JPWO2007119717A1 - アルドヘキソピラノース中間体の製造法 - Google Patents

アルドヘキソピラノース中間体の製造法 Download PDF

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Abstract

本発明は、糖尿病等の治療等のための薬剤として期待されるアリール β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体及びアリール 5−チオ−β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体を製造する際の合成中間体として有用な2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−アルドヘキソピラノース誘導体及び2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−アルドヘキソピラノース誘導体を安全かつ良好な収率で得るための、工業的に有用な製造方法を提供する。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシルアルドヘキソピラノース又は1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースに酸若しくはその塩又は塩基の存在下又はそれらの非存在下、R6NH2で示されるアミン類若しくはその塩を反応させることによって、2,3,4,6−テトラ−O−アシルアルドヘキソピラノース又は2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースを得る。

Description

本発明は、糖尿病、肥満症等の予防又は治療用医薬の合成中間体として有用な2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−アルドヘキソピラノース誘導体及び2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−アルドヘキソピラノース誘導体の製造法に関する。
天然から単離されたグルコース誘導体であるフロリジンは、腎臓での過剰なグルコースの再吸収を阻害し、グルコースの***を促進して血糖降下作用があることが示された(非特許文献1、2)。この様な背景から、フロリジン誘導体として数多くのアリール β−D−グルコピラノシド化合物が報告されている(特許文献1〜21)。さらに、そのβ−D−グルコピラノシド環5位の酸素原子を硫黄原子に変換したアリール 5−チオ−β−D−グルコピラノシド誘導体が糖尿病治療薬として有効であることが見出されている(特許文献22、23)。
上記アリール β−D−グルコピラノシド誘導体の合成中間体として有用な2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−グルコピラノース誘導体を1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−D−グルコピラノース誘導体から製造する方法として、ヒドラジンアセテートを用いる方法、アンモニアを用いる方法、(Bu3Sn)2Oを用いる方法、リパーゼを用いる方法、トリフルオロ酢酸−水を用いる方法、ベンジルアミンを用いる方法、エチレンジアミン−酢酸を用いる方法、メチルアミンを用いる方法などが報告されている(非特許文献3〜10)。
また、上記アリール 5−チオ−β−D−グルコピラノシド誘導体の合成中間体として有用な2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースを1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースから製造する方法として、ヒドラジンアセテートを用いる方法、メチルヒドラジンやピロリジン等を用いる方法が報告されているが、反応試薬の発がん性及び不安定性に起因する操作性や収率が低い等の点で、これらの方法は、工業的な合成にあたっては問題点を有している(非特許文献11、特許文献24)。
J. Clin. Invest.,第80巻,1037頁,1987年 J. Clin. Invest.,第79巻,1510頁,1987年 Carbohydr. Res.,第39 巻,368頁,1975年 Synthesis,1121頁,1985年 Carbohydr.Res.,第154巻,165頁,1986年 J.Org.Chem.,第53巻,4939頁,1988年 Carbohydr.Res.,第183巻,140頁,1988年 J.Am.Chem.Soc.,第115巻,2260頁,1993年 J.Carbohydr.Chem.,第18巻,461頁,1999年 Eur.J.Org.Chem.,3435頁,2003年 J.Am.Chem.Soc.,第114巻,5891頁,1992年 欧州特許出願公開第0850948号明細書 国際公開第WO01/68660号パンフレット 国際公開第WO02/28872号パンフレット 国際公開第WO03/80635号パンフレット 国際公開第WO02/44192号パンフレット 国際公開第WO02/04606号パンフレット 国際公開第WO03/01880号パンフレット 国際公開第WO01/16147号パンフレット 国際公開第WO02/68439号パンフレット 国際公開第WO02/53573号パンフレット 国際公開第WO02/68440号パンフレット 国際公開第WO02/98893号パンフレット 国際公開第WO03/00712号パンフレット 国際公開第WO02/36602号パンフレット 国際公開第WO02/88157号パンフレット 国際公開第WO01/27128号パンフレット 国際公開第WO02/83066号パンフレット 国際公開第WO01/74834号パンフレット 国際公開第WO01/74835号パンフレット 国際公開第WO03/20737号パンフレット 国際公開第WO04/13118号パンフレット 国際公開第WO04/14930号パンフレット 国際公開第WO04/14931号パンフレット 国際公開第WO04/106352号パンフレット
本発明は、糖尿病、肥満症等の予防又は治療のための薬剤として期待されるアリール β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体及びアリール 5−チオ−β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体を製造するための合成中間体として有用な2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−アルドヘキソピラノース誘導体及び2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−アルドヘキソピラノース誘導体を、安全にかつ良好な収率で得るための、工業的に有用な製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は、かかる目的を達成するため鋭意研究した結果、工業的に取り扱い容易な試薬を見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明の1態様によると、本発明は、
下記スキームにより、下記式(I)で示される化合物に、酸若しくはその塩又は塩基の存在下、又はそれらの非存在下、RNHで示されるアミン類若しくはその塩を反応させることによって、下記式(II)で示される化合物を得る方法を提供する。
Figure 2007119717


ただし、式中、
Xは、酸素原子又は硫黄原子を示し、
、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、ベンジル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、
は、式−OR又は式−(CHNR(式中、Rは、水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、ベンジル基又は式−CHCOOHを示し、R及びRは、同一又は異なって、C1-6アルキル基若しくは水酸基で置換されたC1-6アルキル基を示し、又はR及びRは隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、nは2〜5の整数を示す。)を示す。
本発明の他の態様によると、Xが酸素原子である上記製造方法を提供する。
本発明の他の態様によると、Xが硫黄原子である上記製造方法を提供する。
本発明の他の態様によると、下記スキームにより、下記式(III)で示される化合物に、酸若しくはその塩又は塩基の存在下、又はそれらの非存在下、RNHで示されるアミン類若しくはその塩を反応させることによって、下記式(IV)で示される化合物を得る方法を提供する。
Figure 2007119717

ただし、式中、
11、R12、R13、R14及びR15は、同一又は異なって、水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、ベンジル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、Rは、式−OR又は式−(CHNR(式中、Rは、水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、ベンジル基又は式−CHCOOHを示し、R及びRは、同一又は異なって、C1-6アルキル基若しくは水酸基で置換されたC1-6アルキル基を示し、又はR及びRは隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、nは2〜5の整数を示す。)を示す。
本発明により、糖尿病、肥満症等の予防又は治療のための薬剤として期待されるアリール β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体及びアリール 5−チオ−β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体を製造するための合成中間体として有用である2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−アルドヘキソピラノース誘導体及び2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−アルドヘキソピラノース誘導体を安全に、かつ良好な収率で得られる、従来法よりも工業的に有用な製造方法を提供することができた。
本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、例示されたものに特に限定されるものではない。
なお、式(I)及び式(II)で示される化合物は、エナンチオマー、ジアステレオマー及びこれらの混合物を包含する。
また、式(III)及び式(IV)で示される化合物は、エナンチオマー、アノマー及びこれらの混合物を包含する。
式(I)で示される化合物として、例えば1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシルアルドヘキソピラノースが挙げられ、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシルアルドヘキソピラノースとは、アルドヘキソピラノースにおける5個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−D−グルコピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−D−マンノピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−D−ガラクトピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンゾイル−D−グルコピラノースが挙げられる。
さらに、式(I)で示される化合物として、例えば1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースが挙げられ、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースとは、5−チオアルドヘキソピラノースにおける5個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−マンノピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−ガラクトピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンゾイル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられる。
式(II)で示される化合物として、例えば2,3,4,6−テトラ−O−アシルアルドヘキソピラノースが挙げられ、2,3,4,6−テトラ−O−アシルアルドヘキソピラノースとは、アルドヘキソピラノースにおける2位、3位、4位及び6位の4個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−D−グルコピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−D−マンノピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−D−ガラクトピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−D−グルコピラノースが挙げられる。
さらに、式(II)で示される化合物として、例えば2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースが挙げられ、2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオアルドヘキソピラノースとは、5−チオアルドヘキソピラノースにおける2位、3位、4位及び6位の4個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−マンノピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−ガラクトピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられる。
式(III)で示される化合物として、例えば1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられ、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースとは、5−チオ−D−グルコピラノースにおける5個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−α−D−グルコピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−β−D−グルコピラノース及びこれらの混合物である1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース、さらに1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンゾイル−5−チオ−α−D−グルコピラノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンゾイル−5−チオ−β−D−グルコピラノース及びこれらの混合物である1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンゾイル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられる。
式(IV)で示される化合物として、例えば2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられ、2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−グルコピラノースとは、5−チオ−D−グルコピラノースにおける2位、3位、4位及び6位の4個の水酸基の水素原子が、同一又は異なったアシル基により置換された化合物を示し、例えば2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−α−D−グルコピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−β−D−グルコピラノース及びこれらの混合物である2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース、さらに2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−5−チオ−α−D−グルコピラノース、2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−5−チオ−β−D−グルコピラノース及びこれらの混合物である2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−5−チオ−D−グルコピラノースが挙げられる。
1-6アルキル基とは、直鎖状又は分枝鎖状の炭素数1〜6個のアルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基とは、C1-6アルキル基上の水素原子が1個以上のハロゲン原子によって置換されたC1-6アルキル基を示し、置換されるハロゲン原子の好ましい数は1〜6個、より好ましくは1〜4個であり、好ましいハロゲン原子は、塩素原子が挙げられ、例えば、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基が挙げられる。
置換フェニル基とは、フェニル基上の水素原子が1個以上のハロゲン原子、メチル基、メトキシ基又はニトロ基によって置換されたフェニル基を示し、置換されるハロゲン原子の好ましい数は1〜5個、より好ましくは1〜2個であり、好ましいハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が挙げられ、例えば、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ニトロフェニル基が挙げられる。
水酸基で置換されたC1-6アルキル基とは、C1-6アルキル基上の水素原子が1個以上の水酸基によって置換されたC1-6アルキル基を示し、置換される水酸基の好ましい数は1〜6個、より好ましくは1〜4個であり、また、好ましくは1個の水酸基によって置換された炭素数1〜6個のアルキル基であり、より好ましくは1個の水酸基によって置換された炭素数1〜4個のアルキル基であり、例えば、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基が挙げられる。
及びRにおける「隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく」とは、環内に1つ以上の窒素原子を有し、また1つ以上の酸素原子、硫黄原子が存在してもよい環状基を示し、例えば、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、モルホリン環が挙げられる。
NHで示されるアミン類若しくはその塩における、その塩とは、無機酸又は有機酸との塩を示し、無機酸との塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、よう化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、りん酸塩、りん酸水素塩又はりん酸二水素塩が挙げられ、有機酸との塩としては、例えば、ぎ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、イソ吉草酸塩、ピバル酸塩、しゅう酸塩、マロン酸塩、こはく酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、10−カンファースルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩が挙げられる。
酸とは、脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、ハロゲン原子又は水酸基で置換された脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、脂肪族スルホン酸及び芳香族スルホン酸などの有機酸及び無機酸を示し、例えば、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、グリコール酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、塩化水素酸、臭化水素酸、よう化水素酸、硫酸、硝酸、りん酸、ほう酸が挙げられる。
酸の塩とは、上記酸とのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩を示し、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩が挙げられる。
塩基とは、無機塩基及び有機アミン類を示し、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸セシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンが挙げられる。
本発明は、以下に示す方法によって遂行することができる。
本反応に用いる式(I)及び式(III)で示される化合物は、市販品を用いても合成品を用いてもよい。例えば、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースは、D−グルクロノ−6,3−ラクトンから8工程で合成することができる(Tetrahedron Lett.,第22巻,5061頁,1981年)。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−マンノピラノース(J. Carbohydr. Chem.,第8巻,753頁,1989年)及び1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−ガラクトピラノース(Carbohydr. Res.,第76巻,165頁,1979年)も既知の方法で合成することができる。
本反応に用いられる反応溶媒は、特に限定はされないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、メタノール、エタノール、スルホラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド又はこれらと水の混合溶媒が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフランが挙げられる。
6NH2で示されるアミン類若しくはその塩は、式(I)及び式(III)で示される原料に対して1〜5モル当量、好ましくは1〜2モル当量を使用する。酸を使用する場合は、式(I)及び式(III)で示される原料に対して0.1〜5モル当量、好ましくは0.1〜1モル当量を使用する。酸の塩及び塩基を使用する場合は、式(I)及び式(III)で示される原料に対して1〜5モル当量、好ましくは1〜2モル当量を使用する。
反応は、上記反応溶媒中、式(I)及び式(III)で示される原料とR6NH2で示されるアミン類若しくはその塩、及び酸若しくはその塩又は塩基との混合物、あるいは、式(I)及び式(III)で示される原料とR6NH2で示されるアミン類若しくはその塩との混合物を、1〜120時間撹拌して実施する。反応温度は−20〜80℃であり、好ましくは0〜25℃である。
式(II)及び式(IV)で示される生成物は、必要に応じて通常の抽出操作を行った後、未精製品として又は再結晶若しくはカラムクロマトグラフィー等の処理を行うことにより精製品として得ることができる。
本発明において、R6NH2の好ましい構造は、Rが、式−OR(式中、Rは前記と同意義である。)であり、より好ましくは、Rが水素原子である。
本発明の実施において、RNHで示されるアミン類が遊離塩基であるときは、酸の存在下若しくは酸の非存在下にて実施するのが好ましく、さらには酸の存在下実施するのがより好ましい。RNHで示されるアミン類が塩であるときは、酸の塩又は塩基の存在下にて実施するのが好ましい。
以下に、実施例をあげて本発明の製造法をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの記載によって限定的に解釈されるものではない。又、下記実施例における収率については出発原料の純度などにより収率が影響を受けているものがある。個々の化合物について製造するための最適化条件を選択することによって、さらに高い収率にすることが可能である。
実施例1
ヒドロキシルアミン及び酢酸を用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(14 mL)溶液に、氷水浴冷却下、酢酸(0.63 mL, 11.1 mmoL)を加えた後、50%ヒドロキシルアミン水溶液(0.73 g, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液を滴下した。氷水浴をはずし、室温にて3時間50分撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)、10%塩化ナトリウム水溶液(20 mL)及び水(20 mL)にて順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(2.14 g, 79.6%)を無色結晶として得た。
mp : 113-116℃
ESIMS : m/z 387[(M+Na)+]
H-NMR (300MHz, CDCl3) of the α anomer:δ 2.02 (3H, s), 2.04 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.75 (1H, d, J = 1.2 Hz, exchangeable), 3.65-3.75 (1H, m), 4.09 (1H, dd, J = 12.0 and 3.2 Hz), 4.38 (1H, dd, J = 12.0 and 5.0 Hz), 5.15-5.20 (2H, m), 5.31 (1H, dd, J = 10.9 and 9.6 Hz), 5.55 (1H, t, J = 9.6 Hz)
実施例2
ヒドロキシルアミン塩酸塩及び酢酸ナトリウムを用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.03 g,14.8 mmoL)、酢酸ナトリウム(1.21 g, 14.8 mmoL)及びN,N−ジメチルホルムアミド(15 mL)の混合物を20〜25℃にて3時間15分撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)、10%塩化ナトリウム水溶液(20 mL)及び水(20 mL)にて順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(2.06 g, 76.6%)を無色結晶として得た。
mp : 113-117℃
実施例3
メトキシアミン塩酸塩及び酢酸ナトリウムを用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)、メトキシアミン塩酸塩(0.93 g,11.1 mmoL)、酢酸ナトリウム(0.91 g, 11.1 mmoL)及びN,N−ジメチルホルムアミド(15 mL)の混合物を18〜23℃にて24時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて水(20 mL)にて2回洗浄し、引き続き飽和塩化ナトリウム水溶液(20 mL)にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(1.62 g, 60.2%)を無色結晶として得た。
mp : 114-119℃
実施例4
ヒドロキシルアミンを用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(14 mL)溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液(0.73 g, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液を滴下し、室温にて2時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて水(20 mL)にて2回洗浄し、引き続き飽和塩化ナトリウム水溶液(20 mL)にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(1.36 g, 50.6%)を無色結晶として得た。
mp : 113-120℃
実施例5
ヒドロキシルアミン及びぎ酸を用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(13 mL)溶液に、ぎ酸(0.63 mL, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液を加えた後、氷水浴冷却下、50%ヒドロキシルアミン水溶液(0.73 g, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液を滴下し、室温にて8時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて水(20 mL)にて2回洗浄し、引き続き飽和塩化ナトリウム水溶液(20 mL)にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(1.77 g, 65.8%)を無色結晶として得た。
mp : 116-120℃
実施例6
ヒドロキシルアミン及び酢酸を用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−β−D−グルコピラノース(3.00g, 7.69 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(14 mL)溶液に、酢酸(0.66 mL, 11.5 mmoL)を加えた後、氷水浴冷却下、50%ヒドロキシルアミン水溶液(0.76 g, 11.5 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液を滴下した。氷水浴をはずし、室温にて1時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)、水(20 mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液(20 mL)にて順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−D−グルコピラノース(1.97 g, 73.6%)を無色ガム状物質として得た。
MS(ESI/APCI Dual ポジティブ) : m/z 371[(M+Na)+]
H-NMR (300MHz, CDCl3) of the anomeric mixture(α/β= ca. 77 / 23 ):δ 2.03 (3H, s), 2.04 (0.69H, s), 2.04 (2.31H, s), 2.05 (0.69H, s), 2.09 (2.31H, s), 2.10 (0.69H, s), 2.10 (2.31H, s), 3.60 (0.77H, dd, J = 3.8 and 1.2 Hz, exchangeable), 3.73-3.80 (0.23H, m), 3.91(0.23H, d, J = 8.5 Hz, exchangeable), 4.08-4.19(1H, m), 4.20-4.32(1.77H, m), 4.75(0.23H, t, J = 8.5 Hz), 4.86-4.95(1H, m), 5.04-5.15(1H, m), 5.26(0.23H, t, J = 9.5 Hz), 5.47(0.77H, t, J = 3.8 Hz), 5.54(0.77H, t, J = 9.8 Hz)
実施例7
N,N−ジメチルエチレンジアミン及び酢酸を用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(13 mL)溶液に酢酸(0.63 mL, 11.1 mmoL)を加えた後、氷水浴冷却下、N,N−ジメチルエチレンジアミン(1.22 mL, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(2 mL)溶液を滴下した。氷水浴をはずし、室温にて4時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)、10%塩化ナトリウム水溶液(20 mL)及び水(20 mL)にて順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(1.66 g, 61.7%)を無色結晶として得た。
mp : 113-117℃
参考例
参考例1
エチレンジアミン及び酢酸を用いた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノースの製造
1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(3.00g, 7.38 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(13 mL)溶液に酢酸(0.63 mL, 11.1 mmoL)を加えた後、氷水浴冷却下、エチレンジアミン(0.74 mL, 11.1 mmoL)のN,N−ジメチルホルムアミド(2 mL)溶液を滴下した。氷水浴をはずし、室温にて4時間撹拌した。氷水浴冷却下、反応混合物に酢酸エチル(40 mL)及び水(20 mL)を加えて有機層を分離した。水層を酢酸エチル(40 mL)にて抽出して有機層を分離し、先の有機層と合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)、10%塩化ナトリウム水溶液(20 mL)及び水(20 mL)にて順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2にて溶出)にて精製し、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−5−チオ−D−グルコピラノース(1.07 g, 39.8%)を無色結晶として得た。
mp : 114-118℃
本発明により、糖尿病、肥満症等の予防又は治療薬として期待されるアリール β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体及びアリール 5−チオ−β−D−アルドヘキソピラノシド誘導体を製造するために極めて有用な中間体である2,3,4,6−テトラ−O−アシル−D−アルドヘキソピラノース誘導体及び2,3,4,6−テトラ−O−アシル−5−チオ−D−アルドヘキソピラノース誘導体を、従来法よりも安全に、かつ工業的にも有用な製造方法で提供することができる。

Claims (4)

  1. 下記スキームにより、下記式(I)で示される化合物に、酸若しくはその塩又は塩基の存在下、又はそれらの非存在下、RNHで示されるアミン類若しくはその塩を反応させることによって、下記式(II)で示される化合物を得る方法。
    Figure 2007119717

    ただし、式中、
    Xは、酸素原子又は硫黄原子を示し、
    、R、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、ベンジル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、
    は、式−OR又は式−(CHNR(式中、Rは、水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、ベンジル基又は式−CHCOOHを示し、R及びRは、同一又は異なって、C1-6アルキル基若しくは水酸基で置換されたC1-6アルキル基を示し、又はR及びRは隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、nは2〜5の整数を示す。)を示す。
  2. Xが酸素原子である請求項1に記載の方法。
  3. Xが硫黄原子である請求項1に記載の方法。
  4. 下記スキームにより、下記式(III)で示される化合物に、酸若しくはその塩又は塩基の存在下、又はそれらの非存在下、RNHで示されるアミン類若しくはその塩を反応させることによって、下記式(IV)で示される化合物を得る方法。
    Figure 2007119717

    ただし、式中、
    11、R12、R13、R14及びR15は、同一又は異なって、水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、ベンジル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、Rは、式−OR又は式−(CHNR(式中、Rは、水素原子、C1-6アルキル基、アリル基、ベンジル基又は式−CHCOOHを示し、R及びRは、同一又は異なって、C1-6アルキル基若しくは水酸基で置換されたC1-6アルキル基を示し、又はR及びRは隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、nは2〜5の整数を示す。)を示す。
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