JPWO2008093572A1 - ポリオレフィン製微多孔膜 - Google Patents

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Abstract

気孔率が45%〜85%のポリオレフィン製微多孔膜において、最大孔径を0.1μm〜0.23μm、MD弾性率を400〜2000MPa、MD弾性率/TD弾性率比を1.5〜9に設定することにより、圧縮を受けた際に容易に歪を吸収し、圧縮後も優れた透過性と優れた絶縁性能とを有するポリオレフィン製微多孔膜を提供する。

Description

本発明は、ポリオレフィン製微多孔膜、及びそれを用いた非水電解液系二次電池用セパレーター、非水電解液系二次電池に関する。
ポリオレフィン製微多孔膜は、種々の物質の分離や選択透過分離膜、及び隔離材等として広く用いられている。その用途例としては、精密濾過膜、燃料電池用セパレーター、コンデンサー用セパレーター、または機能材を孔の中に充填させ新たな機能を出現させるための機能膜の母材、電池用セパレーターなどが挙げられる。中でも、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話、デジタルカメラなどのモバイル機器に広く使用されているリチウムイオン電池用のセパレーターとして、ポリオレフィン製微多孔膜は好適である。その理由としては、ポリオレフィン製微多孔膜が良好な機械強度や絶縁性能、シャットダウン機能を備えていること等が挙げられる。
従来、リチウムイオン電池の負極材料として難黒鉛化性炭素あるいは黒鉛などの炭素材料が用いられていた。近年、電池の高容量化を目的として、そのような炭素材料(炭素系活物質)の充填密度は年々高くなっている。ここで、炭素系活物質が用いられた負極は充電時に膨張することが知られている。そして、炭素系活物質の充填密度を高くすることは、負極の膨張がより大きくなる傾向となる。
一方、高容量化を目的とした新たな負極材料として、金属類や半金属類(例えば、ケイ素(Si)やスズ(Sn)等)を用いた合金系負極材料が検討されている。これらの合金系負極材料は、炭素系活物質に比べて遥かに高い容量を実現し得る。しかし、これらの合金系負極材料は一般に、炭素系活物質に比べて遥かに大きく膨張する。
特許文献1には、炭素系活物質の充填密度が高いリチウムイオン二次電池において、電極の膨張により発生する歪を吸収する為、角型電池の湾曲コーナー部の負極活物質量を少なくした技術が開示されている。
特許文献2には、溶剤を含んだ状態での同時二軸延伸と、溶剤を抽出した後の延伸とを組み合わせる事で、圧縮時の透過性変化が少なく、電極膨張を吸収する技術が開示されている。
また、特許文献3、4には、気孔率が高く、イオン透過性の高い膜が開示されている。
特開2006−278182号公報 国際公開2006/106783号パンフレット 特許第2961387号公報 特開2002−88188号公報
しかしながら、充填密度の高い電極や合金負極電極が用いられた電池の、安全性も含めた更なる実用性向上の観点からは、セパレーターとして用いられるポリオレフィン製微多孔膜の更なる改良が望まれる。
即ち、従来のポリオレフィン製微多孔膜を電極の膨張が大きな電池に適用した場合、以下のような問題が生じる場合があった。
(1)セパレーターが圧縮を受けることで膜が潰れ、リチウムイオンの透過性が落ちる場合があった。その為、電池寿命を示すサイクル特性が劣る場合があった。
(2)特に角型電池においては、電極の膨張により褶曲が発生し易い。その為、電池膨れが発生し、放電性能の劣化やサイクル特性の劣化を生じる場合があった。
(3)膨張した電極によりセパレーターが破れて絶縁性が低下する場合があった。その為、内部短絡が発生し、電池の安全性が低下する場合があった。
このような事情の下、本発明の課題は、圧縮を受けた際に容易に歪を吸収し、圧縮後も優れた透過性と優れた絶縁性能とを有するポリオレフィン製微多孔膜を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、微多孔膜のクッション性に着目した。ここでいうクッション性とは、膜厚方向に圧力を加えた際に、膜厚とイオン透過性とがどのように変化するかを示す指標である。「クッション性が良好である」とは、膜厚方向に圧力を加えた際の膜厚減少が適度に発生する(歪吸収性が良好である)と共に、圧縮後も良好なイオン透過性を維持していることを意味する。
即ち、本発明者らは、電極の膨張で変形しないという、いわゆる“潰れ難い膜”を指向するのではなく、容易に変形する膜を指向するものである。歪吸収性が良好であることは、充放電時の電極の膨張分を吸収できる空間を電池内に確保し得ることを意味する。その為、歪吸収性が良好であると、歪による微多孔膜の孔閉塞や透過性の低下、褶曲などが生じ難い傾向となる。その結果として、サイクル劣化や電池膨れが抑制された電池を実現し得る。
また、歪吸収性に加え、電極の膨張により変形しても高い透過性と高い絶縁性とを備えることが微多孔膜に求められる。ここでいう透過性とは、圧縮を受けた後のイオン透過性を意味し、圧縮後の透気度で評価し得る指標である。この透過性が高くなければ、電極の膨張により発生する歪を吸収してもイオン透過性が悪いこととなり、ひいてはサイクル特性が劣化してしまう場合がある。つまり、歪吸収性と共に圧縮後の透過性を確保することは、微多孔膜にとって重要な要素と考えられる。
また、ここでいう絶縁性とは、電池内部における微多孔膜の絶縁性能を意味し、微多孔膜の突刺強度や耐電圧で評価し得る指標である。特に電極の膨張が大きな電池においては、電極が膨張することにより、電極活物質の凹凸が微多孔膜を突き破るおそれや、電極活物質の塗工エッジ部分が微多孔膜を裂く(切断する)おそれがある。電池の優れた安全性を得る為には、電池捲回を経て電極による圧縮や電圧の印加を受けた後でも、絶縁性能の確保(微多孔膜に欠損が生じないこと)が望まれる。
これらを踏まえて本発明者らが鋭意検討した結果、気孔率が適度に高い微多孔膜において、最大孔径と、長さ方向の弾性率と、長さ方向弾性率と幅方向弾性率との比とを、各々ある一定の範囲に設定して組み合わせることにより、圧縮を受けた際に容易に歪を吸収し、圧縮後も優れた透過性と優れた絶縁性能とを備えたポリオレフィン製微多孔膜が実現され得ることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]気孔率が45%〜85%のポリオレフィン製微多孔膜において、最大孔径が0.1μm〜0.23μm、長さ方向(MD)弾性率が400MPa〜2000MPa、MD弾性率/幅方向(TD)弾性率比が1.5〜9、であることを特徴とするポリオレフィン製微多孔膜。
[2]MD引張破断強度が50〜500MPaである[1]記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[3]TD引張破断強度が10MPa〜200MPaである[1]又は[2]に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[4]TD弾性率が60MPa〜1000MPaである[1]〜[3]のいずれかに記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[5]TD最大収縮応力が500kPa以下である[1]〜[4]のいずれかに記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[6]最大孔径と平均孔径の孔径比(最大孔径/平均孔径)が1〜1.55である[1]〜[5]のいずれかに記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[7]極限粘度[η]が5.5dl/g〜33dl/gの超高分子量ポリエチレンを5質量%〜90質量%含む[1]〜[6]のいずれかに記載のポリオレフィン製微多孔膜。
[8][1]〜[7]のいずれかに記載のポリオレフィン製微多孔膜を用いた非水電解液系二次電池用セパレーター。
[9]合金系負極電極リチウムイオン二次電池用セパレーター、又は角型リチウムイオン二次電池用セパレーターとして用いられる[8]に記載の非水電解液系二次電池用セパレーター。
[10][7]又は[8]に記載の非水電解液系二次電池用セパレーターを用いてなる非水電解液系二次電池。
本発明のポリオレフィン製微多孔膜は、圧縮を受けた際に容易に歪を吸収し、圧縮後も優れた透過性と優れた絶縁性能とを備えたポリオレフィン製微多孔膜である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態のポリオレフィン製微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂を主成分として含むポリオレフィン樹脂組成物にて形成される。ポリオレフィン樹脂を主成分として含むことは、電池用セパレーターとして用いた場合のシャットダウン性能を良好に実現する観点から好適である。
なお、本実施の形態において「主成分」とは、特定の成分が全成分中に占める割合が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上であることを意味し、100質量%であっても良いことを意味する。
前記ポリオレフィン樹脂としては、通常の押出、射出、インフレーション、及びブロー成形等に使用されるポリオレフィン樹脂を用いることができる。当該ポリオレフィン樹脂としてより具体的には、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンよりなる群から選択される1種又は2種以上をモノマーとして用いて得られるホモ重合体、共重合体、又は多段重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
また、前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(密度が0.93g/cmより低い)、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン(密度が0.93〜0.94g/cm)、高密度ポリエチレン(密度が0.94g/cmを越える)、超高分子量ポリエチレン、プロピレンホモポリマー(例えば、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン等。ここでいう“プロピレンホモポリマー”とは、エチレンモノマーユニットの含量が1モル%以下であるポリプロピレンを意味する。)、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー、等が挙げられる。
なお、前記ポリオレフィン樹脂としては、透過性と機械的強度を向上させる観点からポリエチレンを単独で用いることが好ましい。特に、膜強度の観点から、高密度ポリエチレンや中密度ポリエチレンの使用が好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、機械的強度をより向上させる観点から、極限粘度[η]が5.5dl/g〜33dl/gの超高分子量ポリエチレン、又は極限粘度[η]が1dl/g〜25dl/g(より好ましくは、2dl/g〜7dl/g)のポリプロピレンを用いることが好ましい。
また、当該超高分子量ポリエチレン、又はポリプロピレンが前記ポリオレフィン樹脂組成物中に占める割合としては、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、上限として好ましくは95質量%以下、好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。極限粘度[η]が5.5dl/g〜33dl/gの超高分子量ポリエチレンを5〜90質量%用いることは、機械的強度を向上させる観点から好ましい。また、極限粘度[η]が5.5dl/g〜33dl/gの超高分子量ポリエチレンを5〜80質量%用いることは、成形性の観点から好ましい。更に、高密度ポリエチレンを10〜95質量%用いることは、ポリオレフィン製微多孔膜の透過性を向上させる観点から好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂組成物は、無機粉体(「無機充填材」と記載することがある)を含有してもよい。このような無機充填材としては、200℃以上の融点をもち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定な無機充填材が好ましく用いられる。
このような無機充填材としてより具体的には、例えば、シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリンクレー、タルク、酸化チタン、カーボンブラック、珪藻土類などが挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。分散性や抽出の容易さからシリカを使用することが好ましい。
前記無機充填材が、前記ポリオレフィン樹脂と当該無機充填材との総量中に占める割合(質量分率)としては、好ましくは0%以上、より好ましくは1%以上、更に好ましくは3%以上、特に好ましくは5%以上であり、上限として好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下、特に好ましくは60%以下である。無機充填材を添加することは、電解液との親和性を向上させ、電解液の含浸性を向上させる観点から好ましい。一方、無機充填材の質量分率を90%以下とすることは、生産性を損なわず、均一かつシート状の多孔膜前駆体(後述)を溶融製膜にて形成し得る観点から好ましい。
なお、前記ポリオレフィン樹脂組成物には必要に応じ、各種添加剤を配合することも可能である。このような添加剤としては、例えば、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料、滑剤、アンチブロッキング剤、等が挙げられる。
本実施の形態において、ポリオレフィン製微多孔膜の製造方法としては特に制限されるものではないが、例えば、
(I)ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、可塑剤を抽出することで多孔化させる方法、
(II)ポリオレフィン樹脂を溶融混練して高ドロー比で押出した後、熱処理と延伸によってポリオレフィン結晶界面を剥離させることで多孔化させる方法、
(III)ポリオレフィン樹脂と無機充填材とを溶融混練してシート状に成形後、延伸によってポリオレフィン樹脂と無機充填材との界面を剥離させることで多孔化させる方法、(IV)ポリオレフィン樹脂を溶解後、ポリオレフィン樹脂に対する貧溶媒に浸漬させポリオレフィン樹脂を凝固させると同時に溶剤を除去することで多孔化させる方法、
などが挙げられる。
中でも、孔径や機械的強度をより良好に調整する観点から、前記(I)の方法が好ましい。当該(I)の方法は、例えば下記の(a)〜(e)の各工程を含む。
(a)ポリオレフィン樹脂(上述)、可塑剤、添加剤(上述)、及び必要に応じて無機充填材(上述)をヘンシェルミキサー等で混合し、造粒する工程。
(b)(a)工程で作成した混合物を、先端にT−ダイを装着した押出機中で溶融混練する工程。
(c)(b)工程で得た混練物を、T−ダイから押出し、両側から加熱ロールで圧延後、冷却してシート状に成形する(シート状の微多孔膜前駆体を形成する)工程。
(d)シート状の微多孔膜前駆体から可塑剤と、必要に応じて無機粉体とを抽出除去し、当該抽出後のシートを乾燥する工程。
(e)前記乾燥されたシートを延伸、並びに熱処理をする工程。
前記可塑剤としては、例えば有機液状物や有機固形物を用いることができる。より具体的には、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジブチルのようなフタル酸エステルやアジピン酸エステルやグリセリン酸エステル等の有機酸エステル類、リン酸トリオクチル等のリン酸エステル類や流動パラフィン、固形ワックス、ミネラルオイル等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
中でも、ポリエチレンとの相溶性、低透気度化及び低バブルポイント化を考慮すると、フタル酸エステルが好ましい。
前記(a)工程、あるいは全工程を通じて、前記ポリオレフィン樹脂に対する前記可塑剤の配合比としては、均一な溶融混練が可能であり、シート状の微多孔膜前駆体を形成でき、かつ生産性を損なわない程度とするのが好ましい。
前記可塑剤が、前記ポリオレフィン樹脂と当該可塑剤、及び必要に応じて配合される無機充填材との総量中に占める割合(質量分率)としては、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上であり、上限として好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下である。可塑剤の質量分率を80%以下とすることは、溶融成形時のメルトテンションを維持し、成形性を確保する観点から好ましい。一方、30%以上とすることは、均質な薄膜を得る観点から好ましい。即ち、30%以上とすることによって可塑化効果が十分となり、結晶状に折り畳まれたラメラ晶が効率よく引き伸ばされ、高倍率の延伸でもポリオレフィン鎖の切断が起こらず均一かつ微細な孔構造が実現し得、その結果、高い膜強度が実現し得る。更に、30%以上とすることは、押出し成形時の押し出し負荷が低減される傾向となり、高い生産性を実現する観点からも好ましい。
また、前記ポリオレフィン樹脂が、当該ポリオレフィン樹脂と可塑剤、及び必要に応じて配合される無機充填材の総量中に占める割合(質量分率)としては、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、上限として好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。ポリオレフィン樹脂の割合は、微多孔膜の機械的強度を向上させる為に10%以上が好ましく、押出成形の際に製膜性、並びに微多孔膜の透過性を向上させる為に50%以下が好ましい。
前記(a),(b)工程において、前記ポリオレフィン樹脂と前記可塑剤とを含む溶融混練物、あるいは前記ポリオレフィン樹脂と前記無機充填材と前記可塑剤とを含む溶融混練物を得る方法としては、ポリオレフィン樹脂単独、あるいはポリオレフィン樹脂と他の配合物とを樹脂混練装置(押出機、ニーダー、ラボプラストミル、混練ロール、バンバリーミキサー等)に投入し、樹脂を加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入して混練し、均一溶液を得る方法が好ましい。
中でも、予めポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤とをヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機(例えば、二軸押出機)に投入し、加熱溶融させながら所定可塑剤添加量の残り分を(例えば、サイドフィードする等の方法によって)任意の比率で導入し、更に混練する方法が好ましい。このような方法を採用することで、より分散性が良好なシートを得ることができ、高倍率の延伸が破膜することなく実施され得る。
前記(c)工程において、上記溶融混練物はシート状に成形される。溶融混練物を押出して冷却固化させシート状成形体を製造する方法としては、ポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤の均一溶融物を、Tダイ等を介してシート状に押出し、熱伝導体に接触させて樹脂の結晶化温度より充分に低い温度まで冷却する方法を採用し得る。
前記(d)工程においては、シート状の微多孔膜前駆体から可塑剤等が抽出される。
可塑剤等を抽出する方法としてはバッチ式、連続式のいずれでもよいが、抽出溶剤に微多孔膜前駆体を浸漬することにより可塑剤等を抽出し、充分に乾燥させ、可塑剤等を多孔膜から実質的に除去することが好ましい。多孔膜の収縮を抑えるために、浸漬、乾燥の一連の工程中に多孔膜の端部を拘束することが好ましい。また、抽出後の多孔膜中の可塑剤等の残存量は1質量%未満にすることが好ましい。
抽出溶剤としては、ポリオレフィン樹脂に対して貧溶媒であり、かつ可塑剤や無機充填材に対して良溶媒であることが好ましい。また、抽出溶剤としては、その沸点がポリオレフィン樹脂多孔膜の融点より低いことが望ましい。
このような抽出溶剤としては、例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ハイドロフルオロエーテルやハイドロフルオロカーボン等の非塩素系ハロゲン化溶剤、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ水溶液、等を挙げることができる。
前記(e)工程における延伸処理としては、一軸延伸または二軸延伸のいずれも好適に用いることが出来る。中でも、得られる膜強度等の観点から二軸延伸が好ましい。二軸方向に高倍率延伸した場合、面方向に分子配向するため裂けにくく安定な構造となり高い突刺強度が得られる傾向となる。また、延伸方法は同時二軸延伸、逐次二軸延、多段延伸、多数回延伸等のいずれの方法を単独もしくは併用することも構わないが、延伸方法が同時二軸延伸であることが突刺強度の増加や均一延伸、シャットダウン性の観点から最も好ましい。ここでいう同時二軸延伸とはMD方向の延伸とTD方向の延伸が同時に施される手法であり、各方向の変形率(延伸倍率)は異なっても良い。逐次二軸延伸とは、MD方向、またはTD方向の延伸が独立して施される手法であり、MD方向、またはTD方向に延伸がなされている際は、他方向が非拘束状態、または定長に固定されている状態にある。
なお、本実施の形態においてMD方向とは上述の通り“長さ方向”と定義されるが、樹脂の押し出し方向(機械方向、流れ方向)を意味する。一方、TD方向とは上述の通り“幅方向”と定義されるが、シート状に押し出されたシートの幅方向(前記機械方向と略垂直方向)を意味する。
各軸方向の延伸倍率としては、MD方向に3.5倍以上8倍以下、TD方向に1.2倍以上3.5倍以下の範囲が好ましく、MD方向に4倍以上7倍以下、TD方向に1.5倍以上3倍以下の範囲がさらに好ましい。優れた歪吸収性と優れた透過性を得るにはMD延伸倍率は3.5倍以上が好ましく、圧縮時の絶縁性能を高めるには8倍以下が好ましい。尚、延伸工程が複数に分かれている場合は、合計の延伸倍率で考える。
また、優れた歪吸収性、優れた透過性、圧縮時の絶縁性能を高めるにはTD延伸倍率を1.2倍以上とすることが好ましい。1.2倍以上の延伸をすることで、TDにもポリマー配向が起こり、微多孔膜の孔がTDにも広がる。ひいては圧縮時に裂けが生じにくくなり、圧縮時の優れた絶縁性能が実現され得る。なお、高温時の絶縁性能を高めるにはTD倍率は3.5倍以下が好ましい。延伸工程が複数に分かれている場合は、合計の延伸倍率で考える。
MD延伸倍率とTD延伸倍率の比としては、好ましくは1.5〜5、更に好ましくは2〜5、更に好ましくは2.5〜5である。優れた歪吸収性と優れた高温時の絶縁性能を得る観点からは、延伸倍率の比は1.5以上が好ましく、圧縮時の絶縁性能を高める観点からは、延伸倍率の比は5以下が好ましい。この範囲であれば、膜厚方向、長さ方向、幅方向の機械的強度、並びにその比率を制御しやすい。
MD延伸速度は、機械的強度と耐破膜性を向上させる観点から、好ましくは10〜400%/秒、より好ましくは、50〜400%/秒、更に好ましくは80〜400%/秒である。延伸速度は最大孔径と機械的強度とその比率を制御する上で重要な因子である。最大孔径を適正化し、優れた透過性と優れた絶縁性能を得る観点から、MD延伸速度は10%/秒以上が好ましい。更に、圧縮時の優れた絶縁性能を得る観点から、MD延伸速度は400%/秒以下が好ましい。MD延伸速度を400%/秒以下にすることは、圧縮時に裂け難い微多孔膜を得る観点から好ましい。
一方、TD延伸速度は、透過性能と絶縁性能を向上させる観点から、好ましくは10〜100%/秒、より好ましくは15〜100%/秒、更に好ましくは20〜100%/秒である。最大孔径を適正化し、優れた透過性と優れた絶縁性能を得るには、TD延伸速度は10%/秒以上が好ましい。更に、高温時の優れた絶縁性能を得るにはTD延伸速度は100%/秒以下が好ましい。
なお、ここで言う延伸速度は、予熱、熱固定を含まない実質的な延伸部分の長さと、延伸倍率から求められる。また、延伸工程が複数回に分かれる場合には、延伸速度は合計の長さと、合計の延伸倍率から求められる。
MD/TDの延伸速度比は、好ましくは2〜4.5であり、更に好ましくは2.5〜4である。優れた透過性と優れた高温時の絶縁性能を得るには、延伸速度の比は2以上が好ましく、圧縮時の絶縁性能を高める為には延伸速度の比は4.5以下が好ましい。この範囲であれば、膜厚方向、長さ方向、幅方向の機械的強度、並びにその比率を制御しやすい。
なお、本実施の形態においては、可塑剤、無機粉体の抽出前に延伸処理が施されても良いが、可塑剤、無機粉体を抽出した後に延伸処理を施すこと(特に、縦延伸後に横延伸を行う逐次二軸延伸法を実施すること)がより好ましい。抽出後に延伸する利点としては、高気孔率並びに透過性の優れた微多孔膜を得やすい事が挙げられる。
また、延伸方法としては、一枚膜を延伸する方法、複数枚を重ねて延伸する方法の、いずれも採用し得る。高い強機械的強度を得る為に、二枚以上重ねて延伸することが好ましい。
前記(e)工程における熱処理としては、熱固定、熱緩和等の熱処理方法を採用し得る。このような熱処理を行うことは、ポリオレフィン製微多孔膜の熱収縮を抑制する観点から好ましい。なお、このような熱処理工程としてより具体的には、例えば、テンター熱固定機にて熱固定する方法等が挙げられる。
本実施の形態の微多孔膜の最大孔径としては、0.1μm以上、好ましくは0.12μm以上であり、上限としては0.23μm以下、好ましくは0.22μm以下、更に好ましくは0.2μm以下、最も好ましくは0.19μm以下である。
最大孔径を0.1μm以上とすることは、イオン透過性、サイクル特性を向上させる観点から好ましい。一方、最大孔径を0.23μm以下とすることは、絶縁性能を向上させる観点から好ましい。特に、本実施の形態において耐電圧と最大孔径は関係が深く、最大孔径を一定範囲以下とすることは、耐電圧を向上させ、良好な絶縁性を実現する観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜は、絶縁性能の点から特定のMD弾性率、及び特定のMD弾性率/TD弾性率比を有する。電池内部では、セパレーターのMDと電極塗工のエッジ方向は同じである場合が多い。
本実施の形態の微多孔膜のMD弾性率としては、400MPa以上、好ましくは500MPa以上、更に好ましくは600MPa以上、最も好ましくは800MPa以上であり、上限としては2000MPa以下である。MD弾性率は400MPa以上とすることは、微多孔膜が圧縮を受けた際に電極活物質による破膜を抑制し、良好な絶縁性能を確保する観点や、電池捲回時にMDに変形を起こして幅が狭くなり、捲回後に電極同士が接触するという問題を抑制する観点から好ましい。一方、2000MPa以下とすることは、微多孔膜が圧縮を受けた際に良好な歪吸収性を示し、且つ塗工エッジによる裂けを抑制する観点から好適である。
本実施の形態の微多孔膜のTD弾性率としては、好ましくは60MPa以上、より好ましくは70MPa以上、更に好ましくは80MPa以上、上限として好ましくは1000MPa以下である。TD弾性率を60MPa以上とすることは、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、200MPa以下とすることは、高温時の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜のMD弾性率とTD弾性率の比(以下、「MD弾性率/TD弾性率」、「MD/TD弾性率比」と表記することがある。)としては、1.5以上、好ましくは2以上であり、上限としては9以下、好ましくは8.5以下、更に好ましくは8以下である。当該比を1.5以上とすることは、電池が高温に晒された際、収縮による短絡を抑えて、優れた絶縁性能を実現する観点から好適である、一方、9以下とすることは、圧縮を受けた際に電極活物質の塗工エッジにより微多孔膜が裂けることを抑制する観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の気孔率としては、45%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは53%以上、更に好ましくは56%以上、特に好ましくは59%以上、最も好ましくは59%以上であり、上限しては85%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下、更に好ましくは70%以下である。気孔率を45%以上とすることは、優れた歪吸収性を実現し、サイクル特性を向上させる観点から好ましい。一方、85%以下とすることは、圧縮を受けた際の絶縁性能を高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の透気度としては、好ましくは10秒/100cc以上であり、上限として好ましくは200秒/100cc以下、より好ましくは150秒/100cc以下、更に好ましくは120秒/100cc以下、また更に好ましくは80秒/100cc以下、特に好ましくは70秒/100cc以下、最も好ましくは60秒/100cc以下である。透気度を10秒/100cc以上とすることは、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、200秒/100cc以下とすることは、透過性能を高くし、優れたサイクル特性を実現する観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の突刺強度としては、好ましくは0.07N/μm以上、より好ましくは0.08N/μm以上、更に好ましくは0.09N/μm以上、特に好ましくは0.1N/μm以上であり、上限として好ましくは0.5N/μm以下、より好ましくは0.3N/μm以下である。微多孔膜の突刺強度を0.07N/μm以上とすることは、圧縮を受けた際の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、0.5N/μm以下とすることは、優れた歪吸収性を示し、サイクル特性を向上する観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜のMD引張破断強度としては、好ましくは50MPa以上、より好ましくは100MPa以上、更に好ましくは150MPa以上であり、上限として好ましくは500MPa以下、より好ましくは250MPa以下、更に好ましくは200MPa以下である。MD引張破断強度を50MPa以上とすることは、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、500MPa以下とすることは、捲回時の微多孔膜の絶縁性能高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜のTD引張破断強度としては、好ましくは10MPa以上、より好ましくは15MPa以上であり、上限として好ましくは200MPa以下、より好ましくは100MPa以下、更に好ましくは50MPa以下である。TD引張破断強度を10MPa以上とすることは、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、200MPa以下とすることは、高温時の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜のTD最大収縮応力としては、好ましくは0kPa以上であり、上限として好ましくは500kPa以下、より好ましくは400kPa以下、更に好ましくは300kPa以下、特に好ましくは200kPa以下、最も好ましくは150kPa以下である。TD最大収縮応力を500kPa以下とすることは、高温時の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の膜厚としては、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上、上限として好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下、更に好ましくは40μm以下、特に好ましくは35μm以下、最も好ましくは30μm以下である。膜厚は10μm以上とすることは、優れた歪吸収性を実現する観点から好ましい。一方、80μm以下とすることは、優れた透過性を実現する観点から好ましい。
なお、電池から取り出したセパレーターから、圧縮を受ける前の膜厚を確認する方法としては、電極に接していない部分の厚みを測定する方法がある。
本実施の形態の微多孔膜の孔径比(最大孔径/平均孔径)としては、好ましくは1以上、上限として好ましくは1.55以下、より好ましくは1.45以下、更に好ましくは1.4以下である。孔径比を1.55以下とすることは、優れた透過性と、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の耐電圧としては、0.3KVよりも高いことが好ましく、0.5KVよりも高いことが更に好ましく、0.7KVよりも高い事が最も好ましい。あらゆる状況においても優れた絶縁性能を得る為には、耐電圧は0.3KVよりも高いことが好ましい。
本実施の形態の微多孔膜を温度55℃、圧力5MPaで30秒間プレスした際の膜厚変化量としては、好ましくは5μm以上、より好ましくは6μm以上、更に好ましくは7μm以上、上限として好ましくは15μm以下である。膜厚変化量を5μm以上とすることは、優れた歪吸収性を実現する観点から好ましい。一方、15μm以下とすることは、圧縮後の優れた絶縁性能を実現する観点から好ましい。
例えば、角型電池の製造工程においては、正極、負極、セパレーターを捲回後に熱プレスして捲回体が成形され、その後電池缶に挿入される。本実施の形態の微多孔膜のようにプレス時の膜厚変化量が大きいと、膜厚減少分の厚みを薄くするだけでなく、プレス後に捲回体が膨れるといった問題も解決できる為、電池へ缶の挿入がし易くなるという利点がある。更に、プレス後でも、電極に接していない部分のセパレーターは、電極エッジを包み込む形となり、電池が高温となった際でもセパレーター収縮による短絡を発生し難いという利点もある。
本実施の形態の微多孔膜を温度55℃、圧力5MPaで30秒間プレスした際の透気度(プレス後透気度。本実施の形態において「プレス後」という場合には、同様のプレス処理が施された後に測定された評価値であることを意味する。)としては、好ましくは10秒/100cc以上であり、上限として好ましくは300秒/100cc以下、より好ましくは250秒/100cc以下、更に好ましくは200秒/100cc以下である。プレス後透気度を10秒/100cc以上とすることは、圧縮を受けた際の微多孔膜の絶縁性能を高める観点から好ましい。一方、300秒/100cc以下とすることは、透過性能を高くし、優れたサイクル特性を得る観点から好ましい。
本実施の形態の微多孔膜のプレス後耐電圧としては、好ましくは0.3KVよりも高く、更に好ましくは0.5KVよりも高く、最も好ましくは0.7KVよりも高い事である。電池内での優れた絶縁性能を得る為には、耐電圧は0.3KVよりも高いことが好ましい。
本実施の形態の微多孔膜の極限粘度[η]としては、好ましくは3.0dl/g以上、より好ましくは3.5dl/g以上、上限として好ましくは9.0dl/g以下、好ましくは8.0dl/g以下である。極限粘度[η]を3.0dl/g以上とすることは、圧縮時の絶縁性能を高める観点から好適である。一方、9.0dl/g以下とすることは、微多孔膜の高い成形性を得る観点から好ましい。
なお、上述した各種パラメータについては、後述する実施例における測定法に準じて測定することができる。
また、上述した各種パラメータの調整については、公知の方法を採用し得る。
本実施の形態の微多孔膜は、物質の分離や選択透過分離膜、及び隔離材等として広く適用可能である。中でも、近年開発が進んでいる充填密度の高い負極や合金負極が用いられた、電極の膨張、収縮の大きな非水電解液系二次電池(例えば、合金系負極電極リチウムイオン二次電池)用セパレーターとして用いた場合に抜群の効果(圧縮を受けた際の歪吸収性と、圧縮後の優れたイオン透過性及び絶縁性能とのバランスが良好)を有する。特に、角型リチウムイオン二次電池用セパレーターとして用いた場合に、このような効果はより顕著となる。本実施の形態の微多孔膜が用いられた非水電解液系二次電池は、サイクル特性に優れ、電池膨れが低減され、安全性に優れた電池となり得る。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の物性は以下の方法により測定した。
[膜厚(μm)]
東洋精機製の微少測厚器(タイプKBN、端子径Φ5mm、測定圧62.47kPaを用いて、雰囲気温度23±2℃で測定した。
[気孔率(%)]
100mm×100mm角の試料を微多孔膜から切り取り、その体積(mm)と質量(mg)を求め、それらと膜密度(g/cm)より、次式を用いて計算した。
気孔率=(体積−質量/膜密度)/体積×100
尚、体積は試料大きさと膜厚より計算し、膜密度は材料密度より計算した。
[透気度(秒/100cc)]
JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計(東洋精器(株)製、G−B2(商標))を用いた。内筒重量は567gで、直径28.6mm、645mmの面積を空気100mlが通過する時間を測定した。
[突刺強度(N/μm)]
カトーテック製のハンディー圧縮試験器KES−G5(商標)を用いて、開口部の直径11.3mmの試料ホルダーで微多孔膜を固定した。次に固定された微多孔膜の中央部を、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secで、25℃雰囲気下にて突刺試験を行ない評価した。得られた値を膜厚換算する事で、突刺強度(膜厚換算)を計算した。
[最大孔径(μm)]
ASTM E−128−61に準拠し、エタノール中でのバブルポイント法により算出した。
[平均孔径(μm)]
ASTM F−316−86に準拠し、エタノールを使用したハーフドライ法にて測定した。
[孔径比]
上記最大孔径及び平均孔径の測定値を用い、以下の式で孔径比を算出した。
孔径比 = 最大孔径/平均孔径
[弾性率(MPa)、引張破断強度(MPa)、引張破断伸度(%)]
JIS K7127に準拠し、島津製作所製の引張試験機、オートグラフAG−A型(商標)を用いて、MD及びTDサンプル(形状;幅10mm×長さ100mm)について測定した。また、サンプルはチャック間を50mmとした。
引張破断伸度(%)は、破断に至るまでの伸び量(mm)をチャック間距離(50mm)で除して、100を乗じることにより求めた。
引張破断強度(MPa)は、破断時の強度を、試験前のサンプル断面積で除することで求めた。なお、測定は、温度23±2℃、チャック圧0.30MPa、引張速度200mm/分で行った。
引張弾性率(MPa)は、得られる応力−歪曲線において伸度が1〜4%間の傾きで評価した。
[TD最大収縮応力(Pa)]
熱機械的分析装置(島津TMA50)にて、サンプル長10mm、サンプル幅3mm、初期荷重1.0g、昇温速度10℃/分の条件にて測定した。収縮応力曲線において最大収縮荷重(g)を求め、下記の式より、TD最大収縮応力(Pa)を算出した。
最大収縮応力={最大収縮荷重/(3×T)}×100×9.807×10000
T:サンプル厚み(μm)
ここで、サンプル長(10mm)の方向はTDである。
[極限粘度(dl/g)]
原料のポリオレフィン及びそれを用いた微多孔膜について、それらの極限粘度[η]の測定は、ASTM D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]として評価した。
[耐電圧(KV)]
直径3cmのアルミニウム製電極で微多孔膜を挟み15gの荷重をかけ、これを菊水電子工業製の耐電圧測定機(TOS9201)に繋いで測定を実施した。測定条件は、交流電圧(60Hz)を1.0KV/secの速度でかけていき、短絡した電圧値を微多孔膜の耐電圧測定値とした。
[プレス後膜厚変化量(μm)]
サンプルを50mm×50mmに切り出し20枚重ねたのち、高平滑面を有するステンレス製の板に挟み、55℃の温度条件下、5MPaで30秒間プレスを行った。プレス前後の膜厚を測定し、その変化量を下記の式より算出した。プレス後膜厚変化量は、それぞれ20枚の平均値とした。
プレス後膜厚変化量(μm)=プレス前の膜厚(20枚平均)―プレス後の膜厚(20枚平均)
[プレス後透気度(秒/100cc)]
上記プレス後膜厚変化量の測定時と同様にしてプレス後の膜を作成した。その透気度を上述した方法により測定し、20枚の平均値をプレス後透気度とした。
[プレス後耐電圧(KV)]
上記プレス後膜厚変化量の測定時と同様にしてプレス後の膜を作成した。その耐電圧を上述した方法により測定し、20枚の平均値をプレス後耐電圧とした。
[捲回性]
以下の基準に基づいて評価した。
○:シワを生じることなく捲回可能であった。
×:捲回時にシワが生じた。
[角型電池評価]
正極の作製:活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO2を92.2質量%、導電剤としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターで塗付し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。このとき、正極の活物質塗付量は250g/m,活物質嵩密度は3.00g/cmになるようにする。これを幅約40mmに切断して帯状にした。
負極の作製:活物質として人造グラファイト96.9質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗付し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。このとき、負極の活物質塗付量は106g/m,活物質嵩密度は1.55g/cmと高充填密度とした。これを幅約40mmに切断して帯状にした。
非水電解液の調製:エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.0mol/リットルとなるように溶解させて調製した。
電池組立て:上記の微多孔膜セパレーター,帯状正極及び帯状負極を、帯状負極、セパレーター、帯状正極、セパレーターの順に重ねて渦巻状に12回捲回することで電極板積層体を作製した。この電極板積層体を55℃の温度条件下5MPaで30秒間平板状にプレスし、電池捲回体を得た。この電池捲回体の厚みをノギスで測定した。
作成した電池捲回体は、電池捲回体をアルミニウム製容器に収納し、正極集電体から導出したアルミニウム製リードを容器壁に、負極集電体から導出したニッケル製リードを容器蓋端子部に接続した。こうして作製されるリチウムイオン電池は、縦(厚み)6.3mm,横30mm,高さ48mmの大きさである。この電池容量は600mAhであった。
捲回体プレス後短絡:組立てた電池に100Vの電圧をかけて短絡試験を実施した。以下の基準に基づいて評価した。短絡した電池については、解体して原因を確認した。
○:短絡しなかった。
×:短絡した。
500回サイクル特性:容量維持率(%)として評価した。組立てた電池の初充放電として、先ず1/6Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後に4.2Vの定電圧を保持するように電流値を絞り始めて合計8時間の初充電を行い、次に1/6Cの電流で2.5Vの終止電圧まで放電を行った。続いてサイクル充放電として、(i)電流量0.5C、上限電圧4.2V、合計8時間の定電流定電圧充電、(ii)10分間の休止、(iii)電流量0.5C、終止電圧2.5Vの定電流放電、(iv)10分間の休止なるサイクル条件で都合50回の充放電を行った。以上の充放電処理は全て20℃及び45℃の雰囲気下にてそれぞれ実施した。その後、上記初充電での放電容量に対する上記500サイクル目の放電容量の比を100倍することで、容量維持率(%)を求めた。
オーブン試験:組立てた電池のオーブン試験をするため、充電後の電池を室温から150℃まで5℃/分で昇温し、150℃で30分間放置した。以下の基準に基づいて評価した。
○:発火しなかった。
×:発火した。
[円筒電池評価]
正極、非水電解液の作成は、上記角型電池評価の際と同様に実施した。負極の作成、電池組立てを以下のように実施した。
負極の作製:活物質としてメカニカルアロイング法で調整されたCo−Sn−C粉末(元素組成比10−50−40%)を85質量%、導電助剤としてカーボンブラックを5質量%、バインダーとしてPVdFを10質量%からなる混合物をNMP中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗付し、125℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。このとき、負極の活物質塗付量は53g/m、活物質嵩密度は1.35g/cmになるようにした。これを幅56mmに切断して帯状にした。
電池組立て:本上記のポリオレフィン製微多孔膜,帯状正極及び帯状負極を、帯状負極、セパレーター、帯状正極、セパレーターの順に重ねて渦巻状に複数回捲回することで電極板積層体を作製した。このとき、特に断らない限りは、該セパレーターの突起が設けられた面を該帯状負極の活物質に接する向きとして重ねた。この電極板積層体を外径が18mmで高さが65mmのステンレス製容器に収納し、正極集電体から導出したアルミニウム製タブを容器蓋端子部に、負極集電体から導出したニッケル製タブを容器壁に溶接した。その後、真空下85℃で12時間の乾燥を行い、次に、アルゴンボックス内にて容器内に前記した非水電解液を注入し、封口した。この電池容量は1800mAhであった。
50回サイクル特性:容量維持率(%)として評価した。組立てた電池の初充放電として、先ず1/6Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後に4.2Vの定電圧を保持するように電流値を絞り始めて合計8時間の初充電を行い、次に1/6Cの電流で2.5Vの終止電圧まで放電を行った。続いてサイクル充放電として、(i)電流量0.5C、上限電圧4.2V、合計8時間の定電流定電圧充電、(ii)10分間の休止、(iii)電流量0.5C、終止電圧2.5Vの定電流放電、(iv)10分間の休止なるサイクル条件で都合50回の充放電を行った。以上の充放電処理は全て20℃及び45℃の雰囲気下にてそれぞれ実施した。その後、上記初充電での放電容量に対する上記50サイクル目の放電容量の比を100倍することで、容量維持率(%)を求めた。
[実施例1]
[η]が7.0dl/gの超高分子量ポリエチレン19.2質量%、[η]が2.8dl/gの高密度ポリエチレン12.8質量%、フタル酸ジオクチル(DOP)48質量%、微粉シリカ20質量%を混合造粒した後、先端にTダイを装着した二軸押出機にて溶融混練した後に押出し、両側から加熱したロールで圧延し、厚さ110μmのシート状に成形した。該成型物からDOP、微粉シリカを抽出除去し微多孔膜(抽出膜)を作製した。該微多孔膜を2枚重ねて120℃で、MDに延伸速度100%/秒で5倍延伸した後、120℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に138℃にて熱処理した。得られた微多孔膜の物性を表1に示す。
[実施例2]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて120℃でMDに延伸速度120%/秒で6倍、120℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に135℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて120℃でMDに延伸速度90%/秒で4.5倍、120℃でTDに延伸速度35%/秒で1.8倍延伸し、最後に135℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて120℃でMDに延伸速度120%/秒で6倍、120℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に132℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例5]
実施例1と同様に溶融混練して押出し、厚さ130μmの圧延膜を作成し、その後抽出を行い、2枚重ねて120℃でMDに延伸速度90%/秒で4.5倍、120℃でTDに延伸速度35%/秒で1.8倍延伸し、最後に135℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例6]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて120℃でMDに延伸速度100%/秒で5倍、120℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に132℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例7]
[η]が11.5dl/gの超高分子量ポリエチレン10.2質量%、[η]が1.8dl/gの高密度ポリエチレン10.2質量%、[η]が1.8dl/gの直鎖状低密度ポリエチレン13.6質量%のポリオレフィンを用いて、厚さ110μmの圧延膜を作成した後抽出を行い、2枚重ねて115℃でMDに延伸速度100%/秒で5倍、115℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例8]
実施例7で作成した抽出膜を115℃でMDに延伸速度130%/秒で6.5倍、115℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例9]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度120%/秒で6倍、115℃でTDに延伸速度45%/秒で2.2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例10]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度100%/秒で4.5倍、115℃でTDに延伸速度35%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例11]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度120%/秒で4倍、115℃でTDに延伸速度50%/秒で2.5倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例12]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度300%/秒で6倍、115℃でTDに延伸速度90%/秒で1.5倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例13]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度140%/秒で4.5倍、115℃でTDに延伸速度50%/秒で2.5倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例14]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度350%/秒で6.5倍、115℃でTDに延伸速度90%/秒で1.5倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例15]
実施例5で作成した抽出膜を120℃でMDに延伸速度100%/秒で5倍、115℃でTDに延伸速度35%/秒で1.8倍延伸し、最後に135℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例16]
実施例7で作成した抽出膜を115℃でMDに延伸速度100%/秒で5.5倍、115℃でTDに延伸速度40%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例17]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度200%/秒で5倍、115℃でTDに延伸速度45%/秒で1.8倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
[実施例18]
実施例5で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度100%/秒で4倍、115℃でTDに延伸速度45%/秒で2.5倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表1に示す。
Figure 2008093572
[比較例1]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて120℃でMDに延伸速度40%/秒で2倍、120℃でTDに延伸速度40%/秒で8倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。MD弾性率が低い為捲回性が悪い。また、最大孔径が大きすぎる為、絶縁性能に劣る。
[比較例2]
実施例1で作成した抽出膜を1枚のまま120℃でMDに延伸速度80%/秒で4倍延伸した。得られた物性を表2に示す。MD弾性率/TD弾性率比が高い為角型電池捲回体の短絡試験で裂けによる短絡が発生した。
[比較例3]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度100%/秒で4倍、118℃でTDに延伸速度20%/秒で4倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。最大孔径が大きすぎる為絶縁性能に劣る。また、MD/TD弾性率比が低い為、オーブン試験に合格しなかった。
[比較例4]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度100%/秒で4.5倍、115℃でTDに延伸速度2%/秒で2.2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。最大孔径が大きすぎる為絶縁性能に劣る。また、孔径分布が広いことで圧縮後の透過性能も充分ではない。
[比較例5]
[η]が2.8dl/gの高密度ポリエチレン25質量%、DOP50質量%、微粉シリカ25質量%を混合造粒した後、先端にTダイを装着した二軸押出機にて溶融混練した後に押出し、両側から加熱したロールで圧延し、厚さ110μmのシート状に成形した。実施例1で作成した抽出膜を1枚のまま、115℃でMDに延伸速度70%/秒で3.5倍、115℃でTDに延伸速度30%/秒で1.5倍延伸し、最後に120℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。MD弾性率が低い為捲回性が劣る。また、突刺強度が低い為角型電池捲回体の短絡試験で破れによる短絡が発生した。
[比較例6]
[η]が7.0dl/gの超高分子量ポリエチレン60質量%、[η]が2.8dl/gの高密度ポリエチレン40質量%を、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー混合物を得た。得られたポリマー混合物を二軸押出し機へフィーダーにより供給しながら、流動パラフィンを押出し機シリンダーにポンプにより注入した。溶融混練では、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比は60質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。押出した後は、T−ダイを経て表面温度30℃に制御された冷却ロールで圧延し、1600μmシート状に成型した。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、120℃で延伸速度40%/秒でMD倍率7倍、TD倍率6.3倍の同時二軸延伸を行った後、流動パラフィンを抽出除去した。
さらに、TDテンター熱固定機で120℃にて延伸速度10%/秒で1.1倍延伸し、最後に135℃で熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
気孔率が低い為プレス膜厚変化量が小さい事に加え、透気度が高い為プレス後透気度が高くなり、結果としてクッション性が劣り、膨張の大きい負極を用いた際のサイクル特性が悪い。また、MD/TD弾性率比が低い為、オーブン試験に合格しなかった。
[比較例7]
比較例6の圧延膜を120℃で延伸速度30%/秒でMD倍率5倍、TD倍率5倍の同時二軸延伸を行った後、流動パラフィンを抽出除去した。
さらに、TDテンター熱固定機で120℃にて延伸速度20%/秒で1.5倍延伸し、最後に135℃で熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
透気度が高い為プレス後透気度が高くなり、結果としてクッション性が劣り、膨張の大きい負極を用いた際のサイクル特性が悪い。また、MD/TD弾性率比が低い為、オーブン試験に合格しなかった。
[比較例8]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度200%/秒で3.5倍、115℃でTDに延伸速度120%/秒で1.2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例9]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度250%/秒で5倍、115℃でTDに延伸速度120%/秒で1.2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例10]
実施例1で作成した抽出膜を2枚重ねて115℃でMDに延伸速度300%/秒で6倍、115℃でTDに延伸速度110%/秒で1.1倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例11]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度1000%/秒で5.3倍、118℃でTDに延伸速度20%/秒で1.8倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例12]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度500%/秒で5倍、118℃でTDに延伸速度2%/秒で1.6倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例13]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度1000%/秒で6.2倍、118℃でTDに延伸速度20%/秒で1.8倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す
[比較例14]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度5%/秒で5倍、118℃でTDに延伸速度2%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例15]
実施例7で作成した抽出膜を2枚重ねて118℃でMDに延伸速度10%/秒で5倍、118℃でTDに延伸速度1%/秒で2倍延伸し、最後に125℃で熱処理した。得られた物性を表2に示す。
[比較例16]
[η]が11.5dl/gの超高分子量ポリエチレン5質量%、[η]が2.8dl/gの高密度ポリエチレン23質量%、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー混合物を得た。得られたポリマー混合物を二軸押出し機へフィーダーにより供給しながら、流動パラフィンを押出し機シリンダーにポンプにより注入した。溶融混練では、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比は72質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。押出した後は、T−ダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロールで圧延し、1400μmシート状に成型した。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、124℃で延伸速度30%/秒でMDに5倍、TDに5倍の同時二軸延伸を行った後、流動パラフィンを抽出除去した。次に、120℃で延伸速度11%/秒でMDに1.1倍した後、120℃で延伸速度13%/秒でTDに1.3倍延伸し、最後に130℃で熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
[比較例17]
[η]が11.5dl/gの超高分子量ポリエチレン5質量%、[η]が2.8dl/gの高密度ポリエチレン23質量%、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリマー混合物を得た。得られたポリマー混合物を二軸押出し機へフィーダーにより供給しながら、流動パラフィンを押出し機シリンダーにポンプにより注入した。溶融混練では、押し出される全混合物中に占める流動パラフィン量比は72質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。押出した後は、T−ダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロールで圧延し、2000μmシート状に成型した。
次に、同時二軸テンター延伸機に導き、117℃で延伸速度30%/秒でMDに5倍、TDに5倍の同時二軸延伸を行った。その際、MD2.5倍、TD2.5倍に延伸した時点で、延伸を継続しながら温度を117℃から125℃に1℃/秒の速度で昇温した。その後、流動パラフィンを抽出除去した。次に、110℃で延伸速度15%/秒でTDに1.5倍した後、最後に110℃で熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
Figure 2008093572

Claims (10)

  1. 気孔率が45%〜85%のポリオレフィン製微多孔膜において、
    最大孔径が0.1μm〜0.23μm、
    長さ方向(MD)弾性率が400MPa〜2000MPa、
    MD弾性率/幅方向(TD)弾性率比が1.5〜9、
    であることを特徴とするポリオレフィン製微多孔膜。
  2. MD引張破断強度が50〜500MPaである請求項1記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  3. TD引張破断強度が10MPa〜200MPaである請求項1又は2に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  4. TD弾性率が60MPa〜1000MPaである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  5. TD最大収縮応力が500kPa以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  6. 最大孔径と平均孔径の孔径比(最大孔径/平均孔径)が1〜1.55である請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  7. 極限粘度[η]が5.5dl/g〜33dl/gの超高分子量ポリエチレンを5質量%〜90質量%含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリオレフィン製微多孔膜。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオレフィン製微多孔膜を用いた非水電解液系二次電池用セパレーター。
  9. 合金系負極電極リチウムイオン二次電池用セパレーター、又は角型リチウムイオン二次電池用セパレーターとして用いられる請求項8に記載の非水電解液系二次電池用セパレーター。
  10. 請求項7又は8に記載の非水電解液系二次電池用セパレーターを用いてなる非水電解液系二次電池。
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