JPWO2005034109A1 - 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法並びにコンピュータプログラム - Google Patents

情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

情報記録装置(1)は、設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体(100)に照射して情報記録媒体に記録情報を記録する記録手段(310)と、記録手段において、設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質であるターゲット再生品質が得られる基準設定値を求める算出手段(340)と、記録手段において、基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、再生品質を測定する測定手段(330)と、測定手段が測定した再生品質と、ターゲット再生品質とが異なる場合、相関情報に基づいて基準設定値の修正量を求め、且つ修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように基準設定値を修正する修正手段(400)とを有する。

Description

本発明は、例えばDVDレコーダ等の情報記録装置及び方法や情報記録再生装置及び方法、並びにコンピュータをこのような情報記録装置又は情報記録再生装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
例えば、光ディスク等の情報記録媒体を記録する情報記録再生装置においては、光ディスクの種類、情報記録再生装置の種類及び記録速度等に応じて、OPC(Optimum Power Calibration)処理により、記録パワーにおける最適パワーが設定される。即ち、記録パワーのキャリブレーション(較正)が行われる。これにより、適切な記録動作を実現できる。例えば、光ディスクが装填されて書き込みのコマンドが入力されると、順次段階的に光強度が切り換えられて試し書き用のデータがパワーキャリブレーションエリアに記録され、いわゆる試し書きの処理が実行される。その後、このようにして記録された試し書き用のデータが再生され、この再生結果が所定の評価基準により判定されて、最適パワーが設定される。また、特許文献1に示す情報記録装置では、OPCにより求めた記録パワーを、実際に記録したデータを再生して得られる再生品質に基づいて修正する。
特開2001−297439号公報
しかしながら、上述のOPCでは、光ディスク上において予め定められたパワーキャリブレーションエリアにおいて記録パワーのキャリブレーションが行なわれる。係るパワーキャリブレーションエリアは、例えば光ディスク上の最内周側や最外周側に設けられていることが一般的である。一方、光ディスク等は、その製造条件や製造方法等の違いにより、記録面内における記録特性が必ずしも均一であるとは限らないことが一般的である。また、記録レーザの温度特性等によっても記録パワーが変動することも知られている。従って、仮にパワーキャリブレーションエリアにおいて記録パワーのキャリブレーションを行なったとしても、そこで求められた最適記録パワーは、必ずしも光ディスク全体にわたって適切であるとは限らないという技術的な問題点を有している。更には、記録線速が変わる場合においても、変更前及び変更後の夫々における最適記録パワーが相異なるという技術的な問題点を有している。また、データの再生品質に基づいて記録パワーの修正を行ったとしても、記録特性のばらつきやその変化の傾向からすると、必ずしもそこで求められるパワー値は最適であるとは断言できない。また、上記特許文献1では、記録パワーを修正するために、対象とする記録領域にデータを記録する必要があり、データを記録していない記録領域における記録パワーを修正することが困難或いは不可能であるという技術的な問題点をも有している。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば光ディスク等の情報記録媒体に適切な記録パワーで情報の記録を行なうことを可能とならしめる情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法並びにコンピュータをこのような情報記録装置として機能させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明野の情報記録装置は、修設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録手段と、前記記録手段において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質(ターゲット再生品質)が得られる基準設定値を求める算出手段と、前記記録手段において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定手段と、前記測定手段が測定した再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて、前記基準設定値の修正量を求め、且つ該修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように前記基準設定値を修正する修正手段とを有する。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録方法は、設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録工程と、前記記録工程において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質(ターゲット再生品質)が得られる基準設定値を求める算出工程と、前記記録工程において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定工程と、前記測定工程において測定された再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて、前記基準設定値の修正量を求め、且つ該修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように前記基準設定値を修正する修正工程とを有する。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録再生装置は、本発明の情報記録装置と、前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生手段とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の情報記録再生方法は、本発明の情報記録方法と、前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生工程とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の第1のコンピュータプログラムは、本発明の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段、前記測定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させる。
上記課題を解決するために、本発明の第2のコンピュータプログラムは、本発明の情報記録再生装置に備えられたコンピュータプログラムを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記情報記録装置及び前記再生手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
本発明の情報記録装置に係る実施例に用いられる情報記録媒体の一例たる光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数のエリアを有する光ディスクの概略平面図であり、これ 本発明の情報記録装置に係る実施例の基本構成を概念的に示すブロック図である。 本実施例に係る情報記録装置において、データの記録前の動作の流れを示すフローチャートである。 本実施例に係る情報記録装置において、相関式の作成に係る動作の流れを示すフローチャートである。 本実施例に係る情報記録装置において作成される相関式を示すグラフ、並びにその作成の元となる記録パワー及びアシンメトリの具体的な数値を示す表である。 本実施例に係る情報記録装置において、記録レーザパワーの修正動作の流れを示すフローチャートである。 本実施例に係る情報記録装置において、記録レーザパワーの修正時における相関式上の様子を概念的に示すグラフである。 本実施例に係る情報記録装置において、データを記録中の動作の流れを示すフローチャートである。 本実施例に係る情報記録装置において、ソフトランディング動作の流れを示すフローチャートである。 図10は、ソフトランディング動作時のアシンメトリの様子を概念的に示す説明図である。 本実施例に係る情報記録装置において、複数回の修正を繰り返す動作の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 情報記録装置
100 光ディスク
104 リードインエリア
106 データ記録エリア
108 リードアウトエリア
310 光ピックアップ
312 RF検出器
315 サーボユニット
320 LDドライバ
330 エンベロープ検波器
340 OPCパターン発生器
400 CPU
401 メモリ
以下、発明を実施するための最良の形態としての本発明の実施形態に係る情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラムについて順に説明する。
(情報記録装置の実施形態)
本発明の情報記録装置に係る実施形態は設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録手段と、前記記録手段において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質(ターゲット再生品質)が得られる基準設定値を求める算出手段と、前記記録手段において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定手段と、前記測定手段が測定した再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて前記基準設定値の修正量を求め、且つ該修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように前記基準設定値を修正する修正手段とを有する。
本発明の情報記録装置に係る実施形態によれば、記録手段の動作により例えば映像情報や音楽情報等のコンテンツ或いはコンピュータ用のデータ情報等を含んでなる各種記録情報を記録することが可能である。そしてこの記録動作時における記録パワーの値(即ち、設定値)としては、算出手段により求められる基準設定値が用いられる。具体的には、算出手段は設定値を変化させながら(即ち、記録パワーを適宜変化させて)記録された試し記録情報(例えば、後述のOPCパターン)を再生し、所望の再生品質が得られる基準設定値を求める。ここでの所望の再生品質としてのターゲット再生品質とは、例えば後述するように、アシンメトリ値が最小となるような再生品質であってもよいし、或いはジッタ値や再生エラーレート等が最小となるような再生品質であってもよい。
本実施形態では特に、算出手段は、記録パワーの基準設定値を求める際に、記録パワーの設定値と該設定値に応じた記録パワーで記録された記録情報(例えば、試し記録情報)の再生品質との相関関係を示す相関情報をも求める。この相関情報は、例えば再生品質が設定値の関数として示されていてもよいし、或いは対応する表(例えば、具体的な数値を示す表)により示されていてもよいし、それ以外の各種グラフや表、関数等により示されていてもよい。そして、測定手段は、記録手段によって記録された記録情報の再生品質を測定可能に構成されている。そして、測定手段により測定された再生品質とターゲット再生品質とが異なる場合には、修正手段の動作により基準設定値の修正量が求められる。即ち、ターゲット再生品質を得られるような記録パワーの設定値と算出手段により求められた基準設定値との差異を示す修正量が求められる。この修正手段により求められた修正量に応じて記録パワーを修正すれば、記録手段はより好適な記録パワーにて記録情報を記録することができる。そして修正手段は、修正量に応じて記録パワーを修正するように記録手段を制御してもよい。或いは、記録手段は、修正手段により求められた修正量に応じて、記録パワーを修正しつつ、新たな基準設定値でレーザ光を発してもよい。
このとき、修正手段により求められた修正量を反映させた設定値が新たな基準設定値となるように、算出手段により求められた基準設定値を修正する。この基準設定値の修正に伴い、レーザ光の記録パワーも修正されることとなる。そして、それ以後の各種動作は、当該新たな基準設定値(即ち、修正手段により修正された基準設定値)を用いて行なう。即ち、それ以降修正手段が求める修正量は、一度求められた新たな基準設定値とターゲット再生品質を得られるような設定値との差異であることが好ましい。但し、修正手段は、算出手段により求められた基準設定値とターゲット再生品質を得られるような設定値との差異である修正量を求めてもよい。これは、算出手段により求められる基準設定値という絶対的数値を基に絶対的な修正量を求めるか、或いはその基準設定値が逐次変動する相対的な修正量を求めるかの違いにすぎず、ターゲット再生品質を得られるような記録パワーの設定値を求めるための修正量を求めるという点においては同等のことを示しているものである。
特に、記録パワーの基準設定値を用いるのみならず、記録パワーの設定値と再生品質との関係を示す相関情報を用いて基準設定値を修正することができるため、より高い再生品質(或いは、ターゲット再生品質)を得ることができるような記録パワーの修正量を比較的容易に求めることが可能となる。即ち、その相関情報が示している記録パワーの変化の傾向に基づいて、ターゲット再生品質を得られるような記録パワーの修正量を求めることができるという点で、例えば特許文献1に記載された発明等と比較してより優れた効果を有しているといえる。この相関情報に応じた修正量を求める動作に関しては、後述の実施例においてより詳細に説明する。
以上の結果、本発明の情報記録装置に係る実施形態によれば、相関情報を有効に利用することで、所望のターゲット再生品質を実現可能な記録パワーにおける設定値を求めることが可能となる。従って、適切な記録パワーで記録情報の記録を行なうことができ、その結果、当該記録情報の再生時には、再生エラーの発生を抑えることができるため、その再生品質をより向上させることが可能となる。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記修正手段は、所定の修正量ずつ段階的に前記基準設定値を修正する。
この態様によれば、基準設定値からいきなり修正後の設定値となるように記録パワーを急激に或いは即座に切り替えることなく、記録パワーが段階的に修正後の設定値に近づくように、その記録パワーの修正(即ち、変化の程度)を緩やかに行なうことができる。従って、急激な記録パワーの変化により、記録情報の記録状態(例えば、アシンメトリ値等)が突然大きく変化するような事態を防ぐことができる。その結果、急激な記録パワーの変化に伴って発生しうる各種不利益(例えば後述の如く、再生時の読取エラー等)を防止することが可能となる。これにより、例えば情報再生装置をして、記録情報の適切な再生を実現することができるという大きな利点を有している。
尚、この段階的に加える所定の修正量のサイズは、修正による記録パワー変化の緩やかさに応じて、適宜変更可能に構成されていることが好ましい。但し、予め所定のサイズを定めるように構成してもよい。
上述の如く段階的に基準設定値を修正する情報記録装置の態様では、前記所定の修正量の大きさは可変である。
このように構成すれば、記録パワーの変化の程度を適宜設定することができる。例えば、所定の修正量を相対的に小さく設定すれば、記録パワーの変化は比較的緩やかになる。他方、所定の修正量を相対的に大きく設定すれば、記録パワーの変化は比較的急になる。
このとき、前記修正手段が段階的に基準設定値を修正するか否かを判定する第1判定手段を更に備えるように構成してもよい。
このように構成すれば、第1判定手段の判定に応じて、段階的に記録パワーを修正したり、或いは例えば即座に記録パワーを修正したりすることができる。このため、不必要に記録パワーを段階的に修正することを防ぐことができ、その結果ターゲット再生品質を実現可能な記録パワーにて記録される記録情報が増加し、より好適な記録動作を実現することができる。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記修正手段は、前記基準設定値の修正量が所定量以下のときは、前記基準設定値を修正しない。
この態様によれば、例えば修正手段により求められた修正量が所定量以下であるような場合には、基準設定値は、修正量を求める以前の基準設定値を維持する(即ち、基準設定値を修正しない)。そして、修正量が所定量以上であれば、修正後の設定値を新たな基準設定値として修正する。このため、所定量を適切に設定することで、修正手段による修正量が適宜小さくなっていき、より適切な基準設定値に収束していると判断することができる。従って、必要以上に基準設定値の修正を行なう必要が無くなり、記録動作の処理パフォーマンスの向上を図ることができる。尚、このように修正量の大きさにより修正するかしないかを決める動作については、後述の実施例において詳細に説明する。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記修正手段は、前記記録手段が所定量の記録情報を記録するごとに又は所定時間ごとに、前記基準設定値を修正する。
この態様によれば、所定周期毎に修正量を求めることができるため、情報記録媒体のいずれの記録位置においても或いは記録動作が継続していれば、好適な記録情報の記録を行なうことができる。尚、係る「所定量の記録情報」や「所定時間」に係る数値は、例えば予め定めるものであってもよいし、記録情報の記録中に適宜変更するものであってもよい。そして、変更する場合には、当該情報記録装置のユーザにより変更可能に構成してもよいし、例えばCPU等の動作により自動的に変更可能に構成してもよい。
このとき、前記修正手段は、前記情報記録媒体上において前記記録手段が前記記録情報を記録する位置が所定量変化する毎に前記修正量を求めるように構成してもよい。
このように構成すれば、情報記録媒体上のいずれの位置においても、適切に最適値に係る記録パワーにて記録情報を記録することができる。例えば、CDやDVD等の光ディスクの如く円盤状の情報記録媒体であれば、内周付近、中周付近、外周付近と記録位置が移動することに伴い、適宜修正量を求めることができる。従って、例えば感度ムラ等による基準設定値の変化に対応し、より好適な記録パワーにて記録情報を記録することができる。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記再生品質は、アシンメトリ値、ジッタ値、再生エラーレートの少なくとも1つを含む再生品質である。
この態様によれば、より適切な記録動作を実現するための修正量を的確に求めることができる。例えば、ターゲット再生品質として、アシンメトリ値が最小となるような再生品質であってもよいし、ジッタ値が最小となるような再生品質であってもよいし、或いは再生エラーレートが最小となるような再生品質であってもよい。そして、これらの再生品質を適宜組み合わせて、その修正量を求めるように構成してもよいし、或いはいずれかの再生品質を優先的に判断することで、その修正量を求めるように構成してもよい。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記測定手段は、測定直前に前記記録手段によって記録された記録情報の再生品質を測定する。
この態様によれば、測定直前に基準設定値に係る記録パワー(或いは、一度修正された記録パワー)にて記録された記録情報の再生品質と比較することで、より好適な修正量を求めることができる。ここに、本発明における「直前」とは、文字通りの直前を示す他、直前と同視しうる程度の期間を隔てる状態をも含んだ広い趣旨である。従って、より好適な基準設定値による記録パワーにて記録情報を記録することができる。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記算出手段により求められた相関情報および基準設定値の情報のうち少なくとも一方を前記情報記録媒体に記録するように前記記録手段を制御する制御手段をさらに備える。
この態様によれば、情報記録媒体にこれらの情報を記録することで、基準設定値や相関情報を実際に求めた情報記録装置のみならず、他の情報記録装置(例えば、当該情報記録媒体に記録情報を記録したことのない情報記録装置等)においても、情報記録媒体に記録された相関情報等を参照することで、適切な修正量を求めることができるという大きな利点を有する。
このとき、前記算出手段により求められた基準設定値の情報及び前記相関情報のうち少なくとも一方を格納する格納手段を備えるように構成してもよい。
このように構成すれば、相関情報を逐次作成する手間を省き、例えば情報記録媒体の装填時に相関情報を求めておけば、それ以降例えばRAM等の半導体メモリやその他の記録メディアを含む格納手段に格納された相関情報に基づいて最適値を求めることができる。
(情報記録方法の実施形態)
本発明の情報記録方法に係る実施形態は、設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録工程と、前記記録工程において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質であるターゲット再生品質が得られる基準設定値を求める算出工程と、前記記録工程において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定工程と、前記測定工程において測定された再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて、前記基準設定値の修正量を求め、修正後の値を新たな基準設定値とする修正工程とを有する。
本発明の情報記録方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態と同様に、算出工程において基準設定値と相関情報とを求めることができる。そして、測定工程において、記録された記録情報の再生品質を測定できる。そして、修正工程において、相関情報を用いて修正量を求めることができる。その結果、記録工程においてはより好適な(即ち、修正された基準設定値に係る)記録パワーにて記録情報を記録することができる。従って、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態が有する各種利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明に係る情報記録方法の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(情報記録再生装置の実施形態)
本発明の情報記録再生装置に係る実施形態は、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態(但し、その各種態様を含む)と、前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生手段とを備える。
本発明の情報記録再生装置に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態が有する各種利益を享受することができると共に、例えば光ピックアップやRF検出器等を備えてなる再生手段を用いて情報を再生することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明に係る情報記録再生装置の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本発明の情報記録再生方法に係る実施形態は、上述した本発明の情報記録方法に係る実施形態(具体的には、その各工程)と、前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生工程とを備える。
本発明の情報記録再生方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報記録方法に係る実施形態が有する各種利益を享受することができるとともに、例えば光ピックアップやRF検出器等の動作による再生工程において、情報を再生することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報記録方法に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明に係る情報記録再生方法の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラムの実施形態)
本発明に係るコンピュータプログラムの第1実施形態は、コンピュータを上述した情報記録装置の実施形態(但し、その各種形態も含む)として機能させる。より具体的には、コンピュータを上述した情報記録装置の実施形態における前記記録手段、前記算出手段、前記測定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明に係るコンピュータプログラムの第1実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報記録装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る第1実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本発明に係るコンピュータプログラムの第2実施形態は、コンピュータを上述した情報記録再生装置の実施形態(但し、その各種形態も含む)に備えられたコンピュータプログラムを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記情報記録装置及び前記再生手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明に係るコンピュータプログラムの第2実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報記録再生装置に係る実施形態を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報記録再生装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る第2実施形態も各種態様を採ることが可能である。
コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品に係る第1実施形態は上記課題を解決するために、コンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、上述した情報記録装置(但し、その各種形態も含む)として機能させる。より具体的には、該コンピュータを上述した情報記録装置における前記記録手段、前記算出手段、前記測定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させる。
コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品に係る第2実施形態は上記課題を解決するために、上述した情報記録再生装置(但し、その各種形態も含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、上述した情報記録再生装置(但し、その各種形態も含む)として機能させる。より具体的には、該コンピュータを前記情報記録装置及び前記再生手段のうち少なくとも一部ととして機能させる。
本発明のコンピュータプログラム製品に係る第1又は第2実施形態によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の情報記録装置又は情報記録再生装置を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、本発明の情報記録装置又は情報記録再生装置をとして機能させるコンピュータ読取可能なコード(或いはコンピュータ読取可能な命令)から構成されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報記録装置に係る実施形態によれば、記録手段、算出手段、測定手段及び修正手段を備える。従って、適切な記録パワーで記録情報の記録を行なうことができ、記録エラーの発生を抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、図1を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例において用いられる情報記録媒体について説明する。本実施例では、情報記録媒体として記録型の光ディスクを用いて説明を進める。ここに、図1は、上側に複数のエリアを有する光ディスクの構造を概略平面図で示すと共に、下側にその径方向におけるエリア構造を概念図で対応付けて示すものである。
図1に示すように、光ディスク100は、例えば、記録(書き込み)が複数回又は1回のみ可能な、光磁気方式、相変化方式等の各種記録方式で記録可能とされており、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール102を中心として内周から外周に向けて、リードインエリア104、データ記録エリア106及びリードアウトエリア108が設けられている。そして、各エリアには、例えば、センターホール102を中心にスパイラル状或いは同心円状に、グルーブトラック及びランドトラックが交互に設けられており、このグルーブトラックはウォブリングされてもよいし、これらのうち一方又は両方のトラックにプレピットが形成されていてもよい。尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア104やリードアウトエリア108が存在せずとも、以下に説明するファイル構造は構築可能である。また、リードインエリア104やリードアウト108は更に細分化された構成であってもよい。
続いて、図2から図11を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例について説明する。
(基本構成)
先ず、図2を参照して実施例に係る情報記録装置の基本構成について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報記録装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、本実施例に係る情報記録装置1は、スピンドルモータ301、光ピックアップ310、ヘッドアンプ311、RF検出器312、サーボ回路315、LDドライバ320、ウォブル検出器325、LPPデータ検出器326、エンベロープ検波器330、OPCパターン生成器340、タイミング生成器345、データ収集器350、バッファ360、DVDモジュレータ370、データECC生成器380、バッファ385、インタフェース390、CPU400及びメモリ410を備えて構成されている。
スピンドルモータ301は、サーボ回路315等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
光ピックアップ310は、光ディスク100への記録又は再生を行うもので、半導体レーザ装置、各種レンズ、アクチュエータ等から構成される。より詳細には、光ピックアップ310は、光ディスク100に対してレーザ光等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。光ピックアップ310は、サーボ回路315により駆動される図示しないアクチュエータ、スライダ等により光ディスク100の半径方向等に移動できるように構成されている。
ヘッドアンプ311は、光ピックアップ310の出力信号(即ち、光ビームBの反射光)を増幅し、該増幅した信号を出力する。具体的には、読取信号たるRF信号がRF検出器312及びエンベロープ検波器330に出力され、プッシュプル信号がウォブル検出器325やLPPデータ検出器326へ出力される。
RF検出器312は、RF信号を検出し、復調等を施すことで、再生データをバッファ385及びインタフェース390経由で外部へ出力可能に構成されている。そして、インタフェース390に接続された外部出力機器(例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示デバイス、或いはスピーカ等)において、所定のコンテンツが再生出力されることとなる。
サーボ回路315は、光ピックアップ310の受光結果を処理して得られるトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号等に基づいて、光ピックアップ310の対物レンズを移動し、これによりトラッキング制御及びフォーカス制御等の各種サーボ処理を実行する。また、光ディスク100におけるウォブリングされたグルーブトラックのウォブルから得られるウォブル信号を基準にして、スピンドルモータ301をサーボ制御するように構成されている。
LDドライバ320は、後述のOPC処理時には、後述のOPCパターンの記録及び再生処理により最適な記録レーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ310内に設けられた半導体レーザを駆動する。その後、LDドライバ320は、データ記録時には、OPC処理により決定された最適な記録レーザパワーで、光ピックアップ310の半導体レーザを駆動するように構成されている。このデータ記録時には、最適記録レーザパワーは、記録データに応じて変調される。
尚、上述したスピンドルモータ301、光ピックアップ310、サーボ回路315及びLDドライバ320等を含めて、本発明に係る「記録手段」の一具体例を構成している。
ウォブル検出器325は、光ピックアップ310内に設けられた反射光ビームを受光する検出器たるヘッドアンプ311からの受光量に応じた出力信号に基づいて、ウォブル信号を示すプッシュプル信号を検出すると共にタイミング生成器345へ出力するように構成されている。
LPPデータ検出器326は、光ピックアップ310内に設けられた反射光ビームを受光する検出器たるヘッドアンプ311からの受光量に応じた出力信号に基づいて、LPP信号を示すプッシュプル信号を検出し、例えば後述の如くプリフォーマットアドレス情報を検出可能に構成されている。そして、当該プリフォーマットアドレス情報をタイミング生成器345へ出力可能に構成されている。
エンベロープ検波器330は、OPC処理におけるOPCパターンの再生時に、CPU400の制御下で、最適記録レーザパワーを決定するために、ヘッドアンプ311からの出力信号たるRF信号のエンベロープ検波のピーク値及びボトム値を検出するように構成されている。係るエンベロープ検波器330は、例えばA/D(Analog/Digital)コンバータ等を含んでいるように構成されてもよい。
OPCパターン発生器340は、記録動作前のOPC処理におけるOPCパターンの記録時に、タイミング生成器345からのタイミング信号に基づいて、OPCパターンを示す信号を、LDドライバ320に対して出力するように構成されている。
タイミング生成器345は、OPC処理におけるOPCパターンの記録時に、LPPデータ検出器326より入力されるプリフォーマットアドレス情報に基づき、該プリフォーマットアドレス情報の管理単位を基準とした絶対位置情報を検出する。それと同時に、ウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位(例えば、ウォブル信号の一周期の自然数倍の長さに相当するスロット単位)を基準とした相対位置情報を検出する。よって、タイミング生成器345は、OPC処理における記録開始位置がプリフォーマットアドレス情報の管理単位の境界から開始されるか否かにかかわらず、その記録開始位置を特定することが可能であり、以後、ウォブル検出器325から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、OPCパターンを書き込むタイミング信号を生成して出力する。他方、タイミング生成器345は、OPC処理におけるOPCパターンの再生時に、記録時と同様にして、その再生開始位置を特定することが可能であり、以後、ウォブル検出器325から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、再生されたOPCパターンをサンプリングするタイミング信号を生成して出力する。
データ収集器350は、主としてメモリ一般である。例えば、外付RAM等から構成されている。エンベロープ検波器330で検波されたエンベロープがデータ収集器350に格納され、これに基づいて、CPU400における最適な記録レーザパワーの検出、即ち、OPC処理が実行される。
バッファ360は、DVDモジュレータ370より変調された記録データを格納し、LDドライバ320に出力可能に構成されている。
DVDモジュレータ370は、記録データに対してDVD変調を施し、バッファ360に出力可能に構成されている。DVD変調として、例えばEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調が施されてもよい。
データECC生成器380は、インタフェース390より入力される記録データに対してエラー訂正用の符号を付加する。具体的には、所定のブロック単位(例えば、ECCブロック単位)毎にECCコードを付加し、DVDモジュレータ370へ出力する。
バッファ385は、RF検出器312から出力される再生データを格納し、インタフェース390を介して、外部出力機器へ出力する。
インタフェース390は、外部入力機器より記録データ等の入力を受け付け、データECC生成器380へ出力する。また、例えばスピーカやディスプレイ等の外部出力機器に対して、RF検出器312より出力される再生データを出力可能に構成されていてもよい。
CPU400は、最適な記録レーザパワーを検出するために、例えば、LDドライバ320、サーボ回路315等の各手段へ指示する、即ちシステムコマンドを出力することで、情報記録装置1全体の制御を行う。通常、CPU400が動作するためのソフトウェアは、内部又は外部のメモリ内に格納されている。
メモリ410は、例えばRAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリを含んでなり、後述するように相関式や最適記録パワーPoを記録可能に構成されている。
尚、図2を参照して説明した本実施例に係る情報記録装置は、情報記録再生装置の実施例も兼ねる。即ち、ヘッドアンプ311やRF検出器312を介して記録情報を再生可能であり、本実施例は、情報再生装置の機能或いは情報記録再生装置の機能を含む。
(動作原理)
続いて、図3から図11を参照して、本実施例に係る情報記録装置1の動作原理について説明する。
(1)記録前の動作
先ず、図3から図7を参照して本実施例に係る情報記録装置1の、各種データを記録する前における動作について説明する。ここに、図3は、本実施例に係る情報記録装置1のデータ記録前の動作の流れを示すフローチャートであり、図4は、記録レーザパワーとアシンメトリとの相関式の作成動作の流れを示すフローチャートであり、図5は、作成された相関式を示すグラフ、並びにその作成の元となった記録パワー及びアシンメトリの夫々の数値を示す表であり、図6は、記録レーザパワーの修正動作の流れを示すフローチャートであり、図7は、修正動作時の相関式上における算出動作を概念的に示すグラフである。
尚、本実施例では「基準記録レーザパワー」と「最適記録レーザパワー」なる文言が用いられているが、主として「基準記録レーザパワー」は、データを記録する際の記録レーザパワーの目安となるものであり、主としてOPC処理により求められる。また、一度求められた「最適記録レーザパワー」は、後述の如くその後のデータ記録時における「基準記録レーザパワー」として扱われる。他方、「最適記録レーザパワー」は、データの記録中に適宜算出されるその記録時点での最適な記録レーザパワーの値を示すものである。
図3において、先ず光ディスク100がローディングされる(ステップS101)。そして、CPU400の制御下で、光ピックアップ310によりシーク動作が行われ、光ディスク100への記録処理に必要な各種管理用データが取得される。この管理用データに基づいて、CPU400の制御により、例えば外部入力機器等からの指示に応じて、インタフェース390を介して光ディスク100へのデータの記録が行われる。
このローディングの後、CPU400の制御の下で、既に記録レーザパワーとアシンメトリとの関係を示す相関式が作成されているか否かが判定される(ステップS102)。ここでは、例えば当該情報記録装置1のメモリ410中に該相関式が記録されているか否かを判定してもよい。或いは、光ディスク100自体に相関式が記録されているか否かを判定してもよい。
この判定の結果、相関式が作成されていなければ(ステップS102:No)、相関式を作成する(ステップS103)。ここで、この相関式の作成動作について、図4及び図5を参照してより詳細に説明する。
図4に示すように、先ずOPC処理が実行される(ステップS201)。ここで、OPC処理についてより具体的に説明すると、まずCPU400による制御下で、光ピックアップ310がリードインエリア104内に設けられたパワーキャリブレーションエリアへ移動され、OPCパターン発生器340及びLDドライバ320等の制御により、順次段階的に(例えば、相互に異なる16段階の)記録レーザパワーが切り換えられて、本発明における「試し記録情報」の一具体例たるOPCパターンがパワーキャリブレーションエリアに記録される。OPCパターンとして、例えば3Tパルスに相当する短ピット及び11Tパルスに相当する長ピットを夫々同一の長さの無記録区間と共に交互に形成した記録パターンが一つの例として挙げられる。
LDドライバ320は、このOPCパターン発生器340から出力されるOPCパターンにより、記録レーザパワーを順次段階的に切り換えるように、光ピックアップ310内の半導体レーザを駆動する。
更に、このようなパワーキャリブレーションエリアへのOPCパターンの記録完了後には、CPU400の制御下で、該パワーキャリブレーションエリアにおいて記録されたOPCパターンが再生される。そして、エンベロープ検波器330に入力されたRF信号より、当該RF信号のエンベロープ検波のピーク値及びボトム値がサンプリングされ、データ収集器350へ出力される。そして、CPU400の制御下で、これらピーク値及びボトム値は、データ収集器350へ格納される。その後、このようなOPCパターンの再生が、1回のOPC処理において、例えば記録されたOPCパターンの回数に応じて行われ、夫々の再生毎のピーク値及びボトム値よりアシンメトリが求められる。
尚、上述のCPU400やOPCパターン発生器340等を含めて、本発明における「算出手段」の一具体例を構成している。
そして、ステップS201において行なわれたOPC処理の結果に基づき、本発明における「相関情報」の一具体例たる相関式を作成する(ステップS202)。即ち、ステップS202において、順次段階的に切り替えられた記録レーザパワーとその記録レーザパワーにて記録されたOPCパターンのアシンメトリとの関係を示す関数を作成する。
例えば、図5(a)に示すような記録レーザパワーとアシンメトリとの関係が得られたとする。このとき、当該関係を、縦軸をアシンメトリとし横軸を記録レーザパワーの値とするグラフ上にプロットし、且つ近似曲線で結ぶと、図5(b)に示すようなグラフが得られる。係る近似曲線は、例えば最小二乗法等の数学的又は統計的手法を用いて得ることができる。そして図5(a)に示す関係は、係る最小二乗法等を用いると、記録レーザパワーの値をxとしアシンメトリの値をyとすると、相関式はy=−0.0129x+0.4318x−3.4664となる。
尚、本実施例では、2次曲線にて相関式を作成したがこれに限られず、例えば3次曲線や4次曲線等で示される任意の関数により作成してもよい。
再び図4において、アシンメトリが最小となるような(即ち、0となる)記録レーザパワーが基準記録レーザパワーPoとして求められる(ステップS203)。例えば、図5(b)に示すような相関式が得られれば、アシンメトリが0となる記録レーザパワーの値13.3mWが基準記録レーザパワーPoとして求められる。
但し、例えばDVD−ROMの規格上、アシンメトリは−0.05から0.15の範囲で適切な記録動作等が可能となるため、必ずしもアシンメトリが0となるような記録レーザパワーの値でなくとも、例えば0.10や−0.03といった値であってもよい。
そして、ステップS202において作成された相関式(即ち、y=−0.0129x+0.4318x−3.4664なる相関式)がメモリ410へ記録される(ステップS204)。このとき、基準記録レーザパワーPo(即ち、13.3mWなる数値)も同時にメモリ410へ記録される。
再び図3において、その後、基準記録レーザパワーPoにてデータの記録が行なわれる(ステップS106)。具体的には、光ピックアップ310が記録エリア(例えば、図2に示したデータ記録エリア106等)へ移動され、LDドライバ320等の制御により、先に求められた記録レーザパワー(即ち、基準記録レーザパワーPo)で、記録データに応じてレーザ光が変調されることで、記録エリアへの記録データの記録が行われる。即ち、トラック上に、記録データに応じた記録ピットが形成される。
他方ステップS102の判定の結果、相関式が作成されていると判定されれば(ステップS102:Yes)、CPU400の制御下で、該相関式を用いて基準記録レーザパワーの修正を行なうか否かが判定される(ステップS104)。ここでの判定は、例えば記録動作が継続していた時間や光ディスク100上におけるデータが記録される位置が比較的に大きく変化した場合に、最適記録レーザパワーの修正を行なうと判定してもよい。
尚、ここでの動作はデータの記録前であるため、既にデータを記録している場合はないとも考えられる。しかしながら、例えば光ディスク100をアンロードすることなく、データの記録を一時停止していたような場合に、ステップS104における判定及びその後の記録レーザパワーの修正が有効となってくる。
この判定の結果、最適記録レーザパワーの修正を行なわないと判定されれば(ステップS104:No)、データの記録動作が行なわれる(ステップS106)。ここでは、記録されていた相関式からアシンメトリが0となるような記録レーザパワー(即ち、基準記録レーザパワーPo)にてデータの記録が行なわれる。即ち、例えば図5(b)に示すような相関式が記録されていれば、13.3mWの記録レーザパワーにてデータの記録が行なわれる。或いは、メモリ410に基準記録レーザパワーPoが記録されていれば、その記録レーザパワーにてデータの記録を行ってもよい。
他方、基準記録レーザパワーPoの修正を行なうと判定されれば(ステップS104:Yes)、基準記録レーザパワーPoの修正動作が行なわれる(ステップS105)。
ここで、図6及び図7を参照して、この基準記録レーザパワーPoの修正動作についてより詳細に説明する。
図6に示すように、先ず前回記録部を再生し、本発明における「測定手段」の一具体例たるエンベロープ検波器330の動作によりそのアシンメトリAsyを求める(ステップS301)。具体的には、当該基準記録レーザパワーPoの修正動作の直前に或いは概ね直前と同視しうることができる時間に記録されたデータを再生し、その再生信号(即ち、RF信号)からアシンメトリAsyを求める。
そして、本発明における「修正手段」の一具体例たるCPU400の動作により、相関式を用いて、ステップS301において得られたアシンメトリAsy及びそれまでのデータの記録に用いられていた基準記録レーザパワーPoから、修正後の最適記録レーザパワーPo1を求める(ステップS302)。
具体的に数値を用いて説明する。ステップS301において得られたアシンメトリAsyが0.05で、直前にデータを記録した際の基準記録レーザパワーPoは13.3mWであるとする。図7のグラフに示すように、即ち、本来アシンメトリが“0”となる点は、図7中A点にて示されており、アシンメトリが“0.05”となるB点における記録レーザパワーよりも低い値の記録レーザパワーであることが分かる。これは、例えば光ディスク100の記録位置の相違に起因した特性の変化により、データの記録に最適な記録レーザパワーの絶対値が変化しているためである。即ち、OPC処理により求められた13.3mWに係る基準記録レーザパワーPoにてデータを記録すると、本来“0”となるはずのアシンメトリはそのデータを再生した時のアシンメトリは“0.05”となる。このとき、図7に示すグラフを考察するに、アシンメトリを“0”にするためには、13.3mWよりも低い記録レーザパワーにてデータを記録する必要があると考えられる。
このとき、A点とB点との記録レーザパワーの差は、相関式に基づけば0.6mWである。即ち、アシンメトリが“0”と“0.05”となるような記録レーザパワーの差は0.6mWである。この数値は、本発明における「修正量」の一具体例である。このため、データを記録する際の記録レーザパワーを0.6mW低くすれば、アシンメトリが“0”になると考えられる。従って、ここでは修正後の最適記録レーザパワーPo1として、13.3mW−0.6mW=12.7mWなる数値が求められる。
再び、図6において、ステップS302で求められた修正後の最適記録レーザパワーPo1が、新たな基準記録レーザパワーPoとして更新され、メモリ410に記録される(ステップS303)。そして、以後はここで求められた新たな基準記録レーザパワーPo(即ち、最適記録レーザパワーPo1)にてデータの記録が行なわれる。このデータの記録動作については、後に詳述する(図8参照)。
このように、OPC処理により求めた基準記録レーザパワーの値を更に修正することができる。即ち、実際に記録したデータのアシンメトリとOPC処理により求められた相関式とを用いて、より好適な最適記録レーザパワーを求めることができる。ちなみに、従来から行なわれているOPC処理では、記録レーザパワーの値が求められれば、当該処理において取得した各種データ(即ち、例えば相関式等)を廃棄していた。しかるに本実施形態では、この各種データ(特に、相関式)を効果的に用いることで、光ディスク100の記録特性等に対応したより好適な記録レーザパワーを求めることができるという大きな利点を有している。
また、後述するように、データの記録中においても適宜記録レーザパワーの修正を行なうことで、より適切なデータの記録を継続することができ、また記録されたデータの再生品質をも高めることができる。
更に、本実施例では、本発明における「再生品質」の一具体例として、アシンメトリの値を用いたが、これに限られることなく、例えばジッタ値や再生エラーレート等に基づいて記録レーザパワーの修正を行なうように構成してもよい。
(2)記録中の動作
続いて、図8を参照して、本実施例に係る情報記録装置1がデータを記録している最中の動作について説明する。ここに、図8は、データを記録中の動作の流れを示すフローチャートである。
図8に示すように、データの記録動作が行なわれる(ステップS401)。その後、CPU400の制御下で、所定量のデータが記録されたか否かが判定される(ステップS402)。ここでの判定基準となる所定量は、例えば1ECCブロックであってもよいし、それ以上のサイズを有する数ECCブロックであってもよいし、或いはそれ以下のサイズであってもよい。いずれのサイズであっても、当該所定量に記録されたデータを再生することでアシンメトリの測定が可能である程度の大きさであることが好ましい。また、これらの数値は当該情報記録装置1において予め定められていてもよいし、或いは当該情報記録装置1のユーザやCPU400等により適宜変更されるものであってもよい。また、記録されたデータの量でなく、所定期間データの記録が行なわれた否かを判定するように構成してもよい。
この判定の結果、所定量のデータが記録されていないと判定されれば(ステップS402:No)、再びデータの記録が行なわれ、再度所定量のデータが記録されたか否かが判定される。
他方、所定量のデータが記録されていると判定されれば(ステップS402:Yes)、記録動作を一時中断し(ステップS403)、上述したように基準記録レーザパワーPoの修正を行なう(ステップS404)。そして、CPU400の制御下で、記録動作を終了するか否かを判定する(ステップS405)。
この判定の結果、記録動作を終了すると判定されれば(ステップS405:Yes)、記録動作を終了し、必要に応じて所望のデータが記録された光ディスク100を取り出す。他方、記録動作を終了しないと判定されれば(ステップS405:No)、再度ステップS401へ戻り、データの記録を継続する。
このように、データの記録中においても、所定量のデータを記録する毎に基準記録レーザパワーの修正を行なうことができる。このため、光ディスク100の記録面上のいずれの位置においても、その位置において基準記録レーザパワーの修正を行なえば、いずれの位置においてもより好適な最適記録レーザパワーにてデータを記録することができる。
(3)ソフトランディング動作
続いて、図9及び図10を参照して、本実施例に係る情報記録装置1のソフトランディング動作について説明する。ここに、図9は、ソフトランディング動作の流れを示すフローチャートであり、図10は、ソフトランディング動作時のアシンメトリの様子を概念的に示す説明図である。尚、上述した各種動作と同様の動作には、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略する。
尚、ソフトランディング動作とは、上述の基準記録レーザパワー修正時において、PoからPo1へその値を変化させる際に、徐々に記録レーザパワーの値を変化させる態様を示している。そして、この場合、図6を用いて説明した記録レーザパワーの修正動作が、上述した動作説明と異なる。従って、ここではその相違点について詳細に説明する。
図9に示すように、直前に記録したデータを再生することでアシンメトリAsyを求め(ステップS301)、修正後の最適記録レーザパワーPo1を求める(ステップS302)。そして、CPU400の制御下で、ステップS301で求めたアシンメトリAsyと目標アシンメトリとの差ΔAsyを求める(ステップS501)。例えば、ステップS301にて求められたアシンメトリAsyが“0.05”で、目標アシンメトリが“0”であれば、その差ΔAsyは、“0.05”となる。
そして、CPU400の制御下で、その差の絶対値|ΔAsy|が0.01より大きいか否かが判定される(ステップS502)。ステップS301にて求められたアシンメトリAsyと目標アシンメトリとが大きく異なった値を有しているか否かが判定される。この判定基準となる“0.01”なる数値はこれに限られるものでなく、よりソフトランディング動作を厳密に行なうのであれば、より小さな値を設定し、他方ソフトランディング動作をあまり行わないようにするのであれば、より大きな値を設定することが好ましい。これらの設定は、例えばリモコンや操作ボタン等によって当該情報記録装置1のユーザにより行なわれるように構成してもよいし、或いはCPU400により自動的に行なわれるように構成してもよい。
この判定の結果、0.01より大きくないと判定されれば(ステップS502:No)、ソフトランディング動作を行なうことなく、ステップS302にて求めた修正後の最適記録レーザパワーPo1を新たな基準記録レーザパワーPoとして更新し(ステップS303)、データの記録を行なう。このようにアシンメトリAsyと目標アシンメトリが大きく異なった値を有していなければ、ソフトランディング動作によるデータの記録を行なわなくとも、例えば後述するオートスライサは、アシンメトリの変化を追従することができる。従って、例えばプレーヤ等の情報再生装置をして適切にデータを再生せしめることができる。
他方、0.01より大きいと判定されれば(ステップS502:Yes)、1セクタに相当する記録領域にデータを記録する(ステップS503)。このときデータを記録する記録レーザパワーは、修正前の基準記録レーザパワーPoである。
そして、Poに0.1mWを加えた記録レーザパワーを新たな基準記録レーザパワーPoとする(ステップS504)。その後、CPU400の制御下で、Po(即ち、0.1mW大きくなったPo)がPo1よりも大きいか否かが判定される(ステップS505)。
この判定の結果、PoがPo1よりも大きいと判定されれば、当該Po1を新たな基準記録レーザパワーPoとして更新する(ステップS303)。他方、PoがPo1よりも大きくないと判定されれば(ステップS505:No)、0.1mW加えた基準記録レーザパワーPoにて再度1セクタに相当する記録領域にデータを記録し、その後の動作を繰り返す。このときデータを記録する1セクタに相当する記録領域は、前回に記録した記録領域と相隣接する記録領域であることが好ましい。
尚、図9では、修正後の最適記録レーザパワーPo1が修正前の基準記録レーザパワーPoよりも大きい場合を想定している。従って、Po1がPoよりも小さければ、ステップS504において、Poより0.1mWを引いた記録レーザパワーを新たな基準記録レーザパワーPoとして、順次データを切り替えていく必要がある。そして、ステップS505における判定では、PoがPo1よりも小さいか否かを判定する必要がある。
また、ステップS504において適宜加算或いは減算する“0.1mW”なる数値(即ち、本発明における「所定の修正量」の一具体例)は、適宜変更するものであってもよい。例えば、記録レーザパワーの変化をより緩やかにする場合には、係る数値をより小さくすることが好ましく、他方記録レーザパワーの変化は急であってもその変化の段階の回数を少なくしたい場合には、係る数値をより大きくすることが好ましい。また、ステップS503においてデータを記録する領域の大きさたる“1セクタ”なる数値も適宜変更するものであってもよい。例えば、数セクタ毎に記録するように構成してもよいし、1又は数ECCブロック毎に記録するように構成してもよいし、それ以外の所定の大きさに係る記録領域毎に記録するように構成してもよい。或いは、記録レーザパワーの変化に要する時間で、データを記録する領域の大きさを設定してもよい。例えば概ね一秒で基準記録レーザパワーPoから最適記録レーザパワーPo1に変化するように構成してもよい。そして、このような変更は、例えばCPU400の動作により自動的に行なうものであってもよいし、或いは例えばリモコンや操作ボタン等によるユーザからの指示に基づいて行なうものであってもよい。
そして、このようにソフトランディング動作を行なってデータを記録することで、図10(a)に示すように、記録レーザパワーの修正前と修正後との3T振幅パターン(即ち、データを再生した際の再生信号の一つ)のアシンメトリの変化が緩やかになる。即ち、データ記録の一つの境目となるリンキングポジションを挟んで、アシンメトリが急激に変化することなく、比較的緩やかにそのアシンメトリが変化して行く。従って、例えば情報再生装置のオートスライサの応答性が悪くとも、或いは例えばロスレスリンク等を採用しているデータ構造であっても、オートスライサがアシンメトリの変化に追従することができ、適切にデータの再生を行うことができる。
尚、オートスライサとは、主として光ディスク100に記録されたデータ(具体的には、記録ピット等)をトレースし、該記録ピットから再生された信号を二値化するものである。
仮に、ソフトランディング動作を行なわなければ、図10(b)に示すように、リンキングポジションを挟んで、アシンメトリが突然変化する。このため、オートスライサの応答性が悪かったり、或いはロスレスリンク等の如くデータとデータとの間が比較的狭い場合には、オートスライサがアシンメトリの変化に追従できず、適切にデータを再生することができない(例えば、読込エラーの発生等)という不都合が生じする。
しかるに、ソフトランディング動作を行なうことで、係る不都合を効果的に防ぐことができ、情報再生装置をして適切にデータの再生を行わせることができるよう、好適にデータを記録することができるという大きな利点を有している。そして、上述した先行技術文献にて示される記録装置と比較して、記録されたデータの再生時における再生エラーを効果的に防止することができるという大きな利点を有している。
(4)複数回のレーザパワーの修正動作
続いて、図11を参照して、本実施例に係る情報記録装置1において、一回の記録レーザパワー修正動作中に、複数回の修正を繰り返す動作について説明する。即ち、上述の(2)において説明した記録中の動作は、記録レーザパワーを1回修正する動作であるが、ここでは、必要に応じて複数回の修正を繰り返す。ここに、図11は、複数回の修正を繰り返す動作の流れを示すフローチャートである。尚、上述した各種動作と同様の動作には、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略する。
図11に示すように、光ディスク100にデータを記録し(ステップS401)、所定量のデータが記録されたか否かが判定される(ステップS402)。この判定の結果、所定量のデータが記録されていないと判定されれば(ステップS402:No)、再びデータの記録を続ける。他方、所定量のデータが記録されていると判定されれば(ステップS401:Yes)、記録を中断し(ステップS403)、記録レーザパワーの修正を行なう(ステップS404)。
ここで特に、CPU400の制御下で、その記録レーザパワーの修正量が、所定量と比較して大きいか否かが判定される(ステップS601)。
この判定の結果、修正量が大きくないと判定されれば(ステップS601:No)、その後は記録レーザパワーの修正を行なうことなくデータの記録動作を続ける(ステップS405、S401)。但し、例えばデータを記録する記録位置が大きく変化した場合等においては、再度ステップS401に戻り記録レーザパワーの修正を行なうように構成してもよい。他方、修正量が大きいと判定されれば(ステップS601:Yes)、その後も記録レーザパワーの修正を行いながらデータの記録を継続する。即ち、一度記録レーザパワーを修正した後でも再度修正動作を行なう。
尚、ここでの「所定量」とは、アシンメトリを測定する際の測定誤差を考慮して定めることが好ましい。例えば、アシンメトリが“0.1”となる修正量を所定量としてもよい。
このように複数回の修正動作を繰り返すことで、いずれ最適記録レーザパワーとなるような値にそのパワー値が収束すると考えられる。ここで重要となるのが、記録レーザパワーの比較動作である。修正量が所定量よりも小さくなっていれば、その値は最適記録レーザパワーに近づいていると推測することができる。このため、必要以上に記録レーザパワーの修正を行なうことなく、必要な限度に修正動作を抑えることができる。他方、修正量が所定量よりも大きくなっていれば、その値は最適記録レーザパワー近づいていないと推測できる。このため、再度の修正動作を繰り返すことで、より最適記録レーザパワーに近づくようにそのパワー値を修正する。このように記録レーザパワーの修正量に基づいて、修正動作を行なうか否かを判断することで、例えば上述した特許文献2の如く所定周期毎に記録レーザパワーを修正する態様と比較して、必要最小限にその修正動作を抑えることができる。このため、効率的な記録動作が可能となり、情報記録装置1全体としての処理パフォーマンスの向上につながるという大きな利点を有する。
尚、例えばデータを記録する位置が大きく変化すると、記録特性の変化により最適記録レーザパワーの値が大きく変化することも考えられる。従って、上述の動作は、概ね記録特性が同一又は同一視できる程度の範囲に含まれる記録領域にデータを記録する場合に適用することが好ましい。そして、データを記録する位置が大きく変化した場合には、改めて図11の上側のステップS401に戻り、再度修正動作を行なうように動作することが好ましい。
また、上述の実施例では、情報記録媒体の一例として光ディスク100及び情報記録装置の一例として光ディスク100に係るレコーダについて説明したが、本発明は、光ディスク及びそのレコーダに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダにも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びに、記録制御用のコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法並びにコンピュータプログラムは、例えば、民生用或いは業務用の、各種情報を高密度に記録可能な高密度光ディスクに利用可能であり、更に光ディスクに係るレコーダ又はプレーヤ等に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な、情報記録媒体、記録又は再生装置等にも利用可能である。

Claims (13)

  1. 設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質であるターゲット再生品質が得られる基準設定値を求める算出手段と、
    前記記録手段において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定手段と、
    前記測定手段が測定した再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて前記基準設定値の修正量を求め、且つ該修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように前記基準設定値を修正する修正手段と
    を有することを特徴とする情報記録装置。
  2. 前記修正手段は、所定の修正量ずつ段階的に前記基準設定値を修正することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  3. 前記所定の修正量の大きさは可変であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の情報記録装置。
  4. 前記修正手段は、前記基準設定値の修正量が所定量以下のときは、前記基準設定値を修正しないことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  5. 前記修正手段は、前記記録手段が所定量の記録情報を記録するごとに又は所定時間ごとに、前記基準設定値を修正することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  6. 前記再生品質は、アシンメトリ値、ジッタ値、再生エラーレートの少なくとも1つを含む再生品質であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  7. 前記測定手段は、測定直前に前記記録手段によって記録された記録情報の再生品質を測定することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  8. 前記算出手段により求められた相関情報および基準設定値の情報のうち少なくとも一方を前記情報記録媒体に記録するように前記記録手段を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  9. 設定値に応じた記録パワーのレーザ光を情報記録媒体に照射して当該情報記録媒体に記録情報を記録する記録工程と、
    前記記録工程において、前記設定値を変化させながら記録された試し記録情報を再生することにより、前記設定値と再生品質との相関を表す相関情報を作成するとともに、所望の再生品質であるターゲット再生品質が得られる基準設定値を求める算出工程と、
    前記記録工程において、前記基準設定値を用いて記録された記録情報を再生することにより、前記再生品質を測定する測定工程と、
    前記測定工程において測定された再生品質と、前記ターゲット再生品質とが異なる場合、前記相関情報に基づいて、前記基準設定値の修正量を求め、且つ該修正量に基づく修正後の設定値が新たな基準設定値となるように前記基準設定値を修正する修正工程と
    を有することを特徴とする情報記録方法。
  10. 請求の範囲第1項に記載の情報記録装置と、
    前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生手段と
    を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
  11. 請求の範囲第9項に記載の情報記録方法と、
    前記情報記録媒体から前記記録された情報を再生する再生工程と
    を備えることを特徴とする情報記録再生方法。
  12. 請求の範囲第1項に記載の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段、前記測定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 請求の範囲第10項に記載の情報記録再生装置に備えられたコンピュータプログラムを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記情報記録装置及び前記再生手段のうち少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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