JPWO2007046378A1 - 高強度・高導電率Cu−Ag合金細線とその製造方法 - Google Patents

高強度・高導電率Cu−Ag合金細線とその製造方法 Download PDF

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Abstract

真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を行う前後において、冷間伸線加工を行うにあたり、前行程の加工度に対し後行程の加工度を12倍以上とし、低濃度Ag含有のCu−Ag合金細線においても、高強度、高導電率を実現する。

Description

本発明は高強度、高導電率を併せ持つCu−Ag合金細線とその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、電子機器の電線・ケーブル、ロボット駆動用ケーブル、小型モーターコイル、小型マグネットコイル、等の導体材料として、さらにはリードワイヤー、導電性バネ材、超電導線の補強材料等として有用な、高強度であって、しかも高い導電率特性を有している新しいCu−Ag合金の細線とその製造方法に関するものである。
従来より、導電材料用銅合金の強度と導電率はトレードオフの関係で、高強度であれば導電率が低下し、逆に高導電率であれば強度が低いことが知られている。たとえば高導電材である純Cuの場合、導電度はほぼ100%IACSであるが引張強さは200−400MPaにすぎない。一方、高強度材であるCu−Be合金の場合には、引張強さは900−1500MPaであるが、導電度は50%IACSまでのレベルにすぎない。そこで、このような強度と導電率バランスの制約を打ち破る材料として繊維強化型Cu−Ag合金が本出願人によって開発されている(特許文献1−2)。この銅合金はCuに4−32at%(6.6wt%−44.4wt%)のAgを添加することにより初晶CuとCu及びAgの共晶相とを均一且つ微細に晶出させた後、冷間で伸線加工、或いは圧延加工を行うことで初晶及び共晶相をフィラメント状に引き延ばして強度を向上させている。更に、加工途中において、真空雰囲気又は不活性ガス中で温度300−550℃、熱処理時間0.5−40時間の条件で多段熱処理を施すことにより初晶及び共晶相中に固溶しているAg及びCuを析出させて、高強度と共に高導電率を実現している。しかしながら、この場合には、4at%((6.6wt%)以下のAg添加では強度向上には効果がないとされており、この点で、より少量のAg添加では特性向上が図られないという限界がある。また、6.6wt%以上という多量のAg添加を必須としていることは加工性やコストパフォーマンスに問題がある。
この問題を解決すべく1〜10wt%のAgを含有する銅合金を冷間加工し、この冷間加工の途中で真空雰囲気又は不活性ガス中で700−950℃の温度で、0.5−5時間熱処理し、さらに冷間加工を行いこの冷間加工の途中で、真空雰囲気又は不活性ガス中で再結晶が生じないような低温度、すなわち250℃以上400℃未満の温度で、0.5−40時間熱処理を施した後、さらに冷間加工することにより高強度と高導電率が実現できるとする製造方法が提案されているが(特許文献3)、強度及び導電率共に改善の効果はほとんど得られていない。
特許第2104108号公報 特許第2714555号公報 特開平6−287729号公報
本発明は、以上のとおりの背景から、従来の問題点を解決し、低濃度のAg添加材においても、簡便な手段により、従来実現できなかった高強度(高引張強さ)で高導電率特性、特に、600MPa以上、さらには900MPa以上の高強度であって、70%IACS以上の高導電率特性を有する極細銅合金線の製造を可能とする、新しいCu−Ag合金細線とその製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するものとして以下のことを特徴としている。
第1:真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を行う前後において、冷間伸線加工を行うことにより得られたCu−Ag合金細線において、前記両冷間伸線加工における加工度が、前行程に対し後行程で12倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
第2:前記第1のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が1〜10wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
第3:前記第1のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
第4:前記第1のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が2〜3wt%であり、前記加工度の倍率が18倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
第5:真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を行う前後において、冷間伸線加工を行うにあたり、前行程の加工度に対し後行程の加工度を12倍以上にしたことを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
第6:前記第5のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が1〜10wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
第7:前記第5のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
第8:前記第5のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が2〜3wt%であり、前記加工度の倍率が18倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
以上のとおりの本発明の製造方法は、冷間加工途中で十分再結晶が生じる温度で比較的長時間保持するという、強度を意図した材料を得んとする場合に常識外である熱処理を加えることを特徴の一つとするもので、全加工工程中ただ1回の熱処理によってその後の冷間加工によって強度は加工度の上昇に伴い急激に向上するとともに、加工度η(但し、η=InA0/A:A0:加工前断面積、A:加工後断面積)が12以上の超強加工域まで中間焼鈍処理なしで加工できるという、従来全く予想出来なかった知見とその確認に基づくものである。
このようにAg添加量を大幅に低減でき、さらに熱処理が材料製造の全工程中で1回で、加工度η=12以上の超強加工域まで伸線加工できることはその製造コストを下げることができる。従来材では不可能であった高強度、高導電性、極細線の実現はこの材料を利用した新製品の開発を促し、さらには導電材料を使用する多くの製品のコンパクト化、軽量化を図ることが可能となりその製品の付加価値を高められる。
従来法と本発明方法との比較をCu−3wt%Ag合金細線の強度と加工度との関係として示した図である。 従来法と本発明方法との比較をCu−5wt%Ag合金細線の強度と加工度との関係として示した図である。 従来法と本発明方法との比較をCu−3wt%Ag合金細線の強度と導電率との関係として示した図である。 従来法と本発明方法との比較をCu−5wt%Ag合金細線の強度と導電率との関係として示した図である。 種々の熱処理条件におけるCu−3wt%Ag合金細線の強度と加工度の関係を示した図である。 種々の熱処理条件におけるCu−5wt%Ag合金細線の強度と加工度の関係を示した図である。 本発明方法での1wt%−10wt%Ag含有のCu−Ag合金細線の強度と加工度との関係を示した図である。 本発明における1wt%−10wt%Ag含有のCu−Ag合金細線の強度と導電率との関係を示した図である。 本発明における2wt%−10wt%Ag含有のCu−Ag合金について、450℃で熱処理した場合のビッカース硬度と熱処理時間(Aging Time)との関係を示した図である。 Cu−3wt%Ag合金の熱処理の前後の組織を示した写真である。 Cu−5wt%Ag合金の熱処理の前後の組織を示した写真である。
本発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
まず、Cu−Ag合金細線の組成の点では、本発明においてAg添加量は1wt%−10wt%の範囲、より好ましくは、2wt%−6wt%である。1wt%Ag未満では高強度が得られない。10wt%を超える場合、Ag添加量に対する強度の上昇率に対してのコストパフォーマンスが悪い。合金鋳塊のための溶製は各種の手段で行ってよく、たとえば高周波真空溶解炉や、アルゴンあるいは窒素ガス等の不活性ガスを流しながら、大気圧下での溶解等が可能とされる。そして、本発明の製造方法における冷間加工途中での熱処理は再結晶化を可能とする温度において行われる。特に限定的ではなく、Ag組成や加工度によっても相違するが、一般的には、たとえば、400℃以上550℃未満の温度条件が好適に考慮される。400℃未満では再結晶が十分に進まず、Agの析出が生じにくく、その後の冷間加工による強度上昇が低い。550℃以上では、Agの析出量が少なくなり、強度、導電率ともに低下する傾向にある。
この熱処理のための時間については、一般的には0.5〜50時間程度が考慮されるが、処理効率、強度ならびに導電率のバランスからは、6時間以上とすることが好ましい。
そして熱処理は、材料表面の酸化を防ぐために、真空もしくは不活性ガス雰囲気下において行う。銅および銀は比較的酸化しにくいので真空度はロータリポンプのみで引ける、1Pa程度でもよい。不活性ガスとしては、たとえばアルゴン(Ar)や、水素ガス50%+窒素ガス50%のような混合ガスで、10cc/min程度の流量があればよい。
本発明の製造方法では、このような熱処理を、冷間加工の途中において行う。この熱処理は1回のみでよい。
伸線のための冷間加工では、ドローベンチ、スエージャー、溝ロール等の各種の手段が採用されてよく、細線加工では、連続伸線機が好適に用いられる。冷間加工による加工度(η)については、本発明においては加工度が12以上とする。
なお、本発明における「細線」の用語については、線状、あるいは棒状材であることを意味している。その断面直線に特に制約があるわけではない。用途によりこれは定められることになる。通常は直径1mm以下と考えられる。
そして、本発明においては、次の数式の関係で表わされる高強度で、高導電率の細線が提供される。
すなわち、本発明のCu−Ag合金細線は、その強度:Y(MPa)と導電率:X(%IACS)との関係が、次式(1)で表わされる範囲にあり、さらに好適には次式(2)で表わされる範囲にある。
[数1]
(1)−40X+3600≦Y≦−40X+4525
(2)−40X+4050≦Y≦−40X+4525
従来、以上のように表わされる強度−導電率の関係を有する1wt%−10wt%Ag含有のCu−Ag合金細線は知られていない。
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん、以下の例によって本発明が限定されることはない。
以下の例においては、タンマン炉を用い、グラファイト製るつぼ短冊状(10×10×30)の電気銅を溶解(1080℃)し、粒状の銀を添加して1250℃まで昇温後、グラファイト製鋳型に鋳込むことで合金を溶製して鋳塊としている。
また伸線のための冷間加工では、鋳塊の表面を1〜2mm研削した後、スエージャー加工、その後のドローベンチでのダイス伸線加工を行っている。
図1は従来の製造法(特許文献3)と本発明の製造法で加工したCu−3wt%Ag合金の強度と加工度ηの関係を示したものである。従来法では、溶製した鋳塊を、まず加工度η=0.63(50%)まで冷間加工を行い、その後800℃、3hの熱処理を施す(熱処理1:大気中、マッフル炉での溶体化処理)。それに伴い強度は450MPaから250MPaまで低下する。熱処理後、冷間加工をη=1.19(70%)まで行い、再結晶が生じない350℃の低温度で3hの熱処理を施す(熱処理2:真空熱処理炉(1Pa)での時効、析出処理)。熱処理後の強度は441MPaで、熱処理前(428MPa)よりも若干高くなる。2回目の熱処理後加工度η=3.88(97.9%)まで冷間加工を行うことで強度は640MPa程度まで上昇するがその後加工度が増しても、強度は変化しないか或いは低下する。
一方、本発明法では、溶製した鋳塊を、加工度η=0.37(30%)まで冷間加工を行い、十分再結晶が生じる温度で比較的長時間保持、すなわち450℃の温度で15hの真空熱処理炉(1Pa)での再結晶化熱処理を施す。この熱処理後の強度は450MPaから250MPaまで低下する。強度は再結晶化熱処理後の冷間加工によって緩やかに上昇するが、加工度η=4.45(98.8%)までは従来法よりも低い。加工度η=4.45(98.8%)以上では、従来法では強度上昇は期待できないが、本発明法では強度が加工度の増加に伴って著しく上昇することがわかる。
図2には従来法(特許文献3)と本発明法で加工したCu−5wt%Ag合金の強度と加工度ηの関係を示す。Cu−5wt%Ag合金の場合も、Cu−3wt%Ag合金と同様な挙動を示すことがわかる。
図3には従来の製造法(特許文献3)と本発明の製造法で加工したCu−3wt%Ag合金の強度と導電率の関係を示す。同じ強度レベルで比較すると、本発明法で製造したCu−3wt%Ag合金の導電率が従来法のそれより5%IACS以上高いことがわかる。
また、図4には従来法(特許文献3)と本発明法で加工したCu−5wt%Ag合金の強度と導電率の関係を示す。Cu−5wt%Ag合金の場合も同様に、本発明法の導電率のほうが従来法よりも5%IACS以上高いことが分かる。
図5はCu−3wt%Ag合金を種々の温度、時間で熱処理をした場合の強度と加工度の関係の一例を示す。高温度、長時間熱処理材(450℃,15h材、450℃,20h)の強度は低温度、短時間熱処理材(350℃,10h材、430℃,3h材、450℃,5h材)に比較して低加工度域においては低いが、高加工度域では著しく高くなり、従来実現できなかった特性が低濃度Ag添加材で可能になる。この熱処理で重要なことはCuマトリック中に固溶しているAgを最大限に析出させることにあり、そのためには冷間加工途中において再結晶が生じる温度以上で比較的長時間保持するという、強度を意図した材料を得んとする場合には常識外である熱処理を施すことが肝心である。従って、熱処理後の強度は冷間加工前の強度にまで低下するが、その後の冷間加工によってCuおよびAgが繊維状に引き伸ばされて高強度が得られる。図6にCu−5wt%Ag合金を種々の温度、時間で熱処理をした場合の強度と加工度の関係の一例を示す。Ag濃度が増すにつれて、析出温度が下がるので、Cu−5wt%Ag合金の場合はCu−3wt%Ag合金よりも低い温度、あるいは比較的短時間(410℃,10h材、450℃,5h材)の熱処理で良好な結果が得られる。図7は本発明の製造法で加工したCu−1wt%Ag−10wt%Ag合金の強度と加工度の関係を示す。Cu−1wt%Ag,2wt%Ag,及び3wt%Ag合金は加工度η=0.6でそれぞれ、450℃、20hの熱処理を行った。Cu−4wt%Ag合金は加工度η=0.6で450℃、10hの熱処理を行った。Cu−5wt%Ag及び6wt%Ag合金は加工度η=0.6で410℃、10hの熱処理を行った。Cu−10wt%Ag合金は、加工度η=0.6で、450℃、5hの熱処理を行った。熱処理後、それぞれの合金は加工度η=8まで冷間加工を行った。Cu−2wt%Ag、及び3wt%Ag合金は引き続き加工度η=11まで冷間加工を行った。いずれの合金も加工度の上昇にともなって強度が向上し、Ag濃度の増加に伴って強度の上昇率が高くなることがわかる。
図8には、Cu−1wt%−10wt%Ag合金の強度と導電率の関係を示す(熱処理条件は図7と同じ)。冷間加工工程中の1回の熱処理以外に、焼鈍することなく加工度η=11以上の強加工域まで伸線が可能で、Cu−2wt%Ag合金の強度及び導電率は1200MPa、81.7%IACS、Cu−3wt%Ag合金では1400MPa、76.4%IACSという、低濃度材では実現できなかった高強度、高導電率が得られる。この図8中に示した実線A,Bとの間は、本発明の合金細線の強度:Yと導電率:Xとの関係が前記の式(2)によって表わされる範囲を示している。
図9は、Cu−2wt%−Cu−10wt%Ag合金を加工度η=0.6まで冷間加工した後450℃で熱処理した場合の硬度と熱処理時間の関係を示している。初期硬度が約70Hvで、それを冷間加工することで、硬度は130〜170程度まで上昇する。その後熱処理することで、硬度は図9のように時効時間とともに低下する。この低下が一定になった時間が再結晶が完了したことになる。
2wt%Ag合金では20−30時間、3wt%Ag合金では15−20時間、4wt%Ag合金では5−10時間、5wt%Ag合金では2−3時間、6wt%Ag合金及び10wt%Agでは1−2時間程度である。この結果は熱処理温度が450℃の場合を示しているが、熱処理温度が450℃より低い場合は再結晶完了の時間がさらに長時間側になり、熱処理温度が450℃より高い場合は短時間側になる。
そして図10および図11は、Cu−3wt%AgおよびCu−5wt%Ag合金の熱処理前と後の組織の状態を示した光学顕微鏡写真である。図10(a)は3wt%Ag合金を溶体化処理後、加工度η=0.53まで冷間加工した材料の組織を表わす。図10(b)は、その冷間加工した材料の350℃×10h熱処理後の組織を表わす。(a)と(b)ではほとんど組織の変化は見られない。図10(c)は図10(a)の状態の材料の450℃×10hの熱処理後の状態を表わす。図10(c)から明らかなように450℃×10h熱処理後においては試料全体が再結晶していることがわかる。Cu−5wt%Ag合金の場合も図11(a)(b)(c)に示すようにCu−3wt%Ag合金の場合と同様である。本発明の特徴がよく示されている。
本発明によれば従来法では不可能であった高強度、高導電率、極細銅合金線材の製造が既存の設備を利用して、単純な工程で実現できる。従来の極細線の製造では数回焼鈍処理を必要とするが、本発明では、熱処理が極細線製造の全工程中1回で済み、且つ加工度η=12以上の超強加工域まで伸線加工できる。しかも本発明によれば、低濃度のAgの添加で、600MPa以上、さらには900MPa以上の高強度であって、70%IACS以上の高導電率特性が得られ、たとえば2wt%Agで1200MPa、80%IACSという高強度、高導電率が得られる。
【0002】
[0003]
この問題を解決すべく1〜10wt%のAgを含有する銅合金を冷間加工し、この冷間加工の途中で真空雰囲気又は不活性ガス中で700−950℃の温度で、0.5−5時間熱処理し、さらに冷間加工を行いこの冷間加工の途中で、真空雰囲気又は不活性ガス中で再結晶が生じないような低温度、すなわち250℃以上400℃未満の温度で、0.5−40時間熱処理を施した後、さらに冷間加工することにより高強度と高導電率が実現できるとする製造方法が提案されているが(特許文献3)、強度及び導電率共に改善の効果はほとんど得られていない。
特許文献1:特許第2104108号公報
特許文献2:特許第2714555号公報
特許文献3:特開平6−287729号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0004]
本発明は、以上のとおりの背景から、従来の問題点を解決し、低濃度のAg添加材においても、簡便な手段により、従来実現できなかった高強度(高引張強さ)で高導電率特性、特に、600MPa以上、さらには900MPa以上の高強度であって、70%IACS以上の高導電率特性を有する極細銅合金線の製造を可能とする、新しいCu−Ag合金細線とその製造方法を提供することを課題としている。
課題を解決するための手段
[0005]
本発明は、上記の課題を解決するものとして以下のことを特徴としている。
[0006]
第1:Ag含有率が1〜10wt%で、残部がCu及び不可避的不純物であるCu−Ag合金細線であって、Cuの固溶体からなる組織の全体が再結晶の集合組織からなることを特徴とするCu−Ag合金細線。
[0007]
第2:第1のCu−Ag合金細線において、Ag含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
[0008]
第3:第1のCu−Ag合金細線において、Ag含有率が2〜3wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
[0009]
第4:Cu−Ag合金線材に真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を
【0003】
行う前後において、冷間伸線加工を行うにあたり、前行程の加工度に対し後行程の加工度を12倍以上にしたことを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
[0010]
第5:第4のCu−Ag合金細線の製造方法において、Ag含有率が1〜10wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
[0011]
第6:第4のCu−Ag合金細線の製造方法において、Ag含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
[0012]
第7:第4のCu−Ag合金細線の製造方法において、Ag含有率が2〜3wt%であり、加工度の倍率が18倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
[0013]
[0014]
以上のとおりの本発明の製造方法は、冷間加工途中で十分再結晶が生じる温度で比較的長時間保持するという、強度を意図した材料を得んとする場合に常識外である熱処理を加えることを特徴の一つとするもので、全加工工程中ただ1回の熱処理によってその後の冷間加工によって強度は加工度の上昇に伴い急激に向上するとともに、加工度η(但し、η=InA/A:A:加工前断面積、A:加工後断面積)が12以上の超強加工域まで中間焼鈍処理なしで加工できるという、従来全く予想出来なかった知見とその確認に基づくものである。
[0015]
このようにAg添加量を大幅に低減でき、さらに熱処理が材料製造の全工程中で1回で、加工度η=12以上の超強加工域まで伸線加工できることはその製造コストを下げることができる。従来材では不可能であった高強度、高導電性、極細線の実現はこの材料を利用した新製品の開発を促し、さらには導電材料を使用する多くの製品のコンパクト化、軽量化を図ることが可能となりその製品の付加価値を高められる。
図面の簡単な説明
[0016]
[図1]従来法と本発明方法との比較をCu−3wt%Ag合金細線の強度と加工度との関係として示した図である。
[図2]従来法と本発明方法との比較をCu−5wt%Ag合金細線の強度と加工度との関係として示した図である。
【0005】
550℃未満の温度条件が好適に考慮される。400℃未満では再結晶が十分に進まず、Agの析出が生じにくく、その後の冷間加工による強度上昇が低い。550℃以上では、Agの析出量が少なくなり、強度、導電率ともに低下する傾向にある。
[0019]
この熱処理のための時間については、一般的には0.5〜50時間程度が考慮されるが、処理効率、強度ならびに導電率のバランスからは、6時間以上とすることが好ましい。
そして熱処理は、材料表面の酸化を防ぐために、真空もしくは不活性ガス雰囲気下において行う。銅および銀は比較的酸化しにくいので真空度はロータリポンプのみで引ける、1Pa程度でもよい。不活性ガスとしては、たとえばアルゴン(Ar)や、水素ガス50%+窒素ガス50%のような混合ガスで、10cc/min程度の流量があればよい。
[0020]
本発明の製造方法では、このような熱処理を、冷間加工の途中において行う。この熱処理は1回のみでよい。
[0021]
伸線のための冷間加工では、ドローベンチ、スエージャー、溝ロール等の各種の手段が採用されてよく、細線加工では、連続伸線機が好適に用いられる。冷間加工による加工度(η)については、本発明においては加工度が12以上とする。
[0022]
なお、本発明における「細線」の用語については、線状、あるいは棒状材であることを意味している。その断面直径に特に制約があるわけではない。用途によりこれは定められることになる。通常は直径1mm以下と考えられる。
[0023]
そして、本発明においては、次の数式の関係で表わされる高強度で、高導電率の細線が提供される。
[0024]
すなわち、本発明のCu−Ag合金細線は、その強度:Y(MPa)と導電率:X(%IACS)との関係が、次式(1)で表わされる範囲にあり、さらに好適には次式(2)で表わされる範囲にある。
[0025]
[数1]
従来、以上のように表わされる強度−導電率の関係を有する1wt%−10wt%Ag含有のCu−Ag合金細線は知られていない。
【0008】
いずれの合金も加工度の上昇にともなって強度が向上し、Ag濃度の増加に伴って強度の上昇率が高くなることがわかる。
[0035]
図8には、Cu−1wt%−10wt%Ag合金の強度と導電率の関係を示す(熱処理条件は図7と同じ)。冷間加工工程中の1回の熱処理以外に、焼鈍することなく加工度η=11以上の強加工域まで伸線が可能で、Cu−2wt%Ag合金の強度及び導電率は1200MPa、81.7%IACS、Cu−3wt%Ag合金では1400MPa、76.4%IACSという、低濃度材では実現できなかった高強度、高導電率が得られる。この図8中に示した実線A,Bとの間は、本発明の合金細線の強度:Yと導電率:Xとの関係が前記の式(2)によって表わされる範囲を示している。
[0036]
図9は、Cu−2wt%−10wt%Ag合金を加工度η=0.6まで冷間加工した後450℃で熱処理した場合の硬度と熱処理時間の関係を示している。初期硬度が約70Hvで、それを冷間加工することで、硬度は130〜170程度まで上昇する。その後熱処理することで、硬度は図9のように時効時間とともに低下する。この低下が一定になった時間が再結晶が完了したことになる。
[0037]
2wt%Ag合金では20−30時間、3wt%Ag合金では15−20時間、4wt%Ag合金では5−10時間、5wt%Ag合金では2−3時間、6wt%Ag合金及び10wt%Agでは1−2時間程度である。この結果は熱処理温度が450℃の場合を示しているが、熱処理温度が450℃より低い場合は再結晶完了の時間がさらに長時間側になり、熱処理温度が450℃より高い場合は短時間側になる。
[0038]
そして図10および図11は、Cu−3wt%AgおよびCu−5wt%Ag合金の熱処理前と後の組織の状態を示した光学顕微鏡写真である。図10(a)は3wt%Ag合金を溶体化処理後、加工度η=0.53まで冷間加工した材料の組織を表わす。図10(b)は、その冷間加工した材料の350℃×10h熱処理後の組織を表わす。(a)と(b)ではほとんど組織の変化は見られない。図10(c)は図10(a)の状態の材料の450℃×10hの熱処理後の状態を表わす。図10(c)から明らかなように450℃×10h熱処理後においては試料全体が再結晶していることがわかる。Cu−5wt%Ag合金の場合も図11(a)(b)(c)に示すようにCu−3wt%Ag合金の場合と同様である。本発明の特徴がよく示されている。

Claims (8)

  1. 真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を行う前後において、冷間伸線加工を行うことにより得られたCu−Ag合金細線において、前記両冷間伸線加工における加工度が、前行程に対し後行程で12倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
  2. 前記請求項1に記載のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が1〜10wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
  3. 前記請求項1に記載のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
  4. 前記請求項1に記載のCu−Ag合金細線において、そのAg含有率が2〜3wt%であり、前記加工度の倍率が18倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線。
  5. 真空若しくは不活性ガス雰囲気下で再結晶化熱処理を行う前後において、冷間伸線加工を行うにあたり、前行程の加工度に対し後行程の加工度を12倍以上にしたことを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
  6. 前記請求項5に記載のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が1〜10wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
  7. 前記請求項5に記載のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が2〜6wt%であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
  8. 前記請求項5に記載のCu−Ag合金細線の製造方法において、そのAg含有率が2〜3wt%であり、前記加工度の倍率が18倍以上であることを特徴とするCu−Ag合金細線の製造方法。
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