板を製造した。
(3)4週間後抗体活性残存率の測定
実施例1において、実施例1(2)で得られた乾燥センサ基板の代わりに、実施例2(2)で得られた乾燥センサ基板を用いた以外は実施例1(3)と同様にして、乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、保存液に含まれるスクロースの濃度を3重量%から10重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例2において、保存液に含まれるスクロースの濃度を3重量%から10重量%に変更した以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、保存液に含まれるスクロースの濃度を3重量%から20重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例2において、保存液に含まれるスクロースの濃度を3重量%から20重量%に変更した以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例1において、保存液に含まれる3重量%のスクロースの代わりに10重量%のトレハロースを用いた以外は、実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例2において、保存液に含まれる3重量%のスクロースの代わりに10重量%のトレハロースを用いた以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1の(2)乾燥センサ基板の製造において、センサ基板を保存液で被覆しなかった以外は実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2の(2)乾燥センサ基板の製造において、センサ基板を保存液で被覆しなかった以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、保存液に含まれる3重量%のスクロースの代わりに10重量%のCMD(分子量4万)を用いた以外は、実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。乾燥センサ基板の製造直後からアッセイ測定シグナルはブランクシグナルとほぼ同じでアッセイシグナルは得られなかった。そのため4週間後抗体活性残存率は得られず、その結果を表1中に(−)で表す。
[比較例4]
実施例2において、保存液に含まれる3重量%のスクロースの代わりに10重量%のCMD(分子量4万)を用いた以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。比較例3と同様にアッセイシグナルは得られなかった。4週間後抗体活性残存率の結果を、表1中に(−)で表す。
[比較例5]
実施例3において、BSAを含まない保存液を用いた以外は、実施例3と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例4において、BSAを含まない保存液を用いた以外は、実施例4と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例7]
実施例1において、スクロースを含まない保存液を用いた以外は、実施例1と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
[比較例8]
実施例2において、スクロースを含まない保存液を用いた以外は、実施例2と同様にして乾燥センサ基板の製造直後および4週間後のアッセイ測定シグナルを計測した。4週間後抗体活性残存率の結果を表1に示す。
表1に示すように、スクロースまたはトレハロースとBSAとをともに含有する保存液を被覆する実施例1〜8において、乾燥センサ基板製造直後と、乾燥センサ基板製造して40℃で4週間保存した後との抗体活性は同等、すなわち残存率が100%であった。
実施例1〜8において、BSAを用いる際にその含有量を1重量%に固定した態様のみを示したが、BSAの含有量を3重量%や5重量%に変更した場合も、表1に示した4週間抗体活性残存率は同様に100%であった。
一方で、保存液で被覆しなかった比較例1,2では、4週間後には抗体活性が10%以下に低下していた。また、分子量4万のCMDを10重量%およびBSAを1重量%含有する保存液で被覆した比較例3,4は、センサ基板製造直後に抗体活性が低下してしまっていた。さらに、実施例1,2で用いた保存液においてBSAまたはスクロースを含まない保存液をそれぞれ用いた比較例5〜8では、比較例1,2と同様に、4週間後には抗体活性が10%以下に低下していた。
本発明のセンサ基板を乾燥することによって得られた本発明の乾燥センサ基板は、保存安定性に優れていることから、製品化することが容易となる。
1・・・・・・その一方の表面に金属薄膜が形成された透明支持体
2・・・・・・自己組織化単分子膜〔SAM〕
3・・・・・・親水性高分子層
4・・・・・・生理活性物質
5・・・・・・プラズモン励起センサ

Claims (13)

  1. 生理活性物質がその表面に固定化されたセンサ基板と、
    糖類および非特異タンパク質を含み、該生理活性物質を被覆する保存液とを有すること
    を特徴とする保存センサ基板。
  2. 上記センサ基板が、
    透明支持体と;
    該支持体の一方の表面に形成された金属薄膜と;
    該金属薄膜の、該支持体とは接していないもう一方の表面に形成された自己組織化単分子膜〔SAM〕と;
    該SAMの、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された上記生理活性物質と
    を含んでなるプラズモン励起センサである請求項1に記載の保存センサ基板。
  3. 上記プラズモン励起センサが、さらに、上記SAMの、上記金属薄膜とは接していないもう一方の表面に形成された親水性高分子層を含み、上記生理活性物質が、該親水性高分子層の、該SAMと接していないもう一方の表面に固定化されている請求項1または2に記載の保存センサ基板。
  4. 上記生理活性物質が、捕捉対象物質と特異的に結合するタンパク質である請求項1〜3のいずれかに記載の保存センサ基板。
  5. 上記糖類が、単糖,二糖,および3〜10個の単糖から構成されるオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類である請求項1〜4のいずれかに記載の保存センサ基板。
  6. 上記糖類が、350未満の分子量を有する請求項1〜4のいずれかに記載の保存センサ基板。
  7. 上記糖類が、上記保存液に1〜20重量%含まれる請求項1〜6のいずれかに記載の保存センサ基板。
  8. 上記非特異タンパク質が、ウシ血清アルブミン〔BSA〕である請求項1〜7のいずれかに記載の保存センサ基板。
  9. 上記非特異タンパク質が、上記保存液に1〜5重量%含まれる請求項1〜8のいずれかに記載の保存センサ基板。
  10. 上記保存液が、さらに、リン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕,トリス緩衝生理食塩水〔TBS〕またはHEPES緩衝生理食塩水〔HBS〕を含む請求項1〜9のいずれかに記載の保存センサ基板。
  11. 少なくとも下記工程(i)を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の保存センサ基板の製造方法;
    工程(i):上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆する工程。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の保存センサ基板を乾燥して得られることを特徴とする乾燥センサ基板。
  13. 少なくとも下記工程(i)および(ii)を含むことを特徴とする請求項12に記載の乾燥センサ基板の製造方法;
    工程(i):上記センサ基板に固定化されている上記生理活性物質に、上記保存液を被覆することによって、請求項1〜10のいずれかに記載の保存センサ基板を得る工程,および
    工程(ii):該保存センサ基板に含まれる溶媒を乾燥することによって除去し、乾燥センサ基板を得る工程。
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