JPWO2007110938A1 - バンパーステイ - Google Patents

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栄徳 斎藤
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Abstract

車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイであって、圧潰荷重のピークを低く抑えつつも衝突エネルギーの吸収量を大きくすることが可能で、かつ、車体の幅方向外向きの座屈を起こし難いバンパーステイを提供することを課題とする。前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部(2A,2B)と、筒状部(2A,2Bを連結するように配置された一対の壁部(2C,2C)とを備え、一対の筒状部(2A,2Bおよび一対の壁部(2C,2C)によって、サイドメンバ(M)とバンパーリインフォースメント(1)との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間(2x,2y,2z)が形成されているバンパーステイ(2)であって、前後方向に衝突荷重が作用したときに、一対の壁部(2C,2C)が筒状部(2A,2B)に減り込むように、一対の筒状部(2A,2B)および一対の壁部(2C,2C)の剛性を設定する。

Description

本発明は、車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイに関する。
バンパーリインフォースメントとバンパーステイとサイドメンバとにより構成される衝撃吸収構造は、特開2005−254829号公報などに開示されている。この衝撃吸収構造は、軽度の衝突の場合には、バンパーリインフォースメントとバンパーステイとが変形することによって衝突エネルギーを吸収し、重度の衝突の場合には、バンパーリインフォースメントとバンパーステイに加えてサイドメンバが軸方向(車体の前後方向)に圧潰することによって衝突エネルギーを吸収する。なお、衝突の際に乗員に与えるダメージを緩和するためには、バンパーステイの圧潰荷重のピークを低くする必要があり、車体に与えるダメージを緩和するためには、バンパーステイによる衝突エネルギーの吸収量を大きくする必要がある。
ところで、特開2005−254829号公報に開示された衝撃吸収構造は、前後二つの中空部を備えるバンパーステイを備えているが、このバンパーステイは、車体の幅方向外向きの座屈となるように各中空部の剛性が設定されているので、衝突時においてバンパーステイSの塑性変形(座屈)が進行すると、図23に示すように、サイドメンバMの軸線に対して衝突荷重(圧潰荷重)の作用位置が偏心することになる。
衝突荷重の作用位置がサイドメンバの軸線に対して偏心すると、バンパーステイの壁部が衝突荷重を受けることができず、衝突エネルギーの吸収量が小さくなってしまう虞がある。さらに、サイドメンバが座屈しやすくなるので、小さな衝突荷重でサイドメンバが折れ曲がる虞がある。また、サイドメンバが折れ曲がると、サイドメンバの圧潰を阻害する虞もある。
このような観点から、本発明は、車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイであって、圧潰荷重のピークが低いながらも衝突エネルギーの吸収量が大きく、かつ、車体の幅方向外向きの座屈を起こし難いバンパーステイを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明は、筒状部と、前記筒状部の前面および後面の少なくとも一方に立設された一対の壁部と、前記一対の壁部同士を連結するように配置された連結部とを備え、前記筒状部、前記一対の壁部および前記連結部によって、車体とバンパーリインフォースメントとの間に、前後方向に並ぶ少なくとも二つの筒状空間が形成されているバンパーステイであって、前後方向に衝突荷重が作用したときに、前記一対の壁部が前記筒状部に減り込むように、前記筒状部および前記一対の壁部の剛性が設定されていることを特徴とする。
本明細書において、筒状空間とは、対向する二つの面が開口している空間のことをいう。なお、本発明においては、筒状部の前面および後面のいずれか一方にのみ一対の壁部を配置してもよいし、筒状部の前面および後面の各々に一対の壁部を配置してもよい。
このバンパーステイにおいては、車体の前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部が筒状部に減り込むことで筒状部が前後方向に潰れるので、車体の幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイにおいては、筒状部により形成される筒状空間よりも、一対の壁部を利用して形成される筒状空間の方が潰れ難くなっていて、筒状部の前後方向への潰れ(すなわち、筒状部により形成される筒状空間の前後方向への潰れ)が進行した後に、一対の壁部の変形(すなわち、一対の壁部を利用して形成される筒状空間の前後方向への潰れ)が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、このバンパーステイは、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
前記した課題を解決する本発明は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部と、前記筒状部同士を連結するように配置された一対の壁部とを備え、前記一対の筒状部および前記一対の壁部によって、車体とバンパーリインフォースメントとの間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間が形成されているバンパーステイであって、前後方向に衝突荷重が作用したときに、前記一対の壁部が前記筒状部に減り込むように、前記一対の筒状部および前記一対の壁部の剛性が設定されていることを特徴とする。
このバンパーステイにおいても、車体の前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部が筒状部に減り込むことで筒状部が前後方向に潰れるので、車体の幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイにおいても、筒状部により形成される筒状空間よりも、一対の壁部を利用して形成される筒状空間の方が潰れ難くなっていて、二つの筒状部の前後方向への潰れ(すなわち、筒状部により形成される筒状空間の前後方向への潰れ)が進行した後に、一対の壁部の変形(すなわち、一対の壁部を利用して形成される筒状空間の前後方向への潰れ)が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、このバンパーステイは、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
なお、本発明においては、前記一対の壁部の最大離隔距離を、前記筒状部の最大幅寸法よりも小さくすることが望ましい。このようにすると、一対の壁部が、筒状部に減り込み易くなるので、車体の幅方向外向きの座屈がより一層起き難くなる。
また、バンパーステイが二つの筒状部を有する場合には、二つの前記筒状部の剛性を異ならせてもよい。このようにすると、二つの筒状部が同時に潰れることがないので、圧潰荷重のピークが極端に高くなることがない。
前記筒状部が、前記車体または前記バンパーリインフォースメントに固定される取付部と、前記取付部から前記壁部との接続点に至る変形部とを備えている場合には、前記変形部の圧潰強度を前記壁部の圧潰強度よりも小さくすることが望ましい。このようにすると、変形部の塑性曲げ変形や座屈が進行して筒状部により形成される筒状空間が潰れた後に、壁部の塑性曲げ変形や座屈が進行することになる。なお、変形部に発生する塑性曲げ変形は、接続点付近から進行し始めることが多い。
前記変形部は、少なくとも一つの屈曲点を有し、当該屈曲点で屈曲していることが望ましい。このようにすると、屈曲点で塑性曲げ変形が起き易くなる。つまり、塑性曲げ変形の位置を制御することが可能となるので、筒状部が思わぬ方向に変形することを防止することが可能となり、ひいては、吸収される衝突エネルギー量にばらつきが生じ難くなる。
変形部が複数の屈曲点を有している場合には、少なくとも一つの前記屈曲点が、二つの前記接続点を通る直線よりも前記壁部側に位置していることが望ましい。このようにすると、一対の壁部が筒状部に減り込みやすくなる。
前記壁部を利用して形成された前記筒状空間は、半円筒、円筒または四角筒以上の多角筒を呈していることが望ましい。
本発明に係るバンパーステイを、アルミニウム合金製の押出形材で形成すると、その軽量化・低コスト化を図ることが可能となり、さらには、製造が容易になるとともに、品質が安定する。
本発明に係るバンパーステイによると、圧潰荷重のピークを低く抑えつつも衝突エネルギーの吸収量が大きくすることが可能となり、かつ、車体の幅方向外向きの座屈を起こし難くなる。
第一の実施形態に係るバンパーステイにより構成されたバンパー構造を示す分解斜視図である。 (a)は第一の実施形態に係るバンパーステイにより構成されたバンパー構造を示す平面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 (a)は第一の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図、(b)はバンパーステイ各部の中心線を示す図である。 (a)および(b)は、第一の実施形態に係るバンパーステイの製造方法を説明するための斜視図である。 (a)〜(e)は、バンパー構造の変形の進み方を説明するための模式的な平面図である。 (a)〜(d)は、バンパーステイの変形の進み方を説明するための示す模式的な平面図である。 (a)〜(d)は、バンパーステイの筒状部の変形の進み方を説明するための模式的な平面図である。 第二の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第二の実施形態に係るバンパーステイの変形例を示す断面図である。 第二の実施形態に係るバンパーステイの他の変形例を示す断面図である。 第三の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第四の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第五の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第六の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第七の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 第七の実施形態に係るバンパーステイの変形例を示す断面図である。 第八の実施形態に係るバンパーステイを示す断面図である。 解析に用いた応力とひずみの関係を示すグラフである。 (a)は実施例に係るバンパー構造を示す平面図、(b)は比較例に係るバンパー構造を示す平面図である。 (a)は実施例に係るバンパーステイの寸法・肉厚を示す平面図、(b)は比較例に係るバンパーステイの寸法・肉厚を示す平面図である。 バンパーリインフォースメントの寸法・肉厚を示す端面図である。 解析結果を示すグラフであって、(a)は荷重と変位の関係を示すグラフ、(b)は衝突エネルギーの吸収量と変位の関係を示すグラフである。 従来のバンパーステイの問題点を説明するための模式図である。
符号の説明
1 バンパーリインフォースメント
2 バンパーステイ
2A,2B 筒状部
2C 壁部
2x,2y,2z 筒状空間
100 バンパー構造
M サイドメンバ
本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、バンパーリインフォースメント1と本実施形態に係るバンパーステイ2とにより構成されたバンパー構造100を示す分解斜視図であり、図2の(a)は、同じく平面図である。なお、本実施形態では、バンパー構造100がフロントバンパーを構成する場合を例示し、「前後」、「右左」、「上下」は車体に取り付けられた状態を基準とする。
図1および図2の(a)に示すように、バンパーリインフォースメント1は、車体の前方に配置されるアルミニウム合金製の部材であって、その両端部が車体の一部であるサイドメンバM側(後方)に傾斜している。なお、以下の実施形態においては、バンパーリインフォースメント1のうち、車体側に傾斜している部位を傾斜部11と称し、車幅方向に沿って配置される直線状の部位を中央部12と称することとする。
傾斜部11は、図2の(a)に示すように、その側端に向かうに従ってサイドメンバM側に近づくように中央部12の側端部から延出している。なお、図1に示すように、傾斜部11の前壁には、複数の透孔11a,11a,…が形成されており、傾斜部11の後壁には、透孔11aに対応する位置に、透孔11aよりも径の小さいボルト挿通孔11b,11b,…が形成されている。
このようなバンパーリインフォースメント1は、アルミニウム合金製の中空押出形材に曲げ加工を施すことにより得ることができる。バンパーリインフォースメント1となる中空押出形材は、図2の(b)に示すように、角筒状を呈する外殻部1Aと、この外殻部1Aの内部に配置された補強部1Bとを備えている。補強部1Bは、バンパーリインフォースメント1の断面剛性を向上させる目的で配置されたものであり、本実施形態では、外殻部1Aの内部空間を上下二つに分割するように配置されている。
バンパーステイ2は、図1に示すように、車体を構成するサイドメンバMとバンパーリインフォースメント1の間に介設されるアルミニウム合金製の部材であり、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部2A,2Bと、この筒状部2A,2Bを連結するように配置された一対の壁部2C,2Cとを備えて構成されている。一対の筒状部2A,2Bおよび一対の壁部2C,2Cは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間2x,2y,2zを形成する。筒状空間2x,2y,2zは、それぞれ、上面および下面が開口している。
なお、一対の筒状部2A,2Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部2Aを「前側筒状部2A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部2Bを「後側筒状部2B」と称することとする。
前側筒状部2Aは、図3の(a)および(b)に示すように、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11に固定される取付部21と、この取付部21から壁部2Cとの接続点j1に至る変形部22と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部23とを備えて構成されている。なお、取付部21と、対向する一対の変形部22,22と、仕切部23とで囲まれた空間が筒状空間2xに相当する。筒状空間2xには、その内部を左右に仕切るような補強リブ等が存在しない。つまり、前側筒状部2Aの内部には、壁部2Cの減り込みを阻害するような補強リブ等は存在しない。
取付部21は、平板状を呈していて、傾斜部11の後壁に当接する。取付部21には、傾斜部11のボルト挿通孔11b(図1参照)に対応する位置に、ボルト挿通孔21aが形成されている。ボルト挿通孔21aには、バンパーリインフォースメント1をバンパーステイ2に固定するための固定ボルトB(図1参照)が挿通される。また、取付部21の中央部には、他の部位よりも肉厚の薄い薄肉部21bが形成されている。薄肉部21bには、バンパーリインフォースメント1の内部から図示せぬリベットが打ち込まれる。
変形部22は、二つの屈曲点b1,b2を有し、この屈曲点b1,b2で屈曲している。一方の屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部2C側(サイドメンバM側)に位置しており、他方の屈曲点b2は、直線p1よりも取付部21側(バンパーリインフォースメント1側)に位置している。なお、以下の説明においては、取付部21と変形部22との接続点j2(本実施形態では取付部21の縁端)から屈曲点b2に至る平板状の部位(すなわち、取付部21からサイドメンバMに向かって起立した部位)を起立片22aと称し、変形部22と壁部2Cとの接続点j1から屈曲点b1に至る平板状の部位(すなわち、仕切部23の端縁から張り出した部位)を張出片22bと称することとする。また、屈曲点b1から屈曲点b2に至る平板状の部位(すなわち、起立片22aと張出片22bとを連結する部位)を接続片22cと称することとする。
左右の起立片22a,22aは、前後方向(車軸方向)に沿って平行に配置されており、それぞれ、取付部21と斜交している。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する起立片22aの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある起立片22aよりも長くなっている。張出片22bは、仕切部23の端縁から側方に向かって張り出し、かつ、屈曲点b1に向かうに従ってサイドメンバMに近づくように仕切部23に対して傾斜していて、その中心線(中心面)c2が起立片22aの中心線(中心面)c1と鋭角に交わっている(図3の(b)参照)。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する張出片22bの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある張出片22bよりも短くなっている。なお、張出片22bの肉厚は、起立片22aの肉厚および接続片22cの肉厚よりも小さくするとよい。例えば、起立片22aおよび接続片22cの肉厚が5.0mmである場合には、張出片22bの肉厚を3.5〜4.0mm程度にするとよい。
仕切部23は、左右の変形部22,22を連結するものであり、取付部21と対向して配置されている。仕切部23は、本実施形態では、直線p1に沿って配置されていて、平板状を呈している。なお、仕切部23の肉厚は、張出片22bの肉厚と等しくするとよい。
後側筒状部2Bは、サイドメンバMの取付面M1に固定される取付部24と、この取付部24から壁部2Cとの接続点j3に至る変形部25と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部26とを備えて構成されている。なお、取付部24と、対向する一対の変形部25,25と、仕切部26とで囲まれた空間が筒状空間2yに相当する。筒状空間2yには、その内部を左右に仕切るような補強リブ等が存在しない。つまり、後側筒状部2Bの内部には、壁部2Cの減り込みを阻害するような補強リブ等は存在しない。
取付部24は、平板状を呈していて、サイドメンバMの取付面M1に当接する。取付部24は、変形部25,25を取り囲むように形成されたフランジ24aを備えている(図1参照)。フランジ24aには、取付面M1に形成された雌ネジM11(図1参照)に対応する位置に、ボルト挿通孔24bが形成されている。
変形部25は、二つの屈曲点b3,b4を有し、この屈曲点b3,b4で屈曲している。なお、一方の屈曲点b3は、二つの接続点j3,j3を通る直線p2よりも壁部2C側(バンパーリインフォースメント1側)に位置しており、他方の屈曲点b4は、直線p2よりも取付部24側(サイドメンバM側)に位置している。なお、以下の説明においては、取付部24と変形部25との接続点j4から屈曲点b4に至る平板状の部位(すなわち、取付部24からバンパーリインフォースメント1に向かって起立する部位)を起立片25aと称し、接続点j3から屈曲点b3に至る平板状の部位(すなわち、仕切部26から張り出した部位)を張出片25bと称することとする。また、屈曲点b3から屈曲点b4に至る平板状の部位(すなわち、起立片25aと張出片25bとを連結する部位)を接続片25cと称することとする。
左右の起立片25a,25aは、前後方向(車軸方向)に沿って平行に配置されており、それぞれ、取付部24と直交している。張出片25bは、仕切部26の端縁から側方に向かって張り出し、かつ、屈曲点b3に向かうに従ってバンパーリインフォースメント1に近づくように仕切部26に対して傾斜していて、その中心線(中心面)c4が起立片25aの中心線(中心面)c3と鋭角に交わっている(図3の(b)参照)。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する張出片25bの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある張出片25bよりも短くなっている。なお、張出片25bの肉厚は、起立片25aの肉厚および接続片25cの肉厚よりも小さくするとよい。例えば、起立片25aおよび接続片25cの肉厚が5.0mmである場合には、張出片25bの肉厚を3.5〜4.0mm程度にするとよい。
仕切部26は、左右の変形部25,25を連結するものであり、取付部24と対向して配置されている。仕切部26は、本実施形態では、直線p2に沿って配置されていて、平板状を呈している。なお、仕切部26の肉厚は、一方の張出片25bの肉厚と等しくするとよい。
壁部2Cは、二つの屈曲点b5,b6を有し、この屈曲点b5,b6で屈曲している。屈曲点b5,b6は、壁部2Cと前側筒状部2Aの接続点j1および壁部2Cと後側筒状部2Bの接続点j3を通る直線p3より外側に位置している。つまり、壁部2Cは、外側に凸となるような形状を呈している。なお、以下の説明においては、接続点j1から屈曲点b5に至る平板状の部位(すなわち、前側筒状部2Aから後側筒状部2Bに向かって起立する部位)を前壁部27と称し、接続点j3から屈曲点b6に至る平板状の部位(後側筒状部2Bから前側筒状部2Aに向かって起立する部位)を後壁部28と称することとする。また、屈曲点b5から屈曲点b6に至る平板状の部位(すなわち、前側起立部27と後側起立部28とを連結する部位)を中壁部29と称することとする。
前壁部27は、前側筒状部2Aの仕切部23に対して傾斜し、かつ、変形部22の張出片22bと鋭角に交わっている。同様に、後壁部28は、後側筒状部2Bの仕切部26に対して傾斜し、かつ、変形部25の張出片25bと鋭角に交わっている。また、中壁部29は、前後方向(車軸方向)に沿うように形成されている。
左右の壁部2C,2Cの最大離隔距離(本実施形態においては、中壁部29,29の離隔距離)d3は、前側筒状部2Aの最大幅寸法(本実施形態においては、起立片22a,22aの離隔距離)d1および後側筒状部2Bの最大幅寸法(本実施形態においては、起立片25a,25aの離隔距離)d2よりも小さくなっている(図3の(b)参照)。
なお、壁部2Cは、前側筒状部2Aの仕切部23と後側筒状部2Bの仕切部26とによって他方の壁部2Cと連結されていることから、横倒れし難い構造になっている。
左右の壁部2C,2Cは、前側筒状部2Aの仕切部23と後側筒状部2Bの仕切部26とともに、筒状空間2zを形成する。筒状空間2zは、二つの屈曲点b5,b6を有する壁部2C,2Cを利用して形成されていることから、本実施形態では、八角筒(断面八角形)を呈する。
ここで、図4を参照して、バンパーステイ2の製造方法について詳細に説明する。
バンパーステイ2を製造する際には、平坦な面板201aを有するホロー部201と、面板201aと面一となるようにホロー部201から張り出す張出部202とを備えるアルミニウム合金製の押出形材200を利用するとよい。具体的には、図4の(a)に示すように、押出形材200を、その押出方向を法線方向とする平面で切断してブロック体200’を形成する第一工程と、図4の(b)に示すように、ブロック体200’において、ホロー部201の押出方向の端部201’を、少なくとも面板201aを残して切除する第二工程とを実行し、さらに、ホロー部201や張出部202に穴あけ加工等を施すことで、バンパーステイ2を製造することができる。なお、押出形材200の断面形状は、バンパーステイ2の断面形状と等しくなっていて、ホロー部201の端部201’を切除する際に残置された面板201aと、張出部202とがフランジ24a(図1参照)となる。
このように、所定の断面形状を呈する押出形材200からブロック体200’を切り出すとともに、切り出したブロック体200’において、ホロー部201の押出方向の端部201’を、面板201aを残して切除することとしたので、ホロー部201に必要とされる奥行寸法よりも張出部202に必要とされる奥行寸法(押出方向の長さ寸法)の方が大きい場合でも、ホロー部201の奥行寸法が必要以上に大きくなることがなく、したがって、製造されたバンパーステイ2の重量が必要以上に嵩むこともない。なお、押出形材200を、その押出方向を法線方向とする平面で切断するだけの製造方法では、ホロー部201の両側だけにしかフランジを形成することができないが、ホロー部201の端部201’を、面板201aを残して切除すれば、ホロー部201の周囲を取り囲むようにフランジ24a(図1参照)を形成することができる。フランジ24aがあれば、ボルト挿通孔24b(図1参照)を比較的自由に配置することが可能となる。
以上のように構成されたバンパー構造100においては、図5の(a)〜(e)に示すように、前後方向に作用した衝突荷重によって、バンパーリインフォースメント1が直線状に伸ばされた後に、バンパーステイ2の少なくとも一部が前後方向に圧潰し、その後にバンパーリインフォースメント1の前後方向への圧潰が進行するように、バンパーリインフォースメント1およびバンパーステイ2の剛性が設定されている。すなわち、図5(a)に示すバンパー構造100において、バンパーリインフォースメント1に車体前後方向の衝突荷重が作用すると、図5の(b)に示すように、まず、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11と中央部12との境界部分が直線状に曲げ伸ばされることで衝突エネルギーが吸収され、さらに、図5の(c)および(d)に示すように、バンパーステイ2の筒状部2A,2Bが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収され、加えて、図5の(d)および(e)に示すように、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11が前後方向への圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
図6を参照してバンパーステイ2の各部の剛性について説明する。
バンパーステイ2においては、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込むように、筒状部2A,2Bおよび一対の壁部2C,2Cの剛性・強度が設定されている。すなわち、バンパーステイ2においては、筒状部2A,2Bにより形成される前後二つの筒状空間2x,2yよりも、一対の壁部2C,2Cを利用して形成される中央の筒状空間2zの方が潰れ難くなっていて、二つの筒状部2A,2Bの前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間2x,2yの前後方向への潰れ)が進行した後に(図6の(b)および(c)参照)、一対の壁部2C,2Cの変形(すなわち、筒状空間2zの前後方向への潰れ)が進行する(図6の(d)参照)。なお、本実施形態においては、筒状部2A,2Bのうち、変形部22,25の圧潰強度が壁部2Cの圧潰強度よりも小さくなっていて、壁部2Cの塑性曲げ変形や座屈が進行する前に変形部22,25に塑性曲げ変形や座屈が生じることで、筒状空間2x,2yの潰れが進行する。
そして、バンパーステイ2に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部2C,2Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態においては、後側筒状部2Bの剛性が、前側筒状部2Aの剛性よりも大きくなっていて、剛性の小さい前側筒状部2Aの潰れが進行した後に(図6の(b)参照)、剛性が大きい後側筒状部2Bの潰れが進行する(図6の(b)参照)。すなわち、前側筒状部2Aの変形部22,22に塑性曲げ変形や座屈が発生して壁部2C,2Cと仕切部23とが取付部21に近づくことで、前側筒状部2Aの潰れ(筒状空間2xの潰れ)が進行し、さらに、後側筒状部2Bの変形部25,25に塑性曲げ変形や座屈が発生して壁部2C,2Cと仕切部26とが取付部24に近づくことで、後側筒状部2Bの潰れ(筒状空間2yの潰れ)が進行する。なお、壁部2C,2Cは、塑性曲げ変形や座屈を起こしつつ前側筒状部2Aおよび後側筒状部2Bに減り込む(図6の(c)および(d)参照)。
ここで、前側筒状部2Aの変形部22に発生する塑性曲げ変形は、図3の(a)に示す壁部2Cとの接続点j1、取付部21との接続点j2、屈曲点b1,b2などで進行し易く、後側筒状部2Bの変形部25に発生する組成曲げ変形は、壁部2Cとの接続点j3、取付部24との接続点j4、屈曲点b3,b4などで進行し易い。また、図7の(a)〜(d)に示すように、前側筒状部2Aにおいては、バンパーリインフォースメント1の中央側(図7においては右側)に位置する変形部22がバンパーリインフォースメント1の端部側(図7においては左側)に位置する変形部22よりも先に変形を開始する。すなわち、バンパーリインフォースメント1が直線状に伸ばされるのに伴ってバンパーリインフォースメント1の中央側に位置する変形部22の塑性曲げ変形や座屈が進行し(図7の(b)参照)、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11がサイドメンバMの取付面M1と略平行になってから、バンパーリインフォースメント1の端部側に位置する変形部22の塑性曲げ変形や座屈が大きくなり(図7の(c)参照)、最終的には、仕切部23が取付部21に突き当たるほどに筒状空間2xが押し潰される(図7の(d)参照)。
以上説明したように、バンパー構造100によれば、車体前後方向の衝突荷重が作用したときに、バンパーリインフォースメント1の曲げ伸ばしと、バンパーステイ2の潰れと、バンパーリインフォースメント1の潰れとが、時間差を持って発生するので、圧潰荷重のピークを低く抑えつつ衝突エネルギーの吸収量を大きくすることが可能となる。
また、バンパーステイ2においては、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込こむことで筒状部2A,2Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ2においては、筒状部2A,2Bの前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間2x,2yの前後方向への潰れ)が進行した後に、一対の壁部2C,2Cの変形(すなわち、筒状空間2zの前後方向への潰れ)が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ2は、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、二つの筒状部2A,2Bの剛性を異ならせたので、筒状部2A,2Bが同時に潰れることはなく、したがって、圧潰荷重のピークが極端に高くなることがない。
さらに、本実施形態に係るバンパーステイ2においては、一対の壁部2C,2Cの最大離隔距離d3を、筒状部2A,2Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくしたので(図3参照)、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込み易くなり、その結果、車体の幅方向外向きの座屈がより一層起き難くなる。
加えて、前側筒状部2Aの変形部22に屈曲点b1,b2を設けるとともに、後側筒状部2Bの変形部25に屈曲点b3,b4を設けたので(図3参照)、塑性曲げ変形の位置を制御することが可能となる。つまり、屈曲点b1〜b4で塑性曲げ変形が起き易くなるので、前側筒状部2Aおよび後側筒状部2Bが思わぬ方向に変形することを防止することが可能となり、ひいては、吸収される衝突エネルギー量にばらつきが生じ難くなる。
しかも、変形部22の屈曲点b1を、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部2C側に位置させるとともに、変形部25の屈曲点b3を、二つの接続点j3,j3を通る直線p3よりも壁部2C側に位置させたので、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Aに減り込みやすい。
さらに、本実施形態においては、バンパーステイ2をアルミニウム合金製の押出形材200(図4参照)で形成したので、その軽量化・低コスト化を図ることが可能となり、さらには、製造が容易になるとともに、品質が安定する。
なお、本実施形態においては、筒状空間2x,2y,2zの開口が上下になるように、バンパーステイ2を配置したが、これに限定されることはなく、図示は省略するが、筒状空間2x,2y,2xの開口が左右になるようにバンパーステイ2を配置しても差し支えない。
(第二の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、筒状部2A,2Bの変形部22,25がそれぞれ二箇所で屈曲する場合を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図8に示す第二の実施形態に係るバンパーステイ3のように、一箇所で屈曲しているものであってもよい。
バンパーステイ3は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部3A,3Bと、この筒状部3A,3Bを連結するように配置された一対の壁部3C,3Cとを備えて構成されている。
なお、一対の筒状部3A,3Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部3Aを「前側筒状部3A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部3Bを「後側筒状部3B」と称することとする。
前側筒状部3Aは、バンパーリインフォースメント1に固定される取付部31と、この取付部31から壁部3Cとの接続点j1に至る変形部32と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部33とを備えて構成されている。なお、取付部31および仕切部33の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部21および仕切部23と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
変形部32は、一つの屈曲点b1を有し、この屈曲点b1で屈曲している。すなわち、変形部32は、取付部31と変形部32との接続点j2から屈曲点b1に至る平板状の起立片32aと、接続点j1から屈曲点b1に至る平板状の張出片32bとを備えている。なお、屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部3C側(サイドメンバM側)に位置している。
左右の起立片32a,32aは、前後方向に沿って平行に配置されており、取付部31と斜交している。張出片32bは、屈曲点b1に向かうに従って車体に近づくように仕切部33に対して傾斜していて、起立片32aと鋭角に交わっている。
後側筒状部3Bは、サイドメンバMに固定される取付部34と、この取付部34から壁部3Cとの接続点j3に至る変形部35と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部36とを備えて構成されている。なお、取付部34および仕切部36の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部24および仕切部26と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
変形部35は、一つの屈曲点b3を有し、この屈曲点b3で屈曲している。すなわち、変形部35は、取付部34と変形部35との接続点j4から屈曲点b3に至る平板状の起立片35aと、接続点j3から屈曲点b3に至る平板状の張出片35bとを備えている。なお、屈曲点b3は、二つの接続点j3,j3を通る直線p2よりも壁部3C側(バンパーリインフォースメント1側)に位置している。
左右の起立片35a,35aは、前後方向に沿って平行に配置されており、取付部31と直交している。張出片35bは、屈曲点b3に向かうに従ってバンパーリインフォースメント1に近づくように仕切部36に対して傾斜していて、起立片35aと鋭角に交わっている。
壁部3Cの構成は、前記したバンパーステイ2の壁部2Cと同様であるので、その詳細な説明を省略するが、本実施形態においても、一対の壁部3C,3Cの最大離隔距離d3が、筒状部3A,3Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくなっている。
バンパーステイ3においても、一対の壁部3C,3Cが筒状部3A,3Bに減り込むように、筒状部3A,3Bおよび一対の壁部3C,3Cの剛性・強度が設定されている。すなわち、バンパーステイ3においても、筒状部3A,3Bにより形成される筒状空間3x,3yよりも、一対の壁部3C,3Cを利用して形成される筒状空間3zの方が潰れ難くなっていて、二つの筒状部3A,3Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部3C,3Cの変形が進行する。なお、バンパーステイ3においても、筒状部3A,3Bのうち、変形部32,35の圧潰強度が壁部3Cの圧潰強度よりも小さくなっていて、壁部3Cの塑性曲げ変形や座屈が進行する前に変形部32,35に塑性曲げ変形や座屈が生じることで、筒状空間3x,3yの潰れが進行する。
そして、バンパーステイ3に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部3C,3Cが筒状部3A,3Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部3C,3Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ3においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部3C,3Cが筒状部3A,3Bに減り込むことで筒状部3A,3Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ3においても、筒状部3A,3Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部3C,3Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ3も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
なお、本実施形態においては、前側筒状部3Aの変形部32の屈曲点b1を直線p1よりも壁部3C側に位置させるとともに、後側筒状部3Bの変形部35の屈曲点b3を直線p2よりも壁部3C側に位置させたが、一対の壁部3C,3Cの最大離隔距離d3が、筒状部3A,3Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくなっている場合であれば、図9に示すバンパーステイ3’のように、前側筒状部3Aの変形部32の屈曲点b1を直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に位置させるとともに、後側筒状部3Bの変形部35の屈曲点b3を直線p2よりもサイドメンバM側に位置させてもよいし、図10に示すバンパーステイ3”のように、前側筒状部3Aの変形部32の屈曲点b1を直線p1上に位置させるとともに、後側筒状部3Bの変形部35の屈曲点b3を直線p2上に位置させてもよい。
また、図示は省略するが、前側筒状部3Aにおいて、変形部32,32の一方の屈曲点b1を直線p1よりも壁部3C側に位置させ、他方の屈曲点b1を直線p1上か、あるいは直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に位置させてもよい。同様に、後側筒状部3Bにおいて、変形部35,35の一方の屈曲点b3を直線p2よりも壁部3C側に位置させ、他方の屈曲点b3を直線p2上か、あるいは直線p2よりもサイドメンバM側に位置させてもよい。
(第三の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、筒状部2A,2Bの変形部22,25が、それぞれ二箇所で屈曲している場合を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図11に示す第三の実施形態に係るバンパーステイ4のように、三箇所で屈曲しているものであってもよい。
バンパーステイ4は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部4A,4Bと、この筒状部4A,4Bを連結するように配置された一対の壁部4C,4Cとを備えて構成されている。一対の筒状部4A,4Bおよび一対の壁部4C,4Cは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間4x,4y,4zを形成する。
なお、一対の筒状部4A,4Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部4Aを「前側筒状部4A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部4Bを「後側筒状部4B」と称することとする。
前側筒状部4Aは、バンパーリインフォースメント1に固定される取付部41と、この取付部41から壁部4Cとの接続点j1に至る変形部42と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部43とを備えて構成されている。なお、取付部41および仕切部43の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部21および仕切部23と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
変形部42は、三つの屈曲点b1,b2,b7を有し、この屈曲点b1,b2,b7で屈曲している。なお、屈曲点b1,b2,b7は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に位置している。
後側筒状部4Bは、サイドメンバMに固定される取付部44と、この取付部44から壁部4Cとの接続点j3に至る変形部45と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部46とを備えて構成されている。なお、取付部44および仕切部46の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部24および仕切部26と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
変形部45は、三つの屈曲点b3,b4,b8を有し、この屈曲点b3,b4,b8で屈曲している。なお、屈曲点b3,b4,b8は、二つの接続点j3,j3を通る直線p2よりもサイドメンバM側に位置している。
壁部4Cは、平板状を呈している。また、一対の壁部4C,4Cの最大離隔距離d3は、筒状部4A,4Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくなっている。
バンパーステイ4においても、一対の壁部4C,4Cが筒状部4A,4Bに減り込むように、筒状部4A,4Bおよび一対の壁部4C,4Cの剛性・強度が設定されている。なお、バンパーステイ4においても、筒状部4A,4Bのうち、変形部42,45の圧潰強度が壁部4Cの圧潰強度よりも小さくなっていて、壁部4Cの塑性曲げ変形や座屈が進行する前に変形部42,45に塑性曲げ変形や座屈が生じることで、筒状空間4x,4yの潰れが進行する。
そして、バンパーステイ4に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部4C,4Cが筒状部4A,4Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部4C,4Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ4においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部4C,4Cが筒状部4A,4Bに減り込むことで筒状部4A,4Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ4においても、筒状部4A,4Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部4C,4Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ4も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
(第四の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、筒状部2A,2Bの仕切部23,26が平板状を呈している場合を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図12に示す第四の実施形態に係るバンパーステイ5のように、筒状部5A,5Bの仕切部53,56が断面溝形を呈するものであってもよい。
バンパーステイ5は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部5A,5Bと、この筒状部5A,5Bを連結するように配置された一対の壁部5C,5Cとを備えて構成されている。一対の筒状部5A,5Bおよび一対の壁部5C,5Cは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間5x,5y,5zを形成する。
なお、一対の筒状部5A,5Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部5Aを「前側筒状部5A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部5Bを「後側筒状部5B」と称することとする。
前側筒状部5Aは、バンパーリインフォースメント1に固定される取付部51と、この取付部51から壁部5Cとの接続点j1に至る変形部52と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部53とを備えて構成されている。なお、取付部51および変形部52の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部21および変形部22と同様であるので、その詳細な説明は省略するが、変形部52の屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部5C側に位置している。
仕切部53は、左右の変形部52,52を連結するものであり、取付部51と対向して配置されている。仕切部53は、二箇所で屈曲して断面溝形を呈し、直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出している。
後側筒状部5Bは、サイドメンバMに固定される取付部54と、この取付部54から壁部5Cとの接続点j3に至る変形部55と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部56とを備えて構成されている。なお、取付部54および変形部55の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部24および変形部25と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
仕切部56は、左右の変形部55,55を連結するものであり、取付部54と対向して配置されている。仕切部56は、二箇所で屈曲して断面溝形を呈し、直線p2よりもサイドメンバM側に突出している。
なお、バンパーステイ5においても、一対の壁部5C,5Cが筒状部5A,5Bに減り込むように、筒状部5A,5Bおよび一対の壁部5C,5Cの剛性・強度が設定されている。
そして、バンパーステイ5に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部5C,5Cが筒状部5A,5Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部5C,5Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ5においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部5C,5Cが筒状部5A,5Bに減り込むことで筒状部5A,5Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ5においても、筒状部5A,5Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部5C,5Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ5も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、本実施形態においては、前側筒状部5Aの仕切部53を直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出させるとともに、後側筒状部5Bの仕切部56を直線p2よりもサイドメンバM側に突出させたので、壁部5C,5Cと仕切部53,56とで形成される筒状空間5zが、前側筒状部5Aにより形成される筒状空間5xおよび後側筒状部5Bにより形成される筒状空間5yに入り込むことになる。このようにすると、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部5C,5Cが前側筒状部5Aおよび後側筒状部5Bに減り込み易くなる。
(第五の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、一対の壁部2C,2Cを利用して形成される筒状空間2zが八角筒(断面八角形)を呈する場合を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図13に示す第五の実施形態に係るバンパーステイ6のように、筒状空間6zが四角筒(断面四角形)を呈するものであってもよい。すなわち、壁部6Cを屈曲点のない平板状に成形してもよい。
本実施形態に係るバンパーステイ6においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部6C,6Cが筒状部6A,6Bに減り込むことで筒状部6A,6Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ6においても、筒状部6A,6Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部6C,6Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ6も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
なお、図示は省略するが、一対の壁部を利用して形成される筒状空間を五角筒以上の多角筒としても勿論差し支えない。
(第六の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、中央に位置する筒状空間2zが多角筒を呈する場合を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図14に示す第六の実施形態に係るバンパーステイ7のように、中央に位置する筒状空間7zが円筒(断面円形)を呈するものであってもよい。
バンパーステイ7は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部7A,7Bと、この筒状部7A,7Bを連結するように配置された一対の壁部7C,7Cとを備えて構成されている。一対の筒状部7A,7Bおよび一対の壁部7C,7Cは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間7x,7y,7zを形成する。
なお、一対の筒状部7A,7Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部7Aを「前側筒状部7A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部7Bを「後側筒状部7B」と称することとする。
前側筒状部7Aは、バンパーリインフォースメント1に固定される取付部71と、この取付部71から壁部7Cとの接続点j1に至る変形部72と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部73とを備えて構成されている。なお、取付部71および変形部72の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部21および変形部22と同様であるので、その詳細な説明は省略するが、変形部72の屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部7C側に位置している。
仕切部73は、左右の変形部72,72を連結するものであり、取付部71と対向して配置されている。仕切部73は、断面円弧を呈していて、直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出している。
後側筒状部7Bは、サイドメンバMに固定される取付部74と、この取付部74から壁部7Cとの接続点j3に至る変形部75と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部76とを備えて構成されている。なお、取付部74および変形部75の構成は、前記したバンパーステイ2の取付部24および変形部25と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
仕切部76は、左右の変形部75,75を連結するものであり、取付部74と対向して配置されている。仕切部76は、断面円弧を呈していて、直線p2よりもサイドメンバM側に突出している。
壁部7Cは、断面円弧を呈しており、仕切部73,76とともに円筒状の筒状空間7zを形成する。なお、壁部7Cは、前側筒状部7Aとの接続点j1および後側筒状部7Bとの接続点j3を通る直線p3より外側に位置しているが、一対の壁部7C,7Cの最大離隔距離は、筒状部7A,7Bの最大幅寸法よりも小さくなっている。
なお、バンパーステイ7においても、一対の壁部7C,7Cが筒状部7A,7Bに減り込むように、筒状部7A,7Bおよび一対の壁部7C,7Cの剛性・強度が設定されている。
そして、バンパーステイ7に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部7C,7Cが筒状部7A,7Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部7C,7Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ7においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部7C,7Cが筒状部7A,7Bに減り込むことで筒状部7A,7Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ7においても、筒状部7A,7Bの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部7C,7Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ7は、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、本実施形態においては、前側筒状部7Aの仕切部73を直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出させるとともに、後側筒状部7Bの仕切部76を直線p2よりもサイドメンバM側に突出させたので、壁部7C,7Cと仕切部73,76とで形成される筒状空間7zが、前側筒状部7Aにより形成される筒状空間7xおよび後側筒状部7Bにより形成される筒状空間7yに入り込むことになる。このようにすると、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部7C,7Cが前側筒状部7Aおよび後側筒状部7Bに減り込み易くなる。
(第七の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、二つの筒状部2A,2Bを備えるバンパーステイ2を例示したが(図3参照)、これに限定されることはなく、図15に示す第七の実施形態に係るバンパーステイ8のように、一つの筒状部8Aを備えるものであってもよい。
バンパーステイ8は、筒状部8Aと、この筒状部8Aの後面に立設された一対の壁部8C,8Cと、一対の壁部8C,8Cを連結するように配置された連結部8Dとを備えて構成されている。筒状部8A、一対の壁部8C,8Cおよび連結部8Dは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ二つの筒状空間8x,8zを形成する。
なお、筒状部8Aの構成は、前記したバンパーステイ2の筒状部2Aと同様であるので、その詳細な説明は省略する。
また、壁部8Cの構成も、前記したバンパーステイ2の壁部2Cと同様であるので、その詳細な説明を省略するが、本実施形態においても、一対の壁部8C,8Cの最大離隔距離d3が、筒状部8Aの最大幅寸法d1よりも小さくなっている。
連結部8Dは、一対の壁部8C,8Cの先端同士を連結し、筒状部8Aの仕切部83と壁部8C,8Cとともに筒状空間8zを形成する。連結部8Dは、サイドメンバMの取付面M1に当接するように平板状を呈している。また、連結部8Dには、サイドメンバMの取付面M1に形成された雌ネジM11(図1参照)に対応する位置に、図示せぬボルト挿通孔が形成されている。
バンパーステイ8においても、筒状部8Aにより形成される筒状空間8xよりも、一対の壁部8C,8Cを利用して形成される筒状空間8zの方が潰れ難くなっていて、筒状部8Aの前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間8xの前後方向への潰れ)が進行した後に、一対の壁部8C,8Cの変形(すなわち、筒状空間8zの前後方向への潰れ)が進行する。すなわち、バンパーステイ8においても、一対の壁部8C,8Cが筒状部8Aに減り込むように、筒状部8Aおよび一対の壁部8C,8Cの剛性・強度が設定されている。
そして、バンパーステイ8に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部8C,8Cが筒状部8Aに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部8C,8Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ8においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部8C,8Cが筒状部8Aに減り込むことで筒状部8Aが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ8においても、筒状部8Aの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部8C,8Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ8も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、本実施形態に係るバンパーステイ8においても、一対の壁部8C,8Cの最大離隔距離d3を、筒状部8Aの最大幅寸法d1よりも小さくしたので、一対の壁部8C,8Cが筒状部8Aに減り込み易くなり、その結果、車体の幅方向外向きの座屈がより一層起き難くなる。
なお、本実施形態においては、筒状部8Aの後面のみに一対の壁部8C,8Cを立設したが、これに限定されることはなく、図16に示すバンパーステイ8’のように、筒状部8A’の前面に一対の壁部8C’,8C’を立設するとともに、筒状部8A’の後面に一対の壁部8C”,8C”を立設してもよい。
バンパーステイ8’は、筒状部8A’と、この筒状部8A’の前面に立設された一対の壁部8C’,8C’と、筒状部8A’の後面に立設された一対の壁部8C”,8C”と、前側の壁部8C’,8C’を連結するように配置された連結部8D’と、後側の壁部8C”,8C”を連結するように配置された連結部8D”とを備えて構成されていて、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間8x’,8z’,8z”が形成されている。
筒状部8A’は、対向して配置された一対の変形部82’,82’と、この変形部82,’,82’を連結するように配置された一対の仕切部83’,83’とを備えて構成されている。変形部82’は、前後二つの屈曲点b1,b2を有し、屈曲点b1,b2で屈曲している。なお、前側の屈曲点b1は、筒状部8A’と前側の壁部8C’,8C’との接続点j1,j1を通る直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に位置しており、後側の屈曲点b2は、筒状部8A’と後側の壁部8C”,8C”との接続点j2,j2を通る直線p2よりもサイドメンバM側に位置している。
前側の壁部8C’,8C’および後側の壁部8C”,8C”は、それぞれ、平板状を呈している。前側の壁部8C’,8C’ の最大離隔距離d3’および後側の壁部8C”,8C”の最大離隔距離d3”は、それぞれ、筒状部8A’の最大幅寸法d1’よりも小さくなっている。
前側の連結部8D’は、前側の壁部8C’,8C’の先端同士を連結するものであり、平板状を呈していて、傾斜部11の後壁に当接する。前側の連結部8D’は、筒状部8A’の仕切部83’と前側の壁部8C’,8C’とともに筒状空間8z’を形成する。
同様に、後側の連結部8D”は、後側の壁部8C”,8C”の先端同士を連結するものであり、平板状を呈していて、サイドメンバMの取付面M1に当接する。後側の連結部8D”は、筒状部8A’の仕切部83’と後側の壁部8C”,8C”とともに筒状空間8z”を形成する。
バンパーステイ8’においては、前側の壁部8C’,8C’および後側の壁部8C”,8C”の少なくとも一方が、筒状部8A’に減り込むように、これらの剛性・強度が設定されている。すなわち、バンパーステイ8においては、筒状部8A’により形成される中央の筒状空間8xよりも、前側の壁部8C’,8C’を利用して形成される前側の筒状空間8z’および後側の壁部8C”,8C”を利用して形成される後側の筒状空間8z”の方が潰れ難くなっていて、筒状部8A’の前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間8x’の前後方向への潰れ)が進行した後に、前側の壁部8C’,8C’および後側の壁部8c”,8C”の変形(すなわち、筒状空間8z’,8z”の前後方向への潰れ)が進行する。
そして、バンパーステイ8’に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、前側の壁部8C’,8C’および後側の壁部8C”,8C”の少なくとも一方が筒状部8A’に減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、前側の壁部8C’,8C’および後側の壁部8C”,8C”の少なくとも一方が前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
(第八の実施形態)
前記した第一の実施形態においては、壁部2C,2Cの最大離隔距離d3が、筒状部2A,2Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくなっている場合を例示したが、これに限定されることはなく、図17に示す第八の実施形態に係るバンパーステイ9のように、壁部9C,9Cの最大離隔距離d3が、筒状部9Aの最大幅寸法d1よりと等しくなっていてもよい。
バンパーステイ9は、筒状部9Aと、この筒状部9Aの後面に立設された一対の壁部9C,9Cと、一対の壁部9C,9Cを連結するように配置された連結部9Dとを備えて構成されている。
筒状部9Aは、バンパーリインフォースメント1に固定される取付部91と、この取付部91から壁部9Cとの接続点j1に至る変形部92と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部93とを備えて構成されている。
変形部92は、二つの屈曲点b1,b2を有し、この屈曲点b1,b2で屈曲している。一方の屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1上に位置しており、他方の屈曲点b2は、直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に位置している。また、仕切部93は、断面円弧を呈していて、直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出している。
壁部9Cは、一つ屈曲点b5を有し、この屈曲点b5で屈曲している。なお、以下の説明においては、接続点j1から屈曲点b5に至る平板状の部位(すなわち、筒状部9AからサイドメンバMに向かって起立する部位)を前壁部97と称し、屈曲点b5から連結部9Dとの接続点j5に至る平板状の部位を後壁部98と称することとする。
前壁部97は、前後方向(車軸方向)に沿って形成された後壁部98に対して傾斜していて、変形部92の張出片92bと鋭角に交わっている。左右の前壁部97,97の離隔距離は、連結部9Dに向かうに従って大きくなっているが、筒状部9Aとの接続部分における離隔距離は、筒状部9Aの最大離隔距離d1よりも小さくなっている。左右の後壁部98,98の離隔距離(すなわち、壁部9C,9Cの最大離隔距離)d3は、筒状部9Aの最大離隔距離d1と等しくなっている。
連結部9Dは、一対の壁部9C,9Cの先端同士を連結し、筒状部9Aの仕切部93と壁部9C,9Cとともに筒状空間9zを形成する。
バンパーステイ9においても、筒状部9Aにより形成される筒状空間9xよりも、一対の壁部9C,9Cを利用して形成される筒状空間9zの方が潰れ難くなっていて、筒状部9Aの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部9C,9Cの変形(すなわち、筒状空間9zの前後方向への潰れ)が進行する。すなわち、バンパーステイ9においても、一対の壁部9C,9Cが筒状部9Aに減り込むように、筒状部9Aおよび一対の壁部9C,9Cの剛性・強度が設定されている。
そして、バンパーステイ9に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部9C,9Cが筒状部9Aに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部9C,9Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
本実施形態に係るバンパーステイ9においても、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部9C,9Cが筒状部9Aに減り込みつつ筒状部9Aが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ9においても、筒状部9Aの前後方向への潰れが進行した後に、一対の壁部9C,9Cの変形が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ9も、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、本実施形態に係るバンパーステイ9においては、一対の壁部9C,9Cの筒状部9A側の端部同士の離隔距離を、筒状部9Aの最大幅寸法d1よりも小さくしたので、一対の壁部9C,9Cが筒状部9Aに減り込み易くなり、その結果、車体の幅方向外向きの座屈がより一層起き難くなる。
しかも、本実施形態においては、筒状部9Aの仕切部93を直線p1よりもバンパーリインフォースメント1側に突出させたので、壁部9C,9Cと仕切部93とで形成される筒状空間9zが、筒状部9Aにより形成される筒状空間9xに入り込むことになる。このようにすると、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部9C,9Cが筒状部9Aにより一層減り込み易くなる。
本発明に係るバンパーステイの効果を、非線形動的FEM解析を行って確認した。解析では、バンパーリインフォースメントとバンパーステイの材質をアルミニウム合金(A6N01−T5)と仮定し、縦弾性係数を70GPa、ポアソン比を0.3とした。また、応力とひずみの関係は、図18に示すように、多直線により近似した。なお、アルミニウム合金の破断ひずみを0.206とし、ひずみが0.206より大きくなると、応力が0になると仮定した。
実施例においては、第一の実施形態に係るバンパー構造100の解析モデルを作成して解析を行うとともに、比較例として、図19の(b)に示すバンパー構造100’の解析モデルを作成して解析を行った。図20の(a)に実施例に係るバンパーステイ2の解析モデルにおける寸法と肉厚を示し、図20の(b)に比較例に係るバンパーステイ2’の解析モデルにおける寸法と肉厚を示す。なお、比較例に係るバンパー構造100’は、第一の実施形態に係るバンパー構造100と同一のバンパーリインフォース1を備えている。図21にバンパーリインフォース1の断面寸法と肉厚を示す。
図21は、解析結果を示すグラフであって、(a)は圧潰荷重と変位の関係を示すグラフ、(b)は衝突エネルギーの吸収量と変位の関係を示すグラフである。この図に示すように、比較例に係るバンパーステイ(バンパー構造)よりも、実施例に係るバンパーステイ2(バンパー構造100)のほうが、平均圧潰荷重および衝突エネルギーの吸収量が大きいことが確認された。

Claims (10)

  1. 筒状部と、
    前記筒状部の前面および後面の少なくとも一方に立設された一対の壁部と、
    前記一対の壁部同士を連結するように配置された連結部とを備え、
    前記筒状部、前記一対の壁部および前記連結部によって、車体とバンパーリインフォースメントとの間に、前後方向に並ぶ少なくとも二つの筒状空間が形成されているバンパーステイであって、
    前後方向に衝突荷重が作用したときに、前記一対の壁部が前記筒状部に減り込むように、前記筒状部および前記一対の壁部の剛性が設定されていることを特徴とするバンパーステイ。
  2. 前記一対の壁部の最大離隔距離が、前記筒状部の最大幅寸法よりも小さいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のバンパーステイ。
  3. 前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部と、
    前記筒状部同士を連結するように配置された一対の壁部とを備え、
    前記一対の筒状部および前記一対の壁部によって、車体とバンパーリインフォースメントとの間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間が形成されているバンパーステイであって、
    前後方向に衝突荷重が作用したときに、前記一対の壁部が前記筒状部に減り込むように、前記一対の筒状部および前記一対の壁部の剛性が設定されていることを特徴とするバンパーステイ。
  4. 前記一対の壁部の最大離隔距離が、前記筒状部の最大幅寸法よりも小さいことを特徴とする請求の範囲第3項に記載のバンパーステイ。
  5. 一対の前記筒状部の圧潰強度が互いに異なることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のバンパーステイ。
  6. 前記筒状部は、前記車体または前記バンパーリインフォースメントに固定される取付部と、前記取付部から前記壁部との接続点に至る変形部とを備えており、
    前記変形部の圧潰強度が前記壁部の圧潰強度よりも小さいことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一項に記載のバンパーステイ。
  7. 前記変形部は、少なくとも一つの屈曲点を有し、当該屈曲点で屈曲していることを特徴とする請求の範囲第6項に記載のバンパーステイ。
  8. 少なくとも一つの前記屈曲点が、二つの前記接続点を通る直線よりも前記壁部側に位置していることを特徴とする請求の範囲第7項に記載のバンパーステイ。
  9. 前記壁部を利用して形成された前記筒状空間が、半円筒、円筒または四角筒以上の多角筒を呈していることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一項に記載のバンパーステイ。
  10. アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一項に記載のバンパーステイ。
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