JP3892743B2 - 反応セルおよびその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は反応セルに関し、さらに詳しくは、例えば酵素反応、核酸ハイブリダイゼーションなどの(生)化学反応を進行させる反応セルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、反応セル内に性質が未知であるサンプルを収容し、一定の反応時間経過後に反応の進行度やサンプルの特性を例えば比色などにより検出したり、同定することが行われている。
【0003】
ところで、ハイブリダイゼーション法は、遺伝物質の検出および同定のために有効な方法である。ハイブリダイゼーションは、相補的な塩基をもつ1本鎖のDNAなど核酸同士がお互いに結合し2本鎖を形成することのものである。このようなハイブリダイゼーション反応を利用して、核酸の解析を行うには、予め片方の1本鎖を蛍光物質などで標識しておく。ハイブリダイゼーション反応を行った後に2本鎖に検出される標識量を検出してハイブリダイゼーション量を決定するものである。即ち、片方の核酸の塩基配列が既知の場合、未知の配列の核酸分子と接触させて、その既知核酸とのハイブリダイゼーション量を検出することにより、未知の核酸物質の塩基配列を推定するものである。
【0004】
上記した核酸ハイブリダイゼーションに限られず各種の酵素反応も、溶液を収容する反応セルを用いることにより、反応を促進させることができる。しかし、このような反応セルに単に溶液を入れただけでは、効率よく反応が進まない場合があるため、反応セル内の溶液をバイブレータや超音波発信機を用いて振動、撹拌することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した反応セルを備える反応測定装置やDNA分析装置などは、医療現場、実験現場、野外など様々な場所で使用する都合上、小型化が望まれている。これに伴い、反応セル自体も小型化、微細化が要望されている。加えて、DNAサンプルなどの高価な物質や、試薬、酵素などを大量に使うことは、分析や生成の低コスト化と逆行する。しかし、小型化、微細化が図られた反応セルを用いて溶液を反応させる場合、上記したバイブレータや超音波発信機などの振動手段を用いることが困難となる。
【0006】
また、反応セル内の溶液を撹拌するために、上記したバイブレータや超音波発信機を用いても内部溶液が停滞状態または層流となり易い。反応セル内の溶液が停滞または層流状態にある場合は、反応は拡散律則となり易く、上記した振動手段を用いて反応セル内の反応を促進させる効果が乏しいものと考えられる。さらに、バイブレータや超音波発信機を用いた場合には、キャビテーションが発生し易くなり、溶液中の生体高分子などを壊してしまうという不都合がある。
【0007】
今後、反応セル自体の小型化、微細化が図られると、バイブレータや超音波発信機などは、振動手段として不適当となる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、小型化が図れると共に、溶液の撹拌効率の向上や反応の制御を行うこと可能にする反応セルおよびその使用方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、周壁部と底部とを有して、溶液を収容するセルと、前記セルの内側周壁面または内側底部若しくは外側底部の一部に一体的に設けられ、前記溶液を用いた反応を促進/制御するために前記溶液の撹拌を行う圧電/電歪振動子と、を備える反応セルであって、前記圧電/電歪振動子の振動の振幅をΔdとし、前記セルの振動方向の長さをdとしたときに、0.000001<Δd/d <0.01であることを要旨とする。
【0010】
このような構成の第1の特徴に係る発明では、セルの内側面又は外側面から溶液に直接的又は間接的に振動を伝達することができる。圧電/電歪振動子の振動時間、振動間隔などを規定することにより、溶液の反応の進行度や反応時間などを制御することができる。
【0011】
また、第1の特徴に係る発明では、圧電/電歪振動子でセル内の溶液の状態変化を検出する構成としてもよい。このような構成にすることにより、溶液の化学反応が進み、例えば溶液の粘度、比重等の変化を圧電/電歪振動子の振動に伴う電気定数の変化を検出することで溶液の状態、ひいては反応の進度、反応の状態を検出することが可能となる。
【0012】
さらに、第1の特徴に係る発明では、圧電/電歪振動子の振動の振幅をΔdとし、セルの振動方向の長さをdとしたときに、0.000001<Δd/d <0.01の範囲としている。0.000001>Δd/dであると振動の効果が発揮できず、またΔd/d>0.01であると、溶液、特に生体高分子を含む溶液の場合、振動による目的外の分解等が生じやすくなる。
【0013】
また、第1の特徴に係る発明では、セルが例えば、マトリクス状に複数配置された構成とすることにより、多数箇所で溶液反応を行うことが可能となる。この場合、各セルに設けられた圧電/電歪振動子の稼働を同時または個別に制御することにより、撹拌の制御、反応制御、並びに状態検出などをそれぞれのセルに応じて行うことが可能となる。
【0014】
第1の特徴に係る発明では、セルが、周壁部と底部とで形成された凹部内に溶液が収容され、圧電/電歪振動子が底部および/または周壁部に一体的に形成されている。このような構成では、圧電/電歪振動子が溶液に直接振動を伝達することができ、セル間で振動を独立して制御することができる。尚、圧電/電歪振動子が底部に一体的に形成されている場合は、圧電/電歪振動子が形成されている底部の部分を薄板とすることが好ましい。こうすることで、圧電/電歪振動子の振動をセル底部のたわみ振動として溶液全体を振動することができる。
【0015】
加えて、第1の特徴に係る発明では、周壁部と底部とは、ジルコニアセラミックスで一体焼成されてなる構成とすることが好ましい。一般的にジルコニアセラミックスは緻密な焼成体からなり、溶液を保持し、圧電/電歪振動子の振動を減衰することが少なく溶液に付与することが可能となることに加え、圧電/電歪振動子を一体にて形成する際、例えば圧電/電歪振動子をジルコニアセラミックス上で焼成する場合、圧電/電歪振動子との反応性が低く、セラミックスの劣化なく一体化セルが実現できる。尚、ジルコニアセラミックスは、一般的にイットリア等の添加物を加え焼成することで、その結晶構造を正方晶、立方晶、単斜晶の混合からなるように作られ充分な機械強度を保持するが、特に水溶性の溶液にふれるセルの内側の部分は、イットリア等の添加物の含有率を高くし、その結晶構造を立方晶の割合が多くなるような結晶構造とした多層構造としてもよい。こうすることで、セルの機械的強度を保持した上で、溶液に触れる部分でのジルコニアセラミックスの結晶変態が発生することが防げ、耐久性のより向上した反応セルが実現できる。
【0016】
加えて、第1の特徴に係る発明では、溶液の反応状態を光によって検出する場合に、セルの周壁部と底部とが、光透過性を有するセラミックスで一体焼成されてなる構成とすることが望ましい。また、周壁部がセラミックスで形成され、底部は透明なガラスや合成樹脂でなるハイブリッド構造としてもよい。さらに、セルは、周壁部および底部が、透明なガラスまたは合成樹脂で形成され、圧電/電歪振動子が周壁部または前記底部に貼着されている構成としてもよい。光透過性を有するセラミックスで一体焼成されていることにより、セル上で直接圧電/電歪振動子を焼成、形成することができる。また、周壁部がセラミックスで形成され、底部は透明なガラスや合成樹脂でなるハイブリッド構造とすることで、周辺部をセラミックスのグリーンシート積層、焼成法等の大量生産に適した製法で安定して形成でき、また生体高分子等を固定化し易く、反応状態を光で検出するのに適した透明なガラスや合成樹脂との組み合わせが実現でき、安価で性能の優れた反応セルが可能となる。また、圧電/電歪振動子が周壁部または前記底部に貼着されている構成とすることで、周壁部または前記底部の材料選択の幅が広がり、生化学的に最適な材料選択ができる。
【0017】
第1の特徴に係る発明では、周壁部と底部とを有してなり、溶液を収容する凹状の複数のセルを有し、前記セルが多段的に順次縮小していれこ状に設けられ、前記セルのそれぞれに圧電/電歪振動子が設けられていてもよい。
【0018】
このような構成では、複数のセルを内包するセルに設けられた圧電/電歪振動子を駆動することにより、内包するセル全体の溶液を均等に撹拌することができ、内包される各セルは個々に圧電/電歪振動子で撹拌制御することができる。
【0019】
第1の特徴に係る発明では、周壁部と底部とを有してなり、溶液を収容する凹状の複数のセルを有し、前記セルが多段的に順次縮小していれこ状に設けられるとともに、小さなセルが形成された大きなセルの少なくとも一部に、小さなセルが形成された箇所以外の箇所であって、大きなセルに収容された溶液を移動、撹拌する圧電/電歪振動子が設けられていてもよい。
【0020】
第1の特徴に係る発明では、大きなセルの少なくとも一部に設けられた圧電/電歪振動子は、大きなセルの溶液を撹拌するのに最適な設計、
材料構成で実現することができ、該圧電/電歪振動子を駆動することにより、小さなセルを内包する大きなセル全体の溶液を自由に撹拌することができる。尚、内包される各小セルはさらに個々に圧電/電歪振動子で撹拌制御することができる構成になっていてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る反応セルおよびその使用方法の詳細を図面に示す各実施の形態に基づいて説明する。
【0029】
[反応セル]
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る反応セルの第1の実施の形態を示している。図1(a)は反応セル1の平面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
【0030】
本実施の形態に係る反応セル1は、容器状のセル本体2と、このセル本体2の底部下面(外側面)に設けられた円形状の圧電/電歪振動子3とから構成されている。尚、圧電/電歪振動子3は図示しない上部電極と下部電極とに挟まれたサンドイッチ構造とする。セル本体2は、円形の底板部2Aと、この底板部2Aの周縁から所定高さ立ち上がって底板部2Aを取り囲む周壁部2Bとが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。このような構造の反応セル1においては、底板部2A上の周壁部2Bで取り囲まれた空間が溶液収容空間4となっている。圧電/電歪振動子3は、図1(a)に示すように、底板部2Aの下面に底板部2Aと同心円状に配置、貼着されている。圧電/電歪振動子3の直径は、底板部2Aより短く設定されている。いる。なお、反応セル1における溶液収容空間4の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。特に、圧電/電歪振動子3の振動の振幅をΔdとし、振動方向の長さをdとしたときに、0.000001<Δd/d<0.01であることが好ましい。0.000001>Δd/dであると、振動の効果が発揮できず、またΔd/d>0.01であると、溶液、特に生体高分子を含む溶液の場合、振動による目的外の分解等が生じやすくなるからである。
【0031】
本実施の形態に係る反応セル1においては、溶液収容空間4内に溶液を収容した状態で、圧電/電歪振動子3を駆動することにより、底板部2Aの撓み振動となって溶液収容空間4内の溶液へ振動が伝達できる。尚、駆動の周波数が溶液を入れた反応セル1の共振周波数より十分高い場合、或いは、底板部2Aの剛性が十分に高い場合は、圧電/電歪振動子3で発生した振動は、底板部2Aを介して溶液収容空間4内の溶液へ伝達される。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。ここで、圧電/電歪振動子3は、微細な振動であり、溶液中でキャビテーションが発生せず、例えば生体高分子などの立体構造が壊れることなく撹拌できる。
【0032】
また、震動源として圧電/電歪振動子3を用いるため、加熱操作などの他の操作装置内でも振動させることができる。
【0033】
なお、圧電/電歪振動子3は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0034】
さらに、圧電/電歪振動子3に図示しない配線を介して信号発生、解析回路が接続されており、微弱な振動を励起する電圧信号を印加し、その振動に伴う電気的定数の変化を検出して溶液の比重、粘度等を判定することができる。このように反応セル1内の反応進捗状況を粘度で感知して、自動的に反応の進捗状況に応じた最適な振動を行うことができる。このような流体特性の変化の検知は、例えば特開平8−201265号公報に記載されており、この内容が参照できる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明に係る反応セルの第2の実施の形態を示している。図2(a)は反応セル10の平面図、図2(b)は図2(a)のB−B断面図である。
【0036】
本実施の形態に係る反応セル10は、容器状のセル本体11と、このセル本体11の底部下面に設けられた環状の圧電/電歪振動子12とから構成されている。
【0037】
セル本体11は、円形の底板部11Aと、この底板部11Aの周縁から所定高さ立ち上がって底板部11Aを取り囲む周壁部11Bとが、例えば透光性アルミナセラミックスにより一体に形成されている。このような構造の反応セル10においては、底板部11A上の周壁部11Bで取り囲まれた空間が溶液収容空間13となっている。なお、反応セル10における溶液収容空間13の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。本実施の形態においても、圧電/電歪振動子12の振動の振幅をΔdとし、振動方向の長さをdとしたときに、0.000001<Δd/d<0.01であることが好ましい。
【0038】
圧電/電歪振動子12は、図2(a)に示すように、底板部11Aの下面に底板部11Aと同心円状に配置、貼着されている。圧電/電歪振動子12の最大直径は、底板部11Aより短く設定されている。上記したように、圧電/電歪振動子12は、環状であるため、底板部11Aの中央は圧電/電歪振動子12が存在しない領域となっている。このため、底板部11Aが光透過性を有するように板厚を設定したり、光透過性の良好な材料で形成することにより、底板部11Aの中央で溶液の状態を光透過率を測定することによりモニターすることが可能となる。
【0039】
本実施の形態に係る反応セル10においても、溶液収容空間13内に溶液を収容した状態で、圧電/電歪振動子12を駆動することにより、底板部11Aの撓み振動となって、或いは、底板部11Aを介して圧電/電歪振動子12で発生した振動を溶液収容空間13内の溶液へ伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0040】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明に係る反応セルの第3の実施の形態を示している。図3(a)は反応セル20の平面図、図3(b)は図3(a)のC−C断面図である。
【0041】
本実施の形態に係る反応セル20は、容器状のセル本体21と、このセル本体21内に設けられた圧電/電歪振動子22とから構成されている。尚、圧電/電歪振動子22は図示しない上部電極と下部電極とで挟まれたサンドイッチ構造となっている。セル本体21は、円形の底板部21Aと、この底板部21Aの周縁から所定高さ立ち上がって底板部21Aを取り囲む周壁部21Bとからなり、底板部21Aは例えば透光性アルミナセラミックス、周壁部21Bは例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。このような構造の反応セル20においては、底板部21A上の周壁部22Bで取り囲まれた空間が溶液収容空間23となっている。
【0042】
圧電/電歪振動子22は、図3(a)に示すように、周壁部21Bの内側面にそって周回するように配置、貼着されている。このように、本実施の形態でも、底板部21Aを光透過性を有する構造、材料で形成することにより、内部の溶液の反応状態を光を用いて検出することが可能となる。なお、本実施の形態においても、反応セル20の溶液収容空間23の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、適宜変更可能である。
【0043】
本実施の形態に係る反応セル20においては、溶液収容空間23内に溶液を収容した状態で、圧電/電歪振動子22を駆動することにより、直接、底板部21Aを介して圧電/電歪振動子22で発生した振動を溶液収容空間23内の溶液へ伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0044】
なお、圧電/電歪振動子22は、図示しない配線と介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などを適宜制御され得るようになっている。そして、セル内部の圧電/電歪振動子の表面には、その上部電極の上に振動子全体を覆うように樹脂等からなる防水コートがされている。
【0045】
(第4の実施の形態)
図4は、本発明に係る反応セルの第4の実施の形態を示している。図4(a)は本実施の形態に係る反応セル30の平面図、図4(b)は図4(b)のD−D断面図である。
【0046】
本実施の形態に係る反応セル30は、容器状のセル本体31と、このセル本体31の底部下面(外側面)に設けられた一対の圧電/電歪振動子32とから構成されている。セル本体31は、比較的厚い円形の底板部33と、この底板部33の周縁から所定高さ立ち上がって底板部33を取り囲む周壁部34とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0047】
底板部33の上面には、底板部33の中心を挟むように平面円形状の一対の凹部35が形成されている。これら凹部35は、溶液を収容する溶液収容小空間36を形成している。そして、上記した圧電/電歪振動子32は、これら凹部35の比較的薄い底板37の下面中央に配置、貼着されている。このような構造の反応セル30においては、凹部35内の溶液収容小空間36と、底板部33上の周壁部34で取り囲まれた溶液収容大空間38とを有している。上記した圧電/電歪振動子32は、底板37の直径より短い円形である。なお、反応セル30における溶液収容大空間38の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。
【0048】
本実施の形態に係る反応セル30においては、溶液収容小空間36のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間38に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、圧電/電歪振動子32を駆動することにより、底板37を介して圧電/電歪振動子32で発生した振動を溶液収容小空間36や溶液収容大空間38内の溶液へ伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。尚、溶液収容小空間36を個別に振動、制御することで、各々の小空間での溶液反応が最適化され、結果として溶液収容大空間38内の反応も所望の状態に制御できる。
【0049】
なお、本実施の形態に係る反応セル30においても、圧電/電歪振動子32は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0050】
(第5の実施の形態)
図5は、本発明に係る反応セルの第5の実施の形態を示している。図5(a)は本実施の形態に係る反応セル40の平面図、図5(b)は図5(a)のE−E断面図である。
【0051】
本実施の形態に係る反応セル40は、容器状のセル本体41と、このセル本体41の底部下面(外側面)に設けられた一対の円形状の圧電/電歪振動子42とから構成されている。セル本体41は、比較的厚い円形の底板部43と、この底板部43の周縁から所定高さ立ち上がって底板部43を取り囲む周壁部44とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0052】
底板部43の上面には、底板部43の中心を挟むように平面円形状の一対の凹部45が形成されている。これら凹部45は、溶液を収容する溶液収容小空間46を形成している。そして、上記した圧電/電歪振動子42は、これら凹部45の比較的薄い底板47の下面中央に配置、貼着されている。このような構造の反応セル40においては、凹部45内の溶液収容小空間46と、底板部43上の周壁部44で取り囲まれた溶液収容大空間48とを有している。上記した圧電/電歪振動子42は、円形であり、底板47の直径と同等の直径を有する。なお、この反応セル40における溶液収容大空間48の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。
【0053】
本実施の形態に係る反応セル40においては、溶液収容小空間46のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間48に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、圧電/電歪振動子42を駆動することにより、底板47を介して圧電/電歪振動子42で発生した振動を溶液収容小空間46や溶液収容大空間48内の溶液へ伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。尚、圧電/電歪振動子42は、底板47の直径と同等の直径を有しているため、凹部45内の振動はより均一に溶液に伝わる。
【0054】
なお、本実施の形態に係る反応セル40においても、圧電/電歪振動子42は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0055】
(第6の実施の形態)
図6は、本発明に係る反応セルの第6の実施の形態を示している。図6(a)は本実施の形態に係る反応セルの平面図、図6(b)は図6(a)のF−F断面図である。
【0056】
本実施の形態に係る反応セル50は、容器状のセル本体51と、このセル本体51の底部下面(外側面)に設けられた一対の環状の圧電/電歪振動子52とから構成されている。セル本体51は、平面円形状の厚い底板部53と、この底板部53の周縁から所定高さ立ち上がって底板部53を取り囲む周壁部54とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0057】
底板部53の上面には、底板部53の中心を挟むように平面円形状の一対の凹部55が形成されている。これら凹部55は、溶液を収容する溶液収容小空間56を形成している。そして、上記した圧電/電歪振動子52は、これら凹部55の薄い底板57の下面に配置、貼着されている。このような構造の反応セル50においては、凹部55内の溶液収容小空間56と、底板部53上の周壁部54で取り囲まれた溶液収容大空間58とを有している。上記した圧電/電歪振動子52は環形状であり、最大直径が底板57の直径と同等の直径を有する。
【0058】
なお、この反応セル50における溶液収容大空間58の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。本実施の形態に係る反応セル50は、凹部55の深さを深くするため、底板部53の厚みを厚く設定している。また、底板57は、厚さが薄く設定され、光透過性を有するようになっている。そして、この底板57の中央部に圧電/電歪振動子52が存在しないため、凹部55内の溶液の反応が進んで溶液の光透過率が変化することや、発光反応を検出することが可能である。また、圧電/電歪振動子52が存在する箇所は光透過性を有しない構成になっており、発光反応を検出する場合、各凹部55から発光される光のクロストークを低減するのに有利である。
【0059】
本実施の形態に係る反応セル50においても、溶液収容小空間56のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間58に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、圧電/電歪振動子52を駆動することにより、底板57を介して圧電/電歪振動子52で発生した振動を溶液収容小空間56や溶液収容大空間58内の溶液へ伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0060】
なお、本実施の形態に係る反応セル50においても、圧電/電歪振動子52は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0061】
(第7の実施の形態)
図7は、本発明に係る第7の実施の形態を示している。図7(a)は本実施の形態に係る反応セル60の平面図、図7(b)は図7(a)の断面図である。
【0062】
本実施の形態に係る反応セル60は、容器状のセル本体61と、このセル本体61内に設けられた一対の環形状の圧電/電歪振動子62とから構成されている。セル本体61は、平面円形状の厚い底板部63と、この底板部63の周縁から所定高さ立ち上がって底板部63を取り囲む周壁部64とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0063】
底板部63には、底板部53の中心を挟むように円形状の一対の円孔65が形成されている。これら円孔65には、上記した圧電/電歪振動子62が内周壁面に沿って形成されている。また、底板部63の下面には、全面に亘って例えば透明なガラスなどでなる透明板66が一体に固設されている。したがって、圧電/電歪振動子62の筒孔と透明板66とで、溶液を収容する溶液収容小空間67を形成している。本実施の形態の反応セル60においては、溶液収容小空間67の底部が透明板66で形成されているため、内部の溶液の反応状態を光透過率や、発光反応などを測定することにより、把握することが可能となる。また、厚い底板部63が存在する箇所は光透過性を有しないジルコニアセラミックスから形成されており、発光反応を検出する場合、溶液収容小空間67から発光される光のクロストークを低減するのに有利である。
【0064】
このような構造の反応セル60においては、溶液収容小空間67と、底板部63上の周壁部64で取り囲まれた溶液収容大空間68とを有している。この反応セル60における溶液収容大空間68の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。
【0065】
本実施の形態に係る反応セル60においても、溶液収容小空間67のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間68に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、圧電/電歪振動子62を駆動することにより、圧電/電歪振動子62で発生した振動を溶液収容小空間67や溶液収容大空間68内の溶液へ直接伝達できる。そして、溶液に振動が直接伝達されることにより、溶液が確実に撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0066】
なお、本実施の形態に係る反応セル60においても、圧電/電歪振動子62は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0067】
(第8の実施の形態)
図8は、本発明に係る反応セルの第8の実施の形態を示している。図8(a)は本実施の形態に係る反応セル70の平面図、図8(b)は図8(b)のH−H断面図である。
【0068】
本実施の形態に係る反応セル70は、容器状のセル本体71と、このセル本体71の底部下面(外側面)に設けられた一対の環状の第1圧電/電歪振動子72と、セル本体71内に設けられた環状の第2圧電/電歪振動子78とから構成されている。セル本体71は、平面円形状の厚い底板部73と、この底板部73の周縁から所定高さ立ち上がって底板部73を取り囲む周壁部74とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。第2圧電/電歪振動子78は、周壁部74の内周面に沿って周回するように形成されている。
【0069】
底板部73の上面には、底板部73の中心を挟むように平面円形状の一対の凹部75が形成されている。これら凹部75は、溶液を収容する溶液収容小空間76を形成している。そして、上記した第1圧電/電歪振動子72は、これら凹部75の薄い底板77の下面に配置、貼着されている。
【0070】
上記した第1圧電/電歪振動子72は環形状であり、最大直径が底板77の直径と同等の直径を有しする。
【0071】
なお、この反応セル70における溶液収容大空間79の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、数十μm〜数十cmの範囲で適宜設定することができる。本実施の形態に係る反応セル70は、凹部75の深さを深くするため、底板部73の厚みを厚く設定している。また、底板77は、厚さが薄く設定され、光透過性を有するようになっている。そして、この底板77の中央部に第1圧電/電歪振動子72が存在しないため、凹部75内の溶液の状態を光透過率を測定することに検出することが可能である。
【0072】
本実施の形態に係る反応セル70においても、溶液収容小空間76のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間79に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、第1圧電/電歪振動子72を駆動することにより、底板77の撓み振動となって溶液収容小空間76内の溶液へ振動が伝達できる。また、第2圧電/電歪振動子78を駆動することにより、溶液収容大空間79内の溶液へ振動を直接伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0073】
なお、本実施の形態に係る反応セル70においても、第1および第2圧電/電歪振動子72、78は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。そして、必要に応じ、第1と第2の圧電/電歪振動子の駆動タイミング、振幅等を調整することで、より詳細な溶液の撹拌、反応の制御、促進が可能となる。
【0074】
(第9の実施の形態)
図9は、本発明に係る反応セルの第9の実施の形態を示している。図9(a)は本実施の形態に係る反応セル80を示す平面図、図9(b)は図(b)のI−I断面図である。
【0075】
反応セル80は、容器状のセル本体81と、このセル本体81の底部下面(外側面)に設けられた複数の第1圧電/電歪振動子82と、セル本体81内に設けられた環状の第2圧電/電歪振動子83とから構成されている。セル本体81は、平面円形状の厚い底板部84と、この底板部84の周縁から所定高さ立ち上がって底板部84を取り囲む周壁部85とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。第2圧電/電歪振動子83は、周壁部85の内周面に沿って周回するように形成されている。そして、底板部84上の周壁部85で取り囲まれた空間は、溶液収容大空間89となっている。
【0076】
底板部84の上面には、底板部84の中心部およびその中心部の周辺に複数の凹部86が形成されている。この凹部86は、平面円形状である。そして、これら凹部86は、溶液を収容する溶液収容小空間87を形成している。そして、上記した第1圧電/電歪振動子82は、これら凹部86の薄い底板88の下面に配置、貼着されている。なお、第1圧電/電歪振動子82は環形状であり、最大直径が底板88の直径と略同等の直径を有しする。
【0077】
なお、この反応セル80における溶液収容大空間89の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、適宜設定することができる。本実施の形態に係る反応セル80は、凹部86の深さを深くするため、底板部84の厚みを厚く設定している。また、底板88は、厚さが薄く設定され、光透過性を有するようになっている。そして、この底板88の中央部には第1圧電/電歪振動子82が存在しないため、凹部86内の溶液の状態を底板88を通して光透過率を測定することで検出することができる。
【0078】
本実施の形態に係る反応セル80においても、溶液収容小空間87のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間89に溶液を収容した状態で用いてもよい。そして、第1圧電/電歪振動子82を駆動することにより、同時に複数の底板88の撓み振動となって溶液収容小空間87内の溶液へ振動が伝達できる。また、第2圧電/電歪振動子83を駆動することにより、溶液収容大空間89内の溶液へ振動を直接伝達できる。そして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0079】
なお、本実施の形態に係る反応セル80においても、第1および第2圧電/電歪振動子82、83は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0080】
(第10の実施の形態)
図10は、本発明に係る反応セルの第10の実施の形態を示している。図10(a)は本実施の形態に係る反応セル90の平面図、図10(b)は図10(b)のJ−J断面図である。
【0081】
本実施の形態に係る反応セル90は、容器状のセル本体91と、このセル本体91の底部下面(外側面)に設けられた複数の圧電/電歪振動子92とから構成されている。セル本体91は、平面円形状の厚い底板部93と、この底板部93の周縁から所定高さ立ち上がって底板部93を取り囲む周壁部94とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0082】
底板部93の上面には、この底板部93の中心を挟むように平面円形状の一対の凹部95が形成されている。これら凹部95は、溶液を収容する溶液収容小空間96を形成している。また、底板部93上の周壁部94で取り囲まれる空間は、溶液収容大空間98を形成している。なお、底板部93は、比較的厚く設定されている。このような底板部93に比較的深い凹部95を形成した結果、凹部95の底には、薄い底板97が形成されている。なお、この底板97の厚さは、光透過性を有する程度に薄く設定されている。
【0083】
そして、それぞれの凹部95の薄い底板97には、この底板97の下面周縁に沿って間欠的に複数の圧電/電歪振動子92が配置、貼着されている。なお、圧電/電歪振動子92は、底板97の中央部には、配置されていないため、この底板97の中央部から光を透過させることで、凹部95内の溶液の状態(反応状態)を光透過率の変化で把握することが可能となる。
【0084】
なお、この反応セル90における溶液収容大空間98の直径は、溶液の種類や検出目的に応じて、適宜設定することができる。本実施の形態に係る反応セル90における他の構成は、上記した第6の実施の形態と同様である。
【0085】
本実施の形態に係る反応セル90は、底板77が光透過性を有するため、凹部95内の溶液の状態を光透過率を測定することに検出することが可能である。
【0086】
本実施の形態に係る反応セル90においても、溶液収容小空間96のみに溶液を収容した状態で用いてもよいし、溶液収容大空間98に溶液を収容した状態で用いてもよい。また、圧電/電歪振動子92を駆動することにより、底板97の部分的な撓み振動となって溶液収容小空間96内および溶液収容大空間98内のそして、溶液に振動が伝達されることにより、溶液が撹拌されて所定の溶液反応が促進されるようになっている。
【0087】
特に、本実施の形態では、圧電/電歪振動子92を個別に駆動することにより、溶液収容小空間96内の溶液の流れを自在にコントロールすることが可能となり、例えば渦巻き状に撹拌することも可能であり、撹拌効率を高めることができる。また、溶液収容小空間96毎に反応の進捗状況に応じた最適な振動を行うことができる。
【0088】
(第11の実施の形態)
図11は、本発明に係る反応セルの第11の実施の形態を示している。図11(a)は本実施の形態に係る反応セル100の平面図、(b)は図11(a)のK−K断面図である。
【0089】
本実施の形態に係る反応セル100は、容器状のセル本体101と、このセル本体101の底部下面(外側面)に設けられた複数の第1圧電/電歪振動子102と、セル本体101内に設けられた一対の第2圧電/電歪振動子103と、複数の第3圧電/電歪振動子104とから構成されている。
【0090】
セル本体101は、平面円形状の厚い第1底板部105と、この第1底板部105の周縁から所定高さ立ち上がって第1底板部105を取り囲む周壁部106とが、例えばジルコニアセラミックスにより一体に形成されている。
【0091】
第1底板部105の周縁部には、第3圧電/電歪振動子104が周縁に沿って所定間隔を隔てて間欠的に配置、固定されている。また、第1底板部105には、この第1底板部105の中心を挟む位置に一対の第1凹部107が形成されている。この第1凹部107内には、内周面に沿って上記した第2圧電/電歪振動子103が周回するように形成されている。
【0092】
また、第1凹部107の底には、第2底板部108が形成されている。そして、第2底板部108には、図11(a)に示すように、中心部およびその周辺に複数の第2凹部109が形成されている。
【0093】
さらに、第2凹部109の底には、第3底板部110が形成されている。この第3底板部110の下面には、上記した第1圧電/電歪振動子102が固設されている。なお、第1圧電/電歪振動子102は環形状であり、最大径寸法が第3底板部110との同等の寸法である。また、第1圧電/電歪振動子102の中央には、孔が開いているため、この孔から第3底板部110が露呈している。
【0094】
そして、第1底板部105上の周壁部106で取り囲まれた空間は、溶液収容大空間111となっている。また、第2底板部108上の第2圧電/電歪振動子103で取り囲まれた空間は、溶液収容中空間112となっている。さらに、第3底板部110上の第2凹部109内の空間は、溶液収容小空間113となっている。
【0095】
なお、この反応セル100における第1底板部の直径は、数mm〜数10cmの範囲に設定することが好ましい。また、第2底板部108の直径は、数10μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。さらに、第3底板部110の直径は、数μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。
【0096】
本実施の形態に係る反応セル100は、第3底板部110の厚さが薄く設定され、光透過性を有するようになっている。そして、この第3底板部110の中央部には第1圧電/電歪振動子102が存在しないため、底板部110を通して光透過率を測定することで、第2凹部109内の溶液の状態を検出することができる。
【0097】
本実施の形態に係る反応セル100においても、溶液収容小空間113のみに溶液を収容した状態、溶液収容中空間112内に溶液を収容した状態、または溶液収容大空間111内に溶液を収容した状態で溶液反応を行わせることができる。
【0098】
そして、第1圧電/電歪振動子102を駆動することにより、第3底板部110を介して圧電/電歪振動子102で発生した振動を溶液収容小空間113内の溶液に伝達することができる。また、第2圧電/電歪振動子103を駆動することにより、溶液収容中空間112内の溶液へ振動を伝達できる。さらに、第3圧電/電歪振動子104を駆動することにより、溶液収容大空間111内の溶液に振動を伝達されることができる。この結果、反応セル100内で所定の溶液反応を促進させることができる。
【0099】
なお、本実施の形態に係る反応セル100においても、第1〜第3圧電/電歪振動子102、103、104は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。また、複数の第3圧電/電歪振動子104は、同期して駆動させる他、図11(a)に矢印aで示す周方向に順次所定時間ずつずらして駆動してもよい。この場合、溶液収容大空間111内の溶液を所定の周方向に向けてマクロな回転流とすることができる。また、第1〜第3圧電/電歪振動子102、103、104は、溶液収容空間毎に多段的に駆動することも可能である。
【0100】
また、反応セル100において、第1〜第3圧電/電歪振動子102、103、104は、それぞれに近接するまたは直接接触する溶液収容小空間113、溶液収容中空間112、溶液収容大空間111内の溶液の反応状態の変化に伴う粘度変化を検出することができるようになっている。具体的には、それぞれの圧電/電歪振動子の振動に伴う電気的定数の変化を検出して溶液の粘度を判定するようになっている。
【0101】
(第12の実施の形態)
図12は、本発明に係る反応セルの第12の実施の形態を示している。図12(a)は本実施の形態に係る反応セル200の平面図、(b)は図12(a)のL−L断面図である。
【0102】
本実施の形態に係る反応セル200は、容器状のセル本体201と、このセル本体201の底部下面(外側面)に設けられた複数の第1圧電/電歪振動子202と、セル本体201内に設けられた一対の第2圧電/電歪振動子203と、複数の第3圧電/電歪振動子204とから構成されている。
【0103】
セル本体201は、平面円形状の厚い第1底板部205と、この第1底板部205の周縁から所定高さ立ち上がって第1底板部205を取り囲む周壁部206とが、例えばプラスティックスにより一体に形成されている。なお、周壁部206の内側面は、斜め内側下方へ向けて傾くテーパ面206Aとなっている。この周壁部206のテーパ面206Aの上部には、上記した第3圧電/電歪振動子204がテーパ面206Aに沿って周回するように形成されている。
【0104】
また、第1底板部205には、この第1底板部205の中心を挟む位置に一対の第1凹部207が形成されている。この第1凹部207内には、内周面に沿って上記した第2圧電/電歪振動子203が周回するように形成されている。
【0105】
さらに、第1凹部207の底には、第2底板部208が形成されている。そして、第2底板部208には、図12(a)に示すように、中心部およびその周辺に複数の第2凹部209が形成されている。
【0106】
さらに、第2凹部209の底には、第3底板部210が形成されている。この第3底板部210の下面には、上記した第1圧電/電歪振動子202が固設されている。なお、第1圧電/電歪振動子202は環形状であり、最大径寸法が第3底板部210との略同等の寸法である。また、第1圧電/電歪振動子202の中央には、孔が開いているため、この孔から第3底板部210が露呈している。
【0107】
そして、第1底板部205上の周壁部206で取り囲まれた空間は、溶液収容大空間211となっている。また、第2底板部208上の第2圧電/電歪振動子203で取り囲まれた空間は、溶液収容中空間212となっている。さらに、第3底板部210上の第2凹部209内の空間は、溶液収容小空間213となっている。
【0108】
なお、この反応セル200における第1底板部205の直径は、数mm〜数10cmの範囲に設定することが好ましい。また、第2底板部208の直径は、数10μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。さらに、第3底板部210の直径は、数μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。
【0109】
本実施の形態に係る反応セル200は、第3底板部210の厚さが薄く設定され、光透過性を有するようになっている。そして、この第3底板部210の中央部には第1圧電/電歪振動子202が存在しないため、第3底板部210を通して光透過率を測定することで、第2凹部209内の溶液の状態を検出することができる。
【0110】
本実施の形態に係る反応セル200においても、溶液収容小空間213のみに溶液を収容した状態、溶液収容中空間212内に溶液を収容した状態、または溶液収容大空間211内に溶液を収容した状態で溶液反応を行わせることができる。
【0111】
そして、第1圧電/電歪振動子202を駆動することにより、第3底板部210の撓み振動として圧電/電歪振動子202で発生した振動を溶液収容小空間213内の溶液に伝達することができる。また、第2圧電/電歪振動子203を駆動することにより、溶液収容中空間212内の溶液へ振動を伝達できる。さらに、第3圧電/電歪振動子204を駆動することにより、溶液収容大空間211内の溶液に振動を伝達されることができる。この結果、反応セル200内で所定の溶液反応を促進させることができる。
【0112】
なお、本実施の形態に係る反応セル200においても、第1〜第3圧電/電歪振動子202、203、204は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0113】
本実施の形態においても、上記した第11の実施の形態と同様に、反応セル200において、第1〜第3圧電/電歪振動子202、203、204は、それぞれに近接するまたは直接接触する溶液収容小空間213、溶液収容中空間212、溶液収容大空間211内の溶液の反応状態の変化に伴う比重、粘度等の変化を検出することができるようになっている。具体的には、それぞれの圧電/電歪振動子の振動に伴う電気的定数の変化を検出して溶液の比重、粘度を判定するようになっている。
【0114】
(第13の実施の形態)
図13は、本発明に係る反応セルの第13の実施の形態を示している。図13(a)は本実施の形態に係る反応セル300の平面図、(b)は図13(a)のM−M断面図である。
【0115】
本実施の形態に係る反応セル300は、容器状のセル本体301と、このセル本体301の底部下面(外側面)に設けられた複数の第1圧電/電歪振動子302と、第1圧電/電歪振動子が形成された箇所以外のセル本体の底部下面(外側面)に設けられた第2圧電/電歪振動子303とから構成されている。
【0116】
セル本体301は、平面円形状の厚い第1底板部305と、この第1底板部305の周縁から所定高さ立ち上がって第1底板部305を取り囲む周壁部306とが、例えばジルコニウムセラミックスにより一体に形成されている。
【0117】
第1底板部305には、中心部の周辺に複数の凹部307が形成されている。これら凹部307の比較的薄い底板310にはさらに複数の第2凹部309が形成され、第2凹部309の薄い底板308の下面中央に圧電/電歪振動子302が、配置、貼着されている。圧電/電歪振動子302は、円形であり、底板310の直径と略同等の直径を有する。このような構造の反応セル300においては、第2凹部309内の溶液収容小空間313と、凹部307内の溶液収容中空間312と、底板部305上の周壁部306で取り囲まれた溶液収容大空間311とを有している。さらに、第1底板部305には、中心部およびその中心部の周辺に凹部307以外の箇所に複数の凹部317が形成されている。この凹部317は、平面円形状であり、その底面の薄い底板320の下面に第2圧電/電歪振動子303が配置、貼着されている。
【0118】
なお、この反応セル300における第1底板部305の直径は、数mm〜数10cmの範囲に設定することが好ましい。また、第2底板部になる比較的薄い底板310の直径は、数10μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。さらに、第3底板部になる薄い底板308の直径は、数μm〜数mmの範囲に設定することが好ましい。
【0119】
本実施の形態に係る反応セル300は、溶液収容大空間311内の溶液を移動、撹拌するために最適設計した第2圧電/電歪振動子303が形成されているため、該圧電/電歪振動子を駆動することにより、小さなセルを内包する大きなセル全体の溶液を自由に撹拌することができる。尚、第2圧電/電歪振動子303が形成される、凹部317の形状は特に凹形状に限られるものではなく、溶液収容大空間311内の溶液を移動、撹拌するのに適した形状とすることができるが、第2圧電/電歪振動子303の振動をより効率的に溶液に伝えるには、薄い底板320の撓み振動を利用できる凹形状が好ましい。
【0120】
本実施の形態に係る反応セル300においては、溶液収容小空間313、溶液収容中空間312、溶液収容大空間311内すべてに溶液を収容した状態で溶液反応を行わせることが好ましい。
【0121】
なお、本実施の形態に係る反応セル300においても、第1、第2圧電/電歪振動子302、303は、図示しない配線を介して駆動制御回路に接続されており、振動数や振動時間などが適宜制御されるようになっている。
【0122】
また、反応セル300において、第1、第2圧電/電歪振動子302、303は、それぞれに近接するまたは直接接触する溶液収容小空間313、溶液収容中空間312、溶液収容大空間311内の溶液の反応状態の変化に伴う比重、粘度等の変化を検出することができるようになっている。具体的には、それぞれの圧電/電歪振動子の振動に伴う電気的定数の変化を検出して溶液の比重、粘度を判定するようになっている。尚、反応セル300の場合、第2圧電/電歪振動子303は反応セル内にあるわけではないので、溶液の移動、撹拌に作用している以外の時は、比重、粘度の測定に特化できるため、より細かいモニタリングが可能になる。
【0123】
(第14の実施の形態)
図14は、本発明に係る反応セルの第14の実施の形態を示している。図14(a)は本実施の形態に係る反応セルの平面図、(b)は図14(a)のN−N断面図である。
【0124】
この実施の形態に係る反応セル400は、上記した第11の実施の形態に係る反応セル100における第1底板部105に更に一対の第1凹部107を加えた構造であり、他の構成は第11の実施の形態に係る反応セル100と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0125】
このような反応セル400は、図14(a)に示すような溶液収容小空間113の4つの群A、B、C、Dを備えたものであり、例えばこれらの溶液収容小空間113のそれぞれの群A、B、C、Dが異なった種類の抗体などの吸着特異性があるキャプチャーを固定する場合に利点がある。なお、反応セル400の使用方法は後述する。
【0126】
(実施例)
次に、本発明に係る反応セルを用いた実施例を説明する。
【0127】
先ず、圧電/電歪振動子を備えた本発明に係る反応セルと、圧電/電歪振動子を備えない通常のセルを準備した。なお、反応セルおよび通常のセルは、それぞれ15以上の溶液収納空間を備える。
【0128】
そして、30%(w/v)Sucrose水溶液を反応セルと通常のセルとにそれぞれ15個ずつ分注して、37℃に保温した。
【0129】
10分間の余熱の後、2秒おきに各セル1個ずつ一定量のショ糖分解酵素を添加した。
【0130】
次に、酵素添加後、所定時間(1〜60分)で各セルから反応液をサンプリングし、グルコースを定量した(分光光度計で比色定量:ベーリンガー・マンハイム(株)のF−キット使用)。そして、その結果を、反応時間を横軸に、収率(生成グルコース量/添加ショ糖量(W/W))を縦軸にした図16に示すグラフに示す。
【0131】
図16に示すように、圧電/電歪振動子を備える本発明の反応セル(振動セル)は反応が順当に理論値付近まで進行したが、通常のセルでは、反応進行速度が低く、またデータもばらつきが多い結果となった。
【0132】
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記の実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0133】
例えば、上記した第11乃至第14の実施の形態では、反応セル内に形成される空間が溶液収容大空間、溶液収容中空間および溶液収容小空間の3段階としたが、さらに多段的に、溶液収容小空間の底部にさらに小さい凹部を形成してなる溶液収容空間を備える構成としてもよい。すなわち、大きな溶液収容空間内に、順次縮小した溶液収容空間がいれこ状をなすように多段的に形成してもよい。
【0134】
また、本発明の反応セルでは、内部に形成される溶液収容空間の数は使用される溶液や分析目的に応じて適宜変更であり、例えばマトリクス状に配置してもよい。
【0135】
[反応セルの製造方法]
次に、本発明に係る反応セルの各種の製造方法を簡単に説明する。
【0136】
(ジルコニアセラミックスを用いた製造方法)
先ず、ジルコニアセラミックスのグリーンシートを適宜積層してセル本体の形状に形成する。その後、グリーンシート積層体を焼成してセル本体を作製する。
【0137】
次に、セル本体の底板部の裏面に、下部電極、圧電/電歪体、上部電極を順次印刷、焼成法にて形成する。このようにして反応セルを作製することができる。
【0138】
(切削加工を行う製造方法)
バルクで焼成した透光性アルミナセラミックスを切削加工にてセル本体の形状に加工する。その後、圧電/電歪振動子を作製する。圧電/電歪振動子の作製方法は、セル本体の所定位置に下部電極、圧電/電歪体層、上部電極を順次印刷した後、焼成を行って反応セルを作製する。
【0139】
(透明板を貼着する製造方法)
溶液を収容する部分を貫通した穴状になるようにセル本体をセラミックスグリーンシートで積層して形成する。その後、セラミックスグリーンシートでなる積層体を焼成する。その後、焼成体の下面に透明なガラスまたは合成樹脂でなる板を接着剤或いは熱拡散或いは熱圧着(合成樹脂が熱可塑性樹脂の場合)により接着してセル本体を作製する。さらに、セル本体の適所に圧電/電歪振動子を接着剤にて貼着して反応セルを作製する。
【0140】
(エッチングしたガラスを用いる製造方法)
透明なガラスをエッチング加工して凹部を形成し、その後接着剤にて圧電/電歪振動子を接着剤にて貼り付けて反応セルを作製する。
【0141】
(透明な合成樹脂を用いる製造方法)
透明な合成樹脂材料を型に流し込んでセル本体を形成し、適所に圧電/電歪振動子を接着剤にて貼り付けて反応セルを作製する。
【0142】
以上、反応セルの各種の製造方法について説明したが、反応セル内に例えば吸着特異性のあるキャプチャーを貼り付けなければならない場合は、上記した方法で製造した反応セルにキャプチャーを固定してもよいが、予めキャプチャーを固定した透明なガラス或いは透明な合成樹脂をセル本体の壁部に接着してもよい。
【0143】
なお、圧電/電歪振動子を作製するには、下部電極、圧電/電歪層、上部電極のそれぞれの原料を含んだペーストをスクリーン印刷にて、セル本体へ印刷する工程を下部電極、圧電/電歪層、上部電極毎に繰り返すことで積層体を形成して、焼成を行えばよいし、各ペーストを印刷毎に焼成してもよいし、両者を組み合わせてもよい。ここで、各々の原料を含んだペーストをセラミックス上に供給する方法は、底板部の下面に供給場合には、スクリーン印刷でよいが、周壁部に供給する場合には、スルーフォール印刷法を用いてもよいし、各々の原料を含んだ溶液に、形成しな部分にマスクを被着させたセル本体をディッピングすることで供給してもよい。また、特に上部電極は印刷、ディッピングと焼成を行って形成することに限定されず、スパッタ法、蒸着法などの薄膜形成技術を用いて形成してもよい。
【0144】
[反応セルの使用方法]
次に、上記した第13の実施の形態に係る反応セル400の使用方法について図15を用いて説明する。
【0145】
(第1の使用方法)
図15に示すように、それぞれ溶液収容小空間113が9つ集合してなる群AB、C、Dにおいて、図中時計回り方向に順次空間a、b、c、d、e、f、g、hおよび中央の空間iとする。これら空間a〜h内に活性が未知である酵素の各希釈段階溶液を分注する。ここで、空間iはブランクとする。その後、溶液が収容された空間の下に設けられた一定の時間第1圧電/電歪振動子102を駆動して所定強度の振動を各空間内の溶液に伝達させる。そして、一定の反応時間経過後に、それぞれの空間の溶液を比色したり、溶液の粘度を測定することにより溶液の状態を検出する。なお、比色は、例えば反応セル400の上方から下方へ向けて光を照射し、反応セル400の下面側で第3底板部110を介して透過する光透過率を測定すればよい。また、粘度測定は、第1圧電/電歪振動子102の振動に伴う電気的定数の変化を検出して粘度を判定すればよい。このように溶液の状態を検出することにより、酵素の活性(U)を計算することができる。
【0146】
(第2の使用方法)
図15に示す空間a〜h内に活性が未知である酵素の各希釈段階溶液を分注する。ここで、空間iはブランクとする。次に、各第1圧電/電歪振動子102を駆動させて一定の時間後(この状態ではどんな反応が進行したか不明だったとしても)、溶液収容中空間112に予測される酵素の基質の混合液を入れて反応させる。このとき、溶液収容中空間112を取り囲む第2圧電/電歪振動子103を駆動させて溶液を撹拌して反応の進行を促進させる。
【0147】
そして、上記した第1の使用方法と同様に、比色や溶液の粘度を測定することにより、どの基質が反応したかが求められる。これにより酵素の機能や基質特異性を判定することができる。
【0148】
(第3の使用方法)
図15に示す溶液収容小空間の群A、B、C、Dに、それぞれ生体の各臓器(例えば肝臓、脾臓、血液、大腸など)由来の異なった種類の抗体などの吸着特異性があるキャプチャーを固定する。そして、各群の溶液収容中空間112にそれぞれ各臓器由来のサンプルを添加する。このとき、第1および第2圧電/電歪振動子102、103を駆動する。この駆動により、各溶液収容中空間112内の溶液が撹拌されて生化学反応が促進される。
【0149】
所定反応時間経過後、各群A、B、C、Dの反応進行度をパターン認識により判定し、臓器の異常の有無を判定することができる。このようなパターン認識は、第3底板部110が光透過性を有するため、反応セル400の下面側から行うことができる。
【0150】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、圧電/電歪振動子の振動時間、振動間隔などを規定することにより、溶液の反応の進行度や反応時間などを制御することができる。このため、セル間でのコンタミがなく、且つ微小な空間内でもむらなく充分な撹拌を行うことができる。そして、圧電/電歪振動子の形が自由に設計できるため、光学的なセンシングも可能であり、溶液状態を光学的に把握することができる。
【0151】
また、本発明によれば、溶液の化学反応が進み、例えば溶液の比重、粘度等の変化を圧電/電歪振動子の振動に伴う電気定数の変化を検出することで溶液の状態、ひいては反応の進度、反応の状態を検出することができる。このため、比重、粘度等の状態を感知しながら最適な振動を行うことができる。
【0152】
さらに、本発明によれば、各セルに設けられた圧電/電歪振動子の稼働を制御することにより、撹拌の制御、反応制御、並びに状態検出などをそれぞれのセルに応じて行うことが可能となる。また、圧電/電歪振動子が溶液に直接振動を伝達することができ、セル間で振動を独立して制御することができる。
【0153】
また、複数のセルを内包するセルに設けられた圧電/電歪振動子を駆動することにより、内包するセル全体の溶液を均等に撹拌することができ、内包される各セルは個々に圧電/電歪振動子で撹拌制御することができる。
【0154】
さらに、圧電/電歪振動子の振動に伴う電気的定数の変化を検出して溶液の比重、粘性等を判定して、溶液の反応状態を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反応セルの第1の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】本発明に係る反応セルの第2の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図3】本発明に係る反応セルの第3の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図4】本発明に係る反応セルの第4の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のD−D断面図である。
【図5】本発明に係る反応セルの第5の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のE−E断面図である。
【図6】本発明に係る反応セルの第6の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のF−F断面図である。
【図7】本発明に係る反応セルの第7の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のG−G断面図である。
【図8】本発明に係る反応セルの第8の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のH−H断面図である。
【図9】本発明に係る反応セルの第9の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のI−I断面図である。
【図10】本発明に係る反応セルの第10の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のJ−J断面図である。
【図11】本発明に係る反応セルの第11の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のK−K断面図である。
【図12】本発明に係る反応セルの第12の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のL−L断面図である。
【図13】本発明に係る反応セルの第13の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のM−M断面図である。
【図14】本発明に係る反応セルの第14の実施の形態を示し、(a)は反応セルの平面図、(b)は(a)のN−N断面図である。
【図15】本発明に係る反応セルの使用方法の一例を示す反応セルの平面図である。
【図16】本発明に係る反応セルと圧電/電歪振動子を備えない通常のセルを用いて酵素反応を行わせた実施例において反応時間と収率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,200,300 反応セル
2,11,21,31,41,51,61,71,81,91,101,201,301 セル本体
3,12,32,42,52,62 圧電/電歪振動子
102,202,302 第1圧電/電歪振動子
103,203,303 第2圧電/電歪振動子
104,204,304 第3圧電/電歪振動子
Claims (9)
- 周壁部と底部とを有して、溶液を収容するセルと、
前記セルの内側周壁面または内側底部若しくは外側底部の一部に一体的に設けられ、前記溶液を用いた反応を促進/制御するために前記溶液の撹拌を行う圧電/電歪振動子と、
を備える反応セルであって、
前記圧電/電歪振動子の振動の振幅をΔdとし、前記セルの振動方向の長さをdとしたときに、0.000001<Δd/d <0.01であることを特徴とする反応セル。 - 請求項1記載の反応セルであって、
複数の前記セルが多段的に順次縮小していれこ状に設けられ、前記セルのうち少なくとも一部のセルに前記圧電/電歪振動子が設けられていることを特徴とする反応セル。 - 請求項1記載の反応セルであって、
複数の前記セルが多段的に順次縮小していれこ状に設けられるとともに、小さなセルが形成された大きなセルの少なくとも一部に、小さなセルが形成された箇所以外の箇所であって、大きなセルに収容された液体を移動、撹拌する前記圧電/電歪振動子が設けられていることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の反応セルであって、
前記周壁部と前記底部とは、ジルコニアセラミックスで一体焼成されてなることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の反応セルであって、
前記周壁部と前記底部とは、光透過性を有するセラミックスで一体焼成されてなることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の反応セルであって、
前記周壁部はセラミックスで形成され、前記底部は透明なガラスでなることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の反応セルであって、
前記周壁部はセラミックスで形成され、前記底部は透明な合成樹脂でなることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の反応セルであって、
前記周壁部および前記底部は、透明なガラスまたは合成樹脂で形成され、前記圧電/電歪振動子が前記周壁部または前記底部に貼着されていることを特徴とする反応セル。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載された反応セルであって、
前記圧電/電歪振動子が、前記セル内の前記溶液の状態変化を検出することを特徴とする反応セル。
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