JPWO2007132641A1 - 環状オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
フィルム又はシート状に成形しても、透明性及び外観特性に優れる環状オレフィン系樹脂組成物を提供する。環状オレフィン系樹脂(A1)と、数平均分子量が10000以下である低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)とを重合成分とする環状オレフィン系樹脂組成物を調製する。環状オレフィン系樹脂(A1)及び低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)は、多環式オレフィンと鎖状オレフィンとで構成された共重合体であってもよい。環状オレフィン系樹脂(A1)の数平均分子量が15000〜200000程度であり、かつ低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の数平均分子量が500〜8000程度であってもよい。低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.1〜50重量部程度である。
Description
本発明は、表面平滑性などの外観特性に優れた環状オレフィン系樹脂組成物及びその成形品に関する。
環状オレフィン系樹脂は、透明性、耐薬品性、防湿性、機械的特性などに優れるため、光学用途や、医薬又は医療機器用途などの材料として用いられている。例えば、射出成形やブロー成形、押出成形などの各種成形方法によって、レンズや光記録材料などの光学部品、コネクターやコンデンサなどの電気又は電子用部品、薬品用容器や注射器などの医薬又は医療機器用品、ビーカーや光学用セルなどの実験器具などが成形されている。また、環状オレフィン系樹脂は、溶融加工性や流動性にも優れ、フィルム状又はシート状成形品や、ブリスターパッケージなどの包装材料などにも利用されている。さらに、環状オレフィン系樹脂は、熱収縮性や印刷特性にも優れるため、シュリンクフィルム(例えば、シュリンクキャップ、ボトルや電池などのスリーブなど)としても利用されている。
例えば、特開平5−32833号公報(特許文献1)には、軟化温度が70℃以上である環状オレフィン系ランダム共重合体(A)、軟化温度が70℃未満である環状オレフィン系ランダム共重合体などの軟質重合体(B)、及び炭素数5以上の脂肪酸類(C)で構成された環状オレフィン系ランダム共重合体組成物が開示されている。
また、特開2005−254508号公報(特許文献2)には、基材層と、基材層の一面側に積層されたシーラント層とを含む積層フィルムにおいて、前記基材層が融点110〜220℃のポリオレフィン系樹脂を主成分として含み、かつ前記シーラント層がガラス転移温度100〜170℃の環状ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む積層フィルムで形成された医療用容器が開示されている。この文献には、ガラス転移温度100〜170℃の環状オレフィン系樹脂とガラス転移温度100℃未満の環状オレフィン系樹脂とを組み合わせたシーラント層が記載されている。
さらに、特開2005−201987号公報(特許文献3)には、中心層とその両側の面に積層された表面層とで構成されたベースフィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたストレッチシュリンクラベルであって、前記表面層が、非晶性環状オレフィン系重合体と、線状低密度ポリエチレンとで構成されたストレッチシュリンクラベルが開示されている。
しかし、環状オレフィン系樹脂を溶融成形すると、ゲル状物(ブツ)が発生し、成形品の表面が荒れ、外観特性が低下する。特に、環状オレフィン系樹脂を溶融押出して、フィルムを成形すると、ゲル状物により表面平滑性(外観)が低下するとともに、透明性も低下する。従って、高い透明性や外観特性を要求される用途には適していない。
特開平5−32833号公報(請求項1)
特開2005−254508号公報(請求項1及び8、段落番号[0036]〜[0038]、実施例)
特開2005−201987号公報(請求項1)
従って、本発明の目的は、溶融成形しても、成形品の表面が平滑である環状オレフィン系樹脂組成物及びその成形品を提供することにある。
本発明の他の目的は、射出成形やブロー成形に供しても、表面平滑性や透明性などの外観特性や、鮮明性などの光学特性に優れる環状オレフィン系樹脂組成物及びその成形品を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、押出成形によりフィルム又はシート状に成形しても、表面平滑性や透明性などの外観特性、鮮明性などの光学特性に優れる環状オレフィン系樹脂組成物及びその組成物で形成されたフィルムを提供することにある。
本発明の別の目的は、外観特性及び熱収縮性に優れたシュリンクフィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、高分子量環状オレフィン系樹脂と低分子量環状オレフィン系樹脂とを組み合わせると、溶融成形しても、成形品の表面が平滑であることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂(A1)と、数平均分子量が10000以下である低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)とで構成されている。環状オレフィン系樹脂(A1)及び低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)は、多環式オレフィンと鎖状オレフィンとを重合成分とする共重合体であってもよい。環状オレフィン系樹脂(A1)の数平均分子量は15000〜200000程度であり、かつ低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の数平均分子量は500〜8000程度であってもよい。さらに、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)は、70℃以上の軟化点及び数平均分子量1000〜7000を有していてもよい。低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の軟化点は、環状オレフィン系樹脂(A1)の軟化点より10℃以上低くてもよい。低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.1〜50重量部程度である。本発明の樹脂組成物は、さらに、オレフィン系樹脂(B)を含んでいてもよい。前記オレフィン系樹脂(B)は、直鎖状低密度ポリエチレンであってもよい。前記オレフィン系樹脂(B)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、1〜100重量部程度である。本発明の樹脂組成物は、さらに、滑剤(C)を含んでいてもよい。滑剤(C)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.01〜5重量部程度である。
本発明には、少なくとも前記環状オレフィン系樹脂組成物で形成された成形品(例えば、射出成形品、ブロー成形品、シュリンクフィルムなどのフィルム)も含まれる。
さらに、本発明には、環状オレフィン系樹脂(A1)に、数平均分子量が10000以下の低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)を添加し、成形品の透明性又は表面平滑性を向上させる方法も含まれる。
本発明では、低分子量環状オレフィン系樹脂を含んでいるため、環状オレフィン系樹脂を主成分とする組成物を溶融成形しても、成形品の表面が平滑である。特に、射出成形やブロー成形に供しても、また、フィルム又はシート状に成形しても、成形品の表面は平滑であり、透明性などの外観特性や、鮮明性などの光学特性にも優れ、液晶保護フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、視野角拡大フィルム、拡散フィルム、配向フィルム、輝度向上フィルム、反射フィルムなどの光学フィルムとしても利用できる。さらに、この樹脂組成物は、熱収縮性も高いため、シュリンクフィルムとして利用してもよい。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂(A1)と、数平均分子量が10000以下である低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)とで構成されている。本発明の樹脂組成物は、さらに、オレフィン系樹脂(B)や滑剤(C)を含んでいてもよい。
(A1)環状オレフィン系樹脂
環状ポリオレフィン系樹脂(A1)は、環内にエチレン性二重結合を有する重合性の環状オレフィンを少なくとも重合成分とする樹脂であればよい。環状オレフィンは、単環式オレフィンであってもよく、多環式オレフィンであってもよい。
環状ポリオレフィン系樹脂(A1)は、環内にエチレン性二重結合を有する重合性の環状オレフィンを少なくとも重合成分とする樹脂であればよい。環状オレフィンは、単環式オレフィンであってもよく、多環式オレフィンであってもよい。
代表的な環状オレフィンとしては、例えば、ノルボルネン類、シクロペンタジエン類又はジシクロペンタジエン類、ノルボルネン類とシクロペンタジエンとの縮合により得られる1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン類、ヘキサシクロ[6.6.1.1.1.0.0]ヘプタデセン−4類、1−ブテンとシクロペンタジエンとから合成される6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどの多環式オレフィンが例示できる。
また、環状オレフィンは、置換基{例えば、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、メチル基などのC1−10アルキル基、好ましくはC1−5アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基などのC5−10シクロアルキル基)、アリール基(例えば、フェニル基などのC6−10アリール基)、アルケニル基(例えば、プロペニル基などのC2−10アルケニル基など)、シクロアルケニル基(例えば、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などのC5−10シクロアルケニル基など)、アルキリデン基(例えば、エチリデン基などのC2−10アルキリデン基、好ましくはC2−5アルキリデン基など)など]、アルコキシ基(例えば、メトキシ基などのC1−10アルコキシ基、好ましくはC1−6アルコキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基などのC2−5アシル基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基などのC1−10アルコキシ−カルボニル基)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基(=O)、複素環基(ピリジル基などの窒素原子含有複素環基など)など}を有していてもよい。環状オレフィンは、単独で又は2種以上組みあわせて置換基を有していてもよい。
具体的な環状オレフィンとしては、単環式オレフィン類[例えば、シクロアルケン(例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのシクロC3−10アルケンなど)など、シクロアルカジエン(例えば、シクロペンタジエンなどのシクロC3−10アルカジエン)など];二環式オレフィン類{例えば、ビシクロアルケン[例えば、ノルボルネン類(例えば、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5又は5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5,6−ジメトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5,6−ジ(トリフルオロメチル)−2−ノルボルネン、7−オキソ−2−ノルボルネンなど)などのC4−20ビシクロアルケンなど]、ビシクロアルカジエン[例えば、ノルボルナジエン類(例えば、2,5−ノルボルナジエン、5−メチル−2,5−ノルボルナジエン、5−シアノ−2,5−ノルボルナジエン、5−メトキシカルボニル−2,5−ノルボルナジエン、5−フェニル−2,5−ノルボルナジエン、5,6−ジメチル−2,5−ノルボルナジエン、5,6−ジ(トリフルオロメチル)−2,5−ノルボルナジエン、7−オキソ−2−ノルボルナジエンなど)など]など}、三環式オレフィン{例えば、トリシクロアルケン[例えば、ジヒドロジシクロペンタジエン類(ジヒドロジシクロペンタジエンなど)などのC6−25トリシクロアルケンなど]、トリシクロアルカジエン[例えば、ジシクロペンタジエン類(ジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエンなど)、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエンなどのC6−25トリシクロアルカジエンなど]など}、四環以上の多環式オレフィン{例えば、四環式オレフィン[例えば、テトラシクロアルケン(例えば、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンなどのC8−30テトラシクロアルケンなど)など]、五環式オレフィン[例えば、ペンタシクロアルカジエン(例えば、トリシクロペンタジエンなどのC10−35ペンタシクロアルカジエン)など]、六環式オレフィン[例えば、ヘキサシクロアルケン(例えば、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘプタデセンなどのC12−40ヘキサシクロアルケン)など]など}などの多環式オレフィン類などが挙げられる。
これらの環状オレフィンは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの環状オレフィンのうち、ノルボルネン類などの多環式オレフィンが好ましい。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィンの単独又は共重合体(例えば、単環式オレフィンと多環式オレフィンとの共重合体など)であってもよく、環状オレフィンと共重合性単量体との共重合体であってもよい。
共重合性単量体としては、共重合可能な限り特に限定されないが、鎖状オレフィン[アルケン(例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどのC2−20アルケン)、アルカジエン(例えば、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役C5−20アルカジエン)など]などが例示できる。これらの共重合性単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。共重合性単量体は、α−オレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどのC2−10α−オレフィン類、特にC2−6α−オレフィン類)であってもよい。
さらに、本発明の目的を損なわない範囲内で、共重合性単量体として、重合性ニトリル化合物(例えば、(メタ)アクリロニトリルなど)、(メタ)アクリル系単量体(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸など)、不飽和ジカルボン酸又はその誘導体(無水マレイン酸など)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、共役ジエン類(ブタジエン、イソプレンなど)などを用いてもよい。これらの共重合性単量体も単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
環状ポリオレフィン系共重合体において共重合性単量体(例えば、エチレンなどのα−オレフィン類)の割合は、全単量体中0〜99モル%程度の範囲から選択でき、例えば、1〜95モル%、好ましくは10〜90モル%、さらに好ましくは20〜90モル%(特に30〜85モル%)程度であってもよい。特に、共重合性単量体がエチレンである場合、エチレンの割合は、外観特性や機械的特性などのバランスに優れる点から、例えば、35〜80モル%、好ましくは40〜70モル%程度であってもよい。
好ましい環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンと鎖状オレフィンとの共重合体や、多環式オレフィン(例えば、二乃至六環式オレフィンなど)を重合成分とする樹脂、特に、多環式オレフィン(前記ノルボルネン類や前記ジシクロペンタジエン類などのノルボルネン骨格を有する単量体)とα−オレフィンとの共重合体である。特に、環状オレフィンと鎖状オレフィンとの共重合体(例えば、エチレンとノルボルネン系単量体との共重合体などのα−C2−4オレフィンと多環式オレフィンとの共重合体など)は、オレフィン系重合体(エチレン系重合体など)と環状オレフィン重合体との性質を兼ね備えており、鎖状オレフィンの共重合比率を調整することにより、高分子量の重合体を得ることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂(A1)の軟化点は、70℃以上であればよく、例えば、80〜250℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは120〜220℃(特に130〜210℃)程度である。なお、軟化点は、ガラス転移点、共重合成分の割合、分子量などを調整して制御することができる。
さらに、本発明では、軟化点は、熱・応力・歪測定装置(セイコーインスツルメント(株)製、TMA/SS100)を用いて1mm厚さのシートの熱変形挙動により測定した。すなわち、シート上に石英製針を載置し、荷重49gをかけて、5℃/分で昇温していき、針が0.635mm侵入した時の温度を軟化点とした。
環状オレフィン系樹脂(A1)は、数平均分子量10000を超える高分子量環状オレフィン系樹脂である。環状オレフィン系樹脂(A1)の数平均分子量は、例えば、15000〜200000、好ましくは20000〜100000、さらに好ましくは30000〜80000(特に40000〜70000)程度である。
これらの環状オレフィン系樹脂(A1)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。例えば、使用したい環状オレフィン系樹脂の分子量が比較的低い場合には、より分子量の高い環状オレフィン系樹脂と組み合わせて衝撃強度や折り曲げ強度等の実用的強度を補うことができる。このように、複数種の環状オレフィン系樹脂(A1)を組み合わせる場合、各々の樹脂の共重合組成は同じであるのが望ましいが、組成が異なっていても組成物の透明性を損なわない割合で組み合わせるのが好ましい。
環状オレフィン系樹脂(A1)は、付加重合により得られた樹脂であってもよく、開環重合(開環メタセシス重合など)により得られた樹脂であってもよい。また、環状オレフィン系樹脂(例えば、開環メタセシス重合により得られた樹脂など)は、水素添加された水添樹脂であってもよい。また、環状オレフィン系樹脂は、結晶性又は非晶性樹脂であってもよく、通常、非晶性樹脂であってもよい。なお、環状オレフィン系樹脂(A1)は、慣用の重合方法(例えば、チーグラー型触媒を用いた付加重合、メタロセン系触媒を用いた付加重合、メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合など)により調製してもよい。
(A2)低分子量環状オレフィン系樹脂
低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)としては、前記環状オレフィン系樹脂(A1)の項で例示された環状オレフィン系樹脂が例示できる。これらの環状オレフィン系樹脂のうち、相溶性などの観点から、環状オレフィン系樹脂(A1)と同系統又は同種の樹脂を用いるのが好ましい。
低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)としては、前記環状オレフィン系樹脂(A1)の項で例示された環状オレフィン系樹脂が例示できる。これらの環状オレフィン系樹脂のうち、相溶性などの観点から、環状オレフィン系樹脂(A1)と同系統又は同種の樹脂を用いるのが好ましい。
低分子量環状ポリオレフィン系樹脂が共重合体である場合、共重合性単量体(例えば、エチレンなどのα−オレフィン類)の割合は、全単量体中0〜99モル%程度の範囲から選択できるが、外観特性などの点から、例えば、50〜99モル%、好ましくは55〜95モル%程度であってもよい。特に、共重合性単量体がエチレンである場合、エチレンの割合は、外観特性などの点から、例えば、60〜90モル%、好ましくは70〜85モル%程度であってもよい。
低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の軟化点は、70℃以上であればよく、例えば、75〜200℃、好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは85〜130℃(特に90〜110℃)程度である。軟化点が低すぎると、樹脂組成物の機械的特性が低下する。
さらに、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の軟化点は、環状オレフィン系樹脂(A1)の軟化点よりも低いのが好ましく、例えば、10℃以上(例えば、10〜150℃)低くてもよく、好ましくは20℃以上(例えば、20〜140℃)、さらに好ましくは25℃以上(例えば、25〜130℃)低くてもよい。
低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の数平均分子量は10000以下であり、例えば、500〜8000、好ましくは1000〜7000、さらに好ましくは1500〜6000(特に2000〜5000)程度である。
高分子量環状オレフィン系樹脂(A1)と低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)との数平均分子量の差は1000〜200000程度の範囲から選択でき、例えば、10000〜150000、好ましくは20000〜100000、さらに好ましくは30000〜80000程度である。
低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜45重量部、さらに好ましくは1〜40重量部(特に3〜30重量部)程度である。本発明では、このような割合で低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)を用いることにより、フィルムの表面平滑性を向上させるとともに、フィルムの透明性や外観特性、鮮明性などの光学特性などを向上できる。低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の割合が高すぎると、引張破断伸度などの機械的強度が低下し、一方、低すぎると、表面平滑性が低下する。
環状オレフィン系樹脂組成物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)において、複数(少なくとも2つ)の分離したピークを示してもよい。例えば、、GPCにおいて、高分子量環状オレフィン系樹脂(A1)に対応する領域での少なくとも1つのピークと、低分子量オレフィン系樹脂(A2)に対応する領域での少なくとも1つのピークを示してもよい。
(B)オレフィン系樹脂
オレフィン系樹脂(B)には、オレフィンの単独又は共重合体が含まれる。本発明におけるオレフィン系樹脂は、非環状オレフィン系樹脂を意味し、オレフィンとしては、例えば、前記環状オレフィン系樹脂(A1)の項で例示の鎖状オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテンなどのα−C2−10オレフィン(好ましくはα−C2−8オレフィン、さらに好ましくはα−C2−4オレフィン)などが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらのオレフィンのうち、エチレン、プロピレン、特に少なくともエチレンを含むのが好ましい。
オレフィン系樹脂(B)には、オレフィンの単独又は共重合体が含まれる。本発明におけるオレフィン系樹脂は、非環状オレフィン系樹脂を意味し、オレフィンとしては、例えば、前記環状オレフィン系樹脂(A1)の項で例示の鎖状オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテンなどのα−C2−10オレフィン(好ましくはα−C2−8オレフィン、さらに好ましくはα−C2−4オレフィン)などが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらのオレフィンのうち、エチレン、プロピレン、特に少なくともエチレンを含むのが好ましい。
オレフィン系樹脂(B)は、オレフィンと共重合性単量体との共重合体であってもよい。共重合性単量体としては、前記環状オレフィン系樹脂(A1)の項で例示の重合性ニトリル化合物、(メタ)アクリル系単量体、不飽和ジカルボン酸又はその誘導体、ビニルエステル類、ジエン類、例えば、(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸C1−6アルキルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、ブタジエン、イソプレンなどのジエン類などが例示できる。共重合性単量体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。共重合性単量体の割合は、全単量体中0〜50モル%、好ましくは0.1〜25モル%、さらに好ましくは1〜10モル%程度である。
オレフィン系樹脂(B)としては、例えば、ポリエチレン系樹脂[例えば、低、中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4−メチルペンテン−1)共重合体など]、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体などのプロピレン含有80重量%以上のプロピレン−α−オレフィン共重合体など)、ポリ(メチルペンテン−1)樹脂などが挙げられる。共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロピレンなどが例示できる。
前記共重合体(オレフィン同士の共重合体及びオレフィンと共重合性単量体との共重合体)には、ランダム共重合体、ブロック共重合体、又はグラフト共重合体が含まれる。
これらのオレフィン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。本発明では、これらのオレフィン系樹脂のうち、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン系樹脂、特に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、0.9〜0.95g/cm3、好ましくは0.905〜0.945g/cm3、さらに好ましくは0.91〜0.94g/cm3程度である。
本発明では、オレフィン系樹脂(B)を用いることにより、環状オレフィン系樹脂組成物の成形性や柔軟性、破断点伸度、衝撃強度などを向上できる。特に、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂を用いることにより、成形品の表面平滑性及び透明性を向上できる。
オレフィン系樹脂(B)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、例えば、1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、さらに好ましくは10〜70重量部(特に20〜50重量部)程度である。
(C)滑剤
本発明では、前記低分子量環状オレフィン系樹脂に加えて、さらに滑剤(C)を用いることにより、樹脂組成物の流動性を高め、フィルムやシートの表面平滑性を向上できる。
本発明では、前記低分子量環状オレフィン系樹脂に加えて、さらに滑剤(C)を用いることにより、樹脂組成物の流動性を高め、フィルムやシートの表面平滑性を向上できる。
滑剤(C)には、低分子量の炭化水素骨格を有する化合物、例えば、ワックス類や脂質類などが含まれる。
ワックス類としては、例えば、脂肪族炭化水素系ワックス(ポリエチレンワックス、エチレン共重合体ワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリC2−4オレフィン系ワックス、パラフィン系ワックス、マイクロクリスタリンワックスなど)、植物性又は動物性ワックス(カルナウバワックス、ミツロウ、セラックワックス、モンタンワックスなど)などが挙げられる。これらのワックス類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
脂質類としては、例えば、高級脂肪酸(例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸などのC8−35飽和脂肪酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エルカ酸などのC10−35不飽和脂肪酸など)、高級脂肪酸塩(例えば、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどのC8−35脂肪酸金属塩など)、高級脂肪酸エステル(例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどのC8−35脂肪酸エステルなど)、高級脂肪酸アミド(例えば、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなどのC8−35脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドなどのアルキレンビス脂肪酸アミドなど)などが挙げられる。
これらの滑剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの滑剤のうち、脂質類、特に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などのC8−35飽和脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどのC8−35飽和脂肪酸金属塩、ペンタエリスリトールステアリン酸エステルなどのペンタエリスリトールC8−35飽和脂肪酸エステル、エチレンビスステアリン酸アミドやエチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドなどのアルキレンビス脂肪酸アミドなどが好ましい。
滑剤(C)の割合は、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、例えば、0.01〜5重量部、好ましくは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.03〜2重量部(特に0.05〜1重量部)程度である。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、さらに、慣用の添加剤、例えば、可塑剤又は軟化剤、着色剤、分散剤、離型剤、安定化剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などの酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤など)、帯電防止剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、結晶核成長剤、充填剤(シリカやタルクなどの粒状充填剤や、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維状充填剤など)などを含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの添加剤の割合は、種類に応じて選択すればよく、特に限定されないが、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.01〜100重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部程度である。
[環状オレフィン系樹脂組成物及びその成形品]
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、光学的特性、外観特性、耐薬品性、防湿性、機械的特性、電気特性などの種々の特性に優れるため、機械部品、電気又は電子部品、光学部品、容器などの各種成形品、フィルム又はシート状成形品など、各種成形品として利用できる。このような成形品は、慣用の成形法、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、真空成形法、異型成形法、インジェクションプレス法、プレス成形法、ガス注入成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法などの成形法を利用して製造できる。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、光学的特性、外観特性、耐薬品性、防湿性、機械的特性、電気特性などの種々の特性に優れるため、機械部品、電気又は電子部品、光学部品、容器などの各種成形品、フィルム又はシート状成形品など、各種成形品として利用できる。このような成形品は、慣用の成形法、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、真空成形法、異型成形法、インジェクションプレス法、プレス成形法、ガス注入成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法などの成形法を利用して製造できる。
特に、本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、溶融成形しても、成形品の表面が平滑であるため、射出成形、ブロー成形、押出成形などとして利用してもよい。例えば、射出成形やブロー成形しても成形品の表面平滑性及び透明性が高いため、これらの成形方法により、レンズや容器などの三次元形状の成形品を成形してもよい。さらに、本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、押出成形しても、高い透明性及び外観特性を有するため、フィルム又はシートを形成してもよい。
本発明の成形品は、透明性が高く、例えば、フィルムの場合、ヘイズ(全ヘイズ)は、例えば、0.01〜30%、好ましくは0.05〜20%、さらに好ましくは0.1〜15%(特に、0.2〜13%)程度である。フィルムの内部におけるヘイズ(層の内部で散乱を引き起こす内部ヘイズ)は、例えば、0.001〜20%、好ましくは0.005〜15%、さらに好ましくは0.01〜10%(特に、0.02〜8%)程度である。本発明のフィルムは、表面平滑性が高いため、内部ヘイズと全ヘイズとの差が小さく、透明性に優れている。
なお、内部ヘイズは、例えば、予め、所定の光路長(例えば1cm)のセル中にホワイトオイル(エクソンモービル社製、商品名「クリストールJ−352」など)やエチレングリコールなどを充填してヘイズを測定しておき、このセル中にフィルムを浸漬しヘイズを測定し、両者の差を算出することにより求めることができる。
本発明の成形品は、表面光沢に優れ、例えば、フィルムの場合、JIS K7105に準拠して角度60°で測定した表面光沢(グロス)は、例えば、50〜300、好ましくは70〜280、さらに好ましくは80〜250(特に100〜200)程度である。
本発明の成形品は、表面平滑性が高く、例えば、フィルムの場合、表面粗さの平均値(中心線平均粗さRa)は、例えば、0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μm、さらに好ましくは0.05〜0.5μm(特に0.1〜0.3μm)程度である。
本発明の成形品は、鮮明性も高く、例えば、フィルムの場合、写像(透過像)鮮明度は、0.5mm幅の光学櫛を使用した場合、10〜99%であり、好ましくは15〜98%、さらに好ましくは20〜97%(特に25〜95%)程度である。
像鮮明度とは、フィルムを透過した光のボケや歪みを定量化する尺度である。像鮮明度は、JIS K7105に準拠して、フィルムからの透過光を移動する光学櫛を通して測定し、光学櫛の明暗部の光量により値を算出する。すなわち、フィルムが透過光をぼやかす場合、光学櫛上に結像されるスリットの像は太くなるため、透過部での光量は100%以下となり、一方、不透過部では光が漏れるため0%以上となる。像鮮明度の値Cは光学櫛の透明部の透過光最大値Mと不透明部の透過光最小値mから次式により定義される。
C(%)=[(M−m)/(M+m)]×100
すなわち、Cの値が100%に近づく程、フィルムによる像のボケが小さい[参考文献;須賀、三田村,塗装技術,1985年7月号]。
すなわち、Cの値が100%に近づく程、フィルムによる像のボケが小さい[参考文献;須賀、三田村,塗装技術,1985年7月号]。
[フィルム又はシート]
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物で形成されたフィルム又はシートの厚みは、用途に応じて選択でき、例えば、5〜500μm、好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは20〜200μm(特に50〜150μm)程度であってもよい。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物で形成されたフィルム又はシートの厚みは、用途に応じて選択でき、例えば、5〜500μm、好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは20〜200μm(特に50〜150μm)程度であってもよい。
本発明のフィルムの表面は、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理などによって、表面処理してもよい。
本発明のフィルムは、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂フィルム(例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、オレフィン系樹脂フィルムなど)と積層してもよい。特に、オレフィン系樹脂との接着性に優れるため、オレフィン系樹脂で形成されたフィルム又はシートと積層させてもよい。
さらに、フィルムの中でも、本発明の樹脂組成物は、熱収縮性も高いため、加熱して収縮させることにより目的物(容器や機具などの固体状物品)を密着させて被うためのフィルム、いわゆるシュリンクフィルムとして利用してもよい。シュリンクフィルムは、他の熱可塑性樹脂フィルムとの積層体であってもよく、例えば、本発明の環状オレフィン系樹脂組成物で形成された層を表面層(外層)又はコア層(内層)とするオレフィン系樹脂フィルムとの積層体であってもよい。
本発明のフィルムは、さらに他の機能的な層を形成してもよい。機能的な層としては、例えば、ガスバリア層(酸素ガスバリア、水蒸気ガスバリア層など)、帯電防止層、滑性層、防曇層、印刷層、蒸着層(金属酸化物蒸着層など)などが挙げられる。
本発明のフィルムは、未延伸フィルムであってもよいが、延伸(又は延伸処理、通常、一軸又は二軸延伸)された延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムは、慣用のフィルム製造方法、例えば、混合又は混練された樹脂又はその組成物(コア層を構成する樹脂又はその組成物)を、1軸又は2軸押出機に供給し、溶融混練してダイ[フラット状、T状(Tダイ)、円筒状(サーキュラダイ)など]から押出して成形し、得られた未延伸フィルムを、慣用の方法で一軸又は二軸延伸することにより調製できる。
特に、シュリンクフィルムの場合、熱収縮性を高めるため、高い延伸倍率で延伸を行うのが好ましい。具体的に、延伸倍率は、例えば、1.5〜30倍程度の範囲から選択でき、好ましくは4〜8倍、さらに好ましくは5〜7倍程度である。
延伸フィルムは、熱収縮性も高い。例えば、フィルムを90℃の温水中に10秒間浸漬したとき、フィルム引取方向(MD方向又は縦方向又は一方の方向)の熱収縮率(又はその絶対値)は、例えば、15〜50%、好ましくは18〜40%程度である。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、透明性、耐薬品性、防湿性、機械的特性などに優れるため、光学フィルム(液晶保護フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、視野角拡大フィルム、拡散フィルム、配向、輝度向上フィルム、反射フィルムなど)、光学部品(カメラやビデオなどの光学部品、レンズ、パネル、光記録材料など)、電気又は電子用部品(コネクター、フィルム状コンデンサ、絶縁部材(絶縁層)、半導体用備品又は包装材料など)、医薬又は医療機器用品(薬品用容器、注射器、血液検査用セル、集尿ビン、ビーカー、シリンダー、シリンジなど)、実験器具(光学用セル、光学用機器、ビーカー、フラスコなど)、容器又は包装材料(食品や薬品などのブリスターパッケージ、シュリンクフィルム、飲料用タンク、化粧品容器用キャップなど)などとして利用できる。
さらに、透明性及び外観特性に加えて、熱収縮性も高いため、シュリンクフィルム、例えば、飲料などのシュリンクフィルム(ワインボトルのコルク栓の保護用シュリンクキャップ、ペットボトルのシュリンクフィルムなど)、スリーブフィルム(電池、オフィスオートメーション機器、電気及び電子機具又は部品などのスリーブフィルムなど)などとして好適である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた材料は以下の通りであり、評価項目は以下の方法で測定した。
[材料]
COC(A1−1):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS9506」、数平均分子量66000、熱変形温度(軟化点)134℃、ガラス転移温度70℃、密度1.02
COC(A1−2):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS8007」、数平均分子量51000、熱変形温度138℃、ガラス転移温度80℃、密度1.02
COC(A1−3):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS6013」、数平均分子量47000、熱変形温度206℃、ガラス転移温度130℃、密度1.02
COC(A1−4):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS 4017、数平均分子量15000、ガラス転移温度140℃、熱変形温度190℃、密度1.02
COC(A2−1):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS TM、数平均分子量4400、ガラス転移温度67℃、熱変形温度96℃、密度1.02
COC(A2−2):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS TMX1T2、数平均分子量2400、ガラス転移温度57℃、熱変形温度80℃
LLDPE(B1):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「エボリューSP2320」、MFR:1.9g/10分、密度0.92、α−オレフィン:ヘキセン
LLDPE(B2):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「ネオゼックス043L」、MFR:4g/10分、密度0.92、α−オレフィン:ブテン
LLDPE(B3):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「モアテック0258CN」、MFR:2.1g/10分、密度0.93、α−オレフィン:オクテン
滑剤:エチレンビスステアリン酸アミド。
COC(A1−1):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS9506」、数平均分子量66000、熱変形温度(軟化点)134℃、ガラス転移温度70℃、密度1.02
COC(A1−2):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS8007」、数平均分子量51000、熱変形温度138℃、ガラス転移温度80℃、密度1.02
COC(A1−3):環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS6013」、数平均分子量47000、熱変形温度206℃、ガラス転移温度130℃、密度1.02
COC(A1−4):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS 4017、数平均分子量15000、ガラス転移温度140℃、熱変形温度190℃、密度1.02
COC(A2−1):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS TM、数平均分子量4400、ガラス転移温度67℃、熱変形温度96℃、密度1.02
COC(A2−2):低分子量環状オレフィン系樹脂、Topas Advanced Polymers GmbH社製、TOPAS TMX1T2、数平均分子量2400、ガラス転移温度57℃、熱変形温度80℃
LLDPE(B1):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「エボリューSP2320」、MFR:1.9g/10分、密度0.92、α−オレフィン:ヘキセン
LLDPE(B2):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「ネオゼックス043L」、MFR:4g/10分、密度0.92、α−オレフィン:ブテン
LLDPE(B3):直鎖状低密度ポリエチレン、プライムポリマー(株)製、商品名「モアテック0258CN」、MFR:2.1g/10分、密度0.93、α−オレフィン:オクテン
滑剤:エチレンビスステアリン酸アミド。
[分子量の測定方法]
環状オレフィン系樹脂の数平均分子量は、以下の条件で測定した。
環状オレフィン系樹脂の数平均分子量は、以下の条件で測定した。
(測定条件)
装置:Shodex SYSTEM−21(RI)
溶媒:トルエン(ナカライHPLCグレード)
カラム:Polymer Laboratories社製、MIXED−C(1本)
流速:0.8ml/分
温度:40℃
試料濃度:0.2w/v%(予め0.2μmのメンブレンフィルタでろ過)
注入量:100μl
標準試料:分子量1090000、706000、427000、190000、96400、37900、18100、10200、5970、2630、1050、500のPS(0.1w/v%濃度のポリスチレン)
解析:PS換算の分子量を評価
繰り返した測定の回数:2回。
装置:Shodex SYSTEM−21(RI)
溶媒:トルエン(ナカライHPLCグレード)
カラム:Polymer Laboratories社製、MIXED−C(1本)
流速:0.8ml/分
温度:40℃
試料濃度:0.2w/v%(予め0.2μmのメンブレンフィルタでろ過)
注入量:100μl
標準試料:分子量1090000、706000、427000、190000、96400、37900、18100、10200、5970、2630、1050、500のPS(0.1w/v%濃度のポリスチレン)
解析:PS換算の分子量を評価
繰り返した測定の回数:2回。
[軟化点]
熱機械分析装置(セイコー電子工業(株)製、TMA/SS100)を用いて厚み1mmの熱変形挙動に基づいて測定した。具体的には、厚み1mmのシートを試料ホルダーに置き、石英製針を載せ、49gf(0.48N)の荷重をかけた状態で、5℃/分で昇温し、針が0.635mm侵入した温度を軟化点とした。
熱機械分析装置(セイコー電子工業(株)製、TMA/SS100)を用いて厚み1mmの熱変形挙動に基づいて測定した。具体的には、厚み1mmのシートを試料ホルダーに置き、石英製針を載せ、49gf(0.48N)の荷重をかけた状態で、5℃/分で昇温し、針が0.635mm侵入した温度を軟化点とした。
[フィルムの外観]
フィルムの外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
フィルムの外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
◎:フィルム表面にゲル(ブツ)の発生が全く見られない
○:フィルム表面にゲル(ブツ)の発生が僅かに見られる
△:フィルム表面にゲル(ブツ)の発生が見られる
×:フィルム表面に多数のゲル(ブツ)の発生が見られる。
○:フィルム表面にゲル(ブツ)の発生が僅かに見られる
△:フィルム表面にゲル(ブツ)の発生が見られる
×:フィルム表面に多数のゲル(ブツ)の発生が見られる。
[ヘイズ]
ヘイズは、JIS K7105に準拠して、日本電色工業(株)製、NDH−300Aヘイズメーターを用いて測定した。
ヘイズは、JIS K7105に準拠して、日本電色工業(株)製、NDH−300Aヘイズメーターを用いて測定した。
[光沢]
グロスは、JIS K7105に準拠し、MD方向について、角度60°で測定した。
グロスは、JIS K7105に準拠し、MD方向について、角度60°で測定した。
[表面粗さ]
中心線平均粗さRaは、JIS B 0601に準拠し、表面粗さ形状測定器((株)東京精密製、サーフコム1400A)を用いて、基材表面の中心線平均粗さRaを測定した。
中心線平均粗さRaは、JIS B 0601に準拠し、表面粗さ形状測定器((株)東京精密製、サーフコム1400A)を用いて、基材表面の中心線平均粗さRaを測定した。
[鮮明度]
写像性測定器(スガ試験機(株)製、ICM−1DP)により、0.5mm幅の光学櫛をMD方向と平行に用いて、像鮮明度を測定した。
写像性測定器(スガ試験機(株)製、ICM−1DP)により、0.5mm幅の光学櫛をMD方向と平行に用いて、像鮮明度を測定した。
[引張試験]
シートからダンベル状に試験片を打ち抜き、引張試験機で破断するまで引っ張り、JIS K 7113に準じて、引張破断伸度、最大点強度、初期弾性率(kgf/cm2)を評価した。
シートからダンベル状に試験片を打ち抜き、引張試験機で破断するまで引っ張り、JIS K 7113に準じて、引張破断伸度、最大点強度、初期弾性率(kgf/cm2)を評価した。
実施例1
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)95重量%と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)5重量%との混合物100重量部に対し、滑剤を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約100μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表1に示す。
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)95重量%と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)5重量%との混合物100重量部に対し、滑剤を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約100μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表1に示す。
実施例2〜7及び比較例1〜3
表1に示す処方で、実施例1と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表1に示す。
表1に示す処方で、実施例1と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表1に示す。
実施例8
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)68.3重量部と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)3.1重量部と、直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE(B1)27.6重量部との混合物に対し、ステアリン酸を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約100μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表2に示す。
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)68.3重量部と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)3.1重量部と、直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE(B1)27.6重量部との混合物に対し、ステアリン酸を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約100μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表2に示す。
実施例9〜14及び比較例4〜6
表2に示す処方で、実施例8と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表2に示す。
表2に示す処方で、実施例8と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表2に示す。
実施例15
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)10重量%と、環状オレフィン系樹脂COC(A1−3)80重量%と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)10重量%との混合物100重量部に対し、滑剤を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約120μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表3に示す。
環状オレフィン系樹脂COC(A1−1)10重量%と、環状オレフィン系樹脂COC(A1−3)80重量%と、低分子量環状オレフィン系樹脂(A2−1)10重量%との混合物100重量部に対し、滑剤を0.1重量部添加した。このブレンド物を一軸押出機(L/D=28、圧縮比1.8)を用い、厚さ約120μmのフィルムに押し出した。得られたフィルムについてそれぞれ所定の形状にカットし、特性を評価した結果を表3に示す。
実施例16〜17及び比較例7
表3に示す処方で、実施例15と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表3に示す。
表3に示す処方で、実施例15と同様にしてフィルムを作製した。フィルムの特性を評価した結果を表3に示す。
Claims (17)
- 環状オレフィン系樹脂(A1)と、数平均分子量が10000以下である低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)とで構成されている環状オレフィン系樹脂組成物。
- 環状オレフィン系樹脂(A1)及び低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)が、多環式オレフィンと鎖状オレフィンとを重合成分とする共重合体である請求項1記載の樹脂組成物。
- 環状オレフィン系樹脂(A1)の数平均分子量が15000〜200000であり、かつ低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の数平均分子量が500〜8000である請求項1記載の樹脂組成物。
- 低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)が、70℃以上の軟化点及び数平均分子量1000〜7000を有する請求項1記載の樹脂組成物。
- 低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の軟化点が、環状オレフィン系樹脂(A1)の軟化点より10℃以上低い請求項1記載の樹脂組成物。
- 低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)の割合が、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.1〜50重量部である請求項1記載の樹脂組成物。
- さらに、オレフィン系樹脂(B)を含む請求項1記載の樹脂組成物。
- オレフィン系樹脂(B)が、直鎖状低密度ポリエチレンである請求項7記載の樹脂組成物。
- オレフィン系樹脂(B)の割合が、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、1〜100重量部である請求項7記載の樹脂組成物。
- さらに、滑剤(C)を含む請求項1記載の樹脂組成物。
- 滑剤(C)の割合が、環状オレフィン系樹脂(A1)100重量部に対して、0.01〜5重量部である請求項10記載の樹脂組成物。
- 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で形成された成形品。
- 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で形成された射出成形品。
- 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で形成されたブロー成形品。
- 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で形成されたフィルム。
- 少なくとも請求項1記載の樹脂組成物で形成されたシュリンクフィルム。
- 環状オレフィン系樹脂(A1)に、数平均分子量が10000以下の低分子量環状オレフィン系樹脂(A2)を添加し、成形品の透明性又は表面平滑性を向上させる方法。
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