JPWO2007052527A1 - 無線通信システム、通信装置、及び中継装置 - Google Patents

無線通信システム、通信装置、及び中継装置 Download PDF

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Abstract

移動端末の移動元通信装置と移動先通信装置との間に信頼関係が存在しない場合に、移動端末をネットワークに接続させるために必要な設定情報であるコンテクストを、高速に移動元通信装置から移動先通信装置に移動させる技術が開示され、その技術によれば移動端末101は、移動前に移動元AR(アクセスルータ)201と接続し、移動後には移動元AR201と直接的に信頼関係を有さない移動先AR202と接続する。中継AR501は、移動元AR201と移動先AR202とそれぞれ信頼関係を有して接続を中継する。移動元AR201は、移動端末101が移動する前に、コンテクストを中継AR501を介して移動先AR202へ送信する。移動先AR202は、コンテクストを受信後、移動してきた移動端末101から接続を要求するアクティブ要求を受信すると、受信していたコンテクストを用いて移動端末101を認証する。

Description

本発明は、携帯電話などの移動端末が移動しながら発呼、着呼、通信の維持を行えるように、移動端末の端末情報や通信接続条件などの設定情報であるコンテクストを送受信する無線通信システム、通信装置、及び中継装置に関する。
従来のコンテクスト移動技術としては、移動元のアクセスルータ(AR)と移動先のアクセスルータとの間で直接に、移動端末の通信に必要な情報であるコンテクストを移動させる技術があった(例えば、非特許文献1参照)。
図9は、移動端末101(移動前101−a、移動後101−b)が移動しながら通信相手102と通信していることを示すものであり、ネットワーク103に複数のアクセスルータがつながっている。移動端末101−aは、ある時点においてアクセスルータ(移動元アクセスルータ)104との間で電波を用いた無線通信を行い、アクセスルータ104を介してネットワークとつながり、通信相手102との間で音声又はデータを通信している。移動端末101−bは移動後、アクセスルータ(移動先アクセスルータ)105 を介してネットワークとつながり、通信相手102と通信している。
非特許文献1の技術は、アクセスルータ104が移動端末101−aをネットワーク103に接続させるために持っている設定情報であるコンテクストを、アクセスルータ105に移動させることによって、アクセスルータ105は移動してきた移動端末101−bをネットワーク103に接続させる。
非特許文献1では、コンテクストを移動させる方法として、コンテクスト要求を用いる方法とコンテクスト広告を用いる方法の2種類が示されている。
第1のコンテクスト要求を用いる方法について図10を用いて説明する。
図10では、移動端末101は移動して、ネットワークへの接続先を移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202に変えている。
最初に、移動端末101−aが移動する。そして、移動後の移動端末101−bがアクティブ要求(CTAR:Context Transfer Activate Request Message)を移動先アクセスルータ202に送信する。このメッセージには移動端末101を識別するための移動前のアドレス(MN's Previous IP Address)と移動端末101からのメッセージであることを確認するための認証データ(MN Authorization Token)と移動元のアクセスルータ201のアドレス(Previous AR IP Address)が含まれている。
アクティブ要求を受け取った移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求(CT−Req:Context Transfer Request Message)を移動元アクセスルータ201に送信する。メッセージの送信先である移動元アクセスルータ201のアドレスはアクティブ要求に含まれていたデータを用いる。コンテクスト要求には、アクティブ要求に含まれていた移動端末101の移動前のアドレスと移動端末101からの要求であることを確認するための認証データがそのまま含まれる。
コンテクスト要求を受け取った移動元アクセスルータ201は、コンテクスト要求に含まれる認証データを確認し、要求が移動端末101からのものであるかを調べる。要求が正しく移動端末101からの場合には、コンテクスト要求元の移動先アクセスルータ202にコンテクスト応答(CTD:Context Transfer Data Message)を送信する。このコンテクスト応答には、移動端末101からのメッセージであることを認証するための認証データを確認するための鍵データと、移動端末101をネットワークに接続するための情報であるコンテクストが含まれる。
以上が、移動先アクセスルータ202が移動元アクセスルータ201からコンテクストを受け取るまでの手順である。
第2のコンテクスト広告を用いる方法について図11を用いて説明する。
移動端末101−aは、移動する前に移動元アクセスルータ201に移動先アクセスルータ202のアドレスを通知しておく。このメッセージにはCTARが用いられる。非特許文献1ではCTARに移動先アクセスルータ202のアドレス又は移動元アクセスルータ201のアドレスを含めることができるとしている。
移動元アクセスルータ201は、移動端末101からの情報を基にして、移動先アクセスルータ202にコンテクスト広告(CTD)を送信する。このCTDは、図10を用いて説明したコンテクスト応答と同じメッセージである。なお、非特許文献1においては同じメッセージとして扱っているが、本明細書ではメッセージの用途が異なることから、メッセージの呼び方を別にする。
コンテクスト広告を受け取った移動先アクセスルータ202は、移動端末101からアクティブ要求が送信されてくるのを待つ。このアクティブ要求は、図10を用いて説明したアクティブ要求と同じメッセージである。
移動端末101−bからアクティブ要求を受信した移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告に含まれていた鍵データを用いて移動端末101の認証データを確認し、正しければコンテクストを用いてネットワークに接続させる。さらに移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201にコンテクスト広告応答(CTDR:Context Transfer Data Reply)を送信する。
コンテクスト広告応答を受信した移動元アクセスルータ201は、移動端末101が移動先アクセスルータ202の所に移動したことを知る。
以上が、移動元アクセスルータ201が移動先アクセスルータ202にコンテクストを送信する(コンテクスト広告する)手順である。
図12は、非特許文献1に記載された通信装置であるアクセスルータの構成とその動作を示す。
まず、上記第1の方法における図10のメッセージの流れの場合に関して、図12のアクセスルータの各構成要素とその動作について説明する。
移動先アクセスルータ202では、まず移動端末101からのアクティブ要求をメッセージ受信部301が受け取り、復号処理部302へ送る。アクティブ要求は暗号化されていないため復号処理部302では何も処理されずにメッセージ解析部303に渡される。メッセージ解析部303はメッセージを解析処理し、移動端末101の鍵データ及びコンテクストを持っているかを、端末情報保存部304を参照して確認する。図10のメッセージの流れの場合には鍵データ及びコンテクストを持っていないためメッセージ作成部305においてコンテクスト要求を作成する。さらにコンテクスト要求を暗号処理部306において移動元アクセスルータ201で復号できるように暗号化する。そしてメッセージ送信部307よりコンテクスト要求を送信する。
移動元アクセスルータ201では、コンテクスト要求はメッセージ受信部301が受け取り、暗号化されているため復号処理部302が復号処理する。メッセージ解析部303は、端末情報保存部304より鍵データを取り出し、認証処理部308において認証データの確認処理を行う。認証データが正しい場合には、コンテクストと鍵データを含めたコンテクスト応答をメッセージ作成部305で作成し、移動先アクセスルータ202が復号できるように暗号処理部306で暗号化処理する。そしてメッセージ送信部307より
送信する。
移動先アクセスルータ202では、移動元アクセスルータ201から送信されたコンテクスト応答はメッセージ受信部301が受け取り、復号処理部302で復号処理され、メッセージ解析部303によって解析処理される。受け取ったコンテクストと鍵データは端末情報保存部304に保存される。またコンテクストを用いて移動端末通信設定部309で通信条件の設定を行い、これによって移動端末101はネットワークと接続する。
次に、上記第2の方法における図11のメッセージの流れの場合に関して、図12のアクセスルータの各構成要素とその動作について同様に説明する。
移動元アクセスルータ201では、移動端末101が移動する前に、あらかじめ移動端末101からCTARを受信し、移動先アクセスルータ202のアドレスを知る。このメッセージをメッセージ解析部303が解析処理し、端末情報保存部304から鍵データとコンテクストを取り出し、メッセージ作成部305がコンテクスト広告を作成し、暗号処理部306が暗号処理し、メッセージ送信部307より送信する。
移動先アクセスルータ202では、移動元アクセスルータ201が送信したコンテクスト広告をメッセージ受信部301で受信し、復号処理部302で復号処理し、メッセージ解析部303で解析し、コンテクストと鍵データを端末情報保存部304に保存する。
移動端末101が移動すると、移動先アクセスルータ202では、移動後の移動端末101−bからのアクティブ要求をメッセージ受信部301で受信する。このアクティブ要求は通常、暗号化されていないため復号処理は行われず、メッセージ解析部303で解析処理し、端末情報保存部304には端末に関するデータが保存されているので、これを参照して認証処理部308にて認証データを確認し、正しいときには移動端末通信設定部309で通信条件の設定を行う。これによって移動端末101はネットワークと接続する。
さらに、移動先アクセスルータ202では、メッセージ作成部305においてコンテクスト広告応答を作成し、暗号処理部306で暗号化処理を行い、メッセージ送信部307より移動元アクセスルータ201へ送信する。
以上のように、移動端末101の移動に合わせてアクセスルータの間でコンテクストを移動させることで、移動端末101が通信相手と通信できるようになる。
Context Transfer Protocol (draft-ieft-seamoby-ctp-11.txt 2004年8月)
しかしながら、前記従来の構成では、移動元アクセスルータ201と移動先アクセスルータ202がお互いにメッセージを暗号処理、復号処理できなければならないため、あらかじめ暗号処理、復号処理のために必要な情報を交換しておかなければならない。IKE(Internet Key Exchange)のような技術を用いて、暗号処理、復号処理に必要な情報の交換をメッセージの送信が必要になってから行うことも可能ではあるが、この場合にはコンテクストの移動の前に暗号処理、復号処理のための情報交換を行うため、移動端末101は移動後に通信を再開するまで待たされるという課題を有していた。
本明細書では、アクセスルータ間で「暗号処理、復号処理に必要な情報を持ち合っている関係であること」を「信頼関係が確立している」と表現する。移動元と移動先のアクセスルータ間で信頼関係が必要であるのは、アクセスルータ間でやりとりするメッセージには他に盗み見られては困る情報が含まれるからである。例えば、コンテクスト応答やコンテクスト広告に含まれる鍵データを盗まれると、盗んだ鍵データを用いて、他の端末が移動端末101になりすますことが可能となってしまう。
本発明は、移動端末の接続先が、信頼関係のない移動元アクセスルータから移動先アクセスルータに移動したときに、信頼できない他人や他装置に盗み見られることがなく、かつ、移動端末の通信のとぎれる時間を短くするコンテクスト移動技術を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、第1の発明は、移動端末と無線を介して接続される移動元の第1通信装置と、移動端末が移動後に無線を介して接続される移動先の第2通信装置と、第1通信装置と第2通信装置との接続を中継する少なくとも1つの中継装置とを具備し、互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムであって、第1通信装置は、第2通信装置とは直接的に信頼関係を有さず、かつ、移動端末に関する端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置と第2通信装置の間に新しく信頼関係を構築することなく、既に信頼関係のある第1通信装置と中継装置、中継装置と第2通信装置の関係を利用して、メッセージを転送することによって、新しく信頼関係を構築するために必要とする手順、時間を省略することができ、第1通信装置から第2通信装置に端末情報を短時間で送ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、第1通信装置が端末情報を送信するときに、移動端末の移動先である第2通信装置が既に特定され、特定された第2通信装置が端末情報の送信先である無線通信システムであって、信頼関係のある中継装置を介してメッセージを転送することによって、新しく信頼関係を構築する手順、時間を省略し、第1通信装置から第2通信装置に端末情報を短時間で送ることができる。
第3の発明は、第1の発明において、第1通信装置が端末情報を送信するときに、特定されていない第2通信装置が端末情報の送信先である無線通信システムであって、移動端末の移動先が未決定で、移動先と想定される1つ又はそれ以上の第2通信装置に向けて端末情報を広告する際に、信頼関係のある中継装置を経由して広告することによって、新しく信頼関係を構築して送信するよりも短時間で送信することができる。
第4の発明は、第2の発明において、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信し、第1通信装置は、少なくとも1つの中継装置から要求メッセージを受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行い、端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置と第2通信装置の間に新しく信頼関係を構築する手順、時間を省略し、第1通信装置から第2通信装置に端末情報を短時間で送ることができる。
第5の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を用いて移動端末を認証し接続させる無線通信システムであって、移動端末が第2通信装置に移動する前にあらかじめ端末情報が第2通信装置に届いており、移動端末が移動して接続要求を第2通信装置に送信したとき、認証し接続を許可することができる。
第6の発明は、第5の発明において、第2通信装置は、移動端末の接続後、移動端末の接続を通知する応答メッセージを、少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信する無線通信システムであって、第2通信装置に移動端末が移動したことを第1通信装置に通知することによって、第1通信装置は移動端末が他の通信装置、ここでは第2通信装置に移動したことを知ることができる。
第7の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置が広告した移動端末の端末情報が移動先の第2通信装置に届いていない場合に、第2通信装置からの要求メッセージが第1通信装置に届く前に、その経路上の中継装置が端末情報と要求メッセージの両方を受信した場合には、中継装置が第1通信装置の代わりに要求メッセージの応答として端末情報を第2通信装置に送信する。これによって要求メッセージが第1通信装置に届き、第1通信装置が端末情報を送信し、第2通信装置に届くよりも早く、第2通信装置は中継装置から端末情報を受信することができる。つまり移動端末は、早くネットワークに接続することができる。
第8の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信する無線通信システムであり、第1通信装置からの端末情報を受信し、また第2通信装置からの要求メッセージを受信した中継装置は、第2通信装置に端末情報を返すとともに、第1通信装置に応答メッセージを返す。これによって第1通信装置は、移動端末が移動を完了したことを知ることができる。
第9の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報を受信した場合に、端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、端末情報保持メッセージ及び移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、端末情報を保持している少なくとも1つの中継装置へ送信し、端末情報を保持し、かつ、要求メッセージを受信した少なくとも1つの中継装置は、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置が設定した端末情報の転送範囲の制限のために端末情報を転送しない中継装置が、端末情報を保持していることを他の通信装置に通知するために端末情報保持メッセージを送信することによって、移動端末が移動してきた第2通信装置は要求メッセージを送信する先として、端末情報保持メッセージを送信した中継装置を選択することができる。これによって第2通信装置は第1通信装置に要求メッセージを送信するより早く中継装置から端末情報を得ることができる。
第10の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報を受信した場合に、端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、端末情報保持メッセージ及び移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、端末情報を保持している少なくとも1つの中継装置へ送信し、端末情報を保持し、かつ、要求メッセージを受信した少なくとも1つの中継装置は、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置に送信する無線通信システムであって、端末情報を保持していることを端末情報保持メッセージを送信することによって広告した中継装置が、要求メッセージを受信し、端末情報を第2通信装置に通信するとともに、第1通信装置に応答メッセージを送信することによって、第1通信装置は移動端末が移動を完了したことを知ることができる。
第11の発明は、第9又は第10の発明において、少なくとも1つの中継装置は、端末情報保持メッセージを送信するときに、特定されていない第2通信装置に端末情報保持メッセージを送信する無線通信システムであって、端末情報保持メッセージを広告する際に、特定の通信装置に向けて送信するのではなく、信頼関係のある1つ又は複数の通信装置又は中継装置に送信する。これによって移動端末が移動する先の第2通信装置となる通信装置又は中継装置に端末情報保持メッセージが届く可能性が高くなり、早く端末情報が第2通信装置に届く可能性が高まる。
第12の発明は、第1の発明において、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信する無線通信システムであって、移動端末の移動先となった第2通信装置が今度は移動元となって端末情報を広告又は要求メッセージに応じて送信する。これによって移動端末が移動し続けることに対応して早く端末情報を移動先の通信端末に送信することができる。
第13の発明は、上記の発明において、端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む無線通信システムであって、端末情報を広告するときその端末情報が届く範囲を限定することができる。
第14の発明は、第13の発明において、第1通信装置は、端末情報が送信される中継装置毎にそれぞれ上限値を割り当てる無線通信システムであって、移動端末の移動する方向に合わせて、端末情報の届く中継装置の範囲を加減することができる。
第15の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末の接続後、移動端末の接続を通知する応答メッセージを、少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信し、端末情報には、第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、応答メッセージには、端末情報に記録されていたホップ数が含まれる無線通信システムであって、第1通信装置から送信された端末情報が第2通信装置に届くまでに要したホップ数を、端末情報に記録されたホップ数のカウント値より読み取り、その値を応答メッセージに乗せて第1通信装置に送信する。これによって第1通信装置は移動端末が移動した先の通信装置までのホップ数を知ることができる。この情報は次に端末情報を広告するときのホップ数の上限を選択する際に利用することができる。
第16の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、第1端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から第1端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、第1端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に第2端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信し、第1通信装置が送信した第1端末情報には、第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、第2通信装置が送信する第2端末情報には、第1端末情報に記録された第2通信装置に届くまでに要したホップ数又はそれより大きい値が、第2端末情報のホップ数の上限として設定される無線通信システムであって、第2通信装置は移動先の通信装置として受信した第1通信装置からの端末情報に含まれたホップ数のカウント値を読み取り、第2通信装置が移動元の通信装置として端末情報を広告する際に、端末情報を転送する際のホップ数の上限値として利用する。これによって移動端末の移動状況に合わせたホップ数の上限を選択することが可能となる。
第17の発明は、上記の発明において、要求メッセージは、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む無線通信システムであって、要求メッセージを送信するときにその要求メッセージが届く範囲を限定することができる。
第18の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信し、第1通信装置が送信した端末情報には、中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、第2通信装置が送信した要求メッセージには、中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、応答メッセージに第1ホップ数と第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む無線通信システムであって、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、端末情報から第1通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、要求メッセージから第2通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、この取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、応答メッセージを用いて第1通信装置に通知する。これによって第1通信装置は、移動端末が移動した先の通信装置までのホップ数を知ることができる。この情報は次に端末情報を広告するときのホップ数の上限を選択する際に利用することができる。
第19の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、第1端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、第1端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、第1端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、第2端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第1通信装置が送信した第1端末情報には、中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、第2通信装置が送信した要求メッセージには、中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、第1端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、第2端末情報に第1ホップ数と第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む無線通信システムであって、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、端末情報から第1通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、要求メッセージから第2通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、この取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、第2通信装置に送信する端末情報に加えて送信し、この端末情報を受信した第2通信装置は、取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、第2通信装置が送信する端末情報のホップ数の上限として使用する。これによって第2通信装置は、ホップ数の上限を次の移動先の通信装置に届くのに適した値に設定することができる。
また、端末情報には、移動端末のコンテクストを含んでよい。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージを転送するときに、パケットのカプセル化によって転送先を示すヘッダを付加してメッセージを転送する無線通信システムとすることによって、送信元が送信したメッセージをそのままの形で転送することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージを転送するときに、送信先アドレスを転送先アドレスに書き換え、送信先アドレスをメッセージ内に保持する無線通信システムとすることによって、メッセージをカプセル化することなく、転送することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、端末情報保持メッセージを転送するときに、送信元アドレスを転送元のアドレスに書き換え、送信元アドレスをメッセージ内に保持する無線通信システムとすることによって、メッセージの送信元に応答としてのメッセージを送信することが容易になる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージを、転送することが必要なことを示す転送フラグ情報をメッセージ内に持つ無線通信システムとすることによって、転送が必要なメッセージであるか否かを容易に判定することが可能となる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージに、メッセージの転送経路の中継装置のアドレスを少なくとも1つ含む無線通信システムとすることによって、メッセージの送信元がメッセージの転送経路の一部又は全部を指定することが可能となる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージに、転送経路の中継装置のアドレスをすべて含み、かつ、転送順序を含む無線通信システムとすることによって、メッセージの中継経路をメッセージの送信元が指定することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージに、中継装置の転送先及び転送予定先のアドレスを含む無線通信システムとすることによって、転送を行おうとする中継装置は、既にメッセージが転送されている、又は転送されることになっている中継装置を知ることができ、重複した中継装置にメッセージを送信することを避けることができる。
また、端末情報保持メッセージは、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージと同じく、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む無線通信システムとすることによって、端末情報保持メッセージを送信するときにその端末情報保持メッセージが届く範囲を限定することができる。
本発明によれば、移動端末が接続する、移動元通信装置と移動先通信装置との間に信頼関係が確立されていない場合であっても、移動元通信装置と移動先通信装置とのそれぞれに対して信頼関係の確立された通信装置を介してコンテクストの移動を行うことによって、移動端末のハンドオーバをスムーズに行うことができる。
本発明の実施の形態における通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態におけるコンテクストを転送メッセージによって移動させる場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態におけるコンテクストを転送メッセージによって広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の広告メッセージのホップ数の上限を転送先によって変えた場合を示すメッセージフロー図 本発明の実施の形態の移動先の通信装置が移動元の通信装置として広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の中継通信装置が要求に代理で応答する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の中継通信装置がコンテクスト広告を受信し、コンテクストを持つことを広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の移動元通信装置から移動先通信装置までのホップ数を中継通信装置が移動元通信装置へのコンテクスト広告応答を用いて通知する場合のメッセージフロー図 移動端末がネットワークに接続している様子を示した概念図 従来のコンテクストを移動させる場合のメッセージフロー図 従来のコンテクストを広告する場合のメッセージフロー図 従来の通信装置の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における通信装置(アクセスルータ)の構成図である。図1において、図12と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1において、転送判定部401は、メッセージの転送が必要かどうかを判定する。中継通信装置情報保存部402は、メッセージの転送先を決定するための信頼関係のある通信装置の情報を保存する。メッセージ送信記録保存部403は、メッセージを転送するときに送信元と転送先を記録し、応答メッセージの送信先を決めるための情報を保存する。
図2は、コンテクストをメッセージの転送を用いて要求するときのメッセージの流れを示す図である。図10と同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。
移動端末101が移動してその接続先が移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202に移動し、移動端末101−bはアクティブ要求を移動先アクセスルータ202に送信する。移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201との間に信頼関係が存在しない場合、移動先アクセスルータ202は移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信することができない。
通常、2つのアクセスルータが隣接していて、そのアクセスルータ間を多数の移動端末が移動しているような場合には、そのアクセスルータ間にはあらかじめ信頼関係が確立されている可能性が高い。信頼関係とは例えば、IPsecのSA(Security Association)を確立しておき、アクセスルータ間でメッセージを盗み見られたりすることなくやり取りできるようにしておくことなどが想定される。
これに対して図2で説明する状況は、例えば、移動端末が、極めて速く移動したために、隣接するアクセスルータとの接続を飛び越して、いくつか先のアクセスルータにまで到達して接続してしまった場合や、通常なら移動端末は通らないと思われる経路を通って、想定しにくいアクセスルータに移動してしまったような場合などが想定される。
すべてのアクセスルータ間で信頼関係を確立しておくことは、リソースの効率的な運用を考えると現実的とはいえない。また、信頼関係も一度確立したら永久に同じ信頼関係を維持し続けることは、情報セキュリティの面から考えて望ましいとはいえない。定期的に信頼関係を見直すことや更新すること、不要な場合は削除することが運用として考えられる。
このため、移動端末が頻繁に移動しているアクセスルータ間では信頼関係が常に確立している一方で、離れたアクセスルータ間や、隣接していても移動端末の移動経路が存在しないようなアクセスルータ間には、信頼関係が確立されていないという状況が想定される。
このような、アクセスルータ間に信頼関係が存在しないときに、移動端末の移動経路によっては、新たに信頼関係を構築する必要性が生じる。しかし、新しく信頼関係を確立する手順には時間を要することが普通である。例えば、IPsecではIKE(Internet Key Exchange)が用いられるが、IPsecのSAを構築するのには時間がかかることが知られている。
本発明では、図2に示すように、移動先アクセスルータ202が直接移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信できない場合に、移動先アクセスルータ202は信頼関係のある中継アクセスルータ501にコンテクスト要求を転送する。
このとき移動先アクセスルータ202は、移動端末101−bからアクティブ要求を受信し、メッセージ解析部303で解析し、転送判定部401において、コンテクスト要求を直接移動元アクセスルータ201へ送信するのではなく、転送が必要と判定し、中継通信装置情報保存部402から転送可能なアクセスルータ(中継アクセスルータ)の情報を取得して転送先を決定し、メッセージ作成部305においてコンテクスト要求の転送メッセージを作成し、暗号処理部306において暗号化し、メッセージ送信部307より送信する。
コンテクスト要求の転送を受信した中継アクセスルータ501は、このコンテクスト要求の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージでないことを確認して、他の通信装置に転送する。図2では、中継アクセスルータ501が移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を転送しているように記載したが、移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201の間に中継用のアクセスルータが複数入っても構わない。
このとき中継アクセスルータ501は、コンテクスト要求の転送メッセージを復号処理し、メッセージ解析後、転送が必要と判定した場合には、転送メッセージを作成し、送信する。すなわち中継用アクセスルータ501は、図1の移動先アクセスルータ202と同様の構成を有し、その処理は移動先アクセスルータ202と同様である。
コンテクスト要求の転送を受信した移動元アクセスルータ201は、このコンテクスト要求の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージであるため、移動端末101の鍵データとコンテクストを、コンテクスト応答の転送メッセージに含めて送信する。
このとき移動元アクセスルータ201は、メッセージ受信部301がコンテクスト要求の転送メッセージを受信し、復号処理部302で復号処理し、メッセージ解析部303で、転送メッセージであることの解析、及びコンテクスト要求が自通信装置宛であることの解析を行い、端末情報保存部304に移動端末101の情報が存在することを確認し、認証処理部308において要求が正当であることを確認する。
コンテクスト応答を行うために、転送判定部401は、中継通信装置情報保存部402を参照して転送が必要なことを判定し、転送先としての中継用の通信装置(アクセスルータ)のアドレスを取得し、メッセージ作成部305においてコンテクスト応答の転送メッセージを作成し、暗号処理部306において暗号処理し、メッセージ送信部307より送信する。
コンテクスト応答の転送を受信した中継アクセスルータ501は、このコンテクスト応答の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージでないことを確認して、他の通信装置に転送する。この転送メッセージの場合も、移動元アクセスルータ201と移動先アクセスルータ202の間に中継用のアクセスルータが複数入っても構わない。
このとき中継アクセスルータ501は、コンテクスト要求の転送メッセージのときと同様の処理を行い、コンテクスト応答の転送メッセージを送信する。
コンテクスト応答の転送を受信した移動先アクセスルータ202は、転送メッセージの解析、及びコンテクスト応答メッセージの解析を行い、受信したコンテクストを用いて移動端末101−bをネットワークに接続する。
このとき移動先アクセスルータ202は、メッセージ受信部301で受信し、復号処理部302で復号処理を行い、メッセージ解析部303で転送メッセージの解析とコンテクスト応答メッセージの解析を行う。そして、コンテクスト応答メッセージに含まれていた鍵データ及びコンテクストを端末情報保存部304に保存し、コンテクストの情報を移動端末通信設定部309に設定することで、移動端末101−bがネットワークに接続することが可能となる。
ここで、メッセージの転送方法として、送信したいメッセージ全体を転送メッセージのデータ領域に格納する場合について説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成し、そのメッセージをデータ領域とした新たな中継アクセスルータ501宛のメッセージを作成する。その中継アクセスルータ501宛のメッセージを暗号化処理し、送信する。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、この転送メッセージを復号処理し、転送メッセージのデータ領域からコンテクスト要求メッセージを取り出して解析することで、このコンテクスト要求メッセージが自通信装置宛ではないことが判明するため、そのままこのコンテクスト要求メッセージをデータ領域とする他のアクセスルータ宛の転送メッセージを作成し、暗号化処理し、送信する。
図2では、中継アクセスルータ501は、次に移動元アクセスルータ201に送信しているが、更に別の中継アクセスルータに転送メッセージを送信してもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理し、メッセージデータ領域からコンテクスト要求メッセージを取り出して解析することで、このコンテクスト要求メッセージが自通信装置宛であることが判明するため、認証処理などを行い、移動先アクセスルータ202宛のコンテクスト応答のメッセージを作成する。さらに、このコンテクスト応答メッセージをデータ領域とした中継アクセスルータ501宛の新しいメッセージを作成し、暗号化して、中継アクセスルータ501に送信する。
中継アクセスルータ501は、要求メッセージの場合と同様の転送処理を行うことで、このコンテクスト応答メッセージを転送する。
移動先アクセスルータ202は、この転送メッセージを受信し、復号処理し、メッセージデータ領域からコンテクスト応答メッセージを取り出すことで、このコンテクスト応答メッセージが自通信装置宛であることが判明し、コンテクスト応答メッセージとして処理することができる。
次に、転送メッセージとして、メッセージの宛先の通信装置のアドレスを、転送先の通信装置のアドレスに書き換え、メッセージの宛先の通信装置のアドレスをメッセージの中に含むメッセージを作成する場合について図2を用いて説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成する。直接送信できないため、コンテクスト要求メッセージ内のデータの一部に、コンテクスト要求先として移動元アクセスルータ201のアドレスを付与する。
コンテクスト要求メッセージはそのままでは移動元アクセスルータ201宛のため、宛先のアドレスを中継アクセスルータ501に変更する。中継アクセスルータは1つでなくてもよく、移動先アクセスルータ202は、信頼関係のある複数の中継アクセスルータ(通信装置)に向けて、コンテクスト要求の転送メッセージを送信してもよい。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、自通信装置宛のメッセージではあるが、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスとは異なるため、他の通信装置にメッセージを転送する。
新しい転送メッセージには、宛先に中継アクセスルータ501が信頼関係を持っている通信装置を設定する。
中継アクセスルータ501は、信頼関係のあるすべての通信装置に転送してもよい。ただし、転送メッセージを送信してきた通信装置を除いて送信する。
なお、信頼関係のある通信装置の中にコンテクスト要求先の通信装置が含まれている場合には、コンテクスト要求先の通信装置だけに送信し、他の通信装置には送信しなくてもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理することで、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスと等しいことが判明するため、コンテクスト要求を受信したときと同様の処理を行う。具体的には認証データの確認を行い、正しければコンテクスト応答メッセージを作成する。さらにこのコンテクスト応答メッセージを、要求元に対して転送メッセージとして送信する。
コンテクスト応答メッセージを要求元の移動先アクセスルータ202に到着させる処理の流れについて、図1の構成を用いて説明する。
メッセージ送信記録保存部403は、メッセージ作成部305が転送先へのメッセージを作成した記録として、要求メッセージを識別する情報と、送信元と宛先のアドレスを保存する。要求メッセージを転送したあと、応答の転送メッセージを受信したときに、応答メッセージから要求メッセージを識別する情報を取り出し、そのメッセージの転送記録から、要求の転送メッセージの送信元を取り出し、応答の転送メッセージの宛先とする。
メッセージ送信記録保存部403によって、コンテクスト要求メッセージが転送された経路の逆をたどってコンテクスト応答メッセージが転送される。
転送メッセージとして、メッセージ作成部305が、メッセージの宛先の通信装置のアドレスとメッセージの送信元の通信装置のアドレスを、メッセージの中に含むメッセージを作成し、また、このメッセージに対する応答に、メッセージに含まれていた送信元の通信装置のアドレスを含む応答のメッセージを作成し、転送判定部401は、メッセージの中に含まれたメッセージの宛先の通信装置のアドレスからメッセージの転送を判定し、またこのメッセージの応答のメッセージの中に含まれた送信元の通信装置のアドレスから転送を判定する場合について図2を用いて説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成する。直接送信できないため、コンテクスト要求メッセージ内のデータの一部に、コンテクスト要求先として移動元アクセスルータ201のアドレスと、コンテクスト要求元として自通信装置のアドレスを付与する。
先に説明した例との違いは、自通信装置のアドレスを、コンテクスト要求の転送メッセージに加えているところである。
移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求メッセージの宛先を中継アクセスルータ501に変更し、転送メッセージを送信する。転送メッセージを送信する中継アクセスルータは1つでなくてもよい。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、自通信装置宛のメッセージではあるが、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスとは異なるため、他の通信装置にメッセージを転送する。
新しい転送メッセージには、宛先に中継アクセスルータ501が信頼関係を持っている通信装置を設定する。
中継アクセスルータ501は、信頼関係のあるすべての通信装置に転送してもよい。ただし、転送メッセージを送信してきた通信装置を除いて送信することが望ましい。
信頼関係のある通信装置の中にコンテクスト要求先の通信装置が含まれている場合には、コンテクスト要求先の通信装置だけに送信し、他の通信装置には送信しなくてもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理することで、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスと等しいことが判明するため、コンテクスト要求を受信したときの処理を行う。具体的には認証データの確認を行い、正しければコンテクスト応答メッセージを作成する。
さらにこのコンテクスト応答メッセージに、要求元のアドレスを付与する。要求元のアドレスはコンテクスト要求の転送メッセージに付与されていたアドレスを用いる。転送メッセージの送信先は、コンテクスト要求の転送メッセージの送信元が望ましい。
信頼関係のあるアクセスルータ(通信装置)すべてにコンテクスト応答の転送メッセージを送ってもよい。
中継アクセスルータ501は、コンテクスト応答の転送メッセージを受信したとき、転送メッセージ内に含まれるコンテクストの要求元のアドレスを取り出して、転送することを判定する。
コンテクスト要求元のアドレス(移動先アクセスルータ202のアドレス)が応答メッセージ内に含まれるため、中継アクセスルータ501は、メッセージ送信記録保存部403がなくても、要求元にコンテクスト応答が届くように転送することができる。
またコンテクスト応答の転送メッセージは、コンテクスト要求の転送メッセージの逆の経路をたどってコンテクスト要求元の移動先アクセルルータ202に到達しなくても、別の経路で到達することができる。
なお、このようにコンテクスト要求元のアドレスをコンテクスト応答メッセージ内に含む場合であっても、メッセージ送信記録保存部403を通信装置内に持っていても構わない。
移動先アクセスルータ202は、コンテクスト応答の転送メッセージを受信すると、復号処理し、メッセージ解析部303で解析し、端末情報保存部304に情報を保存し、移動端末通信設定部309にコンテクストの情報を設定し、移動端末101をネットワークに接続させる。
次に転送メッセージとして、メッセージの転送を要することを示す情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
例えば、転送フラグといった情報をメッセージに加えることによって、メッセージ解析部303は、その転送フラグだけを最初にチェックすることによって、転送メッセージとして解析するかどうかを判定できる。
これによってメッセージ解析処理の高速化が図れる。
次に転送メッセージとして、メッセージの転送するホップ数の上限を示す情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
例えば、IP(Internet Protocol)では、TTL又はHop Limitといった情報がホップ数の上限を表している。ルータがパケットを中継する際にパケットに含まれるこの情報を減算し、ある値以下の場合には転送をしないという方法で、いつまでもパケットが網の中で転送され続ける状況が発生することを回避している。
本発明の転送メッセージに付与するホップ数の上限は、通信装置の信頼関係をいくつまたぐかを決める情報である。移動先アクセスルータ202は中継アクセスルータ501とは信頼関係があるが、移動元アクセスルータ201とは信頼関係がない。中継アクセスルータ501は移動元アクセスルータ201とも信頼関係がある。
この場合、ホップ数の上限を0にした転送メッセージは中継アクセスルータ501までしか届かない。ホップ数の上限を1にした転送メッセージは、中継アクセスルータ501がメッセージ作成部305において転送メッセージを作成するときに、ホップ数を減算して転送し、移動元アクセスルータ201まで届く。
例えば、転送メッセージがIPによって運ばれる場合、この転送メッセージに付与するホップ数の上限は、IPパケットの転送数の上限とは一致しない。転送メッセージが移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ501に届く間に、IPパケットが複数のルータを経由して、IPパケットの転送数は複数回になる場合もある。
通信装置、例えば、移動先アクセスルータや中継アクセスルータは、転送メッセージを送信する際に、信頼関係のある複数の通信装置に対して、メッセージを送信してもよい。
このため転送メッセージのホップ数の上限が大きい場合には、かなり多くの数の通信装置にメッセージが転送される可能性がある。
次に転送メッセージとして、転送先の通信装置のアドレスを転送順序が分かるように、すべてメッセージの中に含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
これは、転送メッセージの送信元の通信装置、又は中継する通信装置が、メッセージの送信先までの転送経路を知っている場合に、メッセージの中に中継する通信装置のアドレスをあらかじめ付与しておくものである。
この転送メッセージを受信した中継通信装置は、自通信装置の次に転送する通信装置のアドレスをメッセージ内から取り出して、その通信装置に向けて転送メッセージを作成し、送信する。
次に転送方法として、中継通信装置情報保存部402が、メッセージを転送する場合にメッセージの転送可能な通信装置すべての情報を用意し、メッセージ作成部305が、用意されたすべての通信装置に送信するためのメッセージを作成するときの通信装置について説明する。
これは通信装置が、信頼関係のある通信装置がどれであるかという情報を、中継通信装置情報保存部402に保存しておき、自通信装置宛ではないメッセージを転送するときに、中継通信装置情報保存部402から通信装置の情報を取り出し、そのすべての中継通信装置にメッセージを転送するという方法である。
次に転送先の決定方法として、中継通信装置情報保存部402が、メッセージの宛先の通信装置とメッセージの送信元の通信装置との間で、お互いがメッセージを転送するときに中継用の通信装置として使用している通信装置の一覧情報を交換し、その情報を保存し、転送先の通信装置を決定するための情報とする通信装置について説明する。
これは移動先アクセスルータ202が、移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信しようとしたときに、信頼関係が存在しないため、直接にはコンテクスト要求メッセージを送信することができない状況や、新しく信頼関係を構築するには時間がかかる状況などのときに、移動元アクセスルータ201に、移動元アクセスルータ201が信頼関係を確立している中継アクセスルータ(通信装置)のアドレスを問い合わせる方法である。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201からの信頼関係のある通信装置の情報を受け取ると、自通信装置が信頼関係を持っている通信装置と共通している通信装置を探し、存在すればその通信装置に転送メッセージを送信する。
また、移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201に自通信装置が信頼関係を持っている通信装置の一覧情報を送信し、移動元アクセスルータ201がその中から信頼関係を持っている通信装置を選択し、返信するという方法でもよい。
また、直接信頼関係のある通信装置だけではなく、間接的に信頼関係のある通信装置をも含めてもよい。例えば、ホップ数が2までの直接及び間接的に信頼関係のある通信装置の一覧情報を交換し、その中から共通の信頼関係のある通信装置を探し、その通信装置をメッセージの転送経路としてもよい。
ここでは移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201との間で信頼関係のある通信装置の一覧を交換するメッセージは、直接通信することを想定している。
次に転送先の決定方法として、中継通信装置情報保存部402が、隣接する通信装置同士でお互いがメッセージを転送するときに中継用の通信装置として使用している通信装置の一覧情報を定期的又は状態が変化したときに交換しておき、その情報を保存し、メッセージの転送が必要となったときに転送先の通信装置を決定するための情報とする通信装置について説明する。
これは通信装置が、自通信装置が直接及び間接的に信頼関係を持っている通信装置の一覧を直接的に信頼関係のある通信装置に定期的、又は状態が変化したときに送信しておくというものである。
間接的な信頼関係のある通信装置の情報の中には、転送メッセージが到達するのに必要なホップ数を含めてもよい。
この情報は信頼関係のある通信装置間で交換されるため、暗号化して情報を交換できる。
また、間接的な信頼関係のある通信装置の情報も交換するため、例えば、図2では、移動先アクセスルータ202は、中継アクセスルータ501の先に移動元アクセスルータ201があることを、転送メッセージを送信する前に知っておくことができ、転送メッセージ送信先として、中継アクセスルータ501を選択することができる。
次に図3を用いて、メッセージ作成部305が、転送可能なコンテクストを広告するためのメッセージを作成し、転送判定部401が、コンテクスト広告のメッセージを転送すると判定する通信装置について説明する。
図3は、コンテクストの広告をメッセージの転送を用いて行うときのメッセージの流れを示す図である。図2、図12と同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。
移動元アクセスルータ201は、移動端末101のコンテクスト及び鍵データを信頼関係のある中継アクセスルータ501にコンテクスト広告メッセージを用いて送信する。中継アクセスルータ501は、そのコンテクスト広告を信頼関係のある移動先アクセスルータ202に転送する。
中継アクセスルータ501及び移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告メッセージを受信し、コンテクストの情報を端末情報保存部304に保存する。
移動端末101−bが移動先アクセスルータ202の所に移動してきて、アクティブ要求を送信すると、移動先アクセスルータ202は既に移動端末101のコンテクストと鍵データを、コンテクスト広告の転送により取得しているため、移動端末101の認証を行い、移動端末101−bをネットワークに接続させる。
さらに移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告応答のメッセージを送信する。コンテクスト広告応答が移動元アクセスルータ201に到達する方法は、コンテクスト応答の転送と同様である。
従来の図11のときは移動端末101−aより、移動先アクセスルータ202のアドレスが通知され、それを基に広告メッセージを送信した。図3では、コンテクスト広告の送信先を特に特定することなく送信してよい。
また、移動元アクセスルータ201は、信頼関係のある通信装置すべてに対してコンテクスト広告を送信してもよい。
または、移動元アクセスルータ201が、移動端末101−aから移動先アクセスルータ202のアドレスを、CTARなどを用いて通知されている場合には、移動元アクセスルータ201は転送ホップ数を指定したコンテクスト広告メッセージを、移動端末101−aから通知されたアクセスルータに送信してもよい。この場合には、移動端末101−aが通知したアクセスルータより遠く離れたアクセスルータの所まで移動した場合であっても、既にコンテクストが転送されている可能性が高くなり、ハンドオーバによる瞬断間隔を小さくすることが可能となる。
次にコンテクスト広告の転送メッセージとして、メッセージ作成部305が、メッセージの転送する回数の上限を示す情報を含んだメッセージを作成する通信装置について説明する。
コンテクスト広告のメッセージにホップ数の上限を含め、中継通信装置が転送を行うごとにその数を減算していく。
または、コンテクスト広告のメッセージにホップ数の上限と、ホップした数を含め、中継通信装置が転送を行う際に、上限と実際にホップしている数を比較し、転送するかどうか判定する。転送するときは、ホップした数を増加させた転送メッセージを作成する。
次にメッセージ作成部305が、メッセージを複数の転送先に転送するときに、転送先の通信装置に合わせて、メッセージの転送する回数の上限を決定し、その情報を含んだメッセージを作成する通信装置について説明する。
図4は、移動元アクセスルータ601がコンテクスト広告を送信する際に、ホップ数の上限を送信先によって変えた場合を説明している。
移動元アクセスルータ601は、移動端末が前にどのアクセスルータの所にいたかを知っている。それはコンテクスト移動を行っているからである。
例えば、移動元アクセスルータ601は、移動端末が中継アクセスルータ1(602)から、次に中継アクセスルータ4(603)の所に移動すると予想することができるとする。
このようなとき、中継アクセスルータ4(603)に対してはホップ数の上限に1を設定したコンテクスト広告を送信し、他の中継アクセスルータ2(604)、中継アクセスルータ7(605)、中継アクセスルータ1(602)にはホップ数の上限に0を設定したコンテクスト広告を送信した例を示している。
コンテクスト広告を受信した中継アクセスルータ2、7、1(604、605、602)は、ホップ数の上限が0であるので転送しない。中継アクセスルータ4(603)は、ホップ数の上限を1減算して転送メッセージを作成し、中継アクセスルータ3、5、6(606、607、608)に送信する。中継アクセスルータ3、5、6(606、607、608)はホップ数の上限が0であるので転送しない。
このようにホップ数の上限を同じにしないことで、コンテクストの届く範囲を調整することができる。
次に、メッセージ作成部305が、メッセージを転送する回数の上限を決定する際に、移動端末101から通知された前回のホップ数を利用して、転送メッセージを作成する通信装置について説明する。
移動端末101−bは移動先において移動先アクセスルータ202にアクティブ要求を送信する。これに対する応答メッセージに、移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数の情報を移動先アクセスルータ202が加え、移動端末101−bに送信する。
さらに移動端末101が移動したとき、移動端末101−aは、先ほど移動先アクセスルータ(ここでは移動元アクセスルータ201となっている)から応答として受信したホップ数を格納し、次に移動した移動先のアクセスルータ202に、この前回のホップ数を加えたアクティブ要求メッセージを送信する。
この移動端末101の前回のホップ数を受け取った移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告又はコンテクスト要求を送信する際のホップ数の決定に、この前回のホップ数を利用する。
例えば、移動先アクセスルータ202に既にコンテクスト広告が届いている場合には、このコンテクスト広告が移動元アクセスルータ201から何ホップ(どのくらいのホップ数)で到達したか、コンテクスト広告メッセージから移動先アクセスルータ202から知ることができるが、更に移動端末101から取得した前回のホップ数を知ることによって、1つ前及び2つ前のホップ数を参考にして、新しいコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決定することができる。
なお、移動端末101が過去のホップ数を複数蓄積し、その履歴情報をアクセスルータに通知する場合には、その履歴情報を基にアクセスルータはコンテクスト広告メッセージのホップ数を決定することができる。
また、移動端末101が自端末の速度情報などを合わせて、次のコンテクスト広告メッセージのホップ数の望ましい値を予測し、その値をアクセスルータに通知してもよい。
次にメッセージ作成部305が、メッセージを転送した通信装置の一覧情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
コンテクスト広告をホップ数の上限を1以上に設定して、複数の通信装置に送信したとき、同じコンテクスト広告を受信する通信装置が存在する可能性が生じる。特に、ホップ数の上限が大きいほどコンテクスト広告が重複して届く場合が多くなる。
そこで、コンテクスト広告のメッセージ内に広告を送信した通信装置のアドレスを列挙した情報を持たせる。
例えば、図4を例にすると、移動元アクセスルータ601は、送信するコンテクスト広告の中に移動元アクセスルータがコンテクスト広告を送信する中継アクセスルータ1、2、4、7(602、604、603、605)のアドレスを含む。
中継アクセスルータ4(603)は、更に自通信装置が転送する中継通信装置のアドレスもコンテクスト広告に加える。つまり中継アクセスルータ1、2、4、7、3、5、6(602、604、603、605、606、607、608)のアドレスが一覧情報としてコンテクスト広告メッセージに含まれる。
このコンテクスト広告を受信した通信装置は、転送先が重複してないか確認してから広告メッセージを送信することができるため、無駄な広告メッセージを送信せずに済む。
次に端末情報保存部304が、コンテクストを広告するためのメッセージを受信したとき、コンテクストの情報とそのメッセージが転送されたホップ数とを保存し、メッセージ作成部305が、広告されたコンテクストの移動端末が移動してきたことを通知する広告メッセージに対する応答メッセージを作成するときに、広告メッセージが転送されたホップ数を含んだメッセージを作成する通信装置について図3を用いて説明する。
これはコンテクストの広告メッセージにホップ数の上限の数のほかに、ホップ数をカウントする要素を追加し、ホップするたびに加算し、転送する通信装置は自通信装置が何番目にホップを行った通信装置であるかを把握することができるようにするものである。
さらにコンテクスト広告を受信した移動先アクセスルータ202は、移動端末101−bが移動してきたときに、移動元アクセスルータ201にコンテクスト広告応答を送信するが、そのコンテクスト広告応答メッセージに、広告メッセージのホップ数を情報として付加して送信するようにするものである。
つまりコンテクスト広告メッセージを送信した移動元アクセスルータ201は、移動端末101が何ホップ先の移動先アクセスルータ202に移動したかを、コンテクスト広告応答メッセージを受信したときに知ることができる。
このコンテクスト広告応答メッセージによって、一度コンテクスト広告メッセージを送信した移動元アクセスルータ201は、また同じ又は別の移動端末のコンテクスト広告メッセージを広告することになったとき、今回の結果を利用して、その広告メッセージのホップ数の上限を好適化することができる。
コンテクスト広告のホップ数の上限を大きくとれば、移動端末の移動先アクセスルータまでコンテクストをあらかじめ送っておける可能性が大きくなるが、それと同時に必要としない多くの通信装置にもコンテクストを送信してしまうことになる。このためコンテクスト広告のホップ数の上限は、好適化することが望ましい。
なお、ホップ数を知る方法としては、ここではホップ数を加算していく値をコンテクスト広告メッセージに加える方法について説明したが、ホップ数の上限から減算した数と、ホップ数の上限に設定した値をメッセージに加える方法でもよい。また、広告メッセージの送信元である移動元アクセスルータ201がホップ数の上限に設定した値を記憶しておき、コンテクスト広告応答メッセージを送信する移動先アクセスルータ202が、自通信装置が受信したときの広告メッセージのホップ数の上限を、コンテクスト広告応答メッセージに加え、移動元アクセスルータ201が記憶していたホップ数の上限(最初に設定した値)と応答メッセージに入れられている減算後のホップ数の値との差から、実際にホップした数を計算する方法でもよい。
次に、コンテクストを広告するためのメッセージを受信したとき、端末情報保存部304がコンテクストの情報とそのメッセージが転送されたホップ数とを保存し、メッセージ作成部305が、広告されたコンテクストの移動端末が移動してきて、コンテクストを広告する広告メッセージを作成する際に、受信していた広告メッセージに含まれていた転送されたホップ数を、新しく作成する広告メッセージのホップ数の上限とするように動作する通信装置について、図5を用いて説明する。
移動元アクセスルータ201は、コンテクスト広告メッセージを送信する。そのコンテクスト広告メッセージには、ホップ数の上限を示す情報と中継アクセスルータが転送するごとに加算するホップした数の情報が含まれる。
これにより、コンテクスト広告を転送した通信装置は自通信装置が何番目にホップした中継通信装置であるかを、コンテクスト広告メッセージに含まれているホップした数の情報によって知ることができる。
あらかじめコンテクスト広告メッセージによってコンテクストを受信していた通信装置の所に移動端末101が移動してきたとき、中継通信装置は移動先アクセスルータ701として振舞う。この移動先アクセスルータ701は、移動端末101が移動してきたことによって次は自通信装置が移動元アクセスルータとして振舞う。
このとき移動元アクセスルータとして動作するアクセスルータ701は、最初の移動元である移動元アクセスルータ201から受信したコンテクスト広告メッセージのホップ数を参考にして、自通信装置が送信するコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決定する。
例えば、移動元アクセスルータ201からアクセスルータ701までホップ数が2だった場合には、ホップ数の上限を2としてコンテクスト広告メッセージを中継アクセスルータ702に送信する。
なお、ホップ数の上限を、受信したコンテクスト広告メッセージのホップしてきた数に1を加算した数を設定してもよい。または任意の数を加算してもよい。
また、先に説明したホップ数の上限の決定に、コンテクスト広告の応答メッセージに含まれるホップした数も利用して、両方の情報から好適なホップ数の上限を決定する方法でもよい。
次に、コンテクストの要求メッセージを受信したときに、要求メッセージの宛先が自通信装置でなく、本来ならメッセージを中継する状況でありながら、要求されているコンテクストを端末情報保存部304に持っているときに、要求メッセージを転送するのではなく、コンテクストの応答メッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図6を用いて説明する。
図6において中継アクセスルータ801は、代理応答を行う代理応答アクセスルータでもある。
中継アクセスルータ801は、移動元アクセスルータ201からコンテクスト広告を受信し、コンテクスト情報を保存する。
コンテクスト広告メッセージを転送する中継通信装置は、コンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を超えないように転送するため、移動先の通信装置までコンテクストを広告できない場合がある。ここでは移動先アクセスルータ202まではコンテクスト広告が届いていない場合について説明する。
移動端末101−bが移動先アクセスルータ202まで移動してきたとき、移動先アクセスルータ202は移動端末101のコンテクストを持っていないため、移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信する。
このコンテクスト要求が、ちょうど転送されて中継アクセスルータ801まで届いたときに、中継アクセスルータ801は、自通信装置が保存している端末情報に移動端末101の情報があるか確認し、先ほどコンテクスト広告を受信し、移動端末101のコンテクストを保持しているため、このコンテクスト要求に対して、移動元アクセスルータ201に代わって代理で応答を返す。
つまり中継アクセスルータ801は、代理応答アクセスルータとして、移動元アクセスルータ201に代わって、コンテクスト要求メッセージに応えるコンテクスト応答メッセージを作成し、移動先アクセスルータ202に向けて送信する。なお、ここで移動先アクセスルータ202に向けて送信すると記載したが、このコンテクスト応答メッセージは、転送メッセージとして直接又は間接的に移動先アクセスルータ202に向けて送信されることを含んでいる。
これによって、移動元アクセスルータ201までコンテクスト要求が転送され、コンテクスト応答が返される時間を短縮して、コンテクストを移動先アクセスルータ202に届けることが可能となる。
次に、メッセージ作成部305が、コンテクストの要求メッセージを作成し、送信する前に、コンテクストの要求先の通信装置に、要求するコンテクストを持っている通信装置の一覧情報を要求し、その一覧情報を中継通信装置情報保存部402に保存し、コンテクストの要求メッセージの転送先を決める際に、コンテクストを持っている通信装置が中継点となるように転送メッセージを作成するように動作する通信装置について、図7を用いて説明する。
これは移動先アクセスルータ202が、コンテクスト要求メッセージを送信する際に、移動元アクセスルータ201のアドレスは移動端末101のアクティブ要求より知ることができ、その移動元アクセスルータと信頼関係がないため直接にはコンテクスト要求を送信できないとき、移動先アクセスルータ202は、間接的に信頼関係のある通信装置を介してメッセージを転送してコンテクストを取得することを実行する。
このとき移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求メッセージを転送する中継アクセスルータがあらかじめコンテクストの広告を受信していることを期待して、どの中継アクセスルータがコンテクストを持っているかを知るために、直接に移動元アクセスルータ201にコンテクストの転送先を問い合わせる。
この問い合わせに対して、移動元アクセスルータ201が応答を返した場合に、移動先アクセスルータ202が、コンテクストを持っている中継アクセスルータ801を経由するように、コンテクスト要求の転送メッセージを送信し、中継アクセスルータ801がこのコンテクスト要求に対して、代理応答をすることを期待する。
これによってコンテクスト要求の転送をそのまま行うよりも、代理応答を行う中継アクセスルータを効率的に利用し、コンテクストを取得することが可能となる。
次に、メッセージ作成部305が、コンテクストを広告するのではなく、コンテクストを持っているということを広告するためのメッセージを作成するように動作する通信装置について、図7を用いて説明する。
これはコンテクスト広告が充分に先の中継通信装置まで届いていないときに、移動先アクセスルータ202が移動端末101のコンテクストを要求する先を決定するための参考となることを目的としている。
中継アクセスルータ801が、コンテクスト広告を受信し、そのコンテクスト広告の転送が自通信端末までだったときに、更に先の中継通信装置に向けて、自通信装置がコンテクストを持っているというメッセージを広告する。
このコンテクストを持っていることを通知するメッセージは、移動端末101の元のアドレスを含んでいればよい。このメッセージを受信した中継装置は、その情報を端末情報保存部304に保存しておくことで、移動端末101が移動してきてアクティブ要求を送信してきたときに、コンテクスト要求を転送する先を決めることができる。
なお、移動端末101の元のアドレスのほかに、コンテクスト要求メッセージを送信するときの手がかりとなる情報を含んでいてもよい。例えば、移動元アクセスルータ201のアドレスを含んでいてもよい。
このコンテクストを持っていることを通知するメッセージを用いることで、コンテクストを広告するより小さなメッセージを用いて、広い範囲の通信装置にコンテクストの配布状況を知らせることができる。
なお、ここでは中継通信装置がコンテクストを持っていることを通知するメッセージを送信した例で説明したが、移動元アクセスルータが送信してもよい。
次に、コンテクストの要求元の通信装置とコンテクストの要求先の通信装置のメッセージ転送の経路上にあり、コンテクストの要求元の通信装置から自通信装置のホップ数とコンテクスト要求先の通信装置から自通信装置のホップ数を保持しているときに、コンテクスト要求先の通信装置に向けて、コンテクスト要求先からコンテクスト要求元までのホップ数を通知するメッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図8を用いて説明する。
これは移動元アクセスルータ201がコンテクスト広告を送信するが、そのコンテクスト広告メッセージに転送回数を記録する情報を入れる。そして、このコンテクスト広告メッセージの転送回数を記録する情報を基に、中継通信装置が、それぞれ自通信装置がメッセージの何回目の転送を行ったかを記憶しておく。
さらに移動先アクセスルータ202はコンテクスト要求を送信するが、そのコンテクスト要求メッセージにも転送回数を記録する情報を入れる。そして、同様に中継通信装置はこの転送回数も記憶しておく。
図8で説明すると移動元アクセスルータ201はコンテクスト広告を送信し、中継アクセスルータ801はホップ数が0であることを記憶する。そして、移動端末101が移動先アクセスルータ202の所に移動し、移動先アクセスルータ202がコンテクスト要求を転送し、それを中継アクセスルータ801が受信する。コンテクスト要求メッセージも転送回数は0であることを記憶する。
中継アクセスルータ801は、移動元アクセスルータ201からのコンテクスト広告への応答として、移動元アクセスルータ201に向けてコンテクスト広告応答を送信する。このコンテクスト広告応答の中に、移動先アクセスルータ202から移動元アクセスルータ201までのホップ数を入れる。図8の場合にはホップ数は1である。
このホップ数の情報をコンテクスト広告応答に加えることによって、移動先アクセスルータ201は再び同じような状況になったときに、コンテクスト広告を広告する際に、広告メッセージのホップ数の上限を好適化することが可能となる。
これによってコンテクストの広告を最適化し、ネットワークリソースの効率的な利用が可能となる。
次に、コンテクストの要求元の通信装置とコンテクストの要求先の通信装置のメッセージ転送の経路上にあり、コンテクストの要求元の通信装置から自通信装置までのホップ数とコンテクスト要求先の通信装置から自通信装置までのホップ数を保持しているときに、コンテクスト要求元の通信装置に、コンテクスト要求先からコンテクスト要求元までのホップ数を通知するメッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図6と図5を用いて説明する。
図5に示す例では、移動先アクセスルータ701が中継アクセスルータ702に送信するコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決めるための情報として、コンテクスト広告メッセージの中に移動元アクセスルータ201からのホップ数を入れていた。
しかし、コンテクスト広告が移動先アクセスルータ701まで届いていない場合には、このコンテクスト広告のメッセージ内に含まれていたホップ数を用いることができない。
このように、コンテクスト広告が届いていないときに、移動端末101が移動してきたときは、図6に示すように移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求の転送を送信する。
このコンテクスト要求のメッセージにメッセージのホップ数を情報として入れる。これによって中継アクセスルータ801は、移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ801までのホップ数を知る。
また、中継アクセスルータ801は移動元アクセスルータ201からのコンテクスト広告を受信し、さらにこのコンテクスト広告のメッセージ内にホップ数が含まれていて、移動元アクセスルータ201から中継アクセスルータ801までのホップ数を知る。
これら2つのホップ数の情報から、中継アクセスルータ801は移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数を知る。このホップ数の情報をコンテクスト応答のメッセージを用いて移動先アクセスルータ202に通知する。
このコンテクスト応答のメッセージに含まれたホップ数の情報を用いて、移動先アクセスルータ202は、新しく自通信装置が送信するコンテクスト広告に入れるホップ数の上限としての情報を決定する。
このように通信装置はコンテクストの広告を行う際に、コンテクストの広告メッセージの転送回数であるホップ数を好適化することができる。
図6の場合には、移動元アクセスルータ201から中継アクセスルータ801に達するコンテクスト広告のホップ数は0で、移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ801に達するコンテクスト要求のホップ数は0である。そのため中継アクセスルータ801は、コンテクスト応答にホップ数として1を設定して移動先アクセスルータ202に送信する。移動元アクセスルータ201はこの移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数が1という情報を利用して、自通信装置が送信するコンテクスト広告のホップ数の上限を決定する。
なお、移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数を移動先アクセスルータ202にコンテクスト応答を用いて通知する方法として、コンテクスト広告が移動元アクセスルータ201から届いたときのホップ数を記憶しておき、そのホップ数を継続してコンテクスト応答に設定する方法でもよい。この場合には、コンテクスト応答のメッセージが転送されたホップ数は移動元アクセスルータ201から継続して使用され、移動先アクセスルータ202に達したとき、ちょうど移動元アクセスルータ201からのホップ数を示す。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gat
e Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてありえる。
本発明にかかる無線通信システム、通信装置、及び中継装置は、信頼関係が存在しない通信装置間(アクセスルータ間)において、従来技術より高速に、移動端末がネットワークに接続するために必要なコンテクストを移動させるためのメッセージの転送手段を有し、移動端末を含む携帯電話網システムなどの用途として有用である。
本発明は、携帯電話などの移動端末が移動しながら発呼、着呼、通信の維持を行えるように、移動端末の端末情報や通信接続条件などの設定情報であるコンテクストを送受信する無線通信システム、通信装置、及び中継装置に関する。
従来のコンテクスト移動技術としては、移動元のアクセスルータ(AR)と移動先のアクセスルータとの間で直接に、移動端末の通信に必要な情報であるコンテクストを移動させる技術があった(例えば、非特許文献1参照)。
図9は、移動端末101(移動前101−a、移動後101−b)が移動しながら通信相手102と通信していることを示すものであり、ネットワーク103に複数のアクセスルータがつながっている。移動端末101−aは、ある時点においてアクセスルータ(移動元アクセスルータ)104との間で電波を用いた無線通信を行い、アクセスルータ104を介してネットワークとつながり、通信相手102との間で音声又はデータを通信している。移動端末101−bは移動後、アクセスルータ(移動先アクセスルータ)105 を介してネットワークとつながり、通信相手102と通信している。
非特許文献1の技術は、アクセスルータ104が移動端末101−aをネットワーク103に接続させるために持っている設定情報であるコンテクストを、アクセスルータ105に移動させることによって、アクセスルータ105は移動してきた移動端末101−bをネットワーク103に接続させる。
非特許文献1では、コンテクストを移動させる方法として、コンテクスト要求を用いる方法とコンテクスト広告を用いる方法の2種類が示されている。
第1のコンテクスト要求を用いる方法について図10を用いて説明する。
図10では、移動端末101は移動して、ネットワークへの接続先を移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202に変えている。
最初に、移動端末101−aが移動する。そして、移動後の移動端末101−bがアクティブ要求(CTAR:Context Transfer Activate Request Message)を移動先アクセスルータ202に送信する。このメッセージには移動端末101を識別するための移動前のアドレス(MN's Previous IP Address)と移動端末101からのメッセージであることを確認するための認証データ(MN Authorization Token)と移動元のアクセスルータ201のアドレス(Previous AR IP Address)が含まれている。
アクティブ要求を受け取った移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求(CT−Req:Context Transfer Request Message)を移動元アクセスルータ201に送信する。メッセージの送信先である移動元アクセスルータ201のアドレスはアクティブ要求に含まれていたデータを用いる。コンテクスト要求には、アクティブ要求に含まれていた移動端末101の移動前のアドレスと移動端末101からの要求であることを確認するための認証データがそのまま含まれる。
コンテクスト要求を受け取った移動元アクセスルータ201は、コンテクスト要求に含まれる認証データを確認し、要求が移動端末101からのものであるかを調べる。要求が正しく移動端末101からの場合には、コンテクスト要求元の移動先アクセスルータ202にコンテクスト応答(CTD:Context Transfer Data Message)を送信する。このコンテクスト応答には、移動端末101からのメッセージであることを認証するための認証データを確認するための鍵データと、移動端末101をネットワークに接続するための情報であるコンテクストが含まれる。
以上が、移動先アクセスルータ202が移動元アクセスルータ201からコンテクストを受け取るまでの手順である。
第2のコンテクスト広告を用いる方法について図11を用いて説明する。
移動端末101−aは、移動する前に移動元アクセスルータ201に移動先アクセスルータ202のアドレスを通知しておく。このメッセージにはCTARが用いられる。非特許文献1ではCTARに移動先アクセスルータ202のアドレス又は移動元アクセスルータ201のアドレスを含めることができるとしている。
移動元アクセスルータ201は、移動端末101からの情報を基にして、移動先アクセスルータ202にコンテクスト広告(CTD)を送信する。このCTDは、図10を用いて説明したコンテクスト応答と同じメッセージである。なお、非特許文献1においては同じメッセージとして扱っているが、本明細書ではメッセージの用途が異なることから、メッセージの呼び方を別にする。
コンテクスト広告を受け取った移動先アクセスルータ202は、移動端末101からアクティブ要求が送信されてくるのを待つ。このアクティブ要求は、図10を用いて説明したアクティブ要求と同じメッセージである。
移動端末101−bからアクティブ要求を受信した移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告に含まれていた鍵データを用いて移動端末101の認証データを確認し、正しければコンテクストを用いてネットワークに接続させる。さらに移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201にコンテクスト広告応答(CTDR:Context Transfer Data Reply)を送信する。
コンテクスト広告応答を受信した移動元アクセスルータ201は、移動端末101が移動先アクセスルータ202の所に移動したことを知る。
以上が、移動元アクセスルータ201が移動先アクセスルータ202にコンテクストを送信する(コンテクスト広告する)手順である。
図12は、非特許文献1に記載された通信装置であるアクセスルータの構成とその動作を示す。
まず、上記第1の方法における図10のメッセージの流れの場合に関して、図12のアクセスルータの各構成要素とその動作について説明する。
移動先アクセスルータ202では、まず移動端末101からのアクティブ要求をメッセージ受信部301が受け取り、復号処理部302へ送る。アクティブ要求は暗号化されていないため復号処理部302では何も処理されずにメッセージ解析部303に渡される。メッセージ解析部303はメッセージを解析処理し、移動端末101の鍵データ及びコンテクストを持っているかを、端末情報保存部304を参照して確認する。図10のメッセージの流れの場合には鍵データ及びコンテクストを持っていないためメッセージ作成部305においてコンテクスト要求を作成する。さらにコンテクスト要求を暗号処理部306において移動元アクセスルータ201で復号できるように暗号化する。そしてメッセージ送信部307よりコンテクスト要求を送信する。
移動元アクセスルータ201では、コンテクスト要求はメッセージ受信部301が受け取り、暗号化されているため復号処理部302が復号処理する。メッセージ解析部303は、端末情報保存部304より鍵データを取り出し、認証処理部308において認証データの確認処理を行う。認証データが正しい場合には、コンテクストと鍵データを含めたコンテクスト応答をメッセージ作成部305で作成し、移動先アクセスルータ202が復号できるように暗号処理部306で暗号化処理する。そしてメッセージ送信部307より
送信する。
移動先アクセスルータ202では、移動元アクセスルータ201から送信されたコンテクスト応答はメッセージ受信部301が受け取り、復号処理部302で復号処理され、メッセージ解析部303によって解析処理される。受け取ったコンテクストと鍵データは端末情報保存部304に保存される。またコンテクストを用いて移動端末通信設定部309で通信条件の設定を行い、これによって移動端末101はネットワークと接続する。
次に、上記第2の方法における図11のメッセージの流れの場合に関して、図12のアクセスルータの各構成要素とその動作について同様に説明する。
移動元アクセスルータ201では、移動端末101が移動する前に、あらかじめ移動端末101からCTARを受信し、移動先アクセスルータ202のアドレスを知る。このメッセージをメッセージ解析部303が解析処理し、端末情報保存部304から鍵データとコンテクストを取り出し、メッセージ作成部305がコンテクスト広告を作成し、暗号処理部306が暗号処理し、メッセージ送信部307より送信する。
移動先アクセスルータ202では、移動元アクセスルータ201が送信したコンテクスト広告をメッセージ受信部301で受信し、復号処理部302で復号処理し、メッセージ解析部303で解析し、コンテクストと鍵データを端末情報保存部304に保存する。
移動端末101が移動すると、移動先アクセスルータ202では、移動後の移動端末101−bからのアクティブ要求をメッセージ受信部301で受信する。このアクティブ要求は通常、暗号化されていないため復号処理は行われず、メッセージ解析部303で解析処理し、端末情報保存部304には端末に関するデータが保存されているので、これを参照して認証処理部308にて認証データを確認し、正しいときには移動端末通信設定部309で通信条件の設定を行う。これによって移動端末101はネットワークと接続する。
さらに、移動先アクセスルータ202では、メッセージ作成部305においてコンテクスト広告応答を作成し、暗号処理部306で暗号化処理を行い、メッセージ送信部307より移動元アクセスルータ201へ送信する。
以上のように、移動端末101の移動に合わせてアクセスルータの間でコンテクストを移動させることで、移動端末101が通信相手と通信できるようになる。
Context Transfer Protocol (draft-ieft-seamoby-ctp-11.txt 2004年8月)
しかしながら、前記従来の構成では、移動元アクセスルータ201と移動先アクセスルータ202がお互いにメッセージを暗号処理、復号処理できなければならないため、あらかじめ暗号処理、復号処理のために必要な情報を交換しておかなければならない。IKE(Internet Key Exchange)のような技術を用いて、暗号処理、復号処理に必要な情報の交換をメッセージの送信が必要になってから行うことも可能ではあるが、この場合にはコンテクストの移動の前に暗号処理、復号処理のための情報交換を行うため、移動端末101は移動後に通信を再開するまで待たされるという課題を有していた。
本明細書では、アクセスルータ間で「暗号処理、復号処理に必要な情報を持ち合っている関係であること」を「信頼関係が確立している」と表現する。移動元と移動先のアクセスルータ間で信頼関係が必要であるのは、アクセスルータ間でやりとりするメッセージには他に盗み見られては困る情報が含まれるからである。例えば、コンテクスト応答やコンテクスト広告に含まれる鍵データを盗まれると、盗んだ鍵データを用いて、他の端末が移動端末101になりすますことが可能となってしまう。
本発明は、移動端末の接続先が、信頼関係のない移動元アクセスルータから移動先アクセスルータに移動したときに、信頼できない他人や他装置に盗み見られることがなく、かつ、移動端末の通信のとぎれる時間を短くするコンテクスト移動技術を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、第1の発明は、移動端末と無線を介して接続される移動元の第1通信装置と、移動端末が移動後に無線を介して接続される移動先の第2通信装置と、第1通信装置と第2通信装置との接続を中継する少なくとも1つの中継装置とを具備し、互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムであって、第1通信装置は、第2通信装置とは直接的に信頼関係を有さず、かつ、移動端末に関する端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置と第2通信装置の間に新しく信頼関係を構築することなく、既に信頼関係のある第1通信装置と中継装置、中継装置と第2通信装置の関係を利用して、メッセージを転送することによって、新しく信頼関係を構築するために必要とする手順、時間を省略することができ、第1通信装置から第2通信装置に端末情報を短時間で送ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、第1通信装置が端末情報を送信するときに、移動端末の移動先である第2通信装置が既に特定され、特定された第2通信装置が端末情報の送信先である無線通信システムであって、信頼関係のある中継装置を介してメッセージを転送することによって、新しく信頼関係を構築する手順、時間を省略し、第1通信装置から第2通信装置に端末情報を短時間で送ることができる。
第3の発明は、第1の発明において、第1通信装置が端末情報を送信するときに、特定されていない第2通信装置が端末情報の送信先である無線通信システムであって、移動端末の移動先が未決定で、移動先と想定される1つ又はそれ以上の第2通信装置に向けて端末情報を広告する際に、信頼関係のある中継装置を経由して広告することによって、新しく信頼関係を構築して送信するよりも短時間で送信することができる。
第4の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を用いて移動端末を認証し接続させる無線通信システムであって、移動端末が第2通信装置に移動する前にあらかじめ端末情報が第2通信装置に届いており、移動端末が移動して接続要求を第2通信装置に送信したとき、認証し接続を許可することができる。
第5の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置が広告した移動端末の端末情報が移動先の第2通信装置に届いていない場合に、第2通信装置からの要求メッセージが第1通信装置に届く前に、その経路上の中継装置が端末情報と要求メッセージの両方を受信した場合には、中継装置が第1通信装置の代わりに要求メッセージの応答として端末情報を第2通信装置に送信する。これによって要求メッセージが第1通信装置に届き、第1通信装置が端末情報を送信し、第2通信装置に届くよりも早く、第2通信装置は中継装置から端末情報を受信することができる。つまり移動端末は、早くネットワークに接続することができる。
第6の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信する無線通信システムであり、第1通信装置からの端末情報を受信し、また第2通信装置からの要求メッセージを受信した中継装置は、第2通信装置に端末情報を返すとともに、第1通信装置に応答メッセージを返す。これによって第1通信装置は、移動端末が移動を完了したことを知ることができる。
第7の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報を受信した場合に、端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、端末情報保持メッセージ及び移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、端末情報を保持している少なくとも1つの中継装置へ送信し、端末情報を保持し、かつ、要求メッセージを受信した少なくとも1つの中継装置は、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信する無線通信システムであって、第1通信装置が設定した端末情報の転送範囲の制限のために端末情報を転送しない中継装置が、端末情報を保持していることを他の通信装置に通知するために端末情報保持メッセージを送信することによって、移動端末が移動してきた第2通信装置は要求メッセージを送信する先として、端末情報保持メッセージを送信した中継装置を選択することができる。これによって第2通信装置は第1通信装置に要求メッセージを送信するより早く中継装置から端末情報を得ることができる。
第8の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報を受信した場合に、端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、端末情報保持メッセージ及び移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、端末情報を保持している少なくとも1つの中継装置へ送信し、端末情報を保持し、かつ、要求メッセージを受信した少なくとも1つの中継装置は、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置に送信する無線通信システムであって、端末情報を保持していることを端末情報保持メッセージを送信することによって広告した中継装置が、要求メッセージを受信し、端末情報を第2通信装置に通信するとともに、第1通信装置に応答メッセージを送信することによって、第1通信装置は移動端末が移動を完了したことを知ることができる。
第9の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末の接続後、移動端末の接続を通知する応答メッセージを、少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信し、端末情報には、第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、応答メッセージには、端末情報に記録されていたホップ数が含まれる無線通信システムであって、第1通信装置から送信された端末情報が第2通信装置に届くまでに要したホップ数を、端末情報に記録されたホップ数のカウント値より読み取り、その値を応答メッセージに乗せて第1通信装置に送信する。これによって第1通信装置は移動端末が移動した先の通信装置までのホップ数を知ることができる。この情報は次に端末情報を広告するときのホップ数の上限を選択する際に利用することができる。
第10の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、第1端末情報を少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第2通信装置は、少なくとも1つの中継装置から第1端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、第1端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に第2端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信し、第1通信装置が送信した第1端末情報には、第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、第2通信装置が送信する第2端末情報には、第1端末情報に記録された第2通信装置に届くまでに要したホップ数又はそれより大きい値が、第2端末情報のホップ数の上限として設定される無線通信システムであって、第2通信装置は移動先の通信装置として受信した第1通信装置からの端末情報に含まれたホップ数のカウント値を読み取り、第2通信装置が移動元の通信装置として端末情報を広告する際に、端末情報を転送する際のホップ数の上限値として利用する。これによって移動端末の移動状況に合わせたホップ数の上限を選択することが可能となる。
第11の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第1通信装置へ送信し、第1通信装置が送信した端末情報には、中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、第2通信装置が送信した要求メッセージには、中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、応答メッセージに第1ホップ数と第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む無線通信システムであって、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、端末情報から第1通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、要求メッセージから第2通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、この取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、応答メッセージを用いて第1通信装置に通知する。これによって第1通信装置は、移動端末が移動した先の通信装置までのホップ数を知ることができる。この情報は次に端末情報を広告するときのホップ数の上限を選択する際に利用することができる。
第12の発明は、第1の発明において、第1通信装置は、移動端末が移動する前に、第1端末情報を少なくとも1つの中継装置へ送信し、第2通信装置は、移動端末から接続要求を受信した場合に、第1端末情報を第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、少なくとも1つの中継装置へ送信し、少なくとも1つの中継装置は、第1端末情報及び要求メッセージの両方を受信した場合に、要求メッセージを用いて移動端末の認証を行うとともに、第2端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して第2通信装置へ送信し、第1通信装置が送信した第1端末情報には、中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、第2通信装置が送信した要求メッセージには、中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、第1端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、第2端末情報に第1ホップ数と第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む無線通信システムであって、端末情報と要求メッセージの両方を受信した中継装置は、端末情報から第1通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、要求メッセージから第2通信装置と自中継装置との間のホップ数を取得し、この取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、第2通信装置に送信する端末情報に加えて送信し、この端末情報を受信した第2通信装置は、取得した第1通信装置と第2通信装置との間のホップ数を、第2通信装置が送信する端末情報のホップ数の上限として使用する。これによって第2通信装置は、ホップ数の上限を次の移動先の通信装置に届くのに適した値に設定することができる。
第13の発明は、第1の発明において、第2通信装置は、第1ホップ数と第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む第2端末情報を受信した後、移動端末から接続要求を受信した場合に、第2端末情報を用いて移動端末を認証し接続させ、移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に第3端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信し、第2通信装置が送信する第3端末情報には、第1ホップ数と第2ホップ数の和の値又はそれより大きい値が、第3端末情報のホップ数の上限として設定される無線通信システムである。これによって移動端末の移動状況に合わせたホップ数の上限を選択することが可能となる。
また、端末情報には、移動端末のコンテクストを含んでよい。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージを転送するときに、パケットのカプセル化によって転送先を示すヘッダを付加してメッセージを転送する無線通信システムとすることによって、送信元が送信したメッセージをそのままの形で転送することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージを転送するときに、送信先アドレスを転送先アドレスに書き換え、送信先アドレスをメッセージ内に保持する無線通信システムとすることによって、メッセージをカプセル化することなく、転送することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、端末情報保持メッセージを転送するときに、送信元アドレスを転送元のアドレスに書き換え、送信元アドレスをメッセージ内に保持する無線通信システムとすることによって、メッセージの送信元に応答としてのメッセージを送信することが容易になる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージを、転送することが必要なことを示す転送フラグ情報をメッセージ内に持つ無線通信システムとすることによって、転送が必要なメッセージであるか否かを容易に判定することが可能となる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージに、メッセージの転送経路の中継装置のアドレスを少なくとも1つ含む無線通信システムとすることによって、メッセージの送信元がメッセージの転送経路の一部又は全部を指定することが可能となる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージに、転送経路の中継装置のアドレスをすべて含み、かつ、転送順序を含む無線通信システムとすることによって、メッセージの中継経路をメッセージの送信元が指定することができる。
また、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージ、端末情報保持メッセージに、中継装置の転送先及び転送予定先のアドレスを含む無線通信システムとすることによって、転送を行おうとする中継装置は、既にメッセージが転送されている、又は転送されることになっている中継装置を知ることができ、重複した中継装置にメッセージを送信することを避けることができる。
また、端末情報保持メッセージは、端末情報、要求メッセージ、応答メッセージと同じく、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む無線通信システムとすることによって、端末情報保持メッセージを送信するときにその端末情報保持メッセージが届く範囲を限定することができる。
本発明によれば、移動端末が接続する、移動元通信装置と移動先通信装置との間に信頼関係が確立されていない場合であっても、移動元通信装置と移動先通信装置とのそれぞれに対して信頼関係の確立された通信装置を介してコンテクストの移動を行うことによって、移動端末のハンドオーバをスムーズに行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における通信装置(アクセスルータ)の構成図である。図1において、図12と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1において、転送判定部401は、メッセージの転送が必要かどうかを判定する。中継通信装置情報保存部402は、メッセージの転送先を決定するための信頼関係のある通信装置の情報を保存する。メッセージ送信記録保存部403は、メッセージを転送するときに送信元と転送先を記録し、応答メッセージの送信先を決めるための情報を保存する。
図2は、コンテクストをメッセージの転送を用いて要求するときのメッセージの流れを示す図である。図10と同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。
移動端末101が移動してその接続先が移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202に移動し、移動端末101−bはアクティブ要求を移動先アクセスルータ202に送信する。移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201との間に信頼関係が存在しない場合、移動先アクセスルータ202は移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信することができない。
通常、2つのアクセスルータが隣接していて、そのアクセスルータ間を多数の移動端末が移動しているような場合には、そのアクセスルータ間にはあらかじめ信頼関係が確立されている可能性が高い。信頼関係とは例えば、IPsecのSA(Security Association)を確立しておき、アクセスルータ間でメッセージを盗み見られたりすることなくやり取りできるようにしておくことなどが想定される。
これに対して図2で説明する状況は、例えば、移動端末が、極めて速く移動したために、隣接するアクセスルータとの接続を飛び越して、いくつか先のアクセスルータにまで到達して接続してしまった場合や、通常なら移動端末は通らないと思われる経路を通って、想定しにくいアクセスルータに移動してしまったような場合などが想定される。
すべてのアクセスルータ間で信頼関係を確立しておくことは、リソースの効率的な運用を考えると現実的とはいえない。また、信頼関係も一度確立したら永久に同じ信頼関係を維持し続けることは、情報セキュリティの面から考えて望ましいとはいえない。定期的に信頼関係を見直すことや更新すること、不要な場合は削除することが運用として考えられる。
このため、移動端末が頻繁に移動しているアクセスルータ間では信頼関係が常に確立している一方で、離れたアクセスルータ間や、隣接していても移動端末の移動経路が存在しないようなアクセスルータ間には、信頼関係が確立されていないという状況が想定される。
このような、アクセスルータ間に信頼関係が存在しないときに、移動端末の移動経路によっては、新たに信頼関係を構築する必要性が生じる。しかし、新しく信頼関係を確立する手順には時間を要することが普通である。例えば、IPsecではIKE(Internet Key Exchange)が用いられるが、IPsecのSAを構築するのには時間がかかることが知られている。
本発明では、図2に示すように、移動先アクセスルータ202が直接移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信できない場合に、移動先アクセスルータ202は信頼関係のある中継アクセスルータ501にコンテクスト要求を転送する。
このとき移動先アクセスルータ202は、移動端末101−bからアクティブ要求を受信し、メッセージ解析部303で解析し、転送判定部401において、コンテクスト要求を直接移動元アクセスルータ201へ送信するのではなく、転送が必要と判定し、中継通信装置情報保存部402から転送可能なアクセスルータ(中継アクセスルータ)の情報を取得して転送先を決定し、メッセージ作成部305においてコンテクスト要求の転送メッセージを作成し、暗号処理部306において暗号化し、メッセージ送信部307より送信する。
コンテクスト要求の転送を受信した中継アクセスルータ501は、このコンテクスト要求の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージでないことを確認して、他の通信装置に転送する。図2では、中継アクセスルータ501が移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を転送しているように記載したが、移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201の間に中継用のアクセスルータが複数入っても構わない。
このとき中継アクセスルータ501は、コンテクスト要求の転送メッセージを復号処理し、メッセージ解析後、転送が必要と判定した場合には、転送メッセージを作成し、送信する。すなわち中継用アクセスルータ501は、図1の移動先アクセスルータ202と同様の構成を有し、その処理は移動先アクセスルータ202と同様である。
コンテクスト要求の転送を受信した移動元アクセスルータ201は、このコンテクスト要求の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージであるため、移動端末101の鍵データとコンテクストを、コンテクスト応答の転送メッセージに含めて送信する。
このとき移動元アクセスルータ201は、メッセージ受信部301がコンテクスト要求の転送メッセージを受信し、復号処理部302で復号処理し、メッセージ解析部303で、転送メッセージであることの解析、及びコンテクスト要求が自通信装置宛であることの解析を行い、端末情報保存部304に移動端末101の情報が存在することを確認し、認証処理部308において要求が正当であることを確認する。
コンテクスト応答を行うために、転送判定部401は、中継通信装置情報保存部402を参照して転送が必要なことを判定し、転送先としての中継用の通信装置(アクセスルータ)のアドレスを取得し、メッセージ作成部305においてコンテクスト応答の転送メッセージを作成し、暗号処理部306において暗号処理し、メッセージ送信部307より送信する。
コンテクスト応答の転送を受信した中継アクセスルータ501は、このコンテクスト応答の転送メッセージが自通信装置宛のメッセージでないことを確認して、他の通信装置に転送する。この転送メッセージの場合も、移動元アクセスルータ201と移動先アクセスルータ202の間に中継用のアクセスルータが複数入っても構わない。
このとき中継アクセスルータ501は、コンテクスト要求の転送メッセージのときと同様の処理を行い、コンテクスト応答の転送メッセージを送信する。
コンテクスト応答の転送を受信した移動先アクセスルータ202は、転送メッセージの解析、及びコンテクスト応答メッセージの解析を行い、受信したコンテクストを用いて移動端末101−bをネットワークに接続する。
このとき移動先アクセスルータ202は、メッセージ受信部301で受信し、復号処理部302で復号処理を行い、メッセージ解析部303で転送メッセージの解析とコンテクスト応答メッセージの解析を行う。そして、コンテクスト応答メッセージに含まれていた鍵データ及びコンテクストを端末情報保存部304に保存し、コンテクストの情報を移動端末通信設定部309に設定することで、移動端末101−bがネットワークに接続することが可能となる。
ここで、メッセージの転送方法として、送信したいメッセージ全体を転送メッセージのデータ領域に格納する場合について説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成し、そのメッセージをデータ領域とした新たな中継アクセスルータ501宛のメッセージを作成する。その中継アクセスルータ501宛のメッセージを暗号化処理し、送信する。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、この転送メッセージを復号処理し、転送メッセージのデータ領域からコンテクスト要求メッセージを取り出して解析することで、このコンテクスト要求メッセージが自通信装置宛ではないことが判明するため、そのままこのコンテクスト要求メッセージをデータ領域とする他のアクセスルータ宛の転送メッセージを作成し、暗号化処理し、送信する。
図2では、中継アクセスルータ501は、次に移動元アクセスルータ201に送信しているが、更に別の中継アクセスルータに転送メッセージを送信してもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理し、メッセージデータ領域からコンテクスト要求メッセージを取り出して解析することで、このコンテクスト要求メッセージが自通信装置宛であることが判明するため、認証処理などを行い、移動先アクセスルータ202宛のコンテクスト応答のメッセージを作成する。さらに、このコンテクスト応答メッセージをデータ領域とした中継アクセスルータ501宛の新しいメッセージを作成し、暗号化して、中継アクセスルータ501に送信する。
中継アクセスルータ501は、要求メッセージの場合と同様の転送処理を行うことで、このコンテクスト応答メッセージを転送する。
移動先アクセスルータ202は、この転送メッセージを受信し、復号処理し、メッセージデータ領域からコンテクスト応答メッセージを取り出すことで、このコンテクスト応答メッセージが自通信装置宛であることが判明し、コンテクスト応答メッセージとして処理することができる。
次に、転送メッセージとして、メッセージの宛先の通信装置のアドレスを、転送先の通信装置のアドレスに書き換え、メッセージの宛先の通信装置のアドレスをメッセージの中に含むメッセージを作成する場合について図2を用いて説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成する。直接送信できないため、コンテクスト要求メッセージ内のデータの一部に、コンテクスト要求先として移動元アクセスルータ201のアドレスを付与する。
コンテクスト要求メッセージはそのままでは移動元アクセスルータ201宛のため、宛先のアドレスを中継アクセスルータ501に変更する。中継アクセスルータは1つでなくてもよく、移動先アクセスルータ202は、信頼関係のある複数の中継アクセスルータ(通信装置)に向けて、コンテクスト要求の転送メッセージを送信してもよい。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、自通信装置宛のメッセージではあるが、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスとは異なるため、他の通信装置にメッセージを転送する。
新しい転送メッセージには、宛先に中継アクセスルータ501が信頼関係を持っている通信装置を設定する。
中継アクセスルータ501は、信頼関係のあるすべての通信装置に転送してもよい。ただし、転送メッセージを送信してきた通信装置を除いて送信する。
なお、信頼関係のある通信装置の中にコンテクスト要求先の通信装置が含まれている場合には、コンテクスト要求先の通信装置だけに送信し、他の通信装置には送信しなくてもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理することで、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスと等しいことが判明するため、コンテクスト要求を受信したときと同様の処理を行う。具体的には認証データの確認を行い、正しければコンテクスト応答メッセージを作成する。さらにこのコンテクスト応答メッセージを、要求元に対して転送メッセージとして送信する。
コンテクスト応答メッセージを要求元の移動先アクセスルータ202に到着させる処理の流れについて、図1の構成を用いて説明する。
メッセージ送信記録保存部403は、メッセージ作成部305が転送先へのメッセージを作成した記録として、要求メッセージを識別する情報と、送信元と宛先のアドレスを保存する。要求メッセージを転送したあと、応答の転送メッセージを受信したときに、応答メッセージから要求メッセージを識別する情報を取り出し、そのメッセージの転送記録から、要求の転送メッセージの送信元を取り出し、応答の転送メッセージの宛先とする。
メッセージ送信記録保存部403によって、コンテクスト要求メッセージが転送された経路の逆をたどってコンテクスト応答メッセージが転送される。
転送メッセージとして、メッセージ作成部305が、メッセージの宛先の通信装置のアドレスとメッセージの送信元の通信装置のアドレスを、メッセージの中に含むメッセージを作成し、また、このメッセージに対する応答に、メッセージに含まれていた送信元の通信装置のアドレスを含む応答のメッセージを作成し、転送判定部401は、メッセージの中に含まれたメッセージの宛先の通信装置のアドレスからメッセージの転送を判定し、またこのメッセージの応答のメッセージの中に含まれた送信元の通信装置のアドレスから転送を判定する場合について図2を用いて説明する。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201を宛先としたコンテクスト要求メッセージを作成する。直接送信できないため、コンテクスト要求メッセージ内のデータの一部に、コンテクスト要求先として移動元アクセスルータ201のアドレスと、コンテクスト要求元として自通信装置のアドレスを付与する。
先に説明した例との違いは、自通信装置のアドレスを、コンテクスト要求の転送メッセージに加えているところである。
移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求メッセージの宛先を中継アクセスルータ501に変更し、転送メッセージを送信する。転送メッセージを送信する中継アクセスルータは1つでなくてもよい。
この転送メッセージを受信した中継アクセスルータ501は、自通信装置宛のメッセージではあるが、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスとは異なるため、他の通信装置にメッセージを転送する。
新しい転送メッセージには、宛先に中継アクセスルータ501が信頼関係を持っている通信装置を設定する。
中継アクセスルータ501は、信頼関係のあるすべての通信装置に転送してもよい。ただし、転送メッセージを送信してきた通信装置を除いて送信することが望ましい。
信頼関係のある通信装置の中にコンテクスト要求先の通信装置が含まれている場合には、コンテクスト要求先の通信装置だけに送信し、他の通信装置には送信しなくてもよい。
移動元アクセスルータ201がこの転送メッセージを受信し、復号処理することで、メッセージ内のコンテクスト要求先のアドレスが自通信装置のアドレスと等しいことが判明するため、コンテクスト要求を受信したときの処理を行う。具体的には認証データの確認を行い、正しければコンテクスト応答メッセージを作成する。
さらにこのコンテクスト応答メッセージに、要求元のアドレスを付与する。要求元のアドレスはコンテクスト要求の転送メッセージに付与されていたアドレスを用いる。転送メッセージの送信先は、コンテクスト要求の転送メッセージの送信元が望ましい。
信頼関係のあるアクセスルータ(通信装置)すべてにコンテクスト応答の転送メッセージを送ってもよい。
中継アクセスルータ501は、コンテクスト応答の転送メッセージを受信したとき、転送メッセージ内に含まれるコンテクストの要求元のアドレスを取り出して、転送することを判定する。
コンテクスト要求元のアドレス(移動先アクセスルータ202のアドレス)が応答メッセージ内に含まれるため、中継アクセスルータ501は、メッセージ送信記録保存部403がなくても、要求元にコンテクスト応答が届くように転送することができる。
またコンテクスト応答の転送メッセージは、コンテクスト要求の転送メッセージの逆の経路をたどってコンテクスト要求元の移動先アクセルルータ202に到達しなくても、別の経路で到達することができる。
なお、このようにコンテクスト要求元のアドレスをコンテクスト応答メッセージ内に含む場合であっても、メッセージ送信記録保存部403を通信装置内に持っていても構わない。
移動先アクセスルータ202は、コンテクスト応答の転送メッセージを受信すると、復号処理し、メッセージ解析部303で解析し、端末情報保存部304に情報を保存し、移動端末通信設定部309にコンテクストの情報を設定し、移動端末101をネットワークに接続させる。
次に転送メッセージとして、メッセージの転送を要することを示す情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
例えば、転送フラグといった情報をメッセージに加えることによって、メッセージ解析部303は、その転送フラグだけを最初にチェックすることによって、転送メッセージとして解析するかどうかを判定できる。
これによってメッセージ解析処理の高速化が図れる。
次に転送メッセージとして、メッセージの転送するホップ数の上限を示す情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
例えば、IP(Internet Protocol)では、TTL又はHop Limitといった情報がホップ数の上限を表している。ルータがパケットを中継する際にパケットに含まれるこの情報を減算し、ある値以下の場合には転送をしないという方法で、いつまでもパケットが網の中で転送され続ける状況が発生することを回避している。
本発明の転送メッセージに付与するホップ数の上限は、通信装置の信頼関係をいくつまたぐかを決める情報である。移動先アクセスルータ202は中継アクセスルータ501とは信頼関係があるが、移動元アクセスルータ201とは信頼関係がない。中継アクセスルータ501は移動元アクセスルータ201とも信頼関係がある。
この場合、ホップ数の上限を0にした転送メッセージは中継アクセスルータ501までしか届かない。ホップ数の上限を1にした転送メッセージは、中継アクセスルータ501がメッセージ作成部305において転送メッセージを作成するときに、ホップ数を減算して転送し、移動元アクセスルータ201まで届く。
例えば、転送メッセージがIPによって運ばれる場合、この転送メッセージに付与するホップ数の上限は、IPパケットの転送数の上限とは一致しない。転送メッセージが移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ501に届く間に、IPパケットが複数のルータを経由して、IPパケットの転送数は複数回になる場合もある。
通信装置、例えば、移動先アクセスルータや中継アクセスルータは、転送メッセージを送信する際に、信頼関係のある複数の通信装置に対して、メッセージを送信してもよい。
このため転送メッセージのホップ数の上限が大きい場合には、かなり多くの数の通信装置にメッセージが転送される可能性がある。
次に転送メッセージとして、転送先の通信装置のアドレスを転送順序が分かるように、すべてメッセージの中に含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
これは、転送メッセージの送信元の通信装置、又は中継する通信装置が、メッセージの送信先までの転送経路を知っている場合に、メッセージの中に中継する通信装置のアドレスをあらかじめ付与しておくものである。
この転送メッセージを受信した中継通信装置は、自通信装置の次に転送する通信装置のアドレスをメッセージ内から取り出して、その通信装置に向けて転送メッセージを作成し、送信する。
次に転送方法として、中継通信装置情報保存部402が、メッセージを転送する場合にメッセージの転送可能な通信装置すべての情報を用意し、メッセージ作成部305が、用意されたすべての通信装置に送信するためのメッセージを作成するときの通信装置について説明する。
これは通信装置が、信頼関係のある通信装置がどれであるかという情報を、中継通信装置情報保存部402に保存しておき、自通信装置宛ではないメッセージを転送するときに、中継通信装置情報保存部402から通信装置の情報を取り出し、そのすべての中継通信装置にメッセージを転送するという方法である。
次に転送先の決定方法として、中継通信装置情報保存部402が、メッセージの宛先の通信装置とメッセージの送信元の通信装置との間で、お互いがメッセージを転送するときに中継用の通信装置として使用している通信装置の一覧情報を交換し、その情報を保存し、転送先の通信装置を決定するための情報とする通信装置について説明する。
これは移動先アクセスルータ202が、移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信しようとしたときに、信頼関係が存在しないため、直接にはコンテクスト要求メッセージを送信することができない状況や、新しく信頼関係を構築するには時間がかかる状況などのときに、移動元アクセスルータ201に、移動元アクセスルータ201が信頼関係を確立している中継アクセスルータ(通信装置)のアドレスを問い合わせる方法である。
移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201からの信頼関係のある通信装置の情報を受け取ると、自通信装置が信頼関係を持っている通信装置と共通している通信装置を探し、存在すればその通信装置に転送メッセージを送信する。
また、移動先アクセスルータ202は、移動元アクセスルータ201に自通信装置が信頼関係を持っている通信装置の一覧情報を送信し、移動元アクセスルータ201がその中から信頼関係を持っている通信装置を選択し、返信するという方法でもよい。
また、直接信頼関係のある通信装置だけではなく、間接的に信頼関係のある通信装置をも含めてもよい。例えば、ホップ数が2までの直接及び間接的に信頼関係のある通信装置の一覧情報を交換し、その中から共通の信頼関係のある通信装置を探し、その通信装置をメッセージの転送経路としてもよい。
ここでは移動先アクセスルータ202と移動元アクセスルータ201との間で信頼関係のある通信装置の一覧を交換するメッセージは、直接通信することを想定している。
次に転送先の決定方法として、中継通信装置情報保存部402が、隣接する通信装置同士でお互いがメッセージを転送するときに中継用の通信装置として使用している通信装置の一覧情報を定期的又は状態が変化したときに交換しておき、その情報を保存し、メッセージの転送が必要となったときに転送先の通信装置を決定するための情報とする通信装置について説明する。
これは通信装置が、自通信装置が直接及び間接的に信頼関係を持っている通信装置の一覧を直接的に信頼関係のある通信装置に定期的、又は状態が変化したときに送信しておくというものである。
間接的な信頼関係のある通信装置の情報の中には、転送メッセージが到達するのに必要なホップ数を含めてもよい。
この情報は信頼関係のある通信装置間で交換されるため、暗号化して情報を交換できる。
また、間接的な信頼関係のある通信装置の情報も交換するため、例えば、図2では、移動先アクセスルータ202は、中継アクセスルータ501の先に移動元アクセスルータ201があることを、転送メッセージを送信する前に知っておくことができ、転送メッセージ送信先として、中継アクセスルータ501を選択することができる。
次に図3を用いて、メッセージ作成部305が、転送可能なコンテクストを広告するためのメッセージを作成し、転送判定部401が、コンテクスト広告のメッセージを転送すると判定する通信装置について説明する。
図3は、コンテクストの広告をメッセージの転送を用いて行うときのメッセージの流れを示す図である。図2、図12と同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。
移動元アクセスルータ201は、移動端末101のコンテクスト及び鍵データを信頼関係のある中継アクセスルータ501にコンテクスト広告メッセージを用いて送信する。中継アクセスルータ501は、そのコンテクスト広告を信頼関係のある移動先アクセスルータ202に転送する。
中継アクセスルータ501及び移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告メッセージを受信し、コンテクストの情報を端末情報保存部304に保存する。
移動端末101−bが移動先アクセスルータ202の所に移動してきて、アクティブ要求を送信すると、移動先アクセスルータ202は既に移動端末101のコンテクストと鍵データを、コンテクスト広告の転送により取得しているため、移動端末101の認証を行い、移動端末101−bをネットワークに接続させる。
さらに移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告応答のメッセージを送信する。コンテクスト広告応答が移動元アクセスルータ201に到達する方法は、コンテクスト応答の転送と同様である。
従来の図11のときは移動端末101−aより、移動先アクセスルータ202のアドレスが通知され、それを基に広告メッセージを送信した。図3では、コンテクスト広告の送信先を特に特定することなく送信してよい。
また、移動元アクセスルータ201は、信頼関係のある通信装置すべてに対してコンテクスト広告を送信してもよい。
または、移動元アクセスルータ201が、移動端末101−aから移動先アクセスルータ202のアドレスを、CTARなどを用いて通知されている場合には、移動元アクセスルータ201は転送ホップ数を指定したコンテクスト広告メッセージを、移動端末101−aから通知されたアクセスルータに送信してもよい。この場合には、移動端末101−aが通知したアクセスルータより遠く離れたアクセスルータの所まで移動した場合であっても、既にコンテクストが転送されている可能性が高くなり、ハンドオーバによる瞬断間隔を小さくすることが可能となる。
次にコンテクスト広告の転送メッセージとして、メッセージ作成部305が、メッセージの転送する回数の上限を示す情報を含んだメッセージを作成する通信装置について説明する。
コンテクスト広告のメッセージにホップ数の上限を含め、中継通信装置が転送を行うごとにその数を減算していく。
または、コンテクスト広告のメッセージにホップ数の上限と、ホップした数を含め、中継通信装置が転送を行う際に、上限と実際にホップしている数を比較し、転送するかどうか判定する。転送するときは、ホップした数を増加させた転送メッセージを作成する。
次にメッセージ作成部305が、メッセージを複数の転送先に転送するときに、転送先の通信装置に合わせて、メッセージの転送する回数の上限を決定し、その情報を含んだメッセージを作成する通信装置について説明する。
図4は、移動元アクセスルータ601がコンテクスト広告を送信する際に、ホップ数の上限を送信先によって変えた場合を説明している。
移動元アクセスルータ601は、移動端末が前にどのアクセスルータの所にいたかを知っている。それはコンテクスト移動を行っているからである。
例えば、移動元アクセスルータ601は、移動端末が中継アクセスルータ1(602)から、次に中継アクセスルータ4(603)の所に移動すると予想することができるとする。
このようなとき、中継アクセスルータ4(603)に対してはホップ数の上限に1を設定したコンテクスト広告を送信し、他の中継アクセスルータ2(604)、中継アクセスルータ7(605)、中継アクセスルータ1(602)にはホップ数の上限に0を設定したコンテクスト広告を送信した例を示している。
コンテクスト広告を受信した中継アクセスルータ2、7、1(604、605、602)は、ホップ数の上限が0であるので転送しない。中継アクセスルータ4(603)は、ホップ数の上限を1減算して転送メッセージを作成し、中継アクセスルータ3、5、6(606、607、608)に送信する。中継アクセスルータ3、5、6(606、607、608)はホップ数の上限が0であるので転送しない。
このようにホップ数の上限を同じにしないことで、コンテクストの届く範囲を調整することができる。
次に、メッセージ作成部305が、メッセージを転送する回数の上限を決定する際に、移動端末101から通知された前回のホップ数を利用して、転送メッセージを作成する通信装置について説明する。
移動端末101−bは移動先において移動先アクセスルータ202にアクティブ要求を送信する。これに対する応答メッセージに、移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数の情報を移動先アクセスルータ202が加え、移動端末101−bに送信する。
さらに移動端末101が移動したとき、移動端末101−aは、先ほど移動先アクセスルータ(ここでは移動元アクセスルータ201となっている)から応答として受信したホップ数を格納し、次に移動した移動先のアクセスルータ202に、この前回のホップ数を加えたアクティブ要求メッセージを送信する。
この移動端末101の前回のホップ数を受け取った移動先アクセスルータ202は、コンテクスト広告又はコンテクスト要求を送信する際のホップ数の決定に、この前回のホップ数を利用する。
例えば、移動先アクセスルータ202に既にコンテクスト広告が届いている場合には、このコンテクスト広告が移動元アクセスルータ201から何ホップ(どのくらいのホップ数)で到達したか、コンテクスト広告メッセージから移動先アクセスルータ202から知ることができるが、更に移動端末101から取得した前回のホップ数を知ることによって、1つ前及び2つ前のホップ数を参考にして、新しいコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決定することができる。
なお、移動端末101が過去のホップ数を複数蓄積し、その履歴情報をアクセスルータに通知する場合には、その履歴情報を基にアクセスルータはコンテクスト広告メッセージのホップ数を決定することができる。
また、移動端末101が自端末の速度情報などを合わせて、次のコンテクスト広告メッセージのホップ数の望ましい値を予測し、その値をアクセスルータに通知してもよい。
次にメッセージ作成部305が、メッセージを転送した通信装置の一覧情報を含むメッセージを作成する通信装置について説明する。
コンテクスト広告をホップ数の上限を1以上に設定して、複数の通信装置に送信したとき、同じコンテクスト広告を受信する通信装置が存在する可能性が生じる。特に、ホップ数の上限が大きいほどコンテクスト広告が重複して届く場合が多くなる。
そこで、コンテクスト広告のメッセージ内に広告を送信した通信装置のアドレスを列挙した情報を持たせる。
例えば、図4を例にすると、移動元アクセスルータ601は、送信するコンテクスト広告の中に移動元アクセスルータがコンテクスト広告を送信する中継アクセスルータ1、2、4、7(602、604、603、605)のアドレスを含む。
中継アクセスルータ4(603)は、更に自通信装置が転送する中継通信装置のアドレスもコンテクスト広告に加える。つまり中継アクセスルータ1、2、4、7、3、5、6(602、604、603、605、606、607、608)のアドレスが一覧情報としてコンテクスト広告メッセージに含まれる。
このコンテクスト広告を受信した通信装置は、転送先が重複してないか確認してから広告メッセージを送信することができるため、無駄な広告メッセージを送信せずに済む。
次に端末情報保存部304が、コンテクストを広告するためのメッセージを受信したとき、コンテクストの情報とそのメッセージが転送されたホップ数とを保存し、メッセージ作成部305が、広告されたコンテクストの移動端末が移動してきたことを通知する広告メッセージに対する応答メッセージを作成するときに、広告メッセージが転送されたホップ数を含んだメッセージを作成する通信装置について図3を用いて説明する。
これはコンテクストの広告メッセージにホップ数の上限の数のほかに、ホップ数をカウントする要素を追加し、ホップするたびに加算し、転送する通信装置は自通信装置が何番目にホップを行った通信装置であるかを把握することができるようにするものである。
さらにコンテクスト広告を受信した移動先アクセスルータ202は、移動端末101−bが移動してきたときに、移動元アクセスルータ201にコンテクスト広告応答を送信するが、そのコンテクスト広告応答メッセージに、広告メッセージのホップ数を情報として付加して送信するようにするものである。
つまりコンテクスト広告メッセージを送信した移動元アクセスルータ201は、移動端末101が何ホップ先の移動先アクセスルータ202に移動したかを、コンテクスト広告応答メッセージを受信したときに知ることができる。
このコンテクスト広告応答メッセージによって、一度コンテクスト広告メッセージを送信した移動元アクセスルータ201は、また同じ又は別の移動端末のコンテクスト広告メッセージを広告することになったとき、今回の結果を利用して、その広告メッセージのホップ数の上限を好適化することができる。
コンテクスト広告のホップ数の上限を大きくとれば、移動端末の移動先アクセスルータまでコンテクストをあらかじめ送っておける可能性が大きくなるが、それと同時に必要としない多くの通信装置にもコンテクストを送信してしまうことになる。このためコンテクスト広告のホップ数の上限は、好適化することが望ましい。
なお、ホップ数を知る方法としては、ここではホップ数を加算していく値をコンテクスト広告メッセージに加える方法について説明したが、ホップ数の上限から減算した数と、ホップ数の上限に設定した値をメッセージに加える方法でもよい。また、広告メッセージの送信元である移動元アクセスルータ201がホップ数の上限に設定した値を記憶しておき、コンテクスト広告応答メッセージを送信する移動先アクセスルータ202が、自通信装置が受信したときの広告メッセージのホップ数の上限を、コンテクスト広告応答メッセージに加え、移動元アクセスルータ201が記憶していたホップ数の上限(最初に設定した値)と応答メッセージに入れられている減算後のホップ数の値との差から、実際にホップした数を計算する方法でもよい。
次に、コンテクストを広告するためのメッセージを受信したとき、端末情報保存部304がコンテクストの情報とそのメッセージが転送されたホップ数とを保存し、メッセージ作成部305が、広告されたコンテクストの移動端末が移動してきて、コンテクストを広告する広告メッセージを作成する際に、受信していた広告メッセージに含まれていた転送されたホップ数を、新しく作成する広告メッセージのホップ数の上限とするように動作する通信装置について、図5を用いて説明する。
移動元アクセスルータ201は、コンテクスト広告メッセージを送信する。そのコンテクスト広告メッセージには、ホップ数の上限を示す情報と中継アクセスルータが転送するごとに加算するホップした数の情報が含まれる。
これにより、コンテクスト広告を転送した通信装置は自通信装置が何番目にホップした中継通信装置であるかを、コンテクスト広告メッセージに含まれているホップした数の情報によって知ることができる。
あらかじめコンテクスト広告メッセージによってコンテクストを受信していた通信装置の所に移動端末101が移動してきたとき、中継通信装置は移動先アクセスルータ701として振舞う。この移動先アクセスルータ701は、移動端末101が移動してきたことによって次は自通信装置が移動元アクセスルータとして振舞う。
このとき移動元アクセスルータとして動作するアクセスルータ701は、最初の移動元である移動元アクセスルータ201から受信したコンテクスト広告メッセージのホップ数を参考にして、自通信装置が送信するコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決定する。
例えば、移動元アクセスルータ201からアクセスルータ701までホップ数が2だった場合には、ホップ数の上限を2としてコンテクスト広告メッセージを中継アクセスルータ702に送信する。
なお、ホップ数の上限を、受信したコンテクスト広告メッセージのホップしてきた数に1を加算した数を設定してもよい。または任意の数を加算してもよい。
また、先に説明したホップ数の上限の決定に、コンテクスト広告の応答メッセージに含まれるホップした数も利用して、両方の情報から好適なホップ数の上限を決定する方法でもよい。
次に、コンテクストの要求メッセージを受信したときに、要求メッセージの宛先が自通信装置でなく、本来ならメッセージを中継する状況でありながら、要求されているコンテクストを端末情報保存部304に持っているときに、要求メッセージを転送するのではなく、コンテクストの応答メッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図6を用いて説明する。
図6において中継アクセスルータ801は、代理応答を行う代理応答アクセスルータでもある。
中継アクセスルータ801は、移動元アクセスルータ201からコンテクスト広告を受信し、コンテクスト情報を保存する。
コンテクスト広告メッセージを転送する中継通信装置は、コンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を超えないように転送するため、移動先の通信装置までコンテクストを広告できない場合がある。ここでは移動先アクセスルータ202まではコンテクスト広告が届いていない場合について説明する。
移動端末101−bが移動先アクセスルータ202まで移動してきたとき、移動先アクセスルータ202は移動端末101のコンテクストを持っていないため、移動元アクセスルータ201にコンテクスト要求を送信する。
このコンテクスト要求が、ちょうど転送されて中継アクセスルータ801まで届いたときに、中継アクセスルータ801は、自通信装置が保存している端末情報に移動端末101の情報があるか確認し、先ほどコンテクスト広告を受信し、移動端末101のコンテクストを保持しているため、このコンテクスト要求に対して、移動元アクセスルータ201に代わって代理で応答を返す。
つまり中継アクセスルータ801は、代理応答アクセスルータとして、移動元アクセスルータ201に代わって、コンテクスト要求メッセージに応えるコンテクスト応答メッセージを作成し、移動先アクセスルータ202に向けて送信する。なお、ここで移動先アクセスルータ202に向けて送信すると記載したが、このコンテクスト応答メッセージは、転送メッセージとして直接又は間接的に移動先アクセスルータ202に向けて送信されることを含んでいる。
これによって、移動元アクセスルータ201までコンテクスト要求が転送され、コンテクスト応答が返される時間を短縮して、コンテクストを移動先アクセスルータ202に届けることが可能となる。
次に、メッセージ作成部305が、コンテクストの要求メッセージを作成し、送信する前に、コンテクストの要求先の通信装置に、要求するコンテクストを持っている通信装置の一覧情報を要求し、その一覧情報を中継通信装置情報保存部402に保存し、コンテクストの要求メッセージの転送先を決める際に、コンテクストを持っている通信装置が中継点となるように転送メッセージを作成するように動作する通信装置について、図7を用いて説明する。
これは移動先アクセスルータ202が、コンテクスト要求メッセージを送信する際に、移動元アクセスルータ201のアドレスは移動端末101のアクティブ要求より知ることができ、その移動元アクセスルータと信頼関係がないため直接にはコンテクスト要求を送信できないとき、移動先アクセスルータ202は、間接的に信頼関係のある通信装置を介してメッセージを転送してコンテクストを取得することを実行する。
このとき移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求メッセージを転送する中継アクセスルータがあらかじめコンテクストの広告を受信していることを期待して、どの中継アクセスルータがコンテクストを持っているかを知るために、直接に移動元アクセスルータ201にコンテクストの転送先を問い合わせる。
この問い合わせに対して、移動元アクセスルータ201が応答を返した場合に、移動先アクセスルータ202が、コンテクストを持っている中継アクセスルータ801を経由するように、コンテクスト要求の転送メッセージを送信し、中継アクセスルータ801がこのコンテクスト要求に対して、代理応答をすることを期待する。
これによってコンテクスト要求の転送をそのまま行うよりも、代理応答を行う中継アクセスルータを効率的に利用し、コンテクストを取得することが可能となる。
次に、メッセージ作成部305が、コンテクストを広告するのではなく、コンテクストを持っているということを広告するためのメッセージを作成するように動作する通信装置について、図7を用いて説明する。
これはコンテクスト広告が充分に先の中継通信装置まで届いていないときに、移動先アクセスルータ202が移動端末101のコンテクストを要求する先を決定するための参考となることを目的としている。
中継アクセスルータ801が、コンテクスト広告を受信し、そのコンテクスト広告の転送が自通信端末までだったときに、更に先の中継通信装置に向けて、自通信装置がコンテクストを持っているというメッセージを広告する。
このコンテクストを持っていることを通知するメッセージは、移動端末101の元のアドレスを含んでいればよい。このメッセージを受信した中継装置は、その情報を端末情報保存部304に保存しておくことで、移動端末101が移動してきてアクティブ要求を送信してきたときに、コンテクスト要求を転送する先を決めることができる。
なお、移動端末101の元のアドレスのほかに、コンテクスト要求メッセージを送信するときの手がかりとなる情報を含んでいてもよい。例えば、移動元アクセスルータ201のアドレスを含んでいてもよい。
このコンテクストを持っていることを通知するメッセージを用いることで、コンテクストを広告するより小さなメッセージを用いて、広い範囲の通信装置にコンテクストの配布状況を知らせることができる。
なお、ここでは中継通信装置がコンテクストを持っていることを通知するメッセージを送信した例で説明したが、移動元アクセスルータが送信してもよい。
次に、コンテクストの要求元の通信装置とコンテクストの要求先の通信装置のメッセージ転送の経路上にあり、コンテクストの要求元の通信装置から自通信装置のホップ数とコンテクスト要求先の通信装置から自通信装置のホップ数を保持しているときに、コンテクスト要求先の通信装置に向けて、コンテクスト要求先からコンテクスト要求元までのホップ数を通知するメッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図8を用いて説明する。
これは移動元アクセスルータ201がコンテクスト広告を送信するが、そのコンテクスト広告メッセージに転送回数を記録する情報を入れる。そして、このコンテクスト広告メッセージの転送回数を記録する情報を基に、中継通信装置が、それぞれ自通信装置がメッセージの何回目の転送を行ったかを記憶しておく。
さらに移動先アクセスルータ202はコンテクスト要求を送信するが、そのコンテクスト要求メッセージにも転送回数を記録する情報を入れる。そして、同様に中継通信装置はこの転送回数も記憶しておく。
図8で説明すると移動元アクセスルータ201はコンテクスト広告を送信し、中継アクセスルータ801はホップ数が0であることを記憶する。そして、移動端末101が移動先アクセスルータ202の所に移動し、移動先アクセスルータ202がコンテクスト要求を転送し、それを中継アクセスルータ801が受信する。コンテクスト要求メッセージも転送回数は0であることを記憶する。
中継アクセスルータ801は、移動元アクセスルータ201からのコンテクスト広告への応答として、移動元アクセスルータ201に向けてコンテクスト広告応答を送信する。このコンテクスト広告応答の中に、移動先アクセスルータ202から移動元アクセスルータ201までのホップ数を入れる。図8の場合にはホップ数は1である。
このホップ数の情報をコンテクスト広告応答に加えることによって、移動先アクセスルータ201は再び同じような状況になったときに、コンテクスト広告を広告する際に、広告メッセージのホップ数の上限を好適化することが可能となる。
これによってコンテクストの広告を最適化し、ネットワークリソースの効率的な利用が可能となる。
次に、コンテクストの要求元の通信装置とコンテクストの要求先の通信装置のメッセージ転送の経路上にあり、コンテクストの要求元の通信装置から自通信装置までのホップ数とコンテクスト要求先の通信装置から自通信装置までのホップ数を保持しているときに、コンテクスト要求元の通信装置に、コンテクスト要求先からコンテクスト要求元までのホップ数を通知するメッセージを作成するメッセージ作成部305を有する通信装置について、図6と図5を用いて説明する。
図5に示す例では、移動先アクセスルータ701が中継アクセスルータ702に送信するコンテクスト広告メッセージのホップ数の上限を決めるための情報として、コンテクスト広告メッセージの中に移動元アクセスルータ201からのホップ数を入れていた。
しかし、コンテクスト広告が移動先アクセスルータ701まで届いていない場合には、このコンテクスト広告のメッセージ内に含まれていたホップ数を用いることができない。
このように、コンテクスト広告が届いていないときに、移動端末101が移動してきたときは、図6に示すように移動先アクセスルータ202は、コンテクスト要求の転送を送信する。
このコンテクスト要求のメッセージにメッセージのホップ数を情報として入れる。これによって中継アクセスルータ801は、移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ801までのホップ数を知る。
また、中継アクセスルータ801は移動元アクセスルータ201からのコンテクスト広告を受信し、さらにこのコンテクスト広告のメッセージ内にホップ数が含まれていて、移動元アクセスルータ201から中継アクセスルータ801までのホップ数を知る。
これら2つのホップ数の情報から、中継アクセスルータ801は移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数を知る。このホップ数の情報をコンテクスト応答のメッセージを用いて移動先アクセスルータ202に通知する。
このコンテクスト応答のメッセージに含まれたホップ数の情報を用いて、移動先アクセスルータ202は、新しく自通信装置が送信するコンテクスト広告に入れるホップ数の上限としての情報を決定する。
このように通信装置はコンテクストの広告を行う際に、コンテクストの広告メッセージの転送回数であるホップ数を好適化することができる。
図6の場合には、移動元アクセスルータ201から中継アクセスルータ801に達するコンテクスト広告のホップ数は0で、移動先アクセスルータ202から中継アクセスルータ801に達するコンテクスト要求のホップ数は0である。そのため中継アクセスルータ801は、コンテクスト応答にホップ数として1を設定して移動先アクセスルータ202に送信する。移動元アクセスルータ201はこの移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数が1という情報を利用して、自通信装置が送信するコンテクスト広告のホップ数の上限を決定する。
なお、移動元アクセスルータ201から移動先アクセスルータ202までのホップ数を移動先アクセスルータ202にコンテクスト応答を用いて通知する方法として、コンテクスト広告が移動元アクセスルータ201から届いたときのホップ数を記憶しておき、そのホップ数を継続してコンテクスト応答に設定する方法でもよい。この場合には、コンテクスト応答のメッセージが転送されたホップ数は移動元アクセスルータ201から継続して使用され、移動先アクセスルータ202に達したとき、ちょうど移動元アクセスルータ201からのホップ数を示す。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gat
e Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてありえる。
本発明にかかる無線通信システム、通信装置、及び中継装置は、信頼関係が存在しない通信装置間(アクセスルータ間)において、従来技術より高速に、移動端末がネットワークに接続するために必要なコンテクストを移動させるためのメッセージの転送手段を有し、移動端末を含む携帯電話網システムなどの用途として有用である。
本発明の実施の形態における通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態におけるコンテクストを転送メッセージによって移動させる場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態におけるコンテクストを転送メッセージによって広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の広告メッセージのホップ数の上限を転送先によって変えた場合を示すメッセージフロー図 本発明の実施の形態の移動先の通信装置が移動元の通信装置として広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の中継通信装置が要求に代理で応答する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の中継通信装置がコンテクスト広告を受信し、コンテクストを持つことを広告する場合のメッセージフロー図 本発明の実施の形態の移動元通信装置から移動先通信装置までのホップ数を中継通信装置が移動元通信装置へのコンテクスト広告応答を用いて通知する場合のメッセージフロー図 移動端末がネットワークに接続している様子を示した概念図 従来のコンテクストを移動させる場合のメッセージフロー図 従来のコンテクストを広告する場合のメッセージフロー図 従来の通信装置の構成を示すブロック図

Claims (49)

  1. 移動端末と無線を介して接続される第1通信装置と、
    前記移動端末が移動後に無線を介して接続される第2通信装置と、
    前記第1通信装置と前記第2通信装置との接続を中継する少なくとも1つの中継装置と、
    を具備し、互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムであって、
    前記第1通信装置は、前記第2通信装置とは直接的に信頼関係を有さず、かつ、前記移動端末に関する端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信する、
    無線通信システム。
  2. 前記第1通信装置が前記端末情報を送信するときに、
    前記移動端末の移動先である前記第2通信装置が既に特定され、特定された前記第2通信装置が前記端末情報の送信先である、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1通信装置が前記端末情報を送信するときに、
    特定されていない前記第2通信装置が前記端末情報の送信先である、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記第2通信装置は、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信し、
    前記第1通信装置は、前記少なくとも1つの中継装置から前記要求メッセージを受信した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行い、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信する、
    請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記少なくとも1つの中継装置から前記端末情報を受信した後、
    前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を用いて前記移動端末を認証し接続させる、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記第2通信装置は、前記移動端末の接続後、前記移動端末の接続を通知する応答メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信する、
    請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報及び前記要求メッセージの両方を受信した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、前記端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信する、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  8. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報及び前記要求メッセージの両方を受信した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、前記移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信する、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報を受信した場合に、前記端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記端末情報保持メッセージ及び前記移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記端末情報を保持している前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記端末情報を保持し、かつ、前記要求メッセージを受信した前記少なくとも1つの中継装置は、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、前記端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信する、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  10. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報を受信した場合に、前記端末情報の保持を通知する端末情報保持メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記端末情報保持メッセージ及び前記移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記端末情報を保持している前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記端末情報を保持し、かつ、前記要求メッセージを受信した前記少なくとも1つの中継装置は、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、前記移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置に送信する、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  11. 前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報保持メッセージを送信するときに、
    特定されていない前記第2通信装置に前記情報保持メッセージを送信する、
    請求項9に記載の無線通信システム。
  12. 前記第2通信装置は、前記少なくとも1つの中継装置から前記端末情報を受信した後、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を用いて前記移動端末を認証し接続させ、前記移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に前記端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信する、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  13. 前記端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  14. 前記第1通信装置は、前記端末情報が送信される中継装置毎にそれぞれ前記上限値を割り当てる、
    請求項13に記載の無線通信システム。
  15. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記少なくとも1つの中継装置から前記端末情報を受信した後、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を用いて前記移動端末を認証し接続させ、前記移動端末の接続後、前記移動端末の接続を通知する応答メッセージを、
    前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信し、
    前記端末情報には、前記第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、
    前記応答メッセージには、前記端末情報に記録されていたホップ数が含まれる、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  16. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、第1端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記少なくとも1つの中継装置から前記第1端末情報を受信した後、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記第1端末情報を用いて前記移動端末を認証し接続させ、前記移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に第2端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信し、
    前記第1通信装置が送信した前記第1端末情報には、前記第2通信装置に届くまでに要したホップ数が記録され、
    前記第2通信装置が送信する前記第2端末情報には、前記第1端末情報に記録された前記第2通信装置に届くまでに要したホップ数又はそれより大きい値が、前記第2端末情報のホップ数の上限として設定される、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  17. 前記要求メッセージは、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む、
    請求項4に記載の無線通信システム。
  18. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記端末情報及び前記要求メッセージの両方を受信した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、前記移動端末の端末情報が要求されたことを通知する応答メッセージを、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信し、
    前記第1通信装置が送信した前記端末情報には、前記中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、
    前記第2通信装置が送信した前記要求メッセージには、前記中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、
    前記端末情報と前記要求メッセージの両方を受信した前記中継装置は、前記応答メッセージに前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  19. 前記第1通信装置は、前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む前記応答メッセージを受信し、取得した前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を、次に端末情報を送信するときのホップ数の上限として使用する、
    請求項18に記載の無線通信システム。
  20. 前記第1通信装置は、前記移動端末が移動する前に、第1端末情報を前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記第2通信装置は、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記第1端末情報を前記第2通信装置へ送信させるための要求メッセージを、前記少なくとも1つの中継装置へ送信し、
    前記少なくとも1つの中継装置は、前記第1端末情報及び前記要求メッセージの両方を受信した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行うとともに、第2端末情報を、直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信し、
    前記第1通信装置が送信した前記第1端末情報には、前記中継装置に届くまでに要した第1ホップ数が記録され、
    前記第2通信装置が送信した前記要求メッセージには、前記中継装置に届くまでに要した第2ホップ数が記録され、
    前記第1端末情報と前記要求メッセージの両方を受信した前記中継装置は、前記第2端末情報に前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  21. 前記第2通信装置は、前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の両方あるいはホップ数を合計した和の情報を含む前記第2端末情報を受信した後、前記移動端末から接続要求を受信した場合に、前記第2端末情報を用いて前記移動端末を認証し接続させ、前記移動端末が更に移動したときの移動先となる第3通信装置に第3端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して送信し、
    前記第2通信装置が送信する前記第3端末情報には、前記第1ホップ数と前記第2ホップ数の和の値又はそれより大きい値が、前記第3端末情報のホップ数の上限として設定される、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  22. 前記端末情報は、前記移動端末のコンテクストを含む、
    請求項1に記載の無線通信システム。
  23. 互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムを、少なくとも1つの中継装置と共に構成するとともに、移動端末と無線を介して接続される通信装置であって、
    前記移動端末が移動することにより前記移動端末の接続先が前記通信装置から他の通信装置に変更される場合に、
    前記他の通信装置とは直接的に信頼関係を有さず、かつ、前記移動端末に関する端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信する、
    通信装置。
  24. 前記移動端末から接続要求を受信した前記他の通信装置が送信した要求メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して受信するメッセージ受信部と、
    前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行う認証処理部と、
    前記移動端末が認証された場合に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項23に記載の通信装置。
  25. 前記移動端末が移動する前に、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信するメッセージ送信部
    を有する請求項23に記載の通信装置。
  26. 前記端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む、
    請求項23に記載の通信装置。
  27. 前記上限値は、前記端末情報が送信される中継装置毎にそれぞれ割り当てられる、
    請求項26に記載の通信装置。
  28. 前記移動端末から接続要求を受信した前記他の通信装置又は前記中継装置が送信した応答メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して受信するメッセージ受信部と、
    前記応答メッセージに前記移動端末の移動先の前記他の通信装置までの第1ホップ数、又は前記中継装置までの第2ホップ数と前記中継装置から移動先の前記他の通信装置までの第3ホップ数、又は第2ホップ数と第3ホップ数の和の値の情報が含まれている場合に、前記他の通信装置までの第4ホップ数を計算し、前記端末情報に第4ホップ数を加えた送信メッセージを作成するメッセージ作成部と、
    前記送信メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項25に記載の通信装置。
  29. 前記端末情報は、前記移動端末のコンテクストを含む、
    請求項23に記載の通信装置。
  30. 互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムを、少なくとも1つの中継装置と共に構成するとともに、移動端末と無線を介して接続される通信装置であって、
    前記移動端末が移動することにより前記移動端末の接続先が他の通信装置から前記通信装置に変更される場合に、
    前記他の通信装置とは直接的に信頼関係を有さず、かつ、前記移動端末に関する端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置から受信する、
    通信装置。
  31. 前記移動端末から接続要求を受信するメッセージ受信部と、
    前記端末情報を前記他の通信装置から送信させるための要求メッセージを作成するメッセージ作成部と、
    前記要求メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有し、
    前記メッセージ受信部は、前記他の通信装置で前記要求メッセージを用いて前記移動端末を認証した後、前記他の通信装置から送信された前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して受信し、
    更に、
    前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記接続要求か前記端末情報かを判断するメッセージ解析部と、
    を有する請求項30に記載の通信装置。
  32. 前記端末情報保持メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して受信し、その後、前記移動端末から接続要求を受信するメッセージ受信部と、
    前記端末情報を、前記端末情報保持メッセージを送信した前記中継装置から送信させるための要求メッセージを作成するメッセージ作成部と、
    前記要求メッセージを、前記移動端末から前記接続要求を受信した後、前記少なくとも1つの中継装置を介して前記端末情報保持メッセージを送信した前記中継装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項30に記載の通信装置。
  33. 前記移動端末が移動する前に前記他の通信装置から送信された前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して受信し、その後、前記移動端末から接続要求を受信するメッセージ受信部と、
    前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記接続要求か前記端末情報かを判断するメッセージ解析部と、
    前記端末情報を用いて前記移動端末を認証する認証処理部と、
    前記移動端末が認証された場合に前記端末情報を用いて前記移動端末の接続設定を行う移動端末通信設定部と、
    を有する請求項30に記載の通信装置。
  34. 前記移動端末の接続後、前記移動端末の接続を通知する応答メッセージを作成するメッセージ作成部と、
    前記応答メッセージを前記少なくとも1つの中継装置を介して前記他の通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項33に記載の通信装置。
  35. 前記移動端末の接続後、前記端末情報を前記少なくとも1つの中継装置を介して移動端末の移動先となる他の通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項33に記載の通信装置。
  36. 前記端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む、
    請求項30に記載の通信装置。
  37. 前記応答メッセージは、前記通信装置から前記他の通信装置までのホップ数を示す情報を含む、
    請求項34に記載の通信装置。
  38. 前記移動端末の接続後に、前記移動端末の更に次の移動先となる他の通信装置へ送信される前記端末情報は、第1通信装置から第2通信装置までのホップ数を示す情報を含む、
    請求項35に記載の通信装置。
  39. 前記端末情報は、前記移動端末のコンテクストを含む、
    請求項30に記載の通信装置。
  40. 互いに信頼関係を有する装置間においてのみ接続が可能である無線通信システムを、無線を介して移動前の移動端末と接続される第1通信装置及び無線を介して移動後の前記移動端末と接続され前記第1通信装置とは直接的に信頼関係を有さない第2通信装置と共に構成する中継装置であって、
    前記第1通信装置から前記第2通信装置へ送信される前記移動端末に関する端末情報を中継する、
    中継装置。
  41. 前記移動端末が移動する前に前記第1通信装置が送信した前記端末情報を受信するとともに、前記第2通信装置が前記移動端末から接続要求を受信した場合に前記端末情報を前記第1通信装置から前記第2通信装置へ送信させるために前記第2通信装置が送信した要求メッセージを受信するメッセージ受信部と、
    前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記端末情報か前記要求メッセージかを判断するメッセージ解析部と、
    前記メッセージ解析部が、前記メッセージが前記要求メッセージであると判断した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末を認証する認証処理部と、
    前記移動端末が認証された場合に前記端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項40に記載の中継装置。
  42. 前記移動端末が移動する前に前記第1通信装置が送信した前記端末情報を受信するとともに、前記第2通信装置が前記移動端末から接続要求を受信した場合に前記端末情報を前記第1通信装置から前記第2通信装置へ送信させるために前記第2通信装置が送信した要求メッセージを受信するメッセージ受信部と、
    前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記端末情報か前記要求メッセージかを判断するメッセージ解析部と、
    前記メッセージ解析部が、前記メッセージが前記要求メッセージであると判断した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末を認証する認証処理部と、
    前記移動端末が認証された場合に、前記移動端末が認証されたことを通知する応答メッセージを作成するメッセージ作成部と、
    前記応答メッセージを直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項40に記載の中継装置。
  43. 前記端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含む、
    請求項40に記載の中継装置。
  44. 前記端末情報は、ホップ数のカウント値とホップ数の上限値とを含み、
    前記移動端末が移動する前に前記第1通信装置が送信した前記端末情報を受信するメッセージ受信部と、
    受信した前記端末情報を保持する端末情報保存部と、
    前記カウント値が前記上限値に達したか否かを判断するメッセージ解析部と、
    前記メッセージ解析部が、前記カウント値が前記上限値に達したと判断した場合に、前記端末情報の保持を示す端末情報保持メッセージを生成するメッセージ作成部と、
    前記端末情報保持メッセージを直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信するメッセージ送信部と、
    を有する請求項40に記載の中継装置。
  45. 更に、前記移動端末の認証を行う認証処理部と、を有し、
    前記メッセージ受信部は、更に、前記第2通信装置が前記端末情報保持メッセージ及び前記移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に前記端末情報を前記第1通信装置から前記第2通信装置へ送信させるために前記第2通信装置が送信した要求メッセージを受信し、
    前記メッセージ解析部は、前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記端末情報か前記要求メッセージかを判断し、
    前記認証処理部は、前記メッセージ解析部が、前記メッセージが前記要求メッセージであると判断した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行い、
    前記メッセージ送信部は、更に、前記移動端末が認証された場合に、前記端末情報を直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第2通信装置へ送信する、
    請求項44に記載の中継装置。
  46. 更に、前記移動端末の認証を行う認証処理部と、を有し、
    前記メッセージ受信部は、更に、前記第2通信装置が前記端末情報保持メッセージ及び前記移動端末からの接続要求の両方を受信した場合に前記端末情報を前記第1通信装置から前記第2通信装置へ送信させるために前記第2通信装置が送信した要求メッセージを受信し、
    前記メッセージ解析部は、前記メッセージ受信部が受信したメッセージが前記端末情報か前記要求メッセージかを判断し、
    前記認証処理部は、前記メッセージ解析部が、前記メッセージが前記要求メッセージであると判断した場合に、前記要求メッセージを用いて前記移動端末の認証を行い、
    前記メッセージ作成部は、更に、前記移動端末が認証された場合に、前記移動端末が認証されたことを通知する応答メッセージを作成し、
    前記メッセージ送信部は、更に、前記応答メッセージを直接又は他の少なくとも1つの中継装置を介して前記第1通信装置へ送信する、
    請求項44に記載の中継装置。
  47. 前記第2通信装置に送信される前記端末情報は、第1通信装置から第2通信装置までのホップ数を示す情報を含む、
    請求項41に記載の中継装置。
  48. 前記応答メッセージは、第1通信装置から第2通信装置までのホップ数を示す情報を含む、
    請求項42に記載の中継装置。
  49. 前記端末情報は、前記移動端末のコンテクストを含む、
    請求項40に記載の中継装置。
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