JPWO2009142223A1 - スパッタリング用ターゲット、薄膜の製造法及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

LaB6薄膜をマグネトロンスパッタリングで成膜するに際し、得られるLaB6薄膜の広域ドメイン方向の単結晶性を改善する。ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有するスパッタリング用ターゲットを用いる。

Description

本発明は、微量の炭素原子を含有したホウ素化ランタン化合物の焼結体からなるターゲット、結晶性薄膜の製造法、電子源及び表示装置に関する。
特許文献1,2及び3に記載されているとおり、二次電子発生膜として、LaB6などのホウ素化ランタン化合物の薄膜が知られている。また、特許文献1,2及び3に記載されているとおり、スパッタリング法を用いてホウ素化ランタン化合物の結晶性薄膜を成膜することも知られている。さらに、特許文献4に記載されているとおり、上記スパッタリング法で用いるターゲットとして、LaB6などのホウ素化ランタン化合物の焼結体を用いることも知られている。
特開平1−286228号公報 特開平3−232959号公報 特開平3−101033号公報 特開平6−248446号公報
しかしながら、従来のターゲットを用いたスパッタリング装置、スパッタリング方法で成膜したホウ素化ランタン化合物薄膜を二次電子源膜に適用した際、二次電子源膜としての電子発生効率は、十分なものではなかった。
特に、LaB6などのホウ素化ランタン化合物からなる薄膜をFED(Field Emission Display)やSED(Surface−Conduction Electron−emitter Display)に用いた場合には、表示装置として十分な輝度が得られていないのが現状であった。
上記問題点は、本発明者の研究によれば、ホウ素化ランタン化合物からなる薄膜の結晶成長が十分になされない点に起因する。特に、10nm以下のような極めて薄い膜厚の場合においては、広域ドメイン方向の単結晶性が十分でなく、結晶粒界により、広域ドメインが形成されないでいた。
また、本発明者の研究によれば、広域ドメイン方向の単結晶性が改善することにより、二次電子発生効率を大幅に改善させることができ、特に、FEDやSEDのような電子発生装置では輝度の改善を導くことができることを見出した。輝度の改善は、FEDやSEDのアノード電圧の低減を導き、同時に、使用しえる蛍光体の使用可能範囲又はその選択範囲の拡大に繋がる。
本発明の目的は、LaB6などのホウ素化ランタン化合物の薄膜の成膜に当り、広域ドメイン方向の単結晶性を改善しうる製造装置及びその製造法を提供することにある。
本発明の別の目的は、改善された輝度を生じる電子源表示装置を提供することにある。
本発明は、第一に、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する焼結体(以下、「B−La−C焼結体」という)であることを特徴とするスパッタリング用ターゲットを提供するものである。
本発明は、第二に、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有するスパッタリング用ターゲットを用いたスパッタリング法により、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を成膜する工程を有することを特徴とする薄膜の製造法を提供するものである。
本発明は、第三に、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有するスパッタリング用ターゲットを用いた、炭素源ガス存在下でのスパッタリング法により、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を成膜する工程を有することを特徴とする薄膜の製造法を提供するものである。
本発明は、第四に、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を有する電子源である。
本発明は、第五に、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を有する電子源を備えた表示装置である。
本発明によれば、LaB6などのホウ素化ランタン化合物の結晶性薄膜に炭素原子を含有させることができ、これにより当該結晶性薄膜による二次電子発生効率が改善される。また、本発明によれば、FEDやSED表示装置の輝度が改善される。
本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第1の例を示す模式図である。 本発明の電子発生装置の概略断面図である。 微量炭素を含有したLaB6薄膜の拡大断面図で、(a)は本発明の微量炭素を含有したLaB6薄膜、(b)は本発明外のLaB6薄膜である。 本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第2の例を示す模式図である。 本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第3の例を示す模式図である。
図1は、本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第1の例を示す模式図である。1は第一容器、2は第一容器1と真空接続された第二容器(アニールユニット)、3は基板仕込室、4は取り出し室、5はゲートバルブ、11はスパッタリング用ターゲット、12は基板、13は基板12を保持するための基板ホルダー(第一基板ホルダー)、14はスパッタガス導入系、15は基板ホルダー(第二基板ホルダー)、16は加熱機構、17はプラズマ電極、18はプラズマソース用ガス導入系、19はスパッタリング用高周波電源系、101はターゲット11を取り付け可能なカソード、102は磁場発生装置、103は磁場領域、191はブロッキングコンデンサ、192は整合回路、193は高周波電源、194はスパッタ用バイアス電源、20は(アニール用)基板バイアス電源(第三直流電源)、21は基板バイアス電源(第二直流電源)、22はプラズマソース用高周波電源系、221はブロッキングコンデンサ、222は整合回路、223は高周波電源、23は高周波電源193からの低周波成分をカットし、高周波成分電力とする低周波カットフィルター(フィルター)である。24は、直流電源21及び194からの直流電力中に含まれる高周波成分(例えば1KHz以上、特に、1MHzのような高周波成分)をカットする高周波カットフィルターである。
本発明においては、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有するターゲット11、又は、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有するターゲット11が用いられる。以下、前者をB−La−Cターゲット11、後者をB−Laターゲット11といい、この両者を含める時には単にターゲット11という。
B−La−Cターゲット11としては、B−La−C焼結体を用いることができる。このB−La−C焼結体の製造方法については後述する。また、B−Laターゲット11としては、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する焼結体(B−La焼結体)を用いることができる。このB−La焼結体は、例えばLaB6の焼結体として、公知の方法で製造することができる。
第一容器1内のホルダー13上に基板12を置いて、基板12をカソード101に対向させ、容器内の真空排気及び加熱(後のスパッタリング時の温度まで昇温する)を施す。
加熱は、加熱機構16によって実施される。次いで、スパッタリングガス導入系14よりプラズマソースガス(ヘリウムガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス)を導入して所定の圧力(0.01Pa〜50Pa、好ましくは、0.1Pa〜10Pa)とした後、スパッタ電源19を用いて成膜を開始する。
次いで、高周波電源193から高周波電力(周波数は0.1MHz〜10GHz、好ましくは、1MHz〜5GHzであり、投入電力は100ワット〜3000ワット、好ましくは、200ワット〜2000ワットである)を印加することによって、プラズマを生成するとともに、第一直流電源194にて直流電力(電圧)を所定の電圧(−50ボルト〜−1000ボルト、好ましくは、−10ボルト〜−500ボルト)とし、スパッタ成膜を行う。基板12側には第二直流電源21により、直流電力(電圧)を所定の電圧(0ボルト〜−500ボルト、好ましくは−10ボルト〜−100ボルト)で基板ホルダー13に印加する。第一直流電源194からの直流電力(第一直流電力)は、高周波電源193からの高周波電力印加前から投入しても良く、該高周波電力印加と同時に投入してもよく、該高周波電力印加終了後も引き続き投入されていても良い。
上記第二直流電源21及び/又はスパッタリング用高周波電源19からの直流電力及び/又は高周波電力のカソード101への投入位置は、カソード101の中心点に対して対称に、複数点とすることが好ましい。例えば、カソード101の中心点に対して対称な位置を複数の直流電力及び/又は高周波電力の投入位置とすることができる。
永久磁石や電磁石で形成した磁場発生装置102は、カソード101の背後に位置して配置され、ターゲット11の表面を磁場103に曝すことができる。また、磁場103は、基板12の表面までには、到達していないことが望ましいが、炭素を微量含有したホウ素化ランタン化合物膜の広域単結晶ドメインを狭めない程度であれば、磁場103が基板12の表面に到達していても良い。
本発明で用いた第一直流電源194側に設けた高周波カットフィルタ24は、別の効果として、第一直流電源194を保護することができる。
磁場発生手段102のS極とN極とは、カソード103平面に対し、垂直方向において、互いに逆極性として配置することができる。この時は、隣合う磁石は、カソード103平面に対し、水平方向において、互いに逆極性とする。また、磁場発生手段102のS極とN極とは、カソード103平面に対し、水平方向において、互いに逆極性として配置することも可能である。この時も、隣合う磁石は、カソード103平面に対し、水平方向において、互いに逆極性とする。
本発明の好ましい態様においては、磁場発生手段102は、カソード101又はターゲット11の表面に対し、水平方向において、揺動運動可能である。
本発明で用いたフィルター23は、高周波電源193からの低周波成分(0.01MHz以下、特に0.001MHz以下の周波数成分)をカットすることができる。
さらに、本発明は、基板12側の第二直流電源21からの直流電力(電圧)の基板ホルダー13への印加によって、単結晶ドメインの平均面積を広くすることができる。この第二直流電力(電圧)は、時間平均で直流成分(グランドに対する直流成分)を持つパルス波形電力であっても良い。
さらに、本発明は、アニールプロセスを加えることで、単結晶ドメインの平均面積の拡張を図ることができる。
上述のマグネトロンスパッタリング法による成膜終了後、ゲートバルブ5を介して、真空を破ることなく、基板12を第二容器2内に搬送し、基板12を第二容器2内のホルダー15上に置き、加熱機構16によりアニール(200℃〜800℃、好ましくは、300℃〜500℃)を開始する。アニール期間中の基板12にはプラズマソース用ガス導入系18よりプラズマソースガス(ヘリウムガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、水素ガス、窒素ガス等)プラズマを照射すると共に、第三直流電源20により所定の電圧(−10ボルト〜−1000ボルト、好ましくは−100ボルト〜−500ボルト)を印加しても良い。アニール終了後に第二容器2内を大気圧に戻し、基板12を取り出す。
さらに、プラズマソース用電源系22は、ブロッキングコンデンサ221、整合回路222及び高周波電源223を備え、高周波電源223から高周波電力(周波数は0.1MHz〜10GHz、好ましくは、1MHz〜5GHzであり、投入電力は100ワット〜3000ワット、好ましくは、200ワット〜2000ワットである)を印加することができる。
基板ホルダー15は、加熱機構16により所定の温度となるように加熱されており、基板ホルダー15の上に置かれた基板12にはアニール処理が施される。ここで加熱機構16の設定温度とアニール処理時間は、要求される膜特性に応じ、最適な値に調整されている。この時、基板12にてイオンや電子、ラジカル(活性種)等の粒子線照射を行うことにより、アニール効果をより高めることが可能である。イオンや電子、ラジカル(活性種)等の粒子線照射は、上記基板12の加熱中、加熱後、又は加熱前に行うことができる。
本実施例では、平行平板型の高周波放電電極17(プラズマ電極17)を利用したプラズマ源の例を示したが、バケット型イオン源やECR(エレクトロン・サイクロトロン)イオン源、電子ビーム照射装置等を用いることもできる。またこの際、基板12を載置した基板ホルダー15は、フローティング電位としても良いが、入射粒子のエネルギーを一定レベルのものとするため、第三直流電源21からの所定のバイアス電圧を印加することも有効である。
アニール処理の完了した基板12は、図示しない搬送室と搬送機構、仕込及び取り出し室を介して大気中に取り出さられる。本装置では微量炭素を含有したLaB6などのホウ素化ランタン化合物の薄膜を成膜した後、その基板12を大気に取り出さすにアニール処理などを行うため、薄膜の表面が大気中の成分で汚染されることが無く、良好な結晶構造を持ったホウ素化ランタン化合物の薄膜を得ることが可能である。
本発明のB−La−Cターゲット11として用いるB−La−C焼結体は、以下の方法を用いて製造することができる。
例えば、ホウ素化ランタン(LaB6)の原料粉を、粉砕機またはボールミルを用いて所定時間粉砕することにより、平均粒径0.1〜100μmの範囲の粉体を作製する。さらに、全重量に対するカーボン重量比が0.0001〜0.1となるように、活性炭などの炭素粉体と上記ホウ素化ランタン(LaB6)粉体とをボールミルにて混合し、炭素を含有させたホウ素化ランタン(LaB6)粉体を得ることができる。上記炭素粉体としては、例えば炭化珪素(SiC)粉体などの炭化物粉体を用いることもできる。
次いで、ホットプレス機を用いて上記炭素を含有させたホウ素化ランタン(LaB6)粉体を成形及び焼成し、焼結体を得ることができる。ここでは、ホットプレス機の条件は、下記の通りである。
圧力:10kg/cm2〜500kg/cm2、好ましくは100kg/cm2〜300kg/cm2
温度:1000℃〜3000℃、好ましくは、1500℃〜2500℃
時間:0.5時間〜5時間、好ましくは1時間〜3時間
また、冷間静水圧プレスを用いて加圧及び成形し、その後、熱間静水圧プレスを用いて焼結しても、同様の焼結体を得ることができる。
上記の焼結体を所定の形状に加工した後、ボンディングにより銅板に接合し、仕上加工を行って製品(La−B−Cタ−ゲット11)とすることができる。
また、B−LAターゲット11を用いる場合、炭素源ガスとして、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチレンなどの炭化水素ガスを前記プラズマソースガスと混合してスパッタリングチャンバ内に導入し、炭素源ガス存在下でのスパッタリング法により、微量炭素原子を含有したホウ素化ランタン結晶性薄膜を得ることができる。この際、炭素源ガスの流量は、プラズマソースガスの流量に対し、1/10〜1/10000の流量に設定することが好ましい。
本発明で用いる微量炭素を含有するホウ素化ランタン化合物の薄膜には、他の成分、例えば、Ba金属などを含有させることもできる。
図2において、208は、円錐形状の突起209を形成したモリブデン膜(カソード電極)202と、該モリブデン膜の突起209を覆ったLaB6膜203を形成した電子源基板である。210は、ガラス基板207と、その上の蛍光体膜206と、薄膜アルミニウム膜からなるアノード電極204とからなる蛍光体基板である。これら電子源基板208と蛍光体基板210との空間204は、真空空間である。カソード電極202とアノード電極205との間に100ボルト〜3000ボルトの直流電圧を印加することによって、微量炭素を含有したLaB6膜203で覆われたモリブデン膜202の突起209の先端部からアノード電極205に向けて電子ビームが照射され、電子ビームがアノード電極205を透過し、そこで蛍光体膜に衝突し、蛍光を発生することができる。
図3は、図2の微量炭素を含有したLaB6膜203で覆われた突起209の拡大断面図である。図3(a)の突起209は、本発明により形成した微量炭素を含有したLaB6膜203で覆われており、該膜中に結晶粒界301によって囲まれた単結晶の広域ドメイン302が形成されている。この単結晶の広域ドメイン302の面積は、平均で、1μm2〜1mm2、好ましくは、5μm2〜500μm2の範囲である。
図3(b)の突起209は、微量炭素を含有させることなく作成したLaB6303で覆われていて、やはり、単結晶の広域ドメイン302が形成される。
本発明の微量炭素を含有したLaB6膜203は、本発明外の微量炭素を含有させることなく作成したLaB6膜303の単結晶ドメインと比較し、広域ドメイン302の面積の点で、図示したとおり、改善が見られた。
また、図2の電子源基板として使用した際には、本発明の微量炭素を含有したLaB6膜203は、本発明外の微量炭素を含有させることなく作成したLaB6膜303と比較し、高輝度であった。
図4に図示する装置は、本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第2の例を示す模式図である。図4の例は、縦型のインライン式スパッタリング装置の例であり、装置を上面より見た断面図である。図1と同一符号は、同一部材を示す。
2枚の基板12は、2つの基板ホルダー42に夫々固定され、基板ホルダー42と共に大気側より、ゲートバルブ51を介して仕込室3に搬送され、その後の処理が行われる。
仕込室3にトレイ(図示せず)が搬送されるとゲートバルブ51が閉じ、図示しない排気系により内部が真空排気される。所定の圧力以下まで排気されると、第一容器1との間のゲートバルブ52が開き、トレイは第一容器1内に搬送された後、再びゲートバルブ52が閉じられる。その後は、第1の実施例に示したのと同様の手順で微量炭素を含有したLaB6薄膜を形成した後、第1の実施例に示したのと同様の手順でスパッタガスの排気を行う。所定の圧力まで排気された後、第二容器2との間のゲートバルブ53を開け、トレイを第二容器2に搬送する。第二容器2内には所定の温度に保たれた加熱機構16が配置されており、基板12を基板ホルダー15ごとアニール処理することができる。この時、図1に図示した実施例と同様、電子やイオン、ラジカル等を用いても良い。アニールが完了した後、内部を真空排気した後に取り出し室4との間のゲートバルブ54を開け、トレイを取り出し室4に搬送し、基板12を基板ホルダー43に固定する。再びゲートバルブ54が閉じられる。取り出し室4には、アニール後の基板温度を下げる冷却パネル44が配置されており、所定の温度まで下降した後、取り出し室4の内部をリークガス(ヘリウムガス、窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス等)により大気圧に戻し、ゲートバルブ55を空けてトレイを大気側に取り出す。
この例ではトレイは、第一容器1及び第二容器2内において、停止した状態で処理が行われたが、トレイを移動しながらこれらの処理を行っても良い。この場合、装置全体の処理速度の高速化とバランスを取る目的で、第一容器1及び第二容器2を適宜追加しても良い。
また、ここではマグネトロンスパッタリングの方法として、高周波電力と直流電力の両方を同時に使用する方法を示したが、要求される膜質によっては、高周波無印加の第一直流電源194によるマグネトロンスパッタリングを行っても良い。この場合には高周波電源193と整合回路192が不要となり、装置コストの低減が可能となる利点がある。
図5は、本発明の薄膜の製造法に用いるマグネトロンスパッタリング装置の第3の例を示す模式図である。本例の装置は、図1の装置に、さらに、基板用高周波電源系505が装着されている。基板用高周波電源系505は、基板ホルダー13を介して基板12に高周波電力を印加するために用いられる。
本例におけるスパッタリング用高周波電源系19は、図1の装置と同様に、ブロッキングコンデンサ191、整合回路192及び高周波電源(第一高周波電源)193を備えている。また、スパッタリング用高周波電源系19に、高周波電源193からの低周波成分をカットするフィルター(第一フィルター)23が接続されている。
本例で追加されている基板用高周波電源系505は、ブロッキングコンデンサ502、整合回路503及び高周波電源(第二高周波電源)504を備えている。また、基板用高周波電源系505に、高周波電源504からの低周波成分をカットするフィルター(第二フィルター)501が接続されている。
基板用高周波電源系505は、高周波電源504から高周波電力(周波数は0.1MHz〜10GHz、好ましくは、1MHz〜5GHzであり、投入電力は100ワット〜3000ワット、好ましくは、200ワット〜2000ワットである)を出力し、ブロッキングコンデンサ502、整合回路503及び高周波電源504からの低周波成分をカットするためのフィルター501を介して、高周波電力を基板12に印加することができる。この際、フィルター501の使用を省略することもできる。
図5に図示した装置を用いて作成した電子発生装置は、前記実施例1によって達成した蛍光体輝度を遥かに超えた輝度を達成し得た。
また、本発明では、マグネトロンスパッタリングに使用する磁石ユニットは、一般的に使用されている永久磁石を用いることができる。
また、上記トレイの移動を停止した上でのマグネトロンスパッタリングを行う場合には、基板12よりやや大きな面積のターゲットを用意し、複数の磁石ユニットを適当な間隔を開けてターゲットの裏面に配置し、これをターゲット面と平行な方向に並進運動させることにより、良好な膜厚均一性と高いターゲット利用率を得ることが出来る。またトレイを移動しながらスパッタリングを行う場合には、基板の移動方向に関しては、基板長さと比べ短い幅のターゲットと磁石ユニットを使用することができる。
以上、添付図面を参照して本願の好ましい実施形態、実施例を説明したが、本発明はかかる実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される
技術的範囲のおいて種々の形態に変更可能である。
1 第一容器
2 第二容器
3 基板仕込室
4 取り出し室
5、51、52、53、54、55 ゲートバルブ
11 ターゲット
12 基板
13、15、42、43 基板ホルダー
14 スパッタガス導入系
16 加熱機構
17 プラズマ電極
18 プラズマソース用ガス導入系
19 スパッタリング用高周波電源系
191、221、502 ブロッキングコンデンサ
192、222、503 整合回路
193、223、504 高周波電源
194 スパッタリング用直流電源(第一直流バイアス電源)
20 (アニール用)基板バイアス電源(第三直流電源)
21 基板バイアス電源(第二直流電源)
22 プラズマソース用高周波電源系
23、501 高周波電源193からの低周波成分をカットする低周波カットフィル
ター
24 高周波カットフィルター
101 カソード
102 磁場発生装置
103 磁場領域
201、207 ガラス基板
202 カソード電極
203 微量炭素を含有したLaB6薄膜
204 真空空間
205 アノード電極
206 蛍光体膜
208 電子源基板
209 突起
210 蛍光体基板
211 直流電源
301 単結晶間の結晶粒界
302 単結晶ドメイン
303 本発明外のLaB6薄膜
505 基板用高周波電源系

Claims (5)

  1. ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する焼結体であることを特徴とするスパッタリング用ターゲット。
  2. ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有するスパッタリング用ターゲットを用いたスパッタリング法により、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を成膜する工程を有することを特徴とする薄膜の製造法。
  3. ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有するスパッタリング用ターゲットを用いた、炭素源ガス存在下でのスパッタリング法により、ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を成膜する工程を有することを特徴とする薄膜の製造法。
  4. ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を有することを特徴とする電子源。
  5. ホウ素原子(B)、ランタン原子(La)及び炭素原子(C)を含有する結晶性薄膜を有する電子源を備えたことを特徴とする表示装置。
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