JPWO2005019927A1 - 照明装置及びこれを備えたプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
Description
このようなプロジェクタにおいては、投写表示された画像の輝度分布は略均一であることが好ましい。このため、照明装置としては、画像が形成される照明領域を略均一な光強度分布で照射することができる、いわゆるインテグレータ光学系からなる照明装置が用いられる(例えば、特開2002−55208号公報(図1〜図3)参照)。
図13は、従来の照明装置を示す図である。図14は、従来の照明装置におけるインテグレータ光学系を説明するために示す図である。図14(a)は第1レンズアレイ及び第2レンズアレイの斜視図であり、図14(b)は第1レンズアレイの正面図であり、図14(c)は電気光学変調装置としての液晶装置の画像形成領域を示す図である。
この照明装置900は、図13に示すように、光源装置910及びインテグレータ光学系960を備えている。
光源装置910は、発光管912、楕円面リフレクタ914及び平行化レンズ916を有している。そして、発光管912から放射された光を楕円面リフレクタ914で反射して被照明領域側に射出し、この楕円面リフレクタ914からの光を平行化レンズ916で略平行な照明光束に変換して射出するように構成されている。
インテグレータ光学系960は、第1レンズアレイ920、第2レンズアレイ930、偏光変換素子940及び重畳レンズ950を有している。そして、第1レンズアレイ920は、光源装置910からの照明光束を複数の部分光束に分割し、これら複数の部分光束を第2レンズアレイ930及び重畳レンズ950によって液晶装置970の画像形成領域LA上に重畳させるように構成されている。なお、液晶装置970の画像形成領域LAの縦横寸法比は、図14(c)に示すように、縦寸法(Dy):横寸法(Dx)=3:4とする比率に設定されている。
この照明装置900によれば、光源装置910から射出された照明光束の光強度分布が不均一な場合であっても、液晶装置970の画像形成領域LA上では略均一な光強度分布を有する照明光束を実現することが可能となる。
ところで、このような照明装置においては、プロジェクタにおける光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図るためには、第1レンズアレイの小レンズのレンズ形状が液晶装置の画像形成領域と相似であることが好ましく、第1レンズアレイの形状は正方形状であることが好ましい。
そこで、従来の照明装置900においては、図14に示すように、第1レンズアレイ920は、縦方向及び横方向をそれぞれ8行と6列とするマトリクス状に配列された48個の小レンズ922を有するものとしている。また、小レンズ922の縦横寸法比を、縦寸法(dA):横寸法(dB)=3:4とする比率に設定しており、第1レンズアレイの形状を正方形状としている。
また、従来の照明装置900における偏光変換素子940においては、偏光分離部を横方向に6列配置しているため、偏光分離部の大きさを大きくすることが困難であった。その結果、第2レンズアレイ930から射出された各部分光束の大きさを十分に小さくできない場合には、光利用効率が低下してしまうという問題があった。
また、このように第2レンズアレイ930から射出された各部分光束の大きさを十分に小さくできない場合には、遮光板944によって遮られる光量が増加してしまうため、遮光板944における吸収熱も増加してしまうこととなる。その結果、偏光変換素子940においては、遮光板944から受ける熱的影響が大きくなってしまい、偏光変換素子940ひいては照明装置900の製品寿命が短くなり易いという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置及びこれを備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明の照明装置は、照明光を放射する発光部を有する発光管と、前記発光管の発光部の位置近傍及び前記発光部の位置よりも被照明領域側にそれぞれ焦点をもつ楕円面リフレクタと、前記楕円面リフレクタから射出された照明光束を平行化する平行化レンズと、前記平行化レンズによって平行化された照明光束を複数の部分光束に分割する平面矩形状の小レンズが縦方向及び横方向をそれぞれ6行と4列とするマトリクス状に配列された第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの横幅よりも狭い横幅を有し、第1レンズアレイによって分割された各部分光束をシステム光軸に平行にする第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された各部分光束を、所定方向の偏光軸をもつ部分光束に変換する偏光変換素子とを備えた照明装置であって、
前記偏光変換素子は、前記第2レンズアレイの第1列及び第2列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第1の偏光分離部と、
前記第1の偏光分離部と左右対称の形態を有し、前記第2レンズアレイの第3列及び第4列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第2の偏光分離部と、
前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域又は前記他方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域のうちいずれかに配置された位相差板とを有する偏光変換素子であることを特徴とする。
このため、本発明の照明装置によれば、第1レンズアレイの小レンズの配列数が横方向に4列であり、かつ、左右対称の形態を有する第1の偏光分離部及び第2の偏光分離部がともに単一の偏光分離面と単一の反射面とからなる偏光分離部を有する偏光変換素子を備えているため、偏光変換素子の構造が単純になり、偏光変換素子ひいては照明装置の製造コストの低廉化を図ることが容易になる。
また、本発明の照明装置によれば、従来のように偏光分離部を横方向に6列も配置する必要がないため、偏光分離部の大きさをある程度大きくすることが可能となる。その結果、第2レンズアレイから射出された各部分光束の大きさを十分に小さくできない場合であっても、光利用効率の低下を抑制することができる。
また、本発明の照明装置によれば、偏光変換素子は、図13に示すような従来の偏光変換素子940のようには第1の偏光分離部と第2の偏光分離部とに跨った領域に配置される遮光板を必要としなくなるため、遮光板からの熱的影響を小さくすることができ、偏光変換素子ひいては照明装置の短寿命化を抑制することができる。
このため、本発明の照明装置は、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置となる。
本発明の照明装置においては、前記第1レンズアレイの小レンズは、行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第6行・第1列及び第6行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、第1レンズアレイの小レンズのうち4個の小レンズをさらに削減することができる。
また、本発明の照明装置においては、前記第1レンズアレイにおける前記小レンズの縦横寸法比は、縦寸法:横寸法=3:4とする比率に設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、画像形成領域の縦横寸法比が縦寸法:横寸法=3:4とする比率に設定された電気光学変調装置を照明する場合に、光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図ることができる。
また、本発明の他の照明装置は、照明光を放射する発光部を有する発光管と、前記発光管の発光部の位置近傍及び前記発光部の位置よりも被照明領域側にそれぞれ焦点をもつ楕円面リフレクタと、前記楕円面リフレクタから射出された照明光束を平行化する平行化レンズと、前記平行化レンズによって平行化された照明光束を複数の部分光束に分割する平面矩形状の小レンズが縦方向及び横方向をそれぞれ7行と4列とするマトリクス状に配列された第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの横幅よりも狭い横幅を有し、第1レンズアレイによって分割された各部分光束をシステム光軸に平行にする第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された各部分光束を、所定方向の偏光軸をもつ部分光束に変換する偏光変換素子とを備えた照明装置であって、
前記偏光変換素子は、前記第2レンズアレイの第1列及び第2列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第1の偏光分離部と、
前記第1の偏光分離部と左右対称の形態を有し、前記第2レンズアレイの第3列及び第4列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第2の偏光分離部と、
前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域又は前記他方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域のうちいずれかに配置された位相差板とを有する偏光変換素子であることを特徴とする。
このため、本発明の他の照明装置によれば、本発明の照明装置と同様に、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置となる。 また、本発明の他の照明装置においては、前記第1レンズアレイの小レンズは、行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第7行・第1列及び第7行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、第1レンズアレイの小レンズのうち4個の小レンズをさらに削減することができる。
また、本発明の他の照明装置においては、前記第1レンズアレイにおける前記小レンズの縦横寸法比は、縦寸法:横寸法=9:16とする比率に設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、画像形成領域の縦横寸法比が縦寸法:横寸法=9:16とする比率に設定されたワイドビジョン用の電気光学変調装置を照明する場合に、プロジェクタにおける光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図ることができる。
また、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置においては、前記位相差板は、前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に、連続して配置された単一の位相差板であることが好ましい。
このように構成することにより、偏光分離部に対する位相差板の取り付け作業を簡便化でき、偏光変換素子の組み立て作業の簡素化を図ることができる。
また、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置においては、前記偏光変換素子は横断面台形状の偏光変換素子からなり、前記偏光変換素子の台形の両側辺に対応する部位には前記反射面が配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、偏光変換素子を小型化できるとともにその構造をさらに単純化することができ、製造コストの低廉化を図ることができる。
また、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置においては、前記第2レンズアレイの最大横寸法は、前記第1レンズアレイの最大横寸法の略半分の寸法に設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、第2レンズアレイの大きさを小さくすることができるため、第2レンズアレイの小型化及び製造コストの低廉化を図ることができる。
また、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置においては、前記偏光変換素子の光入射面の横寸法は、前記第2レンズアレイの最大横寸法と略同一の寸法に設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、偏光変換素子の光入射面において第2レンズアレイからの各部分光束を効率良く入射させることができ、照明装置における光利用効率の向上を図ることができる。
また、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置においては、前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に放射される光を前記楕円面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、発光管から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタに向けて反射されるため、発光管の被照明領域側端部まで覆うような大きさに楕円面リフレクタの大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタの小型化を図ることができ、結果として照明装置の小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタの小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタから楕円面リフレクタの第2焦点に向けて集束するビームの集束角やビームスポットを小さくすることができるため、平行化レンズをはじめとして後段の各光学要素をさらに小さくすることができ、照明装置のさらなる小型化を図ることができる。本発明のプロジェクタは、本発明の照明装置又は本発明の他の照明装置と、前記照明装置又は前記他の照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、前記電気光学変調装置からの変調光を投写する投写光学系とを備えたことを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタは、上記したように、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる、優れた照明装置を備えているため、低価格、高輝度かつ長寿命のプロジェクタとなる。
図2は実施形態1に係る照明装置を説明するために示す図。
図3は実施形態1における第1レンズアレイを説明するために示す図。
図4は実施形態1における第1レンズアレイを説明するために示す図。
図5は実施形態1に係る照明装置の要部における光束の軌跡を示す図。
図6は実施形態1における第2レンズアレイを説明するために示す図。
図7は実施形態1における偏光変換素子を説明するために示す図。
図8は実施形態1における偏光変換素子の変形例を説明するために示す図。
図9は実施形態2における第1レンズアレイを説明するために示す図。
図10は実施形態3における第1レンズアレイを説明するために示す図。
図11は実施形態4における第1レンズアレイを説明するために示す図。
図12は実施形態5に係る照明装置を説明するために示す図
図13は従来の照明装置を示す図。
図14は従来の照明装置におけるインテグレータ光学系を説明するために示す図。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1に係るプロジェクタの光学系を説明するために示す図である。なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz方向(システム光軸と平行な方向)、x方向(z方向に垂直かつ紙面に平行な方向)及びy方向(紙面に垂直な方向)とする。
実施形態1に係るプロジェクタ1は、図1に示すように、照明装置100と、色分離光学系200と、リレー光学系300と、3つの液晶装置400R,400G,400Bと、クロスダイクロイックプリズム500と、投写光学系600とを備えている。各光学系の構成要素は、クロスダイクロイックプリズム500を中心に略水平方向に配置されている。
照明装置100は、光源装置110と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150とを有している。光源装置110から射出された照明光束は、第1レンズアレイ120によって複数の部分光束に分割され、各部分光束は第2レンズアレイ130及び重畳レンズ150によって照明対象である3つの液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域上で重畳される。
なお、照明装置100についての詳細は後述する。
色分離光学系200は、照明装置100から射出された照明光束を、それぞれ異なる波長域の3色の照明光束に分離する機能を有している。第1のダイクロイックミラー210は、略青色の光束(以下「B光」という。)を反射するとともに、略緑色の光束(以下「G光」という。)及び略赤色の光束(以下「R光」という。)を透過させる。第1のダイクロイックミラー210で反射されたB光は、反射ミラー230でさらに反射され、フィールドレンズ240Bを透過してB光用の液晶装置400Bを照明する。
フィールドレンズ240Bは、照明装置100からの複数の部分光束がそれぞれB光用の液晶装置400Bを照明するように集光する。通常、各部分光束が、それぞれ略平行な光束となるように設定されている。他の液晶装置400G,400Rの前に配設されたフィールドレンズ240G,350も、フィールドレンズ240Bと同様に構成されている。
第1のダイクロイックミラー210を透過したG光とR光のうちG光は、第2のダイクロイックミラー220によって反射され、フィールドレンズ240Gを透過してG光用の液晶装置400Gを照明する。一方、R光は、第2のダイクロイックミラー220を透過し、リレー光学系300を通過してR光用の液晶装置400Rを照明する。
リレー光学系300は、入射側レンズ310、入射側反射ミラー320、リレーレンズ330、射出側反射ミラー340及びフィールドレンズ350を有している。色分離光学系200から射出されたR光は、入射側レンズ310によってリレーレンズ330の近傍で収束し、射出側反射ミラー340及びフィールドレンズ350に向かって発散する。フィールドレンズ350に入射する光束の大きさは、入射側レンズ310に入射する光束の大きさに略等しくなるように設定されている。
各色光用の液晶装置400R,400G,400Bは、それぞれの光入射面に入射した色光を、それぞれに対応する画像信号に応じた光に変換し、これら変換された光を透過光として射出する。液晶装置400R,400G,400Bの入射側には入射側偏光板918R,918G,918Bがそれぞれ配置され、射出側には射出側偏光板920R,920G,920Bがそれぞれ配置されている。液晶装置400R,400G,400Bとしては、画像形成領域の縦横寸法比を縦寸法:横寸法=3:4とする比率をもつ透過型の液晶装置が用いられる。
クロスダイクロイックプリズム500は、各色光用の液晶装置400R,400G,400Bから射出される各色の変換光を合成する色合成光学系としての機能を有する。そして、R光を反射するR光反射ダイクロイック面510Rと、B光を反射するB光反射ダイクロイック面510Bとを有している。R光反射ダイクロイック面510R及びB光反射ダイクロイック面510Bは、R光を反射する誘電体多層膜とB光を反射する誘電体多層膜とを4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成することにより設けられている。これら両反射ダイクロイック面510R,510Bによって3色の変換光が合成され、カラー画像を表示する光が生成される。クロスダイクロイックプリズム500において生成された合成光は、投写光学系600に向かって射出される。
投写光学系600は、クロスダイクロイックプリズム500からの合成光を表示画像としてスクリーンなどの投写面上に投写するように構成されている。
次に、実施形態1に係る照明装置について、図2〜図7を用いて詳細に説明する。図2は、実施形態1に係る照明装置を説明するために示す図である。図3は、実施形態1における第1レンズアレイを説明するために示す図である。図3(a)は第1レンズアレイをシステム光軸に沿って正面から見た図であり、図3(b)は第1レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。図4は、実施形態1における第1レンズアレイを説明するために示す図である。図4(a)は平行化レンズの光入射面における光強度分布を示す図であり、図4(b)は第1レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。図5は、実施形態1に係る照明装置の要部における光束の軌跡を示す図である。光束の部分を灰色で示している。図6は、実施形態1における第2レンズアレイを説明するために示す図である。図6(a)は第2レンズアレイをシステム光軸に沿って正面から見た図であり、図6(b)は第2レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。図7は、実施形態1における偏光変換素子を説明するために示す図である。
実施形態1に係る照明装置100は、図2に示すように、光源装置110と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150とを有している。
光源装置110は、発光管112、楕円面リフレクタ114及び平行化レンズ116を有している。
発光管112は、例えば、石英ガラスからなり、発光部112a及びこの発光部112aの両側部に連接する封止部を有している。発光部112aは中空であり、内部には水銀、希ガス及びハロゲンが封入されている。また、発光部112aは、楕円面リフレクタ114の両焦点F1,F2のうち焦点F1の位置近傍に配置されている。
発光管112としては、例えば、高圧水銀ランプが用いられる。なお、メタルハライドランプやキセノンランプなどの他のランプを用いることもできる。
楕円面リフレクタ114は、被照明領域側に開口し、発光管112の発光部112a後方に配置されている。また、システム光軸OC上で所定の間隔をもって配置された2つの焦点F1,F2を有しており、両焦点F1,F2は、楕円面リフレクタ114の楕円面に連続する仮想楕円面とシステム光軸OCとが交わる仮想点Oからそれぞれ光学距離f1=12mm,f2=60mmをもって離間する位置に配置されている。
平行化レンズ116は、凹レンズからなり、楕円面リフレクタ114の被照明領域側に配設されている。そして、楕円面リフレクタ114からの光を略平行化するように構成されている。平行化レンズ116の有効径は、図3(a)に示すように、第1レンズアレイ120の縦寸法と略同一の寸法に設定されている。
第1レンズアレイ120は、図2〜図5に示すように、複数の小レンズ122を有し、平行化レンズ116の被照明領域側に配設されている。そして、平行化レンズ116によって略平行化された照明光束を複数の部分光束に分割するように構成されている。また、楕円面リフレクタ114の焦点F2より楕円面リフレクタ側(仮想点Oから光学距離L=48mmをもって離間する位置)に光入射領域120aが位置するように構成されている。このため、平行化レンズ116からの射出光束Lは、図3(b)に示すように、その光量が第1レンズアレイ120の光入射領域120a(図2参照。)上で全体にわたって分布するように、すなわち発光管112の影を消滅させるようになる。
なお、実施形態1に係る照明装置100においては、平行化レンズ116は、図4(a)及び図5に示すように、光入射面中央部において入射光強度の極端に小さい領域S(影の領域)が存在するようなシステム光軸OC上の位置Aに配置する。これに対して、第1レンズアレイ120は、図4(b)及び図5に示すように、光入射面中央部において入射光強度の極端に小さい領域S(影の領域)が存在しないようなシステム光軸OC上の位置B、すなわち、仮想点O(図2参照。)から光学距離L=48mmをもって離間する位置に配置する。
実施形態1に係る照明装置100においては、第1レンズアレイ120の小レンズ122は、図3(a)に示すように、システム光軸OCに直交する面内において縦方向及び横方向をそれぞれ6行と4列とするマトリクス状に配列され、かつ、この行列の各行・各列に対応する位置に配置されている。これにより、第1レンズアレイ120の小レンズ122の個数を24個とすることができ、レンズ数を削減することが可能となる。このため、第1レンズアレイにおける製造加工の簡素化及びコストの低廉化を図ることができる。
実施形態1に係る照明装置100においては、第1レンズアレイ120における小レンズ122の縦横寸法比は、縦寸法(dA):横寸法(dB)=3:4とする比率に設定されている。これにより、画像形成領域の縦横寸法比が縦寸法:横寸法=3:4とする比率に設定された液晶装置を照明する場合に、光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図ることができる。
実施形態1に係る照明装置100においては、平行化レンズ116の有効径WLは、図3(a)に示すように、第1レンズアレイ120の最大縦寸法DAと略同一の寸法に設定されている。これにより、第1レンズアレイの光入射面での面内光強度分布をより均一なものとすることができる。
第2レンズアレイ130は、図2に示すように、第1レンズアレイ120の小レンズ122に対応する複数の小レンズ132を有し、第1レンズアレイ120の被照明領域側に配置されている。そして、第1レンズアレイ120によって分割された各部分光束をシステム光軸OCと平行な部分光束とし、かつ、この各部分光束を重畳レンズ150と協働して液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域上に重畳させるように構成されている。
実施形態1に係る照明装置100においては、第2レンズアレイ130の最大横寸法DDは、図7に示すように、第1レンズアレイ120の最大横寸法DBの略半分の寸法に設定されている。これにより、第2レンズアレイ130の大きさを小さくすることができるため、第2レンズアレイの小型化及び製造コストの低廉化を図ることができる。
第2レンズアレイ130の小レンズ132は、第1レンズアレイ120の小レンズ122と同様に、システム光軸OCに直交する面内において縦方向及び横方向をそれぞれ6行と4列とするマトリクス状に配列され、かつ、この行列の各行・各列に対応する位置に配置されている。これにより、第2レンズアレイ130の小レンズ132の個数を24個とすることができ、レンズ数を削減することが可能となる。このため、第2レンズアレイにおける製造加工の簡素化及びコストの低廉化を図ることができる。
なお、第1レンズアレイ120の小レンズ122は、システム光軸OCに直交する面内において縦方向及び横方向をそれぞれ6行と4列とするマトリクス状に配列され、かつ、この行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第6行・第1列及び第6行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されている構成としてもよい。この場合、上記した第1レンズアレイ120の小レンズ122のうち4個の小レンズをさらに削減することができる。
この場合、第2レンズアレイ130の小レンズ132は、第1レンズアレイ120の小レンズ122の配置に対応して、6行・4列の行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第6行・第1列及び第6行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されている構成としてもよい。これにより、上記した第2レンズアレイ130の小レンズ132のうち4個の小レンズをさらに削減することができる。
偏光変換素子140は、図7に示すように、システム光軸OCを挟んで左右対称な形態を有する第1の偏光分離部145L及び第2の偏光分離部145R並びに位相差板143を有している。
第1の偏光分離部145Lは、第2レンズアレイ130の第1列の小レンズ132(1)及び第2列の小レンズ132(2)の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面141Lと、偏光分離面141Lで反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して、一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面142Lとを有している。
第2の偏光分離部145Rは、第2レンズアレイ130の第3列の小レンズ132(3)及び第4列の小レンズ132(4)の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面141Rと、偏光分離面141Rで反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して、一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面142Rとを有している。
位相差板143は、第1の偏光分離部145L及び第2の偏光分離部145Rの光射出面において、一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に配置されている。これにより、偏光変換素子140から射出される部分光束を他方の方向の偏光軸を有する部分光束にすることができるため、偏光光を用いる液晶装置を用いたプロジェクタに好適に用いることができる。
実施形態1に係る照明装置100においては、位相差板143は、一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に、連続して配置された単一の位相差板である。これにより、第1の偏光分離部145L及び第2の偏光分離部145Rに対する位相差板143の取り付け作業を簡便化でき、偏光変換素子の組み立て作業の簡素化を図ることができる。
偏光変換素子140の光入射面近傍には、図7に示すように、遮光板144L,144Rが形成されている。これにより、偏光変換素子140に入射してしまう望ましくない光を遮光板144L,144Rにより遮蔽することができるため、望ましくない光が入射することに起因する偏光変換素子の光学性能の劣化を抑制することができる。
実施形態1に係る照明装置100においては、図7に示すように、偏光変換素子140は横断面台形状の偏光変換素子からなり、この偏光変換素子140の台形の両側辺に対応する部位には上記した反射面142L,142Rが配置されている。これにより、偏光変換素子を小型化できるとともにその構造をさらに単純化することができ、製造コストの低廉化を図ることができる。
実施形態1に係る照明装置100においては、偏光変換素子140の光入射面の横寸法は、図7に示すように、第2レンズアレイ120の最大横寸法DDと略同一の寸法に設定されている。これにより、偏光変換素子140の光入射面において第2レンズアレイ130からの各部分光束を効率良く入射させることができ、照明装置における光利用効率の向上を図ることができる。
重畳レンズ150は、集光レンズからなり、偏光変換素子140の被照明領域側に配置されている。そして、偏光変換素子140から射出された光束を集光して第2レンズアレイ130と共に液晶装置400R,400G,400Bの画像形成領域上に重畳させるように構成されている。
以上説明した実施形態1に係る照明装置100によれば、第1レンズアレイ120の小レンズ122の配列数が横方向に4列であり、かつ、左右対称の形態を有する第1の偏光分離部145L及び第2の偏光分離部145Rがともに単一の偏光分離面と単一の反射面とからなる偏光分離部を有する偏光変換素子140を備えているため、偏光変換素子の構造が単純になり、偏光変換素子ひいては照明装置の製造コストの低廉化を図ることが容易になる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、従来のように偏光分離部を横方向に6列も配置する必要がないため、偏光分離部の大きさをある程度大きくすることが可能となる。その結果、第2レンズアレイから射出された各部分光束の大きさを十分に小さくできない場合であっても、光利用効率の低下を抑制することができる。
また、実施形態1に係る照明装置100によれば、偏光変換素子140は、図13に示すような従来の偏光変換素子940のようには第1の偏光分離部145Lと第2の偏光分離部145Rとに跨った領域に配置される遮光板を必要としなくなるため、遮光板からの熱的影響を小さくすることができ、偏光変換素子ひいては照明装置の短寿命化を抑制することができる。
このため、実施形態1に係る照明装置100は、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置となる。
また、実施形態1に係るプロジェクタ1は、上記した照明装置100と、この照明装置100からの照明光を画像情報に応じて変調する液晶装置400R,400G,400Bと、この液晶装置400R,400G,400Bからの変調光を投写する投写光学系600とを備えている。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1は、上記したように、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる、優れた照明装置100を備えているため、低価格、高輝度かつ長寿命のプロジェクタとなる。
ここで、実施形態1に係る照明装置100においては、次に示すような偏光変換素子を用いることもできる。図8は、実施形態1における偏光変換素子の変形例を説明するために示す図である。図8(a)はその変形例1を示す図であり、図8(b)はその変形例2を示す図である。
変形例1に係る偏光変換素子140Bは、図8(a)に示すように、実施形態1における偏光変換素子140では除去されていた部分146L,146Rを除去せずに有しており、横断面矩形状の偏光変換素子からなる。これにより、各光学要素を取り付けるための筐体に偏光変換素子を取り付ける作業が容易になる。
変形例2に係る偏光変換素子140Cが実施形態1における偏光変換素子140と異なるのは、遮光板の有無及び位相差板の配置箇所である。
すなわち、実施形態1における偏光変換素子140においては、その光入射面近傍に図7に示した遮光板144L,144Rが形成されているのに対し、変形例2に係る偏光変換素子140Cにおいては、図8(b)に示すように、そのような遮光板が形成されていない。しかしながら、このように遮光板が形成されていない場合であっても、偏光変換素子140Cに入射してしまう望ましくない光を反射面142L,142Rにより系外に反射することができるため、望ましくない光が入射することに起因する偏光変換素子の光学性能の劣化を抑制することができる。
また、実施形態1における偏光変換素子140においては、上記したように、一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に位相差板143を配置している(図7参照。)のに対し、変形例2に係る偏光変換素子140Cにおいては、図8(b)に示すように、他方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に位相差板143CL,143CRをそれぞれ配置している。これにより、偏光変換素子140Cから射出される部分光束を一方の方向の偏光軸を有する部分光束にすることができるため、実施形態1の場合と同様に、偏光光を用いる液晶装置を用いたプロジェクタに好適に用いることができる。
以上説明したように、変形例1及び2に係る偏光変換素子140B,140Cは、実施形態1における偏光変換素子140とは、遮光板の有無や位相差板の配置箇所などにおいて違いが見られるが、実施形態1の場合と同様に、第1の偏光分離部145BL,145CLと、第2の偏光分離部145BR,145CRと、位相差板143(変形例2の場合は位相差板143CL,143CR)とを有する偏光変換素子である。このため、これら偏光変換素子140B,140Cを備えた照明装置は、実施形態1に係る照明装置100と同様に、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置となる。
〔実施形態2〕
図9は、実施形態2における第1レンズアレイを説明するために示す図である。図9(a)は第1レンズアレイをシステム光軸に沿って正面から見た図であり、図9(b)は第1レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。
実施形態2に係る照明装置(図示せず。)は、平行化レンズの有効径と第1レンズアレイの最大縦寸法又は最大横寸法との関係が実施形態1に係る照明装置100の場合とは異なっている。すなわち、実施形態1に係る照明装置100においては、平行化レンズ116の有効径WLは、図3(a)に示すように、第1レンズアレイ120の最大縦寸法DAと略同一の寸法に設定されているのに対し、実施形態2に係る照明装置においては、平行化レンズ116の有効径WLは、図9(a)に示すように、第1レンズアレイ120Bの最大横寸法DBと略同一の寸法に設定されている。
このように、実施形態2に係る照明装置は、平行化レンズの有効径と第1レンズアレイの最大縦寸法又は最大横寸法との関係が実施形態1に係る照明装置100のそれとは異なっているが、この他の点では実施形態1に係る照明装置100の場合と同様の構成を有しているため、実施形態1に係る照明装置100が有する該当する効果を有する。
また、実施形態2に係る照明装置においては、上記したように、平行化レンズ116の有効径WLは、第1レンズアレイ120Bの最大横寸法DBと略同一の寸法に設定されている。これにより、図9(b)に示すように、平行化レンズ116から射出された光束のほぼ全光量を第1レンズアレイ120Bの光入射面においてのみ込むことができるため、第1レンズアレイ120Bにおける光利用効率を向上することができる。
〔実施形態3〕
図10は、実施形態3における第1レンズアレイを説明するために示す図である。図10(a)は第1レンズアレイをシステム光軸に沿って正面から見た図であり、図10(b)は第1レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。
実施形態3に係る照明装置(図示せず。)は、第1レンズアレイにおける小レンズの縦横寸法比、及び平行化レンズの有効径と第1レンズアレイの最大縦寸法又は最大横寸法との関係が実施形態1に係る照明装置100の場合とは異なっている。すなわち、実施形態1に係る照明装置100においては、第1レンズアレイ120における小レンズ122の縦横寸法比は、縦寸法(dA):横寸法(dB)=3:4とする比率に設定されているのに対し、実施形態3に係る照明装置においては、第1レンズアレイ120Cにおける小レンズ122Cの縦横寸法比は、縦寸法(dA):横寸法(dB)=2:3とする比率に設定されている。また、実施形態1に係る照明装置100においては、平行化レンズ116の有効径WLは、図3(a)に示すように、第1レンズアレイ120の最大縦寸法DAと略同一の寸法に設定されているのに対し、実施形態3に係る照明装置においては、平行化レンズ116の有効径WLは、図10(a)に示すように、第1レンズアレイ120Cの最大縦寸法DA及び最大横寸法DBと略同一の寸法に設定されている。
このように、実施形態3に係る照明装置は、第1レンズアレイにおける小レンズの縦横寸法比、及び平行化レンズの有効径と第1レンズアレイの最大縦寸法又は最大横寸法との関係が実施形態1に係る照明装置100のそれとは異なっているが、この他の点では実施形態1に係る照明装置100の場合と同様の構成を有しているため、実施形態1に係る照明装置100が有する該当する効果を有する。
また、実施形態3に係る照明装置においては、上記したように、第1レンズアレイ120Cにおける小レンズ122Cの縦横寸法比は、縦寸法(dA):横寸法(dB)=2:3とする比率に設定されているとともに、平行化レンズ116の有効径WLは、第1レンズアレイ120Cの最大縦寸法DA及び最大横寸法DBと略同一の寸法に設定されている。
これにより、第1レンズアレイ120Cの形状を正方形状とすることができる。また、平行化レンズ116の有効径WLが、第1レンズアレイ120Cの最大縦寸法DA及び最大横寸法DBと略同一の寸法に設定されているため、図10に示すように、平行化レンズ116からの照明光束を第1レンズアレイ120Cの内接円とすることができる。このため、第1レンズアレイ120Cの光入射面での面内光強度分布特性の低下を抑制することができ、第1レンズアレイ120Cにおける光利用効率の向上を図ることができる。
なお、実施形態3に係る照明装置においては、被照明領域における照明光束の断面の縦横寸法比を縦寸法(dA):横寸法(dB)=3:4の比率にするために、第1レンズアレイ120Cからの照明光束の縦横寸法比を補正するシリンドリカルレンズ等の光学要素を備えることが好ましい。これにより、第1レンズアレイ120Cから射出される照明光束の縦横寸法比が、そのような光学要素の機能によって、被照明領域である液晶装置の画像形成領域上では縦寸法:横寸法=3:4とする比率に補正される。このため、プロジェクタにおける光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図ることができる。
〔実施形態4〕
図11は、実施形態4における第1レンズアレイを説明するために示す図である。図11(a)は第1レンズアレイをシステム光軸に沿って正面から見た図であり、図11(b)は第1レンズアレイの光入射面における光強度分布を示す図である。
実施形態4に係るプロジェクタ(図示せず。)は、液晶装置の構成が、実施形態1に係るプロジェクタ1の場合とは異なっている。すなわち、実施形態1に係るプロジェクタ1においては、画像形成領域の縦横寸法比を縦寸法:横寸法=3:4とする比率に設定された液晶装置400R,400G,400Bを用いているのに対し、実施形態4に係るプロジェクタにおいては、画像形成領域の縦横寸法比を縦寸法:横寸法=9:16とする比率に設定されたワイドビジョン用の液晶装置(図示せず。)を用いている。
また、実施形態4に係る照明装置(図示せず。)は、上記したように液晶装置の構成が異なっていることに伴い、第1レンズアレイ及び第2レンズアレイの構成が、実施形態1に係る照明装置100の場合とは異なっている。すなわち、実施形態4に係る照明装置は、光源装置110と、光源装置110から射出された照明光束を複数の部分光束に分割する平面矩形状の小レンズ122Dが縦方向及び横方向をそれぞれ7行と4列とするマトリクス状に配列された第1レンズアレイ120D(図11(a)参照。)と、この第1レンズアレイ120Dの横幅よりも狭い横幅を有し、第1レンズアレイ120Dによって分割された各部分光束をシステム光軸に平行にする第2レンズアレイ(図示せず。)と、この第2レンズアレイから射出された各部分光束を、所定方向の偏光軸をもつ部分光束に変換する偏光変換素子140とを備えた照明装置である。
このため、実施形態4に係る照明装置によれば、上記した偏光変換素子140を備えているため、実施形態1に係る照明装置100と同様に、製造コストの低廉化、光利用効率の向上及び長寿命化を図ることができる照明装置となる。
実施形態4に係る照明装置においては、第1レンズアレイ120Dの小レンズ122Dは、図11(a)に示すように、システム光軸OCに直交する面内において縦方向及び横方向をそれぞれ7行と4列とするマトリクス状に配列され、かつ、この行列の各行・各列に対応する位置に配置されている。これにより、第1レンズアレイ120Dの小レンズ122Dの個数を28個とすることができ、レンズ数を削減することが可能となる。このため、第1レンズアレイにおける製造加工の簡素化及びコストの低廉化を図ることができる。
実施形態4に係る照明装置においては、第1レンズアレイ120Dにおける小レンズ122Dの縦横寸法比は、縦寸法(dA):横寸法(dB)=9:16とする比率に設定されている。これにより、画像形成領域の縦横寸法比が縦寸法:横寸法=9:16とする比率に設定されたワイドビジョン用の液晶装置を照明する場合に、プロジェクタにおける光利用効率の向上や迷光レベルの低減を図ることができる。
なお、実施形態4に係る照明装置においては、第1レンズアレイ120Dの小レンズ122Dは、7行・4列の行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第7行・第1列及び第7行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されている構成としてもよい。これにより、第1レンズアレイ120Dの小レンズ122Dのうち4個の小レンズをさらに削減することができる。
〔実施形態5〕
図12は、実施形態5に係る照明装置を説明するために示す図である。なお、図12において、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態5に係る照明装置100Bは、光源装置の構成が、実施形態1に係る照明装置100の場合とは異なっている。すなわち、実施形態5に係る照明装置100Bにおいては、光源装置110Bは、図12に示すように、発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する反射手段としての補助ミラー113をさらに備えている。
補助ミラー113は反射凹面体からなり、発光部112aの被照明領域側に配置されている。具体的には、「xy平面に平行で発光部112aの中心Pcを含む平面」よりも+z方向側(光源装置110Bから射出される光の進行方向側)に位置する略半分の管面にアライメント用の空隙を介して対向する部位に配置されている。補助ミラー113は、例えば、凹面体の凹面にTa2O5とSiO2との誘電体多層膜を蒸着することにより形成することができる。
このように、実施形態5に係る照明装置100Bは、光源装置の構成が実施形態1に係る照明装置100のそれとは異なっているが、この他の点では実施形態1に係る照明装置100の場合と同様の構成を有しているため、実施形態1に係る照明装置100が有する該当する効果を有する。
また、実施形態5に係る照明装置100Bにおいては、発光管112には、発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する補助ミラー113が設けられている。これにより、発光管112から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ114に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部まで覆うような大きさに楕円面リフレクタの大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタの小型化を図ることができ、結果として照明装置の小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタの小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタ114から楕円面リフレクタ114の第2焦点F2に向けて集束するビームの集束角やビームスポットを小さくすることができるため、平行化レンズ116をはじめとして後段の各光学要素をさらに小さくすることができ、照明装置のさらなる小型化を図ることができる。
なお、実施形態5に係る照明装置100Bにおいては、反射手段としての補助ミラー113の代わりに、蒸着等により発光管112の管面に直接形成した反射膜を用いてもよい。
Claims (12)
- 照明光を放射する発光部を有する発光管と、
前記発光管の発光部の位置近傍及び前記発光部の位置よりも被照明領域側にそれぞれ焦点をもつ楕円面リフレクタと、
前記楕円面リフレクタから射出された照明光束を平行化する平行化レンズと、
前記平行化レンズによって平行化された照明光束を複数の部分光束に分割する平面矩形状の小レンズが縦方向及び横方向をそれぞれ6行と4列とするマトリクス状に配列された第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイの横幅よりも狭い横幅を有し、第1レンズアレイによって分割された各部分光束をシステム光軸に平行にする第2レンズアレイと、
前記第2レンズアレイから射出された各部分光束を、所定方向の偏光軸をもつ部分光束に変換する偏光変換素子とを備えた照明装置であって、
前記偏光変換素子は、
前記第2レンズアレイの第1列及び第2列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第1の偏光分離部と、
前記第1の偏光分離部と左右対称の形態を有し、前記第2レンズアレイの第3列及び第4列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第2の偏光分離部と、
前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域又は前記他方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域のうちいずれかに配置された位相差板とを有する偏光変換素子であることを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記第1レンズアレイの小レンズは、行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第6行・第1列及び第6行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1又は2に記載の照明装置において、
前記第1レンズアレイにおける前記小レンズの縦横寸法比は、縦寸法:横寸法=3:4とする比率に設定されていることを特徴とする照明装置。 - 照明光を放射する発光部を有する発光管と、
前記発光管の発光部の位置近傍及び前記発光部の位置よりも被照明領域側にそれぞれ焦点をもつ楕円面リフレクタと、
前記楕円面リフレクタから射出された照明光束を平行化する平行化レンズと、
前記平行化レンズによって平行化された照明光束を複数の部分光束に分割する平面矩形状の小レンズが縦方向及び横方向をそれぞれ7行と4列とするマトリクス状に配列された第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイの横幅よりも狭い横幅を有し、第1レンズアレイによって分割された各部分光束をシステム光軸に平行にする第2レンズアレイと、
前記第2レンズアレイから射出された各部分光束を、所定方向の偏光軸をもつ部分光束に変換する偏光変換素子とを備えた照明装置であって、
前記偏光変換素子は、前記第2レンズアレイの第1列及び第2列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第1の偏光分離部と、
前記第1の偏光分離部と左右対称の形態を有し、前記第2レンズアレイの第3列及び第4列の2列分の部分光束について、一方の方向の偏光軸を有する部分光束を通過させ、他方の方向の偏光軸を有する部分光束を反射する単一の偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された他方の方向の偏光軸を有する部分光束をさらに反射して一方の方向の偏光軸を有する部分光束と平行な方向に揃える単一の反射面とからなる第2の偏光分離部と、
前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域又は前記他方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域のうちいずれかに配置された位相差板とを有する偏光変換素子であることを特徴とする照明装置。 - 請求項4に記載の照明装置において、
前記第1レンズアレイの小レンズは、行列の第1行・第1列、第1行・第4列、第7行・第1列及び第7行・第4列に対応する位置を除く行列位置に配置されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項4又は5に記載の照明装置において、
前記第1レンズアレイにおける前記小レンズの縦横寸法比は、縦寸法:横寸法=9:16とする比率に設定されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜6に記載の照明装置において、
前記位相差板は、前記一方の方向の偏光軸を有する部分光束の通過領域に、連続して配置された単一の位相差板であることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の照明装置において、
前記偏光変換素子は横断面台形状の偏光変換素子からなり、前記偏光変換素子の台形の両側辺に対応する部位には前記反射面が配置されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の照明装置において、
前記第2レンズアレイの最大横寸法は、前記第1レンズアレイの最大横寸法の略半分の寸法に設定されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の照明装置において、
前記偏光変換素子の光入射面の横寸法は、前記第2レンズアレイの最大横寸法と略同一の寸法に設定されていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の照明装置において、
前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に放射される光を前記楕円面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の照明装置と、前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、前記電気光学変調装置からの変調光を投写する投写光学系とを備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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