JPWO2005051828A1 - マルチデッキエレベータ付き建築物、その制御システム、及びマルチデッキエレベータ - Google Patents
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Abstract
マルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムにおいては、エレベータ制御部の運転モードに、ダブル運転モードが含まれている。ダブル運転モードでは、複数の第1かご室停止階に対して第1かご室のみが停止され、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては第2かご室のみが停止される。また、ビル設備制御部は、第1かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、第2かご室停止階の上記電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有している。
Description
この発明は、第1かご室とこの第1かご室上に位置する第2かご室とを有するエレベータかごが昇降路内を昇降されるマルチデッキエレベータ、マルチデッキエレベータが設置されているマルチデッキエレベータ付き建築物、及びその制御システムに関するものである。
例えば特開平11−71063号公報には、下かごと、この下かご上に位置する上かごとを有するエレベータかごが昇降路内を昇降される従来のダブルデッキエレベータが示されている。
従来のダブルデッキエレベータの運転モードには、ダブル運転モードとセミダブル運転モードとが含まれている。ダブル運転モードにおいては、下かごが奇数階のみに停止され、上かごが偶数階のみに停止される。セミダブル運転モードにおいては、出発階(通常は1階及び2階)のみダブル運転モードと同様の振り分けが行われ、一旦乗場呼びに応答した後は、下かご及び上かごとも任意階に停止される。また、出発階を1階及び2階とした場合、1、2階間の移動には、エスカレータが使用される。
運転モードは、混雑度に応じて切り換えられる。即ち、混雑度のピーク時には輸送効率の高いダブル運転モードが実施され、ピーク時以外にはセミダブル運転モードが実施される。
しかし、従来の複数のテナントが入居しているビルでは、例えば8〜9階にA社、10〜14階にB社、15〜18階にC社というように、各テナントが上下に連続する階に入居する。このため、ダブル運転モードを実施しているピーク時には、同じ社内の奇数階と偶数階との間の移動にはダブルデッキエレベータを使用できず、階段を使わざるを得ない。
これに対して、ピーク時にセミダブル運転モードを実施すると、輸送能力が低下し、待ち時間が長くなってしまう。
従って、ダブルデッキエレベータの利用効率を向上させ、利用者にとっての快適性の高めることが求められている。
従来のダブルデッキエレベータの運転モードには、ダブル運転モードとセミダブル運転モードとが含まれている。ダブル運転モードにおいては、下かごが奇数階のみに停止され、上かごが偶数階のみに停止される。セミダブル運転モードにおいては、出発階(通常は1階及び2階)のみダブル運転モードと同様の振り分けが行われ、一旦乗場呼びに応答した後は、下かご及び上かごとも任意階に停止される。また、出発階を1階及び2階とした場合、1、2階間の移動には、エスカレータが使用される。
運転モードは、混雑度に応じて切り換えられる。即ち、混雑度のピーク時には輸送効率の高いダブル運転モードが実施され、ピーク時以外にはセミダブル運転モードが実施される。
しかし、従来の複数のテナントが入居しているビルでは、例えば8〜9階にA社、10〜14階にB社、15〜18階にC社というように、各テナントが上下に連続する階に入居する。このため、ダブル運転モードを実施しているピーク時には、同じ社内の奇数階と偶数階との間の移動にはダブルデッキエレベータを使用できず、階段を使わざるを得ない。
これに対して、ピーク時にセミダブル運転モードを実施すると、輸送能力が低下し、待ち時間が長くなってしまう。
従って、ダブルデッキエレベータの利用効率を向上させ、利用者にとっての快適性の高めることが求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、利用者の快適性を向上させることができるマルチデッキエレベータ付き建築物、その制御システム、及びマルチデッキエレベータを得ることを目的とする。
この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムは、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し建築物本体の昇降路内を昇降されるエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び建築物本体の各階に設置されている電気設備を制御するビル設備制御部を備え、エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して第1かご室のみを停止させ、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、ビル設備制御部は、第1かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、第2かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有している。
また、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、昇降路内を昇降される第1かご室と、第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、建築物本体の各階に設置されている電気設備、及び電気設備を制御するビル設備制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、ビル設備制御部は、第1かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、第2かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有している。
さらに、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び建築物本体の各階に設置されている電気設備を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、上下に並んだ第1かご室停止階間には、第2かご室停止階を通過して延びる第1ダクトが設けられており、上下に並んだ第2かご室停止階間には、第1かご室停止階を通過して延びる第2ダクトが設けられており、第1ダクトには、第1かご室停止階の電気設備に電気的に接続された第1電気配線が収容され、第2ダクトには、第2かご室停止階の電気設備に電気的に接続された第2電気配線が収容されている。
さらにまた、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路及び階段が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、階段は、第1かご室停止階間を互いに連絡する第1階段と、第2かご室停止階間を互いに連絡する第2階段とを有し、第1階段と第2階段との間は互いに分離されており、第1かご室停止階と第2かご室停止階との間で階段を利用した移動が規制されている。
また、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、第2かご室停止階とその下側に隣接する第1かご室停止階との階間距離である第1距離は全て同じであり、第2かご室停止階とその上側に隣接する第1かご室停止階との階間距離である第2距離は、少なくとも一部の階で変化されている。
さらに、この発明によるマルチデッキエレベータは、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して第1かご室のみを停止させ、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、第1かご室内及び第1かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、第1かご室停止階を行先階として指定するための複数の第1直接指定ボタンを有しかつ第2かご室停止階の直接的な指定を不可とした第1指定ボタン装置が設置されており、第2かご室内及び第2かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、第2かご室停止階を行先階として指定するための複数の第2直接指定ボタンを有しかつ第1かご室停止階の直接的な指定を不可とした第2指定ボタン装置が設置されており、第1指定ボタン装置には、第1直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより第2かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第1間接指定ボタンが設けられており、第2指定ボタン装置には、第2直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより第1かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第2間接指定ボタンが設けられている。
この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムは、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し建築物本体の昇降路内を昇降されるエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び建築物本体の各階に設置されている電気設備を制御するビル設備制御部を備え、エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して第1かご室のみを停止させ、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、ビル設備制御部は、第1かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、第2かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有している。
また、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、昇降路内を昇降される第1かご室と、第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、建築物本体の各階に設置されている電気設備、及び電気設備を制御するビル設備制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、ビル設備制御部は、第1かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、第2かご室停止階の電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有している。
さらに、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び建築物本体の各階に設置されている電気設備を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、上下に並んだ第1かご室停止階間には、第2かご室停止階を通過して延びる第1ダクトが設けられており、上下に並んだ第2かご室停止階間には、第1かご室停止階を通過して延びる第2ダクトが設けられており、第1ダクトには、第1かご室停止階の電気設備に電気的に接続された第1電気配線が収容され、第2ダクトには、第2かご室停止階の電気設備に電気的に接続された第2電気配線が収容されている。
さらにまた、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路及び階段が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、階段は、第1かご室停止階間を互いに連絡する第1階段と、第2かご室停止階間を互いに連絡する第2階段とを有し、第1階段と第2階段との間は互いに分離されており、第1かご室停止階と第2かご室停止階との間で階段を利用した移動が規制されている。
また、この発明によるマルチデッキエレベータ付き建築物は、昇降路が設けられている建築物本体、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、エレベータ制御部の運転モードには、第1かご室停止階に第1かご室のみを停止させ、第2かご室停止階に第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、第2かご室停止階とその下側に隣接する第1かご室停止階との階間距離である第1距離は全て同じであり、第2かご室停止階とその上側に隣接する第1かご室停止階との階間距離である第2距離は、少なくとも一部の階で変化されている。
さらに、この発明によるマルチデッキエレベータは、第1かご室と第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及びエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部を備え、エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して第1かご室のみを停止させ、第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、第1かご室内及び第1かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、第1かご室停止階を行先階として指定するための複数の第1直接指定ボタンを有しかつ第2かご室停止階の直接的な指定を不可とした第1指定ボタン装置が設置されており、第2かご室内及び第2かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、第2かご室停止階を行先階として指定するための複数の第2直接指定ボタンを有しかつ第1かご室停止階の直接的な指定を不可とした第2指定ボタン装置が設置されており、第1指定ボタン装置には、第1直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより第2かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第1間接指定ボタンが設けられており、第2指定ボタン装置には、第2直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより第1かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第2間接指定ボタンが設けられている。
図1はこの発明の実施の形態1によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図2は図1のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図、
図3は図1のような建築物本体の利用方法を別の見方で示す説明図、
図4はこの発明の実施の形態2によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムの要部を示すブロック図、
図5はこの発明の実施の形態3によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図、
図6はこの発明の実施の形態4によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図7はこの発明の実施の形態5によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図8はこの発明の実施の形態6によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図9は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室に配置される下かご室ボタン装置の一例を示す正面図、
図10は実施の形態1〜6のエレベータの上かご室に配置される上かご室ボタン装置の一例を示す正面図、
図11は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、
図12は実施の形態1〜6のエレベータの上かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、
図13はこの発明の実施の形態7によるマルチデッキエレベータの下かご室ボタン装置を示す正面図、
図14は図13のマルチデッキエレベータの上かご室ボタン装置を示す正面図である。
図2は図1のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図、
図3は図1のような建築物本体の利用方法を別の見方で示す説明図、
図4はこの発明の実施の形態2によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムの要部を示すブロック図、
図5はこの発明の実施の形態3によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図、
図6はこの発明の実施の形態4によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図7はこの発明の実施の形態5によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図8はこの発明の実施の形態6によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図、
図9は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室に配置される下かご室ボタン装置の一例を示す正面図、
図10は実施の形態1〜6のエレベータの上かご室に配置される上かご室ボタン装置の一例を示す正面図、
図11は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、
図12は実施の形態1〜6のエレベータの上かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、
図13はこの発明の実施の形態7によるマルチデッキエレベータの下かご室ボタン装置を示す正面図、
図14は図13のマルチデッキエレベータの上かご室ボタン装置を示す正面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、18階建ての建築物本体1には、1階から18階まで連続して垂直に延びる昇降路2が設けられている。昇降路2内には、エレベータかご3が配置されている。エレベータかご3は、主ロープ(図示せず)により昇降路2内に吊り下げられており、エレベータ駆動装置(巻上機)4の駆動力により昇降路2内を昇降される。
また、エレベータかご3は、第1かご室としての下かご室5と、下かご室5上に位置する第2かご室としての上かご室6と、下かご室5及び上かご室6を支持するかご枠(図示せず)とを有している。上かご室6及び下かご室5は、一体に昇降路2内を昇降される。
建築物本体1の入口は1階に位置しており、エレベータかご3の出発階(玄関階)は1階及び2階である。建築物本体1の1階と2階との間には、エスカレータ7が設置されている。
建築物本体1は、第1かご室停止階である複数の下かご室停止階1aと、第2かご室停止階である複数の上かご室停止階1bとを含んでいる。下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとは、互いに異なる階である。即ち、下かご室停止階1aは3階以上の奇数階、上かご室停止階1bは4階以上の偶数階としてそれぞれ設定されている。このため、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとは、上下方向に交互に配置されている。
実施の形態1によるマルチデッキエレベータ(ここではダブルデッキエレベータ)は、基本的にダブル運転モードにより運転される。ダブル運転モードでは、下かご室停止階1aに下かご室5のみが停止(着床)され、上かご室停止階1bに上かご室6のみが停止(着床)される。
また、実施の形態1では、建築物本体1の利用方法として、1つのテナント(会社又は団体等)が複数階に入居する場合、下かご室停止階1a及び上かご室停止階1bのいずれか一方のみに入居させている。
例えば、図1において、A社は、上かご室停止階1bである12階、14階、16階、18階に入居している。また、B社は、下かご室停止階1aである9階、11階、13階、15階、17階に入居している。さらに、C社は、上かご室停止階1bである8階、10階に入居している。
図2は図1のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図である。エレベータ駆動装置4によるエレベータかご3の昇降は、エレベータ制御部11により制御される。下かご室5には、第1かご室電気機器としての下かご室電気機器12が搭載されている。上かご室6には、第2かご室電気機器としての上かご室電気機器13が搭載されている。
下かご室電気機器12及び上かご室電気機器13としては、例えば照明装置、空調装置、ドアモータ、かごボタン装置、放送装置、ディスプレイ装置等が含まれている。
エレベータ制御部11には、下かご室電気機器12を制御する第1かご室制御部としての下かご室制御部14、及び上かご室電気機器13を制御する第2かご室制御部としての上かご室制御部15が設けられている。
建築物本体1の下かご室停止階1a及び上かご室停止階1b(ここでは3階〜18階)には、電気設備16がそれぞれ設置されている。電気設備16としては、例えば照明装置、空調装置、入室管理装置、放送装置、又はディスプレイ装置等が挙げられる。
電気設備16は、ビル設備制御部17により制御される。ビル設備制御部17は、対応する階の電気設備16を制御する複数の階制御部18と、下かご室停止階1aに対応する階制御部18を関連づけて制御する第1グループ制御部19と、上かご室停止階1bに対応する階制御部20を関連づけて制御する第2グループ制御部20とを有している。
即ち、下かご室停止階1aに設けられた電気設備16を第1グループ、上かご室停止階1bに設けられた電気設備16を第2グループとすると、第1及び第2グループ制御部19,20は、対応するグループ毎の電気設備16を制御する。
例えば、第1及び第2グループ制御部19,20の制御対象となる電気設備16が照明装置である場合、例えばオン・オフや明るさをグループ毎に一括して制御することができる。また、電気設備16が空調装置である場合、例えばオン・オフや温度設定をグループ毎に一括して制御することができる。
さらに、電気設備16が入室管理装置等のセキュリティシステム(セキュリティ機器)である場合、例えばセキュリティのレベル、ロックのオン・オフ、ID情報の管理等をグループ毎に一括して制御することができる。また、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで互いに異なるタイプのセキュリティシステムを設置し、それぞれをグループ毎に制御することができる。さらにまた、電気設備16が放送装置である場合、例えばアナウンスや音楽(BGM)をグループ毎に一括して制御することができる。
また、電気設備16がディスプレイ装置である場合、例えば表示メッセージや表示映像をグループ毎に一括して制御することができる。即ち、あらゆる種類の電気設備16について、下かご室5及び上かご室6に対応するグループ毎の制御を行うことができる。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、エレベータがダブル運転モードにより運転され、下かご室5及び上かご室6の停止階が基本的には固定されている。そして、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで電気設備16がグループ分けされており、第1及び第2グループ制御部19,20によりグループ毎の制御が行われる。
従って、図1に示したように、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、同じ社内での移動に奇数階と偶数階との間の移動がなくなり、ダブル運転モードを継続実施することによる不便が解消される。また、ダブル運転モードを継続実施することにより、輸送能力が向上し、待ち時間が短縮される。このように、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
また、下かご室5が対応する階と上かご室6が対応する階とが分離されるため、下かご室5の装飾と上かご室6の装飾とを互いに異なるものとすることができる。即ち、下かご室5の内装(かごドア、かご室壁パネル、かご室床、かご室天井、かご内照明等)の色や装飾を下かご室停止階1aの乗場(乗場ドア、乗場壁、三方枠、乗場床、乗場照明等)の色や装飾と合わせ、上かご室6の内装の色や装飾を上かご室停止階1bの乗場の色や装飾と合わせることができる。
これにより、意匠性を向上させることができるとともに、乗客が誤った階で降りるのを防止することができる。また、エレベータの装飾をテナントの要望に近づけることができる。
ここで、図3は図1のような建築物本体1の利用方法を別の見方で示す説明図である。図3では、建築物本体1Aに偶数階群が存在し、建築物本体1Bに奇数階群が存在しており、交通手段としてのマルチデッキエレベータが建築物本体1A,1Bとで共同利用されている。このように、図1に示した建築物本体1の利用方法は、建築物の利用やエレベータの制御の面では、図3に示すような利用方法と同様であるとも言える。
なお、実施の形態1のエレベータ制御部11では、基本的にはダブル運転モードが実施されるが、例えば車椅子利用者が2階に移動するのに手間がかかる場合やテナントの引越を行う場合など、特別の場合にはセミダブル運転モード等の他の運転モードに切り換えられるのが好適である。このため、例えば1階の乗場に車椅子利用者のための専用ボタンを配置し、専用ボタンを操作することにより、上かご室6が1階に停止するようにしてもよい。
さらに、ダブル運転モードの実施中に、偶数階と奇数階との間で移動をする場合、エレベータを利用して1階又は2階へ降り、エスカレータ7で1階と2階との間の移動を行い、再度エレベータで目的階へ移動すればよい。このような移動は、同テナント内での移動に比べて手間がかかるが、同テナント内での移動よりも通常は頻度が低いため問題はないと考えられる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムの要部を示すブロック図である。図において、ビル設備制御部の階制御部18と第1及び第2グループ制御部19,20との間には、対応するテナント毎の電気設備16(図2)を関連づけて制御するテナント制御部21が設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このような、マルチデッキエレベータ付き建築物では、奇数階グループ及び偶数階グループの少なくともいずれか一方の中に複数のテナントが存在している場合(例えば図1では、下かご室停止階1aにB社とC社とが入居している)、テナント制御部21により、テナント毎の電気設備16の制御を実施することができる。また、実施の形態1と同様に、第1及び第2グループ制御部19,20により、下かご室停止階1aのグループ及び上かご室停止階1bのグループのそれぞれについてグループ毎の電気設備16の制御も実施することができる。
なお、図4では階制御部18とグループ制御部19,20との間にテナント制御部21を示したが、テナント制御部21はグループ制御部19,20のいずれか一方のみに所属するので、グループ制御部19,20の一部としてグループ制御部19,20内にテナント制御部21を設けると考えることもできる。
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図である。図において、第1グループ制御部19は、下かご室制御部14に接続されている。下かご室制御部14は、下かご室電気機器12の少なくとも一部の機器について、第1グループ制御部19からの情報に応じた制御を行う。
第2グループ制御部20は、上かご室制御部15に接続されている。上かご室制御部15は、上かご室電気機器13の少なくとも一部の機器について、第2グループ制御部20からの情報に応じた制御を行う。他の構成は、実施の形態1と同様である。
例えば、第1及び第2グループ制御部19,20の制御対象となる電気設備16が照明装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の照明のオン・オフや明るさを建築物本体1の照明装置と一括して制御することができる。また、電気設備16が空調装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の空調装置のオン・オフや温度設定を建築物本体1の照明装置と一括して制御することができる。
さらに、電気設備16が入室管理装置等のセキュリティシステムである場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の行先階登録の許可と行先階での入室の許可とを一括して制御することなどができる。
具体例としては、下かご室5及び上かご室6内のかごボタン装置に、例えば暗唱入力装置、カードリーダ又は指紋照合装置等の個人情報入力装置を設けておき、個人情報入力装置で入力された情報に応じて、行先階登録の許可を判断するだけでなく、行先階での通行可能なドアの判断等を同時に行うものである。
さらにまた、電気設備16が放送装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の放送装置で流すアナウンスや音楽(BGM)を建築物本体1の放送装置と一括して制御することができる。
また、電気設備16がディスプレイ装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内のディスプレイ装置の表示メッセージや表示映像を建築物本体1のディスプレイ装置と一括して制御することができる。
このように、下かご室電気機器12の制御と奇数階グループの電気設備16の制御とを関連づけるとともに、上かご室電気機器13の制御と偶数階グループの電気設備16の制御とを関連づけることにより、図1に示したように、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのがより一層容易になる。従って、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
なお、実施の形態3のビル設備制御部17に、実施の形態2に示したテナント制御部21を設けてもよい。
また、階制御部18、第1及び第2グループ制御部19,20、及びテナント制御部21の配置場所は特に限定されない。例えば、階制御部18は、各階に配置しても制御室に集中して配置してもよい。
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、上下に並んだ下かご室停止階1a間には、上かご室停止階1bを通過して延びる第1ダクト22がそれぞれ設置されている。即ち、第1ダクト22は、上かご室停止階1bを貫通している。第1ダクト22には、複数の第1電気配線(図示せず)が収容されている。第1電気配線には、下かご室停止階1aの階制御部18(図2)に接続された信号ケーブルや電力ケーブル等が含まれている。
上下に並んだ上かご室停止階1b間には、下かご室停止階1aを通過して延びる第2ダクト23がそれぞれ設置されている。即ち、第2ダクト23は、下かご室停止階1aを貫通している。第2ダクト23には、複数の第2電気配線が収容されている。第2電気配線には、上かご室停止階1bの階制御部18(図2)に接続された信号ケーブルや電力ケーブル等が含まれている。
第1電気配線と第2電気配線とは、互いに異なる配線系統に分離されている。例えば、図2に示すように、下かご室停止階1aに設けられた階制御部18及び電気設備16は、第1電気配線の信号ケーブルを介して第1グループ制御部19に接続されている。また、上かご室停止階1bに設けられた階制御部18及び電気設備16は、第2電気配線の信号ケーブルを介して第1グループ制御部19に接続されている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、下かご室停止階1a間に第1ダクト22を設けるとともに、上かご室停止階1b間に第2ダクト23を設けたので、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで配線系統を容易に分離することができる。
従って、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
実施の形態5.
次に、図7はこの発明の実施の形態5によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、建築物本体1には、階段24が設けられている。階段24は、下かご室停止階1a間を互いに連絡する第1階段(図示せず)と、上かご室停止階1b間を互いに連絡する第2階段25とを有している。第1階段と第2階段25との間は、互いに分離されており、通常は、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとの間の階段24を利用した移動が規制されている。
但し、第1階段と第2階段25との間は、非常時には連絡可能となっている。具体的には、第1階段と第2階段25との間に複数の扉(図示せず)が設けられており、火災検出信号等の非常信号に応じて扉が開放されるようになっている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、下かご室停止階1a用の第1階段と上かご室停止階1b用の第2階段25とが互いに分離されており、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとの間での移動が規制されているため、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
また、第1階段と第2階段25との間は、非常時には連絡可能となっているため、第1階段及び第2階段25を避難階段として利用することもできる。
なお、実施の形態5では、第1階段と第2階段25との間の扉が非常時に開放される例を示したが、例えば特定のキーによる操作や、通行管理システムの許可条件を満たすことにより、扉を開放するようにしてもよい。
また、通常時に使用する第1階段及び第2階段25とは別に、非常時等に全ての階から利用可能な非常階段を設けてもよい。
実施の形態6.
次に、図8はこの発明の実施の形態6によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、エレベータかご3は、基本的にダブル運転モードにより運転される。ダブル運転モードでは、奇数階に下かご室5のみが停止(着床)され、上かご室停止階1bに上かご室6のみが停止(着床)される。
上かご室停止階(偶数階)1bとその下側に隣接する下かご室停止階(奇数階)1aとの階間距離である第1距離(a)は、全ての階で同じである。また、上かご室停止階1b(偶数階)とその上側に隣接する下かご室停止階1a(奇数階群)との階間距離である第2距離は、少なくとも一部の階で変化されている。即ち、2階と3階との間の第2距離(b1)及び8階と9階との間の第2距離(b2)は、他の階の第2距離(b0)よりも大きくなっている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、第1距離を一定としつつ、第2距離の一部を変化させたので、第1かご室5と第2かご室6との間の距離を変化させずに、階間距離の一部を変化させることができる。これにより、上かご室停止階1bの天井高を高くすることができ、設計の自由度を向上させ、顧客のニーズに応えることができる。また、利用者の快適性を向上させることができる。
また、1階と2階とを吹き抜けのロビーにすることもでき、玄関の天井高さを建築家の望む高さに設計することができる。
なお、実施の形態6では、電気設備の制御、電気配線の配置、及び階段の配置等について特に説明していないが、上記実施の形態1〜5の少なくともいずれか1つと実施の形態6とを組み合わせることにより、利用者の快適性をさらに向上させることができる。
ここで、図9は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室に配置される下かご室ボタン装置の一例を示す正面図、図10は上かご室に配置される上かご室ボタン装置の一例を示す正面図である。
下かご室ボタン装置31には、下かご室停止階1aを行先階として指定(登録)するための複数の奇数階指定ボタン32が配置されている。また、下かご室ボタン装置31には、上かご室停止階1bを指定するためのボタンは設けられておらず、上かご室停止階1bの直接的な指定は不可となっている。
奇数階指定ボタン32の下方には、1階を行先階として指定するための1階指定ボタン33が配置されている。1階指定ボタン33の下方には、ドア開ボタン34及びドア閉ボタン35が配置されている。
上かご室ボタン装置41には、上かご室停止階1bを行先階として指定するための複数の偶数階指定ボタン42が配置されている。また、上かご室ボタン装置41には、下かご室停止階1aを指定するためのボタンは設けられておらず、下かご室停止階1aの直接的な指定は不可となっている。
偶数階指定ボタン42の下方には、1階を行先階として指定するための1階指定ボタン43と、2階を行先階として指定するための2階指定ボタン44とが配置されている。1階指定ボタン43及び2階指定ボタン44の下方には、ドア開ボタン45及びドア閉ボタン46が配置されている。
このように、下かご室ボタン装置31では、上かご室停止階1bの直接的な指定は不可となっており、上かご室ボタン装置41では、下かご室停止階1aの直接的な指定が不可となっているため、下かご室5及び上かご室6が停止する階を乗客により明確に理解させることができる。
また、上かご室6は、基本的には、2階を出発階として上かご室停止階1bのみに停止される。但し、上かご室ボタン装置41には、1階指定ボタン43も設けられている。これにより、例えばオフピーク時には、上かご室6の1階への停止を許可するような制御方法の実施も可能となる。
次に、図11は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、図12は上かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図である。
下かご室停止階1aの乗場に配置される乗場ボタン装置51には、上方向ボタン52、下方向ボタン53及び1階指定ボタン54が設けられている。
上かご室停止階1bの乗場に配置される乗場ボタン装置55には、上方向ボタン56、下方向ボタン57、2階指定ボタン58及び1階指定ボタン59が設けられている。
このような乗場ボタン装置51,55によれば、行先階が玄関階である1階又は2階である場合、かご3を乗場へ移動させるための登録と行先階の登録とを乗場で行うことができ、乗客の利便性を向上させることができる。また、行先階が1階又は2階である場合には、乗客がかご3に乗る前に行先階が分かるため、群管理による輸送効率を向上させることができる。
また、ダブル運転モードでは、上かご室停止階1bに対応する玄関階は2階であるが、乗場ボタン装置55に1階指定ボタン59を設けておくことにより、上かご室6を1階に停止させる制御をオプションで行った場合に、上かご室停止階1bから1階の行先階登録を行うことが可能となる。
なお、乗場ボタン装置55の1階指定ボタン59が有効であるかどうかを乗客に知らせるためには、例えば、1階指定ボタン59の有効時には全てのボタン56〜59の周囲を点灯させ、無効時には1階指定ボタン59のみ周囲を消灯させる等の方法がある。また、1階指定ボタン59の近傍に有効・無効を示す表示手段を配置してもよい。
実施の形態7.
次に、図13はこの発明の実施の形態7によるマルチデッキエレベータの下かご室ボタン装置を示す正面図、図14は図13のマルチデッキエレベータの上かご室ボタン装置を示す正面図である。実施の形態7のマルチデッキエレベータは、実施の形態1〜6と同様に、基本的にはダブル運転モードにより運転される。ここでは、実施の形態1(図1)のエレベータに図13及び図14のボタン装置を適用するものとして説明する。
下かご室ボタン装置(第1指定ボタン装置)31には、奇数階指定ボタン(第1直接指定ボタン)32、1階指定ボタン33、ドア開ボタン34及びドア閉ボタン35が設けられている。
また、奇数階指定ボタン32の上方には、奇数階指定ボタン32と組み合わせて操作することにより上かご室停止階1bを行先階として間接的に指定するための第1間接指定ボタン36が配置されている。具体的には、奇数階指定ボタン32と第1間接指定ボタン36とを組み合わせて操作することにより、奇数階指定ボタン32で選んだ階の1階上の上かご室停止階1bが行先階として指定される。
上かご室ボタン装置(第2指定ボタン装置)41には、偶数階指定ボタン(第2直接指定ボタン)42、1階指定ボタン43、2階指定ボタン44、ドア開ボタン45及びドア閉ボタン46が設けられている。
また、偶数階指定ボタン42の上方には、偶数階指定ボタン42と組み合わせて操作することにより下かご室停止階1aを行先階として間接的に指定するための第2間接指定ボタン47が設けられている。具体的には、偶数階直接指定ボタン42と第2間接指定ボタン47とを組み合わせて操作することにより、偶数階直接指定ボタン42で選んだ階の1階上の下かご室停止階1aが行先階として指定される。
このようなマルチデッキエレベータでは、下かご室ボタン装置31に第1間接指定ボタン36が設けられており、上かご室ボタン装置41に第2間接指定ボタン47が設けられているため、これらの間接指定ボタン36,47からの入力を有効とすることにより、下かご室5を上かご室停止階1bに停止させたり、上かご室6を下かご室停止階1aに停止させたりするような制御の実施が可能となる。
即ち、実施の形態7のボタン装置31,41を用いることにより、ダブル運転モードにおける指定可能な行先階をより明瞭にしつつ、制御方法の選択肢を増やすことができ、利用者の快適性を向上させることができる。
なお、実施の形態7では、実施の形態1のエレベータに適用した場合について説明したが、実施の形態2〜6のエレベータに適用してもよい。また、実施の形態1〜6以外のマルチデッキエレベータに適用することもできる。
また、実施の形態7では、第1及び第2指定ボタン装置として下かご室ボタン装置31及び上かご室ボタン装置41を示したが、乗場に設けられるボタン装置にもこの発明は適用できる。即ち、下かご室停止階1aの乗場に図13と同様のボタン装置を設置し、上かご室停止階1bの乗場に図14と同様のボタン装置を設置してもよい。これにより、乗場で行先階の指定を実施することができる。
さらに、上記実施の形態では、2個のかご室を有するダブルデッキエレベータについて示したが、3個以上のかご室を有するマルチデッキエレベータにもこの発明は適用できる。
さらにまた、上記実施の形態では、玄関階、第1かご室停止階及び第2かご室停止階のみで構成される建築物本体を示したが、建築物本体の一部には、第1かご室及び第2かご室の両方が停止する共通停止階や、いずれのかご室も停止しない階が含まれていてもよい。
また、建築物本体の階数は特に限定されるものではなく、地下に複数の階が設けられているものであってもよい。
さらに、玄関階は、1階及び2階に限定されるものではなく、地下階や3階以上の階であってもよい。
さらにまた、上記の例では第1かご室停止階が奇数階、第2かご室停止階が偶数階であるが、逆であってもよい。
また、上記の例では第1かご室停止階と第2かご室停止階とが交互に配置されているが、必ずしも交互でなくてもよく、例えば一部で第1かご室停止階が連続していてもよい。また、かごに3個のかご室が設けられている場合には、通常、第2かご室停止階と第1かご室停止階との間に第3かご室停止階が位置することになる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、18階建ての建築物本体1には、1階から18階まで連続して垂直に延びる昇降路2が設けられている。昇降路2内には、エレベータかご3が配置されている。エレベータかご3は、主ロープ(図示せず)により昇降路2内に吊り下げられており、エレベータ駆動装置(巻上機)4の駆動力により昇降路2内を昇降される。
また、エレベータかご3は、第1かご室としての下かご室5と、下かご室5上に位置する第2かご室としての上かご室6と、下かご室5及び上かご室6を支持するかご枠(図示せず)とを有している。上かご室6及び下かご室5は、一体に昇降路2内を昇降される。
建築物本体1の入口は1階に位置しており、エレベータかご3の出発階(玄関階)は1階及び2階である。建築物本体1の1階と2階との間には、エスカレータ7が設置されている。
建築物本体1は、第1かご室停止階である複数の下かご室停止階1aと、第2かご室停止階である複数の上かご室停止階1bとを含んでいる。下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとは、互いに異なる階である。即ち、下かご室停止階1aは3階以上の奇数階、上かご室停止階1bは4階以上の偶数階としてそれぞれ設定されている。このため、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとは、上下方向に交互に配置されている。
実施の形態1によるマルチデッキエレベータ(ここではダブルデッキエレベータ)は、基本的にダブル運転モードにより運転される。ダブル運転モードでは、下かご室停止階1aに下かご室5のみが停止(着床)され、上かご室停止階1bに上かご室6のみが停止(着床)される。
また、実施の形態1では、建築物本体1の利用方法として、1つのテナント(会社又は団体等)が複数階に入居する場合、下かご室停止階1a及び上かご室停止階1bのいずれか一方のみに入居させている。
例えば、図1において、A社は、上かご室停止階1bである12階、14階、16階、18階に入居している。また、B社は、下かご室停止階1aである9階、11階、13階、15階、17階に入居している。さらに、C社は、上かご室停止階1bである8階、10階に入居している。
図2は図1のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図である。エレベータ駆動装置4によるエレベータかご3の昇降は、エレベータ制御部11により制御される。下かご室5には、第1かご室電気機器としての下かご室電気機器12が搭載されている。上かご室6には、第2かご室電気機器としての上かご室電気機器13が搭載されている。
下かご室電気機器12及び上かご室電気機器13としては、例えば照明装置、空調装置、ドアモータ、かごボタン装置、放送装置、ディスプレイ装置等が含まれている。
エレベータ制御部11には、下かご室電気機器12を制御する第1かご室制御部としての下かご室制御部14、及び上かご室電気機器13を制御する第2かご室制御部としての上かご室制御部15が設けられている。
建築物本体1の下かご室停止階1a及び上かご室停止階1b(ここでは3階〜18階)には、電気設備16がそれぞれ設置されている。電気設備16としては、例えば照明装置、空調装置、入室管理装置、放送装置、又はディスプレイ装置等が挙げられる。
電気設備16は、ビル設備制御部17により制御される。ビル設備制御部17は、対応する階の電気設備16を制御する複数の階制御部18と、下かご室停止階1aに対応する階制御部18を関連づけて制御する第1グループ制御部19と、上かご室停止階1bに対応する階制御部20を関連づけて制御する第2グループ制御部20とを有している。
即ち、下かご室停止階1aに設けられた電気設備16を第1グループ、上かご室停止階1bに設けられた電気設備16を第2グループとすると、第1及び第2グループ制御部19,20は、対応するグループ毎の電気設備16を制御する。
例えば、第1及び第2グループ制御部19,20の制御対象となる電気設備16が照明装置である場合、例えばオン・オフや明るさをグループ毎に一括して制御することができる。また、電気設備16が空調装置である場合、例えばオン・オフや温度設定をグループ毎に一括して制御することができる。
さらに、電気設備16が入室管理装置等のセキュリティシステム(セキュリティ機器)である場合、例えばセキュリティのレベル、ロックのオン・オフ、ID情報の管理等をグループ毎に一括して制御することができる。また、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで互いに異なるタイプのセキュリティシステムを設置し、それぞれをグループ毎に制御することができる。さらにまた、電気設備16が放送装置である場合、例えばアナウンスや音楽(BGM)をグループ毎に一括して制御することができる。
また、電気設備16がディスプレイ装置である場合、例えば表示メッセージや表示映像をグループ毎に一括して制御することができる。即ち、あらゆる種類の電気設備16について、下かご室5及び上かご室6に対応するグループ毎の制御を行うことができる。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、エレベータがダブル運転モードにより運転され、下かご室5及び上かご室6の停止階が基本的には固定されている。そして、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで電気設備16がグループ分けされており、第1及び第2グループ制御部19,20によりグループ毎の制御が行われる。
従って、図1に示したように、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、同じ社内での移動に奇数階と偶数階との間の移動がなくなり、ダブル運転モードを継続実施することによる不便が解消される。また、ダブル運転モードを継続実施することにより、輸送能力が向上し、待ち時間が短縮される。このように、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
また、下かご室5が対応する階と上かご室6が対応する階とが分離されるため、下かご室5の装飾と上かご室6の装飾とを互いに異なるものとすることができる。即ち、下かご室5の内装(かごドア、かご室壁パネル、かご室床、かご室天井、かご内照明等)の色や装飾を下かご室停止階1aの乗場(乗場ドア、乗場壁、三方枠、乗場床、乗場照明等)の色や装飾と合わせ、上かご室6の内装の色や装飾を上かご室停止階1bの乗場の色や装飾と合わせることができる。
これにより、意匠性を向上させることができるとともに、乗客が誤った階で降りるのを防止することができる。また、エレベータの装飾をテナントの要望に近づけることができる。
ここで、図3は図1のような建築物本体1の利用方法を別の見方で示す説明図である。図3では、建築物本体1Aに偶数階群が存在し、建築物本体1Bに奇数階群が存在しており、交通手段としてのマルチデッキエレベータが建築物本体1A,1Bとで共同利用されている。このように、図1に示した建築物本体1の利用方法は、建築物の利用やエレベータの制御の面では、図3に示すような利用方法と同様であるとも言える。
なお、実施の形態1のエレベータ制御部11では、基本的にはダブル運転モードが実施されるが、例えば車椅子利用者が2階に移動するのに手間がかかる場合やテナントの引越を行う場合など、特別の場合にはセミダブル運転モード等の他の運転モードに切り換えられるのが好適である。このため、例えば1階の乗場に車椅子利用者のための専用ボタンを配置し、専用ボタンを操作することにより、上かご室6が1階に停止するようにしてもよい。
さらに、ダブル運転モードの実施中に、偶数階と奇数階との間で移動をする場合、エレベータを利用して1階又は2階へ降り、エスカレータ7で1階と2階との間の移動を行い、再度エレベータで目的階へ移動すればよい。このような移動は、同テナント内での移動に比べて手間がかかるが、同テナント内での移動よりも通常は頻度が低いため問題はないと考えられる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムの要部を示すブロック図である。図において、ビル設備制御部の階制御部18と第1及び第2グループ制御部19,20との間には、対応するテナント毎の電気設備16(図2)を関連づけて制御するテナント制御部21が設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このような、マルチデッキエレベータ付き建築物では、奇数階グループ及び偶数階グループの少なくともいずれか一方の中に複数のテナントが存在している場合(例えば図1では、下かご室停止階1aにB社とC社とが入居している)、テナント制御部21により、テナント毎の電気設備16の制御を実施することができる。また、実施の形態1と同様に、第1及び第2グループ制御部19,20により、下かご室停止階1aのグループ及び上かご室停止階1bのグループのそれぞれについてグループ毎の電気設備16の制御も実施することができる。
なお、図4では階制御部18とグループ制御部19,20との間にテナント制御部21を示したが、テナント制御部21はグループ制御部19,20のいずれか一方のみに所属するので、グループ制御部19,20の一部としてグループ制御部19,20内にテナント制御部21を設けると考えることもできる。
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システムを示すブロック図である。図において、第1グループ制御部19は、下かご室制御部14に接続されている。下かご室制御部14は、下かご室電気機器12の少なくとも一部の機器について、第1グループ制御部19からの情報に応じた制御を行う。
第2グループ制御部20は、上かご室制御部15に接続されている。上かご室制御部15は、上かご室電気機器13の少なくとも一部の機器について、第2グループ制御部20からの情報に応じた制御を行う。他の構成は、実施の形態1と同様である。
例えば、第1及び第2グループ制御部19,20の制御対象となる電気設備16が照明装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の照明のオン・オフや明るさを建築物本体1の照明装置と一括して制御することができる。また、電気設備16が空調装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の空調装置のオン・オフや温度設定を建築物本体1の照明装置と一括して制御することができる。
さらに、電気設備16が入室管理装置等のセキュリティシステムである場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の行先階登録の許可と行先階での入室の許可とを一括して制御することなどができる。
具体例としては、下かご室5及び上かご室6内のかごボタン装置に、例えば暗唱入力装置、カードリーダ又は指紋照合装置等の個人情報入力装置を設けておき、個人情報入力装置で入力された情報に応じて、行先階登録の許可を判断するだけでなく、行先階での通行可能なドアの判断等を同時に行うものである。
さらにまた、電気設備16が放送装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内の放送装置で流すアナウンスや音楽(BGM)を建築物本体1の放送装置と一括して制御することができる。
また、電気設備16がディスプレイ装置である場合、例えば下かご室5及び上かご室6内のディスプレイ装置の表示メッセージや表示映像を建築物本体1のディスプレイ装置と一括して制御することができる。
このように、下かご室電気機器12の制御と奇数階グループの電気設備16の制御とを関連づけるとともに、上かご室電気機器13の制御と偶数階グループの電気設備16の制御とを関連づけることにより、図1に示したように、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのがより一層容易になる。従って、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
なお、実施の形態3のビル設備制御部17に、実施の形態2に示したテナント制御部21を設けてもよい。
また、階制御部18、第1及び第2グループ制御部19,20、及びテナント制御部21の配置場所は特に限定されない。例えば、階制御部18は、各階に配置しても制御室に集中して配置してもよい。
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、上下に並んだ下かご室停止階1a間には、上かご室停止階1bを通過して延びる第1ダクト22がそれぞれ設置されている。即ち、第1ダクト22は、上かご室停止階1bを貫通している。第1ダクト22には、複数の第1電気配線(図示せず)が収容されている。第1電気配線には、下かご室停止階1aの階制御部18(図2)に接続された信号ケーブルや電力ケーブル等が含まれている。
上下に並んだ上かご室停止階1b間には、下かご室停止階1aを通過して延びる第2ダクト23がそれぞれ設置されている。即ち、第2ダクト23は、下かご室停止階1aを貫通している。第2ダクト23には、複数の第2電気配線が収容されている。第2電気配線には、上かご室停止階1bの階制御部18(図2)に接続された信号ケーブルや電力ケーブル等が含まれている。
第1電気配線と第2電気配線とは、互いに異なる配線系統に分離されている。例えば、図2に示すように、下かご室停止階1aに設けられた階制御部18及び電気設備16は、第1電気配線の信号ケーブルを介して第1グループ制御部19に接続されている。また、上かご室停止階1bに設けられた階制御部18及び電気設備16は、第2電気配線の信号ケーブルを介して第1グループ制御部19に接続されている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、下かご室停止階1a間に第1ダクト22を設けるとともに、上かご室停止階1b間に第2ダクト23を設けたので、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとで配線系統を容易に分離することができる。
従って、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
実施の形態5.
次に、図7はこの発明の実施の形態5によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、建築物本体1には、階段24が設けられている。階段24は、下かご室停止階1a間を互いに連絡する第1階段(図示せず)と、上かご室停止階1b間を互いに連絡する第2階段25とを有している。第1階段と第2階段25との間は、互いに分離されており、通常は、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとの間の階段24を利用した移動が規制されている。
但し、第1階段と第2階段25との間は、非常時には連絡可能となっている。具体的には、第1階段と第2階段25との間に複数の扉(図示せず)が設けられており、火災検出信号等の非常信号に応じて扉が開放されるようになっている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、下かご室停止階1a用の第1階段と上かご室停止階1b用の第2階段25とが互いに分離されており、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとの間での移動が規制されているため、下かご室停止階1aと上かご室停止階1bとでテナントを分けて入居させるのが容易になる。そして、このような入居形態を採ることにより、マルチデッキエレベータ付き建築物を、利用効率に優れ、テナントにとって快適性の高いものとすることができる。
また、第1階段と第2階段25との間は、非常時には連絡可能となっているため、第1階段及び第2階段25を避難階段として利用することもできる。
なお、実施の形態5では、第1階段と第2階段25との間の扉が非常時に開放される例を示したが、例えば特定のキーによる操作や、通行管理システムの許可条件を満たすことにより、扉を開放するようにしてもよい。
また、通常時に使用する第1階段及び第2階段25とは別に、非常時等に全ての階から利用可能な非常階段を設けてもよい。
実施の形態6.
次に、図8はこの発明の実施の形態6によるマルチデッキエレベータ付き建築物を示す概略の構成図である。図において、エレベータかご3は、基本的にダブル運転モードにより運転される。ダブル運転モードでは、奇数階に下かご室5のみが停止(着床)され、上かご室停止階1bに上かご室6のみが停止(着床)される。
上かご室停止階(偶数階)1bとその下側に隣接する下かご室停止階(奇数階)1aとの階間距離である第1距離(a)は、全ての階で同じである。また、上かご室停止階1b(偶数階)とその上側に隣接する下かご室停止階1a(奇数階群)との階間距離である第2距離は、少なくとも一部の階で変化されている。即ち、2階と3階との間の第2距離(b1)及び8階と9階との間の第2距離(b2)は、他の階の第2距離(b0)よりも大きくなっている。
このようなマルチデッキエレベータ付き建築物では、第1距離を一定としつつ、第2距離の一部を変化させたので、第1かご室5と第2かご室6との間の距離を変化させずに、階間距離の一部を変化させることができる。これにより、上かご室停止階1bの天井高を高くすることができ、設計の自由度を向上させ、顧客のニーズに応えることができる。また、利用者の快適性を向上させることができる。
また、1階と2階とを吹き抜けのロビーにすることもでき、玄関の天井高さを建築家の望む高さに設計することができる。
なお、実施の形態6では、電気設備の制御、電気配線の配置、及び階段の配置等について特に説明していないが、上記実施の形態1〜5の少なくともいずれか1つと実施の形態6とを組み合わせることにより、利用者の快適性をさらに向上させることができる。
ここで、図9は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室に配置される下かご室ボタン装置の一例を示す正面図、図10は上かご室に配置される上かご室ボタン装置の一例を示す正面図である。
下かご室ボタン装置31には、下かご室停止階1aを行先階として指定(登録)するための複数の奇数階指定ボタン32が配置されている。また、下かご室ボタン装置31には、上かご室停止階1bを指定するためのボタンは設けられておらず、上かご室停止階1bの直接的な指定は不可となっている。
奇数階指定ボタン32の下方には、1階を行先階として指定するための1階指定ボタン33が配置されている。1階指定ボタン33の下方には、ドア開ボタン34及びドア閉ボタン35が配置されている。
上かご室ボタン装置41には、上かご室停止階1bを行先階として指定するための複数の偶数階指定ボタン42が配置されている。また、上かご室ボタン装置41には、下かご室停止階1aを指定するためのボタンは設けられておらず、下かご室停止階1aの直接的な指定は不可となっている。
偶数階指定ボタン42の下方には、1階を行先階として指定するための1階指定ボタン43と、2階を行先階として指定するための2階指定ボタン44とが配置されている。1階指定ボタン43及び2階指定ボタン44の下方には、ドア開ボタン45及びドア閉ボタン46が配置されている。
このように、下かご室ボタン装置31では、上かご室停止階1bの直接的な指定は不可となっており、上かご室ボタン装置41では、下かご室停止階1aの直接的な指定が不可となっているため、下かご室5及び上かご室6が停止する階を乗客により明確に理解させることができる。
また、上かご室6は、基本的には、2階を出発階として上かご室停止階1bのみに停止される。但し、上かご室ボタン装置41には、1階指定ボタン43も設けられている。これにより、例えばオフピーク時には、上かご室6の1階への停止を許可するような制御方法の実施も可能となる。
次に、図11は実施の形態1〜6のエレベータの下かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図、図12は上かご室停止階に配置される乗場ボタン装置の一例を示す正面図である。
下かご室停止階1aの乗場に配置される乗場ボタン装置51には、上方向ボタン52、下方向ボタン53及び1階指定ボタン54が設けられている。
上かご室停止階1bの乗場に配置される乗場ボタン装置55には、上方向ボタン56、下方向ボタン57、2階指定ボタン58及び1階指定ボタン59が設けられている。
このような乗場ボタン装置51,55によれば、行先階が玄関階である1階又は2階である場合、かご3を乗場へ移動させるための登録と行先階の登録とを乗場で行うことができ、乗客の利便性を向上させることができる。また、行先階が1階又は2階である場合には、乗客がかご3に乗る前に行先階が分かるため、群管理による輸送効率を向上させることができる。
また、ダブル運転モードでは、上かご室停止階1bに対応する玄関階は2階であるが、乗場ボタン装置55に1階指定ボタン59を設けておくことにより、上かご室6を1階に停止させる制御をオプションで行った場合に、上かご室停止階1bから1階の行先階登録を行うことが可能となる。
なお、乗場ボタン装置55の1階指定ボタン59が有効であるかどうかを乗客に知らせるためには、例えば、1階指定ボタン59の有効時には全てのボタン56〜59の周囲を点灯させ、無効時には1階指定ボタン59のみ周囲を消灯させる等の方法がある。また、1階指定ボタン59の近傍に有効・無効を示す表示手段を配置してもよい。
実施の形態7.
次に、図13はこの発明の実施の形態7によるマルチデッキエレベータの下かご室ボタン装置を示す正面図、図14は図13のマルチデッキエレベータの上かご室ボタン装置を示す正面図である。実施の形態7のマルチデッキエレベータは、実施の形態1〜6と同様に、基本的にはダブル運転モードにより運転される。ここでは、実施の形態1(図1)のエレベータに図13及び図14のボタン装置を適用するものとして説明する。
下かご室ボタン装置(第1指定ボタン装置)31には、奇数階指定ボタン(第1直接指定ボタン)32、1階指定ボタン33、ドア開ボタン34及びドア閉ボタン35が設けられている。
また、奇数階指定ボタン32の上方には、奇数階指定ボタン32と組み合わせて操作することにより上かご室停止階1bを行先階として間接的に指定するための第1間接指定ボタン36が配置されている。具体的には、奇数階指定ボタン32と第1間接指定ボタン36とを組み合わせて操作することにより、奇数階指定ボタン32で選んだ階の1階上の上かご室停止階1bが行先階として指定される。
上かご室ボタン装置(第2指定ボタン装置)41には、偶数階指定ボタン(第2直接指定ボタン)42、1階指定ボタン43、2階指定ボタン44、ドア開ボタン45及びドア閉ボタン46が設けられている。
また、偶数階指定ボタン42の上方には、偶数階指定ボタン42と組み合わせて操作することにより下かご室停止階1aを行先階として間接的に指定するための第2間接指定ボタン47が設けられている。具体的には、偶数階直接指定ボタン42と第2間接指定ボタン47とを組み合わせて操作することにより、偶数階直接指定ボタン42で選んだ階の1階上の下かご室停止階1aが行先階として指定される。
このようなマルチデッキエレベータでは、下かご室ボタン装置31に第1間接指定ボタン36が設けられており、上かご室ボタン装置41に第2間接指定ボタン47が設けられているため、これらの間接指定ボタン36,47からの入力を有効とすることにより、下かご室5を上かご室停止階1bに停止させたり、上かご室6を下かご室停止階1aに停止させたりするような制御の実施が可能となる。
即ち、実施の形態7のボタン装置31,41を用いることにより、ダブル運転モードにおける指定可能な行先階をより明瞭にしつつ、制御方法の選択肢を増やすことができ、利用者の快適性を向上させることができる。
なお、実施の形態7では、実施の形態1のエレベータに適用した場合について説明したが、実施の形態2〜6のエレベータに適用してもよい。また、実施の形態1〜6以外のマルチデッキエレベータに適用することもできる。
また、実施の形態7では、第1及び第2指定ボタン装置として下かご室ボタン装置31及び上かご室ボタン装置41を示したが、乗場に設けられるボタン装置にもこの発明は適用できる。即ち、下かご室停止階1aの乗場に図13と同様のボタン装置を設置し、上かご室停止階1bの乗場に図14と同様のボタン装置を設置してもよい。これにより、乗場で行先階の指定を実施することができる。
さらに、上記実施の形態では、2個のかご室を有するダブルデッキエレベータについて示したが、3個以上のかご室を有するマルチデッキエレベータにもこの発明は適用できる。
さらにまた、上記実施の形態では、玄関階、第1かご室停止階及び第2かご室停止階のみで構成される建築物本体を示したが、建築物本体の一部には、第1かご室及び第2かご室の両方が停止する共通停止階や、いずれのかご室も停止しない階が含まれていてもよい。
また、建築物本体の階数は特に限定されるものではなく、地下に複数の階が設けられているものであってもよい。
さらに、玄関階は、1階及び2階に限定されるものではなく、地下階や3階以上の階であってもよい。
さらにまた、上記の例では第1かご室停止階が奇数階、第2かご室停止階が偶数階であるが、逆であってもよい。
また、上記の例では第1かご室停止階と第2かご室停止階とが交互に配置されているが、必ずしも交互でなくてもよく、例えば一部で第1かご室停止階が連続していてもよい。また、かごに3個のかご室が設けられている場合には、通常、第2かご室停止階と第1かご室停止階との間に第3かご室停止階が位置することになる。
Claims (12)
- 第1かご室と上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し建築物本体の昇降路内を昇降されるエレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び
上記建築物本体の各階に設置されている電気設備を制御するビル設備制御部
を備え、
上記エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して上記第1かご室のみを停止させ、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上記ビル設備制御部は、上記第1かご室停止階の上記電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、上記第2かご室停止階の上記電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有しているマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システム。 - 上記ビル設備制御部は、対応するテナント毎の上記電気設備を関連づけて制御するテナント制御部をさらに有している請求項1記載のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システム。
- 上記エレベータ制御部には、上記第1かご室に設けられた第1かご室電気機器を制御する第1かご室制御部が設けられており、
上記第1かご室制御部は、上記第1かご室電気機器の少なくとも一部について、上記第1グループ制御部からの情報に応じた制御を行うようになっている請求項1記載のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システム。 - 上記エレベータ制御部には、上記第2かご室に設けられた第2かご室電気機器を制御する第2かご室制御部が設けられており、
上記第2かご室制御部は、上記第2かご室電気機器の少なくとも一部について、上記第2グループ制御部からの情報に応じた制御を行うようになっている請求項1記載のマルチデッキエレベータ付き建築物の制御システム。 - 昇降路が設けられている建築物本体、
上記昇降路内を昇降される第1かご室と、上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、上記昇降路内を昇降されるエレベータかご、
上記エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、
上記建築物本体の各階に設置されている電気設備、及び
上記電気設備を制御するビル設備制御部
を備え、
上記建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、
上記エレベータ制御部の運転モードには、上記第1かご室停止階に上記第1かご室のみを停止させ、上記第2かご室停止階に上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上記ビル設備制御部は、上記第1かご室停止階の上記電気設備を関連づけて制御する第1グループ制御部と、上記第2かご室停止階の上記電気設備を関連づけて制御する第2グループ制御部とを有しているマルチデッキエレベータ付き建築物。 - 上記電気設備は、セキュリティ機器である請求項5記載のマルチデッキエレベータ付き建築物。
- 上記第1かご室停止階と上記第2かご室停止階とで互いに異なるタイプのセキュリティ機器が設置されている請求項6記載のマルチデッキエレベータ付き建築物。
- 昇降路が設けられている建築物本体、
第1かご室と上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、上記昇降路内を昇降されるエレベータかご、
上記エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部、及び
上記建築物本体の各階に設置されている電気設備
を備え、
上記建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、
上記エレベータ制御部の運転モードには、上記第1かご室停止階に上記第1かご室のみを停止させ、上記第2かご室停止階に上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上下に並んだ上記第1かご室停止階間には、上記第2かご室停止階を通過して延びる第1ダクトが設けられており、上下に並んだ上記第2かご室停止階間には、上記第1かご室停止階を通過して延びる第2ダクトが設けられており、
上記第1ダクトには、上記第1かご室停止階の上記電気設備に電気的に接続された第1電気配線が収容され、上記第2ダクトには、上記第2かご室停止階の上記電気設備に電気的に接続された第2電気配線が収容されているマルチデッキエレベータ付き建築物。 - 昇降路及び階段が設けられている建築物本体、
第1かご室と上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、上記昇降路内を昇降されるエレベータかご、及び
上記エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部
を備え、
上記建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、
上記エレベータ制御部の運転モードには、上記第1かご室停止階に上記第1かご室のみを停止させ、上記第2かご室停止階に上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上記階段は、上記第1かご室停止階間を互いに連絡する第1階段と、上記第2かご室停止階間を互いに連絡する第2階段とを有し、
上記第1階段と上記第2階段との間は互いに分離されており、上記第1かご室停止階と上記第2かご室停止階との間で上記階段を利用した移動が規制されているマルチデッキエレベータ付き建築物。 - 上記第1階段と上記第2階段との間は、非常時に連絡可能になっている請求項9記載のマルチデッキエレベータ付き建築物。
- 昇降路が設けられている建築物本体、
第1かご室と上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、上記昇降路内を昇降されるエレベータかご、及び
上記エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部
を備え、
上記建築物本体は、複数の第1かご室停止階と、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階とを有し、
上記エレベータ制御部の運転モードには、上記第1かご室停止階に上記第1かご室のみを停止させ、上記第2かご室停止階に上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上記第2かご室停止階とその下側に隣接する上記第1かご室停止階との階間距離である第1距離は全て同じであり、上記第2かご室停止階とその上側に隣接する上記第1かご室停止階との階間距離である第2距離は、少なくとも一部の階で変化されているマルチデッキエレベータ付き建築物。 - 第1かご室と上記第1かご室上に位置する第2かご室とを有し、昇降路内を昇降されるエレベータかご、及び
上記エレベータかごの昇降を制御するエレベータ制御部
を備え、
上記エレベータ制御部の運転モードには、複数の第1かご室停止階に対して上記第1かご室のみを停止させ、上記第1かご室停止階とは異なる複数の第2かご室停止階に対しては上記第2かご室のみを停止させるダブル運転モードが含まれており、
上記第1かご室内及び上記第1かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、上記第1かご室停止階を行先階として指定するための複数の第1直接指定ボタンを有しかつ上記第2かご室停止階の直接的な指定を不可とした第1指定ボタン装置が設置されており、
上記第2かご室内及び上記第2かご室停止階の乗場の少なくともいずれか一方には、上記第2かご室停止階を行先階として指定するための複数の第2直接指定ボタンを有しかつ上記第1かご室停止階の直接的な指定を不可とした第2指定ボタン装置が設置されており、
上記第1指定ボタン装置には、上記第1直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより上記第2かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第1間接指定ボタンが設けられており、
上記第2指定ボタン装置には、上記第2直接指定ボタンと組み合わせて操作することにより上記第1かご室停止階を行先階として間接的に指定するための第2間接指定ボタンが設けられているマルチデッキエレベータ。
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