JPWO2009041034A1 - 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009041034A1
JPWO2009041034A1 JP2009534175A JP2009534175A JPWO2009041034A1 JP WO2009041034 A1 JPWO2009041034 A1 JP WO2009041034A1 JP 2009534175 A JP2009534175 A JP 2009534175A JP 2009534175 A JP2009534175 A JP 2009534175A JP WO2009041034 A1 JPWO2009041034 A1 JP WO2009041034A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
codeword
stream
streams
transmission
retransmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009534175A
Other languages
English (en)
Inventor
湯田 泰明
泰明 湯田
星野 正幸
正幸 星野
平松 勝彦
勝彦 平松
須増 淳
淳 須増
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2009041034A1 publication Critical patent/JPWO2009041034A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/02Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by diversity reception
    • H04L1/06Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by diversity reception using space diversity
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/0001Systems modifying transmission characteristics according to link quality, e.g. power backoff
    • H04L1/0023Systems modifying transmission characteristics according to link quality, e.g. power backoff characterised by the signalling
    • H04L1/0025Transmission of mode-switching indication
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/12Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel
    • H04L1/16Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel in which the return channel carries supervisory signals, e.g. repetition request signals
    • H04L1/1607Details of the supervisory signal
    • H04L1/1671Details of the supervisory signal the supervisory signal being transmitted together with control information
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/12Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel
    • H04L1/16Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel in which the return channel carries supervisory signals, e.g. repetition request signals
    • H04L1/18Automatic repetition systems, e.g. Van Duuren systems
    • H04L1/1867Arrangements specially adapted for the transmitter end
    • H04L1/1893Physical mapping arrangements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止する。1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置において、基地局101からユーザ端末102へ例えば4つのストリームを用いて2つのコードワードを伝送する際、コードワードにおいて再送が発生した場合に、再送コードワードは2ストリームで送信し、新規コードワードは1ストリームで送信するように、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームを配置する。

Description

本発明は、複数のアンテナを使用して通信を行うMIMO(Multiple Input Multiple Output)等に適用可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
移動通信の国際的な標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)などにおいて、高速データ伝送を実現する通信システムとして、符号化と再送技術を組み合わせたHARQ(Hybrid Automatic Retransmission reQuest)を用いたパケット伝送システムが検討されている。そして、さらなる高速大容量のデータ伝送を実現する方式として、MIMO伝送の1つである空間分割多重(SDM:Space Division Multiplexing)伝送が注目されている。MIMO伝送とは、送受信双方において複数アンテナを使って信号を伝送する技術で、SDM伝送とは、複数のアンテナを使って異なる信号(ストリーム)を空間的に多重する技術である。このSDM伝送を使うことで、時間や周波数のリソースを拡大することなく周波数利用効率を増大させることができる。
SDMでは、ストリーム毎にHARQや、変調方式と符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)を適応的に制御するAMC(Adaptive Modulation and Coding)を適用することで、さらに周波数利用効率を向上させることができる。HARQでは、受信側から送信パケットが誤りなく送信できたかどうかを示すAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を送信側にフィードバックし、誤りが発生したことを示すNackが検出された場合には送信側からデータを再送する。この際、再送データは、初回送信時と同じデータでもよいし、送信データの符号化後の冗長ビットで初回送信時に送信されなかったものなどでもよい。このような再送データの内容は、例えば、Redundancy Version(RV)などを用いて通知される。また、AMCでは、受信側から受信品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)を送信側にフィードバックし、送信側において、そのフィードバックされたCQIに応じたMCSを選択する。このようなHARQやMCSの制御単位であるデータ系列はコードワード(CW:Codeword)と呼ばれ、ストリーム毎にコードワードを制御する複数コードワードを用いる送信方法はMCW(Multiple Codeword)と呼ばれている。
上記のようにストリーム毎にHARQ制御やAMCを行うMCWでは、HARQ制御情報やAMC制御情報をストリーム毎に通知やフィードバックする必要がある。ここで、HARQ制御情報としては、誤り検出結果であるAck/Nackや再送データの内容を示すRedundancy Versionなどがあり、AMC制御情報としては、CQIフィードバックやMCSなどがある。このようなMCWでは、送信ストリーム数が増加すると、これらの制御情報が増加してしまい、回線におけるオーバーヘッドが増大し、周波数利用効率を低下させてしまう。そこで、これらの制御情報によるオーバーヘッドを抑えるために、非特許文献1に示すように、HARQやAMCを制御するコードワード数を削減し、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWが検討されている。例えば、4ストリーム送信時に2コードワードを用いる方法において、1コードワードあたり2ストリーム用いるMCWなどがある。
なお、ここでは、コードワードはMCSの制御単位である符号化ビット系列を示し、ストリームはSDMで空間多重されるそれぞれのアンテナやビームにおいて送信される信号系列を示している。
MCWにおけるHARQ方式の従来技術として、非特許文献1に示されているようなBlanking(以下、ブランキングと記載)が検討されている。ブランキングとは次のような技術である。図27は、MCWにおけるコードワード毎のブランキング処理を説明する図である。図27において、送信装置である基地局(BS:Base Station)2701から受信装置であるユーザ端末(UE:User Equipment)2702へCW1、CW2の2つのコードワードでコードワード毎に2つのストリーム、合計4つのストリームを送信し、ユーザ端末2702から基地局2701へ各ストリームのAck/Nackをフィードバックする処理が示されている。ここで、図27の(A)は受信誤りが無く再送が発生しておらず、ブランキングをしない場合、(B)はストリームに受信誤りがありNackと判定され、一方のコードワードで再送が発生しブランキングをする場合、をそれぞれ示している。
まず、初回送信時には、各アンテナから各コードワードを送信する。そして、その複数のコードワードの中に誤りが発生した場合(図27(B))には、誤りが発生したコードワード(再送CW)だけを再送する。この場合、再送コードワードは2ストリームで送信する。このとき、誤りがないコードワードでは送信OFFとして新規コードワードを送信しない。このように、空間多重した全コードワードにおいて誤りが無くなるまで、新規のコードワードを送信せずに、誤りが発生しているコードワードだけを再送する技術が、ブランキングである。
MCWの各コードワードでは、それぞれ独立に誤りが発生することから、コードワード数が増加すると、高い確率で誤りが発生する。例えば、各コードワードのMCS選択基準であるターゲットPER(Packet Error Rate)を20%とすると、少なくとも1つのコードワードで誤りが発生する確率は、コードワード数が2の場合には36%、コードワード数が4の場合には59%となる。ここで、ターゲットPER=20%は、HARQを用いたシステムにおいて用いられている一般的な値である。このように、高い確率で再送が発生して、ブランキングが頻繁に発生すると、多重するコードワード数が減り、新規データが送信されないために、周波数利用効率やスループットが低下してしまう。
3GPP TSG RAN WG1 #44, R1-060459, QUALCOMM Europe, "Implications of MCW MIMO on DL HARQ", February, 2006
上述したように、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送制御時にブランキングが頻繁に発生すると、多重するコードワード数が減り、新規データが送信されないために、周波数利用効率やスループットが低下してしまう、という課題がある。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたもので、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することである。
本発明に係る第1の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、通信相手局からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、を備える無線通信装置を提供する。
これにより、再送時にブランキングの効果を得ながら、多重するコードワード数を確保して、新規データを送信できるので、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能になる。
また、本発明に係る第2の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、再送コードワードのストリーム数を多めにし、新規コードワードのストリーム数を少なく配置することで、再送を早期に解消することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第3の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、新規コードワードのストリーム数を多めにし、再送コードワードのストリーム数を少なく配置することで、新規データを多く送信することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第4の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、コードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを用いて、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第5の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定するものを含む。
これにより、誤り要因に応じて再送コードワードに対して必要なデータ数を制御できるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第6の様態によれば、上記本発明に係る第5の様態の無線通信装置であって、前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部を備えるものを含む。
また、本発明に係る第7の様態によれば、上記本発明に係る第6の様態の無線通信装置であって、前記再送コードワードストリーム数判定部は、前記フィードバック情報に含まれる受信品質情報に基づき、前記誤り要因として確率的に発生した誤り、または、受信状況劣化により発生した誤りを判定して、再送コードワードのストリーム数を判定するものを含む。
また、本発明に係る第8の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、ストリームのオーダリングを用いることで、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率低下の防止効果を改善できる。
また、本発明に係る第9の様態によれば、上記本発明に係る第8の様態の無線通信装置であって、前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部を備え、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記オーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第10の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、再送コードワードに対して必要なデータ数を制御でき、かつ、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第11の様態によれば、上記本発明に係る第10の様態の無線通信装置であって、前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部と、前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部とを備え、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数及びオーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
本発明に係る第12の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、通信相手局からの制御情報を取得する制御情報取得部と、前記制御情報に基づき、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、を備える無線通信装置を提供する。
これにより、再送時にブランキングの効果を得ながら、多重するコードワード数を確保して、通信相手局より新規データを送信できるので、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能になる。
また、本発明に係る第13の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、再送コードワードのストリーム数を多めにし、新規コードワードのストリーム数を少なく配置することで、再送を早期に解消することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第14の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、新規コードワードのストリーム数を多めにし、再送コードワードのストリーム数を少なく配置することで、新規データを多く送信することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第15の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、コードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを用いて、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第16の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、このコードワード−ストリーム配置情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、通信相手局からのコードワード−ストリーム配置情報によって、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第17の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定するものを含む。
これにより、誤り要因に応じて再送コードワードに対して必要なデータ数を制御できるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第18の様態によれば、上記本発明に係る第17の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部を備え、前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて決定された再送コードワードのストリーム数によって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第19の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、ストリームのオーダリングを用いることで、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率低下の防止効果を改善できる。
また、本発明に係る第20の様態によれば、上記本発明に係る第19の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部を備え、前記フィードバック情報送信部は、前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第21の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、再送コードワードに対して必要なデータ数を制御でき、かつ、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第22の様態によれば、上記本発明に係る第21の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部と、前記受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部とを備え、前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質及び前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数と、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第23の様態によれば、上記本発明に係る第1〜第22の様態のいずれかの無線通信装置を備える無線通信基地局装置を提供する。
また、本発明に係る第24の様態によれば、上記本発明に係る第1〜第22の様態のいずれかの無線通信装置を備える無線通信移動局装置を提供する。
本発明に係る第25の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信システムであって、通信相手局である受信装置からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する送信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、を有する送信装置と、通信相手局である前記送信装置からの制御情報を取得する制御情報取得部と、前記制御情報に基づき、前記送信装置と同様にコードワード及びストリームの配置を決定する受信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、を有する受信装置と、を備える無線通信システムを提供する。
本発明に係る第26の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行い、前記コードワードにおいて再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信方法を提供する。
本発明に係る無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法によれば、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能である。
初回送信時(ブランキングなし)の場合のデータ伝送の様子を示す図 再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第1例(新規CWをブランキング)を示す図 第1の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第1例(新規コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図 再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第2例(再送CWをブランキング)を示す図 第1の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第2例(再送コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図 送信アンテナ数を増やした変形例のCW−ストリーム配置テーブルを示す図 第1の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第1の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第1の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 第1の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 再送コードワードのストリーム数判定テーブルの例を示す図 前回のCQIの値が15の場合に用いるストリーム数判定テーブルの具体例を示す図 第2の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの例(誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を設定した場合)を示す図 図13に対応するCW−ストリーム配置決定テーブルを示す図 第2の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 第2の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 ストリームのオーダリング情報テーブルの例を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第1例(上位2ストリーム、下位1ストリームとした場合)を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第2例(上位1ストリーム、下位2ストリームとした場合)を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第3例(再送コードワードのストリーム数を適応的に制御する場合)を示す図 第3の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第3の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第3の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 第3の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 MCWにおけるコードワード毎のブランキング処理を説明する図
符号の説明
101 基地局
102 ユーザ端末
700、1600、2400 送信装置
701 フィードバック情報受信部
702 Ack/Nack検出部
703、1602、2402 CW−ストリーム配置決定部
704 送信CW制御部
705 送信CW生成部
706 CW−ストリーム配置部
707、1603、2403 制御情報生成部
708 MIMO送信部
709a、709b、709c、709d アンテナ
1601 再送CWストリーム数判定部
2401 オーダリング情報取得部
800、1500、2300 受信装置
801 制御情報取得部
802 CW−ストリーム配置決定部
803 ストリーム分離部
804 ストリーム連結部
805、806 復号部
807、808 CRC判定部
809、1504、2302 フィードバック情報送信部
810a、810b、810c、810d アンテナ
1501 CW−ストリーム配置情報取得部
1502 チャネル推定部
1503 受信状況測定部
2301 ストリームオーダリング部
本実施形態では、本発明に係る無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法の一例として、MIMOを採用した無線通信システムにおいて、送信装置及び受信装置が複数のアンテナを用いて複数のストリームにおいて複数のコードワード(CW)による信号伝送を行い、MCWにおけるHARQを用いた再送制御(適応再送制御)を行う場合の構成例を示す。コードワードは、MCSの制御単位であるデータ系列のことである。ここでは、セルラーシステムにおいて、基地局からユーザ端末へ信号(ストリーム)を送信し、ユーザ端末から基地局へ受信の可否を示すAck/Nackや受信品質としてのCQIをフィードバックする場合を想定する。この場合、基地局(無線通信基地局装置)が送信装置(送信局)となり、ユーザ端末(無線通信移動局装置)が受信装置(受信局)となる。本実施形態では、MCWにおいて1コードワードあたりに複数ストリームを用いてデータ伝送を行う。なお、下記の実施の形態は説明のための一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態として、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキング(送信OFF)を行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。
始めに、本実施形態のポイントとなる、ストリームのブランキングについて述べる。複数コードワードの各コードワードあたりの複数ストリームの中において、ストリームのブランキングを行うと、多重するコードワード数を減らさずに、ブランキングの効果を得ることができる。ここで、ブランキングの効果には、(1)送信電力配分による信号強度の増大、(2)受信ダイバーシチ利得の改善の2つがある。それぞれの効果について簡単に説明する。
(1)送信電力配分による信号強度の増大
基地局から送信される信号の送信電力の最大値は定められている。これは、法律や仕様により定められている値である。複数アンテナから送信する場合には、各アンテナから送信される信号の送信電力の総電力の最大値として定められるのが一般的である。このため、ストリームのブランキングにより送信ストリーム数を減らす場合、総送信電力が一定になるように送信電力を送信ストリームに分配する。例えば、送信アンテナ数が4で、最大総送信電力が1と定められていて、各アンテナから送信されるストリームには1/4の電力が配分されている場合に、1ストリームをブランキングして3ストリーム送信する時には、総送信電力が一定であることから、各アンテナから送信されるストリームには1/3の電力が分配される。このように、ストリームのブランキングにより、送信ストリームの信号強度が増大する。
(2)受信ダイバーシチ利得の改善
SDMの受信方法の一般的な方法として、MMSE(Minimum Mean Squared Error)やZF(Zero Forcing)による空間フィルタリングがある。この空間フィルタリングによる受信方法では、(受信アンテナ数−送信アンテナ数+1)の受信ダイバーシチ利得が得られる。例えば、送信アンテナ4、受信アンテナ4の場合には、受信ダイバーシチ利得は1で、送信アンテナ2、受信アンテナ4の場合には、受信ダイバーシチ利得は3である。ここで、受信側の端末に設置されている受信アンテナ数は増やすことができないが、一方で、送信ストリーム数を減らし送信アンテナ数を減らすことはできる。したがって、送信ストリーム数を減少させるストリームのブランキングにより、受信ダイバーシチ利得を改善することができる。
上述の着眼点から、第1の実施形態では、Nackが発生して再送が発生した場合に多重するコードワード数は減らさずに、コードワードあたりに割り当てられている複数ストリームの中のストリームをブランキングする。このように、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに送信ストリーム数を減らすことにより、再送時のブランキングの効果を得ながら、多重コードワード数を確保して新規データ送信することで、周波数利用効率の低下を防ぐことができる。
次に、第1の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。この場合、送信装置である基地局(BS)から受信装置であるユーザ端末(UE)へCW1、CW2の2つのコードワードでコードワード毎に2つのストリーム、合計4つのストリームを送信し、ユーザ端末から基地局へ各ストリームのAck/Nackをフィードバックする。
まず、再送が発生していない初回送信時について説明する。図1は初回送信時(ブランキングなし)の場合のデータ伝送の様子を示す図である。基地局101では、送信データにCRC符号などの誤り判定符号を付加して、Turbo符号などの誤り訂正符号化を行い、コードワードを生成する。再送が発生していない初回送信時には、基地局101はユーザ端末102に対して、コードワード1(CW1)を2つに分割して、ストリーム1(Str1)とストリーム2(Str2)から送信し、同様にコードワード2(CW2)をストリーム3(Str3)とストリーム4(Str4)から送信する。これは、後述する再送の有無等の各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示した、図3のCW−ストリーム配置テーブルにおける、「<1>再送CWなし」がこの状況に該当する。
ユーザ端末102では、受信信号に対して、ストリーム分離を行う。次いで、ストリーム分離したデータを連結してCW1とCW2を生成する。そして、連結したコードワードをそれぞれ復号化して、誤り判定を行う。ここで、ユーザ端末102は、誤りが検出された場合にはNackを、誤りが検出されなかった場合にはAckを、基地局101にフィードバックする。
次に、送信したコードワードに誤りが生じて再送が発生した場合について説明する。図2は再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第1例(新規CWをブランキング)を示す図である。再送が発生した場合には、基地局101は、コードワード数を減らさずに、ストリーム数を減らしてユーザ端末102へ送信する。例えば、1つのコードワードに再送が発生した場合に、再送コードワード(再送CW)を送信するストリーム数は減らさずに、新規コードワード(新規CW)を送信するストリーム数を減らすようにする。
図3はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第1例(新規コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図である。図3の例では、CW1はストリーム1とストリーム2を、CW2はストリーム3とストリーム4を用いて送信する場合に、再送状況に対応して、<1>再送CWなしの場合では、全てのストリームを用いて送信し、<2>CW1が再送の場合では、ストリーム4を送信OFFとし、<3>CW2が再送の場合では、ストリーム2を送信OFFとする。図3中の斜線部分は、再送コードワードを示している。
基地局101では、ユーザ端末102からフィードバックされたAck/Nack情報により、1つのコードワードで誤りが発生したことがわかり、そのコードワードを再送する。例えば、CW1に誤りが発生し、再送を行う場合、図3のCW−ストリーム配置テーブルにおける<2>が選択される。再送コードワードであるCW1は、初回送信時と同じストリーム1とストリーム2を用いて送信する。これにより、初回送信時と同じデータ数を再送できる。再送データとしては、初回送信時と同じデータでも良いし、送信されていない符号化後の冗長データでも良い。このため、再送による利得が十分に得られるので、再送の効果が大きい。また、新規コードワードであるCW2はストリーム数を減らして、ストリーム3を用いて送信する。これにより、従来のコードワード毎のブランキング処理に対して、新規データを送信することができる。また、送信ストリーム数を減らしてブランキング送信することで、前述したブランキングの効果を得ることができる。
また、再送が発生した場合の他の例について説明する。図4は再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第2例(再送CWをブランキング)を示す図である。この第2例のように、上記図2及び図3に示した第1例とは異なり、再送が発生した場合に、新規コードワードを送信するストリーム数を減らさずに、再送コードワードを送信するストリーム数を減らすことも可能である。
図5はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第2例(再送コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図である。図5の例では、CW1はストリーム1とストリーム2を、CW2はストリーム3とストリーム4を用いて送信する場合に、<1>再送CWなしの場合では、全てのストリームを用いて送信し、<2>CW1が再送の場合では、ストリーム2を送信OFFとし、<3>CW2が再送の場合では、ストリーム4を送信OFFとする。図3と同様に、図5中の斜線部分は、再送コードワードを示している。
誤りが発生したコードワードでは、冗長ビットを増加するだけで誤り訂正できる場合がある。例えば、ターゲットPERで設定して確率的に誤ったコードワードは、ひとつ低いMCSにするだけでPERを大きく改善する。そこで、このような場合は、MCSを1段階下げることと等価である、冗長ビットを増加することによって、誤りを訂正できる。このことから、再送コードワードにおいて冗長ビットだけを送信することで、必要以上のデータを再送せずに誤りを訂正することができる。この場合、再送するデータ数は、初回送信時のデータ数より少なくても良いので、再送コードワードを送信するストリーム数を減らしても、再送の効果を得ることができる。
基地局101では、ユーザ端末102からフィードバックされたAck/Nack情報により、1つのコードワードで誤りが発生したことがわかり、そのコードワードを再送する。例えば、CW2に誤りが発生し、再送を行う場合、図5のCW−ストリーム配置テーブルにおける<3>が選択される。新規コードワードであるCW1は、初回送信時と同じストリーム1とストリーム2を用いて送信する。これにより、新規に送信できるデータ数を多く確保できる。また、再送コードワードであるCW2はストリーム数を減らして、ストリーム3を用いて送信する。これにより、先に述べたように、再送の効果を得ることができる。また、送信ストリーム数を減らしてブランキング送信することで、第1例と同様に、前述したブランキングの効果を得ることができる。
また、送信した全てのコードワードに誤りが生じて再送が発生する場合もある。この場合には、ストリームブランキングをせずに、初回送信時と同じストリーム数を用いて、再送コードワードを送信する。つまり、全コードワードに誤りが生じた場合には、初回送信時と同様に、図3または図5の<1>の場合を用いて再送を行う。
ここで、図3や図5のCW−ストリーム配置テーブルは、送受信双方の装置であらかじめ所持しておくことで、各コードワードの新規コードワードか再送コードワードかの情報だけを通知することで、送信ストリーム数やCW−ストリーム配置を送受信送置間で共有することができる。なお、これらの送信ストリーム数やCW−ストリーム配置を、別途、制御情報としても構わない。
上記図3もしくは図5のCW−ストリーム配置テーブルのいずれを用いるかの選択は、通信開始時に決定する方法でもよいし、通信回線の無線フレームに対して比較的長い周期で変更する方法でもよい。その際には、送受信双方で同じCW−ストリーム配置テーブルを用いることができるように、どのテーブルを選択したかを通知する。このとき、送信側の装置がテーブルを決定し、受信側の装置に通信する方法であっても、その逆であっても良い。また、無線フレーム毎に通知する制御回線に余裕がある場合には、無線フレームの周期でテーブルを変更する方法でも良い。
なお、本実施形態では、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信する例を示しているが、これに限定したものではなく、他の条件においても同様に適用することができる。図6は送信アンテナ数を増やした変形例のCW−ストリーム配置テーブルを示す図である。図6は、送信アンテナ数を4より多い8とし、送信コードワード数は2、各コードワードは4ストリーム送信する場合の、CW−ストリーム配置テーブルの例である。この図6は、図5の場合と同様に、再送コードワードをブランキングする場合を示した例である。なお、図3の場合と同様に新規コードワードをブランキングする場合にも適用できる。
次に、第1の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図7は第1の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置700は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、CW−ストリーム配置決定部703、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部707、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。この図7の例は、4ストリーム、2コードワード送信を行う構成である。
フィードバック情報受信部701は、通信相手局の受信装置からのフィードバック情報に対して受信処理を行う。Ack/Nack検出部702は、受信装置からのフィードバック情報に含まれる各コードワードの受信可否を示すAck/Nack情報を検出する。CW−ストリーム配置決定部703は、図3や図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを保持しており、Ack/Nack検出部702におけるAck/Nack検出結果に基づいて、コードワードとストリームの割り当てに関するCW−ストリーム配置を決定する。
送信CW制御部704は、CW−ストリーム配置決定部703で決定したCW−ストリーム配置に基づいて、送信コードワードのデータ長を設定する。ここで、送信コードワードが2ストリーム送信の場合には、データ長を2ストリーム分に設定し、送信コードワードが1ストリーム送信の場合には、データ長を1ストリーム分に設定する。
送信CW生成部705は、送信CW制御部704で設定したデータ長となるように各送信コードワードを生成する。この際、新規コードワードは、新規の送信データに対してCRCなどの誤り判定符号を付加して、Turbo符号などの誤り訂正符号化を行うことで生成される。また、送信コードワードに誤りが生じ再送が発生する場合に備えて、符号化したデータを保存しておく。一方、再送コードワードは、保存しておいた符号化後のデータから再送データを抽出して生成される。再送データの生成方法としては、初回送信時に送信したものと同じデータを用いる方法や、初回送信時に送信されなかった符号化後の冗長ビットを用いる方法などがある。
CW−ストリーム配置部706は、送信CW生成部705において生成されたコードワードについて、CW−ストリーム配置決定部703で決定したCW−ストリーム配置に従って、コードワードを各ストリームに配置する。制御情報生成部707は、送信コードワードに関する制御情報を生成する。送信コードワードの制御情報には、例えば、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報などがある。
MIMO送信部708は、生成された複数の送信コードワードを複数のストリーム(ここでは4つのストリーム)でアンテナ709a、709b、709c、709dより通信相手局の受信装置へMIMO送信(SDM送信)する。MIMO送信部708は、複数ストリームをSDM送信できる構成であれば特に限定されるものではない。例えば、各ストリームを、別々のアンテナから送信する方法や、各ストリームに送信ウエイトを乗算して各アンテナから送信する方法などがある。また、MIMO送信部708は制御情報生成部707で生成された制御情報を送信する。この制御情報は、SDM送信する構成でなくてもよい。
上記構成において、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、MIMO送信部708が送信処理部の機能を実現する。
図8は第1の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置800は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置決定部802、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部809、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。
制御情報取得部801は、通信相手局の送信装置から送信された制御情報を、受信信号の中から取得する。制御情報には、各コードワードのMCS(変調方式と符号化率)情報や再送制御情報が含まれている。図8では図示しないが、一般的に、各コードワードのMCS情報や再送制御情報は、ストリーム分離部803や復号部805、806などで用いられる。
CW−ストリーム配置決定部802は、制御情報取得部801において送信されたコードワードに再送コードワードが含まれている場合に、図7の送信装置におけるCW−ストリーム配置決定部703において配置決定されたCW−ストリーム配置の情報と同じ情報を取得する。具体的には、図7の送信装置におけるCW−ストリーム配置決定部703と同様に、図3や図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを保持しており、制御情報取得部801の取得結果に含まれる、送信コードワードが新規コードワードか再送コードワードかの情報に基づいて、CW−ストリーム配置を決定する。このようにCW−ストリーム配置テーブルを、送受信双方で共有しておくことで、再送発生情報だけによって、CW−ストリーム配置情報を送受信装置間で共有できる。
ストリーム分離部803は、通信相手局の送信装置700から送信されアンテナ810a、810b、810c、810dで受信した複数ストリームの受信信号を分離する。ストリーム分離部803は、SDM送信された信号を分離できる構成であれば特に限定されるものではない。例えば、Zero ForcingやMMSEといったフィルタリングによるストリーム分離方法や、SIC(Successive Interference Cancellation)によるストリーム分離方法などがある。この際に、ストリーム分離部803は、CW−ストリーム配置決定部802で決定したCW−ストリーム配置情報を使ってストリーム分離処理を行う。これにより、送信ストリーム数が少ない場合には、ストリーム分離処理において、ブランキング効果を得られる。
ストリーム連結部804は、CW−ストリーム配置決定部802で決定したCW−ストリーム配置情報を使って、ストリーム分離部803で分離した各ストリームを連結して、送信コードワードを再生する。復号部805、806は、ストリーム連結部804で再生したコードワードに対して、復号処理を行う。CRC判定部807、808は、復号部805、806で復号処理したそれぞれのコードワードに対して、CRCチェックを行い、コードワードに誤りが発生しているかどうかを判定する。CRC判定部807、808で誤りなしと判定された場合、各コードワードの受信データとして出力される。また、CRC判定部807、808の判定結果は、Ack/Nack情報として出力される。
フィードバック情報送信部809は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報やその他のフィードバック情報を通信相手局の送信装置700へフィードバックするための送信処理を行う。
上記構成において、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806が受信処理部の機能を実現する。
次に、第1の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図9は第1の実施形態の送信装置の処理フローを示す図、図10は第1の実施形態の受信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図9によって送信装置700の処理フローを順に説明する。
(ステップS901)フィードバック情報受信部701において、受信装置800からのフィードバック情報を受信する。
(ステップS902)Ack/Nack検出部702において、ステップS901で受信したフィードバック情報から、Ack/Nack情報を検出する。
(ステップS903)Ack/Nack検出部702において、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定し、Nackがある場合はステップS904Aに進み、Nackがない場合はステップS904Bに進む。
(ステップS904A)Nackがある場合、CW−ストリーム配置決定部703において、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を選択する。例えば、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<2>もしくは<3>を選択する。
(ステップS904B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部703において、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を選択する。例えば、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<1>を選択する。
(ステップS905)送信CW制御部704において、ステップS904AもしくはS904Bで選択したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定する。
(ステップS906)送信CW生成部705において、ステップS905で設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。ここで、再送コードワードは、再送データから生成し、新規コードワードは送信データから生成する。
(ステップS907)CW−ストリーム配置部706において、ステップS906で生成した各送信コードワードを、ステップS904AもしくはS904Bで選択したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。
(ステップS908)制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信する。制御情報としては、再送制御情報やMCSなどがある。
(ステップS909)MIMO送信部708において、ステップS907で配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
また、図10によって受信装置800の処理フローを順に説明する。
(ステップS1001)送信装置700から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信する。
(ステップS1002)制御情報取得部801において、ステップS1001で受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS1003)制御情報取得部801において、取得した制御情報に基づき再送コードワードがあるかどうかを判定し、再送コードワードがある場合はステップS1004Aに進み、再送コードワードがない場合はステップS1004Bに進む。
(ステップS1004A)再送コードワードがある場合、CW−ストリーム配置決定部802において、図9の送信装置の処理フローにおけるステップS904Aと同じように、CW−ストリーム配置として、新規コードワードと再送コードワードのそれぞれの送信ストリームを設定する。例えば、送信装置700と同様に、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<2>もしくは<3>を選択する。
(ステップS1004B)再送コードワードがない場合、CW−ストリーム配置決定部802において、図9の送信装置の処理フローにおけるステップS904Bと同じように、CW−ストリーム配置として、新規コードワードの送信ストリームを設定する。例えば、送信装置700と同様に、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<1>を選択する。
(ステップS1005)ストリーム分離部803において、ステップS1004AもしくはS1004Bで決定したCW−ストリーム配置による送信ストリームのストリーム数に応じて、受信信号をストリーム分離する。
(ステップS1006)ストリーム連結部804において、ステップS1004AもしくはS1004Bで決定したCW−ストリーム配置に応じて、ステップS1005で分離したストリームを連結して、送信コードワードを再生する。
(ステップS1007)ステップS1006で再生したコードワード毎に、復号部805、806で復号処理を行い、CRC判定部807、808で誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS1008)フィードバック情報送信部809において、ステップS1007で生成されたAck/Nack情報と、その他のフィードバック情報を送信装置700へフィードバックするよう送信処理を行う。
このように、第1の実施形態では、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、ブランキングが頻繁に発生しても、再送コードワードに対してはブランキング効果を得ながら、多重コードワード数を確保して新規データを送信できるので、周波数利用効率の低下を防止できる。
ここで、第1の実施形態の変形例として、複数コードワードにおいて同時にNackが発生した場合の処理のバリエーションとして、次のような構成も挙げられる。
この変形例では、複数のコードワードでNackが発生していることから、上記第1の実施形態と同様にそれぞれのコードワードにおいて1ストリームをブランキングして、複数コードワードを再送する。この際、各コードワードでは、初回送信時の符号化率が異なっているので、残っている冗長ビット数が異なっている。そして、再送データとしては、システマチックビットを送信して初回送信ビットと合成して利得を得るより、冗長ビットを送信して符号化利得を得る方が再送の効果を大きく得られる。そこで、各再送コードワードは、残りの冗長ビット数に応じて、送信ストリーム数を決定する。例えば、残りの冗長ビット数が多いコードワードを2ストリームで送信し、残りの冗長ビット数が少ないコードワードを1ストリームで送信する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキング効果を得る再送ができるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、再送発生時のブランキング送信時に誤りの要因を判定して再送するデータ数を制御する処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。
MCWにおいて、コードワードあたりのストリーム数が異なると、各コードワードで送信できるデータ数が異なるので、必要な数だけデータを送信することで、効率的な送信が可能となる。特に、再送コードワードでは、再送データ数が変えられるので、必要な数だけ再送データを送信することによって、再送の効率を改善できる。そして、再送コードワードで再送データがそれほど必要ない場合には、新規コードワードのデータ数を増やすことによって、周波数効率を改善できる。
上述の着眼点から、第2の実施形態では、誤りが発生したコードワードの誤り要因(誤り具合)を受信状況により判定して、再送コードワードに必要なストリーム数を決定する。
ここで、誤り要因について詳述する。送信コードワードに発生する誤りは、その要因から次の2つに分類することができる。1つめの誤りは、送信コードワードのターゲットPERによって確率的に発生する誤りである。そして、2つめの誤りは、報告した受信状況と実際のデータ送信時の受信状況とが異なることで発生する誤りである。
送信コードワードのMCSは、受信側で測定して送信側にフィードバックされた受信状況に基づいて選択される。ここで、受信状況としては、受信品質を示すCQIがある。このMCSの選択では、フィードバックされたCQIによって、ターゲットPERを満たす最大のMCSが選択されることが一般的である。ターゲットPERとしては、一般に10〜20%程度が用いられる。このため、送信コードワードは、このターゲットPERにより確率的に誤りが発生する。
一方、受信側で測定してフィードバックしたCQIに対して、実際にデータを送信した時点のCQIが異なり、受信状況が劣化している場合においても、送信コードワードに誤りが発生する可能性がある。この場合、送信コードワードのMCSが、フィードバックされたCQIに基づいて選択されているため、そのCQIより悪い状況で送信すると、選択されたMCSに対して所要の受信品質が確保できないために誤りが発生する。
上記のように、異なる要因によって発生した誤りに対しては、それぞれ再送時に必要なデータ数が異なる。確率的に発生した誤りに対しては、それほど多くの再送データは必要ないが、受信状況が劣化したことで発生した誤りに対しては、多くの再送データが必要となる。
確率的に発生した誤りの場合、選択するMCSを1つだけでも下げて送信するとPERが大きく改善するので、誤りが発生しにくくなる。そこで、MCSを下げることと等価な効果を得る方法として、再送時に冗長ビットを送信する方法がある。この場合、多くの冗長ビットを送信する必要はないので、再送コードワードのストリーム数を減らして再送データ数を減らしても構わない。その分、新規コードワードに送信ストリーム数を割り当てることで、新規データを多く送信できるので、周波数利用効率の低下を防止できる。
一方で、受信状況が劣化したことにより発生した誤りの場合、フィードバックしたCQIに基づいたMCSでは十分な品質が得られずに、誤りが発生している可能性がある。この場合、再送データとしては、再送コードワードのストリーム数を増やして、多くの冗長ビットを再送して高い符号化利得を得ることで、誤りを解消することができる。このように、再送を早期に解消することによって、新規データを送信する機会を増やすことができ、周波数利用効率の低下を防止できる。
上記のような異なる誤り要因は、フィードバックされたCQIを用いて次のように判定することができる。例えば、前回フィードバックしたCQIの値が15であり、この値に基づいて送信コードワードのMCSが選択された場合を考える。そして、送信コードワードが送信され、受信側からそのコードワードのAck/Nack情報と、そのコードワードが受信された時点のCQIとがフィードバックされる。ここで、CQIの値が15以上で、誤りが発生した場合(Nack)には、確率的に発生した誤りであると考えられる。一方、CQIの値が14以下で、誤りが発生した場合(Nack)には、受信状況が劣化したことで発生した誤りであると考えられる。このように、フィードバックされたAck/Nack情報と、CQIの値とによって、誤り要因を判定することができる。
次に、第2の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、第1の実施形態と同様、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。
まず、受信装置は、各コードワードの受信状況として、CQIと、各コードワードのAck/Nack情報とを送信装置にフィードバックする。送信装置では、Nackを受信した場合に、誤りが発生したコードワードに対して、上記のようにフィードバックされたCQIを用いて誤り要因を判定し、再送コードワードのストリーム数を選択する。
図11は再送コードワードのストリーム数判定テーブルの例を示す図である。また、図12は前回のCQIの値が15の場合に用いるストリーム数判定テーブルの具体例を示す図である。再送コードワードのストリーム数は、図11に示すようなストリーム数判定テーブルを用いて決定することができる。この場合、今回のCQIの値が前回のCQI以上の場合は、確率的に発生した誤りであるとして再送コードワードのストリーム数を1とし、今回のCQIの値が前回のCQIより下の場合は、受信状況の劣化により発生した誤りであるとして再送コードワードのストリーム数を2とする。例えば、前回のCQIの値が15の場合には、図12のようなストリーム数判定テーブルを用いる。この例では、CQIの値が前回のCQI値の15以上か未満かによって、再送コードワードのストリーム数を決定する。
そして、送信装置は、第1の実施形態と同様に、CW−ストリーム配置テーブルを用いて、CW−ストリーム配置を選択する。図13はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの例(誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を設定した場合)を示す図である。また、図14は図13に対応するCW−ストリーム配置決定テーブルを示す図である。
送信装置では、あらかじめ図13のようなCW−ストリーム配置テーブルを用意しておき、CW−ストリーム配置を選択して決定する。この際、例えば図14のようなCW−ストリーム配置決定テーブルを用いて、上記のように判定した再送コードワードのストリーム数と再送コードワード番号により、ブランキングを行うコードワードを決定し、CW−ストリーム配置を選択することができる。例えば、CW1に再送が発生し、その再送コードワードの送信ストリーム数は1であると判定された場合には、CW−ストリーム配置として<2>が選択される。また、CW1に再送が発生し、その再送コードワードの送信ストリーム数は2であると判定された場合には、CW−ストリーム配置として<3>が選択される。
そして、送信装置から、このCW−ストリーム配置テーブルにおける送信方法を示すCW−ストリーム配置情報を制御情報として、受信装置に通知する。これにより、受信装置では、CW−ストリーム配置を間違えることなく受信処理を行うことができる。また、この場合においても、上述した第1の実施形態と同様に、ブランキングの効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、再送コードワードのストリーム数の判定を送信装置で行っているが、受信装置において行っても構わない。この場合、受信側で判定した再送コードワードのストリーム数を送信側にフィードバックする。また、再送コードワードのストリーム数の判定方法は、上記の例と同じものを用いることができる。
また、本実施形態では、誤り要因を判定する受信状況を示すものとして、CQIの比較を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、次のようなものがある。
(1)ストリーム間干渉
受信側におけるストリーム分離において、ストリームを完全に分離できない場合に、ストリーム間干渉が残ることで、誤りが発生することがある。このストリーム間干渉の干渉量を測定し、その干渉量の大きさにより、確率的に発生した誤りであるか、干渉に起因して発生した誤りであるかを判定して、再送コードワードのストリーム数を設定することができる。
(2)MIMO受信処理方式
一般的に、MIMO受信処理方法自体は規格化されることはなく、端末毎にMIMO受信処理方法が異なる場合がある。MMSEなどの空間フィルタリングによるMIMO受信処理方法を備えた端末に比べて、SICなど干渉抑圧効果が高いMIMO受信処理方法を備えた端末の方が、ストリーム間干渉を抑圧できるので受信特性が良い。しかし、このような干渉抑圧処理では、多重している一方のコードワードにおいて誤りの発生が無く、正確なレプリカが生成できた場合にのみ受信特性が良く、正確なレプリカが生成できない場合には干渉抑圧効果は期待できない。このため、誤りが発生した場合に再送するデータに対して、どのようなMIMO受信処理を用いられているかが重要となる。そこで、MIMO受信処理方式を通知して、再送コードワードのストリーム数判定に用いることができる。
(3)符号化利得では解消できない誤りが発生した場合
誤りが発生して再送を繰り返して符号化利得を高めたとしても、誤り訂正できない誤りが発生する可能性がある。これは、フェージング変動などにより特定のデータ部の受信状況が著しく悪い受信状況となり、その部分で復号において重要となるデータが送信された場合などが考えられる。例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いた通信システムにおいて、周波数選択性フェージングにより、特定の周波数成分が著しく受信状況が悪い場合などがある。この場合、何度再送を繰り返して符号化利得を高めたとしても誤り訂正できないので、再送では誤りが解消できないことを通知し、新規にデータを送信することで誤りを解消することができる。
(4)受信状況が著しく悪く再送しても誤り訂正が期待できない場合
受信状況が著しく悪い場合には、再送しても前回の受信データの信頼性が低いので、合成の効果は期待できない。このような場合には、前回の受信データとの合成を必要としない、セルフデコーダブルなデータを送信することで、誤りを解消することができる。
(5)初回送信時の符号化率が低く、再送時の冗長ビットがない場合
初回送信時の符号化率が低い場合には、誤りが発生して再送する冗長ビットが存在しない。このような場合には、再送データをChase合成できるように送信する。
次に、第2の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図15は第2の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置1500は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置情報取得部1501、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部1504、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。ここでは、上述した第1の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の受信装置1500において、図8に示した第1の実施形態と異なる部分は、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503を追加して設け、CW−ストリーム配置決定部の代わりにCW−ストリーム配置情報取得部1501を設けたことである。
チャネル推定部1502は、通信相手局の送信装置から送信されたパイロット信号を使って、各ストリームのチャネル推定を行う。受信状況測定部1503は、チャネル推定部1502で得られたチャネル推定値を用いて、各送信コードワードの受信状況を測定する。ここで、受信状況としては、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)測定値などを用いることができる。
フィードバック情報送信部1504は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報やその他のフィードバック情報に加えて、受信状況測定部1503で測定した各コードワードの受信状況をCQIとして送信装置へフィードバックするための送信処理を行う。
CW−ストリーム配置情報取得部1501は、送信装置から送信された制御情報の中で通知されたCW−ストリーム配置情報を取得して、ストリーム分離部803及びストリーム連結部804に通知する。
上記構成において、CW−ストリーム配置情報取得部1501がコードワード−ストリーム配置決定部の機能を実現する。チャネル推定部1502、受信状況測定部1503が受信品質判定部の機能を実現する。
図16は第2の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置1500は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、再送CWストリーム数判定部1601、CW−ストリーム配置決定部1602、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部1603、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。ここでは、上述した第1の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の送信装置1600において、図7に示した第1の実施形態と異なる部分は、再送CWストリーム数判定部1601を追加して設けたことである。再送CWストリーム数判定部1601は、フィードバック情報によって通信相手局の受信装置からフィードバックされた各コードワードのCQIと、Ack/Nack検出部702で検出されたNack情報とに基づいて、Nackが発生した再送コードワードのストリーム数を判定する。具体的な判定方法としては、前回フィードバックされたCQIを保持しておき、今回フィードバックされたCQIと比較して、前述した図11のような送信ストリーム数判定テーブルを用いて、再送コードワードの送信ストリーム数を判定する。そして、決定した再送コードワードの送信ストリーム数を、CW−ストリーム配置決定部1602に通知する。
CW−ストリーム配置決定部1602は、各コードワードのAck/Nack情報と、再送コードワードの誤り具合とにより、CW−ストリーム配置を決定する。例えば、前述した図14のようなCW−ストリーム配置決定テーブルを用いて、図13のようなCW−ストリーム配置テーブルの中のCW−ストリーム配置を決定する。制御情報生成部1603は、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報に、CW−ストリーム配置情報を加えて、制御情報を生成する。
上記構成において、再送CWストリーム数判定部1601が再送コードワードストリーム数判定部の機能を実現し、この再送CWストリーム数判定部1601及びCW−ストリーム配置決定部1602がコードワード−ストリーム配置決定部の機能を実現する。
次に、第2の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図17は第2の実施形態の受信装置の処理フローを示す図、図18は第2の実施形態の送信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図17によって受信装置1500の処理フローを順に説明する。
(ステップS1701)第1の実施形態のステップS1001と同様、送信装置1600から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信する。
(ステップS1702)チャネル推定部1502において、ステップS1701で受信した信号からパイロット信号を抽出して、チャネル推定を行う。
(ステップS1703)第1の実施形態のステップS1002と同様、制御情報取得部801において、ステップS1701で受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS1704)CW−ストリーム配置情報取得部1501において、ステップS1703で取得した制御情報の中から、CW−ストリーム配置情報を取得する。
(ステップS1705〜S1707)第1の実施形態のステップS1005〜S1007と同様の処理を行う。すなわち、ストリーム分離部803において、前記取得したCW−ストリーム配置情報に基づいて受信信号をストリーム分離し、ストリーム連結部804において、CW−ストリーム配置情報に基づいて前記分離したストリームを連結して送信コードワードを再生する。そして、再生したコードワード毎に、復号部805、806での復号処理及びCRC判定部807、808での誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS1708)受信状況測定部1503において、ステップS1702で推定したチャネル推定値を用いて、各コードワードの受信状況を測定する。受信状況としては、受信SINRなどが用いられる。そして、測定した受信状況からCQIを生成する。
(ステップS1709)フィードバック情報送信部1504において、Ack/Nack情報とその他のフィードバック情報に加えて、ステップS1708で生成したCQIをフィードバック情報として、送信装置にフィードバックする。
また、図18によって送信装置1600の処理フローを順に説明する。
(ステップS1801〜S1803)第1の実施形態のステップS901〜S903と同様の処理を行う。すなわち、フィードバック情報受信部701において、受信装置1500からのフィードバック情報を受信し、Ack/Nack検出部702において、受信したフィードバック情報からAck/Nack情報を検出し、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定する。ここで、Nackがある場合はステップS1804Aに進み、Nackがない場合はステップS1805Bに進む。
(ステップS1804A)Nackがある場合、再送CWストリーム数判定部1601において、ステップS1801で受信したフィードバック情報から、各コードワードのCQIを取得し、ステップS1802でNack情報を検出した再送コードワードにおけるストリーム数を判定する。
(ステップS1805A)CW−ストリーム配置決定部1602において、ステップS1804Aで判定した再送コードワードのストリーム数と、再送コードワード番号とに基づいて、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS1805B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部1602において、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS1806〜S1810)第1の実施形態のステップS905〜S909と同様の処理を行う。すなわち、送信CW制御部704において、前記決定したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定し、送信CW生成部705において、前記設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。また、CW−ストリーム配置部706において、前記生成した各送信コードワードを、前記決定したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。そして、制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信し、MIMO送信部708において、前記配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
このように、第2の実施形態では、再送発生時に受信状況によって誤り要因を判定し、再送コードワードに必要なストリーム数を決定する。そして、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、第1の実施形態の効果を得ながら、再送コードワードに対して必要となるデータ数を制御することによって、さらに周波数利用効率の低下を防止することができる。
ここで、第2の実施形態の変形例として、複数コードワードにおいて同時にNackが発生した場合の処理のバリエーションとして、次のような構成も挙げられる。
第1の変形例では、Nackが発生したそれぞれのコードワードについて、誤り具合を判定して、その誤り具合に応じてストリームを割り当てる。例えば、複数の再送コードワードのうち、受信状況の悪い方のコードワードの再送データを2ストリームで送信し、受信状況の良い方のコードワードの再送データを1ストリームで送信する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキングの効果を得ることができ、かつ、各コードワードの受信状況に応じて送信データ数を制御できるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
また、第2の変形例では、Nackが発生したそれぞれのコードワードについて、誤り具合を判定して、その誤り具合に応じてコードワード間のデータ数比率を求める。そして、1ストリームブランキングした場合の送信データ数を求め、その中に、複数コードワードの再送データを配置する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキングの効果を得ることができ、かつ、各コードワードの受信状況に応じて送信データ数を制御できるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として、ストリームオーダリング(ストリームの順位付け)を使って、再送コードワードと新規コードワードの送信ストリームを適応的に制御する処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。ここでは、ストリームの順位付けをオーダリングと記しているが、ランキングと呼ばれることもある。
MCWにおいて、ストリームを品質によりオーダリング(順位付け)することで、ブランキングストリームや各コードワードを送信するストリームを適切に選択できる。このストリームオーダリングを用いることによって、品質の良いストリームをブランキングすることが避けられるので、周波数効率を改善できる。
上述の着眼点から、第3の実施形態では、受信装置においてストリームを品質によりオーダリングして、オーダリング情報を送信装置にフィードバックする。送信装置では、ストリームのオーダリング情報を用いて、ブランキングストリームや再送コードワード、新規コードワードを送信するストリームを決定する。
この際、例えば、受信側で品質が低いストリームをブランキングすることによって、品質が良いストリームをブランキングするよりも送信電力の利用効率が改善する。このため、オーダリングにおける最下位のストリームをブランキングすることが望ましい。また、再送コードワードを品質の良いストリームから送信することによって確実に送信できるので、再送コードワードを早期に解消したい場合には、最上位ストリームもしくは最上位と第2位のストリームから再送コードワードを送信し、残りのストリームから新規コードワードを送信する。また、再送による遅延がある程度許容され、新規コードワードを優先したい場合には、最上位ストリームもしくは最上位と第2位のストリームから新規コードワードを送信し、残りのストリームから再送コードワードを送信する。
次に、第3の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、第1の実施形態と同様、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。
図19はストリームのオーダリング情報テーブルの例を示す図である。また、図20はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第1例(上位2ストリーム、下位1ストリームとした場合)を示す図、図21はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第2例(上位1ストリーム、下位2ストリームとした場合)を示す図である。
本実施形態では、図19に示すようなストリームのオーダリング情報テーブルを送受信双方で所持しておき、受信装置におけるオーダリングの結果に基づいて組合せ番号を選択し、送信装置にフィードバックする。図19に示すそれぞれのストリームの組み合わせにおいて、数字1,2,…が組合せ番号を、括弧付き数字(1),(2),…が各ストリーム番号を表している。
そして、第1例として、図20のようなCW−ストリーム配置テーブルを送受信双方で所持しておき、再送コードワードがない場合には、ブランキングなしとして<1>のCW−ストリーム配置を用い、再送コードワードが発生している場合には、ブランキングするコードワードによって<2>もしくは<3>のCW−ストリーム配置を用いる。すなわち、ストリームオーダリングに応じて、上位2ストリーム、下位1ストリームの組み合わせで設定したCW−ストリーム配置を適用する。これにより、再送時には各コードワードに上位2ストリーム、下位1ストリームをそれぞれ割り当てたブランキングが実現可能となる。
また、第2例として、図21のようなCW−ストリーム配置テーブルを送受信双方で所持しておき、再送コードワードがない場合には、ブランキングなしとして<1>のCW−ストリーム配置を用い、再送コードワードが発生している場合には、ブランキングするコードワードによって<2>もしくは<3>のCW−ストリーム配置を用いることも可能である。すなわち、ストリームオーダリングに応じて、上位1ストリーム、下位2ストリームの組み合わせで設定したCW−ストリーム配置を適用する。これにより、再送時には各コードワードに上位1ストリーム、下位2ストリームをそれぞれ割り当てたブランキングが実現可能となる。
なお、第1の実施形態と同様に、図20もしくは図21のCW−ストリーム配置テーブルのいずれを用いるかの選択は、通信開始時に決定する方法でもよいし、通信回線の無線フレームに対して比較的長い周期で変更する方法でもよい。その際には、送受信双方で同じCW−ストリーム配置テーブルを用いることができるように、どのテーブルを選択したかを通知する。送信側がテーブルを決定し、受信側に通信する方法であっても、その逆であっても良い。また、無線フレーム毎に通知する制御回線に余裕がある場合には、無線フレームの周期でテーブルを変更する方法でも良い。
また、第3の実施形態において、第2の実施形態と同様に、再送コードワードのストリーム数を適応的に制御することもできる。図22はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第3例(再送コードワードのストリーム数を適応的に制御する場合)を示す図である。この場合は、図22に示すようなCW−ストリーム配置テーブルを用いて<1>〜<5>のCW−ストリーム配置を選択することによって、再送コードワードに必要なストリーム数とストリームオーダリングに応じたブランキングを実現可能である。
なお、本実施形態では、ストリームのオーダリング情報を図19のように、全ストリームの組合せで表現した。しかし、これに限定したものではなく、オーダリング情報としては、重要となる情報だけに限定して通知する方法でもよい。例えば、最下位ストリームのストリーム番号を通知するだけで、ブランキングするストリームを限定できる。この場合、フィードバック情報の情報量を減らすことが可能となる。また、この最下位ストリームに加えて、最上位ストリームを追加するだけでも、ブランキングするストリームと、最も品質の良いストリームを特定できるので、再送コードワードを配置して再送を早期に終息させることが可能となる。
次に、第3の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図23は第3の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置2300は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置情報取得部1501、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503、ストリームオーダリング部2301、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部2302、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。ここでは、上述した第1及び第2の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1及び第2の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の受信装置2300において、図15に示した第2の実施形態と異なる部分は、ストリームオーダリング部2301を追加して設けたことである。ストリームオーダリング部2301は、受信状況測定部1503で測定した受信状況(受信品質)に応じて、複数のストリームの順位付け(オーダリング)を行う。
フィードバック情報送信部2302は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報、受信状況測定部1503で測定した各コードワードの受信状況を示すCQIやその他のフィードバック情報に加えて、ストリームオーダリング部2301で判定したストリームオーダリング情報を、送信装置へフィードバックするための送信処理を行う。
図24は第3の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置2400は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、オーダリング情報取得部2401、CW−ストリーム配置決定部2402、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部2403、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。ここでは、上述した第1及び第2の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1及び第2の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の送信装置2400において、図16に示した第2の実施形態と異なる部分は、再送CWストリーム数判定部1601の代わりに、オーダリング情報取得部2401を追加して設けたことである。オーダリング情報取得部2401は、フィードバック情報によって通信相手局の受信装置からフィードバックされたストリームオーダリング情報を取得する。
CW−ストリーム配置決定部2402は、各コードワードのAck/Nack情報と、ストリームオーダリング情報とに基づき、CW−ストリーム配置を決定する。例えば、前述した図20や図21のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いてCW−ストリーム配置を決定する。また、出力するCW−ストリーム配置情報には、前述した図19のようなストリームオーダリング情報を含む。制御情報生成部2403は、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報に、ストリームオーダリング情報を含むCW−ストリーム配置情報を加えて、制御情報を生成する。
次に、第3の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図25は第3の実施形態の受信装置の処理フローを示す図、図26は第3の実施形態の送信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図25によって受信装置2300の処理フローを順に説明する。
(ステップS2501〜S2503)第2の実施形態のステップS1701〜S1703と同様の処理を行う。すなわち、送信装置2400から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信し、チャネル推定部1502において、前記受信した信号からパイロット信号を抽出してチャネル推定を行い、制御情報取得部801において、前記受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS2504)CW−ストリーム配置情報取得部1501において、ステップS2503で取得した制御情報の中から、CW−ストリーム配置情報とストリームオーダリング情報を取得する。
(ステップS2505〜S2507)第2の実施形態のステップS1705〜S1707と同様の処理を行う。すなわち、ストリーム分離部803において、前記取得したCW−ストリーム配置情報に基づいて受信信号をストリーム分離し、ストリーム連結部804において、CW−ストリーム配置情報に基づいて前記分離したストリームを連結して送信コードワードを再生する。そして、再生したコードワード毎に、復号部805、806での復号処理及びCRC判定部807、808での誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS2508)受信状況測定部1503において、ステップS2502で推定したチャネル推定値を用いて、各ストリームの受信品質を測定する。受信品質としては、受信SINRなどが用いられる。
(ステップS2509)ストリームオーダリング部2301において、ステップS2508で測定したストリーム毎の受信品質に基づいて、品質順にストリームをオーダリング(順位付け)する。
(ステップS2510)フィードバック情報送信部1504において、Ack/Nack情報とその他のフィードバック情報に加えて、ステップS2509で決定したストリームオーダリング情報を含むフィードバック情報を生成し、送信装置にフィードバックする。
また、図26によって送信装置2400の処理フローを順に説明する。
(ステップS2601〜S2602)第2の実施形態のステップS1801〜S1802と同様の処理を行う。すなわち、フィードバック情報受信部701において、受信装置2300からのフィードバック情報を受信し、Ack/Nack検出部702において、受信したフィードバック情報からAck/Nack情報を検出する。
(ステップS2603)オーダリング情報取得部2401において、ステップS2601で受信したフィードバック情報から、ストリームオーダリング情報を取得する。
(ステップS2604)Ack/Nack検出部702において、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定し、Nackがある場合はステップS2605Aに進み、Nackがない場合はステップS2605Bに進む。
(ステップS2605A)Nackがある場合、CW−ストリーム配置決定部2402において、ステップS2603で取得したストリームオーダリング情報に基づいて、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS2605B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部2402において、ステップS2603で取得したストリームオーダリング情報に基づいて、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS2606〜S2610)第2の実施形態のステップS1806〜S1810と同様の処理を行う。すなわち、送信CW制御部704において、前記決定したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定し、送信CW生成部705において、前記設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。また、CW−ストリーム配置部706において、前記生成した各送信コードワードを、前記決定したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。そして、制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信し、MIMO送信部708において、前記配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
このように、第3の実施形態では、受信品質に基づくストリームオーダリングを使用して、再送コードワードと新規コードワードの送信ストリームを適応的に制御しながら、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、ブランキングストリームと各コードワードを送信するストリームとを、受信状況に応じて適したストリームから選択できるので、周波数効率低下の防止効果をさらに改善することができる。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
複数のストリーム及びコードワードの数として、ストリーム数が4つ、8つ、コードワード数が2つの場合を例示したが、これに限らず、いずれの数であっても適用可能である。
上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本出願は、2007年9月27日出願の日本特許出願(特願2007−252362)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止できる効果を有し、複数のアンテナを使用して通信を行うMIMO等に適用可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法等において有用である。
本発明は、複数のアンテナを使用して通信を行うMIMO(Multiple Input Multiple Output)等に適用可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
移動通信の国際的な標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)などにおいて、高速データ伝送を実現する通信システムとして、符号化と再送技術を組み合わせたHARQ(Hybrid Automatic Retransmission reQuest)を用いたパケット伝送システムが検討されている。そして、さらなる高速大容量のデータ伝送を実現する方式として、MIMO伝送の1つである空間分割多重(SDM:Space Division Multiplexing)伝送が注目されている。MIMO伝送とは、送受信双方において複数アンテナを使って信号を伝送する技術で、SDM伝送とは、複数のアンテナを使って異なる信号(ストリーム)を空間的に多重する技術である。このSDM伝送を使うことで、時間や周波数のリソースを拡大することなく周波数利用効率を増大させることができる。
SDMでは、ストリーム毎にHARQや、変調方式と符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)を適応的に制御するAMC(Adaptive Modulation and Coding)を適用することで、さらに周波数利用効率を向上させることができる。HARQでは、受信側から送信パケットが誤りなく送信できたかどうかを示すAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を送信側にフィードバックし、誤りが発生したことを示すNackが検出された場合には送信側からデータを再送する。この際、再送データは、初回送信時と同じデータでもよいし、送信データの符号化後の冗長ビットで初回送信時に送信されなかったものなどでもよい。このような再送データの内容は、例えば、Redundancy Version(RV)などを用いて通知される。また、AMCでは、受信側から受信品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)を送信側にフィードバックし、送信側において、そのフィードバックされたCQIに応じたMCSを選択する。このようなHARQやMCSの制御単位であるデータ系列はコードワード(CW:Codeword)と呼ばれ、ストリーム毎にコードワードを制御する複数コードワードを用いる送信方法はMCW(Multiple Codeword)と呼ばれている。
上記のようにストリーム毎にHARQ制御やAMCを行うMCWでは、HARQ制御情報やAMC制御情報をストリーム毎に通知やフィードバックする必要がある。ここで、HARQ制御情報としては、誤り検出結果であるAck/Nackや再送データの内容を示すRedundancy Versionなどがあり、AMC制御情報としては、CQIフィードバックやMCSなどがある。このようなMCWでは、送信ストリーム数が増加すると、これらの制御情報が増加してしまい、回線におけるオーバーヘッドが増大し、周波数利用効率を低下させてしまう。そこで、これらの制御情報によるオーバーヘッドを抑えるために、非特許文献1に示すように、HARQやAMCを制御するコードワード数を削減し、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWが検討されている。例えば、4ストリーム送信時に2コードワードを用いる方法において、1コードワードあたり2ストリーム用いるMCWなどがある。
なお、ここでは、コードワードはMCSの制御単位である符号化ビット系列を示し、ストリームはSDMで空間多重されるそれぞれのアンテナやビームにおいて送信される信号系列を示している。
MCWにおけるHARQ方式の従来技術として、非特許文献1に示されているようなBlanking(以下、ブランキングと記載)が検討されている。ブランキングとは次のような技術である。図27は、MCWにおけるコードワード毎のブランキング処理を説明する図である。図27において、送信装置である基地局(BS:Base Station)2701から受信装置であるユーザ端末(UE:User Equipment)2702へCW1、CW2の2つのコードワードでコードワード毎に2つのストリーム、合計4つのストリームを送信し、ユーザ端末2702から基地局2701へ各ストリームのAck/Nackをフィードバックする処理が示されている。ここで、図27の(A)は受信誤りが無く再送が発生しておらず、ブランキングをしない場合、図27の(B)はストリームに受信誤りがありNackと判定され、一方のコードワードで再送が発生しブランキングをする場合、をそれぞれ示している。
まず、初回送信時には、各アンテナから各コードワードを送信する。そして、その複数のコードワードの中に誤りが発生した場合(図27(B))には、誤りが発生したコードワード(再送CW)だけを再送する。この場合、再送コードワードは2ストリームで送信する。このとき、誤りがないコードワードでは送信OFFとして新規コードワードを送信しない。このように、空間多重した全コードワードにおいて誤りが無くなるまで、新規のコードワードを送信せずに、誤りが発生しているコードワードだけを再送する技術が、ブランキングである。
MCWの各コードワードでは、それぞれ独立に誤りが発生することから、コードワード数が増加すると、高い確率で誤りが発生する。例えば、各コードワードのMCS選択基準であるターゲットPER(Packet Error Rate)を20%とすると、少なくとも1つのコードワードで誤りが発生する確率は、コードワード数が2の場合には36%、コードワード数が4の場合には59%となる。ここで、ターゲットPER=20%は、HARQを用いたシステムにおいて用いられている一般的な値である。このように、高い確率で再送が発生して、ブランキングが頻繁に発生すると、多重するコードワード数が減り、新規データが送信されないために、周波数利用効率やスループットが低下してしまう。
3GPP TSG RAN WG1 #44, R1-060459, QUALCOMM Europe, "Implications of MCW MIMO on DL HARQ", February, 2006
上述したように、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送制御時にブランキングが頻繁に発生すると、多重するコードワード数が減り、新規データが送信されないために、周波数利用効率やスループットが低下してしまう、という課題がある。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたもので、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することである。
本発明に係る第1の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、通信相手局からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、を備える無線通信装置を提供する。
これにより、再送時にブランキングの効果を得ながら、多重するコードワード数を確保して、新規データを送信できるので、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能になる。
また、本発明に係る第2の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、再送コードワードのストリーム数を多めにし、新規コードワードのストリーム数を少なく配置することで、再送を早期に解消することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第3の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、新規コードワードのストリーム数を多めにし、再送コードワードのストリーム数を少なく配置することで、新規データを多く送信することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第4の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、コードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを用いて、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第5の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定するものを含む。
これにより、誤り要因に応じて再送コードワードに対して必要なデータ数を制御できるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第6の様態によれば、上記本発明に係る第5の様態の無線通信装置であって、前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部を備えるものを含む。
また、本発明に係る第7の様態によれば、上記本発明に係る第6の様態の無線通信装置であって、前記再送コードワードストリーム数判定部は、前記フィードバック情報に含まれる受信品質情報に基づき、前記誤り要因として確率的に発生した誤り、または、受信状況劣化により発生した誤りを判定して、再送コードワードのストリーム数を判定するものを含む。
また、本発明に係る第8の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、ストリームのオーダリングを用いることで、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率低下の防止効果を改善できる。
また、本発明に係る第9の様態によれば、上記本発明に係る第8の様態の無線通信装置であって、前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部を備え、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記オーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第10の様態によれば、上記本発明に係る第1の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、再送コードワードに対して必要なデータ数を制御でき、かつ、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第11の様態によれば、上記本発明に係る第10の様態の無線通信装置であって、前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部と、前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部とを備え、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数及びオーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
本発明に係る第12の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、通信相手局からの制御情報を取得する制御情報取得部と、前記制御情報に基づき、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、を備える無線通信装置を提供する。
これにより、再送時にブランキングの効果を得ながら、多重するコードワード数を確保して、通信相手局より新規データを送信できるので、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能になる。
また、本発明に係る第13の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、再送コードワードのストリーム数を多めにし、新規コードワードのストリーム数を少なく配置することで、再送を早期に解消することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第14の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させるものを含む。
これにより、新規コードワードのストリーム数を多めにし、再送コードワードのストリーム数を少なく配置することで、新規データを多く送信することができるため、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第15の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、コードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを用いて、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第16の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、このコードワード−ストリーム配置情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、通信相手局からのコードワード−ストリーム配置情報によって、再送の有無などの各再送状況において、適切なコードワード及びストリームの配置を設定可能である。
また、本発明に係る第17の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定するものを含む。
これにより、誤り要因に応じて再送コードワードに対して必要なデータ数を制御できるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第18の様態によれば、上記本発明に係る第17の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部を備え、前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて決定された再送コードワードのストリーム数によって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第19の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、ストリームのオーダリングを用いることで、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率低下の防止効果を改善できる。
また、本発明に係る第20の様態によれば、上記本発明に係る第19の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部を備え、前記フィードバック情報送信部は、前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第21の様態によれば、上記本発明に係る第12の様態の無線通信装置であって、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定するものを含む。
これにより、再送コードワードに対して必要なデータ数を制御でき、かつ、受信状況に応じて適したストリームを、ブランキングストリームや送信ストリームに配置することができるので、さらに周波数利用効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る第22の様態によれば、上記本発明に係る第21の様態の無線通信装置であって、前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部と、前記受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部とを備え、前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質及び前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数と、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定するものを含む。
また、本発明に係る第23の様態によれば、上記本発明に係る第1〜第22の様態のいずれかの無線通信装置を備える無線通信基地局装置を提供する。
また、本発明に係る第24の様態によれば、上記本発明に係る第1〜第22の様態のいずれかの無線通信装置を備える無線通信移動局装置を提供する。
本発明に係る第25の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信システムであって、通信相手局である受信装置からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する送信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、を有する送信装置と、通信相手局である前記送信装置からの制御情報を取得する制御情報取得部と、前記制御情報に基づき、前記送信装置と同様にコードワード及びストリームの配置を決定する受信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、を有する受信装置と、を備える無線通信システムを提供する。
本発明に係る第26の様態によれば、1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行い、前記コードワードにおいて再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信方法を提供する。
本発明に係る無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法によれば、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止することが可能である。
初回送信時(ブランキングなし)の場合のデータ伝送の様子を示す図 再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第1例(新規CWをブランキング)を示す図 第1の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第1例(新規コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図 再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第2例(再送CWをブランキング)を示す図 第1の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第2例(再送コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図 送信アンテナ数を増やした変形例のCW−ストリーム配置テーブルを示す図 第1の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第1の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第1の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 第1の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 再送コードワードのストリーム数判定テーブルの例を示す図 前回のCQIの値が15の場合に用いるストリーム数判定テーブルの具体例を示す図 第2の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの例(誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を設定した場合)を示す図 図13に対応するCW−ストリーム配置決定テーブルを示す図 第2の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 第2の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 ストリームのオーダリング情報テーブルの例を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第1例(上位2ストリーム、下位1ストリームとした場合)を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第2例(上位1ストリーム、下位2ストリームとした場合)を示す図 第3の実施形態に係るCW−ストリーム配置テーブルの第3例(再送コードワードのストリーム数を適応的に制御する場合)を示す図 第3の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図 第3の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図 第3の実施形態の受信装置の処理フローを示す図 第3の実施形態の送信装置の処理フローを示す図 MCWにおけるコードワード毎のブランキング処理を説明する図
本実施形態では、本発明に係る無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法の一例として、MIMOを採用した無線通信システムにおいて、送信装置及び受信装置が複数のアンテナを用いて複数のストリームにおいて複数のコードワード(CW)による信号伝送を行い、MCWにおけるHARQを用いた再送制御(適応再送制御)を行う場合の構成例を示す。コードワードは、MCSの制御単位であるデータ系列のことである。ここでは、セルラーシステムにおいて、基地局からユーザ端末へ信号(ストリーム)を送信し、ユーザ端末から基地局へ受信の可否を示すAck/Nackや受信品質としてのCQIをフィードバックする場合を想定する。この場合、基地局(無線通信基地局装置)が送信装置(送信局)となり、ユーザ端末(無線通信移動局装置)が受信装置(受信局)となる。本実施形態では、MCWにおいて1コードワードあたりに複数ストリームを用いてデータ伝送を行う。なお、下記の実施の形態は説明のための一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態として、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキング(送信OFF)を行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。
始めに、本実施形態のポイントとなる、ストリームのブランキングについて述べる。複数コードワードの各コードワードあたりの複数ストリームの中において、ストリームのブランキングを行うと、多重するコードワード数を減らさずに、ブランキングの効果を得ることができる。ここで、ブランキングの効果には、(1)送信電力配分による信号強度の増大、(2)受信ダイバーシチ利得の改善の2つがある。それぞれの効果について簡単に説明する。
(1)送信電力配分による信号強度の増大
基地局から送信される信号の送信電力の最大値は定められている。これは、法律や仕様により定められている値である。複数アンテナから送信する場合には、各アンテナから送信される信号の送信電力の総電力の最大値として定められるのが一般的である。このため、ストリームのブランキングにより送信ストリーム数を減らす場合、総送信電力が一定になるように送信電力を送信ストリームに分配する。例えば、送信アンテナ数が4で、最大総送信電力が1と定められていて、各アンテナから送信されるストリームには1/4の電力が配分されている場合に、1ストリームをブランキングして3ストリーム送信する時には、総送信電力が一定であることから、各アンテナから送信されるストリームには1/3の電力が分配される。このように、ストリームのブランキングにより、送信ストリームの信号強度が増大する。
(2)受信ダイバーシチ利得の改善
SDMの受信方法の一般的な方法として、MMSE(Minimum Mean Squared Error)やZF(Zero Forcing)による空間フィルタリングがある。この空間フィルタリングによる受信方法では、(受信アンテナ数−送信アンテナ数+1)の受信ダイバーシチ利得が得られる。例えば、送信アンテナ4、受信アンテナ4の場合には、受信ダイバーシチ利得は1で、送信アンテナ2、受信アンテナ4の場合には、受信ダイバーシチ利得は3である。ここで、受信側の端末に設置されている受信アンテナ数は増やすことができないが、一方で、送信ストリーム数を減らし送信アンテナ数を減らすことはできる。したがって、送信ストリーム数を減少させるストリームのブランキングにより、受信ダイバーシチ利得を改善することができる。
上述の着眼点から、第1の実施形態では、Nackが発生して再送が発生した場合に多重するコードワード数は減らさずに、コードワードあたりに割り当てられている複数ストリームの中のストリームをブランキングする。このように、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに送信ストリーム数を減らすことにより、再送時のブランキングの効果を得ながら、多重コードワード数を確保して新規データ送信することで、周波数利用効率の低下を防ぐことができる。
次に、第1の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。この場合、送信装置である基地局(BS)から受信装置であるユーザ端末(UE)へCW1、CW2の2つのコードワードでコードワード毎に2つのストリーム、合計4つのストリームを送信し、ユーザ端末から基地局へ各ストリームのAck/Nackをフィードバックする。
まず、再送が発生していない初回送信時について説明する。図1は初回送信時(ブランキングなし)の場合のデータ伝送の様子を示す図である。基地局101では、送信データにCRC符号などの誤り判定符号を付加して、Turbo符号などの誤り訂正符号化を行い、コードワードを生成する。再送が発生していない初回送信時には、基地局101はユーザ端末102に対して、コードワード1(CW1)を2つに分割して、ストリーム1(Str1)とストリーム2(Str2)から送信し、同様にコードワード2(CW2)をストリーム3(Str3)とストリーム4(Str4)から送信する。これは、後述する再送の有無等の各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示した、図3のCW−ストリーム配置テーブルにおける、「<1>再送CWなし」がこの状況に該当する。
ユーザ端末102では、受信信号に対して、ストリーム分離を行う。次いで、ストリーム分離したデータを連結してCW1とCW2を生成する。そして、連結したコードワードをそれぞれ復号化して、誤り判定を行う。ここで、ユーザ端末102は、誤りが検出された場合にはNackを、誤りが検出されなかった場合にはAckを、基地局101にフィードバックする。
次に、送信したコードワードに誤りが生じて再送が発生した場合について説明する。図2は再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第1例(新規CWをブランキング)を示す図である。再送が発生した場合には、基地局101は、コードワード数を減らさずに、ストリーム数を減らしてユーザ端末102へ送信する。例えば、1つのコードワードに再送が発生した場合に、再送コードワード(再送CW)を送信するストリーム数は減らさずに、新規コードワード(新規CW)を送信するストリーム数を減らすようにする。
図3はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第1例(新規コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図である。図3の例では、CW1はストリーム1とストリーム2を、CW2はストリーム3とストリーム4を用いて送信する場合に、再送状況に対応して、<1>再送CWなしの場合では、全てのストリームを用いて送信し、<2>CW1が再送の場合では、ストリーム4を送信OFFとし、<3>CW2が再送の場合では、ストリーム2を送信OFFとする。図3中の斜線部分は、再送コードワードを示している。
基地局101では、ユーザ端末102からフィードバックされたAck/Nack情報により、1つのコードワードで誤りが発生したことがわかり、そのコードワードを再送する。例えば、CW1に誤りが発生し、再送を行う場合、図3のCW−ストリーム配置テーブルにおける<2>が選択される。再送コードワードであるCW1は、初回送信時と同じストリーム1とストリーム2を用いて送信する。これにより、初回送信時と同じデータ数を再送できる。再送データとしては、初回送信時と同じデータでも良いし、送信されていない符号化後の冗長データでも良い。このため、再送による利得が十分に得られるので、再送の効果が大きい。また、新規コードワードであるCW2はストリーム数を減らして、ストリーム3を用いて送信する。これにより、従来のコードワード毎のブランキング処理に対して、新規データを送信することができる。また、送信ストリーム数を減らしてブランキング送信することで、前述したブランキングの効果を得ることができる。
また、再送が発生した場合の他の例について説明する。図4は再送における1ストリームブランキング送信時のデータ伝送の第2例(再送CWをブランキング)を示す図である。この第2例のように、上記図2及び図3に示した第1例とは異なり、再送が発生した場合に、新規コードワードを送信するストリーム数を減らさずに、再送コードワードを送信するストリーム数を減らすことも可能である。
図5はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第2例(再送コードワードを送信するストリーム数を減らすようにした場合)を示す図である。図5の例では、CW1はストリーム1とストリーム2を、CW2はストリーム3とストリーム4を用いて送信する場合に、<1>再送CWなしの場合では、全てのストリームを用いて送信し、<2>CW1が再送の場合では、ストリーム2を送信OFFとし、<3>CW2が再送の場合では、ストリーム4を送信OFFとする。図3と同様に、図5中の斜線部分は、再送コードワードを示している。
誤りが発生したコードワードでは、冗長ビットを増加するだけで誤り訂正できる場合がある。例えば、ターゲットPERで設定して確率的に誤ったコードワードは、ひとつ低いMCSにするだけでPERを大きく改善する。そこで、このような場合は、MCSを1段階下げることと等価である、冗長ビットを増加することによって、誤りを訂正できる。このことから、再送コードワードにおいて冗長ビットだけを送信することで、必要以上のデータを再送せずに誤りを訂正することができる。この場合、再送するデータ数は、初回送信時のデータ数より少なくても良いので、再送コードワードを送信するストリーム数を減らしても、再送の効果を得ることができる。
基地局101では、ユーザ端末102からフィードバックされたAck/Nack情報により、1つのコードワードで誤りが発生したことがわかり、そのコードワードを再送する。例えば、CW2に誤りが発生し、再送を行う場合、図5のCW−ストリーム配置テーブルにおける<3>が選択される。新規コードワードであるCW1は、初回送信時と同じストリーム1とストリーム2を用いて送信する。これにより、新規に送信できるデータ数を多く確保できる。また、再送コードワードであるCW2はストリーム数を減らして、ストリーム3を用いて送信する。これにより、先に述べたように、再送の効果を得ることができる。また、送信ストリーム数を減らしてブランキング送信することで、第1例と同様に、前述したブランキングの効果を得ることができる。
また、送信した全てのコードワードに誤りが生じて再送が発生する場合もある。この場合には、ストリームブランキングをせずに、初回送信時と同じストリーム数を用いて、再送コードワードを送信する。つまり、全コードワードに誤りが生じた場合には、初回送信時と同様に、図3または図5の<1>の場合を用いて再送を行う。
ここで、図3や図5のCW−ストリーム配置テーブルは、送受信双方の装置であらかじめ所持しておくことで、各コードワードの新規コードワードか再送コードワードかの情報だけを通知することで、送信ストリーム数やCW−ストリーム配置を送受信送置間で共有することができる。なお、これらの送信ストリーム数やCW−ストリーム配置を、別途、制御情報としても構わない。
上記図3もしくは図5のCW−ストリーム配置テーブルのいずれを用いるかの選択は、通信開始時に決定する方法でもよいし、通信回線の無線フレームに対して比較的長い周期で変更する方法でもよい。その際には、送受信双方で同じCW−ストリーム配置テーブルを用いることができるように、どのテーブルを選択したかを通知する。このとき、送信側の装置がテーブルを決定し、受信側の装置に通信する方法であっても、その逆であっても良い。また、無線フレーム毎に通知する制御回線に余裕がある場合には、無線フレームの周期でテーブルを変更する方法でも良い。
なお、本実施形態では、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信する例を示しているが、これに限定したものではなく、他の条件においても同様に適用することができる。図6は送信アンテナ数を増やした変形例のCW−ストリーム配置テーブルを示す図である。図6は、送信アンテナ数を4より多い8とし、送信コードワード数は2、各コードワードは4ストリーム送信する場合の、CW−ストリーム配置テーブルの例である。この図6は、図5の場合と同様に、再送コードワードをブランキングする場合を示した例である。なお、図3の場合と同様に新規コードワードをブランキングする場合にも適用できる。
次に、第1の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図7は第1の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置700は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、CW−ストリーム配置決定部703、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部707、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。この図7の例は、4ストリーム、2コードワード送信を行う構成である。
フィードバック情報受信部701は、通信相手局の受信装置からのフィードバック情報に対して受信処理を行う。Ack/Nack検出部702は、受信装置からのフィードバック情報に含まれる各コードワードの受信可否を示すAck/Nack情報を検出する。CW−ストリーム配置決定部703は、図3や図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを保持しており、Ack/Nack検出部702におけるAck/Nack検出結果に基づいて、コードワードとストリームの割り当てに関するCW−ストリーム配置を決定する。
送信CW制御部704は、CW−ストリーム配置決定部703で決定したCW−ストリーム配置に基づいて、送信コードワードのデータ長を設定する。ここで、送信コードワードが2ストリーム送信の場合には、データ長を2ストリーム分に設定し、送信コードワードが1ストリーム送信の場合には、データ長を1ストリーム分に設定する。
送信CW生成部705は、送信CW制御部704で設定したデータ長となるように各送信コードワードを生成する。この際、新規コードワードは、新規の送信データに対してCRCなどの誤り判定符号を付加して、Turbo符号などの誤り訂正符号化を行うことで生成される。また、送信コードワードに誤りが生じ再送が発生する場合に備えて、符号化したデータを保存しておく。一方、再送コードワードは、保存しておいた符号化後のデータから再送データを抽出して生成される。再送データの生成方法としては、初回送信時に送信したものと同じデータを用いる方法や、初回送信時に送信されなかった符号化後の冗長ビットを用いる方法などがある。
CW−ストリーム配置部706は、送信CW生成部705において生成されたコードワードについて、CW−ストリーム配置決定部703で決定したCW−ストリーム配置に従って、コードワードを各ストリームに配置する。制御情報生成部707は、送信コードワードに関する制御情報を生成する。送信コードワードの制御情報には、例えば、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報などがある。
MIMO送信部708は、生成された複数の送信コードワードを複数のストリーム(ここでは4つのストリーム)でアンテナ709a、709b、709c、709dより通信相手局の受信装置へMIMO送信(SDM送信)する。MIMO送信部708は、複数ストリームをSDM送信できる構成であれば特に限定されるものではない。例えば、各ストリームを、別々のアンテナから送信する方法や、各ストリームに送信ウエイトを乗算して各アンテナから送信する方法などがある。また、MIMO送信部708は制御情報生成部707で生成された制御情報を送信する。この制御情報は、SDM送信する構成でなくてもよい。
上記構成において、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、MIMO送信部708が送信処理部の機能を実現する。
図8は第1の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置800は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置決定部802、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部809、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。
制御情報取得部801は、通信相手局の送信装置から送信された制御情報を、受信信号の中から取得する。制御情報には、各コードワードのMCS(変調方式と符号化率)情報や再送制御情報が含まれている。図8では図示しないが、一般的に、各コードワードのMCS情報や再送制御情報は、ストリーム分離部803や復号部805、806などで用いられる。
CW−ストリーム配置決定部802は、制御情報取得部801において送信されたコードワードに再送コードワードが含まれている場合に、図7の送信装置におけるCW−ストリーム配置決定部703において配置決定されたCW−ストリーム配置の情報と同じ情報を取得する。具体的には、図7の送信装置におけるCW−ストリーム配置決定部703と同様に、図3や図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを保持しており、制御情報取得部801の取得結果に含まれる、送信コードワードが新規コードワードか再送コードワードかの情報に基づいて、CW−ストリーム配置を決定する。このようにCW−ストリーム配置テーブルを、送受信双方で共有しておくことで、再送発生情報だけによって、CW−ストリーム配置情報を送受信装置間で共有できる。
ストリーム分離部803は、通信相手局の送信装置700から送信されアンテナ810a、810b、810c、810dで受信した複数ストリームの受信信号を分離する。ストリーム分離部803は、SDM送信された信号を分離できる構成であれば特に限定されるものではない。例えば、Zero ForcingやMMSEといったフィルタリングによるストリーム分離方法や、SIC(Successive Interference Cancellation)によるストリーム分離方法などがある。この際に、ストリーム分離部803は、CW−ストリーム配置決定部802で決定したCW−ストリーム配置情報を使ってストリーム分離処理を行う。これにより、送信ストリーム数が少ない場合には、ストリーム分離処理において、ブランキング効果を得られる。
ストリーム連結部804は、CW−ストリーム配置決定部802で決定したCW−ストリーム配置情報を使って、ストリーム分離部803で分離した各ストリームを連結して、送信コードワードを再生する。復号部805、806は、ストリーム連結部804で再生したコードワードに対して、復号処理を行う。CRC判定部807、808は、復号部805、806で復号処理したそれぞれのコードワードに対して、CRCチェックを行い、コードワードに誤りが発生しているかどうかを判定する。CRC判定部807、808で誤りなしと判定された場合、各コードワードの受信データとして出力される。また、CRC判定部807、808の判定結果は、Ack/Nack情報として出力される。
フィードバック情報送信部809は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報やその他のフィードバック情報を通信相手局の送信装置700へフィードバックするための送信処理を行う。
上記構成において、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806が受信処理部の機能を実現する。
次に、第1の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図9は第1の実施形態の送信装置の処理フローを示す図、図10は第1の実施形態の受信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図9によって送信装置700の処理フローを順に説明する。
(ステップS901)フィードバック情報受信部701において、受信装置800からのフィードバック情報を受信する。
(ステップS902)Ack/Nack検出部702において、ステップS901で受信したフィードバック情報から、Ack/Nack情報を検出する。
(ステップS903)Ack/Nack検出部702において、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定し、Nackがある場合はステップS904Aに進み、Nackがない場合はステップS904Bに進む。
(ステップS904A)Nackがある場合、CW−ストリーム配置決定部703において、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を選択する。例えば、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<2>もしくは<3>を選択する。
(ステップS904B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部703において、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を選択する。例えば、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<1>を選択する。
(ステップS905)送信CW制御部704において、ステップS904AもしくはS904Bで選択したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定する。
(ステップS906)送信CW生成部705において、ステップS905で設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。ここで、再送コードワードは、再送データから生成し、新規コードワードは送信データから生成する。
(ステップS907)CW−ストリーム配置部706において、ステップS906で生成した各送信コードワードを、ステップS904AもしくはS904Bで選択したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。
(ステップS908)制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信する。制御情報としては、再送制御情報やMCSなどがある。
(ステップS909)MIMO送信部708において、ステップS907で配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
また、図10によって受信装置800の処理フローを順に説明する。
(ステップS1001)送信装置700から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信する。
(ステップS1002)制御情報取得部801において、ステップS1001で受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS1003)制御情報取得部801において、取得した制御情報に基づき再送コードワードがあるかどうかを判定し、再送コードワードがある場合はステップS1004Aに進み、再送コードワードがない場合はステップS1004Bに進む。
(ステップS1004A)再送コードワードがある場合、CW−ストリーム配置決定部802において、図9の送信装置の処理フローにおけるステップS904Aと同じように、CW−ストリーム配置として、新規コードワードと再送コードワードのそれぞれの送信ストリームを設定する。例えば、送信装置700と同様に、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<2>もしくは<3>を選択する。
(ステップS1004B)再送コードワードがない場合、CW−ストリーム配置決定部802において、図9の送信装置の処理フローにおけるステップS904Bと同じように、CW−ストリーム配置として、新規コードワードの送信ストリームを設定する。例えば、送信装置700と同様に、図3または図5のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いる場合には、送信方法<1>を選択する。
(ステップS1005)ストリーム分離部803において、ステップS1004AもしくはS1004Bで決定したCW−ストリーム配置による送信ストリームのストリーム数に応じて、受信信号をストリーム分離する。
(ステップS1006)ストリーム連結部804において、ステップS1004AもしくはS1004Bで決定したCW−ストリーム配置に応じて、ステップS1005で分離したストリームを連結して、送信コードワードを再生する。
(ステップS1007)ステップS1006で再生したコードワード毎に、復号部805、806で復号処理を行い、CRC判定部807、808で誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS1008)フィードバック情報送信部809において、ステップS1007で生成されたAck/Nack情報と、その他のフィードバック情報を送信装置700へフィードバックするよう送信処理を行う。
このように、第1の実施形態では、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、ブランキングが頻繁に発生しても、再送コードワードに対してはブランキング効果を得ながら、多重コードワード数を確保して新規データを送信できるので、周波数利用効率の低下を防止できる。
ここで、第1の実施形態の変形例として、複数コードワードにおいて同時にNackが発生した場合の処理のバリエーションとして、次のような構成も挙げられる。
この変形例では、複数のコードワードでNackが発生していることから、上記第1の実施形態と同様にそれぞれのコードワードにおいて1ストリームをブランキングして、複数コードワードを再送する。この際、各コードワードでは、初回送信時の符号化率が異なっているので、残っている冗長ビット数が異なっている。そして、再送データとしては、システマチックビットを送信して初回送信ビットと合成して利得を得るより、冗長ビットを送信して符号化利得を得る方が再送の効果を大きく得られる。そこで、各再送コードワードは、残りの冗長ビット数に応じて、送信ストリーム数を決定する。例えば、残りの冗長ビット数が多いコードワードを2ストリームで送信し、残りの冗長ビット数が少ないコードワードを1ストリームで送信する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキング効果を得る再送ができるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、再送発生時のブランキング送信時に誤りの要因を判定して再送するデータ数を制御する処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。
MCWにおいて、コードワードあたりのストリーム数が異なると、各コードワードで送信できるデータ数が異なるので、必要な数だけデータを送信することで、効率的な送信が可能となる。特に、再送コードワードでは、再送データ数が変えられるので、必要な数だけ再送データを送信することによって、再送の効率を改善できる。そして、再送コードワードで再送データがそれほど必要ない場合には、新規コードワードのデータ数を増やすことによって、周波数効率を改善できる。
上述の着眼点から、第2の実施形態では、誤りが発生したコードワードの誤り要因(誤り具合)を受信状況により判定して、再送コードワードに必要なストリーム数を決定する。
ここで、誤り要因について詳述する。送信コードワードに発生する誤りは、その要因から次の2つに分類することができる。1つめの誤りは、送信コードワードのターゲットPERによって確率的に発生する誤りである。そして、2つめの誤りは、報告した受信状況と実際のデータ送信時の受信状況とが異なることで発生する誤りである。
送信コードワードのMCSは、受信側で測定して送信側にフィードバックされた受信状況に基づいて選択される。ここで、受信状況としては、受信品質を示すCQIがある。このMCSの選択では、フィードバックされたCQIによって、ターゲットPERを満たす最大のMCSが選択されることが一般的である。ターゲットPERとしては、一般に10〜20%程度が用いられる。このため、送信コードワードは、このターゲットPERにより確率的に誤りが発生する。
一方、受信側で測定してフィードバックしたCQIに対して、実際にデータを送信した時点のCQIが異なり、受信状況が劣化している場合においても、送信コードワードに誤りが発生する可能性がある。この場合、送信コードワードのMCSが、フィードバックされたCQIに基づいて選択されているため、そのCQIより悪い状況で送信すると、選択されたMCSに対して所要の受信品質が確保できないために誤りが発生する。
上記のように、異なる要因によって発生した誤りに対しては、それぞれ再送時に必要なデータ数が異なる。確率的に発生した誤りに対しては、それほど多くの再送データは必要ないが、受信状況が劣化したことで発生した誤りに対しては、多くの再送データが必要となる。
確率的に発生した誤りの場合、選択するMCSを1つだけでも下げて送信するとPERが大きく改善するので、誤りが発生しにくくなる。そこで、MCSを下げることと等価な効果を得る方法として、再送時に冗長ビットを送信する方法がある。この場合、多くの冗長ビットを送信する必要はないので、再送コードワードのストリーム数を減らして再送データ数を減らしても構わない。その分、新規コードワードに送信ストリーム数を割り当てることで、新規データを多く送信できるので、周波数利用効率の低下を防止できる。
一方で、受信状況が劣化したことにより発生した誤りの場合、フィードバックしたCQIに基づいたMCSでは十分な品質が得られずに、誤りが発生している可能性がある。この場合、再送データとしては、再送コードワードのストリーム数を増やして、多くの冗長ビットを再送して高い符号化利得を得ることで、誤りを解消することができる。このように、再送を早期に解消することによって、新規データを送信する機会を増やすことができ、周波数利用効率の低下を防止できる。
上記のような異なる誤り要因は、フィードバックされたCQIを用いて次のように判定することができる。例えば、前回フィードバックしたCQIの値が15であり、この値に基づいて送信コードワードのMCSが選択された場合を考える。そして、送信コードワードが送信され、受信側からそのコードワードのAck/Nack情報と、そのコードワードが受信された時点のCQIとがフィードバックされる。ここで、CQIの値が15以上で、誤りが発生した場合(Nack)には、確率的に発生した誤りであると考えられる。一方、CQIの値が14以下で、誤りが発生した場合(Nack)には、受信状況が劣化したことで発生した誤りであると考えられる。このように、フィードバックされたAck/Nack情報と、CQIの値とによって、誤り要因を判定することができる。
次に、第2の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、第1の実施形態と同様、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。
まず、受信装置は、各コードワードの受信状況として、CQIと、各コードワードのAck/Nack情報とを送信装置にフィードバックする。送信装置では、Nackを受信した場合に、誤りが発生したコードワードに対して、上記のようにフィードバックされたCQIを用いて誤り要因を判定し、再送コードワードのストリーム数を選択する。
図11は再送コードワードのストリーム数判定テーブルの例を示す図である。また、図12は前回のCQIの値が15の場合に用いるストリーム数判定テーブルの具体例を示す図である。再送コードワードのストリーム数は、図11に示すようなストリーム数判定テーブルを用いて決定することができる。この場合、今回のCQIの値が前回のCQI以上の場合は、確率的に発生した誤りであるとして再送コードワードのストリーム数を1とし、今回のCQIの値が前回のCQIより下の場合は、受信状況の劣化により発生した誤りであるとして再送コードワードのストリーム数を2とする。例えば、前回のCQIの値が15の場合には、図12のようなストリーム数判定テーブルを用いる。この例では、CQIの値が前回のCQI値の15以上か未満かによって、再送コードワードのストリーム数を決定する。
そして、送信装置は、第1の実施形態と同様に、CW−ストリーム配置テーブルを用いて、CW−ストリーム配置を選択する。図13はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの例(誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を設定した場合)を示す図である。また、図14は図13に対応するCW−ストリーム配置決定テーブルを示す図である。
送信装置では、あらかじめ図13のようなCW−ストリーム配置テーブルを用意しておき、CW−ストリーム配置を選択して決定する。この際、例えば図14のようなCW−ストリーム配置決定テーブルを用いて、上記のように判定した再送コードワードのストリーム数と再送コードワード番号により、ブランキングを行うコードワードを決定し、CW−ストリーム配置を選択することができる。例えば、CW1に再送が発生し、その再送コードワードの送信ストリーム数は1であると判定された場合には、CW−ストリーム配置として<2>が選択される。また、CW1に再送が発生し、その再送コードワードの送信ストリーム数は2であると判定された場合には、CW−ストリーム配置として<3>が選択される。
そして、送信装置から、このCW−ストリーム配置テーブルにおける送信方法を示すCW−ストリーム配置情報を制御情報として、受信装置に通知する。これにより、受信装置では、CW−ストリーム配置を間違えることなく受信処理を行うことができる。また、この場合においても、上述した第1の実施形態と同様に、ブランキングの効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、再送コードワードのストリーム数の判定を送信装置で行っているが、受信装置において行っても構わない。この場合、受信側で判定した再送コードワードのストリーム数を送信側にフィードバックする。また、再送コードワードのストリーム数の判定方法は、上記の例と同じものを用いることができる。
また、本実施形態では、誤り要因を判定する受信状況を示すものとして、CQIの比較を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、次のようなものがある。
(1)ストリーム間干渉
受信側におけるストリーム分離において、ストリームを完全に分離できない場合に、ストリーム間干渉が残ることで、誤りが発生することがある。このストリーム間干渉の干渉量を測定し、その干渉量の大きさにより、確率的に発生した誤りであるか、干渉に起因して発生した誤りであるかを判定して、再送コードワードのストリーム数を設定することができる。
(2)MIMO受信処理方式
一般的に、MIMO受信処理方法自体は規格化されることはなく、端末毎にMIMO受信処理方法が異なる場合がある。MMSEなどの空間フィルタリングによるMIMO受信処理方法を備えた端末に比べて、SICなど干渉抑圧効果が高いMIMO受信処理方法を備えた端末の方が、ストリーム間干渉を抑圧できるので受信特性が良い。しかし、このような干渉抑圧処理では、多重している一方のコードワードにおいて誤りの発生が無く、正確なレプリカが生成できた場合にのみ受信特性が良く、正確なレプリカが生成できない場合には干渉抑圧効果は期待できない。このため、誤りが発生した場合に再送するデータに対して、どのようなMIMO受信処理を用いられているかが重要となる。そこで、MIMO受信処理方式を通知して、再送コードワードのストリーム数判定に用いることができる。
(3)符号化利得では解消できない誤りが発生した場合
誤りが発生して再送を繰り返して符号化利得を高めたとしても、誤り訂正できない誤りが発生する可能性がある。これは、フェージング変動などにより特定のデータ部の受信状況が著しく悪い受信状況となり、その部分で復号において重要となるデータが送信された場合などが考えられる。例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いた通信システムにおいて、周波数選択性フェージングにより、特定の周波数成分が著しく受信状況が悪い場合などがある。この場合、何度再送を繰り返して符号化利得を高めたとしても誤り訂正できないので、再送では誤りが解消できないことを通知し、新規にデータを送信することで誤りを解消することができる。
(4)受信状況が著しく悪く再送しても誤り訂正が期待できない場合
受信状況が著しく悪い場合には、再送しても前回の受信データの信頼性が低いので、合成の効果は期待できない。このような場合には、前回の受信データとの合成を必要としない、セルフデコーダブルなデータを送信することで、誤りを解消することができる。
(5)初回送信時の符号化率が低く、再送時の冗長ビットがない場合
初回送信時の符号化率が低い場合には、誤りが発生して再送する冗長ビットが存在しない。このような場合には、再送データをChase合成できるように送信する。
次に、第2の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図15は第2の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置1500は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置情報取得部1501、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部1504、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。ここでは、上述した第1の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の受信装置1500において、図8に示した第1の実施形態と異なる部分は、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503を追加して設け、CW−ストリーム配置決定部の代わりにCW−ストリーム配置情報取得部1501を設けたことである。
チャネル推定部1502は、通信相手局の送信装置から送信されたパイロット信号を使って、各ストリームのチャネル推定を行う。受信状況測定部1503は、チャネル推定部1502で得られたチャネル推定値を用いて、各送信コードワードの受信状況を測定する。ここで、受信状況としては、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)測定値などを用いることができる。
フィードバック情報送信部1504は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報やその他のフィードバック情報に加えて、受信状況測定部1503で測定した各コードワードの受信状況をCQIとして送信装置へフィードバックするための送信処理を行う。
CW−ストリーム配置情報取得部1501は、送信装置から送信された制御情報の中で通知されたCW−ストリーム配置情報を取得して、ストリーム分離部803及びストリーム連結部804に通知する。
上記構成において、CW−ストリーム配置情報取得部1501がコードワード−ストリーム配置決定部の機能を実現する。チャネル推定部1502、受信状況測定部1503が受信品質判定部の機能を実現する。
図16は第2の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置1500は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、再送CWストリーム数判定部1601、CW−ストリーム配置決定部1602、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部1603、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。ここでは、上述した第1の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の送信装置1600において、図7に示した第1の実施形態と異なる部分は、再送CWストリーム数判定部1601を追加して設けたことである。再送CWストリーム数判定部1601は、フィードバック情報によって通信相手局の受信装置からフィードバックされた各コードワードのCQIと、Ack/Nack検出部702で検出されたNack情報とに基づいて、Nackが発生した再送コードワードのストリーム数を判定する。具体的な判定方法としては、前回フィードバックされたCQIを保持しておき、今回フィードバックされたCQIと比較して、前述した図11のような送信ストリーム数判定テーブルを用いて、再送コードワードの送信ストリーム数を判定する。そして、決定した再送コードワードの送信ストリーム数を、CW−ストリーム配置決定部1602に通知する。
CW−ストリーム配置決定部1602は、各コードワードのAck/Nack情報と、再送コードワードの誤り具合とにより、CW−ストリーム配置を決定する。例えば、前述した図14のようなCW−ストリーム配置決定テーブルを用いて、図13のようなCW−ストリーム配置テーブルの中のCW−ストリーム配置を決定する。制御情報生成部1603は、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報に、CW−ストリーム配置情報を加えて、制御情報を生成する。
上記構成において、再送CWストリーム数判定部1601が再送コードワードストリーム数判定部の機能を実現し、この再送CWストリーム数判定部1601及びCW−ストリーム配置決定部1602がコードワード−ストリーム配置決定部の機能を実現する。
次に、第2の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図17は第2の実施形態の受信装置の処理フローを示す図、図18は第2の実施形態の送信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図17によって受信装置1500の処理フローを順に説明する。
(ステップS1701)第1の実施形態のステップS1001と同様、送信装置1600から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信する。
(ステップS1702)チャネル推定部1502において、ステップS1701で受信した信号からパイロット信号を抽出して、チャネル推定を行う。
(ステップS1703)第1の実施形態のステップS1002と同様、制御情報取得部801において、ステップS1701で受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS1704)CW−ストリーム配置情報取得部1501において、ステップS1703で取得した制御情報の中から、CW−ストリーム配置情報を取得する。
(ステップS1705〜S1707)第1の実施形態のステップS1005〜S1007と同様の処理を行う。すなわち、ストリーム分離部803において、前記取得したCW−ストリーム配置情報に基づいて受信信号をストリーム分離し、ストリーム連結部804において、CW−ストリーム配置情報に基づいて前記分離したストリームを連結して送信コードワードを再生する。そして、再生したコードワード毎に、復号部805、806での復号処理及びCRC判定部807、808での誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS1708)受信状況測定部1503において、ステップS1702で推定したチャネル推定値を用いて、各コードワードの受信状況を測定する。受信状況としては、受信SINRなどが用いられる。そして、測定した受信状況からCQIを生成する。
(ステップS1709)フィードバック情報送信部1504において、Ack/Nack情報とその他のフィードバック情報に加えて、ステップS1708で生成したCQIをフィードバック情報として、送信装置にフィードバックする。
また、図18によって送信装置1600の処理フローを順に説明する。
(ステップS1801〜S1803)第1の実施形態のステップS901〜S903と同様の処理を行う。すなわち、フィードバック情報受信部701において、受信装置1500からのフィードバック情報を受信し、Ack/Nack検出部702において、受信したフィードバック情報からAck/Nack情報を検出し、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定する。ここで、Nackがある場合はステップS1804Aに進み、Nackがない場合はステップS1805Bに進む。
(ステップS1804A)Nackがある場合、再送CWストリーム数判定部1601において、ステップS1801で受信したフィードバック情報から、各コードワードのCQIを取得し、ステップS1802でNack情報を検出した再送コードワードにおけるストリーム数を判定する。
(ステップS1805A)CW−ストリーム配置決定部1602において、ステップS1804Aで判定した再送コードワードのストリーム数と、再送コードワード番号とに基づいて、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS1805B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部1602において、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS1806〜S1810)第1の実施形態のステップS905〜S909と同様の処理を行う。すなわち、送信CW制御部704において、前記決定したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定し、送信CW生成部705において、前記設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。また、CW−ストリーム配置部706において、前記生成した各送信コードワードを、前記決定したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。そして、制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信し、MIMO送信部708において、前記配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
このように、第2の実施形態では、再送発生時に受信状況によって誤り要因を判定し、再送コードワードに必要なストリーム数を決定する。そして、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、第1の実施形態の効果を得ながら、再送コードワードに対して必要となるデータ数を制御することによって、さらに周波数利用効率の低下を防止することができる。
ここで、第2の実施形態の変形例として、複数コードワードにおいて同時にNackが発生した場合の処理のバリエーションとして、次のような構成も挙げられる。
第1の変形例では、Nackが発生したそれぞれのコードワードについて、誤り具合を判定して、その誤り具合に応じてストリームを割り当てる。例えば、複数の再送コードワードのうち、受信状況の悪い方のコードワードの再送データを2ストリームで送信し、受信状況の良い方のコードワードの再送データを1ストリームで送信する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキングの効果を得ることができ、かつ、各コードワードの受信状況に応じて送信データ数を制御できるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
また、第2の変形例では、Nackが発生したそれぞれのコードワードについて、誤り具合を判定して、その誤り具合に応じてコードワード間のデータ数比率を求める。そして、1ストリームブランキングした場合の送信データ数を求め、その中に、複数コードワードの再送データを配置する。これにより、複数コードワードで同時に再送が発生した場合であっても、ブランキングの効果を得ることができ、かつ、各コードワードの受信状況に応じて送信データ数を制御できるので、再送を早期に解消して、周波数効率低下を防ぐことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として、ストリームオーダリング(ストリームの順位付け)を使って、再送コードワードと新規コードワードの送信ストリームを適応的に制御する処理を行う無線通信装置の構成例について説明する。ここでは、ストリームの順位付けをオーダリングと記しているが、ランキングと呼ばれることもある。
MCWにおいて、ストリームを品質によりオーダリング(順位付け)することで、ブランキングストリームや各コードワードを送信するストリームを適切に選択できる。このストリームオーダリングを用いることによって、品質の良いストリームをブランキングすることが避けられるので、周波数効率を改善できる。
上述の着眼点から、第3の実施形態では、受信装置においてストリームを品質によりオーダリングして、オーダリング情報を送信装置にフィードバックする。送信装置では、ストリームのオーダリング情報を用いて、ブランキングストリームや再送コードワード、新規コードワードを送信するストリームを決定する。
この際、例えば、受信側で品質が低いストリームをブランキングすることによって、品質が良いストリームをブランキングするよりも送信電力の利用効率が改善する。このため、オーダリングにおける最下位のストリームをブランキングすることが望ましい。また、再送コードワードを品質の良いストリームから送信することによって確実に送信できるので、再送コードワードを早期に解消したい場合には、最上位ストリームもしくは最上位と第2位のストリームから再送コードワードを送信し、残りのストリームから新規コードワードを送信する。また、再送による遅延がある程度許容され、新規コードワードを優先したい場合には、最上位ストリームもしくは最上位と第2位のストリームから新規コードワードを送信し、残りのストリームから再送コードワードを送信する。
次に、第3の実施形態におけるストリームのブランキングの具体的な方法を例示する。ここでは、第1の実施形態と同様、送信アンテナ数は4、受信アンテナ数は4、送信コードワード数は2、各コードワードは2ストリーム送信するシステムを想定し、再送が発生していない初回送信時には、2コードワードを4ストリーム送信する例を示す。
図19はストリームのオーダリング情報テーブルの例を示す図である。また、図20はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第1例(上位2ストリーム、下位1ストリームとした場合)を示す図、図21はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第2例(上位1ストリーム、下位2ストリームとした場合)を示す図である。
本実施形態では、図19に示すようなストリームのオーダリング情報テーブルを送受信双方で所持しておき、受信装置におけるオーダリングの結果に基づいて組合せ番号を選択し、送信装置にフィードバックする。図19に示すそれぞれのストリームの組み合わせにおいて、数字1,2,…が組合せ番号を、括弧付き数字(1),(2),…が各ストリーム番号を表している。
そして、第1例として、図20のようなCW−ストリーム配置テーブルを送受信双方で所持しておき、再送コードワードがない場合には、ブランキングなしとして<1>のCW−ストリーム配置を用い、再送コードワードが発生している場合には、ブランキングするコードワードによって<2>もしくは<3>のCW−ストリーム配置を用いる。すなわち、ストリームオーダリングに応じて、上位2ストリーム、下位1ストリームの組み合わせで設定したCW−ストリーム配置を適用する。これにより、再送時には各コードワードに上位2ストリーム、下位1ストリームをそれぞれ割り当てたブランキングが実現可能となる。
また、第2例として、図21のようなCW−ストリーム配置テーブルを送受信双方で所持しておき、再送コードワードがない場合には、ブランキングなしとして<1>のCW−ストリーム配置を用い、再送コードワードが発生している場合には、ブランキングするコードワードによって<2>もしくは<3>のCW−ストリーム配置を用いることも可能である。すなわち、ストリームオーダリングに応じて、上位1ストリーム、下位2ストリームの組み合わせで設定したCW−ストリーム配置を適用する。これにより、再送時には各コードワードに上位1ストリーム、下位2ストリームをそれぞれ割り当てたブランキングが実現可能となる。
なお、第1の実施形態と同様に、図20もしくは図21のCW−ストリーム配置テーブルのいずれを用いるかの選択は、通信開始時に決定する方法でもよいし、通信回線の無線フレームに対して比較的長い周期で変更する方法でもよい。その際には、送受信双方で同じCW−ストリーム配置テーブルを用いることができるように、どのテーブルを選択したかを通知する。送信側がテーブルを決定し、受信側に通信する方法であっても、その逆であっても良い。また、無線フレーム毎に通知する制御回線に余裕がある場合には、無線フレームの周期でテーブルを変更する方法でも良い。
また、第3の実施形態において、第2の実施形態と同様に、再送コードワードのストリーム数を適応的に制御することもできる。図22はコードワードとストリームの配置関係を示すCW−ストリーム配置テーブルの第3例(再送コードワードのストリーム数を適応的に制御する場合)を示す図である。この場合は、図22に示すようなCW−ストリーム配置テーブルを用いて<1>〜<5>のCW−ストリーム配置を選択することによって、再送コードワードに必要なストリーム数とストリームオーダリングに応じたブランキングを実現可能である。
なお、本実施形態では、ストリームのオーダリング情報を図19のように、全ストリームの組合せで表現した。しかし、これに限定したものではなく、オーダリング情報としては、重要となる情報だけに限定して通知する方法でもよい。例えば、最下位ストリームのストリーム番号を通知するだけで、ブランキングするストリームを限定できる。この場合、フィードバック情報の情報量を減らすことが可能となる。また、この最下位ストリームに加えて、最上位ストリームを追加するだけでも、ブランキングするストリームと、最も品質の良いストリームを特定できるので、再送コードワードを配置して再送を早期に終息させることが可能となる。
次に、第3の実施形態に係る無線通信装置の具体的な構成例を示す。図23は第3の実施形態の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置2300は、制御情報取得部801、CW−ストリーム配置情報取得部1501、チャネル推定部1502、受信状況測定部1503、ストリームオーダリング部2301、ストリーム分離部803、ストリーム連結部804、復号部805、806、CRC判定部807、808、フィードバック情報送信部2302、複数のアンテナ810a、810b、810c、810dを備えて構成される。ここでは、上述した第1及び第2の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1及び第2の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の受信装置2300において、図15に示した第2の実施形態と異なる部分は、ストリームオーダリング部2301を追加して設けたことである。ストリームオーダリング部2301は、受信状況測定部1503で測定した受信状況(受信品質)に応じて、複数のストリームの順位付け(オーダリング)を行う。
フィードバック情報送信部2302は、CRC判定部807、808からのAck/Nack情報、受信状況測定部1503で測定した各コードワードの受信状況を示すCQIやその他のフィードバック情報に加えて、ストリームオーダリング部2301で判定したストリームオーダリング情報を、送信装置へフィードバックするための送信処理を行う。
図24は第3の実施形態の送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置2400は、フィードバック情報受信部701、Ack/Nack検出部702、オーダリング情報取得部2401、CW−ストリーム配置決定部2402、送信CW制御部704、送信CW生成部705、CW−ストリーム配置部706、制御情報生成部2403、MIMO送信部708、複数のアンテナ709a、709b、709c、709dを備えて構成される。ここでは、上述した第1及び第2の実施形態と異なる構成要素について説明し、第1及び第2の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の送信装置2400において、図16に示した第2の実施形態と異なる部分は、再送CWストリーム数判定部1601の代わりに、オーダリング情報取得部2401を追加して設けたことである。オーダリング情報取得部2401は、フィードバック情報によって通信相手局の受信装置からフィードバックされたストリームオーダリング情報を取得する。
CW−ストリーム配置決定部2402は、各コードワードのAck/Nack情報と、ストリームオーダリング情報とに基づき、CW−ストリーム配置を決定する。例えば、前述した図20や図21のようなCW−ストリーム配置テーブルを用いてCW−ストリーム配置を決定する。また、出力するCW−ストリーム配置情報には、前述した図19のようなストリームオーダリング情報を含む。制御情報生成部2403は、送信コードワードのMCS情報、再送制御情報に、ストリームオーダリング情報を含むCW−ストリーム配置情報を加えて、制御情報を生成する。
次に、第3の実施形態の無線通信装置における処理フローについて説明する。図25は第3の実施形態の受信装置の処理フローを示す図、図26は第3の実施形態の送信装置の処理フローを示す図である。ここでは、本実施形態において特徴のある処理について説明し、MCWによる通信を行う場合の一般的な処理については省略する。また、処理フロー内の例は、送信ストリーム数4、送信コードワード数を2とした場合とする。
まず、図25によって受信装置2300の処理フローを順に説明する。
(ステップS2501〜S2503)第2の実施形態のステップS1701〜S1703と同様の処理を行う。すなわち、送信装置2400から送信された信号をアンテナ810a、810b、810c、810dを介して受信し、チャネル推定部1502において、前記受信した信号からパイロット信号を抽出してチャネル推定を行い、制御情報取得部801において、前記受信した受信信号から制御情報を取得する。
(ステップS2504)CW−ストリーム配置情報取得部1501において、ステップS2503で取得した制御情報の中から、CW−ストリーム配置情報とストリームオーダリング情報を取得する。
(ステップS2505〜S2507)第2の実施形態のステップS1705〜S1707と同様の処理を行う。すなわち、ストリーム分離部803において、前記取得したCW−ストリーム配置情報に基づいて受信信号をストリーム分離し、ストリーム連結部804において、CW−ストリーム配置情報に基づいて前記分離したストリームを連結して送信コードワードを再生する。そして、再生したコードワード毎に、復号部805、806での復号処理及びCRC判定部807、808での誤り判定を行い、この誤り判定結果に基づいて、コードワード毎にAck/Nack情報を生成する。
(ステップS2508)受信状況測定部1503において、ステップS2502で推定したチャネル推定値を用いて、各ストリームの受信品質を測定する。受信品質としては、受信SINRなどが用いられる。
(ステップS2509)ストリームオーダリング部2301において、ステップS2508で測定したストリーム毎の受信品質に基づいて、品質順にストリームをオーダリング(順位付け)する。
(ステップS2510)フィードバック情報送信部1504において、Ack/Nack情報とその他のフィードバック情報に加えて、ステップS2509で決定したストリームオーダリング情報を含むフィードバック情報を生成し、送信装置にフィードバックする。
また、図26によって送信装置2400の処理フローを順に説明する。
(ステップS2601〜S2602)第2の実施形態のステップS1801〜S1802と同様の処理を行う。すなわち、フィードバック情報受信部701において、受信装置2300からのフィードバック情報を受信し、Ack/Nack検出部702において、受信したフィードバック情報からAck/Nack情報を検出する。
(ステップS2603)オーダリング情報取得部2401において、ステップS2601で受信したフィードバック情報から、ストリームオーダリング情報を取得する。
(ステップS2604)Ack/Nack検出部702において、Nackがあるかどうか、すなわち再送が発生したかどうかを判定し、Nackがある場合はステップS2605Aに進み、Nackがない場合はステップS2605Bに進む。
(ステップS2605A)Nackがある場合、CW−ストリーム配置決定部2402において、ステップS2603で取得したストリームオーダリング情報に基づいて、ブランキング送信する場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS2605B)Nackがない場合、CW−ストリーム配置決定部2402において、ステップS2603で取得したストリームオーダリング情報に基づいて、ブランキング送信しない場合のCW−ストリーム配置を決定する。
(ステップS2606〜S2610)第2の実施形態のステップS1806〜S1810と同様の処理を行う。すなわち、送信CW制御部704において、前記決定したCW−ストリーム配置に基づく、各送信コードワードのストリーム数に応じて、各送信コードワードのデータ長を設定し、送信CW生成部705において、前記設定したデータ長に応じて、各送信コードワードを生成する。また、CW−ストリーム配置部706において、前記生成した各送信コードワードを、前記決定したCW−ストリーム配置に基づいて、それぞれのストリームに配置する。そして、制御情報生成部707において、各コードワードの制御情報を生成して送信し、MIMO送信部708において、前記配置した各ストリームから送信信号をアンテナ709a、709b、709c、709dを介してMIMO送信(SDM送信)する。
このように、第3の実施形態では、受信品質に基づくストリームオーダリングを使用して、再送コードワードと新規コードワードの送信ストリームを適応的に制御しながら、コードワードあたりの複数ストリームの中においてストリームのブランキングを行い、再送発生時に送信コードワード数を減らさずに、送信ストリーム数を減らす動作を行っている。これにより、ブランキングストリームと各コードワードを送信するストリームとを、受信状況に応じて適したストリームから選択できるので、周波数効率低下の防止効果をさらに改善することができる。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
複数のストリーム及びコードワードの数として、ストリーム数が4つ、8つ、コードワード数が2つの場合を例示したが、これに限らず、いずれの数であっても適用可能である。
上記各実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本出願は、2007年9月27日出願の日本特許出願(特願2007−252362)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、1コードワードあたりに複数ストリームを用いるMCWにおいて、再送時にブランキングの効果を得ながら、周波数利用効率やスループットの低下を防止できる効果を有し、複数のアンテナを使用して通信を行うMIMO等に適用可能な無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法等において有用である。
101 基地局
102 ユーザ端末
700、1600、2400 送信装置
701 フィードバック情報受信部
702 Ack/Nack検出部
703、1602、2402 CW−ストリーム配置決定部
704 送信CW制御部
705 送信CW生成部
706 CW−ストリーム配置部
707、1603、2403 制御情報生成部
708 MIMO送信部
709a、709b、709c、709d アンテナ
1601 再送CWストリーム数判定部
2401 オーダリング情報取得部
800、1500、2300 受信装置
801 制御情報取得部
802 CW−ストリーム配置決定部
803 ストリーム分離部
804 ストリーム連結部
805、806 復号部
807、808 CRC判定部
809、1504、2302 フィードバック情報送信部
810a、810b、810c、810d アンテナ
1501 CW−ストリーム配置情報取得部
1502 チャネル推定部
1503 受信状況測定部
2301 ストリームオーダリング部

Claims (26)

  1. 1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、
    通信相手局からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、
    前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、
    前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、
    前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、
    を備える無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させる無線通信装置。
  3. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させる無線通信装置。
  4. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  5. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定する無線通信装置。
  6. 請求項5に記載の無線通信装置であって、
    前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部を備える無線通信装置。
  7. 請求項6に記載の無線通信装置であって、
    前記再送コードワードストリーム数判定部は、前記フィードバック情報に含まれる受信品質情報に基づき、前記誤り要因として確率的に発生した誤り、または、受信状況劣化により発生した誤りを判定して、再送コードワードのストリーム数を判定する無線通信装置。
  8. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定する無線通信装置。
  9. 請求項8に記載の無線通信装置であって、
    前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部を備え、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記オーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  10. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定する無線通信装置。
  11. 請求項10に記載の無線通信装置であって、
    前記再送が発生した際に当該コードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を判定する再送コードワードストリーム数判定部と、
    前記複数のストリームのオーダリングの順位を表すオーダリング情報を取得するオーダリング情報取得部とを備え、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数及びオーダリング情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  12. 1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信装置であって、
    通信相手局からの制御情報を取得する制御情報取得部と、
    前記制御情報に基づき、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定するコードワード−ストリーム配置決定部と、
    前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、
    前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、
    を備える無線通信装置。
  13. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、新規コードワードのストリーム数を減少させる無線通信装置。
  14. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記ストリーム数の配置において、再送コードワードのストリーム数を減少させる無線通信装置。
  15. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局と双方で各再送状況におけるコードワードとストリームの配置関係を示すテーブルを持ち、このテーブルによってコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  16. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、このコードワード−ストリーム配置情報に基づいてコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  17. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因に応じて再送コードワードのストリーム数を決定する無線通信装置。
  18. 請求項17に記載の無線通信装置であって、
    前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部を備え、
    前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質を含むフィードバック情報を送信し、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて決定された再送コードワードのストリーム数によって、コードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  19. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位に応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定する無線通信装置。
  20. 請求項19に記載の無線通信装置であって、
    前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部を備え、
    前記フィードバック情報送信部は、前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  21. 請求項12に記載の無線通信装置であって、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、前記再送が発生したコードワードの誤り要因と、前記複数のストリームの受信品質に基づくオーダリングの順位とに応じて、各コードワードの送信ストリームと、送信OFFのブランキングを行うブランキングストリームの配置を決定する無線通信装置。
  22. 請求項21に記載の無線通信装置であって、
    前記受信処理部により受信したコードワードの受信品質を判定する受信品質判定部と、
    前記受信品質に基づいて複数のストリームのオーダリングを行うストリームオーダリング部とを備え、
    前記フィードバック情報送信部は、前記受信品質及び前記ストリームのオーダリング情報を含むフィードバック情報を送信し、
    前記コードワード−ストリーム配置決定部は、通信相手局からの制御情報に含まれるコードワード−ストリーム配置情報を取得し、前記受信品質に基づく誤り要因に応じて判定される再送コードワードのストリーム数と、前記オーダリングの順位に応じて決定された各コードワードの送信ストリームとブランキングストリームによって、コードワード及びストリームの配置を決定する無線通信装置。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載の無線通信装置を備える無線通信基地局装置。
  24. 請求項1〜22のいずれかに記載の無線通信装置を備える無線通信移動局装置。
  25. 1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行う無線通信システムであって、
    通信相手局である受信装置からのフィードバック情報を受信するフィードバック情報受信部と、
    前記フィードバック情報に含まれる前記複数のコードワードの受信結果に対応するAck/Nack情報を検出するAck/Nack検出部と、
    前記Ack/Nack情報のうちのNackの有無に応じて、再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する送信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、
    前記コードワード及びストリームの配置に応じて送信処理を行う送信処理部と、を有する送信装置と、
    通信相手局である前記送信装置からの制御情報を取得する制御情報取得部と、
    前記制御情報に基づき、前記送信装置と同様にコードワード及びストリームの配置を決定する受信側のコードワード−ストリーム配置決定部と、
    前記コードワード及びストリームの配置に応じて受信処理を行う受信処理部と、
    前記複数のコードワードの受信結果に対応する応答信号を含むフィードバック情報を送信するフィードバック情報送信部と、を有する受信装置と、
    を備える無線通信システム。
  26. 無線通信方法であって、
    1つのコードワードあたりに複数のストリームを用い、複数のコードワードによるデータ伝送を行い、
    前記コードワードにおいて再送が発生した場合に、コードワード数はそのままでストリーム数を減少させるようにコードワード及びストリームの配置を決定する無線通信方法。
JP2009534175A 2007-09-27 2008-09-24 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 Withdrawn JPWO2009041034A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007252362 2007-09-27
JP2007252362 2007-09-27
PCT/JP2008/002645 WO2009041034A1 (ja) 2007-09-27 2008-09-24 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009041034A1 true JPWO2009041034A1 (ja) 2011-01-13

Family

ID=40510939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009534175A Withdrawn JPWO2009041034A1 (ja) 2007-09-27 2008-09-24 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20100211844A1 (ja)
JP (1) JPWO2009041034A1 (ja)
WO (1) WO2009041034A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010122934A1 (ja) * 2009-04-23 2010-10-28 シャープ株式会社 無線通信システム、移動局装置、基地局装置および無線通信方法
JP5271213B2 (ja) * 2009-09-14 2013-08-21 株式会社日立製作所 基地局、端末及び無線通信システム
WO2011073252A1 (en) * 2009-12-18 2011-06-23 Nokia Siemens Networks Oy Reference signal resource randomization with su-mimo
US9100951B2 (en) * 2011-11-04 2015-08-04 Intel Corporation Simultaneous transmission of different types of feedback information in a wireless environment
CN103828285B (zh) * 2012-03-29 2017-01-18 日电(中国)有限公司 在预编码的mimo***中用于链路适配的方法和装置
US10931343B2 (en) * 2015-10-30 2021-02-23 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Transmitting method, transmitting device, receiving method and receiving device
US10784901B2 (en) 2015-11-12 2020-09-22 Qualcomm Incorporated Puncturing for structured low density parity check (LDPC) codes
US11043966B2 (en) 2016-05-11 2021-06-22 Qualcomm Incorporated Methods and apparatus for efficiently generating multiple lifted low-density parity-check (LDPC) codes
US10454499B2 (en) 2016-05-12 2019-10-22 Qualcomm Incorporated Enhanced puncturing and low-density parity-check (LDPC) code structure
US9917675B2 (en) 2016-06-01 2018-03-13 Qualcomm Incorporated Enhanced polar code constructions by strategic placement of CRC bits
US10313057B2 (en) 2016-06-01 2019-06-04 Qualcomm Incorporated Error detection in wireless communications using sectional redundancy check information
US10469104B2 (en) 2016-06-14 2019-11-05 Qualcomm Incorporated Methods and apparatus for compactly describing lifted low-density parity-check (LDPC) codes
CN109478959B (zh) * 2016-07-27 2021-08-06 高通股份有限公司 用于极化码的混合自动重复请求(harq)反馈比特的设计
US10312939B2 (en) 2017-06-10 2019-06-04 Qualcomm Incorporated Communication techniques involving pairwise orthogonality of adjacent rows in LPDC code
WO2019018120A1 (en) 2017-07-07 2019-01-24 Qualcomm Incorporated COMMUNICATION TECHNIQUES APPLYING A BASIC GRAPH SELECTION FOR A LOW DENSITY PARITY CHECK CODE

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3107528B2 (ja) * 1997-08-07 2000-11-13 日本電信電話株式会社 誤り補償方法およびマルチキャリア伝送装置
US7631242B2 (en) * 2001-06-22 2009-12-08 Broadcom Corporation System, method and computer program product for mitigating burst noise in a communications system
JP4260653B2 (ja) * 2004-03-01 2009-04-30 日本電信電話株式会社 空間多重伝送用送信装置
WO2006080317A1 (ja) * 2005-01-25 2006-08-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 送信装置及び送信方法
WO2007069406A1 (ja) * 2005-12-15 2007-06-21 Mitsubishi Electric Corporation 通信システム、送信側通信装置および受信側通信装置
MX2009011763A (es) * 2007-04-30 2009-12-11 Interdigital Tech Corp Verificacion y deteccion de error de señalizacion de retroalimentacion en sistemas de comunicacion inalambrica mimo.

Also Published As

Publication number Publication date
US20100211844A1 (en) 2010-08-19
WO2009041034A1 (ja) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2009041034A1 (ja) 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法
JP6612408B2 (ja) Harqを実装するシステムにおけるコードワード対レイヤ・マッピング
US9713165B2 (en) Scheduling a user equipment in a communication system
CN110266430B (zh) 一种反馈信息的处理方法、装置及***
JP5785293B2 (ja) 複数のダウンリンクキャリアのためのフィードバックの送信
US11456828B2 (en) Integrated circuit
JP5131998B2 (ja) 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法
US8351386B2 (en) Base station apparatus in mobile communication system, method for use in base station apparatus, and method and apparatus for generating CQI correction table
US20100202386A1 (en) Wireless communication apparatus and mapping method
EP2901596B1 (en) Encoding hybrid automatic repeat request acknowledgements in a multi-antenna wireless communications system
US20110222483A1 (en) Radio communication apparatus, radio communication system, and radio communication method
KR20080073196A (ko) Mimo 시스템에서 효율적인 채널 품질 정보 전송 방법
KR20110109761A (ko) 다중 안테나 기술을 지원하는 무선 통신 시스템의 상향 링크에서 재전송 제어 방법 및 장치
EP3716516A1 (en) Terminal and communication method thereof
KR20120106825A (ko) 사용자 설비의 다중 반송파 지원 능력을 전송하는 방법과 시스템
US20100229065A1 (en) Radio reception device, radio transmission device, and radio communication method
US9692496B2 (en) Wireless terminal, method therein, computer program and computer-readable storage medium
KR101410375B1 (ko) 4c-hsdpa 확인응답 시그널링
EP2114029A1 (en) Method of and device for transmission of data in a communication network
US8831653B2 (en) Methods and systems for control-channel resource allocation in multi-user communication systems
KR20090034206A (ko) 프로세스 블록 인덱스 조합 구성 방법 및 이를 이용한시그널링 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110601

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20120406