JPWO2007132903A1 - コントロール液の自動判別方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、試料とコントロール液とを自動的に判別する方法であって、コントロール液として、参照波長により試料を測光したときに想定される吸光度などの応答値の下限値(閾値)よりも応答値の小さく、試料が供給されたか否かを検知するための検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値(閾値)よりも応答値の高いものを用いる。

Description

本発明は、試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、試料とコントロール液とを自動的に判別する技術に関する。
血液中におけるグルコース濃度など生体情報を知ることは、種々の疾患の発見・治療に重要である。血液中の生体情報を得る方法としては、バイオセンサなどの分析用具を用いる方法がある。この方法は、分析用具に設けられた試薬層に血液試料を供給し、血液試料と試薬と反応させたときの反応生成物に基づいて血液試料における目的成分の濃度に応じた情報を、光学的手法あるいは電気化学的手法を利用して濃度測定装置において検出するものである。
このような濃度測定装置においては、測定結果の信頼性を確保するために、装置を長期間使用しなかった場合、あるいは一定期間ごとに、装置が正常に稼動するか否かを検査する必要がある。通常、濃度測定装置の検査は、ユーザが濃度測定装置を操作して手動でコントロール液測定モードを選択するとともに装置に分析用具を装着し、分析用具にコントロール液を供給することにより行なわれている。
このような方法では、ユーザとしては、装置の稼動検査を行なうための操作が必要となるばかりか、装置の検査の終了後においては、通常の測定モードに戻すための操作がさらに必要となり、負担が大きい。また、通常の測定モードからコントロール液測定モードへのモード変更を行なわずに装置の検査を行なってしまい、それとは逆に、コントロール測定モードから通常の測定モードへのモード変更を行なわずに試料の測定を行なってしまうといった事態も生じる。その結果、正確な検査結果あるいは測定結果を得られず、また再検査や再測定の必要が生じることもある。
このような不具合を解消するために、濃度測定装置において自動的にコントロール液を認識し、装置の検査を行なうことが提案されている(たとえば特許文献1−3参照)。
特許文献1に記載の方法は、全血とコントロール液との間での試薬層の溶解性の相違に着目したものであり、反射率のプロファイルから全血とコントロール液とを区別するものである。この方法は、光学的手法を利用した測定システムに適用されるものであり、コントロール液としては測定波長とは異なる波長に最大吸収を有するIR色素を含んだものが用いられており、測定波長とは異なる波長において全血とコントロール液とが判別されている。
特許文献1ではさらに、電気化学的手法を利用した測定システムにおいて、全血とコントロール液との間での測定電流値の相違に基づいて、全血とコントロール液とを判別する方法が開示されている。
特許文献2には、特許文献1と同様に、光学的手法を利用した測定システムにおいて、反射率のプロファイルから全血とコントロール液とを区別する方法が開示されており、また、電気化学的手法を利用した測定システムにおいて、測定電流値の相違に基づいて、全血とコントロール液とを判別する方法が開示されている。
特許文献3に記載の方法は、電気化学的手法を利用した測定システムにおいて、電極式のバイオセンサに対して、作用極および対極に加えて検知用電極を設ける一方で、検知用電極を利用して得られる酸化電流からコントロール液を自動的に判別するものである。先の文献の方法は、コントロール液がバイオセンサの試薬層と反応したときに得られる酸化電流の挙動と、試料と試薬層とが反応したときに得られる酸化電流の挙動が異なることに着目したものであり、特定時間経過時の酸化電流値あるいは酸化電流値の経時変化に基づいて、試料とコントロール液と自動的を区別するものである。
しかしながら、特許文献1,2に記載された反射率のプロファイルによりコントロール液を判別する方法では、試薬層の溶解性や反応速度の影響を受けてしまう。その一方で、反応試薬層の溶解性や反応速度は、バイオセンサごとにバラツキのあるものであり、製造してから使用するまでの間に変化し得るものである。試料として全血を用いる場合には、反射率が全血のヘマトクリット値の影響を受ける。そのため、反射率のプロファイルによりコントロール液を判別する方法では、コントロール液を正確に判別するのが困難である。
また、電気化学的手法を利用した測定システムにおいて、測定電流値に基づいてコントロール液を判別する方法は、光学的手法を利用した測定システムには適用できない。
特開2003−114214号公報 特開2005−531760号公報 特開2001−208718号公報
本発明は、コントロール液を自動的に判別できるようにして測定者の負担を軽減しつつ誤測定が生じることを抑制し、かつコントロール液を正確に判別できるとともに、光学的手法および電気化学的手法を利用した測定システムの双方に適用できる技術を提供することを課題としている。
本発明の第1の側面においては、試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、試料とコントロール液とを自動的に判別する方法であって、コントロール液として、特定波長の光により試料を測光したときに想定される応答値の上限値と下限値との間の範囲外に、上記特定波長での応答値を有するものを用いる、コントロール液の自動判別方法が提供される。
コントロール液としては、たとえば応答値を吸光度とした場合、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の下限値よりも応答値(吸光度)が低いもの、検知波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いもの、あるいは参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の下限値よりも応答値(吸光度)が低く、かつ検知波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いものが用いられる。
本発明の自動判別方法は、被検知液体を検知波長において測光する第1ステップと、検知波長での被検知液体の応答値(吸光度)が上記上限値以上であるか否かを判断する第2ステップと、検知波長での被検知液体の応答値(吸光度)が上記上限値以上であると上記第2ステップにおいて判断された場合に行なわれるステップであって、被検知液体を参照波長において測光する第3ステップと、参照波長での被検知液体の応答値(吸光度)が上記下限値未満であるか否かを判断する第4ステップと、上記第4ステップにおいて、参照波長での被検知液体の応答値(吸光度)が上記下限値未満であると判断された場合にコントロール液であると判別する第5ステップと、を含んでいるのが好ましい。
本発明の適用対象である測定システムは、たとえば試料として全血を用いるものであり、かつ、検知波長を500〜600nmの波長範囲から選択し、測定波長を600〜700nmの波長範囲から選択し、参照波長を700〜950nm、好ましくは800〜950nmの波長範囲から選択したものである。この場合、コントロール液としては、たとえば赤色色素を含有し、かつ最大吸収波長が500〜600nmの波長範囲にある溶液が用いられる。
赤色色素として、たとえば6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸、7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸、および3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸から選択される少なくとも1種が用いられる。
コントロール液としてはまた、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いもの、たとえば近赤外線領域での光吸収の高いIR色素を含む溶液を用いることもできる。
コントロール液としてさらに、上記目的成分の濃度が異なる複数のものを用いてもよい。この場合のコントロール液としては、たとえば上記目的成分の濃度が相対的に小さい低濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が相対的に大きい高濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が上記低濃度コントロール液と上記高濃度コントロール液と間にある中濃度コントロール液と、を用いてもよい。
本発明の自動判別方法は、上記測定波長において被検知液体における上記目的成分の濃度を測定する第1ステップと、上記検知波長により被検知液体の応答を測定する第2ステップと、上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度に応じて、予め設定した複数の応答閾値から対応する応答閾値を選択する第3ステップと、上記第2ステップにおいて測定された応答と、上記第3ステップにおいて選択された応答閾値と、を比較して、上記被検知液体がコントロール液であるか否かを判別する第4ステップと、を含んでいるのが好ましい。
上記第3ステップは、上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度が、予め設定した濃度閾値により区分される複数の濃度領域のいずれに属するかを判断した上で、その区分に対応させられた応答閾値を選択することにより行なわれる。
濃度閾値は、たとえば低濃度コントロール液における目的成分の濃度と中濃度コントロール液における目的成分の濃度との間の濃度である第1濃度閾値、および中濃度コントロール液における目的成分の濃度と高濃度コントロール液における目的成分の濃度との間の濃度である第2濃度閾値を含んでいる。
応答閾値は、たとえば第1ステップにおいて測定される濃度が第1濃度閾値よりも小さいときに用いられる第1応答閾値、第3ステップにおいて測定される濃度が第1濃度閾値以上で第2濃度閾値よりも小さいときに用いられる第2応答閾値、および第1ステップにおいて測定される濃度が第2濃度閾値以上のときに用いられるおよび第3応答閾値を含んでいる。
本発明の第2の側面においては、試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、特定波長の光により試料を測光したときに想定される応答値の上限値と下限値との間の範囲外に、上記特定波長での応答値を有する、コントロール液が提供される。
測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいては、コントロール液として、たとえば応答値を吸光度とした場合、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の下限値よりも応答値(吸光度)が低いものとされる。
検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいては、コントロール液として、たとえば検知波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いものとされる。
測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長による試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいては、コントロール液は、たとえば参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の下限値よりも応答値(吸光度)が低く、かつ検知波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いものとされる。
本発明のコントロール液は、たとえば試料として全血を用いるものであり、かつ、検知波長を500〜600nmの波長範囲から選択し、測定波長を600〜700nmの波長範囲から選択し、参照波長を700〜950nm、好ましくは800〜950nmの波長範囲から選択した測定システムに使用される。この場合のコントロール液は、たとえば赤色色素を含有し、かつ最大吸収波長が500〜600nmの波長範囲にある溶液とされる。
赤色色素としては、たとえば6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸、7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸、および3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸から選択される少なくとも1種を用いることができる。
測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいてはまた、コントロール液は、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が高いものとすることもできる。この場合のコントロール液は、たとえば近赤外線領域での光吸収の高いIR色素を含む溶液とされる。
本発明の第3の側面においては、測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定装置であって、コントロール液を用いて装置を検査するように構成された測定装置において、応答値を吸光度とした場合に下記条件のうちの少なくとも1つ条件が満たされたときにコントロール液が供給されたと判断するように構成されている、測定装置が提供される。
(1)参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の下限値よりも応答値(吸光度)が小さいとき、あるいは上記下限値よりも応答値(吸光度)が小さいと判断できる情報が得られたとき
(2)検知波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が大きいとき、あるいは上記上限値よりも応答値(吸光度)が大きいと判断できる情報が得られたとき
(3)参照波長により試料を測光したときに想定される応答値(吸光度)の上限値よりも応答値(吸光度)が大きいとき、あるいは上記上限値よりも応答値(吸光度)が大きいと判断できる情報が得られたとき
本発明に係る測定装置は、コントロール液が供給された否かを判断するために、被検知液体を検知波長において測光する第1ステップと、被検知液体における検知波長での応答値(吸光度)が上記上限値以上であるか否かを判断する第2ステップと、被検知液体における検知波長での吸光度が上記上限値以上であると上記第2ステップにおいて判断された場合に行なわれるステップであって、被検知液体を参照波長において測光する第3ステップと、被検知液体における参照波長での応答値(吸光度)が上記下限値未満であるか否かを判断する第4ステップと、上記第4ステップにおいて、被検知液体における参照波長での吸光度が上記下限値未満であると判断された場合にコントロール液であると判別する第5ステップと、を実行するように構成するのが好ましい。
本発明に係る測定装置は、たとえば試料としての全血を用いて目的成分を測定するように構成されており、かつ、検知波長として500〜590nmの波長範囲、測定波長として600〜700nmの波長範囲、参照波長として700〜950nm、好ましくは800〜950nmの波長範囲を採用したものとされる。
本発明の第4の側面においては、測定波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定装置であって、コントロール液を用いて装置を検査するように構成された測定装置において、応答値を受光量とした場合、下記ステップを実行するように構成されている、測定装置が提供される。
(1)上記測定波長において被検知液体における上記目的成分の濃度を測定する第1ステップ
(2)上記検知波長により被検知液体の応答を測定する第2ステップ
(3)上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度に応じて、予め設定した複数の応答閾値から対応する応答閾値を選択する第3ステップ
(4)上記第2ステップにおいて測定された応答と、上記第3ステップにおいて選択された応答閾値と、を比較して、上記被検知液体がコントロール液であるか否かを判別する第4ステップ
コントロール液として、上記目的成分の濃度が異なる複数のものを用いる場合において、上記第3ステップは、たとえば上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度が、予め設定した濃度閾値により区分される複数の濃度領域のいずれに属するかを判断した上で、その区分に対応させられた応答閾値を選択することにより行なわれる。
コントロール液として、上記目的成分の濃度が相対的に小さい低濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が相対的に大きい高濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が上記低濃度コントロール液と上記高濃度コントロール液と間にある中濃度コントロール液と、を用いる場合において、濃度閾値は、たとえば低濃度コントロール液における目的成分の濃度と中濃度コントロール液における目的成分の濃度との間の濃度に設定された第1濃度閾値、および中濃度コントロール液における目的成分の濃度と高濃度コントロール液における目的成分の濃度との間の濃度に設定された第2濃度閾値を含んでいる。
応答閾値は、たとえば第1ステップにおいて測定される濃度が第1濃度閾値よりも小さいときに用いられる第1応答閾値、第3ステップにおいて測定される濃度が第1濃度閾値以上で第2濃度閾値よりも小さいときに用いられる第2応答閾値、および第1ステップにおいて測定される濃度が第2濃度閾値以上のときに用いられるおよび第3応答閾値を含んでいる。
本発明に係る測定装置の一例を示す全体斜視図である。 図1に示した測定装置で使用する比色センサの一例を示す一部を分解して示した斜視図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図4Aは検知波長により全血を測光したときの吸光度をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフであり、図4Bは参照波長により全血を測光したときの吸光度をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフである。 図1に示した測定装置の要部を説明するためのブロック図である。 図1に示した測定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 比色センサに導入された液体が全血およびコントロール液のいずれであるかを判別するための処理を説明するためのフローチャートである。 図8Aは検知波長により全血を測光したときのフォトダイオードの出力レベル(透過率)をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフであり、図8Bは参照波長により全血を測光したときのフォトダイオードの出力レベル(透過率)をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフである。 コントロール液を判別する他の方法を説明するために、参照波長により全血を測光したときの吸光度をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフである。 コントロール液を判別する他の方法を説明するために、検知波長により全血を測光したときの受光量をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフである コントロール液を判別する他の方法を説明するためのフローチャートである。 コントロール液を判別する他の方法を説明するために、検知波長により全血を測光したときの受光量をヘマトクリット値との関係として模式的に示したグラフである。 実施例1での吸光度の測定結果を示すグラフである。 実施例2での吸光度の測定結果を示すグラフである。 実施例3での吸光度の測定結果を示すグラフである。 実施例4での受光量の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
1 濃度測定装置
10 制御部
11 演算部
3 測光機構
41 液体検知用発光素子
42 測定用発光素子
43 参照用発光素子
以下、本発明について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示した濃度測定装置1は、比色センサ2を用いて、全血中の目的成分(たとえばグルコース、コレステロールあるいは乳酸)の濃度を測定するように構成されたものである。
比色センサ2は、0.1〜3μL程度の微量な血液を用いて光学的手法により血液の分析を行えるように構成されたものであり、使い捨てとして構成されている。図2および図3に示したように、比色センサ2は、全体として板状の形態を呈しており、長矩形の第1および第2板材21,22を、一対のスペーサ23を介して接合した形態を有している。
この比色センサ2は、血液を保持するためのキャピラリ24を有している。キャピラリ24は、毛細管力により血液を吸引可能なものであり、各要素21〜23により規定されている。このキャピラリ24は、キャピラリ24の内部に血液を導入するための開口25、およびキャピラリ24の内部の空気を排出するための開口26を介して外部と連通している。このようなキャピラリ24では、開口25を介して供給される血液が、キャピラリ24の内部において生じる毛細管力により吸引され、開口26に向けて移動させられる。
第1板材21は、たとえばPET、PMMA、ビニロンにより透明に形成されたものであり、その表面には試薬部27が設けられている。試薬部27は、キャピラリ24の内部に配置されるものであり、発色剤を含んだものとして構成される。試薬部27は、たとえば血液試料に対して溶解しやすい固体状に形成される。このような試薬部27では、キャピラリ24に血液試料を導入したときに、血液試料により試薬部27が溶解させられてキャピラリ24の内部に血液および発色剤を含む液相反応系が構築される。もちろん、試薬部27は、架橋ゲルなどを用いて発色剤を第1板材21に固定化した構成であってもよい。
発色剤としては、公知の種々のものを用いることができるが、電子授受により発色したときの吸収波長が、血液試料(赤血球)の吸収波長からずれたものを用いるのが好ましい。このような発色剤としては、たとえばWST−4(2-Benzothiazoyl-3-[4-carboxy-2-methoxyphenyl]-5-[4-(2-sulfoethylcarbamoyl)-phenyl]-2H-tetrazolium)あるいはMTT(3-(4,5-Dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium
bromide)を用いることができる。
試薬部27はさらに、電子伝達物質あるいは酸化還元酵素を含んだものとして構成してもよい。そうすれば、血液試料中の目的成分と発色剤との間の電子授受をより速く行うことができるようになるため、測定時間を短くすることが可能となる。電子伝達物質および酸化還元酵素は、試薬部27とは分離して設けても良い。
第2板材22は、たとえばPET、PMMA、ビニロンにより透明に形成されたものであり、その表面にはマスク28が設けられている。このマスク28は、比色センサ2に対してノイズ光が入射するのを制限するとともに、後述する測光機構3における発光素子41,42,43から出射された光が比色センサ2の内部に入射するのを許容するためのものであり、スリット29を有している。スリット29は、試薬部27の直上において、キャピラリ24に沿って延びるように形成されている。このようなマスク29は、たとえば黒色顔料を含んだペースト材料を用いたスクリーン印刷などの公知の成膜手法により形成することができる。
図3に示したように、濃度測定装置1は、血液中の目的成分の濃度に相関する情報およびコントロール液に関する情報を光学的手法により得るための測光機構3を備えている。この測光機構3は、透過型として構成されたものであり、発光装置4、出射用アパチャ5、受光装置6および受光用アパチャ7を備えている。
発光装置4は、比色センサ2に光を照射するためのものであり、濃度測定装置1に比色センサ2を装着した状態において、比色センサ2の試薬部27の直上に位置するように配置されている。この発光装置4は、比色センサ2のキャピラリ24における血液の移動方向D1,D2に並ぶように配線基板40に実装した3つの発光素子41,42,43を、透光性樹脂44により封止したものである。なお、発光装置4においては、透光性樹脂44を省略してもよい。
3つの発光素子41〜43は、液体検知用発光素子41、測定用発光素子42および参照用発光素子43を含んでおり、配線基板40にパターン形成された配線によって個別に駆動(点灯・消灯)が可能なように構成されている。
液体検知用発光素子41は、比色センサ2に全血またはコントロール液が導入されたことを検知するため、あるいは比色センサ2に導入された液体が全血およびコントロール液のいずれであるかを判別するために利用されるものである。液体検知用発光素子41としては、たとえばLEDが使用されるが、血液(赤血球)における吸収の高い波長範囲(500〜600nm)にピーク波長を有する光を出射可能なものを使用するのが好ましい。
測定用発光素子42は、血液における目的成分の濃度に相関する情報を得るために利用されるものである。測定用発光素子42としては、発色剤での吸収の高い波長、たとえば600〜700nmの波長範囲にピーク波長を有する光を出射可能なLEDが使用される。
参照用発光素子43は、全血の濁度や散乱の影響を除外するための情報を得るため、比色センサ2に導入された液体が全血およびコントロール液のいずれであるかを判別するために利用されるものである。参照用発光素子43としては、たとえば700〜950nm、好ましくは800〜950nmの波長範囲にピーク波長を有する光を出射可能なLEDが使用される。
上述のように、液体検知用発光素子41および参照用発光素子43は、それぞれコントロール液を判別する目的にも使用されるものであり、検知波長および参照波長として先に例示した範囲の波長を選択する場合には、コントロール液としては、液体検知用発光素子41(検知波長)により全血を測光したときに想定される吸光度の上限値よりも吸光度が高く、参照用発光素子43(参照波長)により全血を測光したときに想定される吸光度の下限値よりも吸光度の低いものが使用される。たとえば、比色センサ2のキャピラリ24の高さ(セル長)が40〜60μmに設定される場合には、コントロール液としては、検知波長での吸光度が0.75Abs以上、好ましくは1.0Abs以上であり、かつ参照波長での吸光度が0.26Abs未満、好ましくは0.22Abs未満となるように調製されたものが使用される。このようなコントロール液は、たとえば赤色色素を含有し、かつ最大吸収波長が500〜600nmの波長範囲にある溶液として調製される。
赤色色素としては、6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸、7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸、および3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸から選択される少なくとも1種を使用することができる。また、赤色色素の濃度は、使用する赤色色素の種類および目的とする吸収特性に応じて選択されるが、たとえば3〜10mg/mlとされる。
コントロール液には、赤色色素の他に、緩衝剤、保存剤、粘度改質剤、分散剤あるいは発泡抑制剤などを添加してもよく、添加剤によって吸収特性を変化させてもよい。
ここで、図4Aおよび図4Bに示したように、全血の吸光度は、検知波長および参照波長ともに、ヘマトクリット値が大きくなるほど大きくなる。その一方で、全血のヘマトクリット値は20〜70%程度である。そのため、検知波長により全血を測光したときに想定される吸光度の上限値(たとえばヘマトクリット値が70%のときの吸光度)よりもコントロール液の吸光度が大きくなるように調製すれば、コントロール液を全血と区別することが可能となる。その一方で、参照波長により全血を測光したときに想定される吸光度の下限値(たとえばヘマトクリット値が20%のときの吸光度)よりもコントロール液の吸光度が小さくなるように調製すれば、コントロール液を全血と区別することが可能となる。そして、図4Aから分かるように、検知波長においては、ヘマトクリット値が小さいほどコントロール液の全血の吸光度の差が大きい一方で、図4Bから分かるように、参照波長においては、ヘマトクリット値が大きいほどコントロール液の全血の吸光度の差が大きい。検知波長での判別はヘマトクリット値が相対的に低い全血とコントロール液とを区別するのに適しているのに対して、参照波長での判別はヘマトクリット値が相対的に高い全血とコントロール液とを区別するのに適している。そのため、コントロール液を上記上限値よりも吸光度が大きく、かつ上記下限値よりも吸光度が小さくなるように調製し、検知波長と参照波長の2種類の波長により比色センサ2に導入された液体の種類を判別するようにすれば、全血のヘマトクリット値に関係なく、全血とコントロール液を確実に区別することが可能となる。
図3に示したように、出射用アパチャ5は、比色センサ2へ照射すべき光を規定するためのものであり、濃度測定装置1に比色センサ2を装着した状態において、発光装置4と比色センサ2との間に位置するように配置されている。この出射用アパチャ5は、開口部50を有するとともに、たとえば樹脂などにより全体が黒色に形成されている。開口部50は、長円形の平面視形状を有しており、各発光素子41〜43において出射された光を開口部50において透過させることにより比色センサ2に対する光の照射状態を制限するように構成されている。
受光装置6は、比色センサ2を透過した光を受光するためのものであり、発光装置4に対向し、かつ濃度測定装置1に比色センサ2を装着した状態において、比色センサ2の試薬部27の直下に位置するように配置されている。この受光装置6は、フォトダイオード60を有している。
受光用アパチャ7は、フォトダイオード60へ入射させるべき光を規定するためのものであり、濃度測定装置1に比色センサ2を装着した状態において、比色センサ2と受光装置6との間に位置するように配置されている。この受光用アパチャ7は、開口部70を有しており、たとえば樹脂などにより全体が黒色に形成されている。
濃度測定装置1は、測光機構3の他に、図5に示したように制御部10および演算部11をさらに備えている。
制御部10は、各発光素子41〜43の点灯・消灯あるいは演算部11の動作を初めとする各種の動作を制御するものである。
演算部11は、フォトダイオード60での受光量に基づいて、比色センサ2に供給された液体が全血およびコントロール液のいずれであるかを判別するための演算を行うとともに、血液中の目的成分の濃度を演算するものである。演算部11はまた、必要に応じて、ヘマトクリット補正、Lot補正および温度補正に関する演算を行なうように構成される。
次に、濃度測定装置1の動作の一例について説明する。
図6にフローチャートで示したように、濃度測定装置1では、比色センサ2が装着された場合に、まず比色センサ2に液体が供給されたか否かを判断する(S1)。この判断は、比色センサ2における測光領域(試薬部27に対応する部分)を、液体検知用発光素子41を利用して測光することにより行なわれる。すなわち、比色センサ2に液体が供給された場合には、比色センサ2のキャピラリ24において生じる毛細管力によってキャピラリ24が液体により満たされるため、測光領域での吸光度が大きくなる。そのため、測光領域での吸光度に基づいて、比色センサ2に液体が導入されたか否かを検出することができる。測光領域での吸光度は、フォトダイオード60からの出力を演算部11において演算することにより得ることができる。
制御部10は、比色センサ2に液体が供給された判断した場合には(S1:YES)、比色センサ2に供給された液体が全血およびコントロール液のいずれであるかを判別する(S2)。この判別は、図7のフローチャートに示された手順にしたがって行なわれる。
まず、制御部10は、液体検知用発光素子41(検知波長)を利用して得られる液体の吸光度が閾値以上であるか否かを判断する(S10)。この判断のための吸光度としては、図6のS1において得られる吸光度を利用することができる。もちろん、S1とは別に、液体の種類を判別する目的のために、液体検知用発光素子41を利用して液体の吸光度を測定するようにしてもよい。一方、S10での閾値は、検知波長により全血を測光したときに想定される吸光度の上限値に設定される。すなわち、図4Aに示したように、閾値は、ヘマトクリット値が70%のときの吸光度もしくはこれに近い値に設定される。
図7のS10において、制御部10が検知波長での吸光度が閾値以上でないと判断した場合には(S10:NO)、比色センサ2に導入された液体がコントロール液ではない(全血である)と判断する(S11)。
一方、制御部10は、S10において検知波長での液体の吸光度が閾値以上であると判断した場合には(S10:YES)、参照波長での液体の吸光度が閾値未満であるか否かを判断する(S12)。この判断のための吸光度は、参照用発光素子43(参照波長)からの光を比色センサ2の測光領域に照射したときに、フォトダイオード60からの出力を演算部11において演算することにより得ることができる。一方、S12での閾値は、参照波長により全血を測光したときに想定される吸光度の下限値に設定される。すなわち、図4Bに示したように、閾値は、ヘマトクリット値が20%のときの吸光度もしくはこれに近い値に設定される。
ところで、検知波長での液体の吸光度が閾値以上である場合には、コントロール液である可能性が高いが、図4Aから予想されるようにヘマトクリット値の大きい全血である可能性もあり、とくに測定誤差を考慮した場合にはコントロール液であるとは結論付けにくい。その一方で、図4Bから分かるように、参照波長での測光では、ヘマトクリット値の大きい全血とコントロール液との区別が容易であるため、S11において、比色センサ2に導入された液体がヘマトクリットの大きい全血であるかコントロール液であるかを区別する。
図7のS12において、制御部10が参照波長での吸光度が閾値未満でないと判断した場合には(S12:NO)、比色センサ2に導入された液体がコントロール液ではない(全血である)と判断する(S11)。
一方、制御部10は、S12において参照波長での液体の吸光度が閾値未満であると判断した場合には(S12:YES)、比色センサ2に導入された液体がコントロール液であると判断する(S13)。
S11またはS13において液体の種類が判別された場合には、図6に示したフローチャートのS3に進む(S14)。
S3においては、制御部10は、S11またはS13において判別された液体の種類がコントロール液であるか否かを判断する。S3において制御部10が液体の種類がコントロール液でない(全血である)と判断した場合には(S3:NO)、全血における目的成分の濃度測定を行なう(S4)。
濃度測定は、測定用発光素子42および参照用発光素子43からの光を比色センサ2の測光領域に照射したときのフォトダイオード60からの出力に基づいて行なわれる。より具体的には、測定用発光素子42からの光を測光領域に照射したときの全血の吸光度をフォトダイオード60からの出力に基づいて演算部11において演算する。同様に、参照用発光素子43を用いたときの吸光度を演算部11において演算する。演算部11はさらに、測定用発光素子42での吸光度から参照用発光素子43での吸光度を差し引いて、全血での濁度や散乱の影響を除外した濃度演算用吸光度を演算する。次いで、演算部11は、予め定めておいた検量線に対して先に演算した濃度演算用吸光度を当てはめることにより、全血における目的成分の濃度を演算する。
一方、制御部10は、液体の種類がコントロール液であると判断した場合には(S3:YES)、コントロール液の測光を行なって装置の状態を検査する(S5)。この検査は、通常の濃度測定と同様に行なわれ、そのときに得られる濃度が所定の範囲にあるときに装置が正常に稼動していると判断する一方で、濃度が所定の範囲にないときに装置に異常があると判断する。装置に異常があると判断された場合には、装置の校正を行なうようにしてもよい。装置の校正は、たとえば目的成分の濃度演算に用いる検量線を、コントロール液の濃度測定結果に応じて校正することにより行なうことができる。
測定装置1では、全血とコントロール液とが自動的に判別される。そのため、コントロール液を測定する際に、ユーザがコントロール液を測定するためのモード選択を行なう必要はなく、ユーザの負担が軽減される。また、コントロール液を自動で判別するようにすれば、通常の測定モードからコントロール液測定モードへのモード変更を行なわずに装置の検査を行なってしまい、それとは逆に、コントロール液測定モードから通常の測定モードへのモード変更を行なわずに試料の測定を行なってしまうといった事態も生じない。その結果、正確な検査結果あるいは測定結果を得られるようになり、再検査や再測定の必要が生じにくい。
また、測定装置1では、反射率のプロファイルによりコントロール液を判別するものではないため、試薬部27の溶解性や反応速度の影響を受けにくい。そのため、試薬部27の溶解性や反応速度にバラツキがある比色センサ2相互において、また製造してから使用するまでの期間が異なる比色センサ2相互においても、コントロール液を正確に判別することができる。
測定装置1ではさらに、コントロール液の判別を、液体検知用発光素子41および参照用発光素子43を利用して行なうため、測光機構3に対して新たな要素を付加することなく、コスト的に有利にコントロール液を判別できる機能を付与することができる。
本発明は、先に説明した実施の形態には限定されない。たとえば、測光機構3は、必ずしも比色センサ2を透過した光に基づいてコントロール液を判別するように構成する必要はなく、比色センサ2などの分析用具において反射した光に基づいてコントロール液を判別できるようにしてもよい。
また、演算部11は、必ずしも吸光度によりコントロール液を判別するように構成する必要はなく、透過率や反射率、これらに相関した情報、もしくは吸光度に相関した情報に基づいてコントロール液を判別するための演算を行なうように構成してもよい。たとえば、演算部11は、図8Aおよび図8Bに示したようなフォトダイオード60からの出力レベル(透過率)に基づいて、コントロール液の判別を行なうようにしてもよい。出力レベル(透過率)は、吸光度とは逆に、検知波長および参照波長ともに、ヘマトクリット値が大きくなるほど小さくなる。そのため、コントロール液としては、検知波長により全血を測光したときに想定される出力レベル(透過率)の下限値(たとえばヘマトクリット値が70%のときの値)よりも出力レベル(透過率)が小さく、参照波長により全血を測光したときに想定される出力レベル(透過率)の上限値(たとえばヘマトクリット値が20%のときの値)よりも出力レベル(透過率)が大きなものが使用される。このようなコントロール液は、吸光度に基づいてコントロール液を判別する場合と同様なものを使用することができる。
演算部11はまた、液体検知用発光素子41および参照用発光素子43の一方によりコントロール液を判別するようにしてもよい。すなわち、図7におけるS10あるいはS12の一方のステップのみでコントロール液を判別するようにしてもよく、もちろんフォトダイオード60の出力レベル(透過率)に基づいてコントロール液を判別する場合においても、検知用波長および参照波長の一方のみによりコントロール液を判別することができる。
また、図9に示したように、参照波長により全血を測光したときに想定される吸光度の上限値よりも、参照波長における吸光度が大きいコントロール液を用いて、全血とコントロール液とを区別することもできる。すなわち、比色センサ2に導入された液体の参照波長での吸光度が閾値以上であるか否かによって全血とコントロール液とを判別することができる。
閾値は、たとえばヘマトクリット値が70%のときの吸光度またはそれに近い値設定される。ここで、比色センサ2のキャピラリ24の高さ(セル長)が40〜60μmに設定される場合には、閾値は、たとえば0.50Abs以上、好ましくは0.70Abs以上に設定される。
参照波長において先の閾値よりも吸光度の大きなコントロール液としては、たとえば近赤外線領域での光吸収の高いIR色素を含む溶液を使用することができる。IR色素としては、キノリンキノン金属錯体、ニッケルジチオレン色素、ニッケルテトラアミン色素、キノン色素、フタロシアン色素、ナフトシアニン色素、特殊アゾ色素を挙げることができる。また、IR色素の濃度は、使用するIR色素の種類および目的とする透過特性に応じて選択されるが、たとえば0.001〜0.005mg/dLとされる。
次に、本発明の判別方法の他の例について、図10ないし図12を参照して説明する。
以下に説明する判別方法は、コントロール液として、目的成分の濃度が相対的に小さい低濃度コントロール液と、目的成分の濃度が相対的に大きい高濃度コントロール液と、目的成分の濃度が低濃度コントロール液と高濃度コントロール液と間にある中濃度コントロール液と、を用いるものである。
コントロール液の組成は、目的成分以外の濃度については、先に説明したコントロール液と同様に、たとえば赤色色素、緩衝剤、保存剤、粘度改質剤、分散剤あるいは発泡抑制剤などを含んだものとされる。
ここで、図10に示したように、検知波長において全血を測光するとき、応答値としての受光量は、ヘマトクリット値が大きくなるほど小さくなり、目的成分の濃度が小さいほど大きくなる。その一方で、全血のヘマトクリット値は20〜70%程度であるため、検知波長により全血を測光したときに想定される受光量の上限値は、ヘマトクリット値が20%程度のときのものであり、かつ目的成分の濃度が低濃度のときとなる。
その一方で、検知波長においてコントロール液を測光するときの受光量は、コントロール液における目的成分の濃度が小さいほど大きくなる。そのため、高濃度コントロール液と、検知波長により全血を測光したときに想定される受光量の上限値については、それらを区別するのが困難となる場合も予想される。
そこで、本発明では、まず被検知液体(全血あるいはコントロール液)における目的成分の濃度を、測定波長において測光したときの受光量に基づいて測定する。この場合の目的成分の濃度は、演算の簡便性のため、あるいは被検知液体がコントロール液である可能性も考慮して、ヘマトクリット補正、Lot補正および温度補正などの補正を行なっていないものとして得るのが好ましい。
次いで、測定された目的成分の濃度に応じて予め設定した閾値と、検知波長により測定した受光量などの応答値とを比較することにより、全血とコントロール液とを判別する。より具体的には、目的成分の濃度が低濃度である場合には低濃度域用閾値と応答値とを比較し、目的成分の濃度が中濃度である場合には中濃度域用閾値と応答値とを比較し、目的成分の濃度が高濃度である場合には高濃度域用閾値と応答値とを比較する。
低濃度用閾値は、応答値を受光量としたとき、低濃度コントロール液を測光したときに得られる応答値よりも小さい値に設定される。低濃度用閾値はさらに、全血中の目的成分の濃度を測定した場合に想定される最も応答値が大きくなる上限値(目的成分が低濃度で低ヘマトクリット値の血液のときの応答)よりも大きい値に設定される。
中濃度用閾値は、応答値を受光量としたとき、中濃度コントロール液を測光したときに得られる応答値よりも小さい値に設定される。中濃度用閾値はさらに、全血中の目的成分の濃度を測定した場合に中濃度と判断され得る全血のうち、最も応答値が大きくなる全血の測定濃度(上限値)よりも大きい値に設定される。この場合の上限値は、ヘマトクリット補正などの補正を行なっていない場合には、低濃度と中濃度との境界濃度よりも若干小さいものとされる。すなわち、補正を行なう前の測定値は、ヘマトクリット値などの影響を受けて高値化する傾向にある。そのため、補正前の測定値が境界濃度よりも小さくても、補正後の測定値(血漿値)が境界値よりも大きくなることがありうるからである。
高濃度用閾値は、応答値を受光量としたとき、高濃度コントロール液を測光したときに得られる応答値よりも小さい値に設定される。高濃度用閾値はさらに、全血中の目的成分の濃度を測定した場合に高濃度と判断され得る全血のうち、最も応答値が大きくなる全血の測定濃度(上限値)よりも大きい値に設定される。この場合の上限値は、ヘマトクリット補正などの補正を行なっていない場合には、ヘマトクリット影響などの高値化を考慮して、中濃度と高濃度との境界濃度よりも若干小さいものとされる。
次いで、補正前の測定濃度に応じて選択された閾値と、検知波長により測定した受光量などの応答値とを比較する。応答値が受光量である場合、応答値が閾値よりも大きい場合には被検知液体がコントロール液と判断され、装置の状態が検査される。一方、応答値が閾値よりも小さい場合には被検知液体が全血であると判断され、全血中の目的成分の濃度が演算される。この演算は、先に濃度演算を行なった結果に対して補正を施すことにより得ることができる。
次に、液体の種類の判別処理について、全血中のグルコース濃度を測定する場合を例にとって図11および図12A〜図12Cなどを参照しつつ説明する。
まず、被検知液体のグルコース濃度を測定する(S20)。グルコース濃度は、測定用発光素子42(測定波長)を用いて比色センサ2に光を照射したときのフォトダイオード60での受光量に基づいて測定する(図3参照)。この場合のグルコース濃度は、ヘマトクリット補正、Lot補正および温度補正などの補正を行なわずに演算する。
次いで、検知波長により液体の種類を判別するための判別応答値を測定する(S21)。判別応答値は、たとえば液体検知用発光素子41(検知波長)を用いて比色センサ2に光を照射したときのフォトダイオード60での受光量に基づいて測定する(図3参照)。判別応答値としては、比色センサ2に被検知液体が供給されたことが確認されてから一定時間経過後(たとえば1〜10秒後、典型的には5秒前後)の値が採用される。判別応答値としては、実測される応答値を、比色センサ2に対して被検知液体が供給されていない状態でのブランク応答値で割った値を採用するのが好ましい。
次いで、S20において測定されたグルコース濃度に応じて、閾値を選択する(S22)。グルコース濃度は、たとえば図12Aないし図12Cに示したしたように、予め低濃度、中濃度、あるいは高濃度に分類され、その分類に応じて割り当てられた閾値が選択される。
ここで、全血中のグルコース濃度を測定する場合、低濃度コントロール液の濃度は、たとえば20〜50mg/dL(典型的には35mg/dL程度)とされ、中濃度コントロール液の濃度は、たとえば90〜125mg/dL(典型的には107mg/dL程度)とされ、高濃度コントロール液の濃度は、たとえば250〜320mg/dL(典型的には285mg/dL程度)とされる。
その一方で、被検知液体をグルコース濃度により分類する場合の境界値は、コントロール液の濃度に応じて適宜設定され、低濃度と中濃度との間の境界値X1は、たとえば50〜96mg/dL(典型的には80mg/dL程度)、中濃度と高濃度との間の境界値X2は、たとえば144〜280mg/dL(典型的には250mg/dL程度)に設定される。
次いで、選択された閾値と、検知波長により測定した受光量などの判別応答値とを比較することにより、全血とコントロール液とを判別する(S23)。より具体的には、グルコース濃度が低濃度(X1よりも小さい濃度)である場合には低濃度域用閾値と判別応答値とを比較する。グルコース濃度が中濃度(X1以上でX2よりも小さい濃度)である場合には中濃度域用閾値と判別応答値とを比較する。グルコース濃度が高濃度(X2以上の濃度)である場合には高濃度域用閾値と判別応答値とを比較する。
判別応答値が選択された閾値よりも大きい場合には(S23:YES)、被検知液体がコントロール液であると判断し(S24)、判別応答値が選択された閾値よりも大きくない場合には(S23:NO)、被検知液体が全血であると判断する(S25)。被検知液体がコントロール液であると判断され、かつ装置に異常があると判断された場合には、装置の校正を行なうようにしてもよい。装置の校正は、たとえば目的成分の濃度演算に用いる検量線を、コントロール液の濃度測定結果に応じて校正することにより行なうことができる。
先に説明した判別方法を採用した測定装置では、全血とコントロール液とが自動的に判別されるため、ユーザの負担が軽減されるとともに正確な検査結果あるいは測定結果を得られるようになり、再検査や再測定の必要が生じにくい。
また、先に説明した判別方法は、反射率のプロファイルによりコントロール液を判別するものではないため、試薬部の溶解性や反応速度にバラツキがある比色センサ相互や製造してから使用するまでの期間が異なる比色センサ相互においても、コントロール液を正確に判別することができる。
本発明はまた、比色センサを用いて光学的手法により濃度測定を行なう場合に限らず、電気化学的手法により濃度測定を行なう場合にも適用することが可能となる。この場合、測光機構3における濃度測定用発光素子42は省略され、必要に応じて参照用発光素子43は省略され、検知用発光素子(必要に応じて参照用発光素子を併用)によりコントロール液が自動判別される。
本実施例では、コントロール液における赤色色素の濃度と検知波長での吸光度との関係について検討し、先に説明したコントロール液の実施可能性について評価した。
コントロール液は、蒸留水に対して赤色色素を溶解させることにより、赤色色素の濃度が5.3mg/mL、6.0mg/mL、8.0mg/mLまたは10.0mg/mLとなるように調製した。赤色色素としては、3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3′,9−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸を主成分とする食用赤色106号(東京化成株式会社製)を使用した。
吸光度は、分光光度計(「V−550号 可視/紫外 分光光度計」;日本分光株式会社製)を用いて、測定波長を570nmとして測定した。なお、先の分光光度計におけるセル長は10mmであり、実際の測定においては試料を100倍〜2000倍に希釈して測定した。コントロール液の吸光度の測定結果については、赤色色素の濃度を横軸として図13に示した。
図13から分かるように、コントロール液の吸光度は、本実施例で測定した濃度範囲では1.0Absを超えており、検知波長におけるコントロール液として十分に使用可能である。本実施例では、赤色色素としては、3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸を用いた場合について検討したが、赤色色素として6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸あるいは7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸などの他の赤色色素を使用した場合であっても、検知波長におけるコントロール液として十分に使用可能であることが伺える。
本実施例では、検知波長において、コントロール液について吸光度を複数回測定するとともに、ヘマトクリット値の異なる3種類の全血について吸光度を複数回測定し、先に説明したコントロール液の実施可能性について評価した。
コントロール液としては、赤色色素として実施例1と同様の食用赤色106号を用い、赤色色素の濃度を6mg/mLに調製したものを使用した。コントロール液の吸光度は、30回測定した。
一方、全血としては、ヘマトクリット値を20%、40%および60%に調製したものを使用した。各ヘマトクリット値の全血は、10回ずつ吸光度を測定した。
コントロール液および全血の吸光度は、実施例1と同様にして検知波長において測定した。吸光度の測定結果は、図14に示した。
図14から分かるように、検知波長においては、全血のヘマトクリット値が大きくなるほど吸光度が大きくなっており、ヘマトクリット値が70%程度のときの吸光度は0.75Abs程度となった。これに対して、コントロール液の吸光度は、0.9Abs程度であり、検知波長での全血の吸光度として想定される吸光度よりも大きくなった。したがって、本実施例において、コントロール液の組成を適宜選択することにより、検知波長において、全血とコントロール液とを判別できることが確認された。
本実施例では、参照波長におけるコントロール液の実施可能性について評価した。コントロール液および全血については、実施例2と同様なものを使用し、吸光度は参照波長を810nmに設定した以外は実施例1と同様にして行なった。吸光度の測定結果については、図15に示した。
図15から分かるように、参照波長においては、全血のヘマトクリット値が高くなるほど吸光度が高くなっており、ヘマトクリット値が20%程度のときの吸光度は0.25Abs程度となった。これに対して、コントロール液の吸光度は、0.22Abs程度であり、参照波長での全血の吸光度として想定される吸光度よりも小さくなった。したがって、本実施例において、コントロール液を適宜調製することにより、参照波長において、全血とコントロール液とを判別できることが確認された。
また、本実施例での結果と実施例2での結果の双方からすれば、同一の組成のコントロール液により検知波長および参照波長において全血とコントロール液とを区別することが可能であり、検知波長および参照波長での吸光度に基づけば、より確実に全血とコントロール液とを区別できることが分かる。しかも、検知波長での判別はヘマトクリット値が相対的に低い全血とコントロール液とを区別するのに適しているのに対して、参照波長での判別はヘマトクリット値が相対的に高い全血とコントロール液とを区別するのに適している。そのため、検知波長および参照波長の双方の結果を勘案すれば、全血のヘマトクリット値に関係なく、全血とコントロール液とを確実に区別できるようになる。
本実施例では、グルコース濃度の異なる複数種のコントロール液と全血とを判別できるか否かについて、コントロール液および全血の応答値をそれぞれ30回ずつ測定することにより評価した。
コントロール液の組成は、下記表1に示した通りとした。
Figure 2007132903
全血は、3名の混合血のヘマトクリット値(Hct)を20%に調整するとともに、グルコース濃度を0mg/dL、70mg/dL、あるいは190mg/dLに調整したものを使用した。
応答値は、比色センサ(商品名「Qセンサー」;アークレイ株式会社製)を測定装置(商品名「ポケットケムQメーター」;アークレイ株式会社製)に装着した上で、比色センサにコントロール液または血液を供給したときの受光量として測定した。受光量は、比色センサにコントロール液または全血を供給してから5秒後において、測定装置におけるフォトダイオードからの出力カウント値として測定した。受光量の測定結果については、比色センサにコントロール液または全血を供給していない状態での出力カウント値(セルブランク)で除した値(対ブランク比)として、図16Aないし図16Cに示した。
図16Aは、グルコース濃度が35mg/dLの低濃度コントロール液およびグルコース濃度が0mg/dLの全血についての受光量の測定結果である。
ここで、グルコース濃度が35mg/dLの低濃度コントロール液は、被検知液体がコントロール液であるか全血であるか判明していない状態において、補正前のグルコース濃度が低濃度(たとえば80mg/dLより小さい濃度)である場合に比較対象として選択されるコントロール液である。その一方で、全血については、補正前のグルコース濃度が低濃度である場合には、グルコース濃度が0mg/dLのときに受光量としての応答値が大きくなり、また人血におけるヘマトクリット値は低くても20%程度である。そのため、グルコース濃度が0mg/dL(Hct20%)の全血は、低濃度コントロール液と最も受光量が近いものとなる。したがって、グルコース濃度が0mg/dL(Hct20%)の全血と低濃度コントロール液との応答値(受光量)を比較し、それらの間に有意な差があれば低濃度コントロール液と全血とを判別することが可能となる。
図16Aから分るように、30回分の測定において、低濃度コントロール液および全血ともに、対ブランク比の受光量が略一定値となっていた。また、受光量は、コントロール液のほうが全血よりも大きくなっており、低濃度コントロール液および全血の応答値の測定結果の間には大きな差が見受けられた。
図16Aには、コントロール液の測定結果の平均値と全血の測定結果の平均値との平均(0.665)を鎖線で示したが、この鎖線の値を閾値とすれば、被検知液体のグルコース濃度が低濃度であると判断されたときに、低濃度コントロール液と全血とを判別することができる。もちろん、必ずしも図16Aに鎖線で示した値を閾値とする必要はなく、今回の実験条件では、たとえば受光量比が0.6〜0.7の範囲であれば、被検知液体のグルコース濃度が低濃度であると判断されたときに、低濃度コントロール液と全血とを判別することができる。
図16Bは、グルコース濃度が107mg/dLの中濃度コントロール液およびグルコース濃度が70mg/dLの全血についての受光量の測定結果である。
ここで、グルコース濃度が107mg/dLの中濃度コントロール液は、被検知液体がコントロール液であるか全血であるか判明していない状態において、補正前のグルコース濃度が中濃度(たとえば80mg/dL以上で250mg/dLよりも小さい濃度)である場合に比較対象として選択されるコントロール液である。その一方で、全血については、補正前のグルコース濃度が中濃度である場合には、グルコース濃度が中濃度域の下限のときに受光量としての応答値が大きくなり、また人血におけるヘマトクリット値は低くても20%程度である。ただし、補正前のグルコース濃度は、被検知液体が全血である場合には高値化した値として測定されるため、グルコース濃度が中濃度域の下限よりも予想される高値化分を差し引いた値、あるいはそれよりも若干小さい濃度(たとえば下限が80mg/dLである場合には70mg/dL程度)の全血と低濃度コントロール液との応答値(受光量)を比較し、それらの間に有意な差があれば低濃度コントロール液と全血とを判別することが可能となる。
図16Bから分るように、30回分の測定において、中濃度コントロール液および全血ともに、対ブランク比の受光量が略一定値となっていた。また、受光量は、コントロール液のほうが全血よりも大きくなっており、中濃度コントロール液および全血の応答値の測定結果の間には大きな差が見受けられた。
図16Bには、コントロール液の測定結果の平均値と全血の測定結果の平均値との平均(0.531)を鎖線で示したが、この鎖線の値を閾値とすれば、被検知液体のグルコース濃度が中濃度であると判断されたときに、中濃度コントロール液と全血とを判別することができる。もちろん、必ずしも図16Bに鎖線で示した値を閾値とする必要はなく、今回の実験条件では、たとえば受光量比が0.5〜0.6の範囲であれば、被検知液体のグルコース濃度が中濃度であると判断されたときに、中濃度コントロール液と全血とを判別することができる。
図16Cは、グルコース濃度が285mg/dLの高濃度コントロール液およびグルコース濃度が190mg/dLの全血についての受光量の測定結果である。
ここで、グルコース濃度が285mg/dLの高濃度コントロール液は、被検知液体がコントロール液であるか全血であるか判明していない状態において、補正前のグルコース濃度が高濃度(たとえば250mg/dL以上の濃度)である場合に比較対象として選択されるコントロール液である。その一方で、全血については、補正前のグルコース濃度が高濃度である場合には、グルコース濃度が高濃度域の下限のときに受光量としての応答値が大きくなり、また人血におけるヘマトクリット値は低くても20%程度である。ただし、補正前のグルコース濃度は、被検知液体が全血である場合には高値化した値として測定されるため、グルコース濃度が高濃度域の下限よりも予想される高値化分を差し引いた値まるいはそれよりも若干小さい濃度(たとえば下限が250mg/dLである場合には190mg/dL)の全血と低濃度コントロール液との応答値(受光量)を比較し、それらの間に有意な差があれば高濃度コントロール液と全血とを判別することが可能となる。
図16Cから分るように、30回分の測定において、高濃度コントロール液および全血ともに、対ブランク比の受光量が略一定値となっていた。また、受光量は、コントロール液のほうが全血よりも大きくなっており、高濃度コントロール液および全血の応答値の測定結果の間には大きな差が見受けられた。
図16Cには、コントロール液の測定結果の平均値と全血の測定結果の平均値との平均(0.387)を鎖線で示したが、この鎖線の値を閾値とすれば、被検知液体のグルコース濃度が高濃度であると判断されたときに、高濃度コントロール液と全血とを判別することができる。もちろん、必ずしも図16Cに鎖線で示した値を閾値とする必要はなく、今回の実験条件では、たとえば受光量比が0.35〜0.40の範囲であれば、被検知液体のグルコース濃度が高濃度であると判断されたときに、高濃度コントロール液と全血とを判別することができる。
以上のように、被検知液体のグルコース濃度を予め測定し、その測定濃度に応じて選択される閾値との比較によって、コントロール液と全血とを判別することができる。また、閾値は、予め測定されたグルコース濃度に対応したコントロール液との比較のために設定されるものであるため、被検知液体がコントロール液であると判別された場合には、予め測定されたグルコース濃度からコントロール液が低濃度であるか、中濃度である、高濃度であるかをも判別することができる。

Claims (29)

  1. 試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、試料とコントロール液とを自動的に判別する方法であって、
    コントロール液として、特定波長の光により試料を測光したときに想定される応答値の上限値と下限値との間の範囲外に、上記特定波長での応答値を有するものを用いる、コントロール液の自動判別方法。
  2. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、
    応答値を吸光度とした場合、コントロール液として、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の下限値よりも応答値の低いものを用いる、請求項1に記載のコントロール液の自動判別方法。
  3. 検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいて、
    応答値を吸光度とした場合、コントロール液として、検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値の高いものを用いる、請求項1に記載のコントロール液の自動判別方法。
  4. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長による試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいて、
    応答値を吸光度とした場合、コントロール液として、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の下限値よりも応答値の低く、かつ検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値の高いものを用いる、請求項1に記載のコントロール液の自動判別方法。
  5. 応答値を吸光度とした場合、被検知液体を検知波長において測光する第1ステップと、
    検知波長での上記被検知液体の応答値が上記上限値以上であるか否かを判断する第2ステップと、
    検知波長での上記被検知液体の応答値が上記上限値以上であると上記第2ステップにおいて判断された場合に行なわれるステップであって、上記被検知液体を参照波長において測光する第3ステップと、
    参照波長での上記被検知液体の応答値が上記下限値未満であるか否かを判断する第4ステップと、
    上記第4ステップにおいて、参照波長での上記被検知液体の応答値が上記下限値未満であると判断された場合にコントロール液であると判別する第5ステップと、
    を含んでいる、請求項4に記載のコントロール液の自動判別方法。
  6. 上記測定システムは、試料として全血を用いるものであり、かつ、検知波長を500〜600nmの波長範囲から選択し、測定波長を600〜700nmの波長範囲から選択し、参照波長を700〜950nmの波長範囲から選択したものである、請求項5に記載のコントロール液の自動判別方法。
  7. コントロール液として、赤色色素を含有し、かつ最大吸収波長が500〜600nmの波長範囲にある溶液を用いる、請求項6に記載のコントロール液の自動判別方法。
  8. 上記赤色色素として、6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸、7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸、および3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸から選択される少なくとも1種を用いる、請求項7に記載のコントロール液の自動判別方法。
  9. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、
    応答値を吸光度とした場合、コントロール液として、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値の高いものを用いる、請求項1に記載のコントロール液の自動判別方法。
  10. コントロール液として、近赤外線領域での光吸収の高いIR色素を含む溶液を用いる、請求項9に記載のコントロール液の自動判別方法。
  11. 上記コントロール液として、上記目的成分の濃度が異なる複数のものを用いる、請求項1に記載のコントロール液の自動判別方法。
  12. 上記コントロール液として、上記目的成分の濃度が相対的に小さい低濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が相対的に大きい高濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が上記低濃度コントロール液と上記高濃度コントロール液と間にある中濃度コントロール液と、を用いる、請求項11に記載のコントロール液の自動判別方法。
  13. 測定波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長により試料が供給されたか否かを検知する測定システムにおいて、
    上記測定波長において被検知液体における上記目的成分の濃度を測定する第1ステップと、
    上記検知波長により被検知液体の応答を測定する第2ステップと、
    上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度に応じて、予め設定した複数の応答閾値から対応する応答閾値を選択する第3ステップと、
    上記第2ステップにおいて測定された応答と、上記第3ステップにおいて選択された応答閾値と、を比較して、上記被検知液体がコントロール液であるか否かを判別する第4ステップと、
    を含んでいる、請求項12に記載のコントロール液の自動判別方法。
  14. 上記第3ステップは、上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度が、予め設定した濃度閾値により区分される複数の濃度領域のいずれに属するかを判断した上で、その区分に対応させられた応答閾値を選択することにより行なわれ、
    上記濃度閾値は、上記低濃度コントロール液における上記目的成分の濃度と上記中濃度コントロール液における上記目的成分の濃度との間の濃度である第1濃度閾値、および上記中濃度コントロール液における上記目的成分の濃度と上記高濃度コントロール液における上記目的成分の濃度との間の濃度である第2濃度閾値を含んでおり、
    上記応答閾値は、上記第1ステップにおいて測定される濃度が上記第1濃度閾値よりも小さいときに用いられる第1応答閾値、上記第3ステップにおいて測定される濃度が上記第1濃度閾値以上で上記第2濃度閾値よりも小さいときに用いられる第2応答閾値、および上記第1ステップにおいて測定される濃度が上記第2濃度閾値以上のときに用いられるおよび第3応答閾値を含んでいる、請求項13に記載のコントロール液の自動判別方法。
  15. 試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、
    特定波長の光により試料を測光したときに想定される応答値の上限値と下限値との間の範囲外に、上記特定波長での応答値を有している、コントロール液。
  16. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、
    応答値を吸光度とした場合、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の下限値よりも応答値が低い、請求項15に記載のコントロール液。
  17. 検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、
    応答値を吸光度とした場合、検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値が高い、請求項15に記載のコントロール液。
  18. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長による試料が供給されたか否かを検知できる測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、
    応答値を吸光度とした場合、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の下限値よりも応答値が低く、かつ検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値が高い、請求項15に記載のコントロール液。
  19. 試料として全血を用いるものであり、かつ、検知波長を500〜600nmの波長範囲から選択し、測定波長を600〜700nmの波長範囲から選択し、参照波長を700〜950nmの波長範囲から選択した測定システムに使用するものである、請求項18に記載のコントロール液。
  20. 赤色色素を含有し、かつ最大吸収波長が500〜600nmの波長範囲にある溶液である、請求項19に記載のコントロール液。
  21. 上記赤色色素として、6−ヒドロキシ−5−(2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸、7−ヒドロキシ−8−(4−スルホナフチルアゾ)−1,3−ナフタレンジスルホン酸、および3′,6′−ビス(ジエチルアミノ)スピロ[3H−2,1−ベンゾキサチオール−1,1−ジオキシド−3,9′−〔9H〕キサンテン]−6−スルホン酸から選択される少なくとも1種を用いる、請求項20に記載のコントロール液。
  22. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定する測定システムにおいて、システムを検査するために使用するコントロール液であって、
    応答値を吸光度とした場合、参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値が高い、請求項15に記載のコントロール液。
  23. 近赤外線領域での光吸収の高いIR色素を含む溶液である、請求項22に記載のコントロール液。
  24. 測定波長および参照波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定装置であって、
    コントロール液を用いて装置を検査するように構成された測定装置において、
    応答値を吸光度とした場合、下記条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされたときにコントロール液が供給されたと判断するように構成されている、測定装置。
    (1)参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の下限値よりも応答値が小さいとき、あるいは上記下限値よりも応答値が小さいと判断できる情報が得られたとき
    (2)検知波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも応答値の大きいとき、あるいは上記上限値よりも応答値が大きいと判断できる情報が得られたとき
    (3)参照波長により試料を測光したときに想定される応答値の上限値よりも吸光度が大きいとき、あるいは上記上限値よりも応答値が大きいと判断できる情報が得られたとき
  25. コントロール液が供給された否かの判断は、
    被検知液体を検知波長において測光する第1ステップと、
    上記被検知液体における検知波長での応答値が上記上限値以上であるか否かを判断する第2ステップと、
    上記被検知液体における検知波長での応答値が上記上限値以上であると上記第2ステップにおいて判断された場合に行なわれるステップであって、上記被検知液体を参照波長において測光する第3ステップと、
    上記被検知液体における参照波長での応答値が上記下限値未満であるか否かを判断する第4ステップと、
    上記第4ステップにおいて、上記被検知液体における参照波長での応答値が上記下限値未満であると判断された場合にコントロール液であると判別する第5ステップと、
    を実行することにより行なわれるように構成されている、請求項24に記載の測定装置。
  26. 試料としての全血を用いて目的成分を測定するように構成されており、かつ、
    検知波長として500〜590nmの波長範囲、測定波長として600〜700nmの波長範囲、参照波長として700〜950nmの波長範囲を採用している、請求項24に記載の測定装置。
  27. 測定波長により試料中の目的成分を測定し、かつ検知波長により試料が供給されたか否かを検知できる測定装置であって、
    コントロール液を用いて装置を検査するように構成された測定装置において、
    応答値を受光量とした場合、下記ステップを実行するように構成されている、測定装置。
    (1)上記測定波長において被検知液体における上記目的成分の濃度を測定する第1ステップ
    (2)上記検知波長により被検知液体の応答を測定する第2ステップ
    (3)上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度に応じて、予め設定した複数の応答閾値から対応する応答閾値を選択する第3ステップ
    (4)上記第2ステップにおいて測定された応答と、上記第3ステップにおいて選択された応答閾値と、を比較して、上記被検知液体がコントロール液であるか否かを判別する第4ステップ
  28. 上記コントロール液として、上記目的成分の濃度が異なる複数のものを用いる場合において、
    上記第3ステップは、上記第1ステップにおいて測定された目的成分の濃度が、予め設定した濃度閾値により区分される複数の濃度領域のいずれに属するかを判断した上で、その区分に対応させられた応答閾値を選択することにより行なわれる、請求項27に記載の測定装置。
  29. 上記コントロール液として、上記目的成分の濃度が相対的に小さい低濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が相対的に大きい高濃度コントロール液と、上記目的成分の濃度が上記低濃度コントロール液と上記高濃度コントロール液と間にある中濃度コントロール液と、を用いる場合において、
    上記濃度閾値は、上記低濃度コントロール液における上記目的成分の濃度と上記中濃度コントロール液における上記目的成分の濃度との間の濃度である第1濃度閾値、および上記中濃度コントロール液における上記目的成分の濃度と上記高濃度コントロール液における上記目的成分の濃度との間の濃度である第2濃度閾値を含んでおり、
    上記応答閾値は、上記第1ステップにおいて測定される濃度が上記第1濃度閾値よりも小さいときに用いられる第1応答閾値、上記第3ステップにおいて測定される濃度が上記第1濃度閾値以上で上記第2濃度閾値よりも小さいときに用いられる第2応答閾値、および上記第1ステップにおいて測定される濃度が上記第2濃度閾値以上のときに用いられるおよび第3応答閾値を含んでいる、請求項28に記載の測定装置。
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