JPWO2007043147A1 - 攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置 - Google Patents

攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置 Download PDF

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Abstract

音響流が気液界面まで到達し、容器の底部から気液界面まで広範囲に亘って液体を攪拌することが可能な攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置を提供することを目的とする。保持した液体を音波によって攪拌する攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置。攪拌容器(5)は、液体(Ls)中に音波を出射する少なくとも一つの表面弾性波素子(23)が攪拌容器(5)に偏在させて設けられている。液体を音波によって攪拌する攪拌方法は、液体中に非対称に音波を出射する工程と、非対称な音波によって液体中に非対称な流れを発生させる工程とを含み、非対称な流れにより液体を攪拌する。

Description

本発明は、攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置に関するものである。
従来、分析装置で使用され、液体を音波によって攪拌する攪拌装置として、例えば、液体を保持した容器の底部に10MHz以上の超音波を発生する少なくとも1つの音波発生手段を設け、超音波伝搬方向に配置される固形材料を介して液体中に超音波を入射させることにより音響流を生成し、この音響流によって液体を攪拌する攪拌装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
独国特許発明第10325307号明細書
ところで、図53に示すように、音波発生手段Dacが発生した音波Waは、容器Cの内面に対して矢印で示すように傾斜した状態で液体中に入射する。このため、容量が数nL〜数十μLの容器のように、容器が微小或いは細いと、音波によって生ずる音響流が内面で反射する。この結果、容器内の液体Lqは、側面で反射した対称な2つの音響流Fsが衝突して互いに流れを相殺するため、音響流Fsによる混合が妨げられることがある。また、液体Lqは、粘性係数が大きいと、吸収による音波の減衰が著しいため、音響流Fsが気液界面まで到達せず、全体的に攪拌できない場合が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、音響流が気液界面まで到達し、容器の底部から気液界面まで広範囲に亘って液体を攪拌することが可能な攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る攪拌容器は、保持した液体を音波によって攪拌する攪拌容器であって、前記液体中に音波を出射する少なくとも一つの音波発生手段が当該攪拌容器に偏在させて設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、前記音波発生手段は、音響チップと音響整合層とを有し、前記音響チップは、弾性表面波を発生することを特徴とする。
また、請求項3に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、当該攪拌容器の内側面の鉛直方向上方または下方に変位した位置、或いは前記内底面の水平方向外側に変位した位置に存在する出射領域から前記液体中に音波を出射することを特徴とする。
また、請求項4に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記出射領域は、当該攪拌容器の内側面或いは内底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に存在することを特徴とする。
また、請求項5に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、当該音波発生手段を通る水平方向又は鉛直方向の断面における水平方向又は鉛直方向の実効寸法が、当該断面に存在する前記液体の寸法の1/2以下に設定されることを特徴とする。
また、請求項6に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、当該音波発生手段を通る音波の発生方向に直交する方向の断面における実効寸法が、当該断面に存在する前記液体の寸法の1/3以下、出射する音波の半波長と前記音波発生手段の数の積以上に設定されることを特徴とする。
また、請求項7に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、当該攪拌容器に2以上設けられていることを特徴とする。
また、請求項8に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、前記液体に関して非対称に配置されていることを特徴とする。
また、請求項9に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、奇数或いは偶数の出射領域から異なる方向に音波を出射することを特徴とする。
また、請求項10に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記奇数或いは偶数の出射領域は、当該攪拌容器の内側面或いは内底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に存在することを特徴とする。
また、請求項11に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記出射領域は、内底面の対角線上或いは直径上に存在することを特徴とする。
また、請求項12に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、当該攪拌容器の側面或いは底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に設けられていることを特徴とする。
また、請求項13に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、当該攪拌容器の側面或いは底面の同一面或いはそれぞれ異なる面の鉛直方向異なる高さに設けられていることを特徴とする。
また、請求項14に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、鉛直方向下方に配置される音波発生手段の中心周波数が、鉛直方向上方に配置される音波発生手段の中心周波数よりも低く設定されることを特徴とする。
また、請求項15に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、内底面よりも鉛直方向下側、かつ、内側面よりも水平方向外側に端部を配置して当該攪拌容器の外面に設けられることを特徴とする。
また、請求項16に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、同一の信号に対する駆動効率が異なるように設定されていることを特徴とする。
また、請求項17に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、駆動効率が同一であり、異なる信号によって駆動されることを特徴とする。
また、請求項18に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、中心周波数、バンド幅或いは共振特性の少なくとも一つが互いに異なるように設定されていることを特徴とする。
また、請求項19に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、隣り合う音波発生手段相互の離間距離を、発生する音波の波長が長い音波発生手段の波長の半波長以上とすることを特徴とする。
また、請求項20に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、同時に作動する前記音波発生手段の取付け面に沿った方向における離間距離が前記取付け面に沿った方向における各音波発生手段の音波到達距離の和以上に設定されていることを特徴とする。
また、請求項21に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段は、共通する電力の受電手段を有することを特徴とする。
また、請求項22に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、前記液体の気液界面が当該攪拌容器の内側面と接する位置よりも鉛直方向下方に設けられていることを特徴とする。
また、請求項23に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記2以上の音波発生手段のうち前記液体の気液界面が当該攪拌容器の内側面と接する位置と前記気液界面最下部との間に設けられる音波発生手段は、鉛直方向の寸法をHd、前記液体の気液界面と当該攪拌容器の内側面との接触角をθとしたときに、出射する音波の波長λがλ<Hd・tanθの関係を満たすように設定されることを特徴とする。
また、請求項24に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、中心周波数が100MHz以上であることを特徴とする。
また、請求項25に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、音響チップと音響整合層とを有していることを特徴とする。
また、請求項26に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音響チップは、圧電性基板と電極を有していることを特徴とする。
また、請求項27に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記電極は、櫛型電極であることを特徴とする。
また、請求項28に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、前記櫛型電極を構成する複数の電極を取付面の長手方向に沿って配列させて当該攪拌容器に設けられていることを特徴とする。
また、請求項29に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、前記櫛型電極を構成する複数の電極を鉛直方向に配列させて当該攪拌容器に設けられていることを特徴とする。
また、請求項30に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音波発生手段は、中心周波数が数MHz〜1GHzであることを特徴とする。
また、請求項31に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音響チップは、光学的に透明であることを特徴とする。
また、請求項32に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音響チップは、少なくとも前記圧電性基板が光学的に透明であることを特徴とする。
また、請求項33に係る攪拌容器は、上記の発明において、前記音響整合層は、接着剤,液体或いは接合層のいずれか一つを含むことを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項34に係る攪拌方法は、液体を音波によって攪拌する攪拌方法であって、前記液体中に非対称に音波を出射する工程と、前記非対称な音波によって前記液体中に非対称な流れを発生させる工程と、を含み、前記非対称な流れにより前記液体を攪拌することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項35に係る攪拌装置は、前記攪拌容器に保持された液体を音波によって攪拌する攪拌装置であって、前記攪拌容器に設けた音波発生手段に電力を送電する送電手段と、前記送電手段から送電される電力を受電する受電手段と、を備え、前記一つ又は複数の音波発生手段が前記液体中に出射する非対称な音波によって前記液体中に非対称な流れを発生させ、この非対称な流れによって前記液体を攪拌することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項36に係る分析装置は、容器に保持された検体と試薬とを含む液体試料を攪拌して反応させ、反応液を分析する分析装置であって、前記攪拌装置を備えたことを特徴とする。
ここで、本明細書において、2以上の音波発生手段が、液体に関して非対称に配置されているとは、2以上の音波発生手段が液体に関して互いに共通の対称の中心,対称軸或いは対称面を有していないことをいう。
本発明にかかる攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置は、液体中に音波を出射する少なくとも一つの音波発生手段が当該攪拌容器に偏在させて設けられているので、前記音波発生手段が発生した音波によって液体中に非対称な音響流が生ずると共に、音響流が相殺されることなく気液界面まで到達し、容器の底部から気液界面まで広範囲に亘って液体を攪拌することが可能な攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1を示すもので、攪拌装置を備えた自動分析装置の概略構成図である。 図2は、図1の自動分析装置の構成を示すブロック図である。 図3は、図1の自動分析装置で使用される実施の形態1に係る反応容器の斜視図である。 図4は、送電体が接触子によって反応容器に設けた表面弾性波素子の電気端子に当接した状態を示す斜視図である。 図5は、表面弾性波素子の音響チップを示す斜視図である。 図6は、反応容器内の液体に出射される音波と、この音波によって生ずる音響流を示す断面図である。 図7は、反応容器内の外面に設ける表面弾性波素子の端部の位置を説明する図である。 図8は、透明素材からなる音響チップを用いた反応容器の測光の仕方を説明する図である。 図9は、音響チップ及び振動子が透明素材である場合の反応容器の測光の仕方を説明する図である。 図10は、拡散接合による接合層を音響整合層として使用して音響チップを取り付けた反応容器の要部拡大図である。 図11は、表面弾性波素子の振動子が誘起する音波を示す図3の反応容器の要部断面図である。 図12は、誘起された音波の伝搬過程を示す要部断面図である。 図13は、誘起された音波の伝搬過程並びに音波が液体試料中へ漏れ出してゆく様子を示す要部断面図である。 図14は、実施の形態1に係る反応容器の第1の変形例を示す斜視図である。 図15は、実施の形態1に係る反応容器の第2の変形例を示す斜視図である。 図16は、実施の形態1に係る反応容器の第3の変形例を示す斜視図である。 図17は、実施の形態1に係る反応容器の第4の変形例を示す斜視図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係る攪拌容器の斜視図である。 図19は、図18の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図20は、2つの表面弾性波素子における振動子の離間距離と各表面弾性波素子の音波到達距離との関係を説明する図である。 図21は、音波発生手段の数を説明する断面図である。 図22は、音波発生手段の数を説明する平面図である。 図23は、複数の表面弾性波素子の実効寸法と液体試料の寸法との関係を説明する図である。 図24は、実効寸法の最小値を説明する図である。 図25は、3つの表面弾性波素子を使用する場合の中心周波数の設定の仕方を説明する図である。 図26−1は、3つの表面弾性波素子の第1の使用態様を説明する図である。 図26−2は、3つの表面弾性波素子の第2の使用態様を説明する図である。 図26−3は、3つの表面弾性波素子の第3の使用態様を説明する図である。 図27は、鉛直方向においてメニスカス近傍に配置する表面弾性波素子が出射する音波の波長の設定の仕方を説明する図である。 図28は、実施の形態2に係る攪拌容器の第1の変形例を示す斜視図である。 図29は、図28の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図30は、実施の形態2に係る攪拌容器の第2の変形例を示す斜視図である。 図31は、図30の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図32は、実施の形態2に係る攪拌容器の第3の変形例を示す斜視図である。 図33は、図32の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図34は、実施の形態2に係る攪拌容器の第4の変形例を示す斜視図である。 図35は、図34の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図36は、実施の形態2に係る攪拌容器の第5の変形例を示す斜視図である。 図37は、図36の攪拌容器の液体試料中における音響流を示す模式図である。 図38は、実施の形態2に係る攪拌容器の第6の変形例を示す斜視図である。 図39は、図38の攪拌容器の液体試料中における音波と音響流を示す断面図である。 図40は、実施の形態2に係る攪拌容器の第7の変形例を示す斜視図である。 図41は、実施の形態2に係る攪拌容器の第8の変形例を示す斜視図である。 図42は、実施の形態2に係る攪拌容器の第9の変形例を示す斜視図である。 図43は、実施の形態2に係る攪拌容器の第10の変形例を示す斜視図である。 図44は、実施の形態2に係る攪拌容器の第11の変形例を示す斜視図である。 図45は、実施の形態2に係る攪拌容器の第12の変形例を示す斜視図である。 図46は、図45の攪拌容器の液体試料中における音響流を示す模式図である。 図47は、実施の形態2に係る攪拌容器の第13の変形例を示す斜視図である。 図48は、実施の形態2に係る攪拌容器の第14の変形例を示す斜視図である。 図49は、実施の形態2に係る攪拌容器の第15の変形例を示す斜視図である。 図50は、実施の形態2に係る攪拌容器の第16の変形例を示す斜視図である。 図51は、音響チップに電力を無線によって送電する攪拌装置のブロック図を本発明の攪拌容器と共に示す図である。 図52は、図51の反応容器に取り付ける音響チップの斜視図である。 図53は、従来の攪拌容器の液体中における音波と音響流を示す断面図である。
符号の説明
1 自動分析装置
2,3 試薬テーブル
2a,3a 試薬容器
4 反応テーブル
5 反応容器
5a 外側面
5b 内側面
5c 内底面
5d 外底面
5e 引き出し電極
6,7 試薬分注機構
8 検体容器移送機構
9 フィーダ
10 ラック
11 検体分注機構
12 分析光学系
13 洗浄機構
15 制御部
20 攪拌装置
21 送電体
22 配置決定部材
23 表面弾性波素子
24,33 音響チップ
24a,33a 基板
24b,33b 振動子
24c 電気端子
24d 導体回路
33c アンテナ
25 音響整合層
30 攪拌装置
31 送電体
31a RF送信アンテナ
51,52 反応容器
53,54 反応容器
55,56 反応容器
57 反応容器
Ao 出射領域
Ap 領域
Da1,Da2 音波到達距離
Dg 対角線
Dm 直径
Dt 離間距離
Fs 音響流
Fcc,Fcw 音響流
Fsb,Fss 音響流
Ls 液体試料
M 気液界面(メニスカス)
Wa 音波
(実施の形態1)
以下、本発明の攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置にかかる実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、攪拌装置を備えた自動分析装置の概略構成図である。図2は、図1の自動分析装置の構成を示すブロック図である。図3は、図1の自動分析装置で使用される攪拌容器の斜視図である。
自動分析装置1は、図1及び図2に示すように、試薬テーブル2,3、反応テーブル4、検体容器移送機構8、分析光学系12、洗浄機構13、制御部15及び攪拌装置20を備えている。
試薬テーブル2,3は、図1に示すように、それぞれ周方向に配置される複数の試薬容器2a,3aを保持し、図示しない駆動手段に回転されて試薬容器2a,3aを周方向に搬送する。
反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列され、図示しない駆動手段によって矢印で示す方向に正転或いは逆転されて反応容器5を搬送する。反応容器5は、近傍に設けた試薬分注機構6,7によって試薬テーブル2,3の試薬容器2a,3aから試薬が分注される。ここで、試薬分注機構6,7は、それぞれ水平面内を矢印方向に回動するアーム6a,7aに試薬を分注するプローブ6b,7bが設けられ、洗浄水によってプローブ6b,7bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。
反応容器5は、光学的に透明な素材から成形され、図3に示すように、液体を保持する四角筒からなる攪拌容器である。反応容器5は、保持した液体中に表面弾性波(音波)を出射する表面弾性波素子23が外側面5aの下部に前記液体に対して偏在させて設けられている。反応容器5は、後述する分析光学系12から出射された分析光(340〜800nm)に含まれる光の80%以上を透過する素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。また、反応容器5は、表面弾性波素子23を外側に向けて反応テーブル4にセットされる。
検体容器移送機構8は、図1に示すように、フィーダ9に配列した複数のラック10を矢印方向に沿って1つずつ移送する移送手段であり、ラック10を歩進させながら移送する。ラック10は、検体を収容した複数の検体容器10aを保持している。ここで、検体容器10aは、検体容器移送機構8によって移送されるラック10の歩進が停止するごとに、水平方向に回動するアーム11aとプローブ11bとを有する検体分注機構11によって検体が各反応容器5へ分注される。このため、検体分注機構11は、洗浄水によってプローブ11bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。
分析光学系12は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体試料を分析するための分析光(340〜800nm)を出射するもので、図1に示すように、発光部12a,分光部12b及び受光部12cを有している。発光部12aから出射された分析光は、反応容器5内の液体試料を透過し、分光部12bと対向する位置に設けた受光部12cによって受光される。受光部12cは、制御部15と接続されている。
洗浄機構13は、ノズル13aによって反応容器5内の液体試料を吸引して排出した後、ノズル13aによって洗剤や洗浄水等を繰り返し注入及び吸引することにより、分析光学系12による分析が終了した反応容器5を洗浄する。
制御部15は、自動分析装置1の各部の作動を制御すると共に、発光部12aの出射光量と受光部12cが受光した光量に基づく反応容器5内の液体試料の吸光度に基づいて検体の成分や濃度等を分析し、例えば、マイクロコンピュータ等が使用される。制御部15は、図1及び図2に示すように、キーボード等の入力部16及びディスプレイパネル等の表示部17と接続されている。
攪拌装置20は、図1及び図2に示すように、送電体21と表面弾性波素子23とを有している。送電体21は、反応テーブル4外周の互いに対向する位置に反応容器5と水平方向に対向させて配置され、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される電力を表面弾性波素子23に送電する送電手段である。送電体21は、駆動回路とコントローラとを備えており、図4に示すように、音響チップ24の電気端子24cに当接するブラシ状の接触子21aを有している。このとき、送電体21は、図1に示すように、配置決定部材22に支持されており、反応テーブル4の回転が停止したときに接触子21aから電気端子24cに電力を送電する。
配置決定部材22は、制御部15に作動が制御され、送電体21から電気端子24cに電力を送電する送電時に、送電体21を移動させて送電体21と電気端子24cとの反応テーブル4の周方向並びに半径方向における相対配置を調整するもので、例えば、2軸ステージが使用される。具体的には、配置決定部材22は、反応テーブル4が回転し、送電体21から電気端子24cに電力を送電していない非送電時は、作動が停止されて、送電体21と電気端子24cとを一定の距離に保持している。そして、配置決定部材22は、反応テーブル4が停止し、送電体21から電気端子24cに電力を送電する送電時には、制御部15の制御の下に作動して送電体21を移動させ、送電体21と電気端子24cとが対向するように反応テーブル4の周方向に沿った位置を調整すると共に、送電体21と電気端子24cとを近接させて接触子21aと電気端子24cとを接触させることで送電体21と電気端子24cとの相対配置を決定する。
表面弾性波素子23は、図3〜図6に示すように、音響チップ24と音響整合層25とを有する音波発生手段である。表面弾性波素子23は、中心周波数が数MHz〜1GHzのものを使用し、発生する表面弾性波(音波)のエネルギーロスを小さく抑えるため、図3又は図6に示すように、液体の気液界面(メニスカス)Mが反応容器5の内側面5bと接する位置よりも鉛直方向下方に偏在させて設ける。また、表面弾性波素子23は、反応容器5の表面弾性波素子23を通る断面における水平方向の実効寸法又は鉛直方向の実効寸法を、その断面に存在する液体試料の水平方向の寸法WL又は鉛直方向の寸法HL(図3参照)の1/2以下に設定する。
ここで、表面弾性波素子23の実効寸法とは、音響チップ24の振動子24bが表面弾性波(以下、単に「音波」という)を発生するのに寄与する部分の寸法をいう。本明細書においては、図5に示すように、長手方向に配列される複数の電極が重なり合う水平方向の距離を水平方向の実効寸法W1といい、上下両端に位置する電極の中央を結ぶ距離を鉛直方向の実効寸法H1という。
また、音波発生手段である表面弾性波素子23は、音響チップ24と音響整合層25とを有し、かつ、音響チップ24に振動子24bが存在するものをいう。このため、音響整合層25が存在しても、振動子24bが存在しないものは表面弾性波素子23とは言わない。また、音響整合層25が存在する基板24a上に独立した振動子24bが複数存在する場合、本明細書では、表面弾性波素子23は複数存在するという。
音響チップ24は、図3及び図5に示すように、圧電素材からなる基板24aの表面に櫛型電極(IDT: Inter Digital Transducer)からなる振動子24bが設けられている。振動子24bは、送電体21から送電された電力を音波に変換し、図6に示すように、音波Waが斜め上方に出射されるように櫛型電極を形成する複数の電極を反応容器5の外側面5aに長手方向(上下方向)に沿って配列する。言い換えると、自動分析装置1に反応容器5をセットしたとき、振動子24bを構成する複数の電極が鉛直方向に配列されるように、表面弾性波素子23を反応容器5の外側面5aに取り付ける。
このとき、音響チップ24は、図5に示すように、振動子24bが基板24aの下部に設けられ、図3および図6に示すように、振動子24bを外側に向け、エポキシ樹脂等の音響整合層25を介して反応容器5の外側面5aに下側へ変位させて取り付けられる。また、振動子24bは、受電手段となる電気端子24cとの間が導体回路24dによって接続されている。
ここで、反応容器5に設けられる表面弾性波素子23が一つの場合、反応容器5の側面に設けるには、表面弾性波素子23を鉛直上方又は下方に変位した位置に設け、反応容器5の底面に設けるには、対角線の交点或いは中心から変位した位置に設けると、音波が単一の出射方向のみに出射される。このため、表面弾性波素子23は、前記液体に対して偏在させて反応容器5に設ける。このとき、表面弾性波素子23は、図7に示すように、振動子24bの端部を内底面5cよりも鉛直方向下側、かつ、内側面5bよりも水平方向外側の領域Apに配置する。従って、表面弾性波素子23を外底面5dに設ける場合も、振動子24bの端部を同様に配置する。
振動子24bの端部を領域Apに配置すると、図7に示すように、振動子24bの下半側から発生した音波Waは、内底面5cと外底面5dとの間を反射しながら底面内を伝搬し、液体試料Ls中へ出射されないのに対し、振動子24bの上半側から発生した音波Waは、液体試料Ls中へ出射される。このため、反応容器5は、図6に示すように、内側面5bの下方に変位した1つの出射領域Aoから液体試料Ls中へ斜め上方に音波Waが非対称に出射される。ここで、表面弾性波素子23は、振動子24bの配置を明示するため、図7において基板24aおよび音響整合層25を省略している。
また、反応容器5は、試薬と検体とが反応した液体試料を光学測定することから、音響チップ24は、基板24aの素材として水晶,ニオブ酸リチウム(LiNbO3),タンタル酸リチウム(LiTaO3)等の透明な素材を使用する。この場合、音響チップ24は、液体試料に対して偏在するように、図8に示すように、振動子24bを基板24aの上側に設ける。これにより、反応容器5は、振動子24b下部の部分を液体試料の測光領域Ameとして利用することができる。この場合、振動子24bの素材をインジウム−スズ酸化物(ITO)とすると、振動子24b、従って音響チップ24全体が透明となる。このため、反応容器5は、図9に示すように、振動子24bの部分を液体試料の測光領域Ameとして利用することができる。従って、表面弾性波素子23は、振動子24bを反応容器5の下部に配置することが可能となり、振動子24bの配置上の制約がなくなる。
一方、音響整合層25は、表面弾性波素子23と反応容器5との音響インピーダンスを整合させて、振動子24bが発生した音波を液体へ出射させる。音響整合層25は、エポキシ樹脂等の接着剤や液体の他、図10に示すように、反応容器5と基板24aとを拡散接合によって接合させることによって形成される接合層を音響整合層25としてもよい。
以上のように構成される自動分析装置1は、回転する反応テーブル4によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器5に試薬分注機構6,7が試薬容器2a,3aから試薬を順次分注する。試薬が分注された反応容器5は、検体分注機構11によってラック10に保持された複数の検体容器10aから検体が順次分注される。そして、試薬と検体が分注された反応容器5は、反応テーブル4が停止する都度、攪拌装置20によって順次攪拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル4が再び回転したときに分析光学系12を通過する。このとき、反応容器5内の液体試料は、受光部12cで側光され、制御部15によって成分や濃度等が分析される。そして、分析が終了した反応容器5は、洗浄機構13によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
このとき、攪拌装置20は、反応テーブル4が停止したときに送電体21が接触子21aから音響チップ24の電気端子24cに電力を送電する。これにより、表面弾性波素子23は、振動子24bが駆動され、図11に波線で示すように音波を誘起する。誘起された音波は、図12及び図13に波線で示すように、音響チップ24内部及び音響整合層25を通って反応容器5の内側面へと伝搬し、音響インピーダンスが近い液体試料Ls中へ矢印で示す音波Waが底面に近い内側面5bから斜め上方に漏れ出してゆく。即ち、図6に示すように、音波Waが底面に近い内側面5bから斜め上方に漏れ出してゆく。ここで、図13において、音響チップ24内に点線で示す矢印は音波の進行方向を示している。この結果、液体試料Lsには、音波Waによって上側に気液界面まで到達する反時計方向の音響流Fccが生じ、下側に時計方向の音響流Fcwが非対称に生じる。この2つの非対称な音響流Fcc,Fcwによって、反応容器5は、分注された試薬と検体からなる液体試料Lsが底部から気液界面まで広範囲に亘って攪拌される。
この場合、表面弾性波素子23は、反応容器5の下方に設ける程、比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果が大きい。また、攪拌装置20は、配置決定部材22によって送電体21を電気端子24cに近接させると共に、送電体21と電気端子24cとが対向するように位置を調整するので、送電体21から電気端子24cへの送電が円滑に行われる。
このように、本発明の反応容器5、攪拌方法、攪拌装置20及び攪拌装置20を備えた自動分析装置1は、表面弾性波素子23を反応容器5に対して偏在させて設けたので、反応容器5内の液体中に発生する音響流が気液界面まで到達し、反応容器5の底部から気液界面まで広範囲に亘って液体を攪拌することができる。また、表面弾性波素子23は、振動子24bとして櫛型電極(IDT)を使用するので、構造が簡単で小型な構成とすることができる。このとき、反応容器5は、表面弾性波素子23が発生した表面弾性波が音響整合層25から側面を通って液体試料Lsへと伝搬し、減衰し難いことからエネルギーの伝達効率に優れており、表面弾性波素子23を使用していることから簡単な構造とすることが可能である。従って、反応容器5を使用することにより、攪拌装置20並びに自動分析装置1は、小型化が可能であり、メンテナンスも容易になるという利点がある。
なお、攪拌容器は、図14に示す反応容器51のように、円筒形状であってもよい。この場合、表面弾性波素子23は、外底面51dの中心から変位した位置に取り付ける。即ち、表面弾性波素子23は、反応容器51に偏在させて設ける。また、音響チップ24の振動子24bを形成する複数の電極は、配列方向を外底面51dの半径方向とする。これにより、反応容器51は、内底面51cの直径Dm上の水平方向外側に変位した位置に出射領域Aoが形成され、保持した液体中に音波が非対称に出射される。これにより、反応容器51は、出射される音波によって液体試料中に生ずる非対称な音響流によって攪拌することができる。
また、攪拌容器は、図15に示す反応容器52のように、浅い四角筒形状であってもよい。この場合、表面弾性波素子23は、外側面52aの下方、即ち、反応容器52に偏在させて設ける。これにより、反応容器52は、表面弾性波素子23の振動子24bによって音波が斜め上方に出射され、保持した液体が攪拌される。
また、表面弾性波素子23を小型に構成することができるので、攪拌容器は、図16に示す反応容器5のように、音響チップ24を側壁の一部として用いてもよいし、図17に示す反応容器5のように、音響チップ24を底壁として用いてもよい。この場合、音響チップ24は、図16に示す反応容器5の場合には、振動子24bの下端部を内底面5cよりも鉛直方向下側に配置し、図17に示す反応容器5の場合には、振動子24bの端部を内側面5bよりも水平方向外側に配置する。
(実施の形態2)
次に、本発明の攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置にかかる実施の形態2について、図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、以下に説明する攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置は、実施の形態1と同じであるので、攪拌容器について以下に説明する。実施の形態1の攪拌容器は、表面弾性波素子23が1つ設けられていたのに対し、実施の形態2の攪拌容器は、2以上の表面弾性波素子23が設けられ、少なくとも一つの表面弾性波素子23が偏在させて設けられている。また、攪拌容器は、特に言及しない限り実施の形態1と同一の構成を有しており、同一の構成部分には対応する符号を付している。図18は、本発明の実施の形態2に係る攪拌容器の斜視図である。図19は、図18の攪拌容器の断面図である。
反応容器53は、図18および図19に示すように、音響チップ24の2つの振動子24bが、一方を外側面53aの下部に液体試料に対して偏在させて設け、他方を外側面53aの略中間に設けられている。このとき、2つの振動子24bは、それぞれ鉛直方向に沿って1列に並べて配置することにより、2つの表面弾性波素子23が同一の外側面53aに間隔をおいて設けられている。このため、2つの表面弾性波素子23は、図示のように液体試料Lsに関して鉛直方向に非対称に配置され、互いに共通の対称の中心,対称軸或いは対称面を有していない。ここで、図18および図19は、表面弾性波素子23を構成する音響チップ24の基板24aおよび音響整合層25を省略している。
反応容器53は、表面弾性波素子23の振動子24bが駆動されると、図19に示すように、振動子24bが発生した音波Waが内側面53bの異なる3つの出射領域Aoから音響インピーダンスが近い液体試料Ls中へ異なる3方向に向かって漏れ出してゆく。この異なる3方向に漏れ出す音波Waにより、液体試料Ls中には時計方向に3つの音響流Fcwが非対称に生じる。この非対称な3つの音響流Fcwによって、反応容器53は、分注された試薬と検体からなる液体試料Lsが底部から気液界面まで広範囲に亘って攪拌される。
このとき、反応容器53は、上側の振動子24bが気液界面の近くに配置されているため、音響流Fcwだけではなく音響放射圧の効果によって気液界面を変動させる。また、下の振動子24bは、比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果が大きい。このため、反応容器53は、収容する液体試料Lsと親和性の高い素材からなる場合には、2つの振動子24bによって、流れが液体試料Lsのメニスカスが内側面53bと接する部分まで入り込んで液体試料Lsが広い範囲に亘って攪拌される結果、高い攪拌効率を達成することができる。
ここで、本発明の攪拌容器は、音波発生手段である表面弾性波素子23を同一の取付け面に複数設ける場合、隣接する表面弾性波素子23の振動子24bが発生した音波の重なり合いで複雑な流れ場を形成すると同時に、一方では、音波が相殺されることがないようにする必要がある。このため、同時に作動する各振動子の離間距離を最適化する必要がある。例えば、反応容器53は、図20に示すように、取付け面である外側面53aに関し、同時に作動する隣接する2つの表面弾性波素子23の各振動子24bの外側面53aに沿った方向における離間距離Dtを音波Waの外側面53aに沿った方向における各表面弾性波素子23の音波到達距離Da1,Da2の和以上(Dt≧Da1+Da2)となるように設定する。
このとき、表面弾性波素子23は、図21および図22に示すように、音響整合層25が存在しても振動子24bが存在しない部分は音波発生手段とはならない。このため、図21および図22においては、表面弾性波素子23は、2つ独立して存在することになり、2つの表面弾性波素子23に対応した2つの振動子24bの電極間距離を離間距離Dtと呼ぶ。
一方、反応容器に複数の表面弾性波素子23を設ける場合、例えば、表面弾性波素子23を3つ設ける場合、図23に示すように、2つの表面弾性波素子23を通る水平方向のC1−C1断面および2つの表面弾性波素子23を通る鉛直方向のC2−C2断面における寸法を以下のように設定する。即ち、3つの表面弾性波素子23の水平方向の実効寸法をW1〜W3とし、鉛直方向の実効寸法をH1〜H3としたとき、各断面における実効寸法W1〜W3の和や実効寸法H1〜H3の和を、各断面に存在する液体試料の水平方向の寸法WLや鉛直方向の寸法HLの1/2以下に設定する。即ち、次式の関係に設定する。但し、各振動子24bは、1波長以上でないと音波を発生することができないので、実効寸法H1〜H3は振動子24bが発する1波長以上とする。また、電力を供給しない表面弾性波素子23は、次式における実効寸法を0とする。
W11+W12≦WL/2
H12+H13≦HL/2
より好ましくは、音波発生手段による音波の発生方向に直交する方向、即ち、C1−C1断面における寸法の和(W11+W12)が、C1−C1断面に存在する液体試料の寸法(WL)の1/3以下、出射する音波の半波長(λ/2)と表面弾性波素子23の数(n)の積以上に設定する。即ち、この場合、n=2であるから次式の関係に設定する。
2・λ/2≦W11+W12≦WL/3
ここで、振動子24bは、1波長以上でないと音波を発生することができず、振動子24bを構成する電極が重なり合う部分で音波が発生する。従って、振動子24bは、図24に示すように、最小単位の電極の中央を通る電極間の距離が鉛直方向の実効寸法の最小値Hminであり(Hmin=λ)、重なり合う電極の水平方向の距離が水平方向の実効寸法の最小値となる(Wmin=λ/2)。
また、3つの表面弾性波素子23を使用する場合、3つの表面弾性波素子23は、図25に示すように、反応容器53の外側面53aに鉛直方向に配置し、各振動子24bの中心周波数f1〜f3が上部から下部に向かって低くなるように設定(f1>f2>f3)する。これにより、反応容器53は、中心周波数f3の表面弾性波素子23が液体試料に対して偏在させて下部に設けられる。このように3つの表面弾性波素子23を設けると、反応容器53は、中心周波数が低く、液体試料Ls中での減衰が少ない中心周波数f3の音波によって下方に沈み易い比重の大きい成分を上方へ移動させて攪拌することができる。
このとき、3つの表面弾性波素子23は、種々の使用態様があり、例えば、図26−1に示すように、駆動効率を同一に設定し、中心周波数は異なるが(f1≠f2≠f3)、バンド幅を同じ(W1=W2=W3)に設定する。この場合、3つの表面弾性波素子23に同時に中心周波数f2の電力を供給すると、中心周波数f2の表面弾性波素子23のみが作動して音波を発生するが、中心周波数f1,f3の表面弾性波素子23は作動しない。
また、図26−2に示すように、3つの表面弾性波素子23は、駆動効率を同一に設定し、中心周波数は異なるが(f1≠f2≠f3)、バンド幅が同じ(W1=W2=W3)で、そのバンド幅の範囲で互いにオーバーラップするように設定する。この場合、3つの表面弾性波素子23に同時に中心周波数f2の電力を供給すると、3つの表面弾性波素子23は、中心周波数f2の表面弾性波素子23が最も駆動効率が良い状態で駆動され、以下、中心周波数f1の表面弾性波素子23、中心周波数f3の表面弾性波素子23の順に駆動効率が低下する。
一方、図26−3に示すように、3つの表面弾性波素子23は、同一の電力に対する駆動効率が異なるように設定され、中心周波数f1(=f2=f3)が同じで、異なるバンド幅(W1<W2<W3)に設定する。この場合、3つの表面弾性波素子23に同時に中心周波数f1の電力を供給すると、3つの表面弾性波素子23は、中心周波数f2の表面弾性波素子23が最も駆動効率が良い状態で駆動され、以下、中心周波数f1の表面弾性波素子23、中心周波数f3の表面弾性波素子23の順に駆動効率が低下する。このように、3つの表面弾性波素子23は、攪拌の条件に応じて種々に使い分けをすることができる。このように、表面弾性波素子23を複数使用する場合、複数の表面弾性波素子23は、中心周波数、バンド幅或いは共振特性の少なくとも一つが互いに異なるように設定する。
ここで、3つの表面弾性波素子23のうち最上部に配置される表面弾性波素子23の振動子24bは、図27に示すように、液体試料のメニスカスMが内側面53bと接する位置とメニスカスMの最下部との間に偏在させて設ける。振動子24bをこのように設けると、収容する液体試料Lsとの親和性が高い素材からなる場合、反応容器53は、下に凸のメニスカスMが内側面53bと接する位置近傍部分における液体試料の攪拌を促進することができる。
この場合、振動子24bは、発生した音波が液体試料Ls中に漏れ出すように波長が次の関係を満たすように設定する。即ち、振動子24bは、鉛直方向の寸法をHd、メニスカスMが内側面53bと接する接触角をθとしたときに、出射する音波の波長λがλ<Hd・tanθの関係を満たすように設定する。このように設定すると、液体試料Lsと内側面53bとが接触する部分における液体試料Lsの見かけ上の厚さが薄くなっていても、振動子24bは発生した音波を液体試料Ls中へ出射させることができる。このとき、λ<Hd・tanθの関係を満たす音波の波長λに設定するには、中心周波数を100MHz以上に設定する。
また、反応容器53は、図28に示すように、音響チップ24の2つの振動子24bを、同一の外側面53aに鉛直方向に1列に並べることなく、上下の2つの振動子24bを水平方向にずらして配置してもよい。このように配置することにより、反応容器53は、一方の表面弾性波素子23が液体試料Lsに対して偏在させて設けられると共に、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置されることになる。このため、反応容器53は、図29に示すように、振動子24bから発生した音波Waが内側面53bの異なる3つの出射領域Aoから音響インピーダンスが近い液体試料Ls中へ異なる3方向に漏れ出し、液体試料Ls中には時計方向の3つの音響流Fcwが非対称に生じる。従って、反応容器53は、これら非対称な3つの音響流Fcwによって、液体試料Lsが底部から気液界面まで広範囲に亘って攪拌される。
さらに、反応容器53は、図30に示すように、音響チップ24の2つの振動子24bを、外側面53aに鉛直方向に沿って1列に並べると共に、振動子24bを構成する複数の電極の配列方向を鉛直方向に対して傾斜させてもよい。このように配置しても、反応容器53は、図31に示すように、音波Waによって生ずる時計方向の非対称な3つの音響流Fcwによって液体試料Lsが底部から気液界面まで広範囲に亘って攪拌される。ここで、以下の説明に使用する図面においては、表面弾性波素子23は、振動子24bを簡略化して図示するものがあり、音響整合層25や音響チップ24の基板24a等を省略している。
一方、反応容器は、図32に示す反応容器54のように、2つの振動子24bをそれぞれ異なる面、即ち、一方を液体試料Lsに対して偏在させて外側面54aの気液界面に近い上側に設けると共に、他方を液体試料に対して偏在させて外底面54dに設けてもよい。このように配置することにより、反応容器54は、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置されることになる。このとき、外側面54aに設ける振動子24bは気液界面に近い鉛直方向上側に、外底面54dに設ける振動子24bは、内側面54bよりも水平方向外側の領域Ap(図7参照)に端部を配置し、電気端子24cを水平方向内側に配置する。
2つの振動子24bをこのように配置することにより、反応容器54は、図33に示すように、振動子24bが発生した音波Waが液体試料Ls中へ異なる3方向に漏れ出し、液体試料Ls中には時計方向の3つの音響流Fcwが非対称に生じる。また、外側面54aに設けた振動子24bは、気液界面に近い鉛直方向上側に配置されていることから、音響放射圧の効果によって気液界面が変動される。一方、外底面54dに設けた振動子24bは、比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果が大きい。このため、液体試料Lsと親和性の高い素材からなる場合、反応容器54は、液体試料Lsのメニスカスが内側面54bと接する部分まで流れが入り込み、液体試料Lsが広い範囲に亘って攪拌される。
このとき、反応容器54は、図34に示すように、外底面54dに設ける振動子24bを外底面54dの対角線Dg上、特に対角線Dgの交点上に配置する。振動子24bをこのように配置すると、反応容器54は、対角線Dgの交点上に出射領域Aoが形成され(図34参照)、図35に示すように、液体試料Ls中へ音波Waが異なる4方向に漏れ出す。そして、これらの音波Waによって非対称に生じる音響流Fcw,Fccのうち、外側面54aに設けた振動子24bによって発生した音響流Fcwが、外底面54dに設けた振動子24bによって発生した音響流Fcw,Fccを乱すため、反応容器54は、複雑な流れの場(乱流)が液体試料Ls中に生成され、液体試料Lsが更に効率よく攪拌される。
また、反応容器54は、図36に示すように、外底面54dに設ける振動子24bを外底面54dの対角線Dgの方向に配置してもよい。即ち、振動子24bは、振動子24bを構成する複数の電極を対角線Dgの方向に沿って配列する。振動子24bをこのように配置すると、反応容器54は、液体試料中へ音波が異なる4方向に漏れ出して音響流が非対称に発生する。このとき、反応容器54は、図37に示すように、外底面54dに設ける振動子24bによって発生する音響流Fsbが底部の隅に滞留し易い比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果があるため、外側面54aに設けた振動子24bによって発生した音響流Fssとの相乗効果により複雑な流れの場(乱流)が生成され、液体試料Lsを更に効率よく攪拌することができる。
一方、反応容器は、図38に示す反応容器55のように、2つの振動子24bをそれぞれ異なる面、即ち、互いに対向する外側面55aに設けてもよい。このとき、一方の振動子24bは、気液界面に近い鉛直方向上側の幅方向中央に配置し、他方の振動子24bは液体試料Lsに対して偏在させて下側に設ける。即ち、他方の振動子24bは、外側面55aの幅方向中央であって、端部を内底面55c(図33参照)よりも鉛直方向下側、かつ、内側面55bよりも水平方向外側の領域Ap(図7参照)に配置する。
振動子24bをこのように配置すると、反応容器55は、図39に示すように、振動子24bが発生した音波Waが液体試料Ls中へ矢印で示す異なる3方向に漏れ出し、液体試料Ls中には時計方向の3つの音響流Fcwが非対称に生じる。このとき、一方の振動子24bは、気液界面に近い鉛直方向上側に配置されていることから、音響放射圧の効果によって気液界面が変動される。また、他方の振動子24bは、鉛直方向下側に配置されていることから、比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果が大きい。このため、液体試料Lsと親和性の高い素材からなる場合、反応容器55は、液体試料Lsのメニスカスが内側面55bと接する部分まで流れが入り込み、液体試料Lsが広い範囲に亘って攪拌される。
ここで、反応容器55は、対向する外側面55aに設ける2つの振動子24bを、図40〜図42に示すように配置してもよい。即ち、図40に示す反応容器55は、一方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて気液界面に近い外側面55a上側の幅方向一方寄りに、他方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて外側面55a下側の幅方向他方寄りに設ける。これにより、反応容器55は、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置されることになる。また、図41に示す反応容器55は、一方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて外側面55a幅方向中央の下部に設け、他方の振動子24bを外側面55aの鉛直方向上側に設ける。このとき、一方の振動子24bは、複数の電極の配列方向を水平方向に向けて配置する。そして、図42に示す反応容器55は、一方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて気液界面に近い外側面55a上側に設けると共に、他方の振動子24bを外側面55aの一方の振動子24bと略鉛直方向対応する位置に複数の電極の配列方向を水平方向に向けて配置する。これにより、反応容器55は、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置される。
振動子24bをこのように配置すると、図40に示す反応容器55は、収容した液体に旋回流を発生させ、高い攪拌効率を達成することができる。しかも、鉛直方向下側に配置した振動子24bは、底部の隅に滞留し易い比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果がある。また、図41に示す反応容器55は、収容した液体に上側の振動子24bが水平方向に沿った流れを形成するため、液体のメニスカスが内側面55bと接する部分まで流れが入り込む。また、下側の振動子24bは、比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果がある。このため、図41に示す反応容器55は、全体的に複雑な流れが発生し、高い攪拌効率を達成することができる。一方、図42に示す反応容器55は、水平方向に音波を発生する振動子24bと、鉛直方向に音波を発生する振動子24bとの相乗効果により、内部に保持した液体に全体的に複雑な流れを発生させ、高い攪拌効率を達成することができる。
一方、反応容器は、図43或いは図44に示す反応容器56のように、2つの振動子24bをそれぞれ異なる面、即ち、互いに隣り合う外側面56aに設けてもよい。このとき、図43に示す反応容器56は、一方の振動子24bを外側面56aの気液界面に近い上側の幅方向中央に配置し、他方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて外側面56a幅方向中央の下側に設ける。これにより、図43に示す反応容器56は、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置される。また、図44に示す反応容器56は、一方の振動子24bを液体試料に対して偏在させて外側面56aの下部に設け、他方の振動子24bを外側面56aの鉛直方向略中央に複数の電極の配列方向を水平方向に向けて配置する。これにより、図44に示す反応容器56も、2つの表面弾性波素子23が液体試料Lsに関して非対称に配置される。
振動子24bをこのように配置すると、図43に示す反応容器56は、振動子24bが発生した音波が液体試料中へ異なる3方向に漏れ出し、液体試料中には時計方向の3つの音響流が非対称に生じる。このとき、2つの振動子24bの一方の振動子24bは、気液界面に近い鉛直方向上側に配置されていることから、音響放射圧の効果によって気液界面が変動される。また、他方の振動子24bは、鉛直方向下側に配置されていることから、比重の大きい液体試料を上方へ移動させる効果が大きい。このため、液体試料と親和性の高い素材からなる場合、反応容器56は、液体試料のメニスカスが内側面56bと接する部分まで流れが入り込み、液体試料が広い範囲に亘って攪拌される。また、図44に示す反応容器56も、振動子24bが発生した音波が液体試料中へ異なる3方向に漏れ出し、液体試料中には時計方向の3つの音響流が非対称に生じ、液体試料を効率良く攪拌することができる。
更に、反応容器は、図45に示す反応容器57のように、3つの振動子24bをそれぞれ異なる面、即ち、1つの振動子24bを外側面57aに設けると共に、他の2つを外底面57dに設けてもよい。このとき、外側面57aに設ける振動子24bは気液界面に近い鉛直方向上側に、外底面57dに設ける2つの振動子24bは液体試料に対して偏在するように、互いに対角線上で対向する隅部に設ける。
3つの振動子24bをこのように配置することにより、反応容器57は、液体試料中へ音波が異なる4方向に漏れ出して音響流が非対称に発生する。このとき、反応容器57は、図46に示すように、外底面57dに設ける2つの振動子24bによって発生する音響流Fsbが底部の隅に滞留し易い比重の大きい液体試料Lsを上方へ移動させる効果があるため、外側面57aに設けた振動子24bによって発生する音響流Fssとの相乗効果により複雑な流れの場(乱流)が生成され、液体試料Lsを更に効率よく攪拌することができる。
なお、本発明の攪拌容器は、少なくとも一つの音波発生手段を偏在させて設けてあれば、容器の外側ではなく、図47に示す反応容器5のように、容器の内側に設けてもよい。この場合、表面弾性波素子23は、振動子24bを内側面5bに向けて内壁面5bの下部にエポキシ樹脂等の接着剤によって取り付ける。また、反応容器5には、音響チップ24の振動子24bと接続され、送電体21から送電された電力を受電する引き出し電極5eを設ける。
また、本発明の攪拌容器は、図48に示すように、表面弾性波素子23の振動子24bを構成する複数の電極を反応容器5側に向け、音響整合層25を介して反応容器5に取り付けてもよい。この場合、音響チップ24は、導体回路24dを表面弾性波素子23の裏面側に引き出した構成とし、裏面に設けた電気端子24cに対して電力を供給する。
更に、本発明の攪拌容器は、表面弾性波素子23が複数存在する場合、図49および図50に示す反応容器58,59のように、電力を受電する受電手段として共通の電気端子24cを有していてもよい。この場合、隣り合う表面弾性波素子23は、発生した音響流が互いに流れを相殺することがないように、振動子24bを半波長(λ/2)以上離間して配置する。従って、例えば、反応容器59は、3つの表面弾性波素子23の異なる中心周波数f1〜f3(f1>f2>f3)を有する振動子24bを、それぞれ半波長(λ2/2,λ3/2)離間して設ける。ここで、隣り合う表面弾性波素子23は、波長が長い方の波長を基準として離間距離を決定する。従って、反応容器59は、反応容器53と同様に、中心周波数が低く、液体試料中における減衰が少ない中心周波数f3の音波によって下方に沈み易い比重の大きい成分を上方へ移動させて攪拌することができるという効果を奏する。
また、本発明の攪拌容器は、音響チップ24へ電力を送電するのに接触子21aを用いたが、図51に示すように、無線送信することも可能である。この無線送信に用いる攪拌装置30は、図51に示すように、送電体31と音響チップ33を有し、音響チップ33は反応容器5に取り付けられている。
送電体31は、音響チップ33と対向配置され、RF送信アンテナ31a、駆動回路31b及びコントローラ31cを有している。送電体31は、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される電力をRF送信アンテナ31aから電波として音響チップ33に発信する。このとき、送電体31は、音響チップ33に電力を送電する送電時に、RF送信アンテナ31aとアンテナ33cとが対向するように、反応テーブル4に対する周方向並びに半径方向における相対配置が配置決定部材22によって調整され、相対配置が決定される。また、RF送信アンテナ31aとアンテナ33cとの相対配置は、例えば、送電体31側に反射センサを設け、反応容器5或いは音響チップ33の特定個所に設けた反射体からの反射を利用する等によって検出する。
音響チップ33は、図52に示すように、基板33aの表面に櫛型電極(IDT)からなる振動子33bがアンテナ33cと共に一体に設けられている。音響チップ33は、振動子33b及びアンテナ33cを外側に向け、エポキシ樹脂等の音響整合層を介して反応容器5の側壁5aに取り付けられる。このとき、音響チップ33は、図51に示すように、振動子33bを構成する複数の櫛型電極が鉛直方向に配列される。音響チップ33は、送電体31が発信した電波をアンテナ33cで受信し、共振作用によって発生した起電力により振動子33bに表面弾性波(超音波)を発生させる。
本発明の攪拌容器は、液体中に音波を出射する少なくとも一つの音波発生手段を当該攪拌容器に偏在させて設け、本発明の攪拌方法は、液体中に非対称に音波を出射する工程と、前記非対称な音波によって前記液体中に非対称な流れを発生させる工程とを含み、前記非対称な流れにより前記液体を攪拌するので、音響流が相殺されることなく気液界面まで到達し、容器の底部から気液界面まで広範囲に亘って液体を攪拌することから、攪拌容器、攪拌方法、攪拌装置及び攪拌装置を備えた分析装置で使用するのに適している。

Claims (36)

  1. 保持した液体を音波によって攪拌する攪拌容器であって、
    前記液体中に音波を出射する少なくとも一つの音波発生手段が当該攪拌容器に偏在させて設けられていることを特徴とする攪拌容器。
  2. 前記音波発生手段は、音響チップと音響整合層とを有し、
    前記音響チップは、弾性表面波を発生することを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  3. 前記音波発生手段は、当該攪拌容器の内側面の鉛直方向上方または下方に変位した位置、或いは前記内底面の水平方向外側に変位した位置に存在する出射領域から前記液体中に音波を出射することを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  4. 前記出射領域は、当該攪拌容器の内側面或いは内底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に存在することを特徴とする請求項3に記載の攪拌容器。
  5. 前記音波発生手段は、当該音波発生手段を通る水平方向又は鉛直方向の断面における水平方向又は鉛直方向の実効寸法が、当該断面に存在する前記液体の寸法の1/2以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  6. 前記音波発生手段は、当該音波発生手段を通る音波の発生方向に直交する方向の断面における実効寸法が、当該断面に存在する前記液体の寸法の1/3以下、出射する音波の半波長と前記音波発生手段の数の積以上に設定されることを特徴とする請求項5に記載の攪拌容器。
  7. 前記音波発生手段は、当該攪拌容器に2以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  8. 前記2以上の音波発生手段は、前記液体に関して非対称に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  9. 前記2以上の音波発生手段は、奇数或いは偶数の出射領域から異なる方向に音波を出射することを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  10. 前記奇数或いは偶数の出射領域は、当該攪拌容器の内側面或いは内底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に存在することを特徴とする請求項9に記載の攪拌容器。
  11. 前記出射領域は、内底面の対角線上或いは直径上に存在することを特徴とする請求項9に記載の攪拌容器。
  12. 前記2以上の音波発生手段は、当該攪拌容器の側面或いは底面の同一面或いはそれぞれ異なる面に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  13. 前記2以上の音波発生手段は、当該攪拌容器の側面或いは底面の同一面或いはそれぞれ異なる面の鉛直方向異なる高さに設けられていることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  14. 前記2以上の音波発生手段は、鉛直方向下方に配置される音波発生手段の中心周波数が、鉛直方向上方に配置される音波発生手段の中心周波数よりも低く設定されることを特徴とする請求項13に記載の攪拌容器。
  15. 前記音波発生手段は、内底面よりも鉛直方向下側、かつ、内側面よりも水平方向外側に端部を配置して当該攪拌容器の外面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  16. 前記2以上の音波発生手段は、同一の信号に対する駆動効率が異なるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  17. 前記2以上の音波発生手段は、駆動効率が同一であり、異なる信号によって駆動されることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  18. 前記2以上の音波発生手段は、中心周波数、バンド幅或いは共振特性の少なくとも一つが互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項16又は17に記載の攪拌容器。
  19. 前記2以上の音波発生手段は、隣り合う音波発生手段相互の離間距離を、発生する音波の波長が長い音波発生手段の波長の半波長以上とすることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  20. 前記2以上の音波発生手段は、同時に作動する前記音波発生手段の取付け面に沿った方向における離間距離が前記取付け面に沿った方向における各音波発生手段の音波到達距離の和以上に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  21. 前記2以上の音波発生手段は、共通する電力の受電手段を有することを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
  22. 前記音波発生手段は、前記液体の気液界面が当該攪拌容器の内側面と接する位置よりも鉛直方向下方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  23. 前記2以上の音波発生手段のうち前記液体の気液界面が当該攪拌容器の内側面と接する位置と前記気液界面最下部との間に設けられる音波発生手段は、鉛直方向の寸法をHd、前記液体の気液界面と当該攪拌容器の内側面との接触角をθとしたときに、出射する音波の波長λが次式の関係を満たすように設定されることを特徴とする請求項7に記載の攪拌容器。
    λ<Hd・tanθ
  24. 前記音波発生手段は、中心周波数が100MHz以上であることを特徴とする請求項23に記載の攪拌容器。
  25. 前記音波発生手段は、音響チップと音響整合層とを有していることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  26. 前記音響チップは、圧電性基板と電極を有していることを特徴とする請求項25に記載の攪拌容器。
  27. 前記電極は、櫛型電極であることを特徴とする請求項26に記載の攪拌容器。
  28. 前記音波発生手段は、前記櫛型電極を構成する複数の電極を取付面の長手方向に沿って配列させて当該攪拌容器に設けられていることを特徴とする請求項27に記載の攪拌容器。
  29. 前記音波発生手段は、前記櫛型電極を構成する複数の電極を鉛直方向に配列させて当該攪拌容器に設けられていることを特徴とする請求項27に記載の攪拌容器。
  30. 前記音波発生手段は、中心周波数が数MHz〜1GHzであることを特徴とする請求項1に記載の攪拌容器。
  31. 前記音響チップは、光学的に透明であることを特徴とする請求項25に記載の攪拌容器。
  32. 前記音響チップは、少なくとも前記圧電性基板が光学的に透明であることを特徴とする請求項26に記載の攪拌容器。
  33. 前記音響整合層は、接着剤,液体或いは接合層のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項25に記載の攪拌容器。
  34. 液体を音波によって攪拌する攪拌方法であって、
    前記液体中に非対称に音波を出射する工程と、
    前記非対称な音波によって前記液体中に非対称な流れを発生させる工程と、
    を含み、
    前記非対称な流れにより前記液体を攪拌することを特徴とする攪拌方法。
  35. 請求項1の攪拌容器に保持された液体を音波によって攪拌する攪拌装置であって、
    前記攪拌容器に設けた音波発生手段に電力を送電する送電手段と、
    前記送電手段から送電される電力を受電する受電手段と、
    を備え、
    前記一つ又は複数の音波発生手段が前記液体中に出射する非対称な音波によって前記液体中に非対称な流れを発生させ、この非対称な流れによって前記液体を攪拌することを特徴とする攪拌装置。
  36. 容器に保持された検体と試薬とを含む液体試料を攪拌して反応させ、反応液を分析する分析装置であって、請求項35に記載の攪拌装置を備えたことを特徴とする分析装置。
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