JPWO2006123688A1 - フィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置 - Google Patents

フィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、フィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置に係り、その分離をより効率的かつ迅速に行うことができることを目的とする。気体の吐出が可能なノズルに直接的または間接的に装着可能な装着用開口部および気体の吐出によって液体の流出が可能な口部を有するチップ状容器と、チップ状容器内に封入され、装着用開口部と口部との間を、装着用開口部側においてノズルに装着された状態で液体が貯留可能なように仕切り、液体を通過させて所定物質を分離可能なフィルタとを有するフィルタ封入チップに、装着用開口部を通して液体を導入する導入工程と、液体が導入されたフィルタ封入チップをノズルに直接的または間接的に装着する装着工程と、装着されたフィルタ封入チップに対して、ノズルから気体を吐出する加圧工程とを有するように構成する。

Description

本発明は、フィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置に関するものである。
従来、液体の通過しにくいフィルタを用いて、液体中の所定物質を濾過して除去し、または分離しようとする場合には遠心分離装置を用いて処理を行っていた。該遠心分離装置によって処理するためには、全体として筒状であって、濾過生成物を収容するガラス瓶の開口部に嵌合可能な下側に設けた装着用開口部と、上側に設けられ内部に濾過対象の試料液を導入する導入用開口部と、該装着用開口部と導入用開口部との間を仕切るように設けたフィルタと、前記導入用開口部を密閉可能な蓋とを有する試料貯留用容器を用いていた。
該試料貯留用容器を用いて生体物質の濾過を行うには、前記導入用開口部から前記試料液を前記フィルタで仕切られた導入用開口部側の空間内に収容して前記蓋をした後、前記装着用開口部を前記ガラス瓶の開口部に嵌合するように装着させて組み立てる。次に、前記遠心分離装置の回転軸に対してフィルタが前記導入用開口部から遠くに位置するとともに該容器の上下軸方向が、該遠心分離装置の回転軸に垂直な回転半径方向に沿うように前記試料貯留用容器の組立て品を該遠心分離装置に取り付け、かつバランスをとるために回転軸についてその反対側にも前記試料貯留用容器の組立て品を取り付けて回転させる。これによって前記フィルタを通過して濾過された前記試料液が前記ガラス瓶に収容される(非特許文献1)。
「MICROCON Centrifugal Filter Devices User Guide」(Millipore Corporation 発行 2000年)
ところで、このように液の通過しにくいフィルタを用いて濾過を行うには、遠心分離装置が必要であるために、全体として装置規模が拡大するおそれがあるという問題点を有していた。また、遠心分離装置への前記試料貯留用容器を取り付けるには、人手によって行わざるを得ず、前処理を含む一貫した処理の自動化を行うことが困難であるという問題点を有していた。さらに、遠心分離装置による制御は主として回転速度のみの制御であり、きめの細かい制御を行うことができないという問題点を有していた。また、液体の量、フィルタのポア径に応じて適当な遠心力を設定する必要があり、取り扱いが難しいという問題点を有していた。
そこで、本発明の第1の目的は、装置規模を拡大することなく、簡単な構造でフィルタ処理を一部に含む処理を可能とするフィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置を提供することである。
その第2の目的は、フィルタを一部に用いる処理について、その最初から最後まで一貫して自動化を行うことを可能とするフィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
第3の目的は、フィルタや処理対象となる液体に応じたきめの細かい処理を容易に行うことを可能とするフィルタ処理方法、フィルタ封入チップ、およびフィルタ処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
第1の発明は、気体の吐出が可能なノズルに直接的または間接的に装着可能な装着用開口部および前記気体の吐出によって液体の流出が可能な口部を有するチップ状容器と、該チップ状容器内に封入され、前記装着用開口部と前記口部との間を、前記装着用開口部側において前記ノズルに装着された状態で液体が貯留可能なように仕切り、該液体の通過により所定物質を分離可能なフィルタとを有するフィルタ封入チップに、前記装着用開口部を通して液体を導入する導入工程と、該液体が導入された前記フィルタ封入チップを前記ノズルに直接的または間接的に装着する装着工程と、装着された該フィルタ封入チップに対して、前記ノズルから気体を吐出する加圧工程とを有するフィルタ処理方法である。
ここで、「気体の吐出が可能」な機構または手段としては、例えば、ポンプ、若しくは、シリンダ内をプランジャを摺動させる機構と接続することによって行う場合、窒素や空気等の圧縮気体を詰めたガスボンベを接続してフィルタ封入チップ内に気体を吐出する場合、ファン等を用いた送風機構を接続する場合がある。特に、窒素ガスのガスボンベを用いることによって、高い圧力を液体に加えることができる。また、気体の吸引および吐出の双方が可能である機構を用いる場合には、分注チップを装着することによって、分注装置の機能を持たせることができる。「フィルタ」は所定のサイズ(ポア径または平均的な空隙の径または長さ)を持つ多数の貫通性の孔または空隙によって液体を通過させて、液体中の所定の物質を分離して、捕獲または除去するための貫通性多孔質の固体である。その形状は、例えば、ブロック状、薄膜状、薄板状、膜状、板状である。フィルタの材料としては、ゴム、シリコーン、セルロース(再生セルロースを含む)、ナイロン等の繊維物質や樹脂、非磁性粒子、磁性粒子等の金属等で形成された、ゲル、多孔質体、貫通性多孔質、含水性のものがある。薄膜状フィルタとしては、例えば、タンパク質の限外濾過を行う限外濾過膜、または精密濾過膜等がある。ここで、「限外濾過膜」とは、ポア径1nmから100nmの範囲の膜をいい、「精密濾過膜」は、0.01μmから数μm程度の溶質または粒子を濾過するために用いる膜をいう。「ブロック状」には、円柱状、角柱状、球状等を含む。また、「気体」には、例えば、大気、窒素、二酸化炭素、酸素、アルゴンまたはこれらの中から選択した2以上の気体を種々の割合で混合した気体がある。
「所定の物質」とは、前記フィルタの前記孔または空隙の所定のサイズによって分離され得るサイズの分子量(例えば、該フィルタの孔または空隙のサイズの約2倍前後が適当である)をもつ物質であって、例えば、核酸等の遺伝物質、タンパク、糖、糖鎖、ペプチド、色素等の生体高分子または低分子を含む生体物質、または、生体物質として、細胞、ウィルス、プラスミド等を含む。例えば、1000個の分子からなるタンパク質の場合には、前記フィルタの孔または空隙のサイズは、例えば、数nmから数10nmである。
「ノズルに直接的または間接的に装着可能」とは、装着用開口部とノズルとを嵌合、または螺合等によって直接接続して装着させ、または、通気性をもちノズルに装着されるノズル装着部材、例えばチップまたはアダプタ等、を介して装着用開口部にノズルを間接的に装着する場合がある。「チップ」とは、太径管及び該太径管と連通し前記太径管よりも細く形成された細径管を有し、太径管には、ノズルに装着され又は装着可能な装着用開口部を有し、細径管には、気体の吸引吐出によって液体の流入および流出が可能な口部を有するもので、例えば、分注チップを含む。なお、ノズルへの装着は、例えば、前記ノズルを上部から前記装着用開口部内へ挿入してノズルを前記装着用開口部へ嵌合させることによって行う。
「チップ状容器」とは、前記吸引吐出に用いられる部材に装着され又は装着可能な装着用開口部および口部を有し、前記フィルタを収容可能な容器である。チップ状容器は、装着用開口部と口部とをもち、封入したフィルタ上に導入した液体を貯留する空間を持てば良く、太径管および細径管のような典型的なチップ形状をもつ場合に限られない。さらに、前記フィルタは、例えば、チップ状容器が太管および細管を有する場合には、例えば、前記太管に相当する部分または太管と細管との間の移行部に相当する部分に収容される。前記チップ状容器の容積は、例えば、数μリットルから数100μリットル程度以上の液体を扱うことが可能であるのが好ましい。また、チップ状容器は、一体的に形成する場合と、2つまたは3つに分割可能に形成するようにしても良い。
チップ状容器の材料は、光学的観測を可能にするために透光性の素材が好ましい。チップ状容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル等の樹脂、ガラス、金属、金属化合物等がある。サイズは、例えば、細管において数μリットルから数100μリットルの液体を収容可能な大きさである。なお、加圧工程の際に、前記口部は、外部に設けた容器の上方に位置しまたは容器内に挿入した状態で行うのが好ましい。
「導入」には、例えば、吸引吐出が可能なノズルに分注チップを装着して、容器から液体を吸引し、前記フィルタ封入チップの収容位置にまで液体を移送し、前記装着用開口部内に前記液体を吐出させることによって行う。
第2の発明は、前記加圧工程における前記ノズルによる気体の吐出の量、圧力、スピード、回数、時間または位置からなる吐出による加圧の動作を、前記ノズル、該ノズルに装着された部材若しくは前記フィルタ封入チップの構造、液体中に存在する物質の種類、濃度、液体の量、該液体の収容位置を含む座標位置からなる物質条件、および、処理内容に基づいて制御するフィルタ処理方法である。
ここで、「処理内容」とは、例えば、加圧、反応、洗浄、移送、分注、分離、抽出、加熱、冷却、清澄、測定、混合、乖離、溶出、攪拌等、またはこれらの一連の処理を、処理目的に応じて、所定順序または所定時間スケジュールに従って、重複を含みながら組み合わせたものである。「時間」には、吸引吐出の持続時間またはタイミングを含む。持続時間またはタイミングを設定することによって、間欠的、連続的または断続的な吸引吐出の設定を可能にする。
「反応」処理の場合には、例えば、前記物質条件に応じて、該当する試薬が収容されている容器位置において、前記条件で定まる前記吸引吐出を所定のスピードで、分注チップの容積の例えば、80パーセントの液量で吸引吐出を繰り返す制御がされる。その吸引吐出の回数についても前記物質条件に応じて定めた制御を行う。「洗浄」処理の場合には、例えば、前記物質条件に応じて、洗浄液が収容されている容器位置において、前記吸引吐出を該処理に応じて定まる所定のスピードで、吸引吐出を所定回数繰り返すという制御がされる。同様にして、前記処理に応じた吸引吐出の制御がなされる。
「スピード」としては、例えば、用いるフィルタのポア径、液体の濃度、粘度、量、処理時間、または扱う物質の種類に応じて異なる。また、分注チップを用いて処理を行う場合には、例えば扱う物質がDNAの場合にはそのサイズが、タンパク質に比べて小さいので、遭遇性を高めるためにスピードを上げる必要がある。また、スピードは、処理の内容によって相違し、洗浄や攪拌の場合は、反応処理を行う場合に比べればその吸引吐出のスピードは小さいことになる。また、例えば、フィルタが吸着型分離膜に対しては、毎時10〜50cm程度の線流速(体積流速を断面積で割った値)で吸引するのが適当である。また、濾過または捕獲型のフィルタの場合には一方通行であるので、吐出によってまたは加圧によって液体を通過させる制御が必要である。
「回数」は、処理対象の同一の液体に対して吐出を繰返し、または分割して異なる液体に対して各々吐出を行う場合の吐出の回数である。例えば、ある量の液体について加圧処理を行う場合に、予め定めた一定量ずつにまたは等量ずつに分割して一定時間の加圧を行う場合である。これによって、種々の量の液体に対して、均質に加圧を行うことができる。その場合、分注チップによる液体の処理と組み合わせることで、処理を自動化することができる。
「チップの構造」には、チップの形状を含み、「フィルタ封入チップの構造」には、該チップ状容器の形状、封入されたフィルタの位置、該フィルタの形状、種類、性質、材料、ポア径、ポアの密度または封入部の形状等も含む。「物質の種類」に応じて吸引吐出の動作を定めるとは、例えば、DNA等の遺伝物質のように、タンパク質のサイズよりも一般に小さい場合には、扱う液量は小さく、また、スピードは速い方が扱いやすいことになる。これは、サイズが小さければ小さいほど、一般に遭遇性が低くなるからである。
なお、前記フィルタが封入されたチップ状容器の内、液体を収容可能な空間の容積は、例えば、数マイクロリットルから数百マイクロリットル程度である。この例の場合には、前記フィルタ封入チップ外に設けた前記液収容部は、前記数マイクロリットルから数百マイクロリットルの液体を、前記細管の口部を通して前記細管内に吸引可能となるように収容可能でなければならない。
第3の発明は、前記導入工程の前に、前記フィルタ封入チップを前記ノズルに直接的または間接的に装着し、装着した該フィルタ封入チップに対して前記ノズルから気体を吐出して、または前記加圧工程においてその圧力パターンを測定する圧力パターン測定工程を有するフィルタ処理方法である。
正常な場合の前記フィルタ封入チップの圧力パターンを測定することによって、それとの相違から不正常な構造のフィルタ封入チップ、液漏れ、気体漏れ、フィルタの異常等を検出することができる。そのような圧力パターンの異常を検出した場合には、例えば、加圧を一旦停止した後、他のフィルタ封入チップと取り替えて、処理を続行したり、または、一旦停止した後、時間を置いて同じ動作を繰り返すように制御する場合がある。
第4の発明は、前記ノズルは、気体の吐出のみならず吸引が可能であり、前記導入工程の前に、前記処理対象の液体を1または複数連の前記ノズルに装着した分注チップを用いて処理する前処理工程を有し、前記導入工程は、該分注チップを用いて前記フィルタ封入チップ内に前記液体を導入することによって行い、前記装着工程は、前記ノズルから前記分注チップを脱着した後に、前記フィルタ封入チップまたは前記部材および前記フィルタ封入チップを装着するフィルタ処理方法である。
ここで、「前処理工程」としては、例えば、前記分注チップによる吸引吐出を繰り返す攪拌工程と、所定の物質を結合した磁性粒子が懸濁する液を該分注チップ内を用いて吸引吐出する際に、外部から磁場を加えることによって該磁性粒子を分離する分離工程を有する場合がある。
また、前記分注チップの壁の全体または一部は、所定電気抵抗をもつ導電性部材で形成するようにしても良い。
第5の発明は、前記加圧工程においてノズルを介して加えられる圧力は、時間的に一定であるフィルタ処理方法である。
ここで、時間的に一定の圧力を加えると、該フィルタ封入チップ内のフィルタの上側で測定される気体の圧力は、液体または気体のフィルタの通過とともに時間的に変化する。そのような測定例を、図10および図11に示した。
第6の発明は、気体の吐出を行うノズルに直接的または間接的に装着可能な装着用開口部、および前記気体の吐出によって液体の流出が可能な口部を有するチップ状容器と、該チップ状容器内に封入され、前記装着用開口部と前記口部との間を、前記装着用開口部側において前記ノズルに装着された状態で液体貯留可能なように仕切る、液体の通過によって所定物質を分離可能なフィルタとを有するフィルタ封入チップである。
第7の発明は、前記チップ状容器は、太管と、該太管の下側に設けられ、該太管よりも細く形成された細管と、前記太管と前記細管との間に設けられた移行部とを有し、前記装着用開口部は前記太管の上端に設けられ、前記口部は前記細管の先端に設けられたフィルタ封入チップである。
したがって、「移行部」は、例えば、段差または傾斜面を有することになる。
前記装着導入管とフィルタ封入管とは一体に形成される場合と、後述するように分割可能に設けられる場合がある。
第8の発明は、前記チップ状容器内に導入された液体とフィルタが接触可能となるように、前記フィルタを該チップ状容器内に取り付けて封入する封入部を該チップ状容器に設けたフィルタ封入チップである。
ここで、「封入部」の例としては、前記フィルタを通さないが液体を通す貫通性多孔質部材、メッシュ状部材等の貫通孔部材等を前記チップ状容器とは別体に設けたもの、前記チップ状容器そのもの、例えば該チップ状容器の壁を変形または加工して設けたもの、または、別体の部材とチップ状容器の壁等に加工を施したものとを組み合わせたものがある。なお、チップ状容器そのものを用いたものとしては、前記チップ状容器を絞るように細めるために、管の中央方向に突出する突起部等を設けたものがある。
前記封入部のうち、前記「貫通性多孔質部材」としては、何らかの物質を吸着等により捕獲するフィルタである必要はない。しかし、フィルタが薄膜状フィルタのような場合に、口部や装着用開口部からの前記フィルタの流出を防止するのみならず、所定サイズの物質を捕獲することができるものであっても良い。なお、封入部をチップ状容器とは別体に設けた場合には、液体の流れ方向が薄い薄板状若しくは薄膜状に形成した部材を用い、または前記フィルタが薄膜状の場合には、該フィルタが弛まない条件でポア径の大きい貫通性部材を用いる。また、封入部としてチップ状容器を加工して設けた場合には、薄膜状フィルタが弛まないまたはブロック状フィルタが流出しない条件で開口部分を大きくすることによって、吸引吐出に必要な圧力を低減することができる。
第9の発明は、前記封入部は、導入した液体とフィルタが接触可能な状態で前記チップ状容器の前記口部と前記装着用開口部との間を仕切るようにチップ状容器とは別体に設けた1または2以上のフィルタ支持部材を有するフィルタ封入チップである。
ここで、「フィルタ支持部材」としては、前記チップ状容器とは別体の部材によって形成したものである。該チップ状容器の壁等、該チップ状容器の壁等を加工したものとの双方を組み合わせて用いたものであっても良い。前記フィルタ支持部材は、例えば、貫通孔または隙間を有し、液体が通過可能であるが、その貫通孔または隙間の大きさは前記フィルタが通過できずかつ薄膜状フィルタであれば、弛まない大きさまたは形をもつものである。例えば、車輪状、十字状、一文字状、放射状、網状、若しくは環状に細管を仕切るように設けた部材、または貫通性多孔質部材である。
チップ状容器そのものを用いたものとしては、前記チップ状容器を絞るように細めるために、管の中央方向に突出する突起部を設けたものがある。また、封入部は、前記フィルタと連結しているものがある。
前記フィルタ支持部材の個数は、前記フィルタが、前記口部からの流出および前記装着用開口部からの流出の双方を防止するためには、該フィルタを口部側と、前記装着用開口部側の双方から挟むようにして少なくとも2箇所に設けるのが好ましい。
ここで、フィルタ支持部材としては、貫通性多孔質部材を用いることによって、ポア径よりも大きいサイズをもつ種々のフィルタについて共通に確実に封入することができる。
なお、別体に設けた前記フィルタ支持部材を着脱自在に設けることによって、前記フィルタの封入および抜出を容易に行うことができる。
第10の発明は、前記封入部は、前記装着用開口部と前記口部との間において、前記チップ状容器の内壁面から内側方向に突出するように設けた突出部、傾斜面または段差を有し、該突出部、傾斜面または段差は、前記フィルタまたは前記フィルタ支持部材を前記チップ状容器に係止して保持するフィルタ封入チップである。
これによって、別体に封入部を設けることなく、前記チップ状容器を加工、変形することによって封入部を設けているので、フィルタを確実に封入することができる。また、チップ状容器、特に、移行部に設けた段差または傾斜面を利用することによって、前記フィルタ支持部材を、確実に係止させて保持することができる。
第11の発明は、前記チップ状容器は、前記装着用開口部を有する装着導入管と、該装着導入管の下側に設けられて該装着導入管と連通するとともに、下端に前記口部が設けられ、該口部の上側で前記フィルタが前記装着導入管と前記口部との間を仕切るように設けられたフィルタ封入管とを有し、前記装着導入管と、前記フィルタ封入管とは着脱自在に連結しているフィルタ封入チップである。
これによって、前記チップ状容器は、前記装着用開口部と口部との間を離すように少なくとも2つの部分に分割可能である。
第12の発明は、前記装着導入管は、太管を有し、前記フィルタ封入管は、該太管よりも細く形成された細管と、前記太管と前記細管との間に設けられる移行部とを有するフィルタ封入チップである。
この場合、前記フィルタは、前記太管と移行部との間の分割箇所から挿入可能である。また、太管、移行部および細管は相互に分割可能であるように設けても良い。
第13の発明は、気体の吸引吐出を行う1または複数連のノズルを有するノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに直接的または間接的に装着されまたは装着可能であって、液体の通過によって所定物質を分離可能なフィルタを封入した1または2以上のフィルタ封入チップと、種々の液体を収容しまたは収容可能な液収容部群を設けたステージと、前記ノズルヘッドを前記液収容部群に相対的に移動させる移動手段と、前記ノズルの吸引若しくは吐出の量、圧力、スピード、回数、時間または位置を、前記ノズル、ノズルに装着される部材若しくはフィルタ封入チップの構造、液体中に存在する物質の種類、濃度、液体の量、若しくは該液体の収容位置を含む座標位置からなる物質条件、および、処理内容に基づいて制御する制御部とを有するフィルタ処理装置である。
ここで、前記ノズルには、フィルタ封入チップのみならず分注チップをも装着可能として、前記ステージには、前記フィルタ封入チップまたは/および分注チップをも設けるようにするのが好ましい。
第14の発明によれば、前記ノズルには圧力センサを有し、前記制御部は、圧力センサが検知した圧力パターンに基づいて制御するフィルタ処理装置である。
第15の発明は、前記ステージには、プレートと、該プレートの上側に上方向に突出して、前記ノズルヘッドのノズル位置に対応して設けられ、前記ノズルと嵌合可能な少なくとも2個の嵌合用筒とを有する蒸散防止用蓋を有し、前記ノズルに嵌合した状態で前記移動手段によって移動可能であるフィルタ処理装置である。
なお、該蒸散防止用蓋は、フィルタ封入チップまたは分注チップのノズルからの脱着機構によって脱着可能であるようにするのが好ましい。
第1の発明によれば、封入されたフィルタで仕切られた前記チップ状容器内に処理対象の液体を装着用開口部を介して、フィルタの装着用開口部側に導入し、該液体が導入されたフィルタ封入チップをノズルに直接的又は間接的に装着して、該ノズルによって加圧して、前記液体を該フィルタでろ過して、所定物質を分離するようにしている。したがって、特に、液体の通過しにくいフィルタまたは液体であっても、迅速かつ効率的に該液体中の所定の物質を分離することができる。
前記ノズルに前記フィルタ封入チップを着脱自在に装着して用いることによって、該フィルタの濾過処理を含む処理を一貫して自動化することが容易である。
特に、フィルタをチップ状容器に封入した状態で、外部にある任意の液体を選択して加圧することを可能としている。したがって、フィルタの処理を該フィルタ封入チップと外部にある容器との間の相対移動と吸引吐出制御に置き換えることによって、処理の自動化多様化、汎用化を容易に図ることができる。
フィルタを封入したフィルタ封入チップと、ノズルを有する吸引吐出機構とを用いることで、遠心分離装置を用いることなく、装置の規模を抑制することができる。
また、本発明によれば、フィルタをチップ状容器内に封入したまま、液体を吸引または吐出すること、および該チップ状容器を移動することだけで、フィルタの処理を行い、その他種々の処理、例えば、反応、洗浄、温度制御、分離、攪拌、分注、清澄、単離、溶出、抽出を行うことができるので、処理を効率的、迅速かつ容易に行うことができる。
第2の発明または第13の発明によれば、前記チップ状容器内にフィルタが封入されたフィルタ封入チップをノズルに直接的又は間接的に装着して吐出機構によって、吐出の量、スピード、回数又は位置を、そのチップ状容器の構造等に基づいて制御する。したがって、該ノズルに対する気体の吐出の量、圧力、スピード、回数または位置を、そのチップ状容器の構造等に基づいて制御することできめ細かな制御を行うことによって、前記該チップ内に封入したフィルタと、所定の生体物質を含有する溶液との間の処理を容易に、一貫して、かつ高い信頼性をもって、迅速かつ効率的に行うことができる。また、本発明によれば、制御の内容を変えることによって、種々の処理に対応することができるので、汎用性、多様性がある。
本発明によれば、ノズルを制御することで、きめの細かい加圧制御を行うことができるので、該フィルタ、液体、または所定物質に合致した最適な条件で濾過処理を行うことができる。したがって処理目的に応じて、分離、抽出、精製性能、または処理効率を高めることができる。
また、本発明によれば、処理目的に応じた液体のスピード、扱うべき液体の量に適したチップ状容器を選択することによって、種々の処理に対応させることができるので、汎用性、多様性がある。
第3の発明または第14の発明によれば、フィルタ封入チップをノズルに直接的または間接的に装着して、気体を吐出してその圧力パターンを測定するようにしている。したがって、この圧力パターンによって、フィルタの性質に関するデータを得て、フィルタの不具合、チップ状容器の不具合、さらには装着の際の気密の状態を検査することができ、また、制御に利用することができるので、高い信頼性のある処理を行うことができる。
第4の発明によれば、導入工程の前に、前記処理対象の液体を前記ノズルに装着した分注チップを用いて処理するようにしているので、処理を効率的に行なうことができる。
第5の発明によれば、時間的に一定の圧力を加えることで、液体がフィルタを通過する流れを乱すことなく安定化させることで、液体がフィルタを迅速かつスムーズに通過して、迅速で効率の高い処理を行うことができる。
第6の発明によると、フィルタを封入したフィルタ封入チップを、少なくとも気体の吐出を行うノズルに直接的または間接的に装着用開口部を介して装着可能である。したがって、該フィルタの上側に処理対象の液体を導入して加圧することによって、特に、液体の通過しにくいフィルタまたは液体に対して迅速かつ効率的に該液体中の所定の物質を分離することができる。
ノズルを制御することで、きめの細かい加圧制御を行うことができるので、該フィルタ、液体、または所定物質に合致した最適な条件で濾過処理を行うことができる。したがって処理目的に応じて、分離、抽出、精製性能、または処理効率を高めることができる。
前記ノズルに前記フィルタ封入チップを着脱自在に装着して用いることによって、該フィルタの濾過処理を含む処理を一貫して自動化することが容易である。
特に、フィルタをチップ状容器に封入した状態で、外部にある任意の液体を選択して加圧することを可能としている。したがって、フィルタの処理を該フィルタ封入チップと外部にある容器との間の相対移動と吸引吐出制御に置き換えることによって、処理の自動化多様化、汎用化を容易に図ることができる。
フィルタを封入したフィルタ封入チップと、ノズルを有する吸引吐出機構とを用いることで、遠心分離装置を用いることなく、装置の規模を抑制することができる。
また、本発明によれば、フィルタをチップ状容器内に封入したまま、液体を吸引または吐出すること、および該チップ状容器を移動することだけで、フィルタの処理を行い、その他種々の処理、例えば、反応、洗浄、温度制御、分離、攪拌、分注、清澄、単離、溶出、抽出を行うことができるので、処理を効率的、迅速かつ容易に行うことができる。
また、本発明によれば、処理目的に応じた液体のスピード、扱うべき液体の量に適したチップ状容器を選択することによって、種々の処理に対応させることができるので、汎用性、多様性がある。
第7の発明によると、前記チップ状容器を、太管および太管よりも細く形成した細管とを有するように設けている。したがって、開口部の径が小さい容器を下方に載置して加圧処理を行うことができるので、種々の容積を持つ容器または種々の体積を持つ液体を扱うことができるので汎用性がある。また、該太管と細管との間の移行部を利用して、フィルタやフィルタ支持部材を係止して確実に保持することができる。
第8の発明によると、前記封入部によってフィルタをチップ状容器に封入することにしているので、種々のフィルタに応じた封入部を用いることで種々のフィルタを用いることができ、汎用性、多様性がある。
第9の発明によれば、フィルタ支持部材を前記チップ状容器と別体に設けている。したがって、該フィルタ支持部材をチップ状容器に取り付けることによって、前記フィルタを容易に封入することができる。また、該フィルタ支持部材を着脱自在に取り付けるようにすれば、チップ状部材を再使用し、またはフィルタによって分離した物質を直接に抽出または回収することが可能となる。
第10の発明によれば、前記封入部として、前記チップ状容器の壁面を突出させた突出部、傾斜面または段差を設けている。したがって、部品点数を減らして製造費用を削減するとともに、確実に前記フィルタを封入することができる。
また、フィルタ又はフィルタ支持部材が、前記突出部、傾斜面または段差によって係止かつ保持されている。したがって、フィルタがチップ状容器によって保持されることになり、封入が確実である。
特に、チップ状容器の細管から太管への移行部の段差、傾斜面を利用して、前記フィルタ又はフィルタ支持部材を前記チップ状容器に保持するようにすれば、チップ状容器を特に加工することなく、容易にかつ確実にフィルタを係止して保持することができる。
第11の発明または第12の発明によれば、チップ状容器を、前記装着用開口部と口部との間を切り離すように、少なくとも2つの部分に分割可能とすることによって、フィルタの封入が容易であり、フィルタを交換することによって、繰り返し使用することができる。
第15の発明によれば、ノズルとともに蒸散防止用蓋を移送して、インキュベーションが行われる容器またはウェルを覆うことができる。したがって、インキュベーションの際に液体の蒸散防止を容易かつ自動的に行うことができる。また、該蓋をノズルに装着したまま容器またはウェルに対して押圧するようにノズルで押さえつけることも可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るフィルタ封入チップを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るフィルタ封入チップを示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフィルタ封入チップを示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るフィルタ封入チップを示す図である。 本発明の第5実施の形態に係るフィルタ処理装置を示す平面図である。 本発明の第5実施の形態に係るフィルタ封入チップ処理装置を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係るフィルタ処理流れ図である。 本発明の第7の実施の形態に係るフィルタ処理流れ図である。 本発明の第6および第7の実施の形態に係る処理結果を示す図である。 本発明の第6および第7の実施の形態に係る圧力パターン例を示す図である。 本発明の第6および第7の実施の形態に係る他の圧力パターン例を示す図である。 本発明の第8の実施の形態に係るフィルタ処理装置を示す平面図である。
続いて、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。各実施の形態の説明は、特に指定のない限り、本発明を制限するものと解釈してはならない。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るフィルタ封入チップ11の外観を示すものである。
該フィルタ封入チップ11は、後述する薄膜状フィルタ19が封入されたチップ状容器12を有し、該チップ状容器12は、例えば、数mmから数10mmの径、好ましくは、数mmから10数mmの径、をもつ太径の装着導入管15と、該装着導入管15よりも細く形成される細径管16と、前記装着導入管15と前記細径管16との間に設けられた移行部13とを有する。ここで、前記細径管16と移行部13とは、前記フィルタ封入管に相当する。これらの装着導入管15と移行部13との間の開口部18a、および移行部13と細径管16との間の開口部18bにおいて各々分割可能に設けられている。前記装着導入管15の上側には、装着用開口部14が設けられ、前記細径管16の下側には、該チップ状容器12の軸方向に対して傾斜する端面をもつ口部17が設けられている。また、前記移行部13の上側部分13aは前記装着導入管15と同一の外径を有しその下側部分13bは、該装着導入管15の外径よりも細く、前記細径管16の外径よりも太い外径を持つように形成され、その略中央に段差13cが設けられている。
このチップ状容器12は、外部から内部の状態を光学的に観測可能となるように、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等で形成される。また、その容量は、例えば、数μリットルから数100μリットル、好ましくは数10μリットルの大きさである。
図1(b)には、前記フィルタ封入チップ11の分解斜視図を示すものである。該フィルタ封入チップ11の前記装着導入管15の下端には、該装着導入管15の本体の外径よりやや細く形成されて、前記移行部13の上側部分13aに形成された開口部18aに嵌合して装着される嵌合部15aが下方に突出して設けられている。該嵌合部15aの先端部は、前記移行部13への装着時において、前記段差13cの内部の上端部と離間して環状の溝が形成されている。その環状の溝には、図1(b)に示すような部材が順次挟み込まれて係止保持されている。すなわち、下方に設けたフィルタ類を上方から弾性的に付勢するゴム製のOリング19a、所定サイズ網目をもつ前記薄膜状フィルタ19、該網目よりもやや大きいサイズの網目をもつ網状薄板19bであって、主として該薄膜状フィルタ19を弛みなく支えるために用いるもの、および、該網状薄板19bの下側に設けられ、該網状薄板19bよりもさらに大きなサイズの網目を有し前記薄膜状フィルタ19の目詰まりを防止する網状薄板19cである。
これらの薄膜状フィルタ19、網状薄板19b、19cは、前記装着用開口部14と前記口部17の間を仕切るように設けられている。前記網状薄板19b、19cは、前記チップ状容器12とは別体に設けられた前記フィルタ支持部材に相当し、該網状薄板19b、19cは前記段差13cとともに前記封入部に相当する。ここで、前記薄膜状フィルタ19は.例えば、再生セルロースで形成された限外濾過膜であり、前記網状薄板19bは例えば、ステンレス製で、網目の径が50μm程度のものであり、前記網状薄板19cは、例えば、ステンレス製で、網目の密度が40m/sである。
また、図1(b)に示すように、前記細径管16の上側には、前記移行部13の下側部分13bに形成された開口部18b内に挿入されて嵌合して装着される嵌合部16aが設けられている。
図1(c)(d)の斜視図およびその断面図に示すように、前記装着導入管15の前記装着用開口部14には、気体の吸引吐出が行われるノズル20に着脱自在に装着されたクロスコンタミネーション防止用の管状のアダプタ21が着脱自在に装着可能である。また、前記細径管16の先端に設けられた口部17は、前記ノズル20による気体の吸引吐出によって液体の流出入が可能である。
前記アダプタ21内には、気体が通過可能なエアフィルタ21aが、前記管状のアダプタ21の両端の開口部を仕切るように設けられ、前記ノズル20の先端は、該エアフィルタ21aの上端または該エアフィルタ21aを取り付ける網状薄板等の部材に接近または接触した状態で装着される。前記ノズル20の先端近傍には、Oリング20aが設けられ、気体の漏れを防止している。
前記アダプタ21は前記装着用開口部14の上部の開口近傍に設けたゴム製Oリング15bによって弾性的に付勢されて前記装着用開口部14に嵌合装着される。
図2には、第2の実施の形態に係るフィルタ封入チップ22を示す。
該フィルタ封入チップ22は、チップ状容器23と、内部に封入された後述する薄板状フィルタ29とを有するものである。
該チップ状容器23は、太径管26と、該太径管26と連通し該太径管26よりも細く形成された細径管27と、該太径管26と前記細径管27との間に設けられた移行部24とを有する。本実施の形態においては、第1の実施の形態と異なり、太径管26、移行部24、細径管27は分割不能である。前記太径管26の上側には、装着用開口部25が設けられ、前記細径管27の下側には、口部28が設けられている。また、前記移行部24は外観が略円錐体であり、前記細径管27と同軸に設けられ、前記細径管27の内径部分に相当する部分より前記移行部24の内壁まで半径方向に複数枚の直角三角形状の支持板30が放射状に設けられている。この複数枚の支持板30の上側の縁は水平に揃えられ軸方向に対して垂直である。その縁上に前記薄板状フィルタ29が載置されるように設けられている。さらに該薄板状フィルタ29は、ゴム製のOリング29aによって上側から弾性的に付勢されている。
このチップ状容器23は、外部から内部の状態を光学的に観測可能となるように、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等で形成される。また、細径管27において、その容量は、例えば、数μリットルから数100μリットルの大きさである。
前記薄板状フィルタ29は、前記装着用開口部25と前記口部28との間を仕切るようにして設けられている。前記Oリング29aは、前記チップ状容器23とは別体に設けられた前記フィルタ支持部材に相当し、支持板30は、前記装着用開口部25と前記口部28との間において、前記チップ状容器23の内壁面から内側方向に突出する突出部に相当する。
前記装着用開口部25には、気体の吸引吐出が行われるノズル(図示せず)または該ノズルに着脱自在に装着されるアダプタ(図示せず)が着脱自在に装着可能である。また、前記細径管27の先端に設けられた口部28は、前記ノズルによる気体の吸引吐出によって液体の流出入が可能である。
図3には、第3の実施の形態に係るフィルタ封入チップ32を示す。
図3(a)およびそのAA線の断面図を示す図3(b)に示すように、該フィルタ封入チップ32は、円筒状の貫通性多孔質のブロック状フィルタ43をチップ状容器33内に封入したものである。
該チップ状容器33は、略円筒状の太径管35と、該太径管35と連通し該太径管35よりも細く形成された略円筒状の細径管37と、太径管35と細径管37との中間の径をもつ前記ブロック状フィルタ43を収容可能なフィルタ収容管36a、前記太径管35との間の段差40および前記細径管37との間の段差39を有する移行部36とを有する。前記移行部36の前記フィルタ収容管36aの内径および深さは、前記ブロック状フィルタ43の外径および高さと略同じ大きさをもち、該ブロック状フィルタ43を略隙間なく収容することができる。前記移行部36の段差39および段差40には、前記ブロック状フィルタ43を封入して固定するために、各々貫通性多孔薄板41,42が前記装着用開口部34と前記口部38との間を仕切るように係止して保持されている。該貫通性多孔薄板41,42は、前記フィルタ支持部材に相当する。
前記太径管35の上側には、気体の吸引吐出が行われる図示しないノズルまたはノズルに着脱自在に装着されたチップまたはアダプタに着脱自在に装着可能な円筒状の装着用開口部34が設けられている。前記細径管37の先端には、前記ノズルによる気体の吸引吐出によって液体の流出入が可能な口部38が設けられている。
図3(b)は、前記移行部36のフィルタ収容管36aに前記ブロック状フィルタ43を収容した状態を示すものである。そのB部分を拡大して図3(c)に示すように、前記ブロック状フィルタ43は、その上側と下側において、各々前記貫通性多孔薄板41と前記貫通性多孔薄板42によって囲まれている。またフィルタ収容管36aは円筒状であり、前記細径管37と同軸に設けられ、前記細径管37の内径部分に相当する部分より前記フィルタ収容管36aの内壁まで半径方向に複数枚の長方形状のリブ42aが、前記段差39の上側に放射状に設けられ,前記貫通性多孔薄板42を支えている。これによって、貫通性多孔薄板42の孔の目詰まりを防止するとともに、該貫通性多孔薄板42を前記段差39で確実に係止して保持させることができる。ここで、フィルタ支持部材を構成する前記貫通性多孔薄板41,42と、段差39,40および前記リブ42aとは,全体として前記封入部を構成する。また、該フィルタ収容管36aの外側壁には、導電性薄膜36bで被覆されている。該導電性薄膜36bに電極を接触させて電流を流すことによって温度制御を行うことができる。
本発明の第4の実施の形態に係るフィルタ封入チップ50であって、前記アダプタ21に装着したものを図4に基づいて説明する。
図1と同一の符号は同一のものを表すので説明を省略する。該フィルタ封入チップ50は、前述した薄膜状フィルタ19が封入されたチップ状容器51を有し、該チップ状容器51は、装着導入管15と、該装着導入管15と連通するフィルタ封入管52とを有するものである。前記フィルタ封入管52は、前述した移行部13の上側部分13aと、段差13cと段差13cの下側に突出するようにして前記装着導入管15の外径よりもやや小さい内径をもつ円柱状の短管54が設けられ、その下端に口部53を有するものである。前記薄膜状フィルタ19の下側には、フィルタ封入管52の口部53と開口部18aとの間を仕切るようにして格子状の封入部55が設けられて、前記薄膜状フィルタ19を下側から支えている。
該フィルタ封入チップ50は、前述した実施の形態に係るフィルタ封入チップ11,22,32と比較して、口部53の内径が大きくまた、薄膜状フィルタ19から口部に至る距離が短いので、粘度が高い液体であっても、フィルタ通過後の口部へ至るまでの流路の内壁に液体が付着することを防止し、液体の流出を迅速かつ容易に行うことができる。
続いて、図5に基づいて、本発明の第5の実施の形態に係るフィルタ処理装置10を説明する。図5は該フィルタ処理装置10の全体の平面模式図を示す。
該フィルタ処理装置10は、気体の吸引吐出機構を有し、例えば、前記フィルタ封入チップ11またはフィルタ封入チップ50をノズルに装着して、該フィルタ封入チップ11に対して吐出処理または前記フィルタ封入チップ50に対しての吸引吐出処理を行う複数連のノズルを有するフィルタ封入チップ処理装置70と、種々の検体や試薬等を含有する溶液を前記フィルタ封入チップ11内に導入しかつ該フィルタ封入チップ11から気体を吐出させて液がフィルタを通過するように処理し、処理によって得られた生成物を収容し、導入すべき前記溶液を生成するために分注、攪拌、洗浄、抽出、移送、反応等が行われ、または、各種試薬、混合液、溶液、反応液若しくは検体を収容するフィルタ処理領域71とを有する。
図5および図6に示す前記フィルタ封入チップ処理装置70は、列方向(図面内の縦方向)に配列された複数(この例では8連)のノズル20(図5の8箇所の符号93aの位置に設けられている)を有するノズルヘッド74を有し、該ノズルヘッド74に対しては、一斉に吸引吐出が行われる。
図6に示すように、前記吸引吐出機構においては、前記各ノズル20のやや上部に設けられシリンダ96に連結するとともに、前記ノズル20内の圧力を検知するために圧力センサ(図示せず)に気体を導く流路98が設けられた連結部97と、該連結部97を介してノズル20と連結したシリンダ96と、該シリンダ96内を摺動するプランジャ96aと、該プランジャ96aを駆動するロッド93が8連の各ノズル20に対応して設けられている。8本の前記ロッド93は、一斉に上下運動可能な駆動板104の縁に設けた各々8個の各切欠き部に該ロッド93の径よりも大きな径をもって半径方向に突出している8連の端部93aを掛けるようにして取り付けられている。なお、前記ノズルヘッド74は、行方向(図面上横方向または左右方向)に移動することになる。
また、図6に示すように、該駆動板104は、ボール螺子95と螺合するナット部94と連結している。前記各ロッド93は、前記シリンダ96に設けられたばねによって常時下方向に付勢されている。そのため、前記各ロッド93は、上方向に動く場合には前記各ナット部94によって上げられるが、下方向に下がる場合には、該各ナット部94によるのではなく、前記ばね力によって下がる。該各ボール螺子95は、断面コの字状の支持部材92に設けられたモータ91によって回転駆動され、これによって、前記駆動板104および8本の前記ロッド93が一斉に上下動する。
なお、8連のノズル20は前記ノズルヘッド74に設けられているので一斉に吸引吐出が行われ、また、上下動機構についても、行方向(X軸方向)の水平移動(図4の左右方向)についても一斉に行われる。
図6において、筐体77内にはボール螺子100、該ボール螺子100に螺合するナット部101および該ナット部101に取り付けられた前記支持部材92を一端に有する支持体102を有する。また、該筐体77上には、前記ボール螺子100を回転駆動するモータ78が設けられている。これらの部品によって構成された上下動機構によって、前記ノズル20が一斉に上下動可能である。
筐体77の下方には、温度昇降手段61が設けられている。該温度昇降手段61は、8連のノズルに装着された8本の前記分注チップに接近しまたは接触可能となるような高さおよび幅を持つように列方向に沿って形成され、内部にヒータを有する加熱板63と、該加熱板63に取り付けられ、前記各チップを両側から各々挟むように突出して設けられた内部にヒータを有する10枚の加熱壁62とを有し、これらの加熱板63は、温度制御の対象となるチップの形状に合わせた形状をもつように形成するのが好ましい。ここで、前記加熱板63および加熱壁62は前記温度昇降体に相当する。
該温度昇降手段61は、前記ノズルヘッド74の前記ノズル20に装着された前記チップに接近または接触して、該チップを加熱することを可能にするためのモータ64、該モータ64によって回転駆動されるボール螺子66a、および該ボール螺子66aに螺合するナット部を有する移動用支持板65、該移動用支持板65に連結して図上左右方向に移動可能であって、前記加熱壁62および加熱板63とも連結する移動用ロッド66b,66cを有する。
前記温度昇降手段61の下側には、櫛歯状で、前記ノズル20の外側面に合致する半円状の凹部が設けられた爪103aおよび8個の磁石103bと、図上左右方向に移動させて、前記ノズル20に装着された前記フィルタ封入チップ11を除去し、または磁場を及ぼすことを可能にするためのモータ79、該モータ79によって回転駆動されるボール螺子81a、および該ボール螺子81aに螺合するナット部を有する図上左右方向に移動可能な移動用支持板80および該移動用支持板80に取り付けられた移動用ロッド81b(81c)を有する。
なお、該フィルタ封入チップ処理装置70は、上側から吊り下げられるように設けられ、前記フィルタ処理装置10の全域および他の必要領域を覆うように、図示しない直動機構を利用したX軸(行方向)移動機構によって移動可能に設けられている。
また、図5に戻り、前記フィルタ処理領域71においては、対象物質を含有する溶液を収容する8連の対象物質収容ウェル82を有するカートリッジ容器84と、後述する生成物を収容するとともに、前記フィルタ封入チップ11の口部17をその上方に位置させまたはウェル内に挿入した状態で加圧が行われるウェル列86,88,89、フィルタ封入チップ11を収容するフィルタ封入チップ収容列87、分注チップを収容する分注チップ収容列90からなる6列×8行のウェル等を有するマトリクス状容器85と、該処理を実行するために必要な各種試薬や物質または処理結果物を収容するためのプレパック可能なウェル73を有する8個のカートリッジ容器72とを有する。該カートリッジ容器72のうち、符号73aは、ヒートブロックが設けられたインキュベータ用ウェルである。
さらに、前記対象物質収容ウェル82には各々その対象物質に関する情報を示すバーコード83bが付されている。該バーコード83bは、バーコード83bを読み取るバーコード読取部83が列方向に走査するように移動して読み取る。符号83aは該バーコード読取部83を駆動する移動機構である。
なお、図示していないが、これらのフィルタ処理装置10を制御するために、使用者からの指示やデータを入力するための入力装置、各種演算等の処理を行うCPU、表示装置、各種メモリ、伝達手段等を有する情報処理装置が、前記フィルタ封入チップ処理装置70の吸引吐出機構や、圧力センサ、移動機構、行列経路搬送手段内の装置等に指示を行いまたこれらの装置からの信号を受ける。該情報処理装置には、前記ノズルの吸引若しくは吐出の量、圧力、スピード、回数、時間または位置を、前記ノズル、ノズルに装着される部材若しくはフィルタ封入チップの構造、液体中に存在する物質の種類、濃度、液体の量、液体若しくはフィルタの温度または該液体の収容位置を含む座標位置からなる物質条件、および、処理内容に基づいて制御する制御部が設けられている。
続いて、図7に基づいて、第1の実施の形態に係る前記フィルタ封入チップ11を用いた目的とする合成したタンパク質の第6の実施の形態に係る精製処理について説明する。
ここで、該フィルタ封入チップ11の前記フィルタ支持部材としての網状薄板19bとしては、SUS−316 53meshを用い、網状薄板19cとしては、SUS−304 40m/sを用いる。また、該フィルタ封入チップ11の薄膜状フィルタ19としては限外濾過膜が用いられている。また、この処理においては、対象となる液体が前記薄膜状フィルタ19を容易に通過させる力を加える方法として、比較のために3種類の手法(手動による加圧[A]、一定圧力の加圧[B]、遠心分離装置による遠心力[C])を、同一の条件をもたせるように、8連のノズルを持ったフィルタ処理装置10を用いて、8個のサンプルを同時に処理して、そのうちの3つのサンプルに加えるようにした。
処理を開始する前に、前記フィルタ封入チップ11を前記アダプタ21を介して前記ノズル20に装着し、前記吸引吐出機構を用いて、気体をフィルタ封入チップ11内に吐出させて、前記流路98を通して気体を前記圧力センサに導いてその圧力パターンを測定しておく。測定した該圧力パターンを解析することによって、予め、前記フィルタ封入チップ11の薄膜状フィルタ19等の不具合をチェックし、またはメモリに格納する。
ステップS1において、前処理工程として反応溶液を混合して生成する。そのために、前記フィルタ処理装置10の前記フィルタ封入チップ処理装置70のノズルヘッド74を、前記分注チップ収容列90に収容した8本の分注チップ60の位置にまで図示しない前記X軸移動機構を用いて移動し、前記上下動機構のモータ78を駆動することによってノズル20を一斉に下降させて、前記分注チップ60の開口部に挿入して嵌合させて装着する。
次に、該ノズルヘッド74を前記上下動機構によって、上方向に移動させた後、前記X軸移動機構によって水平方向に移動させ、前記フィルタ処理領域71内に設けた対象物質収容ウェル82内に、8連のカートリッジ容器72のウェルに収容された各試薬等を分注して混合するように制御する。すなわち、目的とするタンパク質として、DHFR(ジヒドロ養蚕還元酵素)を合成するためのテンプレートDNAを含有するポジティブコントロール(DHFR)用液を0.5μg含有する2.5μリットルと、Puresystem Sol.A(登録商標)を25μリットルと、Puresystem Sol.B(登録商標)を10μリットルと無核酸分解酵素水(Nuclease Free water)を12.5μリットルとを、前記吸引吐出機構のシリンダ96,プランジャ96a、ロッド93等によって各々吸引して、前記対象物質収容ウェル82内にまで移送し吐出して混合し、計50μリットルとする。
ここで、Puresystemの各溶液には、転写、翻訳およびエネルギー再生に必要なタンパク質因子を全て別々に調製、生成後、再構成したものが含まれている。すなわち、開始因子、伸長因子、終結因子、リボソームリサイクリング因子、20種類のアミノ酸に対応するアミノアシルtRNA合成酵素等である。また、リボソームタンパク質以外の構成タンパク質はすべてHis-TagをN末端もしくはC末端に付加した状態で調整されている。
その場合、前記対象物質収容ウェル82は、冷却した状態、例えば、氷を近接させた状態で行う。これによって、前記対象物質収容ウェル82内には、図7に示すように、テンプレートDNA105、リボソーム106、およびHis-Tag付因子107等を含有する反応溶液が得られる。該反応溶液を、吸引して前記ノズルヘッド74を37℃の恒温状態にあるウェル列86にまで移動して、前記反応溶液を吐出して該ウェル列86内に収容し、1時間、目的とするタンパク質の合成反応を行う。
ステップS2において、前記ウェル列86から前記反応溶液を吸引して、前記ノズルヘッド74、を移動させて、再び前記対象物質収容ウェル82内に吐出し、再び氷に接近させた状態で冷却させる。その状態で、金属アフィニティ樹脂によって被覆された磁性粒子(His-Tag beads: TOYOBO)108を収容するウェル73から該磁性粒子108を懸濁する溶液10μリットルを吸引して、前記対象物質収容ウェル82内に吐出し、混合攪拌させる。そのために、所定のスピード(例えば、数10μリットル/sec)で吸引吐出を約15分間繰り返す。
ステップS3において、前記ウェルを冷却した状態で、前記ノズルヘッド74に装着した分注チップ60に対して、前記フィルタ封入チップ処理装置70の磁石103bを分注チップ60の外側から接近させて、磁場を及ぼした状態で、所定スピード(例えば、数10μリットル/sec)で、吸引吐出を行うことで前記磁性粒子108を前記分注チップの内壁に吸着させて分離する(B/F分離)。
すると、該磁性粒子108には、前記His-Tag付因子107が結合されているので、該磁性粒子を除去することによって、目的の合成タンパク質109以外のタンパク質を除去することができる。
ステップS4で、前記ウェル列88から前記分注チップ60によって、上清を50μリットル吸引し(生成物1A⇒加圧のみ手動で行う手法を使用する対象、生成物1B⇒加圧を含め全自動の手法を使用する対象、生成物1C⇒加圧に換えて遠心力を加える手法を使用する対象)、ノズルヘッド74をウェル列88にまで移動させて吐出させ、該ウェル列88に無核酸分解酵素水50μリットルを加えて計100μリットルとする。
ステップS5において、該溶液を前記分注チップ60に吸引して、前記フィルタ封入チップ収容列87に収容されている前記フィルタ封入チップ11の前記装着用開口部14に吐出する。これによって、該反応溶液は、該フィルタ封入チップ11の太径管内に収容される。
ステップS6において、該ノズルヘッド74の各ノズル20から前記分注チップ60を櫛歯状の前記爪103aおよび上下動機構を用いてこそぎ落とした後、前記上下動機構を用いて所定アダプタ21を介して各ノズル20を前記フィルタ封入チップ11の前記装着用開口部14に挿入して該フィルタ封入チップ11を前記ノズル20に装着させる。次に、該フィルタ封入チップ11を装着した状態で、前記ノズルヘッド74を図5のウェル列89にまで移動し、該フィルタ封入チップ11の細径管16の口部17を該ウェル列89に挿入した状態で、該フィルタ封入チップ処理装置70の吸引吐出機構によって、気体を吐出させることで前記装着導入管15内に収容された反応溶液の上側から加圧して前記限外濾過膜を有した薄膜状フィルタ19を通過させる。その際、手動で一定でない圧力を加える手法を使用する対象[A]、自動的に一定の圧力を加える手法を使用する対象[B]、加圧に換えて遠心力を加える手法(従来技術)を使用する対象[C]について、各手法を適用した。これによって、ステップS7で、前記ウェル列89内には、リボソームが除去された目的とする合成タンパク質109を含有する溶液を得ることができる(生成物2A⇒加圧のみ手動で行う手法を使用する対象、生成物2B⇒加圧を含め全自動の手法を使用する対象、生成物2C⇒加圧に換えて遠心力を加える手法を使用する対象)。
続いて、図8に基づいて、第1の実施の形態に係る前記フィルタ封入チップ11を用いた目的とする合成したタンパク質の第7の実施の形態に係る精製処理について説明する。
この処理は、第6の実施の形態に係る処理手順において、ステップS2およびステップS3による磁性粒子108を用いてHis-Tag付因子107の除去の手順は、ステップS4からステップS6までのリボソーム除去の手順の後に行うようにしたものである。図6と同一の符号は同一のものを表すのでその説明を省略する。この処理においても、対象となる液体が前記薄膜状フィルタ19を容易に通過させる力を加える方法として、比較のために3種類の手法(手動による加圧の対象[A]、一定圧力の加圧の対象[B]、遠心分離装置による遠心力を加える対象[C])を、同一の条件をもたせるように、8連のノズルを持ったフィルタ処理装置10を用いて、8個のサンプルを同時に処理して、そのうちの3つのサンプルに加えるようにした。
ステップS11において、反応溶液を混合して生成する。そのために、前記フィルタ処理装置10の前記フィルタ封入チップ処理装置70のノズルヘッド74を、前記分注チップ収容列90に収容した8本の分注チップ60の位置にまで図示しない前記X軸移動機構を用いて移動し、前記上下動機構のモータ78を駆動することによってノズル20を一斉に下降させて、前記分注チップ60の開口部に挿入して嵌合させて装着する。次に、該ノズルヘッド74を前記上下動機構によって、上方向に移動させた後、前記X軸移動機構によって水平方向に移動させ、前記フィルタ処理領域71内に設けた対象物質収容ウェル82内に、8連のカートリッジ容器72のウェルに収容された各試薬等を吸引して混合し、前述したステップS1に示した反応溶液を計50μリットルとするように制御しながら分注する。
その場合、前記対象物質収容ウェル82は、冷却した状態、例えば、氷を近接させた状態で行う。これによって、前記対象物質収容ウェル82内には、図8に示すように、テンプレートDNA105、リボソーム106、およびHis-Tag付因子107等を含有する反応溶液が得られる。該反応溶液を、吸引して前記ノズルヘッド74を37℃の恒温状態にあるウェル列86にまで移動して、前記反応溶液を吐出して該ウェル列86内に収容し、1時間、目的とするタンパク質の合成反応を行なわしめる。
ステップS12において、前記ウェル列86から前記反応溶液を吸引して、前記ノズルヘッド74を移動させて、再び前記対象物質収容ウェル82内に吐出し、再び氷に接近させた状態で冷却させる。その状態で、無核酸分解酵素水50μリットルを加えて、計100μリットルとする(生成物3A⇒加圧のみ手動で行う手法を使用する対象、生成物3B⇒加圧を含め全自動の手法を使用する対象,生成物3C⇒加圧に換えて遠心力を加える手法を使用する対象)。
ステップS13において、該溶液を前記分注チップ60に吸引して、前記フィルタ封入チップ収容列87に収容されている前記フィルタ封入チップ11の前記装着用開口部14に吐出する。これによって、該反応溶液は、前記フィルタ封入チップ11の太管内に収容される。
ステップS14において、該ノズルヘッド74の各ノズル20から前記分注チップ60を櫛歯状の前記爪103aおよび上下動機構を用いてこそぎ落とした後、所定アダプタ21を介して各ノズル20に前記フィルタ封入チップ11の前記装着用開口部14に挿入して該フィルタ封入チップ11を前記ノズル20に装着させる。次に、該フィルタ封入チップ11を装着した状態で、前記ノズルヘッド74を図5のウェル列88にまで移動し、該フィルタ封入チップ11の細径管16の口部17を該ウェル列88に挿入した状態で、該フィルタ封入チップ処理装置70の吸引吐出機構によって、気体を吐出させることで前記装着導入管15内に収容された反応溶液の上側から加圧して前記限外濾過膜を有した薄膜状フィルタ19を通過させる。その際、手動で一定でない圧力を加える手法を使用した対象[A]、自動的に一定の圧力を加える手法を使用した対象[B]、加圧に換えて遠心力を加える手法(従来技術)を使用した対象[C]について、各手法を適用した。
ステップS15で、該薄膜状フィルタ19を通過した溶液の内50μリットルに、金属磁性粒子(His-Tag beads:TOYOBO)を金属アフィニティ樹脂によって被覆された前記磁性粒子108を収容するウェル73から該磁性粒子108を懸濁する溶液10μリットルを吸引して、前記ウェル列88内に吐出し、混合攪拌させる。そのために、所定のスピード(例えば、数10μリットル/sec)で吸引吐出を約15分間繰り返す。
ステップS16において、前記ウェル列88を冷却した状態で、前記ノズルヘッド74に装着した分注チップ60に対して、前記フィルタ封入チップ処理装置70の磁石103bを分注チップ60の外側から接近させて、磁場を及ぼした状態で、所定スピード(例えば、数10μリットル/sec)で、吸引吐出を行うことで前記磁性粒子108を前記分注チップの内壁に吸着させて分離する(B/F分離)。
すると、該磁性粒子108には、前記His-Tag付因子107が結合されているので、該磁性粒子108を除去することによって、目的の合成タンパク質109以外のタンパク質を除去することができる。
ステップS17で、前記ウェル列88から前記分注チップ60によって、上清を50μリットル吸引し、ノズルヘッド74をウェル列89にまで移動させて吐出させ、該ウェル列89に無核酸分解酵素水50μリットルを加えて計100μリットルとする(生成物4A⇒加圧のみ手動で行う手法を使用する対象、生成物4B⇒加圧を含め全自動の手法を使用する対象、生成物4C⇒加圧に換えて遠心力を加える手法を使用する対象)。
図9(a)には、以上行った処理結果を、第6の実施の形態に係る処理(ステップS1からS7で手動または全自動による加圧)、第7の実施の形態に係る処理(ステップS11からステップS17で手動または全自動による加圧)および従来技術(ステップS1からステップS7,ステップS11からステップS17において前記フィルタ封入チップ11を用いて加圧する代わりに、該フィルタ封入チップ11を用いて従来の遠心分離装置にかけて遠心力を加える手法)に分けて、その溶出量等の結果を示すものである。
また、図9(b)には、図9(a)の処理結果をさらに詳細に調べるために、各生成物1A,1B,1C、生成物2A,2B,2C、生成物3A,3B,3C、生成物4A,4B,4CをSDS−PAGE(ポリアクリルアミドゲルを用いた電気泳動法の1つで、界面活性剤であるSDS(ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムともいう)の存在下で泳動を行う方法)を用いた電気泳動法を適用した結果を示す。ここで、レーンMは、所定のタンパク質の分子量(キロ・ドルトン単位で表示)を表示するマーカーを表す。レーン1は、前記テンプレートDNAを含まない場合を表す。レーン2は、本実施の形態に係る処理によって合成されたタンパク質を表す。レーン2からレーン14は、タンパク質合成後の精製実験過程を表す。
レーン3は、第6の実施の形態に係るHis−Tag処理(His-Tag付因子107を除去する処理)を行った前記生成物1Aであり、レーン4は、第6の実施の形態に係るHis−Tag処理および手動による加圧処理を行った生成物2Aであり、レーン5は、第6の実施の形態に係るHis−Tag処理を行った前記生成物1Bであり、レーン6は、第6の実施の形態に係るHis−Tag処理および自動による一定加圧処理を行った生成物2Bである。
レーン7は、第7の実施の形態に係る手動による加圧を行った前記成生物3Aであり、レーン8は、第7の実施の形態に係る手動による加圧を行ってさらに、His−Tag処理を行った生成物4Aであり、レーン9は、第7の実施の形態に係る全自動による一定加圧処理を行った生成物3Bであり、レーン10は、第7の実施の形態に係る全自動による一定化圧処理を行った後、His−Tag処理を行った生成物4Bである。
レーン11は、第7の実施の形態に係る処理において、遠心分離装置による遠心処理を行った生成物3Cであり、レーン12は、第7の実施の形態に係る処理において、遠心分離装置による遠心処理を行った後、His−Tag処理を行った生成物4Cであり、レーン13は、第6の実施の形態に係る処理において、His−Tag処理を行った生成物1Cであり、レーン14は、第6の実施の形態に係る処理において、His−Tag処理を行った後、遠心分離装置による遠心処理を行った生成物2Cである。
図9(a)に示すように、第6の実施の形態および第7の実施の形態に係る処理において、前記フィルタ封入チップ11の加圧によって溶出された液量を比べると、手動で加圧するよりも、一定の圧力になるように制御して自動的に加圧する方が、溶出量が多い。また、一定の圧力をかけた場合と、遠心力を加える場合を比較すると、略同じだけのよう出量が得られる。よって、2.25atomの圧力を加えれば、遠心分離装置の遠心力を加える場合と同じ結果が得られることがわかる。また、手動で加圧した場合の溶出量は、遠心力を加える場合の約7割に近い値が得られていることから、この装置を用いれば、手動でも十分に遠心力に対抗することができることになる。
図9(b)において、SDS−PAGEのレーン4,6,8,10,12,14を比較すると、DHFRのバンドの濃さにあまり差はないため、精製された濃度は、変わらないと思われる。特に、遠心力を加えた場合との差が見られないので、加圧によるタンパク質の精製に問題はないと考えられる。加圧処理の後His−Tag処理の順番で実験を行うと、DHFR以外がきれいに除去される(レーン8,10,12)。また、His−Tag処理の後加圧処理の順番で実験した場合は、DHFR以外の物は除去されているが、加圧処理の後His−Tag処理を行う場合に比較して、やや目的以外のものが精製後の溶液に残存する。しかし、His−Tag処理の後に加圧処理を行う方が、バンドの濃さから判断して、精製されたDHFRの濃度がやや多めである(レーン4,6,14)。なお、レーン9、レーン10でバンドが薄いのは、合成されたDHFRの量が少なかったためである。
図10は、第6または第7の実施の形態に係る測定された圧力パターン例の概略を示すものである。該圧力パターンは、時間的に一定の態様で気体の吐出を行った場合に、前記フィルタ封入チップ11内の前記薄膜状フィルタ19の上側で測定された圧力パターンを示すものである。圧力は一旦最大圧力にまで達した後、液体のフィルタの通過によって次第に減少する様子を示している。該圧力パターンは、液体の量(液体導入前であれば、量は0)、フィルタの構造、フィルタ封入チップの構造によって、および、加える圧力値等によってそのパターンは異なる。
図11は、第6または第7の実施の形態に係る他の測定された圧力パターン例の概略を示すものである。該例では、30分間内の連続的な気体の吐出の回数を吐出停止を挟みながら3回繰り返した場合に、前記フィルタ封入チップ11内の前記薄膜状フィルタ19の上側で測定された圧力パターンを示すものである。このように、圧力パターンが、液体の量、目的とする物質、フィルタ構造、処理目的等に応じて予め定めた適切なものになるように加圧制御されることになる。
もし、空気漏れ、液体漏れ、フィルタの不具合等によって、前記圧力パターンからのずれが検出された場合には、加圧を停止し、フィルタ封入チップまたはフィルタを他の物と換える。または、加圧を一旦停止した後、再び加圧し、圧力パターンからのずれが検出されたら再び停止するという動作を繰り返す。また、前記加圧中に測定した圧力(圧力パターン)に基づいて、圧力を制御することに用いることができる。例えば、前記フィルタ封入チップ内の測定圧力を一定にするような制御である。なお、フィルタ封入チップやフィルタを換える場合には、分注チップを用いて、該フィルタ封入チップ内に収容されている液体を吸引し、移送して新しいフィルタ封入チップ内に吐出することで処理を行うことができる。
続いて、図12に基づいて、本発明の第8の実施の形態に係るフィルタ処理装置110を説明する。図12は該フィルタ処理装置110の全体の平面模式図を示す。
該フィルタ処理装置110は、例えば、前記フィルタ封入チップ50が着脱自在に装着された4連のノズル20を有するフィルタ封入チップ処理装置111と、蒸散防止用蓋113と、種々の検体や試薬等を含有する溶液を前記フィルタ封入チップ50内に導入しかつ該フィルタ封入チップ50から気体を吐出させて液がフィルタを通過するように処理し、処理によって得られた生成物を収容し、導入すべき溶液を生成するために分注、攪拌、洗浄、抽出、移送、反応等が行われ、または、各種試薬、混合液、溶液、反応液若しくは検体を収容するフィルタ処理領域114とを有する。なお、前記プレート状の蒸散防止用蓋113の前記嵌合用筒113aにフィルタ封入チップ50または分注チップ60が嵌合されている場合には、ノズルヘッド112の他のノズル20には前記フィルタ封入チップ50または分注チップ60は装着されていない。
前記蒸散防止用蓋113は、長方形状のプレート113bと、4連の該ノズル20の内、両端の2本のノズル20に対応する位置に設けられ、該ノズル20に嵌合可能な大きさをもつ2個の嵌合用筒113aとを有し、前記ノズル20に嵌合した状態で前記ノズルヘッド112とともに移動可能である。これによって、インキュベーション時に、該当するウェルの開口部を塞いで蒸散を防止することができる。該蒸散防止用蓋113は、前記フィルタ封入チップまたは分注チップをノズルから脱着する機構である櫛歯状の前記爪103aおよび上下動機構によってノズル20から脱着することができる。なお、嵌合する際には上下動機構によって、該ノズル20を前記嵌合用筒113aに下降させながら挿入することによって行うことができる。
該フィルタ処理領域114には、生成物を収容する8列×4行のウェルを有する生成物用容器115と、前記ノズル20に装着して、分注、攪拌、洗浄、抽出、移送等を行う分注チップを収容可能な8列×4行のマトリクス状に配列された保持部116aを有する分注チップ収容部116と、前記ノズル20に装着されるアダプタ21を収容可能な2列×4行の保持部を有するアダプタ収容部117と、前記フィルタ封入チップ50を収容可能な2列×4行のマトリクス状に配列された保持部を有するフィルタ封入チップ収容部118と、フィルタ封入チップ50に導入して処理すべき溶液を生成するために必要な試薬等を収容する8列×4行のチューブ行列を有する試薬等収容部119と、チップ廃棄口120とを有する。
ここで、前記生成物用容器115の内、4列×4行のウェル行列は、最終的に精製された目的の合成タンパク質を収容する生成物用容器115aであり、次の1列×4行のウェル列は、前記磁性粒子としてニッケルビーズによってB/F分離を行った反応液を収容する磁性粒子B/F済み反応液収容部115bであり、次の1列×4行のウェル列は、磁性粒子としてのニッケルビーズを用いた反応を行わしめる磁性粒子反応槽115cであり、次の1列×4行は磁性粒子を洗浄するための磁性粒子洗浄槽115dであり、次の1列×4行のウェル列はインキュベーションを行うための温度制御可能なインキュベーション槽115eである。
また、前記試薬等収容部119は、その1列×4行のチューブ列は、前記フィルタ封入チップ50の口部を挿入しまたはその上方に位置させて加圧処理を行って、加圧処理によって得られた生成物を回収するための回収チューブ列119aであり、次の1列×4行のチューブ列は、前記加圧処理の対象となる加圧サンプルを収容するための加圧サンプル用チューブ列119bであり、次の、1列×4行のチューブ列は、前記加圧サンプルを生成するために必要な試薬または物質である前記磁性粒子としてのニッケルビーズを収容する磁性粒子収容チューブ列119c、次の1列×4行のチューブ列は、減菌水(無核酸分解酵素水)を収容する減菌水収容部119d、次の1列×4行のチューブ列は、テンプレートDNAを収容するテンプレートDNA収容部119eである。次の、3列×4行のチューブ行列は、その他、種々の試薬を収容する各種試薬収容部119fである。
以上説明したように、本実施の形態に係る処理によれば、従来の遠心分離装置を用いることなく小規模の装置で、きめの細かい制御によって確実に目的物質を得ることができるので、低価格で、高い効率でタンパク質の精製を行うことができる。
以上の処理は、3本のノズルをフィルタ封入チップ11を用いた場合について説明したが、それ以外の場合の個数のノズルを用いることで複数の処理を同時に行うことができる。したがって、本実施の形態に係る処理によれば、小規模の装置で同時に多数のサンプルを扱うことができるので効率が高い。
以上説明した各実施の形態は、本発明をより良く理解させる為に具体的に説明したものであって、別形態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を変更しない範囲で変更可能である。例えば、前記実施の形態では、主としてタンパク質の精製の場合のみについて説明したが、DNA物質、RNA、糖鎖等であっても良い。また、フィルタとしては、薄膜状、薄板状、ブロック状(円柱状)の場合のみについて説明したが、この場合に限られず、直方体状であっても良い。また、不定形フィルタにも適用できる。また、以上の説明で用いた数値、回数、形状、個数、量等についてもこれらの場合に限定されるものではない。
また、以上の各構成要素、各フィルタ封入チップ、フィルタ、チップ状容器、封入部、ノズル等、加熱手段等または各装置は、適当に変形しながら任意に組み合わせることができる。さらに、生体物質としては、タンパク質に限られず、DNA、オリゴヌクレオチド、RNA等の遺伝物質、免疫物質、タンパク質、糖鎖、さらにフェロモン、アロモン、ミトコンドリア、ウィルス、プラスミド等をも含む。
また、前述した試薬や物質は例を示すものであって、他の試薬や物質を使用することも可能である。
本発明は、フィルタ封入チップ、フィルタ処理装置、フィルタ処理方法に関する。本発明は、遺伝子、免疫系、アミノ酸、蛋白質、糖等の生体高分子、生体低分子の扱いが要求される分野、例えば、工業分野、食品、農産、水産加工等の農業分野、製剤分野、衛生、保健、免疫、疾病、遺伝等の医療分野、化学若しくは生物学等の理学の分野等、あらゆる分野に関係するものである。本発明は、特に、多数の試薬や物質を用いた一連の処理を所定の順序に連続的に実行する場合に有効な方法である。
符号の説明
10、110 フィルタ処理装置
11、22、32、50 フィルタ封入チップ
12、23、33 チップ状容器
19 薄膜状フィルタ
29 薄板状フィルタ
43 ブロック状フィルタ
60 分注チップ
80、111 フィルタ封入チップ処理装置

Claims (15)

  1. 気体の吐出が可能なノズルに直接的または間接的に装着可能な装着用開口部および前記気体の吐出によって液体の流出が可能な口部を有するチップ状容器と、該チップ状容器内に封入され、前記装着用開口部と前記口部との間を、前記装着用開口部側において前記ノズルに装着された状態で液体が貯留可能なように仕切り、該液体の通過によって所定物質を分離可能なフィルタとを有するフィルタ封入チップに、前記装着用開口部を通して液体を導入する導入工程と、
    該液体が導入された前記フィルタ封入チップを前記ノズルに直接的または間接的に装着する装着工程と、
    装着された該フィルタ封入チップに対して、前記ノズルから気体を吐出する加圧工程とを有するフィルタ処理方法。
  2. 前記加圧工程における前記ノズルによる気体の吐出の量、圧力、スピード、回数、時間または位置からなる吐出による加圧の動作を、前記ノズル、該ノズルに装着された部材若しくは前記フィルタ封入チップの構造、液体中に存在する物質の種類、濃度、液体の量、該液体の収容位置を含む座標位置からなる物質条件、および、処理内容に基づいて制御する請求の範囲第1項に記載のフィルタ処理方法。
  3. 前記導入工程の前に、前記フィルタ封入チップを前記ノズルに直接的または間接的に装着し、装着した該フィルタ封入チップに対して前記ノズルから気体を吐出して、または前記加圧工程の際に、その圧力パターンを測定する圧力パターン測定工程を有する請求の範囲第1項に記載のフィルタ処理方法。
  4. 前記ノズルは、気体の吐出のみならず吸引が可能であり、前記導入工程の前に、前記処理対象の液体を前記ノズルに装着した分注チップを用いて処理する前処理工程を有し、前記導入工程は、該分注チップを用いて前記フィルタ封入チップ内に前記液体を導入することによって行い、前記装着工程は、前記ノズルから前記分注チップを脱着した後に、前記フィルタ封入チップを直接的または間接的に装着する請求の範囲第1項に記載のフィルタ処理方法。
  5. 前記加圧工程においてノズルを介して加えられる圧力は、時間的に一定である請求の範囲第2項に記載のフィルタ処理方法。
  6. 気体の吐出を行うノズルに直接的または間接的に装着可能な装着用開口部、および前記気体の吐出によって液体の流出が可能な口部を有するチップ状容器と、該チップ状容器内に封入され、前記装着用開口部と前記口部との間を、前記装着用開口部側において前記ノズルに装着された状態で液体が貯留可能なように仕切る液体の通過によって所定物質を分離可能なフィルタとを有するフィルタ封入チップ。
  7. 太管と、該太管の下側に設けられ、該太管よりも細く形成された細管と、前記太管と前記細管との間に設けられた移行部とを有し、前記装着用開口部は前記太管の上端に設けられ、前記口部は前記細管の先端に設けられた請求の範囲第6項に記載のフィルタ封入チップ。
  8. 前記チップ状容器内に導入された液体とフィルタが接触可能となるように前記フィルタを該チップ状容器内に取り付けて封入する封入部を該チップ状容器に設けた請求の範囲第6項または請求の範囲第7項に記載のフィルタ封入チップ。
  9. 前記封入部は、導入した液体とフィルタが接触可能な状態で前記チップ状容器の前記口部と前記装着用開口部との間を仕切るようにチップ状容器とは別体に設けた1または2以上のフィルタ支持部材を有する請求の範囲第8項に記載のフィルタ封入チップ。
  10. 前記封入部は、前記装着用開口部と前記口部との間において、前記チップ状容器の内壁面から内側方向に突出するように設けた突出部、傾斜面または段差を有し、該突出部、傾斜面または段差は、前記フィルタまたは前記フィルタ支持部材を前記チップ状容器に係止して保持する請求の範囲第8項または請求の範囲第9項のいずれかに記載のフィルタ封入チップ。
  11. 前記チップ状容器は、前記装着用開口部を有する装着導入管と、該装着導入管の下側に設けられて該装着導入管と連通するとともに、下端に前記口部が設けられ、該口部の上側で前記フィルタが前記装着導入管と前記口部との間を仕切るように設けられたフィルタ封入管とを有し、前記装着導入管と、前記フィルタ封入管とは着脱自在に連結している請求の範囲第6項に記載のフィルタ封入チップ。
  12. 前記装着導入管は、太管を有し、前記フィルタ封入管は、該太管よりも細く形成された細管と、前記太管と前記細管との間に設けられた移行部とを有する請求の範囲第11項に記載のフィルタ封入チップ。
  13. 気体の吸引吐出を行う1または複数連のノズルを有するノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに直接的または間接的に装着されまたは装着可能であって、液体の通過によって所定物質を分離可能なフィルタを封入した1または2以上のフィルタ封入チップと、種々の液体を収容しまたは収容可能な液収容部群を設けたステージと、前記ノズルヘッドを前記液収容部群に相対的に移動させる移動手段と、前記ノズルの吸引若しくは吐出の量、圧力、スピード、回数、時間または位置を、前記ノズル、ノズルに装着される部材若しくはフィルタ封入チップの構造、液体中に存在する物質の種類、濃度、液体の量、若しくは該液体の収容位置を含む座標位置からなる物質条件、および、該液体に対する処理内容に基づいて制御する制御部とを有するフィルタ処理装置。
  14. 前記ノズルには圧力センサを有し、前記制御部は、圧力センサが検知した圧力パターンに基づいて制御する請求の範囲第13項に記載のフィルタ処理装置。
  15. 前記ステージには、プレートと、該プレートの上側に上方向に突出して、前記ノズルヘッドのノズル位置に対応して設けられ、前記ノズルと嵌合可能な少なくとも2個の嵌合用筒とを有する蒸散防止用蓋を有し、前記ノズルに嵌合した状態で前記移動手段によって移動可能である請求の範囲第13項に記載のフィルタ処理装置。
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