JPWO2009041196A1 - 非可逆回路素子 - Google Patents

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Abstract

ヨークが小型で簡単な構造からなり、十分な貼着強度を有するとともに動作特性を良好にできる非可逆回路素子を得る。平板状ヨーク(10A)と、永久磁石(41)と、該永久磁石(41)により直流磁界が印加されるフェライト(32)と、該フェライト(32)に配置された第1中心電極及び第2中心電極とを備えた非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)。フェライト・磁石組立体(30)の上面には接着剤層を介して平板状ヨーク(10A)が配置されている。このヨーク(10A)の裏面には四角形の凸部(11)が格子状に形成され、貼着強度を高めるとともに、第2中心電極から発生する高周波磁界を流れやすくしている。

Description

本発明は、非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
この種の非可逆回路素子では、中心電極が形成されたフェライトとそれに直流磁界を印加する永久磁石の組立体を外部磁界から保護するため、該組立体の周囲を環状のヨークによって囲ったり(特許文献1参照)、箱形状のヨークによって囲っていた(特許文献2参照)。
しかしながら、従来の非可逆回路素子では、磁気シールド部品として軟鉄などを環状に加工したヨークや箱形状のヨークを用いたため、加工や組立てに手間がかかり、コスト高になっていた。また、フェライトや永久磁石の周囲にヨークが存在することから、非可逆回路素子自体の外形が大型化し、あるいは、大型化を避けるとフェライトや永久磁石が小型化するために電気特性が劣化するという問題点を生じていた。フェライトが小型化すると中心電極も小さくなり、インダクタンス値やQ値が小さくなることによる。
そこで、本発明者は、従来のヨークに代えて、平板状ヨークを用いることを検討した。平板状ヨークはフェライト・磁石組立体の上面に接着剤層を介して貼着することになるが、単なる平板状では接着強度が必ずしも十分ではなく、また、フェライトに生じる高周波磁界をフェライト近傍に閉じこめて良好な動作特性を得ることも困難である。
国際公開第2006/011383号パンフレット 特開2002−198707号公報
そこで、本発明の目的は、ヨークが小型で簡単な構造からなり、十分な貼着強度を有するとともに動作特性を良好にできる非可逆回路素子を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の一形態である非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトに互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された導体膜からなる第1中心電極及び第2中心電極と、
平板状ヨークと、
を備え、
前記フェライトと前記永久磁石は、前記第1及び第2中心電極が配置された面と平行に両側から永久磁石によって挟着されたフェライト・磁石組立体を構成し、
前記平板状ヨークは前記フェライト・磁石組立体の上面に接着剤層を介して貼着されており、該貼着面には貼着強度を高めるとともに前記第2中心電極から発生する高周波磁界を流れやすくする凹凸部が形成されていること、
を特徴とする。
前記非可逆回路素子においては、フェライト・磁石組立体の直上に接着剤層を介して平板状ヨークが配置されており、該平板状ヨークは簡単な構成からなり、従来の軟鉄製のヨークと比較すると、製作・取扱いが容易である。また、平板状ヨークの貼着面には凹凸部が形成されており、該凹凸部は接着剤層と馴染むことで貼着強度が高くなり、かつ、第2中心電極から発生する高周波磁界が平板状ヨークの表皮部分あるいは接着剤層部分に流れやすくする作用を有し、高周波帯域での動作特性が向上する。
本発明によれば、フェライト・磁石組立体の直上に接着剤層を介して平板状ヨークを配置したため、ヨークの構造が簡略化される。しかも、平板状ヨークの貼着面には凹凸部が形成されているため、十分な貼着強度を有するとともに高周波帯域での動作特性が良好になる。
本発明に係る非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)の一実施例を示す分解斜視図である。 中心電極付きフェライトを示す斜視図である。 前記フェライトを示す斜視図である。 フェライト・磁石組立体を示す分解斜視図である。 組み立てられた回路基板、フェライト・磁石組立体、ヨークを示す断面図である。 2ポート型アイソレータの第1回路例を示す等価回路図である。 2ポート型アイソレータの第2回路例を示す等価回路図である。 第1例である平板状ヨークを示し、(A),(B)はそれぞれ裏面図である。 フェライト・磁石組立体、ヨーク、接着剤層の拡大断面図である。 高周波磁界の流れを示す説明図である。 第2例である平板状ヨークを示し、(A),(B)はそれぞれ裏面図である。 第3例である平板状ヨークを示す裏面図である。
符号の説明
10(10A,10B,10C)…平板状ヨーク
15…接着剤層
20…回路基板
30…フェライト・磁石組立体
32…フェライト
35…第1中心電極
36…第2中心電極
41…永久磁石
P1…入力ポート
P2…出力ポート
P3…グランドポート
以下、本発明に係る非可逆回路素子の実施例について添付図面を参照して説明する。
(アイソレータの全体構成、図1〜図5参照)
本発明に係る非可逆回路素子の一実施例である2ポート型アイソレータの分解斜視図を図1に示す。この2ポート型アイソレータは、集中定数型アイソレータであり、概略、平板状ヨーク10と、回路基板20と、フェライト32と永久磁石41とからなるフェライト・磁石組立体30とで構成されている。なお、図1において、斜線を付した部分は導電体である。
フェライト32には、図2に示すように、表裏の主面32a,32bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36が形成されている。ここで、フェライト32は互いに対向する平行な第1主面32a及び第2主面32bを有する直方体形状をなしている。
また、永久磁石41はフェライト32に対して直流磁界を主面32a,32bに略垂直方向に印加するように主面32a,32bに対して、例えば、エポキシ系の接着剤42を介して接着され(図4参照)、フェライト・磁石組立体30を形成している。永久磁石41の主面41aは前記フェライト32の主面32a,32bと同一寸法であり、互いの外形が一致するように主面32a,41a、主面32b,41aどうしを対向させて配置されている。
第1中心電極35は導体膜にて形成されている。即ち、図2に示すように、この第1中心電極35は、フェライト32の第1主面32aにおいて右下から立ち上がって2本に分岐した状態で左上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、左上方に立ち上がり、上面32c上の中継用電極35aを介して第2主面32bに回り込み、第2主面32bにおいて第1主面32aと透視状態で重なるように2本に分岐した状態で形成され、その一端は下面32dに形成された接続用電極35bに接続されている。また、第1中心電極35の他端は下面32dに形成された接続用電極35cに接続されている。このように、第1中心電極35はフェライト32に1ターン巻回されている。そして、第1中心電極35と以下に説明する第2中心電極36とは、間に絶縁膜が形成されて互いに絶縁された状態で交差している。
第2中心電極36は導体膜にて形成されている。この第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが第1主面32aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36bを介して第2主面32bに回り込み、この1ターン目36cが第2主面32bにおいてほぼ垂直に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は下面32dの中継用電極36dを介して第1主面32aに回り込み、この1.5ターン目36eが第1主面32aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36fを介して第2主面32bに回り込んでいる。以下同様に、2ターン目36g、中継用電極36h、2.5ターン目36i、中継用電極36j、3ターン目36k、中継用電極36l、3.5ターン目36m、中継用電極36n、4ターン目36o、がフェライト32の表面にそれぞれ形成されている。また、第2中心電極36の両端は、それぞれフェライト32の下面32dに形成された接続用電極35c,36pに接続されている。なお、接続用電極35cは第1中心電極35及び第2中心電極36のそれぞれの端部の接続用電極として共用されている。
即ち、第2中心電極36はフェライト32に螺旋状に4ターン巻回されていることになる。ここで、ターン数とは、中心電極36が第1又は第2主面32a,32bをそれぞれ1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
また、接続用電極35b,35c,36pや中継用電極35a,36b,36d,36f,36h,36j,36l,36nはフェライト32の上下面32c,32dに形成された凹部37(図3参照)に銀、銀合金、銅、銅合金などの電極用導体を塗布又は充填して形成されている。また、上下面32c,32dには各種電極と平行にダミー凹部38も形成され、かつ、ダミー電極39a,39b,39cが形成されている。この種の電極は、マザーフェライト基板に予めスルーホールを形成し、このスルーホールを電極用導体で充填した後、スルーホールを分断する位置でカットすることによって形成される。なお、各種電極は凹部37,38に導体膜として形成したものであってもよい。
フェライト32としてはYIGフェライトなどが用いられている。第1及び第2中心電極35,36や各種電極は銀や銀合金の厚膜又は薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。中心電極35,36の絶縁膜としてはガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いることができる。これらも印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト32を絶縁膜及び各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することが可能である。この場合、各種電極を高温焼成に耐えるPd又はPd/Agを用いることになる。
永久磁石41は、通常、ストロンチウム系、バリウム系、ランタン−コバルト系のフェライトマグネットが用いられる。永久磁石41とフェライト32とを接着する接着剤42としては、一液性の熱硬化型エポキシ接着剤を用いることが最適である。
回路基板20は、複数枚の誘電体シート上に所定の電極を形成して積層し、焼結した積層型基板であり、その内部には、等価回路である図6及び図7に示すように、整合用コンデンサC2,Cs1,Cs2,Cp1,Cp2、終端抵抗Rが内蔵され、整合用コンデンサC1(チップコンデンサ)が回路基板20上に外付けされている。また、上面には端子電極25a〜25eが、下面には外部接続用端子電極26,27,28がそれぞれ形成されている。なお、回路基板20内での多層構造の説明については省略する。
前記フェライト・磁石組立体30は、回路基板20上に載置され、フェライト32の下面32dの各種電極が回路基板20上の端子電極25a,25b,25cとリフローはんだ付けされて一体化されるとともに、永久磁石41の下面が回路基板20上に接着剤にて一体化される。
平板状ヨーク10は、電磁シールド機能を有するもので、前記フェライト・磁石組立体30の上面に接着剤層15を介して貼着されている。ここで、平板状ヨーク10が貼着される上面とは、フェライト32の上面32cと永久磁石41の上面41c(図4参照)とで同一高さに形成されている平面をいう。
平板状ヨーク10の機能は、フェライト・磁石組立体30からの磁気の漏れ、高周波電磁界の漏れを抑えること、外部からの磁気の影響を抑えること、本アイソレータをチップマウンタを用いて図示しない基板に搭載する際に、バキュームノズルでピックアップする場所を提供することである。なお、平板状ヨーク10は必ずしも接地されている必要はないが、はんだ付けや導電性接着剤などで接地してもよく、接地すると高周波シールドの効果が向上する。
平板状ヨーク10はニッケル板にAgのめっきが施されたものである。但し、ヨーク10の材質はニッケルに限定するものではなく、軟鉄鋼板、ケイ素鋼板などであってもよく、めっきはCuなどであってもよい。
平板状ヨーク10をフェライト・磁石組立体30の上面に固定する接着剤層15としては、耐熱性、作業性、機械強度に優れているものを適宜選択して用いればよい。フェノール系、アミン系の接着剤を好適に用いることができる。熱硬化型エポキシ系接着剤などであってもよい。
平板状ヨーク10は、回路基板20上に搭載されたフェライト・磁石組立体30上に組み込まれる。この場合、所定サイズにカットされたヨーク10を個々に組み込んでもよく、あるいは、多数個のヨーク10が一体に結合した集合ヨークを1個ずつ分離しながら組み込んでもよい。あるいは、集合された回路基板20に搭載されたフェライト・磁石組立体30上に集合されたヨーク10を組み込み、その後ダイサーなどで個品に分離する工程を採用してもよい。このような多数個取り工程によると、回路基板20とヨーク10の外形が等しくなる。
回路基板20上にフェライト・磁石組立体30が搭載され、さらに、フェライト・磁石組立体30の上面に平板状ヨーク10が貼着されている状態を図5に示す。回路基板20とヨーク10との間の空間部43は図示しない樹脂材にて封止される。
(回路構成、図6及び図7参照)
整合用回路素子と前記第1及び第2中心電極35,36との接続関係は、例えば、第1回路例である図6及び第2回路例である図7に示すとおりである。ここで、図7に示す第2回路例に基づいて接続関係を説明する。
回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極26が入力ポートP1として機能し、この端子電極26は整合用コンデンサCs1を介して整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとに接続されている。また、この電極26は回路基板20の上面に形成された端子電極25a及びフェライト32の下面32dに形成された接続用電極35bを介して第1中心電極35の一端に接続されている。
第1中心電極35の他端及び第2中心電極36の一端は、フェライト32の下面32dに形成された接続用電極35c及び回路基板20の上面に形成された端子電極25bを介して終端抵抗R及びコンデンサC1,C2に接続され、かつ、コンデンサCs2を介して回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極27に接続されている。この電極27が出力ポートP2として機能する。また、コンデンサC1は回路基板20の上面に形成された端子電極25d,25eに接続される。
第2中心電極36の他端は、フェライト32の下面32dに形成された接続用電極36p及び回路基板20の上面に形成された端子電極25cを介してコンデンサC2及び回路基板20の下面に形成された外部接続用端子電極28と接続されている。この電極28はグランドポートP3として機能する。
また、入力ポートP1とコンデンサCs1の接続点には接地されたインピーダンス調整用のコンデンサCp1が接続されている。同様に、出力ポートP2とコンデンサCs2との接続点にも接地されたインピーダンス調整用のコンデンサCp2が接続されている。
なお、図6に示す第1回路例は図7に示す第2回路例における一部の素子(コンデンサCs1,Cs2,Cp1,Cp2)を省略した基本タイプである。
以上の構成からなる2ポート型アイソレータにおいては、第1中心電極35の一端が入力ポートP1に接続され他端が出力ポートP2に接続され、第2中心電極36の一端が出力ポートP2に接続され他端がグランドポートP3に接続されているため、挿入損失の小さな2ポート型の集中定数型アイソレータとすることができる。さらに、動作時において、第2中心電極36に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極35にはほとんど高周波電流が流れない。従って、第1中心電極35及び第2中心電極36によって生じる高周波磁界の方向は第2中心電極36の配置によってその方向が決まる。高周波磁界の方向が決まることにより、挿入損失をより低下させる対策が容易になる。
また、フェライト・磁石組立体30の直上に接着剤層15を介して平板状ヨーク10が配置されているため、従来の軟鉄製の環状あるいは箱形状のヨークは不要であり、平板状ヨーク10は製作や取扱いが容易であり、全体としてコストダウンを図ることができる。また、ヨーク10は回路基板20とは機械的に接合されていないので、熱ストレスによる回路基板20の損傷がなく、信頼性が向上する。
フェライト・磁石組立体30は、フェライト32と一対の永久磁石41が接着剤42で一体化されていることで、機械的に安定となり、振動や衝撃で変形・破損しない堅牢なアイソレータとなる。
(平板状ヨークの具体例、図8〜図12参照)
ところで、本発明において、平板状ヨーク10の貼着面(裏面)には、貼着強度を高めるとともに、動作時に第2中心電極36から発生する高周波磁界をヨーク10の表皮部分あるいは接着剤層15に流れやすくするための凹凸部が形成されている。
図8(A)は、第1例である平板状ヨーク10Aの貼着面を示し、微小な四角形状をなす島状の凸部11がヨーク10Aの4辺に対して略45°の角度で傾斜した格子状に形成されている。図8(A)において、凹部12には網目が付されている。このような凸部11、凹部12はエッチング加工により容易に形成することができる。
図8(B)は、ヨーク10Aの凸部11、凹部12とフェライト・磁石組立体30及びコンデンサC1との位置関係を示している。また、図9は、貼着部分を拡大して示している。寸法の一例を示すと、ヨーク10Aの厚みH1は100μm、凹部12の深さH2は30μm、接着剤層15の厚みH3は40μmである。凸部11は200×200μmの大きさ、間隔は200μmである。このように、平板状ヨーク10Aの貼着面に凸部11,凹部12を格子状に形成することによって、貼着面が接着剤層15と馴染むことになり、貼着強度が向上する。また、貼着時に貼着面とフェライト・磁石組立体30の上面との間からの空気の抜けがよくなる。従って、ヨーク10Aを母材からカットする際の位置ずれや剥がれが解消する。単なる平板状のヨークと第1例であるヨーク10Aとの接着強度を実験したところ、フェノール系接着剤において、単なる平板状のヨークでは接着強度が6.8Nであったのが、ヨーク10Aでは11.0Nに増大した。また、アミン系接着剤において、単なる平板状のヨークでは接着強度が3.7Nであったのが、ヨーク10Aでは7.1Nに増大した。
また、ヨーク10Aを母材からダイサーでカットする際、ダイサーの刃部が凸部11に略45°の角度で当接することから、ヨーク10Aに位置ずれや剥がれが生じにくくなる。仮に、ダイサーの刃部が凸部11に微小な角度で当接すると、刃部から凸部11に水平方向の力が大きく作用し、ヨーク10Aが切断中にずれやすくなる。
凸部11、凹部12を形成することによって動作時の特性が向上する理由は以下のとおりである。動作時において、第2中心電極36から発生する高周波磁界は、ヨーク10Aが存在しない場合、図10(A)に点線で示すように、広い範囲に広がろうとする。図10(B)に示すように、ヨーク10Aをフェライト32の上面に近接させると、高周波磁界はフェライト32の上面とヨーク10Aとの間を通過しようとする。この場合、ヨーク10Aの裏面がフェライト32の上面に密着すると高周波磁界の流れが乱れる。ヨーク10Aの裏面(貼着面)に凸部11を形成することにより、高周波磁界の通路(微小な隙間)を確保することができ、高周波磁界はヨーク10Aの表皮部分あるいは接着剤層15に流れることになり、高周波帯域(特に、800MHz〜5GHz)での動作特性が向上する。
図11(A)は、第2例である平板状ヨーク10Bの貼着面を示し、円弧状の凸部11がフェライト32の両端部に対応する位置に形成されている(図11(B)参照)。図11(A)において、凹部12には網目が付されている。このような凸部11、凹部12はエッチング加工により容易に形成することができる。
図11(B)は、ヨーク10Bの凸部11とフェライト・磁石組立体30との位置関係を示している。ヨーク10Bの厚みや凹部12の深さ、接着剤層15の厚みなどは前記ヨーク10Aで説明したとおりである。このように、平板状ヨーク10Bの貼着面に凸部11,凹部12を形成することによって、貼着面が接着剤層15と馴染むことになり、貼着強度が向上する。従って、ヨーク10Bを母材からカットする際の位置ずれや剥がれが解消する。
ヨーク10Bにおいて、凸部11を形成することによって動作時の特性が向上する理由は以下のとおりである。動作時において、第2中心電極36から発生する高周波磁界がヨーク10Bを通過しようとすると、通過しようとする磁界によってヨーク10Bに渦電流が発生し、該高周波磁界の通過を妨げる。高周波磁界がヨーク10Bを通過する箇所(高周波磁界の集中箇所、具体的には、フェライト32の長辺方向両端部の近傍)に凸部11を設けることによって、高周波磁界の通過を妨げる渦電流(図11(B)の点線矢印参照)が発生しやすくなり、高周波磁界はヨーク10Bの表皮部分あるいは接着剤層15を良好に流れ、高周波帯域(特に、800MHz〜5GHz)での動作特性が向上する。
図12は、第3例である平板状ヨーク10Cの貼着面を示し、基本的には第2例である前記ヨーク10Bと同様の凸部11が形成されており、かつ、凸部11に高周波磁界の通路として凹部12'が形成されている。
(他の実施例)
なお、本発明に係る非可逆回路素子は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
特に、平板状ヨークの貼着面に形成される凹凸部は様々な形状を採用することができ、格子状の凸部は図8に示したように四角形以外に、円形、三角形、楕円形などであってもよい。
以上のように、本発明は、非可逆回路素子に有用であり、特に、ヨークが小型で簡単な構造からなり、十分な貼着強度を有するとともに動作特性を良好にできる点で優れている。

Claims (6)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトに互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された導体膜からなる第1中心電極及び第2中心電極と、
    平板状ヨークと、
    を備え、
    前記フェライトと前記永久磁石は、前記第1及び第2中心電極が配置された面と平行に両側から永久磁石によって挟着されたフェライト・磁石組立体を構成し、
    前記平板状ヨークは前記フェライト・磁石組立体の上面に接着剤層を介して貼着されており、該貼着面には貼着強度を高めるとともに前記第2中心電極から発生する高周波磁界を流れやすくする凹凸部が形成されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記平板状ヨークは四つの辺からなる四角形状をなし、貼着面に形成された凹凸部は四角形状をなす島状の凸部を有し、該凸部の各辺がヨークの四つの辺に対して略45°の角度で傾斜していること、を特徴とする請求の範囲第1項に記載の非可逆回路素子。
  3. 前記平板状ヨークの貼着面に形成した凹凸部は、前記第2中心電極から発生する高周波磁界が該ヨークを通過するのを妨げる電流が該ヨークに発生しやすくする凸部を有していること、を特徴とする請求の範囲第1項に記載の非可逆回路素子。
  4. 前記凹凸部はエッチング加工によって形成されたものであることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 前記第1中心電極は、一端が入力ポートに電気的に接続され、他端が出力ポートに電気的に接続され、
    前記第2中心電極は、一端が出力ポートに電気的に接続され、他端がグランドポートに電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に第1整合容量が電気的に接続され、
    前記出力ポートと前記グランドポートとの間に第2整合容量が電気的に接続され、
    前記入力ポートと前記出力ポートとの間に抵抗が電気的に接続されていること、
    を特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
  6. さらに、表面に端子電極が形成された回路基板を備え、
    前記フェライト・磁石組立体は、前記回路基板上に、前記第1及び第2中心電極が配置された面が該回路基板の表面に対して垂直方向に配置され、
    前記フェライト・磁石組立体の上面に接着剤層を介して前記平板状ヨークが配置されていること、
    を特徴とする請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の非可逆回路素子。
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